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技術 物体検査システム及び物体検査方法

出願人 ファナック株式会社
発明者 吉田順一郎藁科文和
出願日 2017年12月21日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2017-245290
公開日 2019年7月11日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-113348
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置 光学的手段による材料の調査の特殊な応用 イメージ分析
主要キーワード 基準相対位置 部品取付位置 モデル環境 拡大率α 作業セル 移動機械 検査位置データ 機械モデル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月11日)のものです。
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図面 (20)

課題

マスタ画像検査画像との間にずれが生じた場合に、マスタ画像と検査画像とを迅速且つ容易に見当合せ可能とする技術が求められている。

解決手段

物体検査ステム10は、撮像部16と、第1の物体又は第2の物体と撮像部とを相対的に移動させる移動機械14と、移動機械が第1の物体又は第2の物体と撮像部とを相対位置に配置するときの、移動機械の位置データを取得する位置データ取得部44と、第1の物体の第1画像及び第2の物体の第2画像を取得する画像データ取得部46と、第1画像と第2画像との見当合せを行う画像見当合せ部56とを備え、第1の物体に対する第2の物体の視覚的に認識される誤差の有無を検査できるようにする。

概要

背景

ワーク等の物体の表面を撮像して該物体の表面を検査する物体検査システムが知られている(例えば、特許文献1)。

概要

マスタ画像検査画像との間にずれが生じた場合に、マスタ画像と検査画像とを迅速且つ容易に見当合せ可能とする技術が求められている。物体検査システム10は、撮像部16と、第1の物体又は第2の物体と撮像部とを相対的に移動させる移動機械14と、移動機械が第1の物体又は第2の物体と撮像部とを相対位置に配置するときの、移動機械の位置データを取得する位置データ取得部44と、第1の物体の第1画像及び第2の物体の第2画像を取得する画像データ取得部46と、第1画像と第2画像との見当合せを行う画像見当合せ部56とを備え、第1の物体に対する第2の物体の視覚的に認識される誤差の有無を検査できるようにする。

目的

効果

実績

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請求項1

共通の外形を有する第1の物体及び第2の物体を撮像する撮像部と、前記第1の物体又は前記第2の物体と前記撮像部とを相対的に移動させる移動機械と、前記移動機械が前記第1の物体と前記撮像部とを第1相対位置に配置するときの、前記移動機械の第1位置データを取得するとともに、前記移動機械が前記第2の物体と前記撮像部とを第2相対位置に配置するときの、前記移動機械の第2位置データを取得する位置データ取得部と、前記第1相対位置で前記撮像部が撮像した前記第1の物体の第1画像を取得するとともに、前記第2相対位置で前記撮像部が撮像した前記第2の物体の第2画像を取得する画像データ取得部と、前記移動機械の移動機械座標系と前記撮像部の撮像座標系との間の既知位置関係と、前記第1位置データ及び前記第2位置データとを用いて、前記撮像座標系における前記第1画像と前記第2画像との見当合せを行う画像見当合せ部と、を備え、見当合せを行った前記第1画像と前記第2画像とに基づき、前記第1の物体に対する前記第2の物体の視覚的に認識される誤差の有無を検査できるようにする、物体検査システム

請求項2

前記移動機械座標系と前記撮像座標系との間の座標変換データを取得する座標変換データ取得部をさらに備え、前記画像見当合せ部は、前記既知の位置関係として前記座標変換データを用いる、請求項1に記載の物体検査システム。

請求項3

前記既知の位置関係と前記第1位置データ及び前記第2位置データとに基づいて、前記撮像座標系における前記第1画像と前記第2画像との位置差を取得する画像位置差取得部をさらに備え、前記画像見当合せ部は、前記位置差に基づいて前記見当合せを行う、請求項1又は2に記載の物体検査システム。

請求項4

見当合せを行った前記第1画像と前記第2画像とを用いて、前記第1の物体に対する前記第2の物体の前記誤差の有無を検査する物体検査部をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の物体検査システム。

請求項5

前記撮像部は、予め定められた位置に固定され、前記移動機械は、前記第1の物体又は前記第2の物体と予め定められた目的位置で接触して該第1の物体又は該第2の物体を移動させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の物体検査システム。

請求項6

前記移動機械は、前記第1の物体又は前記第2の物体を把持する把持部を有し、前記第1位置データ及び前記第2位置データは、前記把持部の位置データである、請求項5に記載の物体検査システム。

請求項7

前記第1位置データは、前記移動機械が移動する前記第1の物体上の基準点の位置データであり、前記第2位置データは、前記移動機械が移動する前記第2の物体上の、前記基準点に対応する第2基準点の位置データである、請求項5に記載の物体検査システム。

請求項8

前記基準点の指定を受け付ける基準点受付部をさらに備える、請求項7に記載の物体検査システム。

請求項9

前記移動機械が前記第2の物体を把持しているときの、前記移動機械に対する前記第2の物体の前記目的位置からの位置ずれを取得する位置ずれ取得部をさらに備え、前記移動機械は、前記位置ずれを打ち消すように前記第2の物体を前記撮像部に対して移動させて、該第2の物体と該撮像部とを前記第2相対位置に位置決めするか、又は前記画像見当合せ部は、前記位置ずれをさらに用いて、前記見当合せを行う、請求項5〜8のいずれか1項に記載の物体検査システム。

請求項10

前記画像見当合せ部は、前記第1画像又は前記第2画像を、前記撮像部の光軸と直交する平面内で移動させることによって、前記見当合せを行うか、前記第1画像又は前記第2画像を、前記光軸周りに回転させることによって、前記見当合せを行うか、又は前記第1画像又は前記第2画像を拡大又は縮小させることによって、前記見当合せを行う、請求項1〜9のいずれか1項に記載の物体検査システム。

請求項11

前記画像位置差取得部は、前記位置差として、前記第2の画像を前記第1の画像に一致させるように変換する行列を取得し、前記画像見当合せ部は、前記第2の画像を前記行列で変換することによって、前記見当合せを行う、請求項3に記載の物体検査システム。

請求項12

前記位置データ取得部は、前記撮像部をモデル化した撮像部モデルと前記移動機械をモデル化した機械モデルとをモデル環境で動作させることにより前記第1位置データを取得するシミュレーション部を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の物体検査システム。

請求項13

第1の物体と撮像部とを移動機械によって第1相対位置に配置するときの、前記移動機械の第1位置データを取得することと、前記第1相対位置で前記撮像部が撮像した前記第1の物体の第1画像を取得することと、前記第1の物体と共通の外形を有する第2の物体と前記撮像部とを前記移動機械によって第2相対位置に配置するときの、前記移動機械の第2位置データを取得することと、前記第2相対位置で前記撮像部が撮像した前記第2の物体の第2画像を取得することと、前記移動機械の移動機械座標系と前記撮像部の撮像座標系との間の既知の位置関係と、前記第1位置データ及び前記第2位置データとを用いて、前記撮像座標系における前記第1画像と前記第2画像との見当合せを行うことと、見当合せを行った前記第1画像と前記第2画像とに基づき、前記第1の物体に対する前記第2の物体の視覚的に認識される誤差の有無を検査することと、を備える、物体検査方法

技術分野

0001

本発明は、物体検査ステム及び物体検査方法に関する。

背景技術

0002

ワーク等の物体の表面を撮像して該物体の表面を検査する物体検査システムが知られている(例えば、特許文献1)。

先行技術

0003

特開2017−015396号公報

発明が解決しようとする課題

0004

物体検査システムにおいて、基準となる物体のマスタ画像を取得するとともに、検査対象となる物体の検査画像を取得し、これら2つの画像を比較することで、基準となる物体に対する検査対象となる物体の視覚的な誤差の有無を検査する。

0005

この場合において、マスタ画像と検査画像との間にずれが生じる場合がある。従来、このようなずれが生じた場合に、マスタ画像と検査画像とを迅速且つ容易に見当合せ可能とする技術が求められている。

課題を解決するための手段

0006

本開示の一態様において、物体検査システムは、共通の外形を有する第1の物体及び第2の物体を撮像する撮像部と、第1の物体又は第2の物体と撮像部とを相対的に移動させる移動機械と、移動機械が第1の物体と撮像部とを第1相対位置に配置するときの、移動機械の第1位置データを取得するとともに、移動機械が第2の物体と撮像部とを第2相対位置に配置するときの、移動機械の第2位置データを取得する位置データ取得部と、第1相対位置で撮像部が撮像した第1の物体の第1画像を取得するとともに、第2相対位置で撮像部が撮像した第2の物体の第2画像を取得する画像データ取得部と、移動機械の移動機械座標系と撮像部の撮像座標系との間の既知位置関係と、第1位置データ及び第2位置データとを用いて、撮像座標系における第1画像と第2画像との見当合せを行う画像見当合せ部とを備え、見当合せを行った第1画像と第2画像とに基づき、第1の物体に対する第2の物体の視覚的に認識される誤差の有無を検査できるようにする。

0007

本開示の他の態様において、物体検査方法は、第1の物体と撮像部とを移動機械によって第1相対位置に配置するときの、移動機械の第1位置データを取得することと、第1相対位置で撮像部が撮像した第1の物体の第1画像を取得することと、第1の物体と共通の外形を有する第2の物体と撮像部とを移動機械によって第2相対位置に配置するときの、移動機械の第2位置データを取得することと、第2相対位置で撮像部が撮像した第2の物体の第2画像を取得することと、移動機械の移動機械座標系と撮像部の撮像座標系との間の既知の位置関係と、第1位置データ及び第2位置データとを用いて、撮像座標系における第1画像と第2画像との見当合せを行うことと、見当合せを行った第1画像と第2画像とに基づき、第1の物体に対する第2の物体の視覚的に認識される誤差の有無を検査することとを備える。

