図面 (/)

技術 荷重軽減構造

出願人 株式会社カネカカネカケンテック株式会社
発明者 原口望津田暁
出願日 2017年12月20日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2017-243968
公開日 2019年7月4日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-108771
状態 未査定
技術分野 根切り,山留め,盛土,斜面の安定
主要キーワード 許容圧縮応力 二次ピーク 常圧発泡法 気泡混合軽量土 硬化熱 ビーズ発泡法 高湿度状態 体積変化率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

気泡混合軽量土硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気による高温高湿度状態になっても、緩衝材収縮または膨張簡易に抑制することができる荷重軽減構造を提供する。

解決手段

荷重軽減構造10は、気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造10であって、気泡混合軽量土2と、当該気泡混合軽量土2内に立設される緩衝材3と、を備え、上記緩衝材3は、上下方向に貫通する貫通孔を備えている。

概要

背景

橋台等の構造物土圧を軽減するために用いられる気泡混合軽量土工法において、さらに土圧を低減すること、および不同沈下不等沈下)に対する局部的な破壊を防止することを目的として、発泡ポリスチレンEPS)等の、軽量であり、かつ、強度および柔軟性を有する緩衝材を用いる荷重軽減構造が知られている。しかしながら、当該緩衝材は、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱によって高温状態になると、収縮または膨張を起こす。このため、緩衝材と、気泡混合軽量土および橋台との間に隙間が発生したり、気泡混合軽量土にクラックが発生したりすることが懸念される。

高温化によって緩衝材が収縮または膨張を起こす問題を解決するために、石膏ボード等を断熱保護材として緩衝材と併設することが行われている。しかしながら、断熱保護材を併設しても、気泡混合軽量土の配合や気象条件によっては上記問題を完全に解決するに至らない場合があることから、緩衝材の周囲に配管を通して冷水を流す、または外気送風することによって当該緩衝材の高温化を抑制することが実施されている。

また、特許文献1には、構造物の裏込め材の気泡混合軽量土に、緩衝材として破砕ゴム片集合体が埋め込まれている構造物への荷重軽減構造が記載されている。

概要

気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気による高温、高湿度状態になっても、緩衝材の収縮または膨張を簡易に抑制することができる荷重軽減構造を提供する。荷重軽減構造10は、気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造10であって、気泡混合軽量土2と、当該気泡混合軽量土2内に立設される緩衝材3と、を備え、上記緩衝材3は、上下方向に貫通する貫通孔を備えている。

目的

本発明の一態様は、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気によって緩衝材の周囲が高温、高湿度状態になっても、当該緩衝材の収縮または膨張を簡易に抑制することができる荷重軽減構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造であって、気泡混合軽量土と、当該気泡混合軽量土内に立設される緩衝材と、を備え、上記緩衝材は、上下方向に貫通する貫通孔を備えている、荷重軽減構造。

請求項2

上記緩衝材が耐熱発泡樹脂である、請求項1に記載の荷重軽減構造。

請求項3

上記緩衝材が最下部に排水口を備えている、請求項1または2に記載の荷重軽減構造。

請求項4

上記緩衝材が、上記構造物に対して土圧が掛かる側に配設される、請求項1〜3の何れか一項に記載の荷重軽減構造。

請求項5

上記構造物が橋台または岸壁である、請求項1〜4の何れか一項に記載の荷重軽減構造。

技術分野

0001

本発明は、気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造に関する。

背景技術

0002

橋台等の構造物の土圧を軽減するために用いられる気泡混合軽量土工法において、さらに土圧を低減すること、および不同沈下不等沈下)に対する局部的な破壊を防止することを目的として、発泡ポリスチレンEPS)等の、軽量であり、かつ、強度および柔軟性を有する緩衝材を用いる荷重軽減構造が知られている。しかしながら、当該緩衝材は、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱によって高温状態になると、収縮または膨張を起こす。このため、緩衝材と、気泡混合軽量土および橋台との間に隙間が発生したり、気泡混合軽量土にクラックが発生したりすることが懸念される。

