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技術 液体品質管理装置

出願人 アサヒビール株式会社旭光電機株式会社
発明者 山下直之北野純一和田貴志楠健志福成英俊
出願日 2017年12月11日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-236785
公開日 2019年6月27日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-104505
状態 未査定
技術分野 飲料分配器
主要キーワード 既定温度 液体温度センサ 既定範囲 下降勾配 既定情報 氷結状態 温度変化幅 スポンジ洗浄
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月27日)のものです。
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図面 (14)

課題

撹拌装置の異常に着目して液体品質管理を行う液体品質管理装置を提供する。

解決手段

貯蔵容器10内の液体を注出装置50へ供給して冷却を行い飲用容器40へ注出する液体供給システム70に付加可能な液体品質管理装置101であって、流量センサ111と、冷却水温度センサ120と、液体が注出された状態における冷却水の温度低下情報を基に、撹拌装置58の異常を判断する撹拌状態分析部130を有する。

概要

背景

飲食店にて、液体、例えばビール等、を提供する装置として、液体供給システムが一般的に使用されている。ビールを例に採った場合、該液体供給システムは、炭酸ガスボンベ、ビールが充填されたビール樽供給管、及びビールディスペンサーを有し、炭酸ガスボンベの炭酸ガスにてビール樽内のビールを加圧し、供給管からビールディスペンサーへ圧送する。ビールディスペンサーは、冷却槽内に設置したビール冷却管冷凍機、及び注出口を有し、冷却槽内の冷却水の一部を冷凍機にて氷結させ、注出口におけるレバー操作にてビール冷却管内を流しながらビールを冷却し、例えばジョッキ等の飲用容器へ注出する。
このようにしてビール樽内のビールは、顧客へ提供される。

上述のようにビールディスペンサーでは、一部を氷結させた冷却水内に浸漬したビール冷却管内を通過するビールと冷却水との熱交換により、ビールは冷やされ注出される。また効率的な熱交換を行うため、ビールディスペンサーは、冷却槽内の冷却水を撹拌する撹拌装置をさらに備えている。該撹拌装置は、撹拌翼と該撹拌翼を回転駆動する撹拌モータとを有する。
一方、ビールを充填したビール樽は、室温環境に置かれている場合が多い。よって冷却槽内の冷却水におけるビール冷却管の特に入口側付近では、略室温のビールとの熱交換により、冷却水温度は上昇し、冷却水中溶けていく。よって例えば検出した氷量を基に冷凍機を作動させて冷却水温度を低下させ、また撹拌装置により冷却水を撹拌することで、冷却水温度を設定範囲に維持し、注出ビール温度既定範囲に維持されるようにしている。

概要

撹拌装置の異常に着目して液体品質管理を行う液体品質管理装置を提供する。貯蔵容器10内の液体を注出装置50へ供給して冷却を行い飲用容器40へ注出する液体供給システム70に付加可能な液体品質管理装置101であって、流量センサ111と、冷却水温度センサ120と、液体が注出された状態における冷却水の温度低下情報を基に、撹拌装置58の異常を判断する撹拌状態分析部130を有する。

目的

本発明は、上述したような課題を解決するためになされたもので、撹拌装置の異常に着目して液体品質管理を行う液体品質管理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

貯蔵容器内液体を、加圧により供給管を通して注出装置へ供給し、該注出装置に備わる冷却装置にて冷却を行い、上記注出装置から飲用容器注出する液体供給システムに付加可能な液体品質管理装置であって、上記冷却装置は、冷却水を収容した冷却槽と、上記冷却水に浸され内側を上記液体が流れる液体冷却管と、上記冷却水に浸され内側を冷媒が流れる冷媒配管と、上記冷媒を循環させ上記冷却水の一部を氷結させる冷凍機と、上記冷却水の撹拌を行う撹拌装置とを有し、液体冷却管及び冷媒配管のいずれか一方は冷却槽の中央側に位置し、いずれか他方は上記一方の外側で冷却槽の側壁側に位置する、上記液体品質管理装置は、上記飲用容器へ注出される液体量を検出する流量センサと、上記冷却槽内に配置され上記冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、上記流量センサ及び上記冷却水温度センサと電気的に接続された撹拌状態分析部であって、上記液体が注出された状態における上記冷却水の温度低下情報を基に、上記撹拌装置の異常を判断する撹拌状態分析部と、を備えたことを特徴とする液体品質管理装置。

請求項2

上記温度低下情報は、上記撹拌状態分析部に設定した、温度範囲と、該温度範囲を上記冷却水の温度が低下するのに要する低下時間との関係情報であり、上記撹拌状態分析部は、上記温度低下情報と既定情報との比較を行い上記異常を判断する温度低下情報判断部を有する、請求項1に記載の液体品質管理装置。

請求項3

上記冷却水温度センサは、上記他方の配管よりもさらに冷却槽の側壁側に配置される、請求項1又は2に記載の液体品質管理装置。

請求項4

上記冷却水温度センサは、上記液体冷却管に近接又は接触して配置される、請求項1又は2に記載の液体品質管理装置。

請求項5

当該液体品質管理装置は、液体温度センサをさらに備え、該液体温度センサは、上記貯蔵容器出口で上記供給管に設置され、かつ上記撹拌状態分析部と電気的に接続され、上記撹拌状態分析部は、上記貯蔵容器から排出された液体の温度を貯蔵容器内液体温度として測定し該貯蔵容器内液体温度と既定液体温度との比較を行う液体温度判定部を有し、貯蔵容器内液体温度が既定液体温度以上である状態において、上記撹拌装置の異常の判断を行う、請求項1から4のいずれかに記載の液体品質管理装置。

