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技術 被覆構造体

出願人 株式会社エフコンサルタント
発明者 田中康典軽賀英人
出願日 2019年2月12日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2019-022374
公開日 2019年8月15日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2019-134920
状態 特許登録済
技術分野 屋内配線の細部 防災 積層体(2)
主要キーワード 熱発泡樹脂 外側表面部分 時間加熱試験 横断面形 無機繊維束 脱落防止効果 底面幅 断面外周
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月15日)のものです。
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図面 (11)

課題

耐熱保護性に優れた被覆構造体を提供する。

解決手段

被覆構造体は、収納部材1の被覆構造体であり、収納部材1は、上部開口部を有し、収納部材1の外周面熱発泡性樹脂シート2が被覆され、かつ収納部材1と熱発泡性樹脂シート2の間に断熱層4が設けられている。断熱層4を有することにより、収納部材1の外周面が高温に曝された場合であっても、収納部材1の内部の温度上昇を抑制することができ、耐熱保護性を高めることができる。

概要

背景

従来、建築物等において、各種収納部材が使用されている。例えば、発電所工場工業用ビル、あるいは商業用ビル等の大規模建築では、電力ケーブル通信ケーブル等の多数のケーブルケーブル収納部材収納し、各フロア配線している。このような多数のケーブルを配線する場合、火災等により一部のケーブルが損傷するおそれがあるため、保護対策が必要とされている。

このような保護対策としては、例えば、ケーブル収納部材内に収納されたケーブルの上に防火材料充填または塗布する方法(例えば、特許文献1)、ケーブル収納部材に防火シート巻き付ける方法(例えば、特許文献2)、またはこれらの組み合わせた方法(例えば特許文献3)等が知られている。

概要

耐熱保護性に優れた被覆構造体を提供する。被覆構造体は、収納部材1の被覆構造体であり、収納部材1は、上部開口部を有し、収納部材1の外周面熱発泡性樹脂シート2が被覆され、かつ収納部材1と熱発泡性樹脂シート2の間に断熱層4が設けられている。断熱層4を有することにより、収納部材1の外周面が高温に曝された場合であっても、収納部材1の内部の温度上昇を抑制することができ、耐熱保護性を高めることができる。

目的

本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、美観性、耐熱保護性等に優れた収納部材の被覆構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

収納部材被覆構造体であり、収納部材は、上部開口部を有し、収納部材の外周面熱発泡性樹脂シート被覆され、かつ当該収納部材と当該熱発泡性樹脂シートの間の少なくとも一部に断熱層が設けられていることを特徴とする被覆構造体。

請求項2

上記収納部材は、横断面形状が凹型半円状、V字状、またはU字状のものであり、上記収納部材の底面及び側面の外側に熱発泡性樹脂シートが被覆され、かつ当該収納部材と当該熱発泡性樹脂シートの間の少なくとも一部に断熱層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の被覆構造体。

請求項3

上記断熱層が空気層及び/または断熱材層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被覆構造体。

請求項4

少なくとも収納部材外周面に被覆された熱発泡性樹脂シートの端部が、接着剤で固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の被覆構造体。

技術分野

0001

本発明は、新規収納部材被覆構造体に関するものである。

背景技術

0002

従来、建築物等において、各種収納部材が使用されている。例えば、発電所工場工業用ビル、あるいは商業用ビル等の大規模建築では、電力ケーブル通信ケーブル等の多数のケーブルケーブル収納部材収納し、各フロア配線している。このような多数のケーブルを配線する場合、火災等により一部のケーブルが損傷するおそれがあるため、保護対策が必要とされている。

0003

このような保護対策としては、例えば、ケーブル収納部材内に収納されたケーブルの上に防火材料充填または塗布する方法(例えば、特許文献1)、ケーブル収納部材に防火シート巻き付ける方法(例えば、特許文献2)、またはこれらの組み合わせた方法(例えば特許文献3)等が知られている。

先行技術

0004

特開平9−23523号公報
特開平11−114084号公報
特開平4−209422号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記特許文献1は、防火材料でケーブルを被覆した状態となるためケーブルの燃焼を抑制することはできる。しかし、ケーブル収納部材の外部が高温に曝された場合、ケーブル収納部材が変形してしまうおそれがある。これに対して、特許文献2や特許文献3は、ケーブル収納部材に防火シート等を巻き付け、さらにステンレスバンド等を締め付けて固定するものであり、耐熱保護性は向上する。しかし、このような被覆構造は、美観性に欠ける。また、防火シートを取り外し可能な態様とすることにより、耐熱性が不十分となるおそれもある。

