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技術 吸収性物品

出願人 花王株式会社
発明者 櫻井高志田中良寛
出願日 2017年12月29日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-255125
公開日 2019年7月22日 (11ヶ月経過) 公開番号 2019-118591
状態 未査定
技術分野 吸収性物品とその支持具
主要キーワード 延出部位 積層構造部分 中央領 評価対象物 側縁どうし 折り返し構造 吹出装置 吸液層
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月22日)のものです。
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図面 (7)

課題

装着感が良く、かつ、排泄液の横漏れを防止することができる吸収性物品を提供すること。

解決手段

肌対向面を形成する表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を備える吸収性物品である。縦方向Xの両側部に防漏カフ15を備えている。防漏カフ15は、自由端15aと固定端15bとの間に折り曲げ部15dを有し、該折り曲げ部15dより該自由端15aが横方向Yの外方に向かって折り返されている。吸収体4は、吸収性コア14を備え、該吸収性コア14が、横方向Yの中央部に位置する中央吸収部14Cと、該中央吸収部14Cより膨潤率が高い一対のサイド吸収部14Sとを有し、一対の該サイド吸収部14S間の距離が、折り曲げ部15d間の距離より短い。

概要

背景

使い捨ておむつや失禁パッド等の吸収性物品の着用感を良好にする観点から、吸収性物品に組み込まれ且つ尿等の排泄液を吸収する吸収体について、パルプ繊維含有量を減らしたり、パルプ繊維を非含有にすることにより、厚みを薄くした技術が知られている。例えば、特許文献1には、高吸水性ポリマーを主として含有する吸収性コアを有する吸液層具備しており、吸液層が中央凹部と、該中央凹部の両側に位置する肉厚の両側部を有している、使い捨て着用物品が記載されている。特許文献1に記載の使い捨て着用物品によれば、中央凹部が排泄液を一時的に溜め、両側部が排泄液の障壁になることで、横漏れを防止することができる。

概要

装着感が良く、かつ、排泄液の横漏れを防止することができる吸収性物品を提供すること。肌対向面を形成する表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を備える吸収性物品である。縦方向Xの両側部に防漏カフ15を備えている。防漏カフ15は、自由端15aと固定端15bとの間に折り曲げ部15dを有し、該折り曲げ部15dより該自由端15aが横方向Yの外方に向かって折り返されている。吸収体4は、吸収性コア14を備え、該吸収性コア14が、横方向Yの中央部に位置する中央吸収部14Cと、該中央吸収部14Cより膨潤率が高い一対のサイド吸収部14Sとを有し、一対の該サイド吸収部14S間の距離が、折り曲げ部15d間の距離より短い。

目的

本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、肌対向面を形成する表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を備える吸収性物品であって、前記縦方向の両側部に防漏カフを備えており、前記防漏カフは、自由端と固定端との間に折り曲げ部を有し、該折り曲げ部より該自由端側が前記横方向の外方に向かって折り返されており、前記吸収体は、吸収性コアを備え、該吸収性コアが、前記横方向の中央部に位置する中央吸収部と、該中央吸収部より膨潤率が高い一対のサイド吸収部とを有し、該一対のサイド吸収部間の距離が、前記折り曲げ部間の距離より短い、吸収性物品。

請求項2

前記吸収体は、基材シートと、該基材シートの片面に形成された前記吸収性コアとを備え、該吸収性コアは、吸水性樹脂と、該吸水性樹脂を前記基材シートに固定する水溶性高分子とを含んでいる、請求項1に記載の吸収性物品。

請求項3

前記サイド吸収部における前記吸水性樹脂の坪量が、前記中央吸収部における前記吸水性樹脂より高い、請求項2に記載の吸収性物品。

請求項4

前記吸収体は、基材シートと、該基材シートの片面に形成された前記吸収性コアとを備え、前記吸収体は、前記基材シートの前記吸収性コアを備えない面が前記表面シートに対向している、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。

請求項5

前記防漏カフは、前記縦方向における該防漏カフの両端部間に、該縦方向に伸縮する伸縮部を有しており、前記サイド吸収部の前記縦方向の長さが、前記伸縮部の前記縦方向の長さ以下であり、前記サイド吸収部が、前記伸縮部の前記縦方向の両端部間に位置している、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。

技術分野

0001

本発明は吸収性物品に関する。

背景技術

0002

使い捨ておむつや失禁パッド等の吸収性物品の着用感を良好にする観点から、吸収性物品に組み込まれ且つ尿等の排泄液を吸収する吸収体について、パルプ繊維含有量を減らしたり、パルプ繊維を非含有にすることにより、厚みを薄くした技術が知られている。例えば、特許文献1には、高吸水性ポリマーを主として含有する吸収性コアを有する吸液層具備しており、吸液層が中央凹部と、該中央凹部の両側に位置する肉厚の両側部を有している、使い捨て着用物品が記載されている。特許文献1に記載の使い捨て着用物品によれば、中央凹部が排泄液を一時的に溜め、両側部が排泄液の障壁になることで、横漏れを防止することができる。

先行技術

0003

特開2013−146459号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、特許文献1に記載の使い捨て着用物品は、液吸収前から前記肉厚の両側部の存在が必須であることから、装着感に改善の余地があった。

0005

したがって、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、肌対向面を形成する表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を備える吸収性物品であって、前記縦方向の両側部に防漏カフを備えており、前記防漏カフは、自由端と固定端との間に折り曲げ部を有し、該折り曲げ部より該自由端が前記横方向の外方に向かって折り返されており、前記吸収体は、吸収性コアを備え、該吸収性コアが、前記横方向の中央部に位置する中央吸収部と、該中央吸収部より膨潤率が高い一対のサイド吸収部とを有し、一対の該サイド吸収部間の距離が、前記折り曲げ部間の距離より短い、吸収性物品を提供するものである。

