図面 (/)

技術 コンタクトレンズ用処理液

出願人 日油株式会社
発明者 櫻井俊輔宮本幸治
出願日 2017年12月4日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2017-232918
公開日 2019年6月24日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2019-101278
状態 未査定
技術分野 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 メガネ
主要キーワード フッ素含有メタクリレート 接触角試験 ホスホリルコリン構造 消毒洗浄 PC単量体 UT試験 コンタクトレンズパッケージ コンタクトレンズケース
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

コンタクトレンズ表面耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与することによって、優れた曇り止め効果を発現するコンタクトレンズ用処理液を提供する。

解決手段

2種類の異なる構成単位特定割合で有する共重合体を含有するコンタクトレンズ用処理液によって、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与でき、優れた曇り止め効果を発現できることを見出した。

概要

背景

現在、市場流通しているコンタクトレンズソフトコンタクトレンズハードコンタクトレンズとに大別される。ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズと比較して角膜への酸素供給量が多く、乱視矯正も可能である事など利点も多く、ハードコンタクトレンズに対する需要は依然として大きい。

このように優れた利点を持つハードコンタクトレンズではあるものの、涙液に含まれる様々なタンパク質や脂質がハードコンタクトレンズ表面に吸着しやすいことも知られており、場合によってはタンパク質や脂質の吸着によってハードコンタクトレンズ表面が曇ることもある(特許文献1)とされている。

これまでにハードコンタクトレンズの曇りを防止することを目的として、ハードコンタクトレンズ表面を親水化し、タンパク質や脂質などのハードコンタクトレンズ表面への吸着を抑制する技術開発が行われている。例えば、ハードコンタクトレンズにプラズマ処理を施して表面親水化を行うことでタンパク質や脂質の吸着を抑制する技術(特許文献2)や、ハードコンタクトレンズ用出荷液カチオン性ポリマーを配合し、ハードコンタクトレンズ表面を親水化する技術(特許文献3)等が開発されてきた。

プラズマ処理(特許文献2)を用いた表面親水化はハードコンタクトレンズへ優れた親水性を付与できるものの、表面処理工程が複雑で有り、高度に管理された設備等が必要となる事もあるため経済的に不利な場合もある。また、ハードコンタクトレンズ用出荷液にカチオン性ポリマーを配合してハードコンタクトレンズ表面を親水化する技術については、手法自体は簡便であるものの、付与できる親水性とその耐久性については満足できないものであった。

概要

コンタクトレンズ表面耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与することによって、優れた曇り止め効果を発現するコンタクトレンズ用処理液を提供する。2種類の異なる構成単位特定割合で有する共重合体を含有するコンタクトレンズ用処理液によって、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与でき、優れた曇り止め効果を発現できることを見出した。なし

目的

本発明の課題は、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与することによって、優れた曇り止め効果を発現するコンタクトレンズ用処理液を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下記式(1a)及び(1b)で表される構成単位を有し、各構成単位モル比率na:nbが15〜99:1〜85であり、重量平均分子量が10,000〜5,000,000である共重合体(P)0.001〜5.0w/v%を含有するコンタクトレンズ用処理液。[式(1a)及び(1b)中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、X−はハロゲンイオンもしくは酸残基を示す。]

請求項2

カルボン酸基を有するコンタクトレンズに適用する請求項1に記載のコンタクトレンズ用処理液。

請求項3

コンタクトレンズ用出荷液である請求項1又は2に記載のコンタクトレンズ用処理液。

請求項4

コンタクトレンズ用ケア用品である請求項1又は2に記載のコンタクトレンズ用処理液。

技術分野

0001

本発明は特定の構造を有する共重合体を含むコンタクトレンズ用処理液に関する。

背景技術

0002

現在、市場流通しているコンタクトレンズソフトコンタクトレンズハードコンタクトレンズとに大別される。ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズと比較して角膜への酸素供給量が多く、乱視矯正も可能である事など利点も多く、ハードコンタクトレンズに対する需要は依然として大きい。

0003

このように優れた利点を持つハードコンタクトレンズではあるものの、涙液に含まれる様々なタンパク質や脂質がハードコンタクトレンズ表面に吸着しやすいことも知られており、場合によってはタンパク質や脂質の吸着によってハードコンタクトレンズ表面が曇ることもある(特許文献1)とされている。