0006

本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、美観性、耐熱保護性等に優れた収納部材の被覆構造を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するため、本発明者は鋭意検討の結果、収納部材の外周面熱発泡性樹脂シートが被覆され、かつ収納部材と熱発泡性樹脂シートの間に断熱層が設けられていること特徴とする被覆構造体に想到し、本発明を完成させるに到った。

0008

すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。

0009

1.収納部材の被覆構造体であり、
収納部材は、上部開口部を有し、
収納部材の外周面に熱発泡性樹脂シートが被覆され、かつ当該収納部材と当該熱発泡性樹脂シートの間の少なくとも一部に断熱層が設けられていることを特徴とする被覆構造体。
2.上記収納部材は、横断面形状が凹型半円状、V字状、またはU字状のものであり、
上記収納部材の底面及び側面の外側に熱発泡性樹脂シートが被覆され、かつ当該収納部材と当該熱発泡性樹脂シートの間の少なくとも一部に断熱層が設けられていることを特徴とする1.に記載の被覆構造体。
3.上記断熱層が空気層及び/または断熱材層であることを特徴とする1.または2.に記載の被覆構造体。
4.少なくとも収納部材外周面に被覆された熱発泡性樹脂シートの端部が、接着剤で固定されていることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の被覆構造体。

発明の効果

0010

上記1.の被覆構造体は、収納部材の被覆構造体であり、収納部材の外周面に熱発泡性樹脂シートが被覆され、かつ当該収納部材と当該熱発泡性樹脂シートの間の少なくとも一部に断熱層が設けられていることを特徴とするものである。このような被覆構造体によれば、すっきりとした仕上がりとなり、美観性に優れる。また、収納部材が高温にさらされた場合は、優れた耐熱保護性が得られる。

図面の簡単な説明

0011

ケーブルが収納された収納部材の一例を示す斜視図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す斜視図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す斜視図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。
本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。

0012

1.収納部材
1a.開口部
2.熱発泡性樹脂シート
2a.重なり部
3.接着剤
4.断熱層
4a.空気層
4b.断熱材層
5.カバー
6.ケーブル
7.スペーサー
8.無機繊維質シート

0013

以下、本発明を実施するための形態について説明する。

0014

図1は、ケーブルが収納された収納部材の一例を示す斜視図である。
[収納部材]
本発明は、各種収納部材の被覆構造体に関するものであり、特に各種ケーブル等を収納する収納部材(1)(「ケーブル収納部材」ともいう。)に好ましく適用できるものである。本発明のケーブル収納部材は、ケーブル(6)が収納・取り出し可能な構造であれば特に限定されず、例えば、図1に示すような、筒状の長尺体図1−1)や、上部開口部(1a)を有する長尺体(図1−2)等が挙げられる。具体的に、筒状の長尺体としては、図1−1に示すような横断面形状が四角形の他、円形三角形多角形、等のものが挙げられる。また、上部開口部(1a)を有する長尺体としては、図1−2に示すような、横断面形状が底面と少なくとも2つ以上の側面からなる凹型の他、断面形状が半円状、V字状、U字状、等のものが挙げられる。その材質は、例えば、鋼板ステンレス鋼板亜鉛めっき鋼板、等の各種鋼板等が使用できる。

0015

本発明において、「収納部材(1)の外周面」とは、収納部材の外側表面部分のうち、空間に面した表面露呈部のことである。この収納部材の表面露呈部は、当該収納部材の設置場所や形状等により適宜設定されるものであり、例えば、収納部材(1)が天井や壁等の建築部材に接する場合には、建築部材に接する面を除く外側の面のことをいい、収納部材(1)が上記建築部材に接していない場合は、収納部材(1)の全周囲のことをいう。なお、上部開口部(1a)を有する長尺体の場合は、上部開口部を除く収納部材の外側の面、例えば、収納部材(1)の横断面形状が凹型の場合は、底面及び側面の外側の面が対象となる。本発明は、特に上部開口部(1a)を有する長尺体を用いた場合に好適である。以下、上部開口部(1a)を有する長尺体を例に説明する。

