図面 (/)

技術 熱電発電装置、及び熱電発電モジュールの防水方法

出願人 三菱電機エンジニアリング株式会社
発明者 丸岡純
出願日 2018年1月12日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-003265
公開日 2019年7月25日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-126111
状態 未査定
技術分野 特殊な電動機、発電機 熱電素子
主要キーワード 防水処置 要求基準 漏電防止 P型半導体素子 両端電極 熱電発電ユニット 径方向上 工場設備
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (16)

課題

より低コスト漏電の発生をより抑制可能な熱電発電モジュールを備えた熱電発電装置及び熱電発電モジュールの防水方法を提供する。

解決手段

熱電発電装置は、一対の絶縁板(71a、71b)の間に複数の熱電変換素子(72P、72N)を配置した熱電発電モジュール(42)を1つ以上、備える。その熱電発電モジュール(42)は、一対の絶縁板が対向する範囲内に設けられた電極(73)と接続され、その範囲内から被覆された部分が延出している複数の電線(51)と、複数の電線がそれぞれ対応する電極と接続された状態で、一対の絶縁板の間に充填された防水材と、を有する。

概要

背景

従来から熱電放電装置に用いられる熱電発電モジュールは、一対の絶縁基板間に熱電変換素子を複数、配置した構成となっている。その熱電発電モジュールでは、熱電変換素子の水、水蒸気等による劣化を抑制するために、防水処置が行われる場合がある。そのような防水処置を行う方法としては、一対の絶縁基板の間に、シリコーンシーラ等のシール材防水材として充填するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

概要

より低コスト漏電の発生をより抑制可能な熱電発電モジュールを備えた熱電発電装置及び熱電発電モジュールの防水方法を提供する。熱電発電装置は、一対の絶縁板(71a、71b)の間に複数の熱電変換素子(72P、72N)を配置した熱電発電モジュール(42)を1つ以上、備える。その熱電発電モジュール(42)は、一対の絶縁板が対向する範囲内に設けられた電極(73)と接続され、その範囲内から被覆された部分が延出している複数の電線(51)と、複数の電線がそれぞれ対応する電極と接続された状態で、一対の絶縁板の間に充填された防水材と、を有する。

目的

本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、その目的は、より低コストで漏電の発生をより抑制可能な熱電発電モジュールを備えた熱電発電装置及び熱電発電モジュールの防水方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

一対の絶縁板の間に複数の熱電変換素子を配置した熱電発電モジュールを1つ以上、備えた熱電発電装置において、前記熱電発電モジュールは、前記一対の絶縁板が対向する範囲内に設けられた電極と接続され、該範囲内から被覆された部分が延出している複数の電線と、前記複数の電線がそれぞれ対応する前記電極と接続された状態で、前記一対の絶縁板の間に充填された防水材と、を有する熱電発電装置。

請求項2

前記複数の電線には、それぞれ被覆された部分の周囲を覆い、且つ該周囲に弾力性によって接触する部材が取り付けられ、前記防水材は、前記部材が前記複数の電線にそれぞれ取り付けられた状態で充填されている請求項1に記載の熱電発電装置。

請求項3

前記部材は、水の接触角を基に決定した素材を用いている部材である請求項2に記載の熱電発電装置。

請求項4

前記熱電発電モジュールを第1の熱伝達媒体、及び第2の熱伝達媒体で挟持する場合に、前記防水材は、前記第1の熱伝達媒体と前記第2の熱伝達媒体とで前記熱電発電モジュールを挟持する方向の直交方向上、前記第1の熱伝達媒体、及び前記第2の熱伝達媒体のなかで高温側となる熱伝達媒体と少なくとも重ならない位置に充填されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の熱電発電装置。

請求項5

一対の絶縁板の間に複数の熱電変換素子を配置した熱電発電モジュールの防水方法において、電力を外部に供給するための複数の電線を、前記一対の絶縁板が対向する範囲内に設けられた電極と接続して、該範囲内から被覆された部分を延出させる第1工程と、前記複数の電線をそれぞれ対応する前記電極と接続させた状態で、前記一対の絶縁板の間に防水材を充填する第2工程と、を有する熱電発電モジュールの防水方法。

