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概要
背景
概要
オゾンハイドレートを効率よく製造する。オゾンハイドレート製造システム100は、液化天然ガス(LNG)を酸素燃焼させて二酸化炭素を生成する燃焼部122と、燃焼部122によって生成された二酸化炭素およびオゾンを含む原料ガスGG、ならびに、原料水からオゾンハイドレートを製造するオゾンハイドレート製造ユニット180と、を備える。これにより、オゾンハイドレートを効率よく製造することが可能となる。
目的
本開示は、このような課題に鑑み、オゾンハイドレートを効率よく製造することが可能なオゾンハイドレート製造システムおよびオゾンハイドレート製造方法を提供する
効果
実績
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この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
液化天然ガスを酸素燃焼させて二酸化炭素を生成する燃焼部と、前記燃焼部によって生成された二酸化炭素およびオゾンを含む原料ガス、ならびに、原料水からオゾンハイドレートを製造するオゾンハイドレート製造ユニットと、を備えるオゾンハイドレート製造システム。
請求項2
請求項3
前記冷熱交換機構は、前記燃焼部によって生成された二酸化炭素を前記液化天然ガスで冷却して液化二酸化炭素を生成し、前記液化二酸化炭素を貯留する液化二酸化炭素タンクと、前記液化二酸化炭素タンクに貯留された前記液化二酸化炭素から前記原料ガスを生成する原料ガス生成部と、を備える請求項2に記載のオゾンハイドレート製造システム。
請求項4
前記燃焼部によって前記液化天然ガスを燃焼させることで発電する発電機を備え、前記発電機によって発電された電力は、前記オゾンハイドレート製造ユニットに供給される請求項1から3のいずれか1項に記載のオゾンハイドレート製造システム。
請求項5
液化天然ガスを酸素燃焼させて二酸化炭素を生成し、生成された前記二酸化炭素およびオゾンを含む原料ガス、ならびに、原料水からオゾンハイドレートを製造するオゾンハイドレート製造方法。
技術分野
背景技術
0002
近年、食品、容器、室内等の殺菌にオゾンハイドレートを利用することが検討されている。オゾンハイドレートは、オゾンを含む原料ガスと水とを混合し、所定の温度に冷却することによって製造される(例えば、特許文献1)。
先行技術
0004
特開2012−240901号公報
特開2016−199427号公報
発明が解決しようとする課題
0005
上記二酸化炭素を添加してオゾンハイドレートを製造する技術において、オゾンハイドレートを効率よく製造する技術の開発が希求されている。
0006
本開示は、このような課題に鑑み、オゾンハイドレートを効率よく製造することが可能なオゾンハイドレート製造システムおよびオゾンハイドレート製造方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段
0007
上記課題を解決するために、本開示の一態様にかかるオゾンハイドレート製造システムは、液化天然ガスを酸素燃焼させて二酸化炭素を生成する燃焼部と、燃焼部によって生成された二酸化炭素およびオゾンを含む原料ガス、ならびに、原料水からオゾンハイドレートを製造するオゾンハイドレート製造ユニットと、を備える。
0009
また、冷熱交換機構は、燃焼部によって生成された二酸化炭素を液化天然ガスで冷却して液化二酸化炭素を生成し、液化二酸化炭素を貯留する液化二酸化炭素タンクと、液化二酸化炭素タンクに貯留された液化二酸化炭素から原料ガスを生成する原料ガス生成部と、を備えてもよい。
0011
上記課題を解決するために、本開示の一態様にかかるオゾンハイドレート製造方法は、液化天然ガスを酸素燃焼させて二酸化炭素を生成し、生成された二酸化炭素およびオゾンを含む原料ガス、ならびに、原料水からオゾンハイドレートを製造する。
発明の効果
0012
本開示によれば、オゾンハイドレートを効率よく製造することが可能となる。
