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技術 ピラー補強部材

出願人 豊田鉄工株式会社トヨタ自動車株式会社
発明者 鍋島晴照山元歩
出願日 2018年2月9日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-021693
公開日 2019年8月22日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-137201
状態 未査定
技術分野 車両用車体構造
主要キーワード Zより ショックライン 頂上面 外側縦壁 内側縦壁 鋼板部材 フランジ部側 衝突直後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月22日)のものです。
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図面 (20)

課題

接合部がフランジ部とされた閉断面構造を備えた長尺ピラー補強部材において、衝突荷重負荷時、その荷重を利用してフランジ部を衝突荷重負荷側に移動させることにある。それにより、衝突時の曲げ変形に伴うフランジ部の引張応力を抑制する。

解決手段

共に鋼板製のピラーアウタ11とピラーインナ12とを両者間に空間16を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされ、且つ該接合部は、空間16の両外側に延びるように形成されたフランジ部13を互いに重ね合わせて接合されており、閉断面構造及びフランジ部13が長手方向に延びる長尺のピラー補強部材1であって、ピラーインナ12の空間16を形成する部位で、両フランジ部13に隣接する部位に空間16内に向けてそれぞれ突出形成された一対の突部14を備え、該両突部14はピラーアウタ11の内壁面に沿って、且つ長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。

概要

背景

車両のセンタピラーにおけるピラー補強部材は、共に鋼板製のピラーアウタピラーインナとを両者間に空間を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされ、且つ該接合部は、前記空間の両外側に延びるように形成されたフランジ部を互いに重ね合わせて接合されて成る。閉断面構造及びフランジ部は、ピラー補強部材の長手方向に延びている(特許文献1参照)。

概要

接合部がフランジ部とされた閉断面構造を備えた長尺のピラー補強部材において、衝突荷重負荷時、その荷重を利用してフランジ部を衝突荷重負荷側に移動させることにある。それにより、衝突時の曲げ変形に伴うフランジ部の引張応力を抑制する。共に鋼板製のピラーアウタ11とピラーインナ12とを両者間に空間16を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされ、且つ該接合部は、空間16の両外側に延びるように形成されたフランジ部13を互いに重ね合わせて接合されており、閉断面構造及びフランジ部13が長手方向に延びる長尺のピラー補強部材1であって、ピラーインナ12の空間16を形成する部位で、両フランジ部13に隣接する部位に空間16内に向けてそれぞれ突出形成された一対の突部14を備え、該両突部14はピラーアウタ11の内壁面に沿って、且つ長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

共に鋼板製のピラーアウタピラーインナとを両者間に空間を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされ、且つ該接合部は、前記空間の両外側に延びるように形成されたフランジ部を互いに重ね合わせて接合されており、前記閉断面構造及びフランジ部が長手方向に延びる長尺ピラー補強部材であって、前記ピラーインナの前記空間を形成する部位で、前記両フランジ部に隣接する部位に前記空間内に向けてそれぞれ突出形成された一対の突部を備え、該両突部は前記ピラーアウタの内壁面に沿って、且つ前記長手方向に沿ってそれぞれ形成されているピラー補強部材。

請求項2

請求項1において、前記ピラーアウタにおける前記両突部の突出端部に対応する部位に、前記ピラーアウタの長手方向に沿った折れ曲がりを誘起する折曲誘起部を、前記長手方向に沿って備えるピラー補強部材。

請求項3

請求項2において、前記折曲誘起部は、前記ピラーアウタの両フランジ部に向かう縦壁の途中で、前記各突部の突出端部に隣接して設けられ、前記各突部の突出端部を被うように前記空間内に向けて屈曲された段部により形成されているピラー補強部材。

請求項4

請求項1〜3のいずれかにおいて、前記ピラーアウタは長尺形状の長手方向に対して垂直な断面がハット断面形状を成していて、全体として前記ハット断面形状の頂上面部から鍔部に相当する前記両フランジ部に向けて幅が広くなる形状とされているピラー補強部材。

請求項5

請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ピラーインナにおける前記両突部に挟まれた部位は、前記突部の突出方向における高さの変化が前記突部の突出高さより低い所定範囲内に収まる平坦部とされているピラー補強部材。

