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課題

口腔病変治療のためのコラーゲン含有新規組成物の提供。

解決手段

細胞外マトリクスの治療有効量を口腔病変へ投与することを含む、口腔病変を有する個体を治療する方法。前記細胞外マトリクスは、化学修飾されていないか又は外来性プロテアーゼと接触されていないヒト胎盤由来の細胞外マトリクスであって、界面活性剤による処置により調製されたものであることが好ましい。前記細胞外マトリクスは、コラーゲンを含むことが好ましく、ラミニンフィブロネクチンエラスチン及びグリコサミノグリカンから選択される1種以上を更に含むことが好ましい。

概要

背景

(2.背景
コラーゲンは、皮膚及び内臓支える、、骨、歯及び(sheets)を含む体内の多くの
構造物を形成する、細胞外マトリクスタンパク質成分である。口腔病変治療のためのコ
ラーゲン組成物の必要性が、当該技術分野において依然存在している。

概要

口腔病変の治療のためのコラーゲン含有新規組成物の提供。細胞外マトリクスの治療有効量を口腔病変へ投与することを含む、口腔病変を有する個体を治療する方法。前記細胞外マトリクスは、化学修飾されていないか又は外来性プロテアーゼと接触されていないヒト胎盤由来の細胞外マトリクスであって、界面活性剤による処置により調製されたものであることが好ましい。前記細胞外マトリクスは、コラーゲンを含むことが好ましく、ラミニンフィブロネクチンエラスチン及びグリコサミノグリカンから選択される1種以上を更に含むことが好ましい。

目的

いくつかの実施態様において、そのようなプロセスは、本組成物
中の総タンパク質に比べ(例えば乾燥重量で)、約0.5〜0.7%(例えば0.59%)のグリコサミ
ノグリカン、約3〜5%(例えば3.5%)のエラスチン、極微量又は検出不可能フィブロ
クチン、及び極微量又は検出不可能なラミニンを含有する組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

細胞外マトリクス治療有効量を口腔病変投与することを含む、口腔病変を有する個体を治療する方法であって、ここで該口腔病変が、歯科手技により引き起こされない、前記方法。

請求項2

前記細胞外マトリクスが、化学修飾されていないか又は外来性プロテアーゼと接触されていないヒト胎盤の細胞外マトリクスである、請求項1記載の方法。

請求項3

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクスが、前記投与前塩基ではなく界面活性剤による処置により調製されている、請求項2記載の方法。

請求項4

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクスが、前記投与前に界面活性剤による及び塩基による処置により調製されている、請求項2記載の方法。

請求項5

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクスが、コラーゲン、並びに、ラミニンフィブロネクチンエラスチン、及びグリコサミノグリカンの1種以上を含む、請求項2記載の方法。

請求項6

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクス中のコラーゲンが、乾燥重量で74%〜92%のI型コラーゲンを含む、請求項2記載の方法。

請求項7

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクス中のコラーゲンが、乾燥重量で4%〜6%のIII型コラーゲンを含む、請求項2記載の方法。

請求項8

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクス中のコラーゲンが、乾燥重量で2%〜15%のIV型コラーゲンを含む、請求項2記載の方法。

請求項9

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクスが、乾燥重量で0.01%未満のラミニン又は0.01%未満のフィブロネクチンを含有する、請求項2記載の方法。

請求項10

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクスが、乾燥重量で3%〜5%のエラスチンを含有する、請求項2記載の方法。

請求項11

前記ヒト胎盤の細胞外マトリクス中のコラーゲンが、順に:(a)胎盤組織浸軟する工程;(b)該胎盤組織を低張塩類溶液中に懸濁する工程;(c)該胎盤組織を界面活性剤により処理する工程;及び、(d)該胎盤組織を塩基により処理する工程:を含む方法により調製可能である、請求項2記載の方法。

請求項12

前記塩基が、水酸化アンモニウム水酸化カリウム、又は水酸化ナトリウムである、請求項11記載の方法。

請求項13

前記高張塩類溶液が、塩化ナトリウムを含む、請求項11記載の方法。

請求項14

前記界面活性剤が、デオキシコール酸塩又はデオキシコール酸であるか又はこれを含む、請求項11記載の方法。

請求項15

前記口腔病変が、前記個体への化学療法薬の投与により引き起こされるか又はこれに関連している、請求項1記載の方法。

請求項16

前記化学療法薬が、アルキル化剤である、請求項15記載の方法。

請求項17

前記アルキル化剤が、メルファランブスルファンシスプラチンカルボプラチンシクロホスファミドダカルバジンイホスファミド、又はメクロレタミンの1種以上である、請求項16記載の方法。

請求項18

前記化学療法薬が、代謝拮抗薬である、請求項15記載の方法。

請求項19

前記代謝拮抗薬が、5-フルオロウラシルメトトレキセートゲムシタビンシタラビン、又はフルダラビンの1種以上である、請求項18記載の方法。

請求項20

前記化学療法薬が、抗腫瘍作用を有する抗生物質である、請求項15記載の方法。

請求項21

前記抗腫瘍作用を有する抗生物質が、ブレオマイシンダクチノマイシンダウノルビシンドキソルビシン、又はイダルビシンの1種以上である、請求項20記載の方法。

請求項22

前記化学療法薬が、有糸分裂阻害剤である、請求項15記載の方法。

請求項23

前記有糸分裂阻害剤が、パクリタキセルドセタキセルエトポシドビンブラスチンビンクリスチン又はビノレルビンの1種以上である、請求項22記載の方法。

請求項24

前記口腔病変、又は複数の該口腔病変が、前記化学療法薬を含む療法コース早期終結を引き起こしたか又は引き起こすことが予想される、請求項15記載の方法。

請求項25

前記口腔病変が、前記個体への抗体の投与により引き起こされるか又はこれに関連している、請求項1記載の方法。

請求項26

前記抗体が、リツキシマブオファツムマブベルツズマブオクレリズマブアダリムマブエタネルセプトインフリキシマブセルトリズマブペゴル、ナタリズマブ又はゴリムマブの1種以上である、請求項25記載の方法。

請求項27

前記口腔病変が、前記個体への、造血幹細胞移植、又は骨髄移植により引き起こされるか又はこれに関連している、請求項1記載の方法。

請求項28

前記口腔病変が、前記個体における、移植片対宿主疾患により引き起こされるか又はこれに関連している、請求項1記載の方法。

請求項29

前記口腔病変が、前記個体へ施された放射線照射により引き起こされるか又はこれに関連している、請求項1記載の方法。

請求項30

前記口腔病変が、剥離性口腔障害により引き起こされる、請求項1記載の方法。

請求項31

前記口腔病変が、アフタ性潰瘍である、請求項1記載の方法。

請求項32

前記ECMが、複数の幹細胞を含む、請求項1〜31のいずれか1項記載の方法。

請求項33

前記幹細胞が、CD10+、CD34-、CD105+、CD100+胎盤幹細胞である、請求項32記載の方法。

請求項34

前記ECMの前記投与が、投与後7日以内に、世界保健機関経口毒性(WHO-OT)スコアに従い少なくとも1等級の前記口腔病変の改善を生じる、請求項1〜33のいずれか1項記載の方法。

請求項35

前記ECMの前記投与が、投与後7日以内に、口腔粘膜炎に関する米国国立癌研究所共通毒性基準(NCI-CTC)に従い少なくとも1等級の前記口腔病変の改善を生じる、請求項1〜33のいずれか1項記載の方法。

請求項36

前記ECMの前記投与が、投与後7日以内に、口腔粘膜炎に対する評価尺度(OMAS)の任意のサブスコアの少なくとも1ポイントの前記口腔病変の改善を生じる、請求項1〜33のいずれか1項記載の方法。

請求項37

前記ECMの前記投与が、投与後7日以内に、癌看護研究に関する西コンソーシアム(WCCNR)スコアに従い少なくとも1期の前記口腔病変の改善を生じる、請求項1〜33のいずれか1項記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、その開示が全体として引用により本明細書中に組み込まれている、2012年12
月7日に出願された米国特許仮出願第61/734,665号の優先権を主張するものである。

0002

(1. 分野)
歯科口腔病変治療における、細胞外マトリクス(ECM)を含有する組成物及びECM成
分を含有する組成物の使用が、本明細書に提供される。

背景技術

0003

(2.背景
コラーゲンは、皮膚及び内臓支える、、骨、歯及び(sheets)を含む体内の多くの
構造物を形成する、細胞外マトリクスタンパク質成分である。口腔病変の治療のためのコ
ラーゲン組成物の必要性が、当該技術分野において依然存在している。

0004

(3.概要
一態様において、口腔病変、例えば歯科手技により引き起こされたのではない口腔病変
を有する個体を治療する方法であって、細胞外マトリクス(ECM)、例えばヒト胎盤ECMを含
有する組成物、又は1種以上のECM成分を含有する組成物を、該個体へ投与することを含む
方法が、本明細書に提供される。いくつかの実施態様において、本組成物は、該口腔病変
へ直接投与される。他の実施態様において、本組成物は、口腔病変の少なくとも一部に隣
接して又は周辺に投与される。いくつかの実施態様において、本組成物は、ペーストとし
て投与される。いくつかの他の実施態様において、本組成物は、スプレー剤又はエアゾー
ル剤の形状で投与される。いくつかの他の実施態様において、本組成物は、液剤の形状で
、例えば含嗽剤で投与される。いくつかの他の実施態様において、本組成物は、シート
貼付剤として投与される。

0005

一実施態様において、この口腔病変は、移植片対宿主疾患により引き起こされるか又は
これに関連している。別の実施態様において、口腔病変は、剥離であるか、剥離の結果で
あるか、又は剥離に関連しており、例えば剥離性口腔障害である。別の具体的実施態様
おいて、口腔病変は、アフタ性潰瘍である。具体的実施態様において、アフタ性潰瘍は、
ベーチェット病により引き起こされるか又はベーチェット病の一部である。別の具体的実
施態様において、アフタ性潰瘍は、特発性である。

0006

いくつかの実施態様において、該口腔病変を有する該個体は、造血幹細胞療法を受けて
いるか又はこれを受けたことがある。別の具体的実施態様において、該個体は、骨髄移植
を受けているか又はこれを受けたことがある。より具体的実施態様において、該造血幹
胞療法は、部分的又は完全な造血細胞アブレーション(hematopoietic ablation)を含む。
具体的実施態様において、該アブレーションは、限局的又は全身放射線照射を含む。別
の具体的実施態様において、口腔病変を有する個体は、頭部又は頸部放射線療法を受け
ているか又はこれを受けたことがある。

0007

別の実施態様において、口腔病変は、化学療法、例えば腫瘍血液癌、若しくは他の種
類の癌を治療するために個体へ投与された化学療法により引き起こされるか又はこれに関
連している。具体的実施態様において、口腔病変は、口腔病変を有する個体による、化学
療法薬、例えばアルキル化剤、例としてメルファランなどのナイトロジェンマスタード
キル化剤の使用により引き起こされるか又はこれに関連している。別の具体的実施態様
において、口腔病変は、化学療法後口腔粘膜炎又は化学療法が誘発した口腔粘膜炎であ
る。別の具体的実施態様において、口腔病変は、アフタ性口内炎、例えば特発性アフタ性
口内炎であるか又はこれと診断されている。具体的実施態様において、口腔病変は、口腔
病変を有する個体による、mTOR(ラパマイシン哺乳動物での標的)阻害剤の使用により引
き起こされるか又はこれに関連している。別の具体的実施態様において、口腔病変は、口
腔病変を有する個体による、5-フルオロウラシルの使用により引き起こされるか又はこれ
に関連している。別の具体的実施態様において、該個体が療法コース、例えば化学療法を
受けているか又は受けたことがある場合の、該個体における該口腔病変の発症は、該療法
のコースの早期終結を引き起こしている。この文脈において、「早期終結」とは、該口腔
病変の部分的又は全体的結果として、該個体に処方される前の、療法のコースの終結を意
味する。

0008

別の実施態様において、口腔病変は、該個体への抗体の投与により引き起こされるか又
はこれに関連している。いくつかの具体的実施態様において、この抗体は、抗-CD20抗体
である。より具体的な実施態様において、抗体は、リツキシマブ(例えばRITUXAN(登録
標))、オファツムマブ(例えばARZERRA(登録商標))、ベルツズマブ又はオクレリズマブ
ある。別の具体的実施態様において、抗体は、抗-腫瘍壊死因子抗体である。より具体的
な実施態様において、抗体は、アダリムマブ(例えばHUMIRA(登録商標))、エタネルセプト
(例えばENBREL(登録商標))、インフリキシマブ(例えばREMICADE(登録商標))、セルトリ
マブペゴル(例えばCIMZIA(登録商標))、ナタリズマブ(例えばTYSABRI(登録商標))又はゴ
リムマブ(例えばSIMPONI(登録商標))である。別の具体的実施態様において、該個体が、
抗体療法コースを受けている又は受けたことがある場合の、該個体における該口腔病変の
発症は、該抗体療法のコースの早期終結を引き起こしている。この文脈において、「早期
終結」とは、該口腔病変の部分的又は全体的結果として、該個体に処方される前の、抗体
療法のコースの終結を意味する。

0009

一実施態様において、口腔病変を有する個体は、世界保健機関経口毒性(WHO-OT)スコア
を用い診断又は評価される。具体的実施態様において、該ECMの該個体への投与は、例え
ば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、WHO-OTスコアの、4等級から3等級へ、3等級
から2等級へ、2等級から1等級へ、4等級から2等級へ、4等級から1等級へ、又は3等級から
1等級への低下を生じる。

0010

別の実施態様において、口腔病変を有する個体は、口腔粘膜炎に関する米国国立癌研究
所共通毒性基準(NCI-CTC)スコアを用い診断又は評価される。具体的実施態様において、
該ECMの該個体への投与は、例えば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、NCI-CTCス
コア(口内炎/咽頭炎[口腔/咽頭粘膜炎]に関する)の、4等級から3等級へ、3等級から2等級
へ、2等級から1等級へ、1等級から0等級へ、4等級から2等級へ、4等級から1等級へ、4等
級から0等級へ、3等級から1等級へ、3等級から0等級へ、又は2等級から0等級への低下を
生じる。

0011

別の実施態様において、口腔病変を有する個体は、口腔粘膜炎に対する評価尺度(OMAS)
を用い診断又は評価され、ここで該OMASは、平均粘膜炎スコア重み付け平均粘膜炎スコ
ア、粘膜炎範囲スコア、及び最悪部位スコアを含む。具体的実施態様において、該ECMの
該個体への投与は、例えば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、平均粘膜炎スコア
、重み付け平均粘膜炎スコア、粘膜炎範囲スコア、又は最悪部位スコアの、少なくとも1
、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、又は少なくとも5ポイントの低下を生じる(S
onisらの文献、Cancer, 85(10):2103-2113 (1999)参照)。

0012

別の実施態様において、口腔病変を有する個体は、癌看護研究に関する西コンソーシ
アム(WCCNR)(the Western Consortium for Cancer Nursing Research)スコアを用い診断
又は評価される。具体的実施態様において、該ECMの該個体への投与は、例えば投与後1、
2、3、4、5、6、又は7日以内に、ACCRNスコアの、3期から2期へ、3期から1期へ、3期から
0期へ、2期から1期へ、2期から0期へ、又は1期から0期への低下を生じる。

0013

別の実施態様において、口腔病変を有する個体は、腫瘍放射線治療群(RTOG)スコア(粘
膜に関して)を用い診断又は評価される。具体的実施態様において、該ECMの該個体への投
与は、例えば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、RTOGスコア(粘膜炎に関する)の
、4等級から3等級へ、3等級から2等級へ、2等級から1等級へ、1等級から0等級へ、4等級
から2等級へ、4等級から1等級へ、4等級から0等級へ、3等級から1等級へ、3等級から0等
級へ、又は2等級から0等級への低下を生じる。

0014

別の実施態様において、口腔病変は、該個体における骨壊死により引き起こされる
か又はこれに関連している。いくつかの具体的実施態様において、該個体は、ビスホスホ
ネート療法を受けているか又は受けたことがある。

0015

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、ECM
、例えばヒト胎盤由来のECMを含んでいる。いくつかの実施態様において、本明細書記載
の方法において使用される組成物は、ECM、例えばヒト胎盤由来のECMからなる。いくつか
の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、コラーゲン、例
えばテロペプチドコラーゲン(すなわち1以上のテロペプチド領域を含むコラーゲン)、フ
ブロネクチンラミニンエラスチン、及び/又はグリコサミノグリカンなどの1種以
上のECM成分を含んでいる。いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において
使用される組成物は、コラーゲン、例えばテロペプチドコラーゲン(すなわち1以上のテロ
ペプチド領域を含むコラーゲン)、フィブロネクチン、ラミニン、エラスチン、及び/又
はグリコサミノグリカンなどの1種以上のECM成分からなり、すなわち本組成物は、1種以
上の単離された/精製されたECM成分、例えばコラーゲンからなる。

0016

一実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、コラーゲン(
例えばテロペプチドコラーゲン)を含み、且つ細胞デブリ、細胞内デブリ、他のECMタンパ
ク質(例えば、フィブロネクチン及び/若しくはラミニン)、サイトカイン、並びに/又は
増殖因子は実質的に含まない。いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法におい
て使用される組成物は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、少なく
とも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%の総コラーゲンを含む
。いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、組成
物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、75%〜80%、80%〜85%、85%〜90
%、90%〜95%、95%〜98%、又は98%〜99.5%の総コラーゲンを含む。

0017

いくつかの実施態様において、本明細書に提供される組成物は、コラーゲンを含むが、
ラミニン及びフィブロネクチンなどの、他のECM成分は実質的に欠いている。いくつかの
実施態様において、本明細書記載の方法において使用されるコラーゲン含有組成物は、組
成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、ラミニンを1%未満、0.5%未満、
0.1%未満、0.05%未満、若しくは0.01%未満含むか、又はラミニンを0.01%〜0.05%、0
.05%〜0.1%、0.1%〜0.5%、若しくは0.5%〜1.0%含む。いくつかの実施態様において
、本明細書に提供されるコラーゲン含有組成物は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(
例えば乾燥重量で)、フィブロネクチンを1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0.05%未満、
若しくは0.01%未満含むか、又はフィブロネクチンを0.01%〜0.05%、0.05%〜0.1%、0
.1%〜0.5%、若しくは0.5%〜1.0%含む。

