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技術 充填装置、充填方法及び充填用針

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 籠田将慶吉羽洋池田孝之辰巳公一田所達郎野澤麻衣
出願日 2018年1月30日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-014151
公開日 2019年8月8日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-131231
状態 未査定
技術分野 基本的包装技術I(流動体の充填) 包装位置への供給II(流動体の供給)
主要キーワード 固定締結 取り付け間違い 隙間形状 密閉栓 延設端 固定ステップ 充填ステップ 半円柱
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

内容物の逆流を防止することができる充填装置充填方法及び充填用針を提供する。

解決手段

充填装置1は、ポート13,14と少なくとも一対の側面12L,12Rを有する収容室12とを備えた軟質容器10に対し、ポート13,14を介して収容室12の内部に内容物を充填する装置である。充填装置1は、軟質容器10を固定する固定治具2と、収容室12の一対の側面12L,12Rを互いに引き離す引き離し治具3と、を備える。引き離し治具3は、収容室12の一対の側面12L,12Rを吸着する一対の吸盤3L,3Rを有する。

概要

背景

樹脂フィルムヒートシールすることにより形成された軟質容器は、輸送効率の高さや環境負荷の少なさ等から、医薬品分野を始め、食品分野化粧品分野等に広く使われている。このような軟質容器に内容物を充填する充填装置として、例えば特許文献1に記載されるものがある。この特許文献1には、軟質容器に設けられたノズル挿入空間の外周部分をその厚さ方向に引っ張る吸着パッドと、ノズル挿入空間の内部に挿入可能な充填ノズルとを備える充填装置が開示されている。ノズル挿入空間は、シール部に形成された開口部である(例えば、特許文献1の段落0024、0036、図2及び図6参照)。

概要

内容物の逆流を防止することができる充填装置、充填方法及び充填用針を提供する。充填装置1は、ポート13,14と少なくとも一対の側面12L,12Rを有する収容室12とを備えた軟質容器10に対し、ポート13,14を介して収容室12の内部に内容物を充填する装置である。充填装置1は、軟質容器10を固定する固定治具2と、収容室12の一対の側面12L,12Rを互いに引き離す引き離し治具3と、を備える。引き離し治具3は、収容室12の一対の側面12L,12Rを吸着する一対の吸盤3L,3Rを有する。

目的

本開示の実施形態は、上記の点に鑑みてなされたものであり、内容物の逆流を防止することができる充填装置、充填方法及び充填用針を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポートと少なくとも一対の側面を有する収容室とを備えた軟質容器に対し、前記ポートを介して前記収容室の内部に内容物を充填する充填装置であって、前記軟質容器を固定する固定治具、及び前記収容室の前記一対の側面を相対的に引き離す引き離し治具のうち、少なくとも一方を備えることを特徴とする充填装置。

請求項2

前記固定治具は、前記収容室の前記一対の側面に対応する一対の側壁部を有する箱状を呈し、各側壁部には、前記引き離し治具が通り抜け可能な開口部が設けられている請求項1に記載の充填装置。

請求項3

前記固定治具は、前記軟質容器の前記ポートを挟持する一対の挟持部材を有する請求項1に記載の充填装置。

請求項4

前記固定治具は、前記軟質容器に設けられた貫通孔係合する係合部を有する請求項1に記載の充填装置。

請求項5

前記固定治具は、前記軟質容器を挟持する少なくとも一対の挟持部材を有し、前記一対の挟持部材のうち一方には前記軟質容器に設けられた貫通孔に挿入可能な凸部が設けられ、他方には前記凸部と嵌合する凹部が設けられている請求項1に記載の充填装置。

請求項6

前記引き離し治具は、前記収容室の前記一対の側面を吸着する一対の吸着部を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の充填装置。

請求項7

前記一対の吸着部は、中心位置がずれた状態で対向して配置されている請求項6に記載の充填装置。

請求項8

前記ポートが前記収容室の内部まで延設された場合において、前記一対の吸着部は、間に前記ポートが介在された状態で対向して配置されている請求項6に記載の充填装置。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の充填装置を用いた充填方法であって、前記充填装置が前記固定治具と前記引き離し治具とを備えるとき、前記固定治具に前記軟質容器を固定させる固定ステップと、前記引き離し治具を利用して前記収容室の前記一対の側面を相対的に引き離す引き離しステップと、前記ポートを介して前記収容室の内部に内容物を充填する充填ステップと、を含むことを特徴とする充填方法。

請求項10

内容物を充填するための充填用針であって、内部に軸方向に延在する内容物流路が設けられた針本体と、前記内容物流路と連通する内容物吐出口が設けられた針先部とを備え、前記針先部には、前記内容物流路を流れる内容物の流れ方向を前記軸方向に対して傾斜させるガイド壁部が設けられていることを特徴とする充填用針。

請求項11

前記ガイド壁部は、前記軸方向に対して15°〜30°傾斜する請求項10に記載の充填用針。

技術分野

0001

本開示の実施形態は、軟質容器に内容物を充填するための充填装置充填方法及び充填用針に関する。

背景技術

0002

樹脂フィルムヒートシールすることにより形成された軟質容器は、輸送効率の高さや環境負荷の少なさ等から、医薬品分野を始め、食品分野化粧品分野等に広く使われている。このような軟質容器に内容物を充填する充填装置として、例えば特許文献1に記載されるものがある。この特許文献1には、軟質容器に設けられたノズル挿入空間の外周部分をその厚さ方向に引っ張る吸着パッドと、ノズル挿入空間の内部に挿入可能な充填ノズルとを備える充填装置が開示されている。ノズル挿入空間は、シール部に形成された開口部である(例えば、特許文献1の段落0024、0036、図2及び図6参照)。