発明の効果

0008

本開示の一態様によれば、仮にマスタ画像と検査画像との間でずれが生じていた場合に、移動機械の位置データを用いて、これら2つの画像の見当合せを行うことができる。これにより、画像の見当合せに掛かる作業の軽減化及び迅速化を実現できる。

図面の簡単な説明

0009

一実施形態に係る物体検査システムの図である。
物体検査システムのブロック図である。
図1に示すロボットハンドの拡大図であって、該ロボットハンドを、ツール座標系のy軸プラス方向から見た図である。
物体に対するツール座標系の配置を説明するための図である。
図1の撮像部及び物体を拡大した拡大図である。
第1の物体と撮像部とが第1の基準相対位置位置決めされたときの被検査面における視野を示す図である。
第1の物体と撮像部とが第1の基準相対位置に配置されたときに撮像部によって撮像されるマスタ画像の例を示す。
第1の物体と撮像部とが第nの基準相対位置(n=1〜12)に配置されたときの被検査面における視野を示す図である。
第2の物体と撮像部とが第1の検査相対位置に配置されたときに撮像部によって撮像される検査画像の例を示す。
第2の物体と撮像部とが第1の検査相対位置に配置されたときに撮像部によって撮像される検査画像の例を示す。
第2の物体と撮像部とが第1の検査相対位置に配置されたときに撮像部によって撮像される検査画像の例を示す。
第2の物体と撮像部とが第1の検査相対位置に配置されたときに撮像部によって撮像される検査画像の例を示す。
図12に示す検査画像を撮像したときの物体と撮像部との位置関係を説明するための図であって、(a)は、マスタ画像撮像時の第1の物体と撮像部との位置関係を示し、(b)は、検査画像撮像時の第2の物体と撮像部との位置関係を示す。
物体検査システムの動作フローの一例を示すフローチャートである。
図14中のステップS1のフローの一例を示すフローチャートである。
図14中のステップS2のフローの一例を示すフローチャートである。
図14中のステップS3のフローの一例を示すフローチャートである。
図14中のステップS4のフローの一例を示すフローチャートである。
物体検査システムの他の機能を表すブロック図を示す。
図19に示す物体検査システムが実行する図14中のステップS1のフローの一例を示すフローチャートである。
基準点が指定された第1のマスタ画像の例を示す。
検査基準点プロットされた第1の検査画像の例を示す。
検査基準点がプロットされた第1の検査画像の例を示す。
検査基準点がプロットされた第1の検査画像の例を示す。
基準点が指定された第1のマスタ画像の例を示す。
検査基準点がプロットされた第1の検査画像の例を示す。
物体検査システムのさらに他の機能を表すブロック図を示す。
物体検査システムのさらに他の機能を表すブロック図を示す。
他の実施形態に係る物体検査システムの図である。
さらに他の実施形態に係る物体検査システムのブロック図である。

実施例

0010

以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する種々の実施形態において、同様の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。まず、図1図3を参照して、一実施形態に係る物体検査システム10について説明する。

0011

物体検査システム10は、制御部12、移動機械14、撮像部16、及び照明装置18を備える。制御部12は、CPU及び記憶部(図示せず)等を有し、移動機械14、撮像部16及び照明装置18を制御する。

0012

本実施形態においては、移動機械14は、垂直多関節ロボットであって、ロボットベース20、旋回胴22、ロボットアーム24、手首部26、及びロボットハンド(把持部)28を有する。ロボットベース20は、作業セルの床の上に固定されている。旋回胴22は、鉛直軸周り旋回可能となるように、ロボットベース20に設けられている。

0013

ロボットアーム24は、旋回胴22に回動可能に連結された上腕部30と、該上腕部30の先端に回動可能に連結された前腕部32とを有する。手首部26は、前腕部32の先端に取り付けられ、ロボットハンド28を回動可能に支持している。

0014

図3に示すように、ロボットハンド28は、ハンドベース34、複数の指部36、及び指部駆動部(図示せず)を有する。ハンドベース34は、手首部26に連結されている。複数の指部36は、ハンドベース34に開閉可能に設けられている。

0015

複数の指部36は、ハンドベース34から一方へ向かって延び、互いに対向する面に、段差部36aを有する。ロボットハンド28がワーク等の物体Wを把持するとき、物体Wの上面SUは、段差部36aと係合する。指部駆動部は、例えばエアシリンダであって、ハンドベース34に内蔵されている。指部駆動部は、制御部12からの指令に応じて、指部36を開閉させる。

0016

移動機械14は、複数のサーボモータ38(図2)を有する。サーボモータ38は、移動機械14の旋回胴22、ロボットアーム24、及び手首部26にそれぞれ内蔵され、制御部12からの指令(速度指令トルク指令等)に応じて、これらの構成要素を駆動する。

0017

移動機械14の各構成要素を制御するための自動制御の座標系の1つとして、ロボット座標系(移動機械座標系)CR(図1)が設定される。制御部12は、ロボット座標系CRを基準として、該移動機械14の各構成要素を動作させる。例えば、ロボット座標系CRのz軸は、実空間の鉛直方向に平行であり、旋回胴22は、ロボット座標系CRのz軸周りに回動される。

0018

一方、ロボットハンド28に対しては、ツール座標系CTが設定される。このツール座標系CTは、自動制御の座標系の1つであって、該ツール座標系CTの位置及び方向をロボット座標系CRで表現することにより、空間内でのロボットハンド28の位置及び姿勢を規定する。

0019

図3に示すように、本実施形態においては、ツール座標系CTの原点が、指部36の段差部36aの間に位置し、指部36が、ハンドベース34からツール座標系CTのz軸プラス方向へ延出し、ツール座標系CTのx軸方向へ開閉するように、ツール座標系CTが設定されている。

0020

制御部12は、ロボットハンド28の位置及び姿勢を、ツール座標系CTによって規定される位置及び姿勢に一致させるように、ロボット座標系CRにおいて旋回胴22、ロボットアーム24、及び手首部26を動作させる。こうして、ロボットハンド28は、ロボット座標系CRにおいて任意の位置及び姿勢に配置される。

0021

撮像部16は、フォーカスレンズ等の光学系と、CCDセンサ又はCMOSセンサ等の撮像センサとを有する。本実施形態においては、撮像部16は、ロボット座標系CRにおける予め定められた位置に、移動機械14から離隔して固定されている。撮像部16は、制御部12からの指令に応じて、物体Wを撮像し、撮像した画像を制御部12へ送信する。

0022

撮像部16の固定位置、及び該撮像部16の光軸O(すなわち、撮像部16の光学系に入射する被写体像光路)は、ロボット座標系CRに対してキャリブレーションしておくことによって、ロボット座標系CRにおいて座標化され、制御部12の記憶部に予め記憶される。これにより、制御部12は、ロボット座標系CRにおける撮像部16及び光軸Oの位置を、認識できる。

0023

照明装置18は、白熱灯蛍光灯、又はLED等を有し、予め定められた位置に固定される。照明装置18は、制御部12からの指令に応じてON/OFFし、ONとなっているときに、移動機械14に把持された物体Wへ光を照射する。

0024

次に、図1図11を参照して、物体検査システム10の機能について説明する。本実施形態においては、物体検査システム10は、第1の物体W1の被検査面SIを撮像し、次いで、第2の物体W2の被検査面SIを撮像し、これら2つの画像を比較することによって、第1の物体W1に対する第2の物体W2の視覚的に認識される誤差(例えば、傷痕、表面粗さの差、部品取付位置の差、溶接位置の差等)の有無を検査する。

0025

第1の物体W1と第2の物体W2とは、共通の外形を有する。本実施形態においては、第1の物体W1と第2の物体W2とは、互いに同じ外形の矩形板であって、計4個の孔Hを有する。

0026

まず、制御部12は、移動機械14を動作させて、予め定められた保管場所保管された第1の物体W1を、ロボットハンド28によって把持する。このとき、ロボットハンド28は、第1の物体W1を、予め指定された把持位置目的位置)で把持する。この把持位置は、ロボットハンド28で第1の物体W1を把持するときに制御部12が設定するツール座標系CTの位置及び方向によって、決められる。

0027

一例として、オペレータは、物体検査システム10に設けられたキーボード又はタッチパネル等の操作部(図示せず)を操作して、第1の物体W1においてツール座標系CTの原点の位置を指定する。

0028

仮に、オペレータが、図4に示すように、ツール座標系CTの原点の位置を、第1の物体W1の上面SUの中心に指定したとする。この場合、制御部12は、保管場所に保管された第1の物体W1をロボットハンド28で把持するとき、ツール座標系CTの原点が該第1の物体W1の上面SUの中心に位置し、且つ、ツール座標系CTのy−z平面が被検査面SIと平行となるように、ツール座標系CTを該第1の物体W1に対して設定する。

0029

そして、制御部12は、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28を、設定されたツール座標系CTによって規定される位置及び姿勢に配置させ、該ロボットハンド28によって第1の物体W1を把持する。その結果、ロボットハンド28は、図1図3及び図5に示すように、オペレータが指定したツール座標系CTに対応する把持位置で、第1の物体W1を把持することになる。

