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技術 香辛料様香味増強用組成物

出願人 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
発明者 前川奈都美
出願日 2018年11月7日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-209534
公開日 2019年7月11日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 2019-110896
状態 未査定
技術分野 調味料
主要キーワード ppm質量 アブソリュート方式 柑橘系植物 メルカプトオクチル ナスタチウム フェネチルイソチオシアネート カレープラント ジンギベレン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月11日)のものです。
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課題

香辛料香味を増強するための組成物及び香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物の香味増強方法を提供する。

解決手段

組成物に下記一般式(1)で表される化合物を含有させることで香辛料様香味を増強させる。

化1

[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]

概要

背景

香辛料は、飲食品等に対して風味香味を与えることを目的として広く用いられている。香辛料には、スパイスハーブが含まれ、多種の素材が知られている。

飲食品中の香辛料には、独特香り呈味があるが、加熱等の加工方法調理方法経時変化等により、その繊細な香味が低減されることがある。そこで、飲食品中の香辛料の香味を増強するための技術が開発されてきている。

特許文献1では、紅茶抽出物風味向上剤としてカレーシチュー等の調理食品に添加することで、カレー等の調理食品に含まれているスパイス感や風味の香り立ちが増強され、さらに風味の濃厚感が付与されることが記載されている。

概要

香辛料様香味を増強するための組成物及び香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物の香味増強方法を提供する。組成物に下記一般式(1)で表される化合物を含有させることで香辛料様香味を増強させる。 [式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]なし

目的

本発明は、香辛料様香味の増強に優れた手段を提供することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記一般式(1)で表される化合物を含有する、香辛料香味増強用組成物。[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]

請求項2

前記香味増強が、前記香辛料様香味へのフレッシュ感の付与である、請求項1に記載の香辛料様香味増強用組成物。

請求項3

前記フレッシュ感が、香辛料の本来の香味、香辛料を噛んだ時の香味、香辛料の辛味、及び香辛料の刺激感からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の香辛料様香味増強用組成物。

請求項4

前記香辛料がサンショウである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の香辛料様香味増強用組成物。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の香辛料様香味増強用組成物を有効量含有する、可食組成物

請求項6

前記化合物が、前記可食組成物全量に対して、0.0001ppb〜1000ppmの濃度範囲で添加される、請求項5に記載の可食組成物。

請求項7

下記一般式(1)で表される化合物を、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物に含有させる工程を含む、可食組成物の香味増強方法。[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]

請求項8

前記香味増強が、前記香辛料様香味へのフレッシュ感の付与である、請求項7に記載の可食組成物の香味増強方法。

請求項9

前記フレッシュ感が、香辛料の本来の香味、香辛料を噛んだ時の香味、香辛料の辛味、及び香辛料の刺激感からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の可食組成物の香味増強方法。

請求項10

前記香辛料がサンショウである、請求項7〜9のいずれか1項に記載の可食組成物の香味増強方法。

技術分野

0001

本発明は、香辛料香味を増強するための組成物及び香味増強方法に関する。

背景技術

0002

香辛料は、飲食品等に対して風味や香味を与えることを目的として広く用いられている。香辛料には、スパイスハーブが含まれ、多種の素材が知られている。

0003

飲食品中の香辛料には、独特香り呈味があるが、加熱等の加工方法調理方法経時変化等により、その繊細な香味が低減されることがある。そこで、飲食品中の香辛料の香味を増強するための技術が開発されてきている。

0004

特許文献1では、紅茶抽出物風味向上剤としてカレーシチュー等の調理食品に添加することで、カレー等の調理食品に含まれているスパイス感や風味の香り立ちが増強され、さらに風味の濃厚感が付与されることが記載されている。

先行技術

0005

特開2006−34146号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、香辛料様香味を増強できる、更なる技術の開発が求められている。

0007

よって、本発明は、香辛料様香味の増強に優れた手段を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、下記式1で表される化合物が、香辛料様香味を顕著に増強できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0009

すなわち、本発明は、下記に掲げる香辛料様香味増強用組成物を提供する。
項1.
下記一般式(1)で表される化合物を含有する、香辛料様香味増強用組成物。



[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]
項2.
前記香味増強が、前記香辛料様香味へのフレッシュ感の付与である、項1に記載の香辛料様香味増強用組成物。
項3.
前記フレッシュ感が、香辛料の本来の香味、香辛料を噛んだ時の香味、香辛料の辛味、及び香辛料の刺激感からなる群より選択される少なくとも1種である、項2に記載の香辛料様香味増強用組成物。
項4.
前記香辛料がサンショウである、項1〜3のいずれか1項に記載の香辛料様香味増強用組成物。
項5.
項1〜4のいずれか1項に記載の香辛料様香味増強用組成物を有効量含有する、可食組成物
項6.
前記化合物が、前記可食組成物全量に対して、0.0001ppb〜1000ppmの濃度範囲で添加される、項5に記載の可食組成物。