0016

[熱発泡性樹脂シート]
本発明の熱発泡性樹脂シート(2)は、火災等により周囲温度が所定の発泡温度に達すると発泡し、炭化断熱層を形成するものである。熱発泡性樹脂シート(2)としては、構成成分として樹脂成分、難燃剤発泡剤炭化剤及び充填剤を含有するものが好適である。このうち、樹脂成分としては、例えば、ビニル系樹脂ポリスチレン系樹脂ポリプロピレン系樹脂アクリル系樹脂ポリアミド系樹脂ポリウレタン系樹脂酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂等、難燃剤としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム等、発泡剤としては、例えば、メラミンジシアンジアミドアゾジカーボンアミド等、炭化剤としては、例えば、ペンタエリスリトールジペンタエリスリトール等、充填剤としては、例えば、二酸化チタン等が挙げられる。

0017

各成分の配合比率は、好ましくは、固形分換算で、樹脂成分100重量部に対して、難燃剤50〜1000重量部、発泡剤5〜500重量部、炭化剤5〜600重量部、及び充填剤10〜300重量部である。熱発泡性樹脂シート(2)の厚みは、適用部位等により適宜設定すれば良いが、好ましくは0.2〜10mm程度、より好ましく0.5〜6mm程度である。

0018

また、本発明の熱発泡性樹脂シート(2)は、上記構成成分を含むシートのみから構成されていてもよいが、少なくとも一方の面に繊維質シートが積層されていることが好ましい。これにより、熱発泡性樹脂シート(2)の強度を高めるとともに、形成された炭化断熱層の脱落防止効果を高めることができる。

0019

このような繊維質シートとしては、有機繊維、及び/または無機繊維を含むシートが挙げられ、好ましくは目付け100g/m2未満(より好ましくは5g/m2以上95g/m2以下、さらに好ましくは10g/m2以上90g/m2以下)である。

0020

有機繊維としては、例えば、パルプ繊維ポリエステル繊維ポリプロピレン繊維アラミド繊維ビニロン繊維ポリエチレン繊維ポリアリレート繊維PBO繊維ナイロン繊維アクリル繊維塩化ビニル繊維セルロース繊維等、またはそれらの織布、不織布等が挙げられる。有機繊維は、150℃程度の温度領域溶融して液体状態になるようなものであってもよいが、かかる温度領域で溶融しないものの方が好ましい。

0021

無機繊維としては、例えば、ロックウールガラス繊維シリカ繊維シリカアルミナ繊維カーボン繊維炭化珪素繊維等、またはそれらの織布、不織布等、さらに鉄、銅等の金属細線が挙げられる。このような無機繊維は、熱を加えても溶融せず、さらに補強材としても作用し、発泡した炭化断熱層を保持できるので、収納部材(1)からの脱落防止効果に優れている。特に無機繊維が網目構造を有していれば、熱発泡性樹脂シート(2)及びこれに熱を加えることにより形成される炭化断熱層をより効率よく補強することができ、収納部材(1)からの脱落を防止することができるので好ましい。

0022

繊維質シートは、無機繊維と有機繊維からなる複合シートであって、該無機繊維が網目状に配列されたシートであり、その少なくとも一方(一面)に有機繊維の織布又は不織布が積層され、無機繊維の網目の一部又は全部が有機繊維で塞がれているようなものが好ましい。無機繊維と有機繊維を組み合わせることにより、熱による溶融成分吸着され、継ぎ目部分剥れ等を防止することができる。また、網目を有機繊維で塞いでいれば、熱発泡性樹脂シート(2)製造時に無機繊維の網目構造が崩れにくく、簡便に製造することができる。

0023

図2は、本発明の被覆構造体の一例を示す斜視図である。また、図3は、本発明の被覆構造体の一例を示す横断面図である。

0024

本発明の被覆構造体は、収納部材(1)外周面の長手方向には、複数の熱発泡性樹脂シート(2)を設けることができる。該熱発泡性樹脂シート(2)同士の継ぎ目部分は、つき合わせても、重なり部を有していてもよいが、重なり部を有する方が好ましい。さらに、熱発泡性樹脂シート(2)は、所望の耐熱保護性に合わせて、2枚以上重ねて被覆してもよい。

