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図面 (20)

課題

WT1抗原ペプチドおよび免疫調節剤を利用した、癌を治療または予防するための方法および医薬の提供。

解決手段

免疫調節剤と併用される、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩を含む、癌を治療または予防するための医薬組成物

概要

背景

生体による腫瘍細胞ウイルス感染細胞等の排除には細胞性免疫、とりわけ細胞傷害性T細胞(CTLと称する)が重要な働きをしている。CTLは、腫瘍細胞上の抗原ペプチド腫瘍抗原ペプチド)とMHC(Major Histocompatibility Complex)クラスI抗原との複合体を認識した前駆体T細胞分化増殖して生成されるものであり、癌細胞攻撃する。

MHCは、ヒトではヒト白血球型抗原HLA)と呼ばれ、HLA−A、BおよびCwなどが知られている。腫瘍抗原ペプチドは、腫瘍で高発現しているタンパク質、すなわち腫瘍抗原タンパク質が細胞内で合成された後、プロテアーゼにより細胞内で分解されることによって生成される。生成された腫瘍抗原ペプチドは、小胞体内でMHCクラスI抗原と結合して複合体を形成し、細胞表面に運ばれて抗原提示される。この抗原提示された腫瘍抗原ペプチド(キラーペプチド)を腫瘍反応性のCTLが認識し、細胞傷害作用リンフォカインの産生を介して抗腫瘍効果を示す。

腫瘍抗原タンパク質または腫瘍抗原由来のキラーペプチドをいわゆるがん免疫療法剤(がんワクチン)の主成分として利用することにより、がん患者体内がん特異的CTLを増強させる治療法の開発が検討されている。例えば、WT1(Wilm’s tumor 1)を標的とした癌免疫療法が開発されつつある。WT1は小児腎癌であるウイルムス腫瘍の責任遺伝子として同定された遺伝子であり、ジンクフィンガー構造を有する転写因子である(非特許文献1参照)。当初、WT1遺伝子は癌抑制遺伝子であるとされたが、その後の研究により、造血器腫瘍固形癌においてはむしろ癌遺伝子として働くことが示された。また、WT1遺伝子は多くの悪性腫瘍において高発現していることが報告されている(非特許文献2参照)。WT1は、白血病および固形癌における新しい癌抗原タンパク質であると考えられている(非特許文献3参照)。そこで、WT1タンパクあるいはWT1タンパク由来のペプチドを利用した癌ワクチン療法や樹状細胞療法、WT1タンパク由来のペプチドとHLA複合体を認識するTCR様抗体、あるいはTCR様抗体を利用したキメラ抗原受容体(CAR)遺伝子改変細胞療法などが開発中である。

当該WT1タンパク質に関して、例えば、WT1126−134ペプチド、WT1235−243ペプチド、WT110−18ペプチド、WT1187−195ペプチド、WT1302−310ペプチド、およびWT137−45ペプチドなど、MHCクラスIに結合し提示されるキラーペプチドが報告されている(特許文献1、特許文献2、非特許文献4および5参照)。

また、癌免疫療法において重要な働きをしている細胞としては、CTLの他にヘルパーT(Th1)細胞が挙げられる。一般的に、抗原タンパク質は細胞内リソソームで分解され、13〜17残基程度のアミノ酸から構成される断片ペプチドの一部が、抗原ペプチド(ヘルパーペプチド)としてMHCクラスII分子に結合する。その後、抗原ペプチドとMHCクラスII分子の複合体がTCR・CD3複合体に提示されて活性化されたTh1細胞は、CTLの誘導および活性化を促す。ヒトのMHCクラスII分子としてHLA−DR、DQおよびDPなどが知られており、WT1タンパクに由来する複数のヘルパーペプチドがこれまで同定されている(非特許文献6および7参照)

近年、免疫調節機構には、相互に連関し、免疫を抑制又は寛容する複数の刺激シグナルが存在することが見出されている。また、本機構を利用し、抗原提示細胞によるT細胞活性化において抗原提示細胞上及び/またはT細胞上の補助刺激シグナルの伝達に関与する分子相互作用する薬剤が、補助刺激シグナルの伝達を制御できることが知られている(非特許文献8参照)。

その一つの例として、腫瘍中にCTLが存在するにもかかわらず、腫瘍が縮小しないケースが観察される。その一つの原因として、腫瘍に浸潤したCTLが早期に疲弊し、腫瘍細胞の殺傷能力、複数のサイトカイン産生能力、増殖能力消失し、細胞死に陥っていることが示唆されている。この疲弊現象はCTLの細胞膜表面に発現する免疫チェックポイント分子から負のシグナルが入ることによることが明らかとなってきた。

これまでに、免疫チェックポイント分子として、CTLA−4、PD−1、PD−L1、PD−L2、LAG−3、KIR、TIM−3、B7−H3、B7−H4、VISTA/PD−1H、HVEMBTLA、CD160、GAL9、TIGIT、PVR、BTNL2、BTN1A1、BTN2A2、BTN3A2、CD244などが報告されている(非特許文献8および9参照)。例えば、PD−1は、活性化リンパ球(T細胞、B細胞及びNKT細胞)及び骨髄系細胞に発現するCD28ファミリーに属する受容体であり、抗原提示細胞に発現するPD−1リガンド(PD—L1及びPD−L2)と結合し、リンパ球抑制性シグナルを伝達してリンパ球の活性化状態を負に調節する。PD−L1は、抗原提示細胞以外に様々な腫瘍組織にも発現していることが明らかとなっている。すなわち、癌は、PD−L1を利用してCTLからの攻撃を回避している。

そこで近年、免疫チェックポイント分子の機能を阻害する抗体が開発され始めている(非特許文献9および10参照)。これら抗体はCTLの疲弊状態を解除する。例えば、抗PD−1抗体や抗PD−L1抗体は、PD−1とPD−L1との結合を阻害し、CTLの細胞傷害活性回復させる。実際、非小細胞肺がんメラノーマなどの患者を対象として抗PD−1抗体あるいは抗PD−L1抗体の臨床試験が実施され、顕著な効果が認められている。しかし、著効を示す患者は約2〜3割程度に過ぎず、強い免疫関連有害事象被るなど、抗PD−1抗体あるいは抗PD−L1抗体を用いた治療法は十分に満足された状況にはない。

概要

WT1抗原ペプチドおよび免疫調節剤を利用した、癌を治療または予防するための方法および医薬の提供。免疫調節剤と併用される、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩を含む、癌を治療または予防するための医薬組成物。なし

目的

本発明が解決しようとする課題は、WT1抗原ペプチドおよび免疫調節剤を利用した癌を治療または予防するための方法および医薬を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

免疫調節剤と併用される、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩を含む、癌を治療または予防するための医薬組成物

請求項2

WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、免疫調節剤を含む、癌を治療または予防するための医薬組成物。

請求項3

免疫調節剤とWT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩とを含む、癌を治療または予防するための医薬組成物。

請求項4

WT1抗原ペプチドがWT1キラーペプチドである、請求項1〜3のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項5

WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、RMFPNAPYL(配列番号:2)、CMTWNQMNL(配列番号:3)、CYTWNQMNL(配列番号:4)、ALLAVPSL(配列番号:5)、SLGEQQYSV(配列番号:6)、RVPGAPTL(配列番号:7)、VLDFAPPGA、(配列番号:8)、C−CMTWNQMNL(配列番号:9)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)、C−CYTWNQMNL(配列番号:10)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)RYFPNAPYL(配列番号:21)、およびYMFPNAPYL(配列番号:26)から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;前記配列番号2〜10、21および26から選択されるいずれかのアミノ酸配列において、1個〜数個アミノ酸が、欠失置換、および/または付加されたアミノ酸配列を含み且つCTL誘導活性を有するペプチド;もしくは式(1):(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)で表される化合物、式(2):(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)で表される化合物、および式(3):(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)で表される化合物からなる群から選択される化合物;またはその薬学上許容される塩である、請求項4に記載の医薬組成物。

請求項6

WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、RMFPNAPYL(配列番号:2)、CMTWNQMNL(配列番号:3)、CYTWNQMNL(配列番号:4)、ALLPAVPSL(配列番号:5)、C−CYTWNQMNL(配列番号:10)、およびYMFPNAPYL(配列番号:26)から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;もしくは式(3):(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)で表される化合物;またはその薬学上許容される塩である、請求項5に記載の医薬組成物。

請求項7

WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩をさらに含む、請求項4〜6のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項8

WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、請求項4〜6のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項9

WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、以下:KRYFKLSHLMHSRKH(配列番号:11)、SGQARMFPNAPYLPSLES(配列番号:12)、RSDELVRHHNMHQRNMTKL(配列番号:13)、PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG(配列番号:14)、CNKRYFKLSHLQMHSRK(配列番号:15)、CNKRYFKLSHLQMHSRKH(配列番号:16)、CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG(配列番号:17)、WAPVLDFAPPGASAYGSL(配列番号:18)、CWAPVLDFAPPGASAYGSL(配列番号:19)、WAPVLDFAPPGASAYGSLC(配列番号:20)、およびSGQAYMFPNAPYLPSCLES(配列番号:37)から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;もしくは前記配列番号11〜20から選択されるいずれかのアミノ酸配列において、1個〜数個のアミノ酸が、欠失、置換、および/または付加されたアミノ酸配列を含み且つヘルパーT細胞誘導活性を有するペプチド;またはその薬学上許容される塩である、請求項7または8に記載の医薬組成物。

請求項10

癌ワクチンとして使用される、請求項1〜9のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項11

免疫調節剤が、(1)免疫チェックポイント阻害剤、(2)共刺激分子アゴニスト剤、(3)免疫活性化剤、および(4)低分子阻害剤からなる群から選択される1以上の薬剤である、請求項1〜10のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項12

免疫調節剤が、抗体、核酸タンパク質、ペプチドまたは低分子化合物である、請求項11に記載の医薬組成物。

請求項13

免疫調節剤が、免疫チェックポイント阻害剤である、請求項11または12に記載の医薬組成物。

請求項14

免疫チェックポイント阻害剤が、(1)CTLA−4、(2)PD−1、(3)LAG−3、(4)BTLA、(5)KIR、(6)TIM−3、(7)PD−L1、(8)PD−L2、(9)B7−H3、(10)B7−H4、(11)HVEM、(12)GAL9、(13)CD160、(14)VISTA、(15)BTNL2、(16)TIGIT、(17)PVR、(18)BTN1A1、(19)BTN2A2、(20)BTN3A2、および(21)CSF−1Rからなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、請求項11〜13のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項15

免疫チェックポイント阻害剤が、CTLA−4、PD−1、LAG−3、TIM−3、BTLA、VISTA、HVEM、TIGIT、PVR、PD−L1およびCD160からなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、請求項14に記載の医薬組成物。

請求項16

免疫チェックポイント阻害剤が、PD−1またはPD−L1に対する薬剤である、請求項15に記載の医薬組成物。

請求項17

免疫チェックポイント阻害剤が、抗体である、請求項11〜16のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項18

免疫チェックポイント阻害剤が、PD−1またはPD−L1に対する抗体である、請求項17のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項19

PD−1に対する抗体が、ニボルマブまたはペンブロリズマブである、請求項18に記載の医薬組成物。

請求項20

PD−L1に対する抗体が、Durvalumab、MPDL3280AまたはBMS−936559である、請求項19に記載の医薬組成物。

請求項21

免疫調節剤が、共刺激分子アゴニスト剤である、請求項11に記載の医薬組成物。

請求項22

共刺激分子アゴニスト剤が、(1)4−1BB、(2)4−1BB−L、(3)OX40、(4)OX40−L、(5)GITR、(6)CD28、(7)CD40、(8)CD40−L、(9)ICOS、(10)ICOS−L、(11)LIGHT、および(12)CD27からなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、請求項21に記載の医薬組成物。

請求項23

共刺激分子アゴニスト剤が、4−1BB、OX40、GITR、CD40およびICOSからなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、請求項22に記載の医薬組成物。

請求項24

免疫調節剤が、免疫活性化剤である、請求項11に記載の医薬組成物。

請求項25

免疫活性化剤が、Toll様受容体(TLR)作動薬である、請求項24記載の医薬組成物。

請求項26

TLR作動薬が、(1)TLR1/2作動薬、(2)TLR2作動薬、(3)TLR3作動薬、(4)TLR4作動薬、(5)TLR5作動薬、(6)TLR6/2作動薬、(7)TLR7作動薬、(8)TLR7/8作動薬、(9)TLR7/9作動薬、(10)TLR8作動薬、(11)TLR9作動薬、および(12)TLR11作動薬からなる群から選択される1以上の薬剤である、請求項25に記載の医薬組成物。

請求項27

TLR作動薬が、TLR3作動薬、TLR7作動薬、TLR7/8作動薬、およびTLR9作動薬からなる群から選択される1以上の薬剤である、請求項26に記載の医薬組成物。

請求項28

免疫調節剤が、低分子阻害剤である、請求項11に記載の医薬組成物。

請求項29

低分子阻害剤が、β—カテニン阻害剤、IDO阻害剤、COX−2阻害剤、CXCR4阻害剤、STAT3阻害剤およびマルチキナーゼ阻害剤からなる群から選択される薬剤である、請求項28に記載の医薬組成物。

請求項30

低分子阻害剤が、β—カテニン阻害剤である、請求項29に記載の医薬組成物。

請求項31

請求項32

WT1抗原ペプチドと免疫調節剤とが同時に投与される、請求項1〜31のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項33

WT1抗原ペプチドと免疫調節剤とが別々に投与される、請求項1、2、および4〜31のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項34

WT1抗原ペプチドが免疫調節剤の投与前に投与される、請求項1、2、および4〜31のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項35

WT1抗原ペプチドが免疫調節剤の投与後に投与される、請求項1、2、および4〜31のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項36

薬学上許容される担体をさらに含む、請求項1〜35のいずれかに記載の医薬組成物。

請求項37

請求項1〜36のいずれかに規定されるWT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを含む、癌を治療または予防するためのキット

