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技術 投影装置およびその制御方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 小池梓
出願日 2018年1月26日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-011027
公開日 2019年8月1日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-129464
状態 未査定
技術分野 電気信号の光信号への変換
主要キーワード 絶対表示 現在設定値 現在距離 近似特性 光伝達関数 画質設定値 絶対輝度値 スタンダードモード
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図面 (11)

課題

メモリ増加を抑えつつ、投影面上の明るさの変化に対しHDR階調表現が出来る投影装置およびその制御方法を提供すること。

解決手段

投影する画像データの階調値絶対輝度値との関係を規定する情報に基づいた第1の階調変換特性を取得する第1の取得手段と、投影装置における投影面の最大輝度を取得する第2の取得手段と、第1の階調変換特性と前記最大輝度とに基づいて、少なくとも一部の階調値において前記階調値と絶対輝度値との関係を満たすように第2の階調変換特性を生成する生成手段と、第1の階調変換特性と第2の階調変換特性に基づいて、画像データの輝度レンジを変換した輝度レンジ変換画像を生成する輝度レンジ変換手段と、輝度レンジ変換画像に第1の階調変換特性に基づいた階調変換を適用し、投影手段に供給する適用手段と、を有することを特徴とする。

概要

背景

従来、画像データはCRT(Cathod Ray Tube)で表示されることを前提とした規格(例えばBT.709(Rec.709))で規定される狭いダイナミックレンジ圧縮されていた。

しかし、現在では液晶表示装置などCRTよりダイナミックレンジの広い表示装置が一般的に用いられており、従前の規格に準拠した画像データでは逆に表示装置の能力を十分に活用できない状況が生じている。

そのため、従来よりもダイナミックレンジが広い撮像画像データ(以下、「HDR(High Dynamic Range)画像データ」と呼ぶ)を規定する規格が提唱されてきている。HDR画像データの規格には例えば、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers:米国テレビ技術者協会)の提唱するST.2084がある。ST.2084規格における信号特性EOTF(Electro−Optical Transfer Function:電気光伝達関数)で規定される。そして、ST.2084のEOTFは、以下の式1で表され、シーン輝度値映像信号レベル)を、最大10000nit(またはcd/m2)の絶対表示輝度範囲割り当てる(特許文献1)。

ただし、Lは表示輝度(0≦L≦1、L=1が10000nitに対応)、E’が映像信号レベル(デジタル値)である。また、m1,m2,c1〜c3は定数で、ST.2084では具体的な値が規定されている。ST.2084のEOTFは、人間の視覚特性に応じた非線形量子化ステップを有するため、PQ(Perceptual Quantization)カーブとも呼ばれる。

例えばこのようなHDR画像データを一般的な(BT.709より広いがST.2084より狭いダイナミックレンジを有する)装置で表示する場合、画像データの表示輝度範囲入力輝度レンジ)が、装置の表示輝度範囲(出力輝度レンジ)より広くなりうる。この場合、入力輝度レンジを出力輝度レンジに合わせて圧縮して表示すると、全体的に暗く表示されてしまう。ダイナミックレンジの圧縮による輝度低下を補正すると、圧縮によって失われた階調の影響で階調性が低下したり、元の階調性が崩れたりする。入力輝度レンジが出力輝度レンジより狭い場合に、入力輝度レンジを出力輝度レンジに合わせて拡張して表示しても、やはり正しい階調で表示されないという問題がある。

上記の課題を解決する為に、特許文献2では投影面の輝度レンジを取得し、それに応じて、投影面がまぶし見えないように光源を調整し、光量調整量に応じて入力画像適応するLUTを変えることによってコントラストが改善された画像を生成する。

表示可能な投影面上の輝度の種類が増えると持つべきLUTが増え、必要なメモリが増大になる。

特許文献2に記載の投影装置では、投影装置周辺の明るさや、投影距離によって変化する、投影面上の最小と最大輝度に応じ、投影装置のLUT(Look Up Table)を変える事によって階調性が正しく表現されるようにしている。

例えば、周辺の明るさが明るい最小輝度が大きくなり、且つ投影距離が大きく投影面上の輝度が小さいと、周辺の明るさによるコントラスト低下の影響は大きくなる。このコントラスト低下を抑制する為に、まず、周辺の明るさが明るくなるまたは、投影距離が大きくなるにつれて投影装置の光量を大きくするような処理をし、周辺の明るさが投影装置のコントラストに与える影響を小さくする。この時、投影装置の光量を変えることによって、最大輝度だけでなく、中間輝度も変化する。全体の輝度バランスを合わせて、階調が正しく表現されるように投影装置のLUTを変更する。

この手法の場合、投影装置は対応出来る投影面上の明るさの種類に応じてLUTを複数種保持する必要がある。前述のPQカーブでは表現出来る輝度レンジが10000nitsと広い為、1000nitsステップずつ区切って投影面上の輝度変化に対応出来るとしても10種類必要である。その分、投影装置に持たせるメモリ量は多くなってしまう課題がある。

概要

メモリ増加を抑えつつ、投影面上の明るさの変化に対しHDRの階調表現が出来る投影装置およびその制御方法を提供すること。投影する画像データの階調値絶対輝度値との関係を規定する情報に基づいた第1の階調変換特性を取得する第1の取得手段と、投影装置における投影面の最大輝度を取得する第2の取得手段と、第1の階調変換特性と前記最大輝度とに基づいて、少なくとも一部の階調値において前記階調値と絶対輝度値との関係を満たすように第2の階調変換特性を生成する生成手段と、第1の階調変換特性と第2の階調変換特性に基づいて、画像データの輝度レンジを変換した輝度レンジ変換画像を生成する輝度レンジ変換手段と、輝度レンジ変換画像に第1の階調変換特性に基づいた階調変換を適用し、投影手段に供給する適用手段と、を有することを特徴とする。

目的

本発明は、メモリ増加を抑えつつ、投影面上の明るさの変化に対しHDRの階調表現が出来る投影装置およびその制御方法の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

