図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2019年8月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

活性酸素種(ROS)による損傷を減衰するため、及び/又は、反応物および毒性化合物の形成率を抑えるために、特定の位置で修飾された多価不飽和脂肪酸を用いた、アルツハイマー病軽度認知障害前頭側頭認知症筋萎縮性側索硬化症及び/又は、多発性硬化症治療法の提供。

解決手段

(a)アルツハイマー病、軽度認知障害、もしくは前頭側頭型認知症、または(b)筋委縮性側索硬化症もしくは多発性硬化症の進行の治療または予防に使用するための組成物であって、重水素化された特定の多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルを含む、組成物。

概要

背景

関連技術の説明
酸化的損傷は、例えば、ミトコンドリア病神経変性疾患神経変性筋疾患網膜疾患エネルギー処理疾患、腎臓疾患肝臓疾患脂血症心疾患、炎症、および遺伝性障害などの広範囲の疾患に関与している。具体的には、このような疾患としては、アルツハイマー病(AD)、軽度認知障害(MCI)、および前頭側頭認知症FD)が挙げられるが、これらに限定されない。

酸化ストレスに関連する疾患の数は、多く、多様であるが、酸化ストレスが細胞内での正常な酸化還元状態に対する乱れによって引き起こされることは充分に確立されている。過酸化物フリーラジカルなどの活性酸素種(「ROS」)の決まった生成と解毒の間の不均衡が、細胞構造機構への酸化的損傷をもたらし得る。通常の条件下では、好気性生物のROSの潜在的に重要な供給源は、通常の酸化呼吸時のミトコンドリアからの活性酸素漏出である。さらに、マクロファージ酵素反応は、また、細胞内のROSの発生に寄与することも知られている。細胞とその内部の細胞小器官は、脂質膜結合型であるので、ROSが容易に膜成分と接触し、脂質酸化を引き起こすことができる。最終的には、このような酸化的損傷は、活性酸素、酸化膜の成分、または他の酸化細胞成分との直接および間接的な接触を介して、DNAやタンパク質などの細胞内で他の生体分子に伝えることができる。したがって、内部成分移動性細胞経路相互連絡を考えると、細胞を通じての酸化損傷伝播は容易に想定することができる。

脂質形成脂肪酸は、生細胞の主要な成分の1つとしてよく知られている。このように、それらは、多くの代謝経路に関与し、そして様々な病理の重要な役割を果たしている。多価不飽和脂肪酸(「PUFA」)は、脂肪酸の重要なサブクラスである。必須栄養素は、直接、または変換を介して、本質的な生物学的機能を果たし、内因的に、あるいは必要量カバーするのに十分な程大量には産生されない食物成分である。恒温動物にとって、2つの厳密に必須のPUFAは、リノール酸(シス,シス−9,12−オクタデカジエン酸;(9Z,12Z)−9,12−オクタデカジエン酸;「LA」;18:2;n−6)およびα−リノレン酸(シス,シス,シス−9,12、15−オクタデカトリエン酸;(9Z,12Z、15Z)−9,12,15−オクタデカトリエン酸;「ALA」;18:3;n−3)であり、以前はビタミンF(Cunnane SC.Progress in Lipid Research 2003;42:544−568)として知られていた。LAは、さらに酵素的不飽和化伸長により、アラキドン酸(AA;20:4;n−6)などの高級n−6系PUFAに変換される;ここで、ALAは、限定されないが、エイコサペンタエン酸(EPA;20:5;n−3)およびドコサヘキサエン酸(DHA;22:6;n−3)を含む高級n−3系列を生じる(GoyensPL.ら、Am.J.Clin.Nutr.2006;84:44−53)。特定のPUFAやPUFA前駆体の本質的な性質のために、それらの欠乏の多くの例が知られており、これらは多くの場合、病状に関連している。さらに、多くのPUFAサプリメントは、店頭入手が可能であり、特定の病気に対して有効性が証明されている(例えば、米国特許第7,271,315号および米国特許第7,381,558号を参照されたい)。

PUFAは、最適な酸化的リン酸化遂行のために必要な適切な流動性を、ミトコンドリア膜に授ける。PUFAはまた、酸化ストレスの開始および伝播に重要な役割を果たす。PUFAは、元の事象増幅する連鎖反応を通じてROSと反応する(Sun M,Salomon RG,J.Am.Chem.Soc.2004;126:5699−5708)。しかし、高レベル脂質ヒドロペルオキシド非酵素的形成は、いくつかの有害な変化をもたらすことが知られている。確かに、コエンザイムQ10は、PUFAの過酸化を介して増加したPUFA毒性および得られる生成物の毒性に関係している(Do TQら、PNAS USA 1996;93:7534−7539)。そのような酸化生成物は、それらの膜の流動性と透過性に悪影響を与える;それらは膜タンパク質の酸化をもたらす;そして、それらは高反応性の多数のカルボニル化合物に変換することができる。後者は、アクロレインマロン酸ジアルデヒドグリオキサールメチルグリオキサール、その他などの反応性種を含む(Negre−Salvayre Aら、Brit.J.Pharmacol.2008;153:6−20)。しかし、PUFA酸化で最も突出した生成物は、4−ヒドロキシノン−2−エナール(4−HNE;LAまたはAAのようなn−6系PUFAから形成される)、4−ヒドロキシヘキサ−2−エナール(4−HHE;ALAまたはDHAのようなn−3系PUFAから形成される)、および対応するケトアルデヒド類(Esterfbauer Hら、Free Rad.Biol.Med.1991;11:81−128;Long EK,Picklo MJ.Free Rad.Biol.Med.2010;49:1−8)などのα,β−不飽和アルデヒドである。これらの反応性カルボニルは、ミカエル付加またはシッフ塩基形成経路を介して(生体分子架橋し、数多くの病理学的プロセス(上で紹介したものなど)、加齢関連および酸化ストレス関連の状態、ならびに老化に関与している。重要なことに、いくつかのケースでは、PUFAは、特定の部位で酸化するように見えるが、これは1,4−ジエン系(ビスアリル位)のメチレン基が、アリメチレンに比べて、ROS、ならびにシクロゲナーゼおよびリポキシゲナーゼなどの酵素に対する安定性が実質的に小さいからである。

我々は今、神経変性障害治療および/または防止のために有用である、耐酸化性のPUFA、PUFA模倣物、PUFAプロドラッグおよび/または耐酸化性のPUFAとPUFA模倣物を含む脂肪発見した。

概要

活性酸素種(ROS)による損傷を減衰するため、及び/又は、反応物および毒性化合物の形成率を抑えるために、特定の位置で修飾された多価不飽和脂肪酸を用いた、アルツハイマー病、軽度認知障害、前頭側頭型認知症、筋萎縮性側索硬化症及び/又は、多発性硬化症治療法の提供。(a)アルツハイマー病、軽度認知障害、もしくは前頭側頭型認知症、または(b)筋委縮性側索硬化症もしくは多発性硬化症の進行の治療または予防に使用するための組成物であって、重水素化された特定の多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルを含む、組成物。A

目的

本発明のいくつかの態様は、重同位体によって1つ、数個、またはすべてのビス−アリル位のいずれかが置換されている必須PUFAの類似体である化合物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

(a)アルツハイマー病軽度認知障害、もしくは前頭側頭認知症、または(b)筋委縮性側索硬化症もしくは多発性硬化症の進行の治療または予防に使用するための組成物であって、下記式を有する、重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルを含み、 R=HまたはC3H7;R1=H、アルキル、またはカチオン;Y1−Ynは独立してHまたはD、およびY1−Ynの少なくとも1つはD;X1−Xmは独立してHまたはDであり、mは1〜10、nは1〜6、pは1〜10の整数であり、前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルは、投与後に患者体内に取り込まれ、前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルは、患者に摂取される多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルの総量の少なくとも約5%〜約75%を含む、組成物。

請求項2

前記組成物中の重水素が、重水素原子天然の存在量レベルより顕著に上のレベルで存在する、請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルが、少なくとも1個の13C原子を含み、ここで、前記の少なくとも1個の13C原子が、13C原子の天然の存在量レベルより顕著に上のレベルで存在する、請求項1に記載の組成物。

請求項4

患者の細胞または組織が、天然に存在する多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルの自動酸化を防止するために、前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルの十分な濃度を維持する、請求項1に記載の組成物。

請求項5

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルは、ω−3脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、またはω−6脂肪酸もしくは脂肪酸エステルである、請求項1に記載の組成物。

請求項6

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルは、11,11−D2−リノレン酸、14,14,D2−リノレン酸、11,11,14,14−D4−リノレン酸、11,11−D2−リノール酸、11−D−リノレン酸、14−D−リノレン酸、11,14−D2−リノレン酸、及び11−D−リノール酸、からなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。

請求項7

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルは、プロ−ビスアリル位でさらに重水素化される、請求項5に記載の組成物。

請求項8

前記多価不飽和脂肪酸エステルはエチルエステルである、請求項1に記載の組成物。

請求項9

前記組成物が抗酸化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。

請求項10

前記抗酸化剤が、コエンザイムQイデベノンミトキノンミトキノールビタミンC、またはビタミンEである、請求項9に記載の組成物。

請求項11

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルが、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸エイコサペンタエン酸、もしくはドコサヘキサエン酸、またはそれらのエステルである、請求項1に記載の組成物。

請求項12

Y1−Ynの1つまたは複数がHである、請求項1に記載の組成物。

請求項13

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルがアラキドン酸またはアラキドン酸エステルである、請求項1に記載の組成物。

請求項14

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルがエイコサペンタエン酸またはエイコサペンタエン酸エステルである、請求項1に記載の組成物。

請求項15

前記重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルがドコサヘキサエン酸またはドコサヘキサエン酸エステルである、請求項1に記載の組成物。

請求項16

重水素化された多価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸エステルの用量は、約0.1〜100mg/kgである、請求項1に記載の組成物。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる、2011年4月26日に出願された米国仮特許出願第61/479,270号および2011年4月26日に出願された米国仮特許出願第61/479,269号の優先権の利益を主張する。
分野

0002

特定の疾患、特に、アルツハイマー病軽度認知障害前頭側頭認知症筋萎縮性側索硬化症および多発性硬化症治療するための、同位体修飾された多価不飽和脂肪酸(「PUFA」)および他の修飾されたPUFA。

背景技術

0003

関連技術の説明
酸化的損傷は、例えば、ミトコンドリア病神経変性疾患神経変性筋疾患網膜疾患エネルギー処理疾患、腎臓疾患肝臓疾患脂血症心疾患、炎症、および遺伝性障害などの広範囲の疾患に関与している。具体的には、このような疾患としては、アルツハイマー病(AD)、軽度認知障害(MCI)、および前頭側頭型認知症(FD)が挙げられるが、これらに限定されない。

0004

酸化ストレスに関連する疾患の数は、多く、多様であるが、酸化ストレスが細胞内での正常な酸化還元状態に対する乱れによって引き起こされることは充分に確立されている。過酸化物フリーラジカルなどの活性酸素種(「ROS」)の決まった生成と解毒の間の不均衡が、細胞構造機構への酸化的損傷をもたらし得る。通常の条件下では、好気性生物のROSの潜在的に重要な供給源は、通常の酸化呼吸時のミトコンドリアからの活性酸素漏出である。さらに、マクロファージ酵素反応は、また、細胞内のROSの発生に寄与することも知られている。細胞とその内部の細胞小器官は、脂質膜結合型であるので、ROSが容易に膜成分と接触し、脂質酸化を引き起こすことができる。最終的には、このような酸化的損傷は、活性酸素、酸化膜の成分、または他の酸化細胞成分との直接および間接的な接触を介して、DNAやタンパク質などの細胞内で他の生体分子に伝えることができる。したがって、内部成分移動性細胞経路相互連絡を考えると、細胞を通じての酸化損傷伝播は容易に想定することができる。

0005

脂質形成脂肪酸は、生細胞の主要な成分の1つとしてよく知られている。このように、それらは、多くの代謝経路に関与し、そして様々な病理の重要な役割を果たしている。多価不飽和脂肪酸(「PUFA」)は、脂肪酸の重要なサブクラスである。必須栄養素は、直接、または変換を介して、本質的な生物学的機能を果たし、内因的に、あるいは必要量カバーするのに十分な程大量には産生されない食物成分である。恒温動物にとって、2つの厳密に必須のPUFAは、リノール酸(シス,シス−9,12−オクタデカジエン酸;(9Z,12Z)−9,12−オクタデカジエン酸;「LA」;18:2;n−6)およびα−リノレン酸(シス,シス,シス−9,12、15−オクタデカトリエン酸;(9Z,12Z、15Z)−9,12,15−オクタデカトリエン酸;「ALA」;18:3;n−3)であり、以前はビタミンF(Cunnane SC.Progress in Lipid Research 2003;42:544−568)として知られていた。LAは、さらに酵素的不飽和化伸長により、アラキドン酸(AA;20:4;n−6)などの高級n−6系PUFAに変換される;ここで、ALAは、限定されないが、エイコサペンタエン酸(EPA;20:5;n−3)およびドコサヘキサエン酸(DHA;22:6;n−3)を含む高級n−3系列を生じる(GoyensPL.ら、Am.J.Clin.Nutr.2006;84:44−53)。特定のPUFAやPUFA前駆体の本質的な性質のために、それらの欠乏の多くの例が知られており、これらは多くの場合、病状に関連している。さらに、多くのPUFAサプリメントは、店頭入手が可能であり、特定の病気に対して有効性が証明されている(例えば、米国特許第7,271,315号および米国特許第7,381,558号を参照されたい)。

0006

PUFAは、最適な酸化的リン酸化遂行のために必要な適切な流動性を、ミトコンドリア膜に授ける。PUFAはまた、酸化ストレスの開始および伝播に重要な役割を果たす。PUFAは、元の事象増幅する連鎖反応を通じてROSと反応する(Sun M,Salomon RG,J.Am.Chem.Soc.2004;126:5699−5708)。しかし、高レベル脂質ヒドロペルオキシド非酵素的形成は、いくつかの有害な変化をもたらすことが知られている。確かに、コエンザイムQ10は、PUFAの過酸化を介して増加したPUFA毒性および得られる生成物の毒性に関係している(Do TQら、PNAS USA 1996;93:7534−7539)。そのような酸化生成物は、それらの膜の流動性と透過性に悪影響を与える;それらは膜タンパク質の酸化をもたらす;そして、それらは高反応性の多数のカルボニル化合物に変換することができる。後者は、アクロレインマロン酸ジアルデヒドグリオキサールメチルグリオキサール、その他などの反応性種を含む(Negre−Salvayre Aら、Brit.J.Pharmacol.2008;153:6−20)。しかし、PUFA酸化で最も突出した生成物は、4−ヒドロキシノン−2−エナール(4−HNE;LAまたはAAのようなn−6系PUFAから形成される)、4−ヒドロキシヘキサ−2−エナール(4−HHE;ALAまたはDHAのようなn−3系PUFAから形成される)、および対応するケトアルデヒド類(Esterfbauer Hら、Free Rad.Biol.Med.1991;11:81−128;Long EK,Picklo MJ.Free Rad.Biol.Med.2010;49:1−8)などのα,β−不飽和アルデヒドである。これらの反応性カルボニルは、ミカエル付加またはシッフ塩基形成経路を介して(生体分子架橋し、数多くの病理学的プロセス(上で紹介したものなど)、加齢関連および酸化ストレス関連の状態、ならびに老化に関与している。重要なことに、いくつかのケースでは、PUFAは、特定の部位で酸化するように見えるが、これは1,4−ジエン系(ビスアリル位)のメチレン基が、アリメチレンに比べて、ROS、ならびにシクロゲナーゼおよびリポキシゲナーゼなどの酵素に対する安定性が実質的に小さいからである。

0007

我々は今、神経変性障害の治療および/または防止のために有用である、耐酸化性のPUFA、PUFA模倣物、PUFAプロドラッグおよび/または耐酸化性のPUFAとPUFA模倣物を含む脂肪発見した。