0025

本発明は、図3に示すように、収納部材(1)の外周面に熱発泡性樹脂シート(2)が被覆され、かつ当該収納部材(1)と当該熱発泡性樹脂シート(2)の間の少なくとも一部に断熱層(4)が設けられている。例えば、図3−1に示すように断熱層(4)を収納部材(1)の底面のみに設けたり、図3−2に示すように収納部材(1)の外周面全てに設けたりする態様等、所望の部分に設ければよい。断熱層(4)を設けることにより、優れた耐熱保護性を有することができる。一般に、収納部材内部に収納されるケーブルとしては、耐熱温度が200〜400℃であるものが多く使用される。しかし、収納部材の外周面が火災等によって炎に曝されたり、高温に曝された場合、収納部材内部はケーブルの耐熱温度よりも高温に上昇するおそれがある。このような場合、収納されるケーブルが延焼する危険性がある。これに対して、本発明の被覆構造体のように、断熱層(4)を有することにより、収納部材の外周面が高温に曝された場合であっても、収納部材内部の温度上昇を抑制することができ、耐熱保護性を高めることができる。さらに、収納部材の外周面に概ね沿うように熱発泡性樹脂シートを施工できるため、すっきりとした仕上がりとなり、美観性にすぐれた被覆構造体を得ることができる。また、施工性においても好適である。

0026

本発明における断熱層(4)としては、例えば、空気層(4a)及び/または断熱材層(4b)が挙げられる。また、断熱層(4)の厚さは、所望の性能により適宜設定すればよい。
空気層(4a)を設ける方法としては、特に限定されないが、例えば、
・収納部材(1)の外周面にスペーサー(7)等を取り付けた後、熱発泡性樹脂シート(2)を被覆する方法(図4−1)、
・収納部材(1)の断面外周の長さに対して、余剰熱発泡樹脂シート(2)を用い、空気層(4a)が形成されるように被覆する方法(図4−2)、
等が挙げられる。なお、スペーサー(7)の形状は、空気層(4a)を設けることが可能であれば特に限定されない。また、その材質は、例えば、鉄、ステンレスアルミニウムアルミナチタン、銅等の金属が好ましい。本発明においてスペーサー(7)は、収納部材(1)の外周面の任意の箇所に設ければよいが、収納部材(1)の外周面を囲うように設けることもできる。このようなスペーサー(7)を設けることにより、耐熱保護性を高めることができる。

0027

また、断熱材層(4b)を設ける方法としては、特に限定されないが、例えば、
・収納部材(1)の外周面に断熱材を被覆した後、熱発泡性樹脂シート(2)を被覆する方法、
等が挙げられる。

0028

断熱材としては、例えば、ウレタンフォームフェノールフォームポリスチレンフォーム等の発泡系断熱材グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー等の繊維系断熱材等の公知の材料が使用でき、これらを収納部材(1)の外周面の少なくとも一部に被覆すればよい。これらの断熱材の被覆方法としては、乾式法あるいは湿式法のどちらでもよく、公知の方法で行えばよい。

0029

本発明では、収納部材(1)外周面に熱発泡性樹脂シート(2)を被覆する場合、少なくとも、収納部材(1)の外周面に被覆された熱発泡性樹脂シート(2)の端部が固定されていればよい。固定手段としては、例えば接着剤、固定具タッカーステープラ等)等(以下「接着剤等」ともいう。)を用いることができる。また、断熱層が空気層(4a)の場合は、必要に応じ、スペーサー(7)や収納部材(1)の任意の場所が接着剤等で固定されてもよい(図4)。断熱層が断熱材層(4b)の場合は、必要に応じ、断熱材層(4b)の任意の場所が接着剤等で固定されてもよく、断熱材層(4b)外周面全体が接着剤(3)で固定されている態様も好適である(図5)。

0030

本発明における接着剤(3)としては、例えば、アクリル樹脂シリコン樹脂エポキシ樹脂ビニル樹脂フェノール樹脂ポリエステル樹脂ウレタン樹脂パラフィン等を主原料とした水分散型水溶性型、溶剤型の接着剤等、公知のものを使用することができる。接着剤には、必要に応じて、上述した熱発泡性樹脂シートに配合されるような難燃剤、発泡剤、炭化剤、充填剤、等を添加することもできる。なお、本発明において、接着剤には粘着剤包含される。

0031

本発明の被覆構造体は、被覆方法に応じて熱発泡性樹脂シート(2)を発泡させる方向を設定することができる。熱発泡性樹脂シート(2)の発泡方向としては、収納部材(1)に対して、外側方向と内側方向がある。