0010

また、本発明は、下記に掲げる可食組成物の香味増強方法を提供する。
項7.
下記一般式(1)で表される化合物を、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物に含有させる工程を含む、可食組成物の香味増強方法。



[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]
項8.
前記香味増強が、前記香辛料様香味へのフレッシュ感の付与である、項7に記載の可食組成物の香味増強方法。
項9.
前記フレッシュ感が、香辛料の本来の香味、香辛料を噛んだ時の香味、香辛料の辛味、及び香辛料の刺激感からなる群より選択される少なくとも1種である、項8に記載の可食組成物の香味増強方法。
項10.
前記香辛料がサンショウである、項7〜9のいずれか1項に記載の可食組成物の香味増強方法。

発明の効果

0011

香辛料が本来有する香味を増強させることができる組成物及び香味増強方法を提供することが可能となる。

0012

[香辛料様香味増強用組成物]
本発明は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する、香辛料様香味増強用組成物に関する。



[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]

0013

式(1)中、Rは、炭素数1〜10であり、置換されていてもよい直鎖状又は分岐アルキレン基を表す。
直鎖状のアルキレン基として、具体的には、メチレン基エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基等が挙げられる。

0014

分岐状のアルキレン基として、具体的には、イソプロピレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、tert−ペンチレン基、イソヘキシレン基、sec−ヘキシレン基、tert−ヘキシレン基、イソヘプチレン基、sec−ヘプチレン基、tert−ヘプチレン基、イソオクチレン基、sec−オクチレン基、tert−オクチレン基、イソノニレン基、sec−ノニレン基、tert−ノニレン基、イソデシレン基、sec−デシレン基、tert−デシレン基等が挙げられる。

0015

上記の直鎖状又は分岐状のアルキレン基において、1又は2以上の水素原子が、炭素数1〜5のアルキル基で置換されていてもよい。炭素数1〜5のアルキル基として、具体的には、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基等が挙げられる。上記の直鎖状又は分岐状のアルキレン基において、1又は2以上の水素原子が、炭素数1〜5のアルキル基で置換されていている場合であっても、Rの炭化水素基における炭素数の合計数は1〜10であり、1〜8が好ましく、2〜6がより好ましく、4〜6が特に好ましい。

0016

これらのなかでも、直鎖状又は分岐状アルキレン基は、メチレン基、エチレン基又はn−プロピレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基又はn−プロピレン基において、1又は2以上の水素原子が、炭素数1〜5のアルキル基で置換されている構造がより好ましく、メチレン基、エチレン基又はn−プロピレン基において、1又は2以上の水素原子が、炭素数1〜3のアルキル基で置換されている構造が更に好ましく、メチレン基、エチレン基又はn−プロピレン基における、メルカプト基が結合する炭素原子において、1又は2以上の水素原子が、炭素数1〜3のアルキル基で置換されている構造が特に好ましく、メチレン基、エチレン基又はn−プロピレン基における、メルカプト基が結合する炭素原子において、1又は2の水素原子が、炭素数1〜3のアルキル基で置換されている構造が最も好ましい。

0017

このような一般式(1)で表される化合物の具体例としては、3−メルカプトヘキシルアセテート、4−メルカプト−4−メチル2−ペンタノン、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテート、3−メルカプトブチルアセテート、3−メルカプトヘプチルアセテート、3−メルカプトオクチルアセテート、3−メルカプト−2−ブタノン、3−メルカプト−2−ペンタノン、3−メルカプト−2−ヘキサノン、3−メルカプト−4−メチル−2−ヘキサノン、及び4−メルカプト−4−メチル−2−ヘキサノンからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの具体例の中でも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、3−メルカプトヘキシルアセテート、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノン、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテート、3−メルカプトブチルアセテート、3−メルカプトヘプチルアセテート、3−メルカプトオクチルアセテート、3−メルカプト−2−ブタノン、及び、3−メルカプト−2−ペンタノンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、3−メルカプトヘキシルアセテート、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノン、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテート、3−メルカプトブチルアセテート、3−メルカプトヘプチルアセテート、及び、3−メルカプトオクチルアセテートからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、3−メルカプトヘキシルアセテート、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノン、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテート、及び、3−メルカプトブチルアセテートからなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましく、3−メルカプトヘキシルアセテート、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノン、及び、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテートからなる群より選択される少なくとも1種が特に好ましい。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。

0018

一般式(1)で表される化合物は、合成して用いても良く、一般に流通している市販製品を利用することが可能であり、具体的には、「3−メルカプトヘキシルアセテート」(東京化成工業株式会社製)、「4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノン」(AXXENCE AROMATIGMBH社製)、「3−メルカプトブチルアセテート」(シグマアルドリッチ社製)等が例示できる。