請求項6

当該液体品質管理装置は、上記冷凍機の作動停止を検出する作動停止検出部をさらに備え、該作動停止検出部は、上記撹拌状態分析部と電気的に接続され、上記撹拌状態分析部は、上記冷凍機の作動停止状態において、上記撹拌装置の異常の判断を行う、請求項1から5のいずれかに記載の液体品質管理装置。

請求項7

当該液体品質管理装置は、上記撹拌状態分析部と電気的に接続され通信回線と情報の送受信を行う送受信部をさらに備え、該送受信部は、上記撹拌装置の異常を通信回線へ送信する、請求項1から6のいずれかに記載の液体品質管理装置。

請求項8

当該液体品質管理装置は、流体流路調整装置をさらに備え、該流体流路調整装置は、上記供給管に設置され、上記注出装置から液体の注出を停止する流体ストッパ装置を有する、請求項1から7のいずれかに記載の液体品質管理装置。

請求項9

上記撹拌状態分析部は、撹拌装置の異常の判断に対応して上記流体ストッパ装置に対して上記注出装置から液体の注出を停止させる、請求項8に記載の液体品質管理装置。

技術分野

0001

本発明は、液体供給システムに付加可能な液体品質管理装置に関し、詳しくは、液体供給システムに備わる液体注出装置における撹拌装置の例えば故障を検知することによって液体品質管理を行う液体品質管理装置に関する。

背景技術

0002

飲食店にて、液体、例えばビール等、を提供する装置として、液体供給システムが一般的に使用されている。ビールを例に採った場合、該液体供給システムは、炭酸ガスボンベ、ビールが充填されたビール樽供給管、及びビールディスペンサーを有し、炭酸ガスボンベの炭酸ガスにてビール樽内のビールを加圧し、供給管からビールディスペンサーへ圧送する。ビールディスペンサーは、冷却槽内に設置したビール冷却管冷凍機、及び注出口を有し、冷却槽内の冷却水の一部を冷凍機にて氷結させ、注出口におけるレバー操作にてビール冷却管内を流しながらビールを冷却し、例えばジョッキ等の飲用容器へ注出する。
このようにしてビール樽内のビールは、顧客へ提供される。

0003

上述のようにビールディスペンサーでは、一部を氷結させた冷却水内に浸漬したビール冷却管内を通過するビールと冷却水との熱交換により、ビールは冷やされ注出される。また効率的な熱交換を行うため、ビールディスペンサーは、冷却槽内の冷却水を撹拌する撹拌装置をさらに備えている。該撹拌装置は、撹拌翼と該撹拌翼を回転駆動する撹拌モータとを有する。
一方、ビールを充填したビール樽は、室温環境に置かれている場合が多い。よって冷却槽内の冷却水におけるビール冷却管の特に入口側付近では、略室温のビールとの熱交換により、冷却水温度は上昇し、冷却水中溶けていく。よって例えば検出した氷量を基に冷凍機を作動させて冷却水温度を低下させ、また撹拌装置により冷却水を撹拌することで、冷却水温度を設定範囲に維持し、注出ビール温度既定範囲に維持されるようにしている。

先行技術

0004

特開2017−124849号公報

発明が解決しようとする課題

0005

撹拌装置における撹拌モータは、上述のように注出ビール温度を既定範囲に維持するため、基本的に休み無く連続的に作動する装置である。したがってビールディスペンサーにおいて、動作性能劣化さらには故障が発生し易い機器である。

0006

それにもかかわらず、従来、撹拌モータの動作性能劣化さらには故障の検知は行われていない。
撹拌モータにおける動作性能劣化、さらには故障が発生した場合には、冷却槽内の冷却水は撹拌されない又は撹拌不十分な状態になり、冷却管内を通過するビールと冷却水との熱交換効率は低下する。その結果、注出されるビール温度が既定範囲から外れることが多くなる、あるいは、いわゆるぬるいビールを提供してしまうことになる。
このように、従来、顧客に提供するビールの温度品質管理までは、不十分である場合があるという現実がある。

0007

尚、上記特許文献1は、飲料サーバ内の冷却水の温度変化に応じて撹拌部材の回転速度を上昇下降制御するものであり、撹拌モータの動作性能劣化さらには故障を検知する内容ではない。

0008

本発明は、上述したような課題を解決するためになされたもので、撹拌装置の異常に着目して液体品質管理を行う液体品質管理装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の一態様における液体品質管理装置は、貯蔵容器内の液体を、加圧により供給管を通して注出装置へ供給し、該注出装置に備わる冷却装置にて冷却を行い、上記注出装置から飲用容器へ注出する液体供給システムに付加可能な液体品質管理装置であって、
上記冷却装置は、冷却水を収容した冷却槽と、上記冷却水に浸され内側を上記液体が流れる液体冷却管と、上記冷却水に浸され内側を冷媒が流れる冷媒配管と、上記冷媒を循環させ上記冷却水の一部を氷結させる冷凍機と、上記冷却水の撹拌を行う撹拌装置とを有し、液体冷却管及び冷媒配管のいずれか一方は冷却槽の中央側に位置し、いずれか他方は上記一方の外側で冷却槽の側壁側に位置する、
上記液体品質管理装置は、
上記飲用容器へ注出される液体量を検出する流量センサと、
上記冷却槽内に配置され上記冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、
上記流量センサ及び上記冷却水温度センサと電気的に接続された撹拌状態分析部であって、上記液体が注出された状態における上記冷却水の温度低下情報を基に、上記撹拌装置の異常を判断する撹拌状態分析部と、
を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0010