技術分野

0001

本発明は、WT1抗原ペプチド免疫調節剤との併用に関する。

背景技術

0002

生体による腫瘍細胞ウイルス感染細胞等の排除には細胞性免疫、とりわけ細胞傷害性T細胞(CTLと称する)が重要な働きをしている。CTLは、腫瘍細胞上の抗原ペプチド(腫瘍抗原ペプチド)とMHC(Major Histocompatibility Complex)クラスI抗原との複合体を認識した前駆体T細胞分化増殖して生成されるものであり、癌細胞攻撃する。

0003

MHCは、ヒトではヒト白血球型抗原HLA)と呼ばれ、HLA−A、BおよびCwなどが知られている。腫瘍抗原ペプチドは、腫瘍で高発現しているタンパク質、すなわち腫瘍抗原タンパク質が細胞内で合成された後、プロテアーゼにより細胞内で分解されることによって生成される。生成された腫瘍抗原ペプチドは、小胞体内でMHCクラスI抗原と結合して複合体を形成し、細胞表面に運ばれて抗原提示される。この抗原提示された腫瘍抗原ペプチド(キラーペプチド)を腫瘍反応性のCTLが認識し、細胞傷害作用リンフォカインの産生を介して抗腫瘍効果を示す。

0004

腫瘍抗原タンパク質または腫瘍抗原由来のキラーペプチドをいわゆるがん免疫療法剤(がんワクチン)の主成分として利用することにより、がん患者体内がん特異的CTLを増強させる治療法の開発が検討されている。例えば、WT1(Wilm’s tumor 1)を標的とした癌免疫療法が開発されつつある。WT1は小児腎癌であるウイルムス腫瘍の責任遺伝子として同定された遺伝子であり、ジンクフィンガー構造を有する転写因子である(非特許文献1参照)。当初、WT1遺伝子は癌抑制遺伝子であるとされたが、その後の研究により、造血器腫瘍固形癌においてはむしろ癌遺伝子として働くことが示された。また、WT1遺伝子は多くの悪性腫瘍において高発現していることが報告されている(非特許文献2参照)。WT1は、白血病および固形癌における新しい癌抗原タンパク質であると考えられている(非特許文献3参照)。そこで、WT1タンパクあるいはWT1タンパク由来のペプチドを利用した癌ワクチン療法や樹状細胞療法、WT1タンパク由来のペプチドとHLA複合体を認識するTCR様抗体、あるいはTCR様抗体を利用したキメラ抗原受容体(CAR)遺伝子改変細胞療法などが開発中である。

0005

当該WT1タンパク質に関して、例えば、WT1126−134ペプチド、WT1235−243ペプチド、WT110−18ペプチド、WT1187−195ペプチド、WT1302−310ペプチド、およびWT137−45ペプチドなど、MHCクラスIに結合し提示されるキラーペプチドが報告されている(特許文献1、特許文献2、非特許文献4および5参照)。

0006

また、癌免疫療法において重要な働きをしている細胞としては、CTLの他にヘルパーT(Th1)細胞が挙げられる。一般的に、抗原タンパク質は細胞内リソソームで分解され、13〜17残基程度のアミノ酸から構成される断片ペプチドの一部が、抗原ペプチド(ヘルパーペプチド)としてMHCクラスII分子に結合する。その後、抗原ペプチドとMHCクラスII分子の複合体がTCR・CD3複合体に提示されて活性化されたTh1細胞は、CTLの誘導および活性化を促す。ヒトのMHCクラスII分子としてHLA−DR、DQおよびDPなどが知られており、WT1タンパクに由来する複数のヘルパーペプチドがこれまで同定されている(非特許文献6および7参照)

0007

近年、免疫調節機構には、相互に連関し、免疫を抑制又は寛容する複数の刺激シグナルが存在することが見出されている。また、本機構を利用し、抗原提示細胞によるT細胞活性化において抗原提示細胞上及び/またはT細胞上の補助刺激シグナルの伝達に関与する分子相互作用する薬剤が、補助刺激シグナルの伝達を制御できることが知られている(非特許文献8参照)。

0008

その一つの例として、腫瘍中にCTLが存在するにもかかわらず、腫瘍が縮小しないケースが観察される。その一つの原因として、腫瘍に浸潤したCTLが早期に疲弊し、腫瘍細胞の殺傷能力、複数のサイトカイン産生能力、増殖能力消失し、細胞死に陥っていることが示唆されている。この疲弊現象はCTLの細胞膜表面に発現する免疫チェックポイント分子から負のシグナルが入ることによることが明らかとなってきた。

0009

これまでに、免疫チェックポイント分子として、CTLA−4、PD−1、PD−L1、PD−L2、LAG−3、KIR、TIM−3、B7−H3、B7−H4、VISTA/PD−1H、HVEMBTLA、CD160、GAL9、TIGIT、PVR、BTNL2、BTN1A1、BTN2A2、BTN3A2、CD244などが報告されている(非特許文献8および9参照)。例えば、PD−1は、活性化リンパ球(T細胞、B細胞及びNKT細胞)及び骨髄系細胞に発現するCD28ファミリーに属する受容体であり、抗原提示細胞に発現するPD−1リガンド(PD—L1及びPD−L2)と結合し、リンパ球抑制性シグナルを伝達してリンパ球の活性化状態を負に調節する。PD−L1は、抗原提示細胞以外に様々な腫瘍組織にも発現していることが明らかとなっている。すなわち、癌は、PD−L1を利用してCTLからの攻撃を回避している。

0010

そこで近年、免疫チェックポイント分子の機能を阻害する抗体が開発され始めている(非特許文献9および10参照)。これら抗体はCTLの疲弊状態を解除する。例えば、抗PD−1抗体や抗PD−L1抗体は、PD−1とPD−L1との結合を阻害し、CTLの細胞傷害活性回復させる。実際、非小細胞肺がんメラノーマなどの患者を対象として抗PD−1抗体あるいは抗PD−L1抗体の臨床試験が実施され、顕著な効果が認められている。しかし、著効を示す患者は約2〜3割程度に過ぎず、強い免疫関連有害事象被るなど、抗PD−1抗体あるいは抗PD−L1抗体を用いた治療法は十分に満足された状況にはない。

0011

国際公開第00/06602号
国際公開第00/18795号

先行技術

0012

Am J Hum Genet. 1993; 52: 192-203
Blood.1997; 89: 1405-1412
Immunogenetics. 2000; 51: 99-107
Clin Cancer Res. 2005; 11: 8799-807
Blood. 2008 Oct 1; 112(7): 2956-64
J Immunother. 2007; 30: 282-93
Cancer Immunol Immunother. 2010; 59: 1467-79
Nat Rev Cancer. 2012; 12: 252-64
Nat Rev Drug Discov. 2015 Aug; 14 (8): 561-8
Nat Rev Drug Discov. 2013 Feb; 12 (2): 130-46

発明が解決しようとする課題

0013

本発明が解決しようとする課題は、WT1抗原ペプチドおよび免疫調節剤を利用した癌を治療または予防するための方法および医薬を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

抗PD−1抗体や抗PD−L1抗体の効果が十分でない原因として、腫瘍内のCTL量が少ない、PD−1/PD−L1以外の強い免疫抑制メカニズムに依存している、などが考えられる。そこで、癌ワクチンとの併用やPD−1及びPD−L1以外の免疫チェックポイント分子の阻害剤との併用が期待される。本発明者らは、腫瘍内の腫瘍反応性のCTLを増加させる癌ワクチンと免疫チェックポイント分子の阻害剤又はその他免疫調節剤との併用について検討した。本発明者らは、マウスを利用して鋭意研究を行った結果、WT1抗原ペプチドの投与によって、CD8陽性T細胞とりわけWT1特異的キラーT細胞及びCD4陽性T細胞において、免疫チェックポイント分子の発現が誘導されること、および誘導されたWT1特異的キラーT細胞は、免疫チェックポイント阻害剤などの免疫調節剤に反応して活性化が促されることを見出した。更に、ヒト由来末梢血単核細胞を利用して鋭意研究を行った結果、WT1抗原ペプチドと免疫調節剤との併用によって、ナイーブT細胞からWT1特異的キラーT細胞の誘導が効率よく起こること、およびWT1抗原ペプチドによって誘導されたWT1特異的キラーT細胞は、免疫調節剤に反応して活性化が促されることを見出した。本発明においては、更なる併用効果の向上について鋭意検討し、上記組合せにおいて、更にWT1キラーペプチドとWT1ヘルパーペプチドを組み合わせた癌ワクチンを用いることにより癌細胞による抑制を受けないCTLが誘導され、これによって免疫調節剤との併用効果が著しく向上できることを見出した。