先行技術

0003

特開2017−24727号公報

発明が解決しようとする課題

0004

内容物が充填される前の軟質容器では、内部に気体が入っていないので、樹脂フィルム同士が静電気等でくっついて密着する状態になっている。加えて、軟質容器が柔らかい樹脂フィルムにより形成されるので、容器全体が撓みやすい。このような状態で内容物を充填すると、充填された内容物が逆流する問題が生じやすい。

0005

本開示の実施形態は、上記の点に鑑みてなされたものであり、内容物の逆流を防止することができる充填装置、充填方法及び充填用針を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本開示の実施形態に係る充填装置は、ポートと少なくとも一対の側面を有する収容室とを備えた軟質容器に対し、前記ポートを介して前記収容室の内部に内容物を充填する充填装置であって、前記軟質容器を固定する固定治具、及び前記収容室の前記一対の側面を相対的に引き離す引き離し治具のうち、少なくとも一方を備えることを特徴としている。

0007

本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記固定治具は、前記収容室の前記一対の側面に対応する一対の側壁部を有する箱状を呈し、各側壁部には、前記引き離し治具が通り抜け可能な開口部が設けられていることが好ましい。

0008

本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記固定治具は、前記軟質容器の前記ポートを挟持する一対の挟持部材を有することが好ましい。

0009

本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記固定治具は、前記軟質容器に設けられた貫通孔係合する係合部を有することが好ましい。

0010

また、本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記固定治具は、前記軟質容器を挟持する少なくとも一対の挟持部材を有し、前記一対の挟持部材のうち一方には前記軟質容器に設けられた貫通孔に挿入可能な凸部が設けられ、他方には前記凸部と嵌合する凹部が設けられていることが好ましい。

0011

また、本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記引き離し治具は、前記収容室の前記一対の側面を吸着する一対の吸着部を有することが好ましい。

0012

更に、本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記一対の吸着部は、中心位置がずれた状態で対向して配置されていることが好ましい。

0013

更に、本開示の一実施形態に係る充填装置において、前記ポートが前記収容室の内部まで延設された場合において、前記一対の吸着部は、間に前記ポートが介在された状態で対向して配置されていることが好ましい。

0014

本開示の実施形態に係る充填方法は、上述の充填装置を用いた充填方法であって、前記充填装置が前記固定治具と前記引き離し治具とを備えるとき、前記固定治具に前記軟質容器を固定させる固定ステップと、前記引き離し治具を利用して前記収容室の前記一対の側面を相対的に引き離す引き離しステップと、前記ポートを介して前記収容室の内部に内容物を充填する充填ステップと、を含むことを特徴としている。

0015

本開示の実施形態に係る充填用針は、内容物を充填するための充填用針であって、内部に軸方向に延在する内容物流路が設けられた針本体と、前記内容物流路と連通する内容物吐出口が設けられた針先部とを備え、前記針先部には、前記内容物流路を流れる内容物の流れ方向を前記軸方向に対して傾斜させるガイド壁部が設けられていることを特徴としている。

0016

本開示の一実施形態に係る充填用針において、前記ガイド壁部は、前記軸方向に対して15°〜30°傾斜することが好ましい。

発明の効果

0017

本開示によれば、内容物の逆流を防止することができる。

図面の簡単な説明

0018

軟質容器を示す正面図である。
第1実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。
(a)は図2のX−X線に沿う断面図であり、(b)は引き離し状態を示す断面図である。
充填装置の固定治具を示す斜視図である。
吸盤の中心位置がずれた状態を示す断面図である。
充填装置の変形例を示す断面図である。
第2実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。
図7のY−Y線に沿う断面図である。
第3実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。
第4実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。
第5実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。
第6実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。
第6実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図である。
第7実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図である。
第8実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図である。
第8実施形態に係る充填装置を示す断面図である。
第9実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図である。
第9実施形態に係る充填装置を示す模式断面図である。
軟質容器の変形例を示す正面図である。
図19のZ−Z線に沿う断面図である。
軟質容器の変形例を示す斜視図である。
粘着面を有する引き離し治具を説明するための図である。
充填用針の構造を示す図である。

実施例

0019

以下、図面を参照して本発明に係る充填装置の実施形態を説明する。図面の説明において同一の要素には同一符号を付し、重複説明は省略する。

0020

充填装置の説明に先たち、充填装置の適用対象である軟質容器の構造について説明する。図1は軟質容器を示す正面図である。図1に示すように、軟質容器10は、内容物を収納するための軟質バッグであり、例えば同じ大きさを有する矩形状の透明な樹脂フィルム(樹脂シートともいう)を2枚重ねて、内部に内容物を収容するための収容室12を形成するように、樹脂フィルムの周縁部同士を四辺に亘ってヒートシール(熱溶着ともいう)することによって形成されている。なお、ここでの軟質容器とは、容器全体が撓みやすく、それ自体では直立させることができない容器を意味する。

0021

このため、軟質容器10の四辺にわたって、収容室12を取り囲むシール部11が形成されている。シール部11は、収容室12に対して上側シール部11a、下側シール部11b、左側シール部11c及び右側シール部11dに分けられている。上側シール部11a及び下側シール部11bは、他のシール部と比べて幅が比較的大きくなっている。収容室12は、一対の側面12L,12Rを有する。

0022

上述の樹脂フィルムに用いられる材料としては、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリメチルメタクリレートPMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリププレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマーCOP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリアクリロニトリル(PAN)などが挙げられる。