図面の簡単な説明
0013
オゾンハイドレート製造システムを説明する概略図である。
オゾンハイドレート製造ユニットを説明する概略図である。
実施例
0014
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
0015
(オゾンハイドレート製造システム100)
図1は、オゾンハイドレート製造システム100を説明する概略図である。図1中、液化天然ガス(以下、「LNG」と称する)、天然ガス(以下、「NG」と称する)、排気ガス(以下、「EG1」と称する)、二酸化炭素(以下、「CO2」と称する)、酸素(以下、「O2」と称する)、オゾンガス(以下、「O3ガス」と称する)、原料ガス(以下、「GG」と称する)の流れを実線の矢印で示し、冷媒、冷却水、温水の流れを破線の矢印で示す。図1に示すように、オゾンハイドレート製造システム100を構成する主要機器は、熱交換ユニット110と、燃焼発電設備120と、二酸化炭素処理ユニット130と、酸素生成ユニット140と、オゾナイザ150と、原料ガス生成ユニット160と、冷熱交換機構170と、オゾンハイドレート製造ユニット180とを含む。
0016
(熱交換ユニット110)
熱交換ユニット110は、LNGの冷熱を利用し、LNGを気化させる。熱交換ユニット110を構成する主要機器は、熱交換器112と、NG加温器114とを含む。熱交換器112は、使用済の高温の冷媒とLNGとを熱交換させ、冷媒を冷却し、LNGを加熱する。熱交換器112は、例えば、−150℃のLNGを−40℃のNGに気化する。熱交換器112は、後述する冷熱交換機構170としても機能する。
0017
NG加温器114は、熱交換器112によって気化されたNGを外気温程度まで加温する。NG加温器114によって加温されたNGは、燃焼発電設備120に供給される。また、NG加温器114によって加温されたNGは、都市ガスとして需要家に供給される。
0018
(燃焼発電設備120)
燃焼発電設備120を構成する主要機器は、燃焼部122(燃焼部&ガスエンジン(GE))と、発電機124とを含む。燃焼部122は、NGをO2で燃焼(酸素燃焼)させて排気ガスEG1(二酸化炭素および水蒸気の混合気)を生成する。発電機124は、燃焼部122によってNGを燃焼させることで発電する。発電機124は、例えば、ガスエンジン発電機、および、アンモニア等を熱媒体としたバイナリ発電機で構成される。発電機124によって発電された電力は、後述するオゾンハイドレートの生成のための各装置に供給され、低コストの電力として利用される。バイナリ発電機の駆動機の熱源となる排気ガスの組成は、水分が約66モル%と大量である。バイナリ発電機によって、大気圧力に近い圧力で排気される排気ガスからの熱の抽出は、100℃以下まで可能である。このため、バイナリ発電機は、水の凝縮熱をほとんど捕捉でき、発電効率が高くなるとともに大量の凝縮水を得ることができる。したがって、バイナリ発電機は、温水源としても有効に利用できる。
0019
発電機124によって発電された電力は、燃焼発電設備120、後述する二酸化炭素処理ユニット130、酸素生成ユニット140、原料ガス生成ユニット160、冷熱交換機構170、オゾンハイドレート製造ユニット180の各ユニットの動力用電源、制御用電源、および照明用電源として利用される。
0020
(二酸化炭素処理ユニット130)
二酸化炭素処理ユニット130は、燃焼発電設備120によって生成されたEG1からCO2を分離して冷却し液化する。二酸化炭素処理ユニット130を構成する主要機器は、排ガスクーラ210と、温水生成器212と、二酸化炭素ガスドラム214と、二酸化炭素圧縮機216と、熱交換器218と、高圧二酸化炭素ドラム220と、脱湿器222と、二酸化炭素凝縮器254と、液化二酸化炭素タンク224とを含む。なお、排ガスクーラ210は、多量のLNGの燃焼により発生したEG1中の水分を分離する。分離された水は純度が高いので簡単な処理の後、オゾンハイドレート製造システム100の原料水(水源)として利用される。
