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技術 キトサンとアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物

出願人 株式会社ファンケル
発明者 清水良樹櫻田剛史中川公太
出願日 2017年12月20日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-244030
公開日 2019年7月4日 (11ヶ月経過) 公開番号 2019-108313
状態 未査定
技術分野 化合物または医薬の治療活性 食品の着色及び栄養改善 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 割付表 試験ダイ 事前検査 キトサミン キトサン量 経時測定 ノブドウ 脱アセチル化処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年7月4日)のものです。
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図面 (6)

課題

血中尿酸値低減用組成物を提供する。

解決手段

キトサンアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物。

概要

背景

尿酸は、ヒトにおいては、核酸プリン体が代謝された結果、最終代謝産物として排泄される。この尿酸を排泄するための機能の低下や、プリン体の産生過剰によって、血中の尿酸値が7mg/dLを超えると、高尿酸血症と定義される。高尿酸血症発症者は増加しており、日本国内には潜在的な患者を含めて500万人程度以上いると言われている。

高尿酸血症状態が慢性化すると、関節炎尿路結石痛風等の病状発症する危険性が高まる。特に体温が低い足部などにおいて、尿酸が溶解しきれずに尿酸塩として結晶化して関節包内などに付着すると、白血球群のうち、特に好中球が尿酸結晶を攻撃捕食活動)を行うことが知られている。好中球による尿酸結晶捕食活動が激化すると、その活動による過大なエネルギーや、尿酸を抱え込んで死亡した好中球の遺骸そのものによる影響などから、血管壁ダメージを受けて大きな炎症を発生する。当然、当該部位周囲の神経組織をも相当に刺激し、患者は「内側からの激痛」を感じることとなる。これが痛風である。
また、近年の疫学研究により、高尿酸血症は、心・脳血管障害の独立した危険因子であることが示唆されてきており、メタボリックシンドロームバイオマーカーとしての重要性が指摘されてきている。以上のことから、血中尿酸値を適正にコントロールすることは、前記の疾患を予防する観点から重要となり、高尿酸血症を改善する医薬品や食品が強く望まれている。

高尿酸血症の要因として、尿酸の産生過剰、尿酸排泄能の低下があげられる。痛風の症例における尿酸クリアランス試験の結果によると、85%が尿酸排泄能の低下を示すことが明らかとなっており、高尿酸血症のうち排泄低下型の高尿酸血症の占める割合が高いと考えられている。

これまでに、尿酸値低下薬剤として、尿酸産生抑制剤アロプリノール尿酸排泄促進剤ベンズブロマロン等が提供されている。しかし、これらの薬剤は、効果がある半面、肝障害等の副作用を伴うことが多い。
また、特許文献1には、血清尿酸値を低減させて高尿酸血症または痛風の予防改善キトサンが有用であることが記載されている。特許文献1に記載のキトサンの血清尿酸値低減作用は、極めて緩やかな作用であって、その後行なわれた臨床試験によって、人に対して血清尿酸値低下効果を発揮するためには、1日当たり1.22〜1.83gという高用量投与する必要があることが明らかになっている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。
特許文献2にはケルセチンを含む食品が、キサンチンオキシダーゼ阻害によって高尿酸血症を改善することが記載されている。
特許文献3には、ハマメリスキサンチンオキシダーゼ阻害し、高尿酸血症を改善することが記載されている。
特許文献4には、エラグ酸を含む組成物が、高尿酸血症のラットにおいて尿酸排泄を促
進することが記載されている。
特許文献5には、わさび水性溶媒抽出物が高尿酸血症のラットにおいて尿酸排泄を促進することが記載されている。

伝統的な食品であるには様々な薬効が存在することが知られている。その作用は、急性肝炎などの肝臓疾患治療効果(特許文献6)、抗菌効果(特許文献7)、色素退色防止作用(特許文献8)など多岐に渡っている。一方、血中尿酸値低減作用、プリン体吸収抑制作用が存在することは、食経験の長い食品でありながらこれまでまったく知られていなかった。
本発明者らは天然物天然抽出物尿酸排泄剤として利用するために探索を行っていたところ、藤茶に血中尿酸値低減作用、プリン体吸収抑制作用、キサンチンオキシダーゼ阻害作用尿酸排泄促進作用及びABCG遺伝子活性化作用が存在することを発見している。