技術分野

0001

本発明は、車体のセンタピラー等に用いられるピラー補強部材に関する。

背景技術

0002

車両のセンタピラーにおけるピラー補強部材は、共に鋼板製のピラーアウタピラーインナとを両者間に空間を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされ、且つ該接合部は、前記空間の両外側に延びるように形成されたフランジ部を互いに重ね合わせて接合されて成る。閉断面構造及びフランジ部は、ピラー補強部材の長手方向に延びている(特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2008−279904号公報

発明が解決しようとする課題

0004

車両衝突時、長尺のピラー補強部材に外側から衝突に伴う曲げ荷重負荷されると、ピラー補強部材の外側である荷重負荷側部位には圧縮応力が発生し、内側である反荷重負荷側部位には引張応力が発生する。圧縮応力の発生部位と引張応力の発生部位の境界域には、曲げ変形に伴う応力がゼロとなる中立軸がある。一般的なピラー補強部材の中立軸はフランジ部よりピラーアウタ側にあり、フランジ部には引張応力が発生する。

0005

一方、フランジ部を成す接合部は、スポット溶接により接合される場合が多い。しかし、2枚の鋼板部材の少なくとも一方がマルテンサイト組織を含むもので、焼入れにより高強度化されている場合、溶接部位熱影響部(以下、HAZという)で局部的な軟化(以下、HAZ軟化という)が生じることがある。このようなHAZ軟化が生じると、軟化した部位に応力集中が生じやすくなる。そのため、ピラー補強部材が衝突に伴う曲げ荷重を受けたときフランジ部が引張応力により破断し易くなる。その対策が従来より種々検討されているが、重量増加等の別の問題が生じている。

0006

本発明の課題は、接合部がフランジ部とされた閉断面構造を備えた長尺のピラー補強部材において、衝突荷重負荷時、その荷重を利用してフランジ部を衝突荷重負荷側に移動させることにある。それにより、衝突時の曲げ変形に伴うフランジ部の引張応力を抑制することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の第1発明は、共に鋼板製のピラーアウタとピラーインナとを両者間に空間を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされ、且つ該接合部は、前記空間の両外側に延びるように形成されたフランジ部を互いに重ね合わせて接合されており、前記閉断面構造及びフランジ部が長手方向に延びる長尺のピラー補強部材であって、前記ピラーインナの前記空間を形成する部位で、前記両フランジ部に隣接する部位に前記空間内に向けてそれぞれ突出形成された一対の突部を備え、該両突部は前記ピラーアウタの内壁面に沿って、且つ前記長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。

0008

本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記ピラーアウタにおける前記両突部の突出端部に対応する部位に、前記ピラーアウタの長手方向に沿った折れ曲がりを誘起する折曲誘起部を、前記長手方向に沿って備える。

0009

本発明の第3発明は、上記第2発明において、前記折曲誘起部は、前記ピラーアウタの両フランジ部に向かう縦壁の途中で、前記各突部の突出端部に隣接して設けられ、前記各突部の突出端部を被うように前記空間内に向けて屈曲された段部により形成されている。

0010

本発明の第4発明は、上記第1〜第3発明のいずれかにおいて、前記ピラーアウタは長尺形状の長手方向に対して垂直な断面がハット断面形状を成していて、全体として前記ハット断面形状の頂上面部から鍔部に相当する前記両フランジ部に向けて幅が広くなる形状とされている。

0011

本発明の第5発明は、上記第1〜第4発明のいずれかにおいて、前記ピラーインナにおける前記両突部に挟まれた部位は、前記突部の突出方向における高さの変化が前記突部の突出高さより低い所定範囲内に収まる平坦部とされている。

発明の効果

0012

本発明の構成によれば、長尺のピラーアウタに、その外側から衝突荷重が負荷されると、ピラーアウタがピラーインナに対して接近し、両者間の空間を狭めるように変形する。それに伴い突部の突出形状崩れて両側のフランジ部は互いに離間する方向に移動される。また、その移動に伴いフランジ部はピラーアウタのフランジ部側縦壁との相対角度をほぼ維持したまま荷重負荷側に移動される。そのため、フランジ部は、曲げ変形に伴う応力の中立軸に接近するか、中立軸より圧縮応力の領域に入り、少なくとも引張応力は抑制される。そのため、衝突時のフランジ部の破断が抑制される。

