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課題
解決手段
概要
背景
胆嚢、膵臓、及び胆管(即ち、膵胆道系)の病気及び疾患は、著しい罹病率、死亡率、及び生活の質の悪化と関連している。これらの構造内には、閉塞症、腫瘍、外傷、漏出、炎症、感染症及び病変が生じ得、これらは最終的に、胆嚢仙痛、胆嚢炎、総胆管結石症、胆石症、膵炎、膵管結石の形成、及び慢性腹痛などの状態をもたらし得る。膵胆道系の病気は、栄養失調、肥満、及び高コレステロールなどの栄養障害にも関連する場合がある。
胆管内の閉塞を治療するために、臨床医は胆汁の排液処置を実施して、患部管路にわたって適切な排液法を再建してよい。胆汁排液処置は、尖った穿刺針を通して前進するカテ−テルを用いて、内視鏡的に胆管にアクセスすることを含んでよい。一度胆管が穿刺されると、臨床医はカテーテルから穿刺針を引き出すことによりカテーテルの位置を確定し、またカテーテルを介して胆汁を吸引してよい。
カテーテルが誤って配置されている(例えば、胆管内でない)と臨床医が判断した場合、臨床医は次にカテーテルを再配置させなければならず、カテーテルを介して穿刺針を再挿入し、胆管を穿刺針で再穿刺し、また吸引手順を繰り返さなければならない場合がある。本技術は大きな労力を要し、また患者にとっての不快感及び深刻な医学的合併症の増大をもたらす場合がある。
概要
体腔内へのアクセスを提供するための方法、装置、及びシステムを提供する。アクセスシステム100は、アクセスカテーテル105の近位端部から遠位端部へと延在する管腔及びアクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成された穿刺針135を伴う、アクセスカテーテルを含んでよい。穿刺針は、穿刺針の近位端部140から遠位端部142へと延在する管腔と、アクセスカテーテルの遠位端部から突出するように構成されている、穿刺針の遠位端部における穿刺先端と、を含んでよい。アクセスシステムは体腔に隣接して前進してよく、また穿刺針の穿刺先端は、穿刺針及びアクセスカテーテルを共に前進させることにより、体腔壁を穿刺してよい。
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請求項1
体腔へのアクセスを提供するためのシステムであって、アクセスカテーテルであって、前記アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、前記アクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置された複数の開口部とを備える、アクセスカテーテルと、前記アクセスカテーテルの前記管腔内に適合するように構成された穿刺針であって、前記穿刺針が、前記穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、前記穿刺針の前記遠位端部における穿刺先端と、を備える、穿刺針と、を備える、システム。
請求項2
前記穿刺先端が、前記穿刺針の外周外側表面から偏移している、請求項1に記載のシステム。
請求項3
前記穿刺針が、前記穿刺針の長手方向軸線に対する第1角度を形成する第1斜角と、前記穿刺針の長手方向軸線に対する第2角度を形成し、かつ前記第1斜角に隣接する第2斜角であって、前記第1角度が、前記第2角度未満である、第2斜角と、前記穿刺針の外周外側表面に対するバックカット角度を形成するバックカット斜角であって、前記第2斜角及び前記バックカット斜角が前記穿刺先端において隣接する、バックカット斜角と、を更に備える、請求項1に記載のシステム。
請求項4
請求項5
前記穿刺針が、前記穿刺針の長手方向軸線に対する3つの等しい角度を形成し、かつそれぞれが前記穿刺先端にて互いに隣接する、3つの斜角を更に備える、請求項1に記載のシステム。
請求項6
前記穿刺針の中心線が、前記穿刺先端と交差する、請求項5に記載のシステム。
請求項7
前記穿刺針が、前記穿刺針の遠位部分に沿って配置された複数の開口部を更に備え、前記複数の開口部が、前記穿刺針の外周外側表面から前記穿刺針の前記管腔の内側表面へと延在する、請求項5に記載のシステム。
請求項8
送達ハンドル組立体と、前記送達ハンドル組立体の近位部分に連結された内側ハブハウジングと、前記送達ハンドル組立体の遠位部分に連結され、かつ前記送達ハンドル組立体の内側管腔と流体連通している管腔を有する外装と、前記送達ハンドル組立体の前記内側管腔及び前記外装の前記管腔内に取り外し可能に配置されたアクセスカテーテル半組立体であって、前記アクセスカテーテル半組立体が、前記内側ハブハウジング内への挿入のために構成されたカテーテルハブであって、前記カテーテルハブが、前記内側ハブハウジングに対して回転可能である、カテーテルハブと、前記カテーテルハブに連結された前記アクセスカテーテルと、を備える、アクセスカテーテル半組立体と、を更に備える、請求項1に記載のシステム。
請求項9
前記穿刺針の前記近位端部に連結され、かつ前記カテーテルハブに取り外し可能に連結するように構成された穿刺針ハブを更に備え、前記穿刺針ハブが、前記穿刺針の前記管腔と流体連通している注射器引き込み口を備える、請求項8に記載のシステム。
請求項10
前記穿刺針の前記遠位端部の断面及び前記穿刺針の前記近位端部の断面が、円形である、請求項1に記載のシステム。
請求項11
前記アクセスカテーテルの前記遠位部分が、予め画定された弓状の形状を備え、前記アクセスカテーテルの前記遠位部分が、前記穿刺針が前記アクセスカテーテルの前記遠位部分を介して前進させられる際に、前記予め画定された弓状の形状から真直ぐになるように構成される、請求項1に記載のシステム。
請求項12
前記穿刺針の外周外側表面が、滑らかなコーティングを備える、請求項1に記載のシステム。
背景技術
0001
胆嚢、膵臓、及び胆管(即ち、膵胆道系)の病気及び疾患は、著しい罹病率、死亡率、及び生活の質の悪化と関連している。これらの構造内には、閉塞症、腫瘍、外傷、漏出、炎症、感染症及び病変が生じ得、これらは最終的に、胆嚢仙痛、胆嚢炎、総胆管結石症、胆石症、膵炎、膵管結石の形成、及び慢性腹痛などの状態をもたらし得る。膵胆道系の病気は、栄養失調、肥満、及び高コレステロールなどの栄養障害にも関連する場合がある。
0002
胆管内の閉塞を治療するために、臨床医は胆汁の排液処置を実施して、患部管路にわたって適切な排液法を再建してよい。胆汁排液処置は、尖った穿刺針を通して前進するカテ−テルを用いて、内視鏡的に胆管にアクセスすることを含んでよい。一度胆管が穿刺されると、臨床医はカテーテルから穿刺針を引き出すことによりカテーテルの位置を確定し、またカテーテルを介して胆汁を吸引してよい。
0003
カテーテルが誤って配置されている(例えば、胆管内でない)と臨床医が判断した場合、臨床医は次にカテーテルを再配置させなければならず、カテーテルを介して穿刺針を再挿入し、胆管を穿刺針で再穿刺し、また吸引手順を繰り返さなければならない場合がある。本技術は大きな労力を要し、また患者にとっての不快感及び深刻な医学的合併症の増大をもたらす場合がある。
課題を解決するための手段
0004
記載されている特徴は、一般に、体腔にアクセスするための向上した方法、システム、及び装置に関する。システムは、アクセスカテーテル及びアクセスカテーテル内に適合するように構成された穿刺針を含んでよい。穿刺針は中空であってよく、またアクセスカテーテルの端部から突出する穿刺先端を含んでよい。穿刺針及びアクセスカテーテルは、体腔の壁を穿刺するように一緒に前進してよい。穿刺先端は、穿刺針の外周外側表面から偏移していてもよい。中空の穿刺針は、体腔へと造影剤を流し込み、また体腔から流体を吸引することを促進し得、これにより、毎回、流し込み又は吸引処置が実施される度に、アクセスカテーテルから穿刺針を引き出す手順を減らす、又は削除する。
0005
体腔へのアクセスに関する方法及び装置を記載する。体腔へアクセスするための方法を記載する。本方法は、体腔に隣接してアクセスシステムを前進させることを含んでよく、アクセスシステムは、アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、アクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置される複数の開口部と、を備える、アクセスカテーテルを備える。本アクセスシステムはまた、アクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成された穿刺針を備えてよく、穿刺針は、穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、アクセスカテーテルの遠位端部から突出するように構成されている、穿刺針の遠位端部における穿刺先端と、を備える。本方法はまた、穿刺針及びアクセスカテーテルを共に前進させることにより、穿刺針の穿刺先端を用いて体腔の壁を刺し通すことを含んでよい。