0003

高温化によって緩衝材が収縮または膨張を起こす問題を解決するために、石膏ボード等を断熱保護材として緩衝材と併設することが行われている。しかしながら、断熱保護材を併設しても、気泡混合軽量土の配合や気象条件によっては上記問題を完全に解決するに至らない場合があることから、緩衝材の周囲に配管を通して冷水を流す、または外気送風することによって当該緩衝材の高温化を抑制することが実施されている。

0004

また、特許文献1には、構造物の裏込め材の気泡混合軽量土に、緩衝材として破砕ゴム片集合体が埋め込まれている構造物への荷重軽減構造が記載されている。

先行技術

0005

特開2010−180678号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1の構造物への荷重軽減構造では、破砕ゴム片の集合体はEPS等の緩衝材と比べて硬く重いため、軽量緩衝材としての機能を果たすことができない。

0007

本願発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、緩衝材が収縮または膨張を起こす原因として、高温化だけではなく、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する水蒸気による高湿度化も関与していることを見出した。また、本願発明者らは、高湿度化を抑制するために緩衝材の周囲を防水シートで覆っても、緩衝材内部への水蒸気(水分)の浸入を十分に抑制することができず、緩衝材内部が高湿度状態となって緩衝材が収縮または膨張を起こしてしまうことを見出した。

0008

本発明の一態様は、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気によって緩衝材の周囲が高温、高湿度状態になっても、当該緩衝材の収縮または膨張を簡易に抑制することができる荷重軽減構造を提供することを主たる目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る荷重軽減構造は、気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造であって、気泡混合軽量土と、当該気泡混合軽量土内に立設される緩衝材と、を備え、上記緩衝材は、上下方向に貫通する貫通孔を備えていることを特徴としている。

0010

本発明の一態様に係る荷重軽減構造は、上記緩衝材が耐熱発泡樹脂であることがより好ましい。

0011

本発明の一態様に係る荷重軽減構造は、上記緩衝材が最下部に排水口を備えていることがより好ましい。

0012

本発明の一態様に係る荷重軽減構造は、上記緩衝材が、上記構造物に対して土圧が掛かる側に配設されることがより好ましい。

0013

本発明の一態様に係る荷重軽減構造は、上記構造物が橋台または岸壁であることがより好ましい。

発明の効果

0014

本発明の一態様によれば、緩衝材は、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気(水分)を外部に排出することができる貫通孔を備えている。これにより、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気によって緩衝材の周囲が高温、高湿度状態になっても、当該緩衝材の収縮または膨張を簡易に抑制することができる荷重軽減構造を提供することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0015

本発明の一実施の形態に係る荷重軽減構造の構成を示す概略の断面図である。
本発明の一実施の形態に係る荷重軽減構造が備える緩衝材の側面図である。
上記緩衝材の平面図である。
実施例1,3,5および比較例2に係る緩衝材に設けられた貫通孔の中心(内部空間)等の、気泡混合軽量土の打設開始からの経過時間に対する温度を示すグラフである。
(a)は、実施例1,3に係る緩衝材FQ−AおよびD−Aの中央部の水平方向の断面図であり、(b)は、実施例2,4,5に係る緩衝材FQ−B、D−BおよびDX−Bの中央部の水平方向の断面図である。

0016

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。尚、本明細書においては特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。また、「質量」と「重量」とは同義語であると見なす。

0017

〔荷重軽減構造〕
本発明の一実施の形態における荷重軽減構造は、気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造であって、気泡混合軽量土と、当該気泡混合軽量土内に立設される緩衝材と、を備え、上記緩衝材は、上下方向に貫通する貫通孔を備えている。