請求項6

前記熱電発電モジュールが第1の熱伝達媒体、及び第2の熱伝達媒体で挟持される場合に、前記第2工程では、前記防水材を、前記第1の熱伝達媒体と前記第2の熱伝達媒体とで前記熱電発電モジュールを挟持する方向の直交方向上、前記第1の熱伝達媒体、及び前記第2の熱伝達媒体のなかで高温側となる熱伝達媒体と少なくとも重ならない位置に充填する、請求項5に記載の熱電発電モジュールの防水方法。

請求項7

複数の熱電変換素子を用いて発電を行う熱電発電装置において、一対の絶縁板の間に前記複数の熱電変換素子を配置した1つ以上の熱電発電モジュールと、前記熱電発電モジュールを挟持する第1の熱伝達媒体、及び第2の熱伝達媒体と、を備え、前記熱電発電モジュールは、前記一対の絶縁板の間に充填される防水材が、前記第1の熱伝達媒体と前記第2の熱伝達媒体とで前記熱電発電モジュールを挟持する方向の直交方向上、前記第1の熱伝達媒体、及び前記第2の熱伝達媒体のなかで高温側となる熱伝達媒体と少なくとも重ならない位置にある熱電発電装置。

技術分野

0001

本発明は、高温側と低温側との温度差を利用して発電が可能な熱電発電装置、および熱電放電装置に用いられる熱電発電モジュール防水方法に関する。

背景技術

0002

従来から熱電放電装置に用いられる熱電発電モジュールは、一対の絶縁基板間に熱電変換素子を複数、配置した構成となっている。その熱電発電モジュールでは、熱電変換素子の水、水蒸気等による劣化を抑制するために、防水処置が行われる場合がある。そのような防水処置を行う方法としては、一対の絶縁基板の間に、シリコーンシーラ等のシール材防水材として充填するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開平7−162039号公報(段落0004、図15

発明が解決しようとする課題

0004

上述した従来の熱電発電モジュールでは、一対の絶縁基板の間に配置された熱電変換素子は、二つ以上の電極と接続されている。しかし、一対の絶縁基板の間には防水材が充填されている。この防水材により、一対の絶縁基板間の内部は、外部から閉ざされた空間となっている。そのため、従来の熱電発電モジュールでは、一対の絶縁基板間の内部からの漏電は、防止することができる。

0005

熱電発電により発生した電力を外部へ供給するための電極である両端電極は、一対の絶縁基板が対向する領域から突出している。それにより、両端電極には、外部に露出した部分が存在する。外部に電力を供給するための電線は、その露出した部分に接続されている。従って、特許文献1は、両端電極の露出した部分、及びその露出した部分と電線とが接続される部分において、漏電が発生しやすいという課題がある。

0006

本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、その目的は、より低コストで漏電の発生をより抑制可能な熱電発電モジュールを備えた熱電発電装置及び熱電発電モジュールの防水方法を提供することに在る。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る熱電発電装置は、一対の絶縁板の間に複数の熱電変換素子を配置した熱電発電モジュールを1つ以上、備えた熱電発電装置であることを前提とし、熱電発電モジュールは、一対の絶縁板が対向する範囲内に設けられた電極と接続され、該範囲内から被覆された部分が延出している複数の電線と、複数の電線がそれぞれ対応する電極と接続された状態で、一対の絶縁板の間に充填された防水材と、を有する。

0008

また、本発明に係る熱電発電モジュールの防水方法は、一対の絶縁板の間に複数の熱電変換素子を配置した熱電発電モジュールに適用されることを前提とし、電力を外部に供給するための複数の電線を、一対の絶縁板が対向する範囲内に設けられた電極と接続して、該範囲内から被覆された部分を延出させる第1工程と、複数の電線をそれぞれ対応する電極と接続させた状態で、一対の絶縁板の間に防水材を充填する第2工程と、を有する。

