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技術 ソイルセメントの強度判定方法および強度判定システム

出願人 清水建設株式会社
発明者 依田侑也浅香美治
出願日 2017年12月14日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2017-239659
公開日 2019年6月27日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-105118
状態 未査定
技術分野 杭・地中アンカー
主要キーワード 実験水準 度判定システム 近似直線式 粒度情報 支持層材 コア強度 強度推定 粗粒土
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月27日)のものです。
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図面 (8)

課題

現場で実施することが難しい工程を要しないソイルセメント強度判定方法および強度判定システムを提供する。

解決手段

あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求めるステップS1〜S5と、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求めるステップS6とを備えるようにする。

概要

背景

根固め部を構成するソイルセメント強度推定方法として、本特許出願人は、既に特許文献1〜6に示すような技術を提案している。

このうち特許文献2においては、セメントおよび水の質量比と、試料固化した後の圧縮強度には相関関係がある一方、0.075mm以下の小粒径粒子土質材料に混合していた場合、セメントおよび水の質量比と圧縮強度との相関関係が、上記の相関関係から乖離するため、正確な推定ができないことが問題であった。

この課題を解決するため、上記の特許文献5において、図7に示すような推定フローによる強度推定方法を提案し、より正確な強度推定を可能とした。この推定フローは、0.075mm以下の粒子量を算出する工程を有しており、次の(1)〜(5)の工程からなる。

(1)ソイルセメントを形成する支持層構成物からなる試料の密度の測定を行う工程
(2)支持層の構成物からなる試料中の0.075mm以下の小粒径の粒子の質量比を測定する工程
(3)ソイルセメントに含まれる水の質量を測定する工程
(4)乾燥させた前記未固結試料の密度を測定する工程
(5)支持層の構成物からなる試料の密度と、ソイルセメントの密度と、水の質量とから、ソイルセメントに含まれるセメントの質量と掘削土砂の質量とを算出する工程

概要

現場で実施することが難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定方法および強度判定システムを提供する。あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求めるステップS1〜S5と、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求めるステップS6とを備えるようにする。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、現場で実施することが難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定方法および強度判定システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定する方法であって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分土粒子質量比を取得するステップと、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得するステップと、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求めるステップと、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求めるステップとを備えることを特徴とするソイルセメントの強度判定方法

請求項2

前記所定の値が、0.25であることを特徴とする請求項1に記載のソイルセメントの強度判定方法。

請求項3

前記所定の粒径が、0.075mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のソイルセメントの強度判定方法。

請求項4

セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定するシステムであって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を取得する手段と、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得する手段と、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求める手段と、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求める手段とを備えることを特徴とするソイルセメントの強度判定システム

請求項5

前記所定の値が、0.25であることを特徴とする請求項4に記載のソイルセメントの強度判定システム。

請求項6

前記所定の粒径が、0.075mmであることを特徴とする請求項4または5に記載のソイルセメントの強度判定システム。

技術分野

0001

本発明は、根固め部などを構成するソイルセメントの強度を早期に判定する強度判定方法および強度判定システムに関するものである。

背景技術

0002

杭の根固め部を構成するソイルセメントの強度推定方法として、本特許出願人は、既に特許文献1〜6に示すような技術を提案している。

0003

このうち特許文献2においては、セメントおよび水の質量比と、試料固化した後の圧縮強度には相関関係がある一方、0.075mm以下の小粒径粒子土質材料に混合していた場合、セメントおよび水の質量比と圧縮強度との相関関係が、上記の相関関係から乖離するため、正確な推定ができないことが問題であった。

0004

この課題を解決するため、上記の特許文献5において、図7に示すような推定フローによる強度推定方法を提案し、より正確な強度推定を可能とした。この推定フローは、0.075mm以下の粒子量を算出する工程を有しており、次の(1)〜(5)の工程からなる。

0005

(1)ソイルセメントを形成する支持層構成物からなる試料の密度の測定を行う工程
(2)支持層の構成物からなる試料中の0.075mm以下の小粒径の粒子の質量比を測定する工程
(3)ソイルセメントに含まれる水の質量を測定する工程
(4)乾燥させた前記未固結試料の密度を測定する工程
(5)支持層の構成物からなる試料の密度と、ソイルセメントの密度と、水の質量とから、ソイルセメントに含まれるセメントの質量と掘削土砂の質量とを算出する工程

先行技術

0006

特願2017−012221号(現時点で未公開
特願2017−096513号(現時点で未公開)
特願2017−096794号(現時点で未公開)
特願2017−104764号(現時点で未公開)
特願2017−135533号(現時点で未公開)
特願2017−136302号(現時点で未公開)