0018

以下、本発明の一実施の形態における荷重軽減構造に関して、図1図3を参照して説明する。

0019

(気泡混合軽量土工法)
気泡混合軽量土工法は、気泡混合軽量土を用いて構造物への土圧(荷重)を軽減するための荷重軽減構造を施工する方法である。

0020

(構造物1)
構造物1は、特に限定されないが、橋台または岸壁であることが好ましい。構造物1は、地盤に固定されている。そして、図1に示すように、構造物1が橋台である場合には、橋台は、地盤5に打ち込まれた複数の基礎杭4の上に載置されるようにして、地盤5に固定されている。

0021

(気泡混合軽量土2)
気泡混合軽量土(FCB:Foamed Cement Banking )2は、図1に示すように、荷重軽減構造10において、構造物1(橋台)と緩衝材3との間、および緩衝材3と地盤5との間に打設される。

0022

気泡混合軽量土2は、例えば、起泡剤によって予め発泡させた気泡状物質スラリー状のモルタルセメント)に混合することによって作製した、軽量性を有するエアモルタルである。気泡混合軽量土2は、コンクリートよりも高い流動性を有するため、施工時にコンクリートのように締固めをする必要がなく、また、硬化後は自立する。気泡混合軽量土2の比重は、1.1g/cm3〜0.5g/cm3であることが好ましい。気泡混合軽量土2の許容圧縮応力一軸圧縮強さのおよそ1/3)は、100kN/m2以上であることが好ましい。

0023

気泡混合軽量土2が硬化するとき、上昇する貫通孔6の中心(内部空間)温度は、気泡混合軽量土2を構成するセメントの配合量、外気の温度、並びに、荷重軽減構造10における気泡混合軽量土2の断面積、および外気と接する表面積の割合等に左右される。このため、貫通孔6の中心(内部空間)温度は、85℃以下で管理することがより好ましいが、上述した条件によっては、90℃を超えてしまう場合がある。

0024

尚、本発明の一態様によれば、緩衝材3は、気泡混合軽量土2が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気(水分)を外部に排出する。それゆえ、気泡混合軽量土2として、硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気(水分)が従来よりも多い気泡混合軽量土を用いることもできる。つまり、本発明の一態様によれば、気泡混合軽量土の原料の配合等に関する自由度が大きくなる。

0025

(緩衝材3)
緩衝材3は、図1に示すように、荷重軽減構造10において、気泡混合軽量土2内に立設され、構造物1に対して土圧が掛かる側に配設されている。

0026

緩衝材3は、土圧に耐え得る機械的強度および腐蝕性、並びに気泡混合軽量土2にクラックが生じる原因となる温度ムラを抑制するための保温性を備えている材質で構成されていればよいが、耐熱発泡樹脂で構成されていることが好ましい。緩衝材3となる耐熱発泡樹脂としては、例えば、発泡ポリエチレンEPP)、発泡ポリスチレン(EPS)、および、スチレン(St)と、アクリロニトリル(AN)と、α−メチルスチレン(αMSt)との共重合体からなる発泡St−AN−αMSt共重合体等が挙げられる。耐熱発泡樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、ビーズ発泡法押出発泡法常圧発泡法等が挙げられる。上記例示の耐熱発泡樹脂および製造方法の組み合わせのうち、安価で、体積変化率が小さいという観点から、押出法発泡ポリスチレン、およびビーズ法発泡St−AN−αMSt共重合体がより好ましい。尚、耐熱発泡樹脂の発泡倍率は、緩衝材3が土圧に耐え得る機械的強度を損なわない範囲であればよく、特に限定されない。

0027

緩衝材3の許容圧縮応力は、5kN/m2〜200kN/m2であることが好ましく、10kN/m2〜140kN/m2であることがより好ましく、20kN/m2〜100kN/m2であることがさらに好ましい。尚、当該許容圧縮応力は、緩衝材3の素材の許容圧縮応力ではなく、緩衝材3に掛かる水平方向の打設圧に対する許容圧縮応力を意図する。

0028

緩衝材3の素材の密度は、12kg/m3〜70kg/m3であることが好ましく、15kg/m3〜40kg/m3であることがより好ましく、20kg/m3〜35kg/m3であることがさらに好ましい。

