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課題

本発明の目的は、スフィンゴミエリン合成酵素活性阻害できるスフィンゴミエリン合成酵素阻害剤を提供することである。

解決手段

ギンコール酸及び/又はその誘導体を有効成分とする、スフィンゴミエリン合成酵素阻害剤。

概要

背景

SMSは、ホスファチジルコリンホスホコリン部分をセラミド転移することによりスフィンゴミエリンを生成する酵素であり、SMS1、SMS2、及びSMSrの3種のアイソフォームが存在し、細胞恒常性シグナル伝達等において重要な役割を担っていることが知られている。SMSは、スフィンゴミエリンとセラミドの代謝に関与するため、従来、SMSを創薬ターゲットとして検討が行われている。

従来、SMSを阻害することによって、アテローム性動脈硬化動脈性心疾患等の疾患の治療に有用であることが報告されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。また、SMS2は、脂肪肝肥満II型糖尿病メタボリックシンドローム発症にも関与しており、SMS2の阻害がこれらの疾患の予防又は治療に有効であることも報告されている(例えば、非特許文献3参照)。更に、SMSの阻害は、アミロイドβ発現量を低減でき、アルツハイマーの治療に有効であることも報告されている(非特許文献4)。

更に、SMSの阻害は、基質として使用されるセラミドを生体内蓄積させるので、セラミドが改善をもたらす疾患や症状に対しても効果が期待される。例えば、乾燥肌荒れ肌アトピー性皮膚炎老人性乾皮症乾癬等の皮膚症状では、角質層中のセラミドの減少による保湿機能や皮膚バリア機能の低下が生じていることが知られており、SMSの阻害は、保湿機能や皮膚バリア機能を向上させ、これらの皮膚症状の改善に有効であると考えられている。更に、本発明者等によって、セラミドは生体内でエクソソームの産生を促進することが明らかにされており、SMSの阻害はエクソソームの産生促進にも有用であるといえる(特許文献1)。

概要

本発明の目的は、スフィンゴミエリン合成酵素活性を阻害できるスフィンゴミエリン合成酵素阻害剤を提供することである。ギンコール酸及び/又はその誘導体を有効成分とする、スフィンゴミエリン合成酵素阻害剤。なし

目的

本発明の目的は、SMSの活性を阻害できる成分を見出し、SMS阻害剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ギンコール酸及び/又はその誘導体を有効成分とする、スフィンゴミエリン合成酵素阻害剤

請求項2

ギンコール酸が下記一般式(11)〜(14)に示される化合物の内の少なくとも1種である、請求項1に記載のスフィンゴミエリン合成酵素阻害剤。

請求項3

請求項1又は2に記載のスフィンゴミエリン合成酵素阻害剤を含む、スフィンゴミエリン合成酵素阻害用の飲食品

請求項4

請求項1又は2に記載のスフィンゴミエリン合成酵素阻害剤を含む、スフィンゴミエリン合成酵素阻害用の医薬品。

技術分野

0001

本発明は、スフィンゴミエリン合成酵素SMS)の活性阻害できるSMS阻害剤に関する。

背景技術

0002

SMSは、ホスファチジルコリンホスホコリン部分をセラミド転移することによりスフィンゴミエリンを生成する酵素であり、SMS1、SMS2、及びSMSrの3種のアイソフォームが存在し、細胞恒常性シグナル伝達等において重要な役割を担っていることが知られている。SMSは、スフィンゴミエリンとセラミドの代謝に関与するため、従来、SMSを創薬ターゲットとして検討が行われている。

0003

従来、SMSを阻害することによって、アテローム性動脈硬化動脈性心疾患等の疾患の治療に有用であることが報告されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。また、SMS2は、脂肪肝肥満II型糖尿病メタボリックシンドローム発症にも関与しており、SMS2の阻害がこれらの疾患の予防又は治療に有効であることも報告されている(例えば、非特許文献3参照)。更に、SMSの阻害は、アミロイドβ発現量を低減でき、アルツハイマーの治療に有効であることも報告されている(非特許文献4)。

