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技術 治療的及び診断的標的としての不活性N−アセチル化−α−結合型酸性ジペプチダーゼ−様タンパク質2(NAALADL2)

出願人 オックスフォードビオトヘラペウトイクスエルティーディー.
発明者 リンゼイジェーンハドソンジェームスエドワードアクロイド
出願日 2019年2月27日 (1年4ヶ月経過) 出願番号 2019-033646
公開日 2019年7月4日 (11ヶ月経過) 公開番号 2019-108354
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化合物または医薬の治療活性 特有な方法による材料の調査、分析 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 ペプチド又は蛋白質 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード プラスチック製カバー モジュラリティ インスピレーション 生産設計 背合わせ 封止容器内 合成結合剤 洗浄瓶
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重要な関連分野

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図面 (1)

課題

前立腺癌においてNAALADL2が発現される、該前立腺癌の治療又は予防のための方法の提供。

解決手段

NAALADL2及びCD3に結合する二重特異性抗体の治療有効量を、その必要のある対象に投与することを含む。

概要

背景

(発明の背景)
前立腺癌膀胱癌乳癌食道癌頭頸部癌結腸直腸癌肝臓癌肺癌卵巣癌
癌、子宮癌及び膵臓癌などの癌の治療における主な試みは、早期検出率を改善すること、
疾患進行を追跡し、再発を確認するのに使用することができる新規非侵襲性マーカーを発
見すること、及び、特に5年生存するのが依然として困難な、より進行した疾患のための
、改良されかつより毒性の低い治療法発見することである。癌細胞により特異的である
標的、例えば免疫治療剤及び標的化毒素のような期待できる新規アプローチにより攻撃
ることができるように、腫瘍細胞の表面に発現される標的を同定する大きな必要性が存在
する。

活性N-アセチル化-α-結合型酸性ジペプチダーゼ-様タンパク質2は、ペプチダーゼM2
8ファミリー一員である。例えば、抗体-ベース癌療法のための細胞表面標的としての
その有用性を明らかにすることが必要とされる、例えば癌細胞上の不活性N-アセチル化-
α-結合型酸性ジペプチダーゼ-様タンパク質2のタンパク質発現は、これまで開示されて
いない。

概要

前立腺癌においてNAALADL2が発現される、該前立腺癌の治療又は予防のための方法の提供。NAALADL2及びCD3に結合する二重特異性抗体の治療有効量を、その必要のある対象に投与することを含む。なし

目的

(発明の背景)
前立腺癌、膀胱癌、乳癌、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肺癌、卵巣癌、胃
癌、子宮癌及び膵臓癌などの癌の治療における主な試みは、早期検出率を改善すること、
疾患進行を追跡し、再発を確認するのに使用することができる新規非侵襲性マーカーを発
見すること、及び、特に5年生存するのが依然として困難な、より進行した疾患のための
、改良されかつより毒性の低い治療法を発見することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

前立腺癌においてNAALADL2が発現される、該前立腺癌の治療又は予防のための方法であって、NAALADL2及びCD3に結合する二重特異性抗体の治療有効量を、その必要のある対象に投与することを含む、前記方法。

請求項2

癌においてNAALADL2が発現される、該癌の治療又は予防のための方法であって、NAALADL2に結合する親和性試薬の治療有効量を、その必要のある対象に投与することを含む、前記方法。

請求項3

前立腺癌、膀胱癌乳癌食道癌頭頸部癌結腸直腸癌肝臓癌肺癌卵巣癌胃癌子宮癌及び膵臓癌からなる群から選択される癌の治療又は予防のための、請求項2記載の方法。

請求項4

前記親和性試薬が、NAALADL2に特異的に結合する、請求項2又は3記載の方法。

請求項5

前記親和性試薬が、抗体若しくはその機能的断片又は抗体模倣体である、請求項2〜4のいずれか一項記載の方法。

請求項6

前記親和性試薬が、モノクローナル抗体又はその抗原-結合断片である、請求項5記載の方法。

請求項7

前記親和性試薬が、キメラ抗体ヒト抗体ヒト化抗体単鎖抗体、脱フコシル化抗体又は二重特異性抗体(好ましくはBiTE)である、請求項5又は6記載の方法。

請求項8

(a)前記機能的抗体断片が、ユニボディドメイン抗体若しくはナノボディであるか;又は(b)前記抗体模倣体が、アフィボディ、DARPin、アンチカリンアビマー、バーサボディ若しくはデュオカリンである、請求項5記載の方法。

請求項9

前記親和性試薬が、治療的部分を含むか又はこれに複合されている、請求項2〜8のいずれか一項記載の方法。

請求項10

前記治療的部分が、細胞傷害性部分又は放射性同位体である、請求項9記載の方法。

請求項11

前記親和性試薬が、抗体薬物複合体である、請求項9又は10記載の方法。

請求項12

前記親和性試薬が、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘発する、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。

請求項13

前記親和性試薬が、補体依存性細胞傷害(CDC)を誘発する、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。

請求項14

前記親和性試薬が、T細胞傷害を誘発する、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。

請求項15

前記親和性試薬が、癌細胞アポトーシス誘導し、癌幹細胞死滅させるか若しくはその数を低減させ、及び/又は循環癌細胞を死滅させるか又はその数を低減させる、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。

請求項16

対象において、癌においてNAALADL2が発現される該進行性癌を検出、診断及び/又はスクリーニングするか若しくはモニタリングする方法、又は癌においてNAALADL2が発現される該癌の薬物若しくは治療の効果をモニタリングする方法であって、該対象において、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在若しくはレベル、又はNAALADL2をコードする核酸の存在若しくはレベルを検出することを含むか、又は、そのレベルの変化を検出することを含む、前記方法。

請求項17

前記NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコードする核酸の存在を検出することを含み、(a)健常対象のレベルと比較しての、対象における、NAALADL2若しくはその1以上の断片のレベルの上昇、若しくはNAALADL2をコードする核酸のレベルの上昇の存在、又は(b)健常対象において対応する検出不可能なレベルと比較しての、対象における、NAALADL2若しくはその1以上の断片の検出可能なレベル、若しくはNAALADL2をコードする核酸の検出可能なレベルの存在のいずれかが、該対象における、癌においてNAALADL2が発現される該癌の存在を示す、請求項16記載の方法。

請求項18

対象において、癌においてNAALADL2が発現される該進行性癌を検出、診断及び/又はスクリーニングするか若しくはモニタリングする方法、又は、癌においてNAALADL2が発現される該癌の薬剤若しくは治療の効果をモニタリングする方法であって、NAALADL2若しくはその1以上の断片に免疫特異的に結合できる抗体の存在又はレベルを検出することを含む、前記方法。

請求項19

前記NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコードする核酸の存在、又はNAALADL2若しくはその1以上の断片に免疫特異的に結合できる抗体の存在若しくはレベルが、対象から得られる生体試料分析によって検出される、請求項16〜18のいずれか一項記載の方法。

請求項20

前記NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在が、NAALADL2に結合する親和性試薬を使用して検出される、請求項16〜19のいずれか一項記載の方法。

請求項21

前記親和性試薬が、請求項3〜8のいずれか一項記載のものである、請求項20記載の方法。

請求項22

前記親和性試薬が、検出可能な標識を含むか又はこれに複合されている、請求項20又は21記載の方法。

請求項23

前記癌が、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肺癌、卵巣癌、胃癌、子宮癌及び膵臓癌からなる群から選択される、請求項16〜22のいずれか一項記載の方法。

請求項24

前記対象がヒトである、請求項1〜23のいずれか一項記載の方法。

請求項25

癌においてNAALADL2が発現される該癌の治療又は予防のための物質を同定する方法であって、(a)候補物質を、NAALADL2又はその1以上の断片と接触させること;並びに、(b)該物質が、NAALADL2又はその1以上の断片に結合するか否かを判断することを含む、前記方法。

請求項26

前記NAALADL2又はその1以上の断片に結合する物質の、癌においてNAALADL2が発現される該癌を阻害する能力試験する工程を更に含む、請求項25記載の方法。

請求項27

前記親和性試薬が、NAALADL2の生理的機能を調節し、NAALADL2へのリガンド結合を阻害し、及び/又はNAALADL2によって媒介されたシグナル伝達経路を阻害する、請求項25又は26記載の方法。

請求項28

前記癌が、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肺癌、卵巣癌、胃癌、子宮癌及び膵臓癌からなる群から選択される、請求項25〜27のいずれか一項記載の方法。

技術分野

0001

(緒言)
本発明は、癌治療のための治療標的又は癌のマーカーとして有用性を有する、前立腺癌
膀胱癌乳癌食道癌頭頸部癌結腸直腸癌肝臓癌肺癌卵巣癌胃癌子宮癌
及び/又は膵臓癌などの癌に関連する膜タンパク質の同定に関する。特に、このタンパク
質は、それに対する治療用抗体を含む親和性試薬、又は他の医薬品を製造することができ
生物学的な標的を表す。また、本発明は、癌の治療及び/又は診断のためのかかる親和
試薬の使用にも関する。

背景技術

0002

(発明の背景)
前立腺癌、膀胱癌、乳癌、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、肝臓癌、肺癌、卵巣癌、
癌、子宮癌及び膵臓癌などの癌の治療における主な試みは、早期検出率を改善すること、
疾患進行を追跡し、再発を確認するのに使用することができる新規非侵襲性マーカーを発
見すること、及び、特に5年生存するのが依然として困難な、より進行した疾患のための
、改良されかつより毒性の低い治療法発見することである。癌細胞により特異的である
標的、例えば免疫治療剤及び標的化毒素のような期待できる新規アプローチにより攻撃
ることができるように、腫瘍細胞の表面に発現される標的を同定する大きな必要性が存在
する。

0003

活性N-アセチル化-α-結合型酸性ジペプチダーゼ-様タンパク質2は、ペプチダーゼM2
8ファミリー一員である。例えば、抗体-ベース癌療法のための細胞表面標的としての
その有用性を明らかにすることが必要とされる、例えば癌細胞上の不活性N-アセチル化-
α-結合型酸性ジペプチダーゼ-様タンパク質2のタンパク質発現は、これまで開示されて
いない。

0004

(発明の概要)
本発明は、例えば、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、肝臓癌
、肺癌、卵巣癌、胃癌、子宮癌及び膵臓癌など(以下、「本発明の疾患」と称する。)の
、様々な疾患組織の膜抽出物における、不活性N-アセチル化-α-結合型酸性ジペプチダ
ゼ-様タンパク質2(以下、NAALADL2と称する。)の検出を開示する。

0005

種々の癌におけるNAALADL2の差次的発現によって、かかる癌の親和性試薬、例えば抗体
-ベースの治療を使用し、タンパク質が標的とされることが可能になる。したがって、NAA
LADL2は、NAALADL2内のエピトープへ特異的に結合し、治療の基礎としてのかかる親和性
試薬によって標的とすることができる抗体を含む親和性試薬の生成に使用することができ
る。癌細胞の細胞表面上のタンパク質を標的とする抗体を含む親和性試薬は、種々のメカ
ニズムによる癌の治療に利用することができ、このメカニズムには、(i)補体依存性細胞
傷害若しくは抗体依存性細胞傷害(ADCC)による溶解、(ii)かかる親和性試薬に複合された
薬物若しくは毒素による溶解、又は、(iii)例えばシグナル経路を介して、癌細胞の成長
を促進し得る、かかるタンパク質の生理機能阻害が含まれる。かかる親和性試薬-ベー
スの治療の重要な側面は、組織分布及び発現レベルの観点から、タンパク質標的の正常な
発現プロファイルが、抗体による正常組織上のタンパク質標的のいずれの標的化も、正常
組織に結合することによる有害な副作用を生じさせないということである。

0006

本発明は、癌においてNAALADL2が発現される該癌の治療方法又は予防方法を提供し、こ
の方法は、NAALADL2に結合する親和性試薬の治療有効量を、その必要のある対象に投与
ることを含む。

0007

癌は、本発明の疾患のうちの1つであることが好ましい。

0008

また、本発明は、好ましくは癌が本発明の疾患のうちの1つである、癌の治療又は予防
に使用するための、NAALADL2に結合する親和性試薬も提供する。

0009

さらに、本発明は、好ましくは癌が本発明の疾患のうちの1つである、癌の治療又は予
防のための医薬品の製造における、NAALADL2に結合する親和性試薬の使用も提供する。

0010

本発明に使用する親和性試薬は、特異的にNAALADL2に結合することが好ましい。

0011

本親和性試薬は、抗体、例えば、全抗体若しくはその機能的断片又は抗体模倣体であっ
てもよい。好ましい親和性試薬には、抗体、例えばモノクローナル抗体が含まれる。

0012

親和性試薬は、キメラ抗体ヒト抗体ヒト化抗体単鎖抗体、脱フコシル化抗体又は
二重特異性抗体であってもよい。

0013

機能的抗体断片には、ユニボディドメイン抗体又はナノボディが含まれる。

0014

抗体模倣体には、アフィボディ、DARPin、アンチカリンアビマー、バーサボディ又は
デュオカリンが含まれる。

0015

本発明に使用する親和性試薬は、細胞傷害性部分若しくは放射性同位体などの治療的部
分を含有するか又はこの部分に複合されることができる。該親和性試薬は、抗体薬物複合
体又は免疫複合体であってもよい。

0016

本親和性試薬は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘発するか、又は補体依存性細胞傷害(C
DC)を誘発し得る。親和性試薬は、癌細胞のアポトーシス誘導し、癌幹細胞死滅させ
るか若しくは癌幹細胞の数を低減させ、及び/又は循環癌細胞を死滅させるか若しくは循
環癌細胞の数を低減させ得る。親和性試薬は、NAALADL2の生理的機能を調節し、NAALADL2
へのリガンド結合を阻害し、及び/又はNAALADL2により媒介されたシグナル伝達経路を阻
害することができる。

0017

別の実施態様において、本発明はまた、癌においてNAALADL2が発現される該癌の治療方
法又は予防方法を提供し、この方法は、NAALADL2をコードする核酸ハイブリダイズし得
るハイブリダイズ剤の治療有効量を、その必要のある対象に投与することを含む。

0018

また、本発明は、好ましくは本発明の疾患のうちの1つである、癌の治療又は予防に使
用するための、NAALADL2をコードする核酸にハイブリダイズし得るハイブリダイズ剤も提
供する。

0019

また、本発明は、好ましくは本発明の疾患のうちの1つである、癌の治療又は予防のた
めの医薬品の製造における、NAALADL2をコードする核酸にハイブリダイズし得るハイブリ
ダイズ剤の使用も提供する。

0020

本発明に使用するハイブリダイズ剤は、NAALADL2の1以上の細胞外ドメインをコードす
る核酸に特異的に結合することが好ましい。

0021

本発明に使用する適切なハイブリダイズ剤には、阻害性RNA、低分子干渉RNA (siRNA)、
低分子ヘアピンRNA (shRNA)、マイクロRNA (miRNA)、アンチセンス核酸相補性DNA(cDN
A)、オリゴヌクレオチド及びリボザイムが含まれる。

0022

また、本発明は、対象において、癌においてNAALADL2が発現される該進行性癌を検出、
診断及び/又はスクリーニングするか若しくはモニタリングする方法、又は、癌において
NAALADL2が発現される該癌の薬剤若しくは治療の効果をモニタリングする方法であって、
該対象における、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在若しくはレベル、又はNAALADL
2をコードする核酸の存在若しくはレベルを検出することを含むか、又は、そのレベルの
変化を検出することを含む方法を提供する。