投影装置であって、投影する画像データの階調値絶対輝度値との関係を規定する情報に基づいた第1の階調変換特性を取得する第1の取得手段と、前記投影装置における投影面の最大輝度を取得する第2の取得手段と、前記第1の階調変換特性と前記最大輝度とに基づいて、少なくとも一部の階調値において前記階調値と絶対輝度値との関係を満たすように第2の階調変換特性を生成する生成手段と、前記第1の階調変換特性と第2の階調変換特性に基づいて、画像データの輝度レンジを変換した輝度レンジ変換画像を生成する輝度レンジ変換手段と、前記輝度レンジ変換画像に第1の階調変換特性に基づいた階調変換を適用し、投影手段に供給する適用手段と、を有し、前記輝度レンジ変換手段は前記適応手段で前記階調変換特性を適用した後の階調値が、前記画像データに第2の階調変換特性を適応した後の階調値に近づくように輝度レンジ変換画像を生成することを特徴とする投影装置。

請求項2

前記第2の取得手段が、前記投影装置の予め定められた基準光量と、スクリーンゲインと、投影サイズとに基づいて前記投影面の最大輝度を取得することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。

請求項3

前記第2の取得手段が、前記投影装置の設定値によって定まる係数を用いて前記投影面の最大輝度を取得することを特徴とする請求項2に記載の投影装置。

請求項4

前記第2の取得手段が、前記投影手段による投影距離と、前記投影手段が有する投影光学系のズーム倍率とに基づいて前記投影サイズを算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の投影装置。

請求項5

前記第2の取得手段が、前記投影手段が有する投影光学系に含まれるフォーカスレンズの位置および焦点距離に関する情報に基づいて前記投影距離を算出することを特徴とする請求項4に記載の投影装置。

請求項6

前記第2の取得手段が、前記投影面を撮影した画像に基づいて前記投影面の最大輝度を取得することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。

請求項7

前記投影面の画像を撮影する撮像手段をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の投影装置。

請求項8

投影装置の制御方法であって、第1の取得手段が、投影する画像データの階調値と絶対輝度値との関係を規定する情報に基づいた第1の階調変換特性を取得する工程と、第2の取得手段が、前記投影装置における投影面の最大輝度を取得する工程と、生成手段が、前記第1の階調変換特性と前記最大輝度とに基づいて、少なくも一部の階調値において前記階調値と絶対輝度値との関係を満たすように第2の階調変換特性を生成する工程と、輝度レンジ変換手段が、前記情報と第2の階調変換特性に基づいて画像データの輝度レンジを変換した輝度レンジ変換画像を生成する工程と、適用手段が、前記輝度レンジ変換画像に第1の階調変換特性に基づいた階調変換を適用して投影手段に供給する工程と、を有し、前記輝度レンジ変換手段は前記適応手段で前記階調変換特性を適用した後の階調値が、前記画像データに第2の階調変換特性を適応した後の階調値に近づくように輝度レンジ変換画像を生成することを特徴とする投影装置の制御方法。

請求項9

投影装置が有するコンピュータが読み込み実行することで、請求項8の制御方法を機能させるためのプログラム

技術分野

0001

本発明は、投影装置およびその制御方法に関する。

背景技術

0002

従来、画像データはCRT(Cathod Ray Tube)で表示されることを前提とした規格(例えばBT.709(Rec.709))で規定される狭いダイナミックレンジ圧縮されていた。

0003

しかし、現在では液晶表示装置などCRTよりダイナミックレンジの広い表示装置が一般的に用いられており、従前の規格に準拠した画像データでは逆に表示装置の能力を十分に活用できない状況が生じている。

0004

そのため、従来よりもダイナミックレンジが広い撮像画像データ(以下、「HDR(High Dynamic Range)画像データ」と呼ぶ)を規定する規格が提唱されてきている。HDR画像データの規格には例えば、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers:米国テレビ技術者協会)の提唱するST.2084がある。ST.2084規格における信号特性EOTF(Electro−Optical Transfer Function:電気光伝達関数)で規定される。そして、ST.2084のEOTFは、以下の式1で表され、シーン輝度値映像信号レベル)を、最大10000nit(またはcd/m2)の絶対表示輝度範囲割り当てる(特許文献1)。

0005

0006

ただし、Lは表示輝度(0≦L≦1、L=1が10000nitに対応)、E’が映像信号レベル(デジタル値)である。また、m1,m2,c1〜c3は定数で、ST.2084では具体的な値が規定されている。ST.2084のEOTFは、人間の視覚特性に応じた非線形量子化ステップを有するため、PQ(Perceptual Quantization)カーブとも呼ばれる。

0007

例えばこのようなHDR画像データを一般的な(BT.709より広いがST.2084より狭いダイナミックレンジを有する)装置で表示する場合、画像データの表示輝度範囲入力輝度レンジ)が、装置の表示輝度範囲(出力輝度レンジ)より広くなりうる。この場合、入力輝度レンジを出力輝度レンジに合わせて圧縮して表示すると、全体的に暗く表示されてしまう。ダイナミックレンジの圧縮による輝度低下を補正すると、圧縮によって失われた階調の影響で階調性が低下したり、元の階調性が崩れたりする。入力輝度レンジが出力輝度レンジより狭い場合に、入力輝度レンジを出力輝度レンジに合わせて拡張して表示しても、やはり正しい階調で表示されないという問題がある。

0008

上記の課題を解決する為に、特許文献2では投影面の輝度レンジを取得し、それに応じて、投影面がまぶし見えないように光源を調整し、光量調整量に応じて入力画像適応するLUTを変えることによってコントラストが改善された画像を生成する。

0009

表示可能な投影面上の輝度の種類が増えると持つべきLUTが増え、必要なメモリが増大になる。

0010

特許文献2に記載の投影装置では、投影装置周辺の明るさや、投影距離によって変化する、投影面上の最小と最大輝度に応じ、投影装置のLUT(Look Up Table)を変える事によって階調性が正しく表現されるようにしている。

