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技術 歩行動作補助装置

出願人 サンコール株式会社大日本印刷株式会社国立大学法人京都大学国立大学法人京都工芸繊維大学
発明者 高橋玲牧原幸伸坪山直生大畑光司澤田祐一東善之
出願日 2017年12月15日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2017-240288
公開日 2019年7月4日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 2019-107047
状態 未査定
技術分野 リハビリ用具 マニプレータ
主要キーワード 中間連結体 延在部位 パターン関数 従動側ベベルギヤ 駆動側ベベルギヤ 外側壁体 環状係合溝 制御対象部位
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

下腿の正常な歩行動作が困難なユーザーに対しても歩行周期中の歩行状態に応じた歩行補助力を下腿に付与でき、且つ、下腿への歩行補助力の付与タイミングを所望に応じて容易に変更可能な歩行動作補助装置を提供する。

解決手段

検出する大腿位相角に基づく歩行動作タイミングを出力パターン保存データに適用して算出される補助力が下腿に付与されるように駆動体作動制御を行うアクチュエータユニットと、アクチュエータユニットの制御装置無線通信可能な端末装置とを備える。前記端末装置は、補助力を付与する歩行周期中の期間を含む補助力設定値入力可能で且つ前記補助力設定値に基づいて歩行動作タイミングと下腿に付与すべき補助力の大きさとの関係を示す出力パターン設定データを作成する。前記アクチュエータユニットの制御装置は、前記端末装置への人為送信操作に応じて前記端末装置から受信する出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存する。

概要

背景

脚の不自由な人や脳卒中等の為に麻痺を有する人の歩行補助用又はリハビリテーション用の器具として、膝関節サポートする長下肢装具が利用されており、脚の動き補助する電動モータ等の駆動体を含むアクチュエータユニット付設されたアクチュエータ付き長下肢装具も提案されている(下記特許文献1〜3参照)。

詳しくは、従来のアクチュエータ付き長下肢装具は、ユーザー大腿に装着される大腿側装具と、ユーザーの下腿に装着され且つ前記大腿側装具に対してユーザーの膝関節回り回動可能に連結された下腿側装具と、前記大腿側装具に装着され、前記下腿側装具に対して膝関節回りの補助力を付与可能なアクチュエータと、大腿に対する下腿の膝関節回りの回動角度を検出する下腿角度センサと、前記アクチュエータの作動制御を司る制御装置とを備え、前記制御装置が、前記下腿角度センサからの検出信号に基づいて前記アクチュエータの作動制御を実行するように構成されている。

即ち、前記従来のアクチュエータ付き長下肢装具は、前記アクチュエータによって補助力が付与される制御対象部位である下腿の動き(大腿に対する下腿の膝関節回りの角度)を前記下腿角度センサによって検出し、下腿の動きに基づいて算出される大きさ及び方向の補助力が下腿に付与されるように前記アクチュエータの作動制御を行うものである。

しかしながら、脳卒中等の為に麻痺を有する場合には、大腿の歩行動作股関節回りの大腿の前後揺動動作)は比較的正常に行えるものの、下腿の歩行動作(膝関節回りの下腿の前後揺動動作)は正常に行えないことが多い。

このような場合、前記従来のアクチュエータ付き長下肢装具では、正常な歩行動作を行えない下腿の動きに基づいて前記アクチュエータの作動制御を行うことになり、的確な歩行補助力を提供することができないおそれがあった。

また、他の歩行補助装置として、補助力を付与する付与部と、前記付与部の作動制御を行う制御部と、股関節角度及び股関節角速度の少なくとも一方を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて大腿の位相角を算出する算出部とを備え、前記制御部が、前記位相角に基づいて前記付与部の作動制御を行うように構成された歩行補助装置が提案されている(下記特許文献4参照)。

しかしながら、前記特許文献4に記載の歩行補助装置も、補助力を付与すべき制御対象部位(大腿)の動きを検出し、その検出結果に基づき制御対象部位である大腿に対して補助力を付与する前記付与部の作動制御を行うものであり、前記特許文献1〜3に記載のアクチュエータ付き長下肢装具と共通の技術的思想に基づくものである。

また、一歩行周期は、股関節を通る鉛直軸より前方側接地させるヒールコンタクト時点を含むヒールコンタクト期(踏み出した足が接床する期間)と、ヒールコンタクト後に当該ヒールコンタクトした脚を接地させた状態で後方側へ相対移動させる立脚期(接床した下肢が身体に対して相対的に後方に移動する期間)と、立脚期の終了時点から立脚していた脚を引き上げて前方側へ相対移動させる遊脚期とを含んでいる。

ここで、一歩行周期中のどのタイミングがヒールコンタクト期、立脚期及び遊脚期となるかは、ユーザー毎に異なり、また、同一ユーザーであっても回復具合によって異なる。

従って、前記アクチュエータ(又は前記付与部)による補助力の付与タイミング及び大きさは、現在使用中のユーザーのその時点の状態に応じて、容易に変更できることが好ましいが、この点に関しては何れの特許文献においても十分な考慮がなされていない。

概要

下腿の正常な歩行動作が困難なユーザーに対しても歩行周期中の歩行状態に応じた歩行補助力を下腿に付与でき、且つ、下腿への歩行補助力の付与タイミングを所望に応じて容易に変更可能な歩行動作補助装置を提供する。検出する大腿位相角に基づく歩行動作タイミングを出力パターン保存データに適用して算出される補助力が下腿に付与されるように駆動体の作動制御を行うアクチュエータユニットと、アクチュエータユニットの制御装置と無線通信可能な端末装置とを備える。前記端末装置は、補助力を付与する歩行周期中の期間を含む補助力設定値入力可能で且つ前記補助力設定値に基づいて歩行動作タイミングと下腿に付与すべき補助力の大きさとの関係を示す出力パターン設定データを作成する。前記アクチュエータユニットの制御装置は、前記端末装置への人為送信操作に応じて前記端末装置から受信する出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存する。

目的

このような場合、前記従来のアクチュエータ付き長下肢装具では、正常な歩行動作を行えない下腿の動きに基づいて前記アクチュエータの作動制御を行うことになり、的確な歩行補助力を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

ユーザー大腿及び下腿にそれぞれ装着される大腿側装具及び下腿側装具を有し、前記下腿側装具が前記大腿側装具に対して装具側枢支軸線回り回動可能に連結された長下肢装具に脱着可能とされたアクチュエータユニットと、端末装置とを備えた歩行動作補助装置であって、前記アクチュエータユニットは、前記大腿側装具及び前記下腿側装具にそれぞれ連結可能な上部フレーム及び下部フレームと、前記下部フレームが前記上部フレームに対しアクチュエータ側枢支軸線回り回動可能となるように前記両フレームを連結するアクチュエータ側回動連結部と、前記上部フレームに装着され、前記下部フレームをアクチュエータ側枢支軸線回りに回動させる駆動力を発生する駆動体と、ユーザーの大腿の前後揺動角度である股関節角度に関連する角度関連信号を検出可能な大腿姿勢検出手段と、前記駆動体の作動制御を司るアクチュエータ側制御装置とを有し、前記アクチュエータ側制御装置は、一のサンプリングタイミングでの前記角度関連信号に基づいて前記一のサンプリングタイミングでの大腿位相角を算出し、且つ、前記大腿位相角に基づいて前記一のサンプリングタイミングの歩行周期中の歩行動作イミングを算出し、当該アクチュエータ側制御装置に保存されている、歩行周期中の歩行動作タイミングと前記下部フレームに付与する補助力の大きさとの関係を示す出力パターン保存データに前記一のサンプリングタイミングの歩行動作タイミングを適用して、前記一のサンプリングタイミングにおいて前記下部フレームに付与すべき補助力を算出し、前記補助力が出力されるように前記駆動体の作動制御を実行するように構成されており、前記端末装置は、表示部と、入力部と、端末側制御部と、前記アクチュエータ側制御装置との間で無線通信を行う無線通信部とを有し、前記入力部を介して、前記下部フレームに補助力を付与する期間を歩行周期中の歩行動作タイミングを用いて指定した補助力付与期間を含む補助力設定値入力可能とされ、前記端末側制御部は、前記入力部を介して入力された補助力設定値に基づいて、歩行周期中の歩行動作タイミングと前記下部フレームに付与する補助力の大きさとの関係を示す出力パターン設定データを作成し、前記入力部を介した人為送信操作に応じて前記出力パターン設定データを前記無線通信部を介して前記アクチュエータ側制御装置へ送信し、前記アクチュエータ側制御装置は、前記端末装置から受信した前記出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存することを特徴とする歩行動作補助装置。

請求項2

前記補助力付与期間は、歩行周期中の予め設定された基準歩行動作タイミングゼロ点とした条件下での歩行周期に対する百分率で指定される補助力開始タイミング及び補助力終了タイミングによって画される期間とされ、前記出力パターン設定データは、前記基準歩行動作タイミングをゼロ点とした状態での歩行動作タイミングの歩行周期に対する百分率と前記下部フレームに付与する補助力の大きさとの関係を示すデータとされていることを特徴とする請求項1に記載の歩行動作補助装置。

請求項3

前記端末装置は、前記入力部を介して、前記補助力設定値として、前記補助力付与期間に加えて、前記補助力付与期間に付与する補助力の大きさを入力可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行動作補助装置。

請求項4

前記補助力設定値として入力可能とされた補助力の大きさは、前記駆動体の所定基準出力値に対する百分率で指定される出力値と前記下部フレームのアクチュエータ側枢支軸線回りの回動方向を表す前記駆動体の出力方向とを含むことを特徴とする請求項3に記載の歩行動作補助装置。

請求項5

前記端末側制御部には、前記駆動体によって出力される補助力の波形パターン複数種類、保存されており、前記端末装置は、前記入力部を介して、前記複数の波形パターンの中から一の波形パターンを選択可能とされており、前記補助力設定値は、前記入力部を介して選択される波形パターンを含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の歩行動作補助装置。

請求項6

前記端末側制御部は、一歩行周期を予め設定されたn個(nは2以上の整数)の出力設定期間に区分け管理するように構成され、前記端末装置は、前記入力部を介して、n個の出力設定期間のそれぞれ毎に補助力設定値を入力可能とされていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の歩行動作補助装置。

請求項7

前記端末装置は、前記入力部を介して、前記n個の出力設定期間のうち、補助力設定値を前記出力パターン設定データに反映させる一又は複数の出力設定期間を選択可能とされていることを特徴とする請求項6に記載の歩行動作補助装置。

請求項8

前記表示部は、人為操作を行う為の入力キーを表示する入力キー表示領域と、前記出力パターン設定データをグラフ表示するデータ表示領域とを有していることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の歩行動作補助装置。

請求項9

前記端末側制御部は、前記入力部を介した人為読み込み操作に応じて前記無線通信部を介して前記アクチュエータ側制御装置から出力パターン保存データを読み込み、前記データ表示領域に出力パターン設定データとしてグラフ表示することを特徴とする請求項8に記載の歩行動作補助装置。

請求項10

前記端末装置は、前記表示部及び前記入力部として作用するタッチパネルを備えたタブレット端末とされていることを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の歩行動作補助装置。

技術分野

0001

本発明は、長下肢装具を装着したユーザーに対して歩行補助力を付与する歩行動作補助装置に関する。

背景技術

0002

脚の不自由な人や脳卒中等の為に麻痺を有する人の歩行補助用又はリハビリテーション用の器具として、膝関節サポートする長下肢装具が利用されており、脚の動き補助する電動モータ等の駆動体を含むアクチュエータユニット付設されたアクチュエータ付き長下肢装具も提案されている(下記特許文献1〜3参照)。

0003

詳しくは、従来のアクチュエータ付き長下肢装具は、ユーザーの大腿に装着される大腿側装具と、ユーザーの下腿に装着され且つ前記大腿側装具に対してユーザーの膝関節回り回動可能に連結された下腿側装具と、前記大腿側装具に装着され、前記下腿側装具に対して膝関節回りの補助力を付与可能なアクチュエータと、大腿に対する下腿の膝関節回りの回動角度を検出する下腿角度センサと、前記アクチュエータの作動制御を司る制御装置とを備え、前記制御装置が、前記下腿角度センサからの検出信号に基づいて前記アクチュエータの作動制御を実行するように構成されている。

0004

即ち、前記従来のアクチュエータ付き長下肢装具は、前記アクチュエータによって補助力が付与される制御対象部位である下腿の動き(大腿に対する下腿の膝関節回りの角度)を前記下腿角度センサによって検出し、下腿の動きに基づいて算出される大きさ及び方向の補助力が下腿に付与されるように前記アクチュエータの作動制御を行うものである。

0005

しかしながら、脳卒中等の為に麻痺を有する場合には、大腿の歩行動作股関節回りの大腿の前後揺動動作)は比較的正常に行えるものの、下腿の歩行動作(膝関節回りの下腿の前後揺動動作)は正常に行えないことが多い。