0008

要約
いくつかの実施形態は、神経変性障害の進行を治療または防止する方法を提供し、それは、有効量の多価不飽和物質を、治療を必要とするアルツハイマー病、軽度認知障害、または前頭側頭型認知症の患者投与することを含み、ここで、前記多価不飽和物質は、1つ以上の結合が酸化に対して安定化するように化学的に修飾されており;ここで、1つ以上の安定化された結合を含む前記多価不飽和物質またはその多価不飽和代謝物は、投与後に患者の体内に取り込まれる。他の実施形態は、神経筋疾患の進行を治療または防止する方法を提供し、それは、多価不飽和物質の有効量を、治療を必要とする筋萎縮性側索硬化症または多発性硬化症患者に投与することを含み、ここで、前記多価不飽和物質は、1つ以上の結合が酸化に対して安定化するように化学的に修飾されており、ここで、前記の1つ以上の安定化された結合を含む前記多価不飽和物質またはその多価不飽和代謝物は、投与後に患者の体内に取り込まれる。

0009

いくつかの実施形態では、多価不飽和物質は栄養要素である。他の実施形態では、栄養要素は、脂肪酸、脂肪酸模倣物、および/または脂肪酸プロドラッグである。他の実施形態では、栄養要素は、脂肪酸、脂肪酸模倣物、および/または脂肪酸プロドラッグを含む、トリグリセリドジグリセリド、および/またはモノグリセリドである。いくつかの実施形態では、脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグは、1つ以上のビス−アリル位で安定化される。他の実施形態では、安定化は、ビス−アリル位において、少なくとも1つの13C原子または少なくとも1つの重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、安定化は、1つ以上のビス−アリル位において、少なくとも2つの重水素原子を含む。他の実施形態では、安定化は、天然の存在量レベルより上のレベル同位体の量を利用する。いくつかの実施形態では、安定化は、同位体の天然の存在量レベルをかなり超える同位体の量を利用する。

0010

いくつかの実施形態では、脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグは、約20%〜99%の同位体純度を有する。他の実施形態では、同位体的に安定化された脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグは、安定化されていない、脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグと一緒に患者に投与される。いくつかの実施形態では、同位体的に安定化された、脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグは、患者に投与される脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグの総量の約1%〜100%、約5%〜75%、約10%〜30%、または約20%以上を含む。いくつかの実施形態では、患者は、脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグを摂取する。いくつかの実施形態では、患者の細胞または組織は、天然に存在する多価不飽和脂肪酸、模倣物、またはエステルプロドラッグ自動酸化を防止するために、脂肪酸、脂肪酸模倣物、脂肪酸プロドラッグ、トリグリセリド、ジグリセリド、および/またはモノグリセリドの十分な濃度を維持する。いくつかの実施形態では、安定化は前記同位体の天然の存在量レベルを超える同位体の量を利用する。

0011

いくつかの実施形態では、当該方法は、ω−3脂肪酸および/またはω−6脂肪酸である、脂肪酸、脂肪酸模倣物、または脂肪酸プロドラッグを利用する。他の実施形態では、脂肪酸は、11,11−D2−リノレン酸、14,14,D2−リノレン酸、11,11,14,14−D4−リノレン酸、11、11−D2−リノール酸、14,14−D2−リノール酸、11,11,14,14−D4−リノール酸、11−D−リノレン酸、14−D−リノレン酸、11,14−D2−リノレン酸、11−D−リノール酸、14−D−リノール酸、および11,14−D2−リノ−ル酸からなる群から選択される。他の実施形態では、脂肪酸は、プロ−ビス−アリル位でさらに安定化される。いくつかの実施形態では、脂肪酸は、α−リノレン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、アラキドン酸、および/またはドコサテトラエン酸である。いくつかの実施形態では、脂肪酸は、ミトコンドリア膜に組み込まれる。他の実施形態では、脂肪酸プロドラッグはエステルである。いくつかの実施形態では、エステルは、トリグリセリド、ジグリセリド、またはモノグリセリドである。

0012

いくつかの実施形態は、抗酸化剤併用投与をさらに含む。いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、コエンザイムQ、イデベノンミトキノン、またはミトキノールである。他の実施形態では、抗酸化剤は、ミトコンドリア標的化抗酸化剤である。いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、ビタミン、ビタミン模倣物、またはビタミンプロドラッグである。他の実施形態では、抗酸化剤は、ビタミンE、ビタミンE模倣物、ビタミンEプロドラッグ、ビタミンC、ビタミンC模倣物、および/またはビタミンCプロドラッグである。

図面の簡単な説明

0013

PUFAのROSによる酸化の図である。
毒性カルボニル化合物の形成の図である。
実施例1〜4に記載された重水素化PUFAの1H−および13C−NMR分析の図である。
実施例1〜4に記載された重水素化PUFAの1H−および13C−NMR分析の図である。
リノレン酸処置に対するcoqヌル変異体感受性は、同位体補強によって抑制されることを示す図である。酵母coq3、coq7およびcoq9ヌル変異体を、W303酵母の遺伝的環境(WT)で調製した。酵母菌株を、YPD培地(1%バク酵母エキス、2%バクトペプトン、2%デキストロース)で増殖させ、対数期増殖の間に集菌した(OD600nm=0.1〜1.0)。細胞を滅菌水で2回洗浄し、リン酸緩衝液(0.10Mリン酸ナトリウム、pH6.2、0.2%デキストロース)に再懸濁して、OD600nm=0.2にした。サンプルを除去し、0.20OD/mlから開始した1:5の系列希釈物を、YPD平板培地上に蒔いて、ゼロ時間未処理対照を提供した(左上パネルに示す)。指定の脂肪酸を、リン酸緩衝液中20mlの酵母に添加して最終濃度200μMにした。2時間、4時間および16時間目にサンプルを除去し、1:5系列希釈液を調製し、YPD平板培地上にスポットした。30℃で2日間増殖後、写真撮影をした。このパネルは、異なる日に実施した2つの独立したアッセイを表す。
同位体強化したD4−リノレン酸で処理した酵母coq変異体が、PUFA媒介性の細胞死滅耐性を有することを示す図である。アリコート100μlを、1、2および4時間目に除去し、希釈した後にYPDプレート上に広げたことを除き、図3に記載の通り、脂肪酸感度アッセイを実施した。2〜2.5日後に写真を撮り、コロニー数計数した。酵母菌株は、野生型(○)、atp2(△)またはcoq3(□)を含む;脂肪酸処理は、オレイン酸C18:1(実線)、リノレン酸、C18:3、n−3系(破線)または11,11,14,14−D4−リノレン酸、C18:3、n−3系(点線)を含む。
GC−MSによる脂肪酸メチルエステル(FAME)標準の分離および検出を示す図である。FAMEを記載(Moss CW、Lambert MA、Merwin WH.Appl.Microbiol.1974;1,80−85)の通り調製し、指示量遊離脂肪酸およびC17:0(内部標準)200μgを、メチル化および抽出に付した。サンプル分析を、Agilent 6890−6975のGC−MSによりDB−ワックスカラム(0.25mm×30m×フィルムの厚さ0.25m)(Agilent、カタログ122−7031)で実施した。
外因的に供給した脂肪酸の酵母による取込みを示す図である。WT(W303)酵母を、対数期に集菌し、0時間または4時間のいずれかにわたって、200μMの指定の脂肪酸の存在下でインキュベーションした。酵母細胞を集菌し、滅菌水で2回洗浄し、次いでアルカリメタノリシスおよび鹸化に付し、記載(Moss CW,Lambert MA,Merwin WH.Appl.Microbiol.1974;1,80−85(Shaw,1953 Shaw,W.H.C.;Jefferies,J.P.Determination of ergosterol in yeast.Anal Chem 25:1130;1953)の通り脂質を抽出した。各指定の脂肪酸を、μg/OD600nm酵母として与え、C17:0内部標準の回収に対して補正した。
O2消費動力学は、37℃での40mMのAMVNによって開始されたクロロベンゼン中での0.71MのLA(プロット1と2)および0.71MのD2−LA(プロット3)の酸化を伴ったことを示す。プロット2−0.23mMのHPMCを0.71MのLAに添加した。
クロロベンゼン溶液中のLAとD2−LAの混合物酸化速度混合組成に対する依存性を示す図である。条件:[LA]+[11,11−d2−LA]=0.775M;[AMVN]=0.0217M;37℃。RIN=(1.10±0.08)×10−7M/秒。
多価不飽和脂肪酸のビス−アリル位での同位体補強による、脂質の自動酸化の減衰を示す図である。野生型、酵母Q−レスcoq3、あるいは呼吸欠損cor1のヌル変異体を、PUFAの異なる割合でLAとD2−LAの200μMの存在下でインキュベーションした。0.2OD/mlで開始した系列希釈液(1:5)をYPD固体平板培地上にスポットした。ゼロ時間の未処理対照が左上に表示される。30℃での増殖である。
多価不飽和脂肪酸のビス−アリル位での同位体補強による、脂質の自動酸化の減衰を示す図である。野生型、酵母Q−レスcoq3、あるいは呼吸欠損cor1のヌル変異体を、PUFAの異なる割合でALAとD4−LAの200μMの存在下でインキュベーションした。0.2OD/mlで開始した系列希釈液(1:5)をYPD固体平板培地上にスポットした。30℃での増殖である。
酵母抽出物をGC−MS分析に付したクロマトグラムの図である。異なるトレースは、0時間のインキュベーションと4時間のインキュベーションをそれぞれ表す。各FAME(C18:1、C18:3、およびD4−リノレン酸)のピーク面積を、C17:0標準のピーク面積で割り検量線を用いて定量した。内因性の16:0と16:1のものは、殆ど変化せず、外因的に添加された脂肪酸が著しく増加した。
パラコートによる急性中毒後のH−PUFAおよびD−PUFA処理したMVEC細胞生存率を示す図である。試験したすべての細胞型について、対照と比較して、D−PUFAは、MVEC細胞について図示されたものと同様の保護作用を有していた。
重水素による組織濃縮を示す1:1のD2−LA/D4−ALAの動物の用量試験を示す図である。
脂肪分布の変化を比較した、1:1のD2−LA/D4−ALAの動物の用量試験を示す図である。
重水素による組織濃縮を示す1:1のD2−LA/ALAの動物の用量試験を示す図である。
90日間の動物の用量試験後の対照肝脂肪プロファイルを示す図である。
肝臓脂肪プロファイルと重水素による濃縮を示す1:1のD2−LA/D4−ALAの動物の用量試験を示す図である。
D2−LAによる90日間の動物の用量試験後の肝脂肪プロファイルを示す図である。
脳脂肪プロファイルと重水素による濃縮を示す1:1のD2−LA/D4−ALAの動物の用量試験を示す図である。
脳脂肪プロファイルと重水素による濃縮を示す1:1のD2−LA/ALAの動物の用量試験を示す図である。
90日間の動物の用量試験後の対照脳脂肪プロファイルを示す図である。

0014

好ましい実施形態の詳細な説明
本明細書で使用する場合、略語は以下のように定義される:αLnn:α−リノレン酸4−HHEまたはHHE:4−ヒドロキシヘキサ−2−エナール4−HNE:4−ヒドロキシノン−2−エナールAA:アラキドン酸(AA;20:4;n−6)Ab:アミロイドβAcOH:酢酸AD:アルツハイマー病ADRDA:アルツハイマー病および関連障害協会AGE:終末糖化産物ALA:α−リノレン酸ALS:筋萎縮性側索硬化症AMVN:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)a−syn:α−シヌクレオンD:重水素化D1:モノ重水素化D2:ジ重水素化D2−LA:ジ重水素化リノール酸D3:トリ−重水素化D4:テトラ−重水素化D5:ペンタ−重水素化D6:ヘキサ−重水素化DHA:ドコサヘキサエン酸(22:6;n−3)DMFジメチルホルムアミドEPA:エイコサペンタエン酸(20:5;n−3)EtOAc:酢酸エチルEtOH:エタノールFAME:脂肪酸メチルエステルFD:前頭側頭型認知症HPMC:6−ヒドロキシ−2,2,5,7,8−ペンタメチルベンゾクロマンH−PUFA:非重水素化多価不飽和脂肪酸IP:腹腔内IR:赤外線IsoP:15−F−イソプロスタンKIE:動力学的同位体効果LA:リノール酸LDL:低密度リポタンパク質MCI:軽度認知障害MDA:マロンジアルデヒドMPTP:1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンMS:多発性硬化症MVEC:微小血管内皮細胞NINCDS:神経/伝達障害と脳卒中ONE:ω−6過酸化生成物PUFA(s):多価不飽和脂肪酸(複数も可)RIN:開始速度ROS:活性酸素種ROX:酸化速度sALS:散発的筋萎縮性側索硬化症SNCA:アルファ合成遺伝子SNOMED医学体系化された命名法SOD:スーパーオキシドジスムターゼTDMS:毒性データ管理システムTH:チロシンヒドロキシラーゼTHF:テトラヒドロフランTLC薄層クロマトグラフィーV−SMOW:ウィーン標準平均海水WT:野生型YPD:1%バクト−酵母エキス、2%バクト−ペプトン、および2%デキストロースを含む培地

0015

アルツハイマー病、軽度認知障害、および前頭側頭型認知症
アミロイド斑神経原線維変化は、ADの神経病理学的特徴であるが、それらがその病気の原因や産物であるかどうかはまだ議論の余地がある。追加情報については、Cooper JL.のDrugs&Aging 2003;20:399−418を参照されたい。酸化ストレスおよび関連する炎症は、ADプロセスに関与している。Patternら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S357−S367を参照されたい。ADでの増加した酸化ストレスを支持する直接証拠は、次のとおりである:(1)AD対象脳内でのROS刺激Fe、AlおよびHgの増加;(2)AD対象脳内でのPUFAの過酸化の増加およびPUFAの減少、ならびにAD対象の心室液中での4−HNEの増加;(3)AD対象の脳内のタンパク質とDNA酸化の増加;(4)AD対象脳内のエネルギー代謝の減少とシトクロムcオキシダーゼの減少;(5)神経原線維変化における終末糖化産物(AGE)、MDA、カルボニルペルオキシナイトライトヘムオキシゲナーゼ−1およびSOD−1、ならびに老人斑におけるAGE、ヘムオキシゲナーゼ−1、およびSOD−1;および(6)アミロイドβペプチドがROSを生成することができることを示す研究(Markesbery WR.Free Rad.Biol.Med.1997;23:134−147)。さらに、ミトコンドリア機能障害は、多くの神経変性疾患に関与しており、酸化ストレスが機能不全を誘発することが知られている。Schonら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S281−S292;Zhuら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S253;Filippoら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S369−S379;Moraisら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S255−S263;Coskunら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S293−S310;およびSwerdlowら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S265−S279を参照されたい。

0016

脂質代謝の異常は、ADで重要な役割を果たしている。アミロイド前駆体タンパク質プロセシングとAbペプチドの産生に関与するすべてのタンパク質は、内在性膜タンパク質である。また、Ab産生c−セクレターゼの切断が、膜の中央で起こり、切断酵素の脂質環境がAbの産生およびADの病因に影響する(Hartmann T.ら、J.Neurochem.2007;103:159−170)。

0017

脂質過酸化は、高レベルのマロンジアルデヒド、イソプロスタンによって、そして、HNEとアクロレインによる高レベルのタンパク質修飾によって、特徴付けられる(Sayre LMら、Chem.Res.Toxicol.2008;21:172−188;Butterfield DAら、Biochim.Biophys.Acta 2010;1801:924−929)。食物性PUFAは、遅発性散発ADの発病のための主要な危険因子である。PUFAの飽和の程度と最初の2重結合の位置は、ADのリスクを決定する最も重要な要因であり、不飽和の脂肪とn−3系の2重結合は保護を与えるが、過剰の飽和脂肪またはn−6系の2重結合は、リスクを増大する。DHAとAAは、ADに特に関連する(Luzon−Toro Bら、Neurol.Psychiatr.Brain Res.2004;11:149−160)。DHAは、興奮性膜の主成分であり、乳児成熟を促進し、成体脳における強力な神経保護剤であって、ADの予防における潜在的な役割を有している。AAは、エイコサノイド類の重要なプロバイダーであり、多くの神経伝達物質系におけるセカンドメッセンジャーとして作用する。食物性PUFAおよびアポリポタンパク質アイソフォーム相互作用は、細胞膜内の持続的な自動過酸化のリスクと割合ならびに膜修復の効果を決定することができる。