本発明の一態様によれば、液体品質管理装置は、流量センサ、冷却水温度センサ、及び撹拌状態分析部を備えたことにより、液体が注出された状態における冷却水の温度低下情報を基に、撹拌装置の異常を判断することが可能になる。その結果、顧客に提供する液体の温度品質管理を適確に行うことが可能であり、液体品質管理が可能になる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の実施形態における液体品質管理装置の基本構成を示すブロック図である。
図1に示す液体品質管理装置の変形例を示すブロック図である。
図1及び図2に示す冷却槽の平面図であり、冷却水温度センサの設置位置を説明するための図である。
図1及び図2に示す冷却水温度センサが冷却槽の角部に設けられた構成にて検出される冷却水の温度変化を示すグラフであり、撹拌装置が正常状態及び動作性能低下状態におけるグラフを示す。
図1及び図2に示す冷却水温度センサが冷却槽の角部に設けられた構成にて検出される冷却水の温度変化を示すグラフであり、撹拌装置が故障した場合におけるグラフを示す。
図1及び図2に示す冷却水温度センサが液体冷却管付近に設けられた構成にて検出される冷却水の温度変化を示すグラフであり、撹拌装置が正常状態におけるグラフを示す。
図1及び図2に示す冷却水温度センサが液体冷却管付近に設けられた構成にて検出される冷却水の温度変化を示すグラフであり、撹拌装置が故障した場合におけるグラフを示す。
図1及び図2に示す撹拌状態分析部における動作の概略を示すフローチャートである。
図1及び図2に示す撹拌状態分析部における動作の詳細を示すフローチャートである。
図2に示す液体品質管理装置に備わる流体流路調整装置に含まれる検出部を示す斜視図である。
図8Aに示す流体流路調整装置の概略構成を示す図である。
図8Aに示す流体流路調整装置に含まれる流体ストッパ装置の概略構成及び動作を説明するための図である。
図8Aに示す流体流路調整装置に含まれる流体ストッパ装置の概略構成及び動作を説明するための図である。

実施例

0012

本発明の実施形態である液体品質管理装置について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。また、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け当業者の理解を容易にするため、既によく知られた事項詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、以下の説明及び添付図面の内容は、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。

0013

以下に説明する実施形態における液体品質管理装置は、図1に示すように、既存の液体供給システム70に対して付加可能な、つまり電気的に及び機械的に接続可能な、液体品質管理装置101である。本実施形態では、1セットの液体供給システム70に対して1台の液体品質管理装置101を取り付けている。

0014

本実施形態では、扱う液体の一例としてビールを例に採るが、液体はビールに限定するものではなく、発泡酒リキュールチューハイウイスキーワイン等のアルコール飲料飲料水清涼飲料炭酸飲料などであってもよい。

0015

まず液体供給システム70について説明する。
液体供給システム70は、貯蔵容器10と、加圧源15と、供給管30と、注出装置50とを有し、貯蔵容器10内の液体(上述のように実施形態ではビール)20を、加圧源15による加圧によって供給管30を通して注出装置50へ供給つまり圧送し、注出装置50から飲用容器(例えばジョッキ)40へ注ぎ出すシステムである。ここで貯蔵容器10は、実施形態では、ビールメーカーにてビールが充填された、いわゆるビール樽と呼ばれるステンレス製容器であり、例えば5L、10L、19L等の内容量のものがある。加圧源15は、炭酸ガスボンベである。供給管30は、貯蔵容器10と注出装置50との間でビールの通液を可能にする、可撓性を有する例えばポリアミドポリウレタンポリエステル等製の樹脂チューブである。後述するように、供給管30には、液体品質管理装置101に含まれる機器が取り付けられる。また、供給管30から注出装置50における液体注出口54に至るまで、流体通液管路内径は、通液管路内のスポンジ洗浄を容易にするため全て同寸法にて設計されているのが好ましい。

0016

上述の注出装置50の一例として、本実施形態ではビールディスペンサー(「ビールサーバー」と称されることもある。)を例に採り説明を行う(よって以下では、ビールディスペンサー50と記す場合もある。)。上で既に説明したように、ビールディスペンサー50は、冷却槽51内に配置した液体冷却管(実施形態ではビール冷却管)52及び冷媒配管57、冷凍機53、液体注出口54、及び撹拌装置58を有する。

0017

液体冷却管52は、供給管30を圧送されたビール(液体)20が内側を通過する螺旋状に形成した配管であり、本実施形態では冷却槽51の中央側に配置され、その殆どが冷却水55に浸される(図1図2)。また液体冷却管52は、例えばステンレス製である。
冷凍機53は、冷媒用圧縮機及び凝縮器、凝縮器を冷却する冷却ファンなどから構成されており、圧縮、凝縮した冷媒を冷媒配管57内で蒸発させ、循環させる。
冷媒配管57も螺旋状に形成され、本実施形態では冷却槽51内で、液体冷却管52の外側つまり冷却槽51の側壁側に配置され、その殆どが冷却水55に浸される(図1図2)。よって、冷媒配管57内を通過する際の冷媒の蒸発により、冷媒配管57の外側周辺の冷却水55が冷却され、さらには冷却水55の一部は氷結する。また冷媒配管57は、金属製で熱伝導率が高い、例えば銅等で作製される。