0021
排ガスクーラ210は、燃焼発電設備120から排気されたEG1と冷却水とを熱交換させ、EG1を冷却してEG1中の水蒸気を凝縮させる。温水生成器212は、排ガスクーラ210によって加熱された冷却水と温水(循環温水)とを熱交換させ、温水として蓄熱し、必要に応じて循環使用する。
0022
二酸化炭素ガスドラム214には、排ガスクーラ210によって冷却されたEG1が流入される。二酸化炭素ガスドラム214は、例えば、0.03MPaでEG1を貯留する。二酸化炭素ガスドラム214において、EG1から、凝縮された水が分離される。二酸化炭素ガスドラム214は、脈動を防止するためのバッファドラムとして機能する。
0024
熱交換器218は、二酸化炭素圧縮機216によって圧縮されたEG1と、冷却水とで熱交換させ、EG1を冷却して水を凝縮する。高圧二酸化炭素ドラム220には、熱交換器218によって冷却されたEG1が流入される。高圧二酸化炭素ドラム220において、EG1から、凝縮された水が分離される。高圧二酸化炭素ドラム220は、脈動を防止するためのバッファドラムとして機能する。脱湿器222は、EG1を脱湿する。こうして、EG1から水が取り除かれ、CO2が生成される。
0025
液化二酸化炭素タンク224は、後述する冷熱交換機構170の二酸化炭素凝縮器254によって例えば、−35℃に冷却され、液化されたCO2(液化二酸化炭素、以下、「LCO2」と称する)を貯留する。液化二酸化炭素タンク224は、CO2を効率よく生成する機能を有し、二酸化炭素処理ユニット130と、オゾンハイドレート製造ユニット180との生成速度のズレを調整(吸収)するバッファタンクとして機能する。すなわち、LNGから生成されるNGの需要量は、必ずしもオゾンハイドレート製造ユニット180の必要量とは一致しない。このため、液化二酸化炭素タンク224は、NGの需要が相対的に多いときに生成されるLCO2を貯留しておく。そして、液化二酸化炭素タンク224に貯留されたLCO2は、NGの需要が相対的に少ないときに補足用としてオゾンハイドレート製造ユニット180で利用される。また、液化二酸化炭素タンク224は、オゾンハイドレート製造ユニット180におけるLCO2の使用量の変動を吸収するバッファタンクとして機能する。このように、液化二酸化炭素タンク224は、バッファタンクとして機能することにより、各ユニット(熱交換ユニット110、二酸化炭素処理ユニット130、オゾンハイドレート製造ユニット180)を効率よく稼動させて、CO2を生成することができる。
0026
(酸素生成ユニット140)
酸素生成ユニット140は、燃焼発電設備120から排気されるEG1中のCO2の濃度を高くするために、空気からO2を抽出して燃焼部122に供給する。これにより、燃焼部122において、熱効率が相対的に高いブラウン燃焼に近い状態で燃焼を行うことができる。また、酸素生成ユニット140は、後述するオゾナイザ150において、相対的に高濃度のO3ガスを生成するために、O2の純度を高くする。さらに、酸素生成ユニット140は、ハイドレート反応を阻害する窒素等の不純物を除去してオゾンハイドレート製造ユニット180におけるハイドレートの生成率を高める。酸素生成ユニット140は、PSA法(圧力変動吸着法)、PTSA法(圧力温度変動吸着法)、膜分離法等が採用される。ここでは、オゾンハイドレート製造ユニット180として、例えばPSA法が採用された場合を例に挙げて説明する。
0027
酸素生成ユニット140を構成する主要機器は、空気圧縮機142aと、酸素生成部142bと、酸素ガスホルダ144と、酸素圧縮機146と、酸素ドラム148とを含む。空気圧縮機142aは、空気を圧縮(昇圧)して酸素生成部142bに送出する。酸素生成部142bは、O2を生成する。酸素生成部142bは、例えば、PSA法を利用して、空気から酸素を生成(分離)する装置である。酸素生成部142bによって生成されたO2(含有率90%以上、好ましくは、93%以上)は、酸素ガスホルダ144に送出される。
0028