0004

更に、SMSの阻害は、基質として使用されるセラミドを生体内蓄積させるので、セラミドが改善をもたらす疾患や症状に対しても効果が期待される。例えば、乾燥肌荒れ肌アトピー性皮膚炎老人性乾皮症乾癬等の皮膚症状では、角質層中のセラミドの減少による保湿機能や皮膚バリア機能の低下が生じていることが知られており、SMSの阻害は、保湿機能や皮膚バリア機能を向上させ、これらの皮膚症状の改善に有効であると考えられている。更に、本発明者等によって、セラミドは生体内でエクソソームの産生を促進することが明らかにされており、SMSの阻害はエクソソームの産生促進にも有用であるといえる(特許文献1)。

0005

Ya-li Li et al., Bioorg. Med. Chem., Vol.23, 2015, p.6173-6184
Bin Lou et al.,PLOS ONE, Vol.9, 2014, e102641
Mitsutake S. et al., J. ZBiol. Chem., Vol.286, 2011, p.28544-28555
Hisao JH et al., PLOS ONE, Vol.8, 2013, e74016

先行技術

0006

特願2017−48977号明細書

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、SMSの活性を阻害できる成分を見出し、SMS阻害剤を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、ギンコール酸及びその誘導体には、SMSの活性を阻害する作用があり、SMS阻害剤として有用であることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。

0009

即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.ギンコール酸及び/又はその誘導体を有効成分とする、SMS阻害剤。
項2. ギンコール酸が下記一般式(11)〜(14)に示される化合物の内の少なくとも1種である、項1に記載のSMS阻害剤。



項3. 項1又は2に記載のSMS阻害剤を含む、SMS素阻害用の飲食品
項4. 項1又は2に記載のSMS阻害剤を含む、SMS阻害用の医薬品。

発明の効果

0010

本発明のSMS阻害剤によれば、生体内でのSMSの活性を阻害できるので、生体機能の維持又は改善、SMSが要因になっている疾患や症状の予防又は治療が可能になる。また、本発明のSMS阻害剤は、経口投与、飲食品の形態で投与又は摂取できるので、非侵襲的患者への負担が少ない手法で、SMSの活性を阻害することができる。

0011

本発明のSMS阻害剤は、ギンコール酸及び/又はその誘導体を有効成分とすることを特徴とする。以下に、本発明のSMS阻害剤について詳述する。

0012

[有効成分]
本発明のSMS阻害剤では、有効成分として、ギンコール酸及び/又はその誘導体を使用する。

0013

ギンコール酸とは、イチョウ(Ginkgo biloba)の葉、、種等に含まれている天然化合物であり、下記一般式(1)で示される構造を有している。

0014

一般式(1)において、R1は、飽和又は不飽和の炭化水素基である。

0015

前記炭化水素基の炭素数については、特に制限されないが、通常7〜25、好ましくは9〜21、更に好ましくは13、15又は17である。

0016

R1が、不飽和の炭化水素基である場合、当該不飽和の炭化水素基に含まれる不飽和二重結合の数については特に制限されないが、例えば、1〜3個、好ましくは1又は2個である。

0017

具体的には、R1が、不飽和二重結合を1つ有する炭化水素基である場合、その具体例として、下記一般式(1a)に示す炭化水素基が挙げられる。

0018

一般式(1a)において、n1は、5〜11の整数、好ましくは7〜9の整数、更に好ましくは7である。一般式(1a)において、n2は、3〜7の整数、好ましくは5〜7の整数、更に好ましくは5である。また、一般式(1a)においてn1とn2の合計値は、通常8〜18、好ましくは12〜16、更に好ましくは12である。