0015

すなわち、本発明は、以下のものに関する。

0016

項1.
免疫調節剤と併用される、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩を含む、癌を治療または予防するための医薬組成物
項2.
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、免疫調節剤を含む、癌を治療または予防するための医薬組成物。
項3.
免疫調節剤とWT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩とを含む、癌を治療または予防するための医薬組成物。
項4.
WT1抗原ペプチドがWT1キラーペプチドである、項1〜3のいずれかに記載の医薬組成物。
項5.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、
MFPNAPYL (配列番号:2)、
MTWNQMNL(配列番号:3)、
CYTWNQMNL (配列番号:4)、
LLAVPSL (配列番号:5)、
SLGEQQYSV(配列番号:6)、
RVPGAPTL (配列番号:7)、
VLDFAPPGA、(配列番号:8)、
C−CMTWNQMNL (配列番号:9)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)、
C−CYTWNQMNL (配列番号:10)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
RYFPNAPYL (配列番号:21)、および
YMFPNAPYL (配列番号:26)から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;
前記配列番号2〜10、21および26から選択されるいずれかのアミノ酸配列において、1個〜数個のアミノ酸が、欠失置換、および/または付加されたアミノ酸配列を含み且つCTL誘導活性を有するペプチド;もしくは
式(1):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物
式(2):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物、および
式(3):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物
からなる群から選択される化合物;またはその薬学上許容される塩である、項4に記載の医薬組成物。
項6.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、
RMFPNAPYL(配列番号:2)、
CMTWNQMNL (配列番号:3)、
CYTWNQMNL (配列番号:4)、
ALLPAVPSL (配列番号:5)、
C−CYTWNQMNL (配列番号:10)、および
YMFPNAPYL (配列番号:26)
から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;もしくは
式(3):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物;またはその薬学上許容される塩である、項5に記載の医薬組成物。
項7.
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩をさらに含む、項4〜6のいずれかに記載の医薬組成物。
項8.
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、項4〜6のいずれかに記載の医薬組成物。
項9.
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、
以下:
KRYFKLSHLMHSRKH (配列番号:11)、
SGQARMFPNAPYLPSLES(配列番号:12)、
RSDELVRHHNMHQRNMTKL (配列番号:13)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:14)、
CNKRYFKLSHLQMHSRK (配列番号:15)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:16)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:17)、
WAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:18)、
CWAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:19)、
WAPVLDFAPPGASAYGSLC (配列番号:20)、および
SGQAYMFPNAPYLPSCLES (配列番号:37)
から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;もしくは
前記配列番号11〜20から選択されるいずれかのアミノ酸配列において、1個〜数個のアミノ酸が、欠失、置換、および/または付加されたアミノ酸配列を含み且つヘルパーT細胞誘導活性を有するペプチド;またはその薬学上許容される塩である、項7または8に記載の医薬組成物。
項10.
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、
以下:
KRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:11)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:14)、
WAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:18)、および
SGQAYMFPNAPYLPSCLES (配列番号:37)
から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチドまたはその薬学上許容される塩である、項9に記載の医薬組成物。
項11.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、RMFPNAPYL(配列番号:2)またはその薬学上許容される塩であり、
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、KRYFKLSHLQMHSRKH(配列番号:11)またはその薬学上許容される塩である、項10に記載の医薬組成物。
項12.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、RMFPNAPYL(配列番号:2)またはその薬学上許容される塩であり、
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG(配列番号:14)またはその薬学上許容される塩である、項10に記載の医薬組成物。
項13.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、ALLPAVPSL(配列番号:5)またはその薬学上許容される塩であり、
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、KRYFKLSHLQMHSRKH(配列番号:11)またはその薬学上許容される塩である、項10に記載の医薬組成物。
項14.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、YMFPNAPYL(配列番号:26)またはその薬学上許容される塩であり、
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、SGQAYMFPNAPYLPSCLES(配列番号:37)またはその薬学上許容される塩である、項10に記載の医薬組成物。
項15.
WT1キラーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、式(3):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物またはその薬学上許容される塩であり、
WT1ヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩が、WAPVLDFAPPGASAYGSL(配列番号:18)またはその薬学上許容される塩である、項10に記載の医薬組成物。
項16.
癌ワクチンとして使用される、項1〜15のいずれかに記載の医薬組成物。
項17.
免疫調節剤が、
(1)免疫チェックポイント阻害剤、
(2)共刺激分子アゴニスト剤、
(3)免疫活性化剤、および
(4)低分子阻害剤
からなる群から選択される1以上の薬剤である、項1〜16のいずれかに記載の医薬組成物。
項18.
免疫調節剤が抗体、核酸、タンパク質、ペプチドまたは低分子化合物である、項17に記載の医薬組成物。
項19.
免疫調節剤が、免疫チェックポイント阻害剤である、項17または18に記載の医薬組成物。
項20.
免疫チェックポイント阻害剤が、
(1)CTLA−4、
(2)PD−1、
(3)LAG−3、
(4)BTLA、
(5)KIR、
(6)TIM−3、
(7)PD−L1、
(8)PD−L2、
(9)B7−H3、
(10)B7−H4、
(11)HVEM、
(12)GAL9、
(13)CD160、
(14)VISTA、
(15)BTNL2、
(16)TIGIT、
(17)PVR、
(18)BTN1A1、
(19)BTN2A2、
(20)BTN3A2、および
(21)CSF−1R
からなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、項19に記載の医薬組成物。
項21.
免疫チェックポイント阻害剤が、CTLA−4、PD−1、LAG−3、TIM−3、BTLA、VISTA、HVEM、TIGIT、PVR、PD−L1およびCD160からなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、項20に記載の医薬組成物。
項22.
免疫チェックポイント阻害剤が、PD−1またはPD−L1に対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項23.
免疫チェックポイント阻害剤が、CTLA−4に対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項24.
免疫チェックポイント阻害剤が、LAG−3に対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項25.
免疫チェックポイント阻害剤が、TIM−3に対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項26.
免疫チェックポイント阻害剤が、BTLAに対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項27.
免疫チェックポイント阻害剤が、HVEMに対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項28.
免疫チェックポイント阻害剤が、TIGITに対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項29.
免疫チェックポイント阻害剤が、PVRに対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項30.
免疫チェックポイント阻害剤が、CD160に対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項31.
免疫チェックポイント阻害剤が、CSF−1Rに対する薬剤である、項21に記載の医薬組成物。
項32.
免疫チェックポイント阻害剤が、抗体である、項19〜31のいずれかに記載の医薬組成物。
項33.
免疫チェックポイント阻害剤が、PD−1またはPD−L1に対する抗体である、項32に記載の医薬組成物。
項33.
PD−1に対する抗体が、ニボルマブまたはペンブロリズマブである、項33に記載の医薬組成物。
項34.
PD−L1に対する抗体が、Durvalumab、Atezolizumab(MPDL3280A)またはBMS−936559である、項33に記載の医薬組成物。
項35.
免疫調節剤が、共刺激分子アゴニスト剤である、項17または18に記載の医薬組成物。
項36.
共刺激分子アゴニスト剤が、
(1)4−1BB、
(2)4−1BB−L、
(3)OX40、
(4)OX40−L、
(5)GITR、
(6)CD28、
(7)CD40、
(8)CD40−L、
(9)ICOS、
(10)ICOS−L、
(11)LIGHT、および
(12)CD27
からなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、項35に記載の医薬組成物。
項37.
共刺激分子アゴニスト剤が、4−1BB、OX40、GITR、CD40およびICOSからなる群から選択される分子に対する1以上の薬剤である、項36に記載の医薬組成物。
項38.
共刺激分子アゴニスト剤が、4−1BBに対する薬剤である、項37に記載の医薬組成物。
項39.
共刺激分子アゴニスト剤が、OX40に対する薬剤である、項37に記載の医薬組成物。
項40.
共刺激分子アゴニスト剤が、GITRに対する薬剤である、項37に記載の医薬組成物。
項41.
共刺激分子アゴニスト剤が、CD40に対する薬剤である、項37に記載の医薬組成物。
項42.
共刺激分子アゴニスト剤が、ICOSに対する薬剤である、項37に記載の医薬組成物。
項43.
共刺激分子アゴニスト剤が、抗体である、項35〜42のいずれかに記載の医薬組成物。
項44.
免疫調節剤が、免疫活性化剤である、項17または18に記載の医薬組成物。
項45.
免疫活性化剤が、Toll様受容体(TLR)作動薬である、項44に記載の医薬組成物。
項46.
TLR作動薬が、
(1)TLR1/2作動薬、
(2)TLR2作動薬、
(3)TLR3作動薬、
(4)TLR4作動薬、
(5)TLR5作動薬、
(6)TLR6/2作動薬、
(7)TLR7作動薬、
(8)TLR7/8作動薬、
(9)TLR7/9作動薬、
(10)TLR8作動薬、
(11)TLR9作動薬、および
(12)TLR11作動薬
からなる群から選択される1以上の薬剤である、項45に記載の医薬組成物。
項47.
TLR作動薬が、TLR3作動薬、TLR7作動薬、TLR7/8作動薬、およびTLR9作動薬からなる群から選択される1以上の薬剤である、請求項46に記載の医薬組成物。
項48.
Toll様受容体作動薬が、TLR3作動薬である、項47に記載の医薬組成物。
項49.
Toll様受容体作動薬が、TLR7作動薬である、項47に記載の医薬組成物。
項50.
Toll様受容体作動薬が、TLR7/8作動薬である、項47に記載の医薬組成物。
項51.
Toll様受容体作動薬が、TLR9作動薬である、項47に記載の医薬組成物。
項52.
Toll様受容体作動薬が、核酸である、項45〜51のいずれかに記載の医薬組成物。
項53.
免疫調節剤が、低分子阻害剤である、項17または18に記載の医薬組成物。
項54.
低分子阻害剤が、β—カテニン阻害剤、IDO阻害剤、COX−2阻害剤、CXCR4阻害剤、STAT3阻害剤およびマルチキナーゼ阻害剤からなる群から選択される1以上の薬剤である、項53に記載の医薬組成物。
項55.
低分子阻害剤が、β—カテニン阻害剤である、請求項54に記載の医薬組成物。
項56.
低分子阻害剤が、IDO阻害剤である、項54に記載の医薬組成物。
項57.
低分子阻害剤が、COX−2阻害剤である、項54に記載の医薬組成物。
項58.
低分子阻害剤が、CXCR4阻害剤である、項54に記載の医薬組成物。
項59.
低分子阻害剤が、STAT3阻害剤である、項54に記載の医薬組成物。
項60.
低分子阻害剤が、マルチキナーゼ阻害剤である、項54に記載の医薬組成物。
項61.
癌が、白血病、骨髄異形成症候群多発性骨髄腫悪性リンパ腫胃癌大腸癌肺癌乳癌胚細胞癌、肝癌皮膚癌膀胱癌前立腺癌子宮癌子宮頸癌卵巣癌脳腫瘍骨癌膵癌頭頚部癌、皮膚または眼窩内悪性メラノーマ直腸癌肛門部癌、精巣癌、卵管カルシノーマ子宮内膜カルシノーマ、子宮頚部カルシノーマ、カルシノーマ、外陰部カルシノーマ、ホジキン病非ホジキンリンパ腫食道癌小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌副甲状腺癌、副腎癌、柔組織肉腫尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病慢性骨髄性白血病急性リンパ芽球性白血病慢性リンパ球性白血病を含む慢性または急性白血病、小児固形癌、リンパ球性リンパ腫腎臓または尿管の癌、腎盂カルシノーマ、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、腫瘍新脈管形成脊椎腫瘍、脳幹グリオーム下垂体アデノーマカポシ肉腫、扁平上皮癌扁平細胞癌、T細胞リンパ腫多型性膠芽腫悪性黒色腫、非小細胞肺がん、腎細胞癌およびアスベスト発癌からなる群から選択される、項1〜60のいずれかに記載の医薬組成物。
項62.
WT1抗原ペプチドと免疫調節剤とが同時に投与される、項1〜61のいずれかに記載の医薬組成物。
項63.
WT1抗原ペプチドと免疫調節剤とが別々に投与される、項1、2、および4〜61のいずれかに記載の医薬組成物。
項64.
WT1抗原ペプチドが免疫調節剤の投与前に投与される、項1、2、および4〜61のいずれかに記載の医薬組成物。
項65.
WT1抗原ペプチドが免疫調節剤の投与後に投与される、項1、2、および4〜61のいずれかに記載の医薬組成物。
項66.
癌を治療するための、項1〜66のいずれかに記載の医薬組成物。
項67.
薬学上許容される担体をさらに含む、項1〜66のいずれかに記載の医薬組成物。
項68.
項1〜67のいずれかに規定されるWT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを哺乳動物に投与することを含む、癌を治療または予防するための方法。
項69.
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを同時にまたは別々に投与する、項68に記載の方法。
項70.
項1〜67のいずれかに規定されるWT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを含む、癌を治療または予防するためのキット

0017

本発明はまた、以下のものに関する:
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを哺乳動物に投与することを含む、癌を治療または予防するための方法;
免疫調節剤と併用される、癌の治療または予防における使用のための、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩;
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、癌の治療または予防における使用のための、免疫調節剤;
免疫調節剤と併用される、癌を治療または予防するための医薬の製造のため、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩の使用;
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、癌を治療または予防するための医薬の製造のため、免疫調節剤の使用;および
癌を治療または予防するための医薬の製造のため、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩および免疫調節剤の使用。

0018

本発明はまた、以下のものに関する:
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫チェックポイント阻害剤とを哺乳動物に投与することを含む、癌を治療または予防するための方法;
免疫チェックポイント阻害剤と併用される、癌の治療または予防における使用のための、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩;
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、癌の治療または予防における使用のための、免疫チェックポイント阻害剤;
免疫チェックポイント阻害剤と併用される、癌を治療または予防するための医薬の製造のため、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩の使用;
WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と併用される、癌を治療または予防するための医薬の製造のため、免疫チェックポイント阻害剤の使用;および
癌を治療または予防するための医薬の製造のため、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩および免疫チェックポイント阻害剤の使用。

発明の効果

0019

本発明により、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを併用することを特徴とする、癌を治療または予防するための方法、医薬組成物およびキットが提供される。また、本発明により、WT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩と免疫調節剤とを組み合わせることを特徴とする、癌の治療または予防するための方法、医薬組成物、およびキットが提供される。

図面の簡単な説明

0020

抗PD−1抗体処理群のキラーペプチドB特異的CTLの検出。横軸は、抗CD8抗体の染色強度縦軸はHLAテトラマーの染色強度を示し、四角破線で囲まれた領域内のドットは、WT1抗原ペプチド特異的CTLを表す。

0021

抗PD−L1抗体処理群のキラーペプチドA特異的CTLの検出。横軸は、抗CD8抗体の染色強度、縦軸はHLAテトラマーの染色強度を示し、四角の破線で囲まれた領域内のドットは、WT1抗原ペプチド特異的CTLを表す。

0022

抗PD−L1抗体処理群のキラーペプチドB特異的CTLの検出。横軸は、抗CD8抗体の染色強度、縦軸はHLAテトラマーの染色強度を示し、四角の破線で囲まれた領域内のドットは、WT1抗原ペプチド特異的CTLを表す。

0023

WT1抗原ペプチド特異的CTLの検出。縦軸は、IFN−γELISPOTで検出されたスポット数を示す。

0024

CD8陽性T細胞におけるPD−1の検出。ワクチン投与によるマウス脾細胞におけるPD−1の発現変化を示す。横軸にフローサイトメトリー解析によるPD−1の染色強度を表す。1点短鎖線はワクチン投与個体脾臓由来のCD8陽性テトラマー陽性画分、破線はワクチン投与個体脾臓由来のCD8陽性テトラマー陰性画分実線はワクチン非投与個体脾臓由来のCD8陽性テトラマー陰性画分を対象とした解析結果を示す。また、点線アイソタイプコントロールを用いた結果を示す。

0025

CD4陽性T細胞におけるPD−1の検出。ワクチン投与によるマウス脾細胞におけるPD−1の発現変化を示す。横軸にフローサイトメトリー解析によるPD−1の染色強度を表す。破線はワクチン投与個体脾細胞由来のCD4陽性T細胞についての解析結果を、実線はワクチン非投与個体脾細胞由来のCD4陽性T細胞についての解析結果を示す。また、点線はアイソタイプコントロールを用いた結果を示す。

0026

CD4/CD8陰性細胞におけるPD−1の検出。ワクチン投与によるマウス脾細胞におけるPD−1の発現変化を示す。横軸にフローサイトメトリー解析によるPD−1の染色強度を表す。破線はワクチン投与個体脾細胞由来のCD4/CD8陰性細胞についての解析結果を、実線はワクチン非投与個体脾細胞由来のCD4/CD8陰性細胞についての解析結果を示す。また、点線はアイソタイプコントロールを用いた結果を示す。

0027

CD8陽性T細胞におけるPD−L1の検出。ワクチン投与によるマウス脾細胞におけるPD−L1の発現変化を示す。横軸にフローサイトメトリー解析によるPD−L1の染色強度を表す。1点短鎖線はワクチン投与個体脾臓由来のCD8陽性テトラマー陽性画分、破線はワクチン投与個体脾臓由来のCD8陽性テトラマー陰性画分、実線はワクチン非投与個体脾臓由来のCD8陽性テトラマー陰性画分を対象とした解析結果を示す。また、点線はアイソタイプコントロールを用いた結果を示す。

0028

CD4陽性T細胞におけるPD−L1の検出。ワクチン投与によるマウス脾細胞におけるPD−L1の発現変化を示す。横軸にフローサイトメトリー解析によるPD−L1の染色強度を表す。破線はワクチン投与個体脾細胞由来のCD4陽性T細胞についての解析結果を、実線はワクチン非投与個体脾細胞由来のCD4陽性T細胞についての解析結果を示す。また、点線はアイソタイプコントロールを用いた結果を示す。

0029

CD4/CD8陰性細胞画分におけるPD−L1の検出。ワクチン投与によるマウス脾細胞におけるPD−L1の発現変化を示す。横軸にフローサイトメトリー解析によるPD−L1の染色強度を表す。破線はワクチン投与個体脾細胞由来のCD4/CD8陰性細胞についての解析結果を、実線はワクチン非投与個体脾細胞由来のCD4/CD8陰性細胞についての解析結果を示す。また、点線はアイソタイプコントロールを用いた結果を示す。

0030

抗PD−1抗体処理によるIFN−γの産生。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体で処理し、EL4HHD腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0031

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0032

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗CD160抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0033

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗BTLA抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0034

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(D)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗TIM−3抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0035

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(E)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗LAG−3抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0036

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(F)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0037

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(G)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗HVEM抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0038

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(H)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗VISTA抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0039

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(I)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PVR抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0040

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0041

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体(B)またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0042

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗GITR抗体(C)またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0043

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(D)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗CD40抗体(D)またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0044

Toll様受容体作動薬処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をPolyI:Cで処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0045

Toll様受容体作動薬処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をImiquimodで処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0046

Toll様受容体作動薬処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をR848で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0047

Toll様受容体作動薬処理によるIFN−γの産生(D)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をCpG−ODNで処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0048

β—カテニン阻害剤処理によるIFN−γの産生。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をXAV939で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0049

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与した担がんマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し培養した時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。
免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与した担がんマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗CTLA−4抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し培養した時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。
免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与した担がんマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗TIGIT抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し培養した時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0050

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生。ワクチン投与した担がんマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗ICOS抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し培養した時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0051

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0052

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗B7−H4抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0053

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0054

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0055

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0056

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0057

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗B7−H4抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0058

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0059

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0060

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0061

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0062

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0063

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0064

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗B7−H4抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0065

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0066

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0067

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0068

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗GITR抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチドおよびLLC−HHD−WT1腫瘍細胞との共培養時におけるIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0069

抗PD−1抗体とワクチンの併用によるインビボ腫瘍増殖抑制作用。EL4—A24/Kb—WT1腫瘍細胞を移植したマウスにビークルa群)、抗PD−1抗体(b群)、ワクチン(c群)、抗PD−1抗体とワクチン(d群)を投与したときの、平均腫瘍容積を示す。