発明の効果

0007

本発明の吸収性物品によれば、装着感が良く、かつ、排泄液の横漏れを防止することができる。

図面の簡単な説明

0008

図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である失禁パッドの平面図である。
図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。
図3は、尿等の排泄液を吸収した後の図2相当図である。
図4は、図2に示す吸収体のサイド吸収部の断面図である。
図5(a)及び(b)は、本発明に係る吸収性コアの中央吸収部及びサイド吸収部のパターンを示す平面図である。
図6は、図3に示す吸収体を製造する装置を示す斜視図である。

実施例

0009

以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である失禁パッド1に基づき図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の失禁パッド1を表面シート2側から視た平面図が示されており、図2には、本実施形態の失禁パッド1の断面図が示されている。本実施形態の失禁パッド1は、図2に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を具備している。

0010

失禁パッド1は、図1に示すように、着用時に着用者の排泄部(膣口等)に対向配置される排泄部対向部Bと、該排泄部対向部Bよりも着用者の腹側(前側)寄りに配される前方部Aと、該排泄部対向部Bよりも着用者の背側(後側)寄りに配される後方部Cとを有している。失禁パッド1は、着用者の前後方向に対応する縦方向X及び該縦方向Xに直交する横方向Yを有し、縦方向Xに、前方部A、排泄部対向部B及び後方部Cの順番区分される。着用者の前後方向に対応する縦方向Xは、着用時に、着用者の腹側から股下を通って背側に向かう方向である。また、失禁パッド1は、縦方向Xに延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。縦方向Xとは、中心線CLに平行な方向でもある。

0011

また、本明細書において、肌対向面は、失禁パッド1又はその構成部材(例えば吸収体4)における、失禁パッド1の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、失禁パッド1又はその構成部材における、失禁パッド1の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。

0012

また、本発明の吸収性物品において、排泄部対向部Bとは、本実施形態の失禁パッド1のようにウイング部を有しない吸収性物品においては、吸収性物品が3つ折りの個装形態に折り畳まれた際に生じる、該吸収性物品を横方向(吸収性物品の横方向、図中のY方向)に横断する2本の折曲線(図示せず)について、該吸収性物品の縦方向Xの前端から数えて第1折曲線と第2折曲線とに囲まれた領域を意味する。尚、ウイング部を有する吸収性物品において排泄部対向部Bは、吸収性物品の縦方向(吸収性物品の長手方向、図中のX方向)において該ウイング部を有する領域(一方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根と他方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根とに挟まれた領域)を意味する。

0013

失禁パッド1では、表面シート2は、図1及び図2に示すように、吸収体4の肌対向面の全域被覆し、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出している。一方、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面の全域を被覆し、更に吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出して、後述するサイドシート5と共にサイドフラップ部Sを形成している。失禁パッド1の裏面シート3側の非肌対向面には、ショーツ等の下着に固定するための粘着部31が設けられている。裏面シート3とサイドシート5とは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁からの延出部において、接着剤ヒートシール超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。尚、表面シート2及び裏面シート3それぞれと吸収体4との間は接着剤によって接合されていてもよい。

0014

表面シート2及び裏面シート3の形成材料としては、それぞれ吸収性物品に従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。表面シート2として、例えば、尿などの体液を透過し得る液透過性シートであることを前提として、合成繊維又は天然繊維からなる織布や不織布、多孔性シート等を用いることができる。裏面シート3として、例えば、液不透過性又は撥水性樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等を用いることができる。

0015

失禁パッド1では、図1に示すように、肌対向面、即ち表面シート2に、縦方向Xに延びる圧搾溝6が形成されている。圧搾溝6は、縦方向Xに間欠的に配される複数の小圧搾溝6aからなり、前方部A側及び後方部C側が、横方向Yの外方に湾曲するように延びている。なお、図2及び図3においては、表面シート2に形成された圧搾溝6を省略して図示している。

0016

失禁パッド1では、図1及び図2に示すように、肌対向面における縦方向Xに沿う両側部に一対のサイドシート5が配されている。好適には、サイドシート5は、平面視において、吸収体4の縦方向Xに沿う左右両側部に重なるように、失禁パッド1の縦方向Xの全長に亘って配されている。サイドシート5は、吸収体4よりも横方向Yの外方へ延出しており、その延出部位と、裏面シート3の横方向Yの延出部位とが接合されてサイドフラップ部Sを形成している。

