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技術 導電性ゴムローラ用組成物、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムローラの製造方法

出願人 ヤマウチ株式会社
発明者 平尾浩隆
出願日 2017年12月27日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-250939
公開日 2019年7月18日 (11ヶ月経過) 公開番号 2019-116550
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 ロール及びその他の回転体
主要キーワード 所定方向一方 筒状ゴム 抵抗値測定機 B型粘度計 硫黄系有機化合物 アロマティック系オイル ジカルボアミド 未発泡ゴム層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造できる導電性ゴムローラ用組成物、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムローラの製造方法を提供すること。

解決手段

導電性ゴムローラ用組成物に、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリルブタジエンゴムの少なくともいずれか一方を含有するポリマー成分と、軟化剤と、を含有させる。軟化剤に、粘度が1000mPa・s以下のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよびパラフィン系オイルの少なくともいずれか一方からなるオイル成分とを含有させる。

概要

背景

従来、電子写真方式が採用される画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、トナー像が形成される感光ドラムと、その感光ドラムに対向配置される導電性ゴムローラとを備える。

導電性ゴムローラとして、例えば、感光ドラムを帯電させるための帯電ローラ、感光ドラムにトナーを供給するための現像ローラ、感光ドラムからトナー像を用紙に転写するための転写ローラなどが挙げられる。

そのような導電性ゴムローラは、芯金と、芯金の周面に設けられ、導電性を有するゴム層とを備える。ゴム層は、導電性ゴムローラの用途に応じて要求される硬度が異なり、比較的低硬度が要求される場合がある。

そのようなゴム層の材料として、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴムまたはエピクロルヒドリンゴムと、分子量500から10000のポリエステル系高分子可塑剤とを含むゴム混練物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

そのようなゴム混練物は、上記ゴムおよびポリエステル系高分子可塑剤などの各種成分を混練機により混練することにより調製される。

概要

所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造できる導電性ゴムローラ用組成物、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムローラの製造方法を提供すること。 導電性ゴムローラ用組成物に、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリルブタジエンゴムの少なくともいずれか一方を含有するポリマー成分と、軟化剤と、を含有させる。軟化剤に、粘度が1000mPa・s以下のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよびパラフィン系オイルの少なくともいずれか一方からなるオイル成分とを含有させる。

目的

本発明は、所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造できる導電性ゴムローラ用組成物、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムローラの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリルブタジエンゴムの少なくともいずれか一方を含有するポリマー成分と、軟化剤と、を含有し、前記軟化剤は、粘度が1000mPa・s以下のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよび/またはパラフィン系オイルからなるオイル成分と、を含有することを特徴とする、導電性ゴムローラ組成物

請求項2

前記オイル成分は、ナフテン系オイルからなることを特徴とする、請求項1に記載の導電性ゴムローラ用組成物。

請求項3

前記オイル成分の含有割合は、前記ポリエステル系可塑剤1質量部に対して、1質量部を超過することを特徴とする、請求項1に記載の導電性ゴムローラ用組成物。

請求項4

前記軟化剤の含有割合は、前記ポリマー成分100質量部に対して、10質量部以上30質量部以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物。

請求項5

前記ポリマー成分は、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムを含有し、エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリル・ブタジエンゴムとの質量比は、20:80〜80:20であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物。

請求項6

発泡剤をさらに含み、前記発泡剤の含有割合は、前記ポリマー成分100質量部に対して、1質量部以上6質量部以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物。

請求項7

芯材と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物の加硫物からなり、前記芯材を被覆するように設けられる加硫ゴム層と、を備え、前記加硫ゴム層のアスカーC硬度は、15°以上30°以下であることを特徴とする、導電性ゴムローラ。

請求項8

軸部の周囲を囲むように、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物を前記軸部の周囲に設ける工程と、前記軸部の周囲に設けられる円筒状の前記導電性ゴムローラ用組成物を加硫させて、円筒状の加硫ゴム層を調製する工程と、前記軸部を前記加硫ゴム層から引き抜く工程と、前記加硫ゴム層に心材を挿入する工程と、を含むことを特徴とする、導電性ゴムローラの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、導電性ゴムローラ組成物、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムローラの製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、電子写真方式が採用される画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、トナー像が形成される感光ドラムと、その感光ドラムに対向配置される導電性ゴムローラとを備える。

0003

導電性ゴムローラとして、例えば、感光ドラムを帯電させるための帯電ローラ、感光ドラムにトナーを供給するための現像ローラ、感光ドラムからトナー像を用紙に転写するための転写ローラなどが挙げられる。

0004

そのような導電性ゴムローラは、芯金と、芯金の周面に設けられ、導電性を有するゴム層とを備える。ゴム層は、導電性ゴムローラの用途に応じて要求される硬度が異なり、比較的低硬度が要求される場合がある。

0005

そのようなゴム層の材料として、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴムまたはエピクロルヒドリンゴムと、分子量500から10000のポリエステル系高分子可塑剤とを含むゴム混練物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0006

そのようなゴム混練物は、上記ゴムおよびポリエステル系高分子可塑剤などの各種成分を混練機により混練することにより調製される。

先行技術

0007

特開2000−162850号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、特許文献1に記載のゴム混練物は、付着性が高く、混練機に貼り付いてしまうという不具合がある。

0009

また、そのようなゴム混練物を、仮芯の周囲に円筒形状となるように成形し、円筒形状のゴム混練物を加硫させて、円筒状の加硫ゴム層を調製した後、加硫ゴム層から仮芯を引き抜き、その後、加硫ゴム層に芯材を挿入して、導電性ゴムローラを製造する場合がある。

