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技術 シリコーンゴム組成物、定着部材、定着ローラー及び定着部材の製造方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 松本好康安川裕之小賀浩史
出願日 2018年2月9日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-021600
公開日 2019年8月22日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-137764
状態 未査定
技術分野 高分子成形体の処理 ロール及びその他の回転体 電子写真における定着
主要キーワード 入口シャッター 圧縮乾燥空気 移送フレーム シリコーンゴム部材 気体供給流路 気体タンク 外部気体 耐熱フィルター
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

本発明の課題は、シリコーンゴム中の低分子成分揮発に起因する周辺部材汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴムを形成することができるシリコーンゴム組成物を提供することである。

解決手段

本発明のシリコーンゴム組成物は、電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材の、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物であって、所定条件で行うヘッドスペースガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上であることを特徴とする。

概要

背景

電子写真画像形成装置(以下、「画像形成装置」ともいう。)には、トナー像定着するための定着部材として、定着ローラー定着ベルト等が用いられている。また、これらの定着部材には、シリコーンゴムが用いられることが多い。
また、近年、定着ローラーが有するシリコーンゴムから、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物揮発し、画像形成装置から排出されることが指摘されている。また、この低分子量化合物が、画像形成装置内の環境を汚染し、電子部品などに付着して接点障害を起こすという問題が報告されている。また、揮発した低分子量化合物が粒子化して、画像形成装置内を汚染したりする問題も報告されている。

定着部材の公知例としては、例えば、芯金芯材)にシリコーンゴム層を形成し、当該シリコーンゴム層の外表面にフッ素樹脂フィルム被覆して成る加圧ローラー(定着部材)が知られている(特許文献1参照)。また、この加圧ローラーの端面部分は、フッ素樹脂フィルムによって被覆されずに外部に露出しており、他の部分よりも揮発成分含有量が低くて硬度が高いシリコーンゴムで構成されている。
上述した特許文献1に記載の定着ローラーでは、シリコーンゴム層から、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物の揮発成分を外部へ放散させないために、シリコーンゴム層が外部に露出する面積を減らしている。さらに、外部へ露出する部分では、特定の揮発成分含有量が低い成分量のシリコーンゴムで構成している。これらにより、端面部分における露出部のシリコーンゴムの揮発成分含有量を10μg/mL以下に抑えることができている。
しかし、この公知例の方法では、シリコーンゴム層の外表面をフッ素樹脂フィルムで被覆する必要があるため、手間やコストを要するという問題がある。また、シリコーンゴム層からは、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物が排出され続けるので、長時間使用すると、画像形成装置内を汚染するという問題もある。

また、従来技術では、機内汚染を低減するために、シリコーンゴムの揮発成分を低減するためのさまざまな方法が提案されている。例えば、加熱による処理、減圧による減圧乾燥処理、及び各種溶剤での洗浄処理などが知られている。しかし、これらによって機内汚染は改善されていくものの、ゴム弾性の低下や耐久性の低下が引き起こされることがわかっている。
そこで、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴム組成物が求められている。

概要

本発明の課題は、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴムを形成することができるシリコーンゴム組成物を提供することである。本発明のシリコーンゴム組成物は、電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材の、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物であって、所定条件で行うヘッドスペースガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上であることを特徴とする。

目的

本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴムを形成することができるシリコーンゴム組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材の、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物であって、所定条件で行うヘッドスペースガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上であることを特徴とするシリコーンゴム組成物。

請求項2

前記シリコーンゴム組成物の前記低分子成分量の積算値が1.3以下であり、かつ前記シリコーンゴム組成物の前記高分子成分量の積算値が2.28以上であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーンゴム組成物。

請求項3

電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材であって、前記ゴム部材が、請求項1又は請求項2に記載のシリコーンゴム組成物を用いて成形されていることを特徴とする定着部材。

請求項4

請求項3に記載の定着部材が、芯材外層に前記ゴム部材を被覆してなる定着ローラーであり、前記ゴム部材の軸上でのゴム硬度が、30〜60°の範囲内であることを特徴とする定着ローラー。

請求項5

請求項3に記載の定着部材を製造する定着部材の製造方法であって、表面にシリコーンゴム部材を有する定着部材を加熱装置に入れ、当該加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内気体を導入する工程を有し、前記加熱装置での加熱温度最高値が、190℃以下であることを特徴とする定着部材の製造方法。

請求項6

前記加熱装置での加熱温度の最高値が、180℃以下であることを特徴とする請求項5に記載の定着部材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、シリコーンゴム組成物定着部材定着ローラー及び定着部材の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、電子写真形成装置に使用されるシリコーンゴム部材を有する定着部材において、当該シリコーンゴム中の低分子成分揮発に起因する周辺部材汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物に関する。また、当該シリコーンゴム組成物により形成したゴム部材を備える定着部材及び定着ローラーに関する。また、当該定着部材の製造方法に関する。

背景技術

0002

電子写真画像形成装置(以下、「画像形成装置」ともいう。)には、トナー像定着するための定着部材として、定着ローラーや定着ベルト等が用いられている。また、これらの定着部材には、シリコーンゴムが用いられることが多い。
また、近年、定着ローラーが有するシリコーンゴムから、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物が揮発し、画像形成装置から排出されることが指摘されている。また、この低分子量化合物が、画像形成装置内の環境を汚染し、電子部品などに付着して接点障害を起こすという問題が報告されている。また、揮発した低分子量化合物が粒子化して、画像形成装置内を汚染したりする問題も報告されている。

0003

定着部材の公知例としては、例えば、芯金芯材)にシリコーンゴム層を形成し、当該シリコーンゴム層の外表面にフッ素樹脂フィルム被覆して成る加圧ローラー(定着部材)が知られている(特許文献1参照)。また、この加圧ローラーの端面部分は、フッ素樹脂フィルムによって被覆されずに外部に露出しており、他の部分よりも揮発成分含有量が低くて硬度が高いシリコーンゴムで構成されている。
上述した特許文献1に記載の定着ローラーでは、シリコーンゴム層から、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物の揮発成分を外部へ放散させないために、シリコーンゴム層が外部に露出する面積を減らしている。さらに、外部へ露出する部分では、特定の揮発成分含有量が低い成分量のシリコーンゴムで構成している。これらにより、端面部分における露出部のシリコーンゴムの揮発成分含有量を10μg/mL以下に抑えることができている。
しかし、この公知例の方法では、シリコーンゴム層の外表面をフッ素樹脂フィルムで被覆する必要があるため、手間やコストを要するという問題がある。また、シリコーンゴム層からは、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物が排出され続けるので、長時間使用すると、画像形成装置内を汚染するという問題もある。