0070

抗CTLA−4抗体とワクチンの併用によるイン・ビボ腫瘍増殖抑制作用。EL4—A24/Kb—WT1腫瘍細胞を移植したマウスにビークル(a群)、抗CTLA−4抗体(b群)、ワクチン(c群)、抗CTLA−4抗体とワクチン(d群)を投与したときの、平均腫瘍容積を示す。

0071

WT1抗原ペプチド特異的CTLのHLAテトラマーによる検出。縦軸は、ワクチンを投与したマウスの脾細胞中に含まれるWT1抗原ペプチド特異的CTLの割合を示す。

0072

WT1抗原ペプチド刺激によるIFN−γの産生。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をWT1キラーペプチド添加下で培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0073

WT1抗原ペプチド刺激によるIFN−γの産生。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を、WT1キラーペプチド非添加下あるいは添加下で、LLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0074

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチド非添加下あるいは添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0075

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗BTLA抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0076

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗LAG−3抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0077

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(D)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0078

免疫チェックポイント阻害剤処理によるIFN−γの産生(E)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗VISTA抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0079

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(A)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体またはアイソタイプコントロール抗体で処理し、WT1キラーペプチド非添加下あるいは添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0080

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(B)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0081

共刺激分子アゴニスト抗体処理によるIFN−γの産生(C)。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗GITR抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0082

β—カテニン阻害剤処理によるIFN−γの産生。ワクチン投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をXAV939で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0083

WT1抗原ペプチド特異的CTLのHLAテトラマーによる検出。縦軸は、ワクチンを投与したマウスの脾細胞中に含まれるWT1抗原ペプチド特異的CTLの割合を示す。

0084

WT1抗原ペプチド刺激によるIFN−γの産生(A)。キラーワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をWT1キラーペプチド添加下で培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0085

WT1抗原ペプチド刺激によるIFN−γの産生(B)。カクテルワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞をWT1キラーペプチド添加下で培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0086

抗PD−1抗体処理によるIFN−γの産生(A)。キラーワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0087

抗PD−1抗体処理によるIFN−γの産生(B)。カクテルワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−1抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す

0088

抗B7−H4抗体処理によるIFN−γの産生(A)。キラーワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗B7−H4抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0089

抗B7−H4抗体処理によるIFN−γの産生(B)。カクテルワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗B7−H4抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0090

抗PD−L1抗体処理によるIFN−γの産生(A)。キラーワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0091

抗PD−L1抗体処理によるIFN−γの産生(B)。カクテルワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗PD−L1抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0092

抗4−1BB抗体処理によるIFN−γの産生(A)。キラーワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0093

抗4−1BB抗体処理によるIFN−γの産生(B)。カクテルワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗4−1BB抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0094

抗OX−40抗体処理によるIFN−γの産生(A)。キラーワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0095

抗OX−40抗体処理によるIFN−γの産生(B)。カクテルワクチンを投与したマウスで誘導されたWT1抗原ペプチド特異的T細胞を抗OX−40抗体で処理し、WT1キラーペプチド添加下でLLC−HHD−WT1腫瘍細胞と共培養したときのIFN−γ産生能をELISAによって測定した結果を示す。

0096

以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。

0097

本発明は、WT1抗原ペプチドと免疫調節剤との併用に関する。

0098

本明細書において、「WT1抗原ペプチド」とは、WT1タンパク質由来のアミノ酸配列を有し、MHCクラスIまたはMHCクラスIIに結合し、複合体として細胞表面に提示されることにより、キラーT細胞またはヘルパーT細胞を誘導するペプチドを意味する。本明細書において、MHCクラスIに結合し、キラーT細胞を誘導するWT1抗原ペプチドを「WT1キラーペプチド」、MHCクラスIIに結合し、ヘルパーT細胞を誘導するペプチドを「WT1ヘルパーペプチド」と称する。WT1タンパク質は、限定はされないが、マウスまたはヒトWT1タンパク質が例示され、好ましくはヒトWT1タンパク質である。ヒトWT1タンパク質は、配列番号:1のアミノ酸配列を有する。本明細書中文脈不適切でない限り、「WT1抗原ペプチド」との用語はその薬学上許容される塩を包含する。

0099

WT1抗原ペプチドは、そのアミノ酸配列中のアミノ酸残基の一部または全部を修飾した修飾体であってもよい。そのような修飾体は、公知の方法にて修飾することができる。修飾体は、例えば、ペプチドを構成するアミノ酸残基の側鎖中の官能基エステル化アルキル化ハロゲン化リン酸化スルホン化アミド化などを施したものであってもよい。また、ペプチドのN末端および/またはC末端に、種々の物質を結合させることができる。例えば、アミノ酸、ペプチド、それらのアナログ等を結合させてもよい。WT1抗原ペプチドにこれらの物質が結合している場合、これらの物質が例えば、生体内酵素により、あるいは細胞内プロセッシングなどの過程により処理され、最終的に当該WT1抗原ペプチドを生じるものであってもよい。これらの物質は、ペプチドの溶解性を調整するものであってもよく、耐プロテアーゼ作用等その安定性を向上させるものであってもよく、また例えば、所定の組織器官に特異的にペプチドをデリバリーするようなものであってもよく、あるいはまた抗原提示細胞の取り込み効率を増強させる作用などを有するものであってもよい。これらの物質はまた、CTL誘導能を増大させるもの、例えば、当該WT1抗原ペプチド以外のキラーペプチドまたはヘルパーペプチドまたはその薬学上許容される塩であってもよい。

0100

WT1抗原ペプチドは、炭素−炭素結合炭素窒素結合、炭素−硫黄結合などのペプチド結合以外の結合によってアミノ酸残基が結合したものであってもよい。さらにWT1抗原ペプチドは、1またはそれ以上のD−体アミノ酸を含んでいてもよい。

0101

上記のWT1抗原ペプチドの修飾体は例示であり、当業者であれば容易にそのバリエーションを想定し、製造し、効果を調べ、用いることができる。

0102

本発明における「アミノ酸残基」とは、ペプチドまたはタンパク質分子上で、ペプチドまたはタンパク質を構成しているアミノ酸の一単位に当たる部分を意味する。「アミノ酸残基」としては、天然もしくは非天然のα−アミノ酸残基、β−アミノ酸残基、γ−アミノ酸残基またはδ−アミノ酸残基が挙げられる。具体的には、天然のα−アミノ酸残基、オルニチン残基、ホモセリン残基、ホモシステイン残基β−アラニン、γ−アミノブタン酸またはδ−アミノペンタン酸などが挙げられる。

0103

本発明における「アミノ酸残基」を略号で表示する場合、次の略号で記述する。
AlaまたはA:アラニン残基
ArgまたはR:アルギニン残基
AsnまたはN:アスパラギン残基
AspまたはD:アスパラギン酸残基
CysまたはC:システイン残基
GlnまたはQ:グルタミン残基
GluまたはE:グルタミン酸残基
GlyまたはG:グリシン残基
HisまたはH:ヒスチジン残基
IleまたはI:イソロイシン残基
LeuまたはL:ロイシン残基
LysまたはK:リジン残基
MetまたはM:メチオニン残基
PheまたはF:フェニルアラニン残基
ProまたはP:プロリン残基
SerまたはS:セリン残基
ThrまたはT:スレオニン残基
TrpまたはW:トリプトファン残基
TyrまたはY:チロシン残基
ValまたはV:バリン残基
Abu:2−アミノ酪酸残基(α−アミノ酪酸残基とも言う)
Orn:オルニチン残基
Cit:シトルリン残基

0104

本発明における「ペプチド」のアミノ酸配列は、常法に従って、N末端アミノ酸のアミノ酸残基が左側に位置し、C末端アミノ酸のアミノ酸残基が右側に位置するように記述する。また「ペプチド」において、特に断りの無い限り、N末端アミノ酸のアミノ酸残基のアミノ基は水素原子と結合し、C末端アミノ酸のアミノ酸残基のカルボニル基水酸基と結合している。ペプチドの二価基とは、N末端アミノ酸のアミノ酸残基のアミノ基およびC末端アミノ酸のアミノ酸残基のカルボニル基を介して結合する基を意味する。本発明の化合物において、たとえば式(1)〜(3)で表される化合物において、その部分構造にあたるペプチドについても、特に断りの無い限り、N末端アミノ酸のアミノ酸残基のアミノ基は水素原子と結合し、C末端アミノ酸のアミノ酸残基のカルボニル基は水酸基と結合している。

0105

MHCは、ヒトではヒト白血球型抗原(HLA)と呼ばれる。MHCクラスI分子に相当するHLAは、HLA−A、B、Cw、FおよびGなどのサブタイプ分類される。本明細書において「MHCクラスI拘束性」とは、MHCクラスI分子と結合してキラー細胞を誘導する特性を意味する。「MHCクラスI拘束性」として、好ましくは、HLA−A拘束性、HLA−B拘束性またはHLA−Cw拘束性が挙げられる。

0106

HLAの各サブタイプについて、多型対立遺伝子)が知られている。HLA−Aの多型としては、HLA−A1、HLA−A2、HLA−A24などの27種以上が挙げられ、HLA−Bの多型としては、HLA−B7、HLA−B40、HLA−B44などの59種以上が挙げられ、HLA−Cwの多型としては、HLA−Cw0301、HLA−Cw0401、HLA−Cw0602などの10種以上が挙げられる。これら多型の中、好ましくは、HLA−A2やHLA−A24が挙げられる。

0107

一態様において、WT1抗原ペプチドは、MHCクラスIに結合し、キラーT細胞(細胞傷害性T細胞(CTL))を誘導する、WT1キラーペプチドである。WT1キラーペプチドは、MHCクラスIとの複合体として細胞表面に提示されることにより、WT1特異的キラーT細胞を誘導する。

0108

一態様において、WT1キラーペプチドは、配列番号:1に記載のヒトのWT1タンパク質のアミノ酸配列において連続する7〜30残基のアミノ酸からなる部分ペプチドまたはその改変体である。かかるWT1抗原ペプチドとして、以下のアミノ酸配列:
RMFPNAPYL (配列番号:2)、
CMTWNQMNL(配列番号:3)、
CYTWNQMNL (配列番号:4)、
ALLPAVPSL (配列番号:5)、
SLGEQQYSV(配列番号:6)、
RVPGVAPTL (配列番号:7)、
VLDFAPPGA(配列番号:8)、
C−CMTWNQMNL (配列番号:9)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)、および
C−CYTWNQMNL (配列番号:10)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
から選択されるいずれかのアミノ酸配列を含むペプチド、並びに配列番号:2〜10から選択されるいずれかのアミノ酸配列中にアミノ酸残基の改変を含有する改変アミノ酸配列を含み且つCTL誘導活性を有するペプチドが挙げられる。好ましくは、配列番号:2〜10から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド、および配列番号:2〜10から選択されるいずれかのアミノ酸配列中にアミノ酸残基の改変を含有する改変アミノ酸配列からなり且つCTL誘導活性を有するペプチドが挙げられる。より好ましくは、配列番号:2〜10から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチドが挙げられる。さらにより好ましくは、配列番号:2〜6、8および10から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチドが挙げられる。

0109

本明細書において「アミノ酸配列を含むペプチド」とは、通常のように、当該アミノ酸配列のN末端アミノ酸および/またはC末端アミノ酸に更なるアミノ酸が付加されたペプチドを意味する。

0110

本明細書において「アミノ酸配列中にアミノ酸残基の改変を含有する改変アミノ酸配列を含み且つCTL誘導活性を有するペプチド」は、「改変キラーペプチド」とも呼ばれる。当該改変キラーペプチドは、アミノ酸配列において、1個〜数個、好ましくは1〜3個のアミノ酸が、欠失、置換および/または付加されたアミノ酸配列からなり、MHCクラスIに結合し、CTLを誘導するペプチドを意味する。置換されるアミノ酸の置換位置としては、9残基のアミノ酸からなるペプチドの場合、1位(N末端)、2位、3位および9位が挙げられる。付加(挿入も包含される)されるアミノ酸の数は好ましくは1または2であり、より好ましくは1である。好ましい付加位置としては、C末端が挙げられる。欠失されるアミノ酸の数は好ましくは1である。改変において、付加されるアミノ酸または置換されるアミノ酸は、遺伝子によりコードされる20種類のアミノ酸以外の非天然アミノ酸であってもよい。

0111

HLAのサブタイプの多型ごとに、HLA抗原に結合できるペプチドのアミノ酸配列の規則性結合モチーフ)が存在することが知られている。例えば、HLA−A24の結合モチーフとして、8〜11残基のアミノ酸からなるペプチドにおいて、2位のアミノ酸が、Tyr、Phe、MetまたはTrpであり、C末端のアミノ酸が、Phe、Leu、Ile、TrpまたはMetであることが知られている(J. Immunol., 152, p3913, 1994; J. Immunol., 155, p4307, 1994; Immunogenetics, 41, p178, 1995)。よって、例えば9残基のアミノ酸からなるペプチドの場合、2位がTyr、Phe、MetまたはTrpにより、および/または9位がPhe、Leu、Ile、TrpまたはMetにより、置換することが可能であり、当該置換がなされたペプチドが改変キラーペプチドとして好ましい。同様に、HLA−A2の結合モチーフとして、8〜11残基のアミノ酸からなるペプチドにおいて、2位のアミノ酸が、LeuまたはMetであり、C末端のアミノ酸が、ValまたはLeuであることが知られていることから、例えば9残基のアミノ酸からなるペプチドの場合、2位がLeuまたはMetにより、および/または9位がValまたはLeuにより、置換することが可能であり、当該置換がなされたペプチドが改変キラーペプチドとして好ましい。

0112

改変キラーペプチドとしては例えば、次のようなペプチドが挙げられる:
RMFPNAPYL (配列番号:2)の改変キラーペプチドである、
RYFPNAPYL (配列番号:21)(国際公開第03/106682号参照)、
FMFPNAPYL (配列番号:22)、
LFPNAPYL (配列番号:23)、
RMMPNAPYL (配列番号:24)、
RMFPNAPYV (配列番号:25)および
YMFPNAPYL (配列番号:26)(国際公開第2009/072610号参照);