0017

横方向Yにおけるサイドシート5の内側縁部には、1本又は複数本の糸状の弾性部材16aが縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、該弾性部材16aの収縮によって、失禁パッド1の縦方向Xの両側部に、該縦方向Xに延びる一対の防漏カフ15が形成される。防漏カフ15は、縦方向Xに延びる固定端15b、縦方向Xに延びる自由端15a、及び自由端15aと固定端15bとの間に位置する折り曲げ部15dを有している。また、防漏カフ15は、折り曲げ部15dより外向きに折り返された折り返し部15cを有している。防漏カフ15は、図2に示すように、折り曲げ部15dより自由端15a側が横方向Yの外方に向かって折り返されている。このような折り返し構造を、以下、「外折り構造」ともいう。後述する折り曲げ部15d間の距離L15は、横方向Yにおける防漏カフ15間の長さであり、一方の防漏カフ15における折り曲げ部15dから、他方の防漏カフ15における折り曲げ部15dまでの距離である(図2参照)。
また、防漏カフ15は、自由端15a側に前述の弾性部材16aが伸張状態で固定された伸縮部16を有している。伸縮部16は、縦方向Xに伸縮性を有する部分であり、該伸縮部16の弾性部材16aの収縮によって、折り返し部15cが、着用者の身体側に向けて起立する。防漏カフ15は、吸収体4の長手方向に沿う両側縁それぞれの近傍に、接着剤等の接合手段によって表面シート2に固定された固定部5aを有し、該固定部5aの横方向Y内側の端部が、防漏カフ15の固定端15bとなっている。防漏カフ15は、固定端15bと自由端15aとの間が、着用中に起立することにより、尿等の排泄液の横漏れを防止するようになっている。
防漏カフ15は、図1に示すように、縦方向Xにおける該防漏カフ15の両端部間に前述の伸縮部16を有している。本実施形態の伸縮部16は、防漏カフ15の両端部より縦方向Xの内方に配されている。本実施形態の防漏カフ15の伸縮部16は、排泄部対向部Bの縦方向X全体に亘っているが、前方部A及び後方部Cの一方又は双方に延出しても良い。また、伸縮部16は、該伸縮部16の縦方向Xの端部が、排泄部対向部Bの縦方向Xの端部よりも同方向Xの内方に位置するよう配されていても良い。

0018

サイドシート5としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の不織布や樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。

0019

失禁パッド1では、表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の縦方向Xの前端及び後端それぞれから縦方向Xの外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって、互いに接合されている。具体的には、表面シート2及び裏面シート3は、図1に示すように、縦方向Xの前端側及び後端側の延出部の接合部(不図示)で接合されている。本実施形態における吸収体4は、図1に示すように平面視して、縦方向Xの両端に該縦方向Xの外方に向かって凸の凸部を有する略矩形形状であり、前方部Aから排泄部対向部Bを経て後方部Cに亘って延びている。

0020

吸収性コア14は、横方向Yの中央部に位置する中央吸収部14Cと、該中央吸収部14Cを挟む一対のサイド吸収部14S,14Sとを有している(図2参照)。一対のサイド吸収部14S,14S間の距離L10、即ち一対のサイド吸収部14S,14Sの横方向Yにおける内方側縁どうしの間の距離L10は、防漏カフ15の折り曲げ部15d間の距離L15より短い。中央吸収部14Cは、一対のサイド吸収部14S,14S間に配される。即ち、中央吸収部14Cの横方向Yの長さは、折り曲げ部15d間の距離L15より短い。特に言及しない限り、本明細書に記載の距離や寸法は、吸収性物品を平面状に拡げた状態において測定する。
本実施形態の失禁パッド1においては、失禁パッドの縦方向Xにおける一対のサイド吸収部14S,14Sの存在する範囲の縦方向Xの全長に亘って、一対のサイド吸収部14S,14S間の距離L10が、前記防漏カフ15の折り曲げ部15d,15d間の距離L15より短くなっている。
本実施形態の吸収性コア14は、中央吸収部14Cとサイド吸収部14S,14Sとが横方向Yに隣接しているが、これに限定されず吸収性コア14は、横方向Yにおいて中央吸収部14Cとサイド吸収部14S,14Sとの間に、厚み方向に貫通するスリット部や溝部等の間隙を有した構成とすることもできる。

0021

サイド吸収部14Sは、中央吸収部14Cより膨潤率が高い。吸収性コア14における中央吸収部14C及びサイド吸収部14Sの各部位の膨潤率は、人工尿吸収前の部位の体積に対する、人工尿吸収後の当該部位の体積の割合であり、以下の方法により測定することができる。

0022

<膨潤率の測定>
吸収性物品から吸収性コア14を取り出し、該吸収性コア14の中央吸収部14C又はサイド吸収部14Sから、それぞれ、15mm×15mmの測定片切り出す。吸収性コア14から、中央吸収部14Cを切り出す場合、中央吸収部4Cの横方向Yの長さL10が、折り曲げ部15d間の距離より短いことから、中央吸収部4Cは、吸収性コア14において折り曲げ部15d間に配される部分から切り出す。吸収性コア14から、サイド吸収部14Sを切り出す場合、サイド吸収部14Sは、吸収性コア14において折り曲げ部15dより製品中央側に配されていることから、サイド吸収部14Sは、吸収性コア14において折り曲げ部15dと重なる部分から切り出す。次いで、切り出した測定片の厚さを5kPaの荷重を加えた状態で、厚み測定器を用いて測定する。厚み測定器にはオムロン社製のレーザー変位計を用いる。測定片の面積に厚みを乗算して、人工尿吸収前の測定片の体積V1を求める。生理食塩水(0.9質量%濃度の塩化ナトリウム溶液)を人工尿とし、人工尿に測定片を浸漬する。30分後、人工尿を吸収した測定片を取り出し、人工尿吸収後の測定片の厚さを前述と同じ方法で測定する。次いで、人工尿吸収後の測定片の面積に厚みを乗算して、人工尿吸収後の測定片の体積V2を求める。そして、人工尿吸収後の測定片の体積V2を、人工尿吸収前の測定片の体積V1で除して、膨潤率(V2/V1)を求める。

0023

本明細書において、吸収性物品からその構成部材(例えば吸収体)を取り出して評価測定等する場合において、その構成部材が、接着剤、融着などによって他の構成部材に固定されている場合には、その固定部分を、溶剤の塗布、ドライヤーによる熱風吹き付け、コールドスプレー(例えばニチバン株式会社製の市販品)の吹き付けなどによって除去してから取り出す

0024

サイド吸収部14Sの膨潤率は、中央吸収部14Cの膨潤率に対して、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2倍以上であり、また好ましくは4倍以下、より好ましくは3倍以下であり、また好ましくは1.5倍以上4倍以下、より好ましくは2倍以上3倍以下である。

