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技術 電池用非水電解液及びリチウム二次電池

出願人 三井化学株式会社
発明者 藤山聡子菅原敬大西仁志
出願日 2017年11月29日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2017-229524
公開日 2019年6月24日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-102183
状態 未査定
技術分野 電池の電極及び活物質 二次電池(その他の蓄電池)
主要キーワード スペーサー板 X線解析 アルミ電解コンデンサー 絶縁シール 大型機器 窒素化物 コイン状 合成グラファイト
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この項目の情報は公開日時点(2019年6月24日)のものです。
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図面 (3)

課題

保存前の電池抵抗、及び保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる電池用非水電解液の提供。

解決手段

式(1)で表される化合物を含有する電池用非水電解液。(R1〜R3はH、F、炭化水素基、フッ化炭化水素基炭化水素オキシ基又はフッ化炭化水素オキシ基、R4〜R8はH、F、炭化水素基、フッ化炭化水素基、炭化水素オキシ基又はフッ化炭化水素オキシ基、L1は単結合酸素原子、又はアルキレン基

概要

背景

近年、リチウム二次電池は、携帯電話ノート型パソコンなどの電子機器、或いは電気自動車電力貯蔵用の電源として広く試用されている。特に最近では、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載可能な、高容量で高出力かつエネルギー密度の高い電池要望が急拡大している。
従来より、非水電解液を含むリチウム二次電池(非水電解液二次電池等とも称されている)について、種々の検討がなされている。

例えば、特許文献1には、容量劣化が抑制され、長期に渡り安定した電池容量を維持することができる非水電解液二次電池として、以下の非水電解液二次電池が開示されている。
即ち、(A)負極活物質として、真比重1.60〜2.20g/cm3の炭素材料を含む負極、(B)正極活物質を含む正極、(C)リチウム塩有機溶媒に溶解させた非水電解液、及び(D)分離膜具備してなる非水電解液二次電池において、(C)リチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液中に、特定の多価カルボン酸エステル化合物を含有する非水電解液二次電池が記載されている。

また、特許文献2には、遷移金属リチウムを含有するカソードを使用した非水電解液二次電池において、カソードから溶出した遷移金属による非水電解液二次電池の劣化を抑制し、高温保存高温での充放電を経ても小さな内部抵抗と高い電気容量の維持が維持出来るようにした非水電解液二次電池として、以下の非水電解液二次電池が開示されている。
即ち、リチウムが脱挿入可能なアノード、遷移金属とリチウムを含有するカソード、及びリチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液を有する非水電解液二次電池において、上記非水電解液中に、特定の多価カルボン酸エステル化合物を含有する非水電解液二次電池が開示されている。

また、特許文献3には、有機溶媒を電解液としたリチウム二次電池において、電池の保存特性をそこなうことなく過充電耐性が向上されたリチウム二次電池として、以下のリチウム二次電池が開示されている。
即ち、リチウムイオン吸蔵・放出する負極と、リチウムイオンを吸蔵・放出する正極と、多孔質を含んでなるセパレータと、溶媒電解質を溶解した非水電解液とを有するリチウム二次電池であって、上記非水電解液は、上記リチウム二次電池の充電終止電圧より高い電圧酸化される化合物と上記充電終止電圧以下の電圧領域で反応を抑制する化合物とを含むリチウム二次電池が開示されている。

また、特許文献4には、カソードと、リチウムイオン透過性セパレータと、未変性天然または合成グラファイトを含むアノードと、該アノードと接触している炭酸プロピレンまたは炭酸ブチレンを含む電解質溶液とを含み、該電解質溶液がリチウムカチオンを含む電解質塩をさらに含み、該電解質溶液が特定のフルオロベンゼン組成物をさらに含み、該電解質溶液および該電極は互いにイオン導電性接触している、充電可能なリチウムまたはリチウムイオン電気化学電池が開示されている。

概要

保存前の電池抵抗、及び保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる電池用非水電解液の提供。式(1)で表される化合物を含有する電池用非水電解液。(R1〜R3はH、F、炭化水素基、フッ化炭化水素基炭化水素オキシ基又はフッ化炭化水素オキシ基、R4〜R8はH、F、炭化水素基、フッ化炭化水素基、炭化水素オキシ基又はフッ化炭化水素オキシ基、L1は単結合酸素原子、又はアルキレン基)なし

目的

本開示の目的は、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる電池用非水電解液、及び、この電池用非水電解液を用いたリチウム二次電池を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で表される化合物を含有する電池用非水電解液。〔式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、水素原子フッ素原子炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のフッ化炭化水素基、炭素数1〜10の炭化水素オキシ基、又は炭素数1〜10のフッ化炭化水素オキシ基を表し、R4〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基、炭素数1〜3の炭化水素オキシ基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素オキシ基を表し、L1は、単結合酸素原子、又は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。〕

請求項2

更に、下記式(2)〜下記式(9)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含有する請求項1に記載の電池用非水電解液。〔式(2)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。式(3)中、R31〜R34は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、式(a)で表される基、又は式(b)で表される基を表す。式(a)及び式(b)において、*は、結合位置を表す。式(4)中、R41〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。但し、R41〜R44は、同時に水素原子となることはない。式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。式(6)中、R61〜R63は、それぞれ独立に、フッ素原子又は−OLi基を表し、R61〜R63の少なくとも1つが−OLi基である。式(7)中、R71〜R76は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基を表す。式(8)中、R81〜R84は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基を表す。〕

請求項3

前記式(2)〜前記式(7)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種が、下記式(2−1)で表される化合物、下記式(2−2)で表される化合物、下記式(3−1)で表される化合物、下記式(3−2)で表される化合物、下記式(3−3)で表される化合物、下記式(4−1)で表される化合物、下記式(4−2)で表される化合物、下記式(5−1)で表される化合物、下記式(6−1)で表される化合物、下記式(6−2)で表される化合物、下記式(7−1)で表される化合物、下記式(8−1)で表される化合物、及び前記式(9)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項2に記載の電池用非水電解液。

請求項4

電池用非水電解液の全量に対する前記前記式(2)〜前記式(7)で表される化合物の総含有量が、0.001質量%〜10質量%である請求項2又は請求項3に記載の電池用非水電解液。

請求項5

前記式(1)で表される化合物が、下記式(1−1)で表される化合物及び下記式(1−2)で表される化合物の少なくとも一方である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電池用非水電解液。

請求項6

電池用非水電解液の全量に対する前記式(1)で表される化合物の含有量が、0.001質量%〜10質量%である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電池用非水電解液。

請求項7

正極と、金属リチウムリチウム含有合金リチウムとの合金化が可能な金属若しくは合金リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、及び、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれる少なくとも1種を負極活物質として含む負極と、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電池用非水電解液と、を含むリチウム二次電池

