図面 (/)

技術 診断装置及び内燃機関の排気浄化装置

出願人 ボッシュ株式会社
発明者 久柴尚裕岡崎寿子赤羽康彰田辺隆裕
出願日 2017年12月8日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2017-236409
公開日 2019年6月27日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2019-105170
状態 未査定
技術分野 排気の後処理
主要キーワード アンモニア濃度センサ 温度モデル 燃料リッチ状態 最大吸着量 リーン燃焼状態 リッチ燃焼状態 マイクロプロセッサユニット 還元効率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

NOX吸蔵触媒よりも下流側の排気通路に備えられたNOX選択還元触媒欠落劣化等の異常の検出精度を向上可能な診断装置及び内燃機関排気浄化装置を提供する。

解決手段

内燃機関の排気通路に上流側から順にNOX吸蔵触媒とNOX選択還元触媒とを備えた排気浄化装置におけるNOX選択還元触媒の異常を診断する診断装置は、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内アンモニア濃度推定値である下流側アンモニア濃度推定値を算出する下流側アンモニア濃度推定部と、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサセンサ信号に基づいてNOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値である下流側アンモニア濃度検出値を取得する下流側アンモニア濃度検出部と、下流側アンモニア濃度推定値及び下流側アンモニア濃度検出値に基づいてNOX選択還元触媒の異常を判定する判定部と、を備える。

概要

背景

ディーゼルエンジン等の内燃機関排気中に含まれるNOXを還元して排気を浄化する部材として、NOX吸蔵触媒及びNOX選択還元触媒が知られている。NOX吸蔵触媒は、内燃機関で燃焼される混合気理論空燃比ストイキ)に対して燃料希薄リーン)状態のときに排気中のNOXを吸蔵し、混合気がストイキ状態又は燃料過濃(リッチ)状態のときにNOXを放出して、排気中の未燃炭化水素(HC:Hydrocarbon)と反応させることにより、NOXをN2に還元する。NOX選択還元触媒は、NOXの還元成分としてのアンモニア(NH3)を吸着する機能を有し、流入する排気中のNOXをNH3と反応させることにより、NOXをN2に還元する。

例えば、特許文献1には、内燃機関の排気を浄化する排気浄化装置の一態様として、NOX吸蔵触媒及びNOX選択還元触媒をともに備えた排気浄化装置が開示されている。具体的に、特許文献1に開示された排気浄化装置では、NOX吸蔵触媒とNOX選択還元触媒とがこの順に排気通路上流側から順に配置されている。かかる排気浄化装置においては、NOX吸蔵触媒でNOXとHCとの還元反応によりNH3が生成される場合に、NOX選択還元触媒が当該NH3を吸着する。そして、NOX吸蔵触媒からNOXが流出する場合に、NOX選択還元触媒はNH3を用いてNOXを還元する。

概要

NOX吸蔵触媒よりも下流側の排気通路に備えられたNOX選択還元触媒の欠落劣化等の異常の検出精度を向上可能な診断装置及び内燃機関の排気浄化装置を提供する。内燃機関の排気通路に上流側から順にNOX吸蔵触媒とNOX選択還元触媒とを備えた排気浄化装置におけるNOX選択還元触媒の異常を診断する診断装置は、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内アンモニア濃度推定値である下流側アンモニア濃度推定値を算出する下流側アンモニア濃度推定部と、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサセンサ信号に基づいてNOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値である下流側アンモニア濃度検出値を取得する下流側アンモニア濃度検出部と、下流側アンモニア濃度推定値及び下流側アンモニア濃度検出値に基づいてNOX選択還元触媒の異常を判定する判定部と、を備える。

目的

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

内燃機関排気通路上流側から順にNOX吸蔵触媒NOX選択還元触媒とを備えた排気浄化装置における前記NOX選択還元触媒の異常を診断する診断装置において、前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内アンモニア濃度推定値である下流側アンモニア濃度推定値を算出する下流側アンモニア濃度推定部と、前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサセンサ信号に基づいて前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値である下流側アンモニア濃度検出値を取得する下流側アンモニア濃度検出部と、前記下流側アンモニア濃度推定値及び前記下流側アンモニア濃度検出値に基づいて前記NOX選択還元触媒の異常を判定する判定部と、を備える、診断装置。