0025

防漏カフの折り曲げ部15d間の距離L15は、一対のサイド吸収部14S間の距離L10より大きい。即ち、防漏カフの折り曲げ部15dはサイド吸収部14S上に配される。

0026

失禁パッド1は、中央吸収部14Cと該中央吸収部14Cより膨潤率が高い一対のサイド吸収部14Sを有する吸収性コア14を備えているが、尿等の排泄液の吸収前では、吸水性樹脂43が膨潤しないため、中央吸収部14Cの厚みD3と、サイド吸収部14Sの厚みD4との差はほどんどない(図2参照)。一方、失禁パッド1が排泄液を吸収すると、中央吸収部14Cの厚みD3と、サイド吸収部14Sの厚みD4との差が大きくなり、吸収性コア14の横方向の断面形状が、凹状となる(図3参照)。このように、吸収性コア14が凹状を呈することにより排泄液の横方向への移動が阻害される。そして、サイド吸収部14Sの膨潤に伴い、該サイド吸収部14Sの肌対向面側に位置する防漏カフ15の折り曲げ部15dが、排泄液の吸収前より高く位置するようになる(図3参照)。これにより、防漏カフ15の折り返し部15cが身体側に近くなる。このことによっても、失禁パッド1の横方向Y外方に尿等の排泄液が漏れることを効果的に防止することができる。より具体的には、サイド吸収部14Sは、中央吸収部14Cよりも膨潤率が高いため、該中央吸収部14Cよりも大きく膨潤することで、横方向Yの外方に流れる排泄液の障壁となる。そして、サイド吸収部14Sが膨潤すると、防漏カフ15の折り曲げ部15dが排泄液の吸収前よりも高く位置するようになり、該防漏カフ15が排泄液に対する効果的な障壁となる。このような構成を有する失禁パッド1は、薄型であっても、多量の排泄液が排泄された際の横漏れを効果的に防止することができる。
また、失禁パッド1は、液吸収前から肉厚の両側部を備える吸収体を具備する吸収性物品と異なり、装着感が良い。

0027

本実施形態における吸収体4は、前述のように、基材シート20と、基材シート20の片面20aに形成された吸収性コア14とを備えている。吸収性コア14は、吸水性樹脂43と、該吸水性樹脂43を基材シート20に固定する水溶性高分子47とを含んでいる(図4参照)。吸収性コア14において水溶性高分子47は、吸水性樹脂43と結合し、該吸水性樹脂43を基材シート20に固定している。斯かる構成により、排泄液と接触した水溶性高分子47が溶解して、水溶性高分子47と結合していた吸水性樹脂43が流動可能となり、吸水性樹脂43の膨潤が容易となる。吸水性樹脂の膨潤が容易なことから、吸水性樹脂を小粒径化しても良好な吸収性能を得ることができ、その小粒径化により粒子間の空隙が減るため吸収体4の厚みを薄くすることができる。一方、吸水性樹脂43が膨潤し難いと、吸水性樹脂を小粒径化しても吸収性能が向上しない。更に吸収後においても、吸水性樹脂の小粒径化により吸水性樹脂は膨潤してもあまり大きくならず、粒子間の空隙が減るため吸収体4の厚みは厚くならず、該吸収体4を具備する失禁パッド1はフィット性が良好である。本実施形態における吸収体4は、パルプ繊維を使用せず、即ち繊維材料を非含有であり、上記水溶性高分子47と吸水性樹脂43とを使用するため、パルプ繊維を主体に構成される吸収体に比して吸収体4の厚みが薄くなる。
なお、吸水性樹脂43の好ましい粒径メジアン径)は後述する。

0028

基材シート20としては、吸収性コア14を保持し得る材料のものが用いられ、液透過性シートであってもよく、液不透過性シート又は液難透過性シートであってもよい。基材シート20は、例えば不織布、紙、織布、及びフィルムなどから構成することができる。これらの2種以上の材料の積層体を基材シートとして用いてもよい。尿等の排泄液を平面方向に拡散させる観点からは、基材シートは液透過性の繊維シートからなることが好ましい。

0029

不織布としては、各種の製造方法で得られるものを特に制限なく用いることができる。不織布の例としては、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布及びレジンボンド不織布などが挙げられる。これらの不織布は、それぞれ単独で用いることができ、あるいは2種以上の不織布の積層体の形態で用いることもできる。

0030

織布としては、種々の繊維組織を有するものを用いることができる。紙としては、抄紙可能な繊維を原料とし、湿式抄紙法又は乾式抄紙法によって得られたものを用いることができる。フィルムとしては、例えばTダイ法やインフレーション法によって成形され、一軸又は二軸延伸されて得られたものを用いることができる。

0031

基材シート20を構成する前記の各種の材料は、例えば各種の熱可塑性樹脂などの合成高分子材料や、パルプ等のセルロースなどの天然高分子材料を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン繊維ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル繊維ポリアクリル酸ポリメタクリル酸エステル等のポリアクリル酸系繊維、ポリスチレンポリ塩化ビニル等のビニル系繊維などを用いることができる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、あるいは2種以上をブレンドして用いてもよい。これらの樹脂から繊維を形成する場合には、単一樹脂の繊維を形成してもよく、あるいは芯鞘型サイドバイサイド型複合繊維を形成してもよい。

0032

基材シート20は、吸収体4の保形性の観点から、その坪量が10g/m2以上であることが好ましく、15g/m2以上であることが更に好ましく、20g/m2以上であることが一層好ましい。また基材シート20は、吸収体4の薄さ及び柔軟性の観点から、70g/m2以下であることが好ましく、65g/m2以下であることが更に好ましく、60g/m2以下であることが一層好ましい。具体的には、基材シートは、その坪量が10g/m2以上70g/m2以下であることが好ましく、15g/m2以上65g/m2以下であることが更に好ましく、20g/m2以上60g/m2以下であることが一層好ましい。

