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技術 拡管の評価方法、拡管評価用金型、拡管用評価管

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 和田学長谷川昇
出願日 2018年1月12日 (3年1ヶ月経過) 出願番号 2018-003142
公開日 2019年7月25日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2019-124475
状態 未査定
技術分野 機械的応力負荷による材料の強さの調査
主要キーワード 地上近傍 ひずみ履歴 断面視円弧状 周方向ひずみ 貫通割れ セメンチング 出荷試験 敷設コスト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

評価管を用いて疵を備えた拡管簡易評価を行えるようにすること。

解決手段

フルスケール拡管の数値解析又は拡管実験からひずみ履歴を取得し、人工欠陥を備えた評価管内に配置された割型を評価管の径方向押し出す芯金を用いた場合に、評価管の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等かつ軸方向ひずみがフルスケール拡管の軸方向ひずみ±1.5%の範囲内に収まる芯金のストローク導出し、導出されたストロークの範囲内で芯金を移動させて割型を押し出すことにより拡管した評価管を形成し、拡管された評価管の人工欠陥周りの状態を確認することで、評価管に対応するフルスケール拡管の良否を判断することを特徴とする、拡管の評価方法とする。

概要

背景

従来の油井掘削直後にねじで連結した油井管を挿入してセメンチングし、その内側にそれよりも細径の管を通す工程を繰り返すことで、地質に応じて数段階の管径を持つケーシング設計および施工を行う。このため、地上近傍の油井管は大径となり敷設コストが高く、深くなるに従って管径を段階的に細くするため油井の大深度化には限界がある。そこで近年は油井内で10〜30%程度拡管して使用する拡管型油井管が開発された。これを用いることで油井全体の管径差を小さくでき、敷設コストの低減と油井の大深度化が実現しつつある。

このような拡管型油井管は所定の寸法まで拡管しても破断しないことが求められる。その確認には油井内の拡管を再現するフルスケール拡管試験で破断しないことを証明する必要があった。また、ユーザーの安全意識の変化から、油井管を製造工場から油井現場まで運搬する間に発生する可能性がある外面疵、油井への管挿入時地盤内硬質鋭利岩石等で油井管外面に疵が入ることを想定した拡管評価も実施されることがある。この場合、管外面機械加工人工欠陥を設けてフルスケール拡管試験する。そこで、フルスケール拡管試験には、特許文献1に記載されているような試験を行っていた。

概要

評価管を用いて疵を備えた拡管の簡易評価を行えるようにすること。フルスケール拡管の数値解析又は拡管実験からひずみ履歴を取得し、人工欠陥を備えた評価管内に配置された割型を評価管の径方向押し出す芯金を用いた場合に、評価管の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等かつ軸方向ひずみがフルスケール拡管の軸方向ひずみ±1.5%の範囲内に収まる芯金のストローク導出し、導出されたストロークの範囲内で芯金を移動させて割型を押し出すことにより拡管した評価管を形成し、拡管された評価管の人工欠陥周りの状態を確認することで、評価管に対応するフルスケール拡管の良否を判断することを特徴とする、拡管の評価方法とする。

目的

本発明は、このような背景でなされた発明であり、本発明の課題は、評価管を用いて疵を備えた拡管の簡易評価を行えるようにすることである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

フルスケール拡管数値解析又は拡管実験からひずみ履歴を取得し、人工欠陥を備えた評価管内に配置された割型を評価管の径方向押し出す芯金を用いた場合に、評価管の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等、かつ軸方向ひずみがフルスケール拡管の軸方向ひずみ±1.5%の範囲内に収まる芯金のストローク導出し、導出されたストロークの範囲内で芯金を移動させて割型を押し出すことにより拡管した評価管を形成し、拡管された評価管の人工欠陥周りの状態を確認することで、評価管に対応するフルスケール拡管の良否を判断することを特徴とする、拡管の評価方法

請求項2

割型は4.0≦R/t≦12.00.05≦μ≦0.15を満たすものであり、評価管は3.0≦L/t≦30.00.1≦l/L≦0.5を満たすものである請求項1に記載の拡管の評価方法。(但し、R:割型面半径[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、μ:割型表面の摩擦係数、L:評価管長さ[mm]、l:人工欠陥長さ[mm])

請求項3

下記条件を満たす拡管評価用割型。4.0≦R/t≦12.00.05≦μ≦0.15(但し、R:割型面半径[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、μ:割型表面の摩擦係数)

請求項4

下記条件を満たす拡管用評価管。3.0≦L/t≦30.00.1≦l/L≦0.5(但し、L:評価管長さ[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、l:人工欠陥長さ[mm])

技術分野

0001

本発明は、拡管評価方法、拡管評価用金型、特にそれを構成する割型、拡管用評価管に関する。

背景技術

0002

従来の油井掘削直後にねじで連結した油井管を挿入してセメンチングし、その内側にそれよりも細径の管を通す工程を繰り返すことで、地質に応じて数段階の管径を持つケーシング設計および施工を行う。このため、地上近傍の油井管は大径となり敷設コストが高く、深くなるに従って管径を段階的に細くするため油井の大深度化には限界がある。そこで近年は油井内で10〜30%程度拡管して使用する拡管型油井管が開発された。これを用いることで油井全体の管径差を小さくでき、敷設コストの低減と油井の大深度化が実現しつつある。