0018

尚、冷却槽51内における液体冷却管52及び冷媒配管57の配置関係について、本実施形態の構成とは逆に、冷媒配管57を中央側に、液体冷却管52を冷媒配管57の外側で側壁側に配置してもよい。

0019

撹拌装置58は、冷却槽51内の冷却水55を撹拌する装置であり、冷却槽51の中央に配置され、撹拌翼582と、撹拌翼582を回転駆動する撹拌モータ581とを有する。撹拌翼582の回転により、冷却水55は、冷却槽51の例えば下部から上部へ対流する。これにより、液体冷却管52内を通過するビールと冷却水55との熱交換が促進される。
また撹拌モータ581は、故障していなければ、基本的に休みなく連続的に、一定速度にて撹拌翼582を回転するものである。

0020

以上の構成から、液体冷却管52内へ圧送されるビール(液体)20は、液体注出口54におけるレバー56の操作によりビール冷却管52内を通過し、上述の熱交換により冷却され、例えばジョッキ等の飲用容器40へ注出されて、顧客に提供される。

0021

尚、ビールディスペンサー50は、一般には、外気温度が5℃以上、40℃以下である環境にて使用される。また、注出装置50が扱う液体20はビールに限定されず、上述の飲料水等であってもよい。また、実施形態では、ビールディスペンサー50は、対象液体であるビールの冷却も行うが、実施形態に含まれる注出装置50は、対象液体を加熱あるいは保温するものであってもよい。

0022

次に、上述のような構成を有する液体供給システム70に付加可能である、本実施形態における液体品質管理装置101について、詳しく説明する。
液体品質管理装置101は、冷却槽内の冷却水55における温度低下情報を基に、撹拌装置58に異常があることの判断を可能にして、注出される液体20の品質維持を可能にする装置である。

0023

ここで、撹拌装置58の異常とは、撹拌装置58の故障及び動作性能低下の少なくとも一方が該当し、さらに、撹拌モータ581における故障及び動作性能低下の少なくとも一方だけではなく、撹拌翼582が関与する故障及び撹拌能力低下の少なくとも一方をも含む。また、「故障」とは、撹拌モータ581が作動しない状態をいう。

0024

このような液体品質管理装置101は、図1に示すように基本構成として、流量センサ111と、冷却水温度センサ120と、撹拌状態分析部130とを備える。これらの基本構成に加えて液体品質管理装置101は、図2に示すようにさらに、液体温度センサ140、作動停止検出部150、送受信部160、流体流路調整装置170、及び警告部180を備えることができる。
これらの構成部分について、以下に順次説明を行う。

0025

流量センサ111は、飲用容器40へ注出される液体量を検出するセンサであり、実施形態では、貯蔵容器10の出口とビールディスペンサー50との間の適所において、供給管30を通過するビールを挟むように設置されている。尚、設置位置はこれに限定されず、例えば注出装置50における供給管30に取り付けられてもよい。流量センサ111として、本実施形態では超音波センサを用いる。
また、流量センサ111の検出信号を基に、液体品質管理装置101は、注出装置50から飲用容器40へ注出した液体20、本実施形態ではビール、の実測流量を求めるように構成してもよい。

0026

冷却水温度センサ120は、注出装置50における冷却装置の冷却槽51内の冷却水55の温度を計測するセンサであり、例えば熱電対測温抵抗体サーミスタ等が使用可能である。その設置位置は、冷却水55に浸される場所であればよい。本実施形態では図3に示すように、冷却水温度センサ120は、冷却槽51の側壁51a側に配置された冷媒配管57よりも外側で、つまり側壁51a側でかつ冷媒配管57周りに形成された氷結部分よりも側壁51a側で、冷却槽51の角部51bの一つに設置している。また、角部51bにおいて冷却水温度センサ120は、冷却水55の表層側に位置する。該表層側の一例としては、冷却水55の液面下5cm程度を中心とした上下の範囲が相当する。

0027

しかしながら、冷却水温度センサ120の設置位置はこれに限定されず、例えば、図3にて点線で示す冷却水温度センサ120−1のように、冷却水55に浸漬している液体冷却管52に近接又は接触して配置してもよい。

0028

角部51bに配置した冷却水温度センサ120は、大略図4Aに示すような、冷却水55の温度変化を計測する。即ち、液体冷却管52内を液体20が流れることで冷却水55の温度は、図4A実線で示す温度変化551のように、ほぼ0℃から一旦上昇し、撹拌装置58が正常に作動し冷却水55が撹拌されている状態では下降に転じ、0℃へ向かう。また、撹拌装置58の動作性能が低下してくると撹拌力が低下してくることから、特に温度下降は、図4Aの点線で示す温度変化552あるいは一点鎖線で示す温度変化553のように、下降勾配が緩やかになってくる。さらに、撹拌装置58が故障した場合には、冷却水55が撹拌されないことから図4Bに示す温度変化554のように、温度変化は検出されない。