0004

また、従来技術では、機内汚染を低減するために、シリコーンゴムの揮発成分を低減するためのさまざまな方法が提案されている。例えば、加熱による処理、減圧による減圧乾燥処理、及び各種溶剤での洗浄処理などが知られている。しかし、これらによって機内汚染は改善されていくものの、ゴム弾性の低下や耐久性の低下が引き起こされることがわかっている。
そこで、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴム組成物が求められている。

先行技術

0005

特開2012−185247号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴムを形成することができるシリコーンゴム組成物を提供することである。また、当該シリコーンゴム組成物により形成したゴム部材を備える定着部材及び定着ローラーを提供することである。また、当該定着部材の製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討した結果、所定条件で行うヘッドスペースガスクロマトグラフィー測定で、所定の低分子成分量の積算値所定値以下とし、かつ所定の高分子成分量の積算値を所定値以上としたシリコーンゴム組成物を用いて、定着部材のゴム部材を形成することで、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、定着部材を作製できることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る課題は、以下の手段により解決される。

0008

1.電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材の、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物であって、
所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上であることを特徴とするシリコーンゴム組成物。

0009

2.前記シリコーンゴム組成物の前記低分子成分量の積算値が1.3以下であり、かつ前記シリコーンゴム組成物の前記高分子成分量の積算値が2.28以上であることを特徴とする第1項に記載のシリコーンゴム組成物。

0010

3.電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材であって、
前記ゴム部材が、第1項又は第2項に記載のシリコーンゴム組成物を用いて成形されていることを特徴とする定着部材。

0011

4.第3項に記載の定着部材が、芯材の外層に前記ゴム部材を被覆してなる定着ローラーであり、
前記ゴム部材の軸上でのゴム硬度が、30〜60°の範囲内であることを特徴とする定着ローラー。

0012

5.第3項に記載の定着部材を製造する定着部材の製造方法であって、
表面にシリコーンゴム部材を有する定着部材を加熱装置に入れ、当該加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内気体を導入する工程を有し、
前記加熱装置での加熱温度最高値が、190℃以下であることを特徴とする定着部材の製造方法。

0013

6.前記加熱装置での加熱温度の最高値が、180℃以下であることを特徴とする第5項に記載の定着部材の製造方法。

発明の効果

0014

本発明によれば、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴム組成物、定着部材、定着ローラー及び定着部材の製造方法を提供することができる。

0015

本発明の効果の発現機構又は作用機構は以下のとおりであると推察している。
本発明者らは、本発明の課題を解決するために鋭意検討した結果、所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上とすることで、シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制し、かつ耐久性に優れた、シリコーンゴム組成物を提供できることを見いだした。

0016

シリコーンゴム組成物について、上記リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下となるように調整することで、機内汚染する成分となりうる成分が少ないものと推察される。
また、シリコーンゴム組成物について、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上となるように調整することで、耐久性に優れたシリコーンゴム組成物とすることができたと推察される。

0017

従来もシリコーンゴム組成物中の低分子成分を除去することは行われていた。しかし、加熱による処理、減圧による減圧乾燥処理、又は各種溶剤での洗浄処理などの従来の方法では、シリコーンゴム組成物中の低分子成分を除去されるだけでなく、シリコーンゴム組成物中の高分子成分も除去されていた。
これに対し、本発明のシリコーンゴム組成物中の成分は、低分子成分は少なく、高分子成分は多くなるように調整している。シリコーンゴム組成物中に高分子成分が多いと耐久性に優れるシリコーンゴムが得られる理由は明らかになっていないが、高分子成分は、シリコーンゴム中の分子鎖を切断されにくくし、シリコーンゴムの劣化をし難くしているものと推察される。

図面の簡単な説明

0018

シリコーンゴム組成物の一例をヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定した際のグラフ
定着ローラーの一例の概略的な構成を示す断面図
定着部材の製造装置の一例を示す要部の詳細図
定着部材の製造装置の一例を示す全体斜視図
定着部材の製造装置の全体側面図
電子写真画像形成装置の概略的な構成を示す模式図

0019

本発明のシリコーンゴム組成物は、電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材の、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物であって、所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上であることを特徴とする。この特徴は、下記実施態様に共通又は対応する技術的特徴である。

0020

本発明の実施態様としては、前記シリコーンゴム組成物の前記低分子成分量の積算値が1.3以下であり、かつ前記シリコーンゴム組成物の前記高分子成分量の積算値が2.28以上であることが好ましい。

0021

本発明の定着部材は、電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材であって、前記ゴム部材が、本発明に係るシリコーンゴム組成物を用いて成形されていることを特徴とする。また、当該定着部材が、芯材の外層に前記ゴム部材を被覆してなる定着ローラーであり、前記ゴム部材の軸上でのゴム硬度が、30〜60°の範囲内であることが好ましい。

0022

本発明の定着部材の製造方法は、表面にシリコーンゴム部材を有する定着部材を加熱装置に入れ、当該加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内に気体を導入する工程を有し、前記加熱装置での加熱温度の最高値が、190℃以下であることを特徴とする。また、当該加熱装置での加熱温度の最高値が、180℃以下であることが好ましい。

0023

以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。

0024

[シリコーンゴム組成物]
本発明のシリコーンゴム組成物は、電子写真画像形成装置に使用される、表面にゴム部材を有する定着部材の、当該ゴム部材を形成するためのシリコーンゴム組成物であって、所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.5以下であり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.2以上であることを特徴とする。
また、本発明の効果をより有効に得る観点からは、所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定で、シリコーンゴム組成物の低分子成分量の積算値が1.3以下であり、かつシリコーンゴム組成物の高分子成分量の積算値が2.28以上であることが好ましい。

0025

本発明でいう「所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定」とは、以下の観測装置カラム条件及び昇温条件でヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定を行うことをいう。
観測装置:(GC−2010(島津製作所製))
カラム条件:DB−5MS(アジレント・テクノロジー株式会社製)、カラム流速3mL/min、キャリアガス(He)83kPa
昇温条件:サンプルを注入した時間をリテンションタイムの0分とし、注入後オーブン温度を40度で5分保ち、その後5℃/minで140度まで昇温し、その後20度/minで320℃まで昇温し、その後320℃で7分保ち、終了する。
また、上記サンプルは、測定を行うシリコーンゴム組成物をヘキサン1gに溶解させたものを用いる。