0004

これまでにハードコンタクトレンズの曇りを防止することを目的として、ハードコンタクトレンズ表面を親水化し、タンパク質や脂質などのハードコンタクトレンズ表面への吸着を抑制する技術開発が行われている。例えば、ハードコンタクトレンズにプラズマ処理を施して表面親水化を行うことでタンパク質や脂質の吸着を抑制する技術(特許文献2)や、ハードコンタクトレンズ用出荷液カチオン性ポリマーを配合し、ハードコンタクトレンズ表面を親水化する技術(特許文献3)等が開発されてきた。

0005

プラズマ処理(特許文献2)を用いた表面親水化はハードコンタクトレンズへ優れた親水性を付与できるものの、表面処理工程が複雑で有り、高度に管理された設備等が必要となる事もあるため経済的に不利な場合もある。また、ハードコンタクトレンズ用出荷液にカチオン性ポリマーを配合してハードコンタクトレンズ表面を親水化する技術については、手法自体は簡便であるものの、付与できる親水性とその耐久性については満足できないものであった。

先行技術

0006

特開平7−218878
WO2010/092686
特開平10−221654

発明が解決しようとする課題

0007

ハードコンタクトレンズ表面に優れた表面親水性及び表面濡れ性を付与でき、こすり洗いによっても洗い流されることのない耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を有することで、曇り止め効果を付与できるコンタクトレンズ用処理液は知られていない。

0008

そこで、本発明の課題は、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与することによって、優れた曇り止め効果を発現するコンタクトレンズ用処理液を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、2種類の異なる構成単位特定割合で有する共重合体を含有するコンタクトレンズ用処理液によって、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与でき、優れた曇り止め効果を発現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0010

すなわち、本発明のコンタクトレンズ用処理液は次の通りである。
1.下記式(1a)及び(1b)で表される構成単位を有し、各構成単位モル比率na:nbが15〜99:1〜85であり、重量平均分子量が10,000〜5,000,000である共重合体(P)0.001〜5.0w/v%を含有するコンタクトレンズ用処理液。






[式(1a)及び(1b)中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、X−はハロゲンイオンもしくは酸残基を示す。]
2.カルボン酸基を有するコンタクトレンズに適用する前項1に記載のコンタクトレンズ用処理液。
3.コンタクトレンズ用出荷液である前項1又は2に記載のコンタクトレンズ用処理液。
4.コンタクトレンズ用ケア用品である前項1又は2に記載のコンタクトレンズ用処理液。

発明の効果

0011

本発明のコンタクトレンズ用処理液をコンタクトレンズに用いることで、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与でき、これによって優れた曇り止め効果を発現させることができる。

0012

本発明のコンタクトレンズ用処理液は、下記式(1a)及び(1b)で表される構成単位を有し、各構成単位のモル比率na:nbが15〜99:1〜85であり、重量平均分子量が10,000〜5,000,000である共重合体(P)0.001〜5.0w/v%を含有するコンタクトレンズ用処理液である。

0013

0014

0015

式(1a)及び(1b)中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、X−はハロゲンイオンもしくは酸残基を示す。

0016

以下、本発明の構成について説明する。
なお、本明細書において、「(メタアクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、他の類似用語についても同様である。
また、本明細書において、好ましい数値範囲(例えば、濃度や重量平均分子量の範囲)を段階的に記載した場合、各下限値及び上限値は、それぞれ独立して組み合わせることができる。例えば、「好ましくは10以上、より好ましくは20以上、そして、好ましくは100以下、より好ましくは90以下」という記載において、「好ましい下限値:10」と「より好ましい上限値:90」とを組合せて、「10以上90以下」とすることができる。また、例えば、「好ましくは10〜100、より好ましくは20〜90」という記載においても、同様に「10〜90」とすることができる。

