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技術 造血細胞分化を誘導するための方法および組成物

出願人 フェイトセラピューティクス,インコーポレイテッド
発明者 バーラムバラマールレイダンクラーク
出願日 2019年4月3日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2019-071292
公開日 2019年6月27日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-103521
状態 未査定
技術分野 微生物・酵素関連装置 微生物、その培養処理
主要キーワード 組成既知 C状態 保冷パック 付着型 スケーラビリティー 中期段階 直接出荷 解離物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月27日)のものです。
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図面 (20)

課題

同時培養または血清含有培地に依拠せず、かつ、中間体としての胚葉体凝集物の形成を要請せずに、幹細胞を、二次造血へと分化させる方法および組成物を提供する。

解決手段

本発明は、血清/フィーダーフリー条件下で、EBの形成を必要とすることなく、スケーラブル単層培養プラットフォームにより、hiPSCを含む多能性幹細胞から導出した、二次造血性内皮HE)および二次造血幹細胞(HSC)を介して、造血系統細胞を発生させるための方法および組成物を提供する。本発明はまた、単層培養において、造血系細胞を、多能性幹細胞から分化させ、拡大するための方法および組成物であって、多能性幹細胞を、BMP経路活性化因子と、任意選択で、bFGFと接触させるステップを含む方法および組成物を提供する。

概要

背景

背景
ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)技術は、がんを含む、多数の血液悪性腫瘍および非血液悪性腫瘍の処置のための治療において実行可能な造血細胞の、高度に有望であり潜在的に無際限の供給源を代表する。造血細胞治療の同種供給源としての、hiPSCおよび遺伝子操作hiPSC技術の有望性を推し進めるためには、造血幹細胞および前駆細胞(HSC)のみでなく、T細胞B細胞NKT細胞、およびNKリンパ系細胞、およびこれらの前駆細胞の多様なサブセットを含む免疫エフェクター集団も、効率的かつ再現可能に発生させることが可能なことが不可欠である。

リンパ球を生成するポテンシャルを伴うHSCの、in vitroにおける導出は、胚発生の間の時間的および空間的に異なる、少なくとも2つの血液形成の波:一次(primitive)造血および二次(definitive)造血の存在により複雑である。一次造血は、胚体卵黄嚢内で起始し、一過性限局的な造血レパートリーであって、始原赤血球系細胞および骨髄性細胞を主に含むが、HSCを含まない造血レパートリーを発生させる。新生HSCは、二次造血性内皮HE)と称する動脈血管系内の、特化した内皮前駆体からの二次波(definitive wave)の後期の間にのみ出現する。次いで、二次HEは、内皮から造血への移行を経て、HSCを発生させ、次いで、これらは、最終的に、骨髄へと移動し、成体寿命を通じて、T細胞、B細胞、NKT細胞、およびNKリンパ系細胞を含む多系統造血を存続させる。従って、HSCおよびリンパ系エフェクター細胞の、多能性幹細胞からの発生は、良好に設計および検証された方法および組成物を介して、早期の胚性造血発生の、二次プログラムへの複雑な段階を、正確に再現する能力に依存する。
in vitroにおける、hiPSCの、二次HEへの指向性分化について記載している研究の数は、限定されている。治療を目的とするhiPSCの活用における主要な障害は、多能性を維持し、そして分化を誘導するために、マウス由来間質細胞またはヒト由来の間質細胞と共に、組成未知血清含有培地の存在下で、このような細胞をまず同時培養することの要請であった。加えて、既存のプロトコールはまた、外胚葉細胞中胚葉細胞、および内胚葉細胞を含む多様な分化細胞を含む、異質性細胞凝集物である胚葉体(EB)を形成するように、iPSCを培養することからなる戦略も採用している。これらの手順は、例えば、クランプを形成するようにスピンするか、細胞をウェル内で沈殿および凝集させるか、または懸濁培養物中の受動的凝集およびクランプ形成を可能とすることにより、多能性細胞を凝集させることを要請する。形成されたEBは、ある特定の持続期間にわたり、分化下に維持し、典型的には、適正な分化を可能とするように、7〜10日間にわたり、培養系を誘導し、次いで、EBを、さらなる成熟のために、接着培養へと移すか、または後続の分化ステップへと進むために、細胞型の選択のため単一細胞へと解離させる(Kennedyら、Cell Reports、2012年、1722〜1735頁;Knorrら、Stem Cells Translational Medicine、2013年、2巻:274〜283頁)。例えば、Kennedyらは、iPSCの分化のためにEBを発生させることについて教示しており、多能性細胞を、コラゲナーゼおよびトリプシンで処理して、小型の凝集物を形成するように、細胞のスクレーピングを可能とし、次いで、これを培養して、EBが形成された。EBの形成は、多能性幹細胞の分化を容易とすることが示されているが、凝集物および後続のEBを形成することの要請は労働集約的なものであり、この工程における細胞数の増大は最小限であり、三次元的EB凝集物中の細胞内容物の、培地因子への曝露は、一貫せず、不均等であり、これにより、分化段階可変的な、異質性の細胞産物をもたらし、効率的で合理的となるために要請される、製造工程のスケーラビリティーおよび再現性は大きく損なわれる。

概要

同時培養または血清含有培地に依拠せず、かつ、中間体としての胚葉体凝集物の形成を要請せずに、幹細胞を、二次造血へと分化させる方法および組成物を提供する。本発明は、血清/フィーダーフリー条件下で、EBの形成を必要とすることなく、スケーラブル単層培養プラットフォームにより、hiPSCを含む多能性幹細胞から導出した、二次造血性内皮(HE)および二次造血幹細胞(HSC)を介して、造血系統細胞を発生させるための方法および組成物を提供する。本発明はまた、単層培養において、造血系の細胞を、多能性幹細胞から分化させ、拡大するための方法および組成物であって、多能性幹細胞を、BMP経路活性化因子と、任意選択で、bFGFと接触させるステップを含む方法および組成物を提供する。なし

目的

本発明は、血清/フィーダーフリー条件下で、EBの形成を必要とすることなく、スケーラブルな単層培養プラットフォームにより、hiPSCを含む多能性幹細胞から導出した、二次造血性内皮(HE)および二次造血幹細胞(HSC)を介して、造血系統細胞を発生させるための方法および組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

(関連出願)
本出願は、2015年1月26日に出願された米国仮出願番号第62/107,517号および2015年11月4日に出願された米国仮出願番号第62/251,016号に基づく優先権を主張しており、これらの開示は、それらの全体が参考として本明細書中に援用される。

0002

(発明の分野)
本発明は一般に、多能性幹細胞から、全ての造血系細胞を製造するための組成物および方法に関する。特に、本発明は、ヒト人工(induced)多能性幹細胞を含む多能性幹細胞から、全ての造血系の細胞を製造するための、改善された培養プラットフォームに関する。

背景技術

0003

背景
ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)技術は、がんを含む、多数の血液悪性腫瘍および非血液悪性腫瘍の処置のための治療において実行可能な造血細胞の、高度に有望であり潜在的に無際限の供給源を代表する。造血細胞治療の同種供給源としての、hiPSCおよび遺伝子操作hiPSC技術の有望性を推し進めるためには、造血幹細胞および前駆細胞(HSC)のみでなく、T細胞、B細胞NKT細胞、およびNKリンパ系細胞、およびこれらの前駆細胞の多様なサブセットを含む免疫エフェクター集団も、効率的かつ再現可能に発生させることが可能なことが不可欠である。

0004

リンパ球を生成するポテンシャルを伴うHSCの、in vitroにおける導出は、胚発生の間の時間的および空間的に異なる、少なくとも2つの血液形成の波:一次(primitive)造血および二次(definitive)造血の存在により複雑である。一次造血は、胚体卵黄嚢内で起始し、一過性限局的な造血レパートリーであって、始原赤血球系細胞および骨髄性細胞を主に含むが、HSCを含まない造血レパートリーを発生させる。新生HSCは、二次造血性内皮HE)と称する動脈血管系内の、特化した内皮前駆体からの二次波(definitive wave)の後期の間にのみ出現する。次いで、二次HEは、内皮から造血への移行を経て、HSCを発生させ、次いで、これらは、最終的に、骨髄へと移動し、成体寿命を通じて、T細胞、B細胞、NKT細胞、およびNKリンパ系細胞を含む多系統造血を存続させる。従って、HSCおよびリンパ系エフェクター細胞の、多能性幹細胞からの発生は、良好に設計および検証された方法および組成物を介して、早期の胚性造血発生の、二次プログラムへの複雑な段階を、正確に再現する能力に依存する。
in vitroにおける、hiPSCの、二次HEへの指向性分化について記載している研究の数は、限定されている。治療を目的とするhiPSCの活用における主要な障害は、多能性を維持し、そして分化を誘導するために、マウス由来間質細胞またはヒト由来の間質細胞と共に、組成未知血清含有培地の存在下で、このような細胞をまず同時培養することの要請であった。加えて、既存のプロトコールはまた、外胚葉細胞中胚葉細胞、および内胚葉細胞を含む多様な分化細胞を含む、異質性細胞凝集物である胚葉体(EB)を形成するように、iPSCを培養することからなる戦略も採用している。これらの手順は、例えば、クランプを形成するようにスピンするか、細胞をウェル内で沈殿および凝集させるか、または懸濁培養物中の受動的凝集およびクランプ形成を可能とすることにより、多能性細胞を凝集させることを要請する。形成されたEBは、ある特定の持続期間にわたり、分化下に維持し、典型的には、適正な分化を可能とするように、7〜10日間にわたり、培養系を誘導し、次いで、EBを、さらなる成熟のために、接着培養へと移すか、または後続の分化ステップへと進むために、細胞型の選択のため単一細胞へと解離させる(Kennedyら、Cell Reports、2012年、1722〜1735頁;Knorrら、Stem Cells Translational Medicine、2013年、2巻:274〜283頁)。例えば、Kennedyらは、iPSCの分化のためにEBを発生させることについて教示しており、多能性細胞を、コラゲナーゼおよびトリプシンで処理して、小型の凝集物を形成するように、細胞のスクレーピングを可能とし、次いで、これを培養して、EBが形成された。EBの形成は、多能性幹細胞の分化を容易とすることが示されているが、凝集物および後続のEBを形成することの要請は労働集約的なものであり、この工程における細胞数の増大は最小限であり、三次元的EB凝集物中の細胞内容物の、培地因子への曝露は、一貫せず、不均等であり、これにより、分化段階可変的な、異質性の細胞産物をもたらし、効率的で合理的となるために要請される、製造工程のスケーラビリティーおよび再現性は大きく損なわれる。

先行技術

0005

Kennedyら、Cell Reports、2012年、1722〜1735頁
Knorrら、Stem Cells Translational Medicine、2013年、2巻:274〜283頁

発明が解決しようとする課題

0006

従って、同時培養または血清含有培地に依拠せず、かつ、中間体としての胚葉体凝集物の形成を要請せずに、幹細胞を、二次造血へと分化させる方法および組成物が必要とされている。

課題を解決するための手段

0007

(発明の要旨)
本発明は一般に、幹細胞を培養し、造血細胞運命へと分化させるための、細胞培養条件、培地、培養プラットフォーム、および方法に関する。

0008

具体的には、本発明は、血清/フィーダーフリー条件下で、EBの形成を必要とすることなく、スケーラブル単層培養プラットフォームにより、hiPSCを含む多能性幹細胞から導出した、二次造血性内皮(HE)および二次造血幹細胞(HSC)を介して、造血系統細胞を発生させるための方法および組成物を提供する。本発明の方法に従い分化させうる細胞は、多能性幹細胞から、特定の最終分化細胞および分化転換細胞へとコミットした前駆細胞、多能性中間体を経由せずに、造血運命へと直接移行する、多様な系統の細胞にわたる範囲にある。同様に、幹細胞の分化により作製される細胞は、複能性幹細胞または前駆細胞から、最終分化幹細胞、および全ての介在する造血系統細胞にわたる範囲にある。

0009

本発明は、単層培養において、造血系の細胞を、多能性幹細胞から分化させ、拡大するための方法および組成物であって、多能性幹細胞を、BMP経路活性化因子と、任意選択で、bFGFと接触させるステップを含む方法および組成物を提供する。従って、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞は、胚葉体を形成せずに、多能性幹細胞から得られ、拡大される。次いで、中胚葉細胞を、BMP経路活性化因子と、bFGFと、WNT経路活性化因子との接触下に置いて、胚葉体を形成せずに、二次造血性内皮(HE)のポテンシャルを有する、拡大された中胚葉細胞を、多能性幹細胞から得る。bFGFと、任意選択で、ROCK阻害剤と、かつ/またはWNT経路活性化因子との引き続く接触により、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞を、二次HE細胞へと分化させ、これまた、分化の間に拡大される。

0010

造血系の細胞を得るための、本明細書で提示される方法は、EBの形成に至る細胞の拡大は僅少〜最小限であり、集団内の細胞の、均質な拡大および均質な分化を要求する、多くの適用では重要であって、煩瑣かつ低効率である単層培養を可能としないため、EBに介在される多能性幹細胞の分化より優れている。

0011

本明細書では、造血幹細胞、ならびにT細胞、B細胞、NKT細胞、およびNK細胞など、分化させた後代細胞の導出を結果としてもたらす二次造血性内皮への分化を容易とする単層分化プラットフォームが提供される。証明された単層分化戦略は、分化効率の増強を、大スケールの拡大と組み合わせ、治療的に意味がある数の、多能性幹細胞由来の造血細胞の、多様な治療適用のための送達を可能とする。さらに、本発明により、本明細書で提示される方法を使用する単層培養は、全範囲にわたる、in vitroにおける分化、ex vivoにおけるモジュレーション、ならびにin vivoにおける、長期にわたる造血系の自己再生再構成、および生着を可能とする機能的な造血系細胞をもたらすことも開示された。

0012

本発明の一態様は、多能性幹細胞由来の造血系細胞を得るための培養プラットフォームであって、群I:(i)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体ALK阻害剤とを含まず、二次HSCを、二次造血性内皮から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)GSK阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み、二次造血性内皮を、中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;ならびに(iii)GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含み、中胚葉細胞を、多能性幹細胞から分化させ、拡大するのに適する培養培地を含む培養プラットフォームを提供する。

0013

代替的に、多能性幹細胞由来の造血系細胞を得るための培養プラットフォームは、群II:(i)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞を得るのに適する培養培地;ならびに(iii)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地を含む。一部の実施形態では、上記の培養プラットフォームの多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。一部の実施形態では、上記の培養プラットフォームの群(II)は、(iv)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む。

0014

上記の培養プラットフォームについての一部の実施形態では、群(I)および(II)の各々は、さらなる培養培地をさらに含む。

0015

群(I)は、(i)SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子を含み;BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体を、T細胞へと分化させるのに適する培養培地、または(ii)BMP活性化因子と;SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子を含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、T細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地をさらに含みうる。これらのさらなる培養培地は、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する。

0016

群(II)はさらに、(i)SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まず、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体を、T細胞前駆体もしくはT細胞へと分化させるのに適する培養培地;または(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、プレT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地を含むことが可能であり;これらのさらなる培養培地は、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する。

0017

上記の培養プラットフォームについての一部の実施形態では、群(I)および(II)の各々はなお、さらなる培養培地をさらに含む。

0018

群(I)は、(i)SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体を、NK細胞へと分化させるのに適する培養培地;または(ii)BMP活性化因子;SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み;多能性幹細胞由来の二次HSCを、NK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地をさらに含むことが可能であり;これらのさらなる培地は、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適する。

0019

群(II)について述べると、上述の培地に加えて、(i)SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まず、多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、NK細胞前駆体もしくはNK細胞へと分化させるのに適する培地;または(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、プレNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培地をさらに含むことが可能であり;これらのさらなる培地は、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適する。