0019

また、R1が、不飽和二重結合を2つ有する炭化水素基である場合、その具体的として、下記一般式(1b)に示す炭化水素基が挙げられる。

0020

一般式(1b)において、m1は、5〜11の整数、好ましくは7〜9の整数、更に好ましくは7である。一般式(1b)において、m2は、2〜6の整数、好ましくは2〜4の整数、更に好ましくは4である。一般式(1b)において、m3は、0〜4の整数、好ましくは0〜2の整数、更に好ましくは0である。また、一般式(1b)においてm1とm2とm3の合計値は、通常7〜21、好ましくは9〜17、更に好ましくは12である。

0021

本発明で使用されるギンコール酸として、具体的には、下記一般式(11)〜(14)で示される化合物が挙げられる。下記一般式(11)で示される化合物はギンコール酸(C13:0)、下記一般式(12)で示される化合物はギンコール酸(C15:0)、下記一般式(13)で示される化合物はギンコール酸(C15:1)、下記一般式(14)で示される化合物はギンコール酸(C17:2)として知られており、イチョウに含まれている天然化合物である。

0022

本発明で使用されるギンコール酸の誘導体については、特に制限されないが、例えば、下記一般式(2)に示す化合物が挙げられる。

0023

一般式(2)において、R1は、飽和又は不飽和の炭化水素基であり、その具体例等については、前記一般式(1)におけるR1と同様である。

0024

一般式(2)において、R2は、低級アルキル基、低級アシル基、又は水素原子である。低級アルキル基としては、具体的には、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基、好ましくは炭素数1〜3の直鎖状又は分岐状のアルキル基、更に好ましくはメチル基、及びエチル基が挙げられる。低級アシル基としては、具体的には、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアシル基、好ましくは炭素数1〜3の直鎖状又は分岐状のアシル基、更に好ましくはホルミル基、及びアセチル基が挙げられる。

0025

一般式(2)において、R3は、低級アルキル基、又は水素原子である。低級アルキル基の具体例等については、R2における低級アルキル基と同様である。

0026

一般式(2)において、R2及びR3の一方が水素原子である場合には、他方は水素原子以外の基である。

0027

本発明のSMS阻害剤では、ギンコール酸及びその誘導体の中から1種を選択して単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0028

ギンコール酸及びその誘導体の中でも、より効果的にSMS阻害作用を発揮させるという観点から、好ましくはギンコール酸、更に好ましくは前記一般式(11)〜(14)で示されるギンコール酸、特に好ましくはギンコール酸(C15:0)(前記一般式(12)、及びギンコール酸(C15:1)(前記一般式(13))が挙げられる。

0029

本発明のSMS阻害剤では、ギンコール酸及び/又はその誘導体として、ギンコール酸及び/又はその誘導体を含む植物から抽出することにより得られた精製品粗精製品、又は抽出物を使用してもよく、また合成又は半合成によって得られたものを使用してもよい。

0030

例えば、ギンコール酸は、イチョウ(Ginkgo biloba)の葉、幹、種等に含まれており、これらの植物部位抽出処理することにより得ることができる。ギンコール酸の抽出に使用される抽出溶媒については、ギンコール酸を抽出可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、メタノールエタノールプロパノールブタノール等のアルコール類酢酸メチル酢酸エチル等のエステル類テトラヒドロフランジエチルエーテル等のエーテル類ジクロロメタンジクロロエタンクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサンペンタン等の脂肪族炭化水素類トルエン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。前記植物部位からギンコール酸を抽出するには、公知の抽出処理を用いればよい。また、必要に応じて、複数回の抽出処理を行ってもよく、これにより抽出されるギンコール酸量を高めることもできる。

0031

[添加成分]
本発明のSMS阻害剤は、ギンコール酸及び/又はその誘導体以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、剤型適用形態等に応じて、他の添加成分を含有していてもよい。本発明のSMS阻害剤に使用できる添加成分としては、例えば、水、油脂類ロウ類炭化水素類脂肪酸類高級アルコール類、エステル類、植物抽出エキス類、水溶性高分子界面活性剤金属石鹸アルコール多価アルコールpH調整剤酸化防止剤紫外線吸収剤防腐剤香料粉体増粘剤色素キレート剤などが挙げられる。これらの添加成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの添加成分の含有量については、使用する添加成分の種類や、本発明のSMS阻害剤が適用される製品の剤型等に応じて適宜設定される。