0017

本発明のコンタクトレンズ用処理液の具体的な製品形態としては、次のようなものを例示することができる。具体的には、コンタクトレンズ用出荷液(コンタクトレンズパッケージング液)、コンタクトレンズ用ケア用品(コンタクトレンズ多目的用剤)、コンタクトレンズ用保存液、コンタクトレンズ用洗浄液、コンタクトレンズ用洗浄保存液、コンタクトレンズ消毒剤、さらには点眼剤、コンタクトレンズ装着薬等が挙げられる。中でも、コンタクトレンズ用出荷液またはコンタクトレンズ用ケア用品に用いることが好ましい。
本明細書において、コンタクトレンズ用出荷液とは、コンタクトレンズを流通する際にコンタクトレンズと共にブリスターパッケージ等の包装容器封入される溶液のことである。一般にコンタクトレンズは水溶液膨潤した状態で使用するため、レンズ工場出荷時に水溶液で膨潤した状態で、すぐに使用できるように包装容器へ封入されている。
また、本明細書において、コンタクトレンズ用ケア用品とは、コンタクトレンズ製品ケアに用いられる溶液であれば特に限定されないが、例えば、コンタクトレンズの消毒液、洗浄液、保存液、洗浄保存液、消毒洗浄保存液及び装着液等のことである。すなわち、コンタクトレンズの装用前、装用中あるいは脱着後に、当該コンタクトレンズに接触する液として用いることができる。

0018

<共重合体(P)>
本発明のコンタクトレンズ用処理液に用いられる共重合体(P)は、下記一般式(1a’)で表される親水性単量体モル数na)と、下記一般式(1b’)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体(モル数nb)を重合して得られ、各構成単位のモル比率na:nbが15〜99:1〜85であり、重量平均分子量は10,000〜5,000,000である。

0019

0020

前記一般式(1a’)中、R1は水素原子又はメチル基を表す。

0021

0022

式(1b’)中、R2は水素原子もしくはメチル基のいずれでもよく、好ましくはメチル基である。R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示し、アルキル基は直鎖状分岐状および環状のいずれであっても良い。X−は、ハロゲンイオンもしくは酸残基を示す。

0023

[一般式(1a’)で表される親水性単量体]
本発明で用いられる共重合体(P)は、下記一般式(1a)で表される構成単位を有する。該構成単位は、下記一般式(1a’)で表される親水性単量体、すなわち、ホスホリルコリン構造を有する単量体(以下、「親水性単量体」又は「PC単量体」ともいう。)を重合に用いることで得られる。共重合体(P)がPC単量体を構成単位として有することにより、共重合体(P)に親水性が付与され、コンタクトレンズ表面への優れた親水性を付与することができる。
共重合体(P)における親水性単量体は15〜99モル%である。

0024

0025

0026

前記一般式(1a)及び(1a’)中、R1は水素原子又はメチル基を表す。

0027

PC単量体は、2−((メタ)アクリロイルオキシエチル2−(トリメチルアンモニオ)エチルホスファートであり、好ましくは下記一般式(1a’’)で表される2−(メタクリロイルオキシ)エチル2−(トリメチルアンモニオ)エチルホスファート(以下、「2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン」ともいう。)である。

0028

0029

共重合体(P)中のPC単量体の含有量は、15〜99モル%である。含有量が15モル%未満であると、コンタクトレンズ表面への親水性を向上させる効果が期待できず、含有量が99モル%より多いと共重合体(P)のコンタクトレンズへの電気相互作用による吸着、結合が望めなくなる。

0030

前述の観点から、共重合体(P)中のPC単量体の含有量は、好ましくは50〜99モル%であり、より好ましくは98モル%以下である。

0031

[一般式(1b’)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体]
本発明で用いられる共重合体(P)は、下記一般式(1b)で表される構成単位を有する。該構成単位は、下記一般式(1b’)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体(以下、「4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体」ともいう。)を重合に用いることで得られる。共重合体(P)が4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体を構成単位として有することにより、共重合体(P)は正電荷を有する。カチオン性である共重合体(P)は電気的な作用によるコンタクトレンズ表面への優れた吸着・結合能を有する。

0032

0033

0034

式(1b)及び式(1b’)中、R2は水素原子もしくはメチル基のいずれでもよく、好ましくはメチル基である。

0035

式(1b)及び式(1b’)中、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示し、アルキル基は直鎖状、分岐状および環状のいずれであっても良い。X−はハロゲンイオンもしくは酸残基である。共重合体(P)における4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体(nb)は1〜85モル%である。
具体的には、R3、R4及びR5として、メチル基、エチル基プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基シクロピロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
R3、R4及びR5として好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基であり、より好ましくはメチル基である。

0036

式(1b)及び式(1b’)中、X−としては、例えば、フッ素イオン臭素イオン塩素イオンクロライドイオン)などのハロゲンイオン、硫酸イオンメチル硫酸イオンなどの酸残基が挙げられる。好ましくはハロゲンイオンで(特に、クロライドイオン)ある。

