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技術 カード処理装置及びカード処理装置におけるクリーニング方法

出願人 NECプラットフォームズ株式会社
発明者 植田浩士
出願日 2017年12月8日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2017-235919
公開日 2019年6月24日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-102026
状態 特許登録済
技術分野 紙幣の取り扱い 磁気ヘッドの保護、清掃、試験、消磁 記録担体の移送 記録担体の読み取り 清浄化一般
主要キーワード 回動駆動源 イメージリード リードコア 対処策 清掃条件 自動クリーニング 無端ベルト間 擬似データ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

カードユニットが、異物付着による機能低下の有無を検出し、機能低下部位を自動的にクリーニングする、カード処理装置及びカード処理装置のクリーニング方法を提供する。

解決手段

カード処理装置100は、カード搬送路21に沿って、クリーニングカード41を格納し、かつ、クリーニングカードのカード搬送路への送り出し及びカード搬送路からの戻りを可能に構成したクリーニングカード格納部40と、カードユニット及びクリーニング制御する制御部と、を含む。制御部は、複数種類機能実行部を監視し、その監視結果に基づいて各機能実行部への異物付着の有無を判別し、有りと判別すると、カードユニット及びクリーニングカード格納部に対してクリーニング指示を出して、該カードをカード搬送路に送り出し、複数種類の機能実行部のうちの異物付着有りと判別された機能実行部を含む少なくとも1つの機能実行部のクリーニングを実行させる。

概要

背景

カード処理装置の一例としてATM(Automated Teller Machine )を挙げることができる。銀行等の金融機関に併設される一般的なATMは、磁気カードICカード、それらの両方の機能を持つキャッシュカードクレジットカード等(以下では、カードと総称する)を対象とするカードユニットを持つカード処理装置を備えている。この種のATMでは、カードユニットで不具合が発生した場合、ATM全体の運用が停止され、カードユニットの不具合を改修するまでの間、ATM全体の運用は休止となる。

これはコンビニエンスストアを主な設置場所とするATM(以下、コンビニATMと呼ぶ)においても同様である。しかも、コンビニATMは金融機関向けの一般的なATMとは異なり、不具合等が発生した際に対応する保守員常駐していない。そのため、一般的なATMとは異なり、コンビニATMでは保守員が要請を受けて保守拠点から駆け付けるまでに交通事情等にも影響され、不具合改修に要する時間が長くなるという傾向があった。

また、この種のカードユニットは、顧客が保有するカードをカード処理装置の外部から受け入れる必要がある。その際、この種のカードには油やほこり等の異物が付着していることがあり、この種の異物がカードを介してカードユニットにおいてカードと接触する部位に付着してしまうことも多々あった。

このような異物付着によってカードユニットの機能が低下し、カードユニットの運用において不具合が発生することがあり、ATM全体の運用が休止となってしまう場合があった。このATM休止中の時間における機会ロスはATM運用事業において大きな問題であった。

一般的なカードユニットでは、カードユニットが保有する以下の機能は、外部から挿入されるカードに付着している油やほこり等の異物が、それぞれの機能を実現するための構成要素に付着すると、機能低下を起こして、カードユニットによる処理ができなくなる。そのため、保守員による清掃/改修が行われるまでATM全体が休止となっていた。

カードユニットの各種機能と異物付着による不具合モードは以下の通りである。

(1)磁気ヘッド:図1に示すように、カード10の磁気記録領域磁気ストライプ)と接触する磁気ヘッド11の表面に異物が付着していると、磁気リード/ライト出力が低下することがある。磁気リード/ライト出力の能力/基準を超える低下はエラーであり、ATMは休止となる。

(2)イメージリーダ:図2、図3に示すように、イメージリーダ12は搬送中のカード13を撮像するためのものであり、カードと接する部位はガラス保護面で保護されている。イメージリーダ12のガラス保護面に異物が付着していると、撮像結果には異物付着箇所が搬送方向と平行なラインとなって現れる。その結果、撮像結果からカード番号等の正確な判定を行うことができないというような問題が生じる。

(3)ICリーダ:ICリーダは、ICカードのICチップと接続したICカード接点部と接続可能なICリーダ接点部を有する。ICリーダのICリーダ接点部に異物が付着していると、ICリーダによるリードで失敗するため、ATMは休止となる。

(4)搬送センサカード搬送路に、搬送方向に間隔をおいて複数の搬送センサを設置してカードの有無を検出し、カードの位置決め、停止を行うようにしている。搬送センサは、センサを保護しているガラス保護面がカードと接するようになっているので、ガラス保護面に異物が付着していると検出異常となり、カードの搬送位置決めが不能となることがある。その場合、カードユニットの全ての機能が正確に実行できなくなるため、ATMは休止となる。

(5)搬送ローラ:カード搬送路に設置された搬送ローラに異物が付着すると、カード搬送時に搬送ローラのスリップが発生することがある。搬送ローラのスリップが発生すると、カードを決められた位置に正確に停止させることが不可能となり、カード搬送エラーによりATMは休止となる。

カード処理装置においては、上記のような異物付着による不具合モードやその他の不具合への対処策として提案がなされており、その例を以下に説明する。

特許文献1は、磁気ヘッド自動清掃方式について開示している。この磁気ヘッド自動清掃方式では、制御部が磁気ヘッドによる読取り不良回数所定回数を超えたことを検知すると、クリーニングカード収容部に収容されているクリーニングカードをカード搬送路に搬送して磁気ヘッド部の直下に搬送した後、左右方向に数回搬送移動させて磁気ヘッドを清掃する。

特許文献2も、磁気ヘッドに対する清掃を自動的に行う磁気カードリーダについて開示している。この磁気カードリーダにおいては、カード搬送ベルトによるカード搬送路の延長線上にこれと連結するように、上下一対無端ベルトでクリーニングカードが保持されている。清掃条件になると、カード搬送ベルト駆動用モータと無端ベルト駆動用のモータを同時に起動して、クリーニングカードをカード搬送路へ送り、カード搬送ベルト駆動用のモータを正逆回転させ、クリーニングカードを、磁気ヘッドの面上を往復移動させて磁気ヘッドを清掃する。その後、カード搬送ベルト駆動用のモータ、無端ベルト駆動用のモータを最初と逆に回転させて、クリーニングカードを上下一対の無端ベルト間に戻す。