0010

しかし、そのような製造工程では、上記の加硫ゴム層が仮芯の周面に貼り付いてしまい、仮芯を加硫ゴム層から引き抜くことが困難である。

0011

つまり、特許文献1に記載のゴム混練物は、加硫前および加硫後の両方において、貼付性に問題がある。そのため、上記のゴム混練物では、導電性ゴムローラを円滑に製造することができない。

0012

本発明は、所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造できる導電性ゴムローラ用組成物、導電性ゴムローラおよび導電性ゴムローラの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

本発明[1]は、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリルブタジエンゴムの少なくともいずれか一方を含有するポリマー成分と、軟化剤と、を含有し、前記軟化剤は、粘度が1000mPa・s以下のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよび/またはパラフィン系オイルからなるオイル成分と、を含有する、導電性ゴムローラ用組成物を含む。

0014

本発明[2]は、前記オイル成分は、ナフテン系オイルからなる、上記[1]に記載の導電性ゴムローラ用組成物を含む。

0015

本発明[3]は、前記オイル成分の含有割合は、前記ポリエステル系可塑剤1質量部に対して、1質量部を超過する、上記[1]または[2]に記載の導電性ゴムローラ用組成物を含む。

0016

本発明[4]は、前記軟化剤の含有割合は、前記ポリマー成分100質量部に対して、10質量部以上30質量部以下である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物を含む。

0017

本発明[5]は、前記ポリマー成分は、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムを含有し、エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリル・ブタジエンゴムとの質量比は、20:80〜80:20であることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物を含む。

0018

本発明[6]は、発泡剤をさらに含み、前記発泡剤の含有割合は、前記ポリマー成分100質量部に対して、1質量部以上6質量部以下である、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物を含む。

0019

本発明[7]は、芯材と、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物の加硫物からなり、前記芯材を被覆するように設けられる加硫ゴム層と、を備え、前記加硫ゴム層のアスカーC硬度は、15°以上30°以下である、導電性ゴムローラを含む。

0020

本発明[8]は、軸部の周囲を囲むように、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の導電性ゴムローラ用組成物を前記軸部の周囲に設ける工程と、前記軸部の周囲に設けられる円筒状の前記導電性ゴムローラ用組成物を加硫させて、円筒状の加硫ゴム層を調製する工程と、前記軸部を前記加硫ゴム層から引き抜く工程と、前記加硫ゴム層に心材を挿入する工程と、を含む、導電性ゴムローラの製造方法を含む。

発明の効果

0021

本発明の導電性ゴムローラ用組成物は、軟化剤として、粘度が1000mPa・s以下のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよびパラフィン系オイルの少なくともいずれか一方からなるオイル成分とを併有する。

0022

そのため、導電性ゴムローラ用組成物がポリエステル系可塑剤を含有していても、導電性ゴムローラ用組成物の付着性の低減を図ることができる。

0023

その結果、導電性ゴムローラの製造工程において、導電性ゴムローラ用組成物や、その加硫物であるゴム層が、各種部材(例えば、混練機、仮芯など)に貼り付いてしまうことを抑制でき、所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造することができる。

0024

本発明の導電性ゴムローラは、上記の導電性ゴムローラ用組成物の加硫物からなり、アスカーC硬度が上記の範囲である加硫ゴム層を備える。そのため、導電性ゴムローラは、導電性ゴムローラ用組成物から円滑に製造され、加硫ゴム層の好適な硬度を確保できる。

0025

本発明の導電性ゴムローラの製造方法では、軸部の周囲を囲むように、上記の導電性ゴムローラ用組成物を軸部の周囲に設けた後、円筒状の導電性ゴムローラ用組成物を加硫させて、円筒状の加硫ゴム層を調製し、その後、軸部を加硫ゴム層から引き抜いた後、加硫ゴム層に心材を挿入する。

0026

導電性ゴムローラ用組成物が、上記のポリエステル系可塑剤およびオイル成分を併有するので、円筒状の加硫ゴム層から軸部を円滑に引き抜くことができ、所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造することができる。

図面の簡単な説明

0027

図1Aは、本発明の導電性ゴムローラの製造方法の一実施形態を説明するための説明図であって、導電性ゴムローラ用組成物を軸部の周囲に設ける工程を示す。図1Bは、図1Aに示す筒状ゴム組成物を加硫して調製する加硫ゴム層の斜視図を示す。
図2Aは、本発明の導電性ゴムローラの一実施形態の斜視図を示す。図2Bは、図2Aに示す導電性ゴムローラの断面図を示す。

0028

<導電性ゴムローラ用組成物>
導電性ゴムローラ用組成物は、導電性ゴムローラの加硫ゴム層を形成するための導電性ゴムローラ材料である。また、導電性ゴムローラ用組成物は、未加硫ゴム組成物であり、加硫することにより導電性ゴムローラの加硫ゴム層を形成する。

0029

導電性ゴムローラ用組成物は、必須成分として、ポリマー成分と、軟化剤とを含有する。

0030

ポリマー成分は、イオン伝導性を有する。ポリマー成分は、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムの少なくともいずれか一方を含有する。

0031

エピクロルヒドリンゴムとして、例えば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン・エチレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン・アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン・エチレンオキサイド・アリルグリシジルエーテル三元共重合体などが挙げられる。エピクロルヒドリンゴムは、単独使用または2種以上併用することができる。

0032

エピクロルヒドリンゴムのなかでは、好ましくは、エピクロルヒドリン・エチレンオキサイド二元共重合体、および、エピクロルヒドリン・エチレンオキサイド・アリルグリシジルエーテル三元共重合体が挙げられる。

0033

エピクロルヒドリンゴムの溶解度パラメータ(以下、SP値とする。)は、例えば、9.5以上10.0以下である。

0034

なお、SP値は、下記に示すスモール(small)の式により算出できる(以下同様)。
式(1)
δ=ΣFi/V=ρΣFi/M ・・・(1)
(式中、Fiはモル吸引力定数、Vはモル容積、ρは密度、Mは分子量または繰り返し単位の分子量を示す。)
ポリマー成分がエピクロルヒドリンゴム以外のポリマーを含有する場合、エピクロルヒドリンゴムの含有割合は、ポリマー成分において、例えば、20質量%以上、好ましくは、40質量%以上、例えば、90質量%以下、好ましくは、70質量%以下である。