0020

さらに別の実施形態では、提供される培養プラットフォームの群(II)は、(i)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、ROCK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来のpre−HSCを、造血複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、pre−HSCへと分化させるのに適する培養培地をさらに含み;これらの培養培地は、多能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるために提供される。

0021

本発明の別の態様は、多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物であって、以下の群(I)または(II)のうちの1または複数を含む組成物を提供する。

0022

群(I):(i)BMP活性化因子と;VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず、二次HSCを、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;多能性幹細胞由来の中胚葉細胞とを含み、二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;ならびに(iii)GSK3阻害剤、BMP活性化因子と;iPSCとを含み、中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地。

0023

群(II):(i)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;二次造血性内皮のポテンシャルを伴う、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来の、造血性内皮のポテンシャルを伴う中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を含まず、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;ならびに(iii)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFと;iPSCとを含み、中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地。

0024

多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物についての一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。

0025

多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物についての一部の実施形態では、群(II)は、(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;多能性幹細胞とを含まず;多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地など、さらなる組成物を含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。

0026

上記の多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物についての一部の実施形態では、群(I)は加えて、(i)SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子と;多能性幹細胞由来のT細胞前駆体とを含み;BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体を、T細胞へと分化させるのに適する培養培地、または(ii)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子と;多能性幹細胞由来の二次HSCとを含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、T細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地を含み;これらのさらなる培地は、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する。

0027

上記の多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物の群(II)について、一部の実施形態では、(i)SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数と;多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体とを含まず、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体を、T細胞前駆体もしくはT細胞へと分化させるのに適する培養培地;または(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、二次造血性内皮を、プレT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地をさらに含む。これらのさらなる培地は、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する。

0028

上記の多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物についての、さらに他の一部の実施形態では、群(I)は、(i)SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体とを含み、BMP活性化因子を含まず、NK細胞前駆体を、NK細胞へと分化させるのに適する培養培地;または(ii)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来の二次HSCとを含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、NK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地をさらに含む。これらのさらなる培地は、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適する。代替的に、上記の多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物の群(II)は、(i)SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数と;多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体とを含まず、プレNK細胞前駆体を、NK細胞前駆体もしくはNK細胞へと分化させるのに適する培地;または(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、二次造血性内皮を、プレNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培地をさらに含む。これらの培養培地は、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適する。

0029

さらに他の一部の実施形態では、上記の多能性幹細胞由来の造血細胞を分化させ、拡大するための組成物の群(II)は、多能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるための、1もしくは複数の培地をさらに含み、この培地は、(i)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含むが、ROCK阻害剤と、多能性幹細胞由来のpre−HSCとを含まず、pre−HSCを、造血複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに/または(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、二次造血性内皮を、pre−HSCへと分化させるのに適する培養培地を含む。

0030

本発明の一態様は、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための培養プラットフォームであって、群I:(i)GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み、二次造血性内皮を、中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(iii)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず、二次HSCを、二次造血性内皮から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;ならびに(iv)BMP活性化因子と;SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;1または複数のNotch経路活性化因子とを含み、T細胞前駆体を、二次HSCから分化させるのに適する培養培地;ならびに、任意選択で、(v)SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;1または複数のNotch経路活性化因子を含み;BMP活性化因子を含まず、T細胞を、T細胞前駆体から分化させるのに適する培養培地を含む培養プラットフォームを提供する。

0031

代替的に、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための培養プラットフォームは、群II:(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞を、中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを伴う中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(iv)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、二次造血性内皮を、プレT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに(v)SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1または複数と;多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体とを含まず、プレT細胞前駆体を、T細胞前駆体またはT細胞へと分化させるのに適する培養培地を含む。

0032

多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための、上記の培養プラットフォームについての一部の実施形態では、群IIの培養プラットフォームは、(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。

0033

本発明の別の態様は、多能性幹細胞由来のNK細胞を発生させるための培養プラットフォームであって、群I:(i)GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含み、多能性幹細胞を、中胚葉細胞へと分化させるのに適する培養培地;(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み、中胚葉細胞を、二次造血性内皮へと分化させるのに適する培養培地;(iii)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず、二次造血性内皮を、二次HSCへと分化させるのに適する培養培地;(iv)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;二次HSCを、NK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに、任意選択で、(v)SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含み、BMP活性化因子を含まず、NK細胞前駆体を、NK細胞へと分化させるのに適する培養培地を含む培養プラットフォームを提供する。

0034

代替的に、多能性幹細胞由来のNK細胞を発生させるための培養プラットフォームは、群II:(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞を、中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞から分化させるのに適する培養培地;(iv)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、二次造血性内皮を、プレNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培地;ならびに(v)SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1または複数を含まず、プレNK細胞前駆体を、NK細胞前駆体またはNK細胞へと分化させるのに適する培養培地を含む。

0035

多能性幹細胞由来のNK細胞を発生させるための、上記の培養プラットフォームについての一部の実施形態では、群IIの培養プラットフォームは、(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。

0036

本発明のさらに別の態様は、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮(iHE)を発生させるための培養プラットフォームであって、(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;ならびに(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、IL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地を含む培養プラットフォームを提供する。

0037

多能性幹細胞由来の二次造血性内皮(iHE)を発生させるための培養プラットフォームについての一部の実施形態では、培養プラットフォームは、(iv)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む。

0038

本発明のなお別の態様は、多能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるための培養プラットフォームであって、(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;(iv)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含み;二次造血性内皮を、pre−HSCへと分化させるのに適する培養培地;ならびに(v)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、ROCK阻害剤を含まず、pre−HSCを、造血複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地を含む培養プラットフォームを提供する。一部の実施形態では、培養プラットフォームは、(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。

0039

本発明の別の態様は、多能性幹細胞の分化を、二次造血系細胞へと方向付けるための方法であって、群I:(i)多能性幹細胞を、GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞の、多能性幹細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮細胞の、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次HSCの、造血性内皮細胞からの分化および拡大を誘発するステップとを含む方法を提供する。

0040

代替的に、多能性幹細胞の分化を、二次造血系細胞へと方向付けるための方法は、群II:(i)多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、中胚葉細胞の、多能性幹細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞の、中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次造血性内皮の、二次造血性内皮のポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップとを含み;任意選択で、多能性幹細胞、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞、造血性内皮を有する中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップを含む。

0041

多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けるための方法についての一部の実施形態では、群(II)の方法は、多能性幹細胞を、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞を播種し、拡大するステップをさらに含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。

0042

多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けるための方法についての一部の実施形態では、多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化は、胚葉体の発生を欠き、単層培養形態にある。

0043

上記の方法についての一部の実施形態では、得られた多能性幹細胞由来の二次造血性内皮細胞は、CD34+である。一部の実施形態では、得られた二次造血性内皮細胞は、CD34+ CD43−である。一部の実施形態では、二次造血性内皮細胞は、CD34+
CD43− CXCR4− CD73−である。

0044

上記の方法についての他の一部の実施形態では、群Iは、(i)多能性幹細胞由来の二次HSCを、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、1または複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次HSCの、T細胞前駆体への分化を誘発するステップと、任意選択で、T細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;1または複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、T細胞前駆体の、T細胞への分化を誘発するステップとをさらに含む。一部の実施形態では、方法の群IIは、(i)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮の、プレT細胞前駆体への分化を誘発するステップと;任意選択で、(ii)プレT細胞前駆体を、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1または複数を含まない組成物と接触させて、プレT細胞前駆体の、T細胞前駆体またはT細胞への分化を誘発するステップとをさらに含む。方法についての一部の実施形態では、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体は、CD34+ CD7+である。

0045

上記の多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けるための方法についての、さらに他の一部の実施形態では、方法の群Iは、(i)多能性幹細胞由来の二次HSCを、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次HSCの、NK細胞前駆体への分化を誘発するステップと;任意選択で、(ii)NK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、BMP活性化因子を含まない組成物と接触させて、NK細胞前駆体の、NK細胞への分化を誘発するステップとをさらに含むか、または方法の群IIは、(i)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮の、プレNK細胞前駆体への分化を誘発するステップと;任意選択で、(ii)多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含む組成物であって、媒体が、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まない組成物と接触させて、プレNK細胞前駆体の、NK細胞前駆体もしくはNK細胞への分化を誘発するステップとをさらに含む。一部の実施形態では、方法の群IIは、(i)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮の、pre−HSCへの分化を誘発するステップと;(ii)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含むがROCK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来のpre−HSCを、造血複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地をさらに含む。一部の実施形態では、上記の方法を使用して得られた多能性幹細胞由来の二次HSCは、CD34+ CD45+であり、長期にわたる生着に適する。

0046

本発明の別の態様は、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための方法であって、群I:(i)多能性幹細胞を、GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含む組成物と接触させて、中胚葉細胞の、多能性幹細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)中胚葉細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮の、中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まない組成物と接触させて、二次HSCの、二次造血性内皮からの分化および拡大を誘発するステップと;(iv)二次HSCを、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、1または複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、二次HSCの、T細胞前駆体への分化を誘発するステップと;任意選択で、(v)T細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;1または複数のNotch経路活性化因子とを含むが;BMP活性化因子を含まない組成物と接触させて、T細胞前駆体の、T細胞への分化を誘発するステップとを含む方法を提供する。

0047

代替的に、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための方法は、群II:(i)多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、中胚葉細胞の、多能性幹細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞の、中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次造血性内皮の、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iv)二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮の、プレT細胞前駆体への分化を誘発するステップと;(v)プレT細胞前駆体を、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含み;VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1または複数を含まない組成物と接触させて、プレT細胞前駆体の、T細胞前駆体またはT細胞への分化を誘発するステップとを含み;任意選択で、播種された多能性幹細胞、中胚葉細胞、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くことができる。一部の実施形態では、上記の方法の群IIは、iPSCを、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞を播種し、拡大するステップをさらに含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。方法についての一部の実施形態では、多能性幹細胞の、T系統細胞への分化は、胚葉体の発生を欠き、単層培養フォーマットにある。

0048

本発明のさらに別の態様は、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるための方法であって、群I:(i)多能性幹細胞を、GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含む組成物と接触させて、多能性幹細胞の、中胚葉細胞への分化を誘発するステップと;(ii)中胚葉細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含む組成物と接触させて、中胚葉細胞の、二次造血性内皮への分化を誘発するステップと;(iii)二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮の、二次HSCへの分化を誘発するステップと;(iv)二次HSCを、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次HSCの、NK細胞前駆体への分化を誘発するステップと;任意選択で、(v)多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、BMP活性化因子を含まない組成物と接触させて、NK細胞前駆体の、NK細胞への分化を誘発するステップとを含む方法を提供する。代替的に、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるための方法は、群II:(i)多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、中胚葉細胞の、多能性幹細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞の、中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞を、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;ROCK阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮の、二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iv)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮の、プレNK細胞前駆体への分化を誘発するステップと;(v)多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含むが、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1または複数を含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体の、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体またはNK細胞への分化を誘発するステップとを含み;任意選択で、播種された多能性幹細胞、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップを含む。一部の実施形態では、群IIの多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるための方法は、iPSCを、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、iPSCを播種し、拡大するステップをさらに含む。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。一部の実施形態では、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるための方法は、胚葉体の発生を欠き、単層培養フォーマットにある。

0049

本発明の別の態様は、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させるための方法であって、(i)iPSCを、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞の、多能性幹細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞の、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;ROCK阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮の、二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップとを含み;任意選択で、播種された多能性幹細胞、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、上記の多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させるための方法は、iPSCを、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、iPSCを播種し、拡大するステップをさらに含み、かつ/またはiPSCは、ナイーブiPSCである。一部の実施形態では、iPSCを、二次造血性内皮の細胞へと分化させる上記の方法は、胚葉体の発生を欠き、単層培養フォーマットにある。

0050

本発明の別の態様は、多能性幹細胞由来の、造血系の複能性前駆体を発生させるための方法であって、(i)iPSCを、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞の、iPSCからの分化および拡大を誘発するステップと;(ii)多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞の、中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iii)二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、二次造血性内皮の、二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞からの分化および拡大を誘発するステップと;(iv)二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮の、pre−HSCへの分化を誘発するステップと;(v)pre−HSCを、BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含むが、ROCK阻害剤を含まない組成物と接触させて、pre−HSCの、造血複能性前駆体への分化を誘発するステップとを含み;任意選択で、播種された多能性幹細胞、中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、上記の多能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるための方法は、多能性幹細胞を、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含むが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない組成物と接触させて、多能性幹細胞を播種し、拡大するステップをさらに含む。一部の実施形態では、多能性幹細胞は、iPSCである。一部の実施形態では、iPSCは、ナイーブiPSCである。一部の実施形態では、多能性幹細胞の、上記の方法を使用する造血複能性前駆体への分化は、胚葉体の発生を欠き、単層培養フォーマットにある。

0051

本発明のさらなる態様は、本明細書で開示される培養プラットフォームから発生させる、1または複数の細胞集団:多能性幹細胞由来の(i)CD34+二次造血性内皮(iCD34)であって、上記iCD34細胞が、複能性前駆細胞、T細胞前駆体、NK細胞前駆体、T細胞、およびNK細胞へと分化する能力を有し、CD34+ CD43−である、CD34+二次造血性内皮;(ii)二次造血性内皮(iHE)であって、上記iHE細胞がCD34+である、二次造血性内皮;(iii)多能性幹細胞由来の二次HSCであって、上記iHSCがCD34+ CD45+である、二次HSC;(iv)造血複能性前駆細胞であって、上記iMPP細胞が、CD34+ CD45+である、造血複能性前駆細胞;(v)CD34+ CD7+であるT細胞前駆体;(vi)CD4+またはCD8+であるT細胞;(vii)CD56+ CD7+ CD161+であるNK細胞前駆体;ならびに(viii)CD56+ CD57+ CD16+ CD94−であるNK細胞を含む組成物を提供する。

0052

本発明のなおさらなる態様は、本明細書で開示される方法を使用して発生させる、1または複数の細胞株またはクローン細胞:多能性幹細胞由来の(i)CD34+二次造血性内皮(iCD34)であって、上記iCD34細胞が、複能性前駆細胞、T細胞前駆体、NK細胞前駆体、T細胞、およびNK細胞へと分化する能力を有し、CD34+ CD43−である、CD34+二次造血性内皮;(ii)二次造血性内皮(iHE)であって、上記iHE細胞株またはクローン細胞が、CD34+である、二次造血性内皮;(iii)二次HSCであって、上記iHSCがCD34+ CD45+である、二次HSC;(iv)造血複能性前駆細胞(iMPP)であって、上記iMPP細胞が、CD34+ CD45+である、造血複能性前駆細胞;(v)CD34+ CD7+であるT細胞前駆体;(vi)CD4+またはCD8+であるT細胞;(vii)CD56+ CD7+ CD161+であるNK細胞前駆体;ならびに(viii)CD56+ CD57+ CD16+ CD94−であるNK細胞を提供する。

0053

本発明の別の態様は、開示される方法を使用して発生させる細胞集団、細胞株、またはクローン細胞:多能性幹細胞由来の(i)CD34+二次造血性内皮(iCD34)であって、上記iCD34細胞が、複能性前駆細胞、T細胞前駆体、NK細胞前駆体、T細胞、およびNK細胞へと分化する能力を有し、CD34+ CD43−である、CD34+二次造血性内皮;(ii)二次造血性内皮(iHE)であって、上記iHE細胞株またはクローン細胞がCD34+である、二次造血性内皮;(iii)二次HSCであって、上記iHSCが、CD34+ CD45+である、二次HSC;(iv)造血複能性前駆細胞であって、上記iMPP細胞がCD34+ CD45+である、造血複能性前駆細胞;(v)CD34+ CD7+であるT細胞前駆体;(vi)CD4+またはCD8+であるT細胞;(vii)CD56+ CD7+ CD161+であるNK細胞前駆体;ならびに(viii)CD56+ CD57+ CD16+ CD94−であるNK細胞のうちの1または複数を使用して、造血系の自己再生、再構成、または生着を促進する方法を提供する。