0032

使用対象となる製品]
本発明のSMS阻害剤が使用される製品の剤型については、特に制限されず、固体状半固体状、又は液体状のいずれであってもよく、SMS阻害剤の適用方法等に応じて適宜設定すればよい。

0033

本発明のSMS阻害剤の適用方法としては、特に制限されず、全身投与局所投与、等のいずれであってもよい。具体的には、経口、経血管内(動脈内又は静脈内)、経皮経腸、経経鼻投与等が挙げられる。血管内投与には、血管内注射、持続点滴も含まれる。これらの中でも、SMS阻害効果をより一層効果的に奏させるという観点から、好ましくは経口投与、経皮投与が挙げられる。

0034

本発明のSMS阻害剤が使用される製品の製剤形態については、特に制限されないが、例えば、外用医薬品、内服用医薬品等の医薬品;飲食品;化粧料等が挙げられる。

0035

例えば、本発明のSMS阻害剤を内服用医薬品に使用する場合、本発明のSMS阻害剤を、そのまま又は他の添加成分と組み合わせて所望の形態に調製すればよい。このような内服用医薬品としては、具体的には、カプセル剤ソフトカプセル剤ハードカプセル剤)、錠剤顆粒剤粉剤ゼリー剤シロップ剤リポソーム製剤等が挙げられる。これらの内服用の医薬品の中でも、好ましくはカプセル剤、更に好ましくはソフトカプセル剤が挙げられる。

0036

本発明のSMS阻害剤を外用医薬品に使用する場合、本発明のSMS阻害剤を単独で、又は他の薬理活性成分薬学的に許容される基剤や添加成分等と組み合わせて所望の形態に調製すればよい。このような外用医薬品の形態としては、特に制限されないが、具体的には、乳液剤、懸濁液剤軟膏剤クリーム剤ローション剤ゲル剤噴霧剤貼付剤パップ剤リニメント剤エアゾール剤、軟膏剤、パック剤などの経皮投与製剤等が挙げられる。

0037

本発明のSMS阻害剤を飲食品に使用する場合、本発明のSMS阻害剤を、そのまま又は他の食品素材や添加成分と組み合わせて所望の形態に調製すればよい。このような飲食品としては、一般の飲食品の他、特定保健用食品栄養補助食品機能性食品、病者用食品等が挙げられる。これらの飲食品の形態として、特に制限されないが、具体的にはカプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤)、錠剤、顆粒剤、粉剤、ゼリー剤、リポソーム製剤等のサプリメント;栄養ドリンク果汁飲料炭酸飲料乳酸飲料等の飲料;団子アイスシャーベットグミキャンディー等の嗜好品等が例示される。これらの飲食品の中でも、好ましくはサプリメント、より好ましくはカプセル剤が挙げられる。

0038

本発明のSMS阻害剤を化粧料に使用する場合、本発明のSMS阻害剤を香粧学的に許容される基材や添加成分と組み合わせて所望の形態に調製すればよい。このような化粧料の形態としては、特に制限されないが、具体的には、クリーム剤、乳液、化粧水ローション)、パック洗浄剤メーキャップ化粧料頭皮毛髪用品オイルリップ口紅ファンデーションアイライナー頬紅マスカラアイシャドーマニキュアペディキュア(及び除去剤)、シャンプーリンスヘアトリートメントパーマネント剤染毛料ひげ剃り剤、石けんハンドソープボディソープ洗顔料)等が挙げられる。

0039

本発明のSMS阻害剤の各種製品への配合量については、特に制限されず、配合される製品の製剤形態、期待される効果等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、有効成分であるギンコール酸及び/又はその誘導体の配合量として0.1〜90質量%、好ましくは0.2〜50質量%、更に好ましくは0.5〜30質量%が挙げられる。