請求項8

請求項7に記載のリチウム二次電池を充放電させて得られたリチウム二次電池。

技術分野

0001

本開示は、電池用非水電解液及びリチウム二次電池に関する。

背景技術

0002

近年、リチウム二次電池は、携帯電話ノート型パソコンなどの電子機器、或いは電気自動車電力貯蔵用の電源として広く試用されている。特に最近では、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載可能な、高容量で高出力かつエネルギー密度の高い電池要望が急拡大している。
従来より、非水電解液を含むリチウム二次電池(非水電解液二次電池等とも称されている)について、種々の検討がなされている。

0003

例えば、特許文献1には、容量劣化が抑制され、長期に渡り安定した電池容量を維持することができる非水電解液二次電池として、以下の非水電解液二次電池が開示されている。
即ち、(A)負極活物質として、真比重1.60〜2.20g/cm3の炭素材料を含む負極、(B)正極活物質を含む正極、(C)リチウム塩有機溶媒に溶解させた非水電解液、及び(D)分離膜具備してなる非水電解液二次電池において、(C)リチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液中に、特定の多価カルボン酸エステル化合物を含有する非水電解液二次電池が記載されている。

0004

また、特許文献2には、遷移金属リチウムを含有するカソードを使用した非水電解液二次電池において、カソードから溶出した遷移金属による非水電解液二次電池の劣化を抑制し、高温保存高温での充放電を経ても小さな内部抵抗と高い電気容量の維持が維持出来るようにした非水電解液二次電池として、以下の非水電解液二次電池が開示されている。
即ち、リチウムが脱挿入可能なアノード、遷移金属とリチウムを含有するカソード、及びリチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液を有する非水電解液二次電池において、上記非水電解液中に、特定の多価カルボン酸エステル化合物を含有する非水電解液二次電池が開示されている。

0005

また、特許文献3には、有機溶媒を電解液としたリチウム二次電池において、電池の保存特性をそこなうことなく過充電耐性が向上されたリチウム二次電池として、以下のリチウム二次電池が開示されている。
即ち、リチウムイオン吸蔵・放出する負極と、リチウムイオンを吸蔵・放出する正極と、多孔質を含んでなるセパレータと、溶媒電解質を溶解した非水電解液とを有するリチウム二次電池であって、上記非水電解液は、上記リチウム二次電池の充電終止電圧より高い電圧酸化される化合物と上記充電終止電圧以下の電圧領域で反応を抑制する化合物とを含むリチウム二次電池が開示されている。

0006

また、特許文献4には、カソードと、リチウムイオン透過性セパレータと、未変性天然または合成グラファイトを含むアノードと、該アノードと接触している炭酸プロピレンまたは炭酸ブチレンを含む電解質溶液とを含み、該電解質溶液がリチウムカチオンを含む電解質塩をさらに含み、該電解質溶液が特定のフルオロベンゼン組成物をさらに含み、該電解質溶液および該電極は互いにイオン導電性接触している、充電可能なリチウムまたはリチウムイオン電気化学電池が開示されている。

先行技術

0007

国際公開第2016/76145号
特開2013−118168号公報
特開2001−343423号公報
特表2004−519829号公報

発明が解決しようとする課題

0008

非水電解液を用いた電池に対し、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制することが求められる場合がある。
本開示の目的は、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる電池用非水電解液、及び、この電池用非水電解液を用いたリチウム二次電池を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 下記式(1)で表される化合物を含有する電池用非水電解液。

0010

0011

式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、水素原子フッ素原子炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のフッ化炭化水素基、炭素数1〜10の炭化水素オキシ基、又は炭素数1〜10のフッ化炭化水素オキシ基を表し、R4〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基、炭素数1〜3の炭化水素オキシ基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素オキシ基を表し、L1は、単結合酸素原子、又は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。

0012

<2> 更に、下記式(2)〜下記式(9)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含有する<1>に記載の電池用非水電解液。

0013

0014

式(2)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。
式(3)中、R31〜R34は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、式(a)で表される基、又は式(b)で表される基を表す。式(a)及び式(b)において、*は、結合位置を表す。
式(4)中、R41〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。但し、R41〜R44は、同時に水素原子となることはない。
式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。
式(6)中、R61〜R63は、それぞれ独立に、フッ素原子又は−OLi基を表し、R61〜R63の少なくとも1つが−OLi基である。
式(7)中、R71〜R76は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基を表す。
式(8)中、R81〜R84は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基を表す。

0015

<3> 前記式(2)〜前記式(7)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種が、下記式(2−1)で表される化合物、下記式(2−2)で表される化合物、下記式(3−1)で表される化合物、下記式(3−2)で表される化合物、下記式(3−3)で表される化合物、下記式(4−1)で表される化合物、下記式(4−2)で表される化合物、下記式(5−1)で表される化合物、下記式(6−1)で表される化合物、下記式(6−2)で表される化合物、下記式(7−1)で表される化合物、下記式(8−1)で表される化合物、及び前記式(9)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である<2>に記載の電池用非水電解液。

0016

0017

<4>電池用非水電解液の全量に対する前記前記式(2)〜前記式(7)で表される化合物の総含有量が、0.001質量%〜10質量%である<2>又は<3>に記載の電池用非水電解液。

0018

<5> 前記式(1)で表される化合物が、下記式(1−1)で表される化合物及び下記式(1−2)で表される化合物の少なくとも一方である<1>〜<4>のいずれか1つに記載の電池用非水電解液。

0019

0020

<6>電池用非水電解液の全量に対する前記式(1)で表される化合物の含有量が、0.001質量%〜10質量%である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の電池用非水電解液。

0021

<7> 正極と、
金属リチウムリチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属若しくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、及び、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれる少なくとも1種を負極活物質として含む負極と、
<1>〜<6>のいずれか1つに記載の電池用非水電解液と、
を含むリチウム二次電池。
<8> <7>に記載のリチウム二次電池を充放電させて得られたリチウム二次電池。

発明の効果

0022

本開示によれば、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる電池用非水電解液、及び、この電池用非水電解液を用いたリチウム二次電池が提供される。

図面の簡単な説明

0023

本開示のリチウム二次電池の一例である、ラミネート型電池の一例を示す概略斜視図である。
図1に示すラミネート型電池に収容される積層型電極体の、厚さ方向の概略断面図である。
本開示のリチウム二次電池の別の一例である、コイン型電池の一例を示す概略断面図である。