0019

限定はされないが、本発明の香辛料様香味増強用組成物は、典型的には、香辛料自体に対して用いることにより、香辛料が有する本来の香味を増強することが可能となる。

0020

本明細書において、香辛料様香味には、香辛料自体だけではなく、香辛料抽出物、香辛料中の香味成分、及び香味成分の合成品から生ずる香味も含まれる。本明細書においては、香辛料自体、香辛料抽出物、香辛料中の香味成分、及び香味成分の合成品を、香辛料様香味を生じる成分と呼ぶ。また、香辛料様香味は、1種の成分に由来するものに限られず、2種以上の成分に由来するものであってもよい。

0021

本発明の香辛料様香味増強用組成物は、単独で飲食品に添加することもできるが、香辛料様香味を生じる成分と任意に組み合わせて、飲食用の香辛料様香味増強用組成物として使用することもできる。

0022

本明細書において、香辛料とは、食品に特別な風味を与えることを目的とし、比較的少量使用される種々の植物の風味または芳香性の葉、樹皮、根、根茎、花、、種子、果実、又は果皮をいう。また、香辛料は、食品に風味付けの目的で使用されるスパイス、及び食品に風味付けの目的で薬味として使用されるハーブに大別される。また、香辛料のうち、主に辛みを与えるものとして辛辣性香辛料が利用され、主に香りを与えるものとして、芳香性香辛料が利用される。

0023

また、スパイスとは、食品に風味付けの目的で比較的少量使用される種々の植物由来の芳香性樹皮、根、根茎、蕾、種子、果実、または果皮をいう。スパイスは、食用可能である限り限定はされないが、具体的には、アサの種子、アサフェチダの根、アサフェチダの根茎、アジョワンの種子、アニスの種子、ウイキョウの種子、ウコンの根、ウコンの根茎、オールスパイスの果実、オールスパイスの未成熟果実、オレンジの果皮、ガジュツの根、ガジュツの根茎、カショウの果皮、カショウの果実、カショウの未成熟果実、カシアの樹皮、カフアライムの果実、カフィアライムの未成熟果実、ガランガルの根、ガランガルの根茎、カルダモンの種子、カルダモンの果実、カルダモンの未成熟果実、カンゾウの根、カンゾウの根茎、キャラウェイの種子、クチナシの果実、クミンの種子、クローブの蕾、ケシの種子、ケーパーの蕾、コショウ黒コショウを含む)の果実、コショウ(黒コショウを含む)の未成熟果実、ごまの種子、コリアンダーの種子、サフランめしべ、サンショウの果実、サンショウの未成熟果実、シソの種子、シナモンの樹皮、ジュニパーベリーの果実、しょうが、スターアニスの果実、スターアニスの未成熟果実、西洋わさびセロリの種子、タマリンドの果実、ディルの種子、とうがらし、ナツメグの種子の、ナツメグの種皮メースをいう。)、ニジェラの種子、ニンニクバジルの種子、パセリの種子、バニラの果実、バニラの未成熟果実、パプリカパラダイスグレインの種子、バラの果実(ローズヒップをいう。)、フェネグリークの種子、ピンクペッパーの果実、マスタードの種子、みかんの果皮、ゆずの果皮、レモンの果皮、ロングペッパーの果実、ロングペッパーの未成熟果実及びわさびの根茎等が挙げられる。

0024

また、ハーブとは、食品に風味付けの目的で薬味として比較的少量使用される種々の主に草本植物の葉、茎、根及び花からなり、生のまま、または乾燥したものが使用されるものをいう。ハーブは、食用可能である限り限定はされないが、具体的には、アニスの葉、アニスの茎、アンゼリカ、ウイキョウの葉、ウイキョウの茎、エシャロットオレガノ、カフィアライムの葉、カモミールカレープラントカレーリーフキャットニップ、キャラウェイの葉、キャラウェイの茎、クレソン、コリアンダーの葉、コリアンダーの茎、サッサフラスサボリー、サラダバーネット、サンショウの花、サンショウの葉、シソの葉、シソの花穂ジャスミンステビアスペアミントセージ、セロリの葉、セロリの茎、センテッドゼラニウム、ソレル、タイムタデタマネギタラゴンダンディライオンチャイブ(あさつきを含む。)、チャービル、ディルの葉、ディルの茎、ドクダミナスタチウムニガヨモギ、にら、ハイビスカス、バジルの葉、バジルの茎、パセリの葉、パセリの茎、ハッカ、バラの花(ローズをいう。)、ヒソップペパーミントベルガモットホースミント、ボリジ、マーシュ、マスタードの葉、マスタードの茎、マジョラムミョウガ、ヤロウユーカリプタスヨモギラベンダーリンデンルッコラルバーブレモングラスレモンバームレモンバーベナローズマリーローレル、わさびの葉及びわさびの葉柄等が挙げられる。

