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技術 高Ni厚鋼板の製造方法

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 大塚貴之森敬祐松本恭平石橋寿啓
出願日 2018年1月30日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2018-013714
公開日 2019年8月8日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2019-131852
状態 未査定
技術分野 鋼の加工熱処理
主要キーワード 加熱昇温過程 試験水準 収縮度合い 板厚変化率 バンド間隔 中間加熱 貯蔵用タンク Ni濃化層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

熱処理後に、表面研削量が少なく、焼減りが少ない高Ni厚鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。

解決手段

質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.02〜1.5%、Mn:0.1〜2.0%、Ni:2.0〜10%、P:0.005%以下、S:0.002%以下および残部がFeおよび不可避的不純物で構成される化学成分を有するスラブを加熱し、その後、均質化処理を行わないか、均質化処理を行う場合は、保持温度は1200℃以下、かつ、加熱時間10時間以下とし、圧下比が少なくとも2まで粗圧延を行い、1180℃以上1250℃以下の温度で1.5時間以上5時間以下の中間加熱を行い、その後に仕上げ圧延を行う。

概要

背景

高Ni厚鋼板は、造船橋梁建築海洋構造物圧力容器タンクラインパイプ液化天然ガス貯蔵用タンクなどの用途に使用されている。特に、高Ni厚鋼板は、液化天然ガスの貯蔵用タンクにおけるような、−160℃以下の極低温での靱性が要求される用途に使用することが有効である。このような高Ni厚鋼板の製造方法として特許文献1〜9に記載されるような鋼板の製造方法が開示されている。

高Ni厚鋼板を含め、厚鋼板を製造する際には、圧延成形後にしばしば、焼なまし焼鈍)、焼戻し焼入れ等の熱処理と呼ばれる工程を経るが、これは残留応力除去や組織制御などの材質を調整することを目的としている。

熱処理工程においては、加熱温度冷却速度を制御することで所望の強度や成形性等の機械的性質を得るが、熱処理方法によっては、望まない残留応力が発生することなどにより、形状や寸法が変化し、格落ちとなる場合がある。

このような課題に対し、例えば特許文献10には、押し付けロールによる形状矯正をしながら熱処理を行う方法が示されており、熱処理を施すことによって発生する板の反り等の形状変化に対応している。また、特許文献11には、熱処理前プレス矯正を行う方法が示されている。

しかしながら、これらの方法では、熱処理による板の反り、たわみ、じれ等の変形による形状変化には対応できるものの、あくまでも矯正であるので、加熱および冷却時の相変態による、板幅板厚板長自体が大きく変化する寸法変化には対応できず、しばしば切削研磨等の鋼板の機械的手入れ工程の追加や格落ち(不良品)となっていた。

特許文献12には、所定の板寸法に切断する機能を熱処理工程に追加することで、板寸法が変化した際にも対応が可能なようになっている。
しかしながら、特許文献12の技術によっても、熱処理により設計予定の大きさより板が収縮した場合は、足りない長さを補うことができず、やはり歩留りの悪化につながっていた。

概要

熱処理後に、表面研削量が少なく、焼減りが少ない高Ni厚鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.02〜1.5%、Mn:0.1〜2.0%、Ni:2.0〜10%、P:0.005%以下、S:0.002%以下および残部がFeおよび不可避的不純物で構成される化学成分を有するスラブを加熱し、その後、均質化処理を行わないか、均質化処理を行う場合は、保持温度は1200℃以下、かつ、加熱時間10時間以下とし、圧下比が少なくとも2まで粗圧延を行い、1180℃以上1250℃以下の温度で1.5時間以上5時間以下の中間加熱を行い、その後に仕上げ圧延を行う。

目的

本発明は、上記実情に鑑み、高Ni厚鋼板表面に多量のスケールを生成させず、熱処理後に、焼減りが少ない高Ni厚鋼板およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.02〜1.5%、Mn:0.1〜2.0%、Ni:2.0〜10%、P:0.005%以下、S:0.002%以下および残部がFeおよび不可避的不純物で構成される化学成分を有するスラブを加熱し、その後、均質化処理を行わないか、均質化処理を行う場合は、保持温度1200℃以下、かつ、加熱時間10時間以下とし、圧下比が少なくとも2まで粗圧延を行い、1180℃以上1250℃以下の温度で1.5時間以上5時間以下の中間加熱を行い、その後に仕上げ圧延を行うことを特徴とする高Ni厚鋼板の製造方法。

請求項2

前記スラブが、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下、B:0.01%以下、Cr:1.5%以下、Cu:1.0%以下、の1種、または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高Ni厚鋼板の製造方法。

