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技術 永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置

出願人 株式会社プロスパイン
発明者 大石悠平佐藤茂久瀧川眞喜人
出願日 2017年12月5日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-233264
公開日 2019年6月24日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-102682
状態 未査定
技術分野 釈放型電磁石 電磁石1(アマチュア有) 振動減衰装置
主要キーワード 取付け形状 電磁ホルダ 底付き筒状 吸着音 消音部材 低減特性 埋設孔 フランジ部側
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

吸着時の吸着力を維持しつつ、吸着時動作音を低減させる永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置永電磁ホルダ装置を提供する。

解決手段

永電磁ホルダ100の吸着面95に、突出する1つ以上の弾性部材16を埋設する、または永電磁ホルダ装置の可動板に永電磁ホルダ100に向けて突出する1つ以上の弾性部材を設ける。これにより、対象物が永電磁ホルダの吸着面に衝突する前、または永電磁ホルダ装置で可動板が永電磁ホルダの吸着面に衝突する前に弾性部材が対象物または可動板に当接し、弾性部材の弾性変形により対象物または可動板の吸着速度が低減され可動板の衝突音、すなわち吸着時の動作音が低減されるので、病院や学校等の静寂環境でも使用できる。

概要

背景

軟磁性体吸着および開放を繰り返し行う永電磁ホルダ装置の従来の構造として、例えば特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1には、図12(a)に示すように、底部902を有する筒状のヨーク901と、ヨーク901内に配置された主体部904およびフランジ部905を有する鉄心903と、ヨーク901の底部902と鉄心903のフランジ部905側の端面との間に配置された永久磁石906と、フランジ部905の永久磁石906を配置した側とは反対の側に配置されたコイル907を有する永電磁ホルダ装置が示されている。

特許文献1によるこの永電磁ホルダ装置では、永久磁石906の一方の極に鉄心903が接し、永久磁石906の他方の極にヨーク901の底部902が接しているので、永久磁石906の磁束によりヨーク901と鉄心903の間に軟磁性体の被吸着物910が吸着される。
なお特許文献1による永電磁ホルダ装置では、励磁電流を流して被吸着物910を開放するコイル907に、開放時とは逆向きの電流を流してコイル907に発生する磁束で永電磁ホルダ装置の吸着力を強くすることが可能な構成となっており、永電磁ホルダ装置の永久磁石を大型化することなく、また新たなコイルを設ける事もせず吸着力を強くできるという特徴を有する。

このように、従来の永電磁ホルダ装置では吸着力を強くすることを主眼として種々の構造が提案されてきた。しかしながら永電磁ホルダ装置の特徴を生かす用途が拡大され、例えば病院用設備什器や学校用設備什器に組み込まれるような場合には、コイルに通電しなくとも被吸着物を吸着し続けるという動作と共に、吸着時の動作音の低減が求められるようになった。従来の永電磁ホルダ装置では、このような吸着時動作音の低減という要求には対応できなかった。

永電磁ホルダと類似の機器としてソレノイドがあり、特許文献2には、図12(b)に示すような、固定鉄心931とフレーム936およびフロントフレーム935と励磁コイル932と可動鉄心933を有し、励磁コイル932に通電して励磁したとき、可動鉄心933が固定鉄心931に近接する様に動作するソレノイドが記載されている。

この特許文献2に示されたソレノイドでは、可動鉄心933の先端部近くに鍔938が設けられており、鍔938のフロントフレーム935側の側面にはゴム等の弾性材で構成され周囲に複数の突起937が設けられたリング状の消音部材934が配置され、吸着動作時の動作音を低減する構成となっており、励磁コイル932に通電すると可動鉄心933が吸引されて固定鉄心931のほうに移動し、やがて消音部材934の複数の突起937がフロントフレーム935に当接し、可動鉄心933の移動速度が減速され、突起937が充分に圧縮された時点で可動鉄心933は停止する。このソレノイドでは可動鉄心933は複数の突起937が圧縮されることにより序々に減速されて停止するので衝撃音の発生がなく、また可動鉄心933を固定鉄心913に近接させて停止させることができるので、ソレノイドが必要とする動作特性を損なうことはない、と特許文献2には記載されている。

しかしながらこのような構造では、可動鉄心933の停止位置は圧縮された突起937の高さにより決まるため、可動鉄心933を固定鉄心931に近接させて停止させることは可能であるが、可動鉄心933と固定鉄心931を確実に密着させる事は困難である。

特許文献2に示されているような構造のソレノイドでは、可動鉄心933と固定鉄心931が接触しなくとも近接させて停止させれば必要とする動作特性を得ることができる。しかしながら、特許文献1に示されているような永電磁ホルダでは、被吸着物910はヨーク901と鉄心903に確実に密着する必要があり、わずかでも隙間があると吸着力が大きく損なわれるという特性がある。

このため、吸着時に被吸着物が永電磁ホルダに確実に密着することにより吸着力を維持し、かつ吸着動作時の動作音を低減できる永電磁ホルダが望まれる。

概要

吸着時の吸着力を維持しつつ、吸着時動作音を低減させる永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置永電磁ホルダ装置を提供する。永電磁ホルダ100の吸着面95に、突出する1つ以上の弾性部材16を埋設する、または永電磁ホルダ装置の可動板に永電磁ホルダ100に向けて突出する1つ以上の弾性部材を設ける。これにより、対象物が永電磁ホルダの吸着面に衝突する前、または永電磁ホルダ装置で可動板が永電磁ホルダの吸着面に衝突する前に弾性部材が対象物または可動板に当接し、弾性部材の弾性変形により対象物または可動板の吸着速度が低減され可動板の衝突音、すなわち吸着時の動作音が低減されるので、病院や学校等の静寂環境でも使用できる。

目的

本発明は上記に鑑みてなされたものであり、吸着時の吸着力を維持しつつ、吸着時動作音を低減させる永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