0030

ロボットハンド28が所定の把持位置で第1の物体W1を把持した場合、ロボットハンド28(すなわち、ツール座標系CT)に対する第1の物体W1の位置が既知となり、第1の物体W1上の任意の位置は、この把持位置と第1の物体W1の図面データとを用いて、ロボット座標系CRにおいて座標化することができる。

0031

換言すれば、既知の把持位置でロボットハンド28に把持された第1の物体W1は、ロボット座標系CRにおいて制御される、移動機械14の一構成要素と見做すことができる。

0032

次いで、制御部12は、移動機械14を動作させて、第1の物体W1の被検査面SIの少なくとも一部が撮像部16の視野Aに入るように第1の物体W1を移動させ、該第1の物体W1と該撮像部16とを基準相対位置(第1相対位置)に配置する。

0033

撮像部16の視野Aについて、図5を参照して説明する。撮像部16には、撮像可能な範囲を示す視野角が存在する。この視野角は、撮像部16の光学系及び撮像センサの仕様に依存する。具体的には、撮像部16の光学系の焦点距離が長い程、又は撮像センサの受光面が小さい程、視野角は狭くなる。

0034

撮像部16の視野角の例を、図1及び図5中の仮想線Bとして示す。この視野角Bと、撮像部16と被検査面SIとの間の距離Dとによって、図1に示すように第1の物体W1と撮像部16とが位置決めされたときに撮像部16が撮像可能な被検査面SI上の範囲(すなわち、視野A)が、決定される。

0035

つまり、この視野Aは、撮像部16と被検査面SIとが互いから距離Dだけ離間するように配置されたときに、撮像部16の焦点が合った状態で撮像部16が撮像可能な被検査面SI上の領域を示す。なお、撮像部16によって撮像される画像の解像度と視野Aとは、反比例の関係にあり、視野Aが小さい程、得られる画像の解像度は高くなる。

0036

ロボットハンド28によって第1の物体W1の把持位置を把持した後、制御部12は、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28を、図1に示す第1の位置及び姿勢に配置させる。

0037

具体的には、制御部12は、ツール座標系CTを、図1に示す第1の位置及び方向(すなわち、原点位置及び各軸の方向)に設定する。そして、制御部12は、移動機械14を動作させて、第1の物体W1を把持したロボットハンド28を、図1に示すツール座標系CTによって規定される位置及び姿勢に一致させるように、移動する。

0038

その結果、ロボットハンド28は、第1の位置及び姿勢に配置され、ロボットハンド28によって把持している第1の物体W1は、撮像部16に対して、図1に示す第1の基準相対位置に位置決めされる。

0039

このとき、撮像部16の視野Aは、第1の物体W1の被検査面SIに対して、図1図5、及び図6に示す位置に配置される。そして、撮像部16の光軸Oは、第1の物体W1の被検査面SIと直交し、且つ、撮像部16と被検査面SIとは、距離Dだけ互いから離間する。

0040

次いで、制御部12は、照明装置18に指令を送り、該照明装置18をONとする。これにより、移動機械14に把持された第1の物体W1は、照明装置18によって照らされることになる。

0041

次いで、制御部12は、撮像部16に撮像指令を送る。撮像部16は、制御部12から撮像指令を受信すると、第1の物体W1の被検査面SIを撮像する。第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に位置決めしたときに撮像部16によって撮像される第1の物体W1の画像(第1画像。以下、「マスタ画像」とする)の例を、図7に示す。

0042

図7に示す第1のマスタ画像40は、第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に位置決めしたとき(すなわち、第1の物体W1を把持するロボットハンド28が第1の位置及び姿勢に配置されたとき)に、撮像部16の視野Aに入る画像である。

0043

撮像部16によって撮像された第1のマスタ画像40の各画素は、図7中の撮像座標系CIで表される。撮像座標系CIは、撮像部16の視野Aを規定する座標系であって、撮像部16が撮像した第1のマスタ画像40の各画素は、撮像座標系CIの座標として表される。

0044

ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの位置関係(すなわち、ロボット座標系CRに対する、撮像座標系CIの原点位置及び各軸の方向)は、上述したキャリブレーションによって、既知となっている。

0045

より具体的には、オペレータは、ロボット座標系CRに対して、撮像部16の固定位置及び該撮像部16の光軸Oの位置をキャリブレーションすることで、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの間の座標変換データを取得する。この座標変換データは、例えばヤコビ行列であって、ロボット座標系CRの座標を撮像座標系CIの座標へ変換するためのデータである。

0046

制御部12は、この座標変換データを取得し、記憶部に記憶する。このように、本実施形態においては、制御部12は、座標変換データを取得する座標変換データ取得部42(図2)として機能する。

0047

制御部12は、第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に配置して撮像部16によって第1の物体W1を撮像したときの移動機械14の位置データ(第1位置データ。以下、「基準位置データ」とする)を取得する。

0048

例えば、制御部12は、第1の基準位置データとして、第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に配置したときの、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置及び方向の情報を取得する。

0049

又は、制御部12は、第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に配置したときの移動機械14の各サーボモータ38の回転角度を記憶し、該回転角度から、ロボット座標系CRにおけるロボットハンド28の位置及び姿勢を算出する。制御部12は、算出したロボットハンド28の位置及び姿勢を、第1の基準位置データとして取得してもよい。

0050

この第1の基準位置データは、第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に配置したときの、第1の物体W1のロボット座標系CRにおける位置及び姿勢に対応する情報となる。このように、本実施形態においては、制御部12は、基準位置データ(第1位置データ)を取得する位置データ取得部44(図2)として機能する。

0051

次いで、制御部12は、移動機械14を動作させて、第1の物体W1を把持したロボットハンド28を、第2の位置及び姿勢に配置させる。ロボットハンド28が第2の位置及び姿勢に配置されたとき、ロボットハンド28によって把持されている第1の物体W1は、撮像部16に対して第2の基準相対位置に配置される。このとき、撮像部16の視野Aは、第1の物体W1の被検査面SIに対して、図8中の領域A2に示す位置に配置される。

0052

第1の物体W1と撮像部16とを第2の基準相対位置に位置決めしたとき(すなわち、ロボットハンド28を第2の位置及び姿勢に配置させたとき)、制御部12は、撮像部16に撮像指令を送り、第1の物体W1の被検査面SIを撮像する。これにより、図8中の領域A2に対応する第2のマスタ画像が撮像される。

0053

ここで、図8中の領域An(n=1〜12)は、第1の物体W1を把持したロボットハンド28が第nの位置及び姿勢に配置され、これにより、第1の物体W1が撮像部16に対して第nの基準相対位置に配置されたときの、被検査面SIに対する撮像部16の視野Aの位置を表している。

0054

図8に示すように、領域Anと領域An+1とは、一辺が互いに一致するように、隣接している。なお、互いに隣接する2つの領域Anの少なくとも一部が互いに重複するように、撮像部16に対する第1の物体W1の第nの基準相対位置を規定してもよい。

0055

ロボットハンド28を第nの位置及び姿勢に配置するとき、制御部12は、ツール座標系CTを、第nの位置及び方向に設定する。そして、制御部12は、第nの位置及び方向に配置されたツール座標系CTによって規定される位置及び姿勢に一致させるように、移動機械14を動作させてロボットハンド28を移動する。

0056

このようにして、制御部12は、ロボットハンド28を第3の位置及び姿勢、第4の位置及び姿勢、・・・第nの位置及び姿勢に順次配置させ、これにより、ロボットハンド28によって把持された第1の物体W1を、撮像部16に対して第3の基準相対位置、第4の基準相対位置、・・・第nの基準相対位置に、順次位置決めする。

0057

制御部12は、第1の物体W1と撮像部16とをそれぞれの基準相対位置に位置決めする毎に、撮像部16によって第1の物体W1の被検査面SIを撮像する。これにより、制御部12は、図8中の領域A1〜A12に対応する第1〜第12のマスタ画像を取得する。このように、本実施形態においては、制御部12は、第nのマスタ画像を取得する画像データ取得部46(図2)として機能する。

0058

また、制御部12は、位置データ取得部44として機能して、第1の物体W1と撮像部16とを第nの基準相対位置に配置して第nのマスタ画像を撮像したときの移動機械14の位置を、第nの基準位置データとして、それぞれ取得する。

0059

制御部12は、ロボットプログラムに従って、上述した一連位置決め動作を実行する。このロボットプログラムは、例えば、オペレータが教示操作盤(図示せず)を用いて、ロボットハンド28を第nの位置及び姿勢に配置させる動作を、実機の移動機械14に教示することによって、構築され得る。

0060

ロボットプログラムは、ロボットハンド28を第nの位置及び姿勢に配置させるときの、ツール座標系CTの第nの位置及び方向の情報、並びに移動機械14の各サーボモータ38の回転角度の情報を含む。

0061

次いで、制御部12は、第2の物体W2の被検査面SIを撮像した検査画像(第2画像)を取得する。具体的には、制御部12は、移動機械14を動作させて、予め定められた保管場所に保管された第2の物体W2を、ロボットハンド28によって把持する。

0062

このとき、ロボットハンド28は、第2の物体W2を、第1の物体W1に対して指定された把持位置と同じ把持位置で、把持する。すなわち、第2の物体W2をロボットハンド28で把持するとき、図4に示すように、ツール座標系CTの原点が、該第2の物体W2の上面SUの中心に位置し、且つ、ツール座標系CTのy−z平面が、該第2の物体W2の被検査面SIと平行となるように、ツール座標系CTを該第2の物体W2に対して設定する。