0023

軟質容器10に充填される内容物としては、例えば食品関係の液体と医薬関係の液体が考えられる。具体的には、食品関係の液体としては、飲料や調味料が挙げられる。一方、医薬関係の液体としては、生理食塩水等の電解輸液ブドウ糖等の糖質注射液血液製剤抗生物質、抗体等の蛋白質性医薬品、低分子蛋白質ホルモン等のペプチド性医薬品、核酸医薬品細胞医薬品、各種感染症を予防するワクチンステロイド剤インスリン抗がん剤蛋白質分解酵素阻害剤鎮痛剤解熱鎮痛消炎剤麻酔剤脂肪乳剤血圧降下剤血管拡張剤ヘパリン塩ナトリウム乳酸カリウム等の電解質補正用注射液、ビタミン剤造影剤等が挙げられる。

0024

図1に示すように、軟質容器10は、2つのポート13,14を備えている。ポート13,14は、収容室12を構成する樹脂フィルムよりも硬いプラスチック材料によって円筒状に形成され、上側シール部11aに取り付けられている。ポート13,14の一端部は、上側シール部11aを挿通して収容室12の内部と連通し、他端部は外方に突出し密閉栓15によって塞がれている。ポート13及びポート14は、軟質容器10の上下方向に延びる中心軸に対して左右対称に配置されている。ポート13及びポート14のうち、一方を内容物の充填用とし、他方を内容物の排出用としても良く、又は2種類の薬液を充填する場合にそれぞれの薬液充填用として使い分けても良い。

0025

密閉栓15は、ポート13,14の外周から突出するように、ポート13,14の外径よりも大きく形成されている。この密閉栓15は、収容室12の内部に内容物が充填された後にポート13,14の密閉に用いられるものであり、内容物が充填される前の状態ではポート13,14に取り付けられていないが、ポート13,14に対する密閉栓15の位置をより分かりやすくするために、全ての図面においては密閉栓15が取り付けられた状態を示す。

0026

<第1実施形態>
図2は第1実施形態に係る充填装置を示す斜視図であり、図3(a)は図2のX−X線に沿う断面図であり、図3(b)は引き離し状態を示す断面図である。上述したようにポート13,14に対する密閉栓15の位置をより分かりやすくするために、図2においては密閉栓15がポート13,14に取り付けられた状態を示しているが、実際には内容物が充填されるまでは密閉栓15が取り付けられておらず、収容室12は吸盤3L,3Rの引張(後述する)で内部空間が拡げられて空気が自由に流入できる状態となっている。そして、内容物が充填された後に、密閉栓15をポート13,14に取り付けることでこれらのポート13,14を密閉する。

0027

本実施形態の充填装置1は、軟質容器10の収容室12の内部に内容物を充填するための装置であって、軟質容器10を固定する固定治具2と、収容室12の側面12L,12Rを互いに引き離す引き離し治具3と、収容室12の内部に内容物を充填する充填用針4とを備えている。なお、収容室12の側面12L,12Rは、軟質容器10の側面のうちシール部11を除いた部分であり、すなわち上側シール部11a、下側シール部11b、左側シール部11c及び右側シール部11dによって囲まれた部分である。

0028

図4は充填装置の固定治具を示す斜視図である。固定治具2は、軟質容器10をなるべく直立させた状態で収納できるように扁平箱状に形成されており、充填前の軟質容器10を収納可能、且つ内容物の充填によって軟質容器10が膨らんだ状態になっても取り外し可能な空間を有する。この固定治具2は、上方に開口しており、収容室12の側面12L,12Rに対応する一対の側壁部21,22を有する。側壁部21,22の中央位置には、収納される軟質容器10の側面12L,12Rの一部を露出させる開口部21a,22aが設けられている。この固定治具2は、金属製又は樹脂製である。そして、金属製の場合、軟質容器10へのダメージを避けるために、少なくとも軟質容器10に接する部分に柔らかい樹脂材料を用いることが好ましい。なお、開口部21a,22aは必ずしも側壁部21,22の中央位置に設ける必要がなく、少なくとも収容室12の側面12L,12Rを露出できる位置であれば中央位置以外に設けても良い。

0029

引き離し治具3は、一対の吸盤(吸着部)3L,3Rによって形成されている。吸盤3Lは、所定の厚さを有する円盤状を呈しており、固定治具2の側壁部21に設けられた開口部21aを通り抜けるように、開口部21aより小さく形成されている。同様に、吸盤3Rも、所定の厚さを有する円盤状を呈しており、固定治具2の側壁部22に設けられた開口部22aを通り抜けるように、開口部22aより小さく形成されている。

0030

吸盤3Lと吸盤3Rとは、それぞれ樹脂材料で形成されており、中心位置が重なるよう(言い換えれば、中心位置が一致するように)に対向して配置されている。これらの吸盤3L,3Rは、図示しない駆動機構にそれぞれ取り付けられ、該駆動機構の駆動によって軟質容器10の側面12L,12Rに対して接近又は離間するようにされている。なお、ここでの中心位置は、吸盤の吸着面の法線方向からの平面視において、吸盤の吸着面の輪郭形状の中心の位置を指す。

0031

このように構成された充填装置1を用いた充填方法は、固定治具2に軟質容器10を固定させる固定ステップと、引き離し治具3を利用して軟質容器10の側面12L,12Rを互いに引き離す引き離しステップと、軟質容器10のポート13,14を介して収容室12の内部に内容物を充填する充填ステップと、を含む。

0032

具体的には、固定ステップでは、軟質容器10をポート13,14が上に向くように固定治具2の開口から固定治具2の内部に挿入する。

0033

固定ステップに次ぐ引き離しステップでは、上述の駆動機構を利用し、吸盤3Lを固定治具2の側壁部21に設けられた開口部21aを通り抜けて軟質容器10の側面12Lに押し付け、吸盤3Rを側壁部22に設けられた開口部22aを通り抜けて軟質容器10の側面12Rに押し付ける。ここで、吸盤3L,3Rは中心位置が重なるように対向して配置されるので、互いに押し合うことにより、吸盤3Lは側面12Lに吸着され、吸盤3Rは側面12Rに吸着される(図3(a)参照)。