0018

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、コラ
ーゲン(例えばテロペプチドコラーゲン)及びエラスチンを含むが、ラミニン及びフィブロ
ネクチンなどの、他のECM成分は実質的に欠いている。いくつかの実施態様において、本
明細書記載の方法において使用される組成物は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(例
えば乾燥重量で)、エラスチンを約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%
、11%、12%、13%、14%、又は15%、若しくはエラスチンを1〜5%、5〜10%、又は10
〜15%含み、並びにラミニンを1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0.05%未満、又は0.01
%未満含むか、若しくはラミニンを0.01%〜0.05%、0.05%〜0.1%、0.1%〜0.5%、又
は0.5%〜1.0%含み;並びに/又は、フィブロネクチンを1%未満、0.5%未満、0.1%未
満、0.05%未満又は0.01%未満含むか、若しくはフィブロネクチンを0.01%〜0.05%、0.
05%〜0.1%、0.1%〜0.5%、又は0.5%〜1.0%含む。具体的実施態様において、本明細
書記載の方法において使用される組成物は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば
乾燥重量で)、コラーゲンを80%より多く、エラスチンを10〜15%、ラミニンを0.01%未
満、及びフィブロネクチンを0.01%未満含む。

0019

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中のECM(
又はECM成分)は、界面活性剤処理される。いくつかの実施態様において、本明細書記載の
方法において使用される組成物中のECM(又はECM成分)は、塩基処理される。いくつかの実
施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中のECM(又はECM成分)は
、界面活性剤処理され且つ塩基処理される。いくつかの実施態様において、本明細書記載
の方法において使用される組成物中のECM(又はECM成分)は、界面活性剤処理されるが、塩
基処理されない。いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される
組成物中のECM(又はECM成分)は、塩基処理されるが、界面活性剤処理されない。

0020

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、さら
に複数の幹細胞、例えば治療有効量の幹細胞を含む。様々な実施態様において、幹細胞は
胚性幹細胞胚性生殖細胞間葉系幹細胞骨髄-由来幹細胞、胎盤幹細胞造血前駆
細胞(例えば、末梢血胎児血、胎盤血、臍帯血胎盤灌流液など由来の造血幹細胞)、体
性幹細胞神経幹細胞肝幹細胞幹細胞、内皮幹細胞心臓幹細胞筋幹細胞脂肪
幹細胞などである。

0021

具体的実施態様において、幹細胞は、胎盤幹細胞である。より具体的な実施態様におい
て、該胎盤幹細胞は、CD34-及び/又はCD200+である。具体的実施態様において、胎盤
細胞は、CD34-、CD10+、CD105+及びCD200+である。いくつかの具体的実施態様において、
胎盤幹細胞は、1種以上のCD10、CD73、CD105、CD200、及び/又はOCT-4を発現するが、1
種以上のCD34、CD38、CD45、及び/又はHLA-Gは発現しない。いくつかの他の具体的実施
態様において、胎盤幹細胞はまた、HLA-ABC(MHC-1)を発現することができるが、HLA-DRは
発現しない。別の具体的実施態様において、胎盤幹細胞は、CD200+及びHLA-G-である。別
の具体的実施態様において、胎盤幹細胞は、CD73+、CD105+、及びCD200+である。別の具
体的実施態様において、胎盤幹細胞は、CD200+及びOCT-4+である。別の具体的実施態様に
おいて、胎盤幹細胞は、CD73+、CD105+及びHLA-G-である。別の具体的実施態様において
、胎盤幹細胞は、CD73+及びCD105+であり、且つ胎盤細胞集団においては、胚様体の形
成を可能にする条件下で、1以上の胚様体の形成を促進する。別の具体的実施態様におい
て、胎盤幹細胞は、OCT-4+であり、且つ胎盤細胞の集団においては、胚様体の形成を可能
にする条件下で培養された場合、該幹細胞を含む単離された胎盤幹細胞の集団内における
1以上の胚様体の形成を促進する。

0022

別の具体的実施態様において、例えば該組成物がシート、貼付剤、又はペーストの形状
である場合、この幹細胞は、組成物へ接着される。前記実施態様のいずれかの具体的実施
態様において、幹細胞は、本組成物と接触する場合、例えば幹細胞が本組成物へ接着する
場合、IL-6、IL-8及び/又はMCP-1(単球走化性タンパク質-1)を分泌する。

0023

別の態様において、ECM及び/又はECM成分を含有する組成物を、口腔病変を有する個体
へ投与するためのキットが、本明細書に提供される。このキットは典型的には、当該技術
分野における熟練した施術者配布するために便利な包装内に、ECM及び/又はECM成分を
含有する組成物を備える。

図面の簡単な説明

0024

(4. 図面の簡単な説明)
図1は、細胞外マトリクス(ECM)を単離する例証的方法を表すフローチャートである。

0025

図2Aは、様々な方法により調製されたECMを含有する組成物上成長された胎盤幹細胞からのIL-6の分泌である。横座標:組成物の種類及び組成物上での細胞の成長時間別の、具体的成長条件縦座標: ECM-結合した細胞1000個についての1ミリリットル当たりのピコグラム数。NC=無細胞。Purecol=精製されたコラーゲン。TCPS組織培養ポリスチレン

0026

図2Bは、様々な方法により調製されたECMを含有する組成物上で成長された胎盤幹細胞からのIL-8の分泌である。横座標:組成物の種類及び組成物上での細胞の成長時間別の、具体的成長条件。縦座標: ECM-結合した細胞1000個についての1ミリリットル当たりのピコグラム数。NC=無細胞。Purecol=精製されたコラーゲン。TCPS=組織培養ポリスチレン。

0027

図2Cは、様々な方法により調製されたECMを含有する組成物上で成長された胎盤幹細胞からのMCP-1の分泌である。横座標:組成物の種類及び組成物上での細胞の成長時間別の、具体的成長条件。縦座標: ECM-結合した細胞1000個についての1ミリリットル当たりのピコグラム数。NC=無細胞。Purecol=精製されたコラーゲン。TCPS=組織培養ポリスチレン。

0028

(5. 詳細な説明)
(5.1 ECMを使用する口腔病変の治療方法
本明細書記載の方法において使用されるECM及び/又はECM成分、例えば胎盤ECM又はそ
れらの成分を含有する組成物は、一態様において、口腔病変を治療するために使用され、
ここで該病変は、歯科手技によるか又は口腔手術によっては引き起こされない。いくつか
の実施態様において、本明細書記載の組成物の治療有効量を、個体へ投与する、例えば口
腔病変へ投与することを含む、口腔病変を有する対象を治療する方法が、本明細書に提供
される。この文脈において、「治療有効量」とは、口腔病変の少なくとも1つの症状又は
局面を軽減若しくは除去するように作用するECM及び/又はECM成分を含有する組成物の量
を意味する。例えば本組成物は、病変を修復するために、対象へ投与することができるか
、或いは例えば口腔病変により引き起こされたか又はこれに関連した疼痛又は炎症を軽減
するために、緩和剤として投与することができる。本明細書において使用される用語「対
象」及び「個体」とは、非限定的に霊長類(例えばヒト)、ウシヒツジヤギウマ、イ
ヌ、ネコウサギラットマウスなどを含む、哺乳動物などの動物をいう。いくつかの
実施態様において、対象/個体はヒトである。

0029

いくつかの実施態様において、ECM及び/又はECM成分含有組成物は、対象の口腔病変へ
直接投与される。他の実施態様において、ECM及び/又はECM成分含有組成物は、対象の口
腔病変の少なくとも一部に隣接して又はその周辺へ投与される。そのような投与は、例え
ば口腔病変の少なくとも一部又は病変全体を覆うシートとして製剤化されたECM及び/又
はECM成分含有組成物の配置によることができる。いくつかの実施態様において、本明細
書記載の方法において使用される組成物は、ペーストとして口腔病変へ投与される。いく
つかの他の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、スプレ
ー剤又はエアゾール剤の形状で口腔病変へ投与される。いくつかの他の実施態様において
、本明細書記載の方法において使用される組成物は、液剤の形状で、例えば含嗽剤中で、
口腔病変へ投与される。いくつかの他の実施態様において、本明細書記載の方法において
使用される組成物は、マトリクスゲル剤、シート、又は貼付剤として、口腔病変へ投与
される。

0030

具体的実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変は、剥離であ
るか、剥離の結果であるか又は剥離に関連しており、例えば、剥離性口腔障害である。別
の具体的実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変は、アフタ性
潰瘍である。具体的実施態様において、アフタ性潰瘍は、ベーチェット病により引き起こ
されるか、又はベーチェット病の一部である。別の具体的実施態様において、アフタ性潰
瘍は特発性である。

0031

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変を有する
対象は、造血幹細胞療法を受けているか又は受けたことがある。別の具体的実施態様にお
いて、該対象は、骨髄移植を受けているか又は受けたことがある。いくつかの実施態様に
おいて、口腔病変は、移植片対宿主疾患により引き起こされるか又はこれに関連している
。具体的実施態様において、口腔病変は、口腔病変を有する個体による、化学療法薬、例
えば、アルキル化剤、例としてメルファランなどのナイトロジェンマスタードアルキル化
剤の使用により引き起こされるか又はこれに関連している。より具体的な実施態様におい
て、該造血幹細胞療法又は骨髄移植は、部分的又は完全な造血細胞アブレーションを含む
。具体的実施態様において、該アブレーションは、限局的又は全身の放射線照射を含む。

0032

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変を有する対象は
、頭部又は頸部に放射線療法を受けているか又はこれを受けたことがある。

0033

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変は、化学療法、
例えば腫瘍、血液癌、若しくは他の癌型を治療するために個体へ投与された化学療法によ
り引き起こされるか又はこれに関連している。具体的実施態様において、口腔病変は、化
学療法後の口腔粘膜炎又は化学療法が誘発した口腔粘膜炎により引き起こされる。別の具
体的実施態様において、口腔病変は、アフタ性口内炎、例えば特発性アフタ性口内炎であ
るか又はこれと診断されている。口腔病変が、化学療法により引き起こされるか又はこれ
に関連している、例えば化学療法薬の使用により引き起こされるか又はこれに関連してい
るような具体的実施態様において、化学療法薬は、例えば、アルキル化剤(例えば、ブス
ファンシスプラチンカルボプラチンシクロホスファミドダカルバジン、イホス
ファミド、メクロレタミン又はメルファラン);代謝拮抗薬(例えば、5-フルオロウラシル
メトトレキセートゲムシタビンシタラビン、又はフルダラビン);抗腫瘍作用を有
する抗生物質(例えば、ブレオマイシンダクチノマイシンダウノルビシンドキソル
ビシン、又はイダルビシン);又は、有糸分裂阻害剤(例えば、パクリタキセル、ドセタキ
セル、エトポシドビンブラスチンビンクリスチン又はビノレルビン)である。具体的
実施態様において、口腔病変は、口腔病変を有する個体による、mTOR(“ラパマイシンの
哺乳動物での標的”)阻害剤の使用により引き起こされるか又はこれに関連している。別
の具体的実施態様において、口腔病変は、口腔病変を有する個体による、5-フルオロウラ
シルの使用により引き起こされるか又はこれに関連している。

0034

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変は、対象への抗
体の投与により引き起こされるか又はこれに関連している。いくつかの具体的実施態様に
おいて、抗体は、抗-CD20抗体である。より具体的な実施態様において、抗体は、リツキ
シマブ(例えばRITUXAN(登録商標))、オファツムマブ(例えばARZERRA(登録商標))、ベル
ズマブ又はオクレリズマブである。別の具体的実施態様において、抗体は、抗-腫瘍壊死
因子抗体である。より具体的な実施態様において、抗体は、アダリムマブ(例えばHUMIRA(
登録商標))、エタネルセプト(例えばENBREL(登録商標))、インフリキシマブ(例えばREMIC
ADE(登録商標))、セルトリズマブペゴル(例えばCIMZIA(登録商標))、ナタリズマブ(例え
ばTYSABRI(登録商標))又はゴリムマブ(例えばSIMPONI(登録商標))である。別の具体的実
施態様において、該個体が抗体療法コースを受けているか又は受けたことがある場合の、
該個体における該口腔病変の発症は、該抗体療法のコースの早期終結を引き起こしている
。この文脈において、「早期終結」とは、該口腔病変の部分的又は全体的結果として、該
個体に処方される前の、抗体療法のコースの終結を意味する。

0035

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される対象が、療法コー
ス、例えば放射線療法、化学療法、又は抗体投与を受けている又は受けたことがある場合
の、該対象における該口腔病変の発症は、該療法のコースの早期終結を引き起こすか、又
は引き起こすことが予想される。この文脈において、「早期終結」とは、該口腔病変の部
分的又は全体的結果として、該対象に処方される前の、療法のコースの終結を意味する。

0036

一実施態様において、口腔病変を有する個体は、世界保健機関経口毒性(WHO-OT)スコア
を用い診断又は評価される。具体的実施態様において、該ECMの該個体への投与は、例え
ば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、WHO-OTスコアの、4等級から3等級へ、3等級
から2等級へ、2等級から1等級へ、4等級から2等級へ、4等級から1等級へ、又は3等級から
1等級への低下を生じる。

0037

別の実施態様において、口腔病変を有する個体は、口腔粘膜炎に関する米国国立癌研究
所共通毒性基準(NCI-CTC)スコアを用い診断又は評価される。具体的実施態様において、
本明細書記載の組成物(すなわちECM(例えば胎盤ECM)又はECM成分を含有する組成物)の該
個体への投与は、例えば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、NCI-CTCスコア(口内
炎/咽頭炎[口腔/咽頭粘膜炎])の、4等級から3等級へ、3等級から2等級へ、2等級から1等
級へ、1等級から0等級へ、4等級から2等級へ、4等級から1等級へ、4等級から0等級へ、3
等級から1等級へ、3等級から0等級へ、又は2等級から0等級への低下を生じる。

0038

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変を有する個体は
、口腔粘膜炎に対する評価尺度(OMAS)を用い診断又は評価され、ここで該OMASは、以下の
サブスコアを含む:平均粘膜炎スコア、重み付け平均粘膜炎スコア、粘膜炎範囲スコア、
及び最悪部位スコア。具体的実施態様において、本明細書記載の組成物(すなわちECM(例
えば胎盤ECM)又はECM成分を含有する組成物)の該個体への投与は、例えば投与後1、2、3
、4、5、6、又は7日以内に、平均粘膜炎スコア、重み付け平均粘膜炎スコア、粘膜炎範囲
スコア、又は最悪部位スコアの、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4
、又は少なくとも5ポイントの低下を生じる。Sonisらの文献、Cancer, 85(10):2103-2113
(1999)を参照されたい。

0039

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変を有する個体は
、癌看護研究に関する西欧コンソーシアム(WCCNR)スコアを用い診断又は評価される。具
体的実施態様において、本明細書記載の組成物(すなわちECM(例えば胎盤ECM)又はECM成分
を含有する組成物)の該個体への投与は、例えば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に
、ACCRNスコアの、3期から2期へ、3期から1期へ、3期から0期へ、2期から1期へ、2期から
0期へ、又は1期から0期への低下を生じる。

0040

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変を有する個体は
、腫瘍放射線治療群(RTOG)スコア(粘膜に関して)を用い診断又は評価される。具体的実施
態様において、本明細書記載の組成物(すなわちECM(例えば胎盤ECM)又はECM成分を含有す
る組成物)の該個体への投与は、例えば投与後1、2、3、4、5、6、又は7日以内に、RTOGス
コア(粘膜炎に関する)の、4等級から3等級へ、3等級から2等級へ、2等級から1等級へ、1
等級から0等級へ、4等級から2等級へ、4等級から1等級へ、4等級から0等級へ、3等級から
1等級へ、3等級から0等級へ、又は2等級から0等級への低下を生じる。

0041

別の実施態様において、本明細書記載の方法に従い治療される口腔病変は、対象におけ
る顎の骨壊死により引き起こされるか又はこれに関連している。具体的実施態様において
、該対象は、ビスホスホネート療法を受けているか又は受けたことがある。

0042

(5.2細胞外マトリクス組成物)
本明細書に提供される治療方法、すなわち口腔病変の治療方法において有用な、細胞外
マトリクス(ECM)及び/又はECM成分を含有する組成物が、本明細書に提供される。本明細
書記載の方法において使用される組成物のECM及びECM成分は、いくつかの実施態様におい
て、哺乳動物の供給源、例えば、ヒト、ウシ、ヒツジ科(ovine)、ヒツジ(sheep)、ラット
の供給源から得ることができる。本明細書記載の方法において使用される組成物のECM及
びECM成分は、有袋動物、例えばカンガルーから得られる。いくつかの実施態様において
、本明細書記載の方法において使用される組成物のECM及びECM成分は、非哺乳動物の供給
源から得られ、例えばECMは、から得られる。

0043

本明細書記載の方法において使用される組成物のECM及びECM成分は、それらが誘導され
る供給源の任意の部分から得ることができる。いくつかの実施態様において、ECMは、例
えば、ウシの皮膚、仔牛の皮膚、ラットの尾、カンガルーの尾、又は魚の皮膚から得るこ
とができる。具体的実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物の
ECM及び/又はECM成分は、胎盤から得られ、例えばECMは、ウシ胎盤ECM、ヒツジ科胎盤EC
M、又はヒト胎盤ECMである。具体的実施態様において、本明細書記載の方法において使用
される組成物のECM及びECM成分は、ヒト胎盤から誘導される。

0044

ECM、例えばヒト胎盤のECMの主成分は、コラーゲンである。従って本明細書記載の方法
において使用されるECMを含有する組成物は、コラーゲン、例えばテロペプチドコラーゲ
ン及び/又はアテロペプチドコラーゲンを含む。具体的実施態様において、本明細書記載
のECM成分を含有する組成物は、コラーゲンを含む。