0006
いくつかの実施形態では、穿刺先端は、穿刺針の外周外側表面から偏移している。いくつかの実施形態では、本方法は、穿刺針の管腔を介して、体腔から流体を吸引することを含んでよい。本方法はまた、穿刺針の管腔を介して、造影流体を流し込むことを含んでよい。なお、穿刺針は、穿刺針の遠位部分に沿って配置された複数の開口部を更に備えてよく、穿刺針の複数の開口を介して造影流体が流し込まれる。
0007
いくつかの実施形態では、アクセスシステムは、送達ハンドル組立体と、ハンドル組立体の近位部分に連結された内側ハブハウジングと、送達ハンドル組立体の遠位部分に連結され、かつ送達ハンドル組立体の内側管腔と流体連通している管腔を有する外装と、送達ハンドル組立体の内側管腔及び外装の管腔内に取り外し可能に配置されたアクセスカテーテル半組立体を、更に備える。いくつかの実施形態では、アクセスカテーテル半組立体は、内側ハブハウジングへの挿入のために構成されているカテーテルハブを備えてよく、カテーテルハブは、内側ハブハウジング及びカテーテルハブに連結されたアクセスカテーテルに対して回転可能である。
0008
いくつかの実施形態では、本方法は、内側ハブハウジングに対してカテーテルハブを回転させることを含んでよい。場合によっては、アクセスカテーテルの遠位部分は、予め画定された弓状の形状を備えてよい。本方法は更に、アクセスカテーテルの遠位部分を介して穿刺針を前進させることにより、アクセスカテーテルの遠位部分を真直ぐにさせることを含んでよい。
0009
体腔へのアクセスを提供するためのシステムは、アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔及びアクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置される複数の開口部を備える、アクセスカテーテルを含んでよい。本アクセスカテーテルはまた、アクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成されている穿刺針を含んでよく、穿刺針は、穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、穿刺針の遠位端部における穿刺先端と、を備える。
0010
いくつかの実施形態では、穿刺先端は、穿刺針の外周外側表面から偏移している。いくつかの実施形態では、穿刺針は、穿刺針の長手方向軸線に対する第1角度を形成する第1斜角と、穿刺針の長手方向軸線に対する第2角度を形成し、かつ第1斜角に隣接する第2斜角を含んでよく、第1角度は第2角度未満であり、また穿刺針の外周外側表面に対するバックカット角度を形成するバックカット斜角を含んでよく、第2斜角及びバックカット斜角は穿刺先端において隣接している。
0011
いくつかの実施形態では、穿刺針は、その穿刺先端にて、穿刺針の非外周外側表面に隣接する単一の斜角を含んでよく、穿刺針の中心線が穿刺先端と交差するように、穿刺針の遠位部分が屈曲している。いくつかの実施例では、穿刺針は、穿刺針の長手方向軸線に対する3つの等しい角度を形成し、かつそれぞれが穿刺先端にて互いに隣接する、3つの斜角を含んでよい。場合によっては、穿刺針の中心線は、穿刺先端と交差する。穿刺針はまた、穿刺針の遠位部分に沿って配置された複数の開口部を含んでよく、複数の開口部は、穿刺針の外周外側表面から穿刺針の管腔の内側表面へと延在する。
0012
いくつかの実施形態では、体腔へのアクセスを提供するためのシステムは、送達ハンドル組立体と、ハンドル組立体の近位部分に連結された内側ハブハウジングと、送達ハンドル組立体の遠位部分に連結され、かつ送達ハンドル組立体の内側管腔と流体連通している管腔を有する外装と、送達ハンドル組立体の内側管腔及び外装の管腔内に取り外し可能に配置されたアクセスカテーテル半組立品と、を含む。アクセスカテーテル半組立体は、内側ハブハウジングへの挿入のために構成されているカテーテルハブを備えてよく、カテーテルハブは、内側ハブハウジング及びカテーテルハブに連結されたアクセスカテーテルに対して回転可能である。
0013
いくつかの実施例では、体腔へのアクセスを提供するためのシステムは、穿刺針の近位端部に連結され、かつカテーテルハブに取り外し可能に連結されるように構成された穿刺針ハブを含んでよく、穿刺針ハブは、穿刺針の管腔と流体連通している注射器引き込み口を備える。いくつかの実施例では、穿刺針の遠位端部の断面及び穿刺針の近位端部の断面
は、円形である。場合によっては、アクセスカテーテルの遠位部分は、予め画定された弓状の形状を備え、またアクセスカテーテルの遠位部分は、穿刺針がアクセスカテーテルの遠位部分を介して前進させられる際に、予め画定された弓状の形状から真直ぐになるように構成される。いくつかの実施形態では、穿刺針の外周外側表面は滑らかなコーティングを備える。
0014
本開示の特定の実施例は、上述の利点若しくは特徴の一部を含むか、全てを含むか、又は全く含まなくてもよい。本明細書に含まれる図、説明、及び特許請求の範囲から、1つ以上のその他の技術的利点又は特徴が、当業者に容易に明らかになり得る。更に、特定の利点又は特徴が以上において列挙されたが、種々の実施形態は、列挙された利点又は特徴の全てを含むか、一部を含むか、又は全く含まなくてもよい。
0015
本記載の方法及びシステムの適用性の更なる範囲は、以下の発明を実施するための形態、特許請求の範囲、及び図面から明らかになるであろう。本記載の趣旨及び範囲内の種々の変更及び修正が当業者に明らかになる故に、発明を実施するための形態及び特定の実施例は単なる例示として与えられているにすぎない。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
体腔にアクセスする方法であって、
アクセスシステムを上記体腔に隣接して前進させることであって、上記アクセスシステムが、
アクセスカテーテルであって、
上記アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、
上記アクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置された複数の開口部と、を備える、アクセスカテーテルと、
上記アクセスカテーテルの上記管腔内に適合するように構成された穿刺針であって、上記穿刺針が、
上記穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、
上記アクセスカテーテルの上記遠位端部から突出するように構成されている、上記穿刺針の上記遠位端部における穿刺先端と、を備える、穿刺針と、を備える、ことと、
上記穿刺針及び上記アクセスカテーテルを共に前進させることにより、上記穿刺針の上記穿刺先端を用いて上記体腔の壁を刺し通すことと、を含む、方法。
(項目2)
上記穿刺先端が、上記穿刺針の外周外側表面から偏移している、上記項目に記載の方法。
(項目3)
上記穿刺針の上記管腔を介して、上記体腔から流体を吸引することを更に含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
上記穿刺針の上記管腔を介して、造影流体を流し込むことを更に含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記穿刺針が、上記穿刺針の遠位部分に沿って配置された複数の開口部を更に備え、上記造影流体が、上記穿刺針の上記複数の開口部を介して流し込まれる、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
上記アクセスシステムが、
送達ハンドル組立体と、
上記送達ハンドル組立体の近位部分に連結された内側ハブハウジングと、
上記送達ハンドル組立体の遠位部分に連結され、かつ上記送達ハンドル組立体の内側管
腔と流体連通している管腔を有する外装と、
上記送達ハンドル組立体の上記内側管腔及び上記外装の上記管腔内に取り外し可能に配置されたアクセスカテーテル半組立体であって、上記アクセスカテーテル半組立体が、
上記内側ハブハウジング内への挿入のために構成されたカテーテルハブであって、上記カテーテルハブが、上記内側ハブハウジングに対して回転可能である、カテーテルハブと、
上記カテーテルハブに連結された上記アクセスカテーテルと、を備える、アクセスカテーテル半組立体と、を更に含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