0034

続いて、上述の駆動機構を利用して吸盤3Lを軟質容器10の側面12Lから、吸盤3Rを側面12Rから離れるようにそれぞれ引っ張る。このとき、吸盤3Lと吸盤3Rとの位置を相対的にずらすように、横方向にスライドしてから或いはスライドしながらこれらの吸盤を引っ張ることが好ましい。このようにすれば、対向する吸盤3L,3R同士の押し合いによって吸盤3L,3Rの間に真空状態になったとしても、スライドすることで真空状態が解除されるので、吸盤3L及び吸盤3Rを容易に引き離すことができる。なお、スライドは、吸盤3L及び吸盤3Rのうち一方のみ実施しても良く、双方で実施しても良い。

0035

このとき、吸盤3Lが側面12L、吸盤3Rが側面12Rにそれぞれ吸着されるので、側面12L,12R同士が引き離れて収容室12の内部空間を拡げることができる(図3(b)参照)。なお、側面12L,12R同士を引き離す度合は、軟質容器10を構成する樹脂フィルムにダメージを与えない範囲内で設定されている。また、ここでは、上述の駆動機構に代えて手作業による吸盤3L,3Rの操作を実施しても良い。

0036

引き離しステップに次ぐ充填ステップでは、充填用針4をポート13,14から収容室12の内部の所定の深さまで挿入した状態で、該充填用針4を介して内容物を収容室12の内部に充填する。なお、内容物を充填する前に、充填用針4を介して収容室12の内部に空気等の気体を先に充填して良い。このようにすれば、上述の引き離しステップに加えて気体の充填で収容室12の内部空間を更に拡げることができる。

0037

充填ステップ終了後、充填用針4を引き抜いた後に、密閉栓15を使ってポート13,14を密閉する。続いて、吸盤3L,3Rを側面12L,12Rから取り外し、更に内容物充填済みの軟質容器10を固定治具2から取り外す。

0038

本実施形態において、密閉栓15がポート13,14の外周から突出して形成された軟質容器10を挙げて説明するが、軟質容器10は必ずしも密閉栓15を有する必要がない。そして、密閉栓15を有さない軟質容器におけるポート13,14の密閉方法としては、例えばポート13,14を長く形成して、該ポート13,14の先端部を潰してヒートシールすることにより密閉する方法、ポート13,14の内部に栓を入れて密閉する方法、ポート13,14の端部をキャップ等で密閉する方法等が挙げられる。

0039

本実施形態の充填装置1では、軟質容器10を固定するための固定治具2を備えるので、軟質容器10を固定治具2に固定させることで、充填作業をよりスムーズに行うことができるとともに、撓みでポートの位置ずれや充填用針の位置ずれに起因した充填ミスの発生及び内容物漏れの発生を防止することができる。加えて、引き離し治具を用いて軟質容器10の側面12L,12R同士を引き離し、軟質容器10の収容室12の内部空間を拡げることで、充填される内容物がスムーズに収容室12の内部に充填され、内容物の逆流を防止することができる。

0040

また、引き離し治具3を用いて軟質容器10の側面12L,12R同士を引き離し、収容室12の内部空間を拡げることにより、充填用針4をポート13,14から収容室12の内部に挿入する際に、充填用針4が樹脂フィルムとの接触を抑制することができる。その結果、充填用針4と樹脂フィルムとの接触に起因する樹脂フィルムへのダメージ、接触による粉塵異物の発生等を抑制することができる。しかも、この場合、充填用針4を樹脂フィルムに接触せずに収容室12の内部の深い位置まで挿入することができるので、充填時の泡立ちの発生を抑制する効果も期待できる。

0041

なお、本実施形態では、吸盤3Lと吸盤3Rとは中心位置が重なるように対向して配置されるため、吸盤3L,3R同士の押し合いによって吸盤3L,3Rの間に真空状態になりやすい。その結果、吸盤3L,3R同士がくっつきやすいので、吸盤で軟質容器10の側面12L,12Rを引き離す際に引き離し難くなる可能性がある。そこで、例えば図5に示すように、吸盤3L及び吸盤3Rを中心位置がずれた状態で対向して配置させることで、吸盤3L,3Rの間に真空状態の発生を防止し、吸盤で軟質容器10の側面12L,12Rを引き離しやすくなる。吸盤3Lと吸盤3Rとの中心位置をずらすときに、上下方向、左右方向、或いは斜め方向に沿って行っても良い。

0042

一方、吸盤3Lと吸盤3Rとの中心位置を大きくずらすと、対向する吸盤同士の押し合う力が小さくなるので、吸盤3L,3Rと軟質容器10の側面12L,12Rとの吸着ができなくなる可能性がある。吸盤同士の押し合いによる吸着の実現及び軟質容器10の側面12L,12Rの引き離し易さを両立させるには、吸盤3L,3Rが円形状の場合、吸盤3L,3R同士の中心位置の間隔は吸盤3L,3Rの半径より小さいことが好ましい。一方、円形状以外の場合、吸盤3L,3R同士を中心位置が重なるように対向して配置した状態における任意に選択した重なり長さをXとしたとき、吸盤3L,3R同士の中心位置の間隔はX/2よりも小さいことが好ましい。