0045

本明細書記載の方法において使用される組成物中のコラーゲンは、当業者に公知の任意
の型のコラーゲン又はそのようなコラーゲンの混合物であることができる。いくつかの実
施態様において、コラーゲンは、1種以上のコラーゲン型を含むコラーゲン組成物の形状
である。特定のコラーゲンとしては、例えば、I型コラーゲン、II型コラーゲンIII型
ラーゲン及びIV型コラーゲンが挙げられる。一実施態様において、本明細書記載の方法に
おいて使用されるコラーゲン含有組成物は、I型コラーゲン及びIV型コラーゲンを含み、
例えば本組成物中の主要なコラーゲンは、I型及びIV型コラーゲンである。いくつかの実
施態様において、本明細書に提供される治療方法において有用な組成物は、乾燥重量で、
1%〜15%のIV型コラーゲン、2%〜13%のIV型コラーゲン、3%〜12%のIV型コラーゲン
、又は4%〜11%のIV型コラーゲンを含む(すなわち、本組成物は、ECMがそのようなコラ
ーゲンを含むECMを含み、及び/又は本組成物は、その一種がそのようなコラーゲンであ
るECM成分を含む)。いくつかの実施態様において、本明細書に提供される治療方法におい
て有用な組成物は、乾燥重量で、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少
なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%のI型コラーゲンを含む(すなわち、
本組成物は、ECMがそのようなコラーゲンを含むECMを含み、及び/又は本組成物は、その
一種がそのようなコラーゲンであるECM成分を含む)。いくつかの実施態様において、本明
細書に提供される治療方法において有用な組成物は、乾燥重量で、70%〜95%のI型コラ
ーゲン、74%〜92%のI型コラーゲン又は80%〜90%のI型コラーゲンを含む(すなわち、
本組成物は、ECMがそのようなコラーゲンを含むECMを含み、及び/又は本組成物は、その
一種がそのようなコラーゲンであるECM成分を含む)。いくつかの実施態様において、本明
細書に提供される治療方法において有用な組成物は、III型コラーゲンを、例えば乾燥重
量で、最大1%、最大2%、最大3%、最大4%、最大5%、最大6%又は最大7%のIII型コラ
ーゲンを含む(すなわち、本組成物は、ECMがそのようなコラーゲンを含むECMを含み、及
び/又は本組成物は、その一種がそのようなコラーゲンであるECM成分を含む)。いくつか
の実施態様において、本明細書に提供される治療方法において有用な組成物は、乾燥重量
で、2%〜15%のIV型コラーゲン、70%〜95%のI型コラーゲン及び最大6%のIII型コラー
ゲンを含む(すなわち、本組成物は、ECMがそのようなコラーゲンを含むECMを含み、及び
/又は本組成物は、その一種がそのようなコラーゲンであるECM成分を含む)。

0046

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用されるコラーゲン含有
組成物は、少なくとも1種の追加のECM成分、例えば、エラスチン、フィブロネクチン、ラ
ミニン、及び/又はグリコサミノグリカンを含む。いくつかの実施態様において、本明細
書記載の方法において使用されるコラーゲン含有組成物は、典型的にはECMに関連した1種
以上の成分を欠いているか、又は最小量含み、例えば、本ECM成分含有組成物は、コラー
ゲンを含むが、エラスチン、フィブロネクチン、ラミニン、及び/又はグリコサミノグ
カンの1種以上は欠いている(又はその最小量を含む)。具体的実施態様において、本明細
書記載の方法において使用されるコラーゲン含有組成物は、検出不可能なフィブロネクチ
ン、検出不可能なラミニン、又は検出不可能なラミニン若しくはフィブロネクチンを含む
。具体的実施態様において、本明細書記載の方法において使用されるコラーゲン含有組成
物は、検出不可能なグリコサミノグリカンを含む。

0047

具体的実施態様において、本明細書記載の方法において使用されるコラーゲン含有組成
物は、(i)組成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、少なくとも若しくは
約75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、若しくは99%の総コラーゲン;又
は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、75%〜80%、80%〜85%、
85%〜90%、90%〜95%、95%〜98%、若しくは98%〜99.5%の総コラーゲン;(ii)組成
物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0
.05%未満、若しくは0.01%未満のラミニン;又は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(
例えば乾燥重量で)、0.01%〜0.05%、0.05%〜0.1%、0.1%〜0.5%、若しくは0.5%〜1
.0%のラミニン;及び/又は、(iii)組成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量
で)、1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0.05%未満、若しくは0.01%未満のフィブロネク
チン;又は、組成物中のタンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、0.01%〜0.05%、
0.05%〜0.1%、0.1%〜0.5%、若しくは0.5%〜1.0%のフィブロネクチンを含むことが
できる。別の具体的実施態様において、本組成物は、組成物中のタンパク質の総量に比べ
(例えば乾燥重量で)、少なくとも若しくは約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、
9%、10%、11%、12%、13%、14%、若しくは15%のエラスチン;又は、組成物中のタ
ンパク質の総量に比べ(例えば乾燥重量で)、1〜5%、5〜10%、若しくは10〜15%のエラ
スチンを含む。別の具体的実施態様において、本組成物は、乾燥重量で約5%のエラスチ
ンを含む。別の具体的実施態様において、本組成物は、乾燥重量で約10%のエラスチンを
含む。別の具体的実施態様において、本組成物は、乾燥重量で約5%以下のエラスチンを
含む。別の具体的実施態様において、本組成物は、乾燥重量で約10%以下のエラスチンを
含み、例えば本組成物は、乾燥重量で、11%、12%、13%、14%、15%、若しくは15%よ
り多いエラスチンを含む。

0048

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物のECM及
びECM成分は、以下に説明されるプロセスのひとつにより得ることができる。

0049

いくつかの実施態様において、本明細書記載の組成物中のコラーゲン、例えば、本明細
書記載の組成物のECM中のコラーゲンは、例えば架橋剤により、架橋されている。いくつ
かの実施態様において、架橋剤は、グルタルアルデヒドである。例えば、それらの内容が
全体として引用により本明細書中に組み込まれている、米国特許第4,852,640号、第5,428
,022号、第5,660,692号及び第5,008,116号、並びにMcPhersonらの文献、1986、J. Biomed
ical Materials Res. 20:79-92を参照されたい。さらなる架橋剤及びコラーゲンを架橋す
る方法の例は、米国特許第5,880,242号及び第6,117,979号、並びにZeemanらの文献、2000
、J Biomed Mater Res. 51(4):541-8、van Wachemらの文献、2000、J Biomed Mater Res.
53(1):18-27、van Wachemらの文献、1999、J Biomed Mater Res. 47(2):270-7、Zeeman
らの文献、1999、J Biomed Mater Res. 46(3):424-33、Zeemanらの文献、1999、Biomater
ials 20(10):921-31に記載されており、これらの内容はその全体が引用により本明細書中
に組み込まれている。

0050

さらなる実施態様において、本明細書記載の組成物中のコラーゲン、例えば、本明細書
記載の組成物のECM中のコラーゲンは、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルにより
架橋される。さらなる実施態様において、本明細書記載の組成物中のコラーゲン、例えば
本明細書記載の組成物のECM中のコラーゲンは、無毒天然架橋試薬であるゲニピン
より架橋される。ゲニピンは、その親化合物であるゲニポシドから得ることができ、ゲニ
ポシドは、クチナシ(Gardenia jasminoides)の果実から単離することができる。ゲニピン
は、Challenge Bioproducts社(7 Alley 25, Lane 63, TzuChiang St. 404、台中、台湾、
電話886-4-3600852)から商業的に入手することができる。架橋試薬としてのゲニピンの使
用は、米国特許出願公開第2003/0049301号に広く記載されており、その内容はその全体が
引用により本明細書中に組み込まれている。

0051

本明細書記載の組成物中のコラーゲン、例えば、本明細書記載の組成物のECM中のコラ
ーゲンは、単独の架橋剤により又は架橋剤の混合物により、架橋され得る。いくつかの実
施態様において、本明細書記載の組成物中のECM、又は本明細書記載のコラーゲン含有組
成物(すなわち、少なくとも1種の成分がコラーゲンであるECM成分を含有する組成物)中の
コラーゲンは、グルタルアルデヒドにより架橋された、塩基処理された及び/又は界面活
性剤処理されたヒト胎盤のコラーゲンを含む。いくつかの実施態様において、本明細書記
載の組成物中のECM、又は本明細書記載のコラーゲン含有組成物(すなわち、少なくとも1
種の成分がコラーゲンであるECM成分を含有する組成物)中のコラーゲンは、グルタルアル
デヒドにより架橋された、塩基処理されたが界面活性剤処理されないヒト胎盤のコラーゲ
ンを含む。いくつかの実施態様において、本明細書記載の組成物中のECM、又は本明細書
記載のコラーゲン含有組成物(すなわち、少なくとも1種の成分がコラーゲンであるECM成
分を含有する組成物)中のコラーゲンは、グルタルアルデヒドにより架橋された、界面活
性剤処理されたが塩基処理されないヒト胎盤のコラーゲンを含む。いくつかの実施態様に
おいて、本明細書記載の組成物中のECM、又は本明細書記載のコラーゲン含有組成物(すな
わち、少なくとも1種の成分がコラーゲンであるECM成分を含有する組成物)中のコラーゲ
ンは、グルタルアルデヒドにより架橋された、塩基処理され且つ界面活性剤処理されたヒ
ト胎盤のコラーゲンを含む。

0052

本明細書記載の組成物中のコラーゲン、例えば本明細書記載の組成物のECM中のコラー
ゲンは、当業者に公知の任意の酵素-介在した架橋技術により架橋され得る。例えば、本
明細書記載の組成物中のコラーゲン、例えば、本明細書記載の組成物のECM中のコラーゲ
ンは、例えば、Orbanらの文献、2004, J. Biomedical Materials Res. 68(4):756-62に記
載された方法により、グルタミン転移酵素により架橋され得る。

0053

(5.3 ECMの調製プロセス
いくつかの実施態様において、本明細書記載の組成物中で使用されるECM、又はそれか
ら本明細書記載のECM成分を含有する組成物のECM成分が誘導されるECMは、本明細書記載
の方法に従いヒト胎盤から調製される。胎盤組織は、可溶性又は不溶性又はその両方のい
ずれかの羊膜絨毛膜臍帯を含む胎盤の任意の部分から、或いは胎盤全体から由来する
ことができる。いくつかの実施態様において、ECMは、臍帯を除く全ヒト胎盤から調製さ
れる。いくつかの他の実施態様において、ECMは、羊膜又は臍帯を除く全胎盤から調製さ
れる。

0054

それからECMが得られる胎盤は、正常で健常な乳児の、正常分娩後又帝王切開による
分娩後できるだけ速やかに採取されることが、好ましい。有利なことに、胎盤は、無菌
件下で収集される。胎盤は、いくつかの実施態様において、任意のさらなる処理前に分娩
時から48時間貯蔵される。他の実施態様において、胎盤は、任意のさらなる処理前に分娩
時から最大5日間貯蔵される。

0055

胎盤及び任意に臍帯は、分娩室又は出産室から、別の場所、例えば実験室へ、さらなる
処理のために輸送されることができる。胎盤は、任意に断熱されている、滅菌バッグ又は
容器などの滅菌した輸送装置内で、輸送されることができる。一部の実施態様において、
胎盤は、さらなる処理まで、室温で貯蔵される。他の実施態様において、胎盤は、さらな
る処理まで、冷蔵、すなわち温度約2℃〜8℃で貯蔵される。胎盤は、さらなる処理前に、
最大5日間、無菌条件下で貯蔵されてよい。胎盤は、当業者に公知のように、無菌条件下
で取り扱われ且つ処理されることが好ましく、例えば実験室においては、HEPA濾過システ
ムが装備され得る(クラス1000以上を有するとクリーンルーム分類により規定される)。

0056

胎盤は、ECMを入手する前に、放血される、すなわち出産後に残存する臍帯血が完全に
排出されることが、好ましい。一部の実施態様において、胎盤は、70%放血され、80%放
血され、90%放血され、95%放血されるか、又は99%以上放血される。

0057

妊婦は、例えばFDA規則に従い、胎盤組織に夾雑することがわかっている伝染性疾患、
非限定的にHIVHBV、HCVHTLV、梅毒、CMV及び他のウイルス病原体を含むものについて
、当業者に公知の標準的技術を用い、出産以前に、公知の病原体についてスクリーニング
されてよい。妊婦は、出産の1ヶ月以内に、特に出産の2週間以内に、出産の1週間以内に
、又は出産時に、スクリーニングされてよい(例えば血液試料が診断目的に採取される)。
好ましくは、前述の病原体について陰性又は非反応性試験されたドナーから収集された
組織のみを使用し、ECMを作製する。有利なことに、例えば詳細な家族歴を含む、胎盤膜
のドナーの完全な系の及び医学的及び社会的履歴が、得られる。

0058

いくつかの実施態様において、ドナーは、当業者に公知の標準の血清学試験及び細菌学
試験を用いて、スクリーニングされる。例えば、ドナースクリーニングは、例として、抗
スクリーン(ATY);アラニンアミノ基転移酵素スクリーニング(ALT);肝炎ウイルスコア
抗体(核酸及びELISA);B型肝炎表面抗原C型肝炎ウイルス抗体;HIV-1及びHIV-2;HTLV-
1及びHTLV-2;梅毒試験(RPR);CMV抗体試験;及び/又は、C型肝炎及びHIV試験の使用な
ど、当業者に公知の標準抗原-検出技術の使用を包含することができる。使用されるアッ
セイは、当業者に公知のように、核酸ベースアッセイ又はELISAベースのアッセイであ
ってよい。

0059

新生児の臍帯由来の血液は、当業者に公知の標準的技術を使用し、試験することができ
る(例えば、Cotorrueloらの文献、2002, Clin. Lab. 48(5 6):271 81;Maineらの文献、2
001, Expert Rev. Mol. Diagn., 1(1):19 29;Nielsenらの文献、1987, J. Clin. Microb
iol. 25(8):1406 10参照)。一実施態様において、新生児の臍帯由来の血液は、当業者に
公知の標準的技術を使用し、細菌病原体(非限定的にグラム陽性菌及びグラム陰性菌を含
む)並びに/又は真菌について試験される。新生児の臍帯由来の血液の血液型及びRh因子
は、当業者に公知の標準的技術を使用し、決定することができる。別の実施態様において
識別を伴う全血球算定(CBC)は、当業者に公知の標準的技術を使用し、新生児の臍帯由
来の血液から得られる。さらに別の実施態様において、好気性細菌培養物は、当業者に公
知の標準的技術を使用し、新生児の臍帯由来の血液から得られる。正常限界内のCBC(例え
ば、全体的な異常又は正常レベルからの逸脱なし)、血清学試験及び細菌学試験について
陰性、並びに感染症及び夾雑に関し試験陰性又は非反応性を有するドナーから収集された
組織のみ使用し、ECMを作製する。

0060

一旦ヒト胎盤組織が得られたならば、これは、ECMを調製するために、例えば下記の工
程に従い処理することができる。下記の工程は、連続的順番で示されているが、当業者は
、いくつかの工程の順番を入れ替えることができることを認めるであろう。タンパク質組
成物の緩衝液交換沈殿遠心分離再懸濁希釈及び濃縮などの、当業者に容易に明ら
かな技術は、詳細な説明は不要であると想定される。例証的調製は、下記実施例に説明さ
れる。

0061

胎盤の任意の部分、又は全胎盤は、本明細書記載のプロセスに使用することができる。
いくつかの実施態様において、ECMは、全胎盤から、又は胎盤の絨毛膜部分若しくは羊膜
部分から調製される。

0062

臍帯は、盤状胎盤(placental disc)から分離することができ、且つ羊膜は、絨毛膜から
分離することができる。羊膜は、胎盤膜の切除前に、絨毛膜から分離することができる。
羊膜の絨毛膜からの分離は、胎盤膜の先端から開始することができ、且つ例えば手袋をは
めた指によるなどの鈍的剥離を用い、絨毛膜から分離することができる。羊膜の絨毛膜及
び盤状胎盤からの分離後、臍帯断端を、例えばにより切除し、盤状胎盤から分離する。
いくつかの実施態様において、羊膜と絨毛膜の分離が組織を剥がさずには不可能である場
合は、羊膜及び絨毛膜は、一つの構成員として盤状胎盤から切断し、その後それらを剥が
して離すことができる。

0063

羊膜、絨毛膜又は全胎盤は、本明細書記載の方法で使用する前に、貯蔵することができ
る。貯蔵技術の例は、米国特許出願公開第2004/0048796号及び第2003/0187515号に説明さ
れており、これらの内容はそれらの全体が引用により本明細書中に組み込まれている。

0064

胎盤組織は、ECMを得る前に、脱細胞化(decellularized)されてよい。胎盤組織は、例
えば、それらの内容がそれらの全体で引用により本明細書中に組み込まれている、米国特
許出願公開第2004/0048796号及び第2003/0187515号に説明された技術など、当業者に公知
の任意の技術に従い、脱細胞化され得る。

0065

いくつかの実施態様において、胎盤組織は、浸透圧ショック、界面活性剤処理、及び/
又は塩基処理に供される。いずれか特定の操作理論に結びつけられることを意図するもの
ではないが、浸透圧ショックは、組織内の細胞を破裂させることができ、これにより細胞
、細胞成分及び血液成分の除去を促進すると考えられる。浸透圧ショックは、任意の清澄
化工程に加えることができるか、又はこれは単独の清澄化工程であることができる。

0066

浸透圧ショックは、当業者に公知の任意の浸透圧ショック条件で実行することができる
。そのような条件は、組織の、高浸透圧溶液、又は低浸透圧の溶液、又は高浸透圧及び
低浸透圧の交互の溶液中での、インキュベーションを含む。高浸透圧溶液は、NaCl(例え
ば、0.2M〜1.0M)、KCl(例えば、0.2M〜1.0M又は2.0M)、硫酸アンモニウム単糖二糖(
例えば、20%ショ糖)、親水性ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール)、グリセロ
ルなどの1種以上を含む溶液などの、当業者に公知の任意の高浸透圧溶液であることがで
きる。いくつかの実施態様において、高浸透圧溶液は、塩化ナトリウム溶液である。一部
の実施態様において、塩化ナトリウム溶液は、少なくとも0.25M、0.5M、0.75M、1.0M、1.
25M、1.5M、1.75M、2M、2.25M又は2.5M NaClである。一部の実施態様において、塩化ナト
リウム溶液は、約0.25M〜5M、約0.5M〜4M、約0.75M〜3M、又は約1.0M〜2.0M NaClである

0067

低浸透圧溶液は、水、例えば当業者に公知の任意の方法に従い脱イオンされた水などの
、当業者に公知の任意の低浸透圧溶液であることができる。一部の実施態様において、浸
透圧ショック溶液は、50mM NaClの浸透圧未満の浸透圧ショック能を持つ水を含む。

0068

いくつかの実施態様において、浸透圧ショックは、塩化ナトリウム溶液、それに続けて
水溶液を使用し、達成される。様々な実施態様において、この塩化ナトリウム溶液は、少
なくとも0.5M NaCl、少なくとも0.75M NaCl、少なくとも1.0M NaCl、少なくとも1.5M NaC
l、又は少なくとも2.0M NaClである。いくつかの実施態様において、1回の0.5M NaCl処理
に、水洗浄が続く。いくつかの実施態様において、2回連続の0.5M NaCl処理に、水洗浄が
続く。いくつかの実施態様において、1回の2M NaCl処理に、水洗浄が続く。これらの配列
は、当業者の判断に従い、反復することができる。