0032

熱発泡性樹脂シート(2)の発泡方向が外側の場合、断熱層(4)としては空気層(4a)及び/または断熱材層(4b)が使用できる。具体的な被覆方法としては、例えば、
・断熱層(4)が空気層(4a)の場合は、収納部材(1)の外周面にスペーサー(7)等を取り付け、熱発泡性樹脂シート(2)をスペーサー(7)に接着剤等によりに固定させる方法、
・断熱層(4)が断熱材層(4b)の場合は、熱発泡性樹脂シート(2)を接着剤等により断熱材層(4b)に固定させる方法、
等が挙げられる。さらに、熱発泡性樹脂シート(2)として繊維質シートが積層されたものを使用する場合は、繊維質シートが断熱層側(収納部材側)となるように被覆することが好ましい。

0033

これに対して、熱発泡性樹脂シート(2)の発泡方向が内側の場合は、断熱層(4)として空気層(4a)を設け、好ましくは図4−2のように収納部材(1)の断面外周の長さに対して余剰の熱発泡性樹脂シート(2)を用い、空気層(4a)を形成する。具体的な被覆方法としては、例えば、
・熱発泡性樹脂シート(2)として繊維質シートが積層されたものを使用し、繊維質シートが外側となるように被覆する方法、
・熱発泡性樹脂シート(2)の外周面を無機繊維質シート(8)で覆う方法(図6)、
・熱発泡性樹脂シート(2)として繊維質シートが積層されたものを使用し、繊維質シートが外側となるように被覆し、さらにその外周面を無機繊維質シート(8)で覆う方法(図6)、
等が挙げられる。特に、上記無機繊維質シート(8)で覆うことにより、安定した発泡性を得ることができる。なお、無機繊維質シート(8)で覆う場合、少なくとも無機繊維質シート(8)の端部が接着剤等で固定されていればよい。

0034

上記無機繊維質シート(8)としては、不燃性を有するものが好ましい。上記無機繊維質シート(8)の目付けは、好ましくは100g/m2以上2000g/m2以下(より好ましくは200g/m2以上1500g/m2以下)である。このような範囲であることにより、高い遮炎性を発揮するとともに、高温下に晒された場合でも、形状保持性に優れ、かつ高い強度を保持することができる。また、熱発泡性樹脂シート(2)が均一な厚みの炭化断熱層を形成することができる。その作用機構は明らかではないが、火災時等の高温下に晒された場合、優れた強度を有する上記無機繊維質シート(8)は熱発泡性樹脂シート(2)の基材として作用するため、熱発泡性樹脂シート(2)が内側方向に均一に発泡し炭化断熱層を形成することができると推察される。

0035

上記無機繊維質シート(8)に使用される無機繊維としては、特に限定されないが、例えば、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カーボン繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維チタン酸カリウム繊維金属繊維、等が挙げられる。これらは2種以上組み合わせて使用することもできる。このような無機繊維は、優れた耐熱性を有し、高温下でも溶融しにくいため、本発明の効果を発揮することができる。また、本発明では、必要に応じて、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂シリコーン樹脂等の樹脂により処理された無機繊維を使用することもできる。

0036

上記無機繊維質シート(8)の態様としては、上記範囲を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、織物、不織布、組布、等いずれの態様であってもよい。また、これらは2種以上組み合わせて使用することもできる。その中でも特に、本発明では、織物を使用することが好ましい。これにより、本発明の効果をいっそう高めることができる。

0037

なお、本発明において、織物とは、無機繊維束撚りなどで拘束した繊維糸群により形成されるものであり、たて糸とよこ糸がほぼ直角に上下交錯することにより構成されるものである。その構造としては、平織り綾織り、朱子織り、たて二重織り、よこ二重織り、たてよこ二重織り、パイル織り、絡み織り、紋織り等が挙げられる。

0038

また、上記無機繊維質シート(8)は、耐熱温度が500℃以上(より好ましくは700℃以上)であることが好ましい。このような無機繊維質シートとしては、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ−アルミナ繊維、ステンレス鋼繊維、等の無機繊維より形成されるものが挙げられ、本発明では特に、シリカ繊維を含む繊維織物が好ましい。また、本発明では、必要に応じて、織物の片面及びまたは両面が、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂によりコーティングラミネート等されたものを使用することもできる。

0039

上記無機繊維質シート(8)の厚みは、0.1〜5mm(より好ましくは0.3〜2mm)であることが好ましい。このような範囲であることにより、本発明の効果がよりいっそう得られやすい。