請求項3

前記スラブが、前記Feの一部に代えて、質量%で、Mo:1.0%以下、W:0.5%以下、V:0.5%以下、の1種、または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高Ni厚鋼板の製造方法。

請求項4

前記スラブが、前記Feの一部に代えて、質量%で、Al:0.05%以下、を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の高Ni厚鋼板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、高Ni厚鋼板の製造方法に関する。

背景技術

0002

高Ni厚鋼板は、造船橋梁建築海洋構造物圧力容器タンクラインパイプ液化天然ガス貯蔵用タンクなどの用途に使用されている。特に、高Ni厚鋼板は、液化天然ガスの貯蔵用タンクにおけるような、−160℃以下の極低温での靱性が要求される用途に使用することが有効である。このような高Ni厚鋼板の製造方法として特許文献1〜9に記載されるような鋼板の製造方法が開示されている。

0003

高Ni厚鋼板を含め、厚鋼板を製造する際には、圧延成形後にしばしば、焼なまし焼鈍)、焼戻し焼入れ等の熱処理と呼ばれる工程を経るが、これは残留応力除去や組織制御などの材質を調整することを目的としている。

0004

熱処理工程においては、加熱温度冷却速度を制御することで所望の強度や成形性等の機械的性質を得るが、熱処理方法によっては、望まない残留応力が発生することなどにより、形状や寸法が変化し、格落ちとなる場合がある。

0005

このような課題に対し、例えば特許文献10には、押し付けロールによる形状矯正をしながら熱処理を行う方法が示されており、熱処理を施すことによって発生する板の反り等の形状変化に対応している。また、特許文献11には、熱処理前プレス矯正を行う方法が示されている。

0006

しかしながら、これらの方法では、熱処理による板の反り、たわみ、じれ等の変形による形状変化には対応できるものの、あくまでも矯正であるので、加熱および冷却時の相変態による、板幅板厚板長自体が大きく変化する寸法変化には対応できず、しばしば切削研磨等の鋼板の機械的手入れ工程の追加や格落ち(不良品)となっていた。

0007

特許文献12には、所定の板寸法に切断する機能を熱処理工程に追加することで、板寸法が変化した際にも対応が可能なようになっている。
しかしながら、特許文献12の技術によっても、熱処理により設計予定の大きさより板が収縮した場合は、足りない長さを補うことができず、やはり歩留りの悪化につながっていた。

先行技術

0008

特開平09−143557号公報
特開2016−183387号公報
特開2014−34708号公報
特開2011−241419号公報
特開2011−219849号公報
特開平7−316654号公報
国際公開第2010/038470号
国際公開第2012/005330号
国際公開第2013/046357号
特開2005−230914号公報
特開2005−226106号公報
特開2001−25810号公報

発明が解決しようとする課題

0009

相変態を伴う熱処理によって板寸法が変化する現象は、古くから知られていた。例えば、焼入れによって生じるマルテンサイト相は、フェライト相パーライト相に比べて密度が低いため、全体的に体積膨張する。一方、加熱により、オーステナイト化する場合は、逆に体積が収縮する。

0010

加熱と冷却を行う熱処理過程において、この膨張と収縮はほぼ発生する。その際に、熱処理中に発生する膨張量と収縮量が最終的に相殺され、熱処理後にほぼゼロとなれば、熱処理前の寸法と、熱処理工程を経た後の寸法がほとんど変化しないことになるが、実際はそのようなことは稀である。

0011

さらに、厚鋼板の熱処理過程において、合金元素として含まれるNi量が高い、高Ni厚鋼板を熱処理する場合に、「焼減り」と呼ばれる板厚が顕著に減少する現象があり、歩留りの悪化につながっていた。そのため、熱処理工程を経ても、寸法変化の少ない高Ni厚鋼板の製造方法が求められていた。

0012

特許文献7〜9には、それぞれ、Niの偏析が少ない高Ni厚鋼板とその製造方法が記載されている。この特許文献7〜9に記載された製造方法によれば、焼き減りの少ない高Ni厚鋼板を製造することができた。しかしながら、特許文献7〜9に記載された製造方法では、熱間粗圧延前に、鋳造したスラブ(鋳片)に対し、1250℃以上の高温で長時間、均質化処理(ソーキング)を施す必要がある。