0054

まとめると、本発明は、胚葉体を多能性幹細胞から発生させずに、単層内の、多能性幹細胞の直接的な分化を可能とし、これにより、他の造血系細胞を、極めて高レベルの効率を伴う、スケーラブルかつ信頼できる形で得ることができる、中胚葉細胞、二次HE、および二次HSCの分化および拡大を達成する方法および組成物を達成する。
本発明の特定の態様では、例えば以下の項目が提供される:
(項目1)
多能性幹細胞の分化を、造血系細胞へと方向付けるための方法であって、(i)前記多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、中胚葉細胞を得るステップと;(ii)前記中胚葉細胞を、BMP経路活性化因子と、bFGFと、WNT経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、二次造血性内皮(HE)のポテンシャルを有する中胚葉細胞を得るステップとを含み、二次造血性内皮(HE)のポテンシャルを有する前記中胚葉細胞が、造血幹細胞および前駆細胞(HSC)、造血複能性前駆細胞(MPP)、プレT細胞の前駆細胞、プレNK細胞の前駆細胞、T細胞の前駆細胞、NK細胞の前駆細胞、T細胞、NK細胞、NKT細胞、またはB細胞を含む造血系細胞を提供することが可能であり;中胚葉細胞および二次HEのポテンシャルを有する中胚葉細胞が、ステップ(i)および(ii)において、胚葉体を形成せずに得られる方法。
(項目2)
二次HEのポテンシャルを有する前記中胚葉細胞を、bFGFとROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、二次HE細胞を得るステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記二次HE細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、造血複能性前駆細胞(MPP)を得るステップをさらに含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記二次HE細胞を、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;任意選択で、BMP活性化因子、ROCK阻害剤、VEGF、およびbFGFのうちの1または複数とを含む組成物と接触させて、プレT細胞前駆体、T細胞前駆体、および/またはT細胞を得るステップをさらに含む、項目2に記載の方法。
(項目5)
前記二次HE細胞を、SCF、Flt3L、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、任意選択で、BMP活性化因子、ROCK阻害剤、VEGF、およびbFGFのうちの1または複数とを含む組成物と接触させて、プレNK細胞前駆体、NK細胞前駆体、および/またはNK細胞を得るステップをさらに含む、項目2に記載の方法。
(項目6)
前記多能性幹細胞を、MEK阻害剤と、GSK3阻害剤と、ROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、前記細胞を播種し、拡大するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記多能性幹細胞、前記中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮のポテンシャルを有する前記中胚葉細胞を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記多能性幹細胞の、造血系細胞への分化が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まないか、またはこれらを本質的に含まない、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記多能性幹細胞の、造血系細胞への分化が、フィーダーフリー条件下である、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記多能性幹細胞の、造血系細胞への分化が、間質フリー条件下にある、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記多能性幹細胞が、人工多能性幹細胞(iPSC)を含む、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記WNT経路活性化因子が、GSK3阻害剤である、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記GSK3阻害剤が、CHIR99021である、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記BMP経路活性化因子が、BMP4である、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記ROCK阻害剤が、チアゾビンまたはY−27632である、項目2に記載の方法。
(項目17)
前記ROCK阻害剤が、Y−27632である、項目2に記載の方法。
(項目18)
多能性幹細胞の分化を、造血系の細胞へと方向付けるための方法であって、
(i)多能性幹細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子とを含む組成物と接触させて、中胚葉細胞を得るステップと;
(ii)前記中胚葉細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含む組成物と接触させて、造血性内皮を得るステップと;
(iii)前記造血性内皮を、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと;BMP活性化因子とを含む組成物と接触させて、二次HSCを得るステップであって、前記組成物が、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まないステップと
を含む方法。
(項目19)
(iv)二次HSCを、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;BMP活性化因子と、1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、T細胞前駆体を得るステップと、任意選択で、
(v)T細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、T細胞を得るステップと
をさらに含むか、または
(vi)二次HSCを、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;BMP活性化因子とを含む組成物と接触させて、NK細胞前駆体を得るステップと;任意選択で、
(vii)NK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含む組成物と接触させて、NK細胞を得るステップであって、前記組成物が、BMP活性化因子を含まないステップと
をさらに含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記二次HSCが、CD34+ CD45+である、項目18に記載の方法。
(項目21)
前記二次HSCが、長期にわたる生着に適する、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記T細胞前駆体が、CD34+ CD7+である、項目19に記載の方法。
(項目23)
前記NK細胞前駆体が、CD56+ CD7+ CD161+である、項目19に記載の方法。
(項目24)
多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けることが、胚葉体の発生を欠く、項目18に記載の方法。
(項目25)
多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けることが、単層培養下である、項目18に記載の方法。
(項目26)
多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けることが、フィーダーフリー条件下である、項目18に記載の方法。
(項目27)
多能性幹細胞の、造血系の細胞への分化を方向付けることが、間質フリー条件下である、項目18に記載の方法。
(項目28)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目18に記載の方法。
(項目29)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目28に記載の方法。
(項目30)
多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための方法であって、前記方法が、
(I)多能性幹細胞由来のT細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、T細胞を得るステップであって;前記組成物が、BMP活性化因子を含まないステップ
を含み;
前記多能性幹細胞由来のT細胞前駆体が、多能性幹細胞由来の二次HSCを、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含む組成物と接触させて、分化および拡大を可能とすることにより得られ;
前記多能性幹細胞由来の二次HSCが、多能性幹細胞由来の造血性内皮を、BMP活性化因子と;VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず;
前記多能性幹細胞由来の二次造血性内皮が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含む組成物と接触させて、分化および拡大を可能とすることにより得られ;
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞を、GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含む組成物と接触させて、分化および拡大を可能とすることにより得られるか;または前記方法が、
(II)多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体を、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含む組成物
と接触させて、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体もしくはT細胞を得るステップであって、前記組成物が、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まないステップ
を含み;
前記多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体が、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ;
前記多能性幹細胞由来の二次造血性内皮が、二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ;前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
二次HEのポテンシャルを有する、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られる、
方法。
(項目31)
多能性幹細胞を、MEK阻害剤と、GSK3阻害剤と、ROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、前記多能性幹細胞を播種し、拡大するステップ
をさらに含み、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない、項目30に記載の方法。
(項目32)
多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させることが、胚葉体の発生を欠く、項目30に記載の方法。
(項目33)
多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させることが、単層培養下である、項目30に記載の方法。
(項目34)
多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させることが、フィーダーフリー条件下である、項目30に記載の方法。
(項目35)
多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させることが、間質フリー条件下である、項目30に記載の方法。
(項目36)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目30に記載の方法。
(項目37)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目36に記載の方法。
(項目38)
多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるための方法であって、前記方法が、
(I)多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来のNK細胞を得るステップであって、前記組成物が、BMP活性化因子を含まないステップ
を含み;
前記多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体が、多能性幹細胞由来の二次HSCを、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ;
前記多能性幹細胞由来の二次HSCが、多能性幹細胞由来の造血性内皮を、BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず;
前記多能性幹細胞由来の造血性内皮が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞の分化を誘発して、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ;
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞を、GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られるか;
または前記方法が、
(II)多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体もしくはNK細胞を得るステップであって、前記組成物が、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まないステップ
を含み;
前記多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体が、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ;
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮が、二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
二次HEのポテンシャルを有する、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られる、
方法。
(項目39)
播種された多能性幹細胞、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞、造血性内皮のポテンシャルを伴う中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
多能性幹細胞を、MEK阻害剤と、GSK3阻害剤と、ROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、前記細胞を播種し、拡大するステップをさらに含み、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない、項目38に記載の方法。
(項目41)
多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させることが、胚葉体の発生を欠く、項目38に記載の方法。
(項目42)
多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させることが、単層培養下である、項目38に記載の方法。
(項目43)
多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させることが、フィーダーフリー条件下である、項目38に記載の方法。
(項目44)
多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させることが、間質フリー条件下である、項目38に記載の方法。
(項目45)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目38に記載の方法。
(項目46)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目45に記載の方法。
(項目47)
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させるための方法であって、
二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を得るステップであって、前記組成物が、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まないステップを含み;
二次HEのポテンシャルを有する、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られる、
方法。
(項目48)
多能性幹細胞を、MEK阻害剤と、GSK3阻害剤と、ROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、前記多能性幹細胞を播種し、拡大するステップ
をさらに含み、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない、項目47に記載の方法。
(項目49)
播種された多能性幹細胞、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップをさらに含む、項目47および48に記載の方法。
(項目50)
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させることが、胚葉体の発生を欠く、項目47に記載の方法。
(項目51)
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させることが、単層培養下である、項目47に記載の方法。
(項目52)
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させることが、フィーダーフリー条件下である、項目47に記載の方法。
(項目53)
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させることが、間質フリー条件下である、項目47に記載の方法。
(項目54)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目47に記載の方法。
(項目55)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目54に記載の方法。
(項目56)
多能性幹細胞由来の造血系の複能性前駆体を発生させるための方法であって、
多能性幹細胞由来のpre−HSCを、BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、多能性幹細胞由来の複能性前駆体を得るステップであって、前記組成物が、ROCK阻害剤を含まないステップを含み;
前記多能性幹細胞由来のpre−HSCが、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ;
前記多能性幹細胞由来の二次造血性内皮が、二次HEのポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
二次HEのポテンシャルを有する、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られ、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;
前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞が、多能性幹細胞を、BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含む組成物と接触させて、細胞の分化および拡大を可能とすることにより得られる、
方法。
(項目57)
多能性幹細胞を、MEK阻害剤と、GSK3阻害剤と、ROCK阻害剤とを含む組成物と接触させて、前記多能性幹細胞を播種し、拡大するステップ
をさらに含み、前記組成物が、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない、項目56に記載の方法。
(項目58)
播種された多能性幹細胞、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞、二次造血性内皮のポテンシャルを有する中胚葉細胞、および/または二次造血性内皮を、約2%〜約10%の間の低酸素圧下に置くステップをさらに含む、項目56および57に記載の方法。
(項目59)
多能性幹細胞由来の造血系の複能性前駆体が、胚葉体の発生を欠く、項目58に記載の方法。
(項目60)
多能性幹細胞由来の造血系の複能性前駆体が、単層培養下にある、項目58に記載の方法。
(項目61)
多能性幹細胞由来の造血系の複能性前駆体が、フィーダーフリー条件下にある、項目58に記載の方法。
(項目62)
多能性幹細胞由来の造血系の複能性前駆体が、間質フリー条件下にある、項目58に記載の方法。
(項目63)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目58に記載の方法。
(項目64)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目63に記載の方法。
(項目65)
項目1から64に記載の方法を使用して発生させる細胞集団、細胞株、またはクローン細胞のうちの1または複数を含む組成物を使用して、造血系の自己再生、再構成、または生着を促進する方法であって、前記細胞集団、細胞株、またはクローン細胞が、
(i)多能性幹細胞由来のCD34+二次造血性内皮(iCD34 HE)であって、前記iCD34細胞が、複能性前駆細胞、T細胞前駆体、NK細胞前駆体、T細胞、およびNK細胞へと分化する能力を有し、前記iCD34細胞がCD34+ CD43−である、CD34+二次造血性内皮;
(ii)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮(iHE)であって、前記iHE細胞株またはクローン細胞がCD34+である、二次造血性内皮;
(iii)多能性幹細胞由来の二次HSCであって、前記iHSCが、CD34+ CD45+である二次HSC;
(iv)多能性幹細胞由来の複能性前駆細胞であって、前記iMPP細胞が、CD34+ CD45+である、複能性前駆細胞;
(v)多能性幹細胞由来のT細胞前駆体であって、CD34+ CD7+であるT細胞前駆体;
(vi)多能性幹細胞由来のT細胞であって、CD4+またはCD8+であるT細胞;
(vii)多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体であって、CD56+ CD7+ CD161+であるNK細胞前駆体;ならびに
(viii)多能性幹細胞由来のNK細胞であって、CD56+ CD57+ CD16+ CD94−であるNK細胞
から選択される、
方法。
(項目66)
多能性幹細胞由来の造血系細胞を得るための培養プラットフォームであって、
I:
(i)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;および
(iii)GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
またはII:
(i)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞内の、二次造血性内皮のポテンシャルを得るのに適する培養培地;ならびに
(iii)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地
を含む培養プラットフォーム。
(項目67)
群IIが、
(iv)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む、
項目66に記載の培養プラットフォーム。
(項目68)
I:
(i)SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含み;BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のT細胞へと分化させるのに適する培養培地、または
(ii)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適するか、
あるいはII:
(i)SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まず、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体もしくはT細胞へと分化させるのに適する培養培地;または
(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する、
項目66に記載の培養プラットフォーム。
(項目69)
I:
(i)SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のNK細胞へと分化させるのに適する培養培地;または
(ii)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適するか、
あるいはII:
(i)SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まず、多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体もしくはNK細胞へと分化させるのに適する培地;または
(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、プレNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適する、
項目66に記載の培養プラットフォーム。
(項目70)
群(II)が、
(i)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、ROCK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来のpre−HSCを、多能性幹細胞由来の複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地;または
(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来のpre−HSCへと分化させるのに適する培養培地
をさらに含み;
前記培養培地が、多能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるのに適する、項目66に記載の培養プラットフォーム。
(項目71)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目66に記載の培養プラットフォーム。
(項目72)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目71に記載の培養プラットフォーム。
(項目73)
多能性幹細胞由来の造血細胞を得、かつ拡大するための組成物であって、
I:
(i)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮から得るのに適する培養培地;
(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;多能性幹細胞由来の中胚葉細胞とを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;ならびに
(iii)GSK3阻害剤、BMP活性化因子と;iPSCとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から得るのに適する培養培地;
またはII:
(i)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;二次造血性内皮のポテンシャルを伴う、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞とを含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを伴う、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;
(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;多能性幹細胞由来の中胚葉細胞とを含まず、二次造血性内皮のポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から得るのに適する培養培地;ならびに
(iii)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFと;多能性幹細胞とを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から得るのに適する培養培地
のうちの1または複数を含む組成物。
(項目74)
群(II)が、
(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤と;多能性幹細胞とを含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地
をさらに含む、項目73に記載の組成物。
(項目75)
I:
(i)SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子と;多能性幹細胞由来のT細胞前駆体とを含み;BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のT細胞へと分化させるのに適する培養培地、または
(ii)BMP活性化因子と;SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子と;多能性幹細胞由来の二次HSCとを含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体へと分化させるのに適し、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する培養培地
をさらに含み、
あるいはII:
(i)SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数と;多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体とを含まず、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体もしくはT細胞へと分化させるのに適する培養培地、または
(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるのに適する、
項目73に記載の組成物。
(項目76)
I:
(i)SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体とを含み、BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のNK細胞へと分化させるのに適する培養培地;または
(ii)BMP活性化因子;SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来の二次HSCとを含み、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適するか、
あるいはII:
(i)SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数と;多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体とを含まず、多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体もしくはNK細胞へと分化させるのに適する培地;または
(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、プレNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培地
をさらに含み、
前記培養培地が、多能性幹細胞由来のNK系統細胞を発生させるのに適する、
項目73に記載の組成物。
(項目77)
群(II)が、多能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるための、1または複数の培地をさらに含み、前記培地が、
(i)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、ROCK阻害剤と;多能性幹細胞由来のpre−HSCとを含まず、多能性幹細胞由来のpre−HSCを、多能性幹細胞由来の複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに/または
(ii)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;多能性幹細胞由来の二次造血性内皮とを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来のpre−HSCへと分化させるのに適する培養培地
を含む、項目73に記載の組成物。
(項目78)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目73に記載の培養プラットフォーム。
(項目79)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目78に記載の培養プラットフォーム。
(項目80)
多能性幹細胞由来のT系統細胞を発生させるための培養プラットフォームであって、
I:
(i)GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(iii)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず、多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;ならびに
(iv)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと、1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含み、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体を、多能性幹細胞由来の二次HSCから分化させるのに適する培養培地;ならびに、任意選択で、
(iii)SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインと;1もしくは複数のNotch経路活性化因子とを含み;BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のT細胞を、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体から分化させるのに適する培養培地;
またはII:
(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞内の二次HEのポテンシャルを得るのに適する培養培地;
(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来の造血性内皮のポテンシャルを伴う前記中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(iv)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに
(v)SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まず、多能性幹細胞由来のプレT細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のT細胞前駆体もしくはT細胞へと分化させるのに適する培養培地を含むプラットフォーム。
(項目81)
群(II)が、
(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地
をさらに含む、項目80に記載の培養プラットフォーム。
(項目82)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目80に記載の培養プラットフォーム。
(項目83)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目82に記載の培養プラットフォーム。
(項目84)
多能性幹細胞由来のNK細胞を発生させるための培養プラットフォームであって、
I:
(i)GSK3阻害剤、BMP活性化因子を含み、多能性幹細胞を、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞へと分化させるのに適する培養培地;
(ii)GSK3阻害剤と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮へと分化させるのに適する培養培地;
(iii)BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来の二次HSCへと分化させるのに適する培養培地;ならびに
(iv)BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;多能性幹細胞由来の二次HSCを、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに、任意選択で、
(iv)SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、BMP活性化因子を含まず、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のNK細胞へと分化させるのに適する培養培地;
またはII:
(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞内の、二次造血性内皮のポテンシャルを得るのに適する培養培地;
(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から分化させるのに適する培養培地;
(iv)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、bFGF、SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、プレNK細胞前駆体へと分化させるのに適する培養培地;ならびに
(v)SCF、Flt3L、IL3、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1もしくは複数の増殖因子およびサイトカインを含み、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まず、多能性幹細胞由来のプレNK細胞前駆体を、多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体もしくはNK細胞へと分化させるのに適する培養培地
を含むプラットフォーム。
(項目85)
群(II)が、
(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む、
項目84に記載の培養プラットフォーム。
(項目86)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目84に記載の培養プラットフォーム。
(項目87)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目86に記載の培養プラットフォーム。
(項目88)
多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を発生させるための培養プラットフォームであって、
(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞内の、二次造血性内皮のポテンシャルを得るのに適する培養培地;ならびに
(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の前記中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地
を含む培養プラットフォーム。
(項目89)
(iv)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地をさらに含む、
項目88に記載の培養プラットフォーム。
(項目90)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目88に記載の培養プラットフォーム。
(項目91)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目90に記載の培養プラットフォーム。
(項目92)
複能性幹細胞由来の造血複能性前駆体を発生させるための培養プラットフォームであって、
(i)BMP活性化因子と、任意選択で、bFGFとを含み、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞を、多能性幹細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(ii)BMP活性化因子と、bFGFと、GSK3阻害剤とを含み、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、前記多能性幹細胞由来の中胚葉細胞内の、二次造血性内皮のポテンシャルを得るのに適する培養培地;
(iii)ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、二次造血性内皮のポテンシャルを有する、多能性幹細胞由来の中胚葉細胞から、分化させ、拡大するのに適する培養培地;
(iv)BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、多能性幹細胞由来の二次造血性内皮を、多能性幹細胞由来のpre−HSCへと分化させるのに適する培養培地;ならびに
(v)BMP活性化因子と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み、ROCK阻害剤を含まず、多能性幹細胞由来のpre−HSCを、多能性幹細胞由来の複能性前駆体へと分化させるのに適する培養培地
を含む培養プラットフォーム。
(項目93)
(vi)MEK阻害剤、GSK3阻害剤、およびROCK阻害剤を含み、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず、多能性幹細胞を播種し、拡大するのに適する培養培地
をさらに含む、項目92に記載の培養プラットフォーム。
(項目94)
前記多能性幹細胞が、iPSCである、項目92に記載の培養プラットフォーム。
(項目95)
前記iPSCが、ナイーブiPSCである、項目94に記載の培養プラットフォーム。
(項目96)
(a)任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない培養培地;ならびに
(b)項目4から7に記載の培養プラットフォームから発生させる、1または複数の細胞集団:
(i)多能性幹細胞由来のCD34+二次造血性内皮(iCD34 HE)であって、前記iCD34細胞が、複能性前駆細胞、T細胞前駆体、NK細胞前駆体、T細胞、およびNK細胞へと分化する能力を有し、CD34+ CD43−である、CD34+二次造血性内皮;
(ii)多能性幹細胞由来の二次造血性内皮(iHE)であって、前記iHE細胞がCD34+である、二次造血性内皮;
(iii)多能性幹細胞由来の二次HSCであって、前記iHSCが、CD34+ CD45+である、二次HSC;
(iv)多能性幹細胞由来の複能性前駆細胞であって、前記iMPP細胞が、CD34+ CD45+である、複能性前駆細胞;
(v)多能性幹細胞由来のT細胞前駆体であって、CD34+ CD7+であるT細胞前駆体;
(vi)多能性幹細胞由来のT細胞であって、CD4+またはCD8+であるT細胞;
(vii)多能性幹細胞由来のNK細胞前駆体であって、CD56+ CD7+ CD161+であるNK細胞前駆体;ならびに
(viii)多能性幹細胞由来のNK細胞であって、CD56+ CD57+ CD16+ CD94−であるNK細胞
を含む組成物。
(項目97)
(i)CD34+ HE細胞(iCD34)、ならびにiCD34−C、iMPP−A、iTC−A1、iTC−A2、iTC−B1、iTC−B2、iNK−A1、iNK−A2、iNK−B1、およびiNK−B2から選択される、1または複数の培養培地;
(ii)二次造血性内皮(iHE)、ならびにiCD34−C、iMPP−A、iTC−A1、iTC−A2、iTC−B1、iTC−B2、iNK−A1、iNK−A2、iNK−B1、およびiNK−B2から選択される、1または複数の培養培地;
(iii)二次HSC、ならびにiMPP−A、iTC−A1、iTC−A2、iTC−B1、iTC−B2、iNK−A1、iNK−A2、iNK−B1、およびiNK−B2から選択される、1または複数の培養培地;
(iv)複能性前駆細胞(iMPP)およびiMPP−A;
(v)T細胞前駆体(iproT)、ならびにiTC−A1、iTC−A2、iTC−B1、およびiTC−B2から選択される、1または複数の培養培地;
(vi)T細胞(iTC)、およびiTC−B1またはiTC−B2;
(vii)NK細胞前駆体(iproNK)、ならびにiNK−A1、iNK−A2、iNK−B1、およびiNK−B2から選択される、1または複数の培養培地;ならびに
(viii)NK細胞(iNK)と、iNK−B1またはiNK−B2
(ix)HSC(iHSC)、ならびにiHSC−A、iHSC−B、およびiHSC−C
からなる群から選択される、多能性幹細胞由来の造血細胞と、1または複数の培養培地とを含む組成物であって;
iHSC−Aが、Wnt経路活性化因子およびBMP活性化因子を含み;
iHSC−Bが、Wnt経路活性化因子と、BMP活性化因子と、任意選択で、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含み;
iHSC−Cが、BMP活性化因子と、VEGF、SCF、Flt3L、IL15、IL3、IL6、IGF、およびTPOからなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;
iTC−A1が、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、IL7、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、Jag1、Jag2、DLL−1、DLL−3、およびDLL−4からなる群から選択される、1または複数のNotch経路活性化因子とを含み;
iTC−B1が、SCF、Flt3L、IL7、IGF、IL2、IL3、およびIL6からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインと、Jag1、Jag2、DLL−1、DLL−3、およびDLL−4からなる群から選択される、1または複数のNotch経路活性化因子とを含み;(iHSCプラットフォーム);
iNK−A1が、BMP活性化因子と、SCF、Flt3L、VEGF、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;
iNK−B1が、SCF、Flt3L、IGF、IL7、IL2、IL3、IL6、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含み;
iCD34−Cが、ROCK阻害剤と、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;
iMPP−Aが、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、TPO、IL3、GMCSF、EPO、bFGF、VEGF、SCF、IL6、およびIL11からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;
iTC−A2が、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、およびbFGFと;SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;
iTC−B2が、SCF、Flt3L、およびIL7からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含み;
iNK−A2が、BMP活性化因子と、ROCK阻害剤と、VEGF、およびbFGFと、SCF、Flt3L、IL7、IL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインとを含み;
iNK−B2が、SCF、Flt3L、IL7、およびIL15からなる群から選択される、1または複数の増殖因子およびサイトカインを含む、
組成物。
(項目98)
iHSC−Cが、Wnt経路活性化因子と、TGFβ受容体/ALK阻害剤とを含まず;iTC−A1が、VEGFおよび/もしくはIL15を含まず;iCD34−Cが、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まず;iTC−B1が、BMP活性化因子を含まず;かつ/またはiTC−B2が、VEGF、bFGF、BMP活性化因子、およびROCK阻害剤のうちの1もしくは複数を含まない、項目97に記載の組成物。