CMTWNQMNL(配列番号:3)の改変キラーペプチドである、
CYTWNQMNL (配列番号:4)(国際公開第02/79253号参照)、
Xaa-Met-Thr-Trp-Asn-Gln-Met-Asn-Leu (配列番号:27)、
(本配列中XaaはSerまたはAlaを表す)および
Xaa-Tyr-Thr-Trp-Asn-Gln-Met-Asn-Leu (配列番号:28)
(本配列中XaaはSer、Ala、Abu、Arg、Lys、Orn、Cit、Leu、PheまたはAsnを表す)(国際公開2004/026897号参照);

ALLPAVPSL (配列番号:5)の改変キラーペプチドである、
AYLPAVPSL (配列番号:29)(国際公開第2003/106682号参照);

SLGEQQYSV(配列番号:6)の改変キラーペプチドである、
FLGEQQYSV (配列番号:30)、
SMGEQQYSV (配列番号:31)および
SLMEQQYSV (配列番号:32)(国際公開第2009/072610号参照);並びに

RVPGVAPTL (配列番号:7)の改変キラーペプチドである、
RYPGVAPTL (配列番号:33)(国際公開第2003/106682号参照)。

0113

一態様において、WT1キラーペプチドは、
式(1):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物、
式(2):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物、または
式(3):



(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)
で表される化合物
である。

0114

WT1抗原ペプチド(キラーペプチドおよびヘルパーペプチド)としては、前記に挙げられているペプチドおよび化合物の他に、国際公開第2014/157692号に記載される化合物も含まれる。

0115

一態様において、WT1抗原ペプチドは、MHCクラスIIに結合し、ヘルパーT細胞(CD4陽性T細胞)を誘導する、WT1ヘルパーペプチドである。WT1ヘルパーペプチドは、MHCクラスIIとの複合体として細胞表面に提示されることにより、WT1特異的ヘルパーT細胞を誘導する。WT1特異的ヘルパーT細胞は、各種サイトカイン(例えば、IL−2、IL−4、IL−5,IL−6、またはインターフェロン(IFN)など)を産生し、B細胞およびその他のT細胞のサブセットの増殖、分化成熟を促進する。よって、WT1ヘルパーペプチドは、ヘルパーT細胞を活性化し、CTLの分化の誘導や維持およびマクロファージなどのエフェクター細胞活性化作用を発揮するため、効率的な癌の治療または予防に使用可能である。

0116

MHCクラスII分子に相当するHLAは、HLA−DR、DQおよびDPなどのサブタイプに分類される。本明細書において「MHCクラスII拘束性」とは、MHCクラスII分子と結合してヘルパーT細胞を誘導する特性を意味する。「MHCクラスII拘束性」として、好ましくは、HLA−DR拘束性、HLA−DQ拘束性またはHLA−DP拘束性が挙げられる。

0117

一態様において、WT1ヘルパーペプチドは、配列番号:1に記載のヒトのWT1タンパク質のアミノ酸配列において連続する7〜30残基、好ましくは14〜30残基のアミノ酸からなる部分ペプチドまたはその改変体である。かかるWT1ヘルパーペプチドとしては、以下のアミノ酸配列:
KRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:11)、
SGQARMFPNAPYLPSCLES(配列番号:12)、
RSDELVRHHNMHQRNMTKL (配列番号:13)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:14)、
CNKRYFKLSHLQMHSRK (配列番号:15)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:16)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:17)、
WAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:18)、
CWAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:19)、
WAPVLDFAPPGASAYGSLC (配列番号:20)、
SGQARMFPNAPYLPSC (配列番号:34)、
SGQAYMFPNAPYLPSC (配列番号:35)、
SGQARMFPNAPYLPSCLES (配列番号:36)、
SGQAYMFPNAPYLPSCLES (配列番号:37)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRK (配列番号:38)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:39)、PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:40)、
QARMFPNAPYLPSCL (配列番号:44)、
LKGVAAGSSSSVKWT (配列番号:45)および
RYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:46)
から選択されるいずれかのアミノ酸配列を含むペプチド、および配列番号:11〜20、34〜40および44〜46から選択されるいずれかのアミノ酸配列中にアミノ酸残基の改変を含有する改変アミノ酸配列を含み且つヘルパーT細胞誘導活性を有するペプチド、が挙げられる。好ましくは、配列番号:11〜20および34〜40から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド、および配列番号:11〜20および34〜40から選択されるいずれかのアミノ酸配列中にアミノ酸残基の改変を含有する改変アミノ酸配列からなり且つヘルパーT細胞誘導活性を有するペプチドが挙げられる。より好ましくは、配列番号:11〜20および34〜40から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチドであり、さらにより好ましくは、配列番号:11〜20から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチドが挙げられる。

0118

本明細書において「アミノ酸配列中にアミノ酸残基の改変を含有する改変アミノ酸配列を含み且つヘルパーT細胞誘導活性を有するペプチド」は、「改変ヘルパーペプチド」とも呼ばれる。当該改変ヘルパーペプチドは、アミノ酸配列において、1個〜数個、好ましくは1〜3個のアミノ酸が、欠失、置換および/または付加されたアミノ酸配列からなり、MHCクラスIIに結合し、ヘルパーT細胞を誘導するペプチドを意味する。改変において、付加されるアミノ酸または置換されるアミノ酸は、遺伝子によりコードされる20種類のアミノ酸以外の非天然アミノ酸であってもよい。

0119

改変ヘルパーペプチドとしては例えば、次のようなペプチドが挙げられる:
SGQARMFPNAPYLPSCLES (配列番号:36)の改変ヘルパーペプチドである、
SGQAYMFPNAPYLPSCLES (配列番号:37)(国際公開第2007/120673号参照)、
SGQARMFPNAPYLPSC (配列番号:34)および
SGQAYMFPNAPYLPSC (配列番号:35);並びに

PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:40)の改変ヘルパーペプチドである、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRK (配列番号:38)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:39)、
KRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:11)、
CNKRYFKLSHLQMHSRK (配列番号:15)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:16)および
CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:17)。

0120

WT1抗原ペプチドは、通常のペプチド合成において用いられる方法に準じて製造することができる。製造方法としては、文献(ペプタイドシンセシス(Peptide Synthesis), Interscience, New York, 1966;ザ・プロテインズ(The Proteins), Vol 2, Academic Press Inc., New York, 1976;ペプチド合成,丸善(株),1975;ペプチド合成の基礎実験、丸善(株),1985;医薬品の開発 続 第14巻・ペプチド合成,広川書店,1991)などに記載されている方法が挙げられる。例えば、Fmoc法もしくはBoc法を用いて固相合成機で製造する方法や、Boc−アミノ酸もしくはZ−アミノ酸を液相合成法で逐次縮合させて製造する方法が挙げられる(Fmocは9−フルオレニルメトキシカルボニル基、Bocはt−ブトキシカルボニル基、Zはベンジルオキシカルボニル基をそれぞれ表わす)。

0121

WT1抗原ペプチドを製造するための中間体において、アミノ基、カルボキシ基メルカプト基などの官能基は、必要に応じて保護、脱保護の技術を用い、適当な保護基で保護し、また脱保護することができる。好適な保護基、保護する方法、および脱保護する方法としては、「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.;1990)」などに詳細に記載されている。たとえば、メルカプト基の保護基としてはアセトアミドメチル基またはトリチル基などが挙げられる。

0122

WT1抗原ペプチドがジスルフィド結合を有する場合、通常のペプチド化学に用いられる方法に準じて、システイン残基を含む異なる2つのペプチド間で、またはシステイン残基を含むペプチドとシステイン間で、当該ジスルフィド結合を形成することができる。ジスルフィド結合の形成方法は、文献(ペプタイド・シンセシス(Peptide Synthesis), Interscience, New York, 1966; ザ・プロテインズ(The Proteins), Vol 2, Academic Press Inc., New York, 1976;ペプチド合成,丸善(株),1975;ペプチド合成の基礎と実験、丸善(株),1985;医薬品の開発 続 第14巻・ペプチド合成,広川書店,1991)などに記載されている方法が挙げられる。

0123

具体的には、ペプチドに含まれるシステイン残基が1個の場合、システイン側鎖上のメルカプト基の保護基を含むすべての保護基を除去した後、不活性溶媒中で酸化させることにより、ジスルフィド結合を有する化合物(ジスルフィド化合物)を製造することができる。また、メルカプト基を持つ2つの中間体を適当な溶媒中に混合し酸化することにより製造することができる。当該酸化の方法としては、通常のペプチド合成でジスルフィド結合を形成させる公知の方法を適宜選択すればよい。例えば、ヨウ素酸化アルカリ条件下空気酸化反応に付す方法、またはアルカリ性もしくは酸性条件下酸化剤を添加してジスルフィド結合を形成する方法などが挙げられる。ここで、酸化剤としては、ヨウ素、ジメチルスルホキシドDMSO)、フェリシアン化カリウムなどが挙げられる。溶媒としては水、酢酸メタノールクロロホルムDMFもしくはDMSOなど、またはこれらの混合液を用いることができる。酸化反応によりしばしば、対称非対称性ジスルフィド化合物の混合物を与える。目的の非対称性ジスルフィド化合物は種々のクロマトグラフィー、または再結晶などで精製することによって得ることができる。あるいは活性化されたメルカプト基をもつ中間体とメルカプト基をもつ中間体を混合することにより選択的なジスルフィド結合を形成することができる。活性化されたメルカプト基をもつ中間体としては、Npys基(3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル基)が結合したメルカプト基などが挙げられる。あるいは、あらかじめ一方の中間体と例えば2,2'−ジチオビス(5−ニトロピリジン)を混合することによりメルカプト基を活性化した後、他方の中間体を加えることにより選択的なジスルフィド結合を形成することができる(Tetrahedron Letters. Vol.37. No.9, pp.1347-1350)。

0124

ペプチドに含まれるシステイン残基が2個以上の場合も、前記と同様の方法を用いることができる。この場合はジスルフィド結合様式が異なる異性体が得られる。システイン側鎖の保護基を特定の組み合わせにすることにより、目的のシステイン残基間でジスルフィド結合を形成した二量体を得ることができる。前記保護基の組み合わせとしては、MeBzl(メチルベンジル)基とAcm(アセトアミドメチル)基、Trt(トリチル)基とAcm基、Npys(3−ニトロ−2−ピリジルチオ)基とAcm基、S−Bu−t(S−tert−ブチル)基とAcm基などが挙げられる。例えばMeBzl基とAcm基の組み合わせの場合、まずMeBzl基とシステイン側鎖以外のその他の保護基を除去した後、ペプチド単量体を含む溶液を空気酸化反応に付して脱保護されたシステイン残基間にジスルフィド結合を形成し、次いでヨウ素による脱保護および酸化を行ってAcm基で保護されていたシステイン残基間にジスルフィド結合を形成する方法などが挙げられる。

0125

WT1抗原ペプチドは、キラーペプチドとヘルパーペプチド、または2つの異なるキラーペプチドもしくはヘルパーペプチドを、ジスルフィド結合を介して結合させたものであってもよい。かかるペプチドは、以下の工程(1)〜(3)を含む方法により合成することができる。

0126

工程(1)においては、Fmoc−C(Mmt)A−SBnおよび第一の抗原ペプチドを用いて、C(Mmt)AのC末端アミノ酸のカルボニル基と第一の抗原ペプチドのN末端アミノ基が結合したペプチドを合成する。ここで、「Fmoc」は、9−フルオレニルメトキシカルボニル基を表す。「Mmt」は、モノメトキシトリチル基を表す。「SBn」は、チオベンジル基を表す。

0127

工程(2)においては、前記工程(1)で得られたペプチドおよびNpys基で保護された1つのシステイン残基がN末端に結合している第二の抗原ペプチドを用いて、前記工程(1)で得られたペプチド中の第一の抗原ペプチドのシステイン残基のチオエーテル基と第二の抗原ペプチドのN末端に結合しているシステイン残基のチオエーテル基が結合したペプチドを合成する。ここで、「Npys」は、3−ニトロ−2−ピリジルチオ基を表す。

0128

工程(3)においては、前記工程(2)で得られたペプチドおよびSPy基で保護されたシステイン残基を含む第三の抗原ペプチドを用いて、前記工程(2)で得られたペプチド中の第二の抗原ペプチドのN末端に結合しているシステイン残基のチオエーテル基と第三の抗原ペプチドのシステイン残基のチオエーテル基が結合したペプチドを合成する。ここで、「SPy」は、2−ピリジルスルフィド基を表す。

0129

得られたWT1抗原ペプチドは、当業者に公知の方法や通常のペプチド化学に用いられる方法に準じて精製することができる。例えば、種々のクロマトグラフィー(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィーイオン交換カラムクロマトグラフィー、ゲルろ過、もしくは逆相クロマトグラフィー)、または再結晶などで精製することができる。例えば、再結晶溶媒としては、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノールなどのアルコール系溶媒ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒酢酸エチルなどのエステル系溶媒ベンゼンもしくはトルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒アセトンなどのケトン系溶媒ヘキサンなどの炭化水素系溶媒ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリルなどの非プロトン系溶媒、水、またはこれらの混合溶媒などを用いることができる。その他精製方法としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)1巻などに記載された方法などを用いることができる。

0130

ジスルフィド化合物の精製方法は、文献(ペプタイド・シンセシス(Peptide Synthesis), Interscience, New York, 1966;ザ・プロテインズ(The Proteins),Vol 2, Academic Press Inc., New York, 1976;ペプチド合成,丸善(株),1975;ペプチド合成の基礎と実験、丸善(株),1985;医薬品の開発 続 第14巻・ペプチド合成,広川書店,1991)などに記載されている。中でも、HPLCが好ましい。

0131

WT1抗原ペプチドにおいて、1つ以上の不斉点がある場合、通常の方法に従って、その不斉点を有する原料(アミノ酸)を用いることによって、製造することができる。また、WT1抗原ペプチドの光学純度を上げるために、製造工程の適当な段階で光学分割などを行ってもよい。光学分割法として例えば、WT1抗原ペプチドまたはその中間体を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、もしくは2−プロパノールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、トルエンなどの炭化水素系溶媒、またはアセトニトリルなどの非プロトン系溶媒、およびこれらの混合溶媒)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、もしくは乳酸などのモノカルボン酸酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸もしくはリンゴ酸などのジカルボン酸、またはカンファースルフォン酸もしくはブロモカンファースルフォン酸などのスルホン酸)と塩を形成させるジアステレオマー法により行うことができる。WT1抗原ペプチドまたはその中間体がカルボキシ基などの酸性官能基を有する場合は、光学活性なアミン(例えばα−フェネチルアミンキニンキニジンシンコニジンシンコニンストリキニーネなどの有機アミン)と塩を形成させることにより光学分割を行うこともできる。