0013

粗圧延前の均質化処理(均熱処理、ソーキング)が1250℃以上の高温で長時間行われると、高Ni厚鋼板の表面には、しばしば多量のスケール酸化物)が生成する。厚鋼板に限らず、高Ni鋼のこのスケールは、地金に強固に密着しているため、圧延ラインにおけるデスケーリングでも完全には除去できない。スケールが残ると、焼入れ後に鋼板の表面に疵が残る場合が多い。このとき、表面を酸洗機械研削により研削する必要があるため、通常は要求の製品厚よりも厚めに製造し、表面研削を行っても下限板厚を下回らないように工夫している。このため、歩留りが悪化しているという実態がある。

0014

本発明は、上記実情に鑑み、高Ni厚鋼板表面に多量のスケールを生成させず、熱処理後に、焼減りが少ない高Ni厚鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0015

上記の課題を解決するための本発明の要旨は次の通りである。
(1)質量%で、
C:0.03〜0.10%、
Si:0.02〜1.5%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:2.0〜10%、
P:0.005%以下、
S:0.002%以下および残部がFeおよび不可避的不純物で構成される化学成分を有するスラブを加熱し、
その後、均質化処理を行わないか、均質化処理を行う場合は、保持温度1200℃以下、かつ、加熱時間10時間以下とし、
圧下比が少なくとも2まで粗圧延を行い、
1180℃以上1250℃以下の温度で1.5時間以上5時間以下の中間加熱を行い、
その後に仕上げ圧延を行うことを特徴とする高Ni厚鋼板の製造方法。
(2)前記スラブが、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Ti:0.1%以下、
Nb:0.1%以下、
B:0.01%以下、
Cr:1.5%以下、
Cu:1.0%以下、
の1種、または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の高Ni厚鋼板の製造方法。
(3)前記スラブが、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Mo:1.0%以下、
W:0.5%以下、
V:0.5%以下、
の1種、または2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の高Ni厚鋼板の製造方法。
(4)前記スラブが、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Al:0.05%以下、
を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載の高Ni厚鋼板の製造方法。

発明の効果

0016

本発明によれば、均質化処理を施さないか、最小限に抑えることにより、スケールが少ないことから、スケールに由来する表面のスケール疵が少ないため研削量が少なく、かつ、熱処理後に、焼減りが少ない高Ni厚鋼板の製造方法を提供することができる。これにより、本発明においては、粗圧延前の均質化処理(ソーキング処理)と、スケール疵対策としての板厚を余分に付与することが無くなり、さらにスケール疵自体で格落ちする可能性も低下し、低コスト化高生産性化が図ることができる。

図面の簡単な説明

0017

板厚方向に合金元素が層状の濃度分布を有する鋼板において、加熱過程での各層の変形過程を説明する図である。
本発明の工程と従来の温度工程の差異((A)従来技術、(B)本発明)を説明する図である。

0018

本発明者が高Ni厚鋼板の焼減りについて鋭意検討した結果、焼減りは凝固時のミクロ偏析が起因となってできるバンド組織に由来することが解明された。

0019

この解明の経緯について説明する。
特に合金元素として多量にNiを含む高Ni厚鋼板において、例えばオーステナイトが生成し始める温度であるAc1以上に加熱する熱処理を施した際に、熱処理前後の寸法変化が顕著である。寸法が変化する方向について調べたところ、板幅方向、板厚方向、板長方向のうち、特に焼減りを起こす板厚方向での寸法変化が顕著であり、板幅方向、板長方向では、どちらも板厚方向の変化の半分程度の寸法変化であった。

0020

そこで、本発明者は、板幅方向、板長方向の寸法変化が比較的小さく、同じ程度であるのに対し、熱処理後に板厚方向だけに顕著に寸法変化が発生する理由を解明するため、高Ni厚鋼板の各部において詳細な元素分析を行った。
その結果、従来通常の高Ni厚鋼板は、板厚方向に、Niの濃度が高い濃化層と、上記濃度が低い欠乏層が、繰り返しミクロに積層されて構成されているバンド組織となっていることが明らかとなった。このバンド組織は、特に、本発明が対象とするような厚鋼板では、さらに顕著に形成されやすくなっていた。また、焼減りが起こった熱処理後においても、このバンド組織はそのまま残留していた。

0021

バンド組織は、いってみれば、ある程度、板幅方向、板長方向に均一な濃度を有する薄い層が、複数、板厚方向に積層しているような構造をとっている。すなわち、板幅方向、板長方向では、Niの濃度変化が乏しいのに対し、板厚方向では、場所によるNiの濃度変化が著しい。

0022

Niの濃度変化が乏しい板幅方向、板長方向では、熱処理前後の寸法変化が比較的小さいことから、板厚方向への寸法変化が大きいのは、この板厚方向へのNiの濃度変化(濃化層と欠乏層の存在)が原因となり、熱処理時の変態あるいは逆変態時に、ある一つのNiの濃化層とその隣のNi濃度の異なる層で相変態のタイミングがずれるため、変態膨張あるいは収縮によるひずみを補償するために生じる塑性変形が起因していると考えられた。