特許文献3は、取引に使用したカードを取り忘れた場合のカード返却のための機構を備えた自動取引装置について開示している。

概要

カードユニットが、異物付着による機能低下の有無を検出し、機能低下部位を自動的にクリーニングする、カード処理装置及びカード処理装置のクリーニング方法を提供する。カード処理装置100は、カード搬送路21に沿って、クリーニングカード41を格納し、かつ、クリーニングカードのカード搬送路への送り出し及びカード搬送路からの戻りを可能に構成したクリーニングカード格納部40と、カードユニット及びクリーニング制御する制御部と、を含む。制御部は、複数種類機能実行部を監視し、その監視結果に基づいて各機能実行部への異物付着の有無を判別し、有りと判別すると、カードユニット及びクリーニングカード格納部に対してクリーニング指示を出して、該カードをカード搬送路に送り出し、複数種類の機能実行部のうちの異物付着有りと判別された機能実行部を含む少なくとも1つの機能実行部のクリーニングを実行させる。

目的

本発明は、カード処理装置におけるカードユニットが保有する様々な機能のうちの複数の機能について、異物付着による機能低下の有無を検出し、カードユニットにおける機能低下部位を自動的にクリーニングして、機能停止となる前に低下した機能を復旧できるようにしたカード処理装置及びカード処理装置におけるクリーニング方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

装置の外部からカード搬送路に挿入されたカードに応じたサービスを提供するために、前記カード搬送路に沿って設置された複数種類機能実行部を有するカードユニットと、前記カード搬送路に接続可能な場所においてクリーニングカードを格納し、かつ前記クリーニングカードの前記カード搬送路への送り出し及び前記カード搬送路からの戻りを可能に構成したクリーニングカード格納部と、前記カードユニット及び前記クリーニングカード格納部を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記複数種類の機能実行部を監視し、それぞれの監視結果に基づいて各機能実行部への異物付着の有無を判別し、異物付着有りと判別すると、前記カードユニット及び前記クリーニングカード格納部に対してクリーニング指示を出して、前記クリーニングカードを前記カード搬送路に送り出し、前記複数種類の機能実行部のうちの異物付着有りと判別された機能実行部を含む少なくとも1つの機能実行部のクリーニングを実行させることを特徴とするカード処理装置

請求項2

請求項1に記載のカード処理装置において、前記複数種類の機能実行部はそれぞれ前記挿入されたカードに接触する部位を有して、前記制御部の制御下で、それぞれに定められた動作を実行するものであり、前記制御部は、前記複数種類の機能実行部からのそれぞれの出力信号に基づいて機能が設定条件を満たしているかどうかを判別し、前記設定条件を満たしていないと判別すると、前記クリーニング指示を出すことを特徴とするカード処理装置。

請求項3

請求項1又は2に記載のカード処理装置において、前記カードユニットにおけるカード挿入及び排出口とは反対側の端部の外側に、前記カード搬送路の取り忘れカード排出口から排出された、取り忘れカードを受け入れ収納するための取り忘れカード収納部を備え、前記クリーニングカード格納部は、そのクリーニングカード出入り口が、前記取り忘れカード排出口に接続可能な第1の位置と、前記取り忘れカード排出口から外れた第2の位置との間を変位可能に構成されて、前記取り忘れカード収納部の上方の空きスペースに設置されていることを特徴とするカード処理装置。

請求項4

請求項2に記載のカード処理装置において、前記複数種類の機能実行部として、磁気ヘッドによる磁気リーダイメージセンサによるイメージリーダICリーダ接点部を有するICリーダ、カードの搬送位置を検出するための複数の搬送センサ、前記カード搬送路の複数箇所に設置された搬送ローラによる搬送系を含み、前記制御部は、前記磁気リーダの磁気リード出力、前記イメージリーダのイメージリード出力、前記ICリーダのICリード出力、前記複数の搬送センサの検出信号、前記カード挿入/排出口に最も近い搬送センサを除く搬送センサのうちの隣り合う2つを1組とする少なくとも1組の搬送センサの検出信号をそれぞれ、前記出力信号として受けて前記判別を行うことを特徴とするカード処理装置。

請求項5

請求項4に記載のカード処理装置において、前記クリーニングカードによるクリーニングとして、前記磁気リーダについては前記磁気ヘッドのヘッド面、前記イメージリーダについては前記イメージセンサにおける前記カード搬送路に面したガラス保護面、前記搬送センサについては当該搬送センサにおける前記カード搬送路に面したガラス保護面、前記搬送系については前記搬送ローラの表面、をそれぞれクリーニングすることを特徴とするカード処理装置。

請求項6

請求項4又は5に記載のカード処理装置において、前記カード搬送路を間にして前記イメージセンサの前記ガラス保護面と対向する位置には表面が白色の反射板が設置され、前記制御部は、カード運用時以外の第1の設定タイミングで定期的に前記イメージセンサにより前記反射板のイメージデータを取得し、該イメージデータを前記出力信号として受けて前記判別を行うことを特徴とするカード処理装置。

請求項7

請求項4又は5に記載のカード処理装置において、前記ICリーダは、前記制御部で制御される付勢手段によって、前記ICリーダ接点部が前記カード搬送路から離れた待機位置から前記カード搬送路を越えて反対側の作動位置まで変位可能に構成され、前記カード搬送路を間にして前記ICリーダの前記ICリーダ接点部と対向する前記作動位置には前記ICリーダ接点部を介して前記ICリーダと通信可能な擬似ICが設置され、前記制御部は、カード運用時以外の第2の設定タイミングで定期的に前記ICリーダの前記ICリーダ接点部を前記作動位置まで変位させて前記ICリーダと前記擬似ICとの通信を行って前記擬似ICからのICリード出力を取得し、該ICリード出力を前記出力信号として受けて前記判別を行うことを特徴とするカード処理装置。

請求項8

請求項1〜7のいずれか1項に記載のカード処理装置において、前記制御部は、前記複数種類の機能実行部のうちの少なくとも1つに異物付着有りと判別すると、前記複数種類の機能実行部のすべてのクリーニングを実行させることを特徴とするカード処理装置。

請求項9

カード搬送路に沿って設置された複数種類の機能実行部を有するカードユニットの外側であって、前記カード搬送路に接続可能な場所に、クリーニングカードを格納しかつ前記クリーニングカードの前記カード搬送路への送り出し及び前記カード搬送路からの戻りを可能に構成したクリーニングカード格納部を配置し、前記複数種類の機能実行部を監視し、それぞれの監視結果に基づいて各機能実行部への異物付着の有無を判別し、異物付着有りと判別すると、前記カードユニット及び前記クリーニングカード格納部に対してクリーニング指示を出して、前記クリーニングカードを前記カード搬送路に送り出して前記複数種類の機能実行部の少なくとも1つのクリーニングを実行させることを特徴とするカード処理装置におけるクリーニング方法