請求項2

前記判定部は、前記下流側アンモニア濃度推定値の積算値及び前記下流側アンモニア濃度検出値の積算値を用いて、前記NOX選択還元触媒の異常を判定する、請求項1に記載の診断装置。

請求項3

前記判定部は、前記NOX吸蔵触媒からアンモニアが流出する期間における前記下流側アンモニア濃度推定値及び前記下流側アンモニア濃度検出値を用いて前記NOX選択還元触媒の異常を判定する、請求項1又は2に記載の診断装置。

請求項4

前記NOX吸蔵触媒よりも下流側、かつ、前記NOX選択還元触媒よりも上流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値又は推定値である上流側アンモニア濃度を求める上流側アンモニア濃度取得部をさらに備え、前記判定部は、前記上流側アンモニア濃度、前記下流側アンモニア濃度推定値及び前記下流側アンモニア濃度検出値に基づいて、前記NOX選択還元触媒の欠落及び劣化を判定する、請求項1に記載の診断装置。

請求項5

前記判定部は、前記上流側アンモニア濃度の積算値、前記下流側アンモニア濃度推定値の積算値及び前記下流側アンモニア濃度検出値の積算値を用いて、前記NOX選択還元触媒の欠落及び劣化を判定する、請求項4に記載の診断装置。

請求項6

前記判定部は、前記NOX吸蔵触媒からアンモニアが流出する期間における前記上流側アンモニア濃度、前記下流側アンモニア濃度推定値及び前記下流側アンモニア濃度検出値を用いて前記NOX選択還元触媒の欠落及び劣化を判定する、請求項4又は5に記載の診断装置。

請求項7

内燃機関の排気通路に備えられたNOX吸蔵触媒と、前記NOX吸蔵触媒よりも下流側の排気通路に備えられたNOX選択還元触媒と、前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサと、前記NOX選択還元触媒の異常を診断する診断装置と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、前記診断装置は、前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の推定値である下流側アンモニア濃度推定値を算出する下流側アンモニア濃度推定部と、前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサのセンサ信号に基づいて前記NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値である下流側アンモニア濃度検出値を取得する下流側アンモニア濃度検出部と、前記下流側アンモニア濃度推定値及び前記下流側アンモニア濃度検出値に基づいて前記NOX選択還元触媒の異常を判定する判定部と、を備える、内燃機関の排気浄化装置。

技術分野

0001

本発明は、診断装置及び内燃機関排気浄化装置に関する。

背景技術

0002

ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気中に含まれるNOXを還元して排気を浄化する部材として、NOX吸蔵触媒及びNOX選択還元触媒が知られている。NOX吸蔵触媒は、内燃機関で燃焼される混合気理論空燃比ストイキ)に対して燃料希薄リーン)状態のときに排気中のNOXを吸蔵し、混合気がストイキ状態又は燃料過濃(リッチ)状態のときにNOXを放出して、排気中の未燃炭化水素(HC:Hydrocarbon)と反応させることにより、NOXをN2に還元する。NOX選択還元触媒は、NOXの還元成分としてのアンモニア(NH3)を吸着する機能を有し、流入する排気中のNOXをNH3と反応させることにより、NOXをN2に還元する。

0003

例えば、特許文献1には、内燃機関の排気を浄化する排気浄化装置の一態様として、NOX吸蔵触媒及びNOX選択還元触媒をともに備えた排気浄化装置が開示されている。具体的に、特許文献1に開示された排気浄化装置では、NOX吸蔵触媒とNOX選択還元触媒とがこの順に排気通路上流側から順に配置されている。かかる排気浄化装置においては、NOX吸蔵触媒でNOXとHCとの還元反応によりNH3が生成される場合に、NOX選択還元触媒が当該NH3を吸着する。そして、NOX吸蔵触媒からNOXが流出する場合に、NOX選択還元触媒はNH3を用いてNOXを還元する。

先行技術

0004

特表2006−522257号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、特許文献1に開示された排気浄化装置では、NOX選択還元触媒の劣化が進んだ場合やNOX選択還元触媒が欠落(未装着)している場合、大気中へのNOXやNH3の放出量が増大するおそれがある。このため、NOX選択還元触媒の欠落又は劣化を検出可能な診断機能があれば有意義である。