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記の(1)〜(5)の工程からなる強度推定方法は、現場で実施することが比較的難しい工程を含んでいる。具体的には、図7(1)の実施フロー1においてはステップS105で一度試料を乾燥させる工程が必要であり、図7(2)の実施フロー2においては試料の密度を測定しなければならない。こうした工程を現場で実施することは比較的難しいという問題がある。

0008

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、現場で実施することが難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定方法および強度判定システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るソイルセメントの強度判定方法は、セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定する方法であって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分土粒子の質量比を取得するステップと、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得するステップと、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求めるステップと、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求めるステップとを備えることを特徴とする。

0010

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定方法は、上述した発明において、前記所定の値が、0.25であることを特徴とする。

0011

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定方法は、上述した発明において、前記所定の粒径が、0.075mmであることを特徴とする。

0012

また、本発明に係るソイルセメントの強度判定システムは、セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定するシステムであって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を取得する手段と、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得する手段と、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求める手段と、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求める手段とを備えることを特徴とする。

0013

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定システムは、上述した発明において、前記所定の値が、0.25であることを特徴とする。

0014

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定システムは、上述した発明において、前記所定の粒径が、0.075mmであることを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明に係るソイルセメントの強度判定方法によれば、セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定する方法であって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を取得するステップと、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得するステップと、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求めるステップと、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求めるステップとを備えるので、現場で実施することが比較的難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定方法を提供することができるという効果を奏する。

0016

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定方法によれば、前記所定の値が、0.25であるので、安全側の判定を行うことができるという効果を奏する。

0017

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定方法によれば、前記所定の粒径が、0.075mmであるので、より正確に強度判定することができるという効果を奏する。

0018

また、本発明に係るソイルセメントの強度判定システムによれば、セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定するシステムであって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を取得する手段と、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得する手段と、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求める手段と、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求める手段とを備えるので、現場で実施することが比較的難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定システムを提供することができるという効果を奏する。

0019

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定システムによれば、前記所定の値が、0.25であるので、安全側の判定を行うことができるという効果を奏する。

0020

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定システムによれば、前記所定の粒径が、0.075mmであるので、より正確に強度判定することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0021

図1は、実際に現場で採取された未固結試料の材料組成(wt%)を示すテーブル図である。
図2は、支持層模擬材料の粒度分布を示す図である。
図3は、実験水準を示すテーブル図である。
図4は、材齢28日の一軸圧縮強さセメント水比の関係(粗粒土分類される土を用いた場合)の一例を示す図である。
図5は、切片の増加量Δと0.075mm以下の土粒子の含有量の関係を示す図である。
図6は、本発明に係るソイルセメントの強度判定方法および強度判定システムの実施の形態を示すフローチャート図である。
図7は、従来の強度推定方法を示すフローチャート図であり、(1)は実施フロー1、(2)は実施フロー2である。

実施例

0022

本発明は、現場で実施するには比較的難しい工程を省くための強度判定技術である。以下に、本発明に係るソイルセメントの強度判定方法および強度判定システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0023

(本発明の基礎となった知見)
まず、本発明の基礎となった知見について説明する。
本発明者が、現場で採取した正常なソイルセメントの未固結試料の材料組成の分析を重ねた結果、未固結試料を構成する材料の重量比は、概ね図1のようになっていることが確認された。

0024

図1に示す通り、未固結試料中の土の量の最大値は、正常な未固結試料の場合25%程度であることが確認された。
そのため、土の量を25%としたときに、0.075mm以下の粒子量をパラメータとし、セメント水比と強度の関係式を得て、この関係式を使用すれば、地盤調査で得た支持層材料の粒度分布情報を用いるのみで、簡便かつ実用上安全な評価が可能となる。

0025

ここで、土の量を25%としたときの材齢28日の一軸圧縮強さとセメント水比の関係を得るための実験を実施した。支持層模擬材料としては、ともに絶乾状態の密度が2.69g/cm3である砂(S)と、粘土(Ne)を使用した。この支持層模擬材料の粒度分布を図2に示す。使用した粘土(Ne)は図2に示す通り、0.075mm以下の粒径が99.6%のものを使用した。

0026

また、作製した調合図3に示す。セメントは普通ポルトランドセメント(C)、水は上水道水(W)を使用した。調合は、地盤材料工学的分類において、粗粒土に分類される比較的広い範囲の支持層材料に適用できるよう、粗粒分(S)が50%以上となるように、細粒分(Ne)を混合し、水セメント比(W/C)が60〜90%となる調合とした。図3中の調合名の表記は、「水セメント比(%)−細粒分の含有量」である。