0023

かかる方法は、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコードする
核酸の存在を検出することを含んでいてもよく、(a)健常対象のレベルと比較しての、
対象における、NAALADL2若しくはその1以上の断片のレベルの上昇、若しくはNAALADL2を
コードする核酸のレベルの上昇の存在、又は、(b)健常対象において対応する検出不可能
なレベルと比較しての、対象における、NAALADL2若しくはその1以上の断片の検出可能な
レベル、若しくはNAALADL2をコードしている核酸の検出可能なレベルの存在のいずれかが
、該対象における、癌においてNAALADL2が発現される該癌の存在を示す。

0024

また、本発明は、対象において、癌においてNAALADL2が発現される該進行性癌を検出、
診断及び/又はスクリーニングするか若しくはモニタリングする方法、又は、癌において
NAALADL2が発現される該癌の薬剤若しくは治療の効果をモニタリングする方法であって、
NAALADL2若しくはその1以上の断片に免疫特異的に結合し得る抗体の存在又はレベルを検
出することを含む方法も提供する。

0025

本発明の方法において、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコ
ードする核酸の存在、又はNAALADL2若しくはその1以上の断片に免疫特異的に結合し得る
抗体の存在若しくはレベルは、対象から得られる生体試料分析によって検出することが
できる。

0026

NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在は、NAALADL2に結合する親和性試薬を使用し
て検出することができる。親和性試薬は、本明細書中に記載されるいずれかの適切な親和
性試薬であってもよい。親和性試薬は、検出可能な標識を含有するか又はこの標識に複合
されてもよい。

0027

本明細書に言及した本発明のいずれかの態様において、対象はヒトであってよい。

0028

また、本発明は、癌においてNAALADL2が発現される該癌の治療又は予防のための物質
同定する方法であって、(a)候補物質を、NAALADL2又はその1以上の断片と接触させること
と、(b)該物質が、NAALADL2又はその1以上の断片に結合するか否かを決定することとを含
む方法も提供する。この方法はまた、NAALADL2又はその1以上の断片に結合して、癌にお
いてNAALADL2が発現される該癌を阻害するという物質の能力試験する工程を更に含んで
もよい。この物質は、とりわけ、NAALADL2活性を調節するか、NAALADL2へ結合するリガ
ドを低減させるか、又はNAALADL2二量体化を減少させ得る。

0029

本明細書に説明する本発明の種々の実施態様において、言及され得る特定の癌型は、本
発明の疾患のうちの1つである。

0030

本発明の一実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、前立
腺癌、乳癌、結腸直腸癌、胃癌及び膵臓癌から選択される。

0031

一実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、前立腺癌であ
る。

0032

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、膀胱癌であ
る。

0033

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、乳癌、例え
ば、ER陰性、PR陰性及びHer2陰性の乳癌、すなわち三重陰性乳癌である。

0034

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、食道癌であ
る。

0035

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、頭頸部癌で
ある。

0036

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、結腸直腸癌
である。

0037

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、肝臓癌、例
えば肝細胞癌である。

0038

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、肺癌、例え
非小細胞肺癌及び/又は小細胞肺癌である。

0039

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、卵巣癌であ
る。

0040

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、胃癌である

0041

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、膵臓癌であ
る。

0042

別の実施態様において、検出されるか、予防されるか又は治療される癌は、子宮癌であ
る。

0043

本発明の他の態様は、以下に及び特許請求の範囲に示される。

図面の簡単な説明

0044

(図面の簡単な説明)
図1は、二重特異性抗-NAALADL2-抗-CD3ポリクローナル抗体によるT細胞の活性化による、LnCAPNAALADL2発現細胞特異的溶解を示す。

0045

(発明の詳細な説明)
以下に詳述される本発明は、癌、例えば本発明の疾患を、治療又は予防するために、治
療用組成物を、対象、例えば哺乳動物対象へ投与することを包含している。本発明はまた
、哺乳動物対象における癌、例えば本発明の疾患の臨床スクリーニング、診断及び予後の
ため、特定の治療的処置に最も反応すると考えられる患者確定するため、癌、例えば本
発明の疾患の治療の結果をモニタリングするため、薬剤のスクリーニング及び薬剤開発の
ための方法及び組成物も提供する。

0046

本発明は、NAALADL2タンパク質が、いくつかの癌において発現されるという知見に基づ
く。特に、前立腺癌、乳癌、結腸直腸癌、胃癌及び膵臓癌の細胞膜におけるNAALADL2タン
パク質の発現を裏付けるデータが、本明細書に包含されている。また、免疫組織化学分析
は、前立腺癌、結腸直腸癌及び乳癌において強力な染色を示し、食道癌、頭頸部癌、肝臓
癌、肺癌、卵巣癌、胃癌及び子宮癌においてより軽度の染色を示した。したがって、NAAL
ADL2に向けられた抗体は、これらの癌及びNAALADL2の発現を示す他の癌型の治療及び診断
において有用性があり得る。

0047

本明細書において使用される用語「対象」とは、動物、好ましくは哺乳動物をいう。哺
乳動物対象は、非-ヒト哺乳動物であってよいが、一般にヒト成人などの、ヒトである。

0048

対象は概して、生存対象である。しかし、本発明の使用、方法及び組成物は、生存対象
のスクリーニング、診断及び予後に特に適しているが、これらはまた、例えば、同じ疾患
発症するリスクのある家族の一員を特定するために、対象における死後診断に使用して
もよい。

0049

本明細書において使用される用語「患者」とは、1以上の本発明の疾患を有するか又は
有することが疑われる対象をいう。

0050

本明細書において使用される用語「本発明のタンパク質」とは、不活性N-アセチル化-
α-結合型酸性ジペプチダーゼ-様タンパク質2(GeneID:254827)をいい、これは本明細書
においてNAALADL2と称される。このタンパク質は、様々な癌において差次的に発現され、
したがって、これらの癌の親和性-ベースの療法のための新規標的を提供することがわか
っている。NAALADL2タンパク質のヒト配列は、配列番号:1に供されている。用語NAALADL2
(タンパク質の文脈において)は、そのアミノ酸配列が、配列番号:1で供されたアミノ酸
列又はそれらの誘導体若しくは変種、特にそれらの天然のヒト誘導体若しくは変種からな
るか又はこれらを含むタンパク質を包含している。

0051

このタンパク質は、実施例1に記載する方法及び装置(例えば、膜タンパク質抽出物の
液体クロマトグラフィー質量分析)によって、癌患者由来癌組織試料の膜タンパク質
抽出物において同定されている。ペプチド配列は、SWISS-PROT及びTrEMBLデータベース
www.expasy.orgで利用可能な、スイスバイオインフォマテクス研究所(SIB)及びヨー
ロッパバイオインフォマティクス研究所(EBI)の管理下にある。)と比較され、エン
リ:Q58DX5、不活性N-アセチル化-α-結合型酸性ジペプチダーゼ-様タンパク質2、-NAALA
DL2が同定された。このタンパク質をコードするヌクレオチド配列は、アクセッション
号NM_207015でみられ、配列番号:3で供される。

0052

SWISS-PROTによると、NAALADL2は、ペプチダーゼM28ファミリーの一回貫通タンパク質
である。このタンパク質は、1個の膜貫通領域からなり、且つ配列番号:1のアミノ酸143-7
95の間の653個のアミノ酸の細胞外尾部(配列番号:19)を有する。NAALADL2は、WO20090285
21において先行して開示されており、そこではsiRNA標的化PIKB及びNAALADL2遺伝子を使
用し、前立腺癌細胞細胞成長を阻害している。本発明者らは、免疫組織化学により、癌
細胞の表面上にNAALADL2発現を示し、正常前立腺細胞には示さず、このことは、これらの
癌患者を含む、患者におけるNAALADL2タンパク質(配列番号:1-2)に対する親和性-ベース
の療法は、治療効果を有することを示唆している。

0053

免疫組織化学分析はまた、前立腺癌、結腸直腸癌及び乳癌において強力な染色を示し、
食道癌、頭頸部癌、肝臓癌、肺癌、卵巣癌、胃癌及び子宮癌においてより軽度の染色を示
した。後者の癌も、好ましい本発明の疾患である。

0054

NAALADL2は、断片、特にエピトープ含有断片、例えばその抗原性若しくは免疫原性断片
及びその誘導体、特にタンパク質の細胞外ドメイン(例えば、細胞外尾部又はループ)を含
む断片として有用である。抗原性若しくは免疫原性断片を含むエピトープ含有断片は、通
常、長さ12アミノ酸以上、例えば20アミノ酸以上、例えば50又は100アミノ酸以上である
。断片は、完全なタンパク質の長さの95%以上、例えば完全なタンパク質の長さの90%以
上、例えば75%又は50%又は25%又は10%以上であってもよい。

0055

あるいは、本明細書中において使用され又は言及されるタンパク質/ポリペプチドは、
本明細書に具体的に列挙/記載するそれらのタンパク質/ポリペプチド、又は、これらと
少なくとも80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98若しくは99%のアミノ酸配列同
一性若しくは類似性を有する変種又は誘導体に限定され得る。アミノ酸配列同一性/類似
性の割合は、適切なデフォルトパラメータを使用する、任意の好適なアルゴリズム、例
えばBLAST、CLUSTALにより決定されてよい。

0056

したがって、タンパク質又はポリペプチドの文脈において用語「NAALADL2」とは、配列
番号:1-2のいずれかと少なくとも90%又は95%の配列同一性を有し且つそのタンパク質が
NAALADL2と本質的に同じ組織分布を有する配列番号:1-2のいずれかで供されるアミノ配列
、又は、それらの誘導体若しくは変種からなるか又はこれを含むタンパク質をいう。

0057

核酸の文脈において、用語「NAALADL2」とは、そのヌクレオチド配列が、配列番号:1-2
のいずれかで供されるアミノ配列、又は配列番号:1-2のいずれかと少なくとも90%又は95
%の配列同一性を有し且つそのタンパク質がNAALADL2タンパク質と本質的に同じ組織分布
を有するそれらの誘導体若しくは変種を含むタンパク質をコードしている核酸をいう。

0058

核酸の文脈における用語「NAALADL2」とはまた、そのヌクレオチド配列が、配列番号:3
-4のいずれかで供される配列、又は配列番号:3-4のいずれかと少なくとも90%又は95%の
配列同一性を有し且つNAALADL2タンパク質と本質的に同じ組織分布を有するタンパク質を
コードしているそれらの誘導体若しくは変種を含む核酸をいう。

0059

抗原性若しくは免疫原性断片を含むNAALADL2のエピトープ含有断片は、患者において関
連する免疫応答を誘発することができる。NAALADL2をコードするDNAは、その断片、例え
ばその免疫原性断片などのNAALADL2の断片をコードするDNAとしても有用である。NAALADL
2をコードする核酸(例えばDNA)の断片は、完全なコード領域の長さの95%以上、例えば
完全なコード領域の長さの90%以上、例えば75%又は50%又は25%又は10%以上であって
もよい。核酸(例えば、DNA)の断片は、36ヌクレオチド以上、例えば60ヌクレオチド以
上、例えば150又は300ヌクレオチド以上の長さであってもよい。

0060

NAALADL2の誘導体には、1以上(例えば1〜20、例として15アミノ酸など、又はタンパク
質の全長を基準としたアミノ酸の数に対して最大20%、例として最大10%又は5%又は1%
など)の欠失、挿入又は置換がなされた配列上の変種が含まれる。置換は、通常、保存的
置換であり得る。誘導体は、通常、これらが誘導されるタンパク質と同じ生物学的機能
本質的に有する。誘導体は、通常、これらが誘導されるタンパク質と同等の抗原性である
か又は免疫原性である。誘導体は、通常、これらが誘導されるタンパク質の、リガンド結
合活性若しくは活性受容体複合体形成能力のいずれか、又は好ましくはこれらの両方を有
する。誘導体及び変種は一般に、NAALADL2と同じ組織分布を有する。

0061

また、タンパク質の誘導体には、例えば精製中に処理される、カルボキシメチル化され
た、カルボキシアミド化された、アセチル化されたタンパク質などの化学的に処理された
タンパク質も含まれる。

0062

一態様において、本発明は、NAALADL2又はNAALADL2を含有する組成物を提供する。この
タンパク質は、単離された又は精製された形状であってよい。本発明は更に、NAALADL2を
コードしている核酸及びNAALADL2をコードしている核酸を含む組成物を提供する。

0063

更なる態様において、対象において免疫応答を誘発し得る組成物であって、NAALADL2ポ
ペプチド及び/又はその1以上の抗原性若しくは免疫原性断片、並びに1以上の適切な担
体、賦形剤希釈剤又はアジュバント(適切なアジュバントは後述する。)を含む組成物
が提供される。

0064

免疫応答を誘発し得る組成物は、例えば、NAALADL2ポリペプチド又はその誘導体若しく
は変種、及び/又はその1以上の抗原性若しくは免疫原性断片を、任意に1以上の適切な担
体、賦形剤、希釈剤又はアジュバントと一緒に含むワクチンとして提供することができる

0065

別の態様において、本発明は、例えば1以上の本発明の疾患の治療又は予防のための、N
AALADL2ポリペプチド、又はその1以上の断片若しくは誘導体若しくは変種を提供する。

0066

別の態様において、本発明は、例えば1以上の本発明の疾患の治療又は予防のための、N
AALADL2ポリペプチド、又はその1以上の断片若しくは誘導体若しくは変種の使用を提供す
る。

0067

また本発明は、例えば1以上の本発明の疾患の治療又は予防のための医薬品の製造にお
ける、NAALADL2ポリペプチド、その1以上の断片若しくは誘導体若しくは変種の使用を提
供する。

0068

一態様において、例えば1以上の本発明の疾患の治療又は予防のために、NAALADL2ポリ
ペプチド、その1以上の断片若しくは誘導体若しくは変種の治療有効量を投与することを
含む、治療方法が提供される。

0069

本発明は、対象における例えば本発明の疾患の治療若しくは予防の方法、又は例えば1
以上の本発明の疾患に対し対象にワクチン接種する方法であって、NAALADL2ポリペプチド
及び/又はその1以上の抗原性若しくは免疫原性断片若しくは誘導体若しくは変種の有効
量を、例えばワクチンとして対象に投与する工程を含む方法を更に提供する。

0070

別の態様において、本発明は、例えば本発明の疾患を治療する方法であって、(a)例え
ば本発明の疾患の発症若しくは発生を予防するために;(b)例えば本発明の疾患の進行を
予防するために;又は、(c)例えば本発明の疾患の症状を改善するために、例えば本発明
の疾患を有する患者において、NAALADL2の発現若しくは生物活性(又はこれらの両方)を
調節する(例えば、上方制御するか若しくは下方制御する)か又は補完する、化合物の治
療有効量を患者に投与することを含む方法を提供する。

0071

また更なる実施態様において、本発明は、癌の治療、好ましくは本発明の疾患の一つの
治療において、同時、連続又は個別に投与するために、(a)NAALADL2、及び(b)抗癌剤を、
個別に又は一緒に含む医薬品を提供する。

0072

NAALADL2は、例えば本発明の疾患を検出、予後、診断、又はモニタリングするために、
又は薬剤開発のために使用することができる。

0073

本発明の別の態様によれば、本発明者らは、例えば本発明の疾患を検出、診断及び/又
はスクリーニングするか又はその進行をモニタリングする方法、又は例えば対象における
本発明の疾患に対する抗癌剤又は療法の効果をモニタリングする方法であって、NAALADL2
、又はその1以上の断片の存在又はレベルを、又はNAALADL2をコードしている核酸の存在
又はレベルを、又はNAALADL2の活性の存在又はレベルを検出することを含むか、又は該対
象におけるそれらのレベルの変化を検出することを含む方法を提供する。