0043

また、本実施形態の充填装置1について、様々な変形例が考えられる。例えば図6(a)に示す変形例では、引き離し治具3は吸盤3L及び吸盤3Rをそれぞれ2つずつ有する。ここで、吸盤3L,3Rの数はそれぞれ3つ以上であっても良い。更に、側面12Lを吸着する吸盤3Lの数と側面12Rを吸着する吸盤3Rの数とは、異なっても良い。このように複数の吸盤を用いた場合、吸盤のサイズを小さくすることができるので、特に軟質容器10の側面12L,12Rにラベルやシール等が貼られた場合に好適である。例えばラベルやシールに触れないようにラベルやシールのない場所に複数の吸盤3L,3Rを配置することにより、側面12L,12Rを吸着する力を確保しつつ、吸盤の吸着によるラベルやシールの汚れの発生を防止することができる。

0044

また、図6(b)に示す変形例では、引き離し治具3は吸盤3Rのみを有する。この場合には、側壁部21に開口部21aを設けなくても良い。なお、ここでは、引き離し治具3は吸盤3Lのみを有して良い。また、吸盤の形状は、円形のほか、楕円形三角形を含む多角形であっても良い。

0045

また、本実施形態の引き離し治具3としては、吸盤のほかに、吸着部とホースを介して吸着部に接続されるポンプシリンジとを有するものであっても良い。この場合、ポンプやシリンジで吸着部と軟質容器10の側面12L,12Rとの間の空気を抜くことにより側面12L,12Rを吸着でき、更に吸着部と軟質容器10の側面12L,12Rとの間の空気を送ることにより吸着部を側面12L,12Rから簡単に外すことができる。

0046

更に、本実施形態の引き離し治具3としては、吸盤のほかに、粘着面を有するものであっても良い。例えば、引き離し治具3は粘着面を有する場合、粘着面を介して軟質容器10の側面12L,12Rに取り付けることができる。粘着面を外せば側面12L,12Rから取り外すことができる。

0047

このような粘着面を有する引き離し治具は、少ない力で軟質容器10の側面12L,12R同士を引き離すために、粘着面が円形、楕円形、三角形を含む多角形であることが好ましい。一方、粘着面を有する引き離し治具の場合は、形状を柔軟に変えることができるので、特に軟質容器10の側面12L,12Rにラベルやシール等が貼られた場合に好適である。

0048

例えば図22に示すように、軟質容器10の側面12L,12Rに内容物等の情報が印字されたラベル55及びラベル56が上下方向に離れて貼り付けられている。この場合、円形、楕円形又は多角形の引き離し治具3を用いると、引き離し治具3がラベル55,56の部分に触れ、印字部分汚す可能性がある。そこで、ラベル55とラベル56との間の隙間形状に合わせた粘着面を有する引き離し治具3を用いることで、側面12L,12R同士を引き離す力を確保しつつ、ラベル55,56に触れないので、ラベル55,56の汚れ発生を防止できる。

0049

<第2実施形態>
図7は第2実施形態に係る充填装置を示す斜視図であり、図8図7のY−Y線に沿う断面図である。本実施形態の充填装置1Aは、固定治具2Aの構造において上述の第1実施形態と異なるが、その他の構造は第1実施形態と同様である。

0050

図7に示すように、本実施形態に係る充填装置1Aの適用対象である軟質容器10Aにおいて、上側シール部11aには貫通孔16が1つ設けられている。貫通孔16は、円形状を呈しており、軟質容器10Aの上下方向に延びる中心軸に位置し、言い換えれば、ポート13とポート14との中間位置に配置されている。

0051

一方、該軟質容器10Aを固定する固定治具2Aは、平板状の基台23と、該基台23に立設された2本の支柱24,24と、支柱24,24の間に架設されて基台23と平行する上側横梁27及び下側横梁28とを有する。上側横梁27の中央位置には、軟質容器10に設けられた貫通孔16と係合可能な係合部26が配置されている。係合部26は、金属又は樹脂材料によりフック状に形成され、接着等で上側横梁27に固定されている。そして、軟質容器10Aは、その貫通孔16と固定治具2Aの係合部26との係合によって、固定治具2Aに吊持された状態で固定されている。

0052

このように構成された充填装置1Aを用いた充填方法は、上述の第1実施形態と同様に、固定治具2Aに軟質容器10Aを固定させる固定ステップと、引き離し治具3を利用して軟質容器10Aの側面12L,12Rを互いに引き離す引き離しステップと、軟質容器10Aのポート13,14を介して収容室12の内部に内容物を充填する充填ステップと、を含む。固定ステップは、貫通孔16を固定治具2Aの係合部26と係合させる点において、上述した第1実施形態の固定ステップと相違しているが、引き離しステップ及び充填ステップ等は、第1実施形態と同様のため、その説明を省略する。

0053

本実施形態の充填装置1Aによれば、上述の第1実施形態と同様な作用効果を得られる。また、本実施形態において、係合部26がフック状である例を説明したが、係合部は軟質容器10Aの貫通孔16と係合できるものであれば、フック状以外の形状であっても良く、例えば棒状であっても良い。また、軟質容器10Aの貫通孔16の形状は円形のほか、楕円形、三角形等の多角形であっても良い。

0054

<第3実施形態>
図9は第3実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。本実施形態の充填装置1Bは、固定治具2Bに配置された係合部26の数及び位置において、上述の第2実施形態と異なるが、その他の構造は第2実施形態と同様である。

0055

具体的には、軟質容器10Bにおいて、上側シール部11aと下側シール部11bには貫通孔16が1つずつ設けられている。これらの貫通孔16は、略対角線上に配置されている。なお、上側シール部11aに設けられた貫通孔16は、ポート13及びポート14のうち内容物充填用のポートに近い位置に配置されることが好ましい。このようにすれば、後に充填用針4をポートから収容室12の内部に挿入する際に、挿入作業をよりスムーズに行える。