0024

本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。

0025

〔電池用非水電解液〕
本開示の電池用非水電解液(以下、単に「非水電解液」ともいう)は、下記式(1)で表される化合物を含有する。
本開示の非水電解液によれば、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる。かかる効果が奏される理由は明らかではないが、上記非水電解液を含有する電池の保存前及び/又は保存中において、電池の電極上に、上記非水電解液中の式(1)で表される化合物に由来する低抵抗被膜が形成されるためと考えられる。

0026

本明細書において、「保存による電池抵抗の上昇を抑制」との概念には、保存により電池抵抗が上昇するが上昇の度合いが抑制されている状態、保存により電池抵抗が変化しない状態、及び保存後に電池抵抗がむしろ低減される状態の全てが包含される。

0027

<式(1)で表される化合物>

0028

0029

式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のフッ化炭化水素基、炭素数1〜10の炭化水素オキシ基、又は炭素数1〜10のフッ化炭化水素オキシ基を表し、R4〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基、炭素数1〜3の炭化水素オキシ基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素オキシ基を表し、L1は、単結合、酸素原子、又は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。

0030

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10の炭化水素基は、直鎖の炭化水素基であってもよいし、分岐及び/又は環構造を有する炭化水素基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜10の炭化水素基としては、アルキル基又はアリール基が好ましく、アルキル基が更に好ましい。

0031

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10の炭化水素基の炭素数としては、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2が更に好ましく、1が特に好ましい。

0032

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10のフッ化炭化水素基は、直鎖のフッ化炭化水素基であってもよいし、分岐及び/又は環構造を有するフッ化炭化水素基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜10のフッ化炭化水素基としては、フッ化アルキル基又はフッ化アリール基が好ましく、フッ化アルキル基が更に好ましい。

0033

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10のフッ化炭化水素基の炭素数としては、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2が更に好ましく、1が特に好ましい。

0034

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10の炭化水素オキシ基は、直鎖の炭化水素オキシ基であってもよいし、分岐及び/又は環構造を有する炭化水素オキシ基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜10の炭化水素オキシ基としては、アルコキシ基又はアリールオキシ基が好ましい。

0035

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10の炭化水素オキシ基の炭素数としては、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2が更に好ましく、1が特に好ましい。

0036

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10のフッ化炭化水素オキシ基は、直鎖のフッ化炭化水素オキシ基であってもよいし、分岐及び/又は環構造を有するフッ化炭化水素オキシ基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜10のフッ化炭化水素オキシ基としては、フッ化アルコキシ基又はフッ化アリールオキシ基が好ましい。

0037

式(1)中、R1〜R3で表される炭素数1〜10のフッ化炭化水素オキシ基の炭素数としては、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましく、1又は2が更に好ましく、1が特に好ましい。

0038

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素基は、直鎖の炭化水素基であってもよいし、分岐を有する炭化水素基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜3の炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。

0039

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。

0040

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素基は、直鎖のフッ化炭化水素基であってもよいし、分岐を有するフッ化炭化水素基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素基としては、フッ化アルキル基が好ましい。

0041

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。

0042

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素オキシ基は、直鎖の炭化水素オキシ基であってもよいし、分岐を有する炭化水素オキシ基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜3の炭化水素オキシ基としては、アルコキシ基が好ましい。

0043

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素オキシ基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。

0044

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素オキシ基は、直鎖のフッ化炭化水素オキシ基であってもよいし、分岐を有するフッ化炭化水素オキシ基であってもよい。
R1〜R3で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素オキシ基としては、フッ化アルコキシ基が好ましい。

0045

式(1)中、R4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素オキシ基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。

0046

式(1)中、L1は、単結合、酸素原子(即ち、−O−基)、又は炭素数1〜3のアルキレン基を表す。
L1で表される炭素数1〜3のアルキレン基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
式(1)中、L1としては、単結合が特に好ましい。

0047

式(1)で表される化合物の具体例としては、下記式(1−1)〜下記式(1−14)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(1−1)〜化合物(1−14)ともいう)が挙げられるが、式(1)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(1−1)又は化合物(1−2)が特に好ましい。

0048

0049

本開示の非水電解液は、式(1)で表される化合物を、1種のみ含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
本開示の非水電解液の全量に対する式(1)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0050

本開示の非水電解液は、下記式(2)〜下記式(9)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含有してもよい。
以下、式(2)〜式(9)で表される化合物について説明する。

0051

<式(2)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(2)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(2)で表される化合物を含有する場合、下記式(2)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、特に、保存による電池抵抗の上昇を抑制できる。

0052

0053

式(2)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。

0054

式(2)中、R21〜R24で表される炭素数1〜6の炭化水素基の好ましい態様は、炭素数が1〜6であることを除けば、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素の好ましい態様と同様である。
R21〜R24で表される炭素数1〜6の炭化水素基の炭素数としては、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。

0055

式(2)で表される化合物の具体例としては、下記式(2−1)〜下記式(2−9)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(2−1)〜化合物(2−9)ともいう)が挙げられるが、式(2)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(2−1)又は化合物(2−2)が特に好ましい。

0056

0057

本開示の非水電解液が式(2)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(2)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0058

<式(3)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(3)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(3)で表される化合物を含有する場合、下記式(3)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる。

0059

0060

式(3)中、R31〜R34は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、式(a)で表される基、又は式(b)で表される基を表す。式(a)及び式(b)において、*は、結合位置を表す。

0061

式(3)中、R31〜R34で表される炭素数1〜6の炭化水素基の好ましい態様は、炭素数が1〜6であることを除けば、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素の好ましい態様と同様である。
R31〜R34で表される炭素数1〜6の炭化水素基の炭素数としては、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。

0062

式(3)で表される化合物の具体例としては、下記式(3−1)〜下記式(3−6)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(3−1)〜化合物(3−6)ともいう)が挙げられるが、式(3)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(3−1)〜化合物(3−3)が特に好ましい。

0063

0064

本開示の非水電解液が式(3)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(3)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0065

<式(4)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(4)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(4)で表される化合物を含有する場合、下記式(4)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる。

0066

0067

式(4)中、R41〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。但し、R41〜R44は、同時に水素原子となることはない。

0068

式(4)中、R41〜R44で表される炭素数1〜6の炭化水素基の好ましい態様は、炭素数が1〜6であることを除けば、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素の好ましい態様と同様である。
但し、R41〜R44で表される炭素数1〜6の炭化水素基は、アルケニル基であることも好ましい。
R41〜R44で表される炭素数1〜6の炭化水素基の炭素数としては、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。

0069

式(4)中、R41〜R44で表される炭素数1〜6のフッ化炭化水素基の好ましい態様は、炭素数が1〜6であることを除けば、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素の好ましい態様と同様である。
但し、R41〜R44で表される炭素数1〜6のフッ化炭化水素基は、フッ化アルケニル基であることも好ましい。
R41〜R44で表される炭素数1〜6のフッ化炭化水素基の炭素数としては、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。