0025

これらの香辛料のなかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、植物由来の芳香性種子、果実又は果皮であることが好ましく、ミカン科に属する植物由来であることがより好ましく、サンショウ、カショウ、ミカン、ゆず、カフィアライム、及びカレーリーフからなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましく、サンショウの果実、サンショウの未成熟果実、サンショウの花、サンショウの葉、カショウの果皮、カショウの果実、カショウの未成熟果実、みかんの果皮、ゆずの果皮、カフィアライムの果実、カフィアライムの未成熟果実、及びカレーリーフからなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましく、サンショウの果実、サンショウの未成熟果実、サンショウの花、サンショウの葉、カショウの果皮、カショウの果実、カショウの未成熟果実、みかんの果皮、及びゆずの果皮からなる群より選択される少なくとも1種であることが最も好ましい。

0026

本明細書において、香辛料抽出物は、香辛料の原材料となる植物の全体あるいは必要部位などから抽出した粗抽出物そのままであっても、更にそれを精製処理したものでもあっても良く、濃縮処理したものであっても良い。また、香辛料抽出物は、市販品であっても良い。香辛料抽出物を得る方法としては、特に限定されず、公知の抽出法精製方法濃縮方法合成方法乾燥粉末化方法等が採用される。

0027

抽出方法としては、例えば、香辛料の植物自体を、水、熱水有機溶媒、またはこれらの混合溶液有機溶媒水溶液)で抽出する方法が挙げられる。使用できる有機溶媒としては、石油エーテルn‐ヘキサントルエンジクロロエタンクロロホルムエーテル酢酸エチルアセトンメタノールエタノールプロパノールブタノールエチレングリコールプロピレングリコールブチレングリコール等が挙げられる。

0028

また、香辛料の植物自体を水蒸気蒸留することにより、エッセンシャルオイル精油)として用いることも可能である。また、エッセンシャルオイルを含水エタノール等で処理することにより、エッセンスとして用いることも可能である。また、香辛料の植物自体をアセトン、アルコール、エーテル、プロピルアルコール、n‐ヘキサン等の揮発性溶媒を用いて抽出し、溶媒を常圧もしくは減圧下で留去することにより、オレオレジンとして用いることも可能である。

0029

香辛料抽出物は、液状で使用してもよいが、必要に応じて、減圧乾燥凍結乾燥噴霧乾燥等の乾燥処理を行い、液体分を低減又は除去することにより、濃縮液状、半固形状固形状、又は粉末状にしたものを使用してもよい。

0030

香辛料抽出物は、食用可能である限り限定はされないが、具体的には、アサの種子、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジの果皮、カショウ、カシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェイ、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシの種子、ケーパー、コショウ(黒コショウを含む)、ごま、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット(エシャロット)、ジャンブー、ジュニパーベリー、しょうが、スターアニス、スペアミント、西洋わさび、セロリ、ソレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、とうがらし、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、マジョラム、ミョウガ、ユーカリプタス、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、わさびなどから得られる香辛料抽出物等が挙げられる。

0031

これらの香辛料抽出物のなかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、サンショウ、カショウ、及びカレーリーフからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、サンショウ及びカショウからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。