0056

一方、該軟質容器10Bを固定する固定治具2Bにおいて、軟質容器10Bの2つの貫通孔16の位置に合わせて、2本の支柱24,24のうち一方の支柱24の上部に係合部26、他方の支柱24の下部に係合部26がそれぞれ配置されている。そして、軟質容器10Bは、その貫通孔16と固定治具2Bの係合部26との係合によって、固定治具2Bに吊持された状態で固定されている。

0057

本実施形態の充填装置1Bによれば、上述の第2実施形態と同様な作用効果を得られるほか、上下方向に2箇所に亘って軟質容器10Bを固定するので、第2実施形態と比べて軟質容器の10Bをより安定した状態で固定することができる。

0058

<第4実施形態>
図10は第4実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。本実施形態の充填装置1Cは、固定治具2Cに配置された係合部26の数及び位置において、上述の第2実施形態と異なるが、その他の構造は第2実施形態と同様である。

0059

具体的には、軟質容器10Cにおいて、上側シール部11aの左右両端部には貫通孔16が1つずつ設けられ、更に、下側シール部11bの中央位置には貫通孔16が1つ設けられている。該軟質容器10Cを固定する固定治具2Cにおいて、軟質容器10Cの3つの貫通孔16の位置に合わせて、2本の支柱24,24の上部に係合部26が1つずつ、下側横梁28の中央位置に係合部26が1つ配置されている。そして、軟質容器10Cは、その貫通孔16と固定治具2Cの係合部26との係合によって、固定治具2Cに吊持された状態で固定されている。

0060

本実施形態の充填装置1Cによれば、上述の第2実施形態と同様な作用効果を得られるほか、上下方向に3箇所に亘って軟質容器10Cを固定するので、第2実施形態と比べて軟質容器の10Cをより安定した状態で固定することができる。

0061

<第5実施形態>
図11は第5実施形態に係る充填装置を示す斜視図である。本実施形態の充填装置1Dは、固定治具2Dに配置された係合部26の数及び位置において、上述の第2実施形態と異なるが、その他の構造は第2実施形態と同様である。

0062

具体的には、軟質容器10Dにおいて、上側シール部11aの左右両端部には貫通孔16が1つずつ設けられ、下側シール部11bの左右両端部には貫通孔16が1つずつ設けられている。換言すれば、軟質容器10Dの四隅部に貫通孔16がそれぞれ1つずつ形成されている。該軟質容器10Dを固定する固定治具2Dにおいて、軟質容器10Dの4つの貫通孔16の位置に合わせて、支柱24,24の上部及び下部にそれぞれ係合部26が配置されている。そして、軟質容器10Dは、その貫通孔16と固定治具2Dの係合部26との係合によって、固定治具2Dに吊持された状態で固定されている。

0063

本実施形態の充填装置1Dによれば、上述の第2実施形態と同様な作用効果を得られるほか、上下左右方向に4箇所に亘って軟質容器10Dを固定するので、第2実施形態と比べて軟質容器の10Dをより安定した状態で固定することができる。

0064

<第6実施形態>
図12は第6実施形態に係る充填装置を示す斜視図であり、図13は第6実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図である。本実施形態の充填装置1Eは、固定治具2Eの構造において上述の第1実施形態と異なるが、その他の構造は第1実施形態と同様である。

0065

具体的には、固定治具2Eは、軟質容器10のポート13,14を挟持する一対の挟持板(挟持部材)51,52を有する。挟持板51,52は、相対的に接近又は離間できるように形成されている。図13に示すように、挟持板51には、ポート13,14に対応する位置に半円柱状の凹部51a,51bが設けられている。挟持板52は、挟持板51と対向して配置されている。該挟持板52には、ポート13,14に対応する位置に半円柱状の凹部52a,52bが設けられている。

0066

2本の挟持板51,52が接近して突き合わせられた状態では、挟持板51に設けられた凹部51aと挟持板52に設けられた凹部52aとで円柱状の空間を形成する。形成された円柱状の空間の直径は、ポート13の外径より僅かに小さいことが好ましい。このようにすれば、ポート13を大きく変形させずに挟持することができるので、後に充填用針4をポート13に挿入する際の挿入作業に影響しない。また、2本の挟持板51,52が接近して突き合わせられた状態において、ポート13に設けられた密閉栓15は、挟持板51,52の上面から露出するように配置されることが好ましい。このようにすれば、ポート13の外径より大きく形成された密閉栓15が挟持板51,52の上面に当接するので、軟質容器10をより安定した状態で固定することができる。なお、ポート14に対応する挟持板51の凹部51b及び挟持板52の凹部52bは、凹部51a,52aと同じ構造を有するので、その重複説明を省略する。

0067

このように構成された充填装置1Eを用いた充填方法は、上述の第1実施形態と同様に、固定治具2Eに軟質容器10を固定させる固定ステップと、引き離し治具3を利用して軟質容器10の側面12L,12Rを互いに引き離す引き離しステップと、軟質容器10のポート13,14を介して収容室12の内部に内容物を充填する充填ステップと、を含む。

0068

固定ステップでは、まず、挟持板51,52を相対的に離間した状態で、軟質容器10のポート13,14を一方の挟持板(例えば挟持板51)の凹部51a,51bに入れる。このとき、ポート13,14の密閉栓15が挟持板51の上面と当接するので、作業者が手を添えなくても軟質容器10を挟持板51に仮支持される。続いて、他方の挟持板52を挟持板51と接近してこれらの挟持板51,52を突き合わせた状態で、更に図示しない締結部材等でこれらの挟持板51,52を固定締結することにより、軟質容器10を固定治具2Eに固定する。なお、引き離しステップ及び充填ステップは、上述の第1実施形態と同様のため、その説明を省略する。