0023

この点についてさらに説明する。
図1に示すL1を最も低い温度で相変態する層とする。加熱昇温していくと、積層した各濃化層および各非濃化層(欠乏層)の組成が各々異なることから、各層が実際に相変態する温度には差が生じる。すなわち、昇温の際に、低い温度で先に相変態して収縮する層L1と、高い温度で後から相変態して収縮する層L2〜LNが生じ、各層の相変態と、相変態による寸法変化にタイムラグが生じる。そのため、図1(A)の矢印の長さ、L1収縮量1、L2収縮量2で表現したように、寸法の収縮度合いにL1とL2で差が生じる。相変態による体積変化は大きいため、最も相変態温度が低く、加熱昇温過程で先に相変態する層L1において相変態が起こると、L1収縮力3により、板長方向、板幅方向、板厚方向に長さが収縮しようとする(図1(B)参照)。しかしながら、L1の隣の層L2はまだ相変態を起こしていないので、層L1も、それほど板長方向、板幅方向には長さが収縮できない。なぜなら、層L1が収縮しようとしても、長さが変化していない隣の層L2からL1への拘束力4に拘束されて、板長方向、板幅方向の長さを変化させることが困難になるからである。そのため、先に相変態した層L1の実際のL1収縮力5は、拘束されている板長方向、板幅方向以外の残る方向である、板厚方向に働くので、この方向に主に収縮し(図1(C)参照)、本来収縮すべき量より板長方向、板幅方向は長い長さのままでL1の相変態は完了する。その後温度が上昇し、L2が相変態し、板長方向、板幅方向に収縮しようとしても、今度は、本来収縮すべき量より板長方向、板幅方向は長い長さのままであるL1に拘束されて、この方向に十分に収縮することができず、L2はL1と同様に板厚方向に過剰に収縮すると考えられる。このような加熱過程の寸法変化により、各層の収縮は板厚方向に起こりやすく、全体としても、板厚方向に大きく収縮すると考えられる。冷却降温時には、逆に膨張力が働くが、同様に各層に拘束力が働くことによって、板厚方向の変化が大きくなると考えられた。
なお、図1においては説明の便宜上、最表層のL1を最も低い温度で相変態する層としたが、必ずしも、最表層が、最も低い温度で相変態する層ではない。また、各層の変態の順番は、製造条件や成分によって異なるために、特段規則性を有するものでもない。

0024

そこで、この板厚方向への合金元素の濃度変化を把握するために、最大濃度最小濃度との比で評価したNiミクロ偏析度として、Niの濃度変化を分析した。

0025

その結果、Niミクロ偏析度の大きな高Ni厚鋼板を熱処理すると、熱処理前後で、板厚方向に大きな寸法変化、すなわち焼減りが起こることが明らかとなった。
そのため、Niミクロ偏析度を小さくし、あるいは、Niのミクロ偏析を無くしてバンド組織を解消すれば、焼減りも無くなると考えられた。
実際に、特許文献7〜9には、Niの偏析が少ない高Ni厚鋼板が記載されているが、このような偏析の少ない高Ni厚鋼板を熱処理した結果、焼減りが低減されていることが確認された。なお、本発明でいう「ミクロ偏析」とは、いわゆる鋳造のマクロ偏析ではないという趣旨の意味であって、組織オーダーが必ずしもミクロンオーダーであるという意味ではない。

0026

以下本発明について詳細に説明する。本発明の高Ni厚鋼板は、板厚4mm以上の鋼板である。より好ましくは6mm以上の厚さの鋼板である。

0027

本発明に規定する各製造条件の限定理由を説明する。
最初に本発明の高Ni厚鋼板の製造方法の製造工程の条件について説明する。本発明の製造工程の条件は、Niのミクロ偏析を低減(バンド組織を低減)させ、それにより焼減りを防止させるためのものである。

0028

後述する本発明に限定する化学成分を有するスラブに、熱間圧延を施して高Ni厚鋼板を製造する。熱間圧延に供するスラブは、連続鋳造や鋳造、分塊圧延により得たものでよいが、それらに熱間加工または冷間加工を加えたものであってもよい。
本発明の高Ni厚鋼板の製造方法において、特徴となる製造条件は以下の熱間圧延工程である。