0006

例えば、NOX選択還元触媒が熱容量を持つことを利用して、NOX選択還元触媒よりも下流側に温度センサを設け、NOX選択還元触媒の熱容量を考慮して作成した温度モデルと温度センサによる検出温度とを比較することにより、NOX選択還元触媒の欠落を判定することが考えられる。

0007

しかしながら、温度モデルと検出温度とを比較する方法の場合、診断結果の精度を高めるには、排気の温度変化が比較的少ない運転状態で診断を実行する必要があり、診断を実行可能な運転状態が限定的となる。また、NOX選択還元触媒が劣化しても熱容量の変化は少ないことから、温度モデルと検出温度とを比較する方法の場合、NOX選択還元触媒の欠落を検出することができる一方、NOX選択還元触媒の劣化を検出することは困難である。

0008

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、NOX吸蔵触媒よりも下流側の排気通路に備えられたNOX選択還元触媒の欠落や劣化等の異常の検出精度を向上可能な診断装置及び内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、内燃機関の排気通路に上流側から順にNOX吸蔵触媒とNOX選択還元触媒とを備えた排気浄化装置におけるNOX選択還元触媒の異常を診断する診断装置において、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内アンモニア濃度推定値である下流側アンモニア濃度推定値を算出する下流側アンモニア濃度推定部と、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサセンサ信号に基づいてNOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値である下流側アンモニア濃度検出値を取得する下流側アンモニア濃度検出部と、下流側アンモニア濃度推定値及び下流側アンモニア濃度検出値に基づいてNOX選択還元触媒の異常を判定する判定部と、を備える、診断装置が提供される。

0010

また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、内燃機関の排気通路に備えられたNOX吸蔵触媒と、NOX吸蔵触媒よりも下流側の排気通路に備えられたNOX選択還元触媒と、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサと、NOX選択還元触媒の異常を診断する診断装置と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、診断装置は、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の推定値である下流側アンモニア濃度推定値を算出する下流側アンモニア濃度推定部と、NOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路に備えられたアンモニア濃度センサのセンサ信号に基づいてNOX選択還元触媒よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の検出値である下流側アンモニア濃度検出値を取得する下流側アンモニア濃度検出部と、下流側アンモニア濃度推定値及び下流側アンモニア濃度検出値に基づいてNOX選択還元触媒の異常を判定する判定部と、を備える、内燃機関の排気浄化装置が提供される。

発明の効果

0011

以上説明したように本発明によれば、NOX吸蔵触媒よりも下流側の排気通路に備えられたNOX選択還元触媒の欠落や劣化等の異常の検出精度を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0012

本実施形態に係る排気浄化装置の構成例を示す模式図である。
診断装置(制御装置)の構成例を示すブロック図である。
下流側アンモニア濃度検出値の積算値の変化を示す説明図である。
診断装置(制御装置)の動作例を示すフローチャートである。

実施例

0013

以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。

0014

<1.内燃機関の排気浄化装置の全体構成>
本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の構成例について説明する。図1は、排気浄化装置10の構成例を示す模式図である。

0015

排気浄化装置10は、ディーゼルエンジン等に代表される内燃機関5の排気系に備えられる。本実施形態において、内燃機関5がディーゼルエンジンである例を説明する。内燃機関5は、各気筒に供給される燃料を噴射する燃料噴射システムを備える。燃料噴射システムは、例えば高圧の燃料を保持するコモンレールと、コモンレールに接続された複数の燃料噴射弁とを含むコモンレールシステムであってよい。ただし、内燃機関5は上記の構成例に限定されない。

0016

内燃機関5の運転状態は、制御装置100により制御される。内燃機関5では、燃焼される混合気の空燃比が、運転条件に応じてストイキ状態、燃料リーン状態又は燃料リッチ状態切り換えられる。内燃機関5の排気には、NOX、粒子状物質(PM)、一酸化炭素(CO)又はHC等が含まれる。