0006

このような場合、前記従来のアクチュエータ付き長下肢装具では、正常な歩行動作を行えない下腿の動きに基づいて前記アクチュエータの作動制御を行うことになり、的確な歩行補助力を提供することができないおそれがあった。

0007

また、他の歩行補助装置として、補助力を付与する付与部と、前記付与部の作動制御を行う制御部と、股関節角度及び股関節角速度の少なくとも一方を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて大腿の位相角を算出する算出部とを備え、前記制御部が、前記位相角に基づいて前記付与部の作動制御を行うように構成された歩行補助装置が提案されている(下記特許文献4参照)。

0008

しかしながら、前記特許文献4に記載の歩行補助装置も、補助力を付与すべき制御対象部位(大腿)の動きを検出し、その検出結果に基づき制御対象部位である大腿に対して補助力を付与する前記付与部の作動制御を行うものであり、前記特許文献1〜3に記載のアクチュエータ付き長下肢装具と共通の技術的思想に基づくものである。

0009

また、一歩行周期は、股関節を通る鉛直軸より前方側接地させるヒールコンタクト時点を含むヒールコンタクト期(踏み出した足が接床する期間)と、ヒールコンタクト後に当該ヒールコンタクトした脚を接地させた状態で後方側へ相対移動させる立脚期(接床した下肢が身体に対して相対的に後方に移動する期間)と、立脚期の終了時点から立脚していた脚を引き上げて前方側へ相対移動させる遊脚期とを含んでいる。

0010

ここで、一歩行周期中のどのタイミングがヒールコンタクト期、立脚期及び遊脚期となるかは、ユーザー毎に異なり、また、同一ユーザーであっても回復具合によって異なる。

0011

従って、前記アクチュエータ(又は前記付与部)による補助力の付与タイミング及び大きさは、現在使用中のユーザーのその時点の状態に応じて、容易に変更できることが好ましいが、この点に関しては何れの特許文献においても十分な考慮がなされていない。

先行技術

0012

特許第5724312号公報
特許第5799608号公報
特許第5386253号公報
特開2016−002408号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、下腿側装具が大腿側装具に対して装具側揺動軸線回り回動可能に連結されている長下肢装具に装着可能で、前記下腿側装具に対して装具側膝関節回りの補助力を付与可能なアクチュエータユニットを備えた歩行動作補助装置であって、下腿を正常に歩行動作させることが困難なユーザーに対しても、歩行周期中の歩行状態に応じた歩行補助力を下腿に対して付与することができ、さらに、下腿に付与する歩行補助力の歩行周期中の付与タイミングを所望に応じて容易に変更可能な歩行動作補助装置の提供を、目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明は、前記目的を達成するために、ユーザーの大腿及び下腿にそれぞれ装着される大腿側装具及び下腿側装具を有し、前記下腿側装具が前記大腿側装具に対して装具側枢支軸線回り回動可能に連結された長下肢装具に脱着可能とされたアクチュエータユニットと、端末装置とを備えた歩行動作補助装置であって、前記アクチュエータユニットは、前記大腿側装具及び前記下腿側装具にそれぞれ連結可能な上部フレーム及び下部フレームと、前記下部フレームが前記上部フレームに対しアクチュエータ側枢支軸線回り回動可能となるように前記両フレームを連結するアクチュエータ側回動連結部と、前記上部フレームに装着され、前記下部フレームをアクチュエータ側枢支軸線回りに回動させる駆動力を発生する駆動体と、ユーザーの大腿の前後揺動角度である股関節角度に関連する角度関連信号を検出可能な大腿姿勢検出手段と、前記駆動体の作動制御を司るアクチュエータ側制御装置とを有し、前記アクチュエータ側制御装置は、一のサンプリングタイミングでの前記角度関連信号に基づいて前記一のサンプリングタイミングでの大腿位相角を算出し、且つ、前記大腿位相角に基づいて前記一のサンプリングタイミングの歩行周期中の歩行動作タイミングを算出し、当該アクチュエータ側制御装置に保存されている、歩行周期中の歩行動作タイミングと前記下部フレームに付与する補助力の大きさとの関係を示す出力パターン保存データに前記一のサンプリングタイミングの歩行動作タイミングを適用して、前記一のサンプリングタイミングにおいて前記下部フレームに付与すべき補助力を算出し、前記補助力が出力されるように前記駆動体の作動制御を実行するように構成されており、前記端末装置は、表示部と、入力部と、端末側制御部と、前記アクチュエータ側制御装置との間で無線通信を行う無線通信部とを有し、前記入力部を介して、前記下部フレームに補助力を付与する期間を歩行周期中の歩行動作タイミングを用いて指定した補助力付与期間を含む補助力設定値入力可能とされ、前記端末側制御部は、前記入力部を介して入力された補助力設定値に基づいて、歩行周期中の歩行動作タイミングと前記下部フレームに付与する補助力の大きさとの関係を示す出力パターン設定データを作成し、前記入力部を介した人為送信操作に応じて前記出力パターン設定データを前記無線通信部を介して前記アクチュエータ側制御装置へ送信し、前記アクチュエータ側制御装置は、前記端末装置から受信した前記出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存する歩行動作補助装置を提供する。

0015

一形態においては、前記補助力付与期間は、歩行周期中の予め設定された基準歩行動作タイミングゼロ点とした条件下での歩行周期に対する百分率で指定される補助力開始タイミング及び補助力終了タイミングによって画される期間とされる。
この場合、前記出力パターン設定データは、前記基準歩行動作タイミングをゼロ点とした状態での歩行動作タイミングの歩行周期に対する百分率と前記下部フレームに付与する補助力の大きさとの関係を示すデータとされる。

0016

好ましくは、前記端末装置は、前記入力部を介して、前記補助力設定値として、前記補助力付与期間に加えて、前記補助力付与期間に付与する補助力の大きさを入力可能とされる。

0017

一形態においては、前記補助力設定値として入力可能とされた補助力の大きさは、前記駆動体の所定基準出力値に対する百分率で指定される出力値と前記下部フレームのアクチュエータ側枢支軸線回りの回動方向を表す前記駆動体の出力方向とを含むものとされる。

0018

好ましくは、前記端末側制御部には、前記駆動体によって出力される補助力の波形パターン複数種類、保存され、前記端末装置は、前記入力部を介して、前記複数の波形パターンの中から一の波形パターンを選択可能とされる。
この場合、前記補助力設定値には、前記入力部を介して選択される波形パターンが含まれる。

0019

好ましくは、前記端末側制御部は、一歩行周期を予め設定されたn個(nは2以上の整数)の出力設定期間に区分け管理するように構成され、前記端末装置は、前記入力部を介して、n個の出力設定期間のそれぞれ毎に補助力設定値を入力可能とされる。

0020

より好ましくは、前記端末装置は、前記入力部を介して、前記n個の出力設定期間のうち、補助力設定値を前記出力パターン設定データに反映させる一又は複数の出力設定期間を選択可能とされる。

0021

好ましくは、前記表示部は、人為操作を行う為の入力キーを表示する入力キー表示領域と、前記出力パターン設定データをグラフ表示するデータ表示領域とを有するものとされる。

0022

より好ましくは、前記端末側制御部は、前記入力部を介した人為読み込み操作に応じて前記無線通信部を介して前記アクチュエータ側制御装置から出力パターン保存データを読み込み、前記データ表示領域に出力パターン設定データとしてグラフ表示するように構成される。

0023

好ましくは、前記端末装置は、前記表示部及び前記入力部として作用するタッチパネルを備えたタブレット端末とされる。

発明の効果

0024

本発明に係る歩行動作補助装置によれば、長下肢装具に脱着可能なアクチュエータユニットと、前記アクチュエータユニットから離間され且つ無線通信可能な端末装置とを備え、前記アクチュエータユニットは、一のサンプリングタイミングで検出される股関節角度に関連した角度関連信号に基づき大腿位相角を算出し、前記大腿位相角に基づき歩行動作タイミングを算出し、予め保存されている出力パターン保存データに前記歩行動作タイミングを適用して前記一のサンプリングタイミングにおいて下腿に付与すべき補助力を算出し、前記補助力が算出されるように駆動体の作動制御を行うように構成されているので、下腿を正常に歩行動作させることが困難なユーザーに対しても、歩行周期中の歩行状態に応じた歩行補助力を下腿に対して付与することができる。

0025

さらに、本発明に係る歩行動作補助装置によれば、前記端末装置は、歩行動作タイミングを用いて下腿に補助力を付与すべき期間を指定した補助力付与期間を含む補助力設定値を入力可能で且つ前記補助力設定値に基づいて歩行動作タイミングと下腿に付与すべき補助力の大きさとの関係を示す出力パターン設定データを作成し、人為送信操作に応じて前記出力パターン設定データを前記アクチュエータユニットにおけるアクチュエータ側制御装置に送信するように構成されており、前記アクチュエータ側制御装置は、前記端末装置から受信する出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存するように構成されているので、下腿に付与する歩行補助力の歩行周期中の付与タイミングを所望に応じて容易に変更することができる。

図面の簡単な説明

0026

図1は、本発明の一実施の形態に係る歩行動作補助装置の模式図であり、前記歩行動作補助装置のアクチュエータユニットが長下肢装具に装着された状態で示されている。
図2は、図1に示す前記アクチュエータユニットの拡大分解斜視図であって、ユーザー幅方向外方から見た状態を示している。
図3は、図1に示す前記アクチュエータユニットの拡大分解斜視図であって、ユーザー幅方向内方から見た状態を示している。
図4は、前記アクチュエータユニットを取り外した状態の前記長下肢装具だけの正面図である。
図5は、図4におけるV部の斜視図である。
図6は、前記長下肢装具におけるユーザー幅方向外側の第1大腿フレームの第1連結片及びユーザー幅方向外側の第1装具側連結部における雄ねじ部材を分解させた状態の図5の拡大斜視図である。
図7は、図5の縦断正面図である。
図8は、前記アクチュエータユニットが前記長下肢装具に装着された状態での中間連結体近傍の部分縦断正面図である。
図9は、図8に対応した分解斜視図であって、一部の部材のみを断面で示している。
図10は、前記アクチュエータユニットが前記長下肢装具に装着された状態での上部連結体近傍の部分斜視図であり、ユーザー幅方向内方から視た状態を示している。
図11は、図10に対応した断面斜視図であり、上部締結部材が狭持位置に位置されている状態を示している。
図12は、図10に対応した断面斜視図であり、上部締結部材が解放位置に位置されている状態を示している。
図13は、前記アクチュエータユニットが前記長下肢装具に装着された状態での下部連結体近傍の部分斜視図であり、ユーザー幅方向内方から視た状態を示している。
図14は、図13に対応した断面斜視図であり、下部締結部材が狭持位置に位置されている状態を示している。
図15は、図13に対応した断面斜視図であり、下部締結部材が解放位置に位置されている状態を示している。
図16は、前記アクチュエータユニットの制御ブロック図である。
図17は、前記アクチュエータユニットにおけるアクチュエータ側制御装置によって算出される股関節角度θ及び股関節角速度ωを一歩行周期に亘ってプロットすることによって得られるトラジェクトリ線図である。
図18は、歩行周期における動作タイミングと大腿位相角との関係を表す移送パターン関数グラフである。
図19は、前記歩行動作補助装置におけるタブレットのタッチパネルの正面図である。
図20は、一歩行周期中における歩行姿勢推移を示す模式図である。

実施例

0027

以下、本発明に係る歩行動作補助装置の一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態に係る歩行動作補助装置は、長下肢装具1を装着したユーザーに対して歩行補助力を提供するものであり、前記長下肢装具1に脱着可能に装着されるアクチュエータユニット100と、前記アクチュエータユニット100から離間され且つ前記アクチュエータユニット100と無線通信可能な端末装置600とを備えている。

0028

図1に、前記歩行動作補助装置の模式図であって、前記アクチュエータユニット100が長下肢装具1に装着された状態の模式図を示す。
図2及び図3に、それぞれ、ユーザーの幅方向外方側及び内方側から視た前記アクチュエータユニット100の分解斜視図を示す。

0029

まず、前記長下肢装具1の構成について説明する。
前記長下肢装具1は、脚の不自由な人や脳卒中等の為に麻痺を有する人が、歩行補助の為、又は、リハビリテーションの為に装着する器具であり、ユーザーの体格に合わせてオーダーメイドされるものである。

0030

図1図3に示すように、前記長下肢装具1は、ユーザーの大腿及び下腿にそれぞれ装着される大腿側装具10及び下腿側装具30を有し、前記下腿側装具30が前記大腿側装具10に対して装具側枢支軸線X回り回動可能に連結されている。

0031

前記大腿側装具10は、ユーザーの大腿に装着される大腿装着体11と、前記大腿装着体11を支持する大腿フレーム20とを有している。
前記下腿側装具30は、ユーザーの下腿に装着される下腿装着体31と、前記下腿装着体31を支持する下腿フレーム40とを有している。