0035

アクリロニトリル・ブタジエンゴムは、アクリロニトリルと1,3−ブタジエンとの共重合体である。

0036

アクリロニトリル・ブタジエンゴムにおけるアクリロニトリル含有量中心値)は、例えば、15質量%以上、例えば、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。

0037

アクリロニトリル・ブタジエンゴムは、常温(25℃)において、液状および固形状のいずれの形態であってもよく、好ましくは、固形状である。

0038

アクリロニトリル・ブタジエンゴムのSP値は、例えば、8.7以上、好ましくは、9.0以上、例えば、10.0以下、好ましくは、9.5以下である。

0039

ポリマー成分がアクリロニトリル・ブタジエンゴム以外のポリマーを含有する場合、アクリロニトリル・ブタジエンゴムの含有割合は、ポリマー成分において、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。

0040

エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムは、好ましくは、併用される。つまり、ポリマー成分は、好ましくは、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムを含有する。

0041

エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリル・ブタジエンゴムとの質量比(エピクロルヒドリンゴム:アクリロニトリル・ブタジエンゴム)は、例えば、20:80〜80:20、好ましくは、40:60〜60:40である。

0042

エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリル・ブタジエンゴムとの質量比が上記の範囲であれば、加硫ゴム層にイオン導電性を確実に付与できながら、加硫ゴム層の電気抵抗環境依存性の低減を図ることができる。

0043

ポリマー成分は、任意成分として、エチレンプロピレンジエン共重合体をさらに含有することができる。

0044

エチレン・プロピレン・ジエン共重合体は、エチレンと、プロピレンと、ジエン類との共重合体である。

0045

ジエン類として、例えば、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエンジシクロペンタジエンなどが挙げられ、好ましくは、エチリデンノルボルネンが挙げられる。ジエン類は、単独使用または2種以上併用することができる。

0046

エチレン・プロピレン・ジエン共重合体におけるエチレン含有量(中心値)は、例えば、30mol%以上、好ましくは、45mol%以上、例えば、60mol%以下、好ましくは、55mol%以下である。

0047

エチレン・プロピレン・ジエン共重合体の含有割合は、ポリマー成分において、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。

0048

このようなポリマー成分は、必要により、上記したゴム以外のその他のゴム(例えば、天然ゴムイソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴムなど)を含有することもできるが、好ましくは、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムからなるか、エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴムおよびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体からなる。

0049

軟化剤は、ポリエステル系可塑剤と、オイル成分とを含有する。

0050

ポリエステル系可塑剤は、加硫ゴム層の硬度を所望の範囲(後述)に調整する。

0051

ポリエステル系可塑剤は、多塩基酸ポリオールとの重縮合物である。

0052

多塩基酸として、例えば、飽和脂肪族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸セバシン酸アゼライン酸など)、不飽和脂肪族ジカルボン酸(例えば、マレイン酸イタコン酸フタル酸など)などが挙げられる。多塩基酸は、単独使用または2種以上併用することができる。

0053

ポリオールとして、例えば、2価アルコール(例えば、エチレングリコールプロピレングリコールポリエチレングリコールポリプロピレングリコールなど)、3価アルコール、4価アルコールなどが挙げられる。ポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。

0054

ポリエステル系可塑剤のなかでは、好ましくは、飽和脂肪族ジカルボン酸と2価アルコールとの重縮合物、さらに好ましくは、アジピン酸と2価アルコールとの重縮合物(つまり、アジピン酸系ポリエステル)が挙げられる。

0055

ポリエステル系可塑剤は、25℃における粘度が1000mPa・s以下である。

0056

具体的には、ポリエステル系可塑剤の粘度は、25℃において、例えば、50mPa・s以上、好ましくは、100mPa・s以上、1000mPa・s以下、好ましくは、500mPa・s以下、さらに好ましくは、400mPa・s以下である。

0057

なお、粘度は、JIS K7117−1に準拠して、回転粘度計、例えば、ブルックフィールド粘度計B型粘度計DVMB型、東京計器社製)により測定できる(以下同様)。

0058

ポリエステル系可塑剤の粘度が上記範囲であれば、加硫ゴム層の硬度を所望の範囲(後述)に調整できながら、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性を低減することができる。

0059

ポリエステル系可塑剤のSP値は、例えば、8.5以上、好ましくは、9.0以上、例えば、10.0以下、好ましくは、9.5以下である。

0060

ポリエステル系可塑剤の数平均分子量は、例えば、300以上、好ましくは、500以上、例えば、2000以下、好ましくは、1500以下である。

0061

このようなポリエステル系可塑剤は、市販品を用いることができる。ポリエステル系可塑剤の市販品として、例えば、W−320(アジピン酸系ポリエステル、DIC社製)、W−230−H(アジピン酸系ポリエステル、DIC社製)、P−103(アジピン酸系ポリエステル、DIC社製、PN−9302(アジピン酸系ポリエステル、ADEKA社製)、PN−150(アジピン酸系ポリエステル、ADEKA社製)などが挙げられる。

0062

ポリエステル系可塑剤の含有割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下、さらに好ましくは、8質量部以下、とりわけ好ましくは、6質量部以下である。

0063

オイル成分は、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性を低減する。

0064

オイル成分は、ナフテン系オイルおよび/またはパラフィン系オイルからなる。

0065

ナフテン系オイルは、原油から精製されるプロセスオイルであって、ナフテンシクロアルカン骨格を有する。ナフテン系オイルは、好ましくは、ナフテン骨格を含有する飽和炭化水素系オイルである。