上記内側ハブハウジングに対して上記カテーテルハブを回転させることを更に含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目8)
上記アクセスカテーテルの上記遠位部分が、予め画定された弓状の形状を備え、上記方法が、
上記アクセスカテーテルの上記遠位部分を介して上記穿刺針を前進させることにより、上記アクセスカテーテルの上記遠位部分を真直ぐにさせることを更に含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
体腔へのアクセスを提供するためのシステムであって、
アクセスカテーテルであって、
上記アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、
上記アクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置された複数の開口部とを備える、アクセスカテーテルと、
上記アクセスカテーテルの上記管腔内に適合するように構成された穿刺針であって、上記穿刺針が、
上記穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、
上記穿刺針の上記遠位端部における穿刺先端と、を備える、穿刺針と、を備える、システム。
(項目10)
上記穿刺先端が、上記穿刺針の外周外側表面から偏移している、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目11)
上記穿刺針が、
上記穿刺針の長手方向軸線に対する第1角度を形成する第1斜角と、
上記穿刺針の長手方向軸線に対する第2角度を形成し、かつ上記第1斜角に隣接する第2斜角であって、上記第1角度が、上記第2角度未満である、第2斜角と、
上記穿刺針の外周外側表面に対するバックカット角度を形成するバックカット斜角であって、上記第2斜角及び上記バックカット斜角が上記穿刺先端において隣接する、バックカット斜角と、を更に備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目12)
上記穿刺針が、
上記穿刺先端にて、上記穿刺針の非外周外側表面に隣接する単一の斜角を更に備え、上記穿刺針の中心線が上記穿刺先端と交差するように、上記穿刺針の遠位部分が屈曲する、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目13)
上記穿刺針が、
上記穿刺針の長手方向軸線に対する3つの等しい角度を形成し、かつそれぞれが上記穿刺先端にて互いに隣接する、3つの斜角を更に備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目14)
上記穿刺針の中心線が、上記穿刺先端と交差する、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目15)
上記穿刺針が、
上記穿刺針の遠位部分に沿って配置された複数の開口部を更に備え、上記複数の開口部が、上記穿刺針の外周外側表面から上記穿刺針の上記管腔の内側表面へと延在する、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目16)
送達ハンドル組立体と、
上記送達ハンドル組立体の近位部分に連結された内側ハブハウジングと、
上記送達ハンドル組立体の遠位部分に連結され、かつ上記送達ハンドル組立体の内側管腔と流体連通している管腔を有する外装と、
上記送達ハンドル組立体の上記内側管腔及び上記外装の上記管腔内に取り外し可能に配置されたアクセスカテーテル半組立体であって、上記アクセスカテーテル半組立体が、
上記内側ハブハウジング内への挿入のために構成されたカテーテルハブであって、上記カテーテルハブが、上記内側ハブハウジングに対して回転可能である、カテーテルハブと、
上記カテーテルハブに連結された上記アクセスカテーテルと、を備える、アクセスカテーテル半組立体と、を更に備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目17)
上記穿刺針の上記近位端部に連結され、かつ上記カテーテルハブに取り外し可能に連結するように構成された穿刺針ハブを更に備え、上記穿刺針ハブが、上記穿刺針の上記管腔と流体連通している注射器引き込み口を備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。(項目18)
上記穿刺針の上記遠位端部の断面及び上記穿刺針の上記近位端部の断面が、円形である、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目19)
上記アクセスカテーテルの上記遠位部分が、予め画定された弓状の形状を備え、上記アクセスカテーテルの上記遠位部分が、上記穿刺針が上記アクセスカテーテルの上記遠位部分を介して前進させられる際に、上記予め画定された弓状の形状から真直ぐになるように構成される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目20)
上記穿刺針の外周外側表面が、滑らかなコーティングを備える、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(摘要)
体腔内へのアクセスを提供するための方法、装置、及びシステムを記載する。本アクセスシステムは、アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔及びアクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成された穿刺針を伴う、アクセスカテーテルを含んでよい。穿刺針は、穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、アクセスカテーテルの遠位端部から突出するように構成されている、穿刺針の遠位端部における穿刺先端と、を含んでよい。本アクセスシステムは体腔に隣接して前進してよく、また穿刺針の穿刺先端は、穿刺針及びアクセスカテーテルを共に前進させることにより、体腔壁を穿刺してよい。
0016
添付の図において、同様の構成要素又は特徴部は同じ参照ラベルを有してよい。更に、同じ種類の種々の構成要素は、同様の構成要素を区別するダッシュ及び第2のラベルにより、参照ラベルに従って区別されてよい。第1の参照ラベルのみが本明細書において用いられる場合には、その説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちの任意のものに適用可能である。
図面の簡単な説明
0017
本開示の態様による、体腔へのアクセスを提供するためのシステムの分解図を示す。
本開示の態様による、穿刺針を伴うアクセスシステムの斜視図を示す。
本開示の態様による、斜角先端を伴う穿刺針の斜視図を示す。
本開示の態様による、図3Aの穿刺針の側面図を示す。
本開示の態様による、図3Aの穿刺針の上面図を示す。
本開示の態様による、屈曲先端を伴う穿刺針の斜視図を示す。
本開示の態様による、図4Aの穿刺針の側面図を示す。
本開示の態様による、図4Aの穿刺針の上面図を示す。
本開示の態様による、結合先端を伴う穿刺針の斜視図を示す。
本開示の態様による、図5Aの穿刺針の側面図を示す。
本開示の態様による、図5Aの穿刺針の上面図を示す。
本開示の態様による、直線状構成におけるアクセスシステムの斜視図を示す。
本開示の態様による、非直線状構成におけるアクセスシステムの斜視図を示す。
本開示の態様による、膵胆道系の体腔にアクセスするためのシステムを示す。
本開示の態様による、膵胆道系の体腔にアクセスするためのシステムを示す。
本開示の態様による、体腔にアクセスするための方法のフロー図を示す。
本開示の態様による、体腔にアクセスするための方法のフロー図を示す。
実施例
0018
本開示は一般に、体腔にアクセスし、かつその後の治療のために体腔から流体を吸引するための装置、システム、及び方法に関する。種々の実施例により、体腔にアクセスするためのシステムは、アクセスカテーテル及び穿刺針を含んでよく、穿刺針は、アクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成され、かつアクセスカテーテルと協働して作動して、管腔壁を穿刺するように構成される。いくつかの実施例では、本システムはまた、互いに対する、及びアクセスした体腔に対する、アクセスカテーテル及び穿刺針の軸線及び回転運動を操作するように構成されている1つ以上の特徴部を伴う、送達ハンドル部材を含む。
0019