0018

PUFA自動酸化としても知られているROS開始のPUFA過酸化は、抗酸化剤によりROSをクエンチすることによって軽減することができる。多数の抗酸化剤が存在し、ビタミンEなどの疎水性抗酸化剤;ビタミンCなどの親水性抗酸化剤;スーパーオキシドジスムターゼなどの抗酸化酵素;そして、他のタイプの化合物を含む。しかし、PUFA過酸化の反応性カルボニル生成物は、フリーラジカルの性質のものではなく、抗酸化剤によって中和することができない。抗酸化剤は、酸化的損傷によって誘導されるアポトーシスに対して、脂質過酸化が保護された初代ラット海馬神経細胞を防止することが知られている。しかし、抗酸化剤は、HNE誘導アポトーシスに対して、これらの神経細胞を保護しなかった(Kruman I.ら、J.Neurosci.,1997,17:5089−5100).遊離NHEレベルの増加は、年齢マッチさせた対照対象と比較して、ADの複数の脳領域で検出された。これらの増加は、ADにおける最も顕著な病理組織学的な変化を示す領域、すなわち、扁桃体海馬海馬傍回で統計的有意性に達し、ADにおける神経細胞変性の病因におけるHNEの重要性を確認した(Markesbery W.R.ら、Neurobiol.of Aging 1998;19:33−36)。

0019

ROSに比べ、反応性カルボニルの増加した安定性は、形成部位から離れてそれらの拡散を可能とする。それらは、例えば、タンパク質を架橋し、核酸塩基と反応して細胞内の他の場所で他の成分に損傷を与えることができる。そのような改変DNA塩基は、標準Watson−Crick塩基対とは異なる相補的な特性を有することが可能であり、有害な突然変異および他の損傷を引き起こし得る。例えば、MCIとAD患者の特定の組織におけるDNA損傷は、2倍に増加している(Migliore Lら、Neurobiol.Aging 2005;26:587−595)。同様の観察がFDに対しても報告された(Gerst J.L.ら、Dement Geriatr Cogn Disord 1999;10:85−87)。

0020

また、脂質過酸化は、MCI患者の脳内に存在することが報告されている。いくつかの研究は、ADの病因の早期事象としての酸化的損傷を確立し、そのような損傷は、病気の進行あるいは発症を遅らせるための治療標的としての役割を果たし得る(Markesbery WR.Arch.Neurol.2007;64:954−956)。MCIはまた、MDA、HNE、アクロレインおよびイソプロスタン類などの脂質過酸化物によって形成されるコンジュゲートのレベルの上昇によって特徴づけることができる(Butterfield DAら、Biochim.Biophys.Acta 2010;1801:924−929)。

0021

アルツハイマー病やアルツハイマー病にかかりやすい対象の識別は、当該技術分野で知られている。例えば、国立神経障害・脳卒中研究所(NINCDS)−アルツハイマー病・関連障害協会(ADRDA)が定めた基準を用いて対象を識別することができる。基準は、記憶、言語、知覚能力注意、構成能力、方向性問題解決、および機能的能力に関連している。同様の診断テストが、MCI患者を識別するために使用することができる。

0022

筋萎縮性側索硬化症
運動神経細胞疾患の筋萎縮性側索硬化症は、遅発性の進行性神経変性障害であり(上位および下位運動神経細胞の喪失)、結果的に筋肉の消耗および呼吸不全による死亡に至る(Boillee Sら、Neuron 2006;52:39−59)。家族性ALS(fFALS;全症例の約2%)は、変異Cu/Zn SOD−1の誤った折り畳みによって引き起こされる(Kabashi Eら、Ann.Neurol.2007;62:553−559)。fALSに関連する100を超えるSODの突然変異が存在する(Barnham KJら、Nature Rev.Drug Discov.2004;3:205−214)。第1のステップはSODの「単量体化」であり、次いでSODモノマー凝集し、それはそれらの間に異常なS−S結合を形成し(Kabashi E.ら、Ann.Neurol.2007;62:553−559)、毒性のある集合体が生成される(それらが誤って折り畳まれるか、ROSの供給源となるか、またはその両方による(Barnham KJら、Nature Rev.Drug Discov.2004;3:205−214))。G93A−SOD1モデルでの研究は、fALS関連SOD1突然変異をNADPHオキシダーゼ依存性のROS産生における酸化還元センサー機能の喪失に関連づけ、制御されないROSの生成によって媒介されるミクログリア神経毒性炎症反応をもたらすことが示された(Liu Yら、JBC.2009;284:3691−3699)。散発性ALS(sALS)は、より一般的である(症例の90%)。ALSのもう一つの顕著な特徴は、RNA結合タンパク質TDP−43の神経細胞の細胞質内および核内凝集である(Dennis JS.ら、Neuroscience 2009;158:745−750)。

0023

ALS症例の病因は、依然として不明であるが、ALSは酸化ストレスおよび炎症と関連があることが認識されている。タンパク質の酸化は、sALS患者の85%にものぼり(Coyle JT.ら、Science 1993;262:689−695)、脂質の過酸化ならびに4−ヒドロキシノネナール(HNE)および4−ヒドロキシヘキセナール(HHE)の形成の増大が、家族性および散発性の両方のALS症例について報告されている(Simpson EPら、Neurology 2004;62:1758−1765;Shibata Nら、Brain Res.2004;1019:170−177)。これは、中枢神経系(CNS)組織、脊髄液、および血清で観察されている。COX−2の阻害は、脊髄神経変性を減少させ、ALSトランスジェニックマウス生存延長することが報告(Minghetti L.J Neuropathol Exp Neurol 2004;63:901−910)され、ALSの病因におけるPUFAの酸化生成物の役割を示唆している。ALSにおける酸化ストレスの供給源は明らかではないが、興奮毒性、ミトコンドリア機能障害、鉄の蓄積免疫活性化(Simpson EPら、Neurology 2004;62:1758−1765)を含むいくつかのプロセスから派生する可能性がある。共にALSの酸化ストレスの誘因および標的であるfALSおよびsALSにおいて、ミトコンドリアが重要な役割を果たすという証拠がある(Bacman SRら、Molec.Neurobiol.2006;33:113−131)。また、Martin,Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S335−S356;Shiら、Journal of Alzheimer’s Disease(2010);20,S311−S324;Glicksman,Expert.Opin.Drug.Disc.(2011)6:11;1127−1138を参照されたい。

0024

ALSと酸化ストレスとの関連付けにもかかわらず、抗酸化剤療法を用いた臨床試験は、これまでのところ、ALSや他の中枢神経系疾患で失敗している(Barber SCら、Biochim.Biophys.Acta 2006;1762:1051−1067)。これらの試験では、いくつかの理由で失敗した可能性がある:(a)抗酸化剤が通常、高(事実上飽和)濃度で細胞に存在し、さらに補充してもごくわずかしか増加しない(Zimniak P,Aging Res.Rev.2008,7:281−300)。したがって、ROSが負わせた損傷の確率的性質は、抗酸化剤療法に感受性ではない;(b)ROS自体は、細胞シグナル伝達および他のプロセス(保護メカニズム閾下増進効果適応アップレギュレーションのための低レベルROSの必要性を含む)において重要である;(c)いくつかの抗酸化剤(ビタミンEなど)は、PUFA自動酸化を開始することができる強力な酸化剤自体となることができる(Bowry VWら、JACS 1993;115:6029−6044);および(d)抗酸化剤は、HNEやHHEのようなカルボニル化合物を中和するのに有効ではないが、これは、HNEとHHEが、一度形成されると、フリーラジカルメカニズムに比べて、異なる方法で反応するので、典型的な抗酸化剤によりクエンチすることができないからである。

0025

酸化ストレスの最初の主要な結果の一つである脂質過酸化は、CNSが多価不飽和脂肪酸に富むので、特に、CNS疾患において顕著である(PUFA;脂肪組織に次いでの最高濃度)。PUFAの過酸化は、ビス−アリルメチレン基(2重結合の間)で起こり、アクロレイン、4−HNE、ONE、4−HHE、クロトンアルデヒド、その他などのα、β−不飽和カルボニル誘導体後続の放出をもたらす。最近の研究では、神経学的障害を含む酸化ストレス関連疾患の病因に対する最も強い有害な効果は、反応性カルボニル化合物求電子毒性によって特異的に行使されることを示唆している(Zimniak P Ageing Res.Rev.2008;7:281−300)。これらのカルボニル化合物(上記を参照)は、シナプス前タンパク質との付加体を形成することにより、神経終末の損傷を引き起こすことができる。したがって、特定の脳領域の酸化ストレスを受けた神経細胞におけるアクロレイン、HNE,HHEなどの内因性の生成は、神経変性状態に関連付けられるシナプス毒性に機械的に関連する。また、アクロレイン、アクリルアミド、クロトンアルデヒド、HNE、HHEなどは、神経末端有毒である2型アルケン類として知られている構造的に関連する化学物質の大きなクラスのメンバーである。多くの神経変性疾患の初期段階で発生する局所的なシナプス毒性は、酸化されたPUFAからの反応性カルボニル化合物の内因性の生成によって伝達される。さらに、この神経病原性プロセスの開始および進行は、他の2型アルケン類への環境曝露によって加速される。ω−3およびω−6PUFAの両方から形成される毒性カルボニルは、ALSの病因においてある役割を果たすことが示されている。HNEとONE(ω−6過酸化物)のレベルは、fALSとsALSの両方で上昇している(Simpson EPら、Neurology 2004;62:1758−1765;Adibhatla RMら、Antioxidants Redox Signaling 2010;12:125−169)。HHEとクロトンアルデヒド(ω−3過酸化生成物の両方)は、ALSの過程脊髄においてタンパク質コンジュゲートを形成する(Shibata N.ら、Brain Res.2004;1019:170−177;Shibata Nら、Neuropathol.2007;27:49−61)。当該疾患のG93A−SOD1マウスモデルでのALS関連タンパク質損傷の分析は、熱ショックタンパク質Hsp70を含むいくつかの脊髄タンパク質が、実質的にHNE−修飾され(Perluigi Mら、FRBM 205;38:960−968)、ALSの病因における主要なメカニズムとして酸化ストレスの役割を支持していることを明らかにしている。ALS関連PUFAの酸化の別の指標は、ROS伝達PUFA過酸化生成物である15−F−イソプロスタン(IsoP)のレベルの増加である(Mitsumoto Hら、ALS 2008;9:77−183)。DNA塩基とのNHEおよびONEのコンジュゲーションを通じて、PUFAの過酸化によるDNA損傷は、ALS神経変性に関与しているp53のシグナル伝達経路活性化につながる(Adibhatla RMら、Antioxidants Redox Signaling 2010;12:125−169)。

0026

多発性硬化症
PUFAの過酸化と反応性カルボニル化合物は、MSにおいて重要な役割を果たしている。活動性脱髄MS病変における、主に反応性アストロサイトミエリンを含んだマクロファージにおけるタンパク質、脂質およびヌクレオチドに対する広範な酸化的損傷が報告されており、HNEなどの反応性カルボニル生成物の実質的な存在を含む(van Horssen J.ら、Free Rad.Biol.Med.2008;45:1729−1737)。また、LDLが、血液脳関門の損傷の結果として初期のMS病変の実質に入ることができることも確認され、したがって、MSにおけるマロンジアルデヒドや4−HNEなどの反応性カルボニルの別の供給源を表す(Newcombe J.ら、Neuropathol.and Applied Neurobiol.1994;20:152−162)。

0027

ALSおよびびMSに罹患している、あるいは発症するリスクのある対象を識別することは、当該技術分野で公知の診断方法を用いて決定することができる。例えば、1つの、または組み合わせた試験は、片方の肢での上位および下位運動神経徴候筋電図検査EMG);末梢神経障害および筋障害を除外する神経伝導速度(NCV)測定;磁気共鳴画像MRI);および/または他の疾患の可能性を排除する血液および尿検査を使用することができる。

0028

本発明のいくつかの態様は、以下のことから生じる:(1)必須PUFAは、脂質膜、特にミトコンドリア膜が適切に機能するのに極めて重要であるが、それらの固有の欠点、すなわち有害な転帰を伴うROSによって酸化される傾向は、AD、MCI、およびFDに関与しているという理解;(2)抗酸化剤は、そのプロセスの確率的性質および抗酸化剤による治療に対するPUFA過酸化生成物(反応性カルボニル)の安定性に起因して、PUFA過酸化を防止できないこと;ならびに(3)PUFA内の酸化されやすい部位がROSによって受ける損傷は、それらの部位がこのような酸化を受けにくくなるようにする手法を使用することによって、それらの有益な物理的特性のいずれも損なうことなく克服できること。本発明のいくつかの態様は、酸化にとって最も問題となる必須PUFAおよびPUFA前駆体の部位のみにおいて、このことを達成する同位体効果の使用を説明するものであり、他の態様では、酸化にとって最も問題となる部位に加えて、他の部位も想定する。

0029

また、同位体で標識された実施形態が重要な生物学的プロセスに対して有する効果は最小限または非存在とするべきである。例えば、生物学的基質に存在する同位体の天然存在量は、低レベルの同位体標識化合物の生物学的プロセスに対する効果が無視し得るものであるべきであることを意味する。また、水素原子が水から生体基質に組み込まれており、D2Oまたは重水の消費は、ヒトの健康への脅威をもたらさないことが知られている。例えば、「Physiological effect of heavy water.」Elements and isotopes:formation,transformation,distribution.Dordrecht:Kluwer Acad.Publ.(2003)pp.111−112(体重70kgの人が深刻な影響なしで重水4.8リットルを飲むことができることを示す)を参照されたい。さらに、多くの同位体標識された化合物は、診断や治療目的について米国食品医薬品局FDA)により承認されている。

0030

なお、同位体効果と同様の効果が他の化学的アプローチを用いて、PUFA内の酸化を起こしやすい位置を保護することによって達成することができることは、当業者に理解されるであろう。特定のPUFA模倣物は、天然のPUFAと構造的類似性を有するが、それにもかかわらず、構造強化によりROSによる酸化に対して安定である。

0031

組成物
いくつかの実施形態では、同位体修飾された多価不飽和脂肪酸または模倣物は、化学的に、または1つもしくは複数の同位体、例えば13Cおよび/もしくは重水素を用いた補強によって安定化されている、天然に存在するPUFAと構造的な類似性を有する化合物を指す。一般に、重水素が補強に使用される場合、メチレン基上の1つまたは両方の水素が補強され得る。

0032

本発明のいくつかの態様は、重同位体によって1つ、数個、またはすべてのビス−アリル位のいずれかが置換されている必須PUFAの類似体である化合物を提供する。いくつかの実施形態では、酵素的変換時にPUFAのビス−アリル位になるCH2基は、1つまたは2つの重同位体で置換される。そのような化合物は、PUFA酸化が一因であるか、または疾患進行の一因となり得る疾患の予防または治療に有用である。

0033

ビス−アリル位は、一般に、1,4−ジエン系のメチレン基に相当する、多価不飽和脂肪酸またはその模倣物の位置を指す。プロ−ビス−アリル位は、酵素的不飽和化の際にビス−アリル位になるメチレン基を指す。

0034

いくつかの実施形態では、PUFAの化学的同一性、すなわち化学的構造は、同位体置換または同位体置換を模倣する置換に関係なく、摂取時、同じままである。例えば、必須PUFA、すなわちヒトなどの哺乳動物が一般に合成しないPUFAの化学的同一性は、摂取時に同じままであり得る。しかし、ある場合には、PUFAは、哺乳動物においてさらなる伸展/不飽和化を受け、したがって摂取時にそれらの化学的同一性が変化することがある。化学的同一性は、模倣物に関しても同様に未変化のままであるか、または類似の伸展/不飽和化を受け得る。いくつかの実施形態では、伸展され、場合により不飽和化されるPUFAは、摂取およびさらなる代謝時に、高級同族体と呼ばれ得る。