0027

実験結果を図4に示す。材齢28日の一軸圧縮強さ(y)とセメント水比(C/W:x)の関係を表す近似直線としては、細粒分の含有量毎に得られる回帰直線を参考にして、細粒分の含有量(50%、30%、0%)間で傾きが同じとなるような直線を設定した(図の例では、y=33.2x−25.7、y=33.2x−27.2、y=33.2x−27.9という直線)。この図から、細粒分の混合により、近似直線の切片が増加していることが確認できる。

0028

ここで、細粒分の含有量0%を基準としたときに、他水準の切片の増加量をΔbとする。また、0.075mm以下の土粒子の含有量とΔbの値の関係を図5に示す。この図に示すように、0.075mm以下の土粒子の含有量(x)が0〜50%以下の粗粒土のとき、Δb(y)は二次曲線回帰できる(図の例では、y=1.03×10−3x2−7.96×10−3xという二次曲線)。実務的には、この曲線を使用し、例えば事前ボーリング調査などによる地盤調査報告書に示される支持層材料の粒度情報のうち、細粒分が20%だった場合、この曲線から0%に対する切片の増加量Δbを概算することで、材齢28日の一軸圧縮強さとセメント水比の関係式(近似直線式)を算出することができる。

0029

(本発明の実施の形態)
次に、上記の知見に基づいて考案された本発明の実施の形態について説明する。

0030

[ソイルセメントの強度判定方法]
まず、本実施の形態に係るソイルセメントの強度判定方法について、杭の根固め部を構成するソイルセメントの強度判定に適用する場合を例にとり説明する。

0031

事前に、ソイルセメントに対する支持層材料(土質材料)の質量比が所定の値(例えば質量比0.25)であるソイルセメントの固結試料の一軸圧縮強さと、セメントと水の質量比(セメント水比:C/W)と、支持層材料に対する所定の粒径以下(例えば粒径0.075mm以下)の細粒分の土粒子の質量比との関係(例えば図4図5に例示される関係)が、上記の実験等を通じてあらかじめ把握されているものとする。

0032

図6に示すように、まず、支持層材料における0.075mm以下の土粒子の含有量(質量比)を把握する(ステップS1)。これは、例えば施工前に得られた地盤調査報告書に示される支持層材料の粒度情報を参照することで、容易に把握することができる。

0033

次に、地中に施工された根固め部より、強度判定対象のソイルセメントの未固結試料を採取する(ステップS2)。この場合、例えば、掘削ロッドの先端に取り付けた試料採取器を使用して、根固め部のソイルセメントの未固結試料を採取することができる。

0034

続いて、採取した未固結試料に含まれる水の質量を測定し(ステップS3)、さらにセメントの質量を測定する(ステップS4)。ここで、未固結試料に含まれる水、セメントの質量は、上記の特許文献5等に示される周知の方法により測定することができる。例えば、未固結試料に含まれる水の質量は、電子レンジで水分を蒸発させる方法や赤外線水分計を使用して測定することができる。また、未固結試料に含まれるセメントの質量は、例えば、水の質量を測定した後の試料を所定量の塩酸に溶解させて水酸化ナトリウム滴定を行う方法や、酸に溶解させた際の溶解熱の算出により求める方法などを使用して測定することができる。こうして測定された水の質量(W)、セメントの質量(C)から、未固結試料のセメント水比(C/W)を求める。

0035

次に、上記のステップS1で把握した土粒子の含有量から、強度評価式を算定する(ステップS5)。この場合、例えば図5近似曲線から土粒子の含有量に対応する切片の増加量Δbを求める。そして、この切片の増加量Δbを、例えば図4の土粒子の含有量が0%である基準の近似直線式の切片に加算することにより、強度評価式を算定する。次に、この強度評価式を用いてソイルセメントの強度(材齢28日の一軸圧縮強さ)を推定(判定)する(ステップS6)。

0036

このように、図4図5の関係および地盤調査報告書等に示される支持層材料の粒度情報を用いることで、未固結試料を乾燥させる工程や、試料の密度を測定する工程などの現場で実施することが比較的難しい工程を省くことが可能となり、上記の従来の方法よりも容易に強度推定を実施することができる。

0037

次に、推定されたソイルセメントの強度が設計基準強度を満たしているかを判定する(ステップS7)。設計基準強度を満たす場合(ステップS7でYes)、判定処理を終了する。設計基準強度を満たさない場合(ステップS7でNo)、ソイルセメントより作製された供試体の材齢X日強度もしくは、根固め部のコア強度を測定する(ステップS8)。そして、測定された強度が設計基準強度を満たしているかを判定する(ステップS9)。設計基準強度を満たす場合、判定処理を終了する(ステップS9でYes)。一方、設計基準強度を満たさない場合(ステップS9でNo)、根固め部の再施工を行い(ステップS10)、ステップS1に戻る。