0074

本発明の別の態様によれば、本発明者らは、候補対象において、例えば本発明の疾患を
検出、診断及び/又はスクリーニングする方法であって、該候補対象において、NAALADL2
、又はその1以上の断片の存在を、又はNAALADL2をコードしている核酸の存在を、又はNAA
LADL2の活性の存在を検出することを含み、ここで(a)健常対象のレベルと比較しての候補
対象における、NAALADL2若しくは該1以上のその断片のレベルの上昇、若しくはNAALADL2
をコードしている核酸のレベルの上昇の存在、又はNAALADL2活性のレベルの上昇の存在、
あるいは(b)健常対象において対応する検出不可能なレベルと比較しての候補対象におけ
る、NAALADL2若しくは該1以上のその断片の検出可能なレベル、若しくはNAALADL2をコー
ドしている核酸の検出可能なレベルの存在、又はNAALADL2活性の検出可能なレベルの存在
が、該対象において例えば本発明の疾患の存在を示す方法も提供する。

0075

本発明の別の態様によれば、本発明者らは、対象において、例えば本発明の疾患の進行
をモニタリングする方法、又は、本発明の疾患に対する、例えば抗癌剤若しくは治療の効
果をモニタリングする方法であって、第一の時点及び後の時点で、該候補対象において、
NAALADL2、若しくはその1以上の断片の存在を、又はNAALADL2をコードしている核酸の存
在を、又はNAALADL2の活性の存在を検出することを含み、該第一の時点での対象における
レベルと比較しての、後の時点での対象におけるNAALADL2、若しくはその1以上の該断片
の上昇又は下降したレベル、若しくはNAALADL2をコードしている核酸の上昇又は下降した
レベルの存在、又はNAALADL2の活性の上昇又は下降したレベルの存在が、該対象における
、例えば本発明の疾患の進行又は退行を示すか、又は本発明の疾患に対する例えば抗癌剤
又は療法の有効又は無効を示す方法を提供する。

0076

NAALADL2に関して、例えば本発明の疾患を有しない対象由来の組織を分析することで得
られた検出レベルに対する、例えば本発明の疾患を有する対象由来の組織試料を分析する
ことで得られた検出レベルは、使用される特定の分析プロトコール及び検出技術に依存す
るであろう。したがって、本発明は、各研究室が、診断技術において従来のように、使用
に際しての分析プロトコール及び検出技術に従い、例えば本発明の疾患を有しない対象に
おける基準範囲確立することを意図する。好ましくは、例えば本発明の疾患を有するこ
とがわかっている対象由来の少なくとも1つの陽性対照の組織試料、又は例えば本発明の
疾患でないことがわかっている対象由来の少なくとも1つの陰性対照の組織試料(より好
ましくは、陽性及び陰性対照試料の両方)が、分析される試験試料の各バッチに含まれる

0077

本発明の一態様において、例えば本発明の疾患のスクリーニング又は診断のためのNAAL
ADL2の発現を測定するため、本発明の疾患患者の予後を決定するため、本発明の疾患療法
の有効性をモニタリングするため、又は薬剤開発のために、液体クロマトグラフィー-質
量分析又は他の好適な方法を使用し、対象、好ましくは生存対象由来の本発明の疾患の組
織試料を分析する。

0078

前述の方法のいずれにおいても、癌、例えば本発明の疾患を有する候補対象において検
出され得るレベルは、健常対象におけるレベルよりも2倍以上高いことが好ましい。

0079

本発明の一実施態様において、対象(例えば、本発明の疾患を有することが疑われる対
象)由来の組織試料は、NAALADL2検出のための液体クロマトグラフィー質量分析により分
析される。本発明の疾患を有さない1又は複数の対象由来の組織(例えば、対照試料)又は
先に決定された基準範囲と比べ、対象由来の組織中のNAALADL2の増加した存在量は、本発
明の疾患の存在を示す。

0080

NAALADL2の断片、エピトープ含有断片、免疫原性断片又は抗原性断片に関して:
関連する癌の適用では、本発明の一態様において、これらは、実施例1のトリプシン
理配列と同定される配列を含む。

0081

本明細書に使用するNAALADL2は、実質的に混入タンパク質がない調製物、すなわち、存
在するタンパク質全量の10%未満(例えば、5%未満、例として1%未満などの)が混入
ンパク質である調製物で存在する場合、「単離」されている。混入タンパク質は、質量ス
クトル分析によって決定されるとおり、単離されたNAALADL2の配列と顕著に異なるアミ
ノ酸配列を有するタンパク質である。本明細書に使用する「顕著に異なる」配列は、実施
例1で本明細書に記載のプロトコールにしたがって行われる質量スペクトル分析によって
、混入タンパク質がNAALADL2から分離することを可能とするものである。

0082

本発明の診断及び予後方法において、NAALADL2は、当業者に公知の方法によりアッセイ
することができ、この方法には、本明細書に記載する好ましい技術、キナーゼアッセイ、
酵素アッセイ結合アッセイ及び他の機能アッセイイムノアッセイ、及びウエスタン
ロットが含まれるが、これらに限定されない。

0083

あるいは、NAALADL2は、イムノアッセイで検出することができる。一実施態様において
、イムノアッセイは、NAALADL2が存在する場合に結合(例えば、免疫特異的結合)が起こ
り得る条件下で、試験すべき対象由来の試料を、抗-NAALADL2抗体(又は他の親和性試薬
)と接触させること、及び該親和性試薬による任意の結合(例えば、免疫特異的結合)の
量を検出又は測定することにより、行われる。NAALADL2結合剤は、本明細書に教示する方
法及び技術によって製造することができる。特定の実施態様において、NAALADL2は、免疫
組織化学分析を用いて分析される。

0084

NAALADL2は、その断片、例えばそのエピトープ含有(例えば、免疫原性又は抗原性)断
片の検出により、検出することができる。断片は、少なくとも10、より一般的には少なく
とも20アミノ酸、例えば少なくとも50又は100アミノ酸、例えば少なくとも150又は200ア
ミノ酸、例えば少なくとも300又は500のアミノ酸、例えば少なくとも700又は900アミノ酸
の長さを有し得る。

0085

一実施態様において、組織切片における親和性試薬(例えば、抗体)の結合は、異常な
NAALADL2局在、又はNAALADL2の異常なレベルを検出するのに使用することができる。具体
的実施態様において、NAALADL2に対する抗体(又は他の親和性試薬)は、NAALADL2のレベ
ルについて患者組織(例えば、前立腺膀胱乳房食道、頭頸部結腸直腸、肝臓、
卵巣、胃、子宮及び膵臓の組織)をアッセイするのに使用することができ、ここで異常
なレベルのNAALADL2は、本発明の疾患を示す。本明細書に使用する「異常なレベル」とは
、本発明の疾患を有しない対象におけるレベル、又は基準レベルと比較して増加したレベ
ルを意味する。

0086

ウエスタンブロットラジオイムノアッセイELISA酵素結合免疫吸着測定法)、「
サンドイッチ」イムノアッセイ、免疫沈降アッセイ、沈降素反応、ゲル拡散沈降素反応、
免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、補体結合アッセイ、免疫放射線測定法蛍光イムノ
セイ及びタンパク質Aイムノアッセイなどの技術を用いる競合的及び非競合的アッセイ
系を含むが、これらに限定されない、いずれかの適切なイムノアッセイを用いることがで
きる。

0087

例えば、NAALADL2は、二段階サンドイッチアッセイによって、流体試料(例えば、血液
、尿又は唾液)において検出することができる。第一段階において、捕捉試薬(例えば、
抗-NAALADL2抗体又は他の親和性試薬)を使用して、NAALADL2を捕捉する。捕捉試薬は、
場合により、固相上に固定することができる。第二段階において、直接又は間接的に標識
された検出試薬を使用して、捕捉されたNAALADL2を検出する。一実施態様において、検出
試薬はレクチンである。本目的のために、NAALADL2と同じコアタンパク質を有する他のア
イソフォーム、又は抗体により認識される抗原決定基共有する他のタンパク質に対して
よりもNAALADL2に優先的に結合する、いずれかのレクチンを使用することができる。好ま
しい実施態様において、選択されたレクチンは、NAALADL2と同じコアタンパク質を有する
該他のアイソフォーム、又は親和性試薬により認識される抗原決定基を共有する前述の他
のタンパク質に対してよりも、少なくとも2倍大きな親和性、より好ましくは少なくとも5
倍大きな親和性、更により好ましくは少なくとも10倍大きな親和性で、NAALADL2に結合す
る。本記載に基づいて、NAALADL2を検出することに適したレクチンは、当該技術分野で周
知の方法によって容易に同定することができ、例えば、Gabius H-J及びGabius S (編), 1
993,「レクチン及び糖鎖生物学(Lectins and Glycobiology)」の158-174頁におけるSum
arらによる「疾患関連糖形態の指標としてのレクチン(Lectins as Indicators of Disea
se-Associated Glycoforms)」の158〜159頁の表Iに列挙されている1以上のレクチン(引
用によりそのすべてが本明細書中に組み込まれる。)を試験することができる。代替的実
施態様において、検出試薬は抗体(又は他の親和性試薬)であり、例えば、他の翻訳後修
飾を特異的に(例えば、免疫特異的に)検出する抗体、例えばリン酸化されたアミノ酸に
免疫特異的に結合する抗体である。かかる抗体の例としては、ホスホチロシンに結合する
抗体(BD Transduction Laboratories社、カタログ番号:P11230-050/P11230-150; P1112
0; P38820; P39020)、ホスホセリンに結合する抗体(Zymed Laboratories社(South San
Francisco, CA)製, カタログ番号61-8100)、及びホスホスレオニンに結合する抗体(Zym
ed Laboratories社、South San Francisco, CA, カタログ番号71-8200, 13-9200)が挙げ
られる。

0088

望ましいならば、NAALADL2をコードする遺伝子、関連する遺伝子、又は相補配列を含む
関連する核酸配列若しくはサブ配列ハイブリダイゼーションアッセイに使用することが
できる。NAALADL2をコードするヌクレオチド、又は少なくとも8ヌクレオチド、好ましく
は少なくとも12ヌクレオチド及び最も好ましくは少なくとも15ヌクレオチドを含むそのサ
ブ配列は、ハイブリダイゼーションプローブとして使用することができる。NAALADL2をコ
ードする遺伝子の異常発現に関連する状態、障害若しくは病態の検出、予後、診断若しく
はモニタリングのために、又は、例えば本発明の疾患で示唆的徴候又は症状を有する対象
鑑別診断のために、ハイブリダイゼーションアッセイを用いることができる。特に、か
かるハイブリダイゼーションアッセイは、核酸を含有する対象の試料を、NAALADL2をコー
ドするDNA若しくはRNAにハイブリダイズし得る核酸プローブと、ハイブリダイゼーション
が起こり得る条件下で接触させること、及び任意のその結果生じたハイブリダイゼーショ
ンを検出若しくは測定すること、を含む方法により行うことができる。

0089

したがって、NAALADL2をコードする核酸(例えばDNA、又はより好適にはRNA)は、例え
ば、NAALADL2をコードする核酸にハイブリダイズし得るハイブリダイズ剤(特にオリゴ
クレオチドプローブ)を使用して検出することができる。

0090

かかる例示的な方法の一つは:
NAALADL2をコードするヌクレオチド配列に相補的な10以上の連続ヌクレオチドを含む1
以上のオリゴヌクレオチドプローブを、対象由来の生体試料から得られるRNAと、又はRNA
から複製したcDNAと接触させることであって、ここでこれらが存在する場合、該接触は、
プローブのヌクレオチド配列へのハイブリダイゼーションを許容する条件下で起こること

プローブとヌクレオチド配列との間におけるハイブリダイゼーションが存在する場合に
これを検出すること;並びに、
工程(b)において検出されたハイブリダイゼーションが存在する場合、これを、対照
料において検出されるハイブリダイゼーションと、又はあらかじめ決定された基準範囲と
比較すること:を含む。

0091

また、本発明は、抗-NAALADL2抗体(又は他の親和性試薬)を備える診断用キットも提
供する。加えて、かかるキットは、次の1つ以上を場合により備えていてもよい:
(1)診断、予後、治療モニタリング又はこれらの用途のいずれかの組合せについての抗-
NAALADL2親和性試薬の使用に関する取扱説明書
(2)親和性試薬に対する標識化された結合パートナー
(3)抗-NAALADL2親和性試薬が固定されている固相(試薬ストリップなど);及び、
(4)診断、予後若しくは治療的使用又はこれらのいずれかの組合せのための規制認可を
示すラベル又は添付文書。親和性試薬への標識された結合パートナーが提供されない場合
、抗-NAALADL2親和性試薬自体を、検出可能なマーカー、例えば、化学発光部分、酵素
分、蛍光部分、又は放射性部分で標識することができる。

0092

また、本発明は、NAALADL2をコードする核酸、好適にはRNAにハイブリダイズし得る核
酸プローブを備えたキットも提供する。具体的実施態様において、キットは、1以上の容
器に、適切な反応条件下で、例えばポリメラーゼ連鎖反応(例えば、Innisらの文献:199
0, 「PCRプロトコール(PCR Protocols)」, Academic Press社(San Diego, CA)を参照)
、Qβレプリカーゼを使用するリガーゼ連鎖反応(欧州特許第320,308号参照)、周期的プ
ローブ反応又は当該技術分野で公知の他の方法により、NAALADL2をコードする核酸の少な
くとも一部の増幅を開始することができる一対のプライマー(例えば、それぞれ、6〜30
ヌクレオチド、より好ましくは10〜30ヌクレオチド、及び更により好ましくは10〜20ヌク
レオチドのサイズ範囲)を備える。

0093

キットは、任意に、例えば標準又は対照として使用するための、あらかじめ定められた
量のNAALADL2又はNAALADL2をコードする核酸を更に備え得る。

0094

本明細書において使用される用語「試料」は、体液(例えば、血液、尿又は唾液)、並び
に1以上の本発明の疾患を有するリスクのある対象から採取された生検組織(例えば前立腺
、膀胱、乳房、食道、頭頸部、結腸直腸、肝臓、肺、卵巣、胃、子宮及び膵臓の生検など
の、生検)、又はそれらのホモジネートを含む。

0095

例えば、使用される生体試料は、血清試料又は組織試料などのいずれかの供給源由来で
あり、例えば、前立腺、膀胱、乳房、食道、頭頸部、結腸直腸、肝臓、肺、卵巣、胃、子
及び膵臓の組織であり得る。例えば、本発明の疾患の転移についての証拠を探索する場
合、本発明の疾患の転移の主な部位、例えば、前立腺癌については、骨、膀胱、直腸;膀
胱癌については、骨、肺、皮膚及び肝臓;乳癌については、骨、肝臓及び肺;結腸直腸癌
については、肝臓、腹膜腔骨盤腹膜後腔及び肺;頭頸部癌については、肺、骨、肝臓
及び皮膚;肝臓癌については、肺及び骨;肺癌については、脳、肝臓、骨及び副腎;膵臓
癌については肝臓;卵巣癌については、腹部;食道癌については、肝臓、肺及び骨;子宮
癌については、膀胱、直腸、肺及び骨;並びに、胃癌については、肝臓、肺、脳、骨、
臓及び膵臓を探索する。

0096

あるいは、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコードする核酸
の存在、又はNAALADL2の活性の存在は、インサイチュ分析によって検出することができる

0097

いくつかの実施態様において、本明細書に説明する診断方法は、少なくとも部分的に又
は全てを、インビトロ又はエクスビボにおいて行うことができる。

0098

NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコードする核酸の存在、又
はNAALADL2の活性の存在は、定量的に検出されることが適切である。