概要

血中尿酸値低減用組成物を提供する。キトサンとアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物。

目的

本発明の課題はキトサンとアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物、尿酸排泄促進用組成物、プリン体吸収抑制用組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

請求項2

キトサンとアンペロプシンを含有する尿酸排泄促進用組成物。

請求項3

キトサンとアンペロプシンを含有するプリン体吸収抑制用組成物

請求項4

キトサン1質量部当たりアンペロプシンを0.5〜3質量部の比率で含有する請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。

請求項5

日当たりの摂取量としてキトサンを50〜150mg、アンペロプシンを100〜300mg含有する請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。

技術分野

0001

本発明は、キトサンアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物及びプリン体吸収抑制用組成物に関する。

背景技術

0002

尿酸は、ヒトにおいては、核酸・プリン体が代謝された結果、最終代謝産物として排泄される。この尿酸を排泄するための機能の低下や、プリン体の産生過剰によって、血中の尿酸値が7mg/dLを超えると、高尿酸血症と定義される。高尿酸血症発症者は増加しており、日本国内には潜在的な患者を含めて500万人程度以上いると言われている。

0003

高尿酸血症状態が慢性化すると、関節炎尿路結石痛風等の病状発症する危険性が高まる。特に体温が低い足部などにおいて、尿酸が溶解しきれずに尿酸塩として結晶化して関節包内などに付着すると、白血球群のうち、特に好中球が尿酸結晶を攻撃捕食活動)を行うことが知られている。好中球による尿酸結晶捕食活動が激化すると、その活動による過大なエネルギーや、尿酸を抱え込んで死亡した好中球の遺骸そのものによる影響などから、血管壁ダメージを受けて大きな炎症を発生する。当然、当該部位周囲の神経組織をも相当に刺激し、患者は「内側からの激痛」を感じることとなる。これが痛風である。
また、近年の疫学研究により、高尿酸血症は、心・脳血管障害の独立した危険因子であることが示唆されてきており、メタボリックシンドロームバイオマーカーとしての重要性が指摘されてきている。以上のことから、血中尿酸値を適正にコントロールすることは、前記の疾患を予防する観点から重要となり、高尿酸血症を改善する医薬品や食品が強く望まれている。

0004

高尿酸血症の要因として、尿酸の産生過剰、尿酸排泄能の低下があげられる。痛風の症例における尿酸クリアランス試験の結果によると、85%が尿酸排泄能の低下を示すことが明らかとなっており、高尿酸血症のうち排泄低下型の高尿酸血症の占める割合が高いと考えられている。

0005

これまでに、尿酸値低下薬剤として、尿酸産生抑制剤アロプリノール尿酸排泄促進剤ベンズブロマロン等が提供されている。しかし、これらの薬剤は、効果がある半面、肝障害等の副作用を伴うことが多い。
また、特許文献1には、血清尿酸値を低減させて高尿酸血症または痛風の予防改善にキトサンが有用であることが記載されている。特許文献1に記載のキトサンの血清尿酸値低減作用は、極めて緩やかな作用であって、その後行なわれた臨床試験によって、人に対して血清尿酸値低下効果を発揮するためには、1日当たり1.22〜1.83gという高用量投与する必要があることが明らかになっている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。
特許文献2にはケルセチンを含む食品が、キサンチンオキシダーゼ阻害によって高尿酸血症を改善することが記載されている。
特許文献3には、ハマメリスキサンチンオキシダーゼ阻害し、高尿酸血症を改善することが記載されている。
特許文献4には、エラグ酸を含む組成物が、高尿酸血症のラットにおいて尿酸排泄を促
進することが記載されている。
特許文献5には、わさび水性溶媒抽出物が高尿酸血症のラットにおいて尿酸排泄を促進することが記載されている。

0006

伝統的な食品であるには様々な薬効が存在することが知られている。その作用は、急性肝炎などの肝臓疾患治療効果(特許文献6)、抗菌効果(特許文献7)、色素退色防止作用(特許文献8)など多岐に渡っている。一方、血中尿酸値低減作用、プリン体吸収抑制作用が存在することは、食経験の長い食品でありながらこれまでまったく知られていなかった。
本発明者らは天然物天然抽出物尿酸排泄剤として利用するために探索を行っていたところ、藤茶に血中尿酸値低減作用、プリン体吸収抑制作用、キサンチンオキシダーゼ阻害作用尿酸排泄促進作用及びABCG遺伝子活性化作用が存在することを発見している。

0007

特開2001−316272号公報
特開2002−145875号公報
特開2003−174857号公報
特開2005−350375号公報
特開2007−217366号公報
特開2003−026584号公報
特開2002−159566号公報
特開2002−065201号公報

先行技術

0008

健康・栄養食品研究.2001.4(3):103−113.
日本臨床栄養学雑誌.2007.29(2):104−113.
健康・栄養食品研究.2004 7(1):35−47.