0017

排気浄化装置10は、内燃機関5の排気管11に配設された酸化触媒19と、NOX吸蔵触媒15と、パティキュレートフィルタ17と、NOX選択還元触媒13と、アンモニア濃度センサ23とを備える。酸化触媒19、NOX吸蔵触媒15、パティキュレートフィルタ17及びNOX選択還元触媒13は、排気の流れの上流側からこの順に排気管11に配設されている。

0018

酸化触媒19は、排気中に含まれるHC、CO又はNO等を酸化する。例えば、HC、CO又はNOは、H2O、CO2又はNO2に酸化される。パティキュレートフィルタ17は、排気中のPMを捕集するフィルタである。パティキュレートフィルタ17に捕集されたPMは、適宜の時期に燃焼させられる。例えば内燃機関5の排気中に含まれる未燃のHCを増加させて酸化触媒19で当該HCが酸化する際に生じる酸化熱により排気温度を上昇させて、パティキュレートフィルタ17に捕集されたPMを燃焼させる。なお、パティキュレートフィルタ17に捕集されたPMを燃焼させる方法は、上記の例に限られない。

0019

NOX吸蔵触媒15は、排気中のNOXをHCと反応させることにより、NOXをN2に還元する。具体的に、NOX吸蔵触媒15は、内燃機関5がリーン燃焼状態のときに排気中のNOXを吸蔵し、内燃機関5がリッチ燃焼状態のときに吸蔵していたNOXを放出し、排気中のHC及びCOによってNOXをN2へと還元する。NOX吸蔵触媒15におけるNOXの還元時においては、NH3も生成される。

0020

NOX選択還元触媒13は、排気中のNOXをNH3と反応させることにより、NOXをN2に還元する。具体的に、NOX選択還元触媒13は、NOX吸蔵触媒15で生成されたNH3を吸着し、流入する排気中のNOXをNH3によってN2へと還元する。NOX選択還元触媒13は、触媒温度が高いほどNH3の吸着可能量が減少する特性を有する。また、NOX選択還元触媒13は、NH3吸着量が多いほどNOXの還元効率が高くなる特性を有する。

0021

アンモニア濃度センサ23は、NOX選択還元触媒13よりも下流の排気管11に設けられ、NOX選択還元触媒13から流出する排気中のアンモニア濃度を検出する。アンモニア濃度センサ23のセンサ信号S_nh3は、制御装置100に送信される。アンモニア濃度の情報は、NOX選択還元触媒13の異常診断に用いられる。

0022

この他、排気管11の適宜の位置に、排気温度を検出する一つ又は複数の排気温度センサが備えられていてもよい。排気温度センサのセンサ信号S_tgは制御装置100に送信される。排気温度センサが設けられた位置での排気温度の情報は、NOX吸蔵触媒15又はNOX選択還元触媒13の温度の推定に用いることができる。

0023

<2.診断装置(制御装置)>
次に、本実施形態に係る診断装置として機能する制御装置100の構成例について説明する。図2は、制御装置100の構成例を示すブロック図である。図示した制御装置100は、内燃機関5の運転状態を制御する制御装置100である。なお、制御装置100は、1つの制御装置から構成されていてもよく、あるいは、複数の制御装置が互いに通信可能に接続されて構成されていてもよい。

0024

制御装置100はそれぞれCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ電気回路等を備えて構成され、プロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより種々の機能が実現される装置であってよい。なお、制御装置100の一部又は全部は、例えば、マイクロコンピュータマイクロプロセッサユニット等で構成されていてもよく、また、ファームウェア等の更新可能なもので構成されていてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。

0025

制御装置100は、上流側アンモニア濃度取得部112と、下流側アンモニア濃度推定部114と、下流側アンモニア濃度検出部116と、判定部118とを備えている。これらの各部は、プロセッサによるコンピュータプログラムの実行により実現される機能であってよい。また、制御装置100は、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等の1つ又は複数の記憶素子を含む記憶部を備えている。記憶部は、プロセッサにより実行されるコンピュータプログラム、演算に用いられる制御パラメータ、プロセッサによる演算結果、及び取得したセンサ値等を記憶する。記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)やストレージ装置等を含んでいてもよい。