0032

本明細書において、香味成分とは、香味(香りまたは味)を形成し得るものであればよく、香辛料特有の香味に寄与する物質又はその類縁体をいう。

0033

香味成分は、上述した成分以外であっても、食用可能である限り限定はされない。香味成分としては、具体的には、α−サンショオール、β−サンショオール、サンショアミド、スピラントールなどのアミド辛味物質カプサイシンジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、バニリルペラゴアミドなどのカプサイシン類ピペリン、イソピペリン、イソシャビシン、シャビシン、ピペラニン、ピペリジンなどのピペリン類ジンゲロンショーガオールジンゲロールなどのジンゲロール類アリルイソチオシアネート、β−フェネチルイソチオシアネート、6−メチルチオヘキシルイソチオシアネート、ω−ペンテニルイソチオシアネート、p−ヒドロキシベンジルイソチオシアネート、4−メチルチオブテニルイソチオシアネート、ブチルイソチオシアネートなどのイソチオシアネート類;(−)−ポリゴジアールなどのポリゴジアール類等が挙げられる。さらに、香味成分としては、4−(L−メントキシメチル)−2−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(L−メントキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(L−メントキシメチル)−2−(3’−エトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、アルカン酸バニリルアミド(アルカン酸の炭素数が7〜12)、バニリンアルキレングリコールアセタールアルキレンの炭素数が3〜6)、エチルバニリンアルキレングリコールアセタール(アルキレンの炭素数が3〜6)、メントールメントンカンファープレゴールイソプレゴールシネオール、3−L—メントキシプロパン—1,2—ジオール、N—アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−L—メントキシ−2−メチルプロパン—1,2—ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−L−メントキシエタン−1−オール、3−L−メントキシプロパン−1−オール、4−L−メントキシブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、2−(2−L−メンチルオキシエチル)エタノール、グリオキシル酸メンチル、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、2−ピロリドン−5−カルボン酸メンチル、コハク酸モノメンチル、コハク酸モノメンチルのアルカリ金属塩、コハク酸モノメンチルのアルカリ土類金属塩バニリルエチルエテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、バニリルブチルエーテル、バニリルブチルエーテル酢酸エステル、4−(L−メントキシメチル)−2−フェニル−1,3−ジオキソラン、4−(L−メントキシメチル)−2−(2’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(L−メントキシ−メチル)−2−(4’メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(L−メントキシメチル)−2−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、ノニル酸バニリルアミドカビシン等が挙げられる。さらに、香味成分としては、例えば、アセトアルデヒドアセト酢酸エチルアセトフェノンアネトールアニスアルデヒド、(3−アミノ−3−カルボキシプロピルジメチルスルホニウム塩化物、α−アミルシンナムアルデヒドアントラニル酸メチルアンモニウムイソバレレートイオノンイソアミルアルコールイソオイゲノールイソ吉草酸イソ吉草酸イソアミルイソ吉草酸エチルイソキノリンイソバレルアルデヒドイソブタノールイソブチルアルデヒドイソプロパノール、イソペンチルアミンイソ酪酸、イソ酪酸エチル、インドール及びその誘導体γ−ウンデカラクトンエステル類、2—エチル—3,5—ジメチルピラジン及び2—エチル—3,6—ジメチルピラジン及びそれらの混合物、エチルバニリン、2−エチルピラジン、3−エチルピリジン、2—エチル—3—メチルピラジン、2—エチル—5—メチルピラジン、2−エチル−6−メチルピラジン、5−エチル−2—メチルピリジンエーテル類オイゲノールオクタナールオクタノールオクタン酸エチルカルボンギ酸イソアミルギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、クエン酸三エチル、クミンアルデヒドケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチルケトン類ゲラニアールゲラニオール酢酸酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル酢酸シクロヘキシル酢酸シトロネリル酢酸シンナミル酢酸テルピニル酢酸フェネチル酢酸ブチル酢酸ベンジル酢酸ボルニル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリルサリチル酸メチルジアセチル、2,3−ジエチルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラールシトロネラールシトロネロール、1,8−シネオール、ジヒドロアクチンジオライド脂肪酸類脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類ジメチルスルフィド、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピリジン、(Z)−ジャスモンシンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、ディルエーテル、デカナール、(E)−2−デセナールデカノールデカン酸エチル、5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン、2,3,5,6—テトラメチルピラジンテルピネオールオシメン、β−カリオフィレンサビネンジンギベレンセリネンリモネンピネンフェランドレンミルセンターピネン、ターピノレン、α−フムレンテルペン系炭化水素類、2,3,5‐トリメチルピラジンネラールネロールネロリドールノナナール、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノンバレルアルデヒドヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、4−ビニルグアイアコールピペロナールフェニルアセトアルデヒドフェニルエチルアルコールフェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェネチルアミンフェノールエーテル類、フェノール類、ブタノール、ブチルアミンブチルアルデヒドフルフラール及びその誘導体、プロパノール、プロピオンアルデヒドプロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチルプロピオン酸ベンジルヘキサナール、(Z)−3−ヘキセナール、(Z)−3−ヘキセノールヘキサン酸ヘキサン酸アリルヘキサン酸エチルヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒドベンジルアルコールベンズアルデヒド2−ペンタノール、(E)−2−ペンテナール、1−ペンテン−3−オール、芳香族アルコール類芳香族アルデヒド類d−ボルネオールマルトール、N—メチルアントラニル酸メチル、5—メチルキノキサリン、6−メチルキノリン、5−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピラジン、1−メチルナフタレン、メチルβ—ナフチルケトン、2−メチルピラジン、上記以外のピラジン類、上記以外のピリジン類メチオナール、2—メチルブタノール、2−メチルブチルアルデヒド、(E)−2−メチル−2−ブテナール、3−メチル−2−ブテナール、3−メチル−2−ブテノール、2−メチル酪酸、2−メチル酪酸エチル、2−メチル酪酸メチル、N−メチルアントラニル酸メチル、酪酸酪酸イソアミル酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル酪酸ブチルラクトン類リナロール等が挙げられる。

0034

香味成分のなかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、アミド系辛味物質、カプサイシン類、ピペリン類、及びイソチオシアネート類からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、アミド系辛味物質がより好ましく、α−サンショオール、β−サンショオール、サンショアミド、及び、スピラントールからなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましい。

0035

本発明において、香味の増強は、上記香辛料様香味へのフレッシュ感の付与であり得る。ここで、本明細書において、香辛料の「フレッシュ感」とは、生の香辛料が有する新鮮な香味をいう。

0036

また、上記フレッシュ感は、香辛料の本来の香味、香辛料を噛んだ時の香味、香辛料の辛味、及び香辛料の刺激感からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。

0037

本発明の香辛料様香味増強用組成物は、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物に有効量含有させることにより利用され得る。可食組成物としては、特に限定されず、経口摂取される組成物(経口用組成物)であってもよく、口腔内利用される組成物(口腔用組成物)であってもよい。限定はされないが、可食組成物には、典型的には、医薬品、医薬部外品医薬組成物)、飲食品(飲食品組成物)又は食品添加物として調製することができる。飲食品としては、動物へ与える飼料であってもよい。