0132

塩を形成させる温度としては、室温から溶媒の沸点までの範囲から選択される。光学純度を向上させるためには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが望ましい。析出した塩を濾取する際、必要に応じて冷却し収率を向上させることができる。光学活性な酸、またはアミンの使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じ結晶を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、トルエンなどの炭化水素系溶媒、アセトニトリルなどの非プロトン系溶媒およびこれらの混合溶媒)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。また、必要に応じて光学分割した塩を通常の方法で酸または塩基で処理しフリー体として得ることもできる。

0133

本発明における「薬学上許容される塩」としては、酸付加塩および塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩臭化水素酸塩硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩リン酸塩などの無機酸塩クエン酸塩シュウ酸塩酢酸塩ギ酸塩プロピオン酸塩安息香酸塩トリフルオロ酢酸塩マレイン酸塩酒石酸塩メタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩パラトルエンスルホン酸塩などの有機酸塩が挙げられ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩カリウム塩カルシウム塩マグネシウム塩アンモニウム塩などの無機塩基塩、トリエチルアンモニウム塩トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩ジイソプロピルアンモニウム塩などの有機塩基塩などが挙げられ、さらにはアルギニンアスパラギン酸グルタミン酸などの塩基性あるいは酸性アミノ酸といったアミノ酸塩が挙げられる。

0134

WT1キラーペプチドの薬学上許容される塩としては、例えば、
RMFPNAPYL (配列番号:2)、
CMTWNQMNL(配列番号:3)、
CYTWNQMNL (配列番号:4)、
ALLPAVPSL (配列番号:5)、
SLGEQQYSV(配列番号:6)、
RVPGVAPTL (配列番号:7)、
VLDFAPPGA、(配列番号:8)、
C−CMTWNQMNL (配列番号:9)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)、および
C−CYTWNQMNL (配列番号:10)(式中、CとCの間の結合はジスルフィド結合を表す。)から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;
前記配列番号2〜10から選択されるいずれかのアミノ酸配列において、1個〜数個のアミノ酸が、欠失、置換、および/または付加されたアミノ酸配列を含み且つCTL誘導活性を有するペプチド;または
式(1)〜(3)で表される化合物の、酸付加塩および塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩などの有機酸塩が挙げられ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩などの無機塩基塩、トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩などの有機塩基塩などが挙げられ、さらにはアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの塩基性あるいは酸性アミノ酸といったアミノ酸塩が挙げられる。

0135

WT1ヘルパーペプチドの薬学上許容される塩としては、例えば、
KRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:11)、
SGQARMFPNAPYLPSCLES(配列番号:12)、
RSDELVRHHNMHQRNMTKL (配列番号:13)、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:14)、
CNKRYFKLSHLQMHSRK (配列番号:15)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKH (配列番号:16)、
CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG (配列番号:17)、
WAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:18)、
CWAPVLDFAPPGASAYGSL (配列番号:19)および
WAPVLDFAPPGASAYGSLC (配列番号:20)
から選択されるいずれかのアミノ酸配列からなるペプチド;または
前記配列番号11〜20から選択されるいずれかのアミノ酸配列において、1個〜数個のアミノ酸が、欠失、置換、および/または付加されたアミノ酸配列を含み且つヘルパーT細胞誘導活性を有するペプチドの、酸付加塩および塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩などの有機酸塩が挙げられ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩などの無機塩基塩、トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩などの有機塩基塩などが挙げられ、さらにはアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの塩基性あるいは酸性アミノ酸といったアミノ酸塩が挙げられる。

0136

WT1抗原ペプチドの薬学上許容される塩の例としては、特にこれに限定されないが、
RMFPNAPYL酢酸塩、
CMTWNQMNL酢酸塩、
CYTWNQMNL 酢酸塩、
ALLPAVPSL 酢酸塩、
SLGEQQYSV酢酸塩、
RVPGVAPTL 酢酸塩、
VLDFAPPGA酢酸塩、
C−CMTWNQMNL 酢酸塩、
C−CYTWNQMNL 酢酸塩、









KRYFKLSHLQMHSRKH 酢酸塩、
SGQARMFPNAPYLPSCLES 酢酸塩、
RSDELVRHHNMHQRNMTKL 酢酸塩、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG 酢酸塩、
CNKRYFKLSHLQMHSRK 酢酸塩、
CNKRYFKLSHLQMHSRKH 酢酸塩、
CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG 酢酸塩、
WAPVLDFAPPGASAYGSL 酢酸塩、
CWAPVLDFAPPGASAYGSL 酢酸塩、
WAPVLDFAPPGASAYGSLC 酢酸塩、
RMFPNAPYLトリフルオロ酢酸塩、
CMTWNQMNL トリフルオロ酢酸塩、
CYTWNQMNL トリフルオロ酢酸塩、
ALLPAVPSL トリフルオロ酢酸塩、
SLGEQQYSV トリフルオロ酢酸塩、
RVPGVAPTL トリフルオロ酢酸塩、
VLDFAPPGA トリフルオロ酢酸塩、
C−CMTWNQMNL トリフルオロ酢酸塩、
C−CYTWNQMNL トリフルオロ酢酸塩、









KRYFKLSHLQMHSRKH トリフルオロ酢酸塩、
SGQARMFPNAPYLPSCLES トリフルオロ酢酸塩、
RSDELVRHHNMHQRNMTKL トリフルオロ酢酸塩、
PGCNKRYFKLSHLQMHSRKHTG トリフルオロ酢酸塩、
CNKRYFKLSHLQMHSRK トリフルオロ酢酸塩、
CNKRYFKLSHLQMHSRKH トリフルオロ酢酸塩、
CNKRYFKLSHLQMHSRKHTG トリフルオロ酢酸塩、
WAPVLDFAPPGASAYGSL トリフルオロ酢酸塩、
CWAPVLDFAPPGASAYGSL トリフルオロ酢酸塩、および
WAPVLDFAPPGASAYGSLC トリフルオロ酢酸塩
が挙げられる。

0137

本発明のWT1抗原ペプチドまたはその薬学上許容される塩の水和物、エタノール溶媒和物などの溶媒和物も、本発明に含まれる。さらに、本発明は、WT1抗原ペプチドのあらゆるジアステレオマーエナンチオマーなどの存在し得るあらゆる立体異性体、およびあらゆる態様の結晶形も包含している。

0138

WT1抗原ペプチドのCTL誘導活性は、HLAテトラマー法(Int. J. Cancer: 100, 565-570 (2002))または限界希釈法(Nat. Med.: 4, 321-327 (1998))によりCTLの数を測定することにより確認することができる。あるいは、例えばHLA−A24拘束性のCTL誘導活性の場合、国際公開第02/47474号およびInt. J. Cancer: 100, 565-570 (2002)に記述されたHLA−A24モデルマウスを用いることなどにより調べることができる。WT1抗原ペプチドのヘルパーT細胞誘導活性は、例えばCancer Immunol. Immunother. 51:271(2002)に記載の方法などの公知の方法により調べることができる。

0139

本発明において「免疫調節剤」とは、抗原提示細胞によるT細胞活性化において抗原提示細胞上及び/またはT細胞上の補助刺激シグナルの伝達に関与する分子に相互作用することにより補助刺激シグナルの伝達を制御する、また、免疫機構において直接的または間接的に免疫寛容(免疫抑制)の成立に関与する分子の機能を制御するもの全てをいう。「免疫調節剤」は、抗体、核酸、タンパク質、ペプチドおよび低分子化合物から選択される薬剤であり得るが、これらに限定されない。「免疫調節剤」に関する記載において、「抗体」なる用語には抗体断片も含まれる。抗体断片としては、抗体の重鎖および軽鎖可変領域(VHおよびVL)、F(ab’)2、Fab’、Fab、Fv、Fd、sdFv、scFVなどが例示される。「免疫調節剤」に関する記載において、タンパク質は抗体を除くあらゆるタンパク質を意味する。「免疫調節剤」には、例えば、免疫チェックポイント阻害剤、共刺激分子アゴニスト剤、免疫活性化剤、および低分子阻害剤が含まれる。

0140

「免疫チェックポイント阻害剤」は、癌細胞や抗原提示細胞による免疫抑制作用を阻害する。免疫チェックポイント阻害剤としては、特に限定されないが、以下からなる群から選択される分子に対する薬剤が挙げられる:(1)CTLA−4(イピリムマブトレリムマブなど);(2)PD−1(ニボルマブ、ペンブロリズマブ、AMP−224、AMP−514(MEDI0680)、ピディリズマブ(CT−011)など);(3)LAG−3(IMP−321、BMS−986016など);(4)BTLA;(5)KIR(IPH2101など);(6)TIM−3;(7)PD−L1(Durvalumab(MEDI4736)、MPDL3280A、BMS−936559、アベルマブ(MSB0010718C)など);(8)PD−L2;(9)B7−H3(MGA−271など);(10)B7−H4;(11)HVEM;(12)GAL9;(13)CD160;(14)VISTA;(15)BTNL2;(16)TIGIT;(17)PVR;(18)BTN1A1;(19)BTN2A2;(20)BTN3A2(Nat Rev Drug Discov. 2013; 12: 130-146;日経メディカルCancer Review 2014; 9;Nat Rev Immunol. 2014; 14: 559-69);および(21)CSF1−R。

0141

「共刺激分子アゴニスト剤」は、T細胞上や抗原提示細胞上の共刺激分子を介した補助シグナルを伝達することにより、T細胞を活性化し、癌細胞や抗原提示細胞による免疫抑制作用を減弱させる。共刺激分子アゴニスト剤としては、特に限定されないが、以下の群から選択される分子に対する薬剤が挙げられる:(1)4−1BB(2)4−1BB−L;(3)OX40(4)OX40−L;(5)GITR;(6)CD28;(7)CD40;(8)CD40−L(9)ICOS;(10)ICOS−L;(11)LIGHT;および(12)CD27。

0142

「免疫活性化剤」は、T細胞や樹状細胞など免疫細胞を直接的あるいは間接的に活性化させることにより、リンパ節においてキラーT細胞を効率良く刺激する。免疫活性化剤としては、特に限定されないが、Toll様受容体(TLR)作動薬、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)作動薬、サイトカイン、またはヒートショックプロテイン(HSP)に対する薬剤が挙げられる。

0143

「Toll様受容体(TLR)作動薬」としては、特に限定されないが、例えば、TLR1/2作動薬、TLR2作動薬、TLR3作動薬(PolyI:Cなど)、TLR4作動薬(S型リポ多糖パクリタキセルリピドA、モノホスホリルリピドAなど)、TLR5作動薬(フランジリンなど)、TLR6/2作動薬(MALP−2など)、TLR7作動薬、TLR7/8作動薬(ガーディキモド、イミキモドロキソリビンレシキモド(R848)など)、TLR7/9作動薬(ヒドロキシクロロキン硫酸塩など)、TLR8作動薬(モトリモド(VTX−2337)など)、TLR9作動薬(CpG−ODNなど)、TLR11作動薬(プロフィリン)などが挙げられる。

0144

「サイトカイン」としては、特に限定されないが、例えば、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、インターフェロン(INF)−α、INF−β、INF−γ、SCF、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、エリスロポエチントロンポポエチンMIP(macrophage inflammatory protein)およびMCP(monocyte chemoattractant protein)などが挙げられる。

0145

「ヒートショックプロテイン(HSP)」としては、特に限定されないが、HSP70、HSP90、HSP90α、HSP90β、HSP105、HSP72,HSP40などが挙げられる。HSPに対する薬剤には、HSP阻害剤が含まれる。例えば、HSP90阻害剤として、特に限定されないが、タネスピマイシン(17−AAG)、ルミネスピブ(AUY−922、NVP−AUY922)、アルベスピマイシン(17−DMAG)塩酸塩、ガネテスピブ(STA−9090)、BIIB021、オナレスピブ(AT13387)、ゲルダナマイシン、NVP−BEP800、SNX−2112(PF−04928473)、PF−4929113(SNX−5422)、KW−2478、XL888、VER155008、VER−50589、CH5138303、VER−49009、NMS−E973、PU−H71、HSP990(NVP−HSP990)またはKNK437などが挙げられる。

0146

「低分子阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、ヒストン脱アセチル化阻害剤、ヒストン脱メチル化阻害薬ヒストンアセチル化酵素阻害剤、ヒストンメチル化酵素阻害剤、DNAメチル基転移酵素阻害剤、アントラサイクリン抗生物質白金製剤MAPK阻害剤、β−カテニン阻害剤、STAT3阻害剤、NF−kB阻害剤、JAK阻害剤、mTOR阻害剤、IDO阻害剤、COX−2阻害剤CXCR4阻害剤およびアルギナーゼ阻害剤などが挙げられる。

0147

「ヒストン脱アセチル化阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、ボリノスタット(SAHA、MK0683)、エンチノスタット(MS−275)、パノビスタット(LBH589)、トリコスタチンA(TSA)、モセチノスタット(MGCD0103)、BG45、BRD73954、ベリノスタット(PXD101)、ロミデプシン(FK228、デシペプチド)、4SC−202、HPOB、LMK−235、CAY10603、タスキニモド、TMP269、Nexturastat A、Rocilinostat(ACY−1215)、RGFP966、RG2833(RGFP109)、Scriptaid、ツバスタチンA、Pracinostat(SB939)、CUDC−101、M344、PCI−34051、ダシノスタット(LAQ824)、ツバスタチンA塩酸塩、アベキシノスタット(PCI−24781)、CUDC−907、AR−42、フェニル酪酸ナトリウム、レスミノスタット、ツバシン、キシノスタット(JNJ−26481585)二塩酸塩、MC1568、Givinostat(ITF2357)、Droxinostat、Chidamide(C S055、HBI−8000)、CHR−2485、CHR−3996、DAC−060、FRM−0334(EVP−0334)、MGCD−290、CXD−101(AZD−9468)、CG200745、アルギニン酪酸塩スルフォラファン、SHP−141、CUDC−907、YM753(OBPー801)、バルプロ酸ナトリウムアピシジンおよびCI994(Tacedinaline)などが挙げられる。