図面の簡単な説明

0013

本発明の第1実施形態を示す斜視図である。
第1実施形態の主要部の拡大斜視図である。
図2のIII−III線断面矢視拡大図である。
図3のIV部の拡大図である。
第1実施形態の衝突時の様子を示す説明図であり、衝突直前の様子を示す。
図5と同様の説明図であり、衝突直後の様子を示す。
図5と同様の説明図であり、衝突直後から所定時間経過後の様子を示す。
図6のVIII−VIII線断面矢視拡大図である。
図7のIX−IX線断面矢視拡大図である。
第1実施形態の衝突に伴う変形の様子を示す斜視図である。
第1実施形態の衝突に伴う変形による応力の変化を説明する説明図である。
図11と同様の説明図であり、図11の場合と中立軸の位置が異なる場合を示す。
本発明の第2実施形態を示す図3に対応する断面図である。
本発明の第3実施形態を示す図3に対応する断面図である。
本発明の第4実施形態を示す図3に対応する断面図である。
本発明の第5実施形態を示す図3に対応する断面図である。
第5実施形態のピラーアウタの製造工程を示す説明図であり、第1工程を示す。
図17と同様の説明図であり、第2工程における成形前の状態を示す。
図17と同様の説明図であり、第2工程における成形後の状態を示す。

実施例

0014

<第1実施形態の全体構成>
図1〜3は、本発明の第1実施形態を示す。第1実施形態は、車両のセンタピラーに本発明を適用した例である。図1〜3において、第1実施形態のピラー補強部材1を車体に結合した状態における各方向を矢印により示す。ここで、UPは車体の上方、FRは車体の前方、INは車体の内側、OUTは車体の外側を示す。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。図1以外の図においても方向の記述は同様である。

0015

図1〜3のピラー補強部材1の基本的な構成は、従来のものと同一であり、共に鋼板製のピラーアウタ11とピラーインナ12とを両者間に空間16を挟んで互いに重ね合わせて接合して閉断面構造とされている。接合部は空間16の両外側(前方及び後方)に延びてるように形成されたフランジ部13を互いに重ね合わせて接合されて成る。閉断面構造及びフランジ部13は、長尺のピラー補強部材1の長手方向に延びている。フランジ部13におけるピラーアウタ11及びピラーインナ12の接合は、スポット溶接により行われている。図1においてフランジ部13に示す黒点はスポット溶接の跡を示し、図3において×印はスポット溶接が行われた場所を示す。ピラーアウタ11は、例えば引張強度が1180MPa、板厚2mmの高張力鋼板であり、ピラーインナ12は、例えば引張強度が980MPa、板厚1mmの高張力鋼板である。フランジ部13には焼入れがなされている。従って、溶接部位にはHAZ軟化が生じている可能性がある。

0016

図1のように、閉断面構造とされたピラー補強部材1は、上下端部において前後方向に幅広とされた取付部17、18が形成されている。取付部17は、車体構造ルーフサイドレール19に溶接固定され、取付部18は、車体構造のサイドシル20に溶接固定されている。車体構造は、正面視で全体として丸みを持った形状とされており、そのため、ピラー補強部材1は、車体に固定された状態において、車体の下方から上方にかけて車体外側から内側に向けて比較的大きく湾曲されている。

0017

図3のように、ピラーアウタ11は、長尺形状の長手方向に対して垂直な断面がハット断面形状を成していて、全体としてハット断面形状の頂上面部を成す外板11aから鍔部に相当する両フランジ部13に向けて幅が広くなる形状とされている。
ピラーアウタは

0018

ピラーインナ12の空間16を形成する部分で、両フランジ部13に隣接する部分には、空間16内に向けて一対の突部14がそれぞれ突出形成されている。突部14は、その突出高さH2がピラーアウタ11の外板11aとピラーインナ12の内板12aとに挟まれた空間16の高さH1の4分の1程度とされている。また、両突部14は、ピラーアウタ11の内壁面に沿って、且つピラー補強部材1の長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。また、両突部14に挟まれた部位である内板12aは、突部14の突出方向(車体内側から外側に向かう方向)における高さの変化が突部14の突出高さH2より低い所定範囲内に収まる平坦部とされている。