0032

前記大腿装着体11及び前記下腿装着体31は、それぞれ、ユーザーの大腿及び下腿に装着可能とされる限り種々の形態を取り得る。
本実施の形態においては、図1に示すように、前記大腿装着体11は、ユーザーの大腿が挿入可能で且つ大腿にフィットするような大きさの装着孔を有する筒状とされている。
同様に、前記下腿装着体31は、ユーザーの下腿が挿入可能で且つ下腿にフィットするような大きさの装着孔を有する筒状とされている。

0033

図1図3に示すように、前記大腿フレーム20は、ユーザーの幅方向外方側においてユーザーの大腿に沿って上下に延びる第1大腿フレーム20(1)を有している。

0034

本実施の形態においては、図1図3に示すように、前記大腿フレーム20は、さらに、前記大腿装着体11に挿入されたユーザーの大腿を挟んで前記第1大腿フレーム20(1)と対向するようにユーザーの幅方向内方側においてユーザーの大腿に沿って上下に延びる第2大腿フレーム20(2)を有している。

0035

図1図3に示すように、前記下腿フレーム40は、ユーザーの幅方向外方側においてユーザーの下腿に沿って上下に延びる第1下腿フレーム40(1)を有している。

0036

本実施の形態においては、図1図3に示すように、前記下腿フレーム40は、さらに、前記下腿装着体31に挿入されたユーザーの下腿を挟んで前記第1下腿フレーム40(1)と対向するようにユーザーの幅方向内方側においてユーザーの下腿に沿って上下に延びる第2下腿フレーム40(2)を有している。

0037

図4に、前記長下肢装具1の単独状態の正面図を示す。
前述の通り、前記大腿フレーム20及び前記下腿フレーム40は、それぞれ、ユーザーの大腿及び下腿に沿うように、ユーザーに合わせてオーダーメイドされる。
即ち、前記下腿フレーム40に対する前記大腿フレーム20のユーザー幅方向Wに関する傾斜角度及び/又は曲り形状は、ユーザーの体格に合わせてオーダーメイドされる長下肢装具毎に異なることになる。

0038

なお、本実施の形態においては、図1及び図4に示すように、前記長下肢装具1は、さらに、ユーザーが足を載置する足フレーム60を有している。
この場合、前記下腿フレーム40は、下端部が前記足フレーム60に連結される。

0039

図5に、図4におけるV部の斜視図を示す。
前記長下肢装具1は、さらに、装具側回動連結部50を有している。
前記装具側回動連結部50は、前記下腿側装具30が前記大腿側装具10に対してユーザーの膝関節の揺動軸線と同軸上の装具側枢支軸線X回り回動可能となるように両装具10、30を連結している。

0040

前述の通り、本実施の形態においては、前記大腿側装具10は、前記第1及び第2大腿フレーム20(1)、20(2)を有し、前記下腿側装具30は、前記第1及び第2下腿フレーム40(1)、40(2)を有している。

0041

図1図5に示すように、前記装具側回動連結部50は、ユーザー幅方向外方側に位置する前記第1大腿フレーム20(1)及び前記第1下腿フレーム40(1)を装具側枢支軸線X回り回動可能に連結する第1装具側回動連結部50(1)と、ユーザー幅方向内方側に位置する前記第2大腿フレーム20(2)及び前記第2下腿フレーム40(2)を装具側枢支軸線X回り回動可能に連結する第2装具側回動連結部50(2)とを有している。

0042

図6に、前記第1大腿フレーム20(1)における下記第1連結片21a及び前記第1装具側回動連結部50(1)における下記雄ねじ部材55を分解させた状態の図5の拡大斜視図を示す。
なお、図6においては、理解容易化の為に下記第1ロック部材70(1)の図示を省略している。
また、図7に、図5の縦断正面図を示す。

0043

本実施の形態においては、図5図7に示すように、前記大腿フレーム20は、上下方向に延びるフレーム本体と、前記フレーム本体の下端部のユーザー幅方向両側にピン連結又は溶接等によって固着された一対の連結片21a、21bとを有しており、前記下腿フレーム40の上部は、前記一対の連結片21a、21bの間に介挿されている。

0044

図6に示すように、前記装具側回動連結部50は、装具側枢支軸線Xと同軸上において前記大腿フレーム20の下部に設けられた大腿フレーム取付孔20a及び装具側枢支軸線Xと同軸上において前記下腿フレーム40の上部に設けられた下腿フレーム取付孔40aによって形成される装具側フレーム取付孔に挿入されて前記大腿フレーム20及び前記下腿フレーム40を装具側枢支軸線X回り回動可能に連結する揺動連結具51を有している。

0045

本実施の形態においては、前述の通り、前記大腿フレーム20は一対の連結片21a、21bを有している。従って、前記大腿フレーム取付孔20aは、前記一対の連結片21a、21bのそれぞれに形成されている。

0046

図5図7に示すように、前記揺動連結具51は、前記装具側フレーム取付孔内において互いに対して分離可能螺合される雌ネジ部材52及び雄ネジ部材55を有している。

0047

前記雌ネジ部材52は、ユーザー幅方向一方側から前記装具側フレーム取付孔に挿入される筒部53と、前記筒部53のユーザー幅方向一方側から前記装具側フレーム取付孔より径方向外方へ延在されるフランジ部54とを有しており、前記筒部53には自由端側に開くネジ穴が形成されている。

0048

一方、前記雄ネジ部材55は、ユーザー幅方向他方側から前記ネジ穴に螺入される雄ネジが形成された筒部56と、前記筒部56のユーザー幅方向他方側から前記装具側フレーム取付孔より径方向外方へ延在されたフランジ部57とを有している。

0049

図5図7に示すように、本実施の形態においては、前記雌ネジ部材52がユーザー幅方向内方から前記装具側取付孔に挿入されており、前記雄ネジ部材55がユーザー幅方向外方から前記雌ネジ部材52に螺合されている。

0050

なお、図6及び図7中の符号54aは、前記フランジ部53に設けられた径方向外方突起であり、前記内側連結片21bに形成された凹部22(図6参照)に係合することで、前記雌ねじ部材52が前記内側連結片21b(即ち、前記大腿フレーム20)に対して軸線回り相対回転不能に保持されるようになっている。

0051

本実施の形態においては、前記長下肢装具1は、図5図7に示すように、さらに、前記下腿フレーム40の前記大腿フレーム20に対する装具側枢支軸線X回りの回動を禁止する為のロック部材70を有している。

0052

前記ロック部材70は、前記大腿フレーム20及び前記下腿フレーム40を囲繞して両フレーム20、40を連結し、前記下腿フレーム40が前記大腿フレーム20に対して装具側枢支軸線X回りに相対回転することを防止するロック状態図5に示す状態)と、前記大腿フレーム20及び前記下腿フレーム40の連結を解除し、前記下腿フレーム40が前記大腿フレーム20に対して装具側枢支軸線X回りに相対回転することを許容する解除状態とを取り得るように構成されている。

0053

なお、本実施の形態においては、前記ロック部材70は、前記第1大腿フレーム20(1)及び前記第1下腿フレーム40(1)に作用するユーザー幅方向外側に位置する第1ロック部材70(1)と、前記第2大腿フレーム20(2)及び前記第2下腿フレーム40(2)に作用するユーザー幅方向内側に位置する第2ロック部材70(2)とを有している。

0054

また、本実施の形態においては、図6に示すように、前記下腿フレーム40の上端面45(前記大腿フレーム20に対向する端面)は装具側枢支軸線X回り一方側から他方側へ行くに従って装具側枢支軸線Xからの径方向距離が増大するような傾斜面とされており、前記大腿フレーム20の下端面25(前記下腿フレーム40に対向する端面)は前記下腿フレーム40の上端面45に対応した傾斜面とされている。

0055

斯かる構成により、前記下腿フレーム40は、前記大腿フレーム20に対して装具側枢支軸線X回り一方側(ユーザーの下腿が大腿に対して屈曲する方向)へのみ回動し、他方側(ユーザーの下腿が大腿に対して伸張する方向)へは回動しないようになっている。

0056

以下、本実施の形態に係る歩行動作補助装置における前記アクチュエータユニット100について説明する。

0057

図1図3に示すように、前記アクチュエータユニット100は、前記大腿側装具10に連結可能な上部フレーム120と、前記下腿側装具30に連結可能な下部フレーム140と、前記下部フレーム140が前記上部フレーム120に対しアクチュエータ側枢支軸線Y回り回動可能となるように両フレーム120、140を連結するアクチュエータ側回動連結部150(下記図8参照)と、前記下部フレーム140をアクチュエータ側枢支軸線Y回りに回動させる為の駆動力を発生する電動モータ等の駆動体110とを備えている。

0058

図2及び図3に示すように、前記上部フレーム120は、前記第1大腿フレーム20(1)(20)と対向する板状の上部フレーム本体121と、前記上部フレーム本体121の上下中間位置からユーザー幅方向外方へ延びる連結壁体122と、前記連結壁体122から下方へ延びる外側壁体123とを有している。

0059

なお、本実施の形態においては、前記上部フレーム本体121は、内側カバー本体210を介して前記第1大腿フレーム21(1)と対向している。

0060

即ち、前記アクチュエータユニット100は、図1図3に示すように、前記上部フレーム120、前記駆動体110及び前記下部フレーム140の一部を囲繞するカバー200を有している。

0061

前記カバー200は、前記上部フレーム本体121のユーザー幅方向内方側に固着される内側カバー本体210と、前記上部フレーム本体121を含む前記上部フレーム120、前記駆動体110及び前記下部フレーム140の一部を囲繞するように前記内側カバー本体210に着脱可能に連結される外側カバー本体220とを有している。

0062

斯かる構成において、前記上部フレーム本体121は前記内側カバー本体210を介して前記第1大腿フレーム20(1)に対向されている。

0063

前記外側壁体123は、前記上部フレーム本体121のうち前記連結壁体122より下方へ延びる下方延在部位121aとの間にユーザー幅方向に沿った収容空間を存しつつ、前記下方延在部位121aと対向している。

0064

図8に、前記アクチュエータ側回動連結部150近傍の部分拡大縦断面図を示す。
また、図9に、図8に対応した部分分解斜視図であって、一部の部材のみを断面表示した分解斜視図を示す。
なお、図8及び図9においては、前記外側カバー本体220の図示を省略している。

0065

前記アクチュエータ側回動連結部150は、前記下部フレーム140が前記上部フレーム120に対しアクチュエータ側枢支軸線Y回り回動可能となるように前記両フレーム120、140を連結する。

0066

前記アクチュエータ側回動連結部150は、前記下部フレーム140を支持した状態で、アクチュエータ側枢支軸線Yに沿うように前記上部フレーム120に支持された揺動軸151を有している。

0067

本実施の形態においては、図8及び図9に示すように、前記揺動軸151は、前記収容空間をユーザー幅方向に横断してアクチュエータ側枢支軸線を画するように、ユーザー幅方向内端部が前記下方延在部位121aに支持され且つユーザー幅方向外端部が前記外側壁体123に支持されており、ユーザー幅方向中間部において前記下部フレーム140を支持している。

0068

なお、本実施の形態においては、前記上部フレーム本体121は、前記下方延在部位121aのユーザー幅方向外方側に固着されたブロック体121bを有しており、前記揺動軸151は、ユーザー幅方向内端側が軸受部材152を介して前記ブロック体121bに、ユーザー幅方向外端側が軸受部材153を介して前記外側壁体123に、それぞれ、軸線回り回転自在に支持されている。

0069

前記駆動体110は、電動モータ等の駆動源111と、前記駆動源111によって発生された駆動力を前記下部フレーム140に伝達する伝動機構115とを有している。
前記駆動源111は前記上部フレーム120に支持されている。
本実施の形態においては、図2図8及び図9に示すように、前記駆動源111は、出力軸111aが下方へ延在された状態で前記上部フレーム120の連結壁体122に載置されている。

0070

本実施の形態においては、図8に示すように、前記伝動機構115は、前記出力軸111aに相対回転不能に支持された駆動側ベベルギヤ116と、前記下部フレーム140にアクチュエータ側枢支軸線Y回り相対回転不能に連結された状態で前記駆動側ベベルギヤ116に噛合された従動側ベベルギヤ117とを有している。

0071

本実施の形態においては、前記下部フレーム140は前記揺動軸151に相対回転不能に支持されており、前記アクチュエータユニット100には、前記揺動軸151の軸線回りの回転角度を検出するセンサ190が設けられている。
前記センサ190によって前記揺動軸151の軸線回りの回転角度を検出することにより、前記下部フレーム140の揺動角度を認識することができる。

0072

本実施の形態に係る前記アクチュエータユニット100は、上部、上下中間部及び下部の3箇所で前記長下肢装具1に着脱自在に装着される。

0073

詳しくは、前記アクチュエータユニット100は、図2図3図8及び図9に示すように、前記上部フレーム120を前記大腿側装具10に連結させる上部連結体250と、前記アクチュエータ側回動連結部150近傍を前記装具側回動連結部50近傍に連結させる中間連結体300と、前記下部フレーム140が前記上部フレーム120に対してアクチュエータ側枢支軸線Y回りに回動する動きを利用して前記下腿側装具30が前記大腿側装具10に対して装具側枢支軸線X回りに回動するように、前記下部フレーム140を前記下腿側装具30に連結させる下部連結体350とを有している。