0003

このような拡管型油井管は所定の寸法まで拡管しても破断しないことが求められる。その確認には油井内の拡管を再現するフルスケール拡管試験で破断しないことを証明する必要があった。また、ユーザーの安全意識の変化から、油井管を製造工場から油井現場まで運搬する間に発生する可能性がある外面疵、油井への管挿入時地盤内硬質鋭利岩石等で油井管外面に疵が入ることを想定した拡管評価も実施されることがある。この場合、管外面機械加工人工欠陥を設けてフルスケール拡管試験する。そこで、フルスケール拡管試験には、特許文献1に記載されているような試験を行っていた。

0004

特開2009−222652号公報

先行技術

0005

しかしながら、フルスケール拡管の試験体製作には2〜3ヶ月の期間が掛かるとともに、一個当たり数百万円の費用が掛かるため、出荷試験等の迅速評価はできない。このため、拡管簡易評価手法の開発が求められている。そこで、本発明者はフルスケール拡管より小さな評価管に人工欠陥を設けた拡管簡易評価手法を開発した。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、このような背景でなされた発明であり、本発明の課題は、評価管を用いて疵を備えた拡管の簡易評価を行えるようにすることである。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するため、フルスケール拡管の数値解析又は拡管実験からひずみ履歴を取得し、人工欠陥を備えた評価管内に配置された割型を評価管の径方向押し出す芯金を用いた場合に、評価管の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等、かつ軸方向ひずみがフルスケール拡管の軸方向ひずみ±1.5%の範囲内に収まる芯金のストローク導出し、導出されたストロークの範囲内で芯金を移動させて割型を押し出すことにより拡管した評価管を形成し、拡管された評価管の人工欠陥周りの状態を確認することで、評価管に対応するフルスケール拡管の良否を判断することを特徴とする、拡管の評価方法とする。なお、評価管の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等とは、評価管の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管の周方向ひずみ±1.0%の範囲内に収まることとする。

0008

また、割型は、4.0≦R/t≦12.0、0.05≦μ≦0.15、を満たすものであり、評価管は、3.0≦L/t≦30.0、0.1≦l/L≦0.5を満たすものであることが好ましい。(但し、R:割型面半径[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、μ:割型表面の摩擦係数、L:評価管長さ[mm]、l:人工欠陥長さ[mm])

0009

また、下記条件を満たす拡管評価用割型とする。
4.0≦R/t≦12.0、0.05≦μ≦0.15(但し、R:割型面半径[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、μ:割型表面の摩擦係数)

0010

また、下記条件を満たす拡管用評価管とする。
3.0≦L/t≦30.0、0.1≦l/L≦0.5(但し、L:評価管長さ[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、l:人工欠陥長さ[mm])

発明の効果

0011

本発明を用いると、評価管を用いて疵を備えた拡管の簡易評価を行えるようにすることができる。

図面の簡単な説明

0012

評価管を拡管する際の芯金と割型と評価管を表した斜視図である。
評価管を拡管する際の芯金と割型と評価管を表した断面図である。
芯金と割型を用いて評価管を拡管する前後の状態を表した断面図である。但し、最上部には拡管前の状態が示され、下側に向かうに従って拡管される状態が順に示されている。
図2のIV−IV断面の部分拡大図である。
拡管プラグを用いてフルスケール拡管している状態を表した図である。
金型を用いてフレア拡管している状態を表した図である。
直線状の溝である疵を備えたフルスケール拡管とフレア拡管と本発明の拡管の軸方向ひずみと周方向ひずみの関係を表す図である。

0013

以下に発明を実施するための形態を示す。実施形態の拡管の評価方法は、フルスケール拡管6の数値解析又は拡管実験からひずみ履歴を取得し、人工欠陥5を備えた評価管4内に配置された割型2を評価管4の径方向に押し出す芯金3を用いた場合に、評価管4の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等、かつ軸方向ひずみがフルスケール拡管の軸方向ひずみ±1.5%の範囲内に収まる芯金3のストロークを導出し、導出されたストロークの範囲内で芯金3を移動させて割型2を押し出すことにより拡管した評価管4を形成し、拡管された評価管4の人工欠陥5周りの状態を確認することで、評価管4に対応するフルスケール拡管6の良否を判断する。このため、評価管4を用いて疵を備えた拡管の簡易評価を行えるようにすることができる。

0014

なお、この際、評価管4の評価部の周方向ひずみがフルスケール拡管と同等、かつ軸方向ひずみがフルスケール拡管の軸方向ひずみ±1.5%の範囲内に収まるものとするのは、この範囲を超えると、割型2が評価管4にもたらす破壊現象と拡管プラグ61によりフルスケール拡管6にもたらされる破壊現象との差が十分に小さいとは言い難くなるからである。この範囲に収まるストロークの導出は、数値解析を利用することが好ましい。