技術分野

0001

本発明はカード処理装置及びカード処理装置におけるクリーニング方法に関する。

背景技術

0002

カード処理装置の一例としてATM(Automated Teller Machine )を挙げることができる。銀行等の金融機関に併設される一般的なATMは、磁気カードICカード、それらの両方の機能を持つキャッシュカードクレジットカード等(以下では、カードと総称する)を対象とするカードユニットを持つカード処理装置を備えている。この種のATMでは、カードユニットで不具合が発生した場合、ATM全体の運用が停止され、カードユニットの不具合を改修するまでの間、ATM全体の運用は休止となる。

0003

これはコンビニエンスストアを主な設置場所とするATM(以下、コンビニATMと呼ぶ)においても同様である。しかも、コンビニATMは金融機関向けの一般的なATMとは異なり、不具合等が発生した際に対応する保守員常駐していない。そのため、一般的なATMとは異なり、コンビニATMでは保守員が要請を受けて保守拠点から駆け付けるまでに交通事情等にも影響され、不具合改修に要する時間が長くなるという傾向があった。

0004

また、この種のカードユニットは、顧客が保有するカードをカード処理装置の外部から受け入れる必要がある。その際、この種のカードには油やほこり等の異物が付着していることがあり、この種の異物がカードを介してカードユニットにおいてカードと接触する部位に付着してしまうことも多々あった。

0005

このような異物付着によってカードユニットの機能が低下し、カードユニットの運用において不具合が発生することがあり、ATM全体の運用が休止となってしまう場合があった。このATM休止中の時間における機会ロスはATM運用事業において大きな問題であった。

0006

一般的なカードユニットでは、カードユニットが保有する以下の機能は、外部から挿入されるカードに付着している油やほこり等の異物が、それぞれの機能を実現するための構成要素に付着すると、機能低下を起こして、カードユニットによる処理ができなくなる。そのため、保守員による清掃/改修が行われるまでATM全体が休止となっていた。

0007

カードユニットの各種機能と異物付着による不具合モードは以下の通りである。

0008

(1)磁気ヘッド図1に示すように、カード10の磁気記録領域磁気ストライプ)と接触する磁気ヘッド11の表面に異物が付着していると、磁気リード/ライト出力が低下することがある。磁気リード/ライト出力の能力/基準を超える低下はエラーであり、ATMは休止となる。

0009

(2)イメージリーダ図2図3に示すように、イメージリーダ12は搬送中のカード13を撮像するためのものであり、カードと接する部位はガラス保護面で保護されている。イメージリーダ12のガラス保護面に異物が付着していると、撮像結果には異物付着箇所が搬送方向と平行なラインとなって現れる。その結果、撮像結果からカード番号等の正確な判定を行うことができないというような問題が生じる。

0010

(3)ICリーダ:ICリーダは、ICカードのICチップと接続したICカード接点部と接続可能なICリーダ接点部を有する。ICリーダのICリーダ接点部に異物が付着していると、ICリーダによるリードで失敗するため、ATMは休止となる。

0011

(4)搬送センサカード搬送路に、搬送方向に間隔をおいて複数の搬送センサを設置してカードの有無を検出し、カードの位置決め、停止を行うようにしている。搬送センサは、センサを保護しているガラス保護面がカードと接するようになっているので、ガラス保護面に異物が付着していると検出異常となり、カードの搬送位置決めが不能となることがある。その場合、カードユニットの全ての機能が正確に実行できなくなるため、ATMは休止となる。

0012

(5)搬送ローラ:カード搬送路に設置された搬送ローラに異物が付着すると、カード搬送時に搬送ローラのスリップが発生することがある。搬送ローラのスリップが発生すると、カードを決められた位置に正確に停止させることが不可能となり、カード搬送エラーによりATMは休止となる。

0013

カード処理装置においては、上記のような異物付着による不具合モードやその他の不具合への対処策として提案がなされており、その例を以下に説明する。

0014

特許文献1は、磁気ヘッド自動清掃方式について開示している。この磁気ヘッド自動清掃方式では、制御部が磁気ヘッドによる読取り不良回数所定回数を超えたことを検知すると、クリーニングカード収容部に収容されているクリーニングカードをカード搬送路に搬送して磁気ヘッド部の直下に搬送した後、左右方向に数回搬送移動させて磁気ヘッドを清掃する。

0015

特許文献2も、磁気ヘッドに対する清掃を自動的に行う磁気カードリーダについて開示している。この磁気カードリーダにおいては、カード搬送ベルトによるカード搬送路の延長線上にこれと連結するように、上下一対無端ベルトでクリーニングカードが保持されている。清掃条件になると、カード搬送ベルト駆動用モータと無端ベルト駆動用のモータを同時に起動して、クリーニングカードをカード搬送路へ送り、カード搬送ベルト駆動用のモータを正逆回転させ、クリーニングカードを、磁気ヘッドの面上を往復移動させて磁気ヘッドを清掃する。その後、カード搬送ベルト駆動用のモータ、無端ベルト駆動用のモータを最初と逆に回転させて、クリーニングカードを上下一対の無端ベルト間に戻す。

0016

特許文献3は、取引に使用したカードを取り忘れた場合のカード返却のための機構を備えた自動取引装置について開示している。

先行技術

0017

特開平4−132006号公報
特開平5−197867号公報
特開平8−335289号公報

発明が解決しようとする課題

0018

上述したように、一般的なカード処理装置においても、異物付着による不具合モードだけでも複数種類存在するにもかかわらず、特許文献1、2で明らかなように、異物付着への対策は磁気ヘッドのクリーニングのみ提案されているのが現状である。一方、特許文献3では、異物付着への対策については考慮されていない。

0019

上記のような現状に鑑み、本発明は、カード処理装置におけるカードユニットが保有する様々な機能のうちの複数の機能について、異物付着による機能低下の有無を検出し、カードユニットにおける機能低下部位を自動的にクリーニングして、機能停止となる前に低下した機能を復旧できるようにしたカード処理装置及びカード処理装置におけるクリーニング方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0020

本発明の第1の態様によれば、装置の外部からカード搬送路に挿入されたカードに応じたサービスを提供するために、前記カード搬送路に沿って設置された複数種類の機能実行部を有するカードユニットと、前記カード搬送路に接続可能な場所においてクリーニングカードを格納し、かつ前記クリーニングカードの前記カード搬送路への送り出し及び前記カード搬送路からの戻りを可能に構成したクリーニングカード格納部と、前記カードユニット及び前記クリーニングカード格納部を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記複数種類の機能実行部を監視し、それぞれの監視結果に基づいて各機能実行部への異物付着の有無を判別し、異物付着有りと判別すると、前記カードユニット及び前記クリーニングカード格納部に対してクリーニング指示を出して、前記クリーニングカードを前記カード搬送路に送り出し、前記複数種類の機能実行部のうちの異物付着有りと判別された機能実行部を含む少なくとも1つの機能実行部のクリーニングを実行させることを特徴とするカード処理装置が提供される。