0066

ナフテン系オイルの重量平均分子量は、例えば、100以上、好ましくは、200以上、例えば、1000以下、好ましくは、500以下である。

0067

ナフテン系オイルは、市販品を用いることができる。ナフテン系オイルの市販品として、例えば、ダイアナプロセスNR−26(出光興産社製)、ダイアナプロセスNR−68(出光興産社製)、サンセン410(日本サン石油社製)、サンセン415(日本サン石油社製)などが挙げられる。

0068

パラフィン系オイルは、原油から精製されるプロセスオイルであって、鎖状飽和炭化水素骨格を有する。パラフィン系オイルは、直鎖または分岐状飽和炭化水素オイルである。

0069

パラフィン系オイルの重量平均分子量は、例えば、300以上、好ましくは、500以上、例えば、1000以下、好ましくは、800以下である。

0070

パラフィン系オイルは、市販品を用いることができる。パラフィン系オイルの市販品として、例えば、ダイアナプロセスPW−90(出光興産社製)、ダイアナプロセスPW−380(出光興産社製)、サンパー110(日本サン石油社製)、サンパー2280(日本サン石油社製)などが挙げられる。

0071

オイル成分は、好ましくは、ナフテン系オイルおよびパラフィン系オイルのいずれか一方のみからなり、さらに好ましくは、ナフテン系オイルからなる。

0072

オイル成分がナフテン系オイルからなると、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性を安定して低減することができる。

0073

オイル成分のナフテン系オイルおよびパラフィン系のSP値は、例えば、7.0以上、好ましくは、7.5以上、例えば、8.5以下、好ましくは、8.2以下である。

0074

オイル成分のSP値とエピクロルヒドリンゴムのSP値との差は、例えば、1.0以上、好ましくは、1.5以上、例えば、2.5以下、好ましくは、2.0以下である。

0075

オイル成分のSP値とアクリロニトリル・ブタジエンゴムのSP値との差は、例えば、0.5以上、好ましくは、1.0以上、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下である。

0076

オイル成分のSP値と各ゴムのSP値との差が上記下限未満であると、オイル成分とポリマー成分との相溶性過度に高く、オイル成分がポリマー成分に過度に溶解し、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性の低減効果を十分に確保できない。

0077

また、オイル成分のSP値と各ゴムのSP値との差が上記上限を超過すると、オイル成分とポリマー成分との相溶性が低く、オイル成分とポリマー成分とを均一に混合することができない。

0078

一方、オイル成分がナフテン系オイルおよび/またはパラフィン系オイルからなる場合、オイル成分のSP値と各ゴムのSP値との差を上記の範囲内とすることができる。

0079

そのため、オイル成分とポリマー成分との相溶性を適度な範囲に調整でき、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性の低減を図ることができながら、オイル成分とポリマー成分とを均一に混合することができる。

0080

また、オイル成分のSP値とポリエステル系可塑剤のSP値との差は、例えば、0.5以上、好ましくは、1.0以上、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下である。

0081

オイル成分の含有割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、さらに好ましくは、6質量部以上、とりわけ好ましくは、8質量部以上、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下である。

0082

また、オイル成分の含有割合は、ポリエステル系可塑剤1質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、さらに好ましくは、1質量部以上、とりわけ好ましくは、1質量部を超過し、例えば、4質量部以下、好ましくは、3質量部以下、さらに好ましくは、2質量部以下である。

0083

オイル成分の含有割合が上記下限以上であれば、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性の低減を確実に図ることができる。とりわけ、オイル成分がポリエステル系可塑剤よりも多く、導電性ゴムローラ用組成物に含有される場合(つまり、オイル成分の含有割合が、ポリエステル系可塑剤1質量部に対して、1質量部を超過する場合)、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性の低減をより一層確実に図ることができる。

0084

また、オイル成分の含有割合が上記上限以下であれば、オイル成分が加硫ゴム層からブリードすることを抑制できる。

0085

このような軟化剤は、必要により、上記したポリエステル系可塑剤およびオイル成分以外のその他の軟化剤を含有することもできるが、好ましくは、ポリエステル系可塑剤およびオイル成分からなる。

0086

軟化剤の含有割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、15質量部以上、例えば、30質量部以下、好ましくは、25質量部以下である。

0087

軟化剤の含有割合が上記下限以上であれば、加硫ゴム層の硬度を所望の範囲に確実に調整できる。軟化剤の含有割合が上記上限以下であれば、軟化剤が加硫ゴム層からブリードすることを抑制できる。

0088

また、導電性ゴムローラ用組成物は、上記の必須成分に加えて、任意成分を含有することができる。

0089

任意成分として、例えば、発泡剤、充填材加硫剤加硫促進剤加硫促進助剤加工助剤などが挙げられる。

0090

発泡剤は、導電性ゴムローラ用組成物を発泡させることができ、加硫ゴム層を発泡ゴム層として調製することができる。

0091

発泡剤として、例えば、化学発泡剤が挙げられ、化学発泡剤として、例えば、有機系発泡剤無機系発泡剤などが挙げられる。

0092

有機系発泡剤として、例えば、アゾ化合物(例えば、アゾジカルボンアミドADCA)、アゾビスイソブチロニトリルAIBN)、バリウムアゾジカルボキシラート(Ba/AC)など)、ニトロソ化合物(例えば、N,N‘−ジニトロソペンタメチレンテトラミンDPT)など)、ヒドラジン誘導体(例えば、ベンゼンスルホニルヒドラジドBSH)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、トルエンスルホニルヒドラジドTSH)、ヒドラジカルボアミド(HDCA)など)などが挙げられる。

0093

無機系発泡剤として、例えば、重炭酸ナトリウム重曹)、重炭酸アンモニウム炭酸アンモニウム炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。