酸素ガスホルダ144は、酸素生成部142bによって生成されたO2を貯留する。酸素ガスホルダ144は、例えば、0.03MPaでO2を貯留する。酸素ガスホルダ144に貯留されたO2は、燃焼発電設備120(燃焼部122)および酸素圧縮機146に供給される。酸素圧縮機146は、酸素ガスホルダ144に貯留されたO2を、オゾナイザ150で必要とする圧力まで圧縮する。酸素圧縮機146は、可能な限り低温状態でO2を圧縮する。酸素圧縮機146は、例えば、0.03MPaのO2を0.4MPaに圧縮(昇圧)する。酸素ドラム148は、酸素圧縮機146によって圧縮されたO2を貯留する。酸素ドラム148はバッファドラムとして機能する。
0029
(オゾナイザ150)
オゾナイザ150は、酸素からオゾンを生成する。オゾナイザ150は、放電部を有し、放電部によって放電環境が形成される。そして、酸素ドラム148を介して酸素圧縮機146からオゾナイザ150にO2が供給されると、放電環境下に酸素が曝され、これにより、酸素とオゾンとが混合されたガス(O3ガス)が生成される。
0030
(原料ガス生成ユニット160)
原料ガス生成ユニット160は、オゾナイザ150によって生成されたO3ガスと、二酸化炭素処理ユニット130から供給されたCO2とを混合してGGを生成する。原料ガス生成ユニット160を構成する主要機器は、ポンプ162と、熱交換器164と、原料ガス圧縮機166(原料ガス生成部)と、原料ガスドラム168とを含む。
0031
ポンプ162は、液化二酸化炭素タンク224からLCO2を吸引して昇圧し(例えば、3.0MPa)、後述する原料ガス圧縮機166に送出する。熱交換器164は、ポンプ162によって昇圧されたLCO2と温水とで熱交換させ、LCO2を加熱して、オゾンハイドレート製造ユニット180において必要なエンタルピ状態とする。なお、熱交換器164は、燃焼発電設備120で得られた温水を利用する。
0032
原料ガス圧縮機166は、オゾナイザ150によって生成されたO3ガス、および、熱交換器164によって加熱されたLCO2を混合して圧縮する。原料ガス圧縮機166は、例えば、O3ガス自体が有する熱およびO3ガスの昇圧熱を利用して、LCO2を気化させるとともに昇圧して3.0MPaに圧縮する。原料ガスドラム168は、原料ガス圧縮機166によって圧縮されたGG(オゾンおよび二酸化炭素の混合ガス)を貯留するバッファドラムとして機能する。原料ガス圧縮機166によって圧縮されたGGは、原料ガスドラム168を介してオゾンハイドレート製造ユニット180に供給される。
0033
(冷熱交換機構170)
冷熱交換機構170は、CO2、GG、循環水、および原料水の冷却に使用される冷媒をLNGの冷熱で冷却する。冷熱交換機構170を構成する主要機器は、冷媒供給ポンプ250と、熱交換器112(冷媒冷却器)と、二酸化炭素凝縮器254と、原料ガス冷却器256(図2参照)と、循環水冷却器258(図2参照)と、冷凍冷却器350(図2参照)とを含む。
0034
冷媒供給ポンプ250は、二酸化炭素凝縮器254、原料ガス冷却器256、循環水冷却器258、および、冷凍冷却器350と、熱交換器112とに冷媒を循環させる。
0036
二酸化炭素凝縮器254は、脱湿器222によって脱湿されたCO2(気体)と冷媒とを熱交換させ、CO2を凝縮する。原料ガス冷却器256、循環水冷却器258、冷凍冷却器350については、後に詳述する。
0037
(オゾンハイドレート製造ユニット180)
オゾンハイドレート製造ユニット180は、原料ガスドラム168を介して原料ガス圧縮機166によって供給されたGGおよび循環水(原料水)からオゾンハイドレートを製造する。
0038
図2は、オゾンハイドレート製造ユニット180を説明する概略図である。図2中、GG、未反応ガス(以下、「MG1」、および「MG2」と称する)、脱気ガス(以下、「EG2」と称する)、原料水(循環水)、オゾンハイドレートの流れを実線の矢印で示し、冷媒、温水の流れを破線の矢印で示す。図2に示すように、オゾンハイドレート製造ユニット180を構成する主要機器は、ハイドレート生成部310と、循環水ポンプ320と、ハイドレート送出ポンプ330と、脱水機340と、冷凍冷却器350と、脱圧機360と、大気圧下分配機370とを含む。