0074

前記中間連結体300は、前記長下肢装具1及び前記アクチュエータユニット100の一方(以下、第1ユニットという)に設けられたボールスタッド310と、前記長下肢装具1及び前記アクチュエータユニット100の他方(以下、第2ユニットという)に設けられ、前記ボールスタッド310がボールジョイントされる収容凹部330とを有している。

0075

本実施の形態においては、図8及び図9に示すように、前記長下肢装具1が、前記ボールスタッド310が設けられる前記第1ユニットとされ、前記アクチュエータユニット100が、前記収容凹部330が設けられる第2ユニットとされている。

0076

前記ボールスタッド310は、前記第1ユニットにおける枢支軸線(本実施の形態においては装具側枢支軸線X)と同心上に立設され、前記第2ユニットに向けて延びる軸部311と、前記軸部311の先端部に設けられた球頭部313とを有している。

0077

前述の通り、本実施の形態においては、前記長下肢装具1が前記第1ユニットとされ且つ前記アクチュエータユニット100が前記第2ユニットとされており、従って、前記軸部311は、装具側枢支軸線Xと同軸上において前記アクチュエータユニット100に向けて延びるように、前記長下肢装具1に立設されている。

0078

本実施の形態においては、前記ボールスタッド310は、前記揺動連結具51を利用して、前記長下肢装具1に立設されている。

0079

詳しくは、図8に示すように、前記ボールスタッド310は、前記揺動連結具51における前記雌ネジ部材52及び前記雄ネジ部材55のうちユーザー幅方向外方側に位置する外方側ネジ部材(本実施の形態においては、前記雄ネジ部材55)に代えて、前記雌ネジ部材52及び前記雄ネジ部材55のうちユーザー幅方向内方側に位置する内方側ネジ部材(本実施の形態においては、前記雌ネジ部材52)にネジ連結されることで、前記長下肢装具1に立設されている。

0080

具体的には、図8に示すように、前記ボールスタッド310には軸線方向に貫通する軸線孔315が形成されており、前記ボールスタッド310は前記軸線孔315に挿通されるボルト等の締結部材317を介して前記内方側ネジ部材にネジ連結されている。

0081

詳しくは、前記軸線孔315は、軸線方向に関し前記球頭部313が位置する側に開口する大径孔315aと、軸線方向に関し前記球頭部313とは反対側に開口する小径孔315bと、前記大径孔315a及び前記小径孔315bをつなぐ段部315cとを有している。

0082

前記締結部材317は、前記大径孔315aに係入される頭部317aと、前記頭部317aから径方向延在部317cを介して縮径され、前記小径孔315bを貫通して外方へ延びる軸部317bとを有している。

0083

前記径方向延在部317cは前記段部315cと当接可能とされており、前記軸部317bのうち、前記径方向延在部317cが前記段部315cに当接した状態で外方に延在された部位には前記内方側ネジ部材に螺合するネジ構造が形成されている。

0084

斯かる構成によれば、前記ボールスタッド310を、既存の長下肢装具1に対して、装具側枢支軸線Xと同軸上に容易に立設させることができる。

0085

本実施の形態に係る前記アクチュエータユニット100は、前記ボールスタッド310が前記収容凹部330から意に反して抜け出ることを防止する為に、下記構成を有している。

0086

詳しくは、図9に示すように、前記球頭部313は、最大直径を有する大径部313aと、前記大径部313aから先端側へ行くに従って小径とされる先端側球面部313bと、前記大径部313aから基端側へ行くに従って小径とされる基端側球面部313cとを有している。

0087

前記収容凹部330には、前記球頭部313が前記収容凹部330に収容された状態において前記球頭部313のうち前記基端側球面部313cと対向する部位に環状係合溝が設けられており、前記環状係合溝に抜け止め部材340が係入されている。

0088

前記抜け止め部材340は、前記球頭部313が軸線方向に移動しようとする動きによって当該抜け止め部材340に当該抜け止め部材を径方向外方へ拡径させる力が作用するような形状とされ、前記球頭部313の軸線方向移動に基づく前記力が所定値以下の場合には前記球頭部313の最大直径部313aの通過を防止し、且つ、前記力が所定値を越えると前記球頭部313によって径方向外方へ弾性変形させられて前記球頭部313の最大直径部313aの通過を許容するように前記環状係合溝に係入されている。

0089

前記抜け止め部材340は、例えば、断面円形長尺体螺旋状に旋回された状態で前記環状係合溝に係入されて円環状に保持されることによって形成され、これにより、前記環状係合溝に係入された状態で径方向外方へ弾性変形可能とされる。

0090

斯かる構成を備えた前記中間連結体300によれば、前記ボールスタッド310が前記収容凹部330に収容されるように前記アクチュエータユニット100を前記長下肢装具1に対してユーザー幅方向内方側へ移動させることにより、装具側枢支軸線X及びアクチュエータ側枢支軸線Yを厳格に一致させること無く、前記アクチュエータユニット100の前記アクチュエータ側回動連結部150近傍を前記長下肢装具1の前記装具側回動連結部50近傍に連結させた状態を維持でき、且つ、前記アクチュエータユニット100を前記長下肢装具1からユーザー幅方向外方側へ移動させることにより(抜け止め構成が備えられている場合には、前記所定値を超える力で前記アクチュエータユニット100をユーザー幅方向外方へ移動させることにより)、前記アクチュエータ側回動連結部150近傍及び前記装具側回動連結部50近傍の連結状態を解除させることができる。

0091

図10に、前記上部連結体250近傍をユーザー幅方向内方側から視た斜視図を示す。
なお、図10においては、理解容易化の為に、前記大腿装着体11の図示を省略している。

0092

図10に示すように、前記上部連結体250は、ユーザー幅方向内方側へ延びるように前記上部フレーム120に(本実施の形態においては前記内側カバー本体210を貫通した状態で)設けられた上部回動軸251と、前記上部回動軸251に軸線251a回り回動可能に支持された上部締結部材260とを備えている。

0093

図11に、図10に示す状態において前記上部締結部材260の一部を切り取った部分断面斜視図を示す。
図11に示すように、前記上部締結部材260は、前記上部回動軸251に支持された軸受部261と、前記軸受部261から径方向外方へ延在されたカム部263とを有している。

0094

前記カム部263は、外周面と前記上部回動軸251の軸線251aとの間の径方向距離が前記上部回動軸251の軸線251a回り第1側A1へ行くに従って長くなるように構成されている。

0095

図11に示すように、前記上部連結体250は、さらに、前記上部回動軸251との間に前記大腿フレーム20が介在され得る距離だけ前記上部回動軸251からユーザー前後方向に離間された位置で前記上部フレーム20に(本実施の形態においては前記内側カバー本体210を貫通した状態で)支持された上部受け止め部材270を備えている。

0096

本実施の形態においては、前記上部連結体250は、ユーザー幅方向内方側へ延びるように前記上部フレーム120に(本実施の形態においては前記内側カバー本体210を貫通した状態で)設けられた上部受け止め軸275を備えており、前記上部受け止め軸275に支持された弾性ローラ271が前記上部受け止め部材270として作用している。

0097

図12は、図11に対応した部分断面斜視図であって、前記上部締結部材260が前記上部回動軸251回り所定の解放位置に位置されている状態を示している。

0098

図12に示すように、前記上部締結部材260が前記上部回動軸251回り解放位置に位置された状態においては、前記上部フレーム120及び前記大腿フレーム20をユーザー幅方向に関し互いに対して近接する方向へ相対移動させることにより前記上部締結部材260及び前記上部受け止め部材270の間のスペース内に前記大腿フレーム20を位置させることができ且つ前記大腿フレーム20が前記スペース内に位置されている状態において前記上部フレーム120及び前記大腿フレーム20をユーザー幅方向に関し互いに対して離間する方向へ相対移動させることにより前記スペースから前記大腿フレーム20を退出させることができるようになっている。

0099

さらに、図11に示すように、前記スペース内に前記大腿フレーム20が位置されている状態において前記上部締結部材260が前記上部回動軸251回り解放位置から軸線回り第1側A1とは反対側の第2側A2へ回動操作されると、前記カム部263が前記上部受け止め部材270と共働して前記大腿フレーム20をユーザー前後方向に関し狭持し、これにより、前記上部フレーム120が前記大腿フレーム20に連結された状態が現出されるようになっている。

0100

図10図12に示すように、本実施の形態においては、前記上部締結部材260は、前記カム部263とは周方向に関し異なる位置で前記軸受部261から径方向外方へ延びる操作アーム265を有している。

0101

前記操作アーム265は、自由端と前記上部回動軸251の軸線251aとの間の径方向長さが、前記カム部263の径方向最外端と前記上部回動軸251の軸線251aとの間の径方向長さよりも大となるように、構成されている。

0102

斯かる構成により、前記操作アーム265を介して前記上部締結部材260を前記上部回動軸251回りに容易に回動させることを可能としつつ、前記大腿フレーム20及び前記上部フレーム120が意に反して相対移動した場合に、前記カム部263を介して前記上部締結部材260が前記上部回動軸251回りに回動されて前記上部フレーム120及び前記大腿フレーム20の連結状態が解除されることを有効に防止することができる。

0103

また、図10図12に示すように、本実施の形態においては、前記上部締結部材260は、前記カム部263よりユーザー幅方向内方側において前記軸受部261から径方向外方へ延びる係合アーム267を有している。
なお、図11及び図12においては、前記係合アーム267を想像線二点鎖線)で示している。

0104

前記係合アーム267は、前記上部締結部材260及び前記上部受け止め部材270の間のスペース内に位置されている状態の前記大腿フレーム20より、ユーザー幅方向内方側に位置するように、前記上部締結部材260に備えられている。

0105

前記係合アーム267には、前記上部締結部材260が前記上部回動軸251回り解放位置から軸線回り第2側A2へ回動操作されて前記カム部263が前記上部受け止め部材270と共働して前記大腿フレーム20をユーザー前後方向に関し狭持する際に、前記上部受け止め軸275のうち前記上部受け止め部材270よりユーザー幅方向内方側へ延在した部位に係合する係合溝267aが設けられており、前記係合溝267aに前記上部受け止め軸275の内方延在部位が係入されることによって、前記上部フレーム120及び前記大腿フレーム20の意に反したユーザー幅方向への相対移動が防止されるようになっている。

0106

なお、図11及び図12における符号280は、前記大腿フレーム20を前記上部締結部材260及び前記上部受け止め部材270の間のスペース内に位置させた状態で、前記上部締結部材260を狭持位置に位置させた際において、前記大腿フレーム20及び前記上部フレーム120(本実施の形態においては前記内側ケース本体210)の間のユーザー幅方向に関する隙間を埋める為のスペーサであり、好ましくは、ゴム体とされる。

0107

次に、前記下部連結体350について説明する。
図13に、前記下部連結体350近傍をユーザー幅方向内方側から視た斜視図を示す。
なお、図13においては、理解容易化の為に、前記下腿装着体30の図示を省略している。

0108

図13に示すように、前記下部連結体350は、ユーザー幅方向内方側へ延びるように前記下部フレーム40に設けられた下部回動軸351と、前記下部回動軸351に軸線351a回り回動可能に支持された下部締結部材360とを備えている。

0109

図14に、図13に示す状態において前記下部締結部材360の一部を切り取った部分断面斜視図を示す。
図14に示すように、前記下部締結部材360は、前記下部回動軸351に支持された軸受部361と、前記軸受部361から径方向外方へ延在されたカム部363とを有している。

0110

前記カム部363は、外周面と前記下部回動軸351の軸線351aとの間の径方向距離が前記下部回動軸351の軸線351a回り第1側B1へ行くに従って長くなるように構成されている。

0111

図14に示すように、前記下部連結体350は、さらに、前記下部回動軸351との間に前記下腿フレーム40が介在され得る距離だけ前記下部回動軸351からユーザー前後方向に離間された位置で前記下部フレーム40に支持された下部受け止め部材370を備えている。

0112

本実施の形態においては、前記下部連結体350は、ユーザー幅方向内方側へ延びるように前記下部フレーム40に設けられた下部受け止め軸375を備えており、前記下部受け止め軸375に支持された弾性ローラ371が前記下部止め部材370として作用している。

0113

図15は、図14に対応した部分断面斜視図であって、前記下部締結部材360が前記下部回動軸351回り所定の解放位置に位置されている状態を示している。

0114

図15に示すように、前記下部締結部材360が前記下部回動軸351回り解放位置に位置された状態においては、前記下部フレーム140及び前記下腿フレーム40をユーザー幅方向に関し互いに対して近接する方向へ相対移動させることにより前記下部締結部材360及び前記下部受け止め部材370の間のスペース内に前記下腿フレーム40を位置させることができ且つ前記下腿フレーム40が前記スペース内に位置されている状態において前記下部フレーム140及び前記下腿フレーム40をユーザー幅方向に関し互いに対して離間する方向へ相対移動させることにより前記スペースから前記下腿フレーム40を退出させることができるようになっている。