0035

いくつかの実施形態では、天然の存在量レベルは、天然の同位体の天然存在量と関連のある、PUFAに組み込むことができる同位体、例えば13Cおよび/または重水素のレベルを指す。例えば13Cは、すべての炭素原子において約1%の13C原子の天然存在量を有する。したがって、PUFAにおいて天然存在量を超える13Cを有する炭素の相対的百分率は、そのすべての炭素原子のうち13Cで補強されたものが2%などの約1%を超える天然存在量レベルを有することができるが、好ましくは各PUFA分子内の1つまたは複数の炭素原子に対して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%が13Cである。他の実施形態では、13Cで補強された全ての炭素原子の百分率は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%である。

0036

水素に関して、いくつかの実施形態では、重水素は、地球上の海洋においてすべての天然に存在する水素の約0.0156%の天然存在量を有する。したがって、重水素のその天然存在量を超える存在量を有するPUFAは、このレベルを超えるか、またはその水素原子のうち重水素で補強されたものが0.02%などの約0.0156%を超える天然存在量レベルを有することができるが、好ましくは各PUFA分子内の1つまたは複数の水素原子に対して約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%が重水素である。他の実施形態では、重水素で補強された全ての水素原子の百分率は、少なくとも、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%である。

0037

いくつかの態様では、PUFAの組成物は、同位体修飾されたPUFAおよび同位体修飾されていないPUFAの両方を含有する。同位体純度は、a)同位体修飾されたPUFA分子の相対数と、b)同位体修飾されたPUFAおよび重原子を伴わないPUFAの両方のすべての分子、との間の比較である。いくつかの実施形態では、同位体純度は、重原子を除いてその他は同じであるPUFAを指す。

0038

いくつかの実施形態では、同位体純度は、同位体修飾されたPUFAと重原子を伴わないPUFAの分子の総数に対する、組成物中の同位体修飾されたPUFA分子の百分率を指す。例えば、同位体純度は、同位体修飾されたPUFAと重原子を伴わないPUFAの両方の分子の総数に対して、同位体修飾されたPUFA分子が約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%であり得る。他の実施形態では、同位体純度は、少なくとも、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%である。いくつかの実施形態では、PUFAの同位体純度は、組成物中のPUFA分子の総数の約10%〜100%、10%〜95%、10%〜90%、10%〜85%、10%〜80%、10%〜75%、10%〜70%、10%〜65%、10%〜60%、10%〜55%、10%〜50%、10%〜45%、10%〜40%、10%〜35%、10%〜30%、10%〜25%、または10%〜20%であり得る。他の実施形態では、PUFAの同位体純度は、組成物中のPUFA分子の総数の約15%〜100%、15%〜95%、15%〜90%、15%〜85%、15%〜80%、15%〜75%、15%〜70%、15%〜65%、15%〜60%、15%〜55%、15%〜50%、15%〜45%、15%〜40%、15%〜35%、15%〜30%、15%〜25%、または15%〜20%であり得る。いくつかの実施形態では、PUFAの同位体純度は、組成物中のPUFA分子の総数の約20%〜100%、20%〜95%、20%〜90%、20%〜85%、20%〜80%、20%〜75%、20%〜70%、20%〜65%、20%〜60%、20%〜55%、20%〜50%、20%〜45%、20%〜40%、20%〜35%、20%〜30%、または20%〜25%であり得る。同位体修飾されたPUFAと重原子を伴わないPUFAの合計100個のすべての分子のうち、2個の同位体修飾されたPUFA分子は、その2個の同位体修飾された分子が含有する重原子の数にかかわらず、2%の同位体純度を有することになる。

0039

いくつかの態様では、同位体修飾されたPUFA分子は、メチレン基の2個の水素の1個が、重水素によって置き換えられる場合など、1個の重水素原子を含有することができ、したがって「D1」PUFAと呼ぶことができる。同様に、同位体修飾されたPUFA分子は、メチレン基の2個の水素が、共に重水素によって置き換えられる場合など、2個の重水素原子を含有することができ、したがって「D2」PUFAと呼ぶことができる。同様に、同位体修飾されたPUFA分子は、3個の重水素原子を含有することができ、したがって、「D3」PUFAと呼ぶことができる。同様に、同位体修飾されたPUFA分子は、4個の重水素原子を含有することができ、したがって、「D4」PUFAと呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、同位体修飾されたPUFA分子は、5個の重水素原子または6個の重水素原子を含有することができ、したがって、「D5」PUFAまたは「D6」PUFAと、それぞれ呼ぶことができる。

0040

分子内の重原子の数または同位体負荷は変わり得る。例えば、同位体負荷が比較的低い分子は、約1個、2個、3個、4個、5個、または6個の重水素原子を含有することができる。中程度の同位体負荷を有する分子は、約10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個の重水素原子を含有することができる。負荷が非常に高い分子では、それぞれの水素が重水素で置き換えられ得る。したがって同位体負荷は、各PUFA分子の重原子の百分率を指す。例えば、同位体負荷は、同タイプの重原子を伴わないPUFAと比較して、同タイプの原子の数が約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%であり得る(例えば、水素は、重水素と「同タイプ」となる)。いくつかの実施形態では、同位体負荷は、少なくとも、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%である。意図しない副作用は、PUFA組成物内の同位体純度が高いが、所定の分子内の同位体負荷が低い場合に減少すると予想される。例えば、代謝経路は、同位体純度は高いが同位体負荷が低いPUFA組成物を使用することによって受ける影響が少なくなる。

0041

メチレン基の2個の水素のうち1個が、重水素原子で置換されている場合、得られた化合物が立体中心を有し得ることは容易に認められるであろう。いくつかの実施形態では、ラセミ化合物を使用することが望ましい場合がある。他の実施形態では、エナンチオマーとして純粋な化合物を使用することが望ましい場合がある。さらなる実施形態では、ジアステレオマー的に純粋な化合物を使用することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%のエナンチオマー過剰率および/またはジアステレオマー過剰率を有する化合物の混合物を使用することが望ましい場合がある。他の実施形態では、エナンチオマー過剰率および/またはジアステレオマー過剰率は、少なくとも、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、65%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%である。いくつかの実施形態では、キラル分子との接触が酸化的損傷を減衰させるための標的になっている場合などの実施形態の立体化学的に純粋なエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーを利用することが好ましい場合がある。しかしながら、多くの状況において、非キラル分子は酸化損傷を減衰させるための標的とされている。このような状況では、実施形態は、それらの立体化学的純度を気にせずに利用され得る。さらに、いくつかの実施形態では、エナンチオマーおよびジアステレオマーの混合物は、化合物が酸化的損傷を減衰するためのキラル分子を標的とした場合であっても使用され得る。

0042

いくつかの態様では、同位体修飾されたPUFAは、特定の組織においてある量の重原子を付与する。したがって、いくつかの態様では、重分子の量は組織における同タイプの分子の特定の百分率となる。例えば、重分子の数は同タイプの分子の総量の約1%〜100%であり得る。いくつかの態様では、分子の10〜50%が同タイプの重分子で置換されている。

0043

いくつかの実施形態では、必須PUFAと同じ化学的結合構造であるが、特定の位置に異なる同位体組成を有する化合物は、非置換化合物とは著しく、有益に異なる化学特性を有することになる。ROSによる酸化を含む酸化に関する特定の位置は、図1に示す通り、必須の多価不飽和脂肪酸およびそれらの誘導体のビス−アリル位を含む。以下に示す、ビス−アリル位において同位体的に補強された必須PUFAは、酸化に対してより安定になる。したがって、本発明のいくつかの態様は、式(1)の化合物またはその塩を使用する特定の方法を提供する(それらの部位は炭素−13でさらに補強され得る。R1=アルキル、H、またはカチオン;m=1〜10;n=1〜5であり、各ビス−アリル位において、1個または両方のY原子は、重水素原子である)。例えば、




11,11−ジジュウテロ−シス,シス−9,12−オクタデカジエン酸(11,11−ジジュウテロ−(9Z,12Z)−9,12−オクタデカジエン酸;D2−LA);および11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス,シス,シス−9,12,15−オクタデカトリエン酸(11,11,14,14−テトラジュウテロ−(9Z,12Z,15Z)−9,12,15−オクタデカトリエン酸;D4−ALA)である。いくつかの実施形態では、前記位置は、重水素化に加えて、炭素−13によって、それぞれ天然に存在する存在量レベルを超える同位体存在量のレベルでさらに補強され得る。PUFA分子におけるすべての他の炭素−水素結合は、場合により天然存在量レベル以上で重水素および/または炭素−13を含有することができる。

0044

必須PUFAは、不飽和化および伸長によって高級同族体に生化学的に変換される。したがって、前駆体PUFAにおいてビス−アリルではないいくつかの部位は、生化学的変換時にビス−アリルになる。次いで、このような部位は、ROSによる酸化を含む酸化に対して感受性となる。さらなる実施形態では、既存のビス−アリル部位に加えて、このようなプロ−ビス−アリル位が、以下に示す通り同位体置換によって補強される。したがって、本発明のこの態様は、式(2)の化合物またはその塩の使用を提供する(各ビス−アリル位および各プロ−ビス−アリル位において、XまたはY原子の1つ以上は、重水素原子であり得る。R1=アルキル、カチオン、またはH;m=1〜10;n=1〜5;p=1〜10である)。

0045

重水素化に加えて、前記位置は、炭素−13によって、それぞれ天然に存在する存在量レベルを超える同位体存在量のレベルでさらに補強され得る。PUFA分子におけるすべての他の炭素−水素結合は、場合により天然存在量レベル以上で重水素および/または炭素−13を含有することができる。

0046

異なるビス−アリル位におけるPUFAの酸化は、異なるセットの酸化生成物をもたらす。例えば、4−HNEは、n−6系PUFAから形成され、4−HHEは、n−3系PUFAから形成される(Negre−Salvayre Aら、Brit.J.Pharmacol.2008;153:6−20)。このような酸化生成物は、様々な調節特性、毒性、シグナル伝達、その他の特性を有する。したがって、そのような酸化の相対的程度を制御することが望ましい。それゆえ、本発明のいくつかの態様は、異なる部位における酸化の相対的収率を制御するために、以下に示す通り、PUFAのビス−アリルまたはプロ−ビス−アリル位におけるY1−Ynおよび/またはX1−Xmの対のいずれかが重水素原子を含み得るように、選択されたビス−アリルまたはプロ−ビス−アリル位において安定な重同位体で特異的に補強された式(3)の化合物またはその塩の使用を提供する。R1=アルキル、カチオン、またはH;m=1〜10;n=1〜6;p=1〜10である。

0047

重水素化に加えて、前記位置は、炭素−13によってさらに補強され得る。PUFA分子におけるすべての他の炭素−水素結合は、天然存在量レベル以上で重水素を含有することができる。先に示した構造における破断線は、様々な数の2重結合、様々な数のすべての炭素、ならびに同位体補強されたビス−アリルおよびプロ−ビス−アリル位の様々な組み合わせを有するPUFAを表すことが理解されるであろう。

0048

同位体補強されたn−3(ω−3)およびn−6(ω−6)必須多価不飽和脂肪酸、ならびに不飽和化/伸長によってそれらから生化学的に生成されたPUFAの両方を提供する上に例示した化合物の正確な構造を以下に示す。これらの化合物のうちのいずれか1つは、酸化を遅らせるために使用され得る。次の化合物では、PUFAは、酸化感受性部位および/または生化学的な不飽和化/伸長時に酸化感受性となり得る部位において同位体的に補強される。R1は、H、アルキル、またはカチオンであってもよく;R2は、HまたはDであってもよく;*は、12Cまたは13Cのいずれかを表す。

0049

D−リノール酸には、以下のものが含まれる。

0050

以下の過重水素化リノール酸は、微生物学的方法によって、例えば、重水素および/または炭素−13を含有する培地で増殖させることによって生成され得る。

0051

D−アラキドン酸には、以下のものが含まれる。

0052

以下の過重水素化アラキドン酸は、微生物学的方法によって、例えば、重水素および/または炭素−13を含有する培地で増殖させることによって生成され得る。

0053

D−リノレン酸には、以下のものが含まれる。

0054

以下の過重水素化リノレン酸は、重水素および炭素−13を含有する培地で増殖させるなどの微生物学的方法によって生成され得る。

0055

本発明のいくつかの態様では、必須であるかどうかにかかわらず、食物から摂取され、体内で使用され得る任意のPUFAを利用することができる。必須もしくは非必須のPUFAまたは前駆体の場合、栄養補助された安定化材料は、他の食物摂取および生物学的生産競合して、利用可能な疾患誘発種濃度を低減することができる。

0056

本発明のいくつかの態様では、先の構造を用いて記載の通り酸化感受性位置において同位体補強されたPUFAは、適切な同位体、重水素および/または炭素−13の天然存在量と比較して、前記位置において重同位体強化されている。

0057

いくつかの実施形態では、開示の化合物は、99%以上の同位体純度まで強化されている。いくつかの実施形態では、前記位置における重同位体強化は、50%〜99%が重水素および/または炭素−13である。

0058

いくつかの実施形態では、修飾脂肪酸は、薬物または栄養補助剤として食物を介して投与される場合、限定されるものではないが、エチルエステルまたはグリセリンエステルなどの、親脂肪酸または模倣物の非毒性の薬学的に適切なエステルを含むプロドラッグとして投与され得る。このエステルは、腸内の薬物の耐性の一助になり、消化を助け、吸着する薬物の活性酸形態にエステルプロドラッグを脱エステル化する腸内の高レベルのエステラーゼに依存する。したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書の修飾脂肪酸のプロドラッグエステル包含する。市場栄養学および臨床試験の文献におけるこのタイプの薬物の例には、GlaxoのLovaza(ω3系脂肪酸エステル、EPA、DHAおよびα−リノレン酸の混合物)、AbbottのOmacor(ω−3−脂肪酸エステル)およびほとんどの魚油栄養補助剤(DHAおよびEPAエステル)が含まれる。いくつかの態様では、組織または細胞へのエステルプロドラッグの組込みは、修飾された親PUFAが体成分として使用されるときのその組込みを指す。

0059

いくつかの実施形態では、安定化組成物は、それらの元素組成を変化させることなく、天然に存在する脂肪酸を模倣する。例えば、置換基は、化学的な原子価殻を保持することができる。いくつかの実施形態は、特定の疾患機構の防止に有効になるように化学的に修飾されるが、材料の元素組成を変化させない(同位体置換など)ように修飾される天然に存在する脂肪酸、模倣物およびそれらのエステルプロドラッグを含む。例えば、重水素は、同じ元素の水素の一形態である。いくつかの態様では、これらの化合物は元素組成を維持し、酸化に対して安定化される。酸化に対して安定化されたいくつかの化合物は、酸化感受性位置において安定化される。いくつかの化合物は、重同位体置換により酸化に対して安定化され、次いでビス−アリルの炭素−水素結合等において安定化される。

0060

さらなる実施形態では、PUFAの酸化されやすいビス−アリル位は、以下に示す通り、ビス−アリル水素を活性化する2重結合の距離をさらに離し、したがって、ビス−アリル位を排除すると同時に、特定のPUFA流動性を保持することによって、水素引き抜き反応から保護され得る。これらのPUFA模倣物は、ビス−アリル位を有しない。

0061

さらなる実施形態では、PUFAの酸化されやすいビス−アリル位は、以下に示す通り、II価のヘテロ原子を使用し、したがって、ビス−アリル水素を排除することによって、水素引き抜き反応から保護され得る。これらのPUFA模倣物もまた、ビス−アリル水素を有していない。

0062

さらなる実施形態では、PUFA模倣物、すなわち天然PUFAに構造的に類似しているが、構造的差異に起因して酸化を受けることができない化合物を、前述の目的で使用することができる。PUFAの酸化されやすいビス−アリル位は、以下に示す通り、ジメチル化またはハロゲン化によって水素引き抜き反応から保護され得る。これらのメチル基上の水素原子は、場合によっては、フッ素などのハロゲンまたは重水素であってもよい。これらのPUFA模倣物は、ビス−アリル位においてジメチル化される。