0021

本発明の第2の態様によれば、カード搬送路に沿って設置された複数種類の機能実行部を有するカードユニットの外側であって、前記カード搬送路に接続可能な場所に、クリーニングカードを格納しかつ前記クリーニングカードの前記カード搬送路への送り出し及び前記カード搬送路からの戻りを可能に構成したクリーニングカード格納部を配置し、前記複数種類の機能実行部を監視し、それぞれの監視結果に基づいて各機能実行部への異物付着の有無を判別し、異物付着有りと判別すると、前記カードユニット及び前記クリーニングカード格納部に対してクリーニング指示を出して、前記クリーニングカードを前記カード搬送路に送り出し、前記複数種類の機能実行部のうちの異物付着有りと判別された機能実行部を含む少なくとも1つの機能実行部のクリーニングを実行させることを特徴とするカード処理装置におけるクリーニング方法が提供される。

発明の効果

0022

本発明によれば、カード処理装置におけるカードユニットの異物付着による機能低下部位を検出し、自動的にクリーニングを行うことにより、機能を復旧させることができるので、カードユニット休止を極力減らし、カードユニット休止による機会ロスを最小化することができる。

図面の簡単な説明

0023

一般的なカード処理装置におけるカードユニットの磁気ヘッドに付着した異物に起因する問題点について説明するための図である。
一般的なカード処理装置におけるカードユニットのイメージリーダに付着した異物に起因する問題点について説明するための図である。
図2に示されるカードを図2とは別の角度から見て図2の問題点を説明するための図である。
本発明によるカード処理装置の好ましい実施形態の全体側面断面図である。
図4に示されたカード処理装置のカードユニットにおける磁気リード出力について説明するために出力波形の例を示した図である。
図4に示されたカード処理装置のカードユニットにおけるイメージリーダについて説明するための図である。
図6に示されたイメージリーダの問題点について説明するための図である。
図4に示されたカード処理装置のカードユニットにおけるICリーダについて説明するための図である。
図4に示されたカード処理装置のカードユニットにおけるカードの搬送系について説明するための図である。
図4に示されたカード処理装置における磁気ヘッドのクリーニング動作を説明するための側面断面図である。
図4に示されたカード処理装置において図10に続く磁気ヘッドのクリーニング動作を説明するための側面断面図である。
図4に示されたカード処理装置において図11に続く磁気ヘッドのクリーニング動作を説明するための側面断面図である。

実施例

0024

図4を参照して、本発明を一般的なATMに好適なカード処理装置に適用した好ましい実施形態について説明する。以下では、カード処理装置の構成要素のうち、本発明を実施するために欠くことのできない構成要素について説明することとし、その他の構成要素については、既知のカード処理装置と同じであるので、図示、説明は省略する。

0025

図4において、カード処理装置100は、カードユニット20と、カードユニット20の外側に設置された取り忘れカード収納部30と、その上方の空きスペースに設置されたクリーニングカード格納部40と、少なくともカードユニット20及びクリーニングカード格納部40を制御する機能を持つ制御部50と、を含む。なお、本発明において使用するクリーニングカードは、これまで使用されている、いわゆる普及品のクリーニングカードと同じで良いので、図示及び詳しい説明は省略する。60は、カード処理装置の対象となるカードを示す。

0026

カードユニット20は、キャッシュカードやクレジットカード等のカードの出し入れを行うためのカード挿入及び排出口20−1と、これとは反対側の取り忘れカード排出口20−2とを結ぶカード搬送路21を有する。前述したように、以降の説明では磁気カードやICカード、それらの両方の機能を持つカードも含めてカードと呼ぶこととし、本実施形態では磁気カードとICカードの両方の機能を持つカード、すなわち磁気記録領域(磁気ストライブ)とICカード接点部を持つICチップを搭載したカードを対象とするものとする。

0027

カード搬送路21には、カード挿入及び排出口20−1から挿入されたカードの持つ情報に応じたサービスを提供するために、搬送方向に沿って複数種類の機能実行部が設置されている。本実施形態では、複数種類の機能実行部として、(1)磁気ヘッドによる磁気リーダ22と、(2)イメージセンサによるイメージリーダ23と、(3)ICリーダ接点部を持つICリーダ24と、(4)カードを所定の位置で停止させるためのカード位置決め制御用の第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4と、(5)カード搬送のために、上下で対を為す第1〜第3の搬送ローラ26−1〜26−3を含む搬送系と、を備える。

0028

搬送系は、カード搬送路21に沿ってカードの長辺方向のサイズよりも短い間隔で設置した第1〜第3の搬送ローラ26−1〜26−3を有するだけでなく、カード挿入及び排出口20−1に近い第1の搬送センサ25−1を除く第2〜第4の搬送センサ25−2〜25−4を、磁気ヘッドのクリーニング判定用カード通過センサとしても兼用するようにしている。そこで、以降の説明、特に磁気ヘッドのクリーニングの説明においては、第2〜第4の搬送センサ25−2〜25−4を第1〜第3のカード通過センサと呼ぶことがある。各搬送ローラは、カードを上下一対のローラで挟み込んで搬送する。搬送ローラを正転、あるいは逆転させることでカードを図4の左右いずれの方向にも搬送可能である。搬送ローラは、スリップが無ければ第2の搬送センサ25−2と第3の搬送センサ25−3との間、及び第3の搬送センサ25−3と第4の搬送センサ25−4との間についてはカードを一定速度で搬送することができる。第2の搬送センサ25−2と第3の搬送センサ25−3との間のセンサ間距離と、第3の搬送センサ25−3と第4の搬送センサ25−3との間のセンサ間距離は既知である。カード搬送路21には、必要に応じ、カードの両側の長辺の縁部を受け入れて搬送をガイドする断面コ字形状のガイド部を設けても良い。

0029

ICリーダ24はカードのICカード接点部と接続可能なICリーダ接点部を有し、第1の搬送ローラ26−1と第2の搬送ローラ26−2との間のカード搬送路21に設置している。