0094

発泡剤は、単独使用または2種以上併用することができる。

0095

発泡剤のなかでは、好ましくは、有機系発泡剤が挙げられ、さらに好ましくは、アゾ化合物、ニトロソ化合物およびヒドラジン誘導体が挙げられ、とりわけ好ましくは、ADCA、DPTおよびOBSHが挙げられる。

0096

発泡剤の含有割合は、例えば、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、6質量部以下である。

0097

発泡剤の含有割合が上記下限以上であれば、加硫ゴム層を確実に発泡させることができる。発泡剤の含有割合が上記上限以下であれば、加硫ゴム層の硬度を所望の範囲に確実に調整できる。

0098

充填材は、加硫ゴム層の硬度を所望の範囲に調整する。

0099

充填材として、例えば、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックサーマルブラックチャンネルブラックファーネスブラックなど)、金属酸化物粒子(例えば、酸化チタン粒子酸化錫粒子酸化亜鉛粒子酸化マグネシウム粒子アルミナ粒子など)、シリカクレーコルクタルク炭酸カルシウム、二塩基亜リン酸塩塩基性炭酸マグネシウムなどが挙げられる。充填材は、単独使用または2種以上併用することができる。充填材のなかでは、好ましくは、カーボンブラックおよび炭酸カルシウムが挙げられる。

0100

充填材の含有割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、例えば、30質量部以下、好ましくは、10質量部以下である。

0101

加硫剤(架橋剤と同意義)は、ポリマー成分を架橋して、導電性ゴムローラ用組成物を加硫させる。

0102

加硫剤として、例えば、硫黄硫黄系有機化合物有機過酸化物などが挙げられる。

0103

硫黄系有機化合物として、例えば、テトラアルキルチラウム−ジスルフィドモルホリン−ジスルフィド、アルキルフェノール−ジスルフィドなどが挙げられる。

0104

有機過酸化物として、例えば、パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類などが挙げられる。

0105

加硫剤のなかでは、コストおよび耐摩耗性の観点から好ましくは、硫黄および硫黄系有機化合物が挙げられ、さらに好ましくは、硫黄が挙げられる。

0106

加硫剤の配合割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.1質量部以上、例えば、5質量部以下、好ましくは、1質量部以下である。

0107

加硫促進剤(架橋促進剤と同意義)は、加硫剤によるポリマー成分の架橋を促進する。

0108

加硫促進剤として、例えば、チアゾール類(例えば、2,2’−ジチオビスベンゾチアゾールDM)、2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩(MZ)など)、スルフェンアミド類(例えば、ジイソプロピルスルフェンアミド類(DIBS)、シクロヘキシルスルフェンアミド(CZ)など)、チラウム類(例えば、テトラメチルチラウム−ジスルフィド(TMT)、テトラエチルチラウム−ジスルフィド(TET)、ジペンタメチレンチラウム−テトラスルフィド(TRA)など)、ジチオカルバミン酸塩(例えば、ジメチルジチオカーバメート亜鉛塩(PZ)、ジエチルジチオカーバメート亜鉛塩(EZ)など)、グアニジン類チオウレア類、アルデヒドアンモニア類、ザンテート類などが挙げられる。加硫促進剤は、単独使用または2種以上併用することができる。

0109

加硫促進剤のなかでは、好ましくは、チアゾール類およびチラウム類が挙げられ、さらに好ましくは、チアゾール類およびチラウム類の併用が挙げられる。

0110

加硫促進剤の配合割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。

0111

加硫促進助剤(架橋促進助剤と同意義)は、加硫剤によるポリマー成分の架橋を促進する。

0112

架橋促進助剤として、例えば、金属化合物(例えば、亜鉛華酸化亜鉛)など)、脂肪酸(例えば、ステアリン酸オレイン酸綿実脂肪酸など)、その他の公知の架橋促進助剤が挙げられる。架橋促進助剤は、単独使用または2種以上併用することができる。

0113

架橋促進助剤の配合割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、15質量部以下、好ましくは、10質量部以下である。

0114

加工助剤は、導電性ゴムローラ用組成物に好適な加工性を付与する。

0115

加工助剤として、例えば、脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸など)などが挙げられる。加工助剤は、単独使用または2種以上併用することができる。加工助剤のなかでは、好ましくは、ステアリン酸が挙げられる。

0116

加工助剤の配合割合は、ポリマー成分100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、3質量部以下である。

0117

さらに、導電性ゴムローラ用組成物には、必要により、例えば、発泡助剤老化防止剤(例えば、アミン系老化防止剤フェノール系老化防止剤など)、電子伝導性付与剤補強剤短繊維粘着付与剤スコーチ防止剤着色剤紫外線吸収剤難燃剤耐油性向上剤共架橋剤などの公知の添加剤を適宜の割合で添加してもよい。

0118

このような導電性ゴムローラ用組成物を調製するには、例えば、上記したポリマー成分、上記した軟化剤および上記した任意成分を、上記の含有割合となるように、混練機によって攪拌混合する。

0119

混練機として、例えば、オープンロールバンバリーミキサー、ニ−ダーなどが挙げられ、好ましくは、オープンロールが挙げられる。

0120

混合方法として、例えば、乾式混合湿式混合などが挙げられ、好ましくは、乾式混合が挙げられる。

0121

これにより、導電性ゴムローラ用組成物が調製される。

0122

<導電性ゴムローラの製造方法>
次に、図1A〜図2Bを参照して、本発明の導電性ゴムローラの製造方法について説明する。なお、図1Aでは、上記の導電性ゴムローラ用組成物を、導電性ゴムローラ用組成物1として示す。