0063

そして、制御部12は、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28を、設定されたツール座標系CTによって規定される位置及び姿勢に配置させ、該ロボットハンド28によって第2の物体W2を把持する。こうして、ロボットハンド28は、第2の物体W2を、第1の物体W1に対して指定された把持位置と同じ把持位置で、把持する。

0064

次いで、制御部12は、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28によって把持された第2の物体W2を、撮像部16に対して第1の検査相対位置(第2相対位置)に配置する。この第1の検査相対位置は、第1の基準相対位置に対応する位置である。次いで、制御部12は、撮像部16に撮像指令を送り、第2の物体W2の被検査面SIを撮像し、検査画像(第2画像)を取得する。

0065

ここで、第1の基準相対位置と第1の検査相対位置との間で、ずれが生じる場合がある。このようなずれは、例えば、制御部12が移動機械14によって第2の物体W2を移動させながら、撮像部16によって第2の物体W2を撮像したときに、起こり得る。又は、このようなずれは、第2の物体W2の撮像時に移動機械14の位置及び姿勢を微調整した場合にも、起こり得る。

0066

このようなずれが生じている状態で、第1の検査相対位置において撮像部16が第2の物体W2を撮像した第1の検査画像の例を、図9図12に示す。なお、図9図12においては、第1の検査画像と第1のマスタ画像40とを、撮像座標系CI(すなわち、視野A)を基準として重ね合せたときに第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像を、一点鎖線で示している。

0067

図9に示す第1の検査画像48においては、該第1の検査画像48に写る第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像から、位置差δだけ撮像座標系CIのx軸プラス方向へずれている。

0068

このような位置差δは、第1の検査相対位置に配置された第2の物体W2が、第1の基準相対位置に配置された第1の物体W1から、撮像座標系CIのx軸プラス方向へずれていたときに、発生する。

0069

図10に示す第1の検査画像50においては、該第1の検査画像50に写る第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像から、撮像部16の光軸O周りの方向へ、位置差θだけ回転している。

0070

このような位置差θは、第1の検査相対位置に配置された第2の物体W2が、第1の基準相対位置に配置された第1の物体W1から、撮像部の光軸O周りにずれていたときに、発生する。

0071

また、図11に示す第1の検査画像52においては、該第1の検査画像52に写る第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像と比べて、位置差αだけ縮小されている。

0072

このような位置差αは、第1の検査相対位置に配置された第2の物体W2が、第1の基準相対位置に配置された第1の物体W1から、撮像部の光軸Oの方向へずれていた(より具体的には、離れていた)ときに、発生する。

0073

この位置差αが生じたとき、第1の基準相対位置に配置された第1の物体W1の被検査面SIと撮像部16との距離D1と、第1の検査相対位置に配置された第2の物体W2の被検査面SIと撮像部16との距離D2とが、互いに異なっている(より具体的には、D1<D2となっている)。この位置差αは、第1のマスタ画像40に対する第1の検査画像52の縮小率を表す。

0074

また、図12に示す第1の検査画像53においては、該第1の検査画像53に写る第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像から、矢印Eに示すようにずれている。

0075

このような第1の検査画像53について、図13を参照して説明する。図13(a)は、第1のマスタ画像40の撮像時の第1の物体W1と撮像部18との位置関係を示し、図13(b)は、第1の検査画像53の撮像時の第2の物体W2と撮像部18との位置関係を示している。

0076

第1のマスタ画像40の撮像時においては、上述したように、第1の物体W1は、撮像部16に対して第1の基準相対位置に位置決めされる。この第1の基準相対位置においては、図13(a)に示すように、撮像部16の光軸Oは、第1の物体W1の被検査面SIと直交し、且つ、撮像部16と被検査面SIとは、距離D1だけ互いから離間する。

0077

一方、第1の検査画像53の撮像時においては、図13(b)に示すように、第2の物体W2の被検査面SI(すなわち、ツール座標系CTのy−z平面)は、撮像部16の光軸Oに対して傾斜している。

0078

このような傾斜によって、第1の検査画像53のように、第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像から矢印Eに示すように、ずれることになる。このような傾斜による、第1の検査画像53に写る第2の物体W2の像と第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像との位置差は、後述する行列M(例えば、ホモグラフィ行列)で表すことができる。

0079

以上のようなずれが生じた場合、第2の物体W2の被検査面SIを検査すべくマスタ画像と検査画像とを比較するときに、2つの画像の見当合せを行う必要がある。そこで、本実施形態に係る物体検査システム10は、位置差δ、θ、α、Mを算出し、該位置差δ、θ、α、Mに基づいて、マスタ画像と検査画像とを見当合せする。

0080

ここで、「見当合せ」とは、撮像座標系CIにおけるマスタ画像に写る第1の物体W1の像と検査画像に写る第2の物体W2の像とを、互いに一致させる(位置合わせする)ことである。

0081

具体的には、制御部12は、位置データ取得部44として機能して、移動機械14が第2の物体W2と撮像部16とを第1の検査相対位置に配置して撮像部16によって第1の検査画像48、50、52を撮像したときの、移動機械14の位置データ(第2位置データ。以下、「検査位置データ」とする)を取得する。

0082

例えば、制御部12は、第1の検査位置データとして、第2の物体W2と撮像部16とを第1の検査相対位置に配置したときの、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置及び方向の情報を取得する。

0083

又は、制御部12は、第2の物体W2と撮像部16とを第1の検査相対位置に配置したときの移動機械14の各サーボモータ38の回転角度を記憶し、該回転角度から、ロボット座標系CRにおけるロボットハンド28の位置及び姿勢を算出する。制御部12は、算出したロボットハンド28の位置及び姿勢を、第1の検査位置データとして取得してもよい。

0084

この第1の検査位置データは、第2の物体W2と撮像部16とを第1の検査相対位置に配置したときの、第2の物体W2のロボット座標系における位置及び姿勢に対応する情報となる。

0085

同様にして、制御部12は、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28によって把持された第2の物体W2を、撮像部16に対して第nの検査相対位置(n=2〜12)に位置決めする。第nの検査相対位置は、第nの基準相対位置に対応する。

0086

制御部12は、第2の物体W2と撮像部16とを第nの検査相対位置に位置決めする毎に、撮像部16によって第2の物体W2の被検査面SIを撮像し、第nの検査画像を取得する。そして、制御部12は、位置データ取得部44として機能して、第2の物体W2と撮像部16とを第nの検査相対位置に位置決めしたときの移動機械14の位置データを、第nの検査位置データとしてそれぞれ取得する。

0087

次いで、制御部12は、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの位置関係と、第1の基準位置データ及び第1の検査位置データとに基づいて、第1の位置差(例えば、δ、θ又はα)を算出する。

0088

一例として、上述の位置差δ又はθに関し、制御部12は、第1の基準位置データに含まれるツール座標系CTの位置及び方向の、ロボット座標系CRにおける座標と、第1の検査位置データに含まれるツール座標系CTの位置及び方向の、ロボット座標系CRにおける座標とを取得し、これら2つの座標の差ΔR1を算出する。

0089

そして、制御部12は、キャリブレーションにより得られた座標変換データを用いて、ロボット座標系CRの値として表される差ΔR1を、撮像座標系CIの値に変換する。これにより、撮像座標系CIにおける位置差δ又はθが算出される。

0090

また、上述の位置差αに関し、例えば、制御部12は、第1の基準位置データに含まれるツール座標系CTの位置のロボット座標系CRにおける座標と、第1の検査位置データに含まれるツール座標系CTの位置のロボット座標系CRにおける座標とから、上述した距離D1と距離D2とを求める。

0091

そして、制御部12は、求めたD1とD2との比率から、第1のマスタ画像40に対する第1の検査画像52の縮小率(又は拡大率)を表す位置差αを求める。D1とD2との比率と、第1のマスタ画像40に対する第1の検査画像52の縮小率α(又は拡大率α)とは、互いに相関する。

0092

制御部12は、同様の手法で、第nのマスタ画像に写る第1の物体W1の像と、第nの検査画像に写る第2の物体W2の像との第nの位置差を算出する(n=2〜12)。このように、本実施形態においては、制御部12は、撮像座標系CIにおけるマスタ画像(第1画像)と検査画像(第2画像)との位置差(例えば、δ、θ、α)を取得する画像位置差取得部54(図2)として機能する。なお、位置差として上述の行列Mを取得する例については、後述する。

0093

次いで、制御部12は、算出した第1の位置差(δ、θ、α)に基づいて、第1のマスタ画像40又は第1の検査画像48、50、52をシフトして、これら2つの画像の見当合せを行う。

0094

例えば、第1の位置差δを算出した場合、制御部12は、第1の検査画像48(又は第1のマスタ画像40)を、撮像座標系CIのx軸マイナス方向(又はx軸プラス方向)へ、撮像座標系CIのx−y平面内で第1の位置差δだけ移動する。

0095

また、第1の位置差θを算出した場合、制御部12は、第1の検査画像50(又は第1のマスタ画像40)を、撮像座標系CIのx−y平面と直交する光軸O周りに、図10紙面表側から見て反時計回り(又は時計回り)となるように、第1の位置差θだけ回転させる。