0069

いくつかの実施態様において、胎盤組織は、界面活性剤により処理される。いくつかの
実施態様において、浸透圧ショックから生じる組成物は、界面活性剤で処理される。界面
活性剤は、細胞膜又は細胞内膜破壊が可能であることが当業者に公知の任意の界面活性
剤であることができる。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、イオン性である。
例えばいくつかの実施態様において、界面活性剤は、デオキシコール酸塩デオキシコー
ル酸、又はドデシル硫酸ナトリウムである。いくつかの実施態様において、界面活性剤は
両性イオン性である。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、非イオン性である
。例えばいくつかの実施態様において、界面活性剤は、TWEEN(登録商標)-20などのTWEEN(
登録商標)界面活性剤、又はTritonX100などのTritonX界面活性剤であることができる。本
組成物は、当業者により組成物からの望ましくない成分の除去に適していると判断された
条件下で、界面活性剤と接触され得る。例証的条件は、下記実施例において提供される。

0070

いくつかの実施態様において、界面活性剤処理は、約0℃〜30℃、約5℃〜25℃、約5℃
〜20℃、又は約5℃〜15℃で実行される。いくつかの実施態様において、界面活性剤処理
は、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃で実行される。特定の
実施態様において、界面活性剤処理は、約5℃〜15℃で実行される。

0071

いくつかの実施態様において、界面活性剤処理は、約1〜24時間、約2〜20時間、約5〜1
5時間、約8〜12時間、又は約2〜5時間実行され得る。

0072

いくつかの実施態様において、胎盤組織は、塩基により処理される。いくつかの実施態
様において、浸透圧ショック及び/又は界面活性剤処理から生じる組成物は、例えば塩基
性溶液中のECMの洗浄により、塩基により1回以上任意に処理され得る。塩基処理のための
例証的塩基は、ECMから容易且つ安全に除去することができる、生体適合性塩基、揮発性
塩基又は当業者に公知の塩基を含む。この塩基は、例えば0.2M〜1.0Mの濃度の、当業者に
公知の有機塩基又は無機塩基のいずれかであることができる。いくつかの実施態様におい
て、塩基は、水酸化アンモニウム水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム、例えば水酸化
アンモニウム溶液水酸化カリウム溶液又は水酸化ナトリウム溶液である。水酸化ナトリ
ウム溶液は、例えば、0.1M NaOH、0.25M NaOH、0.5M NaOH、又は1M NaOHであることがで
きる。特定の実施態様において、塩基処理は、0.1M又は0.5M NaOHにより実行される。

0073

いくつかの実施態様において、塩基処理は、約0℃〜30℃、約5℃〜25℃、約5℃〜20℃
、又は約5℃〜15℃で実行される。いくつかの実施態様において、塩基処理は、約0℃、約
5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃で実行される。特定の実施態様にお
いて、塩基処理は、約5℃〜15℃で実行される。

0074

いくつかの実施態様において、塩基処理は、約1〜24時間、約2〜20時間、約5〜15時間
、約8〜12時間、又は約2〜5時間かけて実行されることができる。

0075

様々な界面活性剤及び塩基(例えばNaOH)処理工程を使用し、本明細書記載の方法におい
て使用される組成物中での使用のための最終のECM物質の数多くの変種を作製することが
できる。例えばいくつかの実施態様において、様々な量のいくつかの成分を有するECMを
作製するために、ECM-含有組織は、約0.1M、0.2M、0.3M、0.4M、又は約0.5M NaOHにより
、約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23
、又は約24時間かけて、処理することができる。

0076

いくつかの他の実施態様において、本明細書記載の組成物中に存在するECMは、塩基処
理せずに作製される。塩基処理工程が省略されている実施態様において、作製されるECM
は、塩基処理を含むこと以外は同じ方法を使用し作製されるECMよりも、より高量のエラ
スチン、フィブロネクチン及び/又はラミニンを含む。

0077

いくつかの実施態様において、ECMは乾燥される。乾燥は、ECMの貯蔵及び包装を促進す
る。乾燥はまた、細胞成分を、ECMからより除去されやすくする。前述のいずれかの工程
の後、例えばECMは、後続の工程に進む前に、乾燥することができる。乾燥は、当業者に
明らかな任意の乾燥技術により実行され得る。有用な乾燥技術は、その内容がその全体で
引用により本明細書中に組み込まれている米国特許公開第2004/0048796号に説明されてい
る。例証的乾燥技術は、下記作業例において明らかにされるように、例えば、凍結乾燥
真空乾燥、加熱(例えば約50℃以下)、又はフリーズドライを含む。

0078

いくつかの実施態様において、ECM調製における任意の又は全ての工程は、無菌条件下
で実行される。特定の実施態様において、塩基処理、及び全ての後続の工程は、無菌条件
下で実行される。さらなる実施態様において、本明細書記載の方法により調製された任意
のECM組成物は、当業者に明らかな技術に従いさらに滅菌され得る。

0079

いくつかの実施態様において、ECM調製の方法は、順に実行される、先に説明された浸
透圧ショック、フリーズドライ、界面活性剤処理、1回目の水洗浄、フリーズドライ、塩
基処理、2回目の水洗浄及び乾燥工程(例えばフリーズドライ)を含む。いくつかの実施態
様において、界面活性剤は、デオキシコール酸塩、例えば1%デオキシコール酸塩である
。いくつかの実施態様において、塩基処理は、0.5N NaOHで、例えば4時間である。いくつ
かの実施態様において、1回目の水洗浄は、反復される(合計2回の1回目洗浄)。いくつか
の実施態様において、2回目の水洗浄は、2回反復される(合計3回の2回目洗浄)。いくつか
の実施態様において、界面活性剤は1%デオキシコール酸塩であり、塩基処理は0.5N NaOH
で4時間であり、1回目の水洗浄は反復され(合計2回洗浄)、且つ2回目の水洗浄は2回反復
される(合計3回洗浄)。いくつかの実施態様において、そのようなプロセスは、本組成物
中の総タンパク質に比べ(例えば乾燥重量で)、約0.5〜0.7%(例えば0.59%)のグリコサミ
ノグリカン、約3〜5%(例えば3.5%)のエラスチン、極微量又は検出不可能なフィブロネ
クチン、及び極微量又は検出不可能なラミニンを含有する組成物を提供することができる

0080

いくつかの実施態様において、ECM含有組成物は、組織、例えば胎盤組織を、例えば先
に説明したように浸透圧ショック、塩基処理、及び水洗浄に供することにより、得られる
。いくつかの実施態様において、これらの工程は、順に実行される。いくつかの実施態様
において、塩基処理は、NaOH、例えば0.5N NaOHにより、例えば4時間である。いくつかの
実施態様において、そのような調製から生じるECM又はECM成分含有組成物は、組成物中の
総タンパク質に比べ(例えば乾燥重量で)、約0.2〜0.4%又は約0.28%〜約0.38%のグリコ
サミノグリカン、約3〜5%又は約3.2%〜約4.7%のエラスチン、極微量又は含まない(例
えば0.1%未満又は0.01%未満)のフィブロネクチン、及び極微量又は含まない(例えば0.1
%未満又は0.01%未満)のラミニンを含む。

0081

いくつかの実施態様において、ECM含有組成物は、組織、例えば胎盤組織を、例えば先
に説明したような浸透圧ショック、界面活性剤処理、及び水洗浄工程に供することにより
、得られる。いくつかの実施態様において、これらの工程は、順に実行される。いくつか
の実施態様において、界面活性剤は、デオキシコール酸塩、例えば1%デオキシコール酸
塩である。いくつかの実施態様において、そのようなプロセスは、ECM又はECM成分を含有
する組成物を提供することができ、ここで該組成物は、約0.3%〜0.5%(例えば約0.4%)
のグリコサミノグリカン、約10〜15%(例えば約12%)のエラスチン、約0.2〜1.0%(例え
ば約0.6%)のフィブロネクチン及び約0.1〜0.3%(例えば約0.16%)のラミニンを含む。

0082

(5.4 任意のさらなる処理)
いくつかの実施態様において、本明細書に提供される組成物(又はECM成分含有組成物中
)のECM中のコラーゲンは、テロペプチドコラーゲンを含み、すなわちECM中のコラーゲン
は、テロペプチドを含む。そのようなテロペプチドコラーゲンは、いくつかの実施態様に
おいて、アテロペプチドコラーゲン(すなわちそれからテロペプチドが除去されているコ
ラーゲン)を含む組成物のための給源として使用され得る。アテロペプチドコラーゲン含
有組成物は、アテロペプチドコラーゲンについて当業者に明らかな目的のために使用する
ことができる。

0083

そのような実施態様において、テロペプチドコラーゲンを含有するそのような組成物中
のECMは、その中に含まれるコラーゲンからテロペプチドを部分的に又は完全に除去する
ことが可能である酵素と接触させることができる。この酵素は、コラーゲンからテロペプ
チドを除去することが可能である、当業者に公知の任意のタンパク質分解酵素であること
ができる。いくつかの実施態様において、酵素は、ペプシン又はパパインである。一般に
この酵素は、当業者に公知のテロペプチドの除去に適した条件下で、本組成物と接触され
る。そのようなコラーゲンからテロペプチドを除去するために、テロペプチドコラーゲン
を含有する組成物を酵素により処理する方法は、例えば、米国特許第4,511,653号、第4,5
82,640号、第5,436,135号及び第6,548,077号に説明されており、これらの内容はそれらの
全体が引用により本明細書中に組み込まれている。

0084

いくつかの実施態様において、テロペプチドコラーゲンを含有する組成物は、ペプシン
と、約15℃〜40℃、約20℃〜35℃、約25℃〜30℃、約20℃〜30℃、又は約23℃〜27℃で接
触される。特定の実施態様において、テロペプチドコラーゲンを含有する組成物は、ペプ
シンと、約23℃〜27℃で、テロペプチドを除去するのに十分な時間接触される。本組成物
は、この酵素と、テロペプチドを除去するのに十分な時間、接触されてよい。いくつかの
実施態様において、例えば本組成物は、ペプシンと、少なくとも5、10、15、20、25又は3
0時間接触される。いくつかの実施態様において、本組成物は、ペプシンと、約5〜30時間
、約10〜25時間又は約20〜25時間接触される。いくつかの実施態様において、本組成物は
、ペプシンと、約8、16、24又は32時間接触される。

0085

本組成物は、いくつかの実施態様において、ECM中のコラーゲンからテロペプチドを実
質的に全て除去するのに適した量の酵素と接触される。一部の実施態様において、乾燥重
量でECM 1kg当たりペプシン約0.1g、0.5g、1.0g、2.0g又は5.0gが、テロペプチドコラー
ゲンを含有するECMと接触される。他の実施態様において、約0.1g、0.5g、1.0g、2.0g又
は5.0gペプシン/胎盤が、テロペプチドコラーゲンを含有するECMと接触される。いくつ
かの実施態様において、本組成物は、ペプシン約0.1〜10.0g/L、約0.5〜5/L、約1〜2.5g/
L、又は約0.5〜1.5g/Lと接触される。一部の実施態様において、本組成物は、ペプシン約
0.1g/L、約0.2g/L、約0.5g/L、約1.0g/L、約2.0g/L、5g/L又は10g/Lと接触される。特定
の実施態様において、本組成物は、pH約2〜3の酢酸溶液中で、ペプシン約0.5〜1.0g/Lと
、約23℃〜27℃で、約16〜24時間接触される。

0086

ECM及び/又はECM成分を含有する組成物は、組成物中のテロペプチドコラーゲンからテ
ペプチドを除去するために、好適な溶液容積:胎盤中で酵素と接触されてよい。ペプシ
ンの胎盤に対する高い容積比は、ペプシンによる効果を最大化することができることが認
められる。いくつかの実施態様において、胎盤について約1、2、4、又は8倍容積の酢酸
液が使用される。特定の実施態様において、胎盤について約2倍容積の酢酸溶液が使用さ
れる。

0087

望ましいならば、ECM及び/又はECM成分を含有する組成物は、例えばそれらの内容はそ
れらの全体が引用により本明細書中に組み込まれている、米国特許第4,511,653号、第4,5
82,640号及び第5,436,135号に説明されたような、フィブリル化によりさらに処理するこ
とができる。必要ならば、本組成物は、フィブリル化前に標準的技術に従い濃縮すること
ができる。

0088

望ましいならば、ECM及び/又はECM成分を含有する組成物の1種以上の成分(例えばコラ
ーゲン)は、架橋されることができる。いくつかの実施態様において、本組成物は、架橋
の前に、フィブリル化される。架橋は、当業者に公知の任意の架橋剤、例えば前述の架橋
剤によることができる。いくつかの実施態様において、架橋剤は、グルタルアルデヒドで
あり、架橋は、当業者に公知のコラーゲンのグルタルアルデヒド架橋方法に従い、実行す
ることができる。他の実施態様において、架橋剤は、1,4-ブタンジオールジグリシジル
テル又はゲニピンである。

0089

一部の実施態様において、架橋剤と本明細書記載の組成物中に存在するコラーゲンの間
共有結合は、例えば安定性を改善するよう還元され得る。還元は、例えば、組成物中の
コラーゲン(例えば、ECM含有組成物のECM中のコラーゲン、又はその少なくとも1種の成分
はコラーゲンであるECM成分含有組成物中のコラーゲン)の、当業者に公知の任意の還元剤
との接触により達成され得る。いくつかの実施態様において、還元剤は、水素化ホウ素
トリウム亜硫酸水素ナトリウム、β-メルカプトエタノールメルカプト酢酸メル
プトエチルアミンベンジルメルカプタンチオクレゾールジチオスレイトール又はト
リブチルホスフィンなどのホスフィンである。いくつかの実施態様において、コラーゲン
は、還元剤による還元の前に、架橋される。コラーゲン、例えば架橋されたコラーゲンの
還元は、米国特許第4,185,011号、第4,597,762号、第5,412,076号及び第5,763,579号に説
明されており、これらの内容はその全体が引用により本明細書中に組み込まれている。

0090

いくつかの実施態様において、ECM及び/又はECM成分を含有する組成物は、当業者に公
知の方法による機械的剪断により、さらに処理されることができる。例証的剪断技術は、
その内容がその全体で引用により本明細書中に組み込まれている、米国特許第4,642,117
号に説明されている。いくつかの実施態様において、ECM及び/又はECM成分を含有する組
成物は、組織ホモジナイザーにより剪断される。

0091

いくつかの実施態様において、工程は、本明細書記載の方法において使用される組成物
中の天然のプロテアーゼ活性を制限するように行われ得る。溶液中の利用可能なカルシウ
イオン及び亜鉛イオンの量を排除又は限定するように、本組成物を配合することにより
プロテアーゼの準最適な条件を達成することができる。多くのプロテアーゼは、カルシ
ウムイオン及び亜鉛イオンの存在下で活性があり、カルシウム及び亜鉛イオン非含有環境
中ではそれらの活性は大きく失われる。従って、例えば1,10-フェナントロリン及びエチ
レンジアミン四酢酸(EDTA)などの金属イオンキレート剤の添加は、多くのタンパク質分解
酵素にとって好ましくない環境を作り出す。有利なことに、本明細書記載の方法で使用す
るための組成物は、pH条件、カルシウムイオン及び亜鉛イオンの低下した利用可能性、金
イオンキレート剤の存在、並びにコラゲナーゼに特異的なタンパク質分解阻害剤の使用
を選択し、調製することができる。例えば組成物は、pH5.5〜8、又はpH7〜8で、カルシウ
ムイオン及び亜鉛イオン非含有、及びEDTAなどの金属イオンキレート剤含有の、緩衝され
た水溶液を含んでよい。加えてコラーゲン組成物の処理時の温度及び時間パラメータの制
御もまた、プロテアーゼの活性を制限するために利用することができる。

0092

(5.5組成物の特徴づけ
(5.5.1生化学的特徴づけ)
当該技術分野において公知であり且つ本明細書において例示される生化学ベースのアッ
セイを使用し、本明細書に提供される方法において有用な組成物の生化学的組成を決定す
ることができる。例えばタンパク質含量に関する、吸光度ベースのアッセイは、280nmで
の吸光度を測定するアッセイ(例えば、Layne, Eの文献、「タンパク質測定に関する吸光
度法及び比濁法(Spectrophotometric and Turbidimetric Methodsfor Measuring Protei
ns)」、Methods in Enzymology 3: 447-455, (1957);Stoscheck, C Mの文献、「タンパ
ク質定量(Quantitation of Protein)」、Methods in Enzymology 182: 50-69, (1990)参
照)、205nmでのアッセイ、及び試料減衰係数をベースにしたアッセイ(例えば、Scopes,
R Kの文献、Analytical Biochemistry 59: 277, (1974);Stoscheck, C M.の文献、「タ
ンパク質定量(Quantitation of Protein)」、Methods in Enzymology 182: 50-69, (1990
)参照)を含むが、これらに限定されるものではない。組成物は、例えばI型コラーゲン、I
I型コラーゲン、III型コラーゲン、IV型コラーゲン、ラミニン、エラスチン、フィブロネ
クチン、及び/又はグリコサミノグリカンの1種以上について、公知のアッセイを使用し
特徴づけることができる。

0093

比色分析ベースのアッセイは、改変ローリーアッセイ、ビューレットアッセイ、ブラ
フォードアッセイ、ビシンコニン酸(Smith)アッセイ(例えば、Stoscheck, C Mの文献、「
タンパク質定量(Quantitation of Protein)」、Methodsin Enzymology 182: 50-69 (199
0)参照)を含むが、これらに限定されるものではない。