0123

導電性ゴムローラの製造方法は、導電性ゴムローラ用組成物1を軸部の一例としての仮芯4の周囲に設ける工程(図1A参照)と、円筒状の導電性ゴムローラ用組成物1(以下、筒状ゴム組成物1Aとする。)を加硫させて加硫ゴム層2を調製する工程(図1B参照)、仮芯4を加硫ゴム層2から引き抜く工程(図1B参照)と、加硫ゴム層2に芯材3を挿入する工程(図2A参照)とを含む。

0124

図1Aに示すように、導電性ゴムローラ用組成物1を仮芯4の周囲に設ける工程は、例えば、押出成形機5により実施される。

0125

押出成形機5は、仮芯4を所定方向に移動させながら、その移動する仮芯4の周囲を囲むように、導電性ゴムローラ用組成物1を押出成形するように構成される。図1Aにおいて、紙面上下方向が所定方向であり、紙面上側が所定方向一方側(移動方向上流側)であり、紙面下側が所定方向他方側(移動方向下流側)である。

0126

押出成形機5は、クロスヘッド6と、押出機7と、仮芯挿入部8とを備える。

0127

クロスヘッド6は、導電性ゴムローラ用組成物1を円筒形状に成形可能である。クロスヘッド6は、所定方向に延びる中空形状を有している。クロスヘッド6は、供給口6Aと、吐出口6Bとを備える。

0128

供給口6Aは、押出機7から供給される導電性ゴムローラ用組成物1の通過を許容して、導電性ゴムローラ用組成物1をクロスヘッド6の内部に供給する。供給口6Aは、クロスヘッド6の内部空間に連通しており、クロスヘッド6の側壁に設けられる。

0129

吐出口6Bは、ダイノズルであって、導電性ゴムローラ用組成物1が円筒形状に成形されるように、クロスヘッド6の内部から導電性ゴムローラ用組成物1を吐出する。吐出口6Bは、クロスヘッド6の内部空間に連通しており、クロスヘッド6において所定方向他端部に位置する。吐出口6Bは、所定方向から見て円形状を有する。

0130

押出機7は、公知の押出機であって、図示しない混練機で混練して得られた導電性ゴムローラ用組成物1を、供給口6Aに向かって搬送するように構成される。

0131

仮芯挿入部8は、所定方向に延びる円筒形状を有する。仮芯挿入部8は、クロスヘッド6の内部空間と中心が一致するように、クロスヘッド6の内部空間に挿入されている。これにより、押出成形機5は、クロスヘッド6の内面と仮芯挿入部8の外周面との間に環状の空間を有する。

0132

このような押出成形機5では、導電性ゴムローラ用組成物1が供給口6Aを介してクロスヘッド6の内部空間に連続的に供給されるとともに、仮芯4が、図示しない駆動源からの駆動力により、仮芯挿入部8を通過して吐出口6Bに向かうように連続的に搬送される。

0133

そして、導電性ゴムローラ用組成物1が、吐出口6Bを通過する仮芯4の周囲を囲むように、吐出口6Bから吐出される。これによって、導電性ゴムローラ用組成物1が円筒形状を有する筒状ゴム組成物1Aとして成形され、仮芯4の周囲に設けられる。

0134

次いで、仮芯4の周囲に設けられる筒状ゴム組成物1Aを加硫(硬化)させて、円筒状の加硫ゴム層2を調製する。

0135

筒状ゴム組成物1Aを加硫させるには、例えば、筒状ゴム組成物1Aを、150℃〜170℃で20分間〜60分間蒸気加硫し、さらに必要に応じて電気乾燥炉において2次加硫して、円筒形状の加硫ゴム層2を調製する。この場合、導電性ゴムローラ用組成物1は、上記した加硫剤を必須成分として含有する。

0136

このとき、導電性ゴムローラ用組成物1が上記した発泡剤を含有する場合、導電性ゴムローラ用組成物1は発泡して、加硫ゴム層2は発泡層として形成される。

0137

次いで、図1Bに示すように、加硫ゴム層2から仮芯4を引き抜く。

0138

このとき、導電性ゴムローラ用組成物1が上記のポリエステル系可塑剤およびオイル成分を併有するので、加硫ゴム層2から仮芯4を円滑に引き抜くことができる。

0139

その後、必要に応じて、加硫ゴム層2が所望の長さとなるように、加硫ゴム層2をカットする。

0140

次いで、図2Aに示すように、加硫ゴム層2に芯材3を挿入する。詳しくは、芯材3の両端部が加硫ゴム層2から露出するように、加硫ゴム層2の内部空間に芯材3を挿入する。

0141

芯材3の材料は、例えば、鉄、ステンレスなどの公知の金属が挙げられ、好ましくは、ステンレスが挙げられる。

0142

その後、必要に応じて、加硫ゴム層2の外周面を研磨加工する。

0143

以上によって、図2Aおよび図2Bに示すように、芯材3と、導電性ゴムローラ用組成物1の加硫物(硬化物)からなり、芯材3を被覆するように設けられる加硫ゴム層2とを備える導電性ゴムローラ10が製造される。

0144

導電性ゴムローラ10が備える加硫ゴム層2は、比較的低硬度を有している。具体的には、加硫ゴム層2のアスカーC硬度(at20℃)は、加硫ゴム層2が発泡ゴム層である場合、15°以上、30°以下、好ましくは、25°以下、さらに好ましくは、20°以下であり、加硫ゴム層2がソリッドゴム層未発泡ゴム層)である場合、例えば、80°以下、好ましくは、75°以下である。

0145

なお、アスカーC硬度は、公知のアスカーゴム硬度計C型を用いて、日本ゴム協会標準規格(SRIS)0101に準拠して測定できる。

0146

また、導電性ゴムローラ10の体積抵抗常用対数値(以下、体積抵抗値とする。)は、例えば、5.0LogΩ以上、好ましくは、6.0LogΩ以上、例えば、9.0LogΩ以下、好ましくは、8.0LogΩ以下である。なお、体積抵抗値は、公知の抵抗値測定機(例えば、トレック社製)により測定・算出することができる。