0019

ピラーアウタ11の外板11aから両フランジ部13に向かう縦壁11b、11cの途中で、各突部14の突出端部14aに隣接する部位に段部15が形成されている。段部15は、各突部14の突出端部14aを被うように空間16内に向けて屈曲されている。その結果、段部15により縦壁は、外側縦壁11bと内側縦壁(フランジ部側縦壁)11cとに分割されている。段部15は、本発明における折曲誘起部に相当し、ピラーアウタ11の長手方向(概ね上下方向)に沿って形成されており、ピラーアウタ11に外側から衝突荷重が負荷されたとき、ピラーアウタ11の長手方向に沿った折れ曲がりを誘起するようにされている。

0020

図4のように、外側縦壁11bのR部11rを除く下端位置Xは、突部14の突出端部14aの先端位置Y、並びに突部14の突出端部14aの円弧の中心Zより空間16の内側とされている。図4では、一対の突部14及び段部15のうちの一方(前方)のみを示したが、他方(後方)でも同様である。

0021

<第1実施形態の作用>
図5〜7は、車体に結合された状態のピラー補強部材1に、その外側から他の車体などの構造物Lにより衝突荷重が負荷される様子を示す。図5は、衝突荷重が負荷される直前の様子を示し、図6は、衝突荷重が負荷された直後の様子を示し、図7は、衝突荷重が負荷された直後から所定時間経過後の様子を示す。図8、9は、図6、7のように、衝突荷重が負荷された後のピラー補強部材1の変形の様子を図3に対応する断面で示す。

0022

図5〜7のように、他の車体などの構造物Lはピラー補強部材1の低い位置に衝突するが、その衝突荷重の負荷に伴うピラー補強部材1の断面崩れは、ピラー補強部材1の比較的高い位置で最も大きくなる。それは、ピラー補強部材1は、上述のように車体に固定された状態において、その高い位置で比較的大きく湾曲されており、衝突荷重がピラー補強部材1の低い位置に負荷されても、その湾曲が伸ばされるように変形するためである。従って、ピラー補強部材1の中で、図3、8、9で示す部位に他の車体などの構造物Lの衝突に伴う曲げ変形が集中する。

0023

図3、8、9のように、ピラーアウタ11に衝突荷重が負荷されると、ピラーアウタ11の外板11aがピラーインナ12の内板12aに対して接近し、両者間の空間16を狭めるように変形する。それに伴い突部14の突出形状が崩れて両側のフランジ部13は互いに離間する方向に移動される。また、その移動に伴いフランジ部13はピラーアウタ11の内側縦壁11cとの相対角度をほぼ維持したまま荷重負荷側(外側)に移動される。

0024

以上のピラー補強部材1の断面形状の変化の様子は、図3、8、9を比較することにより理解できる。図10は、図9に対応するピラー補強部材1の斜視図を示す。図10では、ピラーアウタ11が内側に潰れ、その部分に対応するフランジ部13が外側に移動している様子を示す。

0025

<第1実施形態の効果>
以上の作用の結果、フランジ部13は、ピラー補強部材1の曲げ変形に伴う応力の中立軸に接近するか、中立軸を越えて圧縮応力の領域に入り、フランジ部13に加えられる引張応力は抑制されるか、圧縮応力に変換される。そのため、衝突時のフランジ部13の破断が抑制される。

0026

図11、12は、ピラー補強部材1の曲げ変形に伴う応力の中立軸Nとフランジ部13の位置との相対関係、並びに相対関係の変化によるフランジ部13に作用する応力の変化を示す。図11に比べて図12では、中立軸Nがピラーアウタ11側に偏っている例を示す。

0027

図11ケースでは、フランジ部13は、衝突前は仮想線で示すように、中立軸Nより内側のA2の領域にあったのに対し、衝突後は実線で示すように移動して、中立軸Nより外側のA1の領域に入る。A1とA2の領域の間には中立軸Nがあって、A2の領域にあるフランジ部13は引張応力を受けるのに対し、A1の領域にあるフランジ部13は圧縮応力を受ける。

0028

図12のケースでは、フランジ部13は、衝突前は仮想線で示すように、段部15より内側のA4の領域にあったのに対し、衝突後は実線で示すように移動して、段部15より外側のA3の領域に入る。A3及びA4の領域は共に中立軸Nより引張応力の領域にあるが、中立軸Nからの距離がA3に比べてA4の方が離れている。そのため、A4の領域にあるフランジ部13の引張応力に比べて、A3の領域にあるフランジ部13の圧縮応力は小さくなる。