0094

具体的実施態様において、本明細書に提供される組成物の総タンパク質含量の測定は、
ブラドフォード色素結合アッセイの使用を含む(Bradford, M.の文献、Analytical Bioche
mistry, 72, 248 (1976)、これはその全体が引用により本明細書中に組み込まれている)
。ブラドフォードアッセイは、例えばBIO-RAD社(ハーキュリーズ、CA、米国)から入手可
能なブラドフォード色素-結合アッセイを使用し、実行することができる。このタンパク
質アッセイは、異なる濃度のタンパク質に反応する色素クマシーブリリアンブルーR-25
0の色の変化をベースにしている。このアッセイは、例えば関心対象のタンパク質(例えば
、コラーゲン、エラスチン、ラミニン、フィブロネクチンなど)の既知の濃度の一連のヒ
ト標準の吸光度(595ナノメーター)を測定することによる、標準較正曲線の開発に関与
ることができる。例として、例えば羊膜試料のECM及び/又はECM成分含有組成物中のコラ
ーゲンの濃度は、標準曲線を参照し、決定することができる。このアッセイは、0.2〜1.4
mg/mLの範囲のタンパク質濃度の測定を可能にする標準フォーマットにおいて、及び最大2
5μgの濃度のタンパク質を測定する微量アッセイとして、開発される。標準アッセイに関
して、例えば100mMクエン酸(pH2.4)に溶解されたECMを、1.5mL微小遠心チューブへ、濃度
0.1〜1mg/mLで、総量0.1mLでアリコートとする。各チューブへ、クマシーブルー色素1mL
を添加する。試料を激しく攪拌し、室温で10分間静置させる。吸光度を、595ナノメータ
ー(nm)で測定する。微量アッセイについては、100mMクエン酸(pH2.4)中に溶解したECMを
、96-ウェルプレートウェルへ、総容積0.1mL(2.5〜30μg/mL)でアリコートとする。各
ウェルへ、色素試薬10μLを添加する。試料を激しく攪拌し、室温で10分間インキュベー
ションし、その後吸光度を、プレートリーダーにおいて595nmで測定する。被験試料は、3
つ組でアッセイすることができる。タンパク質濃度は、標準曲線を参照し、決定する。タ
ンパク質濃度は、ECMの総乾燥重量の割合(%)として算出する。各ECMのタンパク質含量は
、約10%の誤差限界内で、本質的にECMの総乾燥重量の95%以上である。水含量は、低く
、且つ実験誤差(およそ10%)内である。

0095

本明細書記載の方法で使用される組成物中のECMの総タンパク質含量(例えば総コラーゲ
ン含量)の概算は、当業者に公知であり且つ本明細書に例示された方法を用いて特徴づけ
ることができる。具体的実施態様において、ECMのコラーゲン含量は、定量的色素-ベース
アッセイキット、例えばBiocolor社(英国)により製造されたSIRCOL(商標)キットを用い
て測定する。このアッセイは、特異的コラーゲン結合色素としてSirius Red(又はDirect
Red 80)を利用する。コラーゲンに結合された色素は、UV-可視分光光度計の吸光度540nm
において、濃度依存した増加を示す。このアッセイは、濃度のわかっている一連のウシコ
ラーゲン標準の吸光度を測定することによる、標準較正曲線の開発に関与している。被験
試料、例えば羊膜試料中のコラーゲンの濃度は、標準曲線を参照することにより決定され
る。例証的アッセイにおいて、コラーゲン(1mg/mL)は、1.5mL微小遠心チューブへ、濃度5
〜100μg/100μLで、アリコートされる。試料容積は、水により100μLに調整される。各
試料へ、SIRCOL(商標)色素試薬1mLを、室温で添加する。試料チューブに蓋をし、室温で
機械的に振盪しながら、30分間(mm)インキュベーションさせる。次に試料を、12,000×
gで15分間遠心させ、ピペッターを用い、液体を排出する。各チューブの底の赤味を帯び
沈殿物を、0.5M NaOH(水酸化ナトリウム)1mLに溶解する。試料のUV吸光度を、例えばBe
ckman DU-7400 UV-可視分光光度計を使用し、540nmで測定する。各試料中のコラーゲン濃
度、対、540nmでの吸光度(OD)を用い、標準較正曲線を、プロットする。実験誤差を決定
するために、アッセイは、一つの低濃度コラーゲン標準(10μg/100μL)で、繰り返す(n=
10)。膜試料を、同じプロトコールを使用しアッセイし、この試料は総容積100μLに添加
する。

0096

さらに別の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中のコラ
ーゲン型を、当該技術分野において公知であり且つ本明細書に例示される標準方法、例え
ばELISAアッセイを用い決定することができる。ECM中のコラーゲンの型、例えばI型、III
型及びIV型コラーゲンを決定するための例証的アッセイは、例えば、Chondrex社(レド
ンド、WA、米国)からのArthrogen-CIA(登録商標)コラーゲン-Iによりキットとして提供さ
れる、サンドイッチELISAアッセイの使用を含む。III型及びIV型の試験に関して、一次抗
体(捕獲抗体)及び二次抗体(検出抗体)及びコラーゲン標準を、Rockland Immunochemicals
社(ギルバーツビル、PA)から入手することができる。検出抗体は、I型、III型又はIV型ヒ
トコラーゲンに対するビオチン化抗体であり、これはストレプトアビジンペルオキシダー
ゼに結合する。色素原基質及び尿素及びH2O2との酵素反応は、黄色を呈し、これはUV-可
分光法により490nmで検出される。コラーゲン型の量を定量するために、標準較正曲線
を、濃度のわかっている一連のヒトコラーゲン標準の試料により開発する。羊膜の被験試
料中のコラーゲンの濃度は、標準曲線を参照することにより決定される。アッセイプロト
コールは、ELISAキットの推奨に従い、開発される。標準較正曲線を開発するために、96-
ウェルトレー中の10〜12ウェルを、キットに備えられた100倍希釈した捕獲抗体100μLの
添加により、捕獲抗体(抗-I型ヒト-コラーゲン抗体、非コンジュゲート型)でコーティ
グする。一晩インキュベーションした後、ウェルを、洗浄緩衝液により3回洗浄し、未結
合の抗体を除去する。その後ヒトI型コラーゲンを、これらのウェルへ、容積100μL中0〜
5μg/mLの漸増濃度で添加する。2時間室温でインキュベーションした後、ウェルを、洗浄
緩衝液で3回洗浄し、未結合のコラーゲンを除去する。次にビオチン化されたI型コラーゲ
ン抗体を、ウェル中の容積100μLの抗体-コラーゲン複合体へ添加し、室温で2時間結合さ
せる。未結合の抗体を、洗浄緩衝液による3回の洗浄で洗浄除去する。次に検出酵素スト
レプアビジンペルオキシダーゼを、キットに備えられた該酵素の200倍希釈した試料の
添加により、抗体-コラーゲン-抗体複合体に結合させ、これを室温で1時間インキュベー
ションさせる。96-ウェルプレートを、反復洗浄し(6回)、あらゆる未結合の酵素を除去す
る。色素原基質+尿素/H2O2を、各ウェルに容積100μLで添加する。反応を、室温で30分
間進行させる。2.5N硫酸50Lの添加により、反応を終結させる。吸光度を、490nmで測定す
る。

0097

さらに別の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中の総エ
ラスチン含量を、当該技術分野において公知の方法を用い実現することができる。ECMの
エラスチン含量の測定に関する例証的アッセイは、Biocolor社(英国)により製造された定
量的色素ベースのアッセイキット(FASTIN)を含むことができる。このアッセイは、特異的
エラスチン結合色素として、5,10,15,20-テトラフェニル-21,23-ポルフィリン(TPPS)を利
用する(例えば、Winkleman, J.の文献、(1962), Cancer Research, 22, 589-596参照)。
エラスチンに結合された色素は、UV-可視分光光度計において、吸光度513nmで、濃度依存
型の増加を示す。このアッセイは、濃度のわかっている一連のウシエラスチン標準の吸光
度を測定することによる、標準較正曲線の開発に関与している。被験試料中、例えばECM
試料中のエラスチンの濃度は、標準曲線を参照することにより決定される。ECM(1mg/mL)
は、1.5mL微小遠心チューブへ、濃度5〜100μg/100μLで、アリコートされる。試料容積
は、水により100μLに調整される。各試料へ、エラスチン沈殿試薬(トリクロロ酢酸+ア
ルギニン)1mLを、4℃で添加し、同じ温度で一晩貯蔵する。一晩沈殿させた後、試料を、1
2,000×gで15分間遠心させ、ピペッターを用い、液体を排出する。各試料へ、FASTIN色素
試薬(TPPS)1mLを、90%飽和硫酸アンモニウム100μLと共に添加する。試料チューブに蓋
をし、機械的に振盪しながら、室温で1時間インキュベーションさせる。硫酸アンモニウ
ムは、エラスチン-色素複合体を沈殿させるように働く。1時間の混合工程の後、試料を、
12,000×gで15分間遠心させ、ピペッターを用い、液体を排出する。各チューブの底の
色沈殿物を、I-プロパノール中のグアニジン-HCl溶液であるFASTIN解離試薬1mLに溶解す
る。試料のUV吸光度を、例えば、Beckman DU-7400 UV-可視分光光度計を使用し、513nmで
測定する。各試料中のエラスチン濃度、対、513nmでの吸光度(OD)を用い、標準較正曲線
を、プロットする。このアッセイにおける実験誤差を決定するために、アッセイは、一つ
の低濃度エラスチン標準(10μg/100μL)で、繰り返すことができる(n=10)。膜試料を、
同じプロトコールを使用しアッセイし、この試料は総容積100μLに添加する。各試料は、
3つ組でアッセイする。

0098

さらに別の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中の総グ
リコサミノグリカン(GAG)含量を、当該技術分野において公知の方法を用い決定すること
ができる。ECM中のGAGの存在は、例えば、Biocolor社(英国)により製造された定量的色素
-ベースのアッセイキット(BLYSCAN)を用いて、測定することができる。このアッセイは、
特異的GAG結合色素として、1,9-ジメチル-メチレンブルーを利用する。GAGに結合された
色素は、UV-可視分光光度計において、吸光度656nmで、濃度依存型の増加を示す。このア
ッセイは、濃度のわかっている一連のウシGAG標準の吸光度を測定することによる、標準
較正曲線の開発に関与している。羊膜の被験試料中のGAGの濃度は、標準曲線を参照する
ことにより決定される。ウシGAG(0.1mg/mL)は、1.5mL微小遠心チューブへ、濃度0.5〜5μ
g/100μLで、アリコートされる。試料容積は、水により100μLに調整される。各試料へ、
1,9-ジメチル-メチレン色素試薬1mLを、室温で添加する。試料チューブに蓋をし、機械的
に振盪しながら、室温で30分間インキュベーションさせる。次に、試料を、12,000×gで1
5分間遠心させ、ピペッターを用い、液体を排出する。各チューブの底の赤味を帯びた沈
殿物を、色素解離試薬1mLに溶解する。試料のUV吸光度を、例えば、Beckman DU-7400 UV-
可視分光光度計を使用し、656nmで測定する。各試料中のGAG濃度、対、540nmでの吸光度(
OD)を用い、標準較正曲線を、プロットする。このアッセイにおける実験誤差を決定する
ために、アッセイは、一つの低濃度GAG標準(1μg/100μL)で、繰り返すことができる(n=
8)。膜試料を、同じプロトコールを使用しアッセイし、この試料は総容積100μLに添加す
る。各試料は、3つ組でアッセイする。

0099

さらに別の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中の総ラ
ミニン含量を、当該技術分野において公知の方法を用いアッセイすることができる。ECM
中の総ラミニン含量を決定するための例証的アッセイは、例えば、タカラバイオ社(滋賀
、日本)からキット(カタログ番号MKIO7)などとして提供される、サンドイッチELISAアッ
セイを含む。このキットは、ヒトラミニンに対するマウスモノクローナル抗体である一次
(捕獲抗体)により予めコーティングされた96-ウェルプレートを含む。二次抗体(検出抗体
)及びヒトラミニン標準を、このキットは備えている。検出抗体は、ペルオキシダーゼと
コンジュゲートされたヒトラミニン抗体である。色素原基質テトラメチルベンジジン及び
H2O2との酵素反応は、青色を呈し、これはUV-可視分光法により450nmで検出される。ラミ
ニン量を定量するために、標準較正曲線を、濃度のわかっている一連のヒトラミニン標準
の試料(キットに備えられている)により開発する。ECMの被験試料中のラミニンの濃度は
、標準曲線を参照することにより決定される。アッセイプロトコールは、このキットの推
奨に従い、開発される。標準較正曲線を開発するために、ヒトラミニン標準を、キットに
備えられた抗体で予めコーティングされた96-ウェルトレー中の個別のウェルに、最終容
積100μL中5ng/mL〜160ng/mLの漸増濃度で添加する。1時間室温でインキュベーションし
た後、ウェルを、洗浄緩衝液(0.05%TWEEN(商標)含有PBS)により3回洗浄し、未結合のラ
ミニンを除去する。その後ペルオキシダーゼ-コンジュゲート型ラミニン抗体を、ウェル
中の容積100μLの抗体-ラミニン複合体へ添加し、室温で1時間結合させる。96-ウェルプ
レートを、4回洗浄し、あらゆる未結合の酵素/抗体コンジュゲートを除去する。色素原
基質+H2O2を、各ウェルに容積100μLで添加する。反応を、室温で30分間進行させる。2.
5N硫酸100μLの添加により、反応を終結させる。吸光度を、450nmで測定する。可溶化
た膜の試料は、濃度1000ng/mLで試験する。各膜試料は、3つ組で試験する。ラミニン濃度
は、下記に示すように総膜重量の濃度として表される。

0100

さらに別の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物中の総フ
ィブロネクチン含量を、当該技術分野において公知であり且つ本明細書に例示される標準
方法を用いアッセイすることができる。ECM中の総フィブロネクチン含量を決定するため
の例証的アッセイは、例えば、下記のタカラバイオ社(滋賀、日本)からキット(カタログ
番号MK115)として提供される、サンドイッチELISAアッセイを含むことができる。このキ
ットは、ヒトフィブロネクチンに対するマウスモノクローナル抗体である一次(捕獲抗体)
により予めコーティングされた96-ウェルプレートを含む。二次抗体(検出抗体)及びヒト
フィブロネクチン標準を、このキットは備えている。検出抗体は、ホースラディッシュ
ルオキシダーゼとコンジュゲートされたヒトフィブロネクチン抗体である。色素原基質テ
トラメチルベンジジン及びH2O2との酵素反応は、青色を呈し、これはUV-可視分光法によ
り450nmで検出される。フィブロネクチンの量を定量するために、標準較正曲線を、濃度
のわかっている一連のヒトフィブロネクチン標準の試料(キットに備えられている)により
開発する。被験試料中のフィブロネクチンの濃度は、標準曲線を参照することにより決定
される。アッセイプロトコールは、このELISAキットの推奨に従い、開発される。標準較
曲線を開発するために、ヒトフィブロネクチン標準を、キットに備えられた抗体で予め
コーティングされた96-ウェルトレー中の個別のウェルに、最終容積100μL中12.5ng/mL〜
400ng/mLの漸増濃度で添加する。1時間室温でインキュベーションした後、ウェルを、洗
浄緩衝液(0.05%TWEEN(商標)含有PBS)により3回洗浄し、未結合のフィブロネクチンを除
去する。その後ペルオキシダーゼ-コンジュゲート型フィブロネクチン抗体を、ウェル中
の容積100μLの抗体-フィブロネクチン複合体へ添加し、室温で1時間結合させる。96-ウ
ェルプレートを、繰り返し(4×)洗浄し、あらゆる未結合の酵素/抗体コンジュゲートを
除去する。色素原基質+H2O2を、各ウェルに容積100μLで添加する。反応を、室温で30分
間進行させる。2.5N硫酸100μLの添加により、反応を終結させる。吸光度を、450nmで測
定する。可溶化した膜の試料は、濃度1000ng/mLで試験する。各膜試料は、3つ組で試験す
る。当業者は、本明細書記載の方法において使用される組成物の他の成分、例えばそのよ
うな組成物中のエラスチンの量を測定するために、前述の方法を使用することができるこ
とを認めるであろう。

0101

(5.5.2生体適合性試験)
本明細書に提供される治療方法において有用な組成物は、実質的に非免疫原性である。
非免疫原性ヒト組織は、他のヒト組織と本来生体適合性であるので、標準の生体適合性試
験(例えば、皮膚刺激及び過敏反応急性全身毒性)を実行する必要はない。本明細書にお
いて使用される生体適合性とは、生存組織において、毒性、損傷、又は免疫学的反応若し
くは拒絶を生じないことにより、生物学的に適合性がある特性をいう。未知の物質に対す
生体反応は、人工物質を体内で使用する場合の一番の懸念であり、従って物質の生体
合性は、そのような物質の重要な設計上の考慮事項である。生体適合性アッセイは、細胞
毒性アッセイ、ウサギの眼球刺激試験、溶血アッセイ及び発熱性アッセイを含むが、これ
らに限定されるものではない。本組成物を評価する上で有用な生体適合性アッセイは、細
胞-ベース又は無細胞であってよい。

0102

本組成物の細胞毒性は、ISOMEM溶出試験を用い決定することができる(実施例5.4.2.2)
。この試験の目的は、培養されたマウス線維芽細胞において細胞毒性反応を誘発する組成
物の能力を評価することである。例証的アッセイにおいて、5%ウシ胎仔血清(FBS)を補充
したEagle最小必須培地(E-MEM)を使用し、被験試料を抽出する。この培地はまた、以下の
1種以上が補充されている:L-グルタミン、HEPESゲンタマイシンペニシリンバン
マイシン、及びアンホテリシンB(ファンギゾン)。L-929細胞(マウス線維芽細胞)の培養物
を成長させ、使い捨て組織培養実験器具において、大気中5±1%の二酸化炭素加湿大気
中で、37±1℃で、単層で使用する。被験試料は、試料120cm2及び20ml-E-MEM+5%FBSの
同等物を使用し、無傷のまま抽出する。被験試料は、E-MEM+5%FBS中で、5±1%二酸
炭素中において、37±1℃で、24〜25時間抽出する。この抽出期間の後、維持培養培地
を、試験培養ウェルから取り除き、被験培地/抽出物及び対照培地/抽出物、及び塩化カ
ドミウムでスパイクした陽性対照培地の1mlと置き換える。陽性対照、中間対照及び陰性
対照を、被験試料と平行して試行する。被験培地/抽出物及び対照培地/抽出物及び塩化
カドミウムでスパイクした陽性対照培地を、3つ組でプレーティングし、大気中5±1%の
二酸化炭素の加湿大気中で、37±1℃で、72±4時間インキュベーションする。培養物を、
24、48及び72±4時間のインキュベーション時間で、顕微鏡観察により、細胞毒性作用
ついて評価する。細胞毒性を評価する基準は、顆粒化鋸状化又は円形化などの細胞の形
態学的変化、及び溶解又は剥離による単層からの生存細胞喪失を含むことができる。本
試験の正当性は、陰性対照培養物が、試験期間を通じて、健常で正常な外観を維持するこ
とを必要とする。毒性の程度は、下記のようにスコア化される:
0 なし:離散した細胞質内顆粒細胞溶解なし
1 わずか:20%以下の細胞が、丸く、ゆるく接着し、細胞質内顆粒を伴わない;場
所により溶解細胞が存在
2 軽度:50%以下の細胞が、丸く、細胞質内顆粒を欠いている;広範な細胞溶解及
び細胞間の空領域なし
3中等度:70%以下の細胞層が、丸みを帯びた細胞を含み、及び/又は溶解される
4重度:細胞層がほぼ完全に破壊。