0070

式(4)で表される化合物の具体例としては、下記式(4−1)〜下記式(4−5)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(4−1)〜化合物(4−5)ともいう)が挙げられるが、式(4)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(4−1)又は化合物(4−2)が特に好ましい。

0071

0072

本開示の非水電解液が式(4)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(4)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0073

<式(5)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(5)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(5)で表される化合物を含有する場合、下記式(5)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、特に、保存による電池抵抗の上昇を抑制できる。

0074

0075

式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、又は炭素数1〜6のフッ化炭化水素基を表す。

0076

式(5)中、R51又はR52で表される炭素数1〜6の炭化水素基の好ましい態様は、炭素数が1〜6であることを除けば、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素の好ましい態様と同様である。
R51又はR52で表される炭素数1〜6の炭化水素基の炭素数としては、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。

0077

式(5)中、R51又はR52で表される炭素数1〜6のフッ化炭化水素基の好ましい態様は、炭素数が1〜6であることを除けば、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素の好ましい態様と同様である。
R51又はR52で表される炭素数1〜6のフッ化炭化水素基の炭素数としては、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。

0078

式(5)で表される化合物の具体例としては、下記式(5−1)〜下記式(5−11)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(5−1)〜化合物(5−11)ともいう)が挙げられるが、式(5)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(5−1)が特に好ましい。

0079

0080

本開示の非水電解液が式(5)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(5)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0081

<式(6)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(6)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(6)で表される化合物を含有する場合、下記式(6)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、特に、電池を保存する前の電池抵抗を抑制できる。

0082

0083

式(6)中、R61〜R63は、それぞれ独立に、フッ素原子又は−OLi基を表し、R61〜R63の少なくとも1つが−OLi基である。

0084

式(6)で表される化合物の具体例としては、下記式(6−1)及び下記式(6−2)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(6−1)及び化合物(6−2)ともいう)が挙げられるが、式(6)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。

0085

0086

本開示の非水電解液が式(6)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(6)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0087

<式(7)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(7)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(7)で表される化合物を含有する場合、下記式(7)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、電池を保存する前の電池抵抗、及び、保存による電池抵抗の上昇の少なくとも一方を抑制できる。

0088

0089

式(7)中、R71〜R76は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基を表す。

0090

式(7)中、R71〜R76で表される炭素数1〜3の炭化水素基の好ましい態様は、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3の炭化水素の好ましい態様と同様である。
R71〜R76で表される炭素数1〜3の炭化水素基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。

0091

式(7)中、R71〜R76で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素基の好ましい態様は、式(1)中のR4〜R8で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素の好ましい態様と同様である。
R71〜R76で表される炭素数1〜3のフッ化炭化水素基の炭素数としては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。

0092

式(7)で表される化合物の具体例としては、下記式(7−1)〜下記式(7−21)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(7−1)〜化合物(7−21)ともいう)が挙げられるが、式(7)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(7−1)が特に好ましい。

0093

0094

本開示の非水電解液が式(7)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(7)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0095

<式(8)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(8)で表される化合物を少なくとも1種含有してもよい。
本開示の非水電解液が下記式(8)で表される化合物を含有する場合、下記式(8)で表される化合物を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、特に、保存による電池抵抗の上昇を抑制できる。

0096

0097

式(8)中、R81〜R84は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は炭素数1〜3のフッ化炭化水素基を表す。

0098

式(8)で表される化合物の具体例としては、下記式(8−1)〜下記式(8−21)で表される化合物(以下、それぞれ、化合物(8−1)〜化合物(8−21)ともいう)が挙げられるが、式(8)で表される化合物は、これらの具体例には限定されない。
これらのうち、化合物(8−1)が特に好ましい。

0099

0100

本開示の非水電解液が式(8)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(8)で表される化合物の含有量(2種以上である場合には総含有量)としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0101

<式(9)で表される化合物>
本開示の非水電解液は、下記式(9)で表される化合物(以下、「化合物(9)」ともいう)を含有してもよい。
本開示の非水電解液が化合物(9)を含有する場合、化合物(9)を含有し、かつ、前述の式(1)で表される化合物を含有しない比較用の非水電解液と比較して、特に、保存による電池抵抗の上昇を抑制できる。

0102

0103

本開示の非水電解液が式(9)で表される化合物を含有する場合、非水電解液の全量に対する式(9)で表される化合物の含有量としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0104

式(2)〜式(7)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種としては、化合物(2−1)、化合物(2−2)、化合物(3−1)、化合物(3−2)で表される化合物、化合物(3−3)、化合物(4−1)、化合物(4−2)、化合物(5−1)、化合物(6−1)、化合物(6−2)、化合物(7−1)、化合物(8−1)、及び化合物(9)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0105

本開示の非水電解液は、下記式(2)〜下記式(9)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含有する場合、本開示の非水電解液の全量に対する、下記式(2)〜下記式(9)で表される化合物の総含有量は、としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.05質量%〜5質量%がより好ましく、0.1質量%〜4質量%が更に好ましく、0.1質量%〜2質量%が更に好ましく、0.1質量%〜1質量%が特に好ましい。

0106

次に、非水電解液の他の成分について説明する。非水電解液は、一般的には、電解質と非水溶媒とを含有する。

0107

(非水溶媒)
非水電解液は、一般的に、非水溶媒を含有する。
非水溶媒としては、種々公知のものを適宜選択することができるが、環状の非プロトン性溶媒及び鎖状の非プロトン性溶媒から選ばれる少なくとも一方を用いることが好ましい。

0108

電池の安全性の向上のために、溶媒の引火点の向上を志向する場合は、非水溶媒として環状の非プロトン性溶媒を使用することが好ましい。

0109

(環状の非プロトン性溶媒)
環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート環状カルボン酸エステル環状スルホン環状エーテルを用いることができる。

0110

環状の非プロトン性溶媒は単独で使用してもよいし、複数種混合して使用してもよい。
環状の非プロトン性溶媒の非水溶媒中混合割合は、10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜90質量%、特に好ましくは30質量%〜80質量%である。このような比率にすることによって、電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。

0111

環状カーボネートの例として具体的には、エチレンカーボネートプロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、2,3−ペンチレンカーボネートなどが挙げられる。これらのうち、誘電率が高いエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートが好適に使用される。負極活物質に黒鉛を使用した電池の場合は、エチレンカーボネートがより好ましい。また、これら環状カーボネートは2種類以上を混合して使用してもよい。