0040

本発明の被覆構造体の施工方法としては、上記被覆構造体が得られる限り、特に限定されない。なお、接着剤は、施工時に適宜塗付すればよいが、予め熱発泡性樹脂シート(2)の片方の面に塗付してもよい。

0041

図7は、本発明の被覆構造体の別の一例を示す斜視図である。
図7に示すように、本発明の被覆構造体は、収納部材(1)の開口部(1a)を熱発泡性樹脂シート(2)で覆うように、収納部材(1)全周囲に熱発泡性樹脂シート(2)を被覆した態様とすることもできる。このような場合、本発明の効果をいっそう向上させることができる。

0042

本発明において、収納部材(1)全周囲に熱発泡性樹脂シート(2)を被覆する態様としては、収納部材(1)の全周囲が、熱発泡性樹脂シート(2)によって包囲されていればよく、例えば、
・収納部材(1)の外周面に断熱層(4)を設け、さらに、収納部材(1)の全周囲に熱発泡性樹脂シート(2)を巻きつけ被覆した態様(図8−1)、
・収納部材(1)の外周面に断熱層(4)、熱発泡性樹脂シート(2)を設け、さらに、収納部材(1)の開口部(1a)を覆うように別の熱発泡性樹脂シート(2)を被覆した態様(図8−2)、
等が挙げられる。なお、このような態様では、熱発泡性樹脂シート(2)の重なり部(2a)を設けることができ、この重なり部(2a)を設ける場所は、特に限定されず適宜設定することができる。また、図9に示すように熱発泡性樹脂シート(2)を収納部材(1)の全周囲に巻きつけ端部を接着剤で固定することもできる。

0043

図10は、本発明の被覆構造体の別の一例を示す横断面図である。
図10に示すように、本発明の被覆構造体は、収納部材(1)の開口部(1a)にカバー(5)を有することができる。カバー(5)の形状は、収納部材(1)の開口部(1a)を覆うことができるものであれば特に限定されない。また、その材質は、特に限定されないが、収納部材(1)と同様のものを使用することが好ましい。

0044

カバー(5)を有する場合の態様としては、本発明の被覆構造体を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、
・収納部材(1)の開口部(1a)をカバー(5)で覆った後、少なくとも収納部材(1)の外周面に断熱層(4)を設け、さらに、収納部材(1)の全周囲に熱発泡性樹脂シート(2)を巻きつけ被覆した態様(図10−1)、
・収納部材(1)の開口部(1a)をカバー(5)で覆った後、少なくとも収納部材(1)の外周面に断熱層(4)、熱発泡性樹脂シート(2)を設け、さらに、収納部材(1)の開口部(1a)を覆うように別の熱発泡性樹脂シート(2)を被覆した態様(図10−2)、
・収納部材(1)の外周面に断熱層(4)、熱発泡性樹脂シート(2)を被覆した後、開口部(1a)をカバー(5)で覆い、さらに、別の熱発泡性樹脂シート(2)で被覆した態様(図10−3)、
等が挙げられる。これにより、本発明の効果をいっそう高めることができる。

0045

また、本発明の効果を著しく阻害しない範囲内であれば、表面保護性、意匠性等を高める目的で、公知の保護層及び/または化粧層を熱発泡性樹脂シートの上に積層することもできる。このような保護層及び/または化粧層としては、例えば、JIS A6909建築用仕上塗材、JIS K5658建築用耐候性上塗り塗料、JIS K5660つや合成樹脂エマルションペイント、JIS K5663 合成樹脂エマルションペイント、JIS K5668合成樹脂エマルション模様塗料等に規定されるものや、各種シート材料等、あるいは、金属、プラスチック等からなるフィルム材料等が挙げられ、これらを公知の方法で積層すればよい。

0046

以下に具体的な実施例を示す。
(熱発泡性樹脂シート1の製造)
アクリル樹脂100重量部、メラミン90重量部、ジペンタエリスリトール90重量部、ポリリン酸アンモニウム320重量部、酸化チタン100重量部を主成分する混合物を温度120℃に設定した加圧ニーダー混練して熱発泡性樹脂シート用混練物を調製後、ガラス不織布(目付け30g/m2、厚さ0.25mm)上に混練物を積層し圧延ローラーによってシート状に加工し、膜厚3mmの熱発泡性樹脂シート1(300mm×500mm)を作製した。