0115

さらに、図14に示すように、前記スペース内に前記下腿フレーム40が位置されている状態において前記下部締結部材360が前記下部回動軸351回り解放位置から軸線回り第1側B1とは反対側の第2側B2へ回動操作されると、前記カム部363が前記下部受け止め部材370と共働して前記下腿フレーム40をユーザー前後方向に関し狭持し、これにより、前記下部フレーム140が前記下腿フレーム40に連結された状態が現出されるようになっている。

0116

図13図15に示すように、本実施の形態においては、前記下部締結部材360は、前記カム部363とは周方向に関し異なる位置で前記軸受部361から径方向外方へ延びる操作アーム365を有している。

0117

前記操作アーム365は、自由端と前記下部回動軸351の軸線351aとの間の径方向長さが、前記カム部363の径方向最外端と前記下部回動軸351の軸線351aとの間の径方向長さよりも大となるように、構成されている。

0118

斯かる構成により、前記操作アーム365を介して前記下部締結部材360を前記下部回動軸361回りに容易に回動させることを可能としつつ、前記下腿フレーム40及び前記下部フレーム140が意に反して相対移動した場合に、前記カム部363を介して前記下部締結部材360が前記下部回動軸351回りに回動されて前記下部フレーム140及び前記下腿フレーム40の連結状態が解除されることを有効に防止することができる。

0119

また、図13図15に示すように、本実施の形態においては、前記下部締結部材360は、前記カム部363よりユーザー幅方向内方側において前記軸受部361から径方向外方へ延びる係合アーム367を有している。
なお、図14及び図15においては、前記係合アーム367を想像線(二点鎖線)で示している。

0120

前記係合アーム367は、前記下部締結部材360及び前記下部受け止め部材370の間のスペース内に位置されている状態の前記下腿フレーム40より、ユーザー幅方向内方側に位置するように、前記下部締結部材360に備えられている。

0121

前記係合アーム367には、前記下部締結部材360が前記下部回動軸351回り解放位置から軸線回り第2側B2へ回動操作されて前記カム部363が前記下部受け止め部材370と共働して前記下腿フレーム40をユーザー前後方向に関し狭持する際に、前記下部受け止め軸375のうち前記下部受け止め部材370よりユーザー幅方向内方側へ延在した部位に係合する係合溝367aが設けられており、前記係合溝367aに前記下部受け止め軸375の内方延在部位が係入されることによって、前記下部フレーム140及び前記下腿フレーム40の意に反したユーザー幅方向への相対移動が防止されるようになっている。

0122

なお、前記下部連結体350にも、前記下腿フレーム40を前記下部締結部材360及び前記下部受け止め部材370の間のスペース内に位置させた状態で、前記下部締結部材360を狭持位置に位置させた際において、前記下腿フレーム40及び前記下部フレーム140の間のユーザー幅方向に関する隙間を埋める為のスペーサ380(図3参照)が設けられる。

0123

さらに、本実施の形態に係るアクチュエータユニット100は、前記長下肢装具1に装着した状態において前記下部連結体350のユーザー幅方向位置を調整可能とされており、これにより、種々の形状・寸法の長下肢装具に有効に装着可能とされている。

0124

即ち、図8図9及び図13図15等に示すように、前記下部フレーム140は、前記アクチュエータ側回動連結部150を介して前記上部フレーム120にアクチュエータ側枢支軸線Y回り回動可能に連結される第1下部フレーム141と、前記下部回動軸351及び前記下部受け止め部材370を直接又は間接的に支持する第2下部フレーム142とを備えており、前記第2下部フレーム142は、ユーザー前後方向に沿った揺動軸145回り回動可能に前記第1下部フレーム141に連結されている。

0125

斯かる構成を備えることにより、前記アクチュエータユニット100の装着姿勢を変更することができ、ユーザーの体格に応じてオーダーメイドされる種々の形状の長下肢装具1に適切な状態で前記アクチュエータユニット100を取り付けることが可能となる。

0126

即ち、前記長下肢装具1は、ユーザーの体格に合わせてオーダーメイドされるものであり、前記下腿フレーム40に対する前記大腿フレーム20のユーザー幅方向W(図4参照)に関する傾斜角度及び/又は曲り形状は、長下肢装具1毎に相違する。

0127

この点に関し、前記下部回動軸351及び前記下部受け止め部材370を直接又は間接的に支持する前記第2下部フレーム142を、前記アクチュエータ側回動連結部150を介して前記上部フレーム120にアクチュエータ側枢支軸線Y回り回動可能に連結される前記第1下部フレーム141に対し、ユーザー前後方向に沿った揺動軸145回り回動可能に連結する構成を採用することにより、前記下腿フレーム40に対する前記大腿フレーム20のユーザー幅方向Wに関する傾斜角度及び/又は曲り形状が異なる種々の長下肢装具1に対して、前記アクチュエータユニット100を有効に装着させることができる。

0128

ここで、前記アクチュエータユニット100の制御構造について説明する。
前記アクチュエータユニット100は、大腿位相角に基づいて歩行周期中の歩行状態を認識し、当該歩行状態に適した歩行補助力が付与されるように前記駆動体110の作動制御を行う。

0129

前述の通り、前記アクチュエータユニット100は下腿に対して歩行補助力を付与する。
即ち、前記アクチュエータユニット100は、制御対象部位である下腿では無く、下腿とは異なる部位である大腿の動きを検出し、この大腿の動きに基づいて制御対象部位である下腿に対して歩行補助力を付与するように構成されている。

0130

図16に、前記アクチュエータユニット100の制御ブロック図を示す。
具体的には、前記アクチュエータユニット100は、ユーザーの大腿の前後揺動角度である股関節角度に関連する角度関連信号を検出可能な大腿姿勢検出手段510と、前記角度関連信号に基づいて大腿位相角を算出する大腿位相角算出手段550と、前記大腿位相角を歩行周期中の歩行状態(歩行動作タイミング)に変換する歩行動作タイミング算出手段560と、前記歩行動作タイミングにおいて出力すべきトルク値を算出する補助トルク算出手段570と、前記駆動体110の作動制御を司る駆動体制御手段580とを備えている。

0131

図1に示すように、前記アクチュエータユニットはアクチュエータ側制御装置500を備えている。
図16に示すように、本実施の形態においては、前記アクチュエータ側制御装置500が、前記大腿位相角算出手段550、前記歩行動作タイミング算出手段560、前記補助トルク算出手段570及び前記駆動体制御手段580として作用する。

0132

詳しくは、図16に示すように、前記アクチュエータ側制御装置500は、前記大腿姿勢検出手段510や人為操作部材等から入力される信号に基づいて演算処理を実行する制御演算手段を含むアクチュエータ側制御部501と、制御プログラムや制御データ等を記憶するROM,設定値等を電源を切っても失われない状態で保存し且つ前記設定値等が書き換え可能とされた不揮発性記憶手段及び前記演算部による演算中に生成されるデータを一時的に保持するRAM等を含むアクチュエータ側記憶部502と、前記端末装置600との間でブルートゥース(Bluetooth:登録商標通信等の無線通信を行うアクチュエータ側無線通信部503とを有している。

0133

前記大腿姿勢検出手段510は、一歩行周期中において、予め定められた所定サンプリングタイミング毎に前記角度関連信号を検出する。

0134

前記大腿姿勢検出手段510は、大腿の前後揺動角度(股関節角度)を直接又は間接的に検出し得る限り、ジャイロセンサ加速度センサロータリーエンコーダ等の種々の形態を有し得る。

0135

例えば、前記大腿姿勢検出手段510が加速度センサのみを有するように構成することも可能であり、この場合には、股関節角度を算出することなく、前記加速度センサの加速度(もしくは位置)と速度から歩行中の大腿位相角を算出することができる。

0136

なお、本実施の形態においては、前記大腿姿勢検出手段510は、大腿の前後揺動角速度を検出可能な3軸角速度センサ(ジャイロセンサ)511を有するものとされており、前記大腿位相角算出手段550が、前記3軸角速度センサ511によって検出される大腿の角速度を積分することで、大腿の前後揺動角度である股関節角度を算出するように構成されている。

0137

なお、本実施の形態に係る歩行動作補助装置においては、図16に示すように、前記アクチュエータユニット100には3軸加速度センサ515が備えられており、前記大腿位相角算出手段550は、静止時に前記3軸加速度センサ515によって検出される鉛直軸を基準とした股関節角度(大腿の前後揺動角度)を算出するように構成されている。

0138

これに代えて、前記3軸加速度センサ515を有さないように構成することも可能である。
この場合には、前記大腿位相角算出手段550によって算出される股関節角度(大腿の前後揺動角度)は、前記歩行動作補助装置1の主電源オンされた時点を基準とした大腿前後揺動角度となる。

0139

従って、この場合には、前記大腿位相角算出手段550は、ハイパスフィルターを用いて股関節角度(大腿の前後揺動角度)の基準が、その大腿前後揺動角度の中央値となるように補正することができる。

0140

若しくは、前記大腿位相角算出手段550は、ハイパスフィルターを用いる代わりに、算出した股関節角度(大腿の前後揺動角度)の正方最大値と負方向最大値との偏差を検出し、前記偏差に基づき股関節角度(大腿の前後揺動角度)の基準が、その大腿前後揺動角度の中央値となるように補正することができる。

0141

ロータリーエンコーダによって体軸に対する大腿の前後揺動角度を検出し、この検出値を股関節角度として用いることも可能であるが、本実施の形態においては、前記3軸角速度センサ511によって検出される角速度に基づいて股関節角度を算出することにより、前記歩行動作補助装置の設計自由度を向上させている。

0142

即ち、ロータリーエンコーダによって股関節角度(体軸に対する大腿前後揺動角度)を検出する場合には、胴体に固定された胴体側検出子と、大腿と一体的に揺動するように大腿に固定された大腿側検出子との相対移動角度を検出する必要があり、従って、前記固体側検出子及び前記大腿側検出子がそれぞれ胴体及び大腿に対して位置ズレしないように、前記両検出子を装着する必要がある。

0143

これに対し、前記3軸角速度センサ511によって検出される角速度に基づいて股関節角度を算出する方法によれば、前述のような制限を受けることが無く、前記歩行動作補助装置の設計自由度を向上させることができる。

0144

前述の通り、本実施の形態に係る歩行動作補助装置における前記アクチュエータユニット100においては、前記大腿姿勢検出手段510は、前記3軸角速度センサ511に加えて、3軸加速度センサ515を有している。

0145

この場合、前記大腿位相角算出手段550は、前記3軸角速度センサ511からの角速度データに基づき算出される第1オイラー角高周波成分と前記3軸加速度センサ515からの加速度データに基づき算出される第2オイラー角の低周波成分とを合算して合算オイラー角を算出し、前記合算オイラー角から算出される股関節角度と前記股関節角度から算出される股関節角速度とに基づいて大腿位相角を算出するように構成される。

0146

詳しくは、図16に示すように、前記大腿位相角算出手段550は、サンプリングタイミング毎に前記3軸角速度センサ511からセンサ座標軸を基準とした角速度データを入力し、前記角速度データを所定の変換式を用いてセンサ座標軸とグローバル座標軸(鉛直方向を基準とする空間座標軸)との相関を示す角速度データ(オイラー角速度)に変換する。
そして、前記大腿位相角算出手段550は、前記角速度データ(オイラー角速度)を積分することで前記第1オイラー角を算出する。

0147

好ましくは、前記大腿位相角算出手段550は、静止時に前記3軸角速度センサ511から入力される角速度データを用いて、所定サンプリングタイミング毎に前記3軸角速度センサ511から入力されるセンサ座標軸を基準とした角速度データのドリフト除去を行うことができる。

0148

また、前記大腿位相角算出手段550は、サンプリングタイミング毎に前記3軸加速度センサ515からセンサ軸を基準とした加速度データをローパスフィルタ520を介して入力し、静止時に入力される加速度データと重力加速度とに基づき、前記ローパスフィルタ520を介して入力された前記加速度データから、センサ座標軸とグローバル座標軸(鉛直方向を基準とする空間座標軸)との相関を示す前記第2オイラー角を算出する。

0149

そして、前記大腿位相角算出手段550は、ハイパスフィルター530を介して得られる前記第1オイラー角の高周波成分とローパスフィルタ535を介して得られる前記第2オイラー角の低周波成分とを合算して得られる前記合算オイラー角及び大腿の向きを示す単位ベクトルから、股関節角度θを算出する。

0150

好ましくは、前記大腿位相角算出手段550は、前記加速度センサ515からの加速度データに基づきヒールコンタクトを検出し、ヒールコンタクト検出時には前記3軸角速度センサ511からの角速度データから算出される補正オイラー角を前記合算オイラー角に加えることで、ドリフト除去を図ることができる。