0038

このようにすることで、根固め部を構成するソイルセメントの強度を早期に判定することができる。なお、実際のところ、未固結試料を採取後(試料が試験開始できる状態から)は1時間程度で判定可能である。また、この判定の結果、ソイルセメントが所定の設計基準強度を満たさないことが予想される場合は、再施工などの対策を早急に実施することができる。

0039

[ソイルセメントの強度判定システム]
次に、本実施の形態に係るソイルセメントの強度判定システムについて説明する。

0040

本実施の形態に係るソイルセメントの強度判定システムは、上述したソイルセメントの強度判定方法をシステムして具現化したものであり、例えば入力部、記憶部、演算部、出力部とからなる。この強度判定システムは、例えばCPUを有するコンピュータメモリディスプレイキーボード等のハードウェア、これらハードウェアを用いて実行されるコンピュータプログラム等のソフトウェアにより構成することができる。

0041

入力部は、支持層材料に対する0.075mm以下の土粒子の含有量(質量比)、ソイルセメントの未固結試料のセメント水比(C/W)を入力するためのものであり、例えばキーボードなどで構成することができる。土粒子の含有量、セメント水比は、上述したソイルセメントの強度判定方法で説明した方法で取得する。

0042

記憶部は、ソイルセメントに対する支持層材料の質量比が0.25であるソイルセメントの材齢28日の一軸圧縮強さと、セメント水比(C/W)と、支持層材料に対する0.075mm以下の土粒子の含有量との関係(例えば、図4図5の関係)を記憶するものである。記憶部は、例えばメモリなどの記憶媒体で構成することができる。なお、記憶部は、地盤調査報告書等に示される支持層材料の粒度情報を記憶しておき、演算部または入力部は、この粒度情報から0.075mm以下の土粒子の含有量を取得するようにしてもよい。

0043

演算部は、第1演算部と第2演算部とからなり、例えばコンピュータとソフトウェアなどで構成することができる。
第1演算部は、記憶部に記憶された上記の関係に、入力部により入力された0.075mm以下の土粒子の含有量を当てはめることで、この土粒子の含有量に応じたソイルセメントの材齢28日の一軸圧縮強さと、セメント水比(C/W)との関係を求めるものである。

0044

第2演算部は、第1演算部で求めたソイルセメントの材齢28日の一軸圧縮強さと、セメント水比(C/W)との関係に、入力部により入力されたセメント水比(C/W)を当てはめることで、このセメント水比(C/W)に応じたソイルセメントの材齢28日の一軸圧縮強さを求めるものである。

0045

出力部は、演算部による演算処理結果を出力するものである。出力部は、例えばディスプレイやプリンタなどで構成することができる。

0046

このように構成したソイルセメントの強度判定システムによれば、図4図5の関係および地盤調査報告書等に示される支持層材料の粒度情報を用いることで、未固結試料を乾燥させる工程や、試料の密度を測定する工程などの現場で実施することが比較的難しい工程を省くことが可能となり、上記の従来の方法よりも容易に強度推定を実施することができる。

0047

以上説明したように、本発明に係るソイルセメントの強度判定方法によれば、セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定する方法であって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を取得するステップと、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得するステップと、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求めるステップと、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求めるステップとを備えるので、現場で実施することが比較的難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定方法を提供することができる。

0048

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定方法によれば、前記所定の値が、0.25であるので、安全側の判定を行うことができる。

0049

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定方法によれば、前記所定の粒径が、0.075mmであるので、より正確に強度判定することができる。

0050

また、本発明に係るソイルセメントの強度判定システムによれば、セメントと、水と、土質材料とからなるソイルセメントの強度を判定するシステムであって、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を取得する手段と、ソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を取得する手段と、あらかじめ把握されている、ソイルセメントに対する土質材料の質量比が所定の値であるソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比と、土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比との関係に、取得した土質材料に対する所定の粒径以下の細粒分の土粒子の質量比を当てはめることで、この土粒子の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係を求める手段と、求めたソイルセメントの固結試料の強度と、セメントと水の質量比との関係に、取得したソイルセメントの未固結試料に含まれるセメントと水の質量比を当てはめることで、このセメントと水の質量比に応じたソイルセメントの固結試料の強度を求める手段とを備えるので、現場で実施することが比較的難しい工程を要しないソイルセメントの強度判定システムを提供することができる。

0051

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定システムによれば、前記所定の値が、0.25であるので、安全側の判定を行うことができる。

0052

また、本発明に係る他のソイルセメントの強度判定システムによれば、前記所定の粒径が、0.075mmであるので、より正確に強度判定することができる。

0053

以上のように、本発明に係るソイルセメントの強度判定方法および強度判定システムは、杭の根固め部などを構成するソイルセメントの強度を早期に判定するのに有用であり、特に、現場で実施することが難しい工程を省略して強度を判定するのに適している。

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