0099

例えば、定量的な検出は:
生体試料を、NAALADL2に特異的な親和性試薬と接触させることであって、該親和性試薬
が、任意に、検出可能な標識に複合されていること;並びに、
親和性試薬と試料中の少なくとも1つの種との間に結合が生じたか否かを検出すること
であって、該検出が直接又は間接的に行われることを含むことができる。

0100

あるいは、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、又はNAALADL2をコードする核酸
の存在、又はNAALADL2の活性の存在は、イメージング技術の使用を含む手段によって定量
的に検出することができる。

0101

別の実施態様において、本発明の方法は、NAALADL2若しくはその1以上の断片の存在、
又はNAALADL2をコードする核酸の存在、又はNAALADL2の活性の存在を決定し、これによっ
て、例えば本発明の疾患の細胞の局在を見つけ出すために、例えば、前立腺、膀胱、乳房
、食道、頭頸部、結腸直腸、肝臓、肺、卵巣、胃、子宮及び膵臓の組織切片における免疫
組織化学法の使用を含む。

0102

一実施態様において、NAALADL2又はその1以上のエピトープ含有断片の存在は、例えば
、抗体などの、NAALADL2又はその1以上の断片に特異的に結合し得る親和性試薬を使用し
て検出される。

0103

別の実施態様において、NAALADL2の活性が検出される。

0104

臨床試験における使用)
本発明の診断方法及び組成物は、例えば、本発明の疾患の治療用薬剤を評価する臨床試
験をモニタリングする際に役に立ち得る。一実施態様において、候補分子は、例えば本発
明の疾患を有する対象のNAALADL2レベルを、本発明の疾患を有しない対象において見出さ
れるレベルまで回復させるこれらの能力について、又は治療された対象におけるNAALADL2
レベルを、非-前立腺癌、非-膀胱癌、非-乳癌、非-食道癌、非-頭頸部癌、非-結腸直腸癌
、非-肝臓癌、非-肺癌、非-卵巣癌、非-胃癌、非-子宮癌若しくは非-膵臓癌の値に若しく
はその値近傍に保持するこれらの能力について、試験される。

0105

別の実施態様において、本発明の方法及び組成物は、例えば本発明の疾患を有する個人
を確定する臨床試験の候補をスクリーニングするのに使用され;その後、かかる個人は、
その試験から除外することができるか、又は治療若しくは分析について別々のコホート
配置することができる。

0106

(本発明のタンパク質及び対応する核酸の生産
一態様において、本発明は、例えば本発明の疾患を治療又は予防する方法であって、か
かる治療又は予防を必要とする対象に、治療有効量のNAALADL2をコードする核酸又はその
1以上の断片若しくは誘導体を、例えばワクチンの形態で投与することを含む方法を提供
する。

0107

別の態様において、例えば本発明の疾患を治療又は予防する方法であって、かかる治療
又は予防を必要とする対象に、NAALADL2の機能若しくは発現を阻害する核酸の治療有効量
を投与することを含む方法を提供する。

0108

本発明の方法(及び/又は本明細書に開示する他のDNA態様)は、例えば、核酸がNAALA
DL2アンチセンス核酸若しくはリボザイムである方法を含み得る。

0109

したがって、本発明には、例えば本発明の疾患を治療又は予防するための医薬品の製造
における、NAALADL2をコードする核酸又はその1以上の断片若しくは誘導体の使用が含ま
れる。

0110

また、例えば1以上の本発明の疾患を治療又は予防するための医薬品の製造における、N
AALADL2の機能又は発現を阻害する核酸の使用も提供される。

0111

本発明に使用するDNAは、出発物質として市販mRNAを使用するcDNAライブラリーからcDN
A断片として単離すること、そのヌクレオチド配列を決定及び同定することにより得るこ
とができる。すなわち、具体的には、クローンは、Oharaらの方法(DNA Research 第4巻
、53-59(1997))にしたがって調製されるcDNAライブラリーからランダムに単離される。
次に、ハイブリダイゼーションを介し、複製されたクローン(これは繰り返し現れる。)
を除去した後、インビトロ転写及び翻訳を行う。50 kDa以上の産物が確認されたクローン
の両方の末端ヌクレオチド配列を決定する。

0112

さらに、公知の遺伝子のデータベースで、このようにして得られた末端ヌクレオチドチ
ド配列をクエリーとして使用して、相同性について検索する。

0113

上述のスクリーニング方法に加え、cDNAの5’及び3’末端配列ヒトゲノム配列に関連
付ける。次いで、未知長鎖遺伝子を配列間の領域で確認し、cDNAの完全長を分析する。
このようにして、既知の遺伝子に依存する従来のクローニング方法によって得ることがで
きない未知の遺伝子を、体系的にクローン化することができる。

0114

さらに、本発明のDNAを含有するヒト由来遺伝子の領域のすべては、短い断片又は得ら
れた配列において起こる人為的誤りを防ぐように十分注意を払いながら、RACEなどのPCR
法を用いて調製することもできる。上述のとおり、本発明のDNAを有するクローンを得る
ことができる。

0115

本発明のDNAをクローニングするための別の手段において、本発明の一部のポリペプチ
ドの適切なヌクレオチド配列を有する合成DNAプライマーを作製した後、適切なライブラ
リーを使用してPCR法により増幅させる。あるいは、選択は、適切なベクターに組み込ま
れ、本発明のポリペプチドの領域の一部若しくは全部をコードするDNA断片又は合成DNAで
標識されたDNAを用いる、本発明のDNAのハイブリダイゼーションにより行うことができる
。ハイブリダイゼーションは、例えば、「分子生物学最新プロトコール(Current Prot
ocols in Molecular Biology)」(Frederick M. Ausubelら編, 1987)に記載されている
方法により行うことができる。本発明のDNAは、これらが上述した本発明のポリペプチド
をコードするヌクレオチド配列を含有する限り、いかなるDNAであってもよい。かかるDNA
は、cDNAライブラリーから同定及び単離されたcDNAであってもよく、前立腺、膀胱、乳房
、食道、頭頸部、結腸直腸、肝臓、肺、卵巣、胃、子宮及び膵臓の組織に由来するような
ものであってもよい。また、かかるDNAは、合成DNAなどであってもよい。ライブラリー構
築に使用するベクターは、バクテリオファージプラスミドコスミドファージミド
どのいずれかであってもよい。さらに、上述の細胞及び/又は組織から調製される全RNA
画分又はmRNA画分の使用により、増幅は、直接的な逆転写共役ポリメラーゼ連鎖反応(以
下、「RT-PCR法」と略記される。)により行うことができる。

0116

NAALADL2のアミノ酸配列に実質的に同一であるアミノ酸配列からなる上述のポリペプチ
ドをコードするDNA、又はアミノ酸配列の一部を構成する1以上のアミノ酸の欠失、置換若
しくは付加によるNAALADL2のアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列からなる上述のポリペ
プチドをコードするDNAは、例えば、当業者に公知の部位特異的突然変異生成法、遺伝子
相同組換え法、プライマー伸長法及びPCR法の適切な組合せにより、容易に生産すること
ができる。加えて、現時点で、ポリペプチドに実質的に同等の生物活性をもたらし得る方
法は、ポリペプチドを構成するアミノ酸間での相同アミノ酸(例えば、極性及び無極性
ミノ酸、疎水性及び親水性アミノ酸、正荷電及び負荷電アミノ酸、並びに芳香族アミノ酸
)の置換である。さらに、実質的に同等の生物活性を維持するために、本発明のポリペプ
チドに含有されている機能的ドメイン内のアミノ酸は、好ましくは保存される。

0117

さらに、本発明のDNAの例としては、NAALADL2のアミノ酸配列をコードするヌクレオ
ド配列を含むDNA、及びDNAにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつNAALAD
L2のアミノ酸配列からなるポリペプチドの機能と同等の生物活性(機能)を有するポリペ
プチド(タンパク質)をコードするDNAが挙げられる。かかる条件下で、NAALADL2のアミ
ノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含むDNAにハイブリダイズし得る、かかるDNAの
例は、DNAの全ヌクレオチド配列にある程度、例えば、およそ80%以上、好ましくはおよ
そ90%以上、及びより好ましくはおよそ95%以上の全体平均相同性を有するヌクレオチド
配列を含むDNAである。ハイブリダイゼーションは、「分子生物学における最新プロト
ール(Current Protocols in Molecular Biology)」(Frederick M. Ausubelら編, 1987)
に記載されている方法などの当業者に公知の方法、又はこれに準じた方法により行うこと
ができる。ここで、「ストリンジェントな条件」とは、例えば、およそ1×SSC、0.1% SD
S及び37℃であり、よりストリンジェントな条件とは、およそ0.5×SSC、0.1% SDS及び42
℃であり、又は、更によりストリンジェントな条件とは、およそ0.2×SSC、0.1% SDS及
び65℃である。よりストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を用いると、プロー
ブ配列と高い相同性を有するDNAの単離が予想することができる。上述のSSC、SDS及び温
度条件の組合せは、説明目的のために提供される。上述のものに類似するストリンジェン
シーは、ハイブリダイゼーションストリンジェンシーの決定のための上述の因子又は他の
因子(例えば、ハイブリダイゼーションのためのプローブ濃度、プローブ長及び反応時間
)の適切な組合せを用いて、当業者により達成することができる。

0118

本発明のクローン化DNAは、目的に応じて、直接使用することができるか、又は、望ま
しいならば、制限酵素での消化又はリンカーの追加の後に使用することができる。DNAは
、5’末端側の翻訳開始コドンとしてATGを有し、3’末端側の翻訳終止コドンとして、TAA
、TGA又はTAGを有し得る。これらの翻訳開始及び翻訳終止コドンは、適切な合成DNAアダ
プターを使用して追加することもできる。

0119

本発明の方法/使用において、NAALADL2は、例えば、NAALADL2ポリペプチドが少なくと
もある程度まで精製されたものなどの単離された形態で提供することができる。NAALADL2
ポリペプチドは、実質的に純粋な形態で、すなわち実質的範囲で他のタンパク質を含まな
い形態で、提供することができる。NAALADL2ポリペプチドは、組換え法を用いて生産する
ことができ、合成的に生産することができるか、又はこれらの方法の組合せによって生産
することもできる。NAALADL2は、当業者に公知のいずれかの方法によっても容易に調製す
ることができ、これは、本発明の適切なDNAを含有する発現ベクター又は本発明のDNAを含
有する遺伝子を生産すること、発現ベクターを使用して形質転換された形質転換体を培養
すること、本発明の関連ポリペプチド又はポリペプチドを含有する組換えタンパク質を生
成し蓄積すること、その後、結果物回収することを含む。

0120

組み換えNAALADL2ポリペプチドは、発現系を含む遺伝子操作された宿主細胞から、当該
技術分野で周知の方法によって調製することができる。したがって、本発明は、NAALADL2
ポリペプチド又は核酸を含む発現系に、かかる発現系によって遺伝子操作された宿主細胞
に、及び組換え法によるNAALADL2ポリペプチドの生産にも関する。組換えNAALADL2ポリペ
プチド生産のために、宿主細胞は、核酸に発現系又はその一部を組み込むように遺伝子操
作することができる。かかる組込みは、当該技術分野で周知の方法、例えば、リン酸カル
シウムトランスフェクション、DEAD-デキストラン媒介型トランスフェクション、トラン
スベクション、マイクロインジェクションカチオン脂質媒介型トランスフェクション、
エレクトロポレーション形質導入切屑負荷(scrape loading)、バレット導入又は感
染を用いて行うことができる(例えば、Davisらの文献:「分子生物学における基本的方
法(Basic Methodsin Molecular Biology)」, 1986、並びにSambrookらの文献:「分子
クローニング:研究室マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)」,第2版
, Cold Spring Harbour laboratory Press, Cold Spring Harbour, NY, 1989参照)。

0121

宿主細胞として、例えば、エシェリキア属ストレプトコッカス属、スタフィロコッカ
ス属、ストレプトマイセス属の細菌、バチルス属の細菌、酵母アスペルギルス細胞、昆
虫細胞、昆虫、及び動物細胞が使用される。本明細書に使用するエシェリキア属の細菌の
具体例としては、大腸菌K12及びDH1(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., Vol. 60, 160 (1
968))、JM103(Nucleic AcidsResearch, Vol. 9, 309 (1981))、JA221(Journal of M
olecular Biology, Vol. 120, 517 (1978))、及びHB101(Journal of Molecular Biolog
y, Vol. 41, 459 (1969))が挙げられる。バチルス属の細菌としては、例えば、枯草菌MI
114(Gene, Vol. 24, 255 (1983))及び207-21(Journal of Biochemistry, Vol. 95, 87
(1984))が使用される。酵母としては、例えば、出芽酵母(Saccaromyces cerevisiae)
AH22、AH22R-、NA87-11A、DKD-5D及び20B-12、分裂酵母(Schizosaccaromyces pombe )N
CYC1913及びNCYC2036、並びにピキアパストリス(Pichia pastoris)が使用される。昆
虫細胞としては、例えば、ショウジョウバエS2及びスポドプテラSf9細胞が使用される。
動物細胞としては、例えば、COS-7及びベロサル細胞、CHOチャイニーズハムスター細胞(
以下、CHO細胞と略記される)、dhfr遺伝子欠損CHO細胞、マウスL細胞、マウスAtT-20細
胞、マウス骨髄腫細胞ラットGH3細胞、ヒトFL細胞、COS、HeLa、C127、3T3、HEK 293、
BHK及びボーズメラノーマ細胞が使用される。

0122

また、無細胞翻訳システムも、組換えポリペプチドを生産するのに使用することができ
る(例えば、ウサギ網状赤血球溶解液小麦麦芽溶解液、Roche Diagnostics社(Lewes, U
K)製SP6/T7インビトロT&T及びRTS 100大腸菌HY転写及び翻訳キット、並びにPromega UK社
(Southampton, UK)製TNTクイック共役転写/翻訳システム)。

0123

発現ベクターは、当該技術分野で公知の方法にしたがって生産することができる。例え
ば、ベクターは、(1)本発明のDNAを含有するDNA断片又は本発明のDNAを含有する遺伝子を
切除すること、及び(2)適切な発現ベクターにおいてプロモーターの下流にDNA断片を連結
することにより生産することができる。広範囲の発現系を使用することができ、例えば、
染色体エピソーム及びウイルスから派生した系、例えば大腸菌に由来するプラスミド(
例えば、pBR322、pBR325、pUC18及びpUC118)、枯草菌に由来するプラスミド(例えば、p
UB110、pTP5及びpC194)、バクテリオファージ由来の系、トランスポゾン由来の系、酵母
エピソーム由来の系(例えば、pSH19及びpSH15)、挿入因子由来の系、酵母染色体要素由
来の系、バキュロウイルスパポバウイルス(例えば、SV40)、ワクシニアウイルス、ア
デノウイルス、鶏痘ウイルス仮性狂犬病ウイルス及びレトロウイルスなどのウイルス由
来の系、並びにこれらの組合せ由来のベクター、例えばプラスミド及びバクテリオファー
ジ(λファージなど)遺伝因子由来のベクター、例えばコスミド及びファージミドなどで
あるが、これらに限定されない。発現系は、発現を調節するだけでなく、発現を発生させ
る制御領域も含有し得る。遺伝子発現のために使用される宿主に適切である限り、本発明
に使用するプロモーターは、いかなるプロモーターであってもよい。例えば、宿主が大腸
菌である場合、trpプロモーター、lacプロモーター、recAプロモーター、pLプロモーター
、lppプロモーターなどが好ましい。宿主が枯草菌である場合、SPO1プロモーター、SPO2
プロモーター、penPプロモーターなどが好ましい。宿主が酵母である場合、PHO5プロモ
ター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーターなどが好ましい。動物細胞
を宿主として使用する場合、この事例に使用するプロモーターの例としては、SRaプロモ
ーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMVプロモーター及びHSV-TKプロモーター
が挙げられる。通常、宿主においてポリペプチドを産生する核酸を維持し、増殖させるか
又は発現することができる、いずれかの系又はベクターを使用することができる。