図面の簡単な説明

0055

図1は、ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)の、完全に分化したT細胞への造血分化のための多段階工程についての、例示的な概略図を示す図である。

0056

図2は、hiPSCの、完全に分化させたNK細胞への造血分化のための多段階工程についての、例示的な概略図を示す図である。

0057

図3A〜3Eは、9日間の経過にわたる形態の変化であって、hiPSCから造血細胞への移行を裏付ける形態の変化を示す図である。
図3A〜3Eは、9日間の経過にわたる形態の変化であって、hiPSCから造血細胞への移行を裏付ける形態の変化を示す図である。

0058

図4A〜4Dは、それらが、多能性を離れて、造血運命へと完全に移行するときの、幹細胞の発現プロファイルを示す図である。
図4A〜4Dは、それらが、多能性を離れて、造血運命へと完全に移行するときの、幹細胞の発現プロファイルを示す図である。

0059

図5A〜5Cは、多様な方法および出発インプットにより発生させたhiPSCから分化させた造血細胞のCD34/CD45発現プロファイルを示す図である。
図5A〜5Cは、多様な方法および出発インプットにより発生させたhiPSCから分化させた造血細胞のCD34/CD45発現プロファイルを示す図である。

0060

図6A〜6Cは、記載される分化培養培地中の単層として介在された場合の、CD34分化効率の改善を示す図である。
図6A〜6Cは、記載される分化培養培地中の単層として介在された場合の、CD34分化効率の改善を示す図である。
図6A〜6Cは、記載される分化培養培地中の単層として介在された場合の、CD34分化効率の改善を示す図である。

0061

図7は、単一細胞解離の後、ROCK阻害下で分化させた造血細胞の生存および増殖を示す図である。

0062

図8は、22日培養後にhiPSCから分化した造血細胞による、CD34発現の維持を示す図である。

0063

図9A〜9Bは、生着したCD34陽性細胞の、in vivoにおける再構成であって、ヒトCD45マーカーもっぱら発現する細胞の存在と、T細胞およびB細胞の両方の存在を伴う、CD34+細胞の再構成とにより見られる再構成を示す図である。CD34陽性細胞は、GSK3阻害剤を伴い、単層フォーマットで、EBまたは凝集中間体を伴わずに培養されたナイーブhiPSCに由来する。
図9A〜9Bは、生着したCD34陽性細胞の、in vivoにおける再構成であって、ヒトCD45マーカーをもっぱら発現する細胞の存在と、T細胞およびB細胞の両方の存在を伴う、CD34+細胞の再構成とにより見られる再構成を示す図である。CD34陽性細胞は、GSK3阻害剤を伴い、単層フォーマットで、EBまたは凝集中間体を伴わずに培養されたナイーブhiPSCに由来する。

0064

図10は、CD56−/CD7+/CD3+/TCRαβ+ゲーティング戦略により導出され、CD56陽性細胞および単一のCD4およびCD8陽性細胞が、hiPSC由来のCD34陽性細胞を、間質細胞の非存在下で、かつ可溶性DLL1およびDLL4組換えペプチド(T細胞に限る)の存在下で、分化培地中でさらに培養された場合に識別されたことを示す図である。

0065

図11は、hiPSC由来のCD34陽性細胞が、PD−L1表面発現の増強された発現に見られるように、薬理学的モジュレーションに応答しうることを示す図である。

0066

図12は、人工多能性幹細胞(iPSC)の、二次造血性内皮(iHE)および複能性前駆体(iMPP)への造血分化のための多段階工程についての概略図を示す図である。培養は、Matrigel(商標)で、Vitronectinに代える場合、完全に組成既知へと転換されうることに注意されたい。

0067

図13は、人工多能性幹細胞の、T細胞前駆体(iproT)および完全に分化させたT(iT)細胞への造血分化のための多段階工程についての概略図を示す図である。培養は、VitronectiをMatrigel(商標)で置き換えて完全規定に転換されうることに注意されたい。

0068

図14は、人工多能性幹細胞の、NK細胞前駆体(iproNK)および完全に分化させたNK(iNK)細胞への造血分化のための多段階工程についての概略図を示す図である。培養は、VitronectiをMatrigel(商標)で置き換えて、Vitronectinに代える場合、完全に完全規定組成既知へとに転換されうることに注意されたい。

0069

図15A〜Cは、10日間の経過にわたるiHEの出現、ならびにiPSC分化当たりの、iCD34細胞およびiHE細胞のアウトプットを示すフローサイトメトリープロファイルを示す図である。計算は、代表的な培養および最適化されていない培養についてのスナップショットに基づく。
図15A〜Cは、10日間の経過にわたるiHEの出現、ならびにiPSC分化当たりの、iCD34細胞およびiHE細胞のアウトプットを示すフローサイトメトリープロファイルを示す図である。計算は、代表的な培養および最適化されていない培養についてのスナップショットに基づく。
図15A〜Cは、10日間の経過にわたるiHEの出現、ならびにiPSC分化当たりの、iCD34細胞およびiHE細胞のアウトプットを示すフローサイトメトリープロファイルを示す図である。計算は、代表的な培養および最適化されていない培養についてのスナップショットに基づく。

0070

図16A〜Eは、プレーティング密度および増殖因子の滴定を含むプロトコールへの改変であって、10日目におけるHEのアウトプットを改善する改変を示す図である。A)0日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。B)2日目〜6日目におけるBMP4の濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。C)3.75日目におけるCHIRの濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。D)6日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。E)8日目におけるIGF1およびEPOの添加が、10日目におけるHEを減少させることを示す図である。
図16A〜Eは、プレーティング密度および増殖因子の滴定を含むプロトコールへの改変であって、10日目におけるHEのアウトプットを改善する改変を示す図である。A)0日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。B)2日目〜6日目におけるBMP4の濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。C)3.75日目におけるCHIRの濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。D)6日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。E)8日目におけるIGF1およびEPOの添加が、10日目におけるHEを減少させることを示す図である。
図16A〜Eは、プレーティング密度および増殖因子の滴定を含むプロトコールへの改変であって、10日目におけるHEのアウトプットを改善する改変を示す図である。A)0日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。B)2日目〜6日目におけるBMP4の濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。C)3.75日目におけるCHIRの濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。D)6日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。E)8日目におけるIGF1およびEPOの添加が、10日目におけるHEを減少させることを示す図である。
図16A〜Eは、プレーティング密度および増殖因子の滴定を含むプロトコールへの改変であって、10日目におけるHEのアウトプットを改善する改変を示す図である。A)0日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。B)2日目〜6日目におけるBMP4の濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。C)3.75日目におけるCHIRの濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。D)6日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。E)8日目におけるIGF1およびEPOの添加が、10日目におけるHEを減少させることを示す図である。
図16A〜Eは、プレーティング密度および増殖因子の滴定を含むプロトコールへの改変であって、10日目におけるHEのアウトプットを改善する改変を示す図である。A)0日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。B)2日目〜6日目におけるBMP4の濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。C)3.75日目におけるCHIRの濃度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。D)6日目におけるプレーティング密度が、10日目におけるHE集団に影響を及ぼすことを示す図である。E)8日目におけるIGF1およびEPOの添加が、10日目におけるHEを減少させることを示す図である。