0029

液体冷却管52に近接又は接触して配置した冷却水温度センサ120−1は、大略、図5Aに示すような、冷却水55の温度変化を計測する。即ち、撹拌装置58が正常に作動し冷却水55が撹拌されている状態では、計測温度挙動は、冷却水温度センサ120の場合と同様で、温度変化555で示すように、一旦上昇して下降する。但し、検出される温度変化幅は、冷却水温度センサ120の場合に比べて大きくなる。また、撹拌装置58の動作性能が低下してきた場合も、計測温度挙動は、冷却水温度センサ120の場合と同様である。一方、撹拌装置58が故障した場合には、冷却水55が撹拌されずかつ冷却水温度センサ120−1が液体冷却管52に近接又は接触していることから、図5Bに示す温度変化556のように、上昇した温度は下降せず、一定もしくは略一定の状態になる。

0030

冷却水温度センサ120を冷却槽51の側壁51a側で角部51bに配置する形態は、当該液体品質管理装置101が液体供給システム70に付加する構成であることから、注出装置50への設置が容易に行えるという効果がある。また、冷媒配管57周りの氷結部分よりも側壁51a側に冷却水温度センサ120が位置し、かつ本実施形態では液体冷却管52が冷媒配管57の内側に配置されていることから、撹拌装置58が正常に作動し冷却水55が撹拌されている状態では、温度変化が発生した冷却水55の温度を安定して計測できるという効果もある。

0031

一方、液体冷却管52に近接又は接触して冷却水温度センサ120−1を配置する形態では、角部51bへの配置に比べて液体冷却管52により近いことから、冷却水55の温度変化をより大きく計測できるという効果がある。また、撹拌装置58が故障し冷却水55が撹拌されない場合でも、角部51bに配置した冷却水温度センサ120と比較して、図5Bに示すように温度変化は検出可能であり、液体20が流れたことを確認可能である。

0032

また変形例として、冷却水温度センサ120と、冷却水温度センサ120−1との両方を設置してもよい。両者で検出役割分担し、角部51bに設けた冷却水温度センサ120は冷却水55の温度検出用として、液体冷却管52に近接又は接触して設けた冷却水温度センサ120−1は、注出する液体20の温度検出用として使用することができる。

0033

次に、撹拌状態分析部130は、流量センサ111及び冷却水温度センサ120と電気的に接続され、流量センサ111によって液体20が注出されたことが検知された状態における冷却水55の温度低下情報を基に、撹拌装置58の異常を、つまり故障及び動作性能低下の少なくとも一方を判断する。該判断のため、撹拌状態分析部130は、温度低下情報と既定情報との比較を行い上記異常を判断する温度低下情報判断部131を有する。

0034

ここで温度低下情報とは、冷却水温度センサ120で検出される冷却水55の温度が上述のように上昇から下降するときの下降程度を示す情報であり、当該撹拌状態分析部130にそれぞれ設定した、温度範囲と、冷却水温度センサ120にて検出した冷却水55の温度が上記温度範囲を低下するのに要する低下時間との関係を示す情報である。これらの温度範囲及び低下時間は、撹拌状態分析部130に予め設定しておいてもよいし、後述の入力部135あるいは送受信部160を介する入力により設定してもよい。

0035

温度低下情報として本実施形態では、設定した温度範囲に対する低下時間の長短に関する情報を用いるが、これに限定されず、設定した低下時間に対する温度範囲の大小、あるいは温度範囲と低下時間との割合、に関する情報を用いることもできる。
また、温度低下情報には、上述の図4B及び図5Bの場合のように、温度範囲がゼロである場合も含まれる。

0036

よって撹拌状態分析部130は、温度低下情報として上述の低下時間の長短を用いる本実施形態では、撹拌状態分析部130に設定した既定情報に相当する既定値と上記低下時間との比較結果を基に撹拌装置58の異常を判断する。また温度低下情報として温度範囲の大小を用いる場合には、撹拌状態分析部130に設定した既定値と上記温度範囲との比較結果を基に、あるいはまた温度低下情報として上記割合を用いる場合には、撹拌状態分析部130に設定した既定値と割合値との比較結果を基に、撹拌状態分析部130は、それぞれ撹拌装置58の異常を判断する。
尚、撹拌状態分析部130における動作については、図6及び図7を参照して以下で詳しく説明する。

0037

また、撹拌状態分析部130には入力部135を接続可能である。該入力部135は、撹拌状態分析部130に設定される上記既定値等の値あるいは情報を入力する手段である。あるいはまた、この入力は、通信回線190を介して送受信部160にて実行されてもよい。

0038

次に、液体温度センサ140は、図2に示すように、貯蔵容器10の出口で供給管30に設置され、貯蔵容器10内の液体20の温度である貯蔵容器内液体温度を測定するセンサであり、例えば熱電対、測温抵抗体、サーミスタ等が使用可能である。尚、液体20がビールのように飲用であるときには、当然に液体温度センサ140は、所定法規遵守する構造にて設置される。このような液体温度センサ140は、撹拌状態分析部130と電気的に接続される。

0039

液体温度センサ140を設ける理由の一つは以下のものである。即ち、説明しているように、撹拌装置58は液体(ビール)20の冷却に関係する装置であり、当該液体品質管理装置101は、撹拌装置58の作動が正常か否かを判断しようとする装置である。例えば、貯蔵容器10を冷蔵庫内収納して貯蔵容器内の液体20を例えば5℃以下に冷却した場合には、液体供給システム70にて液体20を冷却する必要はなく、冷却水55の温度はほとんど変化しない。よって、液体供給システム70にて液体20を冷却する必要があること、即ち、貯蔵容器内液体温度が、既定温度(例えば10℃)以上であることが前提となる。このような一つの理由から液体温度センサ140を設けている。