0037

4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体の電気的相互作用によって、共重合体(P)のコンタクトレンズ表面に吸着性結合性を高める観点から、4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体の好適な例として、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。

0038

本発明の共重合体(P)に用いる各単量体の好ましい組合せは、例えば、一般式(1a’)で表される親水性単量体として、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、一般式(1b’)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体として、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドである。

0039

本発明の共重合体(P){特に、各単量体を前記組合せとする共重合体(P)}は、電気的な相互作用によってコンタクトレンズ表面に対して簡便にかつ強固な結合を形成し、耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与することができる。

0040

[その他の単量体]
共重合体(P)は、本発明の効果を損なわない範囲において、前記親水性単量体及び4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体以外のその他の単量体を含んでいてもよいが、前記親水性単量体及び4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体のみから構成されることが好ましい。

0041

前記その他の単量体は、例えば、直鎖又は分岐鎖アルキル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有(メタ)アクリレート、スチレン系単量体ビニルエーテル単量体、ビニルエステル単量体、親水性の水酸基含有(メタ)アクリレート、酸基含有単量体窒素含有基含有単量体から選ばれる重合性単量体が挙げられる。

0042

直鎖又は分岐鎖アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
環状アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレンメチルスチレン及びクロロスチレン等が挙げられる。
ビニルエーテル単量体としては、例えば、メチルビニルエーテル及びブチルビニルエーテル等が挙げられる。
ビニルエステル単量体としては、例えば、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等が挙げられる。
親水性の水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポロプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
酸基含有単量体として、例えば、(メタ)アクリル酸及びスチレンスルホン酸(メタ)アクリロイルオキシホスホン酸等が挙げられる。
窒素含有基含有単量体として、例えば、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。

0043

共重合体(P)がその他の単量体を構成単位として含有する場合、親水性単量体(モル数na)とその他の単量体(モル数nx)とのモル比率[na/nx]は、親水性単量体を100として、好ましくは100/50以下である。また、共重合体(P)がその他の単量体を構成単位として含有する場合、親水性単量体、4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体、及びその他の単量体に基づく各構成単位のモル比率が、na:nb:nx=15〜99:1〜85:1〜50であることが好ましい。

0044

[共重合体(P)の重量平均分子量]
共重合体(P)の重量平均分子量は10,000〜5,000,000であり、好ましくは、50,000以上、より好ましくは100,000以上、更に好ましくは150,000以上、そして、好ましくは4,000,000以下、より好ましくは3,000,000以下、更に好ましくは2,000,000以下、より更に好ましくは1,500,000以下、特に好ましくは1,000,000以下である。例えば、共重合体(P)の重量平均分子量は15,000〜800,000、20,000〜700,000、250,000〜600,000であってもよい。
重量平均分子量が、10,000未満であるとコンタクトレンズ表面への電気的な相互作用による結合・吸着能が低下し、コンタクトレンズ表面への優れた親水性の付与や、これによるコンタクトレンズへの優れた曇り防止効果の発現を見込めないおそれがある。重量平均分子量が5,000,000を超える場合は、粘度が増大して取り扱いが困難となるおそれがある。

0045

共重合体(P)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による値をいう。

0046

[共重合体(P)の製造方法]
共重合体(P)は、前記単量体の共重合を行うことにより製造することができ、通常はランダム共重合体であるが、各単量体が規則的に配列された交互共重合体ブロック共重合体でもあってもよく、一部にグラフト構造を有していてもよい。