0063

さらなる実施形態では、PUFAの酸化されやすいビス−アリル位は、以下に示す通り、アルキル化によって水素引き抜き反応から保護され得る。これらのPUFA模倣物は、ビス−アリル位においてジアルキル化される。

0064

さらなる実施形態では、以下に示す通り、2重結合の代わりにシクロプロピル基を使用することができ、酸に特定の流動性を付与すると同時に、ビス−アリル位を排除することができる。これらのPUFA模倣物は、2重結合の代わりにシクロプロピル基を有する。

0065

さらなる実施形態では、以下に示す通り、適切な立体構造内に2重結合の代わりに1,2−置換シクロブチル基を使用することができ、酸に特定の流動性を付与すると同時に、ビス−アリル位を排除することができる。これらのPUFA模倣物は、2重結合の代わりに1,2−シクロブチル基を有する。

0066

2重結合の代わりに1,2−シクロブチル基を有する模倣物の先の実施形態の修飾では、適切な立体構造の1,3−置換シクロブチル基を2重結合の代わりに使用することができ、酸に特定の流動性を付与すると同時に、ビス−アリル部位を排除することができる。以下のPUFA模倣物は、2重結合の代わりに、1,3−シクロブチル基を有する。

0067

特定の官能基が他の特定官能基等価性および/または生物学的等価性であることは、医薬品化学ではよく知られている原理である。生物学的等価体は、化学的な化合物に広く類似の生物学的特性をもたらす同様の物理的または化学的特性を有する置換基または基である。例えば、水素に対する周知の等価体および/または生物学的等価体は、フッ素などのハロゲンを含む;アルケンの等価体および/または生物学的等価体は、アルキンフェニル環シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環チオエーテルなどを含む;カルボニルの等価体および/または生物学的等価体は、スルホキシドスルホンチオカルボニルなどを含む;エステルの等価体および/または生物学的等価体は、アミドスルホン酸エステルスルホンアミドスルフィニル酸エステル、スルフィニルアミドなどを含む。したがって、PUFA模倣物は、また、等価性および/または生物学的等価性の官能基を有する化合物を含む。

0068

PUFAおよび/またはPUFA模倣物を本発明で使用するためのプロドラッグとして処方することは、有用であり得ると考えられる。プロドラッグは、薬理学的物質で、それ自体が生物学的活性を有していてもよいが、投与の際、プロドラッグはまた、生物学的活性を発揮する形に代謝される。プロドラッグの多くの異なるタイプが知られており、それらは、それらの細胞代謝部位に基づいて、2つの主要なタイプに分類することができる。タイプIのプロドラッグは、細胞内的に代謝されるものであるが、タイプIIは、細胞外で代謝されるものである。カルボン酸が、吸収、分布、代謝、および排泄などの薬物動態を向上させるエステルおよび様々な他の官能基に変換され得ることは周知である。エステルは、カルボン酸(またはその化学的等価物)とアルコール(またはその化学的等価物)の縮合により形成されるカルボン酸の周知のプロドラッグ形態である。いくつかの実施形態では、PUFAのプロドラッグに組み込むためのアルコール(またはその化学的等価物)は、薬学的に許容可能なアルコールまたは代謝により薬学的に許容可能なアルコールをもたらす化学物質を含む。そのようなアルコールとしては、限定はされないが、プロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール(Transcutol(登録商標),Gattefosse、ウエストウッドニュージャージー07675)、ベンジルアルコールグリセロールポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール300、またはポリエチレングリコール400;ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(例えば、ポリオキシエチレングリセロールトリリシノレートまたはポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor(登録商標)EL、BASF社製)、ポリオキシエチレングリセロールオキシステアレート(Cremophor(登録商標)RH40(ポリエチレングリコール40硬化ヒマシ油)、またはCremophor(登録商標)RH60(ポリエチレングリコール60硬化ヒマシ油)、BASF社製));飽和ポリグリコール化グリセリド(例えば、Gelucire(登録商標)35/10、Gelucire(登録商標)44/14、Gelucire(登録商標)46/07、Gelucire(登録商標)50/13もしくはGelucire(登録商標)53/10、これらは、Gattefosse、ウエストウッド、ニュージャージー07675から入手可能);ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、セトマクロゴール1000);ポリオキシエチレンステアレート(例えば、PEG−6ステアレート、PEG−8ステアレート、ポリオキシル40ステアレートNF、ポリオキシエチル50ステアレートNF、PEG−12ステアレート、PEG−20ステアレート、PEG−100ステアレート、PEG−12ジステアレート、PEG−32ジステアレート、またはPEG−150ジステアレート);オレイン酸エチルパルミチン酸イソプロピルミリスチン酸イソプロピル;ジメチルイソルビッド;N−メチルピロリジノンパラフィンコレステロールレシチン坐薬基剤;薬学的に許容され得るロウ(例えば、カルナウバロウ、黄ロウ、白ロウ、微晶性ワックス、または乳化性ロウ);薬学的に許容され得るシリコン流体ソルビタン脂肪酸エステルソルビタンラウレート、ソルビタンオレエート、ソルビタンパルミテート、またはソルビタンステアレートを含む);薬学的に許容され得る飽和脂肪または薬学的に許容され得る飽和油(例えば、水素化ヒマシ油グリセリル−トリス−12−ヒドロキシステアレート)、セチルエステルロウ(主として、約43°〜47℃の溶融範囲を有するC14〜C18飽和脂肪酸のC14〜C18飽和エステルの混合物)、またはグリセリルモノステアレート)が挙げられる。

0069

いくつかの実施形態では、脂肪酸プロドラッグは、エステルP−Bで表され、ここで、ラジカルPは、PUFAであり、ラジカルBは、生物学的に許容され得る分子である。したがって、エステルP−Bの切断は、PUFAおよび生物学的に許容され得る分子を与える。このような切断は、酸、塩基、酸化剤、および/または還元剤によって誘導され得る。生物学的に許容され得る分子の例としては、これらに限定されるものではないが、栄養材料、ペプチド、アミノ酸、タンパク質、炭水化物単糖類二糖類多糖類グリコサミノグリカン、およびオリゴ糖を含む)、ヌクレオチド、ヌクレオシド、脂質(モノ−、ジ−、およびトリ−置換グリセロール、グリセロリン脂質スフィンゴ脂質、およびステロイドを含む)が挙げられる。

0070

いくつかの実施形態では、PUFAのプロドラッグに組み込むためのアルコール(またはその化学的等価物)は、1〜50個の炭素原子を有するアルコール(「C1−50アルコール」)、C1−45アルコール、C1−40アルコール、C1−35アルコール、C1−30アルコール、C1−25アルコール、C1−20アルコール、C1−15アルコール、C1−10アルコール、C1−6アルコールを含む(本明細書に表示されるたびに、「1−50」などの数値範囲は、与えられた範囲内の各整数を指し、例えば、「1−50個の炭素原子」は、アルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、その他、最大50個までの炭素原子から成り得ることを意味するが、この定義はまた、何ら数値範囲が指定されていない用語「アルキル」の場合も包含する)。そのようなアルコールは、分岐、非分岐、飽和、不飽和、ポリ不飽和であってもよく、および/または窒素酸素硫黄リンホウ素、シリコーン、フッ素、塩素臭素、またはヨウ素などの1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい。典型的なアルコールとしては、メチルアルコールエチルアルコールプロピルアルコールイソプロピルアルコールn−ブチルアルコールイソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールペンチルアルコールヘキシルアルコールパーフルオロメチルアルコール、パークロロメチルアルコール、パーフルオロ−tert−ブチルアルコール、パークロロ−tert−ブチルアルコール、およびベンジルアルコール、並びにポリエチレングリコールなどのエーテルアルコールが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルコールは荷電種を含む。そのような種は、アニオン性またはカチオン性であってもよい。いくつかの実施形態では、種は正に荷電したリン原子である。他の実施形態では、正に荷電したリン原子は、ホスホニウムカチオンである。他の実施形態では、荷電種は、1級、2級、3級、または4級アンモニウムカチオンである。

0071

いくつかの実施形態では、PUFAのプロドラッグに組み込むためのアルコール(またはその化学的等価物)としては、例えば、ジオールトリオールテトラオール、ペンタオールなどの多価アルコールが挙げられる。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、メチルプロパンジオール、エトキシジグリコールヘキシレングリコールジプロピレングリコールグリセロール、および炭水化物がある。多価アルコールとPUFAから形成されるエステルは、モノエステルジエステルトリエステルなどであってもよい。いくつかの実施形態では、多重エステル化多価アルコールは、同一のPUFAでエステル化される。他の実施形態では、多重エステル化多価アルコールは、異なるPUFAでエステル化される。いくつかの実施形態では、異なるPUFAは、同じ方法で安定化される。他の実施形態では、異なるPUFAは、異なる方法(一方のPUFAでの重水素置換および他方のPUFAでの13C置換など)で安定化される。いくつかの実施形態では、1つ以上のPUFAは、ω−3系脂肪酸であり、1つ以上のPUFAは、ω−6系脂肪酸である。

0072

PUFAおよび/またはPUFA模倣物および/またはPUFAプロドラッグを本発明において使用するための塩として調合することは、有用であり得ると考えられる。例えば、医薬化合物の特性を調整する手段として、塩形成を使用することは周知である。Stahlら、Handbook of pharmaceutical salts:Properties,selection and use(2002)Weinheim/Zurich:Wiley−VCH/VHCA;Gould,Salt selection forbasicdrugs,Int.J.Pharm.(1986),33:201−217を参照されたい。塩形成は溶解度を増減し、安定性や毒性を改善し、製剤の吸湿性を低減するために使用することができる。

0073

PUFAおよび/またはPUFA模倣物および/またはPUFAプロドラッグの塩としての調合は、これらに限定されるものではないが、塩基性無機塩形成剤塩基性有機塩形成剤、ならびに酸性および塩基性の官応基の両方を含む塩形成剤の使用を含む。塩を形成するための様々な有用な無機塩基としては、これらに限定されるものではないが、リチウムナトリウムカリウムルビジウムセシウム、およびフランシウムの塩などのアルカリ金属塩ベリリウムマグネシウムカルシウムストロンチウムバリウム、およびラジウムなどのアルカリ土類金属塩、ならびにアルミニウムなどの金属が挙げられる。これらの無機塩基は、炭酸塩炭酸水素塩硫酸塩、硫酸水素塩亜硫酸塩亜硫酸水素塩リン酸塩リン酸水素塩リン酸2水素塩、亜リン酸塩亜リン酸水素塩、水酸化物酸化物硫化物アルコキシドメトキシドエトキシド、t−ブトキシドなど)などの対イオンをさらに含み得る。塩を形成するための種々の有用な有機塩基としては、これらに限定されないが、アミノ酸、塩基性アミノ酸(例えば、アルギニンリジンオルニチンなど)、アンモニアアルキルアミン(例えば、メチルアミンエチルアミンジメチルアミンジエチルアミントリメチルアミントリエチルアミンなど)、複素環式アミン(例えば、ピリジンピコリンなど)、アルカノールアミン(例えば、エタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンなど)、ジエチルアミノエタノールジメチルアミノエタノールN−メチルグルカミンジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、エチレンジアミン、ピペラジンコリントロラミンイミダゾールジオラミンベタイントロメタミンメグルミンクロプロカイン、プロカインなどが挙げられる。

0074

PUFAおよび/またはPUFA模倣物および/またはPUFAプロドラッグの塩製剤は、限定されるものではないが、薬学的に許容され得る塩基性無機塩、塩基性有機塩、および/または酸性および塩基性の両方の官能基を有する有機化合物を含む。薬学的に許容され得る塩は、当該技術分野において周知であり、上記に挙げた無機および有機塩基の多くを含む。薬学的に許容され得る塩は、食品医薬品局(FDA)や外国の規制機関によって承認された医薬品に見られる塩および塩形成剤をさらに含む。配合のための薬学的に許容され得る有機カチオンとしては、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン、ベネタミン、クレミゾール、ジエチルアミン、ピペラジン、およびトロメタミンが挙げられるが、これらに限定されない。配合のための薬学的に許容され得る金属カチオンとしては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、バリウム、およびビスマスが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる塩形成剤としては、アルギニン、ベタイン、カルニチン、ジエチルアミン、L−グルタミン、2−(4−イミダゾリル)エチルアミン、イソブタノールアミン、リジン、N−メチルピペラジンモルホリン、およびテオブロミンが挙げられるが、これらに限定されない。

0075

また、薬学的に承認された対イオンのいくつかのリストが存在する。Bighleyら、Salt forms of drugs and absorption.1996
In:Swarbrick J.ら編、Encyclopaedia of pharmaceutical technology,第13巻、ニューヨーク:Marcel
Dekker,Inc.pp 453−499;Gould,P.L.,Int.J.Pharm.1986,33,201−217;Berge,J.Pharm.Sci.1977,66,1−19;Heinrich Stahl P.,Wermuch C.G.(編集者),Handbook of Pharmaceutical Salts,IUPAC,2002;Stahlら、Handbook of pharmaceutical salts:Properties,selection and use(2002)Weinheim/Zurich:Wiley−VCH/VHCAを参照されたい。これらの全ては、引用により本明細書に組み込まれる。

0076

非重水素化PUFAなどの全ての同位体非修飾PUFAを、重水素化PUFAなどの同位体修飾PUFAで置換することは、不必要であるかもしれない。いくつかの実施形態では、H−PUFAなどの非修飾PUFAが自己酸化の連鎖反応を維持するのを防ぐために、D−PUFAなどの充分な同位体修飾PUFAを膜中に有することが好ましい。自己酸化の過程で、1個のPUFAが酸化し、その付近に非酸化PUFAがあるときには、非酸化PUFAは、酸化PUFAにより酸化されることができる。これは、自動酸化と呼ばれることもある。いくつかの事例では、低濃度の場合、例えば、D−PUFAを伴う膜中の「希釈」H−PUFAの場合は、この酸化サイクルは、H−PUFAを隔てる距離に起因して壊れる可能性がある。いくつかの実施形態では、同位体修飾PUFAの濃度は、自動酸化の連鎖反応を維持するのに十分な量で存在する。自動酸化の連鎖反応を破壊するために、例えば、同じタイプの合計分子の1〜60%、5〜50%、または15〜35%が膜内にある。これは、IRMS(同位体比質量分析法)によって測定することができる。

0077

本発明のさらなる態様は、活性化合物の食物、サプリメント、または医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、食物、サプリメント、または医薬組成物は、活性化合物の塩を含んでもよい。

0078

塩を形成するための様々な有用な無機塩基としては、これらに限定されるものではないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、およびフランシウムの塩などのアルカリ金属塩、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、およびラジウムなどのアルカリ土類金属塩、アルミニウムなどの金属が挙げられる。これらの無機塩基は、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸2水素塩、亜リン酸塩、亜リン酸水素塩、水酸化物、酸化物、硫化物、アルコキシド(例えば、メトキシド、エトキシド、t−ブトキシドなど)などの対イオンをさらに含むことができる。

0079

塩を形成するための種々の有用な有機塩基としては、これらに限定されないが、アミノ酸;塩基性アミノ酸(例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなど);アンモニア;水酸化アンモニウム;アルキルアミン(例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなど);複素環式アミン(例えば、ピリジン、ピコリンなど);アルカノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど);ジエチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール;N−メチルグルカミン;ジシクロヘキシルアミン;N,N’−ジベンジルエチレンジアミン;エチレンジアミン;ピペラジン;コリン;トロラミン;イミダゾール;ジオラミン;ベタイン;トロメタミン;メグルミン;クロロプロカイン;プロカインなどが挙げられる。

0080

活性化合物の塩は、限定されるものではないが、薬学的に許容され得る塩を含み得る。薬学的に許容され得る塩は、当該技術分野において周知であり、上記に列挙した塩形成剤の多くを含む。薬学的に許容され得る塩は、食品医薬品局(FDA)や外国の規制機関によって承認された医薬品に存在するタイプの塩や塩形成剤をさらに含む。

0081

活性化合物の塩に配合される薬学的に許容され得る有機カチオンとしては、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン、ベネタミン、クレミゾール、ジエチルアミン、ピペラジン、およびトロメタミンが挙げられるが、これらに限定されない。