0103

USPに従い、スコア「0」、「1」又は「2」の試験物質は、無毒と考えられるであろう。
スコア「3」又は「4」の試験物質は、有毒と考えられる。正当性試験に関して、陽性対照
試料は、スコア「3」又は「4」を有さねばならず、且つ陰性対照試料は、スコア「0」を
有さねばならない。

0104

ウサギの眼球表面は、ヒト皮膚よりもより過敏であることがわかっており、従ってウサ
ギ眼球刺激資源が、ECM及び/又はECM成分を含有する組成物の生体適合性を評価するため
に使用される。例証的アッセイにおいて、試料は、プライマリー眼球刺激についてスクリ
ニングされる。本明細書記載のECM含有組成物は、0.05%デオキシコール酸一水和物
トリウム塩(D-Cell)の水溶液を用いて清澄化される。この試験は、連邦害性物質法(FHS
A)規則16 CFR 1500の指針に従い、実行することができる。例証的アッセイにおいて、対
照眼球は、補助光源による肉眼試験により、ウサギについて臨床上正常と判断されている
。既存の角膜損傷を検出するために、眼球は、フルオレセイン染色により処理し、0.9%U
SP生理食塩水(PSS)によりフラッシュし、且つ暗室において紫外線で観察する。試料は、
標準的技術に従い、各ウサギの一眼の下側の結膜嚢点眼する。各ウサギの対眼は、未処
置のままとし、比較対照として働く。動物は、処置後それらの檻へ戻す。投与後、24、48
、及び72時間に、各ウサギの試験眼を、補助光源により試験し、且つ適切な倍率未処置
対照眼と比べ、眼球刺激について等級づけする。角膜損傷を検出又は確認するために、
24時間の時点で、試験眼を、フルオレセイン染色により処理し、PSSをフラッシュし、且
つ暗条件において紫外ランプにより試験する。反応は、FHSA-改変Draizeスコアリング
準に従い、スコア化する。3匹の動物中1匹が有意な陽性反応を示す場合が、境界所見であ
る。3匹の動物中2匹が有意な陽性反応を示す場合は、有意な陽性反応であり、この試験物
質は刺激物であると考えられる。

0105

本明細書記載の組成物の溶血特性は、当該技術分野において公知であり且つ本明細書に
おいて例示される方法(実施例5.4.2.4参照)を用いて、アッセイすることができる。溶血
は、血液と接触する被験試料の溶血性特性を説明している。例証的アッセイにおいて、こ
の手法は、被験物質血液細胞浮遊液への曝露、及びその後の放出されたヘモグロビン量
の決定に関与している。本試験は、被験組成物ヒト血液直接接触させる静的条件下で
試行する。赤血球により放出されるヘモグロビンの量は、陰性対照及び陽性対照と同時に
、分光光度計により540nmで測定される(その後シアメトヘモグロビン換算)。試料及
び対照に関する溶血指標は、下記のように算出される:
溶血指標=放出されたヘモグロビン(mg/mL)/存在するヘモグロビン(mg/mL)×100
式中:放出されたヘモグロビン(mg/ml)=(定数+X係数光学密度×16
存在するヘモグロビン(mg/mL)=希釈した血液10±1mg/mL

0106

本明細書記載の方法において使用される組成物の発熱原性は、当該技術分野において公
知であり且つ本明細書において例示される方法(実施例5.4.2.5参照)を使用し、アッセイ
することができる。一実施態様において、組成物の発熱原性は、例えば、カブトガニの血
抽出成分(LAL)試験を用い、組成物中の細菌性エンドトキシンの存在を測定することに
より、決定される。この試験は、細菌性エンドトキシンの検出及び定量のための、イン
トロアッセイである。例証的試験において、組成物(例えば、ECM含有組成物)の98試料(1
ロットにつきn=1)を、各々1×2cmを測定し、抽出について個別に試験する。抽出は、軌
振盪機上で間欠的に旋回しながら、抽出液30mL中、37〜40℃で40〜60分間、各試料を洗
浄することにより実行する。各試料抽出物のpHは、pH紙により検証した場合、6〜8である
。発熱性レベルは、速度論的比濁比色試験(KTCT)により、試験感度0.05エンドトキシン単
位(EU)/mLで、測定する。1試料当たりの総エンドトキシンレベルは、検出されたエンド
トキシン値(EU/mL)を30mL(1装置当たりの抽出容積)で積算し、再度24倍する(サイズ6×8c
mの装置にシミュレーションする)ことにより、算出する。

0107

(5.5.3微生物学試験)
非限定的に、大腸菌(Escherichia coli)、クレブシエラ菌(Klebsiella pneumoniae)、
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、エンテロコッカスフェーカリスカンジダ
アルビカンスプロテウスブルガリススタフィロコッカスビリダンス、及び緑膿
菌(Pseudomonas aeruginosa)を含む、本明細書記載の方法において使用される組成物中の
微生物の存在は、当該技術分野において公知の方法により決定することができる。そのよ
うな方法は、本組成物の調製の任意の工程において使用することができる。いくつかの実
施態様において、脱細胞化及びすすぎなどの工程は、本明細書記載の方法において使用さ
れる組成物中の微生物の数を減少するように作用する。

0108

産業滅菌プロセスを受ける前の、本明細書記載の方法で使用される組成物中の夾雑生
物の量、すなわち本組成物の「バイオバーデン」は、当該技術分野において公知の方法を
使用し、アッセイすることができる。例証的方法において、無菌性保証水準(SAL)10〜6の
無菌性を達成する最小電子線照射線量が決定される。膜は、ペプトン-TWEEN(商標)溶液を
使用する、含浸及び手動振盪により、抽出される。プレーティング法は、大豆-カゼイン
消化寒天を使用する、膜濾過である。好気性菌の条件(aerobic conditions)に関しては、
プレートを、30〜35℃で4日間インキュベーションし、その後数える。真菌に関しては、
プレートを、20〜25℃で4日間インキュベーションし、その後数える。胞子形成菌につい
ては、抽出部分は、熱ショックさせ、濾過し、好気性菌のようにプレーティングする。プ
レートは、30〜35℃で4日間インキュベーションし、その後数える。嫌気性菌については
、プレートは、嫌気性条件下で、30〜35℃で4日間インキュベーションし、その後数える
。利用される微生物は、例えば、クロストリジウムスポロゲネス、緑膿菌、及びバシル
ス・アトロファエウスなどを含むことができる。

0109

特定の実施態様において、ECM、例えば1グラムのECMは、好気性菌及び真菌についてコ
ニー形成単位(cfu)2未満、1未満、又は好気性菌及び真菌についてゼロcfuを有する。さ
らに別の実施態様において、ECMは、嫌気性菌及び胞子について、コロニー形成単位(cfu)
5.1未満、2未満、又は1未満を有する。

0110

特定の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、本明細書
において例示され且つ当業者に公知である方法(実施例5.4.3.2参照)を使用し、決定され
るように、静菌性又は静真菌性ではない。本明細書において使用される静菌性とは、細菌
の成長又は繁殖阻害するが、細菌を死滅しない物質をいう。本明細書において使用され
る静真菌性とは、非殺真菌化学物質又は物理的物質(physical agency)の存在により、真
菌の成長を妨害する物質をいう。

0111

(5.5.4組成物の貯蔵及び取り扱い)
本明細書記載の方法において使用される組成物は、室温(例えば25℃)で貯蔵することが
できる。いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は
、少なくとも0℃、少なくとも4℃、少なくとも10℃、少なくとも15℃、少なくとも20℃、
少なくとも25℃、少なくとも30℃、少なくとも35℃、又は少なくとも40℃の温度で、或い
は、4℃以下、10℃以下、15℃以下、20℃以下、25℃以下、30℃以下、35℃以下又は40℃
以下の温度で、貯蔵することができる。一部の実施態様において、本明細書記載の方法に
おいて使用される組成物は、冷蔵されない。一部の実施態様において、本明細書記載の方
法において使用される組成物は、約2〜8℃の温度で冷蔵されてよい。他の実施態様におい
て、本明細書記載の方法において使用される組成物は、先に確定された温度のいずれかで
長期間貯蔵することができる。特定の実施態様において、本明細書記載の方法において
使用される組成物は、無菌及び非酸化条件下で貯蔵される。いくつかの実施態様において
、本明細書記載の方法において使用される組成物は、任意の特定の温度で、12ヶ月以上、
生化学的又は構造的完全性を変更することなく(例えば分解せず)、コラーゲン組成物の生
化学的又は生物物理学的特性を変更することなく、貯蔵することができる。いくつかの実
施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、生化学的又は構造的
完全性を変更することなく(例えば分解せず)、コラーゲン組成物の生化学的又は生物物理
的特性を変更することなく、数年間貯蔵することができる。本明細書記載の方法におい
て使用される組成物は、長期間貯蔵に適した任意の容器内で貯蔵されてよい。いくつかの
実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、無菌の二重の剥離
パウチ型包装内に貯蔵することができる。

0112

(5.5.5滅菌)
本明細書記載の方法において使用される組成物は、そのような組成物の滅菌に関する当
業者に公知の技術に従い、滅菌することができる。いくつかの実施態様において、本組成
物は、エンドトキシンの通過を可能にし、且つ本組成物中のECMを保持するか、又は1以上
の所望のECM成分を保持するフィルターを通して濾過される。エンドトキシンの濾過に関
して当業者に公知の例えばサイズ30kDaのフィルターを、使用することができる。いくつ
かの実施態様において、本組成物は、エンドトキシンはフィルターを通過させる一方で、
本組成物のECM又はECM成分は保持する条件下で、フィルターと接触される。これらの条件
は、当業者に公知の濾過、例えば遠心分離又はポンプ機能に関する任意の条件であること
ができる。フィルターは、コラーゲンは保持するが、エンドトキシンはフィルターを通過
させるサイズでなければならない。いくつかの実施態様において、フィルターは、5kDa〜
100kDaである。特定の実施態様において、フィルターは、約5kDa、約10kDa、約15kDa、約
20kDa、約30kDa、約40kDa、約50kDa、約60kDa、約70kDa、約80kDa、約90kDa又は約100kDa
である。フィルターは、セルロースポリエーテルスルホン及び他の当業者に明らかなも
のなど、本明細書記載の組成物と適合性があることが当業者に公知の任意の物質であるこ
とができる。濾過は、当業者により望まれる回数繰り返すことができる。エンドトキシン
は、クリアランスモニタリングする標準的技術に従い、検出することができる。

0113

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、濾過
し、ウイルス粒子非含有又は減少したECMを作製することができる。有利なことに、この
フィルターは、組成物のECMを保持する一方で、ウイルス粒子は通過させる。ウイルス
クリアリングするために有用であることが当業者に公知の任意のフィルターを、使用する
ことができる。例えば、1000kDaフィルターを、パルボウイルスA型肝炎ウイルス及びHI
Vのクリアランス又は減少に使用することができる。750kDaフィルターを、パルボウイ
ス及びA型肝炎ウイルスのクリアランス又は減少に使用することができる。500kDaフィル
ターを、パルボウイルスのクリアランス又は減少に使用することができる。

0114

本組成物を、1種以上のウイルス粒子をフィルター通過させる一方で、組成物中のECMは
保持するサイズのフィルターと接触させる工程を含む方法により、本明細書記載の方法に
おいて使用される組成物は、ウイルス粒子を含まないか、又は減少した数のウイルス粒子
を有するように、調製することができる。いくつかの実施態様において、組成物は、1種
以上のウイルス粒子はフィルターを通過させる一方で、組成物のECM又は1以上の所望のEC
M成分は保持する条件下で、フィルターと接触される。これらの条件は、当業者に公知の
濾過、例えば遠心分離又はポンプ機能に関する任意の条件であることができる。フィルタ
ーは、ECM又は所望のECM成分は保持する一方で、1種以上のウイルス粒子はフィルターを
通過させるサイズのものでなければならない。いくつかの実施態様において、フィルター
は、500kDa〜1000kDaである。特定の実施態様において、フィルターは、約500kDa、約750
kDa又は約1000kDaである。フィルターは、セルロース、ポリエーテルスルホン及び他の当
業者に明らかなものなど、本明細書記載の組成物と適合性があることが当業者に公知の任
意の物質であることができる。濾過は、当業者により望まれる回数繰り返すことができる
。ウイルス粒子は、濾過をモニタリングする標準的技術に従い、検出することができる。

0115

本明細書記載の方法において使用される組成物の滅菌はまた、例えばGorham, D. Byrom
(編集)の文献(1991、「生体材料(Biomaterials)」、Stockton Press社、ニューヨーク、5
5-122)記載など、当業者に公知の方法を使用する電子線照射により実行することもできる
。少なくとも99.9%の細菌又は他の可能性のある夾雑生物を殺傷するのに十分な照射線
は、本方法の範囲内である。特定の実施態様において、少なくとも18〜25kGy線量を使用
し、ECMの最終滅菌を実現する。

0116

(5.6 製剤化)
いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、例え
ば含嗽剤のような溶液又は懸濁液として、水又はリン酸緩衝食塩水中に製剤化することが
できる。特定の実施態様において、本組成物は、リン酸緩衝食塩水中に製剤化される。EC
M又はECM成分は、溶液又は懸濁液中に、当業者に有用な任意の濃度で存在することができ
る。いくつかの実施態様において、本明細書に提供される製剤は、ECMを0.1〜100mg/ml、
1〜100mg/ml、1〜75mg/ml、1〜50mg/ml、1〜40mg/ml、10〜40mg/ml又は20-40mg/ml含有す
る。いくつかの実施態様において、この溶液又は懸濁液は、コラーゲンを約5mg/ml、10mg
/ml、15mg/ml、20mg/ml、25mg/ml、30mg/ml、35mg/ml、40mg/ml、45mg/ml又は50mg/ml含
有する。特定の実施態様において、約35mg/mlのECMを含有する製剤が、本明細書に提供さ
れる。

0117

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用されるECM含有組成物
は、ペーストとして製剤化される(概して、例えば本明細書記載の方法を使用しヒト胎盤
から抽出されたECMは、白色ペーストである)。ペーストとして製剤化される本明細書記載
の方法において使用されるECM含有組成物は、そのようなペーストとして、本明細書に提
供される治療方法において使用されるか、又はそのような物質の成形に関して当該技術分
野において公知の任意の方法に従い成形することができ、例えば口腔病変を治療する方法
においては、その口腔病変を満たすように成形され得る。例えば本組成物は、具体的な形
状を作製するよう、鋳型の形とされるか、又は鋳型の周囲に形成され、且つ加熱乾燥、真
空乾燥又はフリーズドライされる。本組成物はまた、薄くのばし、例えば真空を使用し、
例えばゲルドライヤー上で、乾燥することもできる。この形状は、シート、チューブ、プ
ラグ、球形などを含む、有用な形状であることができる。具体的実施態様において、本組
成物は、口腔病変に合致するよう成形される。

0118

いくつかの実施態様において、ECM及び/又はECM成分含有組成物は、口腔病変の治療の
ために、医薬品又は化粧品許容し得る担体を含有してよい。そのような組成物の投与剤
形は、注射剤、液剤、クリーム剤、ゲル剤、インプラントポンプ軟膏乳剤懸濁剤
ミクロスフェア粒子マイクロ粒子ナノ粒子リポソーム、ペースト、貼付剤、錠
剤、経皮送達装置、スプレー剤、エアゾール剤、又は当業者に馴染みのある他の手段を含
むが、これらに限定されるものではない。そのような医薬品又は化粧品に許容し得る担体
は一般に、当業者に公知である。医薬製剤は、周知であり容易に入手可能な構成成分を使
用し、当該技術分野において公知の手順により調製することができる。例えば本化合物
、通常の賦形剤希釈剤、又は担体と共に、製剤化され、錠剤カプセル剤、懸濁剤、散
剤などへ形成することができる。そのような製剤化に適している賦形剤、希釈剤、及び担
体の例は、以下を含む:充填剤及び増量剤(例えば、デンプン、糖、マンニトール、及び
ケイ素誘導体);結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース及び他のセルロース誘導体
アルギネートゼラチン、及びポリビニル-ピロリドン);湿潤剤(例えば、グリセロー
ル);崩壊剤(例えば、炭酸カルシウム及び炭酸水素ナトリウム);溶解遅延剤(例えば、パ
ラフィン);吸収促進剤(例えば、第4級アンモニウム化合物);界面活性剤(例えばセチル
アルコールグリセロールモノステアレート);吸着性担体(例えば、カオリン及びベント
イト);乳化剤保存剤甘味料安定化剤着色剤芳香剤香味剤滑沢剤(例えば
タルクステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム);固形ポリエチル
リコール;並びに、それらの混合物。

0119

用語「医薬品又は化粧品に許容し得る担体」又は「医薬品又は化粧品に許容し得るビヒ
クル」は、本明細書において、非限定的に水又は食塩水、ゲル剤、クリーム剤、泥膏(sal
ve)、溶媒、希釈剤、液体軟膏基剤、軟膏、ペースト、インプラント、リポソーム、ミセ
ル、巨大ミセルなどを含み、有害な生理的反応又は化粧品反応を引き起こすことなく、生
存動物又はヒト組織との接触における使用に適しており、且つ有害な様式で本組成物の他
の成分と相互作用しない、非限定的に任意の液体、固形物半固形物を意味するように使
用される。当業者に公知の他の医薬品又は化粧品に許容し得る担体又はビヒクルは、分子
送達のための組成物の製造に利用することができる。

0120

可能ならば長期間にわたり、任意の活性構成成分、例えば組成物中のECM又はECM成分に
追加の活性構成成分を、特定の部位のみに又は好ましくは特定の部位に、放出する本明細
書記載の方法において使用される組成物を、構成することができる。そのような組合せは
また、放出速度論を制御するさらなる機序を提供する。コーティング、エンベロープ、及
び保護的マトリクスを、例えばポリマー物質又はワックスから作製することができる。

0121

様々な形状に特に適している、ECM及び/又はECM成分、並びに任意に担体などの他の物
質を含有する、本明細書記載の方法において使用される組成物のインビボ投与の方法は、
経口投与(例えば、口腔内又は舌下投与)、局所適用エアゾール適用経皮投与、皮内投
与、皮下投与筋肉内投与、又は病変部位への外科的投与を含むが、これらに限定される
ものではない。先の投与の様々な形状に有用な技術は、局所適用、外科的投与、注射、ス
プレー剤、経皮送達装置、浸透圧ポンプ、所望の部位への直接の電着、又は当業者に熟知
される他の手段を含むが、これらに限定されるものではない。