0026

また、本発明でいう積算値とは、「上記所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定において、所定のリテンションタイムの間(10分から32分まで又は32分から37分まで)の観測値ピーク面積)の積算値を、ヘキサン1gに対して換算した値」であると定義する。つまり、2.0であれば、ヘキサン2.0gに相到する観測値(ピーク面積)であったということを意味する。

0027

また、本発明でいう低分子成分とは、上記所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定において、リテンションタイムが10分から32分までの間で観測される成分をいう。
また、本発明でいう高分子成分とは、上記所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定において、リテンションタイムが32分から37分までの間で観測される成分をいう。

0028

シリコーンゴム組成物を所定温度で、所定時間加熱することで、上述した低分子成分量の積算値と、高分子成分量の積算値を調整することができる。この加熱時の加熱温度の最高値は、190℃以下であることが好ましく、180℃以下であることがより好ましい。また、加熱時間としては、30〜300分の範囲内が好ましく、35〜60分の範囲内がより好ましい。

0029

図1に、本発明のシリコーンゴム組成物の一例を、上記所定のヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定した際のグラフ(横軸:リテンションタイム(分)、縦軸任意単位(arbitary unit)であり、ヘキサンの検出強度最大値に対する相対値)を示す。また、図1は、リテンションタイム19.6分から40.4分までの検出強度を示している。また、ヘキサンの検出強度のピークは、リテンションタイム0〜19.6分の間に存在している(図示省略)。また、図1測定結果を示すシリコーンゴム組成物中には、主に、環状シロキサン11量体(D11)〜環状シロキサン18量体(D18)が含有されている。
また、図1で示すシリコーンゴム組成物の例では、所定条件で行うヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定で、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値が1.34あり、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値が2.51である。

0030

[定着部材]
本発明の定着部材は、電子写真画像形成装置に使用され、表面にゴム部材を有する。また、当該ゴム部材が、本発明のシリコーンゴム組成物を用いて成形されている。定着部材は、例えば、定着ローラー又は定着ベルトである。

0031

[定着ローラー]
本発明の定着ローラーは、電子写真画像形成装置において、トナーを用紙に定着させるゴムローラーであり、芯材の外層に本発明のシリコーンゴム組成物を用いて成形されたゴム部材を被覆してなるものである。本発明の定着ローラーとしては、例えば、図2に示すような、表層にシリコーンゴム(以下、単にゴム部材ともいう。)を有する円筒状のローラーが挙げられる。
定着ローラーは、例えば、円筒状の芯金の外層にシリコーンゴムを被覆してなるゴムローラーである。定着ローラーの具体例としては、例えば、図6に示す、加熱ローラー132及び加圧ローラー131である。

0032

また、本発明の定着ローラーのゴム部材のゴム硬度は、30〜60°の範囲内であることが好ましい。また、ゴム硬度は、例えば、成型又は加硫における加熱温度及び加熱時間によって、調整することができる。
軸上でのゴム硬度は、JIS−S−6050に準じて、定着ローラーの表面硬度を測定したものである。具体的には、高分子計器株式会社製ASKERC型ゴム硬度計により、荷重600gで測定している。また、軸上でのゴム硬度の観測を行うために、押圧圧子の真下にローラー円周方向鉛直部が位置する位置決め部材を用いて測定を行う。また、定着ローラーは、芯材の直径が22mm、ゴム厚が4mmで、ローラーとして外径30mmとなるローラーを作成して、ゴム硬度の測定を行っている。また、ゴム硬度の測定では、芯材の表面上にゴムを設置した状態での硬度測定を行っている。

0033

また、定着ローラーは、図2に示すような、芯金212と、芯金212の外周面を覆うように設けられたソリッドゴム層214と、ソリッドゴム層214の外周面を覆うように設けられたスポンジゴム層216との3層構造を有しているものであってもよいが、これらに限定されない。ここで、ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216は、それぞれシリコーンゴムから構成されている。

0034

定着ローラーにおいて、芯金212はアルミニウム、鉄、及びSUSなどの金属材料から構成されていることが好ましい。
芯金212の厚さは、0.1〜5mm程度であるが、軽量化及びウォームアップ時間を考慮すると、0.1〜1.5mm程度であることがより好ましい。
芯金212の直径は、10〜50mm程度であることが好ましい。

0035

ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216は、上記のとおりシリコーンゴムから構成されている。
シリコーンゴムは、上記定着温度に対する耐熱性と、用紙90が圧接される領域の寸法(ニップ部の長さ)を確保するための弾性とを、有している。
ソリッドゴム層214は固体状硬質な層である。ソリッドゴム層214の厚さは5〜10mmの範囲内であることが好ましく、7〜8mmの範囲内であることがより好ましい。

0036

他方、スポンジゴム層216は無数マイクロバルーンを含むスポンジ状の軟質な層である。スポンジゴム層216の厚さは、5〜100μmの範囲内であることが好ましく、80〜90μmの範囲内であることがより好ましい。

0037

また、本明細書において、「シリコーンゴムの前駆体」とは、本発明の定着部材のゴム部材を形成するシリコーンゴムについて、低分子量の単量体などで成形されるシリコーンゴム原料硬化する前の状態をいう。

0038

[定着部材の製造方法]
本発明の定着部材の製造方法は、表面にシリコーンゴム部材を有する定着部材を加熱装置に入れ、当該加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内に気体を導入する工程を有し、前記加熱装置での加熱温度の最高値が、190℃以下とするものである。また、本発明の効果を有効に得る観点からは、当該加熱装置での加熱温度の最高値が、180℃以下であることが好ましい。
また、加熱装置内に導入する気体の種類としては、例えば、大気などの通常の空気や、乾燥窒素などの気体を用いることができる。ただし、乾燥装置内の気体を入れ替えることができればよいので、加熱装置内に導入する気体の種類は、本発明の効果を阻害しない限り制限されない。