0151

大腿位相角φは下記アルゴリズムによって算出される。
前記大腿位相角算出手段550は、サンプリングタイミング毎に、股関節角度θを算出すると共に、これを微分して股関節角速度ωを算出する。

0152

例えば、前記大腿位相角算出手段550は、歩行周期基準タイミングから第k番目のサンプリングタイミングSk(kは1以上の整数)での股関節角度θkを算出すると、これを微分して当該サンプリングタイミングSkでの股関節角速度ωkを算出する。

0153

そして、前記大腿位相角算出手段550は、前記サンプリングタイミングSkでの股関節角度θk及び股関節角速度ωkに基づき、前記サンプリングタイミングSkでの大腿位相角φk(=−Arctan(ωk/θk))を算出する。

0154

前記アクチュエータユニット100においては、前記大腿位相角算出手段550は、角度関連信号に基づいて股関節角度θ及び股関節角速度ωを算出すると、この股関節角度θ及び股関節角速度ωによって画される大腿動作状態を位相角平面上にプロットしてトラジェクトリ線図を作成するように構成されている。

0155

図17に、股関節角度θ及び股関節角速度ωによって画される大腿動作状態(歩行状態)を一歩行周期に亘ってプロットすることによって得られるトラジェクトリ線図を示す。
図17に示すように、股関節角度θ及び股関節角速度ωによって定まる大腿位相角φは、一歩行周期において0〜2πの間で変化する。

0156

詳しくは、大腿が鉛直軸より前方及び後方に位置されている状態の股関節角度をそれぞれ「正」及び「負」とし、大腿が前方及び後方へ向けて揺動されている状態の股関節角速度をそれぞれ「正」及び「負」とする。

0157

この条件で、股関節角度が「正」の方向に最大で且つ股関節角速度が「ゼロ」の状態(図17の点P0)の位相角を0とすると、図17歩行領域A1(股関節角度θが「正」の方向に最大で且つ股関節角速度ωが「ゼロ」の状態から股関節角度θが「ゼロ」で且つ股関節角速度ωが「負」の方向に最大となる状態までの歩行領域)は位相角0〜π/2に相当する。

0158

また、図17中の歩行領域A2(股関節角度θが「ゼロ」で且つ股関節角速度が「負」の方向に最大の状態から股関節角度が「負」の方向に最大で且つ股関節角速度が「ゼロ」となる状態までの歩行領域)は位相角π/2〜πに相当する。

0159

さらに、図17中の歩行領域A3(股関節角度θが「負」の方向に最大で且つ股関節角速度ωが「ゼロ」の状態から股関節角度θが「ゼロ」で且つ股関節角速度ωが「正」の方向に最大となる状態までの歩行領域)は位相角π〜3π/2に相当する。

0160

また、図17中の歩行領域A4(股関節角度θが「ゼロ」で且つ股関節角速度が「正」の方向に最大の状態から股関節角度が「正」の方向に最大で且つ股関節角速度が「ゼロ」となる状態までの歩行領域)は位相角3π/2〜2πに相当する。

0161

一歩行周期当たりに複数のサンプリングタイミングが含まれるように前記大腿姿勢検出手段510のサンプリングタイミングが定められており、前記大腿位相角算出手段550は、サンプリングタイミング毎に大腿位相角φを算出する。

0162

本実施の形態においては、前記大腿位相角算出手段550は、股関節角度θk及び股関節角速度ωkによって画されるトラジェクトリ線図上のプロット点Pkのベクトル長(トラジェクトリ線図の原点(即ち、股関節角度θ及び股関節角速度ωがゼロの点)とプロット点Pkとの間の距離)が所定の閾値を越えているか否かを判断し、前記ベクトル長が所定の閾値を越えていると、股関節角度θk及び股関節角速度ωkに基づく大腿位相角φkを算出して、大腿位相角φkを前記歩行動作タイミング算出手段560に送信する。

0163

これに対し、前記ベクトル長が所定の閾値以下の場合には、前記大腿位相角算出手段550は、アクチュエータ作動禁止信号を出力する。
斯かる構成を備えることにより、歩行動作が開始されていないにも拘わらず、前記アクチュエータユニット100が作動することを有効に防止することができる。

0164

即ち、前記アクチュエータユニット100を装着したユーザーが歩行動作を開始する前に、意に反して微少な範囲で姿勢変動を起こす場合がある。特に、ユーザーが片麻痺等を有する場合には、そのような事態が生じ易い。

0165

前記大腿位相角算出手段550が前記構成を備えていれば、このような微少な姿勢変動はベクトル長の短いベクトルとして検出される。
従って、股関節角度θk及び股関節角速度ωkによって画されるベクトルVk(図17参照)のベクトル長が所定の閾値を越えている場合にのみ、歩行動作が行われていると判断することにより、歩行動作が開始されていないにも拘わらず、意に反して前記アクチュエータユニット100が作動することを有効に防止することができる。

0166

前記歩行動作タイミング算出手段560は、大腿位相角φと歩行周期中の歩行動作タイミングとの関係を規定した位相パターン関数を有しており、前記大腿位相角算出手段550から送られてくる一のサンプリングタイミングでの大腿位相角φを前記位相パターン関数に適用して前記一のサンプリングタイミングが歩行周期中のどの歩行動作タイミングにあたるか(一歩行周期を100%とした場合に、大腿位相角φのサンプリングタイミングがどのタイミングに相当するか)を算出する。

0167

さらに、前記歩行動作タイミング算出手段560は、歩行周期が完了する毎に、当該完了した歩行周期における大腿位相角φと前記大腿位相角φに対応した歩行動作タイミングとが関連付けられた最新位相角データと、その時点で記憶している過去位相角データとを含む有効位相角データに対して最小二乗法によって最新の位相パターン関数を算出し、算出した最新の位相パターン関数を上書き保存する。

0168

詳しくは、図18に示すように、前記歩行動作タイミング算出手段560には、初期状態において、前記位相パターン関数として、初期位相パターン関数φ(x)(C0)が保存されている。
この初期位相パターン関数φ(x)(C0)はユーザー毎に作成され、予め前記歩行動作タイミング算出手段560に記憶されている。

0169

例えば、第1回目の歩行周期C1中において、前記大腿位相角算出手段550が一のサンプリングタイミングSkでの大腿位相角としてφkを算出し、前記歩行動作タイミング算出手段560に送信したとする。

0170

この時点では第1回目の歩行周期C1が完了していないから、前記歩行動作タイミング算出手段560は、前記位相パターン関数として、前記初期位相パターン関数φ(x)(C0)を有している。

0171

従って、前記歩行動作タイミング算出手段560は、図18に示すように、前記大腿位相角算出手段550から送られてきた大腿位相角φkを前記初期位相パターン関数φ(x)(C0)に適用して、前記一のサンプリングタイミングSkに対応した保存周期歩行動作タイミングtkを算出し、前記補助トルク算出手段570に送信する。

0172

前記歩行動作タイミング算出手段560は、斯かる処理を第1回目の歩行周期C1が完了するまで繰り返す。
なお、一歩行周期の完了は、例えば、股関節角度θ及び股関節角速度ωによって画される大腿位相角φが予め設定されている歩行周期基準角に戻ったか否かによって判断することができる。

0173

前記歩行動作タイミング算出手段560は、第1回目の歩行周期C1が完了すると、当該完了した第1回目の歩行周期C1中において前記大腿位相角算出手段550から受信した大腿位相角と前記大腿位相角に対応した歩行動作タイミングとが関連付けられた状態の最新位相角データを、その時点で記憶している過去位相角データ(この例においては、初期位相パターン関数φ(x)(C0)によって生成される移送角データ)に加えて、その時点で有効な有効位相角データを生成し、前記有効位相角データに対して最小二乗法を用いて、最新位相角パターン関数(この例においては、第1歩行周期完了時位相パターン関数φ(x)(C1))を算出し、前記最新位相角パターン関数を上書き保存する。

0174

具体的には、前記歩行動作タイミング算出手段560は、第1歩行周期C1が完了すると、その時点で有効な前記有効位相角データに対し最小二乗法によって、
φ(x)(C1)=a0(1)+a1(1)x+a2(1)x2+・・・+am(1)xm
係数パラメータを算出し、前記φ(x)(C1)を大腿位相角の位相パターン関数として保存する。上式において、mは正の整数である。

0175

そして、前記歩行動作タイミング算出手段560は、第2歩行周期C2中においては、その時点で記憶している第1歩行周期完了時位相パターン関数φ(x)(C1)を用いて、保存周期歩行動作タイミングtkを算出する。

0176

第2歩行周期C2が完了すると、前記歩行動作タイミング算出手段560は、その時点で有効な前記有効位相角データに対し最小二乗法によって、
φ(x)(C2)=a0(2)+a1(2)x+a2(2)x2+・・・+am(2)xm
の係数パラメータを算出し、前記φ(x)(C2)を大腿位相角の位相パターン関数として上書き保存する。

0177

そして、前記歩行動作タイミング算出手段560は、第3歩行周期C3中においては、その時点で記憶している第2歩行周期完了時位相パターン関数φ(x)(C2)を用いて、保存周期歩行動作タイミングを算出する。

0178

前記歩行動作タイミング算出手段560は斯かる処理を繰り返す。
なお、前記有効位相角データは、その時点で完了している全ての歩行周期における位相角データを含むものとすることも可能であるし、これに代えて、前記歩行動作タイミング算出手段560における記憶容量に応じて、直近所定回数(例えば、100回)の歩行周期における位相角データだけに制限することも可能である。

0179

本実施の形態においては、前記歩行動作タイミング算出手段560は下記構成を備えることによって、異常な位相角データが位相角パターン関数の算出時の有効位相角データに含まれることを防止している。

0180

即ち、前記歩行動作タイミング算出手段560は、前記大腿位相角算出手段550から受け取った一のサンプリングタイミングSkでの大腿位相角φkに基づき算出される現在周期歩行動作タイミングTkと、前記大腿位相角φkをその時点で記憶している前記位相パターン関数φ(x)に適用して算出される保存周期歩行動作タイミングtkとの差異ΔTを算出する。

0181

ここで、前記現在周期歩行動作タイミングTkは、
Tk=(φk/2π)×100(%)
によって算出される。

0182

前記差異ΔTの絶対値が所定閾値以下の場合には、前記歩行動作タイミング算出手段560は、歩行周期完了時において新たな位相パターン関数φ(x)を算出する際に用いる有効位相角データとして、前記現在周期歩行動作タイミングTkを記憶する。

0183

即ち、前記差異ΔTの絶対値が所定閾値以下の場合には、前記歩行動作タイミング算出手段560は、一の歩行周期完了時に最新位相パターン関数を算出する際に、当該一の歩行周期において前記大腿位相角算出手段550から受信した大腿位相角φに関連付ける歩行動作タイミングとして、前記現在周期歩行動作タイミングTkを記憶する。

0184

これに対し、前記差異ΔTの絶対値が所定閾値を越える場合には、前記歩行動作タイミング算出手段560は、歩行周期完了時において最新位相パターン関数を算出する際に用いる有効位相角データとして、前記保存周期歩行動作タイミングtkを記憶する。

0185

即ち、前記差異ΔTの絶対値が所定閾値を越える場合には、前記歩行動作タイミング算出手段560は、一の歩行周期完了時に最新位相パターン関数を算出する際に、当該一の歩行周期において前記大腿位相角算出手段550から受信した大腿位相角φに関連付ける歩行動作タイミングとして、前記保存周期歩行動作タイミングtkを記憶する。

0186

斯かる構成を備えることにより、何らかの理由によって異常値となった現在周期歩行動作タイミングTkが位相パターン関数算出時の対象データ(有効位相角データ)に含まれることを有効に防止することができる。

0187

前記補助トルク算出手段570は、前記アクチュエータ側制御装置500に保存されている、歩行周期中の歩行動作タイミングと出力すべきトルク値との関係を規定した出力パターン保存データに、前記歩行動作タイミング算出手段560から送られてくる歩行動作タイミングtkを適用して、サンプリングタイミングSkにおいて出力すべきトルク値を算出する。

0188

なお、前記アクチュエータ側制御装置500は、前記端末装置600から送られてくる出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして記憶する。
この点については後述する。

0189

前記駆動体制御手段580は、前記補助トルク算出手段570によって算出されたトルク値の補助力を出力するように、前記駆動体の作動制御を実行する。

0190

このように、前記アクチュエータユニット100は、大腿位相角φに基づいて歩行周期中の歩行状態(歩行動作タイミング)を算出し、前記歩行状態に応じた補助力を出力するように構成されている。
従って、歩行周期中の歩行状態に適した補助力を出力することができる。

0191

また、前記アクチュエータユニット100は、一のサンプリングタイミングでの大腿位相角φをその時点で記憶されている位相パターン関数に適用して、当該一のサンプリングタイミングの歩行状態(歩行動作タイミング)を算出するように構成されている。
従って、歩行周期中にイレギュラーな歩行動作が生じたとしても、修正された状態の補助力を出力することができる。