0122

本明細書記載の方法において使用される組成物は、クリーム剤、ゲル剤、液剤、懸濁剤
、リポソーム、粒子の形状で、又は治療用化合物及び化粧品化合物の製剤化及び送達の分
野の技術者に公知の他の手段で、適用することができる。皮下投与のための適切な製剤の
いくつかの例は、インプラント、デポ剤、針、カプセル剤、及び浸透圧ポンプを含むが、
これらに限定されるものではない。経口投与に適切な製剤のいくつかの例は、以下を含む
が、これらに限定されるものではない:ペースト、貼付剤、シート、液剤、シロップ剤
懸濁剤、エアゾール剤及びミスト。従ってそのような製剤は、いくつかの実施態様におい
て、本明細書記載の方法に従う治療病変又は口腔病変において使用される。経皮投与に適
切な製剤のいくつかの例は、クリーム剤、ペースト、貼付剤、スプレー剤、及びゲル剤を
含むが、これらに限定されるものではない。皮下投与に適切な送達機序のいくつかの例は
、インプラント、デポ剤、針、カプセル剤、及び浸透圧ポンプを含むが、これらに限定さ
れるものではない。

0123

本組成物が例えば1種以上の医薬品又は化粧品として許容し得る担体又は賦形剤を含有
する実施態様は、好都合なことに、単位剤形で提供されることができ、且つ通常の医薬技
術により調製されることができる。そのような技術は、活性構成成分を含む組成物と医薬
担体又は賦形剤を会合させる工程を含む。概して、これらの製剤は、活性構成成分を、例
えば液体担体と、均一且つ緊密に会合させることにより、調製される。特定の単位剤形は
、投与される構成成分の、投与量若しくは単位、又はそれらの好適な画分を含むものであ
る。本明細書に提供される組成物を含む製剤は、特に先に言及した構成成分に加え、当業
者により通常使用される他の薬剤を含んでよいことは、理解されなければならない。投与
の容積は、投与経路によって決まるであろう。

0124

本明細書記載の方法において使用される組成物は、所望の生理的又は薬学的結果、例え
ば口腔病変の治療を生じるであろう任意の投与量範囲で、ヒト又は動物へ投与することが
できる。用量は、1又は複数の投与される物質、所望の治療エンドポイント作用部位
体液中で所望の有効濃度、及び投与の型によって決まるであろう。物質の適量に関する
情報は、当業者に公知であり、且つL. S. Goodman及びA. Gilman編集の文献、「治療薬
薬学的基礎(Pharmacological Basis of Therapeutics)」、Macmillan Publishing社、New
York、及びKatzungの文献、「基礎及び臨床薬理学(Basic & Clinical Pharmacology)」
、Appleton & Lang社、Norwalk、コネチカット州(第6版、1995)などの参考文献に認める
ことができる。所望の療法の分野の熟練した医師は、状況及び投与される物質により必要
とされる、具体的用量及び投与量範囲、並びに投与頻度を選択することができる。

0125

本明細書記載の方法において使用される組成物は、ECM又はECM成分でない、1種以上の
化合物又は物質、例えば活性構成成分又は活性薬剤、例えばコラーゲン、エラスチン、ラ
ミニン及び/又はグリコサミノグリカンなどを含むことができる。例えば、本組成物は、
製造期間中又は手術のための準備期間のいずれかに、生体分子により含浸されることがで
きる。そのような生体分子は、抗生物質(クリンダマイシンミノサイクリン、ドキシサ
クリン、ゲンタマイシンなど)、ホルモン、増殖因子、抗-腫瘍剤抗真菌薬、抗ウイル
ス薬、鎮痛剤、抗-ヒスタミン薬抗炎症薬、非限定的に銀(硝酸銀及びスルファジアジン
銀などを含むが、これらに限定されるものではない銀塩など)、銀元素、抗生物質を含む
抗感染薬殺菌性酵素(リゾチームなど)、創傷治癒薬(PDGF、TGFを含むが、これらに限定
されるものではないサイトカインなど;サイモシン)、創傷治癒剤としてのヒアルロン酸
創傷シーラント(トロンビン含有又は非含有のフィブリンなど)、細胞誘引剤及び細胞足
場剤(フィブロネクチンなど)並びに同類のものを含むが、これらに限定されるものではな
い。具体例において、本組成物は、少なくとも1種の増殖因子、例えば線維芽細胞増殖
子、上皮増殖因子などにより、含浸されてよい。本組成物はまた、特定の生化学プロセス
特異的阻害剤、例えば膜受容体阻害剤、キナーゼ阻害剤成長阻害剤、制癌剤、抗生物
質などの小型有機分子により、含浸されてよい。

0126

さらに別の実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、ヒド
ロゲルと組合せることができる。当業者に公知の任意のヒドロゲル、例えば、Grahamの文
献、1998, Med. Device Technol. 9(1): 18-22;Peppasらの文献、2000, Eur. J. Pharm.
Biopharm. 50(1): 27-46;Nguyenらの文献、2002, Biomaterials, 23(22): 4307-14;He
ninclらの文献、2002, Adv. Drug Deliv. Rev 54(1): 13-36;Skelhorneらの文献、2002,
Med. Device. Technol. 13(9): 19-23;又は、Schmedlenらの文献、2002, Biomaterials
23: 4325-32に明らかにされたヒドロゲル組成物のいずれかを使用することができる。具
体的実施態様において、本組成物が固体形状で製剤化される場合は、ヒドロゲルは、組成
物上に塗布され、すなわち組成物の表面上に吐出される。ヒドロゲルは、例えば、組成物
上に噴霧、組成物の表面上に飽和、組成物により浸漬、組成物の槽投入、又は組成物の表
面上にコーティングされることができる。本明細書に提供される方法及び組成物に有用な
ヒドロゲルは、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポ
エチレングリコールポリビニルピロリドン、ヒアルロン酸、デキストラン又はそれら
の誘導体及びアナログを含むが、これらに限定されるものではない、当該技術分野におい
て公知の水-相互反応ポリマー、又は水溶性ポリマーのいずれかから製造することがで
きる。

0127

一部の実施態様において、本組成物は、ヒドロゲルと組合せる前に、1種以上の生体分
子によりさらに含浸される。他の実施態様において、ヒドロゲルは、組成物と組合せる前
に、1種以上の生体分子によりさらに含浸される。そのような生体分子は、抗生物質(クリ
ダマイシン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、ゲンタマイシンなど)、ホルモン、
増殖因子、抗-腫瘍剤、抗真菌薬、抗ウイルス薬、鎮痛剤、抗-ヒスタミン薬、抗炎症薬、
非限定的に銀(硝酸銀及びスルファジアジン銀などを含むが、これらに限定されるもので
はない銀塩など)、銀元素、抗生物質を含む抗感染薬、殺菌性酵素(リゾチームなど)、創
傷治癒薬(PDGF、TGFを含むが、これらに限定されるものではないサイトカインなど;サイ
モシン)、創傷治癒剤としてのヒアルロン酸、創傷シーラント(トロンビン含有又は非含有
のフィブリンなど)、細胞誘引剤及び細胞足場剤(フィブロネクチンなど)並びに同類のも
のを含むが、これらに限定されるものではない。具体例において、本組成物又はヒドロ
ルは、少なくとも1種の増殖因子、例えば線維芽細胞増殖因子、上皮増殖因子などにより
含浸されてよい。有利なことに、この生体分子は治療薬であることができる。

0128

一部の実施態様において、ヒドロゲルは、本組成物を含有するラミネートと組合せられ
る。

0129

一部の実施態様において、ヒドロゲル/組成物は、対象に局所的に、すなわち、例えば
病変部位での、口腔粘膜の表面上に適用される。一部の実施態様において、ヒドロゲルは
非生分解性であるように製剤化される。さらに別の実施態様において、ヒドロゲルは、
生分解性であるように製剤化される。具体的実施態様において、ヒドロゲルは、個体への
投与後、数日以内で、例えば、7日未満、14日未満、21日未満、又は28日未満で分解する
ように、製剤化される。別の具体的実施態様において、ヒドロゲル組成物は、個体への投
与後、数ヶ月以内に分解するように、製剤化される。

0130

一部の実施態様において、本明細書記載の組成物は、細胞を含む。例えば、細胞は、本
明細書記載の組成物と共に溶液中にあるか、又はその組成物が固体形状である場合は、本
明細書記載の組成物上に実装(populate)されてよい。本明細書記載の組成物中で使用する
ことができる細胞は、幹細胞(例えばヒト幹細胞)、ヒト分化型成体細胞全能性幹細胞
多能性幹細胞多分化能性幹細胞、組織特異的幹細胞、胚性幹細胞、方向づけられた前駆
細胞、線維芽細胞様細胞、及び同類のものを含むが、これらに限定されるものではない。
他の実施態様において、本組成物は、非限定的に軟骨細胞肝細胞、造血細胞、膵実質細
胞、神経芽細胞、及び筋肉前駆細胞を含む、前駆細胞の特異的クラスを含むことができる

0131

(5.7幹細胞)
いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法において使用される組成物は、複数
の幹細胞を含む。これらの幹細胞は、所定の目的に適した任意の幹細胞であることができ
、且つ全能性若しくは多能性幹細胞であることができるか、又は前駆細胞であることがで
きる。好ましくは、本組成物は、米国特許第7,045,148号;第7,468,276号;第8,057,788
号及び第8,202,703号に記載されたものなど、胎盤幹細胞を含み、これらの特許の開示は
それらの全体が引用により本明細書中に組み込まれている。しかし本組成物は、任意の組
織給源由来の、幹細胞又は前駆細胞、好ましくは哺乳動物の幹細胞又は前駆細胞、例えば
、胚性幹細胞、胚性生殖細胞、間葉系幹細胞、骨髄-由来幹細胞、造血前駆細胞(例えば、
末梢血、胎児血、胎盤血、臍帯血、胎盤灌流液など由来の造血幹細胞)、体性幹細胞、神
経幹細胞、肝幹細胞、膵幹細胞、内皮幹細胞、心臓幹細胞、筋幹細胞、脂肪幹細胞などを
含むことができる。本組成物は、幹細胞型の任意の組合せを含むことができる。いくつか
の実施態様において、幹細胞は、ヒト幹細胞、例えばヒト胎盤幹細胞である。具体的実施
態様において、これらの細胞は、本組成物の給源に対し自家であり、例えば細胞は、それ
から組成物中のECM又はECM成分が誘導されるものと同じ給源(すなわち胎盤)由来の胎盤幹
細胞である。

0132

いくつかの実施態様において、本組成物は、固体形状である場合、複数の幹細胞又は前
駆細胞と、複数の該幹細胞又は前駆細胞が組成物に接着するのに十分な時間、接触される
。好ましい実施態様において、本組成物は、幹細胞又は前駆細胞と接触する前に、有用な
造形に、例えばシート、プラグ、チューブ、又は他の構造形に成形される。幹細胞又は
前駆細胞の本組成物との接触は、当該技術分野において公知の任意の方法により実行する
ことができ、且つ例えば、幹細胞又は前駆細胞を含む媒体を本組成物の表面上に分散する
こと;本組成物の一部又は全体を、幹細胞又は前駆細胞の浮遊液中に含浸すること;少な
くとも1回の細胞分裂について多数の増殖に十分な期間、複数の幹細胞又は前駆細胞を本
組成物の表面上で培養すること;並びに、同類のものを含んでよい。幹細胞、好ましくは
胎盤幹細胞は、本組成物上に、例えば組成物の成形された形状の上に、組成物表面の全体
又は一部の上に存在することができ、例えば、無作為に表面上に存在、集密に存在などす
ることができる。

0133

任意の実施態様において本組成物と接触される幹細胞又は前駆細胞の数は、変動してよ
いが、様々な実施態様において、少なくとも1×106、3×106、1×107、3×107、1×108、
3×108、1×109、3×109、1×1010、3×1010、1×1011、3×1011、又は1×1012個である
か;或いは、1×106、3×106、1×107、3×107、1×108、3×108、1×109、3×109、1×1
010、3×1010、1×1011、3×1011、又は1×1012個以下の幹細胞又は前駆細胞であること
ができる。

0134

いくつかの他の実施態様において、本組成物は、幹細胞又は幹細胞の集団により沈着
れた細胞外マトリクスタンパク質の1種以上の型を含む。一実施態様において、例えば、
組成物を複数の幹細胞と接触すること;幹細胞が、細胞外マトリクスタンパク質の少なく
とも一型を検出可能な量沈着するのに十分な期間、本組成物上で幹細胞を培養すること;
並びに、この組成物を脱細胞化し、少なくとも一型の細胞外マトリクスタンパク質を含有
する組成物を作製することにより、組成物は、細胞外マトリクスタンパク質を含むように
、作製される。従って一実施態様において、本組成物は、脱細胞化された細胞外マトリク
スを含み、ここでこの脱細胞化された細胞外マトリクスは、幹細胞により沈着又は作製さ
れる。様々な実施態様において、本細胞外マトリクスタンパク質は、1種以上のコラーゲ
ン(例えば、I型、II型、III型、及び/又はIV型コラーゲンの1種以上)、エラスチン及び
/又はフィブロネクチンを含む。別の実施態様において、本細胞外マトリクスタンパク質
は、増殖しているが分化していない複数の幹細胞により作製される。別の実施態様におい
て、本細胞外マトリクスは、分化している複数の幹細胞によるか、又は複数の幹細胞から
分化された複数の幹細胞により作製される。

0135

(5.7.1胎盤幹細胞)
一実施態様において、本組成物は、複数のCD34-胎盤幹細胞を含む。CD34-胎盤幹細胞は
組織培養基材に接着し、且つ非-胎盤細胞型に分化する能力を有する、胎盤組織から入
手可能な、幹細胞である。胎盤幹細胞は、胎児起源のもの又は母親起源のもののいずれか
であることができる(すなわち、胎児又は母親のいずれかの遺伝子型を有することができ
る)。胎盤幹細胞の集団、又は胎盤幹細胞を含む細胞の集団は、もっぱら胎児起源のもの
若しくは母親起源のものである胎盤幹細胞を含むことができるか、又は胎児起源と母親起
源の両方の胎盤幹細胞の混合集団を含むことができる。胎盤幹細胞、及び胎盤幹細胞を含
む細胞の集団は、以下で論じられている形態的特性、マーカー特性、及び培養特性によっ
て同定及び選択することができる。

0136

胎盤幹細胞は、初代培養又は細胞培養で培養したとき、組織培養基材、例えば、組織培
容器表面(例えば、組織培養プラスチック)に接着する。培養下の胎盤幹細胞は、通常、
線維芽細胞のような星状の外観をしており、いくつかの細胞質突起が中央の細胞体から伸
びている。しかしながら、胎盤幹細胞は、線維芽細胞よりも多くのそのような突起を示す
ので、胎盤幹細胞は、同じ条件下で培養された線維芽細胞と形態的に区別することができ
る。形態学的には、胎盤幹細胞は、造血幹細胞からも区別することができ、造血幹細胞は
、通常、培養下では、より丸みを帯びた、又は敷石状の形態をとる。

0137

胎盤幹細胞は一般に、マーカーCD10、CD73、CD105、CD200、HLA-G、及び/又はOCT-4を
発現し、且つCD34、CD38、又はCD45を発現しない。胎盤幹細胞は、HLA-ABC(MHC-1)及びHL
A-DRも発現することができる。従って一実施態様において、ECMと組合せられ得る幹細胞
は、CD200+又はHLA-G+である。別の実施態様において、胎盤幹細胞は、CD73+、CD105+、
及びCD200+である。別の実施態様において、胎盤幹細胞は、CD200+及びOCT-4+である。別
の実施態様において、胎盤幹細胞は、CD73+、CD105+及びHLA-G+である。別の実施態様に
おいて、胎盤幹細胞は、CD73+及びCD105+であり、並びに胎盤細胞の集団の場合、胚様体
の形成を可能にする条件下で、1以上の胚様体の形成を促進する。別の実施態様において
、胎盤幹細胞は、OCT-4+であり、並びに胎盤細胞の集団の場合、胚様体の形成を可能にす
る条件下で培養されると、該幹細胞を含む単離された胎盤幹細胞の集団における、1以上
の胚様体の形成を促進する。

0138

いくつかの実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、単離された胎盤幹細胞である
。いくつかの他の実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、単離された胎盤多能性
胞である。一実施態様において、単離された胎盤幹細胞、例えば、PDACは、フローサイト
メトリーで検出した場合、CD34-、CD10+、及びCD105+である。別の具体的実施態様におい
て、単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤細胞は、神経表現型の細胞、骨形成表現型の細
胞、及び/又は軟骨形成表現型の細胞に分化する潜在能力を有する。別の具体的実施態様
において、単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤細胞はさらに、CD200+である。別の具体
的実施態様において、単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤細胞はさらに、CD45-又はCD9
0+である。別の具体的実施態様において、単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤細胞はさ
らに、フローサイトメトリーで検出した場合、CD45-及びCD90+である。別の具体的実施態
様において、単離されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+胎盤細胞はさらに、フローサイト
メトリーで検出した場合、CD90+又はCD45-である。別の具体的実施態様において、単離さ
れたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+胎盤細胞はさらに、フローサイトメトリーで検出した
場合、CD90+及びCD45-であり、すなわち、該細胞は、CD34-、CD10+、CD45-、CD90+、CD10
5+及びCD200+である。別の具体的実施態様において、該CD34-、CD10+、CD45-、CD90+、CD
105+、CD200+細胞はさらに、CD80-及びCD86-である。

0139

いくつかの実施態様において、該胎盤幹細胞は、フローサイトメトリーで検出した場合
、CD34-、CD10+、CD105+、及びCD200+、並びにCD38-、CD45-、CD80-、CD86-、CD133-、HL
A-DR,DP,DQ-、SSEA3-、SSEA4-、CD29+、CD44+、CD73+、CD90+、CD105+、HLA-A,B,C+、PDL
1+、ABC-p+、及び/又はOCT-4+のうちの1以上である。他の実施態様において、上記のCD3
4-、CD10+、CD105+細胞はいずれもさらに、CD29+、CD38-、CD44+、CD54+、SH3+、又はSH4
+のうちの1以上である。別の具体的実施態様において、該細胞はさらに、CD44+である。
上記の単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤細胞のいずれかの別の具体的実施態様におい
て、該細胞はさらに、CD117-、CD133-、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A,B,C+、HLA-DP,DQ,DR-、若
しくはプログラム死-1リガンド(PDL1)+のうちの1以上、又はそれらの任意の組合せである