一方端が開放された底付き筒状ヨークの筒部内に、円柱状で一端側にフランジ部を有する鉄心が、前記フランジ部側の端面が前記ヨークの内底面と対向し、反フランジ部側の端面が前記ヨークの開放端と略同一面となる様に配され、前記鉄心の前記フランジ部側の端面と前記ヨークの前記内底面の間に、前記鉄心の円柱部の軸方向と一致する方向に着磁された永久磁石が配され、前記鉄心の前記円柱部に、一方側の端面が前記フランジ部に近接し他方側の端面が前記反フランジ部側の端面よりわずかに内側となる様にコイル巻回され、前記コイルの前記他方側の端面と前記ヨークの前記開放端の間に保護材充填され、常時は前記永久磁石の磁力により前記鉄心の前記反フランジ部側の端面と前記ヨークの前記開放端に軟磁性体対象物吸着し、開放時には前記コイルに直流電流を流すことにより対象物が開放される永電磁ホルダにおいて、前記永電磁ホルダのヨーク開放端側の端面に該端面より突出する1つ以上の弾性部材が設けられていることを特徴とする永電磁ホルダ。

請求項2

前記永電磁ホルダの前記ヨーク開放端側の端面より突出する前記弾性部材のうち、少なくとも1つ以上の前記弾性部材が前記鉄心に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の永電磁ホルダ。

請求項3

一方端が開放された底付き筒状のヨークの筒部内に、円柱状で一端側にフランジ部を有する鉄心が、前記フランジ部側の端面が前記ヨークの内底面と対向し、反フランジ部側の端面が前記ヨークの開放端と略同一面となる様に配され、前記鉄心の前記フランジ部側の端面と前記ヨークの前記内底面の間に、前記鉄心の円柱部の軸方向と一致する方向に着磁された永久磁石が配され、前記鉄心の前記円柱部に、一方側の端面が前記フランジ部に近接し他方側の端面が前記反フランジ部側の端面よりわずかに内側となる様にコイルが巻回され、前記コイルの前記他方側の端面と前記ヨークの前記開放端の間に保護材が充填された永電磁ホルダと、軟磁性体の可動板よりなり、常時は前記永久磁石の磁力により前記鉄心の前記反フランジ部側の端面と前記ヨークの前記開放端に前記可動板を吸着し、開放時には前記コイルに直流電流を流すことにより前記可動板が開放される永電磁ホルダ装置において、前記可動板に前記永電磁ホルダに向けて突出する1つ以上の弾性部材が設けられていることを特徴とする永電磁ホルダ装置。

請求項4

前記可動板に設けられた1つ以上の前記弾性部材が当接する前記永電磁ホルダの前記ヨーク開放端側の端面には、それぞれの前記弾性部材が当接する位置にそれぞれの前記弾性部材の高さより浅い収容穴が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の永電磁ホルダ装置。

請求項5

前記可動板に設けられた前記弾性部材のうち少なくとも1つ以上の前記弾性部材は前記永電磁ホルダの前記鉄心と対向する位置に設けられ、前記収容穴が前記鉄心の前記反フランジ側の端面に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の永電磁ホルダ装置。

技術分野

0001

本発明は、永久磁石磁力により軟磁性体対象物吸着コイル通電することにより対象物を開放する永電磁ホルダ、および永電磁ホルダと軟磁性体の可動板を組み合わせた永電磁ホルダ装置に関し、とくに吸着時の動作音低減手段が設けられた永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置に関するものである。

背景技術

0002

軟磁性体の吸着および開放を繰り返し行う永電磁ホルダ装置の従来の構造として、例えば特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1には、図12(a)に示すように、底部902を有する筒状のヨーク901と、ヨーク901内に配置された主体部904およびフランジ部905を有する鉄心903と、ヨーク901の底部902と鉄心903のフランジ部905側の端面との間に配置された永久磁石906と、フランジ部905の永久磁石906を配置した側とは反対の側に配置されたコイル907を有する永電磁ホルダ装置が示されている。

0003

特許文献1によるこの永電磁ホルダ装置では、永久磁石906の一方の極に鉄心903が接し、永久磁石906の他方の極にヨーク901の底部902が接しているので、永久磁石906の磁束によりヨーク901と鉄心903の間に軟磁性体の被吸着物910が吸着される。
なお特許文献1による永電磁ホルダ装置では、励磁電流を流して被吸着物910を開放するコイル907に、開放時とは逆向きの電流を流してコイル907に発生する磁束で永電磁ホルダ装置の吸着力を強くすることが可能な構成となっており、永電磁ホルダ装置の永久磁石を大型化することなく、また新たなコイルを設ける事もせず吸着力を強くできるという特徴を有する。

0004

このように、従来の永電磁ホルダ装置では吸着力を強くすることを主眼として種々の構造が提案されてきた。しかしながら永電磁ホルダ装置の特徴を生かす用途が拡大され、例えば病院用設備什器や学校用設備什器に組み込まれるような場合には、コイルに通電しなくとも被吸着物を吸着し続けるという動作と共に、吸着時の動作音の低減が求められるようになった。従来の永電磁ホルダ装置では、このような吸着時動作音の低減という要求には対応できなかった。

0005

永電磁ホルダと類似の機器としてソレノイドがあり、特許文献2には、図12(b)に示すような、固定鉄心931とフレーム936およびフロントフレーム935と励磁コイル932と可動鉄心933を有し、励磁コイル932に通電して励磁したとき、可動鉄心933が固定鉄心931に近接する様に動作するソレノイドが記載されている。

0006

この特許文献2に示されたソレノイドでは、可動鉄心933の先端部近くに鍔938が設けられており、鍔938のフロントフレーム935側の側面にはゴム等の弾性材で構成され周囲に複数の突起937が設けられたリング状の消音部材934が配置され、吸着動作時の動作音を低減する構成となっており、励磁コイル932に通電すると可動鉄心933が吸引されて固定鉄心931のほうに移動し、やがて消音部材934の複数の突起937がフロントフレーム935に当接し、可動鉄心933の移動速度が減速され、突起937が充分に圧縮された時点で可動鉄心933は停止する。このソレノイドでは可動鉄心933は複数の突起937が圧縮されることにより序々に減速されて停止するので衝撃音の発生がなく、また可動鉄心933を固定鉄心913に近接させて停止させることができるので、ソレノイドが必要とする動作特性を損なうことはない、と特許文献2には記載されている。