0029

緩衝材3の許容圧縮応力および密度が上記範囲内であれば、緩衝材3が軽量性と強度とを兼ね備え、しかも、構造物1に掛かる土圧を低減すること、および不同沈下に対する局部的な破壊を防止することができる。

0030

緩衝材3は、一つの部材で構成されていてもよいが、図2,3に示すように、積み上げや連結が可能な複数のブロック3aから構成されていることが好ましい。具体的には、緩衝材3は、複数のブロック3aを積み上げると共に、側面部で互いに接合することにより構成されていることが好ましい。ブロック3aを互いに接合する方法としては、例えば、係合部を設けて接合する方法、接着剤または粘着テープ等の接合部材によって接合する方法等が挙げられるが、ブロック3a同士がずれない方法であればよく、特に限定されない。ブロック3aに係合部を設けて接合し、積み上げる方法としては、例えば、図2に示すように、ブロック3aの上部に凸状係合部を設ける一方、ブロック3aの下部に上記凸状係合部と係合する凹状係合部を設け、凸状係合部と凹状係合部とを係合させて積み上げる方法が挙げられる。

0031

緩衝材3は、図2,3に示すように、気泡混合軽量土2内に立設されたときに上下方向に貫通する貫通孔6を少なくとも一つ、好ましくは複数備えている。つまり、個々のブロック3aは、貫通孔6となる貫通孔を少なくとも一つ、好ましくは複数備えている。緩衝材3に設ける貫通孔6の大きさ、形状および数は、緩衝材3が土圧に耐え得る機械的強度を損なわない範囲で適宜設定すればよい。これにより、気泡混合軽量土2が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気(水分)が緩衝材3の内部にらず、貫通孔6を通って緩衝材3の外部に排出されるようになる。それゆえ、緩衝材3内部の高温化および高湿度化を抑制することができるので、緩衝材3の収縮または膨張を簡易に抑制することができる。そして、従来の方法(例えば、石膏ボード等を断熱保護材として用いる方法、緩衝材3の周囲を防水シートで覆う方法、緩衝材3の周囲に冷水を流す方法、または緩衝材3の周囲に外気を送風する方法、等)と比較して簡易に、緩衝材3の収縮または膨張を抑制することができるので、荷重軽減構造10を簡便に施工することができ、工期を短縮することができる。尚、本発明の一実施の形態における荷重軽減構造は、緩衝材3における気泡混合軽量土2との接触面に接するようにして、石膏ボードおよび/または防水シートをさらに備えていてもよい。これにより、緩衝材3内部の高温化および高湿度化をさらに抑制することができるので、緩衝材3の収縮または膨張をより一層抑制することができる。

0032

尚、緩衝材3は、貫通孔6が複数ある場合には、貫通孔6同士を繋ぐ連通孔をさらに備えていてもよい。

0033

貫通孔6の容積(貫通孔が複数ある場合は貫通孔および連通孔の総容積)は、緩衝材3が土圧に耐え得る機械的強度を損なわない範囲で、かつ、緩衝材3の高温化および高湿度化を抑制することができればよく、特に限定されないが、貫通孔6を含む緩衝材3の総体積に対して、10%〜80%であることが好ましく、20%〜70%であることがより好ましく、30%〜60%であることがさらに好ましい。貫通孔6の容積が10%以上であることにより、気泡混合軽量土2が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気(水分)が緩衝材3の内部に籠らず、貫通孔6を通って緩衝材3の外部に排出されるようになる。また、貫通孔6の容積が80%以下であることにより、緩衝材3が土圧に耐え得る機械的強度を維持することができる。尚、緩衝材3の機械的強度を損なわない範囲で貫通孔6の容積を変化させるには、例えば緩衝材3が耐熱発泡樹脂で構成されている場合には、発泡倍率を調節すればよい。