0039
ハイドレート生成部310は、オゾンハイドレート生成器312と、気泡注入部314と、ミキサ316とで構成されている。オゾンハイドレート生成器312は、原料水を収容する。オゾンハイドレート生成器312には、循環水冷却器258によって、オゾンハイドレートの生成圧力条件下(例えば、3.0MPa)で生成温度条件(例えば、272K(−1℃)〜275K(2℃)程度)に冷却された原料水およびGGが導入される。
0040
気泡注入部314は、オゾンハイドレート生成器312内に設けられる。気泡注入部314は、多数のマイクロ孔を有する散気管である。気泡注入部314は、原料ガスドラム168からGGが送られる(図1参照)。気泡注入部314から発生した気泡が、オゾンハイドレート生成器312に貯留されている水と接触することにより、オゾンハイドレートが生成される。
0041
ハイドレート生成部310は、原料水およびGGを攪拌するミキサ316を上部の水中に備えるため、原料水とGGとの接触確率を向上させることができる。したがって、オゾンハイドレートを効率よく生成することが可能となる。
0042
冷熱交換機構170として機能する原料ガス冷却器256には、冷媒供給ポンプ250から冷媒が供給される。原料ガス冷却器256は、冷媒でGGを冷却する。
0043
オゾンハイドレートを生成する際には、反応熱が生じる。本実施形態では、冷却された原料水をGGに直接接触させているため、反応熱を原料水の顕熱によって直接吸収(熱交換)させている。したがって、ハイドレート生成部310は、効率よく反応熱を除去することが可能となる。
0044
本実施形態では、GGにCO2が含まれ、オゾンハイドレートの生成反応の促進剤として機能する。CO2をGGに含ませてオゾンハイドレートを生成することにより、オゾンハイドレートの生成圧を低減させることが可能となる。
0045
生成されたオゾンハイドレート(比重1.12)は、比重差によって、オゾンハイドレート生成器312の底部に沈降し、MG1は、オゾンハイドレート生成器312の水面から分離され、後述する冷凍冷却器350に送出される。
0046
循環水ポンプ320は、オゾンハイドレート生成器312に収容された原料水の一部をオゾンハイドレート生成器312外に抜き出して、オゾンハイドレート生成器312に返送する。また、循環水ポンプ320は、後述する脱水機340で分離された水をオゾンハイドレート生成器312に返送する。
0047
冷熱交換機構170として機能する循環水冷却器258には、冷媒供給ポンプ250から冷媒が供給される。循環水冷却器258は、循環水ポンプ320によってオゾンハイドレート生成器312から抜き出された原料水、および、脱水機340によって分離された原料水を冷媒で冷却する。循環水冷却器258によって冷却された原料水は、循環水ポンプ320によってオゾンハイドレート生成器312に返送され、循環使用される。
0048
ハイドレート送出ポンプ330は、オゾンハイドレート生成器312内で生成されたオゾンハイドレートを脱水機340に送出する。脱水機340は、オゾンハイドレートに随伴した遊離水をオゾンハイドレートから分離する。脱水機340によって分離された遊離水は、循環水ポンプ320によって循環水冷却器258に送られ、冷却された後、原料水としてオゾンハイドレート生成器312に返送される。
0049
冷熱交換機構170として機能する冷凍冷却器350には、冷媒供給ポンプ250から冷媒が供給される。冷凍冷却器350は、脱水機340から送入されるオゾンハイドレートを、冷媒によって−40℃程度に冷凍する。冷凍冷却器350から排気されたMG2は、デオゾナイザで処理された(オゾンを分解した)後、外部に排気される。
0050