0007

しかしながらこのような構造では、可動鉄心933の停止位置は圧縮された突起937の高さにより決まるため、可動鉄心933を固定鉄心931に近接させて停止させることは可能であるが、可動鉄心933と固定鉄心931を確実に密着させる事は困難である。

0008

特許文献2に示されているような構造のソレノイドでは、可動鉄心933と固定鉄心931が接触しなくとも近接させて停止させれば必要とする動作特性を得ることができる。しかしながら、特許文献1に示されているような永電磁ホルダでは、被吸着物910はヨーク901と鉄心903に確実に密着する必要があり、わずかでも隙間があると吸着力が大きく損なわれるという特性がある。

0009

このため、吸着時に被吸着物が永電磁ホルダに確実に密着することにより吸着力を維持し、かつ吸着動作時の動作音を低減できる永電磁ホルダが望まれる。

先行技術

0010

特開平2−261791号公報
特開2000−277326号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は上記に鑑みてなされたものであり、吸着時の吸着力を維持しつつ、吸着時動作音を低減させる永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明の永電磁ホルダにおける請求項1に係る発明は、
一方端が開放された底付き筒状のヨークの筒部内に、円柱状で一端側にフランジ部を有する鉄心が、前記フランジ部側の端面が前記ヨークの内底面と対向し、反フランジ部側の端面が前記ヨークの開放端と略同一面となる様に配され、前記鉄心の前記フランジ部側の端面と前記ヨークの前記内底面の間に、前記鉄心の円柱部の軸方向と一致する方向に着磁された永久磁石が配され、前記鉄心の前記円柱部に、一方側の端面が前記フランジ部に近接し他方側の端面が前記反フランジ部側の端面よりわずかに内側となる様にコイルが巻回され、前記コイルの前記他方側の端面と前記ヨークの前記開放端の間に保護材充填され、
常時は前記永久磁石の磁力により前記鉄心の前記反フランジ部側の端面と前記ヨークの前記開放端に軟磁性体の対象物を吸着し、開放時には前記コイルに直流電流を流すことにより対象物が開放される永電磁ホルダにおいて、
前記永電磁ホルダのヨーク開放端側の端面に該端面より突出する1つ以上の弾性部材が設けられていることを特徴とする。

0013

永電磁ホルダは鉄心のフランジ部側の端面とヨークの内底面の間に配置された永久磁石により、鉄心の反フランジ部側の端面とヨークの開放端からなる吸着面に軟磁性体の対象物を吸着する。一般的に永電磁ホルダは比較的大きい対象物を吸着する用途に用いられることが多く、このため永電磁ホルダに用いられる永久磁石は大きめで吸着力が強く、対象物は高速で永電磁ホルダの吸着面に衝突するので、吸着時の衝突音も大きくなりがちである。
本発明による永電磁ホルダではヨーク開放端側の端面、すなわち吸着面に突出する1つ以上の弾性部材を設けたので、弾性部材の弾性変形により対象物の吸着速度が低減され対象物の衝突音、すなわち吸着時の動作音が低減され、病院や学校等の静寂環境でも使用できる永電磁ホルダを提供することが可能となる。

0014

また、本発明の請求項2に係る発明は、
前記永電磁ホルダの前記ヨーク開放端側の端面より突出する前記弾性部材のうち、少なくとも1つ以上の前記弾性部材が前記鉄心に埋設されていることすることを特徴とする。

0015

本発明による永電磁ホルダでは吸着面から突出する弾性部材を鉄心に埋設する構造としたので、対象物が吸着面に吸着した状態では弾性部材は吸着面と同一面まで弾性変形して埋没し、対象物と吸着面は密着可能となるので強い吸着力を得ることができる。

0016

また、本発明による永電磁ホルダでは弾性部材を鉄心に埋設する構造としたが、鉄心の反フランジ部側の端面は充分な面積があるため、鉄心に弾性部材を埋設しても吸着力は低下しない。また鉄心は旋盤にて加工されるため、弾性部材を埋設する孔形状を精度よく加工することができ、弾性部材による吸着音低減特性を所望の状態に安定して維持できるという効果が得られる。
これらにより、本発明による永電磁ホルダでは吸着力を維持しながら、安定した吸着時動作音の低減効果が得られる永電磁ホルダが提供できる。

0017

本発明の永電磁ホルダ装置における請求項3に係る発明は、
一方端が開放された底付き筒状のヨークの筒部内に、円柱状で一端側にフランジ部を有する鉄心が、前記フランジ部側の端面が前記ヨークの内底面と対向し、反フランジ部側の端面が前記ヨークの開放端と略同一面となる様に配され、前記鉄心の前記フランジ部側の端面と前記ヨークの前記内底面の間に、前記鉄心の円柱部の軸方向と一致する方向に着磁された永久磁石が配され、前記鉄心の前記円柱部に、一方側の端面が前記フランジ部に近接し他方側の端面が前記反フランジ部側の端面よりわずかに内側となる様にコイルが巻回され、前記コイルの前記他方側の端面と前記ヨークの前記開放端の間に保護材が充填された永電磁ホルダと、軟磁性体の可動板よりなり、常時は前記永久磁石の磁力により前記鉄心の前記反フランジ部側の端面と前記ヨークの前記開放端に前記可動板を吸着し、開放時には前記コイルに直流電流を流すことにより前記可動板が開放される永電磁ホルダ装置において、
前記可動板に前記永電磁ホルダに向けて突出する1つ以上の弾性部材が設けられていることを特徴とすることを特徴とする。

0018

永電磁ホルダ装置では、鉄心のフランジ部側の端面とヨークの内底面の間に配置された永久磁石を有する永電磁ホルダの鉄心の反フランジ部側の端面とヨークの開放端からなる吸着面に、軟磁性体の可動板が吸着される。
本発明による永電磁ホルダ装置では永電磁ホルダに吸着される可動板に永電磁ホルダに向けて突出する1つ以上の弾性部材を設けたので、弾性部材の弾性変形により可動板の吸着速度が低減され可動板の衝突音、すなわち吸着時の動作音が低減され、病院や学校等の静寂環境でも使用できる永電磁ホルダ装置を提供することが可能となる。