発明が解決しようとする課題

0009

本発明者らは、上記のような背景技術のもとに研究を行い、藤茶抽出物が血中尿酸値低減作用、プリン体吸収抑制作用、キサンチンオキシダーゼ阻害作用、尿酸排泄促進作用及びABCG2遺伝子活性化作用を有することを発見した。そして、さらに研究を進めたところ、これらの作用を示す物質が藤茶中に含まれるフラボノイド一種であるアンペロプシンであることを見いだした。またこのアンペロプシンは、キトサンと併用することで優れた血清尿酸値低減作用及びプリン体吸収抑制作用を発揮することを発見し、本発明をなした。

0010

すなわち、本発明の課題はキトサンとアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物、尿酸排泄促進用組成物、プリン体吸収抑制用組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明の主な構成は以下の通りである。
(1)キトサンとアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物。
(2)キトサンとアンペロプシンを含有する尿酸排泄促進用組成物。
(3)キトサンとアンペロプシンを含有するプリン体吸収抑制用組成物。
(4)キトサン1質量部当たりアンペロプシンを0.5〜3質量部の比率で含有する(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)一日当たりの摂取量としてキトサンを50〜150mg、アンペロプシンを100〜300mg含有する(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。

発明の効果

0012

本発明により新たな血中尿酸値低減用組成物、尿酸排泄促進用組成物、プリン体吸収抑制用組成物が提供される。本発明により得られた組成物は、血清尿酸値低減用、尿酸排泄促進用、またはプリン体吸収抑制用、あるいは高尿酸血症や痛風などの予防治療剤及びこれらの疾患の改善用飲食品組成物とすることができる。

図面の簡単な説明

0013

プリン体負荷試験を実施する際の試験ダイグラムを示す図である。
プリン体負荷試験における食後血清尿酸値の経時変化を示すグラフである。
プリン体負荷試験における食後血清尿酸AUC値を示すグラフである。
プリン体負荷試験における尿酸排泄量の経時変化を示すグラフである。
長期臨床試験を実施する際の試験ダイアグラムを示す図である。

0014

本発明は、キトサンとアンペロプシンを含有する血中尿酸値低減用組成物に係る発明である。
本発明でいうキトサンとは、β−1,4−ポリグルコサミン構造を主とする物質である。キチン脱アセチル化して得ることができる。なおキチンは、1,4−ポリ−N−アセチルグルコサミン構造を主とする物質である。

0015

キトサンは、一般的には、カニエビオキアミ等の甲殻類甲皮昆虫類の甲皮、イカの骨等を脱カルシウム処理し、除タンパク質処理し、そして得られたキチンを脱アセチル化処理して得ることができる。また、キノコ類微生物からも得ることができる。
本発明におけるキトサンは、いずれの原料から得られたキトサンをも用いることができるが、食品として摂取した場合の安全性が明らかであり、経済的にも優れていると考えられる点で、カニ、エビ等の甲殻類の甲皮を原料としたキトサンが好ましい。更に、本発明の組成物に使用するキトサンは、ヒトが経口摂取した場合の安全性が明らかにされており、食品添加物等として実績があるものが好ましい。

0016

本発明に用いられるキトサンの平均分子量は、10万以上が好ましく、100万以上がより好ましい。脱アセチル化度は、65%以上が好ましく、85%以上であれば、更に好ましい。

0017

キトサンの分子量は、水系GPCカラムを用いたGPC法で測定することができる。また、脱アセチル化度というときは、特に示さない限り、ポリビニル硫酸カリウム溶液によるコロイド滴定法により測定することができる。
本発明に用いるキトサンは、市販の食品添加物用として市販されているものであれば使用可能である。このような製品としては、日本化薬フードテクノ株式会社製の食品用キトサン(製品名:キトサミン登録商標)を例示する。