0030

磁気リーダ22とイメージリーダ23は、第2の搬送ローラ26−2と第3の搬送ローラ26−3との間のカード搬送路21に設置している。

0031

なお、磁気リーダ22の磁気ヘッドは、バネのような付勢手段により、カードの搬送に支障をきたさない程度の付勢力でカード搬送路21側に向けて付勢されている。上記のような搬送センサ、搬送ローラの設置個数配置形態、及び複数種類の機能実行部、各構成要素の配置形態は一例にすぎない。本発明は図4に示されるような搬送センサ、搬送ローラの設置個数や配置形態、及び機能実行部の種類や配置形態に限定されるものではない。

0032

本実施形態によるカード処理装置100は、金融機関向けの一般的なATMで使用されているカードユニットと同様、カードユニット20の後方、つまりカード挿入及び排出口20−1と反対側のカードユニット20の外側に、取り忘れカード排出口20−2からの取り忘れカードを上下一対の駆動ローラ27を経由して受け取り収納する取り忘れカード収納部30を設置している。取り忘れカード収納部というのは、カード挿入及び排出口20−1からの取り出しを忘れたカードを取り忘れカードとして収納するためのものであり、周知であるので、詳しい説明は省略する。取り忘れカード収納部30上方の空きスペースにクリーニングカード格納部40を設置し、クリーニングカード格納部40内にクリーニングカード41を格納しておく。クリーニングカード格納部40は、制御部50からのクリーニング指示を受け取ると、クリーニングカード41を排出し、駆動ローラ27経由でカードユニット20の取り忘れカード排出口20−2からカード搬送路21へ送り出して複数種類の機能実行部の1つ以上の自動クリーニングを行う。

0033

一方、コンビニATMは、金融機関向けの一般的なATMに比べてコンパクトサイズであるが、上述したカードユニット20と同様の構成を有し、取り忘れカード収納部もコンビニATMの必須機能である。そこで、コンビニATMにおいても、上記と同様、取り忘れカード収納部上方の空きスペースを利用してクリーニングカード格納部を設置することにより、本発明による複数種類の機能実行部の自動クリーニングを実現することができる。

0034

本実施形態におけるクリーニングカード格納部40は、常時、クリーニングカード41を格納している。クリーニング格納部40はまた、その前端カード出入り口42からクリーニングカード41の出し入れを行うための上下一対のクリーニングカード駆動ローラ(図示省略)を備える。クリーニングカード格納部40は更に、その後端側に設けられた回動軸43を中心に、回動駆動源(図示省略)により、カード出入り口42を、駆動ローラ27経由で取り忘れカード排出口20−2に接続可能な、一点鎖線で示す第1の位置P1と、取り忘れカード排出口20−2から外れた第2の位置P2との間で変位可能に構成している。なお、駆動ローラ27は、取り忘れカード排出口20−2からの取り忘れカードの排出、クリーニングカード格納部40とカードユニット20との間のクリーニングカード41の出し入れに支障が無ければ省略しても良い。

0035

次に、本発明のカード処理装置によって自動クリーニングを実現するに当たり、カードユニットに搭載される複数種類の機能実行部のそれぞれの機能と、必要となる異物付着検出の仕組みについて説明する。

0036

(a)磁気リーダ22:磁気リーダ22は、カード搬送路21を搬送中のカードの磁気記録領域に対して磁気ヘッドによるリード/ライトを行う。図5は磁気リード出力波形の一例を示す。ここでの磁気リード出力波形は、交流信号波形のように、正のピーク値と負のピーク値を交互に繰り返す波形である。図5を参照して、磁気ヘッドにおけるカード表面(磁気記録領域)との接触面(ヘッド面)に異物が付着していると、一般的に、磁気リード出力は正、負共に低下する(図5の中央)。そこで、本発明のカード処理装置による自動クリーニングでは、取引毎、つまりカードがカード挿入及び排出口20−1に挿入される毎に、制御部50において磁気リード出力(磁気ヘッドの出力信号)のピークレベルを正、負の少なくとも一方について計測する。制御部50は、計測された磁気リード出力のピークレベルが連続して予め設定したスライスレベル(しきい値)を下回った場合、磁気ヘッドのヘッド面(リードコア)に異物が付着した可能性が高いと判定し、クリーニングカードによるヘッド面の自動クリーニングを行うクリーニング指示をカードユニット20、クリーニング格納部40に出力する。制御部50において予め設定されるスライスレベルは、磁気リードエラーとなる磁気リード出力(図5の右側に実線で示すエラーレベル)よりも高く、正常時の磁気リード出力(図5の左側)よりも低いレベル(図5点線で示す、エラーレベル+α)として設定される。

0037

(b)イメージリーダ23:イメージリーダ23は、搬送中のカードの表面画像文字数字、例えばマークやカード番号等、を撮像する。撮像データはカードの識別等に利用される。図6はイメージリーダ23の正面図である。前述したように、イメージリーダ23は、カードと接する面がガラス保護面となっている。

0038

本実施形態においては、イメージリーダ23の直下に、カード搬送路21を間にしてイメージリーダ23と対向するようにイメージリーダ反射板23−1を配置している。制御部50は、カード運用のない待機状態の時に、第1の設定タイミングで定期的にイメージリーダ23によるイメージリーダ反射板23−1の撮像を実行させる。イメージリーダ反射板23−1の表面は白色に近い同一色であり、白色が望ましい。それゆえ、カード運用を行なっていない時に、イメージリーダ23でイメージリーダ反射板23−1を撮像すると、異物等がイメージリーダ23のガラス保護面に付着していなければ、撮像領域全体が白の撮像結果(イメージデータ)が得られる。しかし、異物等がイメージリーダ23のガラス保護面に付着していると、図7に示すように、撮像結果には異物付着部が白以外の点となって現れる。制御部50はイメージリーダ23からの出力信号であるイメージリード出力(イメージデータ)に対する判別を行う。制御部50は、イメージデータに白以外の点が複数存在する、あるいは白以外の領域が所定の占有面積を越えていると、イメージリーダ23のガラス保護面に異物が付着している可能性が高いと判定し、クリーニングカードによるガラス保護面のクリーニング指示を出力する。