0019

また、本発明による永電磁ホルダ装置では可動板に弾性部材を設けたので、可動板および弾性部材の取付け部分の形状,構造を自由に設定でき、所望の消音特性を有する動作音低減手段が実現できる。

0020

また、本発明の請求項4に係る発明は、
前記可動板に設けられた1つ以上の前記弾性部材が当接する前記永電磁ホルダの前記ヨーク開放端側の端面には、それぞれの前記弾性部材が当接する位置にそれぞれの前記弾性部材の高さより浅い収容穴が設けられていることを特徴とする。

0021

本発明による永電磁ホルダ装置では、可動板に弾性部材を設けたうえで、永電磁ホルダの吸着面の弾性部材が当接する位置に弾性部材の高さより浅い弾性部材の収容穴を設けたので、可動板が吸引されると可動板が吸着面に衝突する前に弾性部材が収容穴の底部に衝突し弾性変形を始めるため、可動板の吸着速度が低減され可動板の衝突音、すなわち吸着時の動作音が低減されるので、病院や学校等の静寂環境でも使用できる永電磁ホルダを提供することが可能となる。

0022

また弾性部材が収容穴のなかで弾性変形すると、可動板と吸着面は密着可能となるので、動作音が低減しながら強い吸着力が得られる永電磁ホルダが提供できる。
また吸着時の動作音は主として可動板の振動により発生するため、広い範囲で可動板に接する弾性体を可動板に設けることにより、より消音特性のよい動作音低減手段が実現できる。

0023

また、本発明の請求項5に係る発明は、
前記可動板に設けられた前記弾性部材のうち少なくとも1つ以上の前記弾性部材は前記永電磁ホルダの前記鉄心と対向する位置に設けられ、前記収容穴が前記鉄心の前記反フランジ側の端面に設けられていることを特徴とする。

0024

本発明による永電磁ホルダでは吸着面から突出する弾性部材を鉄心と対向する位置に設け、弾性部材の収容穴を鉄心に設ける構成としたが、鉄心の反フランジ部側の端面は充分な面積があるため、鉄心に収容穴を設けても吸着力は低下しない。また鉄心は旋盤にて加工されるため、収容穴を精度よく加工することができ、弾性部材による吸着音低減特性を所望の状態に安定して維持できるという効果が得られる。

発明の効果

0025

以上により、本発明による永電磁ホルダおよび永電磁ホルダ装置では、吸着力を維持しながら吸着時動作音の低減効果が得られる永電磁ホルダが提供できる。

図面の簡単な説明

0026

本発明による永電磁ホルダの実施の形態を示す図で(a)は平面図、(b)は正面図である。
永電磁ホルダの実施の形態の構成を示す分解斜視図である。
永電磁ホルダの実施の形態の動作を説明する図で(a)は外観斜視図、(b)は開放時を示す断面図、(c)は吸着時を示す断面図である。
永電磁ホルダの実施の形態の変形例を示す図で(a)は外観斜視図、(b)は断面図である。
本発明による永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態を示す図で(a)は平面図、(b)は正面図である。
永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の構成を示す図で(a)は外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の動作を説明する断面図で(a)は開放時を示す断面図、(b)は吸着時を示す断面図である。
永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の変形例を示す図で(a)は第1の変形例を示す断面図、(b)は第2の変形例の開放時を示す断面図、(c)は第2の変形例の吸着時を示す断面図である。
永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態の構成を示す図で(a)は外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態の動作を説明する断面図で(a)は開放時を示す断面図、(b)は吸着時を示す断面図である。
永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態の変形例の構成を示す図で(a)は正面図、(b)は分解斜視図である。
従来例を示す図で(a)は特許文献1による永電磁ホルダ、(b)は特許文献2によるソレノイドである。

実施例

0027

〔永電磁ホルダの実施の形態〕
本発明に係る永電磁ホルダの実施の形態を、図1および図2を参照に、詳細に説明する。図1は本実施の形態による永電磁ホルダの外観図で(a)は平面図、(b)は正面図である。図2は本実施の形態による永電磁ホルダの構成を示す分解斜視図である。

0028

本実施の形態による永電磁ホルダ100は、軟磁性体製のヨーク11と鉄心12、および永久磁石13、コイル14を有する。
ヨーク11は断面が略円形の筒状で一方端が開放され他方端底板となっており、ヨーク11の内側には、略円柱状の円柱部12aと円柱部12aの一方端に設けられたフランジ部12bを有する軟磁性体製の鉄心12が収容される。また、永久磁石13は略円板状で円板形状の軸方向に着磁されている。

0029

永久磁石13は、ヨーク11の内底面11aと鉄心12のフランジ部12b側の端面の間に、ヨーク11の筒形状の軸心,鉄心12の円柱部の軸心および永久磁石13の円板形状の軸心が略一致するように配置される。ヨーク11の内底面11aに永久磁石13を吸着させ、永久磁石13の上面に鉄心12のフランジ部12b側の端面を吸着させると、ヨーク11の開放端11bと鉄心12の円柱部12aの反フランジ部側の端面は略同一位置となるように各部品の大きさは設定されている。

0030

鉄心12の円柱部12aにはコイル14がボビン14aを介してリング状に巻回される。コイル14の一方側の端面はボビン14aを介して鉄心12のフランジ部12bに接するように配され、コイル14の他方側の端面は鉄心12の円柱部12aの反フランジ部側の端面よりわずかに内側となるように、コイル14の大きさを設定する。

0031

コイル14の他方側の端面と鉄心12の円柱部12aの反フランジ側の端面の段差部分には保護材15を入れる。この保護材15は鉄心12を固定することを主目的としており、本実施例ではエポキシ樹脂を充填して硬化させ製作することとしているが、一般的なエンジニアリングプラスチック等で製作し組み立ててもよい。
ヨーク11に永久磁石13,鉄心12,コイル14をいれ、保護材15を充填し硬化させると、ヨーク11の開放端11bと鉄心12の端面および保護材15の端面は略同一面となる。このうちヨーク11の開放端11bと鉄心12の端面により永電磁ホルダの吸着面95が構成される。