0029

(均質化処理:行わないか、保持温度1200℃以下、かつ、加熱時間10時間以下)
焼減りの原因となるバンド組織は、スラブや鋼材を、従来技術として図2(A)に示すスラブソーキング(均質化処理)条件のように、所定の高温以上に所定の長時間以上保つことで無くすことができる。
本発明の条件で、粗圧延と仕上げ圧延を行えば、均質化処理を行わなくてもNiの濃化層(バンド組織)は解消することができる。しかし、脱水素ポロシティと呼ばれる空隙の低減が必要な場合には、均質化処理が有効である。粗圧延前に生成するスケールの量は高温、長時間となるにつれて増加する。このため、粗圧延前の均質化処理を保持温度1200℃超、または、加熱時間10時間超で行うと、スケールが多くなる。これを抑制するために、均質化処理を行う場合は、図2(B)に示すスラブソーキング条件のように、保持温度1200℃以下、かつ、加熱時間10時間以下とすることにより、温度×時間を低くし、スケールの発生を低減させる。なお、均質化処理を行う場合の保持温度は、通常通り900℃以上が好ましく、1000℃以上がより好ましい。
このようにスラブ段階での均質化処理が低温化、短時間化すれば、鋼板の表面に生成するスケールが薄くなるため、圧延ラインでのデスケーリングによって除去可能となり、スケール疵起因の歩留り悪化を防ぐことが可能となる。粗圧延前の均質化処理(ソーキング)が、本発明のような低温かつ短時間条件でない通常通りの条件の場合は、しばしば高Ni鋼の場合には圧延ラインにおけるデスケーリングでスケールが完全には除去できず、焼入れ後に表面疵として残る。

0030

一方で、均質化処理を行わないか、均質化処理を低温、短時間とすると、そのままでは、Niのミクロ偏析が十分に低減しない。そこで、本発明においては、Niのミクロ偏析の拡散、低減を、粗圧延と、さらに、粗圧延と仕上げ圧延の間の中間加熱によって行う。

0031

(粗圧延:圧下比が少なくとも2)
本発明において、ここでいう圧下比とは、スラブ厚粗圧延後の板厚との比である。本発明では、粗圧延後、仕上げ圧延前に後述する加熱処理(中間加熱)を施すため、ここでいう圧下比とは、言い換えると、スラブ厚と中間加熱前の板厚との比ということもできる。
バンド組織を形成するNiの濃化層の拡散(偏析拡散)に必要な温度と時間は、偏析の濃度とバンド間隔(拡散距離)に依存する。偏析の濃度は鋳造時に決定されるものであるが、バンド間隔は圧延によって短距離化が可能であり、粗圧延後に後述する中間加熱を行うことで効率的に偏析拡散が可能となる。
すなわち、粗圧延において、中間加熱を行う前に、圧下比が少なくとも2まで粗圧延を行う。これにより、バンド組織におけるNiの濃度が高い層(Ni濃化層)の間隔を狭くできる。その結果、均質化するためのNiの拡散距離が短くなるため、後述する中間加熱条件を、低温化、短時間化(但し、バンド組織を低減できる程度には高温、長時間であるように)できる。
圧下比が2未満であると、粗圧延において、Niの拡散が十分に促進されず、Niが偏析してバンド組織が形成される。その結果、焼減りを低減できない。そのため、圧下比を2以上とした。圧下比の上限については特に限定しないが、製造施設運用上、20以下とすることが好ましい。

0032

粗圧延前の加熱は、粗圧延が可能な温度まで行う。粗圧延が行えればよいので、前述のように、その前の均質化処理(ソーキング)は行わなくて良いか少なくとも短時間、低温で済む。均質化処理がマイルドになる分、コストダウンと、品質向上が図れる。粗圧延直前スラブ温度は、通常通り、950℃以上、1230℃以下とすることが好ましい。加熱温度があまり高すぎると、スケールの生成が増加するためである。加熱時間はスラブの大きさに応じて適宜決定すればよい。