0026

(上流側アンモニア濃度取得部)
上流側アンモニア濃度取得部112は、NOX吸蔵触媒15よりも下流側、かつ、NOX選択還元触媒13よりも上流側の排気通路内のアンモニア濃度の推定値(上流側アンモニア濃度推定値)NH3_us_modを算出する。NOX選択還元触媒13よりも上流側の排気に含まれるNH3は、NOX吸蔵触媒15において生成されたNH3である。NOX吸蔵触媒15では、下記反応式(1)にしたがってNH3が生成される。
3.5H2+NO2→NH3+2H2O … (1)

0027

例えば、上流側アンモニア濃度取得部112は、NOX吸蔵触媒15の温度、内燃機関5がリッチ燃焼状態に切り換えられたときのNOX吸蔵量、内燃機関5のリッチ燃焼状態でのリッチ度合(空燃比)及び内燃機関5のリッチ燃焼時間等の情報に基づいて上流側アンモニア濃度NH3_us_modを算出する。NOX吸蔵触媒15の温度は、例えば排気温度に基づいて推定することができる。内燃機関5のリッチ燃焼状態におけるNOX吸蔵量、リッチ度合、及びリッチ燃焼時間は、例えば内燃機関5の運転条件に基づいて推定することができる。

0028

なお、NOX吸蔵触媒15よりも下流側、かつ、NOX選択還元触媒13よりも上流側の排気通路内のアンモニア濃度を検出するアンモニア濃度センサを備える場合、上流側アンモニア濃度取得部112は、当該アンモニア濃度センサのセンサ信号に基づいて上流側アンモニア濃度NH3_us_modを取得してもよい。

0029

(下流側アンモニア濃度推定部)
下流側アンモニア濃度推定部114は、NOX選択還元触媒13よりも下流側の排気通路内のアンモニア濃度の推定値(下流側アンモニア濃度推定値)NH3_ds_modを算出する。NOX選択還元触媒13よりも下流側の排気に含まれるNH3は、NOX吸蔵触媒15で生成されて流出するNH3のうち、NOX選択還元触媒13に吸着されるNH3を除いたNH3である。上述のとおり、NOX選択還元触媒13におけるNH3の最大吸着量は、NOX選択還元触媒13の温度によって変化する。また、NOX選択還元触媒13に吸着されたNH3量は、NOXと反応することによって減少する。NOX選択還元触媒13では、下記反応式(2)にしたがってNOXの還元反応が生じる。
4NH3+3NO2→3.5N2+6H2O … (2)

0030

例えば、下流側アンモニア濃度推定部114は、所定の処理サイクルごとに、上流側アンモニア濃度NH3_us_mod、NOX選択還元触媒13の温度、及びNOX選択還元触媒13に流入する排気のNOX濃度に基づいて下流側アンモニア濃度NH3_ds_modを算出する。下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modは、例えば下記式(3)にしたがって求めることができる。
NH3_ds_mod={Vn_in−(Vn_str_max−Vn_str_act)−Vn_red}/Vgas
… (3)
Vn_in:NOX選択還元触媒に流入するNH3量
Vn_str_max:NOX選択還元触媒におけるNH3の最大吸着量
Vn_str_act:NOX選択還元触媒における現在のNH3吸着量
Vn_red:NOX選択還元触媒に流入するNOXの還元に必要なNH3量
Vgas:排気量

0031

NOX選択還元触媒13に流入するNH3量Vn_inは、上流側アンモニア濃度取得部112で取得された上流側アンモニア濃度NH3_us_modに、今回の処理サイクル中の排気量Vgasを乗じることにより算出することができる。排気量Vgasは、内燃機関5の運転条件の情報を用いることができる。NOX選択還元触媒13におけるNH3の最大吸着量Vn_str_maxは、NOX選択還元触媒13の温度に応じて設定することができる。NOX選択還元触媒13の温度は、排気温度に基づいて推定することができる。NOX選択還元触媒13における現在のNH3吸着量Vn_str_actは、流入NH3量Vn_inからNOXの還元に必要なNH3量Vn_redを引いた値を、前回の処理サイクルにおけるNH3吸着量Vn_str_actに加算することで求めることができる。

0032

(下流側アンモニア濃度検出部)
下流側アンモニア濃度検出部116は、アンモニア濃度センサ23のセンサ信号S_nh3に基づいて下流側アンモニア濃度(下流側アンモニア濃度検出値)NH3_ds_detを検出する。