0071

図17A〜Bは、10日目のHEが、複能性であり、Notchシグナル伝達経路に依存する二次造血を表すことを示す図である。A)7日間のMPPアッセイにわたる形態の変化を、出現しつつあるCD45造血細胞についてのフローサイトメトリープロファイルと共に示す図である。B)iPSC由来のCD34+細胞が、iMPPアッセイにおいて、Notch依存性二次CD45+細胞を発生させることを示す図である。
図17A〜Bは、10日目のHEが、複能性であり、Notchシグナル伝達経路に依存する二次造血を表すことを示す図である。A)7日間のMPPアッセイにわたる形態の変化を、出現しつつあるCD45造血細胞についてのフローサイトメトリープロファイルと共に示す図である。B)iPSC由来のCD34+細胞が、iMPPアッセイにおいて、Notch依存性二次CD45+細胞を発生させることを示す図である。

0072

図18A〜Bは、低酸素条件下の分化の、iHEおよびiMPP造血前駆体の発生に対する効果を示す図である。A)低酸素状態下における単層分化が、10日目において、iCD34陽性細胞およびiHE細胞の両方の百分率を増大させることを示す図である。B)低酸素条件下で発生させた、10日目のiCD34+ HE細胞を、iMPPアッセイにおいて、さらに分化させうることを示す図である。
図18A〜Bは、低酸素条件下の分化の、iHEおよびiMPP造血前駆体の発生に対する効果を示す図である。A)低酸素状態下における単層分化が、10日目において、iCD34陽性細胞およびiHE細胞の両方の百分率を増大させることを示す図である。B)低酸素条件下で発生させた、10日目のiCD34+ HE細胞を、iMPPアッセイにおいて、さらに分化させうることを示す図である。

0073

図19A〜Dは、ソートされていない10日目の培養またはソートされた10日目の培養が、低温保存され、造血ポテンシャルを維持する能力を示す図である。A)低温保存された、10日目の、ソートされていない分化培養が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。B)、C)、およびD)低温保存された、10日目の、iCD34+でソートされた細胞が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。
図19A〜Dは、ソートされていない10日目の培養またはソートされた10日目の培養が、低温保存され、造血ポテンシャルを維持する能力を示す図である。A)低温保存された、10日目の、ソートされていない分化培養が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。B)、C)、およびD)低温保存された、10日目の、iCD34+でソートされた細胞が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。
図19A〜Dは、ソートされていない10日目の培養またはソートされた10日目の培養が、低温保存され、造血ポテンシャルを維持する能力を示す図である。A)低温保存された、10日目の、ソートされていない分化培養が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。B)、C)、およびD)低温保存された、10日目の、iCD34+でソートされた細胞が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。
図19A〜Dは、ソートされていない10日目の培養またはソートされた10日目の培養が、低温保存され、造血ポテンシャルを維持する能力を示す図である。A)低温保存された、10日目の、ソートされていない分化培養が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。B)、C)、およびD)低温保存された、10日目の、iCD34+でソートされた細胞が、生存し、iMPPアッセイにおいて、CD45+造血細胞を発生させうることを示す図である。

0074

図20A〜Bは、10日目の分化培養を、HEポテンシャルを喪失せずに、周囲温度で、一晩にわたり出荷しうることを示す図である。A)7日目における培養を、インキュベーター内で維持する(対照)か、または一晩にわたる出荷のために処理した後、続くさらなる2日間にわたり、インキュベーターへと再導入したことを示す図である。次いで、10日目における両方の培養を、iCD34細胞およびiHE細胞の存在について解析した。一晩にわたり出荷された培養中に、T字型フラスコは、70%の基礎培地を伴う30%の培養培地、または100%の培養培地を含有した。B)細胞数の計算について示す図である。
図20A〜Bは、10日目の分化培養を、HEポテンシャルを喪失せずに、周囲温度で、一晩にわたり出荷しうることを示す図である。A)7日目における培養を、インキュベーター内で維持する(対照)か、または一晩にわたる出荷のために処理した後、続くさらなる2日間にわたり、インキュベーターへと再導入したことを示す図である。次いで、10日目における両方の培養を、iCD34細胞およびiHE細胞の存在について解析した。一晩にわたり出荷された培養中に、T字型フラスコは、70%の基礎培地を伴う30%の培養培地、または100%の培養培地を含有した。B)細胞数の計算について示す図である。

0075

図21A〜Cは、CD45+ CD56−ゲーティング戦略を活用して、hiPSCから導出された、早期CD34+ CD7+ T細胞前駆体、および成熟CD4+およびCD8+ T細胞サブセットを示す図である。A)早期T系統細胞マーカーが、CD34+/CD7+により規定されるiproT細胞の存在をマークすることを示す図である。B)成熟T細胞マーカーが、CD4+またはCD8+細胞により規定される成熟T細胞の存在をマークすることを示す図である。C)5日目のT細胞の分化について、臍帯血に由来するCD34陽性細胞、およびiCD34陽性細胞の、iproT細胞を発生させるポテンシャルを比較する図である。
図21A〜Cは、CD45+ CD56−ゲーティング戦略を活用して、hiPSCから導出された、早期CD34+ CD7+ T細胞前駆体、および成熟CD4+およびCD8+ T細胞サブセットを示す図である。A)早期T系統細胞マーカーが、CD34+/CD7+により規定されるiproT細胞の存在をマークすることを示す図である。B)成熟T細胞マーカーが、CD4+またはCD8+細胞により規定される成熟T細胞の存在をマークすることを示す図である。C)5日目のT細胞の分化について、臍帯血に由来するCD34陽性細胞、およびiCD34陽性細胞の、iproT細胞を発生させるポテンシャルを比較する図である。

0076

図22A〜Cは、CD45+ゲーティング戦略を活用して、hiPSCから導出された、早期CD56+ CD7+ CD161+NK細胞前駆体、および成熟CD56+ CD16+ CD8+ NK細胞サブセットを示す図である。A)早期NK系統細胞マーカーが、CD7およびCD56により規定されるiproNK細胞の存在をマークすることを示す図である。B)成熟NK系統細胞マーカーが、CD57、CD16、CD94、およびCD56により規定される成熟NK細胞の存在をマークすることを示す図である。C)5日目のNK細胞の分化について、臍帯血に由来するCD34陽性細胞、およびiCD34陽性細胞の、iproNK細胞を発生させるポテンシャルを比較する図である。
図22A〜Cは、CD45+ゲーティング戦略を活用して、hiPSCから導出された、早期CD56+ CD7+ CD161+ NK細胞前駆体、および成熟CD56+ CD16+ CD8+ NK細胞サブセットを示す図である。A)早期NK系統細胞マーカーが、CD7およびCD56により規定されるiproNK細胞の存在をマークすることを示す図である。B)成熟NK系統細胞マーカーが、CD57、CD16、CD94、およびCD56により規定される成熟NK細胞の存在をマークすることを示す図である。C)5日目のNK細胞の分化について、臍帯血に由来するCD34陽性細胞、およびiCD34陽性細胞の、iproNK細胞を発生させるポテンシャルを比較する図である。
図22A〜Cは、CD45+ゲーティング戦略を活用して、hiPSCから導出された、早期CD56+ CD7+ CD161+ NK細胞前駆体、および成熟CD56+ CD16+ CD8+ NK細胞サブセットを示す図である。A)早期NK系統細胞マーカーが、CD7およびCD56により規定されるiproNK細胞の存在をマークすることを示す図である。B)成熟NK系統細胞マーカーが、CD57、CD16、CD94、およびCD56により規定される成熟NK細胞の存在をマークすることを示す図である。C)5日目のNK細胞の分化について、臍帯血に由来するCD34陽性細胞、およびiCD34陽性細胞の、iproNK細胞を発生させるポテンシャルを比較する図である。

0077

図23A〜Cは、単層hiPSC造血分化プラットフォームが、EBの形成の間には見られない、スケーラブルな拡大戦略を可能とすることを示す図である。A.hiPSCを凝集させて、胚様体を形成し、14日間にわたり分化させてから、CD34およびCD43の発現について解析した。B.hiPSCを、単層として播種し、CD34、CD43、CXCR4およびCD73について解析する前に、8日間にわたり分化させた。C.単層に介在される造血分化およびEBに介在される造血分化の両方について、経時的にD34陽性細胞をカウントプロットした。
図23A〜Cは、単層hiPSC造血分化プラットフォームが、EBの形成の間には見られない、スケーラブルな拡大戦略を可能とすることを示す図である。A.hiPSCを凝集させて、胚様体を形成し、14日間にわたり分化させてから、CD34およびCD43の発現について解析した。B.hiPSCを、単層として播種し、CD34、CD43、CXCR4およびCD73について解析する前に、8日間にわたり分化させた。C.単層に介在される造血分化およびEBに介在される造血分化の両方について、経時的にD34陽性細胞をカウントしプロットした。
図23A〜Cは、単層hiPSC造血分化プラットフォームが、EBの形成の間には見られない、スケーラブルな拡大戦略を可能とすることを示す図である。A.hiPSCを凝集させて、胚様体を形成し、14日間にわたり分化させてから、CD34およびCD43の発現について解析した。B.hiPSCを、単層として播種し、CD34、CD43、CXCR4およびCD73について解析する前に、8日間にわたり分化させた。C.単層に介在される造血分化およびEBに介在される造血分化の両方について、経時的にD34陽性細胞をカウントしプロットした。

0078

図24は、オフシェルフ(off−the−shelf)のiNK細胞およびiT細胞を産生するための、単層hiPSC造血分化プラットフォームによる、スケーラブルな拡大戦略についての概略図を示す図である。計算は、代表的な培養および最適化されていない培養についてのスナップショットに基づく。

0079

図25は、hiPSC由来のCD34陽性細胞が、CD3+ T細胞の生存の抑制により、免疫調節特性を有することを示す図である。

0080

図26は、CD45+ CD56−ゲーティング戦略を使用して、hiPSCから導出された成熟CD4+およびCD8+ T細胞サブセットを示す図である。

0081

図27は、フィーダーベースの懸濁培養が、iCD34由来のNK細胞の成熟を支援することを示す図である。

0082

図28は、iCD34由来のiNKが、末梢血NK細胞と同様の様式で、サイトカインの刺激に応答して、炎症促進性サイトカイン分泌しうることを示す図である。

0083

図29は、CD45+ゲーティング戦略を使用して、臍帯血CD34陽性細胞から導出されたpro−NK細胞の間質フリー分化が、従来の間質ベースの分化プラットフォームより急速であることを示す図である。

0084

図30は、iPSC由来のiCD34+細胞の、NK細胞への間質フリー分化を示す図である。プレートに結合させたDLL4は、CD56+ CD7+ CD161+ NK細胞前駆体の分化は支援するが、CD11b+骨髄性細胞の分化は支援しない。

0085

図31は、UCB CD34+細胞の、T細胞への間質フリー分化を示す図である。

0086

図32は、iPSC由来のiCD34+細胞の、T細胞への間質フリー分化を示す図である。

0087

図33は、hiPSC由来のiCD34+細胞の生着を示す図である。

0088

(発明の詳細な説明)
本発明は一般に、幹細胞を、二次造血細胞運命へと分化させるための方法および組成物に関する。より特定すると、本発明は、発生の種々の段階において、二次造血性内皮から、完全に分化した造血細胞であって、T細胞、B細胞、NKT細胞、およびNK細胞を含む造血細胞にわたる範囲の二次造血表現型を呈するように、iPSCまたはiPSC由来の細胞を誘導しうる、多段階分化プラットフォームを提供する。すなわち、本発明は、細胞が、二次造血運命、例えば、CD34+二次造血幹細胞を、より呈しやすくなるようにするための方法および組成物を提供する。代替的に、本発明の方法および組成物は、EBまたは凝集物の形成を回避することにより、二次造血性内皮(HE)を、ナイーブiPSCから、スケーラブルな様式で発生させる。

0089

A.定義
そうでないことが規定されない限りにおいて、本明細書で使用される、全ての技術用語および学術用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解される意味と同じ意味を有する。下記では、本発明の目的で、以下の用語について規定する。本明細書では、「ある(a)」、「ある(an)」、および「その」という詞を、その冠詞の文法目的語のうちの1つまたは1つを超える(すなわち、少なくとも1つ)を指すのに用いる。例として述べると、「ある要素」とは、1つの要素または1つを超える要素を意味する。

0090

代替辞(例えば、「または」)の使用は、代替物の一方、両方、またはこれらの任意の組合せを意味すると理解されたい。

0091

「および/または」という用語は、代替物の一方または両方を意味すると理解されたい。

0092

本明細書で用いられる「約」または「およそ」という用語は、基準の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さと比較して、最大で15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%変化する、数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さを指す。一実施形態では、「約」または「およそ」という用語は、基準の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さの、±15%、±10%、±9%、±8%、±7%、±6%、±5%、±4%、±3%、±2%、または±1%となる、ある範囲の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さを指す。

0093

本明細書で使用される「実質的に」または「本質的に」という用語は、基準の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さと比較して、約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%、またはそれ超の、数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さを指す。一実施形態では、「本質的に同じ」または「実質的に同じ」という用語は、数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さの範囲であって、基準の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さとほぼ同じ範囲を指す。

0094

本明細書で使用される「〜を実質的に含まない」および「〜を本質的に含まない」という用語は、互換的に使用され、細胞集団または培養培地などの組成物について記載するのに使用される場合、指定された物質もしくはその供給源を、95%含まない、96%含まない、97%含まない、98%含まない、99%含まないか、または従来の手段で測定する場合に検出不能である組成物など、指定された物質またはその供給源を含まない組成物を指す。組成物中の、ある特定の成分または物質「を含まない」またはこれ「を本質的に含まない」という用語はまた、このような成分または物質が、(1)組成物中に、いかなる濃度でも含まれないか、または(2)組成物中に、機能的に不活性であるが、低濃度で含まれることも意味する。同様の意味は、「〜が存在しない」という用語にも適用されるが、特定の物質またはその供給源が、組成物において存在しないことを指す。

0095

本明細書で使用される「感知可能な」という用語は、事象の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さの範囲であって、1または複数の標準的な方法により、たやすく検出可能な範囲を指す。「感知不可能な」および「感知可能でない」という用語およびこれらの同義語は、事象の数量、レベル、値、数、頻度、百分率、寸法、サイズ、量、重量、または長さの範囲であって、標準的な方法により、たやすく検出可能でないか、または検出不能である範囲を指す。一実施形態では、事象は、5%、4%、3%、2%、1%、0.1%、0.01%、0.001%未満の回数で生じる場合、感知可能でない。

0096

本明細書を通して、文脈によりそうでないことが要請されない限り、「〜を含む(comprise)」、「〜を含む(comprises)」、および「〜を含むこと」という語は、言明されるステップもしくは要素またはステップもしくは要素の群の包含示唆するが、他の任意のステップもしくは要素またはステップもしくは要素の群の除外は示唆しないことが理解される。特定の実施形態では、「〜を含む(include)」、「〜を有する」、「〜を含有する」、および「〜を含む(comprise)」という用語を、同義に使用する。

0097

「〜からなること」とは、「〜からなること」という語句に後続するあらゆる語句を含み、かつ、これに限定されることを意味する。従って、「〜からなること」という語句は、列挙される要素が要請されるかまたは必須であり、他の要素は存在しえないことを指し示す