0032

鉄心12の円柱部12aの反フランジ側の端面には埋設孔12cが設けられ、保護材15の吸着面95側の端面には複数の埋設孔15aが設けられ、鉄心12の埋設孔12cには弾性部材16が、保護材15の複数の埋設孔15aには複数の弾性部材17がそれぞれ埋め込まれる。
弾性部材16,17はいずれも略円柱状でニトリルゴム等の弾性材料で製作するが、用途に応じてウレタンフォーム等の発泡プラスチックなどを使用しても良い。

0033

2種類の埋設孔12c,15aは有底略円形の孔で、その深さはそれぞれ埋設される弾性部材16,17の高さより浅く、また径はそれぞれ埋設される弾性部材16,17の径より大きい径としてある。

0034

〔本実施の形態の動作〕
次に、図3を参照に、永電磁ホルダ100に軟磁性体の対象物を吸着するときの動作を記載する。図3(a)は本実施の形態に係る永電磁ホルダの外観斜視図で、図3(b),(c)は(a)にA−Aで示す面での断面図で、(b)は対象物を吸着していない開放状態の断面図、(c)は図示しない対象物を吸着した状態の断面図である。

0035

図3(b)に示すように、弾性部材16,17は永電磁ホルダ100の吸着面95からわずかに突出しており、また埋設孔12c,15aの内周壁と弾性部材16,17の外周壁との間にはわずかに隙間がある。

0036

永電磁ホルダ100に対象物が吸着された状態では、図3(c)に示すように、図示しない対象物により弾性部材16,17は圧縮され、端面が吸着面95と同一位置となるまで変形する。弾性部材16,17の端面が吸着面95と同一位置となるまで変形すると、対象物は吸着面95に密着し、対象物は永電磁ホルダ100に確実に吸着される。

0037

また、弾性部材16,17は圧縮されると高さが減少する一方で外径が拡大するが、前述のように、埋設孔12c,15aの内周壁と弾性部材16,17の外周壁との間には隙間があるで、弾性部材16,17の圧縮による外径拡大が埋設孔12c,15aにより阻害されることはない。これにより対象物が永電磁ホルダ100に吸着された状態では弾性部材16,17は圧縮されて埋設孔12c,15aに埋没し、対象物は永電磁ホルダ100に確実に吸着される。

0038

対象物が永電磁ホルダ100に吸着されるとき、対象物は永電磁ホルダ100の磁気的な吸引力により吸着面95に近接する方向に加速され、吸着面95に衝突して動作音を発生する。本実施例による永電磁ホルダでは吸着面95に近接する対象物が吸着面95に衝突する前に弾性部材16,17が対象物に当接し変形しながら対象物の速度を低減させることにより動作音を低減させる。この動作音の低減特性は弾性部材16,17に使用する材質によりさまざまに変化すると共に、弾性部材の形状、寸法および吸着面95からの突出量でも大きく変化する。

0039

永電磁ホルダの動作音低減特性に影響する上記の要因は、多くが弾性部材16,17のみに係わる特性であるが、吸着面95からの突出量は鉄心12または保護材15に設けられた埋設孔12c,15aの深さと弾性部材16,17の高さの差により決まる。

0040

弾性部材16,17が対象物と当接し吸着面95からの突出量の分だけ変形すると対象物は吸着面95に衝突し動作音が発生するが、この衝突時の動作音を低減するには対象物が吸着面95に衝突するときの対象物の移動速度をできる限り小さくすることが望まれる。
対象物の移動速度を低減させるのは、弾性変形した弾性部材16,17の復元力であるが、対象物が弾性部材16,17と当接した時点から、弾性部材16,17が吸着面95からの突出量の分だけ変形し弾性部材16,17の端面が吸着面95と同一面となるまで、対象物は弾性部材16,17から復元力を受け続ける。この復元力は弾性部材16,17の変形量に比例して増加するので、突出量が大きいと対象物が受ける復元力は大きくなる。

0041

上記より突出量が大きければ衝突時の動作音をより低減することができるが、突出量が大きすぎると対象物が弾性部材16,17から受ける復元力が大きくなりすぎ、対象物が吸着面95に密着できなくなるという不都合が生じる。従って弾性部材16,17の吸着面95からの突出量は、永電磁ホルダ100の磁気的な吸引力、吸着しようとする対象物の大きさ等から決まる適切な量に管理することが必要である。

0042

本実施の形態による永電磁ホルダ100では、鉄心12に埋設孔12cを設け、弾性部材16を埋設孔12cに埋設する構成とした。埋設孔12は鉄心12の反フランジ部側の端面に設けられるが、その材質,形状から鉄心12は旋盤で製作される。この場合、鉄心12の反フランジ部側の端面と埋設孔12はチャック替えすることなく加工できるので、埋設孔12の深さは精度よく加工することが可能である。弾性部材16の吸着面95からの突出量は埋設孔12cの深さと弾性部材16の高さの差により決まり、鉄心12に設けた埋設孔12cの深さは精度良く加工できるので、吸着面95からの弾性部材16の突出量は精度よく管理できる。

0043

また、本実施の形態による永電磁ホルダ100では、鉄心12と保護材15に設けた埋設孔12c,15aに弾性部材16,17をそれぞれ埋設する構成としたが、弾性部材16を弾性部材17より大きくし高く突出させることにより、鉄心12の埋設孔12cに埋設する弾性部材16を吸着時動作音の主たる低減効果部材としたので、吸着時動作音の低減効果をより安定して得ることができる。

0044

また、弾性部材16を鉄心12に設けた埋設孔12cに埋設する構造としたが、鉄心12の反フランジ部側の端面は充分な面積があるため、鉄心12に弾性部材16を埋設しても磁束が通過するために必要な面積は維持できるので、吸着力が低下することはない。

0045

以上により本実施の形態による永電磁ホルダ100では、吸着力を維持しながら安定した吸着時動作音の低減効果が得られる永電磁ホルダが提供できる。

0046

〔永電磁ホルダの実施の形態の変形例〕
次に、図4を参照に、本実施の形態による永電磁ホルダの変形例を説明する。なお、図中、図3と同一部分には同じ符号を付し再度の説明は省略する。