0033

(判定部)
判定部118は、少なくとも下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detに基づいてNOX選択還元触媒13の異常を判定する。本実施形態では、判定部118は、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_mod、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detに基づいて、NOX選択還元触媒13の欠落及び劣化を判定する。

0034

NOX選択還元触媒13に欠落や劣化等の異常がない場合、アンモニア濃度センサ23のセンサ信号S_nh3に基づいて得られる下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detは、下流側アンモニア濃度推定部114で推定される下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modに近似する。一方、NOX選択還元触媒13に欠落や劣化等の異常が生じている場合、NOX選択還元触媒13に流入するNH3のうち、NOX選択還元触媒13に吸着されるNH3の量は減少し、また、NOXの還元反応に用いられるNH3の量も減少する。このため、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detは、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modよりも大きい値となる。したがって、判定部118は、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detと下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modとを比較することにより、NOX選択還元触媒13の異常の有無を判定することができる。

0035

さらに、NOX選択還元触媒13が欠落している場合、NOX選択還元触媒13に吸着されるNH3の量、及び、NOXとの還元反応に用いられるNH3の量はいずれもほぼゼロとなる。このため、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detは、上流側アンモニア濃度取得部112で推定される上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modに近似する。一方、NOX選択還元触媒13が劣化している場合、NOX選択還元触媒13に流入するNH3の一部は、NOX選択還元触媒13に吸着され、又は、NOXの還元反応に用いられる。このため、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detは、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modよりも小さい値となる。したがって、判定部118は、NOX選択還元触媒13の異常時に、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modと下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detとを比較することにより、NOX選択還元触媒13の欠落又は劣化を判定することができる。

0036

また、判定部118は、所定期間における下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値と、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値あるいは上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算値とを比較してもよい。それぞれの積算値を比較することにより、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detと、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modあるいは上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modとの差をより判別しやすくすることができる。

0037

図3は、NOX選択還元触媒13の正常時、欠落時、及び劣化時における下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの違いを示す説明図である。図3は、時刻t1から時刻t2までの間に、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_det、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod、及び上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modを積算した例を示している。

0038

NOX選択還元触媒13が正常に機能している場合、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの値は、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modよりも小さくなる。このため、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値は、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算値よりも小さい値で推移する。そして、NOX選択還元触媒13の正常時には、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値は、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値とほぼ同じように推移する。

0039

一方、NOX選択還元触媒13が欠落している場合、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detは、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算値とほぼ同じように推移する。また、NOX選択還元触媒13が劣化している場合、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detは、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modと下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modとの間を推移する。図3に示した例では、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detが、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_mod及び下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの中間値をとりつつ推移している。

0040

したがって、判定部118は、時刻t2における下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値と下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値との差が小さい場合には、NOX選択還元触媒13が正常に機能していると判定することができる。また、時刻t2における下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値と下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値との差が大きい場合、判定部118は、時刻t2における上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算値と下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値との差が小さい場合には、NOX選択還元触媒13が欠落していると判定することができる。

0041

NOX選択還元触媒13の欠落時には、NOX選択還元触媒13が意図的に除去されていることも考えられるため、判定部118は、例えば内燃機関5を強制的に停止させる処置を取るようにしてもよい。また、NOX選択還元触媒13の劣化時には、判定部118は、例えば警告ランプ点灯させたり警報を鳴らしたりすることで、運転者等にNOX選択還元触媒13の交換を促すようにしてもよい。

0042

<3.診断装置の動作例>
次に、図4のフローチャートを参照して、診断装置として機能する制御装置100の動作例を説明する。

0043

まず、制御装置100の上流側アンモニア濃度取得部112、下流側アンモニア濃度推定部114及び下流側アンモニア濃度検出部116は、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_det、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod、及び上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算を開始する(ステップS11)。次いで、上流側アンモニア濃度取得部112及び下流側アンモニア濃度推定部114は、それぞれ上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_mod及び下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modを算出し、下流側アンモニア濃度検出部116は下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detを検出する(ステップS13)。