0098

「〜から本質的になること」とは、この語句の後に列挙される任意の要素を含み、かつ、列挙される要素について、本開示で指定される活性または作用に干渉または寄与しない、他の要素に限定されることを意味する。従って、「〜から本質的になること」という語句は、列挙される要素が要請されるかまたは必須であるが、他の要素は任意選択であり、それらが列挙される要素の活性または作用に影響を及ぼすかどうかに応じて、存在してもよく、存在しなくてもよいことを示す。

0099

本明細書を通して、「一実施形態」、「ある実施形態」、「特定の実施形態」、「関連する実施形態」、「ある特定の実施形態」、「さらなる実施形態」、もしくは「さらなる実施形態」、またはこれらの組合せに対する言及は、この実施形態との関連において記載されている特定の特色、構造、または特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に組み入れられていることを意味する。従って、本明細書を通した、多様な箇所における、前出の語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特色、構造、または特徴を、1または複数の実施形態において、任意の適切な形で組み合わせることもできる。

0100

「ex vivo」という用語は一般に、生体外の人工的な環境、好ましくは、天然条件の変更を最小とする環境における生組織内または生組織上で行われる実験または測定など、生体外でなされる活動を指す。特定の実施形態では、「ex vivo」における手順が、生体から採取され、通常は無菌条件下にある実験装置内で、典型的には、状況に応じて、数時間または最長で約24時間であるが、最長で48もしくは72時間またはそれ超を含む時間にわたり培養された生細胞または生組織を伴う。ある特定の実施形態では、このような組織または細胞を回収し、凍結させ、その後、ex vivoにおける処理のために融解させることができる。数日間より長くかかる組織培養の実験または手順であって、生細胞または生組織を使用する実験または手順は、典型的には、「in vitro」であると考えられるが、ある特定の実施形態では、この用語を、ex vivoと互換的に用いることができる。

0101

「in vivo」という用語は一般に、生体内でなされる活動を指す。

0102

本明細書で使用される「中胚葉」という用語は、早期の胚発生の間に現れ、循環系、筋肉心臓、皮膚、骨格、ならびに他の支持組織および結合組織血液細胞を含む、多様な特化した細胞型を発生させる、3つの胚芽層のうちの1つを指す。

0103

本明細書で使用される「二次(definitive)造血性内皮」(HE)または「多能性幹細胞由来の二次造血性内皮」(iHE)という用語は、内皮から造血への移行と呼ばれる過程において、造血幹細胞および前駆細胞を発生させる、内皮のサブセットを指す。内の造血細胞の発生は、側板中胚葉から、血管芽細胞を経て、二次造血性内皮および造血前駆体へと、逐次的に進む。

0104

本明細書で使用される「造血幹細胞」または「二次造血幹細胞」という用語は、T細胞、ナチュラルキラー細胞、およびB細胞を含む、成熟骨髄性細胞型およびリンパ系細胞型の両方を発生させることが可能なCD34+幹細胞を指す。

0105

本明細書で使用される「再プログラム化すること」、または「脱分化」、または「細胞能力を増大させること」、または「発生能を増大させること」という用語は、細胞の能力を増大させること、または細胞を低分化状態へと脱分化させる方法を指す。例えば、細胞能力を増大させた細胞は、再プログラム化されていない状態にある同じ細胞と比較して、発生可塑性が大きい(すなわち、より多くの細胞型へと分化しうる)。言い換えれば、再プログラム化された細胞とは、再プログラム化されていない状態にある同じ細胞より低分化状態にある細胞である。

0106

本明細書で使用される「分化」という用語は、特化していない(「コミットしていない」)細胞または低特化細胞が、例えば、血液細胞または筋肉細胞など、特化した細胞の特色を獲得する工程である。分化細胞または分化誘導細胞とは、細胞の系統内で、より特化した(「コミットした」)位置を占める細胞である。分化過程へと適用される場合の「コミットした」という用語は、分化経路において、正常な状況下では、特異的細胞型または細胞型のサブセットへと引き続き分化し、かつ、正常な状況下では、異なる細胞型へと分化することも、低分化細胞型へと戻ることもありえない点まで進んだ細胞を指す。

0107

本明細書で使用される「分化マーカー遺伝子」または「分化遺伝子」という用語は、その発現が、多能性細胞など、細胞内で生じる細胞の分化を示す遺伝子を指す。分化マーカー遺伝子は、以下の遺伝子:FOXA2、FGF5、SOX17、XIST、NODAL、COL3A1、OTX2、DUSP6、EOMES、NR2F2、NR0B1、CXCR4、CYP2B6、GATA3、GATA4、ERBB4、GATA6、HOXC6、INHA、SMAD6、RORA、NIPBL、TNFSF11、CDH11、ZIC4、GAL、SOX3、PITX2、APOA2、CXCL5、CER1、FOXQ1、MLL5、DPP10、GSC、PCDH10、CTCFL、PCDH20、TSHZ1、MEGF10、MYC、DKK1、BMP2、LEFTY2、HES1、CDX2、GNAS、EGR1、COL3A1、TCF4、HEPH、KDR、TOX、FOXA1、LCK、PCDH7、CD1D FOXG1、LEFTY1、TUJ1、T遺伝子(Brachyury)、ZIC1、GATA1、GATA2、HDAC4、HDAC5、HDAC7、HDAC9、NOTCH1、NOTCH2、NOTCH4、PAX5、RBPJ、RUNX1、STAT1、およびSTAT3を含むがこれらに限定されない。

0108

本明細書で使用される「分化マーカーの遺伝子プロファイル」、または「分化遺伝子プロファイル」、「分化遺伝子の発現プロファイル」、「分化遺伝子の発現シグネチャー」、「分化遺伝子の発現パネル」、「分化遺伝子パネル」、または「分化遺伝子シグネチャー」という用語は、複数の分化マーカー遺伝子の発現または発現レベルを指す。

0109

本明細書で使用される「能力」という用語は、細胞にアクセス可能な、全ての発生選択肢総体(すなわち、発生能)を指す。細胞能力の連続体(continuum)は、全能性細胞、多能性細胞、複能性細胞、少能性細胞、単能性細胞、および最終分化細胞を含むがこれらに限定されない。

0110

本明細書で使用される「多能性(pluripotent)」という用語は、身体または体細胞(すなわち、胚本体)の全ての系統を形成する細胞の能力を指す。例えば、胚性幹細胞とは、3つの胚芽層である、外胚葉、中胚葉、および内胚葉の各々から、細胞を形成することが可能な、多能性幹細胞の種類である。多能性とは、完全な生体を発生させることが不可能である、不完全または部分的な多能性細胞(例えば、胚盤葉上層幹細胞またはEpiSC)から、完全な生体を発生させることが可能な、より始原性で、より多能性の細胞(例えば、胚性幹細胞)にわたる範囲の、発生能の連続体である。

0111

本明細書で使用される「人工(induced)多能性幹細胞」またはiPSCという用語は、幹細胞が、分化した成体細胞新生児細胞、または胎児細胞であって、3つの胚芽層(germ layerまたはdermal layer):中胚葉、内胚葉、および外胚葉全ての組織へと分化することが可能な細胞へと誘導されるか、または変化した、すなわち、再プログラム化された細胞から作製されることを意味する。作製されたiPSCとは、天然で見出される細胞を指さない。

0112

本明細書で使用される「胚性幹細胞」という用語は、胚盤胞内部細胞塊による、天然に存在する多能性幹細胞を指す。胚性幹細胞は、多能性であり、発生の間に、3つの主要な胚芽層:外胚葉、内胚葉、および中胚葉の全ての派生物を発生させる。胚性幹細胞は、胚体外膜または胎盤に寄与しない、すなわち、全能性ではない。

0113

本明細書で使用される「複能性幹細胞(multipotent)」という用語は、1または複数の胚葉(外胚葉、中胚葉、および内胚葉)の細胞へと分化する発生ポテンシャルを有するが、3つ全ての細胞へと分化する発生ポテンシャルは有さない細胞を指す。従って、複能性細胞はまた、「部分的に分化した細胞」とも称することができる。複能性細胞は、当技術分野で周知であり、複能性細胞の例は、例えば、造血幹細胞および神経幹細胞など、成体幹細胞を含む。「複能性」とは、細胞が、所与の系統内の、多くの種類の細胞を形成しうるが、他の系統の細胞は形成しえないことを指し示す。例えば、複能性造血細胞は、多くの異なる種類の血液細胞(赤血球白血球血小板など)を形成しうるが、ニューロンは形成しえない。従って、「複能性」という用語は、発生ポテンシャルの程度が、全能性および多能性より低度な細胞の状態を指す。

0114

多能性幹細胞の分化は、培養培地中の刺激剤または細胞の物理的状態の変化など、培養系の変化を要請する。従来の戦略の大半は、胚葉体(EB)の形成を、系統特異的分化を誘発する、一般的かつ極めて重要な中間体として活用する。EBとは、それらの三次元的領域内で、多数の系統を発生させるので、胚発生を模倣することが示されている三次元クラスターである。典型的には、数時間〜数日間の分化過程を通して、単純EB(例えば、分化するように誘発された凝集多能性幹細胞)は、成熟し続け、嚢胞性EBへと発生し、この時点で、分化し続けるように、典型的に、数日間〜数週間にわたり、これらをさらに処理する。EBの形成は、多能性幹細胞を、細胞の三次元的多層クラスター内で、互いと近接させることにより誘発するが、これは、液滴内に多能性細胞を沈降させること、細胞を「U」字型底ウェル−プレートへと沈降させることを含むいくつかの方法のうちの1つ、または機械的撹拌により達成することが典型的である。多能性培養物維持培地中で維持された凝集物は、適正なEBを形成しないので、EBの発生を促進するために、多能性幹細胞凝集物は、さらなる分化キューを要請する。従って、多能性幹細胞凝集物は、えり抜きの系統への誘発キューをもたらす、分化培地へと移すことが必要である。多能性幹細胞の、EBベースの培養物は、EB細胞クラスター内の増殖がわずかである分化細胞集団(外胚葉、中胚葉、および内胚葉)の発生を結果としてもたらすことが典型的である。細胞の分化を容易とすることは実証されているが、三次元構造にある細胞の、環境からの分化キューに対する曝露が一貫せず、分化状態可変性であるため、EBは、異質性の細胞を発生させる。加えて、EBは、創出および維持が煩瑣である。さらに、EBを介する細胞の分化に伴う細胞の拡大はわずかであるが、これもまた、低分化効率に寄与する。

0115

これに対して、「EBの形成」とは顕著に異なる「凝集物の形成」を使用して、多能性幹細胞の分化を誘導し、かつ/または多能性幹細胞由来の細胞の集団を拡大することができる。例えば、凝集物ベースの多能性幹細胞の拡大では、増殖および多能性を維持するように、培養培地を選択する。細胞の増殖は一般に、凝集物のサイズを増大させ、大型の凝集物を形成するが、これらの凝集物は慣用的に、小型の凝集物へと、機械的または酵素的に解離させて、培養物中の細胞増殖を維持し、細胞数を増大させることができる。EB培養物と顕著に異なり、維持培養物中の凝集物内で培養された細胞は、多能性のマーカーを維持する。

0116

本明細書で使用される「単層分化」とは、細胞の三次元多層クラスター、すなわち、「EBの形成」を介する分化と顕著に異なる分化法を指す用語である。本明細書で開示される他の利点の中でも、単層分化は、分化を誘発するためのEBの形成に対する必要を回避する。単層培養は、EBの形成など、胚発生を模倣しないため、特異的系統への分化は、EBにおける3つの胚葉全てへの分化と比較して、最小限である。

0117

多能性は部分的に、細胞の多能性特徴について評価することにより決定することができる。多能性特徴は、(i)多能性幹細胞形態;(ii)無際限の自己再生のポテンシャル;(iii)SSEA1(マウスに限る)、SSEA3/4、SSEA5、TRA1−60/81、TRA1−85、TRA2−54、GCTM−2、TG343、TG30、CD9、CD29、CD133/プロミニン、CD140a、CD56、CD73、CD90、CD105、OCT4、NANOG、SOX2、CD30および/またはCD50を含むがこれらに限定されない多能性幹細胞マーカーの発現;(iv)3つの体系統細胞(外胚葉、中胚葉、および内胚葉)全てへと分化する能力;(v)3つの体系統細胞からなる奇形腫形成;ならびに(vi)3つの体系統細胞に由来する細胞からなる胚葉体の形成を含むがこれらに限定されない。

0118

多能性の2つの種類:後期胚盤胞の胚盤葉上層幹細胞(EpiSC)と類似する、多能性の「プライミング」状態または「準安定」状態、および早期/植込み前胚盤胞の内部細胞塊と類似する、多能性の「ナイーブ」状態または「基底」状態については、既に記載されている。いずれの多能性状態も、上記で記載した特徴を呈示するが、ナイーブ状態または基底状態は、(i)雌性細胞内のX染色体の前不活化または再活性化;(ii)単一細胞の培養の間における、クローン性および生存の改善;(iii)DNAメチル化のグローバルな低減;(iv)発生調節性遺伝子プロモーター上の、H3K27me3抑制性クロマチンマークの沈着の低減;ならびに(v)プライミング状態の多能性細胞と比べた、分化マーカーの発現の低減をさらに呈示する。細胞を再プログラム化する標準的な方法であって、外因性の多能性遺伝子を、体細胞へと導入し、発現させ、次いで、結果として得られる多能性細胞からサイレンシングまたは除去する方法は一般に、多能性のプライミング状態の特徴を有することが見られる。標準的な多能性細胞培養条件下では、基底状態の特徴が観察される、外因性トランス遺伝子の発現を維持しない限り、このような細胞は依然として、プライミング状態にある。

0119

本明細書で使用される「多能性幹細胞形態」という用語は、胚性幹細胞の古典的な形態特色を指す。通常の胚性幹細胞形態は、球状で、かつ、小型であり、核対細胞質比が大きく、核小体の存在が注目すべきであり、典型的な細胞間間隔を伴うことにより特徴付けられる。

0120

本明細書で使用される「フィーダー細胞」または「フィーダー」とは、フィーダー細胞は、第2の細胞型を支援するための増殖因子および栄養物を供給するので、第2の種類の細胞と同時培養される、1つの種類の細胞であって、第2の種類の細胞が増殖しうる環境を用意する細胞について記載する用語である。フィーダー細胞は、任意選択で、それらが支援する細胞と異なる種に由来する。例えば、幹細胞を含むヒト細胞のある特定の種類は、マウス胚線維芽細胞、または不死化マウス胚性線維芽細胞の初代培養物により支援することができる。フィーダー細胞は典型的に、他の細胞と共に同時培養する場合、それらが支援している細胞を、それらが凌駕することを防止するように、照射またはマイトマイシンなどの抗有糸分裂剤による処理により不活化することができる。フィーダー細胞は、内皮細胞、間質細胞(例えば、上皮細胞または線維芽細胞)、および白血病性細胞を含みうる。前出を限定せずに述べると、1つの特異的フィーダー細胞型は、ヒト皮膚線維芽細胞などのヒトフィーダーでありうる。別のフィーダー細胞型は、マウス胚性線維芽細胞(MEF)でありうる。一般に、多様なフィーダー細胞を使用して、多能性を部分的に維持し、ある特定の系統への分化を方向付け、エフェクター細胞など、特化した細胞型への成熟を促進することができる。

0121

本明細書で使用された、「フィーダーフリー」(FF)環境は、培養条件、細胞培養物、または培養培地などの環境であって、フィーダー細胞もしくは間質細胞を本質的に含まず、かつ/またはフィーダー細胞の培養によりあらかじめ馴化されていない環境を指す。「あらかじめ馴化された」培地とは、フィーダー細胞を、培地中で、少なくとも1日間など、ある期間にわたり培養した後で収集された培地を指す。あらかじめ馴化された培地は、培地中で培養されるフィーダー細胞により分泌される増殖因子およびサイトカインを含む、多くのメディエーター物質を含有する。