発明の効果

0009

本発明によれば、より低コストで熱電発電モジュールからの漏電の発生をより抑制することができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置の設置環境例を示す図である。
図1に示すA部の詳細を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置が備える熱電発電ユニットの配置を示す図である。
図3に示すB部の詳細を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置が備える熱電発電ユニットを示す斜視図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置が備える熱電発電ユニットの分解図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールの部分拡大図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールの防水処置を施す前の状態を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールの防水処置を施した後の状態を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールに取り付けるブッシュを示す斜視図であり、(a)は電線に取り付けた場合に絶縁基板側となる視点からの斜視図、(b)は電線に取り付けた場合に絶縁基板側を向く視点からの斜視図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールに取り付けるブッシュの管形部の内部形状を示す図であり、(a)は上下方向の視点でのブッシュの平面図、(b)は(a)に示すC−C線での断面図、(c)は(b)に示すd部の拡大図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールに取り付けるブッシュの変形例を示す図であり、(a)は裏側の視点からの斜視図、(b)は表側の視点からの斜視図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールへのブッシュの取り付け方法を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールへのブッシュの取り付け状態を示す図である。
本発明の実施の形態2に係る熱電発電装置に用いられる熱電発電モジュールの部分拡大図である。

実施例

0011

以下、本発明に係る熱電発電装置の各実施の形態を、図を参照して説明する。

0012

実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置の設置環境例を示す図である。本実施の形態1に係る熱電発電装置は、廃熱利用のために、工場に設置されている。

0013

工場設備1は、例えば燃料ゴミ等の燃焼により、高温ガス、つまり熱電発電を可能にさせる熱源流体を発生させる。この高温ガスは、配管2、及び煙突3を介して大気に排出される。本実施の形態1に係る熱電発電装置は、配管2の図1に示すA部に取り付けられ、大気に排出される高温ガスから発電を行うようになっている。

0014

なお、本実施の形態1に係る熱電発電装置は、工場での利用に限定されない。本実施の形態1に係る熱電発電装置は、熱電発電を行ううえでの熱源が存在する場所であれば、幅広く利用することができる。

0015

図2は、図1に示すA部の詳細を示す図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置が備える熱電発電ユニットの配置を示す図である。図3に示す配置は、配管2の軸方向上の視点での配置である。

0016

本実施の形態1に係る熱電発電装置20は、図2及び図3に示すように、複数の熱電発電ユニット21を備えている。複数の熱電発電ユニット21は、配管2の外側において、周方向上に並べる形で取り付けられている。各熱電発電ユニット21は、それぞれ1つの熱電発電モジュールを備えている。各熱電発電ユニット21が備える熱電発電モジュールによって発電された電力、或いはそれら熱電発電モジュールを直列に接続して得られる電力は、本実施の形態1に係る熱電発電装置20が発電した電力として外部に供給される。

0017

図4は、図3に示すB部の詳細を示す図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置20が備える熱電発電ユニット21を示す斜視図である。図6は、その熱電発電ユニット21の分解図である。

0018

本実施の形態1に係る熱電発電装置20が備える各熱電発電ユニット21は、高温ガスである熱電流体が内部に流れる配管2に取り付けられることを想定した1つの発電装置である。各熱電発電ユニット21は、図4に示すように、配管2の径方向上、内側から外側に向けて、熱伝達媒体41、熱電発電モジュール42、熱伝達媒体43、及びヒートシンク44が並ぶ形の構造となっている。ヒートシンク44は、多数のフィン44aを備えている。

0019

図4に示すトーションバー46は、配管2の周囲に配置された各熱電発電ユニット21を、その配管2の径方向上、内側に向けて弾性力を作用させる。各熱電発電ユニット21は、そのトーションバー46を用いて配管2に取り付けられる。

0020

ヒートシンク44は、図5に示すように、板状となっている部分の長手方向上の中央付近に、フィン44aが設けられた形状となっている。板状の部分の長手方向上においてフィン44aが設けられていない部分には、熱電発電ユニット21をトーションバー46により配管2に取り付けるための取付部材52が設けられている。本実施の形態1では、この取付部材52を2つ、ヒートシンク44に設けている。それにより、各熱電発電ユニット21は、2つのトーションバー46を用いて配管2に取り付けられる。