0039

(c)ICリーダ24:ICリーダ24は、カードのICカード接点部からICリーダ接点部を通して通信、つまり情報のリード/ライトを行う。正面図である図8を参照して、ICリーダ24(ICリーダ接点部)は可動であり、待機時には第1の付勢手段によって、ICリーダ接点部がカード搬送路21から離れた待機位置(「ICリーダ格納時」として破線で示す位置)にあるように構成されている。ICリーダ24はまた、制御部50によりオンオフ制御される第2の付勢手段によって、ICリーダ接点部がカード搬送路21をわずかにオーバーストロークして待機位置と反対側の作動位置まで変位可能に構成されている。このような構成により、制御部50は、カード挿入及び排出口20−1から挿入されたカードがカード搬送路21上を搬送されて所定位置に到達すると、第2の付勢手段をオンにし、ICリーダ接点部がカード上のICカード接点部に接触するように制御動作を実行する。ICリーダ接点部とICカード接点部を通して、カードに対するリード/ライトが終了したら、制御部50は第2の付勢手段をオフとし、ICリーダ接点部を待機位置に戻す。第2の付勢手段の付勢力は第1の付勢手段の付勢力よりも大きいが、カードの搬送を妨げることのない程度の値に設定されている。

0040

ところで、ICリーダ24のICリーダ接点部に異物が付着していると、カードのICカード接点部との電気的導通が悪くなり、読み取りエラーの原因となる。そこで、本実施形態では、カードのICチップよりも通信抵抗のやや大きい疑似IC24−1を、ICリーダ24の直下(上記作動位置)に、カード搬送路21を間にしてICリーダ24のICリーダ接点部と対向するように配置している。制御部50は、カード運用がされていない待機時に、第2の設定タイミングで定期的に第2の付勢手段をオンにしてICリーダ接点部を擬似IC24−1に接触させる。続いて、制御部50はICリーダ24と擬似IC24−1との間でIC通信(擬似IC24−1からの擬似データ読み取り)を行い、通信品質の確認を行う。このIC通信品質確認ICリードを失敗した場合、制御部50は、ICリーダ24のICリーダ接点部に異物が付着していると判断し、クリーニングカードによるICリーダ24(ICリーダ接点部)のクリーニング指示を出力する。ICリードの失敗というのは、例えば擬似IC24−1からの擬似データ読み取りレベルが予め設定したしきい値に到達しない場合である。

0041

(d)搬送センサ:制御部50は、第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4からの出力信号に基づいて所定位置、つまり搬送センサの設置位置でのカードの有無を判別すると共にカードの位置決めを行う。搬送センサの一例は、フォトセンサのような光学検知手段であるが、カード搬送路21を移動するカードの表面と接する部位には、前述したイメージセンサと同様、ガラス保護面が設けられている。制御部50は、カード運用がされていない待機中に、定期的に、第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4の出力レベル受光レベル)を計測することができる。制御部50は、計測の結果、いずれかの搬送センサ、例えば第1の搬送センサ25−1の出力レベル(受光レベル)がカードの有無を識別する判定スライス(しきい値)に近づいたことを確認したら、該当する第1の搬送センサ25−1のセンサ面(ガラス保護面)に異物が付着したと判断し、クリーニングカードによる搬送センサ(ガラス保護面)のクリーニング指示を出力する。この場合のクリーニングは、出力レベルの低下を示した搬送センサ25−1のガラス保護面のみで良いが、残りの搬送センサのガラス保護面にも異物付着有りと判定されない程度の異物付着がある可能性を考慮して、すべての搬送センサを一括してクリーニングするのが望ましい。

0042

(e)搬送系:搬送系は、第1〜第3の搬送ローラ26−1〜26−3と、前述したように、カード搬送路21に沿って所定のセンサ間距離をおいて配置した第2の搬送センサ(第1のカード通過センサ)25−2、第3の搬送センサ(第2のカード通過センサ)25−3及び第4の搬送センサ(第3のカード通過センサ)25−4を含み、カード搬送路21におけるカード搬送及びカードの位置決め制御に寄与する。第1〜第3の搬送ローラ26−1〜26−3は、制御部50の制御下で、同期した正転、逆転は勿論のこと、独立して正転、逆転させることも可能である。これにより、制御部50は、第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4からの検出信号を用いて第1〜第3の搬送ローラ26−1〜26−3を個別に駆動制御してカード搬送路21上でのカードの位置決めを行うことができる。正面図である図9を参照して、制御部50は、カード運用時に、カードを第2の搬送センサ(第1のカード通過センサ)25−2と第3の搬送センサ(第2のカード通過センサ)25−3のセンサ間距離を一定速度で通過させ、その通過時間を計測する。一定速度で通過させた場合の通過時間は既知の基準値である。制御部50は、通過時間に基準値よりも遅れが発生した場合は、第2の搬送センサ(第1のカード通過センサ)25−2直前の第1の搬送ローラ26−1が異物付着によりスリップしたと判断し、第1の搬送ローラ26−1に対するクリーニングカードによるクリーニング指示を出力する。なお、第3の搬送センサ(第2のカード通過センサ)25−3と第4の搬送センサ(第3のカード通過センサ)25−4との間についても、制御部50において上記と同様の動作を実行することにより、第2の搬送ローラ26−2に対する異物付着の有無の判別を行い、第2の搬送ローラ26−2に対するクリーニング指示を出力することができる。しかし、搬送センサに対するクリーニングと同様、ある1つの搬送ローラについて異物付着有りと判別された場合、その搬送ローラ以外の搬送ローラにも異物付着有りと判定されない程度の異物付着がある可能性を考慮して、ある1つの搬送ローラにおいて異物付着有りと判定されたら、すべての搬送ローラを一括してクリーニングするのが望ましい。一番目の搬送センサ25−1を、上記の判別動作に使用しないのは、カード挿入及び排出口20−1に近い場所では、顧客が手指でカードを押したり、引いたりしてカードの移動速度に影響を及ぼすことがあるからである。

0043

[実施形態の動作説明]
本発明の実施形態の動作について説明する。

0044

(磁気リーダ22)
本発明の実施形態による磁気ヘッドの自動クリーニングでは、制御部50が取引毎に磁気ヘッドからの磁気リード出力を、正のピークレベル、負のピークレベルの少なくとも一方について計測する。制御部50は、計測した磁気リード出力が予め設定したスライスレベルを下回ると、磁気ヘッドのリードコアに異物が付着した可能性が高いと判定し、クリーニングカード格納部40、カードユニット20に磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドを送ることで、磁気ヘッドのクリーニングを行う。