0033

基材シート20の片面20aには吸収性コア14が形成されている。吸収性コア14は、基材シート20と直接に接した状態で該基材シート20上に位置していてもよく、あるいは、基材シート20と吸収性コア14との間に1又は2以上の部材や層が介在した状態で、基材シート20と吸収性コア14とが間接的に隣接していてもよいが、吸収性物品の薄型化の観点から、基材シート20と吸収性コア14との間には他の部材を介在させないことが好ましい。

0034

本実施形態の吸収性コア14は、吸水性樹脂43と、該吸水性樹脂43を基材シート20に固定する水溶性高分子47とを含んでいる。水溶性高分子47の「水溶性」とは、25℃の水100gに対する溶解度が0.5g以上であり、好ましくは1g以上、更に好ましくは5g以上、一層好ましくは10g以上である。
100mLのガラスビーカー(5mmΦ)に、所定量の評価対象物(水溶性高分子)と、液温25℃のイオン交換水50mLとを投入して混合し、その混合物長軸方向の長さ20mm、短軸方向の長さ(幅)7mmのスターラーチップを入れ、マグネチックスターラー(例えばアズワン株式会社製HPS−100)を用いて回転数600rpmで該混合物を撹拌し、評価対象物の全量が攪拌開始から24時間以内に50mLのイオン交換水に溶解するか否かを確認する。斯かる一連の作業を、評価対象物の総重量(前記ビーカーへの投入量)が異なる複数のサンプルについて行い、評価対象物の全量が溶解した複数のサンプルのうち、その溶解量が最大であったサンプルにおける評価対象物の総重量の2倍の値を、該評価対象物の25℃の水100gに対する溶解度とする。

0035

水溶性高分子47として、例えば、ポリビニルピロリドンポリビニルアルコールポリビニルブチラールデキストリンポリエチレンオキシド水溶性ナイロンなどが挙げられ、これらの中でも、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール及びデキストリンから選ばれる1種以上が好ましい。水溶性高分子47は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、水溶性高分子のうち、特に水溶性、及び吸水性樹脂43の基材シート20への固定の観点から、ポリビニルピロリドン、中でもK−15、K−30、K−60又はK−90のグレードのポリビニルピロリドンを用いることが好ましい。

0036

吸水性樹脂43は、水との接触によって膨潤して水を吸収保持し得る材料からなる。
吸水性樹脂43は、自重の20倍以上の水を吸収して保持できるものであることが好ましい。また、吸水性樹脂43は、対象物が尿であれば自重の20倍以上、特に30倍以上を吸収して保持できるものが好ましく、血液であれば1倍以上、好ましくは3倍以上を吸収・保持できるものが好ましい。吸水性樹脂43における水の吸収・保持の上限値に特に制限はないが、自重の1000倍を上限の目安とすることができる。

0037

吸水性樹脂43としては、例えば、各種のヒドロゲル材料、例えばアクリル酸若しくはアクリル酸アルカリ金属塩重合体又は共重合体架橋物、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体の架橋物、デンプン又はカルボキシメチル化セルロースの架橋物、デンプン−アクリル酸塩グラフト共重合体加水分解生成物の架橋物、ビニルアルコールアクリル酸塩共重合体の架橋物、無水マレイン酸グラフトポリビニルアルコールの架橋物、架橋イソブチレン無水マレイン酸共重合体酢酸ビニルアクリル酸エステル共重合体ケン化物等を用いることができる。

0038

吸水性樹脂43は、飽和吸収量が30g/g以上であり、また好ましくは40g/g以上、より好ましくは50g/g以上であり、また好ましくは70g/g以下、より好ましくは60g/g以下であり、また好ましくは40g/g以上70g/g以下、より好ましくは50g/g以上60g/g以下である。
飽和吸収量は以下の方法により測定される。

0039

<飽和吸収量の測定方法
飽和吸収量の測定は、JISK7223(1996)に準拠して行う。ナイロン製の織布(メッシュ開き250、三力製作販売、品名:ナイロン網、規格:250×メッシュ×30m)を幅10cm、長さ40cmの長方形に切断して長手方向中央で二つ折りにし、両端をヒートシールして幅10cm(内寸9cm)、長さ20cmのナイロン袋を作製する。測定試料である吸水性樹脂又はその粉砕物1.00gを精し、作製したナイロン袋の底部に均一になるように入れる。試料の入ったナイロン袋を生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水)に1時間浸漬させる。1時間後、ナイロン袋を生理食塩水から取り出し、1時間垂直状態に吊るして水切りした後、該ナイロン袋の重量を測定する。目的とする飽和吸収量は次式から算出される。
生理食塩水の飽和吸収量(g/g)=(a−b−c)/c;式中、aは吸水後の試料及びナイロン袋の総重量(g)、bはナイロン袋の吸水前(乾燥時)の重量(g)、cは試料の吸水前(乾燥時)の重量(g)を表す。測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値測定値とした。

0040

排泄液の吸収時、中央吸収部14Cより膨潤率が高いサイド吸収部14Sを有する吸収性コア14の製造方法には、中央吸収部14C及びサイド吸収部14Sにおける吸水性樹脂43の各坪量に差を設けて製造する方法や、サイド吸収部14Sにおける吸水性樹脂43として、中央吸収部14Cにおける吸水性樹脂43よりも飽和吸収量が高いものを用いて製造する方法が挙げられる。