0112

環状カルボン酸エステルとして、具体的にはγ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、あるいはメチルγ−ブチロラクトン、エチルγ−ブチロラクトン、エチルδ−バレロラクトンなどのアルキル置換体などを例示することができる。
環状カルボン酸エステルは、蒸気圧が低く、粘度が低く、かつ誘電率が高く、電解液の引火点と電解質の解離度下げることなく電解液の粘度を下げることができる。このため、電解液の引火性を高くすることなく電池の放電特性に関わる指標である電解液の伝導度を高めることができるという特徴を有するので、溶媒の引火点の向上を指向する場合は、前記環状の非プロトン性溶媒として環状カルボン酸エステルを使用することが好ましい。γ−ブチロラクトンが最も好ましい。

0113

また、環状カルボン酸エステルは、他の環状の非プロトン性溶媒と混合して使用することが好ましい。例えば、環状カルボン酸エステルと、環状カーボネート及び/または鎖状カーボネートとの混合物が挙げられる。

0114

環状カルボン酸エステルと環状カーボネート及び/または鎖状カーボネートの組み合わせの例として、具体的には、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとスルホラン、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとスルホラン、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとスルホラン、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとスルホラン、γ−ブチロラクトンとスルホランとジメチルカーボネートなどが挙げられる。

0115

環状スルホンの例としては、スルホラン、2−メチルスルホラン、3—メチルスルホラン、ジメチルスルホンジエチルスルホンジプロピルスルホン、メチルエチルスルホン、メチルプロピルスルホンなどが挙げられる。
環状エーテルの例としてジオキソランを挙げることができる。

0116

(鎖状の非プロトン性溶媒)
鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル鎖状エーテル、鎖状リン酸エステルなどを用いることができる。

0117

鎖状の非プロトン性溶媒の非水溶媒中の混合割合は、10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜90質量%、特に好ましくは30質量%〜80質量%である。

0118

鎖状カーボネートとして具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルブチルカーボネートジブチルカーボネート、メチルペンチルカーボネート、エチルペンチルカーボネート、ジペンチルカーボネート、メチルヘプチルカーボネート、エチルヘプチルカーボネート、ジヘプチルカーボネート、メチルヘキシルカーボネート、エチルヘキシルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、メチルオクチルカーボネート、エチルオクチルカーボネート、ジオクチルカーボネート、メチルトリフルオロエチルカーボネートなどが挙げられる。これら鎖状カーボネートは2種類以上を混合して使用してもよい。

0119

鎖状カルボン酸エステルとして具体的には、ピバリン酸メチルなどが挙げられる。
鎖状エーテルとして具体的には、ジメトキシエタンなどが挙げられる。
鎖状リン酸エステルとして具体的には、リン酸トリメチルなどが挙げられる。

0120

(溶媒の組み合わせ)
本開示の非水電解液に含有される非水溶媒は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
また、環状の非プロトン性溶媒のみを1種類または複数種類用いても、鎖状の非プロトン性溶媒のみを1種類または複数種類用いても、または環状の非プロトン性溶媒及び鎖状のプロトン性溶媒を混合して用いてもよい。電池の負荷特性低温特性の向上を特に意図した場合は、非水溶媒として環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒を組み合わせて使用することが好ましい。

0121

さらに、電解液の電気化学的安定性から、環状の非プロトン性溶媒には環状カーボネートを、鎖状の非プロトン性溶媒には鎖状カーボネートを適用することが最も好ましい。また、環状カルボン酸エステルと環状カーボネート及び/または鎖状カーボネートの組み合わせによっても電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。

0122

環状カーボネートと鎖状カーボネートの組み合わせとして、具体的には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、プロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネートなどが挙げられる。

0123

環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合割合は、質量比で表して、環状カーボネート:鎖状カーボネートが、5:95〜80:20、さらに好ましくは10:90〜70:30、特に好ましくは15:85〜55:45である。このような比率にすることによって、電解液の粘度上昇を抑制し、電解質の解離度を高めることができるため、電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。また、電解質の溶解度をさらに高めることができる。よって、常温または低温での電気伝導性に優れた電解液とすることができるため、常温から低温での電池の負荷特性を改善することができる。

0124

(その他の溶媒)
非水溶媒としては、上記以外のその他の溶媒も挙げられる。
その他の溶媒としては、具体的には、ジメチルホルムアミドなどのアミド、メチル−N,N−ジメチルカーバメートなどの鎖状カーバメート、N−メチルピロリドンなどの環状アミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノンなどの環状ウレアほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリブチル、ほう酸トリオクチル、ほう酸トリメチルシリル等のホウ素化合物、及び下記の一般式で表されるポリエチレングリコール誘導体などを挙げることができる。
HO(CH2CH2O)aH
HO[CH2CH(CH3)O]bH
CH3O(CH2CH2O)cH
CH3O[CH2CH(CH3)O]dH
CH3O(CH2CH2O)eCH3
CH3O[CH2CH(CH3)O]fCH3
C9H19PhO(CH2CH2O)g[CH(CH3)O]hCH3
(Phはフェニル基
CH3O[CH2CH(CH3)O]iCO[OCH(CH3)CH2]jOCH3
前記式中、a〜fは、5〜250の整数、g〜jは2〜249の整数、5≦g+h≦250、5≦i+j≦250である。

0125

(電解質)
本開示の非水電解液は、種々公知の電解質を使用することができ、通常、非水電解液用電解質として使用されているものであれば、いずれをも使用することができる。

0126

電解質の具体例としては、(C2H5)4NPF6、(C2H5)4NBF4、(C2H5)4NClO4、(C2H5)4NAsF6、(C2H5)4N2SiF6、(C2H5)4NOSO2CkF(2k+1)(k=1〜8の整数)、(C2H5)4NPFn[CkF(2k+1)](6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)などのテトラアルキルアンモニウム塩、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、Li2SiF6、LiOSO2CkF(2k+1)(k=1〜8の整数)、LiPFn[CkF(2k+1)](6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)などのリチウム塩が挙げられる。また、次の一般式で表されるリチウム塩も使用することができる。

0127

LiC(SO2R7)(SO2R8)(SO2R9)、LiN(SO2OR10)(SO2OR11)、LiN(SO2R12)(SO2R13)(ここでR7〜R13は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である)。これらの電解質は単独で使用してもよく、また2種類以上を混合してもよい。
これらのうち、特にリチウム塩が望ましく、さらには、LiPF6、LiBF4、LiOSO2CkF(2k+1)(k=1〜8の整数)、LiClO4、LiAsF6、LiNSO2[CkF(2k+1)]2(k=1〜8の整数)、LiPFn[CkF(2k+1)](6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)が好ましい。