0021

図5及び図6に示すように、熱伝達媒体43は、ヒートシンク44のフィン44aが設けられた側の反対側に、そのフィン44aの位置に合わせて取り付けられる。熱電発電モジュール42、及び熱伝達媒体41は、それぞれ熱伝達媒体43と重なるように取り付けられる。そのような配置により、熱伝達媒体41に伝達された熱量が、熱電発電モジュール42、熱伝達媒体43、及びヒートシンク44を介して効率的に伝導するようになる。この結果、熱電発電モジュール42の高温側と低温側の温度差を、より大きくさせることができることから、より大きい発電量が得られることとなる。本実施の形態1に係る熱電発電モジュールの防水方法は、この熱電発電モジュール42に適用されている。

0022

熱電発電モジュール42には、2本の電線51が接続されている。これらの電線51は、接続された熱電発電モジュール42が発電した電力を外部に供給するためのものである。熱電発電モジュール42は、電線51が図5における下側となるように取り付けられる。電線51は、熱電発電モジュール42の接続箇所から下側に延びる形で接続されている。これは、ヒートシンク44、及び隣接する他の熱電発電ユニット21との干渉を防止するためである。図5における下側は、熱電発電ユニット21が配管2に取り付けられた場合に、鉛直方向上、低い側と想定される側である。

0023

図7は、本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置20に用いられる熱電発電モジュール42の部分断面図である。図8は、本発明の実施の形態1に係る熱電発電装置20に用いられる熱電発電モジュール42の防水処置を施す前の状態を示す図である。図9は、その熱電発電モジュール42の防水処置を施した後の状態を示す図である。

0024

図7に示すように、熱電発電モジュール42は、一対の絶縁基板(絶縁板)71の間に、熱電変換素子として、P型及びN型半導体素子72を配置した構造である。各半導体素子72は、電極73によって直列に接続されている。以降、P型半導体素子72を指す場合は、符号として「72P」を用い、N型半導体素子72を指す場合は、符号として「72N」を用いる。同様に、図7において上側に位置する絶縁基板71を指す場合は、符号として「71a」を用い、下側に位置する絶縁基板71を指す場合は、符号として「71b」を用いる。絶縁基板71aは、熱電発電モジュール42の低温側となる面であり、絶縁基板71bは、熱電発電モジュール42の高温側となる面である。

0025

以降、位置関係は、特に断らない限り、図7の視点で表現する。具体的には、熱電発電モジュール42の厚さ方向(図7で「T1」「T2」を付した両矢印方向)は、「上下方向」、それと直交する方向は、「横方向」とそれぞれ表記する。「T1」「T2」を付した両矢印方向は、熱伝達媒体41及び43によって熱電発電モジュール42を挟持する方向である。それにより、ここでの横方向は、熱電発電モジュール42を挟持する方向の直交方向に相当する。

0026

防水材74として用いられるシリコーンシーラ等は、一般的に、製造元から、絶縁用途での使用はできないとされている。このこともあり、防水材74は、図7に示すように、何れの半導体素子72とも接触しないように充填される。

0027

各電線51は、絶縁基板71の端部側に位置し、1つの半導体素子72と接続された接続用の電極73と接続されている。この電極73は、他と区別するために、以降「端子電極」と表記する。図7に示す電線51は、P型半導体素子72Pとのみ接続された端子電極73と接続されている。一方、図7に示していないもう1本の電線51は、N型半導体素子72Nとのみ接続された端子電極73と接続されている。

0028

図7に示すように、防水処置により、言い換えれば本実施の形態1に係る熱電発電モジュールの防水方法により、一対の絶縁基板71間には防水材74が充填される。その充填により、一対の絶縁基板71が対向する空間は、外部から閉ざされる。各端子電極73は、防水材74の充填時、外部に露出しない位置に配置されている。それにより、防水材74の充填時、電線51と端子電極73との接続箇所も外部に露出しないようにしている。この結果、その空間からは、電線51の被覆されている部分が延出することとなる。

0029

半導体素子72の配置、半導体素子72間の接続、端子電極73と電線51の接続等には、周知の技術を採用することができる。このことから、それらの配置、接続についての説明は、省略する。