0018

本発明でいうアンペロプシンは、藤茶から抽出したものを用いることができる。
藤茶は、ブドウ科ノブドウ属の植物であり、中国名を顕歯蛇葡萄という。学名は、Ampelopsis grossedentataである。主には中国の広西、広東、、貴州、南、湖、江西、福建などの省並びに自治区に分布している。中国の広西、湖南などの省や自治区の壮族や瑶族の人々がこのおよび葉から作った飲料を常用しており、風邪、のどの痛みの予防や治療などにも利用されている。アンペロプシンは、藤茶の示す肝臓疾患の治療作用抗菌作用活性本体として特定されている。

0019

アンペロプシンは、下記の式で表される。

0020

0021

アンペロプシンは、例えば、藤茶(学名:Ampelopsis grossedentata)、大叶蛇葡萄(学名:Ampelopsis megalophylla)、広東蛇葡萄(学名:Ampelopsis cantoniensis)、ケンポナシ(学名:Hovenia dulcis)、オノエヤナギ(学名:Salix sachalinensis)、ヨレハマツ(学名:Pinus contorta)及びカツラ(学名:Cercidiphyllum japonicum)から選ばれる植物の抽出物から単離精製することができる。これらの中でも藤茶が好ましい。

0022

具体的には、Ampelopsis属植物である藤茶(学名:Ampelopsis grossedentata)から、下記のようにして得ることができる。
すなわち、乾燥させた藤茶の枝葉部を含水エタノールで抽出した抽出物を濃縮し、例えば多孔性樹脂(DIAION HP−20)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけ、80容量%含水メタノール溶出される分画にアンペロプシンが得られる。これを逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー再結晶により、更に精製することができる。
精製されたアンペロプシンは、試薬としても販売されており、これを用いることもできる。

0023

本発明に用いられる藤茶抽出物は、上記のアンペロプシンを10質量%以上含有するものが好ましい。このような組成物を得るため、藤茶の抽出は、以下のような操作を行う。
乾燥した藤茶の葉または茎の粉砕物または粉末抽出原料とし、水又は親水性有機溶媒若しくはこれらの混合溶媒投入し、室温乃至溶媒沸点以下の温度で任意の装置を用いて抽出することにより得ることができる。

0024

抽出に用いる有機溶媒としては、例えばメタノールエタノールプロピルアルコールイソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコールアセトンメチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコールプロピレングリコールイソプロピレングリコールグリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。
これらの中でもエタノールが好ましい。
なお、水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して30〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して10〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して10〜90質量部添加することが好ましい。

0025

上記のとおり、抽出溶媒を満たした処理槽に、藤茶の乾燥・粉砕物を投入し、必要に応じて時々撹拌しながら、30分〜2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は、抽出原料の通常5〜15倍量(質量比)であることが好ましく、抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いる場合には、通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。

0026

得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られる。更に乾燥すれば、固形の抽出物が得られる。本発明にあっては、アンペロプシンの含有量が10質量%、好ましくは20質量%以上であれば、上記抽出液またはその濃縮液の状態であっても良い。
これらは、活性炭処理吸着樹脂処理イオン交換樹脂、液—液向流分配などの方法により精製してから用いても構わない。
したがって、上記の藤茶抽出物からさらに再抽出やクロマトグラフィーにより再分画し、アンペロプシンの濃度を高めた抽出物も本発明の組成物として使用可能である。

0027

組成物中のアンペロプシンの含有量は、HPLCなど公知の分析方法分析することができる。定量方法の概略は次のとおりである。
試料溶液の調製
試料(抽出物)約20mgを精し、蒸留水を加えて超音波にて溶解し、正確に50mLとする。この溶液2mLを50mLに正確に希釈し、試料溶液とする。
標準溶液の調製と検量線作成
標準品(Dihydromyricetin SIGMA−ALDRICH社製)2.00mgを精秤し、100%アセトニトリルを適量加えて超音波処理して溶解し、さらにアセトニトリルを加えて正確に25mLとした、アンペロプシン標準原液80μg/mLを調製する。この標準原液を蒸留水にて正確に5倍希釈して、16μg/mLアンペロプシン標準溶液を調製する。HPLCへの注入量を10、20、40μLとし、アンペロプシンのピークに基づいて検量線を作成する。
HPLC条件
下記表1の条件に設定する。