0128

電解質は、通常は、非水電解液中に0.1mol/L〜3mol/L、好ましくは0.5mol/L〜2mol/Lの濃度で含まれることが好ましい。

0129

本開示の非水電解液において、非水溶媒として、γ−ブチロラクトンなどの環状カルボン酸エステルを併用する場合には、特にLiPF6を含有することが望ましい。LiPF6は、解離度が高いため、電解液の伝導度を高めることができ、さらに負極上での電解液の還元分解反応を抑制する作用がある。LiPF6は単独で使用してもよいし、LiPF6とそれ以外の電解質を使用してもよい。それ以外の電解質としては、通常、非水電解液用電解質として使用されるものであれば、いずれも使用することができるが、前述のリチウム塩の具体例のうちLiPF6以外のリチウム塩が好ましい。
具体例としては、LiPF6とLiBF4、LiPF6とLiN[SO2CkF(2k+1)]2(k=1〜8の整数)、LiPF6とLiBF4とLiN[SO2CkF(2k+1)](k=1〜8の整数)などが例示される。

0130

リチウム塩中に占めるLiPF6の比率は、好ましくは1質量%〜100質量%、より好ましくは10質量%〜100質量%、さらに好ましくは50質量%〜100質量%である。このような電解質は、0.1mol/L〜3mol/L、好ましくは0.5mol/L〜2mol/Lの濃度で非水電解液中に含まれることが好ましい。

0131

本開示の非水電解液は、リチウム二次電池用の非水電解液として好適であるばかりでなく、一次電池用の非水電解液、電気化学キャパシタ用の非水電解液、電気二重層キャパシタアルミ電解コンデンサー用の電解液としても用いることができる。

0132

〔リチウム二次電池〕
本開示のリチウム二次電池は、正極と、負極と、本開示の非水電解液と、を含む。

0133

<負極>
負極は、負極活物質及び負極集電体を含んでもよい。
負極における負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属もしくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、及び、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれた少なくとも1種(単独で用いてもよいし、これらの2種以上を含む混合物を用いてもよい)を用いることができる。
リチウム(又はリチウムイオン)との合金化が可能な金属もしくは合金としては、シリコンシリコン合金、スズ、スズ合金などを挙げることができる。また、チタン酸リチウムでもよい。
これらの中でもリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な炭素材料が好ましい。このような炭素材料としては、カーボンブラック活性炭黒鉛材料人造黒鉛天然黒鉛)、非晶質炭素材料、等が挙げられる。上記炭素材料の形態は、繊維状、球状、ポテト状、フレーク状のいずれの形態であってもよい。

0134

上記非晶質炭素材料として具体的には、ハードカーボンコークス、1500℃以下に焼成したメソカーボンマイクロビーズMCMB)、メソフェーズピッチカーボンファイバー(MCF)などが例示される。
上記黒鉛材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛が挙げられる。人造黒鉛としては、黒鉛化MCMB、黒鉛化MCFなどが用いられる。また、黒鉛材料としては、ホウ素を含有するものなども用いることができる。また、黒鉛材料としては、金、白金、銀、銅、スズなどの金属で被覆したもの、非晶質炭素で被覆したもの、非晶質炭素と黒鉛を混合したものも使用することができる。

0135

これらの炭素材料は、1種類で使用してもよく、2種類以上混合して使用してもよい。
上記炭素材料としては、特にX線解析で測定した(002)面の面間隔d(002)が0.340nm以下の炭素材料が好ましい。また、炭素材料としては、真密度が1.70g/cm3以上である黒鉛又はそれに近い性質を有する高結晶性炭素材料も好ましい。以上のような炭素材料を使用すると、電池のエネルギー密度をより高くすることができる。

0136

負極における負極集電体の材質には特に制限はなく、公知のものを任意に用いることができる。
負極集電体の具体例としては、銅、ニッケルステンレス鋼ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられる。中でも、加工しやすさの点から特に銅が好ましい。

0137

<正極>
正極は、正極活物質及び正極集電体を含んでもよい。
正極における正極活物質としては、MoS2、TiS2、MnO2、V2O5などの遷移金属酸化物又は遷移金属硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiNiXCo(1−X)O2〔0<X<1〕、α−NaFeO2型結晶構造を有するLi1+αMe1−αO2(Meは、Mn、Ni及びCoを含む遷移金属元素、1.0≦(1+α)/(1−α)≦1.6)、LiNixCoyMnzO2〔x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1〕(例えば、LiNi0.33Co0.33Mn0.33O2、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2等)、LiFePO4、LiMnPO4などのリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物ポリアニリンポリチオフェンポリピロールポリアセチレンポリアセンジメルカプトチアジアゾールポリアニリン複合体などの導電性高分子材料等が挙げられる。これらの中でも、特にリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。負極がリチウム金属又はリチウム合金である場合は、正極として炭素材料を用いることもできる。また、正極として、リチウムと遷移金属との複合酸化物と、炭素材料と、の混合物を用いることもできる。
正極活物質は、1種類で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。正極活物質は導電性が不充分である場合には、導電性助剤とともに使用して正極を構成することができる。導電性助剤としては、カーボンブラック、アモルファスウィスカーグラファイトなどの炭素材料を例示することができる。

0138

正極における正極集電体の材質には特に制限はなく、公知のものを任意に用いることができる。
正極集電体の具体例としては、例えば、アルミニウムアルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタンタンタルなどの金属材料;カーボンクロスカーボンペーパーなどの炭素材料;等が挙げられる。

0139

<セパレータ>
本開示のリチウム二次電池は、負極と正極との間にセパレータを含むことが好ましい。
セパレータは、正極と負極とを電気的に絶縁し且つリチウムイオンを透過する膜であって、多孔性膜高分子電解質が例示される。
多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィンポリイミドポリフッ化ビニリデンポリエステル等が例示される。
特に、多孔性ポリオレフィンが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム多孔性ポリプロピレンフィルム、又は多孔性のポリエチレンフィルムポリプロピレンフィルムとの多層フィルムを例示することができる。多孔性ポリオレフィンフィルム上には、熱安定性に優れる他の樹脂コーティングされてもよい。
高分子電解質としては、リチウム塩を溶解した高分子や、電解液で膨潤させた高分子等が挙げられる。
本開示の非水電解液は、高分子を膨潤させて高分子電解質を得る目的で使用してもよい。

0140

<電池の構成>
本開示のリチウム二次電池は、種々公知の形状をとることができ、円筒型コイン型、角型、ラミネート型フィルム型その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は、形状によらず同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。