脱圧機360は、冷凍冷却器350によって冷却されたオゾンハイドレートを大気圧に脱圧(減圧)する。脱圧機360で生じたEG2は、デオゾナイザで処理された後、外部に排気される。大気圧下分配機370は、大気圧下でオゾンハイドレートを一定の形状にして、後段の供給設備に搬送する。
0051
(オゾンハイドレート製造方法)
また、オゾンハイドレート製造システム100を用いたオゾンハイドレート製造方法が提供される。オゾンハイドレート製造方法は、燃焼部122がLNGをO2で燃焼させてCO2を生成し、オゾンハイドレート製造ユニット180が、O3ガスと、生成されたCO2とを少なくとも含むGGからオゾンハイドレートを製造する。
0052
以上説明したように、本実施形態にかかるオゾンハイドレート製造システム100およびこれを用いたオゾンハイドレート製造方法によれば、LNGをO2で燃焼させてCO2を生成する。これにより、高純度のCO2を低コストで生成することができる。そして、オゾンハイドレート製造ユニット180は、このように生成された高純度のCO2およびO3を含むGGを原料とするため、低コストで効率よくオゾンハイドレートを製造することが可能となる。
0053
また、オゾンハイドレート製造システム100が液化二酸化炭素タンク224を備えることにより、CO2を効率よく生成することができる。具体的に説明すると、オゾンハイドレート製造ユニット180におけるCO2の必要量が二酸化炭素処理ユニット130によるCO2の生成量より少ない場合であっても、このLCO2でCO2を生成することができる。したがって、熱交換ユニット110、燃焼発電設備120、二酸化炭素処理ユニット130、酸素生成ユニット140を最適条件で運転させることができる。ここで、経済面での最適条件は、NGの需要量が相対的に多い時間帯、および、買電価格(電気代)が相対的に低い時間帯(例えば、夜間)である。このように、液化二酸化炭素タンク224を備えることにより、CO2を効率よく生成することができ、これにより、オゾンハイドレートを効率よく製造することが可能となる。
0054
また、発電機124がバイナリ発電機を備えることにより、電力のみならず多量の温水を生成することができる。したがって、温水を各ユニットの加熱源として利用することが可能となる。また、温水を原料水として利用することができるため、オゾンハイドレート製造ユニット180の生産効率を高めることが可能となる。
0055
また、オゾンハイドレート製造システム100は、酸素生成ユニット140(酸素生成部142b、酸素圧縮機146)、二酸化炭素処理ユニット130(二酸化炭素圧縮機216)、原料ガス生成ユニット160(原料ガス圧縮機166)、冷熱交換機構170(冷媒供給ポンプ250)、オゾンハイドレート製造ユニット180(ミキサ316、循環水ポンプ320、ハイドレート送出ポンプ330、脱水機340、冷凍冷却器350、脱圧機360、大気圧下分配機370)等の動力電源、および制御電源、ならびに各ユニットの照明電源等のオゾンハイドレート製造システム100に必要な電力を発電機124で賄うことができる。したがって、買電量を削減することができる。
0056
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
0057
例えば、上記実施形態において、オゾンハイドレート製造システム100が冷熱交換機構170を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、冷熱交換機構170は必須の構成ではない。
0058
また、上記実施形態において、オゾンハイドレート製造システム100が発電機124を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、発電機124は必須の構成ではない。
0059
本開示は、オゾンハイドレート製造システムおよびオゾンハイドレート製造方法に利用することができる。
0060
100オゾンハイドレート製造システム
122燃焼部
124発電機
166原料ガス圧縮機(原料ガス生成部)
170冷熱交換機構
180 オゾンハイドレート製造ユニット
224液化二酸化炭素タンク