0069

本実施形態の充填装置1Eによれば、上述の第1実施形態と同様な作用効果を得られるほか、軟質容器10のポート13,14が挟持板51,52により挟持されるので、ポート13,14の位置ずれを抑制することができ、充填用針4をポート13,14内部への挿入作業をよりスムーズに行える。

0070

また、本実施形態の固定治具2Eは、引き離し治具3の操作に影響を与えない前提で、例えば軟質容器10の下側シール部11b、左側シール部11c及び右側シール部11dを挟持する挟持部材を更に有しても良い。このようにすれば、軟質容器10の撓みを抑制し、軟質容器10を一層安定して固定することができる。

0071

<第7実施形態>
図14は第7実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図である。本実施形態の充填装置1Fは、固定治具2Fの構造において上述の第6実施形態と異なるが、その他の構造は第6実施形態と同様である。

0072

具体的には、軟質容器10Fは、軟質容器10と異なり、ポート13のみを有する。ポート13は、軟質容器10Fの上下方向に延びる中心軸からずれた位置(図14においては左側にずれた位置)に配置されている。これに対応し、固定治具2Fを構成する挟持板51,52には凹部51a,52aのみが形成されている。

0073

本実施形態の充填装置1Fによれば、上述の第6実施形態と同様な作用効果を得られるほか、更に以下の作用効果を期待できる。すなわち、充填装置1Fの適用対象である軟質容器10Fにおいて、ポート13は中心軸に対してずれた位置に配置され、言い換えれば中心軸に対して非対称に配置されるので、軟質容器10Fの表裏側の取り付け間違いを防ぐことができる。より具体的には、例えば軟質容器10Fのおもて面(例えば、軟質容器10の側面12L)に充填内容物等が印字されたラベルやシールが貼られた場合に、該おもて面が作業者側に面しないとポート13を挟持板51,52の凹部51a,52aに入らないようにすれば、軟質容器10Fの表裏側の取り付け間違いを防止することができる。

0074

<第8実施形態>
図15は第8実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図であり、図16は第8実施形態に係る充填装置を示す断面図である。本実施形態に係る充填装置1Gは、固定治具2Gの構造において上述の第6実施形態と異なるが、その他の構造は第6実施形態と同様である。

0075

具体的には、軟質容器10Gは、異なる形状を有するポート13及びポート17を備えている。ここで、ポート13は密閉栓15を有するが、ポート17は密閉栓を有しない例である。例えばポート13の密閉栓15よりも、ポート17は外径が大きく形成されている。これに対し、固定治具2Gを構成する挟持板51,52において、ポート17に対応する凹部51c,52cは、ポート13に対応する凹部51a,52aよりも径が大きく形成されている。なお、ポート17を密閉する際には、先端部を潰してヒートシールすることにより密閉する方法、ポート17の内部に栓を入れて密閉する方法、ポート17の端部をキャップ等で密閉する方法等を用いても良い。

0076

本実施形態の充填装置1Gによれば、上述の第6実施形態と同様な作用効果を得られるほか、ポート13とポート17に対応する挟持板51,52の凹部51a,52aと凹部51c,52cの径も異なるので、上述の第7実施形態と同様に軟質容器10Gの表裏側の取り付け間違いを防ぐことができる。

0077

なお、軟質容器の表裏側の取り付け間違いを防止する方法としては、上述した内容のほか、ポート13,14の高さを変えることで行っても良い。例えば、図1に示す左右対称に配置されるポート13及びポート14の一方を他方よりも低くすることで、ポート13,14にそれぞれ形成された密閉栓15の高さの位置を変える。そして、軟質容器の表裏側を反対にした状態ではポート13,14が挟持板の凹部に入らないような仕組みにすれば、軟質容器の表裏側の取り付け間違いを防止できる。

0078

<第9実施形態>
図17は第9実施形態に係る充填装置を示す分解斜視図であり、図18は第9実施形態に係る充填装置を示す模式断面図である。本実施形態に係る充填装置1Hは、固定治具2Hの構造において上述の第1実施形態と異なるが、その他の構造は第1実施形態と同様である。

0079

具体的には、軟質容器10Hにおいて、上側シール部11aの左右両端部には貫通孔18が1つずつ設けられ、下側シール部11bの左右両端部には貫通孔18が1つずつ設けられている。すなわち、軟質容器10Hの四隅部には、貫通孔18がそれぞれ1つずつ形成されている。

0080

一方、該軟質容器10Hを固定する固定治具2Hは、相対的に接近又は離間できる一対の挟持柱(挟持部材)53,54を一組とし、計2組を有するように構成されている。挟持柱53において、軟質容器10Hの上下方向に設けられた2つの貫通孔18に対応する位置には、貫通孔18に挿入可能な円錐台状の凸部53aがそれぞれ形成されている。一方、挟持柱53に対向して配置された挟持柱54には、挟持柱53の凸部53aに嵌合する凹部54aが形成されている。

0081

軟質容器10Hは、貫通孔18に挿入された凸部53aが挟持柱54の凹部54aと嵌合することにより、挟持柱53,54に挟持された状態で固定されている。そして、収容室12への内容物の充填に影響を与えないように、軟質容器10Hの左側シール部11c及び右側シール部11dのみが挟持柱53,54に挟まれている。

0082

このように構成された充填装置1Hを用いた充填方法は、上述の第1実施形態と同様に、固定治具2Hに軟質容器10Hを固定させる固定ステップと、引き離し治具3を利用して軟質容器10Hの側面12L,12Rを互いに引き離す引き離しステップと、軟質容器10Hのポート13,14を介して収容室12の内部に内容物を充填する充填ステップと、を含む。