0039

本発明の定着部材の製造方法において、上述した「加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内に気体を導入する工程」は、定着部材を構成するゴム部材の成型又は加硫する際の加熱時に行ってもよいし、成型又は加硫後において別途加熱する工程を有することとしてその加熱時に行ってもよい。
以下の説明では、定着部材を構成するゴム部材の成型又は加硫における加熱時に、上述した「加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内に気体を導入する工程」を行うことを例にして説明する。
また、加熱装置における加熱の方法は、特に限定されず、その詳細は後述するが、一般的には、チャンバーを外部から加熱することで、チャンバーの内部に格納されたシリコーンゴムの前駆体を加熱する。加熱の方法は、バッチ式であっても、連続式であってもよい。例えば、バッチ式であれば、チャンバー内で、シリコーンゴムの前駆体は静置されていて、所定の時間加熱したら取り出す方法としてもよい。また、連続式であれば、筒状の加熱チャンバーを使用し、当該加熱チャンバーの内部を、シリコーンゴムの前駆体を移動させながら、所定時間の加熱が行われる方法としてもよい。

0040

加熱の方法は、後述の図3で示すように、連続式が好ましく、この場合には、ゴム原料架橋させるためにシリコーンゴムの前駆体を加熱した後、外部から気体を導入し外部へと排出を行うとよい。これにより、気体の導入によるチャンバー内部の温度が下がることを防ぐことができ、この結果、ゴム原料を架橋させるための熱エネルギーを効率的に付与することができるなど、熱効率の観点から好ましい。

0041

本発明の定着部材の製造方法においては、定着部材のゴム部材を形成するための、シリコーンゴムの前駆体を加熱する工程以外は、特に限定されず、公知の方法を用いて定着部材を製造することができる。

0042

以下に、定着部材の一例である、図2で示した定着ローラーについて、本発明の加熱する工程の前までの工程、すなわち、定着部材のゴム部材となるシリコーンゴムの前駆体の形成方法までについて、具体的な例を説明する。

0043

まず、低分子量の単量体などで成形されるゴム原料に、硬化剤(例えば、CAT−1602,信越化学工業社製)を加え、撹拌機で十分に混合し、第1の混合物を得る。
次に、この第1の混合物に、例えば、膨脹済みの熱膨張性マイクロカプセル(例えば、アクゾノベル社製のマイクロバルーンであるエクスパンセル461)を加え、撹拌機で混合し、熱膨張性マイクロカプセルを含有する第2の混合物を得る。

0044

次に、例えば、アルミニウム製の芯金と、当該芯金よりも太い紙管を芯金が中心となるようにして被せ、この紙管と芯金との間に、第1の混合物(熱膨張性マイクロカプセルを含まない。)を注ぎ込み、加熱させて硬化を完了させた後、紙管を外し、ソリッドゴム層を形成する。
その後、このソリッドゴム層に、第2の混合物(熱膨張性マイクロカプセルを含む。)を塗布し、シリコーンゴムの前駆体とする。
次に、このシリコーンゴムの前駆体は、本発明に係る加熱する工程を経て、定着部材のゴム部材を構成するシリコーンゴムとなる。
なお、シリコーンゴムの前駆体の形成方法は上記に限定されず、例えば、芯金上に直接ゴム原料を含有する塗布液を塗布し、シリコーンゴムの前駆体としてもよい。

0045

[成型又は加硫において加熱する工程]
本発明に係る加熱する工程は、シリコーンゴムの前駆体を加熱しつつ、加熱装置で加熱する際に外部から当該加熱装置内に気体を導入することによりシリコーンゴムの前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減する。

0046

成型又は加硫において加熱する工程としては、特に限定されないが、以下の二つの態様を具体的な例として挙げることができる。
まず、加熱する工程の態様の具体的な例としては、加熱チャンバーにてシリコーンゴムの前駆体を加熱した後、当該加熱チャンバーに、外部から前記気体を導入及び排出することが挙げられる。

0047

加熱する工程の態様の具体的な他の例としては、加熱する工程が、加熱チャンバーにてシリコーンゴムの前駆体を加熱した後、加熱されたシリコーンゴムの前駆体を、当該加熱チャンバーから気体導入チャンバーに移動させた後、当該気体導入チャンバーに、外部から気体を導入及び排出することが挙げられる。
このように、加熱チャンバーと、外部から気体の導入及び排出する気体導入チャンバーとを分けることで、より高い効果を発現することができると考える。

0048

なお、上記二つの態様のように、シリコーンゴムが含有する低分子量化合物を揮発させるためには、まず、シリコーンゴムの前駆体全体を均一に加熱して架橋させた後、外部から気体を導入及び排出することが好ましい。これにより、加熱により、シリコーンゴムの硬化(加硫)を行い、その後に、大気の交換により大気中に含まれる低分子量化合物を系外に排出でき、低分子量化合物をより多く除去できる。
また、外部から気体を導入及び排出する際は、シリコーンゴムの前駆体を加熱しながらであると、よりシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減できるため好ましい。

0049

また、シリコーンゴムの前駆体全体を均一に加熱して架橋させた後、エージングとして、シリコーンゴムの前駆体を更に一定時間加熱してもよい。本発明に係る加熱する工程は、このエージングを経た後、外部から気体を導入及び排出することとしてもよい。このようにエージングをすることで、シリコーンゴム中に残っていた低分子量シロキサンをより揮発させることができ、この結果、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量をより低減でき、ひいては、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できる。

0050

気体の導入及び排出は、加熱されて揮発した低分子量化合物を除去するために行われる。したがって、シリコーンゴムの前駆体を加熱した後に気体の導入及び排出が行われることが、熱効率の観点から好ましい。定着部材の体積の総和をV(m3)としたときに、外部から前記気体を導入及び排出する速度が、0.3×V〜100×V(m3/min)の範囲内であることが好ましい。
外部から気体を導入及び排出する速度が、0.3×V(m3/min)以上であれば、揮発した低分子量化合物が、チャンバー内に滞留しない。この結果、定着部材に低分子量化合物が再付着するなどしないため、定着部材が含有する低分子量化合物の量を効果的に低減できる。
また、外部から気体を導入及び排出する速度が、100×V(m3/min)以下であれば、効果的にシリコーンゴムの前駆体を加熱することができ、熱効率のよい製造方法とすることができる。導入する大気の流量は、一般的な流量計で観測することができる。例えば、日本フローセル製(FLT−H)などで観測することができる。
なお、定着部材の体積の総和V(m3)とは、外部から気体が導入され外部へと排出されるチャンバー内に存在する、定着部材を構成する全ての部材の体積の総和をいう。

0051

なお、外部から導入する気体は、不活性ガスであり、かつ、シロキサンの濃度が5質量%以下であることが好ましい。これにより、より効率的にシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減でき、ひいては、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量をより低減できる定着部材の製造方法を提供できる。