0028

0029

本発明のキトサンとアンペロプシンを含有する組成物は、そのままあるいは各種賦形剤を添加して製剤化する。製剤としては顆粒剤錠剤カプセル剤を例示することができる。
また組成物をそのまま、あるいは製剤化したものを飲食品に添加して用いることもできる。
なお製剤化に当たっては、本発明の組成物の目的を阻害しない範囲で使用することができる。具体的には、シクロデキストリン、へミセルロースリグニングアガムコンニャクマンナン、イサゴール、アルギン酸寒天カラギーナン、キチン、カルボキシメチルセルロースポリデキストロースなどの食物繊維増粘剤食用油カルシウム、鉄、ナトリウム亜鉛、銅、カリウムリンマグネシウムヨウ素、マンガンセレンなどのミネラルビタミンAビタミンCビタミンDビタミンEビタミンKナイアシン葉酸パントテン酸などの脂溶性または水溶性ビタミン群グリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルリン脂質アラビアガムキサンタンガムトラガカントガムローカストビーンガムなどの乳化剤分散剤増量剤、賦形剤、保存料酸化防止剤風味調整剤や香料塩化ナトリウムグルタミン酸ナトリウムグリシンコハク酸乳酸ナトリウムなどの呈味料、クエン酸クエン酸ナトリウム酢酸アジピン酸フマル酸リンゴ酸などの酸味料マルチトールアスパルテームなどの低カロリー甘味料着色剤などである。

0030

また、本発明の組成物は、キトサン1質量部当たりアンペロプシンを0.5〜3質量部の比率で含有するが、好ましくはキトサン1質量部当たりアンペロプシンを1〜2質量部、特に好ましくはキトサン1質量部当たりアンペロプシン1.5質量部を含有する。
本発明の組成物にあっては、ヒトにおける血中尿酸値低減効果、尿酸排泄促進効果、プリン体吸収抑制効果を発揮する有効量として、一日当たりの投与量は、キトサンを50〜150mg、アンペロプシンを100〜300mg、好ましくはキトサンを100〜150mg、アンペロプシンを150〜200mg、特に好ましくはキトサン100mg、アンペロプシン150mgを含有する。

0031

以下に本発明の組成物の製造例及びこの組成物を用いた試験例を示し、本発明を具体的に説明する。
<藤茶抽出物の製造例1>
乾燥藤茶1重量部(200g)に対して水を15倍量加え90℃に加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に水を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出し、ろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mlを−40℃で凍結させ、さらに凍結乾燥装置で乾燥させ、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュで篩い分けし、通過物85gを本発明に用いる抽出物とした。この抽出物中のアンペロプシン含有量は、68質量%であった。

0032

<藤茶抽出物の製造例2>
乾燥藤茶1重量部(200g)に対して50%エタノール水溶液を15倍量加え、還流冷却機を付して加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に同様に50%エタノール水溶液を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出し、ろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mlを−40℃で凍結させ、さらに凍結乾燥装置で乾燥させ、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物78.1gを本発明に用いる抽出物とした。この抽出物中のアンペロプシン含有量は、52.9質量%であった。

0033

<藤茶抽出物の製造例3>
製造例1と同様に、乾燥藤茶1重量部(200g)に対して水を15倍量加え90℃に加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に水を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出し、ろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mlを得た。さらにグアガム分解物を、濃縮液あたり78g添加し、−40℃で凍結させ、さらに凍結乾燥装置で乾燥させ、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物163.1gを本発明に用いる抽出物とした。この抽出物中のアンペロプシン含有量は、24.7質量%であった。

0034

<藤茶抽出物の製造例4>
製造例1と同様に、乾燥藤茶1重量部(200g)に対して水を15倍量加え90℃に加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に水を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出し、ろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mlを得た。さらにγシクロデキストリンを、濃縮液中に78g添加し、−40℃で凍結させ、さらに凍結乾燥装置で乾燥させ、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物151.4gを本発明に用いる抽出物とした。この抽出物中のアンペロプシン含有量は、26.4質量%であった。

0035

ヒト試験
<1.プリン体負荷試験>
プリン体を経口投与しながら本発明品を摂取した場合の血中尿酸値及び尿中尿酸値に及ぼす効果を試験した。
(1)試験試料
70%含水エタノールで抽出した藤茶抽出物を試験試料とした。この抽出物中にはHPLC法で測定したとき、固形物重量あたりアンペロプシンが31.9質量%含有されていた。