0083

固定ステップでは、まず、挟持柱53,54を相対的に離間した状態で、軟質容器10Hの4つの貫通孔18に挟持柱53側の凸部53aをそれぞれ挿入するように、該軟質容器10Hを挟持柱53に引掛ける。続いて、挟持柱54の凹部54aと挟持柱53の凸部53aとを嵌合するように挟持柱54を挟持柱53に接近して、更にこれらの挟持柱53,54を突き合わせた状態で図示しない締結部材等でこれらの挟持柱53,54を固定締結する。これによって、軟質容器10Hは固定治具2Hに固定される。なお、引き離しステップ及び充填ステップ等は、上述の第1実施形態と同様のため、その説明を省略する。

0084

本実施形態の充填装置1Hによれば、上述の第1実施形態と同様な作用効果を得られるほか、軟質容器10Hは左右方向で2組の挟持柱53,54に挟持されるので、軟質容器10Hをより安定した状態で固定することができる。

0085

軟質容器について、上述した内容のほか、様々な変形例が考えられる。例えば図19及び図20に示す変形例では、軟質容器10Jに設けられたポート13,14の下端は、更に収容室12の内部まで延設されている。好ましくは、ポート13,14の延設端(すなわち、下端)が収容室12の全体深さの20%以上に延びており、より好ましくは50%以上に延びている。このようにすれば、軟質容器10の側面12L及び側面12Rの間にポート13,14が介在されるので、樹脂フィルム同士のくっつきを抑制することができる。更に、吸盤3L,3Rで側面12L,12R同士を引き離す際に、吸盤3Lと吸盤3Rとの間にポート13,14が介在されるので、吸盤3Lと吸盤3Rとの間の真空状態の発生を抑制し、吸盤同士のくっつきを防止できる。その結果、吸盤3L,3Rは中心位置が重なるように対向して配置された場合であっても、軟質容器10の側面12L,12Rの引き離し作業をスムーズに行うことができる。

0086

一方、ポート13,14の介在によって吸盤3L,3R同士の押し合う力の低下を招くことが考えられる。ここで、ポート13,14の介在による吸盤3L,3R同士の押し合いへの影響を抑制するために、ポート13,14は変形しやすい可撓性の材料に形成されることが好ましい。また、ポート13,14に切り込みを複数入れることで、変形させやすくしても良い。

0087

また、図21に示す変形例では、軟質容器10Kの側面12Lに取っ手57、側面12Rに取っ手58がそれぞれ設けられている。取っ手57,58は、例えば長尺状の樹脂テープの両端部を熱溶着や接着で樹脂フィルムと固定し、両端部間の中間部を樹脂フィルムから遊離した状態で形成されている。このように構成された取っ手57,58を使うときに、遊離した中間部を上述した駆動機構に取り付けて使用して良く、或いは作業者が直接中間部を引っ張ることで側面12L,12R同士を引き離しても良い。この場合、上述した引き離し治具3を省くことができる。

0088

<充填用針の構造>
以下、図23を参照して充填用針4の構造を説明する。図23に示すように、充填用針4は、内部に軸方向Lに延在する内容物流路43が設けられた円筒状の針本体41と、針本体41から軸方向Lの前方に先細りするとともに、内容物流路43と連通する内容物吐出口44が設けられた針先部42とを有する。内容物流路43は、例えば断面円形状を呈しており、その直径は0.05mm〜1.5mmであることが好ましく、0.4mm〜1.0mmであることがより好ましい。

0089

針先部42には、内容物流路43を流れる内容物の流れ方向を軸方向Lに対して傾斜させるガイド壁部42aが設けられている。図23に示すように、ガイド壁部42aは、針先部42の先端部に配置されており、軸方向Lに対して所定の角度αで傾斜している。ここで、角度αは15°〜30°であることが好ましい。

0090

従来の充填用針を用いて内容物を収容室の内部に充填する場合、内容物吐出口から出た内容物は、充填用針の軸方向Lに沿ってまっすぐに排出される。そして、軟質容器を形成する樹脂フィルム同士が静電気等でくっついて密着した場合、排出された内容物が内容物吐出口に跳ね返されやすく、内容物の逆流を招いてしまう。

0091

一方、本実施形態の充填用針4では、内容物流路43を流れる内容物の流れ方向を軸方向Lに対して傾斜させるガイド壁部42aが設けられるので、内容物吐出口44から出た内容物が軸方向Lに対し傾斜して排出され、言い換えれば、内容物吐出口44から出た内容物が軸方向Lの横方向に排出される。このため、仮に内容物が跳ね返されても、内容物吐出口44に戻る量が少なくなるので、逆流を抑制することができる。更に、軸方向Lに対するガイド壁部42aの傾斜角度αは15°〜30°と設定された場合、跳ね返された内容物による内容物吐出口44への戻りを防止でき、且つガイド壁部42aの設置による内容物流れの抵抗増加を抑制することができる。

0092

充填用針4は、金属、ガラス又はプラスチック等の材料によって形成されて良く、接触による軟質容器10へのダメージ等を抑制するために、少なくとも針先部42の外側部分はプラスチックで形成されることが望ましい。

0093

以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、上述の実施形態では、固定治具と引き離し治具とを備える充填装置の例を説明したが、本発明は、固定治具及び引き離し治具のいずれか一方を備える充填装置にも適用される。

0094

1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1J充填装置
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H固定治具
3 引き離し治具
3L,3R吸盤(吸着部)
4充填用針
10,10A,10B,10C,10D,10F,10G,10H,10J,10K軟質容器
11シール部
12収容室
12L,12R 側面
13,14ポート
15密閉栓
16,18貫通孔
21,22側壁部
21a,22a 開口部
41 針本体
42針先部
42aガイド壁部
43 内容物流路
44 内容物吐出口
51,52挟持板(挟持部材)
53,54 挟持柱(挟持部材)

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