0045

クリーニングカード格納部40について言えば、制御部50は、クリーニング動作開始時の磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドとして、クリーニング格納部40の回動駆動源に対してクリーニングカード格納部40を第2の位置P2から第1の位置P1に回動させるコマンド、クリーニングカード格納部40のクリーニングカード駆動ローラと駆動ローラ27を駆動してクリーニングカード41をクリーニングカード格納部40からカードユニット20内に導入させるコマンドを発行する。制御部50は、クリーニング終了時の磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドとして、駆動ローラ27とクリーニングカード格納部40のクリーニングカード駆動ローラを逆転させて取り忘れカード排出口20−2から排出されてくるクリーニングカード41をクリーニングカード格納部40に格納するコマンド、クリーニング格納部40の回動駆動源に対してクリーニングカード格納部40を第1の位置P1から第2の位置P2に戻すコマンドを発行する。なお、クリーニングカード41がクリーニングカード格納部40内に戻ったことを検出したうえで、クリーニングカード格納部40を第1の位置P1から第2の位置P2に戻すようにすることが望ましい。

0046

一方、カードユニット20について言えば、制御部50は、クリーニング動作開始時の磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドとして、クリーニング動作開始後、取り忘れカード排出口20−2から導入されてきたクリーニングカード41をカード搬送路21上で往復移動させてクリーニングカード41が磁気リーダ22の磁気ヘッドを所定の複数回通過するように、少なくとも第3の搬送ローラ26−3、第2の搬送ローラ26−2を駆動するコマンドを発行する。制御部50はまた、クリーニング終了時の磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドとして、所定回数の往復動作を終了したらクリーニングカード41を取り忘れカード排出口20−2から排出するように第3の搬送ローラ26−3、第2の搬送ローラ26−2を駆動するコマンドを発行する。

0047

図10図12を参照して、磁気ヘッドのクリーニング動作について説明する。

0048

図10の状態において、制御部50から磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドが発行されると、クリーニングカード格納部40は回転軸43を中心に第2の位置P2から第1の位置P1まで回動する(図11)。続いて、クリーニングカード格納部40は、クリーニングカード41をカードユニット20内に向けてスライドさせてカード搬送路21上に導入する。カード搬送路21上では、少なくとも第3の搬送ローラ26−3と第2の搬送ローラ26−2の回転によりクリーニングカード41は磁気リーダ22の磁気ヘッド部まで搬送される。続いて、第3の搬送ローラ26−3、第2の搬送ローラ26−2の正転、逆転を同期状態にて所定回数繰り返すことにより、磁気ヘッド面に対してクリーニングカード41を往復させ、磁気ヘッド表面に付着した異物を除去する(図12)。クリーニングカード41の往復回数の設定についてはクリーニングカード41の使用回数や磁気リード出力の低下度合いに応じて任意に設定可能である。磁気ヘッドのクリーニング終了後は上記順番と逆の動作でクリーニングカード41はクリーニングカード格納部40へ戻り、クリーニングカード格納部40は第2の位置P2に戻る。

0049

なお、クリーニングカード41の往復動作の間、制御部50は第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4の検出信号を用いてクリーニングカード41の所定位置への位置決め、停止制御を行う。これは以降で説明する、イメージリーダ23、ICリーダ24、搬送センサ、搬送ローラのクリーニング動作においても同様である。

0050

(イメージリーダ23)
本発明の実施形態によるイメージリーダ23の自動クリーニングでは、制御部50は、カード運用のない待機状態の時に、第1の設定タイミングで定期的にイメージリーダ23によるイメージリーダ反射板23−1の撮像を行い、撮像結果(イメージデータ)について判別動作を実行する。制御部50は、イメージデータに白以外の点が複数存在する、あるいは白以外の領域が所定の占有面積を越えていると判別すると、イメージリーダ23のガラス保護面に異物が付着した可能性が高いと判定し、クリーニングカード格納部40、カードユニット20にイメージリーダ23のクリーニング指示コマンドを送ることで、イメージリーダ23(ガラス保護面)のクリーニングを行う。

0051

イメージリーダ23のクリーニング動作開始時、クリーニング動作終了時のクリーニングカード格納部40へのクリーニング指示コマンドは、前述した磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドと同じである。

0052

一方、カードユニット20に対しては、制御部50は、クリーニング動作開始時のイメージリーダ23のクリーニング指示コマンドとして、クリーニング動作開始後、取り忘れカード排出口20−2から導入されてきたクリーニングカードを、カード搬送路21のイメージリーダ23直下で所定の複数回往復するように、少なくとも第3の搬送ローラ26−3、第2の搬送ローラ26−2を駆動するコマンドを発行する。制御部50はまた、クリーニング終了時のイメージリーダ23のクリーニング指示コマンドとして、所定回数の往復動作を終了したらクリーニングカード41を取り忘れカード排出口20−2から排出するように第3の搬送ローラ26−3、第2の搬送ローラ26−2を駆動するコマンドを発行する。

0053

以上のようなクリーニング指示コマンドによるイメージリーダ23(ガラス保護面)のクリーニングは、上述した磁気ヘッドのクリーニングとほぼ同じである。

0054

(ICリーダ24)
本発明の実施形態によるICリーダ接点部の自動クリーニングでは、制御部50は、カード運用のない待機状態の時に、定期的に第2の付勢手段をオンにしてICリーダ24と擬似IC24−1との間でIC通信を行う。制御部50は、IC通信に失敗すると、ICリーダ24のICリーダ接点部に異物が付着した可能性が高いと判定し、クリーニングカード格納部40、カードユニット20にICリーダ24のクリーニング指示コマンドを送ることで、ICリーダ24(IC接点部)のクリーニングを行う。制御部50は、上記IC通信終了後、第2の付勢手段をオフとする。

0055

ICリーダ24のクリーニング動作開始時、クリーニング動作終了時のクリーニングカード格納部40へのクリーニング指示コマンドは、前述した磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドと同じである。

0056

一方、カードユニット20に対しては、制御部50は、クリーニング動作開始時のICリーダ24のクリーニング指示コマンドとして、クリーニング動作開始後、第2の付勢手段をオンにしたうえで、取り忘れカード排出口20−2から導入されてきたクリーニングカードを、カード搬送路21のICリーダ24のICリーダ接点部まで搬送して所定の複数回往復するように、第1の搬送ローラ26−1〜第3の搬送ローラ26−3を駆動するコマンドを発行する。制御部50はまた、クリーニング終了時のICリーダ24のクリーニング指示コマンドとして、所定回数の往復動作を終了したら第2の付勢手段をオフにしたうえで、クリーニングカード41を取り忘れカード排出口20−2から排出するように第1の搬送ローラ26−1〜第3の搬送ローラ26−3を駆動するコマンドを発行する。