穿刺針は、体腔内へのアクセスのために管腔壁を穿刺するように構成されてよい。例えば、穿刺針は、アクセスカテーテルの遠端部分から突出する穿刺先端を含んでよい。穿刺針及びアクセスカテーテルは、体腔の管腔壁を穿刺するように一緒に前進してよい。いくつかの例では、穿刺先端は、穿刺針の外周表面から偏移しており、これは、アクセスカテーテル又はアクセスシステムを介して穿刺針が前進する際に、アクセスカテーテル(又は外側外装)の内壁における穿刺針の引っ掛かりを低減させ得る。外周の偏移は、遠位先端の1つ以上の斜角カット(例えば、バックカット)をもたらす場合がある。いくつかの実施例では、外周偏移は、穿刺針の中心線に向かって遠位先端を屈曲させることにより、達成される。更にその他の実施例では、遠位先端は穿刺針の中心線を中心にしてよい。
0020
種々の実施例に関して記載されているように、穿刺針は、アクセスカテーテルから穿刺針を取り外すことなく、造影剤を流し込みかつ体腔から流体を吸引するように設計された1つ以上の特徴部を含んでよい。例えば、穿刺針の全部又は一部は中空であってよい(例えば、穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔を含んでもよい)。いくつかの実施例では、穿刺針は、穿刺針の壁の一部に沿って配置され、穿刺針を介して流体の吸引及
び流し込みを更に促進する、開口部を含んでよい。カテ−テルから中実の穿刺針を取り外して流し込み又は吸引する代わりに、穿刺針を介して流体を吸引する、又は流体を流し込むことを促進する特徴部は、膵胆道系のようなものなどの、特定の管腔的アクセス処置の実施に関連した複雑性及び危険を低減させ得る。例えば、胆管アクセス処置の場合には、穿刺針の穿刺先端は胆管を穿刺してよく、臨床医は、穿刺針を介して胆管から流体を吸引してよく、また穿刺針を介して胆管内へと造影剤を流し込んでよく、胆管における適切なアクセス位置を確認してよい。即ち、アクセスカテーテルの管腔から穿刺針を取り外すことなく、位置を確認することができる。本技術は、アクセスカテーテルが目的の体腔の壁に隣接して位置付けられる場合に、穿刺針を再挿入する必要性を排除し得る。場合によっては、穿刺針を取り外しすることなく組織を貫通させて位置を確認することは、臨床医が処置を実施する時間を節約し得、かつ患者に対する不快感の増大を防止し得る。
0021
種々の実施形態では、アクセスカテーテルの遠位区分は、遠位区分の可撓性を増大させるための複数の開口部を含む。例えば、開口部の形状、サイズ及びパターンは、非直線状構成における遠位区分の形状、遠位区分の一定の剛性、特定の可撓性プロファイル、又は破壊に対する耐性などの、一定のアクセスカテーテル特性を達成するために調整されてよい。開口部は、穿刺針又はガイドワイヤが開口部に引っ掛かることなく前進するのを促進するように、アクセスカテーテルに沿ってサイズ設定されかつ配置されてよい。例えば、穿刺針の遠位先端は、穿刺針の外周表面から偏移してよく、穿刺針がアクセスカテーテルを介して前進させられる際に、アクセスカテーテルの開口部に引っ掛かることを低減させる。加えて、臨床医が穿刺針を介して流体を吸引し、かつ穿刺針を介して造影剤を流し込む場合に、穿刺針はアクセスカテーテルの管腔内へと挿入されて、開口部を介して流体及び/又は造影剤が漏れることを防止し得る。いくつかの実施例では、この区分に沿って可撓性を提供して、アクセスカテーテルの前進及び体腔内へと穿刺針がより深く進入することを促進するために、同一の、又は異なる形状の開口部が、予め曲線状に作られた遠位区分より近位側のアクセスカテーテルの区分上に含まれてよい。
0022
ここで、本開示の実施例が、図面に関して詳細に記述される。本発明で使用する場合、用語「臨床医」とは、医師、外科医、看護師、又は任意のその他の医療提供者を意味し、また補助要員を含んでもよい。用語「近位」とは、臨床医により近い装置又はその構成要素の部分を意味することとなり、また用語「遠位」とは、臨床医からより遠い装置又はその構成要素の部分を意味することとなる。
0023
図1は、本開示の態様による、体腔へのアクセスを提供するためのシステム100の分解図を示す。システム100は、一般に、アクセスカテーテル105、穿刺針135、ガイドワイヤ155、及び送達ハンドル組立体170を含む。システム100は、個々の構成要素、選択的に組み合わせられた構成要素として、又は構成要素のキットとして一まとめにして提供することができる。アクセスカテーテル105は、アクセスカテーテルハブ125が近位端部188に隣接するまで、(近位端部188を介して)送達ハンドル組立体170内へと挿入されてよい。一度組み立てられると、アクセスカテーテル105は送達ハンドル組立体170を介して延在して、細長い外装180を介して目的の体腔へと延在する。
0024
穿刺針135は一般に、近位端部140、並びに遠位端部142、及び遠位部分145を伴う細長い管状部材であり、またアクセスカテーテル105の管腔110内に適合するように、かつアクセスカテーテル105の管腔110を介して慴動可能に前進するように、寸法付けられる。穿刺針135は、遠位端部142に尖った先端(例えば、穿刺先端)を含んでよい。穿刺針135はまた、アクセスカテーテル105に対する穿刺針135の長手方向操作を促進するために、穿刺針135の近位端部140に連結された穿刺針ハブ150を含んでもよい。場合によっては、穿刺針ハブ150は、アクセスカテーテル10
5からの穿刺針135の取り外しを促進するために、穿刺針135の近位端部140から連結解除されていてもよい。
0025
ガイドワイヤ155は、一般に、アクセスカテーテル105の管腔110を介して摺動可能に前進するように構成された、可撓性の細長い部材である。ガイドワイヤ155は、その全長に沿ってサイズ及び剛性が均一であってもよい、あるいは異なる剛性の区分を含んでもよい。
0026
管腔アクセス処置中、アクセスカテーテル105は、例えば、管腔の壁を穿刺することにより、目的の管腔にアクセスしてもよい。いくつかの実施例では、穿刺針135は、アクセスカテーテル105とともに使用されて管腔壁の穿刺を促進してよい。例えば、穿刺針135は、アクセスカテーテル105内に適合されてよく、また穿刺針135の穿刺先端は、アクセスカテーテル105から突出して組織を穿刺してよい。場合によっては、穿刺針135及びアクセスカテーテル105は一緒に前進されて、穿刺針135の穿刺先端により体腔の壁を穿刺してよい。穿刺針135の尖った遠位先端は、穿刺針135の外周外側表面から偏移した穿刺先端を形成する複数の斜角を含んでよい。そのようなものであるから、穿刺針135の本体は、アクセスカテーテル105の内側表面又は外側外装に引っ掛かることなく、アクセスカテーテル105の管腔を介して前進してよい。なお、穿刺針135を介して、流体を流し込み、かつ吸引するように、穿刺針135の全部又は一部は中空であってよい。穿刺針135の遠位部分145は、穿刺針135の壁に沿って配置されて、流体の流し込み及び流体の吸引を更に促進する開口部を含んでよい。
0027
一度アクセスカテーテル105が管腔にアクセスすると、臨床医は、穿刺針135を介して管腔(例えば、胆管)から流体を吸引し、また穿刺針135を介して管腔内へと造影剤を流し込んでよい。胆管内の適切なアクセス位置が確認された後、臨床医は、アクセスカテーテル105から穿刺針135を取り外してよい。ガイドワイヤ155は、アクセスカテーテル105を介してかつ管腔内へと前進されてよい。体腔内部におけるガイドワイヤ155の正確な配置後、アクセスカテーテル105を取り外してよい。ガイドワイヤ155は、その他の装置(例えば、ステント)の正確な配置を可能にするために、体腔内部に残存してもよい。
0028
いくつかの実施例では、アクセスカテーテル105の遠位区分130は、予め画定された弓状の形状へと(例えば、ヒートセット技術を介して)曲がりくねる又は屈曲するように構成される。例えば、アクセスカテーテル105の遠位区分130は、遠位区分130の、非直線形状への曲げ又は屈曲を促進するように寸法付けされ、配置され、又は別の方法で構成された、1つ以上の開口部190を含んでよい。穿刺針135及びアクセスカテーテル105は、穿刺針135がアクセスカテーテル105の屈曲した遠位区分130を介して前進する際に、アクセスカテーテル105の遠位区分130が真直ぐになるように構成されてよい。これは、穿刺針135に対して、アクセスカテーテル105の遠位区分130の相対剛性を調節することにより、達成されてよい。
0029
例えば、アクセスカテーテル105の遠位区分130は、体腔内で直線形状から非直線形状へ、及びその逆に受動的に移行する(即ち、束縛力の不在下で自然に動く)ように構成されてよい。例えば、種々の実施例によれば、遠位区分130は内部部材(例えば、穿刺針135)又は外部部材(例えば、外装180)により、直線状構成にて束縛されてもよく、また部材が後退させられる際に(例えば、アクセスカテーテル105に対して軸線方向に近位方向にて並進させられる際に)、遠位区分130は、次に非直線状構成へと受動的に移行し得る。