0148

「ヒストン脱メチル化阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、GSKJ4 HCl、OG−L002、JIB−04、IOX1、SP2509、ORY−1001(RG−6016)、GSK J1、ML324、GSK−LSD1 2HClなどが挙げられる。

0149

「ヒストンアセチル化酵素阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、C646、MG149、Remodelin、およびAnacardic Acidなどが挙げられる。

0150

「ヒストンメチル化酵素阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、Pinometostat(EPZ5676)、EPZ005678、GSK343、BIX01294、Tazemetostat(EPZ6438)、3−deazaneplanocin A(DZNeP)HCl、UNC1999、MM−102、SGC0946、エンタカポン、EPZ015666、UNC0379、EI1、MI−2(Menin-MLLInhibitor)、MI−3(Menin-MLL Inhibitor)、PFI−2、GSK126、EPZ04777、BRD4770、GSK−2816126およびUNC0631などが挙げられる。

0151

「DNAメチル基転移酵素阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、デシタビンアザジン、RG108、チオグアニンゼブラリン、SGI−110、CC−486、SGI−1027、ロメグアトリブおよびプロカイナミド塩酸塩などが挙げられる。

0152

「アントラサイクリン系抗生物質」は、DNA鎖間への挿入によって、DNAがほどかれることを阻害する。アントラサイクリン系抗生物質としては、特に限定されないが、例えば、ドキソルビシンリポソーマルドキソルビシン、ダウノルビシンピラルビシンエピルビシンイダルビシンアクラルビシンアムルビシンアロインまたはミトキサトロンなどが挙げられる。

0153

「白金製剤」としては、特に限定されないが、例えば、シスプラチンカルボプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチン(JM−126)、オキサリプラチン(ELOXATIN)、四硝酸トリプラチンまたはそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0154

「MAPK阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、SB203580、ドラマピモド(BIRB796)、SB202190(FHPI)、LY2228820、VX−702、SB239063、Pexmetinib(ARRY−614)、PH−797804、VX−745またはTAK−715などが挙げられる。

0155

「β—カテニン阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、XAV−939、ICG−001、IWR−1−endo、Wnt−C59(C59)、LGK−974、KY02111、IWP−2、IWP−L6、WIKI4またはFH535などが挙げられる。

0156

「STAT3阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、S3I−201、Stattic、ニクロサミド、ニフロサジド、ナパブカシン(BBI−608)、クリプトタンシノン、HO−3867、WHI−P154、FLLL32、STA−21、WP1066またはSH−4−54などが挙げられる。

0157

「NF−kB阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、QNZ(EVP4593)、4-アミノサリチル酸ナトリウム、JSH−23、カフェイン酸フェネチルサリチル酸ナトリウムアンドログラホリドまたはSC75741などが挙げられる。

0158

「JAK阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、ルキソリニブ(INCB018424)、トファシチニブ(CP−690550)クエン酸塩、AZD1480、フェドラチニブ(SAR302503、TG101348)、AT9283、チロホスチンB42(AG−490)、モメロチニブ(CYT387)、トファシチニブ(CP−690550、タソシチニブ)、WP1066、TG101209、ガンドチニブ(LY2784544)、NVP−BSK805 2HCl、バリシチニブ(LY3009104、INCB02850)、AZ960、CEP−33779、パクリチニブ(SB1518)、WHI−P154、XL019、S−ルクソリチニブ(INCB018424)、ZM39923 HCl、デセルノチニブ(VX−509)、Cerdulatinib(PRT062070、PRT2070)、フィルゴチニブ(GLPG0634)、FLLL32、ペフィシチニブ(ASP015K、JNJ−54781532)、GLPG0634 analogue、Go6976またはCurcumolなどが挙げられる。

0159

「mTOR阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、シロリムスラパマイシン)、デフォロリムス(AP23573、MK−8669)、エベロリムスRAD−001)、テムシロリムス(CCI−779、NSC683864)、ゾタロリムス(ABT−578)、およびバイオリムスA9(ウミロリムス)、AZD8055、KU−0063794、Voxtalisib(XL765、SAR245409)、MHY1485、ダクトリシブ(BEZ235、NVP−BEZ235)またはPI−103、Torkinib(PP242)などが挙げられる。

0160

「IDO阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、NLG919、INCB024360アナログ、インドキシモド(NLG−8189)およびEpacadostat(INCB024360)などが挙げられる。

0162

「CXCR4阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、WZ811、Plerixafor(AMD3100)およびPlerixafor 8HCl(AMD3100 8HCl)などが挙げられる。

0163

本発明のWT1抗原ペプチドは、免疫調節剤と併用しても優れた抗癌作用を示すが、更に幾つかの薬剤と複合的に併用(多剤併用)することにより、その効果がより一層増強され又は患者のQOLを改善させることができる。

0164

本願のWT1抗原ペプチドは、「ホルモン療法剤」、「免疫療法剤」、「生物学的製剤」、「細胞増殖因子」、「細胞増殖因子阻害剤」、「細胞増殖因子受容体阻害剤」、「放射線療法剤」、「補助剤」もしくは「化学療法剤」からなる群から選択される1又は複数の薬物と併用して用いることができる。好ましくは、本願のWT1抗原ペプチドは、上記群から選択される1乃至5の薬物と併用して用いることができる。更に好ましくは、本願のWT1抗原ペプチドは、上記群から選択される1乃至3の薬物と併用して用いることができる。特に好ましくは、本願のWT1抗原ペプチドは、上記群から選択される1の薬物と併用して用いることができる。以下、本願のWT1抗原ペプチドおよび免疫調節剤と併用し得る薬物を併用薬物略記する。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。

0165

「ホルモン療法剤」としては、副腎皮質ホルモン系薬剤(例えば、ステロイド系抗炎症薬エストロゲン製剤、プロゲステロン製剤、アンドロゲン製剤など)、抗エストロゲン剤、エストロゲン調整剤、エストロゲン合成阻害剤、抗アンドロゲン剤、アンドロゲン調整剤、アンドロゲン合成阻害剤、LH−RHアゴニスト製剤、LH−RHアンタゴニスト製剤、アロマターゼ阻害剤ステロイドラクトナーゼ阻害剤、ピル製剤、またはレチノイド及びレチノイドの代謝を遅らせる薬剤などが挙げられる。

0166

「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロールジエチルスチルベストロール、フルオキシメステロール、クロロトリアニセンメチルテストステロン酢酸メドロキシプロゲステロン酢酸メゲストロール酢酸クロルマジノン酢酸シプロテロンダナゾールアリルエストレノールゲストリノン、メパルトリシンラロキシフェンオルロキシフェンレボルメロキシフェンクエン酸タモキシフェンクエン酸トレミフェンヨードキシフェン、ピル製剤、メピチオスタンテストラクトン、アミノグルテチイミド、酢酸ゴセレリンブセレリンリュープロレリンロイプロリドドロロキシフェンエピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオールエストラムスチン塩酸ファドロゾールアナストロゾール、テロラゾール、ケトコナゾールレトロゾールエキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン、エキセメスタン、フルタミドビカルタミドニルタミドエンザルタミド、ミフェプリストン、フィナステロド、デキサメタゾンプレドニゾロンベタメタゾントリアムシノロンアビラテロンリアロゾール、ベキサロテンまたはDN101などが挙げられる。

0167

「免疫療法剤」としては、例えば、ピシバニールクレスチンシゾフィランレンチナンウベニメクス、インターフェロン(IL)−α、インターフェロン(IL)−β、インターフェロン(IL)−γ、インターロイキンマクロファージコロニー刺激因子顆粒球コロニー刺激因子エリスロポイエチンリンホトキシンBCGワクチンコリネバクテリウムパルブムレバミゾールポリサッカライドK、プロコダゾール、抗CTLA4抗体、抗PD−1抗体またはTLR作動薬(例えば、TLR7作動薬、TLR8作動薬、TLR9作動薬)などが挙げられる。

0168

「生物学的製剤」としては、特に限定されないが、例えば、インターロイキン−2(Aldesleukin)、インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、エリスロポイエチン(EPO)、顆粒球コロニー刺激因子(フィルグラスチン)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子サルグラモスチム)、IL13−PE38QQR、バチルスカルメットゲラン、レバミゾール、オクトレオチド、CPG7909、Provenge、GVAX、Myvax、Favld、レナリドマイドトラスツズマブリツキシマブゲムツズマブオゾガマイシン、アレムツズマブエンドスタチンイブツモブチウキセタントシツモマブ、セツキシマブザノリムマブオファツムマブ、HGS−ETR1、ペルツズマブ、M200、SGN−30、マツズマブ、アデカツマブ、デノスマブ、ザルツムマブ、MDX−060、ニモツズマブ、MORAb−003、Vitaxin、MDX−101、MDX−010、DPC4抗体、NF−1抗体、NF−2抗体、Rb抗体、p53抗体、WT1抗体、BRCA1抗体、BRCA2抗体、ガングリオシド(GM2)、前立腺特異抗原(PSA)、α−フェトプロテインAFP)、癌胎児性抗原CEA)、黒色腫関連抗原(MART−1、gap100、MAGE1,3チロシン)、乳頭腫ウイルスE6およびE7断片、またはそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0169

前記「細胞増殖因子」、「細胞増殖因子阻害剤」および「細胞増殖因子受容体阻害剤」における細胞増殖因子は、細胞増殖を促進する物質であれば、どのようなものでもよく、例えば、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用を発揮する因子があげられる。

0170

「細胞増殖因子」として、特に限定されないが、例えば、上皮成長因子(Epidermal Growth Factor:EGF)、インスリン様成長因子(Insulin−Like Growth Factor:IGF(例えば、インスリン、IGF−1、IGF−2など))、トランスフォーミング成長因子(Transforming Growth Factor:TGF(例えば、TGFーalpha、TGF−beta))、神経成長因子(Nerve Growth Factor:NGF)、脳由来神経栄養因子(Brain−derived Neurotrophic Factor:BDNF)、血管内皮細胞増殖因子(Vesicular Endothelial Growth Factor:VEGF)、コロニー刺激因子(Colony Stimulating Factor:CSF(例えば、顆粒球コロニー刺激因子(Granulocyte−Colony Stimulating Factor:G−CSF))、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(Granulocyte−Macrophage−Colony Stimulating Factor:GM−CSF))、血小板由来成長因子(Platelet−Derived Growth Factor:PDGF)、エリスロポエチン(Erythropoietin:EPO)、線維芽細胞増殖因子(Fibroblast Growth Factor:FGF、(例えば、酸性FGF、塩基性FGF、KGK(Keratinocyte Growth Factor)、FGF−10など))、肝細胞増殖因子(Hepatocyte Growth Factor:HGF)へレグリン、またはアンジオポエチンなどが挙げられる。なお、細胞増殖因子は、成長因子同義である。

0171

「細胞増殖因子阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、上皮成長因子阻害剤(EGF阻害剤)、インスリン様成長因子阻害剤(IGF阻害剤)、神経成長因子阻害剤(NGF阻害剤)、脳由来神経栄養因子阻害剤(NGF阻害剤)、血管内皮細胞増殖因子阻害剤VEGF阻害剤)、コロニー刺激因子阻害剤(CSF阻害剤)、血小板由来成長因子阻害剤(PDGF阻害剤)、エリスロポエチン阻害剤(EPO阻害剤)、線維芽細胞増殖因子阻害剤(FGF阻害剤)、肝細胞増殖因子阻害剤(HGF阻害剤)、へレグリン阻害剤、またはアンジオポエチン阻害剤などが挙げられる。なお、細胞増殖因子阻害剤は、成長因子阻害剤と同義である。

0172

「細胞増殖因子受容体阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、上皮成長因子受容体阻害剤EGFR阻害剤)、インスリン様成長因子受容体阻害剤(IGFR阻害剤)、神経成長因子受容体阻害剤(NGFR阻害剤)、脳由来神経栄養因子受容体阻害剤(NGFR阻害剤)、血管内皮細胞増殖因子阻害剤(VEGF阻害剤)、コロニー刺激因子阻害剤(CSF阻害剤)、血小板由来成長因子受容体阻害剤(PDGFR阻害剤)、エリスロポエチン受容体阻害剤(EPOR阻害剤)、線維芽細胞増殖因子受容体阻害剤(FGFR阻害剤)、肝細胞増殖因子受容体阻害剤(HGFR阻害剤)、へレグリン受容体阻害剤、またはアンジオポエチン受容体阻害剤などが挙げられる。なお、細胞増殖因子受容体阻害剤は、成長因子受容体阻害剤と同義である。

0173

「放射線療法剤」として、特に限定されないが、例えば、放射性物質及び放射性増感剤などが挙げられる。

0174

「補助剤」は、抗がん剤による副作用嘔吐を抑制するために用いられ、特に限定されないが、例えば、アプレピタントオンダンセトロンロラゼパム、デキサメタゾン、ジフェンヒドラミンラニチジンシメチジン、ラニチジン、ファモチジン、シメチジン、プロクリットエポエチンアルファフィルグラスチム、オプレルベキンロイコボリン及び顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)などが挙げられる。

0175

「化学療法剤」としては、特に限定されないが、例えば、アルキル化剤、白金製剤、代謝拮抗剤トポイソメラーゼ阻害剤、DNAインターカレータ抗有糸分裂剤抗癌性抗生物質植物由来抗癌剤エピゲノム薬、免疫調整薬分子標的治療薬、新脈管形成阻害剤及びその他の化学療法剤などが用いられる。代表的な例を次に記載する。

0177

「白金製剤」としては、特に限定されないが、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチン及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0178

「代謝拮抗剤」としては、特に限定されないが、例えば、葉酸代謝拮抗薬ピリミジン代謝阻害薬、プリン代謝阻害薬、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害薬、及びヌクレオチドアナログが挙げられる。