0034

気泡混合軽量土2が硬化するときにおける、緩衝材3に設けられた貫通孔6の中心(内部空間)温度は、緩衝材3の材質や荷重軽減構造の施工状態にもよるが、90℃以下であることが好ましく、85℃以下であることがより好ましく、80℃以下であることがさらに好ましく、一方、温度にムラがあると気泡混合軽量土2にクラックが生じるため、下限値は50℃であることが好ましい。

0035

従って、緩衝材3に設ける貫通孔6の大きさ、形状および数は、緩衝材3が土圧に耐え得る機械的強度を損なわない範囲で、かつ、貫通孔6の中心(内部空間)が上記温度および水蒸気(水分)量になるように適宜設定すればよい。これにより、緩衝材3内部の高温化および高湿度化を抑制して緩衝材3の収縮または膨張を抑制することができるため、緩衝材3と、気泡混合軽量土2との間に発生する空間の大きさ、および気泡混合軽量土2内に発生するクラックの数を低減することができ、良好な荷重軽減構造を施工することができる。

0036

そして、気泡混合軽量土2の硬化が完了した後の緩衝材3の体積変化率(気泡混合軽量土2を打設する前の緩衝材3の体積からの変化率)は、−10%〜10%であることが好ましい。これにより、緩衝材3と、気泡混合軽量土2との間に発生する空間の大きさ、および気泡混合軽量土2内に発生するクラックの数が低減される。尚、体積変化率は、マイナス数値収縮率を示し、プラスの数値が膨張率を示す。

0037

さらに、緩衝材3は、図2に示すように、最下部に排水口7を備えていることが好ましい。これにより、貫通孔6に雨水が浸入したとしても排水口7によって排水することができるので、貫通孔6内に水が溜まらず、高湿度化を抑制することができる。排水口7の大きさおよび形状は、緩衝材3が土圧に耐え得る機械的強度を損なわない範囲であればよく、特に限定されない。

0038

〔荷重軽減構造の施工方法
荷重軽減構造の施工方法は、従来の緩衝材を用いた荷重軽減構造の施工方法と実質的に同じであるものの、緩衝材の収縮または膨張を抑制するための工程が不要である。それゆえ、荷重軽減構造を簡便に施工することができ、工期を短縮することができる。

0039

尚、本発明の一実施の形態における施工方法は、緩衝材3の収縮または膨張をより一層抑制するための工程をさらに含んでいてもよい。緩衝材3の収縮または膨張をより一層抑制するための工程としては、例えば、緩衝材3における気泡混合軽量土2との接触面に接するようにして、石膏ボード等を断熱保護材として設置する工程、緩衝材3の周囲を防水シートで覆う工程、緩衝材3の周囲に冷水を流す工程、緩衝材3の周囲に外気を送風する工程、緩衝材3の排水口7から貫通孔6内に送風する工程等が挙げられる。これにより、緩衝材3内部の高温化および高湿度化をさらに抑制することができるので、緩衝材3の収縮または膨張をより一層抑制することができる。

0040

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0041

以下、実施例および比較例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されて解釈されるべきではない。

0042

〔実施例1〕
縦900mm、横1200mmおよび高さ900mmの型枠の周囲に、厚さ100mmの断熱材を設置した。型枠の中央に、密度20kg/m3のビーズ法発泡St−AN−αMSt共重合体((株)カネカ製:カネパールFQ)からなる、縦100mm、横300mmおよび高さ300mmの矩形状のブロックFQ−Aを三つ積み上げ、互いのブロックを養成テープで接合して、縦100mm、横300mmおよび高さ900mmの矩形状の緩衝材FQ−Aを設置した。ブロックFQ−Aは、図5(a)に示すように、縦40mm、横33.4mmおよび高さ300mmの一つの矩形状の貫通孔を中央部に備え、その両横に縦40mm、横33.3mmおよび高さ300mmの二つの矩形状の貫通孔を備えていた。即ち、緩衝材FQ−Aは、縦40mm、横33.4mmおよび高さ900mmの一つの矩形状の貫通孔を中央部に備え、その両横に縦40mm、横33.3mmおよび高さ900mmの二つの矩形状の貫通孔を備えていた。三つの貫通孔の総容積は、貫通孔を含む緩衝材FQ−Aの総体積に対して、13%であった。