0030
種々の実施形態によれば、1つ以上の開口部190が遠位区分130に沿って配置され
ており、かつ非直線形状への遠位区分130の曲げ又は屈曲を促進するように寸法付けされ、配置され、又は別の方法で構成されている。場合によっては、特定の可撓性特性をアクセスカテーテル105に付与するために、開口部190の種々の形状及びパターンを使用してよい。いくつかの実施例では、開口部190は遠位区分130に対して近位に延在してよく、これにより、非直線形状へと受動的に移行するように構成されていないアクセスカテーテル105の一部に、可撓性を提供する。
0031
送達ハンドル組立体170は、一般に、互いに対して、アクセスされた体腔に対して、又は取り付けられた内視鏡に対して、アクセスカテーテル105、穿刺針135、及びガイドワイヤ155の操作を促進するように構成される。送達ハンドル組立体170は、近位端部188を有する近位ハンドル部材172、中央ハンドル部材174、及び遠位ハンドル部材176を含んでよい。近位、中央、及び遠位ハンドル部材172、174、176はそれぞれ内側管腔を含み、かつ一緒に連結されて、送達ハンドル組立体170の長さ全体にわたって延在する、連続的な管腔を形成する。近位ハンドル部材172は、中央ハンドル部材174の少なくとも一部分の上に摺動可能に配置されており、同様に、中央ハンドル部材174は、遠位ハンドル部材176の少なくとも一部分の上に摺動可能に配置されている。遠位ハンドル部材176はまた、内視鏡(図示されていない)のワーキングチャネルにしっかりと付着するように構成された、ねじ式コネクタ要素178を含んでもよい。
0032
送達ハンドル組立体170の近位、中央、及び遠位ハンドル組立体172、174、及び176のうち1つ以上は、胆汁吸引システムの1つ以上の構成要素を操作するように構成されてよい。例えば、近位ハブは、細長い外装180に対して穿刺針135を前進させかつ引き込むように構成されてよい。中央ハブは、外装自体を前進させ、かつ引き込むように構成されてよい。そのようなものであるから、中央ハブは、体腔に対する、細長い外装180の前進及び細長い外装180の操作を促進し得る。
0033
送達ハンドル組立体170はまた、遠位ハンドル部材176の遠位端部から延在する細長い外装180を含んでよい。細長い外装180は、一般に、可撓性ポリマー材料から作製され、またアクセスカテーテル105又はその他の要素(例えば、穿刺針135)が送達ハンドル組立体170と体内の標的組織(例えば、胆管)との間を移動し得る、連続的な導管を提供する。したがって、細長い外装180の長さ及び直径は、特定の適用に依存し得る。
0034
送達ハンドル組立体170はまた、互いに対する近位、中央、及び遠位ハンドル部材172、174、176の摺動運動を制限する、1つ以上の調整特徴部を含んでもよい。例えば、送達ハンドル組立体170は、中央ハンドル部材174を囲むように配置されたねじ式のつまみねじ184を伴うロックリング182を含んでよい。ロックリング182は中央ハンドル部材174に沿って摺動し得て、ねじ式のつまみねじ184を用いて、所望の位置において締められてよい。締められた場合、ロックリング182は中央ハンドル部材174に対する、遠位方向での近位ハンドル部材172の運動を制限し、これにより、臨床医が、細長い外装180の遠位端部を越えるアクセスカテーテル105又は穿刺針135の透過度を確立することを可能にする。同様に、つまみねじ186が、中央ハンドル部材174に対する遠位ハンドル部材176の位置をロックするように構成され、それにより、臨床医が、取り付けられた内視鏡の遠位端部を越える細長い外装180の延在深度を設定することを可能にする。
0035
システム100は、例えば、胃腸系又は膵胆道系内の1つ以上の体腔にアクセスし、かつ治療を提供するために用いられてよい。システム100はまた、動脈系、気管支系、泌尿器系、又は操縦性及び精度が望まれる任意のその他の管腔系などの、体内のその他の器
官若しくは内腔系へのアクセス又は治療を提供するために用いられてもよいことが、理解され得る。
0036
本明細書に記載されているいくつかの実施例では、送達ハンドル組立体170は内視鏡と連結され、またアクセスカテーテル105は、治療を提供することを目的として膵胆道系と関連した1つ以上の体腔又は器官へのアクセスを提供するために、内視鏡超音波検査(EUS)を介して誘導される。例えば、システム100は、姑息的ドレナージ処置を含む、胆管内の狭窄領域又は遮断を治療するための後続の処置を促進するために、少なくとも総胆管へのアクセスを提供するように構成されてよい。種々の実施例によれば、システム100は、内視鏡超音波検査下胆道ドレナージ(Endoscopic Ultrasound Guided Biliary Drainage)(EUS−BD)処置を実行するために用いられてよい。特定の実施形態では、姑息的ドレナージ処置は、システム100と併せて順行性様式にて実行されてよい。別の実施形態では、姑息的ドレナージ処置は、内視鏡的逆行性胆道膵管造影法(Endoscopic Retrograde
Cholangiopancreatography)(ERCP)「ランデブー」処置と称される、逆行性様式にて実行されてよい。
0037
図2は、本開示の態様による穿刺針200の一例を示す。穿刺針200は、図1に関して記載される穿刺針135の態様の一例であってよい。穿刺針200は、体腔の壁を穿刺して、体腔から流体を吸入する、又は体腔内へと造影剤を流し込むように、構成されてよい。穿刺針200は、通常、穿刺針200の近位端部から遠位端部205へと延在する管腔210を伴う、遠位端部205を含んでよい。穿刺針200は、穿刺先端220を伴う遠位部分215を更に含んでよい。
0038
穿刺針200は、図1に関して記載されているように、通常、アクセスカテーテルの管腔内に適合するサイズである管状構造であってよい。場合によっては、穿刺針200の遠位端部205の断面及び穿刺針200の近位端部の断面は、円形であってよい。穿刺針200は、例えば、図1に関して記載されているように、アクセスカテーテルのワーキングチャネルを介して人体にアクセスしてよい。
0039
理解され得るように、穿刺針200の遠位端部205は、任意の数の斜角から形成されて、穿刺先端220を形成してよい。なお、以下で論じられるように、穿刺針200の穿刺先端220は、穿刺針200の外周外側表面から偏移していてもよい。即ち、穿刺先端220は、穿刺針200の中心線に向かって偏向していてよい。そのようなものであるから、穿刺針200は、穿刺針がアクセスカテーテルの体腔を介して前進させられる際に、アクセスカテーテルの内側管腔に引っ掛かることを回避するように構成されてよい。
0040
いくつかの実施例では、穿刺針200の遠位端部205は、芯を抜くことなく組織に貫入するように、尖っていてよい。胆管などの体腔にアクセスする場合、例えば、穿刺針200の穿刺先端220を露出させてよい(例えば、アクセスカテーテルの遠位端部から突出している)。場合によっては、穿刺針200及びアクセスカテーテルは、例えば、図6に関して記載されているように、組織の壁を介して一緒に前進してよい。
0041
以下で論じられるように、穿刺針200は、穿刺針200の近位端部から遠位端部205へと延在する管腔210を更に含んでよい。そのようなものであるから、穿刺針200は、アクセスカテーテルから穿刺針200を取り外すことなく、管腔210を介して造影剤を流し込むように構成されてよい。同様に、穿刺針200は、穿刺針200の管腔210を介して体腔から流体を吸引するように構成されてよい。
0042
穿刺針200は、任意の数の材料、及び材料の組み合わせから作製されてよい。場合に
よっては、穿刺針200の外周外側表面は、低摩擦材料でコーティングされてよい。例えば、低摩擦材料は、パリレンなどの滑らかなコーティングであってよい。穿刺針200は、形状記憶材料を備えてよく、カテーテルが組織部位へと曲がりくねった経路を移動することを可能にする。例えば、形状記憶材料は、ニチノールであってよい。
0043
図3Aは、本開示の態様による、穿刺針300の斜視図を示す。穿刺針300は、組織を穿刺して体腔から流体を吸引するように設計されてよい。穿刺針300は、図2に関して記載される穿刺針200の一例であってよい。種々の実施例によれば、穿刺針300は、図1〜2に関して記載されているように、アクセスカテーテルの管腔から穿刺針300を取り外すことなく、造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。上記のように、穿刺針300は、第1斜角325及び第2斜角330などの、多数の斜角から形成されてよい。穿刺針300は、穿刺先端320を伴う遠位部分315を更に含んでよい。