0124

適切な核酸配列は、上述したSambrookらの文献に記載されているものなどのいずれかの
種々の周知方法かつルーチン法により、発現系に挿入することができる。適切な分泌シグ
ナルは、小胞体内腔細胞膜周辺腔又は細胞外環境への翻訳タンパク質の分泌を可能にす
るために、NAALADL2ポリペプチドに組み込むことができる。これらのシグナルはNAALADL2
ポリペプチドに内在性であってもよいし、又はシグナルは異種性シグナルであってもよい
。宿主細胞の形質転換は、当該技術分野で公知の方法にしたがって行うことができる。例
えば、次に示す文献を参照することができる:Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., Vol. 69
, 2110 (1972); Gene, Vol. 17, 107 (1982); Molecular & General Genetics, Vol. 168
, 111 (1979); Methodsin Enzymology, Vol. 194, 182-187 (1991); Proc. Natl. Acad.
Sci. U.S.A.), Vol. 75, 1929 (1978); Cell Technology,別冊8, 「新規細胞技術、試
験プロトコール(New Cell Technology, Experimental Protocol.)」263-267 (1995) (S
hujunsha発行);及びVirology, Vol. 52, 456 (1973)。このように、本発明のDNAを含有
する発現ベクター又は本発明のDNAを含有する遺伝子で形質転換して得られた形質転換体
は、当該技術分野で公知の方法にしたがって培養することができる。例えば、宿主がエシ
リキア属の細菌である場合、細菌は通常、およそ15℃〜43℃でおよそ3〜24時間培養
る。必要に応じて、通気又は攪拌も追加することができる。宿主がバチルス属の細菌であ
る場合、細菌は通常、およそ30℃〜40℃でおよそ6〜24時間培養する。必要に応じて、通
気又は攪拌も追加することができる。宿主が酵母である形質転換体を培養する場合、培養
は通常、pHをおよそ5〜8に調整した培地を使用して、およそ20℃〜35℃でおよそ24〜72時
間行う。必要に応じて、通気又は攪拌も追加することができる。宿主が動物細胞である形
転換体を培養する場合、細胞は通常、pHをおよそ6〜8に調整した培地を使用して、およ
そ30℃〜40℃でおよそ15〜60時間培養する。必要に応じて、通気又は攪拌も追加すること
ができる。

0125

NAALADL2ポリペプチドが細胞ベースのスクリーニングアッセイ用に発現される場合、ポ
リペプチドは細胞表面に産生されることが好ましい。この場合、細胞は、スクリーニング
アッセイでの使用の前に回収することができる。NAALADL2ポリペプチドが培地に分泌され
る場合、培地は、該ポリペプチドを単離するために回収することができる。細胞内で産生
される場合、細胞は、NAALADL2ポリペプチドが回収される前に、最初に溶解する必要があ
る。

0126

NAALADL2ポリペプチドは、組換え細胞培養物から、又は他の生物学的供給源から、硫酸
アンモニウム若しくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン若しくは陽イオン交換クロマト
グラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィ親和性クロマトグラフィー疎水性相
互作用クロマトグラフィーヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィ、分子篩クロマト
グラフィー、遠心分離法電気泳動法及びレクチンクロマトグラフィを含む周知の方法に
より、回収及び精製することができる。一実施態様において、これらの方法の組合せが用
いられる。別の実施態様において、高速液体クロマトグラフィーが使用される。更なる実
施態様において、NAALADL2ポリペプチドに特異的に結合する抗体は、NAALADL2ポリペプチ
ドを含む試料の該ポリペプチドを枯渇させるか又は該ポリペプチドを精製するのに使用す
ることができる。

0127

培養生成物から本発明のポリペプチド又はタンパク質を分離して精製するために、例え
ば、培養後に、微生物本体又は細胞を公知の方法により回収し、これらを適切な緩衝液
で懸濁させ、微生物本体又は細胞を、例えば、超音波リゾチーム、及び/又は凍結融解
により破壊し、次いで、その結果物を遠心分離又はろ過に供し、その後、タンパク質の粗
抽出物を得ることができる。緩衝液は、尿素若しくは塩酸グアニジンなどのタンパク質変
性剤、又はTriton X-100(商標)などの界面活性剤も含有し得る。タンパク質が培養液中に
分泌される場合、微生物本体又は細胞及び上清は、培養の完了後に公知の方法によって分
離され、上清は回収される。このようにして得られた培養上清又は抽出物に含有するタン
パク質は、公知の分離及び精製法の適切な組合せにより、精製することができる。本発明
のこのようにして得られたポリペプチド(タンパク質)は、公知の方法又はこれに準じる
方法によって、塩に変換することができる。逆に、本発明のポリペプチド(タンパク質)
が塩の形態で得られる場合、これは、公知の方法又はこれに準じた方法によって、遊離
ンパク質又はペプチド又は他の塩に変換することができる。さらに、トリプシン又はキモ
トリプシンなどの適切なタンパク質修飾酵素は、精製の前又は後に組換えによって生産さ
れたタンパク質への作用をもたらし、かかる修飾は適宜追加することができ、又はポリペ
プチドは部分的に除去することができる。本発明のポリペプチド(タンパク質)又はその
塩の存在は、種々の結合アッセイ、特異的抗体を使用する酵素イムノアッセイなどによっ
て測定することができる。

0128

NAALADL2ポリペプチドが単離及び/又は精製の間に変性する場合、NAALADL2ポリペプチ
ドの天然の又は活性のある立体構造再生するリフォールディングのために、当該技術分
野で周知の技術を使用することができる。本発明に関連して、NAALADL2ポリペプチドは、
血液試料又は組織試料、例えば前立腺、膀胱、乳房、食道、頭頸部、結腸直腸、肝臓、肺
、卵巣、胃、子宮及び膵臓の組織試料などであるが、これらに限定されない、いずれかの
供給源由来の生体試料から得ることができる。

0129

NAALADL2ポリペプチドは、「成熟タンパク質」の形態であり得るか、又は融合タンパク
質などのより大きなタンパク質の一部であり得る。分泌若しくはリーダー配列プレ‐、
プロ‐又はプレプロタンパク質配列を含む追加的アミノ酸配列、又は親和性タグ、例え
ば複数のヒスチジン残基、FLAGタグ、HAタグ又はmycタグ(これらに限定されない)など
の精製に有用な配列を含むことは、有益であることが多い。

0130

NAALADL2は、例えば、ヘモフィルスインフルエンザB由来のタンパク質Dとして知られ
ている表在性タンパク質、NS1などのインフルエンザウイルス由来の非構造タンパク質、B
肝炎由来のS抗原、又はそのC末端などのLYTAとして公知のタンパク質などの異種融合パ
トナーと融合させることができる。

0131

組換え生産の間に安定性を提供することができる追加的配列を使用することもできる。
かかる配列は、追加的配列又はその一部として切断可能配列を組み込むことにより、必要
に応じて、任意に除去することができる。したがって、NAALADL2ポリペプチドは、他のポ
リペプチド又はタンパク質(例えば、グルタチオンS-トランスフェラーゼ及びプロテイン
A)を含む他の部分に融合することができる。かかる融合タンパク質は、適切なプロテア
ーゼを使用して切断でき、そして、各タンパク質に分離することができる。かかる追加的
配列及び親和性タグは当該技術分野で周知である。上述のものに加え、所望の場合、エン
ハンサー、スプライシングシグナル、polyA付加シグナル選択マーカー及びSV40複製起
点などの当該技術分野で公知の特性を発現ベクターに追加することができる。

0132

一態様において、本発明は、疾患、例えば癌、特に本発明の疾患の治療、スクリーニン
グ、検出及び/又は診断で使用するための、NAALADL2、又はそれらの断片に特異的に結合
することが可能な物質、又はNAALADL2をコードしている核酸へのハイブリダイズすること
ができるハイブリダイズ物質、又はNAALADL2の活性の検出が可能な物質を提供する。

0133

(NAALADL2に対する親和性試薬の生産)
一態様において、本発明は、NAALADL2又はそれらの断片に特異的に結合することが可能
である親和性試薬又は免疫親和性試薬、例えば、検出可能な標識を含むか若しくはこれに
複合された、又は細胞毒性部分など治療的部分を含むか若しくはこれに複合された親和性
試薬を提供する。親和性物質は、例えば、抗体であってよい。親和性試薬は、単離された
親和性試薬又は精製された親和性試薬であってよい。

0134

本発明で使用するための親和性試薬は、NAALADL2上のエピトープ、例えば配列番号:1-2
のいずれかの1以上の部分に結合することができる。好ましくは、親和性試薬は、NAALADL
2の細胞外ドメイン(例えば、細胞外尾部又は細胞外ループ)(例えば配列番号:19)に特異的
に結合する。

0135

公知技術によれば、3種類の主要な免疫親和性試薬、すなわち、モノクローナル抗体、
ファージディスプレイ抗体、並びにアフィボディ、ドメイン抗体(dAb)、ナノボディ、
ユニボディ、DARPin、アンチカリン、デュオカリン、アビマー又はバーサボディなどのよ
り小型の抗体由来分子がある。一般に、抗体の使用が記載される本発明の適用において、
他の親和性試薬(例えば、アフィボディ、ドメイン抗体、ナノボディ、ユニボディ、DARP
in、アンチカリン、デュオカリン、アビマー又はバーサボディ)を使用することができる
。かかる物質は、NAALADL2に免疫特異的に結合することができると考えられる。適切であ
る場合、「親和性試薬」という用語は、リガンド、レクチン、ストレプトアビジン、抗体
模倣体及び合成結合剤を含むがこれらに限定されない、免疫親和性試薬並びにNAALADL2に
特異的結合し得る他の物質を含むものとする。

0136

(NAALADL2に対する抗体の生産)
本発明によれば、NAALADL2、NAALADL2類似体、NAALADL2-関連タンパク質、又は前述の
いずれかの断片若しくは誘導体を免疫原として使用し、かかる免疫原に免疫特異的に結合
する抗体を生産することができる。かかる免疫原は、先に記載した方法を含むいずれかの
都合のよい手段によって単離することができる。本明細書に使用する「抗体」という用語
は、抗原又はエピトープを特異的に結合し得る、1又は複数の免疫グロブリン遺伝子又は
その断片に由来するか、これらに倣って生産されるか、又はこれらによって実質的にコー
ドされる、ペプチド又はポリペプチドをいう。例えば、Fundamental Immunology, 第3版,
W.E. Paul編, Raven Press, N.Y. (1993); Wilsonの文献 (1994) J. Immunol. Methods
175:267-273; Yarmushの文献 (1992) J. Biochem. Biophys. Methods 25:85-97を参照さ
れたい。抗体という用語には、抗原結合部分、すなわち、抗原に結合する能力を保持する
抗原結合部位」(例えば、断片、サブ配列、相補性決定領域(CDR))が含まれ、(i)
Fabフラグメント、VL、VH、CL及びCH1ドメインからなる一価断片;(ii) F(ab')2断片、ヒ
ンジ領域でジスルフィド結合により連結された2つのFab断片を含む二価断片;(iii)VH
及びCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の単一アームのVL及びVHドメインからなるFv
断片;(v)VHドメインからなるdAb断片(Wardらの文献 (1989):Nature, 341:544-546);及
び、(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。単鎖抗体も、「抗体」という用語
に関して含まれる。本発明の抗体には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、二重
特異性抗体、ヒト化抗体若しくはキメラ抗体、単鎖抗体、Fab断片及びF(ab')2断片、Fab
発現ライブラリーによって生産される断片、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、並びに上述
したもののうちのいずれかのエピトープ結合断片が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の免疫グロブリン分子は、免疫グロブリン分子のいずれかのクラス(例えば、IgG
などの、IgG、IgEIgMIgD及びIgA)又はサブクラスであり得る。

0137

「特異的結合」又は「特異的に結合する」(又は「免疫特異的に結合する」)という用語
は、抗体がその意図する標的のみに結合することを示すことを意図するものではない。む
しろ、抗体は、通常、その意図する標的に対する親和性が、非標的分子に対するその親和
性と比較した場合に、約5倍を上回る場合に、「特異的に結合する」。好適には、望まし
くない物質、特に健常な人又は動物の天然のタンパク質又は組織との有意な交差反応又は
交差結合は存在しない。抗体の親和性は、非標的分子に対するその親和性よりも、少なく
とも約5倍、好ましくは10倍、より好ましくは25倍、更により好ましくは50倍、及び最も
好ましくは100倍以上、標的分子に対して大きな親和性であることが好ましい。一部の実
施態様において、抗体又は他の結合物質及び抗原との間の特異的結合は、少なくとも106M
-1の結合親和性を意味する。抗体は、例えば、少なくとも約107M-1、好ましくは約108M-1
〜約109M-1、約109M-1〜約1010M-1、又は約1010M-1〜約1011M-1の親和性で結合し得る。

0138

親和性はKd=koff/konとして算出される(koffは解離速度定数であり、konは会合速度
定数であり、Kdは平衡定数である。)。親和性は、種々の濃度(c)で標識化リガンド
画分結合(r)を測定することによって、平衡で決定することができる。データは、スキ
チャード式:r/c=K(n-r):
(式中、
r=平衡時の結合したリガンドのモル数受容体のモル数;
c=平衡時の遊離リガンド濃度;
K=平衡会合定数;及び、
n=受容体分子1個あたりのリガンド結合部位の数)を用いてグラフ化される。図式解析に
より、r/cをY軸にプロットし、対してrをX軸にプロットし、こうしてスキャッチャード
ロットを作成する。親和性は、その線の負の傾斜である。Koffは、結合した標識化リガン
ドを、標識されていない過剰のリガンドと競合させることにより決定することができる(
例えば、米国特許第6,316,409号参照)。その標的分子に対する標的化物質の親和性は、例
えば、少なくとも約1×10-6モルリットル、例えば少なくとも約1×10-7モル/リットル
、例えば少なくとも約1×10-8モル/リットル、特に少なくとも約1×10-9モル/リットル
、及び特に少なくとも約1×10-10モル/リットルである。スキャッチャード分析による抗
体親和性測定は、当該技術分野で周知であり、例えば、van Erpらの文献:J. Immunoassa
y 12: 425-43, 1991;Nelson及びGriswoldの文献:Comput. MethodsPrograms Biomed. 2
7: 65-8, 1988を参照されたい。

0139

一実施態様において、NAALADL2をコードする遺伝子の遺伝子産物を認識する、任意の公
入手可能な抗体を使用することができる。別の実施態様において、当業者に公知の方法
は、NAALADL2、NAALADL2類似体、NAALADL2-関連ポリペプチド、又は前述のいずれかの断
片若しくは誘導体を認識する抗体を生産するのに使用される。当業者は、例えば、文献:
「抗体、研究室マニュアル(Antibodies, A Laboratory Manual)」, Ed Harlow及びDavi
d Lane編, Cold Spring Harbor Laboratory (1988), Cold Spring Harbor, N.Y.に記載さ
れているような多くの手段が、抗体生産に利用可能であることを認識する。当業者はまた
、抗体を模倣する結合断片又はFab断片も種々の手段により遺伝情報から調製できること
も認識する(「抗体工学実践的アプローチ(Antibody Engineering: A Practical Appr
oach)」(Borrebaeck, C編), 1995, Oxford University Press, Oxford; J. Immunol.
149, 3914-3920 (1992))。