0082

活性化合物の塩に配合される薬学的に許容され得る金属カチオンとしては、これらに限定されないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、バリウム、およびビスマスが挙げられる。

0083

塩形成剤として潜在的な有用性を有するさらなる塩形成剤は、これらに限定されるものではないが、アセチルアミノ酢酸、N−アセチル−L−アスパラギン、N−アセチルシスチン、アルギニン、ベタイン、カルニチン、L−グルタミン、2−(4−イミダゾリル)エチルアミン、イソブタノールアミン、リジン、N−メチルピペラジン、およびモルホリンを含む。

0084

また、薬学的に承認された対イオンのいくつかのリストが存在する。Bighleyら、Salt forms of drugs and absorption.1996
In:Swarbrick J.ら編、Encyclopaedia of pharmaceutical technology,第13巻、ニューヨーク:Marcel
Dekker,Inc.pp 453−499;Gould,P.L.,Int.J.Pharm.1986,33,201−217;Berge,J.Pharm.Sci.1977,66,1−19;Heinrich Stahl P.,Wermuch C.G.(編集者),Handbook of Pharmaceutical Salts,IUPAC,2002;Stahlら、Handbook of pharmaceutical salts:Properties,selection and use(2002)Weinheim/Zurich:Wiley−VCH/VHCAを参照されたい。これらの全ては、引用により本明細書に組み込まれる。

0085

併用投与
いくつかの実施形態では、本明細書に開示された化合物は、併用して投与される。例えば、いくつかの実施形態では、2つ、3つ、4つ、および/または5つ以上の安定化化合物が一緒に投与される。いくつかの実施形態では、安定化化合物は、ほぼ同様な量で投与される。他の実施形態では、安定化化合物は、異なる量で投与される。例えば、混合物中の2種以上の化合物のいずれか1つは、混合物の約1%〜約99%、混合物の約5%〜約95%、混合物の約10%〜約90%、混合物の約15%〜約85%、混合物の約20%〜約80%、混合物の約25%〜約75%、混合物の約30%〜約70%、、混合物の約35%〜約65%、混合物の約40%〜約60%、混合物の約40%〜約60%、混合物の約45%〜約55%、および/または混合物の約50%に相当し得る。他の実施形態では、混合物中の2種以上の化合物のいずれか1つは、混合物の約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約65%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または100%に相当し得る。

0086

抗酸化剤は、そのプロセスの確率的性質および抗酸化剤処理に対するPUFA過酸化生成物(反応性カルボニル)の安定性に起因するPUFA過酸化の悪影響を取り消すことはできないが、本明細書に記載したものなどの、抗酸化剤と酸化に耐性の組成物との併用投与は、酸化的ストレス関連疾患を治療するために有益であることを証明することができる。Shraderら、Bioorg.Med.Chem.Lett.(2011),21(12);3693−98を参照されたい。

0087

併用投与に有用であると考えられる特定の抗酸化剤は、以下のものを含む:ビタミンCやビタミンEなどのビタミン類グルタチオンリポ酸尿酸カロテンリコピンルテインアントシアニンシュウ酸フィチン酸タンニン、コエンザイムQ、メラトニントコフェロールトコトリエノールポリフェノールレスベラトロールを含む)、フラボノイドセレンオイゲノール、イデベノン、ミトキノン、ミトキノール、ユビキノン、Szeto−Schillerペプチド、およびミトコンドリアを標的とした抗酸化剤。明示的に言及されていない場合には、上記抗酸化剤のキノン誘導体も併用投与に有用であると考えられる。

0088

いくつかの実施形態では、安定化化合物は、抗酸化遺伝子をアップレギュレーションする化合物と共に投与される。他の実施形態では、安定化化合物は、Keap1/Nrf2/AREシグナル伝達経路などのシグナル伝達経路に影響を与える化合物と共に投与され、それによって、ヘムオキシゲナーゼ−1(HO−1)などの、抗炎症性および/または抗酸化タンパク質の産生をもたらす。いくつかの実施形態では、安定化化合物は、抗酸化炎症モジュレーターと共に投与される。抗酸化炎症モジュレーターは、酸化促進剤および/または炎症誘発性転写因子を抑制する。いくつかの実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、転写因子Nrf2の活性化因子である。Nrf2の活性化は、抗酸化、解毒、および抗炎症遺伝子のアップレギュレーションを推進する。他の実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、NF−κBを抑制する。いくつかの実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、STAT3を抑制する。他の実施形態では、安定化化合物は、ヒストンデアセチラーゼ活性に影響を与える化合物と共に投与される。いくつかの実施形態では、安定化化合物は、抗酸化剤応答エレメント(ARE)に結合する化合物と共に投与される。他の実施形態では、安定化化合物は、抗酸化炎症モジュレーターとしてバルドキソロンメチル(2−シアノ−3,12−ジオキソオレアン−1,9(11)−ジエン−28−オンメチルエステル)と共に投与される。いくつかの実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、2−シアノ−3,12−ジオキソオレアン−1,9(11)−ジエン−28−オン酸またはその薬学的に許容され得るエステルである。他の実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、2−シアノ−3,12−ジオキソオレアン−1,9(11)−ジエン−28−オン酸のアミドである。いくつかの実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、トリテルペノイドである。他の実施形態では、抗酸化炎症モジュレーターは、以下の化合物から選択される:

0089

併用投与療法において有用であると考えられるさらなる抗酸化剤は、米国特許第6,331,532号;同第7,179,928号;同第7,232,809号;同第7,888,334号;同第7,888,335号;同第7,432,305号;同第7,470,798号;および同第7,514,461号;ならびに米国特許出願第20020052342号;同第20030069208号;同第20040106579号;同第20050043553号;同第20050245487号;同第20060229278号:同第20070238709号;同第20070270381号;同第20080161267号;同第20080275005号;同第20090258841号;同第20100029706号;および同第20110046219号に開示された化合物を含み、そこに開示されている化合物は、引用により本明細書に組み込まれる。これらの化合物は、ミトコンドリア標的化化合物であり、限定されるものではないが、以下の化合物を含む:

0090

式IまたはIIの化合物




式中、R1およびR2は、独立して、−C1−C4アルキル、−C1−C4ハロアルキル、−CN、−F、−Cl、−Brおよび−Iから選択され;R3は、−C1−C4アルキル、−C1−C4ハロアルキル、−CN、−F、−Cl、および−Iから選択され、そして、R20は、独立して、−C1−C20アルキル、−C1−C20アルケニル、−C1−C20アルキニル、および少なくとも1つの2重結合と少なくとも1つの3重結合を有する−C1−C20から選択される。

0091

3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−プロピオン酸メチルエステル;3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロマン−2−イル)−プロピオン酸;2,2−ジメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−プロパノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−プロピオン酸メチルエステル;2−メチル−2−[3−(チアゾール−2−イルスルファニル)−プロピル]−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;[3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−プロピル]−ホスホン酸ジメチルエステル;[3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−プロピル]−ホスホン酸;3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−プロピオン酸メチルエステル;4−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−ブタン−1−スルホン酸ジメチルアミド;2−(3−ヒドロキシ−プロピル)−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;2−(3−クロロ−プロピル)−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール 2,2−ジメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;−(2−クロロ−エチル)−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;2−メチル−2−チアゾール−2−イル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;2,2−ジメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−エタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;3−(6−ヒドロキシ−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−エタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−2−イル)−プロピオン酸;2−(3−クロロ−プロピル)−2−メチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−エタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−6−オール;4−(6−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−3,4,7,8,9,10−ヘキサヒドロ−7,10−メタノ−2H−ベンゾ[h]クロメン−5−イルメチレン)−2−メチル−5−プロピル−2,4−ジヒドロピラゾール−3−オンなどの化合物。

0092

2,2,7,8−テトラメチル−5−フェニル−クロマン−6−オール;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル)−安息香酸メチルエステル;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル)−安息香酸;2,2,7,8−テトラメチル−5−ピリジン−4−イル−クロマン−6−オール;2,2,7、8−テトラメチル−5−ピリジン−3−イル−クロマン−6−オール;5−(4−メタンスルホニル−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−(4−クロロ−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル)−ベンゼンスルホンアミド;5−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イルメチル)−1−ヒドロキシ尿素;2,2,7,8−テトラメチル−5−(3−ニトロ−フェニル)−クロマン−6−オール;2,2,7,8−テトラメチル−5−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−クロマン−6−オール;5−(4−tert−ブチル−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;2,2,7,8−テトラメチル−5−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−クロマン−6−オール;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル)−ベンゾニトリル;5−(2,5−ジメトキシ−3,4−ジメチル−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル)−ベンゼン−1,2,3−トリオール;5−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル)−2,3−ジメチル−ベンゼン−1,4−ジオール;5−(2−クロロ−フェニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−フラン−2−イル−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−アリルスルファニルメチル−2,2,8−トリメチル−7−(3−メチル−ブチル)−クロマン−6−オール;5−シクロペンチルスルファニルメチル−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−ヘキシルスルファニルメチル−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−アリルスルファニルメチル−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−(4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルスルファニルメチル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;1−[3−(6−ヒドロキシ−2,2,7、8−テトラメチル−クロマン−5−イル−メチルスルファニル)−2−メチル−プロピオニル]−ピロリジン−2−カルボン酸;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イルメチレン)−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル−メチレン)−3−フェニル−4H−イソキサゾール−5−オン;4−[4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル−メチレン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;4−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル−メチレン)−2−メチル−5−プロピル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;5−ヒドロキシ−3−(6−ヒドロキシ−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−5−イル−メチレン)−3H−ベンゾフラン−2−オン;2,5,7,8−テトラメチル−2−チオフェン−2−イル−クロマン−6−オール;2−(2,5−ジメチル−チオフェン−3−イル)−2,5,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;2−(2,5−ジメチル−チオフェン−3−イル)−2,7,8−トリメチル−クロマン−6−オール;8−クロロ−2−(2,5−ジメチル−チオフェン−3−イル)−2,5,7−トリメチル−クロマン−6−オール;5−クロロ−2,7,8−トリメチル−2−チオフェン−2−イル−クロマン−6−オール;5−[3−(6−メトキシメトキシ−2,7,8−トリメチル−クロマン−2−イル)−プロピリデン]−チアゾリジン−2,4−ジオン;5−
[3−(6−ヒドロキシ−2,7,8−トリメチル−クロマン−2−イル)−プロピリデン]−チアゾリジン−2,4−ジオン;3−[6−ヒドロキシ−2,7,8−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチル−トリデシル)−クロマン−5−イル−メチルスルファニル]−2−メチル−プロピオン酸;2,7,8−トリメチル−5−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル−スルファニルメチル)−2−(4,8,12−トリメチル−トリデシル)−クロマン−6−オール;2−[6−ヒドロキシ−2,7,8−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチル−トリデシル)−クロマン−5−イルメチルスルファニル]−エタンスルホン酸;5−(4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルスルファニルメチル)−2,7,8−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチル−トリデシル)−クロマン−6−オール;4−[2−(4,8−ジメチル−トリデシル)−6−ヒドロキシ−2,7,8−トリメチル−クロマン−5−イルメチルスルファニル]−安息香酸;1−{3−[6−ヒドロキシ−2,7,8−トリメチル−2−(4,8,12−トリメチル−トリデシル)−クロマン−5−イルメチルスルファニル]−2−メチル−プロピオニル}−ピロリジン−2−カルボン酸;2−(2,2−ジクロロビニル)−2,5,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;2−(2,2−ジブロモ−ビニル)−2,5,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−(5−クロロ−3−メチル−ペンタ−2−エニル)−2,2,7,8−テトラメチル−クロマン−6−オール;5−クロロ−2−(2,5−ジメチル−チオフェン−3−イル)−2,7,8−トリメチル−クロマン−6−オール;2−(3−クロロ−プロピル)−5,7−ジメチル−2−チオフェン−2−イル−クロマン−6−オール;5−クロロ−2−(2,5−ジメチル−チアゾール−4−イル)−2,7,8−トリメチル−クロマン−6−オール;5−クロロ−2−(2,5−ジメチル−チアゾール−4−イル)−2,7,8−トリメチル−2H−クロメン−6−オール;および5−クロロ−2−(2,5−ジメチル−チアゾール−4−イル)−2,7,8−トリメチル−クロマン−6−オールなどの化合物。

0093

ジメボリン(2,8−ジメチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール)、8−クロロ−2−メチル−5−(2−(6−メチルピリジン−3−イル)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール、メブヒドロリン(5−ベンジル−2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール)、2,8−ジメチル−1,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール、8−フルオロ−2−(3−(ピリジン−3−イル)プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール、および8−メチル−1,3,4,4a,5,9b−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールなどの化合物。

0094

2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチル−6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(4−メトキシフェニル)−3,5−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;4−(5−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2,4−ジメチル−3,6−ジオキソシクロヘキサ−1,4−ジエニル)ベンゾニトリル;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチル−6−(ナフタレン−2−イル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−フルオロフェニル)−6−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−クロロフェニル)−6−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−2−イル)−6−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−フェネチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−フェニルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−ベンジル−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(3−フェニルプロピル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−
(1−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−(4−メトキシフェニル)−5,6−ジメチル−シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(4−(トリフルオロメチル)−フェニル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(ナフタレン−2−イル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(ベンゾフラン−2−イル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−クロロフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−エチルフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−フルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−フルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;4−(2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4,5−ジメチル−3,6−ジオキソシクロヘキサ−1,4−ジエニル)ベンゾニトリル;2−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−フルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−(3−メトキシフェニル)−5,6−ジメチル−シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3−(4−メトキシフェニル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(4−クロロフェニル)−6−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−3,5−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(チアゾール−2−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1.4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(チアゾール−5−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)シクロヘキサ−2.5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(ピリダジン−4−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(チオフェン−2−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(チオフェン−3−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(フラン−2−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(フラン−3−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(1H−ピラゾール−5−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(1H−イミダゾール−5−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(2−(1H−イミダゾール−2−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(オキサゾール−5−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(オキサゾール−2−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチル−3−(2−(オキサゾール−4−イル)エチル)シクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオン;および2−(2−(1H−インドール−3−イル)エチル)−3−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5,6−ジメチルシクロヘキサ−2,5−ジエン−1,4−ジオンなどの化合物。

0095

などの化合物:式中、mは−C1−C20アルキル、−C1−C20アルケニル、−C1−C20アルキニル、または少なくとも1つの2重結合および少なくとも1つの3重結合を含む−C1−C20であり、対イオンは、薬学的に許容され得るアニオンである。

0096

3−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)プロピルトリフェニルホスホニウム塩;4−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ブチルトリフェニルホスホニウム塩;5−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ペンチルトリフェニルホスホニウム塩;6−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ヘキシルトリフェニルホスホニウム塩;7−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ヘプチルトリフェニルホスホニウム塩;8−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)オクチルトリフェニルホスホニウム塩;9−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ノニルトリフェニルホスホニウム塩;10−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)デシルトリフェニルホスホニウム塩;11−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ウンデシルトリフェニルホスホニウム塩;12−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ドデシルトリフェニルホスホニウム塩;13−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)プロピルデシルトリフェニルホスホニウム塩;14−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ブチルデシルトリフェニルホスホニウム塩;15−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ペンタデシルトリフェニルホスホニウム塩;16−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ヘキサデシルトリフェニルホスホニウム塩;17−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ヘプタデシルトリフェニルホスホニウム塩;18−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)オクタデシルトリフェニルホスホニウム塩;19−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)ノナデシルトリフェニルホスホニウム塩;20−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)アイコシルトリフニルホスホニウム塩;3−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)プロピルトリフェニルホスホニウム塩;4−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ブチルトリフェニルホスホニウム塩;5−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ペンチルトリフェニルホスホニウム塩;6−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ヘキシルトリフェニルホスホニウム塩;7−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ヘプチルトリフェニルホスホニウム塩;8−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)オクチルトリフェニルホスホニウム塩;9−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ノニルトリフェニルホスホニウム塩;10−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)デシルトリフェニルホスホニウム塩;11−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ウンデシルトリフェニルホスホニウム塩;12−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ドデシルトリフェニルホスホニウム塩;13−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシベンジル)プロピルデシルトリフェニルホスホニウム塩;14−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ブチルデシルトリフェニルホスホニウム塩;15−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ペンタデシルトリフェニルホスホニウム塩;16−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ヘキサデシルトリフェニルホスホニウム塩;17−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ヘプタデシルトリフェニルホスホニウム塩;18−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)オクタデシルトリフェニルホスホニウム塩;19−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)ノナデシルトリフェニルホスホニウム塩;20−(4,5−ジメトキシ−2−メチル−3,6−ジヒドロキシフェニル)アイコシルトリフェニルホスホニウム塩などの化合物:ここで、塩の対イオンは、薬学的に許容され得るアニオン(例えば、臭化物メタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩プロパンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩p−トルエンスルホン酸塩、または2−ナフタレンスルホン酸塩)である。