0038

本発明において、可食組成物全量に対する一般式(1)で表される化合物の添加量含有量)は、他の成分の種類やその含有量、用いられる形態等により適宜調整され、特に制限されない。一般式(1)で表される化合物の添加量は、例えば、可食組成物全量に対して、0.0001ppb〜1000ppmの濃度範囲が挙げられ、好ましくは0.0002ppb〜10ppm、より好ましくは0.0005〜100ppb、更に好ましくは0.001〜10ppb、特に好ましくは0.002〜2.5ppbである。

0039

本発明において、香辛料又は香辛料抽出物(固形分換算)と、一般式(1)で表される化合物との含有比率は、本発明の効果を奏する限りにおいて限定はされないが、可食組成物中の香辛料又は香辛料抽出物(固形分換算)1質量部に対して、一般式(1)で表される化合物が、0.001〜100000ppm質量部とすることができる。

0040

本発明の香辛料様香味増強用組成物を可食組成物に調製する場合、さらに疎水性物質を含有していてもよい。このような疎水性物質としては、好ましくは食品、医薬品、または医薬部外品で用いられるもの、より好ましくは経口的に用いられることが可能な(可食性)疎水性物質であれば特に制限されない。

0041

疎水性物質は、具体的には、オレンジ、ライム、レモン及びグレーフルーツなどの柑橘系植物等の基原植物から得られる各種精油、ペパー、シンナモン及びジンジャーなどの基原植物からオレオレジン方式で得られるオレオレジン、ジャスミンやローズなどの基原植物からアブソリュート方式で得られるアブソリュート、その他、合成香料化合物、及び油性調香料組成物などの油性香料;β-カロチンパプリカ色素リコピンパーム油、カロチン、アスタキサンチンドナリエラカロチン及びニンジンカロチンなどの油性色素ビタミンA,D,E及びKなどの油溶性ビタミンドコサヘキサエン酸エイコサペンタエン酸、及びγ−リノレン酸などの多価不飽和脂肪酸大豆油菜種油コーン油植物性ステロール及び魚油などの動植物油脂;SAIB(Sucrose acetate isobutyrate:ショ糖酢酸イソ酪酸エステル)、エステルガム(Glycerol Triabietate Ester:トリアエチンエステル)または炭素数6〜12の中鎖トリグリセライドなどの加工食品用油脂及びこれら可食性油性材料の任意の混合物を例示することができる。

0042

経口用組成物としては、特に限定されないが、好ましくはシロップ剤散剤顆粒剤等が挙げられる。また、口腔用組成物としては、特に限定されないが、口内清涼剤又は口臭除去剤トローチ剤スプレー剤噴霧剤液剤)、洗口剤、うがい剤、歯磨き等の医薬品または医薬品部外品が挙げられる。

0043

飲食品組成物としては、特に限定されないが、好ましくは、果実及び/又は野菜原料とする果実及び/又は野菜系飲料;乳含有飲料清涼飲料水コーヒー含有飲料茶系飲料炭酸飲料アルコール含有飲料などの飲料組成物一般;これら飲料組成物一般を調製するための濃縮飲料粉末飲料ヨーグルトゼリープリン及びムース等のデザート類;ケーキ、クラッカービスケットパイ饅頭等といった洋菓子及び和菓子を含む焼菓子や蒸菓子等の菓子類米菓スナック類アイスクリームシャーベット等の冷菓並びに氷菓チューインガムハードキャンディ、ヌガーキャンデー、ゼリービーンズ、等を含む糖菓一般;果実フレーバーソースチョコレートソースを含むソース類バタークリームフラワーペーストホイップクリーム等のクリーム類イチゴジャムマーマレード等のジャム菓子パン等を含むパン焼き肉焼き鳥、鰻蒲焼き等に用いられるタレトマトケチャップ、ソース、麺つゆ等の調味料一般;蒲鉾等の練り製品ソーセージ等の食肉加工品レトルト食品漬け物佃煮珍味惣菜並びに冷凍食品等を含む農畜水産加工品を広く例示することができる。

0044

飲料組成物として上記果実及び/又は野菜系飲料には、例えば果実飲料果実ジュースオレンジジュース、うんしゅうみかんジュース、グレープフルーツジュース、レモンジュース、りんごジュース、ぶどうジュース、パインアップルジュースももジュース、果実ミックスジュース果粒入り果実ジュース、果実・野菜ミックスジュース、果汁入り飲料野菜汁ジュース等が含まれる。

0045

飲料組成物として上記乳含有飲料には、加工乳コーヒーやフルーツ等を含有する乳飲料乳酸菌飲料ドリンクヨーグルト乳清飲料、希釈用乳清飲料等が含まれる。

0046

飲料組成物として上記清涼飲料水には、スポーツドリンクニアウォーター機能性飲料、その他清涼飲料ドリンクスープ、ぜんざいドリンク、しるこドリンク、甘酒ゼリー飲料味噌汁ココアチョコレートドリンク豆乳など)等が含まれる。