0192

また、前記アクチュエータユニット100においては、前記大腿位相角算出手段550は、股関節角度θ及び股関節角速度ωによって画されるトラジェクトリ線図上のプロット点のベクトル長が所定の閾値を越えている場合にのみ、股関節角度θ及び股関節角速度ωに基づく大腿位相角φを算出して、大腿位相角φを前記歩行動作タイミング算出手段に送信する一方で、前記ベクトル長が所定の閾値以下の場合には、アクチュエータ作動禁止信号を出力する。

0193

従って、前記アクチュエータユニット100を装着したユーザーが意に反して姿勢変動を起こした場合に、歩行動作を開始していないにも拘わらず、前記アクチュエータユニット100が歩行補助力を出力することを有効に防止することができる。

0194

さらに、前記アクチュエータユニット100は、前述の通り、大腿位相角φに基づき一の歩行周期中における歩行状態(歩行動作タイミング)を認識した上で、前記駆動体110によって下腿に対して歩行補助力を付与するように構成されている。
従って、脳卒中等によって片麻痺を有するユーザーに対しても的確な歩行補助力を供給することができる。

0195

即ち、電動モータ等の駆動体によって歩行補助力を付与するように構成された従来の歩行補助装置は、前記駆動体によって補助力が付与される制御対象部位自体の動きを検出し、その検出結果に基づき前記駆動体の作動制御を行うように構成されている。

0196

例えば、大腿に対して歩行補助力を供給する従来の歩行補助装置においては、大腿の動きの検出結果に基づき、大腿に対して歩行補助力を付与する駆動体の作動制御を行うものとされている。
また、下腿に対して歩行補助力を供給する従来の歩行補助装置においては、下腿の動きの検出結果に基づき、下腿に対して歩行補助力を付与する駆動体の作動制御を行うものとされている。

0197

しかしながら、脳卒中等の為に片麻痺を有する患者の場合、大腿の歩行動作(股関節回りの前後揺動動作)は比較的正常に行えるものの、下腿の歩行動作(膝関節回りの前後揺動動作)は正常に行えないことが多い。

0198

このような患者に対して下腿への歩行補助力を付与しようとすると、前記従来の歩行補助装置においては、正常な歩行動作を行えない下腿の動きに基づいて、下腿に対して歩行補助力を提供する駆動体の作動制御を行うことになり、的確な歩行補助力を提供することができないおそれがある。

0199

これに対し、本実施の形態に係る前記歩行動作補助装置の前記アクチュエータユニット100は、前述の通り、大腿位相角φに基づいて、下腿に対して歩行補助力を付与する前記駆動体110の作動制御を行うように構成されている。
従って、ユーザーが脳卒中等によって片麻痺を有する場合であっても、下腿に対して的確な歩行補助力を供給することができる。

0200

次に、前記端末装置600について説明する。
前記端末装置600は、表示部と、入力部と、端末側制御部と、端末側記憶部と、前記アクチュエータ側制御装置との間で無線通信を行う端末側無線通信部とを有するものとされる。

0201

例えば、前記端末装置600は、前記入力部として作用するキーボード及び/又はマウス並びに前記表示部として作用する液晶ディスプレイを含むパーソナルコンピュータや、前記キーボード及び/又は前記マウスに代えて、若しくは、加えて、前記表示部にタッチパネル機能を備えたパーソナルコンピュータ、さらには、前記表示部及び前記入力部として作用するタッチパネルを有するタブレット端末や、スマートフォン等、種々の形態をとり得る。

0202

本実施の形態においては、操作利便性を考慮して、前記端末装置600はタブレット端末とされている。
即ち、図1に示すように、前記端末装置600は、前記表示部及び前記入力部として作用するタッチパネル610と、端末側制御部601と、端末側記憶部602と、前記アクチュエータ側無線通信部503との間でブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信等の無線通信を行う端末側無線通信部603とを有している。

0203

図19に、前記タッチパネル610の正面図を示す。
前記タッチパネル610は、LCDや有機EL等の表示部と、前記表示部に重畳され、座標検出機構によって操作者タッチ操作が検出可能とされた入力部とを有している。

0204

前記座標検出機構には、前記入力部への人為操作(タッチ操作、フリック操作スワイプ操作等)により2枚の膜が接触することによって生じる電圧を検出する抵抗膜方式や、前記入力部への人為操作による静電容量の変化を検出する静電容量方式等、種々の方式が採用され得る。

0205

前記タッチパネル610は、一歩行周期中において前記下部フレーム140に補助力を付与する期間を歩行周期中の歩行動作タイミングを用いて指定した補助力付与期間を含む補助力設定値を入力可能とされている。
具体的には、前記表示部は、タイミング設定キー620を表示するように構成されている。

0206

前記タイミング設定キー620は、例えば、前記補助力付与期間として、歩行周期中の予め設定された基準歩行動作タイミングをゼロ点とした条件下での歩行周期に対する百分率を用いて指定される補助力付与を開始する歩行動作タイミング(補助力開始タイミング)と補助力付与を終了する歩行動作タイミング(補助力終了タイミング)とを入力可能とされる。

0207

本実施の形態においては、図19に示すように、前記表示部は、タイミング設定キー620として、補助力開始タイミング及び補助力終了タイミングをそれぞれ入力する為の補助力開始タイミング用スライダーキー621及び補助力終了タイミング用スライダーキー622を表示する。

0208

前記各スライダーキー621、622は、前記基準歩行動作タイミングに相当する「0」位置と前記基準歩行動作タイミングを開始点とした一歩行周期が終了するタイミングに相当する「100」位置との間でスライド操作可能とされている。

0209

なお、前記基準歩行動作タイミングは一歩行周期中の任意の歩行状態(歩行動作タイミング)とされ、前記アクチュエータ側制御部601に予め記憶される。

0210

図20に、一歩行周期中の歩行姿勢を時系列で表した模式図を示す。
図20に示すように、一歩行周期は、鉛直軸より前方側で踵を接地させるヒールコンタクト時点を含むヒールコンタクト期(踏み出した足が接床する前後の期間)X1と、ヒールコンタクト後に当該ヒールコンタクトした脚を接地させた状態で後方側へ相対移動させる立脚期(接床した下腿が身体に対して相対的に後方に移動する期間)X2と、立脚期X2の終了時点から立脚していた脚の下腿を引き上げる遊脚期の初期段階X3aと、引き上げた下腿を前方側へ相対移動させて、ヒールコンタクトへ導く遊脚期の後期段階X3bとを含んでいる。

0211

図19に示す例においては、遊脚期の初期段階X3aが前記基準歩行動作タイミング(図19におけるタイミングのゼロ点位置)とされており、この場合、ヒールコンタクト期X1がタイミング50%の位置近傍となり、立脚期X2がタイミング50%〜85%の位置となる。

0212

前記基準歩行動作タイミングの設定は、例えば、ヒールコンタクトから所定時間の経過を測定することによって行うことができる。

0213

ヒールコンタクトのタイミングは、種々の方法によって認識することができる。
例えば、鉛直軸を基準として大腿が前方側及び後方側へ向けて揺動している際の股関節角速度をそれぞれ正及び負とした場合に、前記アクチュエータ側制御装置が、算出される股関節角速度が正値からゼロへ移行したタイミング(図17中のP0)から所定位相角Δαだけ進行した時点をヒールコンタクト時点として認識するように構成することができる。

0214

これに代えて、前記アクチュエータユニット100にヒールコンタクトを検出するヒールコンタクト検出手段を備え、前記大腿位相角検出手段は、前記ヒールコンタクト検出手段によって検出されたタイミングをヒールコンタクト時点として認識し、そのタイミングでの大腿位相角φをヒールコンタクト位相角として認識するように構成することも可能である。

0215

本実施の形態に係る歩行動作補助装置の前記アクチュエータユニット100におけるように、前記加速度センサ515が備えられている場合には、前記加速度センサ515を前記ヒールコンタクト検出手段として兼用することができる。
これに代えて、踵の接地を検出可能な圧力センサ別途に備え、前記圧力センサを前記ヒールコンタクト検出手段として作用させることも可能である。

0216

当然ながら、図19に示す例とは異なり、ヒールコンタクト時点を前記基準歩行動作タイミングとすることも可能である。

0217

前記表示部は、前記タイミング設定キー620として、前記補助力開始タイミング用スライダーキー621及び前記補助力終了タイミング用スライダー622に代えて、又は、加えて、補助力動作タイミング及び補助力終了タイミングをそれぞれ入力する為の補助力開始タイミング用増減キー625及び補助力終了タイミング用増減キー626を表示するように構成され得る。

0218

図19に示すように、本実施の形態においては、前記表示部は、前記タイミング設定キー620として、前記補助力開始タイミング用スライダーキー621及び前記補助力終了タイミング用スライダー622と、前記補助力開始タイミング用増減キー625及び前記補助力終了タイミング用増減キー626とを表示するように構成されており、前記補助力開始タイミング用スライダーキー621及び前記補助力開始タイミング用増減キー625が連動し、前記補助力終了タイミング用スライダーキー622及び前記補助力終了タイミング用増減キー626が連動するようになっている。

0219

前記端末側制御部601は、前記タッチパネル610に入力された補助力設定値に基づいて、歩行周期中の歩行動作タイミングと前記下部フレーム140に付与する補助力の大きさとの関係を示す出力パターン設定データを作成して前記タブレット側記憶部602に保存し、さらに、前記タッチパネル610に対して人為送信操作が行われると出力パターン設定データを前記アクチュエータ側無線通信部603を介して前記アクチュエータ側制御装置500へ送信するように構成されている。

0220

本実施の形態においては、図19に示すように、前記表示部は適用キー630を表示するように構成されており、前記適用キー630が操作されると、前記端末側制御部601は、その時点で入力されている補助力設定値に基づく前記出力パターン設定データを前記アクチュエータ側制御装置500へ送信する。

0221

そして、前記アクチュエータ側制御装置500は、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)から出力パターン設定データを受信すると、当該出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存するように構成されている。

0222

斯かる構成によれば、歩行補助力の付与タイミングをユーザー毎に、及び/又は、ユーザーの回復程度に合わせて、容易に変更することができる。

0223

前記補助力付与期間に付与する補助力の大きさ(出力値及び出力方向)は、前記端末側制御部601に予め記憶させておくことも可能であるが、本実施の形態においては、この補助力の大きさも前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)によって設定可能とされている。

0224

即ち、本実施の形態においては、前記タッチパネル610は、前記補助力設定値として、前記補助力付与期間に加えて、前記補助力付与期間に付与する補助力の大きさ(出力値及び出力方向)を入力可能とされている。

0225

斯かる構成によれば、ユーザー毎に、及び/又は、ユーザーの回復程度に応じて、必要な方向で且つ必要な出力値の歩行補助力を前記駆動体110が出力するように、前記駆動体110の出力状態を容易に調整することができる。

0226

詳しくは、歩行補助力には、下腿を大腿に対して伸展方向に押動する力と、下腿を大腿に対して屈曲方向へ押動する力とが含まれ、歩行周期中の動作タイミングに応じて必要な歩行補助力の方向が異なる。

0227

例えば、前記ヒールコンタクト期X1及び立脚期X2においては、下腿を膝関節回り膝伸展方向へ回動させて折れを防止する伸展方向の歩行補助力が必要となる。
遊脚期の初期段階X3aにおいては、下腿を膝関節回り膝屈曲方向へ回動させて脚の引き上げを補助する屈曲方向の歩行補助力が必要となる。
また、前記遊脚期の後期段階X3bにおいては、下腿を膝関節回り膝伸展方向へ回動させる歩行補助力が必要となる。

0228

そして、前記4段階の何れの段階又は全ての段階において歩行補助力が必要か、及び/又は、必要な段階においてどの程度の大きさの歩行補助力が必要かは、ユーザー毎、及び/又は、ユーザーの回復程度に応じて異なる。

0229

この点に関し、本実施の形態におけるように、前記タッチパネル610を介して、前記補助力設定値として、前記補助力付与期間に加えて、補助力の大きさを入力可能とする構成は有効である。

0230

本実施の形態においては、前記補助力設定値として入力可能とされた補助力の大きさは、前記駆動体110の所定基準出力に対する百分率と前記下部フレーム140のアクチュエータ側枢支軸線Y回りの回動方向を表す前記駆動体110の出力方向とを含むものとされている。

0231

具体的には、前記表示部は、歩行補助力の出力値及び出力方向を設定する為の出力設定キー640を表示するように構成されている。

0232

本実施の形態においては、図19に示すように、前記表示部は、前記出力設定キー640として、出力用スライダーキー641を表示するように構成されている。

0233

前記出力用スライダーキー641は、前記駆動体110の出力ゼロに相当する「0」位置を挟んで、「+100」位置及び「−100」位置の間でスライド操作可能とされている。