0047

図4(a)は本実施の形態の変形例による永電磁ホルダの外観斜視図で、(b)は(a)にB−Bで示す面での断面図である。なお、(b)の断面図は対象物を吸着していない開放状態を示している。

0048

本変形例では永電磁ホルダ110の鉄心12および保護材15に設けた埋設孔12c,15aに埋設する弾性部材18,19を略円錐形状とした。これにより、永電磁ホルダ110の磁気的な吸引力により対象物が吸着面95に当接して弾性部材18,19が弾性変形した際、変形量が小さい時点では弾性部材18,19の先端部分が主として変形するため、復元力を小さくすることができる。
しかしながら、対象物が充分に吸着面95に近接すると弾性部材18,19は全体が変形するため充分に大きな復元力が得られる。これにより、比較的軽い対象物を吸着する場合では、弾性部材を本変形例に示すような略円錐形状とすることで、より安定した吸着動作と吸着時動作音の低減効果が得られる永電磁ホルダが提供できる。

0049

〔永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態〕
本発明に係る永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態を、図5から図7を参照に、詳細に説明する。図5は第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置の外観を示す図で(a)は平面図、(b)は正面図である。図6(a)は第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置の外観斜視図で、(b)は構成を示す分解斜視図である。また、図7図5(a)にC−Cで示す面での断面図で(a)は可動板が開いた開放状態、(b)は可動板が永電磁ホルダに吸着された吸着状態である。

0050

第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置200は、磁力により軟磁性材を吸着する永電磁ホルダ150と、永電磁ホルダ150に吸着される軟磁性体製の可動板52、可動板52を永電磁ホルダ150から遠ざかる方向、すなわち開放方向に付勢する開放バネ91などがベース51に保持された構成となっている。
なお、永電磁ホルダ装置200には可動板52を永電磁ホルダ150に近接させるような駆動機構および可動板52に取付けられ可動板52が永電磁ホルダ150に吸着されると外部の機構係止する等の機能を有する操作体等の周辺機構が取り付けられることが多いが、本明細書ではこのような周辺機構の構造等の記述は省略する。

0051

永電磁ホルダ150は、内蔵する永久磁石13の磁力により可動板52を磁気的に吸着し、コイル14に通電すると磁気的な吸着が停止する。可動板52は開放バネ91により開放方向に常時付勢されているので、磁気的な吸着が停止すると可動板52は永電磁ホルダ150から開放される。

0052

永電磁ホルダ装置200では、図示しない周辺機構により可動板52が永電磁ホルダ150に近接させられ、可動板52が永電磁ホルダ150に吸着されると、以降は永電磁ホルダ150に内蔵された永久磁石13の磁力により可動板52は吸着され続け、吸着状態を維持するための通電等は不要である。
また、コイル14に通電され磁気的な吸着が停止すると可動板52は開放バネ91により開放されるが、一度開放状態になると可動板52は永久磁石13の磁力では吸着されないので、開放状態を維持するための通電も不要である。

0053

可動板52の永電磁ホルダ150と対向する被吸着面52cには、図7(a)に示すように、埋設孔52a,52bが設けられ、埋設孔52a,52bには弾性部材36,37が永電磁ホルダ150に向けて突出する方向にそれぞれ埋め込まれる。

0054

弾性部材36,37はいずれも略円柱状で一方の端面の略中央に取付け用の小突起を有しており、ニトリルゴム等の弾性材料で製作されるが用途に応じてウレタンフォーム等の発泡プラスチックなどを使用しても良い。

0055

埋設孔52a,52bは有底略円形のくぼみ形状で、底面の略中央には弾性部材36,37の小突起が貫通する取付け孔を有しており、埋設孔52a,52bの深さはそれぞれ埋設される弾性部材36,37の高さより浅く、また径はそれぞれ埋設される弾性部材36,37の径より大きい径としてある。したがって、埋設孔52a,52bにそれぞれ弾性部材36,37を埋設すると、弾性部材36,37の端面は可動板52の被吸着面52cから突出する。また埋設孔52a,52bの内周壁と弾性部材36,37の外周壁との間にはわずかに隙間がある。

0056

永電磁ホルダ装置200の永電磁ホルダ150に可動板52が吸着された状態では、図7(b)に示すように、可動板52の被吸着面52cが永電磁ホルダ150の吸着面96に吸着され、永電磁ホルダ150の吸着面96により弾性部材36,37は圧縮され、端面が被吸着面52cと同一位置となるまで変形する。
弾性部材36,37の端面が被吸着面52cと同一位置となるまで変形すると被吸着面52cは吸着面96に密着するため、可動板52は永電磁ホルダ150に確実に吸着される。

0057

また、弾性部材36,37は圧縮されると高さが減少する一方で外径が拡大するが、前述のように、埋設孔52a,52bの内周壁と弾性部材36,37の外周壁との間には隙間があるで、圧縮による弾性部材36,37の外径拡大が埋設孔52a,52bにより阻害されることはない。これにより可動板52が永電磁ホルダ150に吸着された状態では弾性部材36,37は埋設孔52a,52bに埋没し、可動板52は永電磁ホルダ150に確実に吸着される。

0058

可動板52が永電磁ホルダ150に吸着されるとき、可動板52は永電磁ホルダ150の磁気的な吸引力により吸着面96に近接する方向に加速され、やがて可動板52が吸着面96に衝突して動作音を発生する。一般的に、永電磁ホルダ装置は比較的強い力で可動板を吸着することが多く、このため永電磁ホルダ装置に用いられる永久磁石は大きめで吸着力は強く、可動板は高速で永電磁ホルダの吸着面に衝突するので吸着時の衝突音も大きくなりがちである。

0059

第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置200では吸着面96に近接する可動板52が吸着面96に衝突する前に弾性部材36,37が永電磁ホルダ150に当接して変形しながら可動板52の速度を低減させることにより動作音が低減されるので、病院や学校等の静寂環境でも使用できる永電磁ホルダ装置を提供することが可能となる。

0060

また、第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置200では可動板52に設けた有底略円形くぼみ形状の埋設孔52a,52bに弾性部材36,37を埋め込む構成とした。一般的に可動部材である可動板52の、被吸着面52cの反対側の面側には他の部材が配置されることが少ないため、弾性部材36,37の取付け形状取り付け構造を自由に設定できる。