0140

本発明の一実施態様において、NAALADL2の特定のドメインに対する抗体が生産される。
具体的実施態様において、NAALADL2の親水性断片が、抗体生産のための免疫原として使用
される。

0141

抗体生産において、所望の抗体のスクリーニングは、当該技術分野で公知の技術、例え
ばELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)によって達成することができる。例えば、NAALADL2
の特定のドメインを認識する抗体を選択するために、かかるドメインを含むNAALADL2断片
に結合する生成物について作製されたハイブリドーマをアッセイすることができる。第1
のNAALADL2相同体に特異的に結合するが、第2のNAALADL2相同体には特異的に結合しない
(又は結合性が低い)抗体の選択のために、第1のNAALADL2相同体への陽結合(positive b
inding)、及び第2のNAALADL2相同体への結合の欠如(又は結合の減少)に基づき、抗体を
選択することができる。同様に、NAALADL2に特異的に結合するが、同じタンパク質の異な
るアイソフォーム(NAALADL2と同じコアペプチドを有する異なるグリコフォームなど)に
特異的に結合しない(又は結合性が低い)抗体の選択のために、NAALADL2への陽結合、及
び異なるアイソフォーム(例えば、異なるグリコフォーム)への結合の欠如(又は結合の
減少)に基づき、抗体を選択することができる。したがって、本発明は、NAALADL2の異な
る1又は複数のアイソフォーム(例えば、グリコフォーム)に対するよりも、NAALADL2に
対して大きな親和性(例えば少なくとも2倍、例として少なくとも5倍、特に少なくとも10
倍大きな親和性など)で結合する抗体(モノクローナル抗体など)を提供する。

0142

本発明の方法に使用することができるポリクローナル抗体は、免疫動物血清由来の抗
体分子の異種集団である。非分画免疫血清を使用することもできる。当該技術分野で公知
の種々の手順は、NAALADL2、NAALADL2の断片、NAALADL2関連ポリペプチド、又はNAALADL2
関連ポリペプチドの断片に対するポリクローナル抗体の生産に使用可能である。例えば、
方法のうちの一つは、関心対象ポリペプチドを精製すること、又は、例えば当該技術分野
で周知の固相ペプチド合成法を用いて、関心対象ポリペプチドを合成することである。例
えば、「タンパク質精製の手引き(Guide to Protein Purification)」, Murray P. Deutc
her編, Meth. Enzymol. Vol 182 (1990);「固相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Syn
thesis)」, Greg B. Fields編, Meth. Enzymol. Vol 289 (1997);Kisoらの文献:Chem.
Pharm. Bull. (Tokyo) 38:1192-99, 1990;Mostafaviらの文献:Biomed.Pept.Proteins N
ucleic Acids 1:255-60, 1995;Fujiwaraらの文献:Chem.Pharm.Bull. (Tokyo)44:1326-3
1, 1996を参照されたい。そして、選択されたポリペプチドは、注入によりウサギ、マウ
ス、ラットなどを含むがこれらに限定されない種々の宿主動物を免疫し、ポリクローナル
抗体又はモノクローナル抗体を産生するのに使用することができる。NAALADL2がゲル電気
泳動により精製される場合、NAALADL2は、ポリアクリルアミドゲルからの前抽出を用いて
か又は用いずに、免疫に使用することができる。完全又は不完全フロイントアジュバント
水酸化アルミニウムなどのミネラルゲル、リゾレシチンなどの表面活性物質プルロニ
ックポリオールポリアニオン、ペプチド、油乳剤キーホールリンペットヘモシアニン
ジニトロフェノール、及びBCG(カルメットゲラン桿菌)又はコリネバクテリウム
パルバムなどのアジュバントを含むがこれらに限定されない種々のアジュバント(すなわ
ち、免疫賦活剤)を、宿主種に応じて、免疫応答を強化するのに使用することができる。
更なるアジュバントも、当該技術分野で周知である。

0143

NAALADL2、NAALADL2の断片、NAALADL2-関連ポリペプチド、又はNAALADL2関連ポリペプ
チドの断片に対するモノクローナル抗体(mAb)の調製のために、培養で持続細胞株によ
抗体分子の生産を提供するいずれかの技術を使用することができる。例えば、ハイブリ
ドーマ技術は、Kohler及びMilstein (1975, Nature 256:495-497)によりはじめて開発さ
れ、同様にトリオーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborらの文献1983:Immun
ology Today 4:72)及びEBV-ハイブリドーマ技術(Coleらの文献1985:モノクローナル
体及び癌治療(Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy)において, Alan R. Liss社
, 77-96頁)がヒトモノクローナル抗体を生産するために開発された。かかる抗体は、IgG
、IgM、IgE、IgA、IgD及びそのいずれかのサブクラスを含む、いずれかの免疫グロブリン
のクラスのものであり得る。本発明のmAbを生産するハイブリドーマは、インビトロ又は
インビボで培養してもよい。本発明の更なる実施態様において、モノクローナル抗体は、
公知の技術(国際特許出願第PCT/US90/02545号(引用により本明細書中に組み込まれる。
))を利用して無菌動物において生産することができる。

0144

モノクローナル抗体には、ヒトモノクローナル抗体及びキメラモノクローナル抗体(例
えば、ヒト‐マウスキメラ)を含むが、これらに限定されない。キメラ抗体は、異なる部
分が異なる動物種由来である分子、例えばヒト免疫グロブリン定常領域及びマウスmAb由
来の可変領域を有する分子である(例えば、Cabillyらの米国特許第4,816,567号;及び、B
ossらの米国特許第4,816,397号参照。これらは、引用によりそのすべてが本明細書中に組
み込まれる。)。ヒト化抗体は、非ヒト種由来の1以上の相補性決定領域(CDR)、及びヒ
ト免疫グロブリン分子由来のフレームワーク領域を有する、非ヒト種由来の抗体分子であ
る(例えば、Queenの米国特許第5,585,089号参照。当該文献は、その全体が引用により本
明細書中に組み込まれる。)。

0145

キメラ及びヒト化モノクローナル抗体は、例えば国際公開第87/02671号;欧州特許出願
第184,187号;欧州特許出願第171,496号;欧州特許出願第173,494号;国際公開公報第86/
01533号;米国特許第4,816,567号;欧州特許出願第125,023号;Betterらの文献1988:Scie
nce 240:1041-1043;Liuらの文献1987:Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84:3439-3443;Liu
らの文献1987:J. Immunol.139:3521-3526;Sunらの文献1987:Proc. Natl. Acad. Sci.
USA 84:214-218;Nishimuraらの文献1987:Canc.Res. 47:999-1005;Woodらの文献1985:
Nature 314:446-449;及び、Shawらの文献1988:J.Natl. Cancer Inst. 80:1553-1559;M
orrisonの文献1985:Science 229:1202-1207;Oiらの文献1986:BioTechniques 4:214;米
国特許第5,225,539号;Jonesらの文献, 1986, Nature 321:552-525;Verhoeyanらの文献 (
1988):Science 239:1534;及び、Beidlerらの文献1988:J. Immunol.141:4053-4060に記
載されている方法を用いる、当該技術分野で公知の組換えDNA法によって生産することが
できる。

0146

完全ヒト抗体は、ヒト対象の治療的処置に特に望ましい。かかる抗体は、内在性免疫グ
ロブリン重鎖及び軽鎖遺伝子は発現することができないが、ヒト重鎖及び軽鎖遺伝子を発
現することができるトランスジェニックマウスを使用して、生産することができる。トラ
スジニックマウスは、選択された抗原、例えばNAALADL2の全体又は一部を用いて通常
の様式で免疫される。抗原に対するモノクローナル抗体は、従来のハイブリドーマ技術を
使用して得ることができる。トランスジェニックマウスが保有するヒト免疫グロブリン導
入遺伝子は、B細胞分化時に再編成し、その後、クラススイッチング及び体細胞突然変異
を受ける。したがって、かかる技術を使用して、治療に有用なIgG、IgA、IgM及びIgE抗体
を生産することができる。ヒト抗体を生産するこの技術の概要については、Lonberg及びH
uszarの文献(1995, Int. Rev. Immunol. 13:65-93)を参照されたい。ヒト抗体及びヒトモ
クローナル抗体を生産するためのこの技術、並びにかかる抗体を生産するためのプロト
コールの詳細な論考については、例えば、米国特許第5,625,126号;米国特許第5,633,425
号;米国特許第5,569,825号;米国特許第5,661,016号;及び、米国特許第5,545,806号を
参照されたい。加えて、Abgenix社(Freemont,CA)及びGenpharm社(San Jose, CA)な
どの企業は、先に記載したものと類似の技術を使用して、選択された抗原に対するヒト抗
体を提供するのに関係し得る。

0147

選択されたエピトープを認識する完全ヒト抗体は、「ガイドセレクション」と呼ばれる
技術を使用して生産することができる。このアプローチにおいて、選択された非ヒトモノ
クローナル抗体(例えば、マウス抗体)は、同じエピトープを認識する完全ヒト抗体の選
択を導くために使用される(Jespersらの文献(1994):BioTechnology 12:899-903)。

0148

本発明の抗体は、選択された標的への結合について、ポリペプチドのライブラリーを作
製してスクリーニングするファージディスプレイ技術の使用により生産することもできる
。例えば、Cwirlaらの文献:Proc. Natl. Acad. Sci USA 87, 6378-82, 1990;Devlinら
の文献:Science 249, 404-6, 1990, Scott及びSmithの文献:Science 249, 386-88, 199
0;及び、Ladnerらの米国特許第5,571,698号を参照されたい。ファージディスプレイ法
基本的概念は、スクリーニングされるポリペプチドをコードするDNAとそのポリペプチド
との間の物理的関連付けの確立である。この物理的関連付けは、ポリペプチドをコードす
ファージゲノム封入するキャプシドの一部としてポリペプチドを提示する、ファージ
粒子により提供される。ポリペプチドとその遺伝物質との間の物理的関連付けの確立は、
異なるポリペプチドを有する非常に多数のファージの同時大量スクリーニングを可能にす
る。標的への親和性を有するポリペプチドを提示するファージは標的に結合し、これらの
ファージは、標的への親和性スクリーニングにより濃縮される。これらのファージから提
示されるポリペプチドの同一性は、これらの各ゲノムにより決定することができる。そし
て、これらの方法を用いて、所望の標的に対し結合親和性を有すると確定されたポリペプ
チドは、従来の手段により大量に合成することができる。例えば、米国特許番号第6,057,
098号を参照されたい。当該文献のすべての表、図面及び特許請求の範囲を含むそのすべ
てが引用により本明細書中に組み込まれる。特に、かかるファージは、レパートリ又は組
合せの抗体ライブラリー(例えば、ヒト又はマウス)から発現される抗原結合ドメイン
提示するのに利用することができる。関心対象の抗原に結合する抗原結合ドメインを発現
するファージは、抗原、例えば、標識化抗原、又は固体表面若しくはビーズに結合若しく
は捕捉された抗原を使用して、選択又は同定することができる。これらの方法で使用する
ファージは、通常、ファージ遺伝子III又は遺伝子VIIIタンパク質のいずれかに組換えに
より融合されたFab、Fv又はジスルフィド安定化Fv抗体ドメインを有するファージから発
現されたfd 及びM13結合ドメインを含む、線維状ファージである。本発明の抗体を作製す
るのに用いることができるファージディスプレイ法には、Brinkmanらの文献:J. Immunol
.Methods182:41-50 (1995);Amesらの文献:J. Immunol.Methods 184:177-186 (1995);
Kettleboroughらの文献:Eur.J. Immunol.24:952-958 (1994);Persicらの文献:Gene 18
7 9-18 (1997);Burtonらの文献:Advances in Immunology 57:191-280 (1994);国際特
許出願第PCT/GB91/01134号;国際公開公報第90/02809号;同91/10737号;同92/01047号;
同92/18619号;同93/11236号;同95/15982号;同95/20401号;及び、米国特許第5,698,42
6号;同5,223,409号;同5,403,484号;同5,580,717号;同5,427,908号;同5,750,753号;
同5,821,047号;同5,571,698号;同5,427,908号;同5,516,637号;同5,780,225号;同5,6
58,727号;同5,733,743号及び同5,969,108号(それぞれ、その全体が引用により本明細書
中に組み込まれる。)に開示されているものが含まれる。

0149

上述の文献に記載されているように、ファージ選択の後、ファージ由来の抗体コード領
域は、ヒト抗体を含む全抗体又はいずれかの他の所望の抗原結合断片を作製するために単
離して使用することができ、例えば、以下に詳細に説明するような哺乳動物細胞、昆虫細
胞、植物細胞、酵母及び細菌を含む、いずれかの所望の宿主において発現させることがで
きる。例えば、Fab、Fab'及びF(ab') 2断片を組換えにより作製する技術は、国際公開公
報第92/22324号;Mullinaxらの文献:BioTechniques 12(6):864-869 (1992);及びSawai
らの文献, AJRI34:26-34 (1995);及びBetterらの文献:Science 240: 1041-1043 (1988
)(前述の文献は引用によりそのすべてが組み込まれる。)に開示されているものなどの
、当該技術分野で公知の方法を用いて、利用することもできる。

0150

単鎖Fvs及び抗体を生産するのに使用することができる技術の例としては、米国特許第4
,946,778号及び同5,258,498号;Hustonらの文献:Methodsin Enzymology 203:46-88 (19
91); Shuらの文献:PNAS 90:7995-7999 (1993);及びSkerraらの文献:Science 240:1038
-1040 (1988)に記載されているものが挙げられる。

0151

本発明は、当該技術分野で公知の方法により作製することができる二重特異性抗体の使
用を更に提供する。完全長二重特異性抗体の従来の生産は、2つの免疫グロブリン重鎖
軽鎖対の同時発現であって、2つの鎖が異なる特異性を有する、前述の同時発現に基づい
ている(Milsteinらの文献1983:Nature, 305:537-539)。免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の
ランダムな分類のため、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は、10の異なる抗体分
子の潜在的混合物を生じ、そのうちの1つのみが的確な二重特異性構造を有する。通常、
親和性クロマトグラフィー工程によってなされる的確な分子の精製は、むしろ扱いにくく
、産物収率は低い。同様の手法は、1993年5月13日に公開された国際公開公報第93/08829
号、及びTrauneckerらの文献1991:EMBO J. 10:3655-3659に開示されている。

0152

別のより好ましいアプローチによると、所望の結合特異性を有する抗体可変ドメイン(
抗体‐抗原結合部位)を免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合させる。該融合物は、好
ましくは、ヒンジ、CH2及びCH3領域の少なくとも一部を含む免疫グロブリン重鎖定常ドメ
インを伴う。融合物のうちの少なくとも1つに存在する軽鎖結合に必要な部位を含有する
、第1の重鎖定常部(CH1)を有することが好ましい。免疫グロブリン重鎖融合物、及び
所望の場合、免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAを別々の発現ベクターに挿入し、適切
宿主生物に同時トランスフェクトする。これは、構築に使用した不均等な比率の3つの
ポリペプチド鎖最適収量を提供する実施態様において、3つのポリペプチド断片の相互
の比率を調節する際に優れた柔軟性を提供する。しかし、同等の比率の少なくとも2つの
ポリペプチド鎖の発現により高収率を生じる場合、又は比率が具体的意義を有しない場合
、2つ又は3つすべてのポリペプチド鎖のコード配列を1つの発現ベクターに挿入すること
ができる。