0096

また、第1の位置差αを算出した場合、制御部12は、第1の検査画像48(又は第1のマスタ画像40)を、第1の位置差αに基づいて拡大(又は縮小)させる。

0097

これにより、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像と、検査画像48に写る第2の物体W2の像とを、撮像座標系CIにおいて一致させることができる。このように、本実施形態においては、制御部12は、撮像座標系CIにおけるマスタ画像(第1画像)と検査画像(第2画像)との見当合せを行う画像見当合せ部56(図2)として機能する。なお、画像見当合せ部56が、位置差としての行列Mに基づいてマスタ画像(40)と検査画像(53)との見当合せを行う例については、後述する。

0098

同様にして、制御部12は、第nの位置差に基づいて、第nのマスタ画像又は第nの検査画像をシフトして、これら2つの画像の見当合せを順次行う。

0099

次いで、制御部12は、見当合せを行った第nのマスタ画像(40)と第nの検査画像(48、50、52)とを用いて、第1の物体W1に対する第2の物体W2の視覚的に認識される誤差の有無を検査する。具体的には、制御部12は、見当合せを行った第nのマスタ画像と第nの検査画像との第nの差分画像を生成する。

0100

この第nの差分画像は、例えば、第nのマスタ画像の各画素の輝度と、第nの検査画像の各画素の輝度との差を表す。制御部12は、この第nの差分画像を解析することで、第1の物体W1の被検査面SIに対する、第2の物体W2の被検査面SIの誤差(傷痕、表面粗さの差等)があるか否かを検査する。

0101

このように、本実施形態においては、制御部12は、第1の物体W1に対する第2の物体W2の誤差の有無を検査する物体検査部58(図2)として機能する。

0102

次に、図14図18を参照して、物体検査システム10の動作フローの一例について説明する。図14に示すフローは、制御部12が、オペレータ又は上位コントローラから検査実行指令を受け付けたときに、開始する。

0103

ステップS1において、制御部12は、マスタ画像(第1画像)及び基準位置データ(第1位置データ)を取得する。このステップS1について、図15を参照して説明する。ステップS11において、制御部12は、第nのマスタ画像、第nの検査画像、第nの基準位置データ、第nの検査位置データ、第nの基準相対位置、第nの検査相対位置、及び第nの位置差を特定する番号「n」を、「1」にセットする。

0104

ステップS12において、制御部12は、第nのマスタ画像を取得する。具体的には、制御部12は、上述した手法により、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28によって把持した第1の物体W1を撮像部16に対して第nの基準相対位置に配置する。

0105

そして、制御部12は、撮像部16によって第1の物体W1の被検査面SIを撮像し、第nのマスタ画像を取得する。仮に、ステップS12の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、図7に示す第1のマスタ画像40を取得する。

0106

ステップS13において、制御部12は、第nの基準位置データを取得する。具体的には、制御部12は、上述した手法により、第1の物体W1と撮像部16とを第nの基準相対位置に配置したときの移動機械14の位置データを、第nの基準位置データとして取得する。

0107

ステップS14において、制御部12は、番号「n」を、「1」だけインクリメント(すなわち、n=n+1)する。

0108

ステップS15において、制御部12は、番号「n」が、「12」よりも大きい値となったか否かを判定する。この数「12」は、図8に示す領域A1〜A12の数(すなわち、マスタ画像及び検査画像を取得する回数)に相当し、オペレータによって定められる。制御部12は、番号「n」が「12」よりも大きい(すなわち、YES)と判定した場合、図14のステップS2へ進む。

0109

一方、制御部12は、番号「n」が「12」以下である(すなわち、NO)と判定した場合、ステップS12へ戻る。こうして、制御部12は、ステップS15にてYESと判定するまで、ステップS12〜S15をループする。

0110

再度、図14を参照して、ステップS2において、制御部12は、検査画像(第2画像)及び検査位置データ(第2位置データ)を取得する。このステップS2について、図16を参照して説明する。ステップS21において、制御部12は、番号「n」を「1」にセットする。

0111

ステップS22において、第nの検査画像を取得する。具体的には、制御部12は、上述した手法により、移動機械14を動作させて、ロボットハンド28によって把持した第2の物体W2を撮像部16に対して移動させ、第2の物体W2と撮像部16とを第nの検査相対位置に配置する。

0112

そして、制御部12は、撮像部16によって第2の物体W2の被検査面SIを撮像し、第nの検査画像を取得する。このとき、制御部12は、移動機械14によって第2の物体W2を移動させながら、撮像部16によって第2の物体W2を撮像してもよい。この場合、撮像部16によって第2の物体W2を撮像した時点での、撮像部16に対する第2の物体W2の相対位置が、第nの検査相対位置となる。

0113

仮に、このステップS22の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、図9図10又は図11に示す第1の検査画像48、50又は52を取得する。

0114

ステップS23において、制御部12は、第nの検査位置データを取得する。具体的には、制御部12は、上述した手法により、第2の物体W2と撮像部16とを第nの検査相対位置に配置したときの移動機械14の位置データを、第nの検査位置データとして取得する。

0115

ステップS24において、制御部12は、番号「n」を、「1」だけインクリメント(すなわち、n=n+1)する。

0116

ステップS25において、制御部12は、番号「n」が、「12」よりも大きい値となったか否かを判定する。制御部12は、番号「n」が「12」よりも大きい(すなわち、YES)と判定した場合、図14のステップS3へ進む。

0117

一方、制御部12は、番号「n」が「12」以下である(すなわち、NO)と判定した場合、ステップS22へ戻る。こうして、制御部12は、ステップS25にてYESと判定するまで、ステップS22〜S25をループする。

0118

再度、図14を参照して、ステップS3において、制御部12は、撮像座標系CIにおけるマスタ画像と検査画像との位置差を取得する。このステップS3について、図17を参照して説明する。ステップS31において、制御部12は、番号「n」を「1」にセットする。

0119

ステップS32において、制御部12は、第nの基準相対位置と第nの検査相対位置との差があるか否かを判定する。具体的には、制御部12は、第nの基準位置データ(例えば、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置座標)と、第nの検査位置データを読み出し、両者の差Δ2が予め定められた閾値β以上であるか否かを判定する。

0120

制御部12は、Δ2≧β以上である場合、YESと判定し、ステップS33へ進む。一方、制御部12は、Δ2<β以上である場合、NOと判定し、ステップS34へ進む。

0121

ステップS33において、制御部12は、第nの位置差を取得する。仮に、このステップS33の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、上述の手法を用いて、撮像座標系CIにおける第1のマスタ画像40と第1の検査画像48、50又は52との第1の位置差δ、θ又はαを取得する。

0122

ステップS34において、制御部12は、番号「n」を、「1」だけインクリメント(すなわち、n=n+1)する。

0123

ステップS35において、制御部12は、番号「n」が、「12」よりも大きい値となったか否かを判定する。制御部12は、番号「n」が「12」よりも大きい(すなわち、YES)と判定した場合、図14のステップS4へ進む。

0124

一方、制御部12は、番号「n」が「12」以下である(すなわち、NO)と判定した場合、ステップS32へ戻る。こうして、制御部12は、ステップS35にてYESと判定するまで、ステップS32〜S35をループする。

0125

再度、図14を参照して、ステップS4において、制御部12は、マスタ画像と検査画像との見当合せを行う。このステップS4について、図18を参照して説明する。ステップS41において、制御部12は、番号「n」を「1」にセットする。

0126

ステップS42において、制御部12は、上述のステップS33で第nの位置差を取得したか否かを判定する。仮に、このステップS42の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、第1の位置差(例えば、δ、θ又はα)を取得したか否かを判定する。

0127

制御部12は、第nの位置差を取得した(すなわち、YES)と判定した場合、ステップS43へ進む。一方、制御部12は、第nの位置差を取得していない(すなわち、NO)と判定した場合、ステップS44へ進む。

0128

ステップS43において、制御部12は、第nのマスタ画像と第nの検査画像との見当合せを行う。仮に、このステップS43の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、上述した手法を用いて、第1の位置差(δ、θ、α)に基づいて、第1のマスタ画像40又は第1の検査画像48、50、52をシフトさせ、これら2つの画像の見当合せを行う。

0129

その結果、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像と、検査画像48に写る第2の物体W2の像とを、撮像座標系CIにおいて一致させることができる。

0130

一方、ステップS42でNOと判定した場合、ステップS44において、制御部12は、第nのマスタ画像と第nの検査画像とを、撮像座標系CIを基準として互いに重ね合せる。この第nのマスタ画像及び第nの検査画像については、第nの位置差がない、すなわち、第nの基準相対位置と第nの検査相対位置とが同じ相対位置である。

0131

したがって、第nのマスタ画像と第nの検査画像とを撮像座標系CIを基準として単に重ね合せるだけで、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像と、検査画像48に写る第2の物体W2の像とが、撮像座標系CIにおいて互いに一致することになる。

0132

ステップS45において、制御部12は、番号「n」を、「1」だけインクリメント(すなわち、n=n+1)する。

0133

ステップS46において、制御部12は、番号「n」が、「12」よりも大きい値となったか否かを判定する。制御部12は、番号「n」が「12」よりも大きい(すなわち、YES)と判定した場合、図14のステップS5へ進む。

0134

一方、制御部12は、番号「n」が「12」以下である(すなわち、NO)と判定した場合、ステップS42へ戻る。こうして、制御部12は、ステップS46にてYESと判定するまで、ステップS42〜S46をループする。