0044
場合によっては、穿刺針300は、遠位端部305にて、穿刺針300の外周外側表面から偏移する穿刺先端320を含んでよい。穿刺先端320は、第1斜角325、第2斜角330、及びバックカット斜角335により形成されてよい。穿刺針300は、穿刺針300の近位端部から遠位端部305へと延在することができる、管腔310を更に含んでよい。
0045
図3Bは、本開示の態様による、図3Aの穿刺針300の側面図を示す。穿刺針300は、穿刺針300の材料を研磨して穿刺先端320を形成することにより、製造されてよい。以下でより詳細に記載するように、穿刺針300の穿刺先端320を形成するために、遠位端部305は一連の切断を受け得る。
0046
いくつかの実施例では、穿刺針300の遠位端部305は、多数の斜角を含んでよい。例えば、第1斜角325は、穿刺針300の長手方向軸線に対する第1角度により形成されてよい。一例として、第1角度は12度であってよい。第2斜角330は、穿刺針300の長手方向軸線に対する第2角度により形成されてよい。例えば、第2角度は20度であってよい。場合によっては、穿刺先端320は、バックカット斜角335を含んでよい。例えば、バックカット斜角335は、穿刺針300の外周外側表面に対するバックカット角度を形成してよい。バックカット角度は、30度であってよい。第2斜角330及びバックカット斜角335は、穿刺先端320において隣接してよい。場合によっては、バックカット斜角335は、穿刺針300がアクセスカテーテルの管腔を介して前進する際に、穿刺針300がアクセスカテーテルに沿って引っ掛かることを防止し得る。
0047
図3Cは、本開示の態様による、穿刺針300の上面図を示す。場合によっては、第1斜角325は、第1斜角325により生じる端の鋭さを低減させるように加工された部分を含んでよい(例えば、ビードブラスト処理)。第1斜角325の端の鋭さの低減は、組織が切断されず、かつ穿刺針300の管腔310内へと引き込まれないことを確実にする手助けをし得る。
0048
図4Aは、本開示の態様による、穿刺針400の斜視図を示す。穿刺針400は、組織を穿刺して体腔から流体を吸引するように設計されてよい。穿刺針400は、図2に関して記載される穿刺針200の一例であってよい。種々の実施例によれば、穿刺針400は、図1〜2に関して記載されているように、アクセスカテーテルの管腔から穿刺針400を取り外すことなく、造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。上記のように、穿刺針400は、単一の斜角425から形成されてよい。
0049
場合によっては、穿刺針400は、遠位端部405にて、穿刺針400の外周外側表面
から偏移する穿刺先端420を含んでよい。遠位端部405は、単一の斜角425により形成されてよい。場合によっては、遠位部分415は、穿刺針400の部分430において屈曲していてよい。
0050
図4Bは、本開示の態様による、図4Aの穿刺針400の側面図を示す。穿刺針400は、穿刺針400の材料を研磨して穿刺先端420を形成することにより、製造されてよい。以下でより詳細に記載するように、穿刺針400の穿刺先端420を形成するために、遠位部分415は、穿刺針400の材料を熱成形(例えば、曲げ)することにより、形成されてよい。いくつかの実施例では、穿刺針400の遠位部分415は、フーバーチップの一例であってよい。
0051
場合によっては、遠位端部405は、単一の斜角425を含んでよい。例えば、単一の斜角425は、穿刺先端420にて、穿刺針400の非外周外側表面に隣接してよい。場合によっては、穿刺針400の遠位部分415は、穿刺針400の中心線が穿刺先端420と交差するように屈曲していてよい。穿刺針400は、遠位部分415にて穿刺針400を熱成形(例えば、曲げ)して、また次に、穿刺針400の遠位端部405を研磨することにより、形成されてよい。そのようなものであるから、穿刺先端420を形成し、かつ穿刺針400の管腔を露出させてよい。あるいは、穿刺針400は、穿刺針400の遠位部分415を研磨して穿刺先端420を形成し、また次に、穿刺針400の遠位端部405を熱成形(例えば、曲げ)することにより形成されてよい。
0052
図4Cは、本開示の態様による、穿刺針400の上面図を示す。場合によっては、穿刺針400の管腔410は、穿刺針400の近位端部から遠位端部405へと延在してよい。したがって、穿刺針400は、アクセスカテーテルの管腔から穿刺針400を取り外すことなく、管腔410を介して造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。
0053
図5Aは、本開示の態様による、穿刺針500の斜視図を示す。穿刺針500は、穿刺先端520により組織を穿刺して、1つ以上の開口部535を介して流体を吸引するように設計されてよい。穿刺針500は、図2に関して記載される穿刺針200の一例であってよい。種々の実施例によれば、穿刺針500は、図1〜2に関して記載されているように、アクセスカテーテルの管腔から穿刺針500を取り外すことなく、造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。上記のように、穿刺針500は、第1斜角525、第2斜角530、及び第3斜角(図示せず)などの、多数の斜角から形成されてよい。
0054
場合によっては、穿刺針500は、遠位端部505において穿刺先端520を含んでよい。例えば、穿刺先端520は、穿刺針500の中心線と交差してよい。穿刺針500は、穿刺針500の遠位部分515に沿って配置された1つ以上の開口部535を更に含んでよい。開口部535は、穿刺先端520を形成する材料が、穿刺針500の遠位端部505において管腔510を遮断する故に、管腔510への流体のアクセスを提供してよい。組織を穿刺した後、穿刺針500を前方に前進させて開口部535を露出させ、穿刺針500の管腔510を介して流体を吸引してよい。即ち、開口部535を介して造影流体を流し込んでよく、また開口部535を介して体腔から流体を吸引してよい。
0055
図5Bは、本開示の態様による、図5Aの穿刺針500の側面図を示す。穿刺針500は、穿刺針500の材料を研磨して、遠位端部505において穿刺先端520を形成することにより、製造されてよい。いくつかの実施例では、穿刺先端520を形成する材料は、遠位先端505において穿刺針500に取り付けられた異なる構成要素であってよい。
0056
穿刺先端520は、多数の斜角により形成されてよい。例えば、3つの斜角(第1斜角525、第2斜角530、及び第3斜角)は、穿刺針500の長手方向軸線に対する3つの角度を形成し得る。第1斜角525、第2斜角(図示せず)、及び第3斜角(図示せず)は、それぞれ穿刺針500の長手方向軸線に対して15度の角度にあってよい。場合によっては、3つの斜角は、穿刺先端520において互いに隣接している。
0057
穿刺針500は、穿刺針500の遠位部分515に沿って配置された1つ以上の開口部535を更に含んでよい。細長く切り開かれた、又は穴をあけられた開口部535は、穿刺針500の遠位部分515に沿って、及び/又は穿刺針500の外周の周囲にて、任意のパターンにて延在してよい。開口部535はレーザ切断されて、流体が穿刺針500の管腔510内へと通過することを可能にする。開口部535は、穿刺針500の外周外側表面から穿刺針500の管腔510の内側表面へと延在してよい。
0058
場合によっては、穿刺針500は、1つ以上の開口部540を含んでよい。開口部540は、穿刺針500の外周の周囲で均等に、又は不均等に間隙を介し、また穿刺先端520を形成する材料を、穿刺針500の遠位端部505へと結合させる又は別の方法で取り付ける結合点として、使用されてよい。
0059
図5Cは、本開示の態様による、穿刺針500の上面図を示す。場合によっては、遠位端部505は、穿刺針500の近位端部(図示せず)よりも更に大きい直径を含んでよい。例えば、穿刺先端520は、組織を穿刺し、かつ穿刺針500の遠位端部505が、アクセスカテーテル内部で反跳することを防止するように構成されてよい。穿刺針500の本体に沿ったより小さい直径は、穿刺針500の外周外側表面とアクセスカテーテルの内側表面との間を流体が通過する空間を許容するように、構成されてよい。
0060
図6Aは、本開示の態様による、直線状構成におけるアクセスシステム600−aの斜視図を示す。穿刺針135a(極めて細い線にて示す)は、図1〜5に関して記載される穿刺針の一例であってよい。種々の実施例によれば、アクセスシステム600−aは、図1〜5に関して記載されているように、アクセスカテーテル105−aの管腔から穿刺針135−aを取り外すことなく、造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。