0011

例えば、周辺の明るさが明るい最小輝度が大きくなり、且つ投影距離が大きく投影面上の輝度が小さいと、周辺の明るさによるコントラスト低下の影響は大きくなる。このコントラスト低下を抑制する為に、まず、周辺の明るさが明るくなるまたは、投影距離が大きくなるにつれて投影装置の光量を大きくするような処理をし、周辺の明るさが投影装置のコントラストに与える影響を小さくする。この時、投影装置の光量を変えることによって、最大輝度だけでなく、中間輝度も変化する。全体の輝度バランスを合わせて、階調が正しく表現されるように投影装置のLUTを変更する。

0012

この手法の場合、投影装置は対応出来る投影面上の明るさの種類に応じてLUTを複数種保持する必要がある。前述のPQカーブでは表現出来る輝度レンジが10000nitsと広い為、1000nitsステップずつ区切って投影面上の輝度変化に対応出来るとしても10種類必要である。その分、投影装置に持たせるメモリ量は多くなってしまう課題がある。

先行技術

0013

特開2015−159543号公報
特開2015−145892号公報

発明が解決しようとする課題

0014

本発明は、メモリ増加を抑えつつ、投影面上の明るさの変化に対しHDRの階調表現が出来る投影装置およびその制御方法の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0015

上記の目的を達成するために、本発明に係る投影装置およびその制御方法は、
投影する画像データの階調値絶対輝度値との関係を規定する情報に基づいた第1の階調変換特性を取得する第1の取得手段と、
前記投影装置における投影面の最大輝度を取得する第2の取得手段と、
前記第1の階調変換特性と前記最大輝度とに基づいて、少なくとも一部の階調値において前記階調値と絶対輝度値との関係を満たすように第2の階調変換特性を生成する生成手段と、
前記第1の階調変換特性と第2の階調変換特性に基づいて、画像データの輝度レンジを変換した輝度レンジ変換画像を生成する輝度レンジ変換手段と、
前記輝度レンジ変換画像に第1の階調変換特性に基づいた階調変換を適用し、投影手段に供給する適用手段と、
を有し、前記輝度レンジ変換手段は前記適応手段で前記階調変換特性を適用した後の階調値が、前記画像データに第2の階調変換特性を適応した後の階調値に近づくように輝度レンジ変換画像を生成することを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明によれば、メモリ増加を抑えつつ、投影面上の明るさの変化に対しHDRの階調表現が出来る投影装置およびその制御方法を提供する事ができる。

図面の簡単な説明

0017

実施形態における階調変換特性の生成方法を示す図
実施形態係る投影装置の機能構成例を示すブロック図
実施形態に係る投影装置の基本動作に関するフローチャート
第1実施形態における投影動作に関するフローチャート
実施形態に係る投影装置の設定画面例を示す図
実施形態に係る輝度変換値の算出方法を示す図
実施形態に係るメモリ削減量を示す図
第2および第3実施形態の投影面輝度取得動作に関するフローチャート
第2実施形態における投影距離の算出動作に関する図
第3実施形態における投影面輝度取得動作に関する図

実施例

0018

以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明するが、この発明は以下の実施の形態に限定されない。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。

0019

なお、本実施形態において説明される各機能ブロックは必ずしも個別のハードウェアである必要はない。すなわち、例えばいくつかの機能ブロックの機能は、1つのハードウェアにより実行されても良い。また、いくつかのハードウェアの連係動作により1つの機能ブロックの機能または、複数の機能ブロックの機能が実行されても良い。また、各機能ブロックの機能は、CPUがメモリ上に展開したコンピュータプログラムにより実行されても良い。

0020

<第1の実施形態>
まず、本件における投影面の明るさに応じ、PQカーブに準じた階調変換特性の算出方法を説明する。

0021

図1に、特許文献2におけるPQカーブに準じた階調表現方法の概略図を示す。

0022

図1細線は前述のPQカーブを示しており、横軸は表示面上の輝度[nits]、縦軸は映像信号レベル(デジタル信号)、いわゆる階調値を示している。図1の通り、PQカーブは階調値が絶対輝度紐付いていることが分かる。

0023

まず、表示機器の表示可能な表示面上の最大輝度Lmaxを取得する。これによって、表示可能な表示輝度レンジを求める。

0024

図1に示す太線が、ある表示装置の入力階調を、PQカーブに準じた対応する表示輝度に変換する表示輝度変換特性となる。入力階調値E’max以上はこの表示機器の表示面上の表示可能な輝度レンジLmax以下の制約により、表現出来ない階調値となる。その為、E’max以上の階調が入力されてもその表示機器の表示面上の最大表示輝度がLmaxである為、表示面上の輝度は常にLmaxの一定とする。すなわち図2の通り、0〜E’maxがPQカーブに準じた絶対輝度変換で表現可能な表示階調レンジとなる。

0025

このように表示輝度変換特性を生成するとその表示機器の表示輝度レンジ内では、そのレンジ内の対応するPQカーブの階調値における表示輝度を正確に表現することが出来る。

0026

最後に表示輝度レンジを表示装置の対応する階調値に変換する。例えば、表示装置のガンマが2.2に設定されている場合、輝度Lを対応する階調値Nは以下の式(2)で表せられる。

0027

0028

以上の工程を経て、表示面上の明るさとPQカーブに準じた階調変換特性を生成することが出来る。

0029

しかし、本来連続的な明るさの変化に対して、段階的に複数種類設けて適応的に選択する様な構成の明るさ場合に、前述の階調変換特性を対応出来るその明るさの種類の数だけ保持しようとすると、特許文献2のようにLUTを記憶するメモリ量が増えてしまう。

0030

本件では基準の明るさに適応出来るように生成した階調変換特性から実環境での表示面の明るさによるLUTの違いを吸収するような輝度変換値を入力画像にかけた後に、階調変換特性をかけることによってメモリの増加を抑制する方法を説明する。

0031

図2に、第1実施形態における投影装置の内部構成を表すブロック図を示す。第1実施形態に関わる投影装置20のブロック図を図2(a)に示す。
制御部210は、各部の動作を制御し、例えばマイコン、例えばCPUとメモリ等から構成される。投影装置20を構成する各ブロックへの指示は制御部210からなされる。