0135

再度、図14を参照して、ステップS5において、制御部12は、物体検査部58(図2)として機能して、第1の物体W1に対する第2の物体W2の視覚的に認識される誤差の有無を検査する。具体的には、制御部12は、ステップS43で見当合せを行った、又は、ステップS44で重ね合せた、第nのマスタ画像と第nの検査画像との第nの差分画像を生成する。

0136

制御部12は、この第nの差分画像を解析し、第1の物体W1の被検査面SIに対する、第2の物体W2の被検査面SIの誤差があるか否かを検査する。この作業を、n=1〜12について実行することにより、第2の物体W2の被検査面SIの全域を検査することができる。

0137

このように本実施形態においては、制御部12は、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの既知の位置関係(座標変換データ)と、第nの基準位置データ及び第nの検査位置データとを用いて、撮像座標系CIにおける第nのマスタ画像と第nの検査画像との見当合せを行っている。

0138

この構成によれば、仮にマスタ画像と検査画像との間でずれが生じていた場合に、移動機械14の位置データを用いて、これら2つの画像の見当合せを行うことができる。これにより、画像の見当合せに掛かる作業の軽減化及び迅速化を実現できる。

0139

また、本実施形態においては、制御部12は、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの位置関係を示す座標変換データを取得している。この構成によれば、ロボット座標系CRの座標を撮像座標系CIに変換可能となり、移動機械14の位置データを用いて、撮像座標系CIにおけるマスタ画像と検査画像との見当合せを高精度に行うことができる。

0140

また、本実施形態においては、制御部12は、位置差(例えば、δ、θ又はα)を取得し(ステップS3)、該位置差に基づいてマスタ画像と検査画像との見当合せを行っている。この構成によれば、マスタ画像と検査画像との見当合せをさらに高精度に行うことができる。

0141

次に、図14図16図26を参照して、物体検査システム10の他の機能について説明する。図19は、物体検査システム10の他の機能を表すブロック図を示す。制御部12は、図14に示すフローを実行する。

0142

ここで、本実施形態においては、制御部12は、図20に示すステップS1を実行する。なお、図20に示すフローにおいて、図15に示すフローと同様のプロセスには同じステップ番号を付し、重複する説明を省略する。ステップS1の開始後、制御部12は、上述のステップS11、S12、S14、S15、S11を順次実行する。

0143

ステップS51において、制御部12は、第nのマスタ画像に設定される、第n群の基準点の指定を受け付ける。仮に、現時点でn=1にセットされているとする。この場合、制御部12は、物体検査システム10に設けられた表示部(図示せず)に、図7に示す第1のマスタ画像40を表示する。

0144

そして、オペレータは、表示部(図示せず)に表示された第1のマスタ画像40を視認しつつ、キーボード又はタッチパネル等の操作部を操作して、少なくとも1つの基準点を指定する。図21に、3つの基準点60、62、及び64が指定された例を示す。また、図25に、4つの基準点80、82、84及び86が指定された例を示す。

0145

第1のマスタ画像40において指定された基準点60、62、及び64、並びに、基準点80、82、84、及び86を、第1群の基準点60、62、及び64、並びに、第1群の基準点80、82、84、及び86として言及する。

0146

制御部12は、第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の指定を受け付ける。このように、本実施形態においては、制御部12は、基準点の指定を受け付ける基準点受付部70(図19)として機能する。

0147

ステップS52において、制御部12は、第nの基準位置データを取得する。具体的には、制御部12は、第nの基準位置データとして、第n群の基準点のロボット座標系CRにおける座標と、第n群の基準点のツール座標系CTにおける座標とを取得する。

0148

仮に、現時点でn=1にセットされていたとする。この場合、制御部12は、まず、ステップS51で指定された第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の、撮像座標系CIにおける座標を取得する。

0149

次いで、制御部12は、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの間の座標変換データ(変換行列)を用いて、撮像座標系CIにおける第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の座標を、ロボット座標系CRに変換し、ロボット座標系CRにおける第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の座標を取得する。

0150

次いで、制御部12は、ツール座標系CTにおける第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の座標を取得する。この時点で、ツール座標系CTは、ロボット座標系CRにおいて、第1の基準相対位置に対応する、第1の位置及び方向に配置されている(ステップS12)。

0151

このようにロボット座標系CRとツール座標系CTとの位置関係は既知であるので、制御部12は、第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)のロボット座標系CRの座標に変換行列を乗算することにより、第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)のツール座標系CTにおける座標に取得できる。この変換行列は、例えばヤコビ行列であって、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置及び方向によって定められる。

0152

ツール座標系CTにおける第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の座標は、第1の物体W1の被検査面S1における基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の位置を示すデータとなる。

0153

こうして、制御部12は、第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の位置データとして、該基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)のロボット座標系CRにおける座標とツール座標系CTにおける座標とを取得する。

0154

上述したように、ロボットハンド28が所定の把持位置で第1の物体W1を把持した場合、第1の物体W1は、移動機械14の一構成要素と見做すことができる。よって、第1の物体W1上の第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の位置データは、移動機械14が第1の物体W1と撮像部16とを第1の基準相対位置に配置したときの移動機械14の第1の基準位置データと見做すことができる。

0155

このように、制御部12は、位置データ取得部66(図19)として機能する。ステップS52の後、制御部12は、上述のステップS14及びS15を順次実行する。

0156

再度、図14を参照して、制御部12は、ステップS2において、検査画像(第2画像)及び検査位置データ(第2位置データ)を取得する。このステップS2について、図16を参照して説明する。

0157

本実施形態に係るステップS2は、上述の実施形態と、ステップS23において相違する。具体的には、制御部12は、ステップS23において、第nの検査位置データとして、移動機械14が第2の物体W2と撮像部16とを第nの検査相対位置に配置したときの、第n群の基準点に対応する、第2の物体W2上の点(第2基準点。以下、検査基準点とする)の位置データを取得する。

0158

仮に、現時点でn=1にセットされていたとすると、制御部12は、第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)に対応する、第2の物体W2上の第1群の検査基準点の位置データを取得する。

0159

この第1群の検査基準点とは、第1の物体W1における第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の位置関係(すなわち、ツール座標系CTの座標)と、第2の物体W2における第1群の検査基準点の位置関係とが互いに同じとなる、点である。

0160

制御部12は、ロボット座標系CRにおける第1群の検査基準点の座標を、第1の検査位置データとして取得する。ロボット座標系CRにおける第1群の検査基準点の座標は、ステップS52で取得した、ツール座標系CTにおける第1群の基準点60、62、及び64(又は80、82、84、及び86)の座標と、第2の物体W2と撮像部16とを第1の検査相対位置に配置したときの、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置及び方向とから求めることができる。

0161

このように、制御部12は、このステップS23において、位置データ取得部66(図19)として機能して、ロボット座標系CRにおける第n群の検査基準点の座標を、第nの検査位置データとして取得する。

0162

再度、図14を参照して、制御部12は、ステップS3において、制御部12は、位置差を取得する。このステップS3について、図17を参照して説明する。本実施形態に係るステップS3は、上述の実施形態と、ステップS33において相違する。

0163

具体的には、ステップS33において、制御部12は、ステップS52で取得した第n群の基準点の位置データと、ステップS23で取得した第n群の検査基準点の位置データとの撮像座標系CIにおける差を、第nの位置差として取得する。

0164

仮に、現時点でn=1にセットされていたとすると、制御部12は、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの間の座標変換データ(変換行列)を用いて、ステップS23で取得した、ロボット座標系CRにおける第1群の検査基準点の座標を、撮像座標系CIの座標に変換する。

0165

図22図24に、第1の検査画像に第1群の検査基準点をプロットした図を示す。なお、図22図24においては、第1の検査画像と第1のマスタ画像40(図21)とを、撮像座標系CI(すなわち、視野A)を基準として重ね合せたときに第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像を、一点鎖線で示している。

0166

図22に示す第1の検査画像48においては、第1群の基準点60、62、及び64に対応する、第1群の検査基準点60a、62a、及び64aが、それぞれプロットされている。

0167

第1の検査画像48においては、第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像から、位置差δだけ撮像座標系CIのx軸プラス方向へずれている。このようなずれは、撮像座標系CIにおける、基準点60と検査基準点60a、基準点62と検査基準点62a、及び、基準点64と検査基準点64aとの位置差に一致する。

0168

制御部12は、撮像座標系CIにおける基準点60、62、又は64の座標と検査基準点60a、62a、又は64aの座標との差を、第1の位置差δとして取得する。

0169

図23に示す第1の検査画像50においては、第1群の基準点60、62、及び64に対応する、第1群の検査基準点60b、62b、及び64bが、それぞれプロットされている。

0170

第1の検査画像50においては、該第1の検査画像50に写る第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像から、撮像部の光軸O周りの方向へ、位置差θだけ回転している。

0171

一例として、制御部12は、撮像座標系CIにおける基準点60、62及び64と検査基準点60b、62b及び64bの座標に基づいて、基準点60、62及び64のうちの2点(例えば、基準点60と62)を結ぶ直線と、該2点に対応する、検査基準点60b、62b及び64bのうちの2点(例えば、検査基準点60bと62b)を結ぶ直線との角度を求める。制御部12は、該角度を、位置差θとして取得する。

0172

図24に示す第1の検査画像52においては、第1群の基準点60、62、及び64に対応する、第1群の検査基準点60c、62c、及び64cが、それぞれプロットされている。