0043

緩衝材FQ−Aを設置後、緩衝材FQ−Aと型枠との間に、生比重0.64g/cm3、許容圧縮応力1000kN/m2以上の気泡混合軽量土を、型枠を満たすようにして高さ900mmまで打設した。上記気泡混合軽量土は、セメント(住友大阪セメント(株)製:高炉セメントB種)と、水道水と、起泡剤(住友大阪セメント(株)製:スミシールドA)とを小型プラントにて混合して作製した。そして、緩衝材FQ−Aの気泡混合軽量土との接触面の中心部(図5(a)において「×」で示される部分)の表面温度、および中央の貫通孔の中心(内部空間)温度を、気泡混合軽量土の打設開始から140時間(5日間と20時間)経過後まで測定した。結果を図4のグラフに示す。

0044

図4は、緩衝材に設けられた貫通孔の中心(内部空間)等の、気泡混合軽量土の打設開始からの経過時間に対する温度を示すグラフである。具体的には、図4は、気泡混合軽量土の打設開始からの経過時間に対する、型枠設置場所外気温度、実施例1における緩衝材FQ−Aの気泡混合軽量土との接触面の中心部の表面温度および貫通孔の中心温度を示すグラフであり、後述する実施例3における緩衝材D−Aの貫通孔の中心温度、後述する実施例5における緩衝材DX−Bの貫通孔の中心温度、並びに、後述する比較例2における緩衝材D−Cの気泡混合軽量土との接触面の中心部の表面温度を併せて示すグラフである。尚、実施例1と、後述する実施例2〜5並びに比較例1,2とは、全て同時に実施した。

0045

また、140時間経過後の緩衝材FQ−Aの体積を測定して、気泡混合軽量土を打設する前の緩衝材FQ−Aの体積に対する、140時間経過後の緩衝材FQ−Aの体積変化率を求めた。そして、体積変化率、および140時間経過後の緩衝材FQ−Aの、気泡混合軽量土との接触面(FCB面)の表面状態を、以下に示す評価指標により評価した。結果を表1に示す。

0046

(評価指標)
○:体積変化率が−10%〜10%であり、FCB面に気泡混合軽量土が張り付いていない。
△:体積変化率が−40%〜40%であり、FCB面に気泡混合軽量土が張り付いている。
×:体積変化率が−40%よりも小さい、または40%よりも大きい。

0047

〔実施例2〕
ブロックFQ−Aの代わりに、ブロックFQ−Aとは貫通孔の大きさが異なる、ビーズ法発泡St−AN−αMSt共重合体からなるブロックFQ−Bを用いて緩衝材FQ−Bを設置した以外は、実施例1と同様にして気泡混合軽量土を打設して、貫通孔の中心(内部空間)温度を測定し、表面状態を評価した。結果を表1に示す。

0048

ブロックFQ−Bは、図5(b)に示すように、縦40mm、横80mmおよび高さ300mmの一つの矩形状の貫通孔を中央部に備え、その両横に縦40mm、横70mmおよび高さ300mmの二つの矩形状の貫通孔を備えていた。即ち、緩衝材FQ−Bは、縦40mm、横80mmおよび高さ900mmの一つの矩形状の貫通孔を中央部に備え、その両横に縦40mm、横70mmおよび高さ900mmの二つの矩形状の貫通孔を左右に備えていた。三つの貫通孔の総容積は、貫通孔を含む緩衝材FQ−Bの総体積に対して、29%であった。

0049

尚、ブロックFQ−Bおよび緩衝材FQ−Bの、貫通孔を含む総体積および外形は、それぞれ、ブロックFQ−Aおよび緩衝材FQ−Aの、貫通孔を含む総体積および外形と同一であった。