0032

RAM211は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納する揮発メモリである。

0033

ROM212は、制御部210により使用されるプログラムや、各動作ブロック設定パラメータ工場調整値等のデータを記憶している不揮発メモリである。カメラ取得RGB値を投影装置のRGB出力階調への変換マトリクス逆変換マトリクスも含まれる。

0034

操作部213は、ユーザからの投影装置20の操作に関する入力信号受け付ける。例えば、スイッチやダイヤルタッチパネルなどからなり、ユーザの指示を受け付ける。操作部213は、例えば、リモコンとして機能する外部装置からの信号を受信する信号受信部を有してもよい。制御部210は、操作部213の操作や、通信部293からの入力に応じた動作を実行する。ここで、外部装置は、外部装置の信号受信部が投影装置20の発信した信号を受信可能で、かつ制御部210が認識可能な信号を送信できる任意の電子機器であってよい。このような電子機器には例えば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話スマートフォンハードディスクレコーダゲーム機などが含まれるが、これらに限定されない。

0035

画像入力部220は、投影装置20に入力される画像を読み込み、解像度フレームレートなどの画像情報一緒に取得する。

0036

記録媒体221は、静止画データや動画データ、その他、本実施形態の投影装置に必要な制御データなどを記録することができるものであり、磁気ディスク光学式ディスク半導体メモリなどのあらゆる方式の記録媒体であっても良い。着脱可能な記録媒体や、内蔵型の記録媒体であってもよい。

0037

記録再生部222は、記録媒体221から静止画データや動画データを再生する。更に、記録再生部222は、静止画や動画データを制御部210から受信し、記録媒体221に記録する。

0038

光源制御部230は、光源260が出力する光量を制御する。

0039

画像処理部240は、入力画像に対し様々な画像処理を施す。詳細に関しては後述する。

0040

光変調素子制御部250は、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各光変調素子270に電圧印加し、制御するものであって、各光変調素子270の光強度を変調する。赤色(R)の光変調素子では赤色(R)の光強度を変調する。緑色(G)、青色(B)もそれぞれの色の光強度を変調する。

0041

光源260は、光変調素子270に光を供給する。

0042

光変調素子270は、光源260から照射された光強度を変調する。

0043

色合成部280は、光変調素子270R、270G、270Bを経た赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラープリズムなどからなる。

0044

投影光学系281は、光源260から供給される光が赤色(R),緑色(G),青色(B)の各光変調素子270によって変調されたことで得られる光学像投影画像として投影する。投影光学系281は、複数のレンズレンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小焦点調整などを行うことができ、この駆動は投影光学系制御部282によって行われる。

0045

投影光学系制御部282は制御用マイクロプロセッサからなり、投影光学系282を制御する。なお、投影光学系制御部282は専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM212に記憶されたプログラムを制御部210が実行することにより、投影光学系制御部282の少なくとも一部の機能を制御部210が実現してもよい。

0046

撮像部291は、投影光学系が形成する投影画像を撮像する。また、制御部210の指示により、シャッタースピード絞りなどの光学パラメータを変更する。

0047

撮像画像処理部292は、撮像部291が取得した撮像画像から投影面輝度分布を示す投影領域切り出した投影領域切り出し画像を生成する。幾つか過去の撮像画像または投影領域切り出し画像を保存出来るようにメモリを保持している。

0048

通信部293は、制御部210の制御に従って外部機器制御信号や静止画データ、動画データなどを通信する。通信方法や規格に制限はなく、例えば、無線LAN有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などの1つ以上に準拠した通信を行うことができる。なお、画像入力部130が、HDMI(登録商標)に準拠している場合、通信部293は画像入力部220に接続された外部装置とCEC通信してもよい。また、画像入力部220の端子が、例えばHDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC(Consumer Electronic Control)通信を行うものであっても良い。

0049

投影面輝度取得部294は、投影面輝度を取得する。投影面輝度の取得方法は後述する。

0050

入力解析部295は、入力画像がHDR対応フォーマットかを判断する。例えば、入力がHDMI2.0aである場合、入力画像に付属されるInfoFrameを読み取り、入力画像がHDR対応(PQカーブ対応)なのかを判別する。InfoFrameはSMPTE ST.2086規格で詳細を提示されている。PQカーブに準じた画像が入力される場合、InfoFrameの型のひとつであるDynamic Range and Mastering内のEOTFに関する領域に、SMPTE ST.2084であることを示す情報が格納される。この情報を読み取ることで、HDR対応画像が入力されていることを判別することが出来る。また、判別手法はこれに限定するものではない。

0051

また、画像処理部240の内部構成の詳細を図2(b)に示す。

0052

補正目標階調変換特性算出部2401は、投影面輝度取得部294で取得した投影面輝度から補正目標階調変換特性を算出する。この補正目標階調変換特性とは、取得した投影面輝度に適応するようにPQカーブに準じて生成された階調変換特性のことである。

0053

輝度変換値算出部2402は、算出した補正目標階調変換特性と、投影装置20が予め保持しているある投影面輝度に適応するようにPQカーブに準じて生成された階調変換特性から、入力画像にかける輝度変換値を求める。この輝度変換値は、入力画像に適応すると、その出力に階調変換特性をかけた結果は、単純に入力画像に階調変換特性をかけた時の結果に比べ補正目標との相対誤差が小さくなり、出力結果が補正目標に近くなる。例えば、入出力特性近似特性になる条件は、ある階調のMax輝度が補正目標に近づいているなどであり、この限りでは無い。

0054

輝度変換部2403は、輝度変換値算出部2402が求めた輝度変換値を入力画像に適応する。

0055

階調変換特性処理部2404は、輝度レンジ変換部2403で出力した画像に対し、階調変換特性を用いて階調変換を行う。

0056

OSD重畳部2405は、入力画像にROM212に予め保持していた投影装置20の画質調整GUIテストパターンなどのOSD(On Screen Display)を重畳する。