0061

図7に示す第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置200では、可動板52のくぼみ形状の埋設孔52a,52bのくぼみ部底面の取付け孔に弾性部材36,37の一方の端面に設けた小突起を貫通させて固定する構造とした。この構成では弾性部材36,37の弾性を利用して取付け孔に小突起を変形させながら貫通させることにより、弾性部材36,37を容易に取付けることができる。このとき可動板52の被吸着面52cの反対側の面側には埋設孔52a,52bのくぼみ形状のよる突起形状や弾性部材36,37の小突起の一部等の突出形状ができるが、可動板52の被吸着面52cの反対側の面の領域は可動板52の動作領域で、この領域には他の部品が配置されないので、可動板52の被吸着面52cの反対側の面に突出形状ができても可動板52の動作に支障は生じない。

0062

この様に、第1の実施の形態による永電磁ホルダ装置200では可動板52に弾性部材36,37を取付けたので、可動板52の動作に支障を生じることなく、組立性に優れた永電磁ホルダ装置を提供することができる。

0063

〔永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の第1の変形例〕
本発明に係る永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の第1の変形例を、図8(a)を参照して説明する。図8(a)は第1の実施の形態の第1の変形例の構成を示す可動板52が開いた開放状態での永電磁ホルダ装置の断面図である。なお、図中、図7と同一部分には同じ符号を付し再度の説明は省略する。

0064

第1の変形例では可動板52に埋設する弾性部材38,39を略円錐形状とした。これにより、永電磁ホルダ150の磁気的な吸引力により可動板52が吸着面96に近接して弾性部材38,39が弾性変形する際、変形量が小さい時点では弾性部材38,39の先端部分が主として変形するため、復元力を小さくすることができる。
しかしながら、可動板52が充分に吸着面96に近接すると弾性部材38,39は全体が変形するため充分に大きな復元力が得られる。これにより、比較的軽い対象物を吸着する場合では、弾性部材を本変形例に示すような略円錐形状とすることで、より安定した吸着動作と吸着時動作音の低減効果が得られる永電磁ホルダ装置が提供できる。

0065

〔永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の第2の変形例〕
本発明に係る永電磁ホルダ装置の第1の実施の形態の第2の変形例を、図8(b),(c)を参照して説明する。図8(b),(c)は第1の実施の形態の第2の変形例の構成を示す永電磁ホルダ装置の断面図で、(b)は可動板53が開いた開放状態、(c)は吸着状態である。なお、図中、図7と同一部分には同じ符号を付し再度の説明は省略する。

0066

第2の変形例では可動板53に設けた有底略円形くぼみ形状の埋設孔53aに弾性部材40を埋め込む構成とした。また埋設される弾性部材40の変形部分中空とし、中空部40aと外部を接続する空気孔40bを弾性部材40の取付け面側に設けた。空気孔40bの径を適切な径とすることにより単位時間に空気孔40bを通過する空気の量を制限することができる。

0067

可動板53が吸引され弾性部材40が吸着面96に当接して変形し、中空部40aが押しつぶされると中空部40aの空気は圧縮され高圧となるが、空気孔40bには徐々にしか空気が通過しないので、変形開始時点では中空部40aの空気は高圧となり弾性部材40は大きな復元力を発生する。可動板53が吸着面96に吸着すると弾性部材40は変形したままとなるが、中空部40aの空気が空気孔40bを通過して徐々に外部に流出するに従い中空部40aの空気圧は低下し弾性部材40の復元力は小さくなる。

0068

上より、第2の変形例では弾性部材40に中空部40aと空気孔40bを設けたので、永電磁ホルダ150の磁気的な吸引力により可動板53が吸着面96に吸着される際、弾性部材40が変形し中空部40aの空気が圧縮されることにより弾性部材40は大きな復元力を発生し、吸着時動作音の良好な低減効果が得られる。また可動板53が吸着面96に吸着された吸着状態では中空部40aの空気圧は低下し弾性部材40の復元力は小さくなるので、可動板53は永電磁ホルダ150に確実に吸着される。
これにより吸着時動作音を低減しながら安定した吸着特性が得られる永電磁ホルダ装置が提供できる。

0069

〔永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態〕
本発明に係る永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態を、図9および図10を参照に、詳細に説明する。図9は第2の実施の形態による永電磁ホルダ装置の(a)は外観斜視図で、(b)は構成を示す分解斜視図である。また、図10図9(a)にD−Dで示す面での断面図で(a)は可動板が開いた開放状態、(b)は可動板が永電磁ホルダに吸着された吸着状態である。なお、図中、図6または図7と同一部分には同じ符号を付し再度の説明は省略する。

0070

第2の実施の形態による永電磁ホルダ装置210は、磁力により軟磁性材を吸着する永電磁ホルダ160と、永電磁ホルダ160に吸着される軟磁性体製の可動板82、可動板82を永電磁ホルダ160から遠ざかる方向、すなわち開放方向に付勢する開放バネ91などがベース51に保持された構成となっている。

0071

永電磁ホルダ160は、内蔵する永久磁石13の磁力により可動板82を磁気的に吸着し、コイル14に通電すると磁気的な吸着が停止する。可動板82は開放バネ91により開放方向に常時付勢されているので、磁気的な吸着が停止すると可動板82は永電磁ホルダ160から開放される。

0072

可動板82には、図9(b)に示すように、取付け孔82a,82bが設けられ、取付け孔82a,82bには被吸着面82c側から弾性部材66,67がそれぞれ取付けられる。
弾性部材66,67は、いずれも略円柱状で一方の端面の略中央に取付け用の小突起を有しており、ニトリルゴム等の弾性材料で製作されるが用途に応じてウレタンフォーム等の発泡プラスチックなどを使用しても良い。
取付け孔82a,82bは単純な貫通孔で、取付け孔82a,82bに弾性部材66,67を取付けると、弾性部材66,67は可動板82の被吸着面82cから下方に向けて、すなわち永電磁ホルダ160に向けて突出する。