0097

さらに、抗酸化剤の併用投与は、有益な抗酸化剤のレベルを増加させたことが知られている食品を消費する形態を取り得ることも考えられる。このような食品は、定期的な食品と抗酸化剤が含まれている「スーパー食品」の両方を含む。これらの食品は、果物野菜、他の食品(例えば、イチゴ、クロフサスグリブラックベリー、オレンジブルーベリーザクロコーヒーオリーブ油チョコレートシナモンハーブ赤ワイン粒穀物、肉、豆科植物ナッツ類ホウレンソウカブダイオウカカオ豆トウモロコシ豆類キャベツ、など)を含む。

0098

送達およびさらなる製剤:
トリグリセリドは、植物油および動物性脂肪の主成分であることがよく知られている。また、トリグリセリドは、グリセロールと3つの脂肪酸から誘導されるエステル化合物であることが知られている。トリグリセリドは、エステル結合加水分解し、脂肪酸とグリセロールを放出するリパーゼなどの酵素によって代謝される。確かに、この代謝は、脂肪酸を放出し、それは、その後、脂肪酸輸送蛋白質を介して細胞によって取り込まれ得る。種々の疾患を治療するのに有用であるPUFAおよびPUFA模倣物は、患者への投与のために、トリグリセリド、ジグリセリド、および/またはモノグリセリドなどの脂肪に配合することができると考えられる。

0099

PUFA、PUFA模倣物、PUFAプロドラッグ、ならびにPUFAおよび/またはPUFA模倣物を含むトリグリセリドの送達は、修正された食事療法を介して可能である。あるいはまた、PUFA、PUFA模倣物、PUFAプロドラッグ、ならびにPUFAおよび/またはPUFA模倣物を含むトリグリセリドは、そのまま食品もしくは食品のサプリメントとして、または限定されるものではないが、アルブミンとの複合物などの、「担体」との複合物として投与することができる。

0100

薬物送達や医薬送達のために典型的に使用される方法などの、補強されたPUFAまたはそれらの前駆体を送達する他の方法も採用することができる。これらの方法としては、これらに限定されないが、経口送達、局所送達、経粘膜送達(例えば、経鼻送達、鼻腔篩板を介する送達など)、静脈内送達、皮下送達、吸入、または点眼を含む。

0101

限定されるものではないが、リポソーム送達方法を含む標的送達方法および持続放出方法を採用することもできる。

0102

本明細書に記載の同位体修飾化合物は、ある一定の時間にわたって投与され得ると考えられ、その間、対象の細胞および組織は、化合物が投与される一定の時間にわたって増加する同位体修飾化合物のレベルを含む。

0103

活性成分を含有する組成物は、例えば、錠剤トローチ剤ロゼンジ剤水性もしくは油性懸濁液、水中油型エマルジョン分散性散剤もしくは顆粒エマルジョン硬質もしくは軟質カプセル、またはシロップもしくはエリキシル剤として、経口使用に適した形態であってよい。そのような組成物は、増量剤可溶化剤矯味剤、安定剤、着色剤保存剤および医薬製剤について当業者に公知の他の薬剤などの賦形剤を含有することができる。さらに、経口形態は、本明細書に記載の化合物を含有する食品または食物サプリメントを含むことができる。いくつかの実施形態では、サプリメントは、食品または対象の食物に含有される主要な脂肪に応じて、ω−3またはω−6脂肪酸などのPUFAの1タイプが食品に添加され、またはサプリメントとして使用され得るように、最適化され得る。さらに組成物は、治療を受ける疾患に応じて最適化され得る。例えば、LDLに関連する状態は、リノール酸から生成されるカルジオリピンが酸化されるので、より多量のD−リノール酸を必要とする可能性がある。他の実施形態では、網膜疾患および神経学的/CNS状態などは、D−ω−3脂肪酸がこれらの疾患の治療に関連性がより高いので、D−リノレン酸などのω−3脂肪酸をより多量に必要とし得る。いくつかの態様では、疾患がHNEに関連する場合、D−ω−6脂肪酸が処方されるべきであり、HHEについてはD−ω−3脂肪酸が処方されるべきである。

0104

組成物はまた、スプレークリーム軟膏ローションとして、またはパッチ包帯もしくは創傷用包帯材への成分もしくは添加剤として、局所適用によって送達するのに適し得る。さらに、本化合物は、機械的手段によって疾患部位に送達することができるか、または正常な組織には豊富ではないか、もしくは存在しない罹患組織の局面について親和性のある、リポソーム(罹患組織についての親和性をリポソームに提供する化学修飾を伴うか、または伴わない)、抗体、アプタマーレクチンもしくは化学的リガンド(例えば、アルブミンなど)などの全身標的技術の使用によって、疾患部位を標的にすることができる。いくつかの態様では、化粧品の局所適用は、パッチなどによって皮膚を介して送達するための、本明細書に記載の同位体修飾化合物または模倣物である担体の使用を含み得る。眼の障害は、点眼薬で治療することができる。

0105

医薬組成物は、注射による投与に適した形態であってもよい。そのような組成物は、溶液、懸濁液またはエマルジョンの形態であってよい。こうした組成物は、安定化剤抗菌剤、または医薬品の機能を改善するための他の材料を含むことができる。本発明のいくつかの態様はまた、注射による投与または経口もしくは局所使用に適した溶液、懸濁液またはエマルジョンに容易に形成または再構成され得る化合物の乾燥または粉末形態を包含する。注射による送達は、全身送達に適しており、眼に関係する障害を治療するための眼への注射などの局所送達にも適し得る。

0106

用量
いくつかの実施形態では、化合物は、約0.01mg/kg〜約1000mg/kg、約0.1mg/kg〜約100mg/kg、および/または約1mg/kg〜約10mg/kgで投与される。他の実施形態では、化合物は、約0.01mg/kg、約0.1mg/kg、約1.0mg/kg、約5.0mg/kg、約10mg/kg、約25mg/kg、約50mg/kg、約75mg/kg、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、約300mg/kg、約400mg/kg、約500mg/kg、および/または約1000mg/kgで投与される。

0107

実験:MALDI−TOF質量スペクトルは、PE−ABIVoyager Elite遅延抽出機器で記録した。スペクトルは、加速電圧25KVおよび遅延100msにより陽イオンモードで得た。別段特定されない限り、1HのNMRスペクトルは、Varian Gemini 200MH分光計で記録した。HPLCはWatersシステムで実施した。化学物質は、Sigma−Aldrich Chemical Company(アメリカ合衆国)、Avocado research chemicals(イギリス国)、Lancaster Synthesis Ltd(イギリス国)およびAcros Organics(Fisher Scientific、イギリス国)から得た。シリカゲルTLCプレートおよび溶媒は、BDH/Merckから得た。IRスペクトルは、Vertex 70分光計を用いて記録した。1Hおよび13CのNMRスペクトルは、Bruker AC 400機器を用いて、CDCl3中、それぞれ400MHzおよび100MHzで得た(内部標準として、1Hについてはδ=0.00におけるTMSまたはδ=7.26におけるCHCl3ならびに13Cについてはδ=77.0におけるCHCl3)。

0108

当業者であれば、以下に記載の合成を容易に改変して追加の抗酸化性化合物を調製できることを認識するであろう。例えば、安定化された化合物の1タイプのエステルは、切断されて対応するカルボン酸を与え得ることが認識されるであろう。同様に、カルボン酸は、エステル類などのさらなる誘導体に容易に変換することができる。さらに、同位体標識された出発材料同一性を変化させることにより、以下に記載される化合物の同位体変種を作製することができることが理解されるであろう。後述する合成において、パラホルムアルデヒド−d2は、同位体標識出発材料として使用される。同様の合成変換は、パラホルムアルデヒド−d1、ホルムアルデヒド−d1、パラホルムアルデヒド−d2、ホルムアルデヒド−d2、および前記化合物の炭素−13標識変異体により使用され得ることが容易に理解されるであろう。ホルムアルデヒド−d1は、十分に特性確認された化合物であり、ギ酸−d1、ギ酸−d2、および/またはジクロロメタン−d1などの公知供給源から、一般的に既知で理解された合成変換を用いて、容易に入手可能である。尚、本明細書に記載の化合物の放射性類似体は、トリチウム含有出発材料を使って調製することができる。これらの化合物は、動物の細胞や組織内取り込みを決定するために有用である。

0109

実施例1:11,11−D2−リノール酸の合成

0110

1,1−ジジュウテロ−オクタ−2−イン−1−オール(2)。ブロモエタン(100ml)、1,2−ジブロモエタン(1ml)およびマグネシウム屑(31.2g)から調製した臭化エチルマグネシウムの乾燥THF(800ml)溶液に、ヘプチン−1((1);170ml)をアルゴン下で30〜60分間かけて滴下した。反応混合物を1時間撹拌し、次いでジュウテロパラホルム(30g)を、一度に注意深く添加した。反応混合物を穏やかに2時間還流させ、−10℃に冷却し、次いで水5〜7mlをゆっくり添加した。混合物を砕いたスラリー0.5kgおよび濃硫酸40mlに注ぎ、ヘキサン0.5Lで洗浄した。有機相を分離し、残りの水相を5:1のヘキサン:酢酸エチルで抽出(3×300ml)した。合わせた有機画分を、飽和NaCl(1×50ml)、飽和NaHCO3(1×50ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させて、無色油119.3g(99%)を得て、それをさらなる精製なしに使用した。HRMS、m/z C8H12D2Oの計算値:128.1168;実測値:128.1173。1H NMR(CDC13,δ):2.18(t,J=7.0,2H),1.57(s,1H),1.47(q,J=7.0Hz,2H),1.31(m,4H),0.87(t,J=7.0Hz,3H)。

0111

1,1−ジジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2−イン(3)。(2)(3.48g;27.2mmol)およびピリジン(19ml)の乾燥ジエチルエーテル(300ml)溶液に、ジエチルエーテル35ml中PBr336mlを、アルゴン下で撹拌しながら−15℃で30分かけて滴下した。反応混合物を室温まで徐々に温め、次いで撹拌しながら3時間還流させ、撹拌なしに1時間還流させた。次いで、反応混合物を−10℃に冷却し、冷水500mlを添加した。残渣が溶解したら、飽和NaCl(250ml)およびヘキサン(250ml)を添加し、有機層を分離した。水性画分をヘキサン(2×100ml)で洗浄し、合わせた有機画分をNaCl(2×100ml)で洗浄し、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を、大気圧において蒸留によって、その後回転蒸発によって除去した。残渣を減圧蒸留(3mmHg)によって分留して、薄黄色油147.4gを得た(ジュウテロパラホルムで計数して82%)。沸点75℃。HRMS,m/z C8H11D2Brについての計算値:190.0324;実測値:189.0301,191.0321.1H NMR(CDC13,δ):2.23(t,J=7.0Hz,2H,CH2),1.50(m,2H,CH2),1.33(m,4H,CH2),0.89(t,J=6.9Hz,3H,CH3)。

0112

11,11−ジジュウテロ−オクタデカ−9,12−ジイン酸メチルエステル(5)。CuI(133g)を、DMF(CaH2上で新しく蒸留した)400mlに素早く添加し、その後乾燥NaI(106g)、K2CO3(143g)を添加した。次いで、デカ−9−イン酸メチルエステル((4);65g)を一度に添加し、その後、臭化物(3)(67g)を添加した。追加のDMF250mlを使用してフラスコ壁から試薬すすぎ、反応混合物のバルクに入れ、次いで12時間撹拌した。次いで、飽和NH4Cl水溶液500mlを撹拌しながら添加し、その後数分以内に飽和NaCl水溶液を添加し、次いでヘキサン:EtOAcの5:1混合物(300ml)を添加した。混合物をさらに15分間撹拌し、次いで細かいメッシュのSchottガラスフィルターに通して濾過した。残渣をヘキサン:EtOAcの混合液で数回洗浄した。有機画分を分離し、水相をさらに抽出した(3×200ml)。合わせた有機画分を乾燥(Na2SO4で)させ、微量のヒドロキノンおよびジフェニルアミンを添加し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を1mmHg下で直ちに蒸留して、沸点165〜175℃の画分79g(77%)を得た。HRMS,m/z C19H28D2O2についての計算値:292.2369;実測値:292.2365.1H NMR(CDC13,δ):3.67(s,3H,OCH3),2.3(t,J=7.5Hz,2H,CH2),2.14(t,J=7.0Hz,4H,CH2),1.63(m,2H,CH2),1.47(m,4H,CH2),1.3(m,10H,CH2),0.88(t,J=7.0Hz,3H,CH3).

0113

11,11−ジジュウテロ−シス,シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸メチルエステル(6)。酢酸ニッケル四水和物(31.5g)の96%EtOH(400ml)懸濁液を、塩が溶解するまで撹拌しながら約50〜60℃に加熱した。フラスコに水素を勢いよく流し、次いでNaBH4溶液(EtOH(170ml)中、NaBH4懸濁液(7.2g)を15分撹拌し、その後濾過することによって調製した)130mlを、撹拌しながら20〜30分間かけて滴下した。15〜20分以内にエチレンジアミン(39ml)を一度に添加し、その後5分以内にEtOH(200ml)中の(5)(75g)を添加した。反応混合物を、水素(1気圧)下で非常に激しく撹拌した。水素吸収は約2時間で停止した。反応混合物に、ヘキサン900mlおよび氷冷したAcOH55mlを添加し、その後、水(15ml)を添加した。ヘキサン(400ml)を添加し、混合物を分離させた。水性画分を、ヘキサン:EtOAcの5:1混合液によって抽出した。抽出の完了をTLCによって監視した。合わせた有機相を希釈したH2SO4溶液で洗浄し、その後、飽和NaHCO3および飽和NaClで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。シリカゲル(シリカゲル60、Merck;162g)を、硝酸銀(43g)の無水MeCN(360ml)溶液に添加し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。得られた含浸シリカゲルを、50℃で3時間乾燥させ(吸引ポンプで)、次いで油ポンプで8時間乾燥させた。生成物1g当たり、このシリカ30gを使用した。反応混合物を少量のヘキサンに溶解し、銀修飾シリカゲルに適用し、1〜3%勾配のEtOAcで予洗した。非極性汚染物質を洗い流したら(TLCによる制御)、生成物を10%EtOAcで溶出し、溶媒を減圧下で蒸発させて、標題エステル(6)52gを無色液体として得た。HRMS,m/z C19H32D2O2についての計算値:296.2682;実測値:296.2676.IR(CCl4):ν=1740cm−1.1H NMR(CDC13,δ):5.32(m,4H),3.66(s,3H,OCH3),2.29(t,J=7.5Hz,2H,CH2),2.02(m,4H,CH2),1.60(m,2H,CH2),1.30(m,14H,CH2),0.88(t,J=7.0Hz,3H,CH3).