0141

本開示のリチウム二次電池の例として、ラミネート型電池が挙げられる。
図1は、本開示のリチウム二次電池の一例であるラミネート型電池の一例を示す概略斜視図であり、図2は、図1に示すラミネート型電池に収容される積層型電極体の厚さ方向の概略断面図である。
図1に示すラミネート型電池は、内部に非水電解液(図1中では不図示)及び積層型電極体(図1中では不図示)が収納され、且つ、周縁部が封止されることにより内部が密閉されたラミネート外装体1を備える。ラミネート外装体1としては、例えばアルミニウム製のラミネート外装体が用いられる。
ラミネート外装体1に収容される積層型電極体は、図2に示されるように、正極板5と負極板6とがセパレータ7を介して交互に積層されてなる積層体と、この積層体の周囲を囲むセパレータ8と、を備える。正極板5、負極板6、セパレータ7、及びセパレータ8には、本開示の非水電解液が含浸されている。
上記積層型電極体における複数の正極板5は、いずれも正極タブを介して正極端子2と電気的に接続されており(不図示)、この正極端子2の一部が上記ラミネート外装体1の周端部から外側に突出している(図1)。ラミネート外装体1の周端部において正極端子2が突出する部分は、絶縁シール4によってシールされている。
同様に、上記積層型電極体における複数の負極板6は、いずれも負極タブを介して負極端子3と電気的に接続されており(不図示)、この負極端子3の一部が上記ラミネート外装体1の周端部から外側に突出している(図1)。ラミネート外装体1の周端部において負極端子3が突出する部分は、絶縁シール4によってシールされている。
なお、上記一例に係るラミネート型電池では、正極板5の数が5枚、負極板6の数が6枚となっており、正極板5と負極板6とがセパレータ7を介し、両側の最外層がいずれも負極板6となる配置で積層されている。しかし、ラミネート型電池における、正極板の数、負極板の数、及び配置については、この一例には限定されず、種々の変更がなされてもよいことは言うまでもない。

0142

本開示のリチウム二次電池の別の一例として、コイン型電池も挙げられる。
図3は、本開示のリチウム二次電池の別の一例であるコイン型電池の一例を示す概略斜視図である。
図3に示すコイン型電池では、円盤状負極12、非水電解液を注入したセパレータ15、円盤状正極11、必要に応じて、ステンレス、又はアルミニウムなどのスペーサー板17、18が、この順序に積層された状態で、正極缶13(以下、「電池缶」ともいう)と封口板14(以下、「電池缶蓋」ともいう)との間に収納される。正極缶13と封口板14とはガスケット16を介してかしめ密封する。
この一例では、セパレータ15に注入される非水電解液として、本開示の非水電解液を用いる。

0143

なお、本開示のリチウム二次電池は、負極と、正極と、上記本開示の非水電解液と、を含むリチウム二次電池(充放電前のリチウム二次電池)を、充放電させて得られたリチウム二次電池であってもよい。
即ち、本開示のリチウム二次電池は、まず、負極と、正極と、上記本開示の非水電解液と、を含む充放電前のリチウム二次電池を作製し、次いで、この充放電前のリチウム二次電池を1回以上充放電させることによって作製されたリチウム二次電池(充放電されたリチウム二次電池)であってもよい。

0144

本開示のリチウム二次電池の用途は特に限定されず、種々公知の用途に用いることができる。例えば、ノート型パソコン、モバイルパソコン、携帯電話、ヘッドホンステレオビデオムービー液晶テレビハンディクリーナー電子手帳電卓ラジオバックアップ電源用途、モーター自動車、電気自動車、バイク電動バイク自転車電動自転車照明器具ゲーム機時計電動工具カメラ等、小型携帯機器大型機器を問わず広く利用可能なものである。

0145

以下、本開示の実施例を示すが、本開示は以下の実施例によって制限されるものではない。
なお、以下の実施例において、「添加量」は、最終的に得られる非水電解液の全量に対する含有量を表す。
また、「wt%」は、質量%を意味する。

0146

〔実施例1〕
以下の手順にて、図3に示す構成を有するコイン型のリチウム二次電池(以下、「コイン型電池」とも称する)を作製した。

0147

<負極の作製>
天然黒鉛系黒鉛(97質量部)、カルボキシメチルセルロース(1質量部)及びSBRラテックス(2質量部)を水溶媒で混錬してペースト状の負極合剤スラリーを調製した。
次に、この負極合剤スラリーを厚さ18μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し乾燥した後に、ロールプレス圧縮して負極集電体と負極活物質層とからなるシート状の負極を得た。このときの負極活物質層の塗布密度は10mg/cm2であり、充填密度は1.5g/mlであった。

0148

<正極の作製>
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(90質量部)、アセチレンブラック(5質量部)及びポリフッ化ビニリデン(5質量部)を、N−メチルピロリジノンを溶媒として混錬してペースト状の正極合剤スラリーを調製した。
次に、この正極合剤スラリーを、厚さ20μmの帯状アルミ箔の正極集電体に塗布し乾燥した後に、ロールプレスで圧縮して正極集電体と正極活物質とからなるシート状の正極を得た。このときの正極活物質層の塗布密度は30mg/cm2であり、充填密度は2.5g/mlであった。

0149

<非水電解液の調製>
非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とメチルエチルカーボネート(EMC)とをそれぞれ30:35:35(質量比)の割合で混合し、混合溶媒を得た。
得られた混合溶媒中に、電解質であるLiPF6を、最終的に調製される非水電解液中における電解質濃度が1モルリットルとなるように溶解させた。
得られた溶液に対して、添加剤として、式(1)で表される化合物の具体例である化合物(1−1)を、最終的に調製される非水電解液全質量に対する含有量が0.5質量%となるように添加し(即ち、添加量0.5質量%にて添加し)、非水電解液を得た。

0150

<コイン型電池の作製>
上述の負極を直径14mmで、上述の正極を直径13mmで、それぞれ円盤状に打ち抜き、コイン状の負極及びコイン状の正極をそれぞれ得た。また、厚さ20μmの微多孔性ポリエチレンフィルムを直径17mmの円盤状に打ち抜き、セパレータを得た。
得られたコイン状の負極、セパレータ、及びコイン状の正極を、この順序でステンレス製の電池缶(2032サイズ)内に積層し、次いで、この電池缶内に非水電解液20μlを注入し、セパレータと正極と負極とに含漬させた。
次に、正極上にアルミニウム製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)及びバネを乗せ、ポリプロピレン製のガスケットを介して、電池缶蓋をかしめることにより電池を密封した。
以上により、直径20mm、高さ3.2mmの図3で示す構成を有するコイン型電池(即ち、コイン型のリチウム二次電池)を得た。