0173

第1の検査画像52においては、該第1の検査画像52に写る第2の物体W2の像が、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像と比べて、位置差αだけ縮小されている。

0174

一例として、制御部12は、撮像座標系CIにおける基準点60、62及び64と検査基準点60c、62c及び64cの座標に基づいて、撮像座標系CIにおける基準点60、62及び64によって画定される図形(本実施形態においては、三角形)と、検査基準点60c、62c及び64cによって画定される図形の面積比を求める。制御部12は、該面積比に基づいて、位置差αを算出する。

0175

一方、図26は、第1の検査画像53に第1群の検査基準点80a、82a、84a、及び86aをプロットした図を示す。図26に示す第1の検査画像53においては、図25に示す第1群の基準点80、82、84、及び86に対応する、第1群の検査基準点80a、82a、84a、及び86aが、それぞれプロットされている。なお、図26においては、第1群の基準点80、82、84、及び86を一点鎖線で示している。

0176

一例として、制御部12は、上述のステップS52で取得した、第1群の基準点80、82、84、及び86のロボット座標系CRにおける座標CR_80、CR_82、CR_84、及びCR_86と、上述のステップS23で取得した、第1群の検査基準点80a、82a、84a、及び86aのロボット座標系CRにおける座標CR_80a、CR_82a、CR_84a、及びCR_86aとを用いて、以下の式1を満たす行列Mを求める。

0177

CR_80=M・CR_80a ・・・(式1)
CR_82=M・CR_82a ・・・(式2)
CR_84=M・CR_84a ・・・(式3)
CR_86=M・CR_86a ・・・(式4)

0178

ここで、座標CR−80は、ロボット座標系CRにおける基準点80の座標を示し、座標CR−80aは、ロボット座標系CRにおける検査基準点80aの座標を示している。他の座標CR−82、CR−84、CR−86、CR−82a、CR−84a、及びCR−86aに関しても同様である。

0179

以上の式1〜式4から、行列Mの各パラメータを求めることができる。このように求められる行列Mは、例えばホモグラフィ行列であって、図26に示す第1の検査画像53に写る第2の物体W2の像と、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像との第1の位置差を表す。

0180

このようにして、制御部12は、撮像座標系CIにおける第nのマスタ画像と第nの検査画像との第nの位置差(α、θ、α、M)を取得する。したがって、制御部12は、第nの位置差を取得する画像位置差取得部68(図19)として機能する。

0181

再度、図14を参照して、ステップS3の後、制御部12は、画像見当合せ部56として機能して、ステップS4にてマスタ画像と検査画像との見当合せを行う。例えば、ステップS33で位置差δ、θ、又はαを取得した場合、ステップS43において、制御部12は、上述の実施形態と同様に、第1の位置差(δ、θ、α)に基づいて、第1のマスタ画像40又は第1の検査画像48、50、52をシフトさせ、これら2つの画像の見当合せを行う。

0182

一方、ステップS33において第nの位置差として行列(行列Mを含む)を取得した場合、ステップS43において、制御部12は、第nの検査画像(53)を行列(M)で変換する。

0183

そして、制御部12は、変換後の第nの検査画像と第nのマスタ画像(40)とを、撮像座標系CIを基準として互いに重ね合せる。これにより、変換後の第nの検査画像に写る第2の物体W2の像と、第nのマスタ画像(40)に写る第1の物体W1の像とを一致させることができる。

0184

なお、第nの検査画像(53)を行列(M)で変換して第nのマスタ画像と重ね合せたときに、変換後の第nの検査画像に写る第2の物体W2の像と、第nのマスタ画像(40)に写る第1の物体W1の像との間で依然としてずれがある場合、制御部12は、変換後の第nの検査画像又第nのマスタ画像(40)を、撮像座標系CIのx−y平面内でさらにシフトさせて、変換後の第nの検査画像と第nのマスタ画像(40)とを見当合せしてもよい。

0185

ステップS4の後、制御部12は、ステップS5にて第1の物体W1に対する第2の物体W2の視覚的に認識される誤差の有無を検査する。

0186

このように、本実施形態においては、制御部12は、第1の物体W1上の基準点(60、62、64、80、82、84、86)の位置データと、第2の物体W2上の検査基準点(第2基準点)の位置データとを取得し(ステップS52、S23)、これら位置データを用いてマスタ画像(40)と検査画像(48、50、52)との位置差を取得している。この構成によれば、マスタ画像と検査画像との間の位置差を高精度に算出できる。

0187

また、本実施形態においては、制御部12は、オペレータから基準点(60、62、64、80、82、84、86)の指定を受け付けている(ステップS51)。この構成によれば、オペレータは、マスタ画像と検査画像との見当合せに用いる基準点を、任意に設定することができる。

0188

なお、制御部12は、第1の物体W1の特徴点を、基準点として設定してもよい。この特徴点は、例えば、孔Hの中心点、第1の物体W1のエッジ、第1の物体W1の被検査面SIに形成された模様又は形状であってもよい。この場合、制御部12は、上述のステップS51において、例えば画像処理を行うことで、第1の物体W1の特徴点を検出する。

0189

次に、図27を参照して、物体検査システム10のさらに他の機能について説明する。図27は、物体検査システム10のさらに他の機能を表すブロック図を示す。上述のステップS22において移動機械14が第2の物体W2を移動させているときに、ロボットハンド28が第2の物体W2を把持している位置(ロボットハンド28(ツール座標系CT)に対する第2の物体W2の位置)が、所定の把持位置からずれる場合がある。

0190

本実施形態においては、制御部12は、ロボットハンド28が第2の物体W2を把持している位置の、所定の把持位置からの位置ずれを取得する。このような位置ずれは、例えば、撮像部16が撮像した画像(例えば、第nの検査画像)を画像処理することで求めてもよいし、又は、位置ずれ検出用の他の撮像部を設けて、該位置ずれを検出してもよい。

0191

制御部12は、位置ずれ取得部72(図27)として機能して、検出した位置ずれを取得する。位置ずれを取得した場合、制御部12は、ロボット座標系CRにおける位置ずれを算出し、上述のステップS22にて第2の物体W2と撮像部16とを第nの検査相対位置に配置させるときに、移動機械14を動作させて、該位置ずれを打ち消すように、第2の物体W2を撮像部16に対して移動させる。

0192

又は、制御部12は、ロボット座標系CRにおける位置ずれを撮像座標系CIに変換した撮像座標系位置ずれを取得し、上述したステップS43において、該撮像座標系位置ずれをさらに用いて、マスタ画像と検出画像との見当合せを行ってもよい。

0193

この構成によれば、仮にロボットハンド28が第2の物体W2を把持している位置が、所定の把持位置からずれた場合においても、マスタ画像と検出画像との見当合せを行うことができる。

0194

次に、図28を参照して、物体検査システム10のさらに他の機能について説明する。図28は、物体検査システム10のさらに他の機能を表すブロック図を示す。本実施形態においては、制御部12は、上述の第nの基準位置データを、シミュレーションによって取得する。

0195

具体的には、制御部12は、撮像部16をモデル化した撮像部モデルと、移動機械14をモデル化した機械モデルと、第1の物体W1をモデル化した物体モデルとを、仮想空間であるモデル環境に配置する。

0196

そして、制御部12は、撮像部モデルと機械モデルとをモデル環境で仮想的に動作させて、撮像部モデルと機械モデルとを第nの基準相対位置に配置させる。制御部12は、モデル環境において撮像部モデルと機械モデルとを第nの基準相対位置に配置したときの機械モデルの位置データを、第nの基準位置データとして取得する。

0197

このように、本実施形態においては、制御部12は、第nの基準位置データを取得する位置データ取得部74として機能し、該位置データ取得部74は、シミュレーションによって第nの基準位置データを取得するシミュレーション部76を有している。この構成によれば、実機の移動機械14を教示することなく、シミュレーションによって第nの基準位置データを取得できるので、教示に掛かる作業を削減できる。

0198

次に、図2及び図29を参照して、他の実施形態に係る物体検査システム100について説明する。物体検査システム100は、上述した物体検査システム10と、以下の構成において相違する。

0199

すなわち、物体検査システム100においては、撮像部16は、移動機械14の手首部26に固定されている。その一方で、物体W1、W2は、ワーク保持部102に固定され、ロボット座標系CRにおける予め定められた位置に、移動機械14から離隔して配置される。制御部12の記憶部は、ロボット座標系CRにおける物体W1、W2の固定位置の情報を、予め記憶する。

0200

本実施形態においては、ツール座標系CTが、撮像部16に対して設定される。このツール座標系CTは、自動制御の座標系の1つであって、該ツール座標系CTの位置をロボット座標系CR上で表現することにより、空間内での撮像部16の位置及び姿勢を規定する。

0201

本実施形態においては、ツール座標系CTのz軸が、撮像部16の光軸Oと一致するように、ツール座標系CTが設定されている。すなわち、撮像座標系CIは、ツール座標系CTに対して、所定の位置関係となっている。

0202

一方、制御部12は、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置及び方向の情報を保有している。したがって、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの位置関係は、ツール座標系CTを介して、既知となる。

0203

制御部12は、撮像部16の位置及び姿勢を、ツール座標系CTによって規定される位置及び姿勢に一致させるように、ロボット座標系CRにおいて旋回胴22、ロボットアーム24、及び手首部26を動作させる。こうして、撮像部16は、ロボット座標系CRにおいて任意の位置及び姿勢に配置される。