0122

本明細書で使用される「対象」という用語は、任意の動物、好ましくは、ヒト患者家畜、または他の飼育動物を指す。

0123

「多能性因子」または「再プログラム化因子」とは、単独で、または他の薬剤と組み合わせて、細胞の発生能を増大させることが可能な薬剤を指す。多能性因子は、限定せずに述べると、細胞の発生能を増大させることが可能な、ポリヌクレオチドポリペプチド、および低分子を含む。例示的な多能性因子は、例えば、転写因子および低分子の再プログラム化剤を含む。

0124

「〜に接着する」とは、容器に付着する細胞、例えば、適切な培養培地の存在下で、無菌プラスチック製(またはコーティングされたプラスチック製)の細胞培養ディッシュまたはフラスコに付着する細胞を指す。ある特定のクラスの細胞は、細胞培養容器に接着しない限り、培養物中で存続または増殖(grow)しない。ある特定のクラスの細胞(「非接着性細胞」)は、接着せずに、培養物中で維持され、かつ/または増殖(proliferate)する。

0125

「培養」または「細胞培養」とは、in vitro環境における、細胞の維持、増殖(growth)、および/または分化を指す。「細胞培養培地」、「培養培地」(各場合において、単一の「培地」)、「サプリメント」、および「培地サプリメント」とは、細胞培養物を培養する栄養組成物を指す。

0126

「〜を培養する」、または「〜を維持する」とは、組織外または体外、例えば、無菌のプラスチック製(またはコーティングされたプラスチック製)の細胞培養ディッシュ内またはフラスコ内において、細胞を存続、繁殖(増殖)、および/または分化させることを指す。「培養」または「〜を維持すること」は、培養培地を、栄養物、ホルモン、および/または細胞を繁殖および/または存続させるのに一助となる他の因子の供給源として活用しうる。

0127

本明細書で使用された、「解離」細胞とは、他の細胞または表面(例えば、培養プレート表面)から、実質的に分離または精製された細胞を指す。例えば、細胞は、機械的方法または酵素的方法により、動物または組織から解離させることができる。代替的に、in vitroにおいて凝集する細胞は、クラスター、単一細胞、または単一細胞とクラスターとの混合物による懸濁液への解離などにより、酵素的または機械的に、互いから解離させることができる。さらに別の代替的な実施形態では、接着性細胞を、培養プレートまたは他の表面から解離させる。従って、解離は、細胞の、細胞外マトリックス(ECM)および基質(例えば、培養物表面)との相互作用破壊、または細胞間のECMの破壊を伴いうる。

0128

B.概観
本発明は一般に、ナイーブ多能性細胞を、中胚葉細胞、二次造血性内皮、二次造血幹もしくは二次造血前駆細胞、CD34+細胞、複能性前駆体(MPP)(好中球前駆体を含む骨髄性細胞へと分化することが可能である)、T細胞前駆体、NK細胞前駆体を含む、非多能性細胞または部分的に分化した細胞;あるいは、例えば、T細胞、B細胞、NKT細胞、またはNK細胞など、完全に分化した最終造血細胞へと分化させる多段階工程に関する。本発明はまた、開示される方法で使用される組成物;および開示される方法を使用して発生させた細胞集団、細胞株、またはクローン細胞にも関する。

0129

当技術分野で使用される方法とは対照的に、本発明は、iPSCの分化におけるEBの形成を回避した。提示される通り、iPSCから導出される造血系細胞は、クローンiPSC細胞を、TGFβフリーの培養培地に播種して、それらの多能性の基底状態またはナイーブ状態を維持し、クローンiPSC細胞を、EBの形成を伴わない単層フォーマットで分化させ、段階的戦略を活用して、低分子の化学物質、増殖因子、およびサイトカインの適正な組合せを、分化の早期段階および中期段階に適用することにより得た。従って、本発明は、iPSCからのEBの形成を要請しない即時の分化のために、拡大されたクローンiPSCの、単層の形態にある接着培養物への直接的移行を可能とする。

0130

従って、本発明は、SB431532を含む、TGFβ受容体/ALK阻害剤を使用せずに、幹細胞を、二次造血細胞および機能的な造血系細胞へと、高効率で分化させることを可能とする培養プラットフォームを提供する。なおさらに、既往の研究と異なり、本発明はまた、iPSCに由来する、EBまたは凝集中間体への必要を伴わずに、単層培養物中の、iPSCの直接的分化を支援する、フィーダーフリーの無血清条件を使用する培養プラットフォームも提供する。

0131

C.培養プラットフォーム
多能性細胞を培養するための既存の方法は、フィーダー細胞、またはフィーダー細胞であらかじめ馴化され、ウシ胎仔血清を含有する培地に大きく依存するが、このような環境は、臨床使用および治療における使用のための細胞を作製するのに適さない場合がある。例えば、動物成分への曝露は、免疫拒絶の重大な危険性、および識別されていない病原体を、処置される患者へと伝染させる重大な危険性を提示する可能性があり、動物レトロウイルスを潜在的に再活性化させうるため、このような異種夾雑環境で培養された細胞は一般に、ヒトへの細胞移植に適さないと考えられる。本明細書で想定されるフィーダーフリー環境など、動物フリーの培養培地を使用する培養系は、臨床的グレードの細胞株、特に、hESC、hiPSC、および多能性幹細胞由来のHSC、T細胞株、B細胞株、NKT細胞株、またはNK細胞株の製造を容易とする。

0132

特定の実施形態では、フィーダーフリー環境は、ヒトフィーダー細胞を本質的に含まず、限定せずに述べると、マウス胚性線維芽細胞、ヒト線維芽細胞角化細胞、および胚性幹細胞を含むフィーダー細胞であらかじめ馴化されていない。フィーダーフリーの細胞培養培地は、多能性細胞の培養、細胞の再プログラム化、単一細胞の培養、解離、および多能性細胞の継代培養、多能性細胞の細胞ソート、基底状態の多能性細胞の発生、基底状態の多能性の維持、多能性細胞の分化の誘導における使用に適する。特定の実施形態では、フィーダーフリー環境を使用して、多能性を誘導し、再プログラム化の効率を改善し、細胞の能力を増大させるかもしくは維持し、かつ/または分化を誘導する。ある特定の実施形態では、フィーダーフリー環境は加えて、サイトカインおよびbFGFを含む増殖因子も実質的に含まない。

0133

本発明の一部の態様では、上記で記載したiPSC分化の段階のうちの1または複数は、フィーダーフリー条件下で実行することができる。このようなフィーダーフリー条件は、単層培養および懸濁培養を含むがこれらに限定されない形態でありうる。本発明の一実施形態では、多能性細胞の、中胚葉細胞への分化は、単層フィーダーフリー条件下で実行する。本発明の別の実施形態では、中胚葉細胞の、二次造血性内皮への分化は、単層フィーダーフリー条件下で実行する。さらに本発明の別の実施形態では、二次造血性内皮の、造血幹細胞への分化は、単層フィーダーフリー条件下で実行する。本発明の一実施形態では、二次造血幹細胞の、複能性前駆体、T細胞前駆体、またはNK細胞前駆体への分化は、懸濁フィーダーフリー条件下または単層フィーダーフリー条件下に続く、懸濁フィーダーフリー条件下で実行する。本発明の別の実施形態では、T細胞前駆体の、完全に分化したT細胞への分化、またはNK細胞前駆体の、完全に分化したNK細胞への分化は、懸濁フィーダーフリー条件下または単層フィーダーフリー条件下に続く、懸濁フィーダーフリー条件下で実行する。

0134

任意の適する容器または細胞培養コンテナを、基礎培地中および/または細胞培養サプリメント中の細胞培養物のための支持体として使用することができる。しかし、一部の実施形態では、培養容器の表面を、接着促進性マトリックス/基質(例えば、コラーゲンフィブロネクチン、RGD含有ポリペプチドゼラチンなど)でコーティングすることにより、細胞の付着を促進し、特定の実施形態では、本明細書で開示される、細胞培養培地およびサプリメントの効果を増強することができる。当技術分野では、細胞を培養および継代培養するのに適する基質が公知であり、限定せずに述べると、ビトロネクチン、ゼラチン、ラミニン、フィブロネクチン、コラーゲン、エラスチンオステオポンチントロンボスポンジン、Matrigel(商標)など、天然に存在する細胞株により産生されるマトリックスと、ポリアミン単層およびカルボキシ末端化単層など、合成または人工の表面との混合物を含む。一部の実施形態では、フィーダーフリー条件の準備は、マトリックスでコーティングした表面上の細胞の培養を含む。一実施形態では、本明細書で想定される培養プラットフォームは、Matrigel(商標)またはビトロネクチンを含むマトリックス/基質を含む。培養物についての一部の実施形態では、Matrigel(商標)を使用し、従って、培養物は、完全に組成既知である。

0135

本発明の一部の態様では、上記で記載した分化段階のうちの1または複数は、無血清条件下で実行することができる。細胞の付着および/または誘導に適する、市販の無血清培地の例は、Stem Cell Technologies(Vancouver、Canada)製のmTeSR(商標)1またはTeSR(商標)2、ReproCELL(Boston、MA)製のPrimateES/iPS細胞培地、Invitrogen(Carlsbad、CA)製のStemPro(登録商標)−34、Invitrogen製のStemPro(登録商標)hESCSFM、およびLonza(Basel、Switzerland)製のX−VIVO(商標)を含む。

0136

さらなる実施形態では、培養プラットフォームの培地のうちの1または複数は、フィーダーフリー環境であり、任意選択で、サイトカインおよび/または増殖因子を実質的に含まない。他の実施形態では、細胞培養培地は、血清、抽出物、増殖因子、ホルモン、サイトカインなどのサプリメントを含有する。一般に、培養プラットフォームは、段階特異的な、フィーダーフリーの無血清培地のうちの1または複数を含むが、これらの各々は、以下:栄養物/抽出物、増殖因子、ホルモン、サイトカイン、および培地添加剤のうちの1または複数をさらに含む。適切な栄養物/抽出物は、例えば、多くの異なる哺乳動物細胞の増殖を支援するために広く使用される基礎培地である、DMEM/F−12(Dulbecco’s Modified Eagle Medium/Nutrient Mixture F−12);KOSR(ノックアウト血清置換);L−グルタミン;NEAA(非必須アミノ酸)を含みうる。他の培地添加剤は、MTG、ITS、βME、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)を含みうるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、本発明の培養培地は、以下のサイトカインまたは増殖因子:上皮増殖因子(EGF)、酸性線維芽細胞増殖因子(aFGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、白血病阻害因子(LIF)、肝細胞増殖因子HGF)、インスリン様増殖因子1(IGF−1)、インスリン様増殖因子2(IGF−2)、角化細胞増殖因子(KGF)、神経増殖因子(NGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、形質転換増殖因子ベータ(TGF−β)、骨形成タンパク質(BMP4)、血管内皮増殖因子(VEGF)、トランスフェリン、多様なインターロイキン(IL−1〜IL−18など)、多様なコロニー刺激因子顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)など)、多様なインターフェロン(IFN−γなど)、ならびに幹細胞因子(SCF)およびエリスロポエチン(EPO)など、幹細胞に対して効果を及ぼす他のサイトカインのうちの1または複数を含む。これらのサイトカインは、例えば、R&D Systems(Minneapolis、Minn)製の市販品を得ることができ、天然の場合もあり、組換えの場合もある。他の一部の実施形態では、本発明の培養培地は、骨形成タンパク質(BMP4)、インスリン様増殖因子1(IGF−1)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、造血増殖因子(例えば、SCF、GMCSF、GCSF、EPO、IL3、TPO、EPO)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(Flt3L);および白血病阻害因子(LIF)、IL3、IL6、IL7、IL11、IL15に由来する、1または複数のサイトカインのうちの1または複数を含む。一部の実施形態では、増殖因子/マイトジェンおよびサイトカインは、経験的に、または確立されたサイトカイン技術分野により誘導される通りに決定される濃度において、段階特異的および/または細胞型特異的である。

0137

一般に、人工多能性細胞を分化させるための技法は、特異的細胞経路の、直接的または間接的なモジュレーションであって、ポリヌクレオチドベースの手法、ポリペプチドベースの手法、および/または低分子ベースの手法を使用するモジュレーションを伴う。細胞の発生能は、例えば、細胞を、1または複数のモジュレーターと接触させることにより、モジュレートすることができる。本明細書で使用される「〜を接触させること」は、1または複数の因子(例えば、低分子、タンパク質ペプチドなど)の存在下で細胞を培養することを伴いうる。一部の実施形態では、細胞を、1または複数の薬剤と接触させて、細胞の分化を誘導する。このような接触は、例えば、in vitroにおける培養の間に、1または複数の薬剤を、細胞へと導入することにより行うことができる。従って、接触は、1または複数の薬剤を、栄養細胞培養培地中の細胞へと導入することにより行うことができる。細胞は、1または複数の薬剤を含む培養培地中で、細胞が所望の分化表現型を達成するのに十分な時間にわたり維持することができる。他の一部の実施形態では、「接触」は、ベクターを介して、1または複数の因子を、細胞へと導入する場合に生じる。一部の実施形態では、1または複数のベクターを、レトロウイルス、センダイウイルス、およびアデノウイルスエピソームミニサークル発現カセットを伴うベクター系、またはmRNAにより導入する。

0138

他の実施形態では、本明細書で開示される培養プラットフォームの、段階特異的な、フィーダーフリーの無血清培地のうちの1または複数はさらに、1または複数の低分子を含む。一部の実施形態では、培養プラットフォームは、GSK−3阻害剤、MEK阻害剤、Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤を含む細胞培養培地を含み、TGFβ受容体またはALK5の阻害剤に限定されないがこれらを含めた、TGFβ/アクチビンシグナル伝達経路低分子阻害剤から構成されないか、または含まない。

0139

本明細書で想定される培養プラットフォームはまた、自発性の分化を低減し、かつ/または基底状態の多能性を達成した、業務グレードまたは臨床グレードの多能性細胞の均質な集団を活用することにより、多数の利点ももたらす。一実施形態では、均質なiPSCを、GSK−3阻害剤と、MEK阻害剤と、Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤とを含む組成物中に維持するが、組成物は、TGFβ受容体/ALK阻害剤を含まない。本明細書で使用される「均質な」という用語は、細胞の集団であって、各細胞が、集団内の他の細胞と同じであるか、または実質的に同じである集団を指す。一実施形態では、細胞は、各細胞が、本明細書で想定される、同じ多能性マーカー、例えば、SSEA4およびTRA1−81のうちの1または複数を発現する場合に、集団内の他の細胞と同じである。一実施形態では、集団は、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはそれ超の細胞が、集団内の他の細胞と同じであるか、または実質的に同じである場合に、均質である。

0140

様々な実施形態では、本明細書の二次造血性内皮を介して、造血系統細胞を発生させるための、培養プラットフォームの細胞培養培地は、TGFβ受容体(TGFβR)阻害剤およびALK5阻害剤を含む、TGFβ/アクチビンシグナル伝達経路の阻害剤を含まないか、またはこれを本質的に含まない。一実施形態では、培養プラットフォームは、ナイーブhiPSCを維持するための培地であって、GSK−3阻害剤、MEK阻害剤、およびRhoキナーゼ(ROCK)阻害剤を含む培地の播種を含む。いかなる特定の理論に束縛されることも望まないが、本発明者らは、TGFβR/ALK5阻害剤が、再プログラム化の効率は増大させるが、多能性細胞集団の長期にわたる維持、品質、および均質性には反することを発見した。すなわち、TGFβ経路シグナル伝達の阻害は、細胞の再プログラム化の効率を改善したが、この阻害の解除は、in vitroの培養系、特に、フィーダー細胞フリーで、単一細胞の、酵素的継代培養を使用する系であって、自発性の分化を低減し、「基底」多能性状態または「ナイーブ」多能性状態にとどまる、均質な多能性集団が好ましい系内の、多能性細胞集団の、その後の維持に寄与する。本明細書で使用される「長期」という用語であって、継代培養の数に限定されないが、これにより測定される「長期」という用語は、少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50代、またはそれ超の継代培養を意味することが多い。規定される通り、「継代培養」とは、細胞が、所望の程度まで増殖したら、細胞を、複数の細胞培養表面または細胞培養容器へと分け、播種する行為を指す。加えて、準安定性の多能性細胞を、本明細書で開示される、GSK3阻害剤と、MEK阻害剤と、任意選択で、ROCK阻害剤とを含むが、TGFβR/ALK5阻害剤を含まない培地中で培養することにより、自発性の分化の低減を達成し、かつ/または基底状態の多能性を達成するように、多能性細胞を移行させる。