0140

別の実施態様において、CD34-、CD10+、CD105+細胞はさらに、CD13+、CD29+、CD33+、C
D38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD62E-、CD62L-、CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD8
0-、CD86-、CD90+、SH2+(CD105+)、CD106/VCAM+、CD117-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD1
84/CXCR4-、CD200+、CD133-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A,
B,C+、HLA-DP,DQ,DR-、HLA-G-、若しくはプログラム死-1リガンド(PDL1)+のうちの1以上
、又はそれらの任意の組合せである。別の実施態様において、CD34-、CD10+、CD105+細胞
はさらに、CD13+、CD29+、CD33+、CD38-、CD44+、CD45-、CD54/ICAM+、CD62E-、CD62L-、
CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD80-、CD86-、CD90+、SH2+(CD105+)、CD106/VCAM+
、CD117-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD184/CXCR4-、CD200+、CD133-、OCT-4+、SSEA3-、
SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A,B,C+、HLA-DP,DQ,DR-、HLA-G-、及びプログラム
死-1リガンド(PDL1)+である。

0141

別の具体的実施態様において、本明細書記載の胎盤幹細胞はいずれもさらに、フローサ
イトメトリーで検出した場合、ABC-p+であるか、又は逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(R
T-PCR)で決定した場合、OCT-4+(POU5F1+)であり、ここで、ABC-pは、胎盤特異的ABC輸送
体タンパク質(乳癌耐性タンパク質(BCRP)及びミトキサントロン耐性タンパク質(MXR)とし
ても知られる)であり、且つOCT-4は、オクタマー-4タンパク質(POU5F1)である。別の具体
的実施態様において、本明細書記載の胎盤幹細胞はいずれもさらに、フローサイトメトリ
ーで決定した場合、SSEA3-又はSSEA4-であり、ここで、SSEA3はステージ特異的胚抗原3で
あり、且つSSEA4はステージ特異的胚抗原4である。別の具体的実施態様において、本明細
書記載の胎盤幹細胞はいずれもさらに、SSEA3-及びSSEA4-である。

0142

別の具体的実施態様において、本明細書記載の胎盤細胞はいずれもさらに、MHC-I+(例
えば、HLA-A,B,C+)、MHC-II-(例えば、HLA-DP,DQ,DR-)、又はHLA-G-のうちの1以上である
。別の具体的実施態様において、本明細書記載の胎盤幹細胞はいずれもさらに、MHC-I+(
例えば、HLA-A,B,C+)、MHC-IV(例えば、HLA-DP,DQ,DR-)、及びHLA-G-のうちの1以上であ
る。

0143

本明細書に開示されている方法及び組成物において有用である、単離された胎盤幹細胞
、又は例えば単離された胎盤幹細胞を含む、例えば該細胞が濃縮されている胎盤細胞の集
団などの細胞集団も、本明細書で提供される。好ましい細胞集団は、単離された胎盤幹細
胞を含み、ここで、該細胞集団は、例えば、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、
35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又
は98%の単離されたCD10+、CD105+、及びCD34-胎盤幹細胞を含み;すなわち、該集団内の
細胞の少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%
、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は98%は、単離されたCD10+、CD105+
、及びCD34-胎盤幹細胞である。具体的実施態様において、単離されたCD34-、CD10+、CD1
05+胎盤幹細胞はさらに、CD200+である。別の具体的実施態様において、単離されたCD34-
、CD10+、CD105+、CD200+胎盤幹細胞はさらに、フローサイトメトリーで検出した場合、C
D90+又はCD45-である。別の具体的実施態様において、単離されたCD34-、CD10+、CD105+
、CD200+胎盤幹細胞はさらに、フローサイトメトリーで検出した場合、CD90+及びCD45-で
ある。別の具体的実施態様において、上記の単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤幹細胞
はいずれもさらに、CD29+、CD38-、CD44+、CD54+、SH3+、又はSH4+のうちの1以上である
。別の具体的実施態様において、単離されたCD34-、CD10+、CD105+胎盤幹細胞、又は単離
されたCD34-、CD10+、CD105+、CD200+胎盤幹細胞はさらに、CD44+である。上記の単離さ
れたCD34-、CD10+、CD105+胎盤幹細胞を含む細胞集団のいずれかの具体的実施態様におい
て、単離された胎盤幹細胞はさらに、CD13+、CD29+、CD33+、CD38-、CD44+、CD45-、CD54
-、CD62E-、CD62L-、CD62P-、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD80-、CD86-、CD90+、SH2+(C
D105+)、CD106/VCAM+、CD117-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD184/CXCR4-、CD200+、CD133
-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A,B,C+、HLA-DP,DQ,DR-、HLA
-G-、又はプログラム死-1リガンド(PDL1)+のうちの1つ若しくは複数、又はそれらの任意
の組合せである。別の具体的実施態様において、CD34-、CD10+、CD105+胎盤幹細胞はさら
に、CD13+、CD29+、CD33+、CD38-、CD44+、CD45-、CD54/ICAM+、CD62E-、CD62L-、CD62P-
、SH3+(CD73+)、SH4+(CD73+)、CD80-、CD86-、CD90+、SH2+(CD105+)、CD106/VCAM+、CD11
7-、CD144/VE-カドヘリンlow、CD184/CXCR4-、CD200+、CD133-、OCT-4+、SSEA3-、SSEA4-
、ABC-p+、KDR-(VEGFR2-)、HLA-A,B,C+、HLA-DP,DQ,DR-、HLA-G-、及びプログラム死-1リ
ガンド(PDL1)+である。

0144

いくつかの実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な単離され
た胎盤幹細胞は、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH
3+、SH4+、SSEA3-、SSEA4-、OCT-4+、及びABC-p+のうちの1以上、又は全てであり、ここ
で、該単離された胎盤幹細胞は、胎盤組織の物理的及び/又は酵素的破壊によって得られ
る。具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+及びABC-p+である。別
の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+及びCD34-であり、ここ
で、該単離された胎盤幹細胞は、以下の特徴のうちの少なくとも1つを有する:CD10+、CD
29+、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH3+、SH4+、SSEA3-、及びSSEA4-。別の具体的実施
態様において、該単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+、CD34-、CD10+、CD29+、CD44+、CD45
-、CD54+、CD90+、SH3+、SH4+、SSEA3-、及びSSEA4-である。別の実施態様において、該
単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+、CD34-、SSEA3-、及びSSEA4-である。別の具体的実施
態様において、該単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+及びCD34-であり、且つSH2+又はSH3+
のいずれかである。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+、
CD34-、SH2+、及びSH3+である。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞
は、OCT-4+、CD34-、SSEA3-、及びSSEA4-であり、且つSH2+又はSH3+のいずれかである。
別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+及びCD34-であり、且
つSH2+又はSH3+のいずれかであり、且つCD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SS
EA3-、又はSSEA4-のうちの少なくとも1つである。別の具体的実施態様において、該単離
された胎盤幹細胞は、OCT-4+、CD34-、CD10+、CD29+、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SSE
A3-、及びSSEA4-であり、且つSH2+又はSH3+のいずれかである。

0145

別の実施態様において、本明細書に開示されている方法及び組成物において有用な単離
された胎盤幹細胞は、SH2+、SH3+、SH4+、及びOCT-4+である。別の具体的実施態様におい
て、該単離された胎盤幹細胞は、CD10+、CD29+、CD44+、CD54+、CD90+、CD34-、CD45-、S
SEA3-、又はSSEA4-である。別の実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は、SH2+、S
H3+、SH4+、SSEA3-、及びSSEA4-である。別の具体的実施態様において、該単離された胎
盤幹細胞は、SH2+、SH3+、SH4+、SSEA3-及びSSEA4-、CD10+、CD29+、CD44+、CD54+、CD90
+、OCT-4+、CD34-、又はCD45-である。

0146

別の実施態様において、本明細書に開示されている方法及び組成物において有用な単離
された胎盤幹細胞は、CD10+、CD29+、CD34-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+
、及びSH4+であり;ここで、該単離された胎盤幹細胞はさらに、OCT-4+、SSEA3-、又はSS
EA4-のうちの1以上である。

0147

いくつかの実施態様において、本明細書に開示されている方法及び組成物において有用
な単離された胎盤幹細胞は、CD200+又はHLA-G-である。具体的実施態様において、該単離
された胎盤幹細胞は、CD200+及びHLA-G-である。別の具体的実施態様において、該単離さ
れた胎盤幹細胞はさらに、CD73+及びCD105+である。別の具体的実施態様において、該単
離された胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-である。別の具体的実施態様に
おいて、該単離された胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体
的実施態様において、該胎盤幹細胞は、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、及びCD105+である
。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+又はHLA-G-胎盤細胞は、胚様体の形
成を可能にする条件下で、該単離された胎盤幹細胞を含む胎盤細胞の集団内での胚様体の
形成を促進する。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は、幹細胞でも
多能性細胞でもない胎盤細胞から単離されている。別の具体的実施態様において、該単離
された胎盤幹細胞は、これらのマーカーの組合せを示さない胎盤細胞から単離されている

0148

別の実施態様において、本明細書記載の治療方法及びECM組成物において有用な細胞集
団は、CD200+、HLA-G-胎盤幹細胞を含む、例えばCD200+、HLA-G-胎盤幹細胞が濃縮されて
いる、細胞の集団である。具体的実施態様において、該集団は、胎盤細胞の集団である。
様々な実施態様において、該細胞集団内の細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、
少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、単
離されたCD200+、HLA-G-胎盤幹細胞である。好ましくは、該細胞集団内の細胞の少なくと
も約70%は、単離されたCD200+、HLA-G-胎盤幹細胞である。より好ましくは、該細胞の少
なくとも約90%、95%、又は99%は、単離されたCD200+、HLA-G-胎盤幹細胞である。該細
胞集団の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、HLA-G-胎盤幹細胞は、CD73+及
びCD105+でもある。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、HLA-G-胎盤幹細
胞は、CD34-、CD38-、又はCD45-でもある。別の具体的実施態様において、該単離されたC
D200+、HLA-G-胎盤幹細胞は、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、及びCD105+でもある。別の
実施態様において、該細胞集団は、胚様体の形成を可能にする条件下で培養したとき、1
以上の胚様体を生じさせる。別の具体的実施態様において、該細胞集団は、幹細胞ではな
い胎盤細胞から単離されている。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、HL
A-G-胎盤幹細胞は、これらのマーカーを示さない胎盤細胞から単離されている。

0149

別の実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な単離された胎盤
幹細胞は、CD73+、CD105+、及びCD200+である。別の具体的実施態様において、該単離さ
れた胎盤幹細胞は、HLA-G-である。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細
胞は、CD34-、CD38-、又はCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離された胎
盤幹細胞は、CD34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離さ
れた胎盤幹細胞は、CD34-、CD38-、CD45-、及びHLA-G-である。別の具体的実施態様にお
いて、該単離されたCD73+、CD105+、及びCD200+胎盤幹細胞は、該単離された胎盤幹細胞
を含む胎盤細胞の集団を、胚様体の形成を可能にする条件下で培養したとき、該集団内で
の1以上の胚様体の形成を促進する。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹
細胞は、単離された胎盤幹細胞ではない胎盤細胞から単離されている。別の具体的実施態
様において、該単離された胎盤幹細胞は、これらのマーカーを示さない胎盤細胞から単離
されている。

0150

別の実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な細胞集団は、単
離されたCD73+、CD105+、CD200+胎盤幹細胞を含む、例えば、単離されたCD73+、CD105+、
CD200+胎盤幹細胞が濃縮されている、細胞の集団である。様々な実施態様において、該細
胞集団内の細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも
約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、単離されたCD73+、CD105+、CD200
+胎盤幹細胞である。別の実施態様において、該細胞の集団内の該細胞の少なくとも約70
%は、単離されたCD73+、CD105+、CD200+胎盤幹細胞である。別の実施態様において、該
細胞の集団内の細胞の少なくとも約90%、95%、又は99%は、単離されたCD73+、CD105+
、CD200+胎盤幹細胞である。該集団の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞
は、HLA-G-である。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞はさらに、CD
34-、CD38-、又はCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞
はさらに、CD34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離され
た胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、CD45-、及びHLA-G-である。別の具体的実施態様
において、該胎盤幹細胞を含む該細胞の集団は、胚様体の形成を可能にする条件下で培養
したとき、1以上の胚様体を生じさせる。別の具体的実施態様において、該胎盤幹細胞の
集団は、幹細胞でない胎盤細胞から単離されている。別の具体的実施態様において、該胎
盤細胞の集団は、これらの特徴を示さない胎盤細胞から単離されている。

0151

いくつかの他の実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、CD10+、CD29+、CD34-、C
D38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH4+、SSEA3-、SSEA4-、OCT-4+、HLA-G-、又
はABC-p+のうちの1以上である。具体的実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、CD1
0+、CD29+、CD34-、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、SH2+、SH3+、SH4+、SSEA3-、S
SEA4-、及びOCT-4+である。別の具体的実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、CD1
0+、CD29+、CD34-、CD38-、CD45-、CD54+、SH2+、SH3+、及びSH4+である。別の具体的実
施態様において、単離された胎盤幹細胞は、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD45-、CD54+
、SH2+、SH3+、SH4+、及びOCT-4+である。別の具体的実施態様において、単離された胎盤
幹細胞は、CD10+、CD29+、CD34-、CD38-、CD44+、CD45-、CD54+、CD90+、HLA-G-、SH2+、
SH3+、SH4+である。別の具体的実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+及び
ABC-p+である。別の具体的実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、SH2+、SH3+、SH
4+、及びOCT-4+である。別の実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、OCT-4+、CD34
-、SSEA3-、及びSSEA4-である。具体的実施態様において、該単離されたOCT-4+、CD34-、
SSEA3-、及びSSEA4-胎盤細胞はさらに、CD10+、CD29+、CD34-、CD44+、CD45-、CD54+、CD
90+、SH2+、SH3+、及びSH4+である。別の実施態様において、単離された胎盤幹細胞は、O
CT-4+及びCD34-であり、且つSH3+又はSH4+のいずれかである。別の実施態様において、単
離された胎盤幹細胞は、CD34-、並びにCD10+、CD29+、CD44+、CD54+、CD90+、又はOCT-4+
のいずれかである。

0152

別の実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な単離された胎盤
幹細胞は、CD200+及びOCT-4+である。具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞
は、CD73+及びCD105+である。別の具体的実施態様において、該単離された胎盤幹細胞は
、HLA-G-である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞
は、CD34-、CD38-、又はCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200
+、OCT-4+胎盤幹細胞は、CD34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様において
、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞は、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、CD105+、及
びHLA-G-である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞
は、該単離された細胞を含む胎盤細胞の集団を、胚様体の形成を可能にする条件下で培養
したとき、該集団による1以上の胚様体の生成を促進する。別の具体的実施態様において
、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞は、幹細胞ではない胎盤細胞から単離されてい
る。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤細胞は、これらの特
徴を示さない胎盤細胞から単離されている。

0153

別の実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な細胞集団は、CD
200+、OCT-4+胎盤幹細胞を含む、例えば、CD200+、OCT-4+胎盤幹細胞が濃縮されている、
細胞の集団である。様々な実施態様において、該細胞集団内の細胞の少なくとも約10%、
少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少な
くとも約60%は、単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞である。別の実施態様において、
該細胞の少なくとも約70%は、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞である。別の実施
態様において、該細胞集団内の細胞の少なくとも約80%、90%、95%、又は99%は、該単
離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞である。該単離された集団の具体的実施態様において
、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤細胞はさらに、CD73+及びCD105+である。別の具体的
実施態様において、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞はさらに、HLA-G-である。別
の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、OCT-4+胎盤幹細胞はさらに、CD34-、C
D38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD200+、OCT-4+胎
盤細胞はさらに、CD34-、CD38-、CD45-、CD73+、CD105+、及びHLA-G-である。別の具体的
実施態様において、該細胞集団は、胚様体の形成を可能にする条件下で培養したとき、1
以上の胚様体を生成する。別の具体的実施態様において、該細胞集団は、単離されたCD20
0+、OCT-4+胎盤細胞ではない胎盤細胞から単離されている。別の具体的実施態様において
、該細胞集団は、これらのマーカーを示さない胎盤細胞から単離されている。

0154

別の実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な単離された胎盤
幹細胞は、CD73+、CD105+、及びHLA-G-である。別の具体的実施態様において、該単離さ
れたCD73+、CD105+、及びHLA-G-胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-である。
別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤細胞はさらに、C
D34-、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD1
05+、HLA-G-胎盤幹細胞はさらに、OCT-4+である。

0155

別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞はさら
に、CD200+である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-
胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、CD45-、OCT-4+、及びCD200+である。別の具体的実
施態様において、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞は、該細胞を含む胎盤細
胞の集団を、胚様体の形成を可能にする条件下で培養したとき、該集団内での胚様体の形
成を促進する。別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤
幹細胞は、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞ではない胎盤細胞から単離さ
れている。別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細
胞は、これらのマーカーを示さない胎盤細胞から単離されている。

0156

別の実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物において有用な細胞集団は、単
離されたCD73+、CD105+、及びHLA-G-胎盤幹細胞を含む、例えば、単離されたCD73+、CD10
5+、及びHLA-G-胎盤幹細胞が濃縮されている、細胞の集団である。様々な実施態様におい
て、該細胞の集団内の細胞の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、
少なくとも約40%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%は、単離されたCD73+、CD1
05+、HLA-G-胎盤幹細胞である。別の実施態様において、該細胞の集団内の細胞の少なく
とも約70%は、単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞である。別の実施態様にお
いて、該細胞の集団内の細胞の少なくとも約90%、95%、又は99%は、単離されたCD73+
、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞である。上記の集団の具体的実施態様において、該単離され
たCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、又はCD45-である。別の具
体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞はさらに、CD34-
、CD38-、及びCD45-である。別の具体的実施態様において、該単離されたCD73+、CD105+
、HLA-G-胎盤幹細胞はさらに、OCT-4+である。別の具体的実施態様において、該単離され
たCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞はさらに、CD200+である。別の具体的実施態様にお
いて、該単離されたCD73+、CD105+、HLA-G-胎盤幹細胞はさらに、CD34-、CD38-、CD45-、
OCT-4+、及びCD200+である。別の具体的実施態様において、該細胞集団は、該CD73+、CD1
05+、HLA-G-胎盤幹細胞ではない胎盤細胞から単離されている。別の具体的実施態様にお
いて、該細胞集団は、これらのマーカーを示さない胎盤細胞から単離されている。

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