0030

各電線51は、それぞれ対応する端子電極73と接続させることから、被覆された部分が一対の絶縁基板71間に挟まれた形となる。そのため、一対の絶縁基板71の間隔、つまり絶縁基板71aの下側の面と絶縁基板71bの上側の面との間の厚さ寸法T2は、電線51の径方向上の長さ以上となっている。一対の絶縁基板71の外面間、つまり絶縁基板71aの上側の面と絶縁基板71bの下側の面の間の厚さ寸法T1は、厚さ寸法T2に、各絶縁基板71の厚さを加えたものとなる。

0031

このような厚さ寸法T2とすることにより、熱電発電モジュール42の組み立ては、従来と同様に行うことができる。つまり、熱電発電モジュール42は、例えば各半導体素子72を電極73に接続すると共に、各電線51を対応する端子電極73に接続した後、各半導体素子72、各電極73、及び各電線51らを一対の絶縁基板71で挟持することにより、組み立てることができる。

0032

図8は、そのようにして組み立てた後の熱電発電モジュール42の状態を示している。その状態で一対の絶縁基板71間の横方向上の端の全体、つまり熱伝達媒体41及び43の何れにも接しない部分の端の全体に防水材74を充填することにより、電線51の端子電極73と接続させていない端部を除き、外部に露出する部分がなくなる。このため、半導体素子72の酸素、水、水蒸気等による劣化、及び電線51の端子電極73と接続させていない端部を除く箇所からの漏電を防止することができる。

0033

上記のように、熱電発電モジュール42の組み立ては、従来と同様に行うことができる。防水材74の充填により、端子電極73、及びその端子電極73と電線51の接続部分は、外部から閉ざされた空間内の配置となる。それにより、端子電極73、及びその端子電極73と電線51の接続部分の絶縁を、防水材74の充填とは別に行わなくとも済む。このことから、従来と比較して、適切な漏電対策を施した熱電発電モジュール42を、より少ない製造工程で、より短時間に製造することができる。製造工程数の低減等により、その製造コストもより低く抑えることができる。

0034

電線51には、耐熱性等への要求から、フッ素樹脂電線が採用される場合が多い。フッ素樹脂電線の被覆に用いられるフッ素樹脂とは、具体的には、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)等である。

0035

フッ素樹脂には、特異な非粘着性があり、特別な処理を行わない限り、粘着性物質接着させても、その物質が容易に離れる。このことから、特に電線51としてフッ素樹脂電線が採用された場合、防水材74を充填しても、その防水材74と電線51との間に隙間が生じるおそれが高い。

0036

一般的に、熱電発電装置には、可動部が存在しないことから、長寿命高信頼性が要求される。防水材74と電線51間に発生する剥離は、信頼性、及び絶縁性を低下させる。絶縁性の低下は、短寿命化、信頼性の更なる低下の原因となる。それにより、絶縁性の低下は、熱電発電装置の利点を大きく阻害する原因となりうる。このことから、本実施の形態1では、絶縁性の低下の発生をより抑制するために、電線51にブッシュ91を取り付けた後、防水材74を充填するようにしている。図9は、電線51にブッシュ91を取り付けた後に防水材74防水材74を充填した熱電発電モジュール42を示している。

0037

図10は、そのブッシュ91を示す斜視図であり、(a)は、電線51に取り付けた場合に絶縁基板71側となる視点からの斜視図、(b)は、電線51に取り付けた場合に絶縁基板71側を向く視点からの斜視図である。絶縁基板71側は、外部から閉ざす空間側であることから、以降「裏側」と表記する。その反対側は「表側」と表記する。

0038

ブッシュ91は、シリコーン樹脂などの弾力性を有する素材で製造されたものである。そのブッシュ91は、図10に示すように、上下方向からの視点でL字状となっている平板部101と、平板部101から表側に突出した管形部102と、に分けられる形状となっている。平板部101がL字状となっているのは、図9及び図14に示すように、組み立てた後の熱電発電モジュール42の横方向上の角に取り付けるのを想定しているためである。上記のように、ここでは図7の視点で位置関係を表現している。

0039

その想定から、平板部101の裏側には、裏側に突出する凸部101a、101bが形成されている。組み立てた後の熱電発電モジュール42は、上下方向からの視点で矩形状である。それにより、組み立てた後の熱電発電モジュール42を矩形と想定した場合、凸部101a、及び101bは、それぞれ異なる辺で熱電発電モジュール42内に突出するようになっている。