0141

iPSCの、基底状態の多能性またはナイーブ型の多能性を達成することはまた、EB中間体を形成せずに、iPSCを分化させることにより、造血系細胞を得るのにも重要である。加えて、ナイーブiPSCの、二次HEへの分化の効率はまた、EBおよびその凝集物を形成しない単層培養の使用にも、大きく影響される。一部の実施形態では、培養プラットフォームは、ROCK阻害剤を含み、TGFβR/ALK5阻害剤を含まないか、またはこれらを本質的に含まない培地を含む。他の一部の実施形態では、培養プラットフォームは、GSK3阻害剤を含む培地を含むが、TGFβR/ALK5阻害剤を含まず、この培地は、本明細書で提示される培養プラットフォームを使用して、二次HEおよび/または二次HSC細胞の発生を促進する。

0142

1.TGFβ受容体/ALK阻害剤
TGFβ受容体(例えば、ALK5)阻害剤は、TGFβ受容体(例えば、ALK5)に対する抗体、これらのドミナントネガティブ変異体、およびこれらの発現を抑制するアンチセンス核酸を含みうる。例示的なTGFβ受容体/ALK阻害剤は、SB431542(例えば、Inmanら、Molecular Pharmacology、62巻(1号):65〜74頁(2002年)を参照されたい);3−(6−メチル−2−ピリジニル)−N−フェニル−4−(4−キノリニル)−1H−ピラゾール−1−カルボチオアミドとしてもまた公知のA−83−01(例えば、Tojoら、Cancer Science、96巻(11号):791〜800頁(2005年)を参照されたい;例えば、Toicris Bioscienceから市販されている);2−(3−(6−メチルピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1,5−ナフチリジン;Wnt3a/BIO(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Daltonら、WO2008/094597を参照されたい);GW788388(−{4−[3−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−イル}−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンズアミド)(例えば、Gellibertら、Journal of Medicinal Chemistry、49巻(7号):2210〜2221頁(2006年)を参照されたい);SM16(例えば、Suzukiら、Cancer Research、67巻(5号):2351〜2359頁(2007年)を参照されたい);IN−1130(3−((5−(6−メチルピリジン−2−イル)−4−(キノキサリン−6−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ベンズアミド)(例えば、Kimら、Xenobiotica、38巻(3号):325〜339頁(2008年)を参照されたい);GW6604(2−フェニル−4−(3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン)(例えば、de Gouvilleら、Drug News Perspective、19巻(2号):85〜90頁(2006年)を参照されたい);SB−505124(2−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−2−tert−ブチル−3H−イミダゾール−4−イル)−6−メチルピリジン塩酸塩)(例えば、DaCostaら、Molecular Pharmacology、65巻(3号):744〜752頁(2004年)を参照されたい);およびピリミジン誘導体(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Stieflら、WO2008/006583において列挙されているピリミジン誘導体を参照されたい)を含むがこれらに限定されない。さらに、「ALK5阻害剤」は、非特異的キナーゼ阻害剤を包摂することを意図しないが、「ALK5阻害剤」は、例えば、SB−431542(例えば、Inmanら、J. Mol. Pharmacol.、62巻(1号):65〜74頁(2002年)を参照されたい)など、ALK5に加えて、ALK4および/またはALK7も阻害する阻害剤を包摂することを理解されたい。本発明の範囲を限定することを意図せずに述べると、ALK5阻害剤は、間葉から上皮への転換/移行(MET)過程に影響を与えることが考えられる。TGFβ/アクチビン経路は、上皮から間葉への移行(EMT)の駆動因子である。従って、TGFβ/アクチビン経路を阻害することにより、MET(すなわち、再プログラム化)過程を促進することができる。

0143

ALK5の阻害の効果を示すデータを考慮すると、TGFβ/アクチビン経路の阻害は、同様のALK5阻害の効果を及ぼすことが考えられる。従って、TGFβ/アクチビン経路の任意の阻害剤(例えば、上流または下流の)を、本明細書の各段落で記載される通り、ALK5阻害剤と組み合わせて使用することもでき、これらの代わりに使用することもできる。例示的なTGFβ/アクチビン経路阻害剤は、TGFβ受容体阻害剤、SMAD2/3のリン酸化の阻害剤、SMAD2/3とSMAD4との相互作用の阻害剤、ならびにSMAD6およびSMAD7の活性化因子/アゴニストを含むがこれらに限定されない。なおさらに、下記で記載される類別化は、構成上の目的でなされるものであり、当業者は、化合物が、経路内の1または複数の地点に影響を与える可能性があり、従って、化合物が、規定された類別のうちの1つを超える類別において機能しうることを知るであろう。

0144

TGFβ受容体(TGFβR)阻害剤は、TGFβ受容体に対する抗体、そのドミナントネガティブの変異体、およびそれをターゲティングするsiRNAまたはアンチセンス核酸を含みうる。TGFβ受容体阻害剤の具体例は、SU5416;2−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−2−tert−ブチル−3H−イミダゾール−4−イル)−6−メチルピリジン塩酸塩(SB−505124);レルデリムマブ(lerdelimumb)(CAT−152);メテリムマブ(CAT−192);GC−1008;ID11;AP−12009;AP−11014;LY550410;LY580276;LY364947;LY2109761;SB−505124;SB−431542;SD−208;SM16;NPC−30345;Ki26894;SB−203580;SD−093;Gleevec;3,5,7,2’,4’−ペンタヒドロキシフラボン(Morin);アクチビン−M108A;P144;可溶性TBR2−Fc;およびTGFβ受容体をターゲティングするアンチセンストランスフェクトされた腫瘍細胞(例えば、Wrzesinskiら、Clinical Cancer Research、13巻(18号):5262〜5270頁(2007年);Kaminskaら、Acta Biochimica Polonica、52巻(2号):329〜337頁(2005年);およびChangら、Frontiers in Bioscience、12巻:4393〜4401頁(2007年)を参照されたい)を含むがこれらに限定されない。

0145

SMAD2/3のリン酸化の阻害剤は、SMAD2またはSMAD3に対する抗体、これらのドミナントネガティブの変異体、およびこれらをターゲティングするアンチセンス核酸を含みうる。阻害剤の具体例は、PD169316;SB203580;SB−431542;LY364947;A77−01;および3,5,7,2’,4’−ペンタヒドロキシフラボン(Morin)(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Wrzesinski、前出;Kaminska、前出;Shimanukiら、Oncogene、26巻:3311〜3320頁(2007年);およびKataokaら、EP1992360を参照されたい)を含む。

0146

SMAD2/3とSMAD4との相互作用の阻害剤は、SMAD2、SMAD3および/またはsmad4に対する抗体、これらのドミナントネガティブの変異体、およびこれらをターゲティングするアンチセンス核酸を含みうる。SMAD2/3とSMAD4との相互作用の阻害剤の具体例は、Trx−SARA、Trx−xFoxH1b、およびTrx−Lef1(例えば、Cuiら、Oncogene、24巻:3864〜3874頁(2005年);およびZhaoら、Molecular Biology of the Cell、17巻:3819〜3831頁(2006年)を参照されたい)を含むがこれらに限定されない。

0147

SMAD6およびSMAD7の活性化因子/アゴニストは、SMAD6またはSMAD7に対する抗体、これらのドミナントネガティブの変異体、およびこれらをターゲティングするアンチセンス核酸を含むがこれらに限定されない。阻害剤の具体例は、Smad7(PTOオリゴヌクレオチドとしての)(例えば、それらのいずれもが参照により本明細書に組み込まれる、Miyazonoら、US6534476、およびSteinbrecherら、US2005119203を参照されたい)を含むがこれらに限定されない。

0148

2.Wnt経路アゴニスト
本明細書で使用される「Wntシグナル促進剤」、「Wnt経路活性化因子」、「Wnt経路活性化剤」、または「Wnt経路アゴニスト」という用語は、Wnt1、Wnt2、Wnt2b/13、Wnt3、Wnt3a、Wnt4、Wnt5a、Wnt5b、Wnt6、Wnt7a、Wnt7b、Wnt7c、Wnt8、Wnt8a、Wnt8b、Wnt8c、Wnt10a、Wnt10b、Wnt11、Wnt14、Wnt15、およびWnt16のうちの1または複数のアゴニストを含むがこれらに限定されない、Wntシグナル伝達経路のアゴニストを指す。Wnt経路アゴニストはさらに、以下のポリペプチドまたはそれらの断片:Dkkポリペプチド、Crescentポリペプチド、Cerberusポリペプチド、Axinポリペプチド、Frzbポリペプチド、T細胞因子ポリペプチド、またはドミナントネガティブのDisheveledポリペプチドのうちの1または複数を含むがこれらに限定されない。

0149

Wnt経路アゴニストの非限定的な例はさらに、以下:Wntポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸、Wntポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド、活性化Wnt受容体をコードするヌクレオチド配列を含む核酸、活性化Wnt受容体のアミノ酸配列を含むポリペプチド、Wnt/β−カテニンシグナル伝達を促進する有機低分子、Wntアンタゴニストの発現または活性を阻害する有機低分子、Wntアンタゴニストの発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、Wntアンタゴニストの発現を阻害するリボザイム、Wntアンタゴニストの発現を阻害するRNAi構築物、siRNA、またはshRNA、Wntアンタゴニストに結合し、その活性を阻害する抗体、β−カテニンポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸、β−カテニンポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド、Lef−1ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸、およびLef−1ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチドのうちの1または複数を含む。

0150

Wnt経路アゴニストはさらに、例えば、ドミナントネガティブのGSK−3ポリペプチド、GSK3αポリペプチド、またはGSK3ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸、ドミナントネガティブのGSK−3ポリペプチド、GSK3αポリペプチド、またはGSK3ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチド、GSK−3、GSK3α、またはGSK3に結合し、その発現または活性を阻害する有機低分子、GSK−3、GSK3α、またはGSK3に結合し、その発現および/または活性を阻害するRNAi構築物、siRNA、またはshRNA、GSK−3、GSK3α、またはGSK3に結合し、その発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、GSK−3、GSK3α、またはGSK3に結合し、その発現および/または活性を阻害する抗体、GSK−3、GSK3α、またはGSK3に結合し、その発現を阻害するリボザイム、およびβ−カテニン標的遺伝子を活性化させる任意のGSK−3非依存性試薬であって、GSK−3の阻害への効果において類似する試薬などのGSK3阻害剤を含む。

0151

3.GSK3阻害剤
GSK3阻害剤は、本明細書で想定される組成物における使用に適する、特異的な例示的Wnt経路アゴニストであり、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、および低分子を含みうるがこれらに限定されない。本明細書で想定されるGSK3阻害剤は、GSK3α/βの発現および/またはGSK3α/βの活性を減殺しうる。本明細書で想定されるGSK3阻害剤の例示的な例は、GSK3をターゲティングする抗GSK3抗体、ドミナントネガティブのGSK3変異体、siRNA、shRNA、miRNA、およびアンチセンス核酸を含むがこれらに限定されない。

0152

他の例示的なGSK3阻害剤は、ケンパウロン、1−アザケンパウロン、CHIR99021、CHIR98014、AR−A014418、CT 99021、CT 20026、SB216763、AR−A014418、リチウム、TDZD−8、BIO、BIO−アセトキシム、(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−(2−フェニルキナゾリン−4−イル)アミンピリドカルバゾールシクロペンタジエニル(cyclopenadienyl)ルテニウム錯体、TDZD−8 4−ベンジル−2−メチル−1,2,4−チアジアゾリジン−3,5−ジオン、2−チオ(3−ヨードベンジル)−5−(1−ピリジル)−[1,3,4]−オキサジアゾール、OTDZT、アルファ−4−ジブロモセトフェノン、AR−AO144−18、3−(1−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−4−ピラジン−2−イル−ピロール−2,5−ジオン、TWS1 19ピロロピリミジン化合物、L803H−KEAPPAPPQSpP−NH2またはそのミリストイル化形態、2−クロロ−1−(4,5−ジブロモ−チオフェン−2−イル)−エタノン、GF109203X、RO318220、TDZD−8、TIBPO、およびOTDZTを含むがこれらに限定されない。

0153

特定の例示的な実施形態では、GSK3阻害剤は、CHIR99021、BIO、またはケンパウロンである。

0154

好ましい実施形態では、GSK3阻害剤は、CHIR99021である。

0155

別の実施形態では、GSK3阻害剤は、BRD0705である。

0156

4.ERK/MEK阻害剤
本明細書で想定される組成物における使用に適するERK/MEK阻害剤は、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、および低分子を含むがこれらに限定されない。本明細書で想定されるERK/MEK阻害剤は、MEKもしくはERKの発現および/またはMEKもしくはERKの活性を減殺しうる。本明細書で想定されるMEK/ERK阻害剤の例示的な例は、MEKまたはERKをターゲティングする抗MEK抗体または抗ERK抗体、ドミナントネガティブのMEK変異体またはERK変異体、siRNA、shRNA、miRNA、およびアンチセンス核酸を含むがこれらに限定されない。

0157

他の例示的なERK/MEK阻害剤は、PD0325901、PD98059、UO126、SL327、ARRY−162、PD184161、PD184352、スニチニブソラフェニブバンデタニブパゾパニブアキシチニブ、GSK1 120212、ARRY−438162、RO5126766、XL518、AZD8330、RDEA1 19、AZD6244、FR180204、およびPTK787を含むがこれらに限定されない。

0158

さらなる例示的なMEK/ERK阻害剤は、国際特許公開第WO99/01426号、同第WO02/06213号、同第WO03/077914号、同第WO05/051301号、および同第WO2007/044084号において開示されている化合物を含む。

0159

MEK/ERK阻害剤のさらに例示的な例は、以下の化合物:6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド、6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルメチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシエトキシ)−アミド、1−[6−(4−ブロモ−2−クロロフェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−2−ヒドロキシ−エタノン、6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エトキシ)−アミド、6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド、6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド、6−(2,4−ジクロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド、以下、MEK阻害剤1と称する、6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド、2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ]−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(以下、MEK阻害剤2と称する)、4−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド、および薬学的に許容されるこれらの塩を含む。

0160

好ましい実施形態では、MEK/ERK阻害剤は、PD98059である。

0161

5.ROCK阻害剤
Rho関連キナーゼ(ROCK)とは、Rhoキナーゼ(その3つのアイソフォーム(RhoA、RhoB、およびRhoC)が存在する)の下流のエフェクターとして働くセリントレオニンキナーゼである。本明細書で想定される組成物における使用に適するROCK阻害剤は、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、および低分子を含むがこれらに限定されない。本明細書で想定されるROCK阻害剤は、ROCKの発現および/またはROCKの活性を減殺しうる。本明細書で想定されるROCK阻害剤の例示的な例は、ROCKをターゲティングする抗ROCK抗体、ドミナントネガティブのROCK変異体、siRNA、shRNA、miRNA、およびアンチセンス核酸を含むがこれらに限定されない。

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