0041

中央吸収部14Cで用いた吸水性樹脂43と同じものをサイド吸収部14Sでも用いる場合、サイド吸収部14Sにおける吸水性樹脂43の坪量は、中央吸収部14Cにおける吸水性樹脂43の坪量より高いことが好ましい。また、サイド吸収部14Sにおける吸水性樹脂43の坪量は、中央吸収部14Cにおける吸水性樹脂43の坪量に対して、好ましくは125%以上、より好ましくは150%以上であり、また好ましくは300%以下、より好ましくは200%以下であり、また好ましくは125%以上300%以下、より好ましくは150%以上200%以下である。

0042

吸水性樹脂43の形状は特に制限されず、球状、塊状、状又は不定形であっても良く、繊維状のものでもよい。表面架橋処理がされた吸水性樹脂の粉砕物を吸水性樹脂43として用いる場合、該粉砕物は、不定形であることが好ましい。

0043

失禁パッドの薄型化における良好な吸収性をより確実に奏させる観点から、吸水性樹脂43は、レーザー回折粒度分布法で測定した累積体積50%での粒径D50、即ちメジアン径が、好ましくは150μm以上、より好ましくは180μm以上であり、また好ましくは500μm以下、より好ましくは400μm以下であり、また好ましくは150μm以上500μm以下、より好ましくは180μm以上400μm以下である。
吸水性樹脂43のメジアン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所社製)を使用し、下記の測定条件にて測定することができる。
測定方法:フロー法
分散媒エタノール蒸留水=90/10wt%
分散方法:攪拌、内蔵超音波3分
試料濃度:0.1%

0044

失禁パッドの薄型化における良好な吸収性をより確実に奏させる観点から、吸収性コア14における吸水性樹脂43に対する水溶性高分子47の比率は、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.3%以上であり、また好ましくは5%以下、より好ましくは4%以下であり、また好ましくは0.1%以上5%以下、より好ましくは0.3%以上5%以下含まれている。なお、「吸水性樹脂43に対する水溶性高分子47の比率」は、吸収性コア14中に含まれる吸水性樹脂43の質量を分母とし、水溶性高分子47の質量を分子として算出される比率のことである。

0045

吸収性コア14は、吸水性樹脂43及び水溶性高分子47以外の他の構成材料を含んでいても良い。例えば、消臭剤香料可塑剤多価アルコール等を含んでいても良い。
また吸収性コアには、以上の成分に加え、必要に応じて該吸収性コアの各種の性能を向上させ得る成分を含有させることもできる。そのような成分としては、例えば増粘剤pH調整剤などが挙げられる。

0046

吸収性物品の中には吸収性コアがティッシュペーパーや不織布等のコアラップシートで被覆されたものがあるが、吸収性物品をより薄型化する観点から、吸収体4は、基材シート20と反対側の面が別体のシートによって被覆されていないことが好ましい。本実施形態において、上述の様に基材シート20は、該基材シート20の片面20aに形成された吸収性コア14を備えている。そして、前記片面20aは裏面シート3に対向する面である。

0047

失禁パッド1において吸収体4は、図2に示すように、吸収性コア14が裏面シート3に向けられた状態で配されている。斯かる構成により、排泄液を吸収する際、排泄液は基材シート20中で拡散されてから、吸収性コア14に移行するため、液戻りが発生し難い。このように吸収体4は、基材シート20の吸収性コア14を備えない面が表面シート2側に対向していることが好ましい。

0048

本発明に係る吸収性コア14は、中央吸収部14Cが、一対のサイド吸収部14S間にあり、一対のサイド吸収部14S間の距離L10が、折り曲げ部15d間の距離L15より短ければ、吸収性コア14における中央吸収部14C及びサイド吸収部14Sのそれぞれが占める領域の大きさや平面視形状は特に限定されない。
例えば、サイド吸収部14S及び中央吸収部14Cは、図5(a)に示すように、それぞれ吸収体4の縦方向Xの全長に亘っていても良い。
図5(b)には、吸収体と共に伸縮部16も示す。サイド吸収部14Sは、図5(b)に示すように、縦方向Xにおける吸収体4の端部よりも内方に配されていても良い。この場合、中央吸収部14Cは、サイド吸収部14Sの縦方向X及び横方向Yの外方に延出し、平面視においてI字状となっている。図5(b)に示すサイド吸収部14Sは、該サイド吸収部14Sの縦方向Xの長さL13が伸縮部16の縦方向の長さL16より短く、伸縮部16の縦方向Xの両端部16b,16b間に位置している。斯かる構成により、尿等の排泄液を吸収後、サイド吸収部14Sより縦方向外方の領域、例えば前方部A及び後方部Cにおいて、中央吸収部14Cとサイド吸収部14Sとの膨潤率の差による段差が生じないため、吸収後も装着感が向上すると共に、外観性も向上する。また、吸収後でも身体と失禁パッド1との間に隙間が生じ難く、特に吸収後における縦方向Xへの漏れを効果的に抑制することができる。さらに、中央吸収部14Cよりも大きく膨潤するサイド吸収部14Sと、防漏カフ15の折り曲げ部15dとが重なって、防漏カフ15による漏れ防止効果を一層高める。なお、サイド吸収部14Sは、該サイド吸収部14Sの縦方向Xの両端部が、伸縮部16の縦方向Xの両端部16b,16bと同じ位置であっても良く、伸縮部16の縦方向Xの両端部16b,16bよりも縦方向Xの内方に位置しても良い。
失禁パッド等の吸収性物品が、図5(b)に示す吸収性コアを具備する場合においても、縦方向Xにおける一対のサイド吸収部14S,14Sの存在する範囲の縦方向Xの全長に亘って、一対のサイド吸収部14S,14S間の距離L10が、前記防漏カフ15の折り曲げ部15d,15d間の距離L15より短くなっていることが好ましい。