0057

これら画像処理部240内を構成しているモジュールの詳細な処理方法は後述する。

0058

<基本動作>
図3に示すフローチャートを用いて、本実施形態の投影装置20の基本動作を説明する。

0059

図3のフローチャートに示す各ステップの動作は基本的に、制御部210がROM212に記憶されたプログラムを実行して、図2に示した機能ブロックを制御することにより実現される。

0060

図3は、操作部213や外部装置を通じて投影装置20の電源オンの指示が入力された時点からの処理を示している。

0061

電源オンの指示が入力されると制御部210は、不図示の電源部に投影装置20の各部に電源を供給させる。

0062

次に制御部210は、投影装置20の表示モードを判定する(S301)。表示モードは例えば操作部213や外部装置から指定され、本実施形態の投影装置20の表示モードは、「入力画像表示モード」、「ファイル再生表示モード」、「ファイル受信表示モード」のいずれかとするが、これらに限定されない。「入力画像表示モード」において投影装置20は、画像入力部220より入力された映像信号に基づく画像を表示する。「ファイル再生表示モード」において投影装置20は、記録再生部222により記録媒体221から読み出されたデータに基づく画像を表示する。また、「ファイル受信表示モード」において投影装置20は、通信部293から受信したデータに基づく画像を表示する。なお、電源投入時の表示モードは、前回終了時の表示モードや予め定められた表示モードであってもよい。この場合、必ずしもユーザによる表示モードの指定は必要でない。

0063

ここでは、S301での判定の結果、表示モードが「入力画像表示モード」であるものとして説明する。

0064

「入力画像表示モード」の場合、制御部210は、画像入力部220から映像信号が入力されているか否かを判定し(S302)、入力されていると判定されなければ待機し、入力されていると判定されれば処理をS303に進める。

0065

S303で制御部210は投影処理を実行する。制御部210は、画像入力部220から入力された映像信号を画像処理部240に送信し、画像処理部240に1画面分の画像を生成させる。画像処理部240は、映像信号に対して必要な変形処理(例えば画素数、フレームレート、形状)を適用して、1画面分の画像を生成し、光変調素子制御部250に送信する。光変調素子制御部250は、受信した1画面分の画像の各画素の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに対応した透過率となるように、光変調素子270R、270G、270Bの各画素の透過率を制御する。

0066

また、光源制御部230は、光源260からの光の出力を例えば撮像部291で得られた画像に基づく周囲の明るさに基づいて制御する。光源260から出力された光は赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光に分離され、光変調素子270R、270G、270Bの光源として供給される。光変調素子270R、270G、270Bで画素ごとに透過率が制御された各色の光は、色合成部280で合成され、投影光学系281を介して投影される。

0067

制御部210は、投影処理におけるこれら各部における一連の動作を制御する。投影処理は、映像信号の入力が検出されなくなったり、表示の終了が指示されたりするまで、順次実行される。

0068

なお、S302〜S305の処理の間に、投影光学系281の画角倍率)やフォーカス変更指示が操作部213から入力されると、制御部210は、投影光学系281が有するアクチュエータを指示に応じて駆動する。

0069

S304で制御部210は、表示モードの切り替え指示が操作部213から入力されたか否かを判定し、入力されたと判定されればS210へ処理を戻し、入力されたと判定されなければS305へ処理を進める。なお、処理をS301に戻す場合、制御部210は、表示モードを選択させるためのメニュー画面OSD画像として画像処理部240に送信し、投影中の画像にメニュー画面を重畳表示するように画像処理部240を制御する。ユーザは、重畳表示されたメニュー画面を操作部213を用いて操作し、所望の表示モードを選択することができる。

0070

一方、S305で制御部210は、投影終了の指示が操作部213から入力されたか否かを判定し、入力されたと判定されなければS302に処理を戻し、入力されたと判定されれば電源部から各ブロックへの電源供給を停止させ、処理を終了する。以上の動作により、入力画像表示モードの投影装置20は画像入力部220から入力される映像信号に基づく画像を投影する。

0071

なお、S301で表示モードが「ファイル再生表示モード」であると判定された場合、制御部210は、記録媒体221のファイルリストや各ファイルのサムネイルデータを記録再生部222に読み出させ、RAM211に一時的に記憶する。そして、制御部210は、RAM211に一時記憶されたファイルリストに基づく文字画像や各ファイルのサムネイルデータに基づいて、ファイル選択画面のデータを生成し、画像処理部240に送信する。そして、投影処理(S303)と同様の処理によってファイル選択画面が投影される。

0072

操作部213や外部装置を通じ、ファイル選択画面から特定の画像ファイルを選択する指示が入力されると、制御部210は、選択された画像ファイルを再生するように記録再生部222を制御する。

0073

画像ファイルから再生された画像データは、記録再生部222から画像処理部240に送信され、画像処理部240、光変調素子制御部250、光源制御部230により、S303と同様の投影処理を通じて投影される。再生対象が動画であれば、フレームごとに再生および投影処理が順次実行される。制御部210は、投影光学系281に関する操作があった場合の動作や、S304やS305に示した動作も入力画像表示モードと同様に実行する。

0074

また、S301で表示モードが「ファイル受信表示モード」と判定された場合、制御部210は、通信部293から受信した静止画データや動画データを、ファイル再生表示モードで記録再生部222が再生した画像データと同様にして投影する。制御部210は、投影光学系281に関する操作があった場合の動作や、S304やS305に示した動作も入力画像表示モードと同様に実行する。

0075

次に、本実施形態の投影装置20におけるHDR画像の表示(投影)動作について説明する。図4に、本実施形態の投影処理に関するフローチャートを示す。

0076

まずに、制御部210の指示により、入力解析部295は入力画像がHDR画像なのかを判別する(S401)。入力インターフェースがHDMI2.0aの場合は、前述の通り、InfoFrame内の、EOTFに関する情報を見てST.2084信号なのかを見ることで確認することが出来る。前述の方法は一例であり、HDR画像であるか否かを判別する方法はこれに限定しない。

0077

判別の結果、入力画像がHDR画像であると判別した場合、処理は図4のフローチャートに則りS402に進む(以下、HDRモードと呼ぶ)。HDR画像では無い、すなわちSDR画像であると判別した場合、S408に進み、入力画像をSDR画像として扱う。