0033

(粗圧延と仕上げ圧延の間の中間加熱:1180℃以上1250℃以下の温度で1.5時間以上、5時間以下)
圧下比を2以上とした粗圧延後に中間加熱を行い、粗圧延と中間加熱の相乗効果によりバンド組織を低減させる。粗圧延と仕上げ圧延の間において、1180℃以上1250℃以下の温度で1.5時間以上、5時間以下加熱する、中間加熱を施すことは、バンド組織を低減し、焼減りを防止するために重要な工程である。通常、この成分系の鋼(高Ni鋼)の中間加熱は、偏析を拡散させるためではないので、通常は、本発明のような、高温長時間では行わない。
この中間加熱において、加熱温度が1180℃未満、または、加熱時間が1.5時間未満の場合、Niの拡散が十分に促進されず、Niが偏析してバンド組織が形成されるため、焼減りを低減できない。そのため、1180℃以上の温度で1.5時間以上加熱するとした。
一方、中間加熱条件を、1250℃超、あるいは、5時間超とすると、鋼板の表面性状を悪化させることやコストダウンを図ることが困難となるので、1250℃以下、5時間以下である必要がある。
本発明の中間加熱条件は、通常の中間加熱条件と比較すれば、高温、長時間ではある。しかしながら、本発明ではこの中間加熱条件以上にスケールを生成させる、図2(A)に示したような通常の粗圧延前の均質化処を行わないか、均質化処理を行う場合も図2(B)のように低温かつ短時間条件としている。そのため、図2(A)と(B)を比較して理解できるように、本発明では、1200℃超に保持される時間が短いため、スケールを生成させる、全工程トータルでの1200℃超に保持される温度×時間が小さい。その結果、中間加熱後に、スケールの生成がないか、少ないためにスケールの除去が容易であり、スケールの不完全除去が発生することはない。

0034

中間加熱を施した高Ni厚鋼板に、仕上げ圧延を施す。仕上げ圧延の条件は特に限定されるものではないが、通常通り、900〜1100℃の温度で、圧下比1〜30程度で行えばよい。仕上げ圧延後は、熱処理を施す。熱処理としては、例えば、通常の条件の、焼入れ、焼戻しなどが挙げられる。

0035

本発明の高Ni厚鋼板の製造方法における特徴的な製造条件をまとめると、以下のとおりである。
1.粗圧延前の均質化処理を行わないか、行う場合は低温かつ短時間にして、スケール疵の発生を防止すること。
2.粗圧延の圧下比を大きくする(バンド組織のバンド間隔を短距離化)こと。
3.中間加熱を、大きなコストアップにならない程度(鋼材の表面性状を悪化させない程度)に高温長時間化して、バンド組織を低減すること。
この3つを組み合わせて、熱処理時に焼減りを起こさず(バンド組織が無いか少ない)、かつ、スケール疵対策として板厚を余分に付与する必要がない高Ni厚鋼板の製造方法を提供するものである。

0036

次に、本発明が製造の対象とする高Ni厚鋼板、およびその材料となるスラブの化学成分の限定理由を説明する。なお、化学成分についての「%」はすべて質量%を意味する。

0037

(C:0.03〜0.10%)
Cは、強度、焼入性、靱性が向上するため、0.03%以上添加する。一方、その含有量が0.10%を超えると、靭性および脆性亀裂伝播停止性能が低下し、溶接性が悪くなる。よって、Cは、0.03〜0.10%含有させる。C量は、0.05%以上、0.10%以下がさらに好ましい。

0038

(Si:0.02〜1.5%)
Siは、安価な脱酸剤であり、さらに、固溶強化により強度が向上するため、0.02%以上添加する。一方、その含有量が1.5%を超えると、表面性状が低下するため上限を1.5%とする。Si量は、0.3%以上、1.2%以下がさらに好ましい。

0039

(Mn:0.1〜2.0%)
Mnは、脱酸剤であり、さらに、強度、焼入性、靱性が向上するため、0.1%以上添加する。一方、その含有量が2.0%を超えると、焼減りが増加し、また、靭性が低下するため上限を2.0%とする。Mn量は、0.3%以上、1.8%以下がさらに好ましい。

0040

(Ni:2.0〜10%)
Niは、本発明で添加される合金元素において、最も重要な元素である。Niは、耐食性が向上するため、2.0%以上添加する。一方、本発明ではNiの偏析を低減させる必要があるが、その含有量が10.0%を超えると、Niの偏析が十分に低減しないため、10%以下とする。また、10.0%を超えると、コストが上昇する。Ni量は、2.0%以上、9.5%以下がさらに好ましい。

0041

(P:0.005%以下)
Pは、不純物として鋼中に存在し、0.005%を超えると、粒界に偏析して靭性が低下する原因となるため、その含有量を0.005%以下とする。Pの含有量はできるだけ小さくするのがよく、Pの好ましい含有量は0.003%以下である。下限は特に限定しないが、製造コストの兼ね合いから、0.001%以上とすることが好ましい。

0042

(S:0.002%以下)
Sは、不純物として鋼中に存在し、0.002%を超えると、脆性破壊の原因となる延伸形状のMnSが多量に生成して靱性が低下する原因となるため、その含有量を0.005%以下とする。Sの含有量はできるだけ小さくするのがよく、Sの好ましい含有量は0.001%以下である。下限は特に限定しないが、製造コストの兼ね合いから、0.0005%以上とすることが好ましい。