0036

(2)試験方法
1)ヒト試験用試料
表2の組成で、70%含水エタノール藤茶抽出物(アンペロプシン)を充填したカプセル剤、甲殻類由来のキトサン(日本化薬フードテクノ社製)及びアンペロプシン含有カプセル剤プラセボデンプン)を充填したカプセル剤をヒト試験用試料として調製した(アンペロプシン150mg及びキトサン100mgは、一日摂取量としての数値を示す)。なおキトサン100mgは、血清尿酸の低下効果が認められる有効量の約10分の1の一日摂取量である。

0037

0038

2)被験者
日本人男性(20〜65歳)を対象にスクリーニング検査を行い、男性6名を被験者として選抜した。
なおスクリーニング、本試験を含め、試験スケジュールは表3、検査項目は表4のとおりである。また試験は、すべて専門の臨床検査施設においてヘルシンキ宣言に則って実施した。なお試験全体のフロー図1に示す。なお被験者の1名は制限事項の不遵守のため解析から除外され、最終解析は5名のデータで行った。

0039

0040

0041

3)試験方法
被験者6名をA、B、Cの3群に割付け、試験を行った。
上記の試験用カプセル剤を用いて無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー法で試験した。なお被験者には、酵母エキスの摂取によってプリン体負荷を行い、さらにアンペロプシン(3粒)およびプラセボ2(4粒)、アンペロプシン+キトサン(4粒)およびプラセボ1(3粒)、プラセボ1(3粒)およびプラセボ2(4粒)を各摂取期で合計7粒摂取させた。
プリン体の負荷開始から、60分、120分、180分、240分経過後に血液を採取して、血清尿酸値を測定した。

0042

試験操作手順は次のとおりである。
1)プリン体負荷60分前(午前9時〜9時半の間)に来院させ、被験者に水300m
Lを摂取させた。
2)プリン体負荷前の採血を行った。
3)水摂取60分後、全排尿させた。
4)排尿後、プリン体(ビール酵母抽出RNA、株式会社エルエスファクトリー
BF)4.65g(RNAとして4g)を200mLの水で摂取させた。
5)プリン体摂取直後に試験食品またはプラセボを100mLの水とともに摂取させ た。
6)プリン体負荷後蓄尿を開始させ、60分ごとに240分まで尿を回収した。
7)プリン体負荷60分後、120分後、180分後、240分後に採血を行った。
8)プリン体負荷60分後、120分後、180分後に200mLの水を摂取させた。

0043

統計解析は、対応のあるt検定にて行った。統計解析ソフトはJMP(登録商標)12.0(SAS社製)及びMicrosoft Excel 2010(Microsoft社製)を使用した。

0044

(3)試験結果
・血清尿酸値経時変化
血清尿酸値の経時測定結果は、試験開始時の尿酸値からの変化量として図2に示した。
プリン体の投与によって血清尿酸値の増加量は、投与開始から経時的に上昇するが、アンペロプシン150mgを摂取した場合は、上昇が抑制されていた。アンペロプシン150mgとキトサン100mg摂取した場合、投与開始120分経過後緩やかな減少に転じた。プラセボ投与の場合は、血中尿酸の上昇が最も高かった。

0045

・血清尿酸AUC
プリン体の吸収性を評価するため、AUC(Area Under the blood concentration-time Curve)として図3に示した。アンペロプシン150mg摂取した場合、アンペロプシン150mgとキトサン100mg摂取した場合は、いずれもプラセボ摂取に対して低かった。これは、アンペロプシン及びキトサンがプリン体の吸収を抑制しているためと考えられた。

0046

・尿酸クリアランス
240分までの尿酸クリアランスを図4に示す。尿酸クリアランスは、アンペロプシン150mgとキトサン100mg摂取時に増加を認め、尿酸排泄量の増加が考えられた。

0047

以上の試験結果から、アンペロプシン150mg摂取によって血清尿酸低下効果を有することが確認された。またこの血清尿酸値低下効果はキトサン100mgを併用することで相乗的に作用するものと考えられた。またその作用は、キトサンとアンペロプシンの相乗作用に基づくプリン体の吸収抑制と考えられた。また、アンペロプシンはABCG2といった尿酸排泄トランスポーターへ影響し、尿酸排泄を促進する可能性も考えられるため、キトサンとアンペロプシンの組み合わせによって、プリン体吸収阻害、尿酸合成阻害、尿酸排泄促進という3つの機能で尿酸値を低下させていると考えられた。