0153

このアプローチの好適な実施態様において、二重特異性抗体は、一方のアームにおける
第1の結合特異性を有するハイブリッド免疫グロブリン重鎖、及び他方のアームにおける
(第2の結合特性を提供する)ハイブリッド免疫グロブリン重鎖‐軽鎖対から構成される
二重特異性分子の半分のみに免疫グロブリン軽鎖が存在することが、容易な単離方法
提供するので、この非対称構造は、望まれない免疫グロブリン鎖組合せからの所望の二重
特異性化合物の単離を促進することがわかった。このアプローチは、1994年3月3日に公開
された国際公開公報第94/04690号に開示されている。二重特異性抗体の生産に関する更な
る詳細については、例えば、Sureshらの文献:Methodsin Enzymology, 1986 121:210を
参照されたい。

0154

本発明は、抗-NAALADL2免疫グロブリン分子の機能的に活性な断片、誘導体又は類似体
を提供する。機能的に活性とは、断片、誘導体又は類似体が、断片、誘導体又は類似体が
誘導される抗体により認識されるのと同じ抗原を認識する抗‐抗イディオタイプ抗体(す
なわち、三次抗体)を誘発できることを意味する。具体的には、好適な実施態様において
、免疫グロブリン分子のイディオタイプの抗原性は、フレームワーク及び特異的に抗原を
認識するCDR配列に対するC末端であるCDR配列の欠失により強化することができる。どのC
DR配列が抗原に結合するかについて判断するために、CDR配列を含有する合成ペプチド
、当該技術分野で公知のいずれかの結合アッセイ法による抗原を用いる結合アッセイに使
用することができる。

0155

本発明は、F(ab')2断片及びFab断片などであるがこれらに限定されない抗体断片を提供
する。特異的なエピトープを認識する抗体断片は、公知の技術によって作製することがで
きる。F(ab')2断片は、可変領域、軽鎖定常領域及び重鎖のCH1ドメインから構成され、抗
体分子のペプシン消化によって生産される。Fab断片は、F(ab')2断片のジスルフィド架橋
還元することにより生産される。また、本発明は、本発明の抗体の重鎖と軽鎖との二量
体、又はFvs若しくは単鎖抗体(SCA)などのいずれかのその最小断片(例えば、米国特許第4
,946,778号;Birdの文献1988:Science 242:423-42;Hustonらの文献1988:Proc. Natl.
Acad. Sci. USA 85:5879-5883;及び、Wardらの文献1989:Nature 334:544-54に記載され
ているようなもの)、又は本発明の抗体と同じ特異性を有するいずれかの他の分子も提供
する。単鎖抗体は、アミノ酸架橋を介してFv領域の重鎖及び軽鎖断片を連結することによ
り形成され、一本鎖ポリペプチドを生じる。大腸菌(E. coli)における機能的なFv断片の
集成のための技術を使用してもよい(Skerraらの文献1988:Science, 242:1038-1041)

0156

他の実施態様において、本発明は、本発明の免疫グロブリンの融合タンパク質(又はそ
の機能的に活性な断片)、例えば、免疫グロブリンがN末端又はC末端において、共有結合(
例えば、ペプチド結合)を介してその免疫グロブリンでない別のタンパク質のアミノ酸配
列(又はその一部、好ましくはタンパク質の少なくとも10、20又は50アミノ酸部分)に融合
されている融合タンパク質を提供する。好ましくは、免疫グロブリン又はその断片は、定
常ドメインのN末端において、他のタンパク質に共有結合される。上述したように、かか
る融合タンパク質は、精製を容易にし、インビボでの半減期を増加させ、及び免疫系に対
する上皮関門を越えた抗原の送達を増強し得る。

0157

本発明の免疫グロブリンには、修飾される、すなわち、いずれかの型の分子の共有結合
が免疫特異的結合を損なわない限り、かかる共有結合による類似体及び誘導体が含まれる
。例えば、免疫グロブリンの誘導体及び類似体には、例えば、グリコシル化、アセチル化
ペグ化、ホスフレーション(phosphylation)、アミド化、公知の保護基遮断基に
よる誘導体化タンパク質分解切断、細胞リガンド又は他のタンパク質に対する結合など
により更に修飾されたものが含まれるが、これらに限定されない。特定の化学開裂、アセ
チル化、ホルミル化などを含むが、これらに限定されない多くの化学修飾のいずれかを、
公知の技術により行うことができる。加えて、類似体又は誘導体は、1以上の非古典的
ミノ酸を含有し得る。

0158

前述の抗体は、NAALADL2の局在及び活性に関して、当該技術分野で公知の方法で、例え
ば、このタンパク質を画像化するのに、適切な生理的試料においてそのレベルを測定する
のに、診断方法などにおいて、使用することができる。

0159

(NAALADL2に対するアフィボディの生産)
アフィボディ分子は、ブドウ球菌プロテインAのIgG-結合ドメインのうちの1つに由来す
る、58アミノ酸残基タンパク質ドメインに基づく親和性タンパク質の新規なクラスを表
す。この三重螺旋束ドメインは、コンビナトリアルファージミドライブラリーの構築に対
する足場として使用され、これからファージディスプレイ技術を使用して、所望の分子を
標的化するアフィボディ変種を選択し得る(Nord K, Gunneriusson E, Ringdahl J, Stah
l S, Uhlen M, Nygren PAの文献:「αヘリカル細菌受容体ドメインのコンビナトリアル
ライブラリーから選択された結合タンパク質(Binding proteins selected from combina
torial libraries of an α-helical bacterial receptor domain)」, Nat Biotechnol
1997; 15:772-7. Ronmark J, Gronlund H, Uhlen M, Nygren PAの文献:「プロテインAの
コンビナトリアル工学からのヒト免疫グロブリンA (IgA)特異的リガンド(Human immunog
lobulin A (IgA)-specific ligandsfrom combinatorial engineering of protein A)」
, Eur J Biochem 2002;269:2647-55)。その低分子量(6kDa)と組み合わせたアフィボディ
分子の単純で堅固な構造により、広範囲の用途に、例えば検出試薬として(Ronmark J, H
ansson M, Nguyen T,らの文献:「大腸菌において産生されるアフィボディ-Fcキメラの構
築及び特性評価(Construction and characterization of Affibody-Fc chimeras produc
ed in Escherichia coli)」, J Immunol Methods 2002;261 :199-211)、及び受容体相
互作用を阻害するために(Sandstorm K, Xu Z, Forsberg G, Nygren PAの文献:「コンビ
トリアタンパク質工学により開発されたCD28結合アフィボディリガンドによるCD28-C
D80共刺激シグナルの阻害(Inhibition of the CD28-CD80 co-stimulation signal by a
CD28-binding Affibody ligand developed by combinatorial protein engineering)」,
Protein Eng 2003; 16:691-7)、アフィボディ分子が適するようになる。アフィボディ
及びその生産方法の更なる詳細は、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込まれる米
国特許第5831012号を参照することにより得ることができる。

0160

また、標識化アフィボディは、アイソフォームの存在量を測定するためのイメージング
用途にも有用であり得る。

0161

(NAALADL2に対するドメイン抗体の生産)
本明細書における抗体についての言及は、ドメイン抗体についての言及を包含する。ド
メイン抗体(dAb)は、抗体の最も小さな機能的結合単位であり、ヒト抗体の重(VH)鎖又は
軽(VL)鎖の可変領域に対応する。ドメイン抗体は、およそ13kDaの分子量を有する。Doman
tis社は、完全ヒトVH及びVL dAbの一連の大きくかつ高度に機能的なライブラリーを開発
し(各ライブラリーにおいて10,000,000,000超の異なる配列)、これらのライブラリーを
使用して治療標的に特異的であるdAbを選択する。多くの従来抗体とは対照的に、ドメイ
ン抗体は、細菌、酵母及び哺乳動物細胞系において良好に発現する。ドメイン抗体及びそ
の生産方法の更なる詳細は、次に示すものを参照することによって得ることができる:米
国特許第6,291,158号;同6,582,915号;同6,593,081号;同6,172,197号;同6,696,245号
;米国出願第2004/0110941号;欧州特許出願第1433846号、並びに欧州特許第0368684号及
び同0616640号;国際公開公報第05/035572号、同04/101790号、同04/081026号、同04/058
821号、同04/003019号及び同03/002609号(これらはそれぞれ、その全体が本明細書中に
引用により組み込まれる。)。

0162

(NAALADL2に対するナノボディの生産)
ナノボディは、抗体由来の治療用タンパク質であり、天然に存在する重鎖抗体固有
構造及び機能特性を含有する。これらの重鎖抗体は、1つの可変ドメイン(VHH)及び2つ
定常ドメイン(CH2及びCH3)を含有する。重要なことに、クローン化されかつ単離され
たVHHドメインは、もとの重鎖抗体の全抗原結合能を保持する完全に安定なポリペプチド
である。ナノボディは、ヒト抗体のVHドメインと高い相同性を有し、活性の損失を全く伴
わずに更にヒト化することができる。重要なことに、ナノボディは低免疫原性能を有し、
これは霊長類研究において、ナノボディリード化合物を用いて確認された。

0163

ナノボディは、従来型抗体の利点を、低分子薬の重要な特徴と組み合わせる。従来の抗
体のように、ナノボディは、高い標的特異性、これらの標的に対する高親和性、及び低い
固有毒性を示す。しかしながら、低分子薬のように、ナノボディは、酵素を阻害すること
ができ、受容体間隙に容易に到達し得る。さらに、ナノボディは極めて安定で、注入以外
の手段により投与することができ(例えば、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込
まれる国際公開公報第04/041867号を参照)、作製が容易である。ナノボディの他の利点
には、これらの小さいサイズにより共通していないか又は隠れたエピトープを認識するこ
と、これらの特有三次元構造に起因する高親和性及び選択性によりタンパク質標的の腔
若しくは活性部位に結合すること、薬剤様式柔軟性、半減期の合目的化、並びに薬剤発見
容易性及び迅速性が含まれる。

0164

ナノボディは、1つの遺伝子によってコードされ、ほとんどすべての原核生物及び真核
生物宿主、例えば大腸菌(例えば、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込まれる米
国特許第6,765,087号参照)、カビ(例えば、アスペルギルス又はトリコデルマ)、及び
酵母(例えば、サッカロマイセス、クルイベロマイセス、ハンセヌラ又はピキア)(例え
ば、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込まれる米国特許第6,838,254号参照)に
おいて効率的に生産される。生産過程計測可能であり、数キログラム量のナノボディが
生産されている。ナノボディは、従来の抗体と比較して優れた安定性を発揮するので、こ
れらは、長期貯蔵寿命があり、すぐに使用可能な溶液として製剤化することができる。

0165

ナノクローン法(例えば、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込まれる国際公開
公報06/079372号参照)は、B細胞の自動化ハイスルーアウト選択に基づき、所望の標的に
対してナノボディを生成する特許取得済みの方法である。

0166

(NAALADL2に対するユニボディの生産)
ユニボディは、別の抗体断片技術である。しかしながら、これは、IgG4抗体のヒンジ領
域の除去に基づくものである。ヒンジ領域の欠失は、従来のIgG4抗体の基本的に半分のサ
イズであり、かつIgG4抗体の二価結合領域よりもむしろ一価結合領域を有する分子を生じ
る。IgG4抗体が不活性で、それゆえ免疫系と相互作用しないことも周知であり、これは免
応答が望ましくない疾患の治療に有利であり得、この利点はユニボディに受け継がれて
いる。例えば、ユニボディは、これらが結合した細胞を阻害又は抑制するが、死滅させな
いように機能し得る。加えて、癌細胞に結合するユニボディは、癌細胞が増殖することを
刺激しない。さらに、ユニボディは従来型IgG4抗体の約半分のサイズであるので、これら
は、潜在的に有利な効率でより大きな固形腫瘍により良好な分布を示し得る。ユニボディ
は、全IgG4抗体と同等の速度で身体から排出され、これらの抗原に対し全抗体と同等の親
和性で結合することができる。ユニボディの更なる詳細は、引用によりそのすべてが本明
細書中に組み込まれる特許(国際公開公報第2007/059782号)を参照することにより得る
ことができる。

0167

(NAALADL2に対するDARPinの生産)
DARPin(設計されたアンキリンリピートタンパク質(Designed Ankyrin Repeat Protei
ns))は、非抗体ポリペプチド結合能力を利用するために開発された、抗体模倣体DRP
(設計されたリピートタンパク質(Designed Repeat Protein))技術の1つの例である。
アンキリン又はロイシンリッチリピートタンパク質などのリピートタンパク質は遍在的な
結合分子であり、抗体と異なった様式で、細胞内及び細胞外で生じる。これらの固有のモ
ジュラー構造は、構造単位を反復すること(繰返し)を特徴とし、これらはともに積み重
なり、可変的及びモジュラー標的結合表面を提示する長いリピートドメインを形成する。
このモジュラリティに基づき、高度に多様化された結合特異性を有するポリペプチドのコ
ンビナトリアルライブラリーを作製することができる。この戦略には、可変表面残基を提
示する自家和合性リピートコンセンサス設計及びリピートドメインへのこれらのラン
ムなアセンブリが含まれる。

0168

DARPinは、細菌発現系において非常に高収率で生産でき、これらは公知の最も安定なタ
ンパク質に属する。ヒト受容体、サイトカイン、キナーゼ、ヒトプロテアーゼ、ウイルス
及び膜タンパク質を含む広範囲の標的タンパク質に対し高度に特異的で高親和性なDARPin
が選択された。一桁台のナノモルからピコモル範囲に親和性を有するDARPinを得ることが
できる。

0169

DARPinは、ELISA、サンドイッチELISA、フローサイトメトリー解析FACS)、免疫組織
化学法(IHC)、チップ適用、親和性精製又はウエスタンブロット法を含む、広範囲の用
途に使用されている。DARPinは、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)に融合した細胞内
マーカータンパク質として、細胞内区画内で非常に活性であることも判明した。DARPinは
更に、pM範囲のIC50でウイルス侵入を阻害するのに使用された。DARPinは、タンパク質‐
タンパク質相互作用を遮断するのに理想的であるだけでなく、酵素も阻害する。プロテア
ーゼ、キナーゼ及び輸送体は、ほぼアロステリック阻害様式で良好に阻害された。腫瘍
の非常に速くかつ特異的な富化並びに血液比率に対する腫瘍の高度な優位性により、DARP
inがインビボ診断又は治療アプローチに非常に適するようになる。

0170

DARPin及び他のDRP技術に関する追加的情報は、米国特許出願公開第2004/0132028号及
び国際公開公報第02/20565号に見出すことができ、これらはともに、引用によりそのすべ
てが本明細書中に組み込まれる。

0171

(NAALADL2に対するアンチカリンの生産)
アンチカリンは更なる抗体模倣技術であるが、この場合における結合特異性は、ヒト組
織及び体液において自然にかつ豊富に発現される低分子量タンパク質のファミリーである
リポカリンに由来する。リポカリンは、化学的に感応性な又は不溶な化合物の生理学
輸送及び貯蔵に関連して、インビボにおける一定の範囲の機能を実行するために進化して
きた。リポカリンは、タンパク質の一方の末端で4つのループを支持する、高度に保存さ
れたβ-バレルを含む、堅固な固有の構造を有する。これらのループは、結合ポケット
の入口、及び個々のリポカリンの間の結合特異性におけるバリエーションの主因である分
子のこの部分における高次構造的差異を形成する。