0147

このような導電性ゴムローラ10は、例えば、電子写真方式の画像形成装置などに採用される導電性ゴムローラ、すなわち、現像ローラ、供給ローラ、転写ローラおよび帯電ローラなどとして好適に用いることができる。

0148

作用効果
導電性ゴムローラ用組成物は、軟化剤として、粘度が1000mPa・s以下のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよびパラフィン系オイルの少なくともいずれか一方からなるオイル成分とを併有する。

0149

そのため、導電性ゴムローラ用組成物がポリエステル系可塑剤を含有していても、導電性ゴムローラ用組成物の付着性の低減を図ることができる。

0150

その結果、導電性ゴムローラ用組成物が、図1Aに示すように、導電性ゴムローラの製造工程において、各種部材(例えば、混練機、押出成形機5など)に貼り付いてしまうことを抑制できる。また、加硫ゴム層の貼付性の低減も図ることができるので、加硫ゴム層から仮芯を円滑に引き抜くことができる。

0151

よって、所望する硬度を有する加硫ゴム層を備える導電性ゴムローラを円滑に製造することができる。

0152

また、オイル成分は、好ましくは、ナフテン系オイルからなる。これによって、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性を確実に低減することができる。

0153

また、オイル成分の含有割合は、好ましくは、ポリエステル系可塑剤1質量部に対して、1質量部を超過する。つまり、オイル成分がポリエステル系可塑剤よりも多く、導電性ゴムローラ用組成物に含有される場合、導電性ゴムローラ用組成物の付着性および加硫ゴム層の貼付性の低減をより一層確実に図ることができる。

0154

また、軟化剤の含有割合は、好ましくは、ポリマー成分100質量部に対して、10質量部以上30質量部以下である。これによって、加硫ゴム層2の硬度を所望の範囲に確実に調整できながら、軟化剤が加硫ゴム層2からブリードすることを抑制できる。

0155

また、ポリマー成分は、好ましくは、エピクロルヒドリンゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムを含有し、エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリル・ブタジエンゴムとの質量比は、20:80〜80:20である。これによって、加硫ゴム層2にイオン導電性を確実に付与できながら、加硫ゴム層2の電気抵抗環境依存性の低減を図ることができる。

0156

また、導電性ゴムローラ用組成物は、好ましくは、発泡剤をさらに含み、発泡剤の含有割合は、ポリマー成分100質量部に対して、1質量部以上6質量部以下である。これによって、加硫ゴム層2を確実に発泡させることができながら、加硫ゴム層2の硬度を所望の範囲に確実に調整できる。

0157

図2Aおよび図2Bに示すように、導電性ゴムローラ10は、芯材3と、導電性ゴムローラ用組成物の加硫物からなり、芯材3を被覆するように設けられる加硫ゴム層2と、を備える。加硫ゴム層2のアスカーC硬度は、15°以上30°以下である。そのため、導電性ゴムローラ10は、導電性ゴムローラ用組成物から円滑に製造され、加硫ゴム層2の好適な硬度を確保できる。

0158

図1A〜図2Bに示すように、導電性ゴムローラ10の製造方法では、仮芯4の周囲を囲むように、導電性ゴムローラ用組成物1を仮芯4の周囲に設けた後、仮芯4の周囲に設けられる円筒状の筒状ゴム組成物1Aを加硫させて、円筒状の加硫ゴム層2を調製し、その後、加硫ゴム層2から仮芯4を引き抜き、次いで、加硫ゴム層2に芯材3を挿入する。

0159

この製造方法では、導電性ゴムローラ用組成物が、上記のポリエステル系可塑剤およびオイル成分を併有するので、加硫ゴム層2から仮芯4を円滑に引き抜くことができ、所望する硬度を有する加硫ゴム層2を備える導電性ゴムローラ10を円滑に製造することができる。

0160

<変形例>
上記の実施形態では、導電性ゴムローラの製造方法において、図1Aおよび図1Bに示すように、導電性ゴムローラ用組成物1が、押出成形機5により仮芯4の周囲に設けられた後、筒状ゴム組成物1Aが加硫され、その後、加硫ゴム層2から仮芯4が引き抜かれ、次いで、加硫ゴム層2に芯材3が挿入されるが、導電性ゴムローラの製造方法は、これに限定されない。

0161

例えば、導電性ゴムローラ用組成物を、仮芯を用いることなく円筒状に成形し、円筒状の導電性ゴムローラ用組成物を加硫させて加硫ゴム層を調製し、その加硫ゴム層に芯材を挿入して、導電性ゴムローラを製造してもよい。

0162

また、導電性ゴムローラ用組成物を、芯材の周面に直接、円筒形状となるように成形した後、加硫させて加硫ゴム層を調製し、導電性ゴムローラを製造してもよい。

0163

このような変形例によっても、上記した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。

0164

以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。

0165

1.実施例1〜5および比較例1〜5
表1に示す処方(単位:質量部)において、各成分を配合し、オープンロールで混練することにより導電性ゴムローラ用組成物を調製した。

0166

具体的には、まず、エピクロルヒドリンゴム(ECO)と、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)と、必要により、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)とを、オープンロールで、0.2時間混練し、ポリマー成分を調製した。

0167

次いで、そのポリマー成分に、発泡剤、充填材(1)、充填材(2)、加工助剤、加硫促進剤(1)、加硫促進剤(2)、加硫促進助剤、加硫剤を順次添加し、オープンロールにより、0.2時間混練した。