0061
システム600−aは、慴動可能にアクセスカテーテル105−aの管腔内に配置された穿刺針135−aを含む。場合によっては、穿刺針135−a及びアクセスカテーテル105−aを一緒に前進して、穿刺針135−aの穿刺先端により体腔の壁を穿刺する。図6A及び6Bに示されるように、アクセスカテーテル105−aの遠位区分130−aから近位方向605にて穿刺針135−aが引き出される際に、アクセスカテーテル105−aの遠位区分130−aは、直線状構成(図6A)から非直線状構成(図6B)へと受動的に移行するように構成されてよい。図1に関して記載されているように、この受動的な移行は、アクセスカテーテル105−aの遠位区分130−aを、予め画定された非直線状の形状へと形状設定することより達成されてよく、これにより、外部束縛力の不在下で(即ち、穿刺針135−aの取り外しの際に)、遠位区分130−aが予め画定された非直線状の形状へと移行し得る。穿刺針135−aの剛性に対する遠位区分130−aの剛性を調整してよく、これにより、穿刺針135−aが遠位区分130−a内にある間に、遠位区分130−aが穿刺針135−aの形状(例えば、直線状)に一致する、と理解され得る。示されるように、遠位区分130−aは、遠位区分130−aに追加の可撓性を付与する複数の開口部190−aを含んでよい。
0062
いくつかの実施例では、臨床医は、穿刺針135−aを近位方向605にて引き込んでよく、これにより、アクセスカテーテル105−aの遠位区分130−aが、(例えば、
図6Bにて示されるように)予め画定された弓状の形状へと曲がりくねる。場合によっては、穿刺針135−aの遠位区分130−aを真直ぐに戻すことを必要とし得る。そのようなものであるから、穿刺針135−aは、次に遠位区分130−aを介して遠位に再前進してよい。上述のように、穿刺針135−aの尖った遠位端部が穿刺針135−aの外側外周表面から偏移している故に、穿刺針135−aは、あらゆる開口部190−aに引っ掛かることなしに遠位に前進し得、また体腔へのアクセス処置が続行し得る。
0063
場合によっては、穿刺針135−aは、アクセスカテーテル105−aから穿刺針135−aを取り外すことなく、造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。このような場合では、流体(例えば、胆汁)が開口部190−aを介して体腔から身体の残部へと漏れる場合がある故に、本構成及び技術は、流体の吸引及び流し込みに対して単独で、アクセスカテーテル105−aの使用に関して有利であり得る。
0064
図6Bは、本開示の態様による、非直線状構成におけるアクセスシステム600−bの斜視図を示す。穿刺針135−a(極めて細い線にて示す)は、図2〜5に関して記載される穿刺針の一例であってよい。種々の実施例によれば、アクセスシステム600−aは、図1〜2に関して記載されているように、アクセスカテーテル105−aの管腔から穿刺針135−aを取り外すことなく、造影剤を流し込み、かつ流体を吸引するために使用されてよい。
0065
本明細書に記載されるように、アクセスカテーテル105−aは、遠位区分130−aの長さに沿って配置される複数の開口部190−aを含んでよい。一般に、開口部190−aは、遠位区分130−aに可撓性を付与し、それにより、本開示の種々の実施例に関連して記載されているように、遠位区分130−aが非直線状の形状へと移行することを可能にする。特定の実施例では、開口部190−aは、アクセスカテーテル105−aの壁の厚み全体にわたって延在する。あるいは、いくつかの、又は全ての開口部190−aは、アクセスカテーテル105−aの壁にわたって部分的のみ貫通し得る。
0066
本開示によれば、開口部190−aのサイズ及び形状、開口部190−aの間隔、並びに開口部190−aのパターンの全長は、管腔アクセス及びガイドワイヤ配置のために有利になり得る特定の特性をもたらすように最適化されてよい。例えば、開口部190−aは、サイズ、形状及び間隔が均一であってよい、又は可撓性、曲率半径、スイープ角度、強度、耐疲労性等を最適化するように、所望により変更されてよい。
0067
ここで、内視鏡的逆行性胆道膵管造影法(ERCP)「ランデブー」処置と称される特定の内視鏡超音波検査下胆道ドレナージ(EUS−BD)処置との関係において、本開示の実施例が記載される。図7に関して、種々の実施例による、膵胆道系内の体腔へのアクセスを提供するためのシステム700が示されている。システム700は、図1〜6のうちの任意のものに関して記載されたシステム又は構成要素の機能性の例である、又はそれを含み得る。膵胆道系の図示の部分は総胆管705を含み、これは胆嚢管735(胆嚢730から排液する)及び総肝管740(肝臓745から排液する)の両方から十二指腸715へと胆汁を排液し、そこで、胆汁は消化中の食物と混ざり、反応する。示されるように、総胆管705は、大十二指腸乳頭を介して十二指腸715内へと排液される前に、ファーテル膨大部710(閉塞されて示されている)において膵管720と結合する。
0068
「ランデブー」技法の下で、臨床医は、胆管が(例えば、内視鏡超音波検査を介して)視覚化され得る位置へと、内視鏡725(例えば、EUS内視鏡)を患者の十二指腸715の管腔内へと前進させてよい。臨床医は、次に、十二指腸715の壁を介して(即ち、経十二指腸的に)、また次に総胆管705の壁を介して、アクセスカテーテル105−aを内視鏡725のワーキングチャネルから前進させることにより、総胆管705にアクセ
スしてよい。図1に関して記載されているように、アクセスカテーテル105−aは、穿刺針135−aの遠位端部をアクセスカテーテル105−aの遠位端部から露出させる(明瞭性のために図示せず)ことにより、十二指腸715の壁及び総胆管705の壁を穿刺してよい。
0069
一度、少なくともアクセスカテーテル105−aの遠位区分が総胆管705内にあると(即ち、胆管705にアクセスすると)、臨床医は、次にアクセスカテーテル105−a内に穿刺針を保持してよく、それにより、図1に関して記載されているように、穿刺針を引き出すことなく、臨床医が吸引法を実施することを可能にする。
0070
アクセスカテーテル105−aが総胆管705内に実際にあることを検証するために、臨床医は、注射器又は陰圧を用いて流体を体腔から吸引し、また次に、吸引された流体が胆汁(又は標的管腔若しくは器官に応じた任意のその他の確認流体)であることを検証してよい。図1〜6に関して記載されているように、臨床医は、穿刺針の管腔を介して流体を吸引してよい。一度、総胆管705内の適切な配置が確認されると、臨床医は、穿刺針を介して総胆管705内へと造影流体(即ち、蛍光透視法又は任意のその他の画像形成法の下で可視の流体)を流し込んで胆管管腔の可視性を高め、かつ胆管705の適切なアクセスカテーテルの挿入を検証してよい。
0071
臨床医は、次に近位端部を介してガイドワイヤ155−aをアクセスカテーテル105−a内へと挿入して、遠位端部に向かって遠位に前進させてよい。臨床医は、次にアクセスカテーテル105−aを回転させることにより、又はアクセスカテーテル105−aの遠位区分を真直ぐにさせる若しくは曲がりくねらせることにより、アクセスカテーテル105−aの遠位端部を操作してよい。記載された「ランデブー」処置の場合には、臨床医は、アクセスカテーテル105−aの遠位端部が、一般に総胆管705の流れの順行性方向(即ち、胆嚢730から十二指腸715までの胆汁の流れの方向)に沿って面するまで、アクセスカテーテル105−aの遠位区分を回転させてよい。なお、臨床医は、可変剛性ガイドワイヤ155−aを前進させることにより、アクセスカテーテル105−aの遠位区分の遠位部分の角度を(即ち、真直ぐにさせる又は曲がりくねらせることにより)調節してよい。
0072