0052

また、外部から導入される気体は、上述のように特に限定されず、様々なものを使用できるが、特に、下記のような理由から、水分含有量が5質量%以下である圧縮空気(以下、「圧縮乾燥空気」ともいう。)又は乾燥窒素が好ましい。中でも、コストを考えると圧縮乾燥空気を適用することが好適である。なお、このような気体の供給方法は、特に限定されず、公知の方法でよく、例えば、水分除去する機構を取り付けた装置で作製される圧縮空気や、窒素ボンベからの供給することができる。

0053

外部から導入される気体の水分含有量が低い方が、水分との接触に伴うシリコーンゴムの加水分解も防ぐことができるため好ましい。すなわち、導入する気体はできるだけ乾燥していることが好ましく、特に水分含有量が5質量%であることが好ましくい。また、外部から導入される気体は、できるだけ、低分子量化合物をより多く含有できるものが好ましく、また安価な気体であると生産コスト下げることができるため好ましい。
なお、気体の水分含有量を測定する方法は、露点を観測することで測定でき、例えば、三菱化学アナリテック社製 XPDM型などが適用できる。

0054

外部から導入された気体は、チャンバー内の温度分布を均一化する観点でも好ましく、シリコーンゴムの前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で吹き付けることが好ましく、70度以上の角度で吹き付けることが更に好ましい。これにより、シリコーンゴムの前駆体から揮発した低分子量化合物を効果的に除去でき、この結果、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量がより低減し、ひいては、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を更に低減できる。これは、上記のような角度で吹き付けることで、シリコーンゴムの前駆体の表面近傍に滞留している低分子量化合物を除去した上で、表面近傍の気体が低分子量化合物を含有しない気体に入れ替わることを促進できるためであると考えられる。

0055

また、シリコーンゴムの前駆体の内部に存在する低分子量化合物を揮発させる際にも、チャンバー内の気体が流動していることが重要であり、シリコーンゴムの前駆体の長手方向に対し、鉛直方向の流れがあることが好ましい。チャンバー内部の気流層流であることが、大気の均一性を好適に保つことができ、気体の導入及び排出による、低分子量化合物の量をより効果的に低減することができる。

0056

[定着部材の製造装置]
以下、定着部材の製造装置を用いた、本発明の定着部材の製造方法について具体的に説明をする。

0057

図3は、本発明に係る定着部材の製造装置1(以下、単に「製造装置」ともいう。)の一例を示す要部の詳細図である。図4は、本発明に係る定着部材の製造装置の一例を示す全体斜視図である。
この定着部材の製造装置1は、シリコーンゴムの前駆体を加熱する加熱チャンバー1Aと、当該加熱チャンバー1Aから、シリコーンゴムの前駆体を芯金(芯材)の表面に備えたローラー50(以下、簡略化のため、単に「ローラー50」ともいう。)が移送される気体導入チャンバー1Cと、を有する。
また、定着部材の製造装置1は、気体導入チャンバー1Cが定着部材の製造装置1の外部から気体を導入及び排出する手段7を有する。
また、定着部材の製造装置1は、加熱チャンバー1Aと、気体導入チャンバー1Cとの間に、エージングチャンバー1Bを有する。このエージングチャンバー1Bは、加熱チャンバー1Aから気体導入チャンバー1Cに、ローラー50を移送可能に連通している。
なお、加熱チャンバー1A、エージングチャンバー1B、気体導入チャンバー1Cは、移送手段4を内部に備えている。ローラー50は、この移送手段4により、加熱チャンバー1Aから、エージングチャンバー1B、気体導入チャンバー1Cへと、各チャンバーの内部を通って移送される。

0058

<加熱チャンバー>
加熱チャンバー1Aでは、ローラー50のシリコーンゴムの前駆体を加熱する工程を行う。これにより、シリコーンゴムの前駆体を硬化させ、定着部材のゴム部材を形成する。また、加熱チャンバー1Aは、シリコーンゴムの前駆体を加熱する際に、当該シリコーンゴムの前駆体から低分子量化合物を揮発させることもできる。
加熱チャンバー1Aには、加熱チャンバー1Aを加熱するシーズヒーター2と、加熱チャンバー1A内の制御盤(図示せず)を冷却する冷却ファン6を備えている。

0059

図3に示す例では、加熱チャンバー1Aは、その出口1AXにおいて、エージングチャンバー1Bの入口1BNと連通している。ローラー50は、移送手段4により、加熱チャンバー1A内を通って、エージングチャンバー1B内に移送される。

0060

<エージングチャンバー>
エージングチャンバー1Bの構成は、加熱チャンバー1A又は後述の気体導入チャンバー1Cと同様の構成でよい。すなわち、エージングチャンバー1Bは、後述の外部から気体を導入及び排出する手段7を有していてもよい。このエージングチャンバー1Bでは、加熱されてゴム原料が架橋されたローラー50を、更に継続して加熱する。また、エージングチャンバー1Bが外部から気体を導入及び排出する手段を有する場合は、加熱しつつ、気体の導入及び排出する。

0061

図3に示す例では、エージングチャンバー1Bは、その出口1BXにおいて、気体導入チャンバー1Cの入口1CNと連通している。ローラー50は、移送手段4により、エージングチャンバー1B内を通って、気体導入チャンバー1C内に移送される。

0062

<気体導入チャンバー>
気体導入チャンバーは、定着部材の製造装置1の外部から気体を導入及び排出する手段7を有する。外部から気体を導入及び排出する手段7は、装置内に気体を外部から導入し、かつ、気体を外部に排出することができればよく、特に限定されない。
具体的には、図3の例では、気体導入チャンバー1Cは、外部から気体を導入及び排出する手段7として、外部から気体を導入する手段7Aと、外部に気体を排出する手段7Bとを有し、これらにより外部から気体を導入及び排出する。

0063

この図3の例では、外部に気体を排出する手段7Bは、排気ファン70Bによって気体を外部に排出させる。具体的には、外部に気体を排出する手段7Bは、排気ファン70Bと、排気ダクト72Bとを、気体導入チャンバー1C内の移送手段4の下方に有している。
この気体導入チャンバー1C内の気体は、排気ファン70Bによって排気される。廃棄された気体は、排気ダクト72Bを通って、製造装置1の外部に排出される。