0040

凸部101aの高さ寸法T6は、熱電発電モジュール42の間隔T2以下の長さ(T6≦T2)としている。平板部101の高さ寸法T5は、間隔T2より長く、且つ厚さ寸法T1以下の長さ(T2<T6≦T1)としている。それにより、ブッシュ91は、平板部101のL字状の形状、及びその凸部101a、101bにより、熱電発電モジュール42の横方向上の角に上下方向を含めて位置決めできるようになっている。このため、ブッシュ91の位置決めは、極めて迅速に行うことができる。これは、熱電発電モジュール42の製造コストの抑制に有効である。

0041

管形部102は、平板部101の熱電発電モジュール42の1辺に対応する部分から表側に突出するように形成されている。その管形部102、及びその管形部102が突出する部分の平板部101には、それらを貫く穴103が形成されている。この穴103は、図9、及び後述する図11図13図14に示すように、その内部に電線51を通すことを想定したものである。

0042

図11は、ブッシュ91の管形部102の内部形状を示す図であり、(a)は、上下方向の視点でのブッシュ91の平面図、(b)は、(a)に示すC−C線での断面図、(c)は、(b)に示すd部の拡大図である。

0043

図11(b)に示すように、管形部102と平板部101を貫く穴103の径方向上の間隔は、平板部101側から表側に向かって徐々に小さくなっている。これは、図13に示すように、電線51は、平板部101側から管形部102に挿入するからである。そのような内部形状とすることにより、電線51の管形部102への挿入は、より迅速に行えるようになる。

0044

平板部101側から穴103に電線51を挿入させたブッシュ91は、その電線51にガイドされる形で熱電発電モジュール42に向けて移動されることができる。ブッシュ91は、電線51に沿って移動することから、端子電極73の位置、つまり電線51の接続箇所は、そのブッシュ91の形状を考慮して決定されている。

0045

管形部102の表側の先端部分は、図11(c)に示すように、内側に向けて、言い換えれば電線51の挿入時にその電線51に向けて、突出する突起102aが形成されている。それにより、電線51を管形部102内に挿入した場合、少なくとも突起102aは、弾性力によりその電線51と密着するようになっている。弾性力を有する素材で形成されたブッシュ91を採用しているのは、その密着を確実に実現させるためである。

0046

水の接触角の大きい素材では、微少な隙間からの毛細管現象による水の浸入を防止することができる。電線51の被覆に用いられるフッ素樹脂は、水の接触角が極めて大きく、シリコーン樹脂も水の接触角が大きい。このことから、フッ素樹脂電線を電線51として採用した場合、弾力性を有すると共に、水の接触角の大きい素材で形成されたブッシュ91を採用することにより、ブッシュ91と電線51間からの水の浸入を防止できるか、或いはその浸入の可能性を大幅に低減できる。このことも、シリコーン樹脂のブッシュ91を採用した理由である。

0047

シリコーン樹脂は、フッ素樹脂と同じく、耐候性に優れた素材である。耐候性の優れた素材で形成したブッシュ91を採用した場合、そのブッシュ91と電線51との間の防水性は、長期間にわたって維持されることが期待できる。このことから、電線51にブッシュ91を取り付けた後、防水材74を充填した場合、ブッシュ91を用いない場合と比較し、熱電発電モジュール42に絶縁性の低下が発生するおそれを長期間に渡って大幅に低減させることができる。従い、熱電発電モジュール42(熱電発電装置20)の短寿命化、及び信頼性の低下も回避できるか、或いは大幅に抑制できる。

0048

高い防水性能が実現されることから、熱電発電装置20全体を覆うような防水用外郭を設ける必要性は無いか、或いは非常に低くなる。そのため、熱電発電装置20を設置するうえでのコストも最小限に抑えることが可能となる。

0049

図12は、ブッシュの変形例を示す斜視図であり、(a)は、裏側の視点からの斜視図、(b)は、表側の視点からの斜視図である。この図12では、ブッシュ91と同じもの、及び対応する部分には同一の符号を付している。それにより、変形例のブッシュ91については、図10、及び図11に示すブッシュ91から異なる部分にのみ着目する形で説明を行う。