0168

これにより、導電性ゴムローラ用組成物を調製した。

0169

次いで、導電性ゴムローラ用組成物を、図1Aに示す押出成形機により、円筒形状となるように、仮芯の周囲に成形した。

0170

次いで、仮芯の周囲に成形される円筒状の導電性ゴムローラ用組成物(以下、筒状ゴム組成物とする。)を、蒸気加硫において、0.5MPa(蒸気圧)、160℃、1時間の条件で1次加硫させた後、電気乾燥炉において、170℃、3時間の条件で2次加硫させ、円筒形状の加硫ゴム層を形成した。このとき、導電性ゴムローラ用組成物は発泡して、加硫ゴム層は、発泡ゴム層として形成された。

0171

その後、円筒形状の加硫ゴム層から仮芯を引き抜いた後、加硫ゴム層の長さが30cmとなるように、加硫ゴム層をカットした。

0172

次いで、加硫ゴム層に、直径10mmのステンレス製の芯材を挿入した。芯材の両端部は、加硫ゴム層から露出していた。

0173

その後、加硫ゴム層の周面を、砥石研磨機により、加硫ゴム層の外径が20mm(加硫ゴム層の厚みが5mm)となるように研磨した。

0174

以上により、導電性ゴムローラを製造した。

0175

2.評価
(1)アスカーC硬度の測定
各実施例および各比較例において得られた導電性ゴムローラのアスカーC硬度を、アスカーゴム硬度計C型(高分子計器社製)により測定した。その結果を表1に示す。

0176

(2)成形性(貼付性)の評価
各実施例および各比較例における、加硫ゴム層の成形性(貼付性)を、加硫ゴム層(加硫ゴム)を仮芯(軸部)から引き抜く際の作業面から、下記基準に従って評価した。その結果を表1に示す。
A:加硫ゴム層の仮芯への貼り付きはなく、加硫ゴム層を仮芯から非常に円滑に引き抜き可能。
B:加硫ゴム層の仮芯への僅かな貼り付きはあるが、加硫ゴム層を仮芯から円滑に引き抜き可能。
C:加硫ゴム層の仮芯への貼り付きはあるが、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き可能。
D:加硫ゴム層の仮芯への貼り付きが強く、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き困難。
E:加硫ゴム層の仮芯への貼り付きが非常に強く、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き不可。

0177

0178

なお、表1の略号などを以下に示す。
ECO:エピクロルヒドリン・エチレンオキサイド・アリルグリシジルエーテル三元共重合体(商品名:T3106、ムーニー粘度(ML1+4、at100℃)60、日本ゼオン社製)
NBR:アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(商品名:DN401L、ムーニー粘度(ML1+4、at100℃)65、アクリロニトリル含有量中心値18mol%、日本ゼオン社製)
EPDM:エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体(商品名:EPT4045M、三井化学社製)
ポリエステル系可塑剤1:アジピン酸エステル(商品名:W−320、SP値9.0、粘度200mPa・s〜350mPa・s、DIC社製、)
ポリエステル系可塑剤2:アジピン酸エステル(商品名:W−360ELS、SP値9.2、粘度2400mPa・s〜4300mPa・s、DIC社製、)
ポリエステル系可塑剤3:アジピン酸エステル(商品名:W−305ELS、SP値9.2、粘度4000mPa・s〜7000mPa・s、DIC社製、)
ナフテン系オイル:(商品名:サンセン410、SP値8.1、日本サン石油社製)
パラフィン系オイル:(商品名:サンパー90、SP値7.5、日本サン石油社製)
アロマティック系オイル:(商品名:ダイアナプロセスAC−12、SP値9.0、出光興産社製)
発泡剤:4,4′‐オキシビス(ベンゼンスルホン酸ヒドラジド)(商品名:ネオセルボン#5000S、永和化成工業社製)
充填材1:カーボンブラック(商品名:旭サーマル、旭カーボン社製)
充填材2:炭酸カルシウム(商品名:Brilliant−1500、白石カルシウム社製)
加硫剤:硫黄(商品名:サルファクスA、鶴見化学工業社製)
加硫促進剤1:2,2’−ジチオビスベンゾチアゾール(商品名:Accel DM、川口化学工業社製)
加硫促進剤2:テトラメチルチウラム−ジスルフィド(商品名:Accel TMT、川口化学工業社製)
加硫促進助剤:酸化亜鉛(亜鉛華)(商品名:亜鉛華特号、正同化学工業社製)
加工助剤:ステアリン酸(商品名:アデカ脂肪酸SA−200、ADEKA社製)。

0179

<考察>
実施例1〜4では、軟化剤が、特定のポリエステル系可塑剤と、ナフテン系オイルおよび/またはパラフィン系オイルとを含有することにより、加硫ゴム層の貼付性を低減できることが確認された。

0180

とりわけ、実施例1〜3では、軟化剤におけるナフテン系オイルの含有割合が増加するにつれて、加硫ゴム層の貼付性をより低減できることが確認された。

0181

また、実施例4では、ポリマー成分がEPDMを含有する場合であっても、上記と同様の効果を奏することが確認された。

0182

また、実施例5では、軟化剤がパラフィン系オイルを含有する場合であっても、上記と同様の効果を奏することが確認された。

0183

一方、比較例1〜5では、加硫ゴム層の貼付性を十分に低減できないことが確認された。

0184

詳しくは、比較例1〜3では、軟化剤がオイル成分を含有しておらず、高粘度のポリエステル系可塑剤を含有する比較例1および2では、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き不可であり、低粘度のポリエステル系可塑剤を含有する比較例3では、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き困難であることが確認された。

0185

また、比較例4では、軟化剤が、高粘度のポリエステル系可塑剤とナフテン系オイルとを併有するが、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き困難であることが確認された。

実施例

0186

また、比較例5では、軟化剤が、低粘度のポリエステル系可塑剤とアロマティック系オイルとを併有するが、加硫ゴム層を仮芯から引き抜き困難であることが確認された。

0187

1導電性ゴムローラ用組成物
2加硫ゴム層
3芯材
10 導電性ゴムローラ

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