0040

液体温度センサ140を設置した構成では、上述の撹拌状態分析部130は、液体温度センサ140からの貯蔵容器内液体温度と既定液体温度との比較を行う液体温度判定部132を有する。そして撹拌状態分析部130は、貯蔵容器内液体温度が既定液体温度以上である状態において、撹拌装置58の異常の判断を行う。
尚、このような撹拌状態分析部130における動作については、図6及び図7を参照して以下で詳しく説明する。

0041

次に、図2に示す作動停止検出部150は、注出装置50における冷凍機53の作動停止を検出する装置であり、撹拌状態分析部130と電気的に接続されている。本実施形態では図2に示すように、作動停止検出部150は、注出装置50における冷凍機53に設けられ、冷凍機53における圧縮機の作動有無を検知している。この作動検知手段としては、例えば電流センサリレーホトカプラ等の機器が使用可能である。またさらに、図3にて黒丸で示すように、冷媒配管57に近接又は接触して冷媒配管57の温度を測定する冷媒配管センサ151を設け、上述の作動検知手段及び冷媒配管センサ151にて作動停止検出部150を構成してもよい。

0042

このような作動停止検出部150を設ける理由の一つは以下のものである。即ち、上で説明したように、撹拌装置58は液体20の冷却に関係する装置であり、当該液体品質管理装置101は、撹拌装置58の作動が正常か否かを判断しようとする装置である。よって注出装置50における冷却水55は、その一部が氷結状態にあることで、冷却水55の温度を0℃付近に維持することができ、液体20の冷却が可能になる。換言すると、冷却水55の温度低下情報を適正に得るためには、冷却水55における氷結状態が十分である必要がある。したがって、氷が全て溶けてしまっている状態を含めて冷却水55における氷結状態が不十分な状態では、たとえ撹拌装置58にて冷却水55を撹拌したとしても、液体20を十分に冷却をすることはできない。このような氷結状態が不十分な状態では、正常状態にある冷凍機53は、氷結促進のため作動状態にある。

0043

そこでこの動作内容反転利用して、当該液体品質管理装置101では、作動停止検出部150を設け、冷凍機53の作動停止状態では、冷却水55は十分な氷結状態にあると判断できる。よって撹拌状態分析部130は、作動停止検出部150が冷凍機53の作動停止を検出している状態において撹拌装置58の異常判断を行う。
尚、このような撹拌状態分析部130における動作については、図6及び図7を参照して以下で詳しく説明する。

0044

以上説明した撹拌状態分析部130は、実際にはコンピュータを用いて実現され、上述の、液体温度センサ140と関連した、温度低下情報判断部131、液体温度判定部132、及び作動停止検出部150との関連動作を含めて、それぞれの機能に対応するソフトウェアと、これらを実行するためのCPU(中央演算処理装置)及びメモリ等のハードウェアから構成されている。尚、上記コンピュータは、実際には当該液体品質管理装置101に組み込まれたマイクロコンピュータに相当するのが好ましいが、スタンドアロン型パーソナルコンピュータを用いることもできる。

0045

次に、送受信部160は、撹拌状態分析部130と電気的に接続され、通信回線190と情報の送受信を行う。本実施形態では、送受信部160は、撹拌装置58の異常つまり故障及び動作性能低下の少なくとも一方を通信回線190へ送信する。また、送受信部160は、通信回線190から受信した情報を撹拌状態分析部130へ供給することもできる。

0046

次に、図2に示す流体流路調整装置170について、図8Aから図8Dを参照して説明する。
流体流路調整装置170は、本願出願人による例えば特許5649801号に開示されるような装置であり、供給管30に設置されて、液体注出口54から飲用容器40へのビール(液体20)注出中に、貯蔵容器10内のビールが無くなったとき(貯蔵容器10が空になったとき)、また貯蔵容器10を交換する際に、注出装置50の液体注出口54から加圧気体である炭酸ガスが噴出するのを防止する装置である。

0047

このような炭酸ガスの噴出防止を行うため、流体流路調整装置170は、流体ストッパ装置1710及び検出部1720を有している。検出部1720は、図8A及び図8Bに示すように、発光素子1721及び受光素子1722、並びに液体状態判断部1723を有する。発光素子1721及び受光素子1722は、流体流路調整装置170内の樹脂製の供給管30を挟むように配置された筐体1724に、供給管30を通過するビールを隔てて対向して位置する。発光素子1721は赤外光照射し、受光素子1722は、照射された赤外光を受光する。発光素子1721及び受光素子1722は、通過するビールの状態を検知する液体状態判断部1723に電気的に接続されている。即ち、発光素子1721から受光素子1722へ進む光は、供給管30を通過する物体が液体、気体、又はその混合物であるかによって、屈折率相違する。よって受光素子1722における受光量は、供給管30を通過する物体によって変化する。液体状態判断部1723は、受光量の変化を検知し、通過物体が気体になったときには、流体ストッパ装置1710を作動させる。

0048

流体ストッパ装置1710は、図8C及び図8Dに示すように、一構成例としてループ状に配置した供給管30、及び供給管30を保持した保持部を移動させる移動機構1711を有し、液体状態判断部1723の制御により移動機構1711が供給管30を矢印方向に移動することで、供給管30を屈曲させ押し潰すことで流路遮断を行う。尚、流路遮断された供給管30は、移動機構1711にて復帰する。