臨床医が、回転又は真直ぐにさせることを介して、アクセスカテーテル105−aの遠位区分を所望の配向へと操作した後に、ガイドワイヤ155−aは、次にアクセスカテーテル105−aの遠位端部から、胆管705を通し、またファーテル膨大部710を横切り、十二指腸715内へと、遠位に前進させられてよい。状況次第では、臨床医は、ガイドワイヤ155−aにわたって、アクセスカテーテル105−aを更に胆管705内へと前進させてよく、これにより、アクセスカテーテル105−aの遠位端部がファーテル膨大部710又は処置される管腔閉塞物により近接して、管腔閉塞物を横切る追加の支持を提供する。ガイドワイヤ155−aがファーテル膨大部710を通過して、十二指腸715内へと十分に進入した場合、「ランデブー」処置が実行されてもよく、ガイドワイヤ155−aを残して、EUS内視鏡725及びシステム700が患者から引き抜かれる。側視内視鏡(例えば、十二指腸内視鏡)を、次に、EUSを定置させたガイドワイヤ155−aに隣接した十二指腸715内へと通過させてよい。十二指腸715内のガイドワイヤ155−aはスネア又は鉗子により把握されて、十二指腸内視鏡を介して引き抜かれる。ガイドワイヤ155−aにわたった総胆管705へのアクセスが、次に反転様式に実行され、また次に標準的ERCP処置(例えば、遮断された管の開放、胆石の粉砕若しくは除去、ステントの挿入、又は内視鏡的括約筋切開)が実行され得る。EUSにより案内される総胆管705への胆管アクセスは、図7にて示されるように、経十二指腸アクセスに限定されない、という点に留意すべきである。例えば、総胆管705へのアクセスは経胃的に達成されてもよく、これにより、アクセスカテーテル105−aは胃壁を通して前進さ
せられ、また胆管系内への進入には肝臓内、肝臓外、又は総胆管705が関与し得る。いくつかの実施例では、システム700は、上述のように「ランデブー」処置を必要とすることなく、胆管705内のアクセス孔を直接介して、総胆管705を直接治療(例えば、順行性ステント送達)するために用いられてよい。
0073
図8を参照すると、システム800は、胃壁を通して膵管720に直接アクセスするために用いられてよい。このような処置は、治療部位(例えば、閉塞症)が、総胆管705及び膵管720が結合する場所から順行的に位置する場合に、有利になり得る。加えて、システム800は、胆嚢730、胆嚢管735、総肝管740、又は膵胆道系内の任意のその他の管又は器官に直接アクセスするために用いられてよい。更に、システム800は、動脈系、気管支系、又は泌尿器系に関連付けられるものなどの、身体内の任意のその他の管腔にアクセスし、かつ治療するために用いられてよい。
0074
図9は、本開示の態様による、体腔にアクセスする方法900のフローチャートを示す。ブロック905では、本方法は、体腔に隣接してアクセスシステムを前進させることを含んでよい。本アクセスシステムは、図1〜6に関して記載されたアクセスシステムの一実施例であってよい。例えば、上述のように、アクセスシステムは、アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔及びアクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置される複数の開口部を備えるアクセスカテーテルを含んでよい。アクセスカテーテルはまた、アクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成された穿刺針を備えてよい。
0075
区画910では、本方法は、穿刺針及びアクセスカテーテルを共に前進させることにより、穿刺針の穿刺先端を用いて体腔の壁を刺し通すことを含んでよい。穿刺先端は、図2〜5に関して記載された穿刺先端のいずれかの一実施例であってよい。例えば、上述のように、穿刺針は、穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、アクセスカテーテルの遠位端部から突出するように構成されている、穿刺針の遠位端部における穿刺先端とを、備えてよい。例えば、上述のように、穿刺先端は、穿刺針の外周外側表面から偏移していてもよい。
0076
図10は、本開示の態様による、体腔にアクセスする方法1000のフローチャートを示す。区画1005では、本方法は、体腔に隣接してアクセスシステムを前進させることを含んでよい。本アクセスシステムは、図1〜6に関して記載されたアクセスシステムの一実施例であってよい。例えば、上述のように、アクセスシステムは、アクセスカテーテルの近位端部から遠位端部へと延在する管腔及びアクセスカテーテルの遠位部分に沿って配置される複数の開口部を備えるアクセスカテーテルを含んでよい。アクセスカテーテルはまた、アクセスカテーテルの管腔内に適合するように構成された穿刺針を備えてよい。
0077
区画1010では、本方法は、穿刺針及びアクセスカテーテルを共に前進させることにより、穿刺針の穿刺先端を用いて体腔の壁を刺し通すことを含んでよい。穿刺先端は、図2〜5に関して記載された穿刺先端のいずれかの一実施例であってよい。例えば、上述のように、穿刺針は、穿刺針の近位端部から遠位端部へと延在する管腔と、アクセスカテーテルの遠位端部から突出するように構成されている、穿刺針の遠位端部における穿刺先端とを、備えてよい。例えば、上述のように、穿刺先端は、穿刺針の外周外側表面から偏移していてもよい。
0078
区画1015では、本方法は、穿刺針の管腔を介して、体腔から流体を吸引することを含んでよい。区画1020では、穿刺針の管腔を介して、造影流体を流し込むことを含んでよい。
0079
これらの方法は可能な実施形態を記載しており、また動作及び工程は再編成される、又
は別の方法で変更されてもよく、これにより、その他の実施形態も可能である、という点に留意すべきである。いくつかの実施例では、2つ以上の態様を組み合わせてもよい。例えば、本方法のそれぞれの態様は、その他の方法の工程若しくは態様、又は本明細書に記載されるその他の工程若しくは技術を含んでよい。
0080
本明細書における記載は、当業者が本開示を作製すること、又は用いることを可能にするために提供される。本開示に対する種々の変更は当業者に容易に明らかとなり、また本明細書において定義されている一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、その他の変形形態にも適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に記載される実施例及び設計に限定されないが、本明細書に開示されている原理及び新規の特徴と矛盾しない最も広い範囲を与えられる。
0081
本開示のいくつかの実施例が本明細書において説明され、図解されたが、当業者であれば、本明細書に記載される機能を実行する、又は結果、若しくは利点のうちの1つ以上を得るための種々のその他の手段又は構造に容易に想到することになり、このような変形形態又は変更のそれぞれは、本開示の範囲内に含まれると見なされる。より一般的には、当業者であれば、本明細書に記載される全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示であることを意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、又は構成は、本開示の教示が用いられる特定の適用物又は適用物群に依存することになることを、容易に理解するであろう。
0082
当業者であれば、本明細書に記載される本開示の特定の実施例の多くの等価物を認識する、又は慣例の実験を用いるにすぎないことを、確認することができるであろう。したがって、上述の実施例は実施例のみの目的で提示されており、また添付の特許請求の範囲及びそれらと均等であるものの範囲内において、具体的に説明されかつ特許請求されているものとして以外の方法で、本開示が実施され得ることが理解されるべきである。本開示は、本明細書に記載される各個々の特徴、システム、物品、材料、キット、又は方法に関する。加えて、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット、又は方法のいかなる組み合わせも、このような特徴、システム、物品、材料、キット、又は方法が相互に矛盾しない限り、本開示の範囲内に含まれる。
0083
本明細書で定義され使用された全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれた文献内での定義、又は定義された用語の通常の意味にわたって制御される、と理解されるべきである。
0084
不定冠詞「a」及び「an」は、本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合、特に明確に異議を唱えない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。また、本明細書で使用する場合、特許請求の範囲を含めて、項目のリスト(例えば、「〜のうち少なくとも1つの(at least one of)」又は「1つ以上の(one or more)」などの語句により前置きされる項目のリスト)内で使用される場合の「又は(or)」は、包括的リストを示し、これにより、例えば、A、B、又はCのうちの少なくとも1つのリストは、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(即ち、AかつBかつC)を意味する。