0015

図1乃至図4に示すことから理解されるように、この評価方法では、作為的な疵である人工欠陥5を設けた評価管4を用いて拡管させるものである。フルスケール拡管6は、運搬時や据え付け時などに何らかの理由で拡管に疵が生じる場合もあり得る。フルスケール拡管6としては、疵を有する状態の方が、拡管に際して障害となりやすいため、疵を備えていない状態よりも、使用環境としては、厳しいものであるといえるが、本発明を用いることで、評価管4を用いて、このような厳しい条件に対してフルスケール拡管6が対応できるか否かを判断することができる。

0016

実施形態の割型2は、曲面が評価管4の内周側に当接するよう、断面視円弧状の面を備えている。評価管4の中でも人工欠陥5の設けられた部位は、人工欠陥5の周りの部位よりも、厚みが薄くなっているが、この割型2は薄くなった部位の内側から押し出すように用いられる。

0017

なお、実施形態の芯金3の先端は錐台形であり、割型2間に嵌め込むことによって、円形状に配置された割型2は少なくとも評価管4の一部を径方向に押し広げることができる。

0018

本発明では、割型2が重要な役割を担うが、割型2を鋭意検討することにより、好ましい条件があることが分かった。それは、4.0≦R/t≦12.0、0.05≦μ≦0.15(但し、R:割型面半径[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、μ:割型表面の摩擦係数)の条件を満たすことである(図2参照)。

0019

4.0≦R/t≦12.0が好ましい理由は以下の通りである。すなわち、割型2の面半径を評価管4の肉厚で割った値であるR/tが4.0未満の場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過大となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。また、R/tが12.0を超える場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過小となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。

0020

0.05≦μ≦0.15が好ましい理由は以下の通りである。すなわち、割型2の表面の摩擦係数であるμが0.05未満の場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過小となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。また、μが0.15を超える場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過大となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。

0021

また、本発明では、評価管4に設ける人工欠陥5が重要な役割を担うが、人工欠陥5を鋭意検討することにより、好ましい条件があることが分かった。それは、3.0≦L/t≦30.0、0.1≦l/L≦0.5(但し、L:評価管長さ[mm]、t:評価管の肉厚[mm]、l:人工欠陥長さ[mm])の条件を満たすことである(図2参照)。

0022

3.0≦L/t≦30.0が好ましい理由は以下の通りである。すなわち、評価管4の長さを評価管4の肉厚で割った値であるL/tが3.0未満の場合、負荷時の応力分布がフルスケール拡管6のそれと異なり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。また、L/tが30.0を超える場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過大となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。

0023

0.1≦l/L≦0.5が好ましい理由は以下の通りである。すなわち、人工欠陥5の長さを評価管4の長さで割った値であるl/Lが0.1未満の場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過大となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。また、l/Lが0.5を超える場合、割型2が評価管4の軸方向を拘束する力が過小となり、軸方向ひずみが適切な範囲に入らない虞があるからである。

0024

ここで、図1に示すように本発明による拡管がなされた評価管4の評価部と、図5に示すように拡管プラグ61を用いて形成されたフルスケール拡管6と、図6に示すように円錐形の金型71により形成されたフレア拡管7がもたらす軸方向ひずみと周方向ひずみとの関係を図7に示す。図7に示すように、フレア拡管7の場合、周方向のひずみが同様なフルスケール拡管6に比べて軸方向の圧縮ひずみがかなり大きいことが分かる。つまり、フルスケール拡管6を模擬するにはフレア拡管7は不適切であることが分かる。一方、本発明の方法を採用すれば、フレア拡管7よりもフルスケール拡管6に近いひずみとなることが分かる。なお、ここでいう評価管4の評価部は、図4に示すように、人工欠陥5の長手中央付近に設けた凹部の角部である。

0025

また、割型2は、2以上を組として評価管4を押し出すように用いるものであればよいが、好ましくは6〜8個の割型2を環状に並べて組として用いるものが好ましい。

0026

次に、実施例について説明する。外径150.0mm〜350.0mmで長さが25.0mm〜610.0mmとなる評価管4を用いて実験を行った。また、直線状の溝として設けた人工欠陥5の長さや割型2の摩擦係数などの条件を変えて、評価を行った。また、芯金3は数値解析により導出されたストローク値まで押し込んだ。この結果を表1に示す。

0027

0028

本発明の評価法を用いれば、評価管4の評価部を観察し、貫通割れが発生していないか、くびれが発生していないか、表面があれていないかなどを観察し、良否を判断することで、フルスケール拡管6の評価をすることができる。

実施例

0029

以上、実施形態を中心として本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。

0030

2割型
3芯金
4 評価管
5人工欠陥
6フルスケール拡管
7フレア拡管
61拡管プラグ
71 金型

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