0049

次に、図2に示す警告部180について説明する。警告部180は、撹拌状態分析部130と電気的に接続され、撹拌状態分析部130が撹拌装置58の異常つまり故障及び動作性能低下の少なくとも一方を判断したときに、その警告情報を生成する。この警告部180には、上記警告情報を可視的に表示する表示装置181が接続されていてもよい。

0050

以上説明した構成を有する、実施形態の液体品質管理装置101の動作について、特に撹拌状態分析部130の動作に着目して以下に説明する。
尚、液体供給システム70では、既に説明したように、注出装置(ビールディスペンサー)50におけるレバー56の店スタッフによる操作により、液体(ビール)20が飲用容器40に注出される。このとき、液体20は、液体冷却管52の通過時に冷却水55との熱交換によって冷却され注出される。温度上昇した冷却水55は、注出装置50内の冷凍機53及び撹拌装置58の作動により、略0℃に維持される。

0051

次に、図6及び図7を参照して、撹拌状態分析部130の動作について説明する。
図6は概略動作を示している。即ち、図6のステップS10において、撹拌状態分析部130における判断動作を実行するための前提条件が確認され、次のステップS20にて、冷却水55の温度低下に関する測定処理が実行され、次のステップS30にて撹拌装置58の異常の有無が判断される。これらの各処理動作について、図7を参照して以下でさらに詳しく説明する。尚、図7において、ステップS11、12、13は、ステップS10に属し、ステップS21は、ステップS20に属し、ステップS31、32は、ステップS30に属する。

0052

図7のステップS11では、撹拌状態分析部130は、流量センサ111からの信号を基に、液体(ビール)20の注出の有無を判断する。該判断は、液体20が注出装置50を通過することで冷却水55の温度が上昇し、撹拌状態分析を実行するための大前提に相当することに基づくものである。ここで、液体注出有無の判断値として、つまり流量センサ111からの情報として、例えば200cc/分、等を設定可能である。よって例えば200cc/分以上、液体20が流れたときには、上記前提条件の一つが満たされる。そして、注出有りの場合には、ステップS12へ移行し、注出無しの場合にはステップS13へ移行する。

0053

ステップS12では、撹拌状態分析部130の液体温度判定部132は、液体温度センサ140からの温度情報を基に、貯蔵容器10内の液体20の温度が既定液体温度以上であるかを判断する。該判断は、既に説明したように、既に冷却済である液体20の場合は判定対象に該当せず、冷却されていない液体20が注出装置50を通過することが、撹拌状態分析の大前提であることに基づくものである。既定液体温度の一例として、本実施形態では10℃に設定している。よって例えば10℃以上の液体20であるときには、上記前提条件の一つが満たされる。そして、既定液体温度以上である場合には、ステップS32に移行し、既定液体温度未満である場合には、ステップS13に移行する。

0054

ステップS13では、撹拌状態分析部130は、作動停止検出部150からの信号を基に、貯蔵容器10の冷凍機53が作動停止状態か否かを判断する。該判断は、既に説明したように、冷却水55における氷結状態が不十分であるときには撹拌状態分析が適正に実行できないことに基づくものである。ここで、作動停止検出部150として冷媒配管センサ151を含む構成では、冷凍機53が作動停止状態か否かの冷媒配管センサ151からの判定しきい値温度として例えばマイナス1℃を設定することができる。よって、冷凍機53が作動停止状態であり、かつ冷媒配管センサ151からの温度情報が例えばマイナス0.5℃等であるときには、冷却水55における氷結状態は十分である、と判断可能である。本実施形態では、冷凍機53が作動停止状態であるときには、次のステップS21へ移行する。冷凍機53が作動中であるときには、判断を保留し、ステップS11へ戻る。

0055

ここで、上述のステップS11からステップS13の実行順は、順不同である。尚、ステップS32については後述する。

0056

ステップS11からステップS13によって撹拌状態分析部130における撹拌状態分析の前提条件が満たされたとき、例えば上述例では10℃以上の液体20が200cc/分以上流れ、かつ、冷凍機53が作動停止状態(かつ冷媒配管センサ151からの温度情報がマイナス1℃よりもプラス温度側)であるとき、ステップS21が実行される。

0057

ステップS21では、撹拌状態分析部130は、以下のような判断動作を実行する。
まず、判断動作に至るまでの冷却水55における温度変化について説明する。
液体20が注出装置50内の冷却水55内の液体冷却管52内を流れることで、図4Aを参照して説明した、実線で示す温度変化551のように、冷却水55の温度は、ほぼ0℃から、一例として約0.5℃から約3℃程度まで、一旦上昇する。冷却水55の温度は、冷却水温度センサ120にて検知される。また、撹拌装置58による撹拌動作によって冷却水55は撹拌されており、液体20の注出停止後において、冷却水55の温度は、図4Aの温度変化551のように、下降に転じる。

0058

ここで撹拌状態分析部130は、冷却水55の温度が低下中における、設定した温度範囲と、該温度範囲を低下するのに要する低下時間とを用いて、撹拌装置58の異常つまり故障及び動作性能低下の少なくとも一方を判断する。本実施形態では、温度範囲として例えば0.5℃から0.3℃への範囲を設定している。温度範囲は、これに限定するものではない。即ち、温度幅(上例では0.2℃)、並びに該温度幅を規定する第1温度(上例では0.5℃に相当)及び第2温度(上例では0.3℃に相当)のそれぞれは、注出装置50毎、使用状況等に応じて、適宜、設定可能である。