0114

11,11−ジジュウテロ−シス,シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)。KOH(46g)の水(115ml)溶液を、エステル(6)(46g)のMeOH(60ml)溶液に添加した。反応混合物を40〜50℃で2時間撹拌し(TLCによる制御)、次いで水200mlで希釈した。溶媒の3分の2を除去した(ロータリーエバポレーターで)。希硫酸をpH2になるまで残渣に添加し、その後少量のペンタンと共にジエチルエーテルを添加した。有機層を分離し、水層を少量のペンタンと共にジエチルエーテルで洗浄した。合わせた有機画分を飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、43gの(7)(99%)を得た。IR(CCl4):ν=1741、1711cm−1。

0115

実施例2.11,11,14,14−D4−リノレン酸の合成

0116

1,1−ジジュウテロ−ペンタ−2−イン−1−オール(9)。ブロモエタン(100ml)およびマグネシウム屑(31.3g)から調製した臭化エチルマグネシウムの乾燥THF(800ml)溶液中、ブタ−1−イン(8)を浴(−5℃)上でゆっくり発泡させた。時々発泡を停止し、ブタ−1−インを入れたシリンダー量して、消費速度を測定した。多量の沈殿物が形成して間もなく、アルキンの供給を停止した(消費されたアルキンの測定質量は125gであった)。反応混合物を30分かけて室温まで温め、次いで15分間撹拌した。次いで、混合物を30℃まで加熱すると、その時点で沈殿物が溶解し、次いで室温でさらに30分間撹拌した。ジュウテロパラホルム(28g)を一度に添加し、混合物を3時間還流させて、透明溶液を形成した。それを室温に冷却し、砕いた氷(800g)および濃H2SO450mlの混合物に注いだ。ヘキサン(400ml)を添加し、有機層を分離した。水相をNaClで飽和させ、ヘキサン:EtOAcの4:1混合物(1L)で抽出した。抽出プロセスの完了をTLCによって監視した。合わせた有機相を、飽和NaCl、NaHCO3、再度NaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を大気圧下、蒸留によって除去した(最大蒸気温度105℃)。残渣(70.5g;94%)をさらなる精製なしに使用した。HRMS,m/z C5H6D2Oについての計算値:86.0699;実測値:86.0751.1H NMR(CDC13,δ):2.21(q,J=7.5Hz,2H,CH2),1.93(br s,1H,OH),1.12(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):87.7,77.6,13.7,12.3(CD2のシグナルは存在しない).

0117

1,1−ジジュウテロ−1−ブロモ−ペンタ−2−イン(10)。(9)(70.5g)およびピリジン(16.5ml)の乾燥ジエチルエーテル(280ml)溶液に、ジエチルエーテル50ml中PBr332.3mlを、アルゴン下で撹拌しながら−10℃で30分かけて滴下した。反応混合物を1時間かけて室温まで徐々に温めた。少量のヒドロキノンを添加し、次いで混合物を4.5時間還流させた。次いで反応混合物を−10℃に冷却し、冷水350mlを添加した。残渣が溶解したら、飽和NaCl(350ml)およびヘキサン(300ml)を添加し、有機層を分離した。水性画分をジエチルエーテル(2×150ml)で洗浄し、合わせた有機画分をNaCl(2×50ml)で洗浄し、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を大気圧下で除去し、次いで沸点147〜155℃の画分を蒸留した。あるいは、100℃に達した後、大気圧下での蒸留を停止させ、生成物を77〜84℃で蒸留した(25mmHg)。収率:107gの澄明液体。HRMS,m/z C5H5D2Brについての計算値:147.9855;実測値:146.9814,148.9835.IR(CC14):ν=2251cm−1.1H NMR(CDC13,δ):2.23(q,J=7.5Hz,2H,CH2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):89.3,74.5,13.4,12.6(CD2のシグナルは存在しない).

0118

1,1,4,4−テトラジュウテロ−オクタ−2,5−ジイン−1−オール(12)。乾燥THF400ml中、臭化エチル(53ml)およびマグネシウム屑(15.8g)から調製した臭化エチルマグネシウムを、乾燥THF350mlに少量ずつ添加すると同時に、激しく撹拌しながらこの混合物中にアセチレンを発泡させた(約25L/時の速度で)。グリニャール試薬溶液を、2〜5分当たり約10mlの割合で混合物に供給した。すべての臭化エチルマグネシウムを添加したら(約2.5時間後)、その反応系中にアセチレンをさらに15分間発泡させた。ジュウテロパラホルム(17.3g)とCuCl(0.2g)をアルゴン下で添加し、ジュウテロパラホルムが溶解するまで反応混合物を撹拌しないで2.5時間還流させて、(11)の溶液を得た。乾燥THF250ml中、マグネシウム14.8gおよび臭化エチル50mlから調製した臭化エチルマグネシウム溶液を、20分かけて反応混合物に滴下した。ガスの発生が停止したら冷却器を取り付け、溶媒250mlを留去した。次いで、反応混合物を30℃に冷却し、CuCl(1.4g)を添加し、その後、臭化物(10)(69g)を15分かけて滴下した。次いで、反応混合物を5時間還流させ、わずかに冷却し(冷却が速すぎると沈殿物が形成することになる)、砕いた氷(1〜1.2kg)と濃H2SO440mlのスラリーに注いだ。混合物をヘキサン(600ml)で洗浄した。有機画分を分離し、水性画分を5:1のヘキサン:EtOAc(2×400ml)でさらに抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、その後飽和NaHCO3およびNaClで洗浄した。溶媒のバルクを、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下で大気圧下において除去した。残渣を、シリカゲル100mlでフラッシュした(溶離液:7:1のヘキサン:EtOAc)。溶媒のバルクを大気圧下において除去し、残りをロータリーエバポレーターで除去した。得られた標題化合物49.5g(85%)をさらなる精製なしに使用した。HRMS,m/z C8H6D4Oについての計算値:126.0979;実測値:126.0899.IR(CC14):ν=3622cm−1.1H NMR(CDCl3,δ):2.16(q,J=7.5Hz,2H,CH2),1.85(br s,1H,OH),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDCl3,δ):82.3,80.4,78.3,72.6,13.7,12.2

0119

1,1,4,4−テトラジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2,5−ジイン(13)を、臭化物(3)について記載の通りに合成した;アルコール(12)54.2gに対して、ピリジン2ml、PBr314mlおよびジエチルエーテル250mlを使用した。生成物を、4mmHg下で蒸留することによって精製した。収率:53g(65%)の(13);沸点100〜110℃。HRMS,m/z C8H5D4Brについての計算値:188.0135;実測値:187.0136,189.0143.IR(CC14):ν=2255cm−1.1H NMR(CDC13,δ):2.13(q,J=7.5Hz,2H,CH2);1.07(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):82.5,81.8,75.0,72.0,13.6,12.2.

0120

11,11,14,14−テトラジュウテロ−オクタデカ−8,12,15−トリイン酸メチルエステル(15)を、11,11−ジジュウテロ−オクタデカ−9,12−ジイン酸メチルエステル(5)について記載のものと同様の方法で合成した。CuI(97g)を、DMF400ml(CaH2上で新しく蒸留した)に迅速に添加し、その後乾燥NaI(77.5g)、K2CO3(104.5g)を添加した。次いで、デカ−9−イン酸メチルエステル((14);47.5g)を一度に添加し、その後臭化物(13)(48.5g)を添加した。追加のDMF250mlを使用してフラスコ壁から試薬をすすぎ、反応混合物のバルクに入れ、次いで12時間撹拌した。次いで、飽和NH4Cl水溶液500mlを撹拌しながら添加し、その後数分以内に飽和NaCl水溶液(300ml)を添加し、その後ヘキサン:EtOAcの5:1混合物(300ml)を添加した。混合物をさらに15分間撹拌し、次いで細かいメッシュのSchottガラスフィルターを通して濾過した。残渣をヘキサン:EtOAc混合液で数回洗浄した。有機画分を分離し、水相をさらに抽出した(3×200ml)。合わせた有機画分を乾燥(Na2SO4で)させ、微量のヒドロキノンおよびジフェニルアミンを添加し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を1mmHg下ですぐに蒸留して、沸点173〜180℃の画分45.8g(62%)を得た。さらなる結晶化を以下の通り実施した。エステル(15)をヘキサン(500ml)に溶解し、−50℃に冷却した。形成した結晶を、冷ヘキサンで洗浄した。このステップの収率は80%である。HRMS,m/z C19H22D4O2についての計算値:290.2180;実測値:290.2200.1H NMR(CDC13,δ):3.66(s,3H,OCH3),2.29(t,J=7.5Hz,2H,CH2),2.15(m,4H,CH2),1.61(m,2H,CH2),1.47(m,2H,CH2),1.30(m,6H,CH2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):174.1,82.0,80.6,74.7,74.6,73.7,73.0,51.3,33.9,28.9,28.6,28.52,28.49,24.8,18.5,13.7,12.2.

0121

11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸メチルエステル(16)を、11,11−ジジュウテロ−シス,シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸メチルエステル(「6」)について記載のものと同様の方法で合成した。酢酸ニッケル四水和物(42g)の96%EtOH(400ml)懸濁液を、塩が溶解するまで撹拌しながら約50〜60℃に加熱した。フラスコを水素でフラッシュし、次いでNaBH4溶液(EtOH(170ml)中NaBH4懸濁液(7.2g)を15分間撹拌し、その後濾過することによって調製した)130mlを、撹拌しながら20〜30分間かけて滴下した。15〜20分以内にエチレンジアミン(52ml)を一度に添加し、その後5分以内にEtOH(200ml)中(15)(73g)を添加した。反応混合物を、水素(1気圧)下で非常に激しく撹拌した。水素吸収は約2時間で停止した。反応混合物に、ヘキサン900mlおよび氷冷AcOH55mlを添加し、その後水(15ml)を添加した。ヘキサン(400ml)を添加し、混合物を分離させた。水性画分を、ヘキサン:EtOAcの5:1混合液によって抽出した。抽出の完了をTLCによって監視した。合わせた有機相を希釈したH2SO4溶液で洗浄し、その後、飽和NaHCO3および飽和NaClで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。精製のためのシリカゲルを、(6)について記載の通り調製した。生成物1g当たり、このシリカを30g使用した。反応混合物を少量のヘキサンに溶解し、銀修飾シリカゲルに適用し、1〜5%勾配のEtOAcで予洗した。非極性汚染物質を洗い流したら(TLCによる制御)、生成物を10%EtOAcで溶出し、溶媒を減圧下で蒸発させて、標題エステル(16)42gを無色液体として得た。HRMS,m/z C19H28D4O2についての計算値:296.2649;実測値:296.2652.IR(CC14):ν=1740cm−1.1H NMR(CDC13,δ):5.4(m,6H,CH−二重結合),3.68(s,3H,OCH3),2.33(t,J=7.5Hz,2H,CH2),2.09(m,4H,CH2),1.62(m,2H,CH2),1.33(m,8H,CH2),0.97(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):174.1,131.9,130.2,128.2,128.1,127.7,126.9,51.3,34.0,29.5,29.04,29.02,27.1,25.5,24.9,20.5,14.2.

0122

11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17)。KOH(1.5g、27mmol)の水(2.6ml)溶液を、エステル(16)(1.00g、3.4mmol)のMeOH(15ml)溶液に添加した。反応混合物を40〜50℃で2時間撹拌し(TLCによる制御)、次いで水20mlで希釈した。溶媒の3分の2を除去した(ロータリーエバポレーターで)。希硫酸をpH2になるまで残渣に添加し、その後少量のペンタンと共にジエチルエーテルを添加した(50ml)。有機層を分離し、水層を少量のペンタンと共にジエチルエーテルで洗浄した(3×30ml)。合わせた有機画分を飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、(17)0.95g(100%)を得た。IR(CCl4):ν=1741、1711cm−1。

0123

実施例3.14,14−D2−リノレン酸の合成

0124

4,4−ジジュウテロ−オクタ−2,5−ジイン−1−オール(19)。臭化エチル(9.2ml、123.4mmol)およびマグネシウム屑(2.74g、112.8mmol)から調製した臭化エチルマグネシウムの乾燥THF40ml溶液に、氷浴上で撹拌しながら、THF(5ml)中のプロパルギルアルコール(3.16g、56.4mmol)を10〜15分間かけて滴下した。反応混合物を室温まで加温し、時々40℃まで温めながらさらに2時間撹拌した。こうして生成されたジアニオンに、CuCl0.13gを添加し、その後THF(20ml)中の臭化物(10)(6.9g)をゆっくり(15分かけて)添加した。次いで、反応混合物を室温で1時間撹拌し、それから5時間還流させた。次いで、反応混合物を5時間還流させ、わずかに冷却し(冷却が速すぎると沈殿物が形成することになる)、砕いた氷と2.5mlの濃H2SO4のスラリーに注いだ。混合物をヘキサン(600ml)で洗浄した。有機画分を分離し、水性画分を5:1のヘキサン:EtOAcでさらに抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、その後、飽和NaHCO3およびNaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒のバルクを、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下で大気圧下において除去した。生成物をCC(ヘキサン:EtOAc=15:1)によって精製して、3.45g(59%)の生成物19を得た。HRMS,m/z C8H8D2Oについての計算値:124.0855;実測値:124.0849.IR(CC14):ν=3622cm−1.1H NMR(CDC13,δ):4.21(m,2H,CH2),2.4(m,1H,OH),2.16(q,J=7.5Hz,2H,CH2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):82.3,80.4,78.3,72.6,51.0,13.7,12.2.

0125

4,4−ジジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2,5−ジイン(20)を、すべての溶媒をロータリーエバポレーターで除去したことを除き、(3)について記載の通り合成した。3.4g(27mmol)の(19)から、臭化物(20)3.9g(75%)を得て、それをさらに精製することなく使用した。HRMS,m/z C8H7D2Brについての計算値:186.0011;実測値:185.0019,187.0012.IR(CC14):ν=2255cm−1.1H NMR(CDC13,δ):3.88(br s,2H,CH2),2.13(q,J=7.5Hz,2H,CH2),1.07(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):82.5,81.8,75.0,72.0,14.8,13.6,12.2.

0126

14,14−ジジュウテロ−オクタデカ−8,12,15−トリイン酸メチルエステル(21)を、(5)について記載の通り合成した。CuI9.7g、NaI7.8g、K2CO310.5g、臭化物(20)4.85g、メチルエステル(14)4.75gおよび無水DMF40mlから得られた生成物を、CC(25:1のヘキサン:EtOAc)によって精製して、標題化合物4.5g(60%)を得た。HRMS,m/z C19H24D2O2についての計算値:288.2056;実測値:288.2046.1H NMR(CDC13,δ):3.66(s,3H,OCH3),3.12(m,2H,CH2),2.29(t,J=7.5Hz,2H,CH2),2.15(m,4H,CH2),1.61(m,2H,CH2),1.47(m,2H,CH2),1.30(m,6H,CH2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):174.1,82.0,80.6,74.7,74.6,73.7,73.0,51.3,33.9,28.9,28.6,28.52,28.49,24.8,18.5,13.7,12.2,9.7.

0127

14,14−ジジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸メチルエステル(22)を、リノール酸誘導体(6)について記載の通り合成した。4.5gの(21)の還元のために、酢酸ニッケル四水和物2.6gおよびエチレンジアミン3.2mlを使用した。生成物を、(6)について記載の通りAgNO3含浸シリカゲルで精製した。HRMS,m/z C19H30D2O2についての計算値:294.2526;実測値:294.2529.IR(CC14):ν=1740cm−1.1H NMR(CDC13,δ):5.37(m,6H,CH−二重結合),3.68(s,3H,OCH3),2.82(m,2H,CH2),2.33(t,J=7.5Hz,2H,CH2),2.09(m,4H,CH2),1.62(m,2H,CH2),1.33(m,8H,CH2),0.97(t,J=7.5Hz,3H,CH3).13C NMR(CDC13,δ):174.1,131.9,130.2,128.2,128.1,127.7,126.9,51.3,34.0,29.5,29.1,29.04,29.02,27.1,25.5,24.9,20.5,14.2.

0128

14,14−ジジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23)。(22)(1g、3.4mmol)のMeOH(15ml)溶液に、KOH(1.5g、27mmol)の水(2.6ml)溶液を一度に添加した。次いで、反応混合物を(7)について記載の通り処理して、標題の酸0.94g(99%)を得た。IR(CCl4):ν=1741、1711cm−1。

0129

実施例4.11,11−D2−リノレン酸の合成

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