0064

また、外部から気体を導入する手段7Aは、圧力ファン70Aによって、外部から導入した気体をローラー50に吹き付ける。

0065

図3の例では、具体的には、外部から気体を導入する手段7Aとして、気体供給流路72Aを通じ、外部気体供給源(図示しない。)から取り込まれる気体を、気体導入チャンバー1Cの上部から、圧力ファン70Aにより吹き付ける。これにより、気体導入チャンバー1Cには、外部から導入された気体が導入される。
この場合、圧力ファン70Aは、ローラー50のシリコーンゴムの前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で、外部から導入された気体を吹き付けることが好ましい。このような角度であれば、吹き付けの方向は限定されず、例えば、図3のように、ローラー50の上方からの吹き付けであってもよい。

0066

外部気体の供給源は、定着部材の製造装置1の外部から気体を取り入れるものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、圧縮空気や、乾燥窒素で充填された気体タンクなどが挙げられる。なお、圧縮空気を使用する場合は、公知のコンプレッサーによって、空気を高圧圧縮し、生成された圧縮空気等を気体タンクに充填させればよい。

0067

また、外部から前記気体が導入され外部へと排出されるチャンバーの容積T(m3)に対する定着部材の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)が、0.02〜0.7の範囲内であることが好ましい。V/Tが0.7以下であれば、気体の導入及び排出が十分であり、揮発した低分子量化合物が気体内に蓄積せず、シリコーンゴムの前駆体から低分子量化合物を揮発させやすくなる。また、0.02以上であれば、気体を導入及び排出する速度が速くなり乱流が引き起こされることが回避でき、この結果、加熱を均一にでき好ましい。また、気体の導入は、チャンバー内の温度よりも低い温度の気体を当該チャンバー内に導入することとなる場合であっても、上記範囲内であれば、チャンバー内が冷却されず、熱効率の観点から好ましく、生産コストを下げることができ好ましい。

0068

なお、気体導入チャンバー1Cは、導入された気体をローラー50に均一に当てる目的で、図3に示すように、パンチングメタル8を設けていてもよい。このパンチングメタル8の上には圧力ファン70A、下には耐熱フィルター9がそれぞれ設けられている。このような構成とすれば、圧力ファン70Aによって導入される気体はパンチングメタル8の多数の小孔8aによって、ローラー50に対して均一に当てることができ好ましい。また、小孔8aを穿設する際の角度を調整することにより、吹き付ける気体の角度を調整してもよい。

0069

<その他の構成>
上記定着部材の製造装置1のその他の構成について、図5も用いて、以下簡単に説明する。図5は、図3及び4に示す定着部材の製造装置1の全体側面図である。

0070

製造装置1は、ローラー50の装置内への入口である入口シャッター3Aと、装置外への出口である出口シャッター3Bを有する。移送手段4は、チャンバー1A〜1Cが設置される移送フレーム12と、前記入口側及び出口側に位置する移送フレーム12の入口台12A及び出口台12Bにそれぞれ設けられたスプロケット13及び14と、駆動スプロケット16と、駆動スプロケット16並びにスプロケット13、14により伝動されるチェーン17とを有する。なお、駆動スプロケット16は、出口台12B近傍に設けられ駆動モーター15により回転する。
スプロケット13、14及びチェーン17の組合せは、移送フレーム12の横幅方向に二つ設けられている。

0071

この一対のチェーン17間には、プレート19が、等間隔で複数設けられている。このプレート19は、チャンバー内部の気体を対流させる。各プレート19の両端部には、一対のローラー受18がそれぞれ装着されている。このローラー受18は、V字溝を有し、ローラー50を担持する。
このような構成により、移送手段4は、ローラー50をチェーン17の進行方向に対して並列に移送させることができる。

0072

このように構成された移送手段4等の動作について説明する。まず、駆動スプロケット16を駆動モーター15によって回転させ、チェーン17を移動させる。チェーン17の移動速度は各チャンバーを通過に要する所定の時間に合わせて設定する。例えば、加熱チャンバー1Aであれば、ゴム原料を架橋して硬化させることができる時間に設定する。

0073

シリコーンゴムの前駆体は、ローラー受18に載置されることで、チェーン伝動されて順々に入口シャッター3Aから加熱チャンバー1Aに入り、順次各チャンバーへと移送される。シリコーンゴムの前駆体は、所定時間が経過すると次のチャンバーへ移送され、最終的には、気体導入チャンバー1Cを経て、定着部材となって、出口シャッター3Bから出てくる。
このような装置及び方法によれば、定着部材を洗浄しなくとも、簡易に低分子量化合物の量を低減できる。

0074

[電子写真画像形成装置]
本発明の定着部材を備えたカラータンデム方式の画像形成装置100の概略構成の一例を、図6を用いて説明する。この画像形成装置は、スキャナーコピープリンターなどの機能を備えた複合機であって、MFP(Multi Function Peripheral又はMulti Function Printer)と呼ばれるものである。

0075

図6に示すとおり、画像形成装置100は、本体ケーシング101内の略中央に、2個のローラー102、106に巻回された周方向に移動する環状の中間転写ベルト108を備えている。
2個のローラー102、106のうち、一方のローラー102は図において左側に配置され、他方のローラー106は図において右側に配置されている。中間転写ベルト108は、これらのローラー102、106によって支持されて矢印X方向に回転駆動される。

0076

中間転写ベルト108の下方には、図において左側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応する画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kが並べて配置されている。

0077

各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kは、それらが取り扱うトナー色の違いを除いて互いに同様に構成されている。
例えば、イエローの画像形成ユニット110Yは、感光体ドラム190と、帯電装置191と、露光装置192と、トナーを用いて現像を行う現像装置193と、クリーナー装置195とを一体にして構成されている。
中間転写ベルト108を挟んで感光体ドラム190と対向する位置に、一次転写ローラー194が設けられている。
画像形成時には、まず帯電装置191によって感光体ドラム190の表面が一様に帯電され、続いて、露光装置192によって感光体ドラム190の表面が露光されて、そこに潜像が形成される。次に、現像装置193によって、感光体ドラム190の表面上の潜像が現像されてトナー画像となる。このトナー画像は、感光体ドラム190と一次転写ローラー194との間の電圧印加によって、中間転写ベルト108に転写される。感光体ドラム190の表面上の転写残トナーは、クリーナー装置195によってクリーニングされる。

0078

中間転写ベルト108が矢印X方向に移動するに伴って、各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に出力画像として4色のトナー画像が重ねて形成される。