0043

上記が必須添加元素、あるいは不純物として含まれる元素についての限定である。残部はFeおよび不可避的不純物である。上記に挙げられていない不可避的不純物として、例えば、Nがある。Nは、不純物として鋼中に存在し、0.05%を超えると、鋼中に固溶するN量の増加や析出物の生成によって靭性の低下の原因となるため、その含有量を0.05%以下とすることが好ましい。Nの含有量はできるだけ小さくするのがよく、Nの好ましい含有量は、0.01%以下である。下限は特に限定しないが、製造コストの兼ね合いから、0.0001%以上とすることが好ましい。
さらに、選択添加成分として、Feに代えて以下の元素の1種以上を添加してもよい。

0044

(Ti:0.1%以下)
Tiは、強度が向上するため、0.1%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.01%以上添加することが好ましい。一方、その含有量が0.1%を超えると、介在物の生成に起因して靱性が低下するため、その含有量を、0.1%以下とする。

0045

(Nb:0.1%以下)
Nbは、強度が向上するため、0.1%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.01%以上添加することが好ましい。一方、その含有量が0.1%を超えると、介在物の生成に起因して靱性が低下するため、その含有量を、0.1%以下とする。

0046

(B:0.01%以下)
Bは、焼入性が向上するため、0.01%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.0001%以上添加することが好ましい。一方、0.01%を超えると、介在物の生成に起因して靱性が低下するため、その含有量を、0.01%以下とする。

0047

(Cr:1.5%以下)
Crは、強度、硬度、焼入性が向上するため、1.5%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.1%以上添加することが好ましい。一方、1.5%を超えると、靱性が低下するため、その含有量を、1.5%以下とする。

0048

(Cu:1.0%以下)
Cuは、強度、焼入性が向上するため、1.0%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.1%以上添加することが好ましい。一方、1.0%を超えると、表面性状が悪くなるため、その含有量を、1.0%以下とする。

0049

(Mo:1.0%以下)
Moは、強度が向上するため、1.0%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.01%以上添加することが好ましい。一方、その含有量が1.0%を超えると、靱性が低下するため、その含有量を、1.0%以下とする。
(W:0.5%以下)
Wは、強度が向上するため、0.5%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.01%以上添加することが好ましい。一方、その含有量が0.5%を超えると、靱性が低下するため、その含有量を、0.5%以下とする。
(V:0.5%以下)
Vは、強度が向上するため、0.5%以下の範囲で添加することができる。この効果を十分に得るためには、0.01%以上添加することが好ましい。一方、その含有量が0.5%を超えると、靱性が低下するため、その含有量を、0.5%以下とする。

0050

(Al:0.05%以下)
Alは脱酸剤として添加される場合があるが、0.05%を超えると、介在物に起因して靱性が低下するため、その含有量を0.05%以下とする。より好ましくは0.04%以下である。
なお、脱酸剤としての効果を得るためには、その含有量は、0.002%以上とすることが好ましい。より好ましくは、0.005%以上である。

0051

化学成分が質量%で表1に示されるスラブを用意した。

0052

0053

このスラブを表2に示す条件で粗圧延、粗圧延後の中間加熱、および仕上げ圧延を行った。ここで、粗圧延における圧下比とは、スラブ厚と粗圧延後の板厚との比であり、仕上げ圧延における圧下比とは、粗圧延後の板厚と仕上げ圧延後の板厚との比である。粗圧延と仕上げ圧延の間には中間加熱を行っており、加熱温度および当該加熱温度で保持する時間を変化させた条件を設定している。また条件番号8は粗圧延から直接仕上げ圧延を行い、中間加熱を実施しない条件である。

0054

0055

これらの組み合わせとして、表3に示すような鋼番号と条件番号の組み合わせで圧延材を得た。これらの板を常温に冷却した後、1℃/sで810℃まで加熱し、10分保持し、40℃/sで常温まで冷却する焼入れの熱処理を行い、焼減りを評価するために、この熱処理前後での板厚変化率を測定した。また、熱処理後の鋼板について、表面研削量を測定し、溶接性を検討した。この結果を、表3に示す。
ただし、板厚変化率は、(熱処理前板厚−熱処理後板厚)/熱処理前板厚、として定義した。また鋼板の1/4厚部における1mm×1mmの視野を1μmピッチでEPMAを用いてNiの濃度を測定し、板厚方向のライン分析によって得られたNiの最大濃度と最小濃度との比であるミクロ偏析度MNiを求めた。好ましいミクロ偏析度MNiは、1.2以下、好ましい板厚変化率は、0.2%以下とした。
一方、表面研削量は、熱処理後の鋼板について、発生したスケール疵を除去するために研削した、表面の厚さ(表面研削量)(mm)で評価した。
好ましい表面研削量は、1mm以下とした。表面研削量が多い場合、製品下限厚を下回る可能性があるため、表面研削量を予め見込んだ圧延厚を設定することが考えられるが、歩留り悪化や製造負荷の増大に帰結するため、表面研削量が1mm以下であることが好ましい。
また、溶接性は、得られた母材から溶接継手を作製し、溶接部ビッカース硬度を測定することで評価した。