0047

飲料組成物として上記コーヒー含有飲料は、コーヒー豆を原料とした飲料であり、その他の成分として、糖類、乳製品乳化された食用油脂、またはその他の可食物などを含有するものであってもよい。例えば、コーヒー、コーヒー飲料、コーヒー入り清涼飲料水および乳飲料等が含まれる。

0048

飲料組成物として上記茶系飲料は、不発酵茶緑茶煎茶番茶、ほうじ玄米茶、抹茶、玉緑茶、玉露等)に限らず、半発酵茶(烏龍茶等)、発酵茶紅茶等)等、各種茶葉から抽出された抽出物を原料とした飲料をいう。

0049

飲料組成物として上記炭酸飲料は、炭酸を含有する飲料であり、例えば、社団法人日本農林規格協会(JAS)で定められた炭酸飲料が挙げられる。具体的には、コーラサイダー、ジンジャーエール、メロンソーダ炭酸水、栄養ドリンクといった炭酸を含有する飲料や、ビール発泡酒等の炭酸を含有する飲料を挙げることができる。

0050

飲料組成物として上記アルコール含有飲料は、アルコールを含有する飲料であり、例えば、酒法上の「酒」を指すアルコール飲料が挙げられる。具体的には、清酒類(清酒、合成清酒)、焼酎、ビール、果実酒類果実酒梅酒などの甘味果実酒)、ウイスキー
(ウイスキー、ブランデー)、スピリッツ類(スピリッツ)、リキュール類雑酒(発泡酒、粉末酒、その他の雑酒)、その他の醸造酒などを挙げることができる。当該アルコール含有飲料には、発泡酒等のように炭酸とアルコールの両方を含む飲料も含まれる。アルコールを含有する飲料のアルコール度数は、好ましくは、飲料中アルコール含量が1度以上、好ましくは1〜20度であることが望ましい。

0051

特に、本発明は、可食組成物のなかでも、加熱殺菌等の処理がなされるもの、保存期間の長いものでは、香辛料様香味が低減されている場合があるため、有用である。

0052

[可食組成物の香味増強方法]
また、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物を、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物に含有させる工程を含む、可食組成物の香味増強方法に関する。



[式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは0又は1]

0053

本発明の可食組成物の香味増強方法において、香辛料様香味を生じる成分の種類、可食組成物の種類、一般式(1)で表される化合物の種類やその含有量(添加量)は、上述した香辛料様香味増強用組成物の項目の記載に準じる。

0054

香味増強方法は、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物に対して、前記香辛料様香味へのフレッシュ感を付与する方法とすることもできる。また、香味増強方法は、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物に対して、香辛料の本来の香味を付与する方法、香辛料を噛んだ時の香味を付与する方法、香辛料の辛味を付与する方法、及び香辛料の刺激感を付与する方法からなる群より選択される少なくとも1種とすることもできる。

0055

本発明の香味増強方法においては、香辛料様香味を生じる成分と一般式(1)で表される化合物とが直接に接触している状態であってもよく、両者が直接には接触していないが、香辛料様香味を生じる成分を含有する可食組成物と一般式(1)で表される化合物とが接触している状態であってもよい。簡便には、可食組成物に対して、香辛料様香味を生じる成分及び一般式(1)で表される化合物を添加して分散又は溶解させることにより、両者を接触させる態様が挙げられる。

0056

可食組成物の種類によっては、香辛料様香味を生じる成分が外表面に露出せず、内包されている場合があるが、口腔内で唾液と混ざり合うことや、咀嚼を行っている間に、香辛料様香味が感知される状態になるものもある。このような場合、例えば、香辛料様香味を生じる成分を含む可食組成物の、口腔への摂取前又は摂取中に一般式(1)で表される化合物と接触するような状態であれば、本発明の効果が発揮される。

0057

以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。

0058

官能評価試験1]
下記表1又は表2に示す処方に従い、常法により香料組成物A及び香料組成物Bを調製した。香料組成物Aは、詳細には、食用油脂を撹拌しながら、香辛料であるサンショウフレーバーを添加して調製した。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0059

0060

0061

[実施例(A−1)]
表1の天然サンショウフレーバーを含む香料組成物Aに、一般式(1)で表される化合物である、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノンの1ppm食用油脂希釈溶液を2重量部加え、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノンを0.02ppm含有する実施例(A−1)を得た。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0062

[実施例(A−2)]
表1の天然サンショウフレーバーを含む香料組成物Aに、一般式(1)で表される化合物である、3−メルカプトヘキシルアセテートの10ppm食用油脂希釈溶液を2.5重量部加え、3−メルカプトヘキシルアセテートを0.25ppm含有する実施例(A−2)を得た。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0063