0029

中立軸Nの位置は、ピラーアウタ11側の部材の強度と、ピラーインナ12側の部材の強度との相対関係によって変わる。従って、第1実施形態のように衝突時のピラー補強部材1の変形に伴って移動したフランジ部13が、中立軸Nに対してどこに位置するかによって、引張応力の領域にあるか圧縮応力の領域にあるかは変わることになる。しかし、図11、12で説明したとおり、フランジ部13が衝突荷重負荷側(外側)に移動することにより、少なくとも引張応力は抑制されることになる。

0030

<第1実施形態におけるその他の効果>
図8、9のように、第1実施形態によれば、ピラーアウタ11に衝突荷重が負荷されて、突部14の形状が崩れて両側のフランジ部13が互いに離間する方向に移動されるとき、ピラーアウタ11の縦壁11b、11cは段部(折曲誘起部)15により折り曲がり易くなっている。そのため、フランジ部13の移動が容易に行われる。

0031

また、図3のように、ハット断面形状に形成されたピラーアウタ11が外板11aから両フランジ部13に向けて幅が広くなる形状とされているため、ピラーアウタ11が外側からの衝突荷重を受けると、その押圧力は、両フランジ部13同士間を広げる方向に変換されて、両フランジ部13は、互いに離間する方向に移動し易くされる。

0032

また、図8、9のように、ピラーアウタ11に衝突荷重が負荷されて、突部14の形状が崩れて両側のフランジ部13が互いに離間する方向に移動されるとき、ピラーインナ12の両突部14に挟まれた部位である内板12aは平坦部とされているため、両フランジ部13同士間を広げる方向には殆ど変形しない。そのため、ピラーアウタ11の曲げ変形の力を両側のフランジ部13に効率的に伝達することができる。

0033

更に、第1実施形態では、図4のように、ピラーアウタ11の外側縦壁11bのR部11rを除く下端位置Xと、突部14の突出端部14aの先端位置Y、並びに突部14の突出端部14aの円弧の中心Zとの関係は、前後方向において、XはY、Zより空間16の内側とされている。その結果、ピラーアウタ11に衝突荷重が負荷されたとき、両フランジ部13は荷重負荷側(外側)に移動し易くなる。

0034

<第2実施形態>
図13は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態のピラー補強部材2が第1実施形態のピラー補強部材1に対して特徴とする点は、第1実施形態におけるピラーアウタ11をピラーアウタ21に置換した点である。その他の構成は両者同一であり、同一の部分についての再度の説明は省略する。

0035

ピラーアウタ21がピラーアウタ11に対して相違する点は、ピラーアウタ21の縦壁21bに折曲部22を形成した点である。折曲部22は、縦壁21bを空間16側に僅かに折り曲げて形成されている。折曲部22は、ピラーアウタ21の長手方向に沿って形成されている。折曲部22を形成した点以外、ピラーアウタ21の構成は、ピラーアウタ11の構成と同一である。段部25も、ピラーアウタ11の段部15と同一である。

0036

第2実施形態によれば、折曲部22により縦壁21bが空間16側に折り曲げられて、折曲部22よりフランジ部13側の縦壁21bは、外側から内側に向かうほど幅広に形成されている。そのため、ピラーアウタ21が外側からの衝突荷重を受けたとき、その押圧力は、両フランジ部13同士間を広げる方向に変換されて、両フランジ部13は、互いに離間する方向に移動し易くされる。その結果、両フランジ部13は荷重負荷側(外側)に移動し易くなる。

0037

<第3実施形態>
図14は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態のピラー補強部材3が第1実施形態のピラー補強部材1に対して特徴とする点は、第1実施形態におけるピラーアウタ11をピラーアウタ31に置換した点である。その他の構成は両者同一であり、同一の部分についての再度の説明は省略する。

0038

ピラーアウタ31がピラーアウタ11に対して相違する点は、段部15をなくした点である。そのため、ピラーアウタ31の縦壁31bは、外板31aとフランジ部13とをR部を除いて直線的につなぐように形成されている。段部15をなくした点以外、ピラーアウタ31の構成は、ピラーアウタ11の構成と同一である。