0073

永電磁ホルダ160の吸着面97には、図10(a)に示すように、弾性部材66と対向する鉄心62の端面略中央に収容孔62aが、弾性部材67と対向する保護材65の端面には収容孔65aが設けられ、可動板82が永電磁ホルダ160に吸着されると、弾性部材66,67が収容孔62a,65aにそれぞれ収容される。

0074

収容孔62a,65aの深さはそれぞれ収容する弾性部材66,67の高さより浅く、また内径はそれぞれ収容する弾性部材66,67の径より大きい径としてあるので、可動板82が永電磁ホルダ160に吸着されると、可動板82が吸着面97に衝突する前に弾性部材66,67の先端が収容孔62a,65aの底面にそれぞれ当接して圧縮され、圧縮された弾性部材66,67の復元力により可動板82の速度が低減させられるので、吸着時の動作音が低減される。

0075

また、弾性部材66,67は圧縮されると高さが減少する一方で外径が拡大するが、前述のように、収容孔62a,65aの内径は弾性部材66,67の径より大きくしてあるので、弾性部材66,67の圧縮による外径拡大が収容孔62a,65aにより阻害されることはない。これにより可動板82が永電磁ホルダ160に吸着された状態では弾性部材66,67は収容孔62a,65aに収容され、可動板82は永電磁ホルダ160に確実に吸着され、安定した吸着特性が得られる。

0076

また、第2の実施の形態による永電磁ホルダ装置210では、可動板82に設けた取付け孔82a,82bを単純な貫通孔としたので、可動板82の加工が容易になると共に、可動板82への弾性部材66,67の取付け作業が容易となり、組立て性のよい永電磁ホルダ装置が提供できる。

0077

なお、第2の実施の形態による永電磁ホルダ装置210では、2種類の弾性部材66,67のうち、鉄心62の端面に設けた収容孔62aに収容される弾性部材66を他の弾性部材より大きく高くしたので、弾性部材66が吸着時動作音の主たる低減効果部材となる。
鉄心62は材質,形状から旋盤で製作されるが、鉄心62の収容孔62aと収容孔62aが設けられる端面はチャック替えすることなく加工できるので、鉄心62の吸着面97側の端面の略中央位置に設けた、吸着時動作音の主たる低減効果部材である弾性部材66を収容する収容孔62aの深さは、他の収容孔65aより精度よく加工することが可能である。

0078

これにより、可動板82が吸着される際に可動板82が衝突する前に動作音の主たる低減効果部材である弾性部材66が収容孔62aの底面と当接し、この弾性部材66が弾性変形する量を精度良く維持することが可能となるので、安定した吸着時動作音の低減効果が得られる。

0079

なお、本実施の形態では、鉄心62に弾性部材66を収容する収容孔62aを設ける構造としたが、鉄心62の収容孔62a設置側の端面は充分な面積があるため、鉄心62に収容孔62aを埋設しても磁束が通過するために必要な面積は維持でき、吸着力は低下せず安定した吸着時動作が可能である。

0080

以上より、第2の実施の形態による永電磁ホルダ装置210では、組立て性が良く、吸着時動作音が低減され、吸着時動作が安定した永電磁ホルダ装置が提供できる。

0081

〔永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態の変形例〕
本発明に係る永電磁ホルダ装置の第2の実施の形態の変形例を、図11を参照して説明する。図11の(a)は第2の実施の形態の変形例の構成を示す正面図で、(b)は分解斜視図である。なお、図中、図9と同一部分には同じ符号を付し再度の説明は省略する。

0082

本変形例では可動板82に取付けられる弾性部材68をリング状とした。リング状の弾性部材68は吸着時動作音の主たる低減効果部材である弾性部材66より高さが低く、吸着時動作音の低減効果部材としては従の部材である。しかしながら弾性部材66の周囲を取り囲む様に可動板82に取付けられているので、可動板82が振動した場合に振動を抑制することが可能である。

0083

永電磁ホルダ装置220の吸着時動作音は永電磁ホルダ170と可動板82の衝突により発生するが、主として振動するのは板材よりなる可動板82である。
本変形例ではリング状の弾性部材68により可動板82の振動が抑制されるので、吸着時動作音がより低減された永電磁ホルダ装置が提供できる。

0084

なお、上記の説明では弾性部材68はリング状としたが、多角形等の形状としても同等の効果が得られる。

0085

本発明により、吸着力を維持しながら安定した吸着時動作音の低減効果が得られる永電磁ホルダの提供が可能となる。

0086

11ヨーク
11a 内底面
11b開放端
12鉄心
12a円柱部
12bフランジ部
12c埋設孔
13永久磁石
14コイル
14aボビン
15保護材
15a 埋設孔
16弾性部材
17 弾性部材
18 弾性部材
19 弾性部材
32 鉄心
35 保護材
36 弾性部材
37 弾性部材
38 弾性部材
39 弾性部材
40 弾性部材
40a中空部
40b空気孔
51ベース
52可動板
52a 埋設孔
52b 埋設孔
52c 被吸着面
53 可動板
53a 埋設孔
53c 被吸着面
62 鉄心
62a収容孔
65 保護材
65a 収容孔
66 弾性部材
67 弾性部材
68 弾性部材
82 可動板
82a取付け孔
82b 取付け孔
82c 被吸着面
85 保護材
85a 収容孔
91開放バネ
92ネジ
95 吸着面
96 吸着面
97 吸着面
100 永電磁ホルダ
110 永電磁ホルダ
150 永電磁ホルダ
160 永電磁ホルダ
170 永電磁ホルダ
200 永電磁ホルダ装置
210 永電磁ホルダ装置
220 永電磁ホルダ装置
901 ヨーク
902 底部
903 鉄心
904主体部
905 フランジ部
906 永久磁石
907 コイル
910被吸着物
931固定鉄心
932励磁コイル
933可動鉄心
934消音部材
935フロントフレーム
936フレーム
937突起
938 鍔
939ジョイント

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  • 株式会社山口製作所の「 ソレノイド用ボビンおよびソレノイド」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】端子金具の脱落を防止できるソレノイド用ボビン、および、そのソレノイド用ボビンを有するソレノイドを提供する。【解決手段】ソレノイド用ボビン10は、軸部11と、軸部11の端部に設けられた正面側フラ... 詳細

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