[実施例(B−1)]
また、表2の天然サンショウフレーバーを含む香料組成物Bに、一般式(1)で表される化合物である、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノンの1ppm食用油脂希釈溶液を2重量部加え、4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノンを0.02ppm含有する実施例(B−1)を得た。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0064

[実施例(B−2)]
表2の天然サンショウフレーバーを含む香料組成物Bに、一般式(1)で表される化合物である、3−メルカプトヘキシルアセテートの10ppm食用油脂希釈溶液を2.5重量部加え、3−メルカプトヘキシルアセテートを0.25ppm含有する実施例(B−2)を得た。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0065

[比較例]
実施例(A−1)又は実施例(A−2)に対しては、香料組成物A単独を比較例として用いた。実施例(B−1)又は実施例(B−2)に対しては、香料組成物B単独を比較例として用いた。

0066

一般式(1)で表される化合物が無添加の比較例と比較した香味増強効果を、下記評価方法による官能試験により評価した。

0067

官能評価方法]
(1)官能評価パネルとしては、三栄源エフエフアイ株式会社内での官能評価トレーニングを定期的に受けている11名を選定した。
(2)上記の実施例(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)又は比較例について、1000倍希釈水溶液を作成した。
(3)評価項目として、「フレッシュ感」と「本物感・複雑味」とを用いた。
「フレッシュ感」とは、生の香辛料が有する新鮮な香味をいう。
「本物感・複雑味」とは、様々な香りと味が重なって相乗的に醸し出される香味をいう。本物感・複雑味に劣る場合、人工的な香りや風味、薄っぺらな香りや風味に感じられ、本物感・複雑味が優れる場合、複雑さのある香りや風味、コクのある香りや風味、厚みのある香りや風味、質感をもった香りや風味に感じられる。
また、「フレッシュ感」又は「本物感・複雑味」のそれぞれの項目に対して、瓶香(香料そのものの香りの評価)、上立ち香(香り立ち)、香味の観点から評価を行った。
(4)各観点の評価方法
「瓶香」は、1000倍希釈前の原液ガラス製瓶に充填した後、瓶口に直接を近づけて嗅ぐことにより評価した。
「上立ち」は、1000倍希釈水溶液100mlを、300mlビーカーに添加した状態での香り立ちを評価した。
「香味」は、1000倍希釈水溶液を口に含んだときに感じる香りと風味を評価した。
比較例に対して、各観点における香味が増強されていると答えた人数を集計し、表3に示した。

0068

0069

瓶香及び香味の観点から、フレッシュ感の項目を評価したところ、全ての実施例において、官能評価パネルの半数名以上が、比較例より増強されていると評価した。

0070

瓶香の観点から、本物感・複雑味の項目を評価したところ、実施例(A−2)及び(B−2)において、官能評価パネルの半数名以上が、比較例より増強されていると評価した。

0071

上立ちの観点から、本物感・複雑味の項目を評価したところ、実施例(B−2)において、官能評価パネルの半数名以上が、比較例より増強されていると評価した。

0072

香味の観点から、本物感・複雑味の項目を評価したところ、実施例(A−2)及び(B−2)において、官能評価パネルの半数名以上が、比較例より増強されていると評価した。

0073

上記の結果から、一般式(1)で表される化合物は、香辛料様香味を顕著に増強させることが認められた。限定はされないが、特には、香辛料様香味へフレッシュ感を与える効果が認められた。

0074

[官能評価試験2]
一般式(1)で表される化合物である、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテートを用いて、官能評価試験1に記載された方法により、香味増強効果を評価した。

0075

[実施例(A−3)]
表1の天然サンショウフレーバーを含む香料組成物Aに、一般式(1)で表される化合物である、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテートの1ppm食用油脂希釈溶液を25重量部加え、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテートを2.5ppm含有する実施例(A−3)を得た。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0076

[実施例(B−3)]
表2の天然サンショウフレーバーを含む香料組成物Bに、一般式(1)で表される化合物である、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテートの1ppm食用油脂希釈溶液を25重量部加え、3−メルカプト−3−メチルブチルアセテートを2.5ppm含有する実施例(B−3)を得た。食用油脂としては、コーン油(株式会社J−オイルミルズ製)を用いた。

0077

[比較例]
実施例(A−3)に対しては、香料組成物A単独を比較例として用いた。実施例(B−3)に対しては、香料組成物B単独を比較例として用いた。

0078

一般式(1)で表される化合物が無添加の比較例と比較した香味増強効果を、上記[官能評価方法]による官能試験により評価した。結果を表4に示す。

0079

0080

瓶香、上立ち及び香味の観点から、フレッシュ感の項目を評価したところ、実施例(A−3)及び(B−3)の両実施例の(B−3)の瓶香以外の全てにおいて、官能評価パネルの半数名以上が、比較例より増強されていると評価した。

実施例

0081

瓶香、上立ち及び香味の観点から、本物感・複雑味の項目を評価したところ、実施例(A−3)及び(B−3)の両実施例において、官能評価パネルの半数名以上が、比較例より増強されていると評価した。

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