0172

保存されたβ-シートフレームワークにより支持される超可変ループの全体構造は免疫
グロブリン連想させるが、リポカリンは、サイズに関して抗体と大きく異なり、これは
、単一の免疫グロブリンドメインよりもわずかに大きい160〜180アミノ酸の単一のポリペ
プチド鎖からなる。

0173

リポカリンはクローン化され、これらのループは、アンチカリンを作製するために操作
に供される。構造的に多様なアンチカリンのライブラリーが作製されており、アンチカリ
ディスプレイは、結合機能の選択及びスクリーニングを可能にし、続いて、原核生物系
又は真核生物系の更なる分析のための可溶タンパク質の発現及び生産がなされる。試験は
、アンチカリンが実質的に任意のヒト標的タンパク質に特異的であるように開発できるこ
とを実証することに成功し;これらは単離することができ、ナノモル以上の範囲の結合親
和性で得ることができる。

0174

アンチカリンは、二重標的化タンパク質、いわゆるデュオカリンとして構成することも
できる。デュオカリンは、標準的な製造法を用いて、1つの容易に生成された単量体タン
パク質における2つの別々の治療標的に結合するとともに、その2つの結合ドメインの構造
向性(structural orientation)にかかわらず、標的特異性及び親和性を保持する。

0175

単一の分子を介する複数の標的の調節は、1つよりも多くの原因因子を含むことが公知
の疾患において、特に有利である。さらに、デュオカリンなどの二価又は多価の結合様式
は、疾患において細胞表面分子を標的化すること、シグナル伝達経路においてアゴニスト
的効果を媒介すること、又は細胞表面受容体の結合及びクラスタリングを介する強化され
内部移行効果を誘導することにおいて、顕著な潜在性を有する。さらにまた、デュオカ
リンの高度に固有な安定性は単量体アンチカリンに匹敵し、柔軟な製剤及びデュオカリン
の送達能を提供する。

0176

アンチカリンに関する追加的情報は、米国特許第7,250,297号及び国際公開公報第99/16
873号に見出すことができ、これらはともに、引用によりそのすべてが本明細書中に組み
込まれる。

0177

(NAALADL2に対するアビマーの生産)
アビマーは、インビトロエキソンシャフリング及びファージディスプレイによりヒト細
外受容体ドメインの大きなファミリーから進化し、結合特性及び阻害特性を有するマル
ドメインタンパク質を生じる。複数の独立する結合ドメインを連結することは、結合力
を生み出すことが示されており、従来の単一エピトープ結合タンパク質と比較して親和性
及び特異性の向上をもたらす。他の考えられ得る利点には、大腸菌における複数標的特異
的分子の単純かつ効果的な生産、耐熱性の向上及びプロテアーゼに対する耐性が含まれる
。サブナノモルの親和性を有するアビマーは、種々の標的に対して得られている。

0178

アビマーに関する追加的情報は、米国特許出願公開第2006/0286603号、同2006/0234299
号、同2006/0223114号、同2006/0177831号、同2006/0008844号、同2005/0221384号、同20
05/0164301号、同2005/0089932号、同2005/0053973号、同2005/0048512号、同2004/01757
56号に見出すことができ、これらはすべて、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込
まれる。

0179

(NAALADL2に対するバーサボディの生産)
バーサボディは、15%超のシステインを有する3〜5kDaの小さいタンパク質であり、こ
れは、高いジスルフィド密度足場を形成し、一般的なタンパク質が有する疎水性コアを置
換する。疎水性コアを含み、少数のジスルフィドを有する多数の疎水性アミノ酸の置換は
、より小さく、より親水性で(より少ない凝集及び非特異的結合)、プロテアーゼ及び熱
に対してより耐性があり、かつより低密度のT細胞エピトープを有するタンパク質を生じ
る。これは、MHC提示に大部分寄与する残基が疎水性であるからである。これら4つの特性
のすべては、免疫原性に影響を及ぼすことが周知であるとともに、これらは、免疫原性を
大きく減少させると予測される。

0180

バーサボディについてのインスピレーションは、ヒルヘビクモサソリカタツム
リ及びアネモネによって産生される天然の注射可能なバイオ医薬品から生じ、これらは、
予想外に低い免疫原性を示すことが公知である。サイズ、疎水性、タンパク質分解性抗原
プロセシング、及びエピトープ密度を設計し、スクリーニングすることにより選択された
天然のタンパク質ファミリーで開始することは、天然の注射可能なタンパク質の平均をは
るかに下回るレベルまで最小化する。

0181

バーサボディの構造を前提とする場合、これらの抗体模倣体は、多価性、複特異性、半
減期機構多様性組織標的モジュール、及び抗体Fc領域の存在しない状態を含む、多
用な様式を提供する。さらに、バーサボディは大腸菌において高収率で生産され、これら
の親水性及び小さなサイズにより、バーサボディは高度に可溶性であり、高濃度で製剤化
することができる。バーサボディは、例外的に、熱安定性(バーサボディは煮沸すること
ができる。)であり、長期の貯蔵寿命をもたらす。

0182

バーサボディに関する追加的情報は、引用によりそのすべてが本明細書中に組み込まれ
る米国特許出願公開第2007/0191272号において見出すことができる。

0183

(親和性試薬の発現)
(抗体の発現)
本発明の抗体は、抗体合成に関する当該技術分野で公知のいずれかの方法、特に、化学
合成によって、又は組換え発現によって生産することができ、好ましくは組換え発現技術
によって生産される。

0184

抗体又はその断片、誘導体又は類似体の組換え発現は、抗体をコードする核酸の構築を
必要とする。抗体のヌクレオチド配列が公知である場合、抗体をコードする核酸は、(例
えば、Kutmeierらの文献1994:BioTechniques, 17:242に記載されているように)化学的
に合成されたオリゴヌクレオチドから集成してもよく、これは、簡単にいうと、抗体をコ
ードする配列の部分を含有した重複するオリゴヌクレオチドの合成、これらのオリゴヌク
レオチドのアニーリング及びライゲーション、そして、PCRによる連結されたオリゴヌク
レオチドの増幅を含む。

0185

あるいは、抗体をコードする核酸は、抗体をクローニングすることによって得ることが
できる。特定の抗体をコードする核酸を含有するクローンは利用できないが、抗体分子の
配列が公知の場合、該抗体をコードする核酸は、適切な供給源(例えば、抗体cDNAライブ
ラリー、又は抗体を発現するいずれかの組織又は細胞から生産されるcDNAライブラリー)
から、配列の3’及び5’末端にハイブリダイズし得る合成プライマーを使用するPCR増幅
、又は特定の遺伝子配列に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使用するクローニング
によって、得ることができる。

0186

特定の抗原を特異的に認識する抗体分子(又は、かかる抗体をコードする核酸をクロー
ニングするためのcDNAライブラリーのための供与源)が利用することができない場合、特
定の抗原に特異的な抗体は、当該技術分野で公知のいずれかの方法によって、例えばウサ
ギなどの動物を免疫して、ポリクローナル抗体を生産することによって、又は例えばモノ
クローナル抗体を作製することによって、生産することができる。あるいは、少なくとも
抗体のFab部分をコードするクローンは、(例えば、Huseらの文献1989:Science 246:127
5-1281に記載されているように)特異抗原に結合するFab断片のクローン用のFab発現ライ
ブラリーをスクリーニングすることによって、又は抗体ライブラリーをスクリーニングす
ることによって(例えば、Clacksonらの文献1991:Nature 352:624;Haneらの文献1997:
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:4937参照)、得ることができる。

0187

一旦、少なくとも抗体分子の可変ドメインをコードする核酸が得られたら、これを、抗
体分子の定常領域をコードするヌクレオチド配列を含有するむベクターに導入することが
できる(例えば、国際公開公報第86/05807号;同89/01036号;及び、米国特許第5,122,46
4号参照)。完全な抗体分子の発現を可能にする核酸との同時発現のための完全な軽鎖又
は重鎖を含有するベクターも利用することができる。そして、抗体をコードする核酸を使
用して、スルフヒドリル基を含有しないアミノ酸残基との鎖内ジスルフィド結合に関与
る1以上の可変領域システイン残基を置換する(又は欠失させる)のに必要なヌクレオチ
ド置換又は欠失を導入することができる。かかる修飾は、ヌクレオチド配列における特定
突然変異又は欠失の導入のための当該技術分野で公知のいずれかの方法、例えば化学的
突然変異誘発、インビトロ部位特異的突然変異誘発(Hutchinsonらの文献1978:J. Biol.
Chem. 253:6551)、PCTに基づく方法などであるが、これらに限定されない方法で行う
ことができる。

0188

さらに、適切な生物活性のヒト抗体分子由来遺伝子とともに適切な抗原特異性のマウス
抗体分子由来遺伝子をスプライシングすることによる、「キメラ抗体」の生産のために開
発された技術(Morrisonらの文献1984:Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:851-855;Neube
rgerらの文献1984:Nature 312:604-608;Takedaらの文献1985:Nature 314:452-454)を
使用することができる。上述したように、キメラ抗体は、異なる部分が異なる動物の種に
由来する分子、例えば、マウスmAb及びヒト抗体定常領域に由来する可変領域を有する、
例えばヒト化抗体などの分子である。

0189

一旦、本発明の抗体分子をコードする核酸が得られたら、抗体分子の生産のためのベク
ターは、当該技術分野で周知の技術を使用する組換えDNA技術によって生産することがで
きる。したがって、抗体分子の配列を含有する核酸を発現することによりNAALADL2を調製
するための方法が本明細書に記載される。当業者に周知の方法を用いて、抗体分子コード
列並びに適切な転写及び翻訳制御シグナルを含有する発現ベクターを構築することがで
きる。これらの方法には、例えば、インビトロ組換えDNA技術、合成技術、及びインビボ
遺伝子組換えが含まれる。例えば、Sambrookらの文献(1990, 「分子クローニング:研究
室マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Manual)」,第2版, Cold Spring Harb
or Laboratory, Cold Spring Harbor, NY)及びAusubelら(編)の文献(1998, 「分子生
物学の最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)」, John Wiley &
Sons, NY)に記載されている技術を参照されたい。

0190

発現ベクターを従来技術によって宿主細胞に移入し、次いで、トランスフェクト細胞
従来技術によって培養し、本発明の抗体を生産する。

0191

本発明の組換え抗体を発現するのに使用される宿主細胞は、大腸菌などの細菌細胞、又
は好ましくは、特に組換え抗体分子全体の発現のための真核細胞のいずれかであってもよ
い。特にチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)などの哺乳動物細胞は、ヒトサイト
ロウイルス由来の主要中初期遺伝子プロモーターエレメントなどのベクターと併せて、
抗体の有効な発現系である(Foeckingらの文献1986:Gene 45: 101;Cockettらの文献199
0:BioTechnology 8:2)。

0192

種々の宿主‐発現ベクター系を、本発明の抗体分子を発現させるのに利用してもよい。
かかる宿主‐発現系は、関心対象のコード配列を生産し、その後に精製され得る媒体を表
すだけでなく、適切なヌクレオチドコード配列により形質転換されたか又はトランスフェ
クトされた場合、本発明の抗体分子をインサイチュで発現し得る細胞も表し得る。これら
には、抗体コード配列を含有する組換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNA若しくは
コスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌(例えば、大腸菌、枯草菌)などの微生
物;抗体コード配列を含有する組換え酵母発現ベクターで形質転換された酵母(例えば、
サッカロマイセス、ピキア);抗体コード配列を含有する組換えウイルス発現ベクター(
例えば、バキュロウイルス)を感染させた昆虫細胞系;組換えウイルス発現ベクターで感
染させた植物細胞系(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイク
イルス、TMV)、又は抗体コード配列を含有する組換えプラスミド発現ベクター(例えば、T
iプラスミド)で形質転換された植物細胞系;又は、哺乳動物細胞のゲノムに由来する(例
えば、メタロチオネインプロモーター)若しくは哺乳動物ウイルスに由来するプロモータ
ー(例えば、アデノウイルス後期プロモーター、ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター)
を含有する組換え発現構築物を保有する哺乳動物細胞系(例えば、COS、CHO、BHK、293、
3T3細胞)が含まれるが、これらに限定されない。

0193

細菌系では、発現される抗体分子の意図される用途に応じて、多数の発現ベクターを都
合よく選択することができる。例えば、大量のかかるタンパク質が生産される場合、抗体
分子を含む医薬組成物の生産のために、容易に精製される融合タンパク質産物の高レベル
の発現を命令するベクターが望ましい場合がある。かかるベクターには、抗体コード配列
インフレームでlacZコード領域を有するベクターにそれぞれ連結され、それゆえ、融合
タンパク質が生産され得る、大腸菌発現ベクターpUR278(Rutherらの文献1983:EMBO J.
2:1791);pINベクター(Inouye及びInouyeの文献1985:Nucleic AcidsRes. 13:3101-310
9);Van Heeke及びSchusterの文献:1989, J. Biol. Chem. 24:5503-5509)などが含まれ
るが、これらに限定されない。pGEXベクターを使用して、グルタチオンS-トランスフェラ
ーゼ(GST)との融合タンパク質として外来ポリペプチドを発現させてもよい。一般に、
かかる融合タンパク質は可溶性であり、マトリクスグルタチオン‐アガロースビーズへの
吸着及び結合、続く遊離グルタチオンの存在下における溶出により、溶解した細胞から容
易に精製することができる。pGEXベクターは、クローン化された標的遺伝子産物がGST部
分から放出することができるように、トロンビン又はXa因子プロテアーゼ切断部位を含む
ように設計される。

0194

昆虫系では、外来遺伝子を発現するためのベクターとして、オートグラファ・カリフ
ルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(AcNPV)を使用する。このウイルス
は、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)細胞において増殖する。抗体コード配列は、ウ
イルスの非必須領域(例えば、ポリヘドリン遺伝子)に個々にクローン化することができ、
AcNPVプロモーター(例えば、ポリヘドリンプロモーター)の制御下に配置することができ
る。哺乳動物宿主細胞において、多くのウイルスに基づく発現系(例えば、アデノウイル
ス発現系)を利用することができる。

0195

上述のように、挿入された配列の発現を調節するか、又は望まれる特定の様式で遺伝子
産物を修飾及び加工された宿主細胞株を選択することができる。タンパク質産物のかかる
修飾(例えば、グリコシル化)及びプロセシング(例えば、切断)は、タンパク質の機能に重
要であり得る。

0196

組換え抗体の長期多収生産のためには、安定な発現が好ましい。例えば、安定的に関心
対象の抗体を発現する細胞株は、細胞を抗体のヌクレオチド配列及び選択可能なヌクレオ
チド配列(例えば、ネオマイシン又はハイグロマイシン)を含む発現ベクターでトランス
フェクトすること、及び選択可能マーカーの発現について選択することにより、生産する
ことができる。かかる改変細胞株は、抗体分子と直接又は間接的に相互作用する化合物の
スクリーニング及び評価に特に有用であり得る。

0197

抗体分子の発現レベルは、ベクター増幅によって増加させることができる(総説につい
ては、Bebbington及びHentschelの文献:「DNAクローニングにおける哺乳動物細胞中のク
ローン化遺伝子の発現についての遺伝子増幅に基づくベクターの使用(The use of vecto
rs based on gene amplification for the expression of cloned genes in mammalian c
ells in DNA cloning)」, 第3版 (Academic Press, New York, 1987)を参照)。抗体を
発現するベクター系においてマーカーが増幅可能である場合、宿主細胞の培養に存在する
阻害剤のレベルを高めることは、マーカー遺伝子複製数を増加させる。増幅された領域
抗体遺伝子と関係するので、抗体の生産も増加する(Crouseらの文献1983:Mol. Cell.
Biol. 3:257)。

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