0049

上記の効果をより確実に奏させる観点から、サイド吸収部14Sの縦方向Xの長さL13〔図5(b)参照〕が、中央吸収部14Cの縦方向Xの長さL11〔図5(b)参照〕より短く、サイド吸収部14Sの縦方向Xの長さL13が、防漏カフ15の伸縮部16の縦方向Xの長さL16(図1参照)以下であることが好ましい。また、サイド吸収部14Sの縦方向Xの長さL13は、中央吸収部14Cの縦方向Xの長さL11に対して、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、また好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下であり、また好ましくは40%以上80%以下、より好ましくは50%以上70%以下である。

0050

失禁パッドの薄型化における良好な吸収性をより確実に奏させる観点から、吸収性コア14における中央吸収部14Cの面積は、サイド吸収部14Sの面積に対して、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上であり、また好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下であり、また好ましくは30%以上60%以下、より好ましくは40%以上50%以下である。

0051

失禁パッドの薄型化による良好なフィット性をより確実に奏させる観点から、吸収体4の吸収前の厚みD1(図4参照)は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、また好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。吸収体4の吸収前の厚みD1は、吸収体4の吸収前の最大厚みである。

0052

吸収体4の厚みD1は以下の方法で測定される。すなわち、測定対象の吸収体4を水平な場所にシワや折れ曲がりがないように置き、5cN/cm2の荷重下での厚みを測定する。具体的には、厚みの測定に、例えば、厚み計(尾崎製作所社製、 PEACOCKDIALUPRIGHT GAUGE SR5−C)を用いる。このとき、厚み計の先端部と測定対象物との間に、荷重が5cN/cm2となるように大きさを調整した平面視円形状又は正方形状のプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、厚みを測定する。

0053

吸収体4の面積に占める吸収性コア14の割合は、吸収体4の吸収能力及び拡散性を十分に高める観点から、好ましくは50面積%以上、より好ましくは60面積%以上、更に好ましくは70面積%以上であり、また100面積%以下、好ましくは95面積%以下、より好ましくは90面積%以下であり、また好ましくは50面積%以上100面積%以下、より好ましくは60面積%以上95面積%以下、更に好ましくは70面積%以上90面積%以下である。なお、「吸収体4の面積」及び「吸収性コア14の面積」とは、基材シート20上に吸収性コア14が設けられた側の面におけるそれぞれの面積のことである。吸収体4の面積に占める吸収性コア14の割合が100面積%であるとは、吸収性コア14が基材シート20の全面に配されていることである。

0054

以上の説明は、吸収性コア14が基本的に単層のものである場合についてのものであったが、本発明においては、吸収性コア14は、同じ組成を有するか、又は、異なる組成を有する2層以上の積層構造部分を有するものであってもよい。例えば、吸収性コア14は、単層の中央吸収部14Cと、多層構造のサイド吸収部14Sとを有するものであっても良い。

0055

本実施形態に係る吸収体4は、基材シート20の片面に吸水性樹脂43及び水溶性高分子47を含む組成物60を塗工して形成されたものである。以下、吸水性樹脂43及び水溶性高分子47を含む組成物を単に組成物ともいう。図6には、組成物60を塗工して吸収性コア14を形成し、吸収体4を製造する製造方法に好適な装置50が示されている。同図に示す吸収体4を製造する装置50は、組成物60の塗布部53と、組成物の乾燥部(不図示)とを備えている。

0056

装置50は、塗布部53として、2台の塗工ヘッド54a,54bが備えられている。各塗工ヘッド54a,54bは、管路52を介して、それぞれ異なる貯蔵タンク(不図示)に接続されており、該貯蔵タンクから組成物60が供給される。また、塗工ヘッド54aに供給される組成物60aと,塗工ヘッド54bに供給される組成物60bとは、その組成がそれぞれ異なる。各組成物60a,60bは、それぞれ異なる貯蔵タンク内に蓄えられ、撹拌翼によって撹拌されて均一化されている(不図示)。貯蔵タンクの底部には管路52の一端が接続されており、該管路52の他端は塗布部53に接続されている。

0057

塗布部53は、長尺状の基材シート20の連続体20Sの片面に組成物60a,60bを塗工する2台の塗工ヘッド54a,54bを備えている。以下、基材シート20の連続体20Sを単に「連続体20S」ともいう。塗工ヘッド54a,54bは、管路52を介して貯蔵タンクから供給された組成物60a,60bを、一方向D、即ち連続体20Sの搬送方向Dに沿って連続的に塗布するものである。2台の塗工ヘッド54b,54cは、基材シート20の搬送方向Dに沿って直列に並んでおり、搬送方向Dの上流側には第1塗工ヘッド54aが、それよりも下流側には第2塗工ヘッド54bが配置されている。第1塗工ヘッド54aは、連続体20Sの幅方向Wの中央領域に組成物60aを塗布して湿潤状態の第1塗布体63Aを形成する。一方、第2塗工ヘッド54bは、連続体20Sの幅方向Wにおいて第1塗布体63Aを挟むように、湿潤状態の一対の第2塗布体63Bを、第1塗布体63Aの両側に形成する。第2塗布体63Bは、連続体20Sの幅方向W、即ち第1塗布体63Aの幅方向Wの両側に、該第1塗布体63Aと隣接するように形成される。第1塗布体63Aを形成するために用いられる組成物60aと、第2塗布体63Bを形成するために用いられる組成物60bとは、その組成が互いに相違し、乾燥後の第1塗布体63Aに比して乾燥後の第2塗布体63Bの膨潤率が高い。その結果、本装置50により製造される吸収体4の吸収性コア14は、その幅方向Wの両側に位置する側部域が、吸収体4の幅方向Wの中央に位置する中央域に比して膨潤率が高い。また、2台の塗工ヘッド64a,64bで塗工される組成物60の組成が同じである場合、吸収性コア14の幅方向Wの中央域に比して、側部域における吸水性樹脂43の坪量が高くなるように、側部域に塗工される組成物60bの塗工量を多くしても良い。