0078

S408で制御部210、画像処理部240、光変調素子制御部250、光源制御部230は、sRGBなど通常のダイナミックレンジを有する画像データ(SDR画像データ)の投影動作を実行する。この場合、図3のS302〜S305と同様の処理を実行すれば良いため、以下の説明を省略する。SDR画像データを対象とした一連の投影動作を、SDRモード動作と呼ぶ。

0079

S401でHDRモードであると判別した場合、制御部210の指示により、投影面輝度取得部294は投影面の輝度を取得する(S402)。取得方法は様々あるが、実施形態1では投影面輝度取得部294は、操作部213の不図示のリモコンやタッチパネル等からユーザに投影面の輝度を選択させるような操作をさせて取得する。例えば、投影面の輝度を選択させるGUIを入力画像にOSDとして重畳し、投影することでユーザに投影面輝度の選択肢を与え、不図示のリモコンで選択させる方法がある。図5(a)に投影面輝度をユーザに選択させる際のGUIの一例を示す。

0080

図5(a)に示すGUIにおいて、「動作モード」により、HDR画像を対象とした動作モード(HDRモード)か、SDR画像を対象とした動作モード(SDRモード)を選択することができる。また、「投影面輝度」によって、投影面上の輝度値直接指定したりすることができる。項目名を選択する操作に応じて表示される予め用意された選択肢を選択することで各項目についての設定が可能である。例えば図5(a)では、項目「投影面輝度」が選択され、設定可能な4つの選択肢のうち、1000nitsが選択されている状態を示している。この状態で決定指示が入力されると、制御部210は選択肢の表示を終了し、投影面輝度として1000nitsが設定された状態の表示を行う。OSDの表示終了指示があった場合、制御部210は終了確認用の画面を表示させ、設定内容を保存するか保存せずに終了するかを選択させる。図5(a)記載のGUIにおいてHDRモードが設定された場合、制御部210は処理をS408に進めSDRとして画像処理をする代わりにS402に進め、HDR画像として取り扱う事ができる。

0081

次に制御部210の指示により、補正目標階調変換特性算出部2401は補正目標階調変換特性を算出する。投影面の明るさから階調変換特性を算出する方法は、図1を用いて前述した為、省略する。

0082

次に、制御部210の指示により、輝度変換値算出部2402は入力画像にかける輝度変換値を取得する(S404)。輝度変換値とは、ゲイン、LUT、ガンマなど入力画像にかけると入力画像の階調が変わるもの全般を指す。輝度変換値は入力画像にかけることによって、投影面輝度の違いによるPQカーブに準じた階調変換特性の違いを吸収することが出来る。図6は、輝度変換値の算出方法を説明する為の概略図である。図6を用いて輝度変換値の算出方法を説明する。

0083

図6の横軸は入力画像の階調値N、縦軸はPQカーブに準じて階調変換した時の出力階調値E’である。

0084

また、図6の太線は投影装置20が予め保持している、ある投影面輝度に適応するようにPQカーブに準じて生成された階調変換特性である。さらに、細線はS403の工程で算出した補正目標階調変換特性である。例えば、投影装置20に設定されていた階調変換特性が適応出来る投影面輝度が、実際の投影面輝度よりも大きかった場合、図6のように太線と細線で示した階調変換特性の形状に差が生じる。前述の輝度変換値を用いることで、この階調変換特性の形状の差を埋めることが出来る。

0085

図6細線で示した補正目標階調変換特性の出力階調E’が1.0となるときの最小入力階調値をPA、太線で示した投影装置20が予め保持した階調変換特性の出力階調E’が1.0となるときの最小入力階調値をPBとする。この時、輝度変換値Gは式(3)で求まる。

0086

0087

このように求めた輝度変換値Gを入力画像にかけてから、もともと投影装置20が保持していた階調変換特性をかけると、補正目標階調変換特性を入力画像にかけた結果と近い結果が得られる。

0088

本実施形態ではゲインは出力階調E’が1.0となる時の入力階調の値から求めたがこの限りでは無い。また、上記の方法では入力階調NがPAの時は補正目標階調変換特性と同じ出力階調1.0になるが、PAより低階調では一致しない可能性がある。PAより低階調の変換精度を向上させるために、輝度変換値Gを複数点で構成されたLUTで持っても良い。

0089

前述のS403とS404の手順では、投影装置20内部で輝度変換値Gを投影面輝度と、階調変換特性から算出している。しかし、毎回計算する手間がかかってしまう為、投影面輝度と輝度変換値Gを1対1対応させた輝度変換LUTを予めROM212に保持し、LUTを用いることで投影面輝度に応じて輝度変換値Gにすぐに変換出来るようにし、計算の手間を省いても良い。

0090

前述の手法で輝度変換値Gと階調変換特性を用いると、特許文献2のように投影面輝度に応じて階調変換特性を毎回書き換える構成と比較し、メモリを削減することが出来る。
図7に、本実施形態のメモリ削減量の概略図を示す。図7では一例として、HDR対応出来る投影面輝度は10種類とし、階調変換特性はPQカーブで既定されている12bit(=4095階調)のLUTであるとする。

0091

図7上段は輝度変換値を使わない従来の手法であり、投影面輝度に合わせて階調変換特性を更新する場合におけるメモリ使用量概算を示す。白い四角はLUTの1要素を示しており、LUTの階調分存在する。図7上段に示すように、輝度変換値を使用せず、階調変換特性の方を更新できるように10種のLUTを保持すると、LUTの1要素、すなわち四角の数は40950個となる。