0047

(熱発泡性樹脂シート2の製造)
熱発泡性樹脂シート1と同様の製造方法により、膜厚1.5mmの熱発泡性樹脂シート2(300mm×500mm)を作製した。

0048

(熱発泡性樹脂シート3の製造)
熱発泡性樹脂シート1と同様の製造方法により、膜厚3mmの熱発泡性樹脂シート3(300mm×1000mm)を作製した。

0049

試験例1)
ステンレス鋼製の収納部材(凹型:底面幅100mm、側面高さ60mm、長さ500mm、厚み3.2mm)の外周面に、断熱材としてロックウール(厚さ10mm)を被覆した。次いで、作製した熱発泡性樹脂シート1のガラス不織布側が断熱材層側となるように、熱発泡性樹脂シートをアクリル系接着剤で貼り付け、余ったシート端部は切断し、図2に例示される被覆構造体1を得た。
(評価1)
上記被覆構造体1を試験体とし、収納部材底面の外部のみを、ISO834の加熱曲線に準じて1時間加熱試験を行なった。またその際、収納部材内部の底面における温度変化を測定した。その結果、収納部材の外側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

0050

(試験例2)
ステンレス鋼製の収納部材(凹型:底面幅100mm、側面高さ60mm、長さ500mm、厚み3.2mm)の外周面に、空気層(厚さ5mm)を形成するための、スペーサー(鉄製)を設置した。次いで、作製した熱発泡性樹脂シート1のガラス不織布側がスペーサー側(断熱層側)となるように、アクリル系接着剤で貼り付け、余ったシート端部は切断し、図4−1に例示される被覆構造体2を得た。
上記被覆構造体2について、上記評価1の評価を行った結果、収納部材の外側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

0051

(試験例3)
被覆構造体2の熱発泡性樹脂シート1に代えて、熱発泡性樹脂シート2を2枚積層して使用した以外は被覆構造体2と同様の方法で、被覆構造体3を得た。なお、熱発泡性樹脂シート2を2枚積層して使用する際は、1枚目に被覆した熱発泡性樹脂シートの上に、2枚目の熱発泡性樹脂シートの不織布側をアクリル系接着剤で貼り付けて積層した。
上記被覆構造体3について、上記評価1の評価を行った結果、収納部材の外側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

0052

(試験例4)
ステンレス鋼製の収納部材(凹型:底面幅100mm、側面高さ60mm、長さ500mm、厚み3.2mm)の底面外付近に、空気層が形成されるように、作製した熱発泡性樹脂シート1のガラス不織布側が外側となるように被覆し、収納部材の側面と熱発泡性樹脂シート1の端部をアクリル系接着剤で貼り付け、図4−2に例示される被覆構造体4を得た。
上記被覆構造体4について、上記評価1の評価を行った結果、収納部材の内側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

0053

(試験例5)
試験例4で得られた被覆構造体4の外側を、さらに無機繊維質シート(シリカ繊維織物(朱子織り)、目付け700g/m2、厚さ0.7mm)で覆い、その端部をアクリル系接着剤で貼り付け、図6に例示される被覆構造体5を得た。
上記被覆構造体5について、上記評価1の評価を行った結果、収納部材の内側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

0054

(試験例6)
ステンレス鋼製の収納部材(凹型:底面幅100mm、側面高さ60mm、長さ500mm、厚み3.2mm)の底面外周付近に、空気層が形成されるように、作製した熱発泡性樹脂シート3のガラス不織布側が外側となるように被覆し、収納部材の側面と熱発泡性樹脂シート3の端部、及び熱発泡性樹脂シート3の巻きつけ端部をアクリル系接着剤で貼り付け、図8−1に例示される被覆構造体6を得た。
上記被覆構造体6について、上記評価1の評価を行った結果、収納部材の内側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

実施例

0055

(試験例7)
試験例6で得られた被覆構造体6の外側を、さらに無機繊維質シート(シリカ繊維織物(朱子織り)、目付け700g/m2、厚さ0.7mm)で覆い、その端部をアクリル系接着剤で貼り付け、被覆構造体7を得た。
上記被覆構造体7について、上記評価1の評価を行った結果、収納部材の内側方向に均一な炭化断熱層が形成され、良好な耐熱保護性能を示した。また、収納部材内部の温度上昇も200℃以下に抑制することができた。

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