0050

変形例のブッシュ91は、図12に示すように、上下方向の視点で平板部101が矩形状となっている。そのため、組み立てた熱電発電モジュール42の横方向上の角付近以外の位置でも任意に配置することができる。それにより、設計上の自由度は、より高くすることができる。このことからも、電線51の接続箇所、接続させる電線51の数等は、特に限定されない。

0051

なお、本実施の形態1では、採用された電線51を被覆する素材に係わらず、熱電発電モジュール42からの漏電を長期間に渡ってより確実に防止するために、ブッシュ91を用いている。しかし、熱電発電装置20は、常に過酷な環境で使用されるとは限らない。漏電防止への要求基準が比較的に低い環境で熱電発電装置20が使用される可能性も考えられる。そのような環境での使用を想定した場合、ブッシュ91を用いることなく、防水材74を充填するようにしても良い。このこともあり、図7ではブッシュ91を省いて熱電発電モジュール42の部分断面図を示している。防水材74は、ブッシュ91の裏側全体と接触するように充填される。

0052

ブッシュ91の素材としては、弾力性、耐熱性、耐候性、及び粘着性を備えていることが望まれる。それらの特性を備えた素材であれば、ブッシュ91の素材として採用することができる。このことから、ブッシュ91の素材は、シリコーン樹脂に限定されない。また、そのような素材を採用し、電線51の被覆された部分と密着させることができる部材であれば、ブッシュ91の代わりとして広く用いることができる。

0053

本実施の形態1では、図7に示すように、2つの端子電極93は高温側である絶縁基板71b側に配置している。しかし、その端子電極93を配置する絶縁基板71は絶縁基板71bに限定されない。つまり2つの端子電極93を共に絶縁基板71a側に配置しても良く、そのうちの一方のみを絶縁基板71a側に配置しても良い。

0054

実施の形態2.
上記実施の形態1では、上記のように、熱電発電モジュール42からの漏電の防止をより低コストで確実に実現できるようにしている。これに対し、本実施の形態2は、更に発電効率、つまり発電量をより高く維持することを可能にしたものである。以降、上記実施の形態1と同じ、或いは基本的に同じものには、実施の形態1と同一の符号を用いて、その実施の形態1から異なる部分に着目する形で説明を行う。

0055

図15は、本発明の実施の形態2に係る熱電発電モジュールを示す部分断面図である。図15において、熱伝達媒体41と熱伝達媒体43は、横方向上の幅、及びその位置が同じとなっている。ブッシュ91としては、図12に示す変形例が採用されている。端子電極73以外の電極73は、省略している。

0056

熱電発電モジュール42への熱量は、主に熱伝達媒体41を介して伝達される。同様に、熱電発電モジュール42からの熱量は、主に熱伝達媒体43を介して伝達される。熱電発電は、半導体素子72の端部間、つまり高温側の端部と低温側の端部の間の温度差に応じて行われる。その温度差により、半導体素子72にも熱量が流れる。

0057

一対の絶縁基板71間に充填する防水材74の熱伝導率は、半導体素子72よりも小さい。しかし、その熱伝導率は、比較的に優れているのが普通である。また、防水材74は、一対の絶縁基板71の横方向上の端部全体に渡って充電されることから、熱量が流れる面積は、非常に広くなり易い。

0058

防水材74を介して流れる熱量の割合が大きいほど、熱電発電モジュール42の発電効率、言い換えれば発電量は、低くなる。これは、半導体素子72による発電に利用可能な熱量が小さくなるためである。このようなことから、本実施の形態2では、防水材74を流れる熱量を抑制することにより、熱電発電モジュール42全体の発電効率をより向上させ、全体の発電量をより高く維持できるようにしている。

0059

防水材74を流れる熱量を抑制するために、本実施の形態2では、図15に示すように、横方向において、熱伝達媒体41、及び43の何れも存在しない位置に防水材74を充填している。そのような位置関係とすることにより、熱伝達媒体41→絶縁基板71b→防水材74→絶縁基板71aの順に熱量が流れる伝達経路の長さは、より長くなる。伝達経路が長くなるほど、熱抵抗も大きくなる。また、発電用の半導体素子72は、有効な範囲内により多く設置できるようになる。言い換えれば、発電に適する領域をより有効利用できるようになる。このようなことから、熱電発電モジュール42全体の発電効率は、より向上し、その発電量もより大きくなる。