0040

[用途]
本発明のSMS阻害剤は、SMSの活性を阻害する目的で使用される。本発明のSMS阻害剤の阻害対象となるSMSのアイソフォームについては、特に制限されず、SMS1、SMS2、及びSMSrのいずれであってもよいが、より効果的な阻害作用を発揮させるという観点から、阻害対象としてSMS1及びSMS2が好適である。

0041

本発明のSMS阻害剤は、SMSの阻害によって改善が見込まれる症状や疾患に対する予防又は治療剤として使用できる。

0042

例えば、SMSの阻害は、アテローム性動脈硬化、動脈性心疾患等の疾患の改善に有効であることが知られているので、本発明のSMS阻害剤は、これらの疾患の予防又は治療剤として使用することができる。

0043

また、SMS2の阻害は、脂肪肝、肥満、II型糖尿病、メタボリックシンドロームの改善に有効であることも知られているので、本発明のSMS阻害剤は、これらの疾患の予防又は治療剤として使用することができる。

0044

また、SMSの阻害は、アミロイドβの発現量を低減し、アルツハイマーの改善に有効であることが知られているので、本発明のSMS阻害剤はアルツハイマーの予防又は治療剤として使用することもできる。

0045

更に、SMSの阻害は、SMSの基質となるセラミドを生体内で蓄積させるので、本発明のSMS阻害剤はセラミドが改善をもたらす用途にも有効である。セラミドが改善をもたらす用途としては、具体的には、保湿機能や皮膚バリア機能の向上;乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症、乾癬等の皮膚症状の予防又は治療等が挙げられる。更に、本発明者等によって、セラミドは生体内でエクソソームの産生を促進することが明らかにされており、本発明のSMS阻害剤はエクソソームの産生促進用途にも使用できる。また、エクソソームの産生促進は、アルツハイマー病パーキンソン病前頭側頭変性症ポリグルタミン病等の神経変性疾患等の予防又は治療に有効であることが報告されているので、本発明のSMS阻害剤をエクソソーム産生促進用途に使用する場合には、これらの疾患の予防又は治療に好適に使用される。

0046

本発明のSMS阻害剤の適用量としては、特に限定されず、使用される製品の製剤形態、SMS阻害剤の使用目的、適用対象者の年齢、期待される効果等に応じて、SMS活性を阻害できる有効量を適宜設定すればよい。

0047

以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。

0048

1.ギンコール酸(C15:1)の単離
北海道で採取したイチョウの幹を乾燥して粉砕し、イチョウの幹の乾燥粉末を得た。得られた乾燥粉末乾燥粉末500gにメタノール2Lを加えて室温で24時間抽出処理を行った。次いで、固液分離を行い、回収した固形分に対して、同様の抽出処理を2回行った。3回の抽出処理により得られた抽出液を混合し、減圧により濃縮して、黒褐色の残渣15.9gを得た。

0049

得られた残渣を20%メタノール水溶液500mLに溶解し、ヘキサン250mLを添加して分配抽出を行い、ヘキサン画分とメタノール水溶液画分を回収した。回収したメタノール水溶液画分に対して、同様の分配抽出を2回行った。

0050

3回の分配抽出により得られたヘキサン画分を混合し、n−ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒溶出液として、グラジエントをかけたシリカゲルクロマトグラフィーに供し、ギンコール酸含有画分を回収した。

0051

更に、前記で得られたギンコール酸含有画分を、再度、n−ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒を溶出液として、グラジエントをかけたシリカゲルクロマトグラフィーに供し、ギンコール酸含有画分を回収した。