0092

一方、図7下段に示すように本実施形態のように輝度変換値を使用する場合、投影面輝度の違いによる階調変換特性の形状の違いは輝度変換値で補うため、輝度変換値はHDR対応出来る投影面輝度の種類の10種分必要となる。前述の手法では輝度変換値はあるゲイン値である為、10個のゲイン値を保持すれば良い。図7は簡単の為、輝度変換値と、階調変換特性を構成するLUTの1要素は同じbit数と考え、同じ四角で表現しているが、bit数が異なっていても良い。また、輝度変換値を使用する場合、階調変換特性はある投影面輝度においてHDR対応出来る、基準となるLUTを1種類保持すれば良い。結果、図7下段に示すように、輝度変換値使用時の四角の数は4105となる。すなわち、図7前提条件のもと、メモリ削減量を計算すると約10%となる。すなわち、輝度変換値を用いると、従来例と比較し、メモリ増加を抑えつつ、投影面上の明るさの変化に対しHDRの階調表現が可能となる。

0093

次に、制御部210の指示により、輝度変換部2403は入力画像に取得した輝度変換値をかけて階調変換をする(S405)。入力画像のRGB各色に同値の輝度変換値をかけて変換を行う。前述のように、投影面輝度は投影装置20が予め保持する階調変換特性でHDR変換出来る輝度よりも小さい場合、輝度変換値は1より大きくなる。輝度変換値をかけたことで階調値が飽和した場合は最大階調値クリップをする。

0094

次に、制御部210の指示により、階調変換特性処理部2404はS405の出力結果に階調変換特性に従って階調変換をする(S406)。前述の通り、輝度変換値をかけた入力画像に対し、階調変換特性に基づいた階調変換を施すと、入力画像に補正目標階調変換特性をかけた時と近い出力画像が得られる。すなわち、取得した投影面輝度におけるHDR対応の画像を作成した時と近い結果が得られていることになる。

0095

最後に、制御部210の指示により、光変調素子制御部250はS406の工程で作成した画像に合わせた光変調率を光変調素子270RGBに設定することで、生成した画像を投影する(S407)。

0096

以上の工程を経て、投影面輝度の変化に追従し、HDR画像生成して、投影することが出来る。

0097

また、S402の工程で投影面輝度を図5(a)のGUIから直接入力してもらい、取得したが、他の投影環境や投影装置20の画質設定値から得られる明るさ情報を含む設定値を取得し、投影面の明るさをそれらの情報から求めても良い。図5(b)(c)に投影面の明るさ情報を含む設定値の設定GUIの一例を示す。以下では図5(b)を入力設定画面図5(c)を映像設定画面と呼ぶ。

0098

図5(b)に示す入力設定画面における、「動作モード」は図5(a)に記載のものと同じ機能である為、説明を省略する。
入力設定画面に記載の、「投影サイズ」によって、(予め定められた距離における)投影装置20による投影像の大きさを指定したり、「スクリーンゲイン」によって、スクリーンゲイン(反射率)を指定したりすることができる。項目名を選択する操作に応じて表示される予め用意された選択肢を選択することで各項目についての設定が可能である。例えば図5(b)では、項目「投影サイズ」が選択され、設定可能な3つの選択肢のうち、150インチが選択されている状態を示している。同様に、項目「スクリーンゲイン」では、選択可能な2つの選択肢のうち、ゲイン値1.5が選択されている状態を示している。この状態で決定指示が入力されると、制御部210は選択肢の表示を終了し、投影サイズとして150インチ、スクリーンゲイン1.5が設定された状態の表示を行う。なお、タブの選択により入力設定画面を映像設定画面(図5(c)や情報表示画面に切り替えることができる。

0099

一方、図5(c)に示す映像設定画面で設定可能な項目のうち、「投影モード」、「明るさ」、「コントラスト」、「ガンマ」、「ランプモード」の設定値は発光量に影響する。そのため、投影面輝度取得部294は、これら項目に関する現在設定値に応じた映像設定パラメータの値を決定する。プロジェクタ光量や、設定値と映像設定パラメータの値係数との関係は、例えばROM212や投影面輝度取得部294の内部など、投影面輝度取得部294がアクセス可能不揮発性記憶装置に記憶しておくことができる。

0100

なお、「投影モード」は例えば「プレゼンテーションモード」と「スタンダードモード」のいずれかを設定可能であるものとする。ここで、「プレゼンテーションモード」は映像設定パラメータ1に、「スタンダードモード」は「プレゼンテーションモード」より低い値の映像設定パラメータ(例えば0.9)に対応するものとする。また、「ランプモード」は、「通常」と「省エネルギー」のいずれかを設定可能であり、「通常」は映像設定パラメータ1に、「省エネルギー」は「通常」より低い映像設定パラメータ(例えば0.9)に対応するものとする。他の項目についても同様に、設定可能な値と、対応する映像設定パラメータとの関係が予め定められている。そのため、投影面輝度取得部294は、各項目の設定値に対応する映像設定パラメータの値を乗じることにより、最終的な映像設定パラメータの値を決定することができる。なお、ここで述べた、光量に影響する設定項目の種類や設定値と映像設定パラメータとの関係は単なる例示であり、これらに限定されない。また、最終的な映像設定パラメータの値は、予め記憶された、設定値の組み合わせと映像設定パラメータの値との対応を参照して求めるなど、他の方法で求めてもよい。

0101

図5(b)(c)で示した設定値を用いて、投影面輝度取得部294は、予め定められたプロジェクタ光量、受信した投影サイズ、スクリーンゲイン、決定した映像設定パラメータ、に基づいて、例えば以下の式(4)に従って投影面輝度を算出する。なお、投影サイズの単位がインチであれば、投影面輝度取得部294は平方メートル単位換算して式(4)に適用する。

0102

0103

ここで、プロジェクタ光量は、仕様上の値(例えばJIS X 6911: 2015による測定値)であってよい。光量が設定によって変化する場合には、予め定めた基準光量とする。式(4)により、現在の設定で実現される投影面の最大輝度が得られる。

0104

以上工程を経ることで、ユーザが設定した投影面の明るさ情報を含む設定値から投影面上輝度を取得し、投影面輝度に準じたHDR画像を生成することが出来る。

0105

<第2の実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。

0106

本実施形態は、図4のS402で実行する投影面輝度レンジの取得処理を除いて第1実施形態と同様であってよいため、以下では本実施形態における投影面輝度の取得処理について、図8(a)に示すフローチャートを用いて説明する。