0204

物体検査システム100の制御部12は、図14図18に示すフローを実行することによって、上述の物体検査システム10と同様に、マスタ画像と検査画像の見当合せ、及びマスタ画像と検査画像との誤差の有無の検査を行うことができる。

0205

以下、物体検査システム100の動作フローに関し、物体検査システム10と異なるプロセスについて説明する。図14に示すフローを開始するとき、第1の物体W1が、ワーク保持部102に固定される。

0206

図15を参照して、ステップS12において、制御部12は、画像データ取得部46(図2)として機能して、第nのマスタ画像を取得する。具体的には、移動機械14を動作させて、撮像部16を第1の物体W1に対して第nの基準相対位置に配置する。そして、制御部12は、撮像部16によって第1の物体W1の被検査面SIを撮像し、第nのマスタ画像を取得する。

0207

仮に、ステップS12の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、撮像部16と第1の物体W1とを、図29に示す第1の基準相対位置に配置し、撮像部16によって第1の物体W1の被検査面SIを撮像する。その結果、制御部12は、図7に示す第1のマスタ画像40を取得する。

0208

ここで、制御部12は、撮像部16と第1の物体W1とを第nの基準相対位置に配置する毎に、座標変換データ取得部42(図2)として機能して、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの位置関係に関する情報(座標変換データ)を取得する。

0209

ステップS13において、制御部12は、位置データ取得部44(図2)として機能して、第nの基準位置データを取得する。具体的には、制御部12は、撮像部16と第1の物体W1とを第nの基準相対位置に配置したときの移動機械14の位置データを、第nの基準位置データとして取得する。

0210

例えば、制御部12は、第nの基準位置データとして、撮像部16と第1の物体W1とを第nの基準相対位置に配置したときの、ロボット座標系CRにおけるツール座標系CTの位置及び方向の情報を取得する。

0211

図15に示すステップS1が終了したとき、第2の物体W2が、ワーク保持部102に固定される。図16を参照して、ステップS22において、制御部12は、第nの検査画像を取得する。具体的には、制御部12は、移動機械14を動作させて、撮像部16を第2の物体W2に対して第nの検査相対位置に配置する。そして、制御部12は、撮像部16によって第2の物体W2の被検査面SIを撮像し、第nの検査画像を取得する。

0212

仮に、ステップS12の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、撮像部16と第1の物体W1とを、第1の検査相対位置に配置し、撮像部16によって第1の物体W1の被検査面SIを撮像し、図9図10又は図11に示す第1の検査画像48、50又は52を取得する。

0213

ここで、制御部12は、撮像部16と第2の物体W2とを第nの検査相対位置に配置する毎に、座標変換データ取得部42として機能して、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの位置関係に関する情報(座標変換データ)を取得する。

0214

ステップS23において、制御部12は、第nの検査位置データを取得する。具体的には、制御部12は、撮像部16と第2の物体W2とを第nの検査相対位置に配置したときの移動機械14の位置データを、第nの検査位置データとして取得する。

0215

図17を参照して、ステップS33において、制御部12は、画像位置差取得部54(図2)として機能して、第nの位置差を取得する。仮に、このステップS33の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、撮像座標系CIにおける第1のマスタ画像40と第1の検査画像48、50、52、又は53との第1の位置差δ、θ、α、Mを取得する。

0216

例えば、第1の位置差δ又はθに関し、制御部12は、第1の基準位置データに含まれるツール座標系CTの位置及び方向のロボット座標系CRにおける座標と、第1の検査位置データに含まれるツール座標系CTの位置及び方向のロボット座標系CRにおける座標とを算出し、これら2つの座標の差ΔR1を算出する。

0217

そして、制御部12は、ステップS22(又はS12)で取得した座標変換データを用いて、ロボット座標系CRの値として表される差ΔR1を、ステップS22(又はS12)の実行時の撮像座標系CIの値に変換する。これにより、第1の検査画像48、50(又は第1のマスタ画像40)において、撮像座標系CIにおける位置差δ又はθが算出される。

0218

また、上述の位置差αに関し、制御部12は、第1の基準位置データに含まれるツール座標系CTの位置のロボット座標系CRにおける座標と、第1の検査位置データに含まれるツール座標系CTの位置のロボット座標系CRにおける座標とから、距離D1と距離D2とを求める。そして、制御部12は、求めたD1とD2との比率から、第1のマスタ画像40に対する第1の検査画像52の縮小率(又は拡大率)を表す位置差αを求める。

0219

また、位置差として行列Mを取得する場合、例えば、制御部12は、第1の基準位置データに含まれる、第1群の基準点80、82、84、及び86のロボット座標系CRにおける座標CR_80、CR_82、CR_84、及びCR_86と、第1の検査位置データに含まれる、第1群の検査基準点80a、82a、84a、及び86aのロボット座標系CRにおける座標CR_80a、CR_82a、CR_84a、及びCR_86aとを用いて、行列Mの各パラメータを求める。

0220

図18を参照して、ステップS43において、制御部12は、画像見当合せ部56(図2)として機能して、上述の実施形態と同様に、第nのマスタ画像と第nの検査画像との見当合せを行う。仮に、このステップS43の開始時点でn=1にセットされていた場合、制御部12は、ステップS33で取得した第1の位置差δ、θ、α、Mに基づいて、第1のマスタ画像40又は第1の検査画像48、50、52、53をシフトさせ、これら2つの画像の見当合せを行う。

0221

ステップS33で第1の検査画像48、50、52における位置差δ、θ、αを算出した場合、制御部12は、このステップS43において、画像見当合せ部56(図2)として機能して、第1の検査画像48、50、52をシフトさせて、第1のマスタ画像40と第1の検査画像48、50、52との見当合せを行う。

0222

一方、ステップS33で第1のマスタ画像40における位置差δ、θ、αを算出した場合、制御部12は、このステップS43において、第1のマスタ画像40をシフトさせて、第1のマスタ画像40と第1の検査画像48、50、52の見当合せを行う。その結果、第1のマスタ画像40に写る第1の物体W1の像と、検査画像48に写る第2の物体W2の像とを、撮像座標系CIにおいて一致させることができる。

0223

次いで、図14に示すステップS5において、制御部12は、物体検査部58(図2)として機能して、上述の物体検査システム10と同様に、第1の物体W1に対する第2の物体W2の視覚的に認識される誤差の有無を検査する。

0224

このように、本実施形態によれば、仮にマスタ画像と検査画像との間でずれが生じていた場合に、移動機械14の位置データを用いて、これら2つの画像の見当合せを行うことができる。これにより、画像の見当合せに掛かる作業の軽減化及び迅速化を実現できる。

0225

次に、図30を参照して、さらに他の実施形態に係る物体検査システム110について説明する。物体検査システム110は、移動機械14、撮像部16、位置データ取得部112、画像データ取得部114、画像見当合せ部116を備える。

0226

位置データ取得部112、画像データ取得部114、及び画像見当合せ部116は、個々のコンピュータからそれぞれ構成されてもよいし、1つのコンピュータから構成されてもよい。

0227

位置データ取得部112は、移動機械14が第1の物体W1と撮像部16とを基準相対位置に配置するときの、移動機械14の基準位置データを取得するとともに、移動機械14が第2の物体W2と撮像部16とを検査相対位置に配置するときの、移動機械14の検査位置データを取得する。

0228

画像データ取得部114は、基準相対位置で撮像部16が撮像したマスタ画像を取得するとともに、検査相対位置で撮像部16が撮像した検査画像を取得する。

0229

画像見当合せ部116は、ロボット座標系CRと撮像座標系CIとの間の既知の位置関係と、基準位置データ及び検査位置データとを用いて、撮像座標系CIにおけるマスタ画像と検査画像との見当合せを行う。

0230

例えば、画像見当合せ部116は、ロボット座標系CRの座標と撮像座標系CIの座標との関係を表すデータテーブルを予め記憶し、ロボット座標系CRにおける基準位置データ及び検査位置データを該データテーブルに適用し、撮像座標系CIにおける基準位置データ及び検査位置データを取得する。

0231

そして、画像見当合せ部116は、撮像座標系CIにおける基準位置データ及び検査位置データに基づいて、マスタ画像と検査画像との見当合せを行う。この場合、画像見当合せ部116は、上述した位置差を取得することなく、マスタ画像と検査画像との見当合せを行うことができる。

0232

なお、上述の物体検査システム10又は100から、照明装置18を省略し、例えば自然光によって物体W1、W2の被検査面SIを照らしてもよい。

0233

また、上述の実施形態においては、移動機械14が垂直多関節ロボットである場合について述べたが、これに限らず、移動機械14は、パラレルリンクロボットであってもよいし、又は、ローダ等の他の機械であってもよい。

0234

上述の実施形態においては、第1の物体W1と第2の物体W2とが、互いに同じ外形を有する場合について述べた。しかしながら、これに限らず、第1の物体W1と第2の物体W2とは、少なくとも一部に共通の外形を有していればよい。この場合、撮像部16は、該共通の外形を撮像したマスタ画像及び検査画像を取得する。

0235

以上、実施形態を通じて本開示を説明したが、上述の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。

0236

10,100物体検査システム
12 制御部
14移動機械
16撮像部
42座標変換データ取得部
44,112位置データ取得部
46,114画像データ取得部
54 画像位置差取得部
56,116 画像見当合せ部
58 物体検査部

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