0060

横方向において、熱伝達媒体41、及び43の何れも存在しない位置に防水材74を充填する場合、そうしない場合と比較して、絶縁基板71の横方向上の長さは、より長くなる。絶縁基板71の横方向上の長さが長くなるほど、配管2と半導体素子72間の絶縁に対する沿面距離も長くなる。従って、横方向において、熱伝達媒体41、及び43の何れも存在しない位置に防水材74を充填する場合、熱電発電モジュール42の絶縁耐圧、つまり絶縁性能を向上できるという効果も得られる。

0061

横方向において、熱伝達媒体41、及び43の何れも存在しない位置に防水材74を充填する場合、電線51は、絶縁基板71の横方向において、上記実施の形態1(図8図14)よりも中央よりの位置に接続しなければならない。そのため、本実施の形態2では、図12に示した変形例のブッシュ91を採用している。

0062

図15に示すように、電線51を接続する側での防水材74と熱伝達媒体41、43間の距離D1は、他の側での防水材74と熱伝達媒体41、43間の距離D2よりも長くなっている。これは、電線51を接続する側では、端子電極73が存在し、且つその端子電極73と電線51を接続するための領域を必要とするためである。

0063

熱伝達媒体41、及び43を同じ形状、同じ大きさとする場合、図15、及び図5に示すように、それらは横方向上、重なるように配置されるのが普通である。しかし、それらが同じ形状、同じ大きさであるとは限らない。そのような場合、防水材74は、横方向上、熱伝達媒体41、及び43のうちの少なくとも一方、より具体的には熱伝達媒体41とは重ならないように充填するのが望ましい。

0064

熱伝達媒体41及び43は、大部分の熱量が流れる経路上の媒体である。そのような媒体との熱伝達が良好に行えない所では、高温側では温度が低くなり易く、逆に低温側では温度が高くなり易い。そのため、横方向において、少なくとも熱伝達媒体41とは重ならないように防水材74を充填した場合、防水材74の高温側である絶縁基板71bと接触する側と低温側の温度差は、その両方と重なるように充填した場合と比較して、小さくなる。温度差が小さくなることにより、防水材74を流れる熱量も小さくなる。半導体素子72を配置可能な面積はより大きくできる。これらの結果、熱電発電モジュール42全体の発電効率、つまり発電量をより高く維持するうえでの高い効果が期待できる。

0065

なお、本実施の形態2でも、図15に示すように、2つの端子電極93は高温側である絶縁基板71b側に配置している。しかし、その端子電極93を配置する絶縁基板71は絶縁基板71bに限定されない。つまり2つの端子電極93を共に絶縁基板71a側に配置しても良く、そのうちの一方のみを絶縁基板71a側に配置しても良い。

0066

1工場設備、2配管、20熱電発電装置、21熱電発電ユニット、41熱伝達媒体、42熱電発電モジュール、43 熱伝達媒体、44ヒートシンク、51電線、71、71a、71b絶縁基板、72半導体素子、72PP型半導体素子、72NN型半導体素子、74防水材、91 ブッシュ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社ミクニの「 熱電変換モジュールの製造方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】p型とn型の熱電変換素子を同時焼成でき、低コスト化が可能になる熱電変換モジュールの作製方法を提供する。【解決手段】p型の熱電変換粒子を含む第1のペーストおよびn型の熱電変換粒子を含む第2のペー... 詳細

  • 株式会社ミクニの「 熱電変換モジュールの製造方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】熱電変換素子の抵抗を低減することで熱電変換特性を向上できる熱電変換モジュールの製造方法を提供する。【解決手段】p型の熱電変換粒子を含む第1のペーストおよびn型の熱電変換粒子を含む第2のペースト... 詳細

  • 日本特殊陶業株式会社の「 保持装置、および、保持装置の製造方法」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性が低下することを抑制する。【解決手段】保持装置は、第1のセラミックス部材と、第3の表面と、第2のセラミックス部材と、第1のセラミックス部材と第2のセラ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