0234

ここで、+(プラス)は、前記駆動体110の出力方向が、前記下部フレーム140をアクチュエータ側枢支軸線Y回り一方側(例えば、下腿を大腿に対して伸展させる方向)へ回動させる方向であることを意味し、−(マイナス)は、前記駆動体110の出力方向が、前記下部フレーム140をアクチュエータ側枢支軸線Y回り他方側(例えば、下腿を大腿に対して屈曲させる方向)へ回動させる方向であることを意味する。

0235

前記表示部は、前記出力設定キー640として、前記出力用スライダーキー641に代えて、又は、加えて、補助力の大きさを入力する為の出力用増減キー645を表示するように構成され得る。

0236

図19に示すように、本実施の形態においては、前記表示部は、前記出力設定キー640として、前記出力用スライダーキー641及び前記出力用増減キー645を表示するように構成されており、前記出力用スライダーキー641及び前記出力用増減キー645は連動するようになっている。

0237

さらに、本実施の形態においては、前記端末側制御部601には、前記駆動体110によって出力される補助力の波形パターンが複数種類、保存されており、前記タッチパネル610は、前記複数の波形パターンの中から任意の波形パターンを選択操作可能とされている。

0238

具体的には、前記表示部は、複数個の波形パターンから任意の波形パターンを選択する為の波形パターン選択キー650を表示するように構成されている。そして、前記端末側制御部601は、前記タイミング設定キー620によって選択された期間を歩行補助力付与期間とし、前記出力設定キー640によって指定された出力値を歩行補助力の大きさとし、且つ、前記波形パターン選択キー650によって選択された波形パターンを歩行補助力の出力波形とした出力パターン設定データを作成する。

0239

斯かる構成を備えることにより、ユーザーに対してより適切な歩行補助力を提供することができる。

0240

図19に示す形態においては、波形パターンP1〜P4の4つの波形パターンが選択可能とされており、前記表示部は、前記波形パターン選択キー650として、波形パターンP1〜P4をそれぞれ選択する第1〜第4波形パターン選択キー651〜654を表示している。

0241

パターンP1は、大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力開始タイミング(図19の例では87%)に到達すると歩行補助力の出力を開始し且つ大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力終了タイミング(図19の例では20%)に到達した時点で歩行補助力の大きさが設定値(図19の例では−100%)となるように、前記補助力開始タイミングから前記補助力終了タイミングまで歩行補助力の大きさを徐々に増加させる出力パターンとされている。

0242

パターンP2は、大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力開始タイミング(図19の例では87%)に到達すると設定値(図19の例では−100%)の大きさの歩行補助力の出力を開始し且つ大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力終了タイミング(図19の例では20%)に到達した時点で歩行補助力がゼロとなるように、前記補助力開始タイミングから前記補助力終了タイミングまで歩行補助力の大きさを徐々に減少させる出力パターンとされている。

0243

パターンP3は、大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力開始タイミング(図19の例では87%)に到達すると設定値(図19の例では−100%)の大きさの歩行補助力の出力を開始してその出力を前記補助力終了タイミングまで維持し且つ大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力終了タイミング(図19の例では20%)に到達した時点で歩行補助力を停止させる出力パターンとされている。

0244

パターンP4は、大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力開始タイミング(図19の例では87%)に到達すると歩行補助力の出力を開始して、予め設定された傾きで設定値(図19の例では−100%)まで増加させ且つ大腿位相角φに基づいて算出される歩行動作タイミングが前記補助力終了タイミング(図19の例では20%)前の所定タイミングに到達すると歩行補助力の出力を減少させ始めて、前記補助力終了タイミング(図19の例では20%)に到達した時点で歩行補助力がゼロとさせる出力パターンであり、前記補助力開始タイミング及び前記補助力終了タイミング間の20%〜80%の期間の歩行補助力が設定値(図19の例では−100%)となるように、歩行補助力の傾きが設定されている。

0245

さらに、本実施の形態においては、前記端末側制御部601は、一歩行周期を予め設定されたn個(nは2以上の整数)の出力設定期間に区分け管理するように構成されており、前記タッチパネル610は、n個の出力設定期間のそれぞれ毎に補助力設定値を入力可能とされている。

0246

具体的には、前記表示部は、第1〜第nの出力設定期間のうち補助力設定値を入力する一の出力設定期間を選択する為の出力設定期間選択キー660を表示するように構成されている。

0247

図19に示す形態においては、第1〜第nの出力設定期間として、A1〜A4の4つの出力設定期間が用意されており、前記表示部は、出力設定期間選択キー660として、第1〜第4期間選択キー661〜664を表示している。

0248

前記出力設定期間選択キーへの人為操作によって第1〜第nの出力設定期間のうちの何れか一の出力設定期間が選択されると、前記端末側制御部は、選択された一の出力設定期間が編集可能状態であると認識し、その時点で前記タイミング設定キー、前記出力設定キー及び前記波形パターン選択キーによって設定されている値を、編集可能状態であると認識している当該一の出力設定期間の出力パターン設定データとして記憶する。

0249

斯かる構成によれば、一歩行周期中にn個の出力パターンの歩行補助力を設定することができ、ユーザーに対してより適した歩行補助を提供することができる。

0250

本実施の形態においては、前記タッチパネル610は、n個の出力設定期間のうちの選択された一又は複数(2個以上且つn個以下)の出力設定期間の補助力設定値だけを、前記出力パターン設定データに反映させ得るように構成されている。

0251

詳しくは、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)は、n個の出力設定期間のそれぞれに対して、入力された補助力設定値を前記出力パターン設定データに反映させるか否かをデータ反映キー670への人為操作によって選択可能とされている。

0252

図19に示す例においては、前記表示部は、前記データ反映キー670として、ONキー671及びOFFキー672を表示するように構成されている。

0253

この場合、前記端末側制御部601は、前記出力設定期間選択キー660によって一の出力設定期間が編集可能状態に選択されている状態において、ONキー671が操作されると、当該一の出力設定期間の補助力設定値を前記出力パターン設定データに反映させる。

0254

これとは反対に、前記端末側制御部601は、前記出力設定期間選択キー660によって一の出力設定期間が編集可能状態に選択されている状態において、OFFキー672が操作されると、当該一の出力設定期間の補助力設定値を記憶するものの、前記出力パターン設定データには反映させない。

0255

この場合、OFFキー672の操作によって補助力設定値が前記出力パターン設定データには反映されていない出力設定期間が前記出力設定期間選択キー660によって選択されて再び編集可能状態とされ、且つ、その状態でONキー671が操作されると、前記端末側制御部601は、記憶していた当該出力設定期間の補助力設定値を前記出力パターン設定データに反映させる処理を行う。

0256

また、図19に示すように、本実施の形態においては、前記表示部は、前記タイミング設定キー620、前記出力設定キー640及び前記波形パターン選択キー650を含む入力キーを表示する入力キー表示領域611と、前記入力キー表示領域611とは異なる領域に設けられたデータ表示領域613とを有している。

0257

前記表示部は、前記データ表示領域613に、前記出力パターン設定データをグラフ表示するように構成されている。
図19に示す例においては、前記グラフ表示は折れ線グラフとされている。

0258

斯かる構成を備えることにより、ユーザーはその時点での出力パターン設定データの内容を容易に把握することができる。

0259

なお、図19に示されるグラフは、A1出力設定期間及びA2出力設定期間の補助力設定値が前記出力パターン設定データに反映された状態(即ち、ONキー671操作された状態)で、且つ、A3出力設定期間及びA4出力設定期間の補助力設定値は前記出力パターン設定データに反映されていない状態(即ち、OFFキー672操作された状態)であり、A1出力設定期間の補助力設定値は、補助力開始タイミングが87%、補助力終了タイミングが20%、歩行補助力設定値が−100%、波形パターンがP3とされ、且つ、A2出力設定期間の補助力設定値は、補助力開始タイミングが24%、補助力終了タイミングが40%、歩行補助力設定値が+100%、波形パターンがP3とされている状態の出力パターン設定データを表している。

0260

好ましくは、前記表示部は、前記複数(図19の例においてはA1〜A4の4つ)の出力設定期間選択キーのうち、現在選択されて編集可能状態とされている出力設定期間の期間選択キー(図19の例においては第1期間選択キー661)を第1の色で表示し、前記複数の出力設定期間選択キーのうち現在選択されていないが補助力設定値が入力済の出力設定期間の期間選択キー(図19の例においては第2期間選択キー662)を前記第1の色とは異なる第2の色で表示し、且つ、前記複数の出力設定期間選択キーのうち補助力設定値が未入力の出力設定期間の期間選択キー(図19の例においては第3及び第4期間選択キー663、664)を前記第1及び第2の色とは異なる第3の色で表示するように構成され得る。
斯かる構成によれば、複数の出力設定期間のそれぞれに対して、補助力設定値が入力済か否かを容易に把握することができる。

0261

前述の通り、前記端末側制御部601は、前記適用キー630への人為操作に応じて、前記出力パターン設定データを前記アクチュエータ側制御装置500へ送信し、前記アクチュエータ側制御装置500は、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)から前記出力パターン設定データを受信すると、当該出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存するように構成されているが、本実施の形態においては、反対方向へのデータ送信(即ち、前記アクチュエータ側制御装置500から前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)へのデータ送信)も行えるように構成されている。

0262

即ち、図19に示すように、前記表示部は、読み込みキー635を表示するように構成されており、前記端末側制御部601は、前記読み込みキー635が操作されると、前記無線通信部503、603を介して前記アクチュエータ側制御装置500から出力パターン保存データを読み込み、読み込んだ出力パターン設定データを前記データ表示領域613に出力パターン設定データとしてグラフ表示するように構成されている。

0263

斯かる構成を備えることにより、その時点で前記アクチュエータユニット100によって使用中の出力パターン保存データの補助力設定値を前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)によって容易に確認できると共に、この出力パターン保存データに編集を加えて新たな出力パターン設定データを作成する作業の容易化を図ることができる。

0264

好ましくは、前記表示部は、前記データ表示領域613に表示されている出力パターン設定データが前記アクチュエータ側制御装置500に保存されている出力パターン保存データと同一データである場合には前記グラフ表示を第1の色で行い、且つ、前記データ表示領域613に表示されている出力パターン設定データが前記アクチュエータ側制御装置500に保存されている出力パターン保存データと異なる場合にはグラフ表示を第1の色とは異なる第2の色で行うように構成され得る。

0265

具体的には、前記読み込みキー635によって前記アクチュエータ側制御装置500から出力パターン保存データを読み込んで前記データ表示領域613にグラフ表示させた段階では、前記データ表示領域613に表示されている出力パターンデータは前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)に記憶されている出力パターン設定データと同一である。従って、この状態(読み込み且つ編集無し状態)では、前記グラフ表示は第1の色で行われる。

0266

前記読み込み且つ編集無し状態から、入力キー(図19の例においては、前記タイミング設定キー620、前記出力設定キー640及び前記波形パターン選択キー650の何れか)が操作されると、操作後の内容が前記データ表示領域613のグラフ表示に反映される。この時点で、前記データ表示領域613に表示されている出力パターン設定データの内容が前記アクチュエータ側制御装置500に保存されている出力パターン保存データの内容と異なることになる。従って、前記グラフ表示は第1の色から第2の色へ変更される。

0267

その後、前記適用キー630が操作されて、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)の出力パターン設定データが前記アクチュエータ側制御装置500へ送信されて、前記アクチュエータ側制御装置500が前記出力パターン設定データを前記出力パターン保存データとして上書き保存すると、その時点で、前記データ表示領域613に表示されている出力パターン設定データと前記アクチュエータ側制御装置500に保存されている出力パターン保存データとが同一内容となる。従って、前記グラフ表示は第2の色から第1の色へ戻される。

0268

斯かる構成によれば、意に反した補助力設定状態、即ち、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)に表示されている出力パターン設定データと前記アクチュエータユニット100に保存されている出力パターン保存データとが異なる状態で、前記アクチュエータユニット100が作動されることを有効に防止することができる。

0269

なお、図19に示す符号680は、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)及び前記アクチュエータユニット側制御装置500が無線通信可能状態となっているか否かを示す表示であり、符号682は、前記アクチュエータユニット100を前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)から作動オフ状態へ移行させる為の作動停止キーである。

0270

また、前記端末装置600(本実施の形態においてはタブレット)は、補助力設定値をユーザー毎にIDやパスワードに関連付けて保存することができ、ID及びパスワードを入力することによって保存されている補助力設定値を表示部に表示させることができる。

0271

1長下肢装具
10大腿側装具
30下腿側装具
100アクチュエータユニット
110駆動体
120 上部フレーム
140 下部フレーム
150アクチュエータ側回動連結部
500 アクチュエータ側制御装置
510 大腿姿勢検出手段
600タブレット(端末装置)
601端末側制御部
603 端末側無線通信部
610タッチパネル
611入力キー表示領域
613データ表示領域
X 装具側枢支軸線
Y アクチュエータ側枢支軸線

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