0057

ICリーダ24のクリーニングは、上述した磁気ヘッドのクリーニングとほぼ同じである。

0058

(搬送センサ)
制御部50は、カード運用中に、第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4からの出力信号に基づいてカードの有無、すなわちカードが搬送センサの位置で規定される位置に到達したことを判別すると共にカードの位置決め、停止を行う。制御部50はまた、カード運用の無い待機中に、第1〜第4の搬送センサ25−1〜25−4の出力レベルを計測し、いずれかの搬送センサの出力レベルがカードの有無を識別するしきい値に近づいたことを確認したら、その搬送センサのガラス保護面に異物が付着したと判断し、クリーニングカード格納部40、カードユニット20に搬送センサのクリーニング指示コマンドを送ることで、搬送センサのガラス保護面のクリーニングを行う。

0059

搬送センサのクリーニング動作開始時、クリーニング動作終了時のクリーニングカード格納部40へのクリーニング指示コマンドは、前述した磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドと同じである。

0060

一方、カードユニット20に対しては、制御部50は、クリーニング動作開始時の搬送センサのクリーニング指示コマンドとして、クリーニング動作開始後、取り忘れカード排出口20−2から導入されてきたクリーニングカードを、クリーニングを必要とする搬送センサ直下で所定の複数回往復するように、第1の搬送ローラ26−1〜第3の26−3を駆動するコマンドを発行する。制御部50はまた、クリーニング終了時の搬送センサのクリーニング指示コマンドとして、所定回数の往復動作を終了したらクリーニングカード41を取り忘れカード排出口20−2から排出するように第1の搬送ローラ26−1〜第3の搬送ローラ26−3を駆動するコマンドを発行する。なお、搬送センサを1個ずつクリーニングする場合、例えば第4の搬送センサ25−4のみをクリーニングする場合には、そこから最も遠い第1の搬送ローラ26−1は駆動しなくても良い。

0061

搬送センサのクリーニングも、上述した磁気ヘッドのクリーニングとほぼ同じである。

0062

(搬送系)
制御部50は、カード運用時に、カードを第2の搬送センサ25−2(第1のカード通過センサ)と第3の搬送センサ25−3(第2のカード通過センサ)のセンサ間距離を一定速度で通過させ、通過時間を計測する。制御部50は、通過時間に遅れが発生した場合は、第2の搬送センサ(第1のカード通過センサ)25−2直前の第1の搬送ローラ26−1が異物付着によりスリップしたと判断し、クリーニングカード格納部40、カードユニット20に第1の搬送ローラ26−1のクリーニング指示コマンドを送ることで、第1の搬送ローラ26−1のクリーニングを行う。制御部50は、第3の搬送センサ25−3(第2のカード通過センサ)と第4の搬送センサ25−4(第3のカード通過センサ)についても同様の判別動作を実行するが、以下では、第2の搬送センサ25−2と第3の搬送センサ25−3についてのみ説明する。

0063

搬送ローラのクリーニング動作開始時、クリーニング動作終了時のクリーニングカード格納部40へのクリーニング指示コマンドは、前述した磁気ヘッドのクリーニング指示コマンドと同じである。

0064

一方、カードユニット20に対しては、制御部50は、クリーニング動作開始時の第1の搬送ローラ26−1のクリーニング指示コマンドとして、クリーニング動作開始後、取り忘れカード排出口20−2から導入されてきたクリーニングカードを、カード搬送路21内で第1の搬送ローラ26−1に接触させながら所定の複数回往復するように、第1の搬送ローラ26−1〜第3の搬送ローラ26−3を駆動するコマンドを発行する。制御部50はまた、クリーニング終了時の第1の搬送ローラ26−1のクリーニング指示コマンドとして、所定回数の往復動作を終了したらクリーニングカード41を取り忘れカード排出口20−2から排出するように第1の搬送ローラ26−1〜第3の搬送ローラ26−3を駆動するコマンドを発行する。なお、搬送ローラを1個ずつクリーニングする場合、例えば第1の搬送ローラ26−1のみをクリーニングする場合には、そこから最も遠い第3の搬送ローラ26−3はクリーニングカードの導入終了後は停止させても良い。

0065

搬送系のクリーニングも、上述した磁気ヘッドのクリーニングとほぼ同じである。

0066

なお、以上のような複数種類のクリーニング動作において、カード運用中に判別動作を実行する磁気リーダ22、搬送系については、異物付着有りと判別した場合、制御部50は、クリーニング指示を出力する前に、カードユニット20に対してカードを顧客に返却する動作を実行させた後、ATMのディスプレイに「少しおまちください」等のメッセージを表示させてから、クリーニングを実行させることにより、顧客がATMの復旧を待つか、別のATMに移るかの選択は顧客自身に行わせるようにするのが望ましい。

0067

上記の実施形態では、磁気カードとICカードの両方の機能を持つカードを対象とする場合について説明したが、本発明は、磁気カードあるいはICカード単独についても適用できることは言うまでもない。つまり、磁気カードの場合はカードユニットのICリーダが使用されず、ICカードの場合はカードユニットの磁気リーダが使用されないだけのことである。

0068

[実施形態の効果]
以上説明したように本実施形態のカード処理装置は、特にコンビニATM等の保守員が常駐していない環境に設定されているATMにおいて大きな課題である障害発生時の保守員が駆け付けるまでの長時間の休止に対する機会損失障害になる前に事前に判定して、事前に修復する機能により、回避することが可能である。

0069

[他の実施形態]
本発明の他の実施形態として、前述の運用はレベル低下した機能実行部があった場合、その機能実行部のみを清掃する運用となっているが、1つの機能実行部がレベル低下した場合は、予防の観点から全ての機能実行部に対してクリーニング指示を出力するようにしても良い。勿論、この場合のクリーニングはカード運用の無い待機中に実行するものとし、全ての機能実行部に対するクリーニングの順番をあらかじめ決めておき、クリーニング中はATMのディスプレイに「少しおまちください」等のメッセージを表示させることが望ましい。

0070

本発明を金融機関に併設される一般的なATM、あるいはコンビニATMにおけるカード処理装置に適用した実施形態について説明したが、本発明は、磁気リーダ、ICリーダ等の読み取り手段と共に、搬送ローラによる搬送手段をカード搬送路に沿って配設したカードユニットを内蔵したカード処理装置全般に適用可能である。

0071

10、13カード
11磁気ヘッド
12、23イメージリーダ
20−1カード挿入及び排出口
20−2 取り忘れカード排出口
21カード搬送路
22磁気リーダ
24ICリーダ
24−1 擬似IC
25−1〜25−4 第1〜第4の搬送センサ
26−1〜26−3 第1〜第3の搬送ローラ
27駆動ローラ
30クリーニングカード収納部
40 クリーニングカード格納部
41 クリーニングカード
42カード出入り口
43回動軸
50 制御部
60 カード
100 カード処理装置

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