0044

次いで、上流側アンモニア濃度取得部112、下流側アンモニア濃度推定部114及び下流側アンモニア濃度検出部116は、それぞれステップS13で得られた上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_mod、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detを積算する(ステップS15)。

0045

次いで、上流側アンモニア濃度取得部112、下流側アンモニア濃度推定部114及び下流側アンモニア濃度検出部116は、積算を開始してからの経過時間が、あらかじめ設定された所定時間を経過したか否かを判別する(ステップS17)。所定時間は、診断結果の信頼性の許容範囲等を考慮して、適宜の時間に設定されてよい。

0046

経過時間が所定時間を経過していない場合(S17/No)、上流側アンモニア濃度取得部112、下流側アンモニア濃度推定部114及び下流側アンモニア濃度検出部116は、ステップS13に戻って、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_mod、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの算出あるいは検出、及び積算を繰り返す。

0047

一方、経過時間が所定時間を経過した場合(S17/Yes)、制御装置100の判定部118は、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値∫NH3_ds_modと下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値∫NH3_ds_detとの差の絶対値が閾値αを超えているか否かを判別する(ステップS19)。閾値αは、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの誤差や、積算を行う所定時間の長さ等を考慮して、適切な値に設定することができる。

0048

絶対値|∫NH3_ds_mod−∫NH3_ds_det|が閾値α以下の場合(S19/No)、判定部118は、NOX選択還元触媒23が正常に機能している(異常無し)と判定し(ステップS27)、本ルーチンを終了する。一方、絶対値|∫NH3_ds_mod−∫NH3_ds_det|が閾値αを超える場合(S19/Yes)、判定部118は、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算値∫NH3_us_modと下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値∫NH3_ds_detとの差の絶対値が閾値β未満であるか否かを判別する(ステップS21)。閾値βは、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの誤差や、積算を行う所定時間の長さ等を考慮して、適切な値に設定することができる。閾値βは、閾値αと同じ値であってもよく、異なる値であってもよい。

0049

絶対値|∫NH3_us_mod−∫NH3_ds_det|が閾値β未満の場合(S21/Yes)、判定部118は、NOX選択還元触媒23が欠落していると判定し(ステップS23)、本ルーチンを終了する。一方、絶対値|∫NH3_us_mod−∫NH3_ds_det|が閾値β以上の場合(S21/No)、判定部118は、NOX選択還元触媒23が劣化していると判定し(ステップS25)、本ルーチンを終了する。

0050

以上説明したように、本実施形態に係る内燃機関5の排気浄化装置10は、排気通路の上流側から順にNOX吸蔵触媒15及びNOX選択還元触媒13を備えるとともに、NOX選択還元触媒13よりも下流側にアンモニア濃度センサ23を備えている。かかる排気浄化装置10のNOX選択還元触媒13の異常を診断する診断装置として機能する制御装置100は、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detに基づいてNOX選択還元触媒13の異常の有無を判定する。したがって、制御装置100は、NOX選択還元触媒13が正常に機能していない異常状態を検知することができる。

0051

また、本実施形態において、制御装置100は、NOX選択還元触媒13の異常時に、さらに上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detに基づいて、NOX選択還元触媒13の欠落又は劣化を判定する。したがって、制御装置100は、NOX選択還元触媒13の異常の状態に応じた処理を実行することができる。

0052

また、本実施形態において、制御装置100は、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modの積算値∫NH3_us_mod、下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modの積算値∫NH3_ds_mod及び下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detの積算値∫NH3_ds_detを用いてNOX選択還元触媒13の異常を判定する。したがって、下流側アンモニア濃度検出値NH3_ds_detと、上流側アンモニア濃度推定値NH3_us_modあるいは下流側アンモニア濃度推定値NH3_ds_modとの差をより判別しやすくなって、NOX選択還元触媒13の異常診断結果の信頼性を向上させることができる。

0053

以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

0054

5・・・内燃機関、10・・・排気浄化装置、11・・・排気管、13・・・NOX選択還元触媒、15・・・NOX吸蔵触媒、23・・・アンモニア濃度センサ、100・・・制御装置(診断装置)、112・・・上流側アンモニア濃度取得部、114・・・下流側アンモニア濃度推定部、116・・・下流側アンモニア濃度検出部、118・・・判定部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