0058

塗工ヘッド54a,54bとしては、組成物60のような流動体の塗布が可能なものが用いられる。そのような塗工ヘッド54の例としてはダイコータなどが挙げられるが、これに限られない。

0059

連続体20Sの搬送方向Dにおいて、塗布部53の下流には乾燥部(不図示)が配置されている。乾燥部は、塗布部53によって形成された塗布体63を乾燥させて揮発成分を除去し、塗布体63A,63Bの乾燥体である吸収性コア14を連続体20S(基材シート20)に固定させる。乾燥部は、湿潤状態の塗布体63A,63Bから揮発成分を除去し得る装置であり、その例として、赤外線放射装置や、加熱された熱風の吹出装置などが挙げられるが、これらに限られない。

0060

吸収性コア14の幅方向Wの中央域、即ち第1塗布体63Aが形成された部分は、前述の中央吸収部14Cとなる。また、吸収性コア14の側部域、即ち第2塗布体63Bが形成された部分は、サイド吸収部14Sとなる。図6に示す装置50では塗工ヘッド54を2台直列に並べているが、任意の数の層を形成し得るよう、塗工ヘッド54は2台以上配置しても良い。また、一台の塗工ヘッド54で複数の層を形成するように組成物60を吐出してもよい。さらに、第1塗布体63A及び第2塗布体63Bをそれぞれパターンを有するように形成することにより、図5(b)のような、中央吸収部14Cより縦方向Xの長さが短いサイド吸収部14Sを形成することができる。図5(b)に示す吸収性コアの場合、第1塗布体63AをI字状のパターンで形成し、第2塗布体63Bを第1塗布体63Aの両側を埋める矩形形状のパターンで形成することができる。または、第1塗布体63Aを連続して形成し、その両側部上に搬送方向Dに間隔を空けて第2塗布体63Bを形成してもよい。

0061

上述の装置50により、連続体20Sの片面、即ち基材シート20の片面に吸収性コア14が形成された吸収体4の連続体4Sが得られる。この吸収体4の連続体4Sは必要に応じて後加工に付される。後加工としては、例えば吸収体4の連続体4Sをその長手方向にわたって裁断して毎葉の吸収体4に加工する工程や、吸収体4の連続体4Sを、吸収性物品等の最終製品に組み込む工程や吸収体4の連続体4Sを巻き取って原反化する工程が挙げられる。

0062

以上の方法によれば、2種類の組成物60a,60bを基材シート20の片面に塗布するだけの単純なプロセスで目的とする吸収性コア14及び吸収体4を得ることができる。また、以上の方法によれば、吸収性コア14の厚みや坪量を高精度に制御することができる。これにより、吸収性コア14の坪量や厚みに局所的なばらつきが生じ難くすることができ、吸収体4は安定した吸収性能を発現し得る。また、基材シート20上の広い領域で任意に吸収性コアの坪量を変更することができる。さらに、組成物60を薄く塗工することにより吸収性コア14を極めて薄く形成することも可能である。

0063

以上の効果を一層顕著なものとする観点から、組成物60は、上述した吸水性樹脂43や水溶性高分子47等の吸収性コア14の構成材料を、溶媒に分散又は溶解させたものであることが好ましい。組成物60には、吸水性樹脂43を膨潤させない程度水を含有してもよいが、吸水性樹脂43が吸水及び膨潤することを防ぐ観点から、組成物60は水を非含有であることが好ましい。水を非含有とは、組成物60中に意図的に有意な量の水を添加すること排除する趣旨である。したがって原料等の不純物として不可避的に混入する微量の水や、大気中から不可避的に混入する微量の水の存在は許容される。

0064

組成物60中に含まれる吸水性樹脂43や水溶性高分子47等の構成材料の割合は、吸収性コア14中に含まれる吸水性樹脂43や水溶性高分子47等の構成材料の割合が所望の割合となるよう調整する。また、組成物60はパルプ繊維等の繊維材料を非含有であることが好ましい。

0065

組成物60に含まれる溶媒としては非水溶媒が好適に用いられる。そのような非水溶媒としては、例えばエタノール、メタノールイソプロピルアルコールアセトンメチルエチルケトン酢酸ブチルなどが挙げられる。これらの非水溶媒は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの非水溶媒のうち、入手容易性汎用性、安全性の点からエタノールを用いることが好ましい。

0066

組成物60に占める非水溶媒の割合は、組成物60の塗工を容易とする観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、一層好ましくは40質量%以上であり、また好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、一層好ましくは60質量%以下であり、また好ましくは30質量%以上70質量%以下、より好ましくは35質量%以上65質量%以下、一層好ましくは40質量%以上60質量%以下である。

0067

以上、本発明について説明したが、本発明は前述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明野の吸収性物品は、失禁パッドの他、使い捨ておむつや生理用ナプキン等であっても良い。

0068

1失禁パッド
2表面シート
3裏面シート
4吸収体
5サイドシート
6圧搾溝
20基材シート
20S連続体
14吸収性コア
43吸水性樹脂
47水溶性高分子
50 装置
52管路
53 塗布部
54塗工ヘッド
55乾燥部
60組成物
63 塗布体

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