0151

<評価>
得られたコイン型電池について、以下の評価を実施した。

0152

(保存前の電池抵抗(−10℃))
上記コイン型電池に対し、定電圧4.4Vで充放電を3回繰り返した後、定電圧4.4Vまで充電した。充電後のコイン型電池を恒温槽内で−10℃に保温し、−10℃において0.2mA定電流放電し、放電開始から10秒間における電位低下を測定することにより、コイン型電池の−10℃での直流抵抗[Ω]を測定した。得られた値を、保存前の電池抵抗(−10℃)とした。
後述の比較例1のコイン型電池についても同様に、保存前の電池抵抗(−10℃)を測定した。
表1に、実施例1の保存前の電池抵抗(−10℃)を、比較例1の保存前の電池抵抗(−10℃)を100とした場合の相対値として示す。

0153

(保存後の電池抵抗(−10℃))
上記コイン型電池に対し、定電圧4.4Vで充放電を3回繰り返した後、定電圧4.4Vまで充電した。充電後のコイン型電池を、恒温槽内で、85℃で6時間保存した。保存後のコイン型電池を恒温槽内で−10℃に保温し、−10℃において0.2mA定電流で放電し、放電開始から10秒間における電位低下を測定することにより、コイン型電池の−10℃での直流抵抗[Ω]を測定した。得られた値を、保存後の電池抵抗(−10℃)とした。
後述の比較例1のコイン型電池についても同様に、保存後の電池抵抗(−10℃)を測定した。
表1に、実施例1の保存後の電池抵抗(−10℃)を、比較例1の保存後の電池抵抗(−10℃)を100とした場合の相対値として示す。

0154

(比率〔保存後/保存前〕)
保存後の電池抵抗(−10℃)を保存前の電池抵抗(−10℃)で除すことにより、比率〔保存後/保存前〕を求めた。
後述の比較例1のコイン型電池についても同様に、比率〔保存後/保存前〕を算出した。
表1に、実施例1の比率〔保存後/保存前〕を、比較例1の比率〔保存後/保存前〕を100とした場合の相対値として示す。
比率〔保存後/保存前〕は、保存による電池抵抗の変化を示す。比率〔保存後/保存前〕が小さい程、保存による電池抵抗の上昇を抑制する効果に優れている。

0155

〔実施例2、3〕
式(1)で表される化合物の種類又は添加量を、表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。

0156

〔比較例1〕
非水電解液に式(1)で表される化合物を含有させなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。

0157

0158

表1に示すように、非水電解液に式(1)で表される化合物を含有させた実施例1〜3では、非水電解液に式(1)で表される化合物を含有させなかった比較例1と比較して、比率〔保存後/保存前〕(即ち、保存による電池抵抗の上昇)が抑制されていた。

0159

〔実施例101〕
(保存前の電池抵抗(−20℃))
実施例2の「コイン型電池の作製」で得られたコイン型電池に対し、定電圧4.25Vで充放電を3回繰り返した後、定電圧4.25Vまで充電した。充電後のコイン型電池を恒温槽内で−20℃に保温し、−20℃において0.2mA定電流で放電し、放電開始から10秒間における電位低下を測定することにより、コイン型電池の直流抵抗[Ω]を測定した。得られた値を、保存前の電池抵抗(−20℃)とした。
後述の比較例101のコイン型電池についても同様に、保存前の電池抵抗(−20℃)を測定した。
表2に、実施例101の保存前の電池抵抗(−20℃)を、比較例101の保存前の電池抵抗(−20℃)を100とした場合の相対値として示す。

0160

(保存後の電池抵抗(−20℃))
実施例2の「コイン型電池の作製」で得られたコイン型電池に対し、定電圧4.25Vで充放電を3回繰り返した後、定電圧4.25Vまで充電した。充電後のコイン型電池を、恒温槽内で、60℃で5日間保存した。保存後のコイン型電池を恒温槽内で−20℃に保温し、−20℃において0.2mA定電流で放電し、放電開始から10秒間における電位低下を測定することにより、コイン型電池の直流抵抗[Ω]を測定した。得られた値を、保存後の電池抵抗(−20℃)とした。
後述の比較例101のコイン型電池についても同様に、保存後の電池抵抗(−20℃)を測定した。
表2に、実施例101の保存後の電池抵抗(−20℃)を、比較例101の保存後の電池抵抗(−20℃)を100とした場合の相対値として示す。

0161

(比率〔保存後/保存前〕)
保存後の電池抵抗(−20℃)を保存前の電池抵抗(−20℃)で除すことにより、比率〔保存後/保存前〕(即ち、保存による電池抵抗の比率)を求めた。
後述の比較例101のコイン型電池についても同様に、比率〔保存後/保存前〕を算出した。
表2に、実施例101の比率〔保存後/保存前〕を、比較例101の比率〔保存後/保存前〕を100とした場合の相対値として示す。

0162

〔比較例101〕
非水電解液に式(1)で表される化合物を含有させなかったこと以外は実施例101と同様の操作を行った。
結果を表2に示す。

0163

〔実施例102〜108〕
非水電解液に、添加剤として、更に、表2に示す式(2)〜式(9)で表される化合物の具体例を、添加量0.5質量%にて含有させたこと以外は実施例101と同様の操作を行った。
結果を表2に示す。

0164

〔比較例102〜108〕
非水電解液に、式(1)で表される化合物を含有させなかったこと以外は実施例102〜108と同様の操作を行った。
結果を表2に示す。

0165

実施例

0166

表2中、非水電解液に式(1)で表される化合物を含有させた実施例101〜108と、非水電解液に式(1)で表される化合物を含有させなかった比較例101〜108と、をそれぞれ比較すると、実施例101〜108では、保存前の電池抵抗及び比率〔保存後/保存前〕の少なくとも一方が抑制されていることがわかる。
具体的には、実施例101は、比較例101と比較して、保存前の電池抵抗及び比率〔保存後/保存前〕が抑制されている。
実施例102は、比較例102と比較して、比率〔保存後/保存前〕が抑制されている。
実施例103は、比較例103と比較して、保存前の電池抵抗が抑制されている。
実施例104は、比較例104と比較して、比率〔保存後/保存前〕が抑制されている。
実施例105は、比較例105と比較して、比率〔保存後/保存前〕が抑制されている。
実施例106は、比較例106と比較して、比率〔保存後/保存前〕が抑制されている。
実施例107は、比較例107と比較して、保存前の電池抵抗が抑制されている。
実施例108は、比較例108と比較して、比率〔保存後/保存前〕が抑制されている。

0167

1ラミネート外装体
2正極端子
3負極端子
4絶縁シール
5正極板
6 負極板
7、8セパレータ
11 正極
12 負極
13 正極缶
14封口板
15 セパレータ
16ガスケット
17、18 スペーサー板

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