0107

本実施形態では、投影光学系281の合焦距離を用いて投影面輝度を取得する。

0108

制御部210の指示により、投影面輝度取得部294は、光学系制御部282から投影光学系281のフォーカスレンズ位置ズームレンズ位置を取得する(S801)。これらのレンズ位置は制御部210が光学系制御部282から取得して投影面輝度取得部294に通知してもよい。

0109

次に、制御部210の指示により、投影面輝度取得部294は投影距離を算出する(S802)。例えば投影面輝度取得部294は、予めROM212に記憶したフォーカスレンズ焦点距離と、光変調素子270とフォーカスレンズとの最短距離を読み出す。図9(a)のように、光変調素子270と、投影光学系281に含まれ、範囲aで移動するフォーカスレンズ283との最短距離をAとする。また、フォーカスレンズの焦点距離をFとする。

0110

S801で取得したフォーカスレンズ位置は、図9(a)に示す位置を0とした距離を示すため、フォーカスレンズ位置と、光変調素子270とフォーカスレンズとの最短距離Aとから、フォーカスレンズと光変調素子270との現在距離A’が分かる。光変調素子270、投影光学系281のフォーカスレンズ283、スクリーン900の位置関係図9(b)に示す。投影面輝度取得部294は、距離A’とフォーカスレンズ283の焦点距離Fを用いて、レンズの公式、式(5)から、フォーカスレンズ283からスクリーン900の間の距離、つまり投影装置20の投影距離Bを算出することができる。

0111

0112

次に、制御部210の指示により、投影面輝度取得部294は、例えば予めROM212に記憶したズームレンズ位置とズーム倍率との関係から、現在のズームレンズ位置をズーム倍率に変換する。そして、投影面輝度取得部294は、投影距離B、ズーム倍率、光変調素子270のサイズから、以下の式(6)に従って投影サイズを算出する(S803)。なお、光変調素子270のサイズは例えば面積[m2]であってもよいし、縦横方向の大きさや、対角線の大きさとアスペクト比であってもよい。

0113

0114

次に、制御部210の指示により、投影面輝度取得部294は算出した投影サイズから投影面輝度を算出する(S804)。投影サイズを用いた投影面輝度の算出式は、第1実施形態の式(4)で説明した為、詳細な説明は割愛する。式(4)の投影サイズ以外の設定値の取得方法は第1実施形態と同じである。

0115

本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態では実際の投影距離に基づいて投影サイズを求めているため、投影装置20と投影面との距離が変化しうる場合、第1実施形態のように設定されている投影サイズを用いる場合よりも精度の良い投影面輝度を得ることができる。

0116

なお、本実施形態では、フォーカスレンズの位置や焦点距離を用いて投影距離を算出したが、投影装置20が投影距離を直接測定する構成を備えてもよいし、他の任意の方法で投影距離を取得してもよい。

0117

<第3の実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。

0118

本実施形態は、図4のS402で実行する投影面輝度の取得処理を除いて第1実施形態と同様であってよいため、以下では本実施形態における投影面輝度の取得処理について、図8(b)に示すフローチャートを用いて説明する。

0119

本実施形態では、投影光学系281の光軸方向(投影方向)を撮影可能に配置された撮像部291を用いて投影面輝度を取得する。

0120

まず、制御部210の指示により、特定の画像(ここでは投影面輝度の最大値を取得するために、全画素の階調値が最大の白画像)を投影するように各部を制御した後、撮像部294に投影面の撮影を指示する(S811)。図10(a)は撮像部294で得られた画像1000を模式的に示している。画像1000において、1001はスクリーン、1002は白画像の投影像である。撮像部294は、撮影で得られた画像のデータを例えばRAM211に書き込む。

0121

次に、制御部210の指示により、撮像画像処理部292はRAM211に保存された画像1000のうち、投影像1002の領域の画素値(階調値)を取得もしくは算出する(S812)。ここでは撮像部291の光軸と投影光学系281の光軸との位置関係から、画像1000における投影像1002の中心位置が既知であるものとする。従って撮像画像処理部292は画像1000のうち、投影像の中心位置の画素もしくは中心から所定範囲に含まれる画素の値に基づいて、投影像1002の階調値を算出する。あるいは、撮像画像処理部292は、画像1000に例えば二値化やハフ変換を適用して投影像1002の領域を検出し、領域内の全画素値に基づいて階調値を算出してもよい。撮像画像処理部292は例えば画素値を平均して階調値を算出することができるが、他の方法を用いて算出してもよい。

0122

最後に、制御部210の指示により、投影面輝度取得部294は、S812で算出した階調値を投影面輝度へ変換する(S813)。例えば図10(b)に示すような階調値と投影面輝度との関係を示すテーブルもしくは変換式を例えばROM212に予め保存しておくことができる。そして、投影面輝度取得部294は、階調値を用いてテーブルを参照するか、階調値を変換式に代入することにより投影面輝度に変換ことができる。変換テーブルは例えば投影装置20の出荷前に実測するなどしてROM212に保存しておく。なお、図10(b)の例では階調値255が投影面輝度2000[nit]に変換され、階調値と投影面輝度とが線形な関係を有するものとしているが、階調値に対する投影面輝度の値や、両者の変化特性はこれに限定されない。

0123

以上のようにして、投影面輝度取得部294は投影面輝度を決定し、制御部210に通知する。

0124

本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。また、例えば光源が領域ごとに設けられている場合には、光源に対応する領域ごとに投影面輝度を求めることができる。例えば投影像の領域を光源に対応する領域に分割し、分割した領域内の画素に基づいて領域ごとに階調値を求めて投影面輝度に変換すれば良い。

0125

以上、本発明を例示的ないくつかの実施形態を用いて説明したが、本発明は実施形態に記載された特定の構成に限定されず、特許請求の範囲に規定される発明の範囲内で様々な変形及び変更が可能である。

0126

<第4の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

0127

20投影装置、210 制御部、220画像入力部、240画像処理部、
250光変調素子制御部、260光源、270 光変調素子、
281投影光学系、294投影面輝度取得部、295 入力解析部

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