0079

中間転写ベルト108の左側には、中間転写ベルト108の表面から残留トナーを取り除くクリーニング装置125と、クリーニング装置125によって取り除かれたトナーを回収するトナー回収ボックス126とが設けられている。
中間転写ベルト108の右側には、用紙のための搬送路124を挟んで二次転写ローラー112が設けられている。搬送路124のうち二次転写ローラー112の上流側に相当する位置に、搬送ローラー120が設けられている。中間転写ベルト108上のトナーパターンを検出するための光学式濃度センサー115が設けられている。

0080

本体ケーシング101内の右上部には、トナーを用紙に定着させる定着装置130が設けられている。
定着装置130は、図6において紙面に対して垂直に延在する一対の、本発明の定着ローラーを備えている。定着ローラーの一方は加熱ローラー132であり、他方は加圧ローラー131である。
加熱ローラー132は、ヒーター133によって所定の目標温度(例えば180〜200℃の範囲内の定着温度)に加熱される。加圧ローラー131は、図示しない、ばねによって加熱ローラー132へ向かって付勢されている。これにより、加圧ローラー131と加熱ローラー132とは定着のためのニップ部を形成している。
トナー像が転写された用紙90がこのニップ部を通ることにより、その用紙90にトナー画像が定着される。加圧ローラー131と加熱ローラー132の温度は、それぞれ温度センサー135、136によって検出される。

0081

本体ケーシング101の下部には、用紙90を収容するための給紙カセット116A、116Bが2段に設けられている。図6では、給紙カセット116Aにのみ用紙90が収容された状態を示している。
給紙カセット116A、116Bにはそれぞれ、用紙を送り出すための給紙ローラー118と、送り出された用紙を検出する給紙センサー117とが設けられている。

0082

本体ケーシング101内には、この画像形成装置全体の動作を制御するCPU(中央演算処理装置)からなる制御部200が設けられている。

0083

画像形成時には、制御部200による制御によって、用紙90は給紙ローラー118によって給紙カセット116Aから搬送路124へ1枚ずつ送り出される。搬送路124に送り出された用紙90は、レジストセンサー114によってタイミングをとって、搬送ローラー120によって中間転写ベルト108と二次転写ローラー112との間のトナー転写位置へ送り込まれる。
一方、上記のように、各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に4色のトナー画像が重ねて形成されており、トナー転写位置に送り込まれた用紙90に、中間転写ベルト108上の4色のトナー画像が二次転写ローラー112によって転写される。
トナー像が転写された用紙90は、定着装置130の加圧ローラー131と加熱ローラー132とが作るニップ部を通して搬送され加熱及び加圧を受ける。これにより、その用紙90にトナー画像が定着される。
最終的に、トナー画像が定着された用紙90は、排紙ローラー121によって排紙路127を通して本体ケーシング101の上面に設けられた排紙トレイ部122へ排出される。
なお、画像形成装置100では、両面印刷の場合に用紙90を再びトナー転写位置へ送り込むためのスイッチバック搬送路128が設けられている。

0084

上記のとおり、加圧ローラー131は定着ローラーの一方を構成しており、ここではシリコーンゴム製ローラーとなっている。

0085

なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。

0086

例えば、本発明に係る定着部材の製造方法及びその製造装置においては、上述のように加熱チャンバーが、気体導入チャンバーを兼ねていてもよい。
すなわち、気体導入チャンバーによって、シリコーンゴムの前駆体の表層のシリコーンゴムを硬化させつつ、低分子量化合物の量を低減させてもよい。

0087

また、加熱チャンバーが、気体導入チャンバーを兼ねている場合(すなわち、外部から気体を導入及び排出する手段を有する場合。)、当該加熱チャンバーにてシリコーンゴムの前駆体を加熱しつつ、当該加熱チャンバーにて、外部から前記気体を導入及び排出することとしてもよい。これによると短時間で処理を行うことができる。
なお、この場合、加熱チャンバーは、外部から気体を導入及び排出する手段として、上記図3に示す気体導入チャンバー1Cと同様の外部から気体を導入及び排出する手段7を有することができる。
また、加熱チャンバーはエージングチャンバーを兼ねるものであってもよく、さらには、加熱チャンバーはエージングチャンバー及び気体導入チャンバーを兼ねていてもよい。このような場合、本発明に係る定着部材の製造装置は、上記図3に示す気体導入チャンバー1Cと同様の構成をもつ加熱チャンバー1Aを一つ有すればよい。

0088

また、シリコーンゴムの前駆体は各チャンバー内で回転などの運動を行って、均一に環境気概が吹き付けられる処理を行うこととしてもよい。

0089

また、上述の説明では、定着部材として定着ローラーの場合を例にして説明したが、定着ベルトも同様に製造し、使用することができる。また、本明細書でいう定着ベルトは、電子写真画像形成装置において、トナーを用紙に定着させる際に用いられるシリコーンゴムで形成された定着ベルトをいう。具体的には、例えば、特開2017−194550号公報、特開2017−173445号公報、特開2017−97187号公報等に記載された、定着装置内で用いられる公知の定着ベルトを指す。

0090

以下、定着部材としての定着ローラーの実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0091

<定着ローラーの作製>
二液型室温硬化型シリコーンゴム商品名:KE−1602、信越化学工業社製)100質量部に、硬化剤(商品名:CAT−1602、信越化学工業社製)を10質量部加え、撹拌機で充分に混合しシリコーンゴム混合物Cを得た。
シリコーンゴム混合物Cに、膨脹済みのエクスパンセル461を15質量部加え、撹拌機で30分混合しシリコーンゴム混合物Dを得た。エクスパンセル461はアクゾノーベル(株)製のマイクロバルーンであって、外殻塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体であり、110℃で溶融するものである。未膨脹の球形は10〜16μmであり、ここでは100℃で10分加熱して球形が40〜60μmの膨脹したマイクロバルーンとした。

0092

シリコーンゴム混合物C及びDの調製とは別に、アルミニウム製の芯金(長さ370mm、直径22mm)に接着剤を塗布し、芯金よりも直径で15mm太い紙管を芯金が中心となるようにして被せ、底蓋を設置した。
その後、紙管と芯金との間に、シリコーンゴム混合物C(マイクロバルーンを含まない。)を注ぎ込み、室温で一昼夜放置し、硬化を完了させた。その後、紙管を外し、ソリッドゴム層を形成した。
その後、このソリッドゴム層に、シリコーンゴム混合物D(マイクロバルーンを含む。)を100μmの厚さに塗布し、一昼夜放置させた後、研磨機で表面を研磨し、およそ40〜60μmのマイクロバルーンが無数に埋設されたスポンジゴム層を形成した。
このような処理により、外層がスポンジゴムで、内層ソリッドゴムの2層構造を有するシリコーンゴムの前駆体(複写機ロールゴム層面長340mm、図2参照)を得た。