0179

「代謝拮抗剤」としては、特に限定されないが、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシドチオイノシンメトトレキサートペメトレキセドエオタビン、エノシタビンシタラビンシタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例えば、フルオロウラシル、カルゾナールベンナンルコナール、ルナボンテガフール、テガフール・ウラシル、テガフール・ギメラシルオテラシルカリウム(TS−1)、UFT、ドキシフルリジンカルモフール、ガロシタビン、エミテフール、カペシタビンなど)、アミノプテリン、ネララビンロイコポリンカルシウムタブイドブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビンゲムシタビンヒドロキシカルパミド、ペントスタチンピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン、ベンダムスチン、フロクスウリジン、ネララビン、ロイコボリン、ヒドロキシ尿素、チオグアニン、アスパラギナーゼボルテゾミブ、ラルチトレキセド、クロファラビン、エノシタビン、サパシタビンアザシチジンスルファジアジンスルファメトキサゾールトリメトプリム、Liproxstatin−1、D4476、Xanthohumol、Epacadostat(INCB024360)、Vidofludimus、P7C3、GMX1778(CHS828)、NCT−501、SW033291、Ro61−8048及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0180

トポイソメラーゼ阻害薬」としては、特に限定されないが、例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アントラセンジオンミトキサントロンマイトマイシンCブレオマイシンダクチノマイシンプリカトマイシン、イリノテカンカンプトテシンルビカンベロテカン、エトポシド、テニポシド、トポテカンアムサクリン及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0181

「DNAインターカレータ」としては、特に限定されないが、例えば、プロフラビン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、サリドマイド及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0182

「抗有糸分裂剤」としては、特に限定されないが、例えば、パクリタキセル、パクリタキセル誘導体(例えば、DHAパクリタキセル、ポリグルタメート化パクリタキセル、ナブパクリタキセル、パクリタキセルミセル、7α‐グルコシルオキシアセチルパクリタキセル、BMS−275183など)、ドセタキセル、ビノルレビン、ビンクリスチンビンブラスチンビンデシン、ビンゾリジン、エトポシド、テニポシド、イクサベピロン、ラロタキセルオルタタキセルテセタキセルイスピネシブ、コルヒチンビンフルニン及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0183

「抗癌性抗生物質」としては、特に限定されないが、例えば、アクチノマイシンDアクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3ミトラマイシンA、塩酸ブレオマイシン硫酸ブレオマイシン硫酸ペプロマイシン塩酸ダウノルビシン塩酸ドキソルビシン塩酸アクラルビシン塩酸ピラルビシン塩酸エピルビシン、塩酸アルムビシンネオカルチノスタチン、ジノスタチンスチマラマー、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシン、リポソーマルドキビルシン及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0184

「植物由来抗癌剤」としては、特に限定されないが、例えば、イリノテカン、ノギテカン、エトポシド、リン酸エトポシド、エリブリン、ソブキサン硫酸ビンブラスチン硫酸ビンクリスチン硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、パクリタキセル注射剤、ドセタキセル、DJ−927、ビノレルビン、トポテカン及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0185

「エピゲノム薬」としては、特に限定されないが、例えば、DNAメチル化阻害薬、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤、DNAメチル基転移酵素(DNMT)阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素活性化剤、ヒストン脱メチル化酵素阻害剤およびメチル化ヌクレオチドなどが挙げられる。

0186

「エピゲノム薬」としては、特に限定されないが、例えば、ボリノスタット、ベリノスタット、モセチノスタット(MGCD0103)、エンチノスタット(SNDX−275)、ロミデプシン、アザシチジン、デシタビン、GSK2879552 2Hl、SGC707、ORY−1001(RG−6016)、PFI−4、SirReal2、GSK2801、CPI−360、GSK503、AMI−1、CPI−169及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0187

「免疫調整薬」としては、特に限定されないが、例えば、サリドマイド、レナリドマイド、ポマリドマイド及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0188

「分子標的治療薬」は、低分子化合物であっても抗体であってもよい。「分子標的治療薬」としては、特に限定されないが、例えば、キナーゼ阻害剤プロテアソーム阻害剤モノクローナル抗体、mTOR阻害剤、TNF阻害薬、及びT細胞阻害薬などが挙げられる。

0189

「キナーゼ阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、チロシンキナーゼ阻害剤セリンスレオニンキナーゼ阻害剤、Rafキナーゼ阻害剤、CDK(サイクリン依存性キナーゼ)阻害剤、及びMEK(分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ)阻害剤などが挙げられる。

0190

具体的には、「キナーゼ阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、イマチニブゲフィチニブエルロチニブ、アファチニブ、ダサチニブボスチニブ、バンデタニブスニチニブアキシチニブパゾパニブレンバチニブ、ラパチニブ、ニンテダニブ、ニロチニブクリゾチニブセリチニブ、アレクチニブ、ルキソリチニブ、トファシチニブ、イブルチニブ、ソラフェニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、パルボシクリブトラメチニブ、レゴラフェニブ、セジバニブ、レスタウルチニブバンデチニブ、バタラニブ、セリシクリブ、チバンチニブ、カネルチニブ、ペリチニブ、テセバチニブ、セジラニブ、モテサニブ、ミドスタウリン、フォレチニブ、カボザンテイニブ、セルメチニブ、ネラチニブボラセルチブ、サラカチニブ、エンザスタウリン、タンデュチニブ、セマキサニブ、アルボシジブ、ICR−62、AEE788、PD0325901、PD153035、TK787、BBI503、E6201、E7050及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0191

「プロテアソーム阻害剤」としては、特に限定されないが、例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0192

「モノクローナル抗体」としては、特に限定されないが、例えば、抗CD22抗体、抗CD20抗体、抗CD25抗体抗CD30抗体、抗CD33抗体、抗CD5抗体、抗CD52抗体、抗上皮成長因子受容体抗体(EGFR抗体)、抗血管内皮細胞増殖因子抗体(VEGF抗体)、抗TNF−α抗体、抗IL−1レセプター抗体、抗IL−2レセプター抗体、抗IL−5レセプター抗体、抗IL−6レセプター抗体、抗HER2抗体抗IgE抗体、抗IgG抗体、抗RSウィルス抗体、抗CCR4抗体、抗CTLA−4(細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4、CD152)抗体、抗PD−1抗体、抗RANKL(receptor activator of nuclear factorκB ligand)抗体、抗c−Met抗体、抗CXCR4抗体などが挙げられる。

0193

具体的には、「モノクローナル抗体」としては、特に限定されないが、例えば、イブリツモマブチウキセタン、リツキシマブ、セツキシマブ、インフリキシマブバシリキシマブブレツキシマブ ベドチン、トシリズマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブオマリズマブメポリズマブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、パリビズマブラニビズマブ、セルトリズマブ、オクレリズマブ、モガムリズマブ、エクリズマブ、ペルツズマブ、アレムツズマブ、イノツズマブ、パニツムマブ、オファツムマブ、ゴリムマブ、アダリムマブラムシルマブ、ニボルマブ、アナキンラ、デノスマブ、イピリムマブ、ペンブロリズマブ、マツズマブ、ファルレツズマブ、MORAb−004、MORA−b009及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0194

「mTOR阻害剤」として、特に限定されないが、例えば、エベロリムス(RAD001)、ラパマイシン(シロリムス)、AZD8055、テムシロリムス(CCI−779、NSC683864)KU−0063794、Voxtalisib(XL−765、SAR245409)、MHY1485、ダクトリシブ(BEZ235)、PI−103、Torkinib(PP242)リダフォロリムス(デフォロリムス、MK−8669)、INK−128(MLN0128)、Torin1、オミパリシブ(GSK2126458、GSK458)、OSI−027、PF−04691502、アピトリシブ(GDC−0980、RG7422)、GSK1059615、ゲダトリシブ(PF−05212384、PKI−587)、WYE−132、PP121、WYE−354、AZD2014、Torin2、WYE−687、CH5132799、WAY−600、ETP−46464、GDC−0349、XL388、ゾタロリムス(ABT−578)、タクロリムス(FK506)BGT226(NVP−BGT226)、パロミド529(P529)、クリソファン酸及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0195

「TNF阻害薬」として、特に限定されないが、例えば、エタネルセプトレナリドミド(CC−5013)、ポマリドミド、サリドマイド、ネクロスタチン-1またはQNZ(EVP4593)などが挙げられる。

0196

「T細胞阻害薬」として、特に限定されないが、例えば、アバタセプトなどが挙げられる。

0197

「新脈管形成阻害剤」として、特に限定されないが、例えば、CM101、IFN−α、IL−12、血小板因子−4、スラミン、セマキサニブ、トロンボスポンジン、VEGFRアンタゴニスト、新脈管形成抑制ステロイドプラスヘパリン軟骨由来新脈管形成阻止因子マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤バチマスタット、マリマスタット、アンギオスタチン、エンドスタチン、2−メトキシエストラジオールテコガラン、トロンボスポンジン、αVβ3阻害剤、リノミド、ADH−1、E7820及びそれらのDDS製剤などが挙げられる。

0198

「その他の化学療法剤」としては、特に限定されないが、例えば、フィステナリド、ソブゾキサン、オバトクラックス、エフプロキシラール、チピファルニブロナファルニブなどが挙げられる。

0199

本発明の医薬組成物は、有効成分としての上記WT1抗原ペプチドおよび/または免疫調節剤以外に、特に限定されないが、例えば、薬学上許容される担体を含んでいてもよい。また本発明の医薬組成物に含まれるWT1抗原ペプチドは、WT1特異的CTLおよび/またはヘルパーT細胞を誘導することから、その誘導効率を増強させるために、本発明の医薬組成物は適当なアジュバントを含むか、あるいは適当なアジュバントと共に投与されてもよい。

0200

本発明の「薬学上許容される担体」は、用いられる用量及び濃度で当該担体を曝露される細胞又は哺乳動物に対して毒性を示さない。薬学上許容される担体はしばしばpH緩衝水溶液である。薬学上許容される担体の例には以下が含まれる:緩衝剤(例えばリン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸及び他の有機酸);抗酸化剤アスコルビン酸を含む);低分子量ポリペプチド(約10残基未満);タンパク質(例えば血清アルブミンゼラチン又は免疫グロブリン);親水性ポリマー(例えばポリビニルピロリドン);アミノ酸(例えばグリシングルタミンアスパラギン、アルギニン、メチオニン又はリジン);単糖類二糖類及び他の炭水化物(例えばグルコースマンノース又はデキストリン);キレート剤(例えばEDTA);糖アルコール(例えばマンニトールトレハロース又はソルビトール):安定化剤(例えばジエチレントリアミン五酢酸);塩形成対イオン(例えばナトリウム);溶解補助剤(例えばポリソルベート80登録商標))及び/又は非イオン性界面活性剤(例えばTWEEN(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)及びPLURONICS(登録商標))。また、本発明の薬学上許容される担体は、例えば、タンパク質、ポリペプチドリポソーム多糖ポリ乳糖ポリグリコール酸重合アミノ酸、アミノ酸共重合体、および不活性ウィルス粒子などの大型の緩慢に代謝される巨大分子であってよい。また、WT1抗原ペプチドは、リポソーム製剤、直径数μmのビーズに結合させた粒子径の製剤、リピッドを結合させた製剤などにして投与することもできる。

0201

本発明の医薬組成物は、細胞性免疫が効率的に成立するように、適当なアジュバントを含むか、アジュバントとともに投与することができる。アジュバントとしては、文献(Clin. Microbiol. Rev., 7: 277-289, 1994)に記載のあるものなどが応用可能であり、具体的には、菌体由来成分、GM−CSF、インターロイキン−2、インターロイキン−7もしくはインターロイキン−12などのサイトカイン、植物由来成分海洋生物由来成分、水酸化アルミニウムの如き鉱物ゲルリソレシチンプルロニックポリオールの如き界面活性剤ポリアニオン、ペプチド、または油乳濁液エマルジョン製剤)などが挙げることができる。菌体由来成分としては、リピドA(lipid A)、その誘導体であるモノホスホノリピドA(monophosphoryl lipid A)、菌体BCG菌などのMycobacterium属細菌が挙げられる)の死菌細菌由来のタンパク質、ポリヌクレオチドフロイント不完全アジュバント(Freund's Incomplete Adjuvant)、フロイント完全アジュバント(Freund's Complete Adjuvant)、細胞壁骨格成分(例えばBCG−CWSなどが挙げられる)、トレハロースジミコレートTDM)などが挙げられる。

0202

また、アジュバントとして、沈降性アジュバントと油性アジュバントを挙げることができる。沈降性アジュバントは、ペプチドが吸着する無機物懸濁剤を表す。沈降性アジュバントとしては、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化アルミニウム(アラム、Alum)、リン酸カルシウムリン酸アルミニウムミョウバン、ペペス、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。油性アジュバントは、ペプチドを含む水溶液鉱油包みミセルをつくり乳化する油乳剤を表す。油性アジュバントとしては、具体的には、流動パラフィンラノリンフロイントアジュバント(フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント)、モンタナイド、W/Oエマルション(WO2006/078059参照)等が挙げられるがこれに限定されない。

0203

本発明の医薬組成物は、特に限定されないが、マンニトール、トレハロース、およびラクトース等の糖アルコール、または塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムアンモニア水酢酸ナトリウム水和物無水酢酸ナトリウムクエン酸ナトリウム水和物、クエン酸二水素ナトリウム酒石酸ナトリウムリン酸二ナトリウムリン酸二カリウムリン酸二水素ナトリウムリン酸二水素カリウムおよびリン酸三ナトリウム等から選択される、一般に医薬品製剤に用いられるpH調整剤希釈剤、緩衝剤、懸濁剤、湿潤剤可溶化剤分散剤保存剤および/または着色剤を含むこともできる。

0204

本発明の医薬組成物は、経口投与のための内服用固形剤内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤坐剤吸入剤経鼻剤等として用いられる。経口投与のための内服用固形剤には、錠剤丸剤カプセル剤散剤顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。また錠剤には舌下錠口腔内貼付錠、口腔内速崩壊錠などが含まれる。

0205

このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロースデンプン等)、結合剤ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤ステアリン酸マグネシウム等)、安定化剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。

0206

舌下錠は公知の方法に準じて製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースクロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールキサンタンガムグアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトールエリスリトールマルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定化剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジストロベリーミントレモンバニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を加えることもできる。

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