0052

回収したギンコール酸含有画分について、1H NMR及びエレクトロスプレーイオン化質量分析ESI−MS)に供したところ、ギンコール酸(C15:1)が精製されていることが確認された。ギンコール酸(C15:1):淡黄色のオイル状; 1H NMR (CDCl3, 500MHz) δ 10.99 (1H, s), 7.37 (1H, t, 7.9 Hz), 6.88 (1H, d, J=8.3 Hz), 6.78 (1H, d, J=7.5 Hz), 5.32-5.38(2H, m), 2.97-3.00 (2H, t, J=7.5 Hz), 2.02-2.06 (4H, m), 1.60-1.62 (2H, m), 1.26-1.33 (19H, m), 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz). ESI-MS: Exact-346.5 found- (M+1) = 347.7

0053

2.ギンコール酸(C15:0)の合成
ギンコール酸(C15:1)(50mg、0.14mmol)を含む酢酸エチル10mlに、10% Pd/C(30mg、0.028mmol)を添加し、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。次いで、濾過にて固形分を取り除き、濾液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮残渣を、n−ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒を溶出液として、グラジエントをかけたシリカゲルクロマトグラフィーに供し、ギンコール酸を精製した。

0054

得られたギンコール酸について、1H NMR及びエレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI−MS)に供したところ、ギンコール酸(C15:0)であることが確認された。ギンコール酸(C15:0);白色固形状;1H NMR (CDCl3, 500MHz) δH 11.13 (1H, s), 7.37 (1H, t, 8.0 Hz), 6.88 (1H, d, J=8.3 Hz), 6.73 (1H, d, J=7.3 Hz), 3.00 (2H, t, J=7.8 Hz), 1.59-1.65 (4H, m), 1.57-1.56 (2H, m), 1.29-1.34 (26H, m), 0.89 (3H, t, J=6.8 Hz). ESI-MS: Exact-348.5 found- (M+1) = 349.3

0055

3.SMS阻害活性の評価
(1)SMS1及びホスファチジルコリンを含有する細胞ライセートの準備
SMS1及びSMS2の双方をノックアウトしたKOマウス胎児)の由来組織ら線維芽細胞を回収し、当該線維芽細胞に対して細胞不死化薬(simian vulirus 40(SV40)T抗原)を使用して不死化処理した。次いで、不死化処理した線維芽細胞に対して、pQCXIPベクターを用いてマウスSMS1遺伝子をトランスフェクトし、SMS1のみを発現するZS/SMS1細胞を得た。

0056

培養したZS/SMS1細胞約2×106cellsをPBS洗浄した後に、セルスクレーバーで回収する。遠心上清を除去後、20 mMトリスバッファー1mlを添加し、冷やしながら超音振盪器で溶解した。タンパク濃度が10μg/100μlとなるように20mMトリスバッファーで調整し、SMS1及びホスファチジルコリンを含有する細胞ライセートを得た。

0057

(2)SMS2及びホスファチジルコリンを含有する細胞ライセートの準備
不死化処理した線維芽細胞に対して、マウスSMS2遺伝子を導入したこと以外は、前記(1)と同条件で、SMS2及びホスファチジルコリンを含有する細胞ライセートを得た。

0058

(3)SMS阻害活性の測定
トリス緩衝液(pH7.5)に、下記構造のNBD(7-nitrobenz-2-oxa-1,3-diazole)標識セラミド(反応開始時の濃度:0.05μM)、及びギンコール酸(C15:1)又はギンコール酸(C15:0)(反応開始時の濃度:0、0.1、0.5、1、5、10、25、50、及び100μM)を添加して、37℃に加温した。これに、前記細胞ライセート(反応開始時の濃度:細胞ライセート由来のタンパク質濃度で10μg/100μl)を添加し、37℃で180分間インキュベートした。その後、クロロホルム及びメタノールの混合溶液(クロロホルム:メタノールの容量比2:1)を添加して反応を停止し、HPLCによりNBDの蛍光強度を測定することにより、反応液中のスフィンゴミエリン濃度を測定し、50%阻害濃度(IC50)を算出した。

0059

得られた結果を表1に示す。この結果、ギンコール酸(C15:1)及び(C15:0)は、SMS1及びSMS2を阻害する活性が高く、SMS阻害剤として使用できることが明らかとなった。

実施例

0060

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