0059

液体供給システム70では、原理的に、液体20が注出されていない状態では、冷却水55の温度は、0℃あるいはほぼ0℃にて安定する。このとき、撹拌装置58による冷却水55の撹拌による水温低下状態において、一定時間における温度変化量は、現在の温度と安定温度つまり0℃との差に比例することが、出願人により確認されている。このため、温度変化(上述の「温度範囲」に相当)に要する時間(上述の「低下時間」に相当)を測定することで、冷却水55の温度下降程度の定量的な比較が可能である。

0060

具体的には、図7のステップS21にて、撹拌状態分析部130は、冷却水55の温度上昇後の温度下降中における第1温度0.5℃から第2温度0.3℃までの温度範囲の温度低下に要する低下時間を測定する。

0061

そして次のステップS31において、撹拌状態分析部130における温度低下情報判断部131は、上述の低下時間と既定値との比較を行い、低下時間が既定値以上である場合には、つまり冷却水55の温度低下が鈍い場合には、撹拌装置58の異常と判断する。一方、低下時間が既定値未満である場合には、冷却水55の適正な撹拌が行われており、撹拌装置58は正常であると判断する。ここで、上記既定値として、本実施形態では一例として80秒を設定している。勿論、既定値を80秒に限定するものではなく、注出装置50毎、使用状況等に応じて、適宜、設定可能である。

0062

また、実験あるいは経験等に基づいて、既定値の設定を適切に変更することで、撹拌状態分析部130は、撹拌装置58の動作性能低下を検出することも可能である。即ち、図4Aを参照して説明したように、撹拌装置58の動作性能低下に伴い撹拌力は低下して行くことから、温度変化552、553に示すように、低下時間は、長くなる傾向がある。そこでこの現象を利用して、既定値を適切に選択することで、撹拌装置58の動作性能低下の検出が可能となる。

0063

また、撹拌装置58の異常を判断する他の条件として、上述したステップS12から移行するステップS32における動作がある。即ち、ステップS32では、撹拌状態分析部130は、貯蔵容器10から既定液体温度以上(ステップS12)の液体20の注出が確認された(ステップS11)条件下で、冷却水55の温度変化の有無を判断する。そして、温度変化が無い、あるいは温度変化が設定温度以下であるときには、つまり図4Bに示す温度変化554のようなときには、撹拌状態分析部130は、冷却水55の撹拌がなされていない又は不十分であると判断する。よって、撹拌状態分析部130は、撹拌装置58の異常と判断する。一方、温度変化が設定温度を超える場合には、上述のステップS13へ移行する。
ここで、設定温度として、本実施形態では一例として0.3℃を設定している。勿論、設定温度を0.3℃に限定するものではなく、注出装置50毎、使用状況等に応じて、適宜、設定可能である。

0064

また、上述のように撹拌装置58の故障つまり作動停止状態を判断したときには、冷却されていない、又は冷却不十分な液体20が注出装置50から注出されることになる。そこで、撹拌状態分析部130は、撹拌装置58の故障を判断したときには、流体流路調整装置170における流体ストッパ装置1710に対して移動機構1711を作動させて、液体20の注出を停止させてもよい。

0065

以上説明したような動作を行う撹拌状態分析部130を備えた液体品質管理装置101によれば、以下の効果を得ることができる。
即ち、撹拌装置58の異常を検出することが可能になり、撹拌装置58の異常に着目して顧客に提供する液体の温度品質管理を行うことが可能になる。
該効果は、上述した、撹拌状態分析部130が流体ストッパ装置1710に対して液体20の注出を停止させることでも達成可能である。

0066

また、送受信部160を備えたことで、撹拌状態分析部130で判断された撹拌装置58の異常を通信回線190に接続している、例えばビールメーカー側分析装置200(コンピュータ)に送信することができる。そして分析装置200は、例えば各飲食店等から、撹拌装置58の異常の情報を得ることが可能である。このとき、撹拌状態分析部130は、時刻情報を生成する時間情報生成部を有してもよく、生成された月日時分の時刻情報と共に撹拌装置58の異常の情報を作成可能である。よって分析装置200は、時刻情報と共に撹拌装置58の異常を認識可能である。
また、分析装置200から送受信部160を介した制御指令にて撹拌状態分析部130が、例えば流体ストッパ装置1710の作動を制御することもできる。

0067

また、警告部180、さらには表示装置181を有する構成においては、撹拌状態分析部130で判断された撹拌装置58の異常に関する警告情報を作成、さらには、液体品質管理装置101に表示することが可能である。よって、例えば、飲食店等のスタッフに警告情報を認識させることができ、顧客に提供する液体(ビール)20の温度管理が可能になり、液体品質管理上、有益となる。

0068

上述した各構成部分を組み合わせることも可能である。また、本実施形態において、「電気的に接続」とは、有線での接続は勿論、無線による接続も含む概念である。

0069

本発明は、液体供給システムに付加可能な液体品質管理装置に適用可能である。

0070

10…貯蔵容器、30…供給管、40…飲用容器、50…注出装置、51…冷却槽、
52…液体冷却管、53…冷凍機、54…液体注出口、55…冷却水、
57…冷媒配管、58…撹拌装置、70…液体供給システム、
101…液体品質管理装置、111…流量センサ、120…冷却水温度センサ、
130…撹拌状態分析部、131…温度低下情報判断部、132…液体温度判定部、
140…液体温度センサ、150…作動停止検出部、160…送受信部、
170…流体流路調整装置、190…通信回線。

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