0048

<2.長期臨床試験>
前記の試験で有効性が確認されたアンペロプシン150mgとキトサン100mgを含有するカプセル剤を用いて12週間の長期間投与による臨床試験を行い、血中尿酸値及び尿中尿酸値に及ぼす効果を試験した。
(1)試験方法
1)試験試料
一日摂取量として、アンペロプシン150mgとキトサン100mgを含有するカプセル剤及びプラセボを試験試料とした。

0049

2)被験者
血清尿酸値が6.0mg/dL以上8.0mg/dL未満の日本人男性80名(20歳〜65歳)を被験者とした。
なお試験はすべて専門の臨床検査施設においてヘルシンキ宣言に則って実施した。

0050

被験者の選抜から試験終了までのフローを図5に示す。
同意を取得した被験者候補414例に対して、事前検査を実施し、80例の被験者を選択し、この80例をそれぞれプラセボ群被験食品群に割付けた。
なお、この被験者80例の内、被験食品群の1例はヘルニアのために摂取4週目検査後に同意を撤回脱落した。また,プラセボ群の1例はクラミジア感染症を発症したため、試験責任医師は当該被験者の試験を中止した。
結果として、78例が所定の試験スケジュールを完了した。
試験を完了した被験者のうち、所定の日誌への虚偽記載および制限事項の不遵守が見られた被験食品群の1例、試験期間中に高眼圧の治療を開始した被験食品群の1例の合計2例が事前に設定していた解析対象除外基準に該当したため除外した。なお、割付表の開鍵は解析対象者を決定した後に行った。
その結果、プラセボ群39例、被験食品群37例の合計76例となった。

0051

解析対象者の背景情報を下記の表5に示す。

0052

0053

いずれの項目についても、群間で背景情報の有意な差は認められなかった。

0054

3)試験方法
試験は無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験とした。
すなわち、試験に関与しない担当者が、乱数表を用いて無作為に被験者を被験食品群とプラセボ群の2群に割付け、摂取前検査を実施し、摂取前検査当日から、研究食品の摂取を開始させた。
摂取開始後、4週後、8週後および12週後に被験者を来院させ検査を実施した。なお、各検査日前日から、蓄尿容器としてユリンメート(登録商標)P(住友ベークライト株式会社)を使用して24時間蓄尿を実施し、尿酸排泄に関する各パラメータ評価に用いた。
試験期間中は、日誌に自覚症状、試験食品摂取有無および暴飲・暴食や医薬品・健康食品摂取などの指導内容逸脱の有無について記録させた。なお、検査来院日前3日間については、食事内容を記録させた。

0055

4)検査項目
血清尿酸値の変化量、尿中尿酸排泄量、尿酸クリアランス、クレアチニンクリアランス、尿酸クリアランス−クレアチニンクリアランス比(R)を測定した。各パラメータは高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版に記載の式で算出した。なお、計算に使用した体表面積はDu boisらの方法で算出した。

0056

統計解析は、対応のあるt検定にて行った。統計解析ソフトはJMP(登録商標)12.0(SAS社製)及びMicrosoft Excel 2010(Microsoft社製)を使用した。

0057

(2)結果
摂取12週目までの血清尿酸値の摂取前検査からの変化量の推移を下記の表6に示す。

0058

実施例

0059

被験食品群は摂取4週目以降、摂取前と比較し、血清尿酸値が殆ど上昇せず、8週目以降投与前より低下した。一方でプラセボ群では摂取開始後、血清尿酸値は徐々に上昇した。プラセボに対して被験食品群は、12週目時点で統計的に有意に低値であった。
なお、本試験条件下における安全性に問題はなかった。
本試験によりアンペロプシン150mgとキトサン100mgを含有するカプセル剤の摂取によって有意に血清尿酸値が低下することが確認された。
なお、試験に用いた組成物中のキトサン量の100mg/日の摂取量は、これまでに血清尿酸値低減効果が報告されている用量である1.22g/日および1.83g/日と比較して低用量であることから、キトサンとアンペロプシンを組み合わせたことによる効率的な血清尿酸値低減効果の発現が考えられた。アンペロプシンはABCG2といった尿酸排泄トランスポーターへ影響し、尿酸排泄を促進する可能性も考えられるため、キトサンとアンペロプシンの組み合わせによって、プリン体吸収阻害、尿酸合成阻害、尿酸排泄促進という3つの機能で尿酸値を低下させると考えられた。

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