0056

0057

表3において、本発明である試験水準2、4、6、8、11、13、14、15、16、18、19、20は、成分および粗圧延、中間加熱条件が本発明に限定する範囲内であり、その結果、ミクロ偏析度MNiを、好ましい1.2以下とすることができたため、板厚変化率を好ましい0.2%以内に抑えることができた。また、適切な成分範囲であるため、溶接性も良好であった。

0058

表3において、本発明である試験水準22〜25は、各選択添加成分を加えた際の影響について調査する目的である。試験水準22〜25のいずれの場合も、選択添加成分を添加したことによるNiの偏析への影響は小さく、従って熱処理中の板厚変化率も小さな値となった。

0059

表3において、特に、本発明である試験水準28は、均質化処理を全く行わなかったが、粗圧延と中間加熱で十分にミクロ偏析が均質化し、ミクロ偏析度が1.18と低くなり、板厚変化率も0.2%と低くなった。

0060

また、これら本発明は、鋼板の表面に生成したスケールが少なかった。そのため、熱処理による疵が発生しなかったことにより、表面研削を行わずに済むか、行うにしても表面研削量を好ましい1mm以下に低く抑えることができた。

0061

一方、比較例である試験水準1は、粗圧延における圧下比が2よりも小さかったため、Niの拡散が十分に促進されず、ミクロ偏析度MNiが大きく、その結果、板厚変化率が大きくなった。
比較例である試験水準3は、中間加熱温度が低かったため、Niの拡散が不十分で、ミクロ偏析度MNiが大きく、熱処理における板厚変化率が大きくなった。
比較例である試験水準5および10は、中間加熱を行わなかったため、Niの拡散がなされず、ミクロ偏析度MNiが大きく、熱処理における板厚変化率が大きくなった。
比較例である試験水準7は中間加熱時間が短かったため、Niの拡散がなされず、ミクロ偏析度MNiが大きく、熱処理における板厚変化率が大きくなった。

0062

比較例である試験水準9は、ミクロ偏析度MNiが小さく、熱処理における板厚変化率が小さいが、Cの添加量が本発明に限定する範囲を超えて多いため、溶接性が悪いものとなった。
比較例である試験水準12は、Mnの含有量が多く、ミクロ偏析度MNiが大きく、板厚変化率が大きくなった。
比較例である試験水準17は、鋼符号iのNi含有量が本発明に限定する範囲よりも低いため、耐食性に問題があった。
比較例である試験水準21は、Niの量が本発明に限定する範囲を超えて多いため、中間加熱を十分に行ってもミクロ偏析度MNiが大きくなるため、熱処理における板厚変化率が大きくなった。この場合、多量のスケールが生成して表面研削量が増加することと引き換えに、より加熱温度を上げるか加熱時間を長時間とする必要がある。

実施例

0063

比較例である試験水準26は、均質化処理(ソーキング処理)の加熱温度が1200℃を超えていたため、製造コストが上昇するとともに均質化処理時に表面にスケールが厚く生成した。その結果、焼入れ後の表面に疵が認められたため、表面研削量が大きくなった。
比較例である試験水準27は均質化処理の加熱時間が10時間を超えたため、試験水準26と同様に焼入れ後の表面研削量が大きくなった(試験水準26、27が、現在のプロパー条件)。
比較例である試験水準29は、中間加熱温度が1250℃を超えたため、焼入れ後の表面研削量が大きくなった。
比較例である試験水準30は、中間加熱時間が5時間を超えたため、焼入れ後の表面研削量が大きくなった。

0064

本発明により、高Ni厚鋼板の焼減りが低減できるので、機械的手入れ工程の追加の手間やコストが低減され、格落ち(不良品)を低減できる。また、熱処理後の研削が低減できるので、歩留りが向上し、均質化処理や研削工程の省略により製造コストを低減できる。さらに、疵やスケールの少ない品質の良い製品を提供できる。その結果、高品質の高Ni厚鋼板を廉価で提供できるという優れた産業上の利用性を有する。

0065

1…L1収縮量、2…L2収縮量、3…L1収縮力、4…L2からL1への拘束力、5…実際のL1収縮力

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