0050

〔比較例1〕
ブロックFQ−Aの代わりに、貫通孔を備えていない、ビーズ法発泡St−AN−αMSt共重合体からなるブロックFQ−Cを用いて緩衝材FQ−Cを設置し、当該緩衝材FQ−Cの周囲および最上部を防水シートで覆ったこと以外は、実施例1と同様にして気泡混合軽量土を打設して、緩衝材FQ−Cの気泡混合軽量土との接触面の中心部の表面温度を測定し、表面状態を評価した。結果を表1に示す。

0051

尚、ブロックFQ−Cおよび緩衝材FQ−Cの体積および外形は、それぞれ、ブロックFQ−Aおよび緩衝材FQ−Aの、貫通孔を含む総体積および外形と同一であった。

0052

〔実施例3〕
ブロックFQ−Aの代わりに、ブロックFQ−Aと形状が同一である、密度20kg/m3のビーズ法ポリスチレン((株)カネカ製:カネパールソイルブロック(型内発泡法)D−20)からなるブロックD−Aを用いて緩衝材D−Aを設置した以外は、実施例1と同様にして気泡混合軽量土を打設して、貫通孔の中心(内部空間)温度を測定し、表面状態を評価した。結果を図4および表1に示す。

0053

〔実施例4〕
ブロックFQ−Bの代わりに、ブロックFQ−Bと形状が同一である、ビーズ法ポリスチレンからなるブロックD−Bを用いて緩衝材D−Bを設置した以外は、実施例2と同様にして気泡混合軽量土を打設して、貫通孔の中心(内部空間)温度を測定し、表面状態を評価した。結果を表1に示す。

0054

〔比較例2〕
ブロックFQ−Cの代わりに、ブロックFQ−Cと形状が同一である、ビーズ法ポリスチレンからなるブロックD−Cを用いて緩衝材D−Cを設置した以外は、比較例1と同様にして気泡混合軽量土を打設して、緩衝材D−Cの気泡混合軽量土との接触面の中心部の表面温度を測定し、表面状態を評価した。結果を図4および表1に示す。

0055

〔実施例5〕
ブロックFQ−Bの代わりに、ブロックFQ−Bと形状が同一である、密度29kg/m3の押出法ポリスチレン((株)カネカ製:カネライトソイルブロック(押出発泡法)DX−29)からなるブロックDX−Bを用いて緩衝材DX−Bを設置した以外は、実施例2と同様にして気泡混合軽量土を打設して、貫通孔の中心(内部空間)温度を測定し、表面状態を評価した。結果を図4および表1に示す。

0056

実施例1〜5、並びに、比較例1,2において、表1に、ピーク極大点)の経過時間(時間)および温度(℃)、24時間経過後の温度(℃)、並びに、140時間経過後の体積変化率(%)および表面状態を示した。実施例5においては、140時間経過後の緩衝材DX−Bの貫通孔の体積は、気泡混合軽量土を打設する前よりも縮小していた。即ち、140時間経過後の緩衝材DX−Bは9%膨張していた。尚、ピークが二つ見られた緩衝材に関しては、二次ピークが「ピーク(極大点)」であり、一次ピークおよび二次ピークの、それぞれの経過時間(時間)および温度(℃)を示した。貫通孔を備える緩衝材は、貫通孔を備えていない緩衝材よりも、ピーク温度が低くなった。

実施例

0057

図4および表1の結果から明らかなように、本発明の一態様によれば、緩衝材は、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気(水分)を外部に排出することができる貫通孔を備えている。これにより、気泡混合軽量土が硬化するときに発生する硬化熱および水蒸気によって緩衝材の周囲が高温、高湿度状態になっても、当該緩衝材の収縮または膨張を抑制することができる荷重軽減構造を提供することができることが分かった。

0058

本発明の一態様に係る荷重軽減構造は、気泡混合軽量土工法における構造物への荷重軽減構造として好適に用いられる。

0059

1構造物
2気泡混合軽量土
3緩衝材
3aブロック
4基礎杭
5地盤
6貫通孔
7 排水口
10 荷重軽減構造

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