0039

第3実施形態によれば、ピラーアウタ31は、全体としてハット断面形状に形成されてピラーアウタ31が外板31aから両フランジ部13に向けて幅が広くなる形状とされている。そのため、ピラーアウタ31が外側からの衝突荷重を受けると、その押圧力は、両フランジ部13同士間を広げる方向に変換されて、両フランジ部13は、互いに離間する方向に移動し易くされる。その結果、両フランジ部13は荷重負荷側(外側)に移動し易くなる。

0040

<第4実施形態>
図15は、本発明の第4実施形態を示す。第4実施形態のピラー補強部材4が第3実施形態のピラー補強部材3(図14参照)に対して特徴とする点は、第3実施形態におけるピラーアウタ31をピラーアウタ41に置換した点である。その他の構成は両者同一であり、同一の部分についての再度の説明は省略する。

0041

ピラーアウタ41がピラーアウタ31に対して相違する点は、ピラーアウタ41の縦壁41bにビード42(本発明の折曲誘起部に相当)を形成した点である。ビード42は、突部14の突出端部14aに対応する部位より僅かに外側の縦壁41bに空間16側に突出して形成されている。ビード42は、ピラーアウタ41の長手方向に沿って形成されている。ビード42を形成した点以外、ピラーアウタ41の構成は、ピラーアウタ31の構成と同一である。

0042

第4実施形態によれば、ピラーアウタ41に衝突荷重が負荷されて、突部14の形状が崩れて両側のフランジ部13が互いに離間する方向に移動されるとき、ピラーアウタ41の縦壁41bはビード42により折り曲がり易くなっているため、フランジ部13の移動が容易に行われる。その結果、両フランジ部13は荷重負荷側(外側)に移動し易くなる。

0043

<第5実施形態>
図16は、本発明の第5実施形態を示す。第5実施形態のピラー補強部材5が第3実施形態のピラー補強部材3(図14参照)に対して特徴とする点は、第3実施形態におけるピラーアウタ31をピラーアウタ51に置換した点である。その他の構成は両者同一であり、同一の部分についての再度の説明は省略する。

0044

ピラーアウタ51がピラーアウタ31に対して相違する点は、ピラーアウタ51の縦壁51bにショックライン52(本発明の折曲誘起部に相当)を形成した点である。ショックライン52は、突部14の突出端部14aに対応する部位より僅かに外側の縦壁51bに空間16側に僅かな折れ曲がり形状が形成されている。ショックライン52は、ピラーアウタ51の長手方向に沿って形成されている。ショックライン52を形成した点以外、ピラーアウタ51の構成は、ピラーアウタ31の構成と同一である。

0045

図17〜19は、ショックライン52を含むピラーアウタ51の製造方法を示す。まず、図17のように、後にピラーアウタ51となるワークWをプレス機(図示略)の上型D1と下型D2によりプレスして成形する。このワークWは、ピラーアウタ51のショックライン52に対応する位置で折れ曲がり、フランジ部13側が大きくされた形状とされている。次に、図18、19のように、ワークWをプレス機(図示略)の上型D3と下型D4によりプレスして、ピラーアウタ51を成形する。このようにして、縦壁51bにショックライン52が形成されたピラーアウタ51が形成される。

0046

第5実施形態によれば、ピラーアウタ51に衝突荷重が負荷されて、突部14の形状が崩れて両側のフランジ部13が互いに離間する方向に移動されるとき、ピラーアウタ51の縦壁51bはショックライン52により折り曲がり易くなっているため、フランジ部13の移動が容易に行われる。その結果、両フランジ部13は荷重負荷側(外側)に移動し易くなる。

0047

<その他の実施形態>
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明を車両のセンタピラーに適用したが、車両のフロントピラーリヤピラー、その他に適用してもよい。また、上記実施形態では、ピラー補強部材は、車体に固定された状態において、車体の下方から上方にかけて車体外側から内側に向けて比較的大きく湾曲されるものとしたが、湾曲されないものでもよい。更に、本発明は、フランジ部にHAZ軟化が生じているか否かに係わらず適用可能である。

0048

1、2、3、4、5ピラー補強部材
11、21、31、41、51ピラーアウタ
12ピラーインナ
13フランジ部
14 突部
15、25 段部(折曲誘起部)
16 空間
17、18取付部
19ルーフサイドレール
20サイドシル
22 折曲部
42ビード(折曲誘起部)
52ショックライン(折曲誘起部)

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