0093

上記で作製した、芯金上に形成したシリコーンゴムの前駆体が形成されたローラーを、気体導入チャンバーに移送した。次に、気体導入チャンバーにおいて、179℃で1時間加熱した。また、加熱しながら、気体導入チャンバー内に圧縮空気を導入し、かつ、チャンバー内の気体の排出も行った。ここで、圧縮空気は、コンプレッサーによって、通常の大気を高圧で圧縮して水分含有量を5質量%としたものを用いた。また、外部から導入された圧縮空気は、シリコーンゴムの前駆体の長手方向に対して80°となるようにして、シリコーンゴムの前駆体に吹き付けた。また、気体の導入及び排出する速度は、9×V(m3/min)とした。ここで、Vは、シリコーンゴムの前駆体が形成されたローラーの体積、すなわち定着ローラーの体積を示している。
上記のようにして、低分子量化合物を低減させる処理を実施された後に、チャンバーから定着ローラーを取り出し、定着ローラー1を得た。
また、上記硬化(加硫)後の定着ローラー1の直径(外径)は、30mmであり、シリコーンゴムの厚さが4mmであった。

0094

<定着ローラー2〜9の作製>
定着ローラー1の作製において、気体導入チャンバーにおける加熱温度を表Iに記載した温度に変更し、かつ加熱時間も表Iに記載のヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定における、低分子成分量及び高分子成分量の積算値となるように変更した以外は同様にして、定着ローラー2〜9を作製した。
なお、定着ローラー9の作成では、加熱を行わずに、真空乾燥処理(条件:30℃・50hPa・2時間)を行った。また、真空乾燥処理は、真空オーブンエスペック株式会社製、商品名:VAC−101P)を用いて行った。

0095

<軸上でのゴム硬度の測定>
JIS−S−6050に準じて、各定着ローラーの表面硬度を測定した。具体的には、高分子計器株式会社製ASKER−C型ゴム硬度計により、荷重600gで測定した。また、軸上でのゴム硬度の観測を行うために、押圧圧子の真下にローラー円周方向鉛直部が位置する位置決め部材を用いて測定を行った。また、定着ローラーは、芯材の直径が22mm、ゴム厚が4mmで、ローラーとして外径30mmとなるローラーを作成して、ゴム硬度の測定を行った。また、ゴム硬度の測定では、芯材の表面上にゴムを設置した状態での硬度測定を行った。

0096

<ヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定>
各定着ローラーのシリコーンゴムについて、以下の観測装置、カラム条件及び昇温条件でヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー測定を行った。そして、リテンションタイムが10分から32分までの低分子成分量の積算値と、リテンションタイムが32分から37分までの高分子成分量の積算値を求めた。
観測装置:(GC−2010(島津製作所製))
カラム条件:DB−5MS(アジレント・テクノロジー株式会社製)、カラム流速3mL/min、キャリアガス(He)83kPa
昇温条件:サンプルを注入した時間をリテンションタイムの0分とし、注入後オーブン温度を40度で5分保ち、その後5℃/minで140度まで昇温し、その後20度/minで320℃まで昇温し、その後320℃で7分保ち、終了する。
また、上記サンプルは、測定を行うシリコーンゴム組成物をヘキサン1gに溶解させたものを用いた。

0097

<揮発粒子数の評価>
上記のようにして作製した定着ローラーを搭載した複写機を密閉した閉鎖空間の中でプリントを行い、その大気を回収して分析を行った。具体的には、コニカミノルタ社製bizhub C308機の定着装置に、各定着ローラーを組み込み、この改造機をSUS製の容積5m3のチャンバー内に設置し、風量15m3/hで換気を行うようにした。そして、約1時間の換気を行った後、10分間だけプリントを行い、機内から発生する揮発性物質を10mL/minの量だけサンプリングした。その後、プリント停止後も約20分間だけ連続してサンプリングを行った。その大気を、FMPSで観測し、粒子数の累積値カウントした。カウントピーク値を値として採用し、3000cps(count(s) per second)以下を合格とした。

0098

<耐久性の評価>
上記揮発粒子数の評価で用いた、上記のようにして作製した定着ローラーを搭載した複写機「bizhub PRO(登録商標) C6501」(コニカミノルタ株式会社製)において、常温常湿環境(23℃・50%RH)下において、10万枚、20万枚の印字を行い、その後での定着性の評価を実施した。定着性評価は、後述する折りランク温度で評価を行った。
また、本発明では、折りランク温度が160℃以下を合格とした。
折りランク温度は、以下のとおり観測したものである。
評価紙としての「CF80紙(80g/m2)」のA3用紙に対し、ブラック現像剤により未定着べた黒画像を出力した。また、この未定着べた黒画像に対し、定着設定温度を100〜180℃までの5℃刻みで増加させるように変更しながら定着処理を行った。各定着温度で得られたプリント物の定着後のべた黒画像の中央部で折り曲げ、当該折り曲げた位置に500gのを載せ、5往復させて錘を除去した。次に、折り曲げた画像を開き、戻した。次に、折り曲げた位置において、画像が毀損して壊れた幅を、ノギス計測し、幅が1mmを超えた100〜180℃のうちの最低の温度を折りランク温度とした。

0099

実施例

0100

(まとめ)
表Iの結果より、本発明のシリコーンゴム組成物によって形成されたシリコーンゴム部材を有する定着ローラーが、揮発粒子数が少ないことが分かった。すなわち、当該シリコーンゴム中の低分子成分の揮発に起因する周辺部材の汚染を抑制できることが分かった。また、本発明の定着ローラーは耐久性に優れていることが分かった。
一方で、比較例の定着ローラーは、いずれかの項目について劣っているものであった。
また、上述した定着部材の製造方法では、定着部材として定着ローラーの場合を例にして説明したが、定着ベルトも同様に製造することができる。

0101

1定着部材の製造装置
1A加熱チャンバー
1AX出口
1Bエージングチャンバー
1BN 入口
1BX 出口
1C気体導入チャンバー
4移送手段
6冷却ファン
7 外部から気体を導入し外部へと排出する手段
7A 外部から気体を導入する手段
70A 圧力ファン
72A気体供給流路
7B 外部に気体を排出する手段
70B排気ファン
72B排気ダクト
50 ローラー

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