0047

具体的には、例えば、前記各単量体の混合物を、ラジカル重合開始剤の存在下、窒素二酸化炭素アルゴン、及びヘリウム等の不活性ガス雰囲気下においてラジカル重合することにより共重合体(P)を得ることができる。
ラジカル重合方法は、塊状重合懸濁重合乳化重合溶液重合などの公知の方法により行うことができる。ラジカル重合方法は、精製等の観点から溶液重合が好ましい。共重合体(P)の精製は、再沈殿法透析法限外濾過法等の公知の精製方法により行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ系ラジカル重合開始剤有機化酸化物、及び過硫酸化物等を挙げる事ができる。
アゾ系ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−ジアミノプロピル)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イルプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シア吉草酸)、2,2’−アゾビスイソブチルアミド二水和物、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリルAIBN)等が挙げられる。
有機化酸化物としては、例えば、t−ブチルペルオキシネオデカネート、過酸化ベンゾイルジイソプロピルペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシイソブチレート過酸化ラウロイル、t−ブチルペルオキシデカネート、及びコハク酸ペルオキシド等が挙げられる。
過硫酸化物としては、例えば、過硫酸アンモニウム過硫酸カリウム、及び過硫酸ナトリウム等が挙げられる。
これらラジカル重合開始剤は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いても良い。
重合開始剤の使用量は、各単量体の合計100質量部に対して通常0.001〜10質量部、好ましくは0.02〜5.0質量部、より好ましくは0.03〜3.0質量部である。

0048

共重合体(P)の合成は、溶媒の存在下で行うことができる。溶媒としては、各単量体組成物を溶解し、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はなく、例えば、水、アルコール系溶媒ケトン系溶媒エステル系溶媒、直鎖又は環状のエーテル系溶媒、及び含窒素系溶媒を挙げることができる。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノールエタノールn−プロパノール、及びイソプロパノール等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトンメチルエチルケトン、及びジエチルケトン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチルが挙げられる。
直鎖又は環状のエーテル系溶媒としては、例えば、エチルセルソルブ、及びテトラヒドロフラン等が挙げられる。
含窒素系溶媒としては、例えば、アセトニトリルニトロメタン、及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これら溶媒の中でも、水及びアルコール混合溶媒が好ましい。

0049

[共重合体(P)の濃度]
本発明のコンタクトレンズ用処理液は、共重合体(P)の濃度が0.001w/v%以上であり、好ましくは0.01w/v%以上、より好ましくは0.02w/v%以上であり、そして、5.0w/v%以下であり、好ましくは4.0w/v%以下、より好ましくは3.0w/v%以下、更に好ましくは2.0w/v%以下である。例えば、本発明のコンタクトレンズ用処理液は、共重合体(P)の濃度が0.02w/v%〜1.5w/v%であってもよい。
共重合体(P)の濃度が0.001w/v%未満であると、共重合体(P)の添加量が少ないためコンタクトレンズへの優れた親水性の付与による優れた曇り防止効果が得られない。5.0w/v%を超えると、配合量に見合った効果が得られないために経済的に不利である。

0050

なお、本発明において、「w/v%」は、100mLの溶液中のある成分の質量をグラム(g)で表したものである。例えば、「本発明の溶液が1.0w/v%の共重合体(P)を含有する」とは、100mLの溶液が1.0gの共重合体(P)を含有していることを意味する。

0051

[その他の成分]
本発明のコンタクトレンズ用処理液は、共重合体(P)以外に更に必要に応じて以下の成分を含有してもよい。

0052

[溶媒]
本発明のコンタクトレンズ用処理液は溶媒として水を用いることができるが、水の他、エタノール、n−プロパノール、及びイソプロパノール等のアルコールを用いることができる。
本発明のコンタクトレンズ用処理液に用いる水は、通常、医薬品や医療機器の製造に用いられる水を用いることができる。具体的には、イオン交換水精製水滅菌精製水蒸留水、及び注射用水を用いることができる。

0053

緩衝剤
本発明のコンタクトレンズ用処理液は、緩衝剤を含めることができる。本発明のコンタクトレンズ用処理液が緩衝剤を含むことにより、pH及び浸透圧を調製することができ、コンタクトレンズ装用時の装用感をさらに向上させることもできる。
本発明においては前記効果を得る観点から、リン酸緩衝液、及びホウ酸緩衝液から選ばれる1種以上を緩衝剤として用いることができる。
本明細書においてリン酸緩衝液とは、リン酸水素二ナトリウムリン酸二水素ナトリウム無水リン酸二水素ナトリウムリン酸二水素カリウムリン酸水素二カリウム塩酸水酸化ナトリウム水酸化カリウム等からなる緩衝液であり、ホウ酸緩衝液とは、ホウ酸ホウ砂、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等からなる緩衝液である。
本発明のコンタクトレンズ用処理液中の緩衝剤の濃度は、好ましくは0.0001〜15.0w/v%、より好ましくは0.001〜10.0w/v%、更に好ましくは0.01〜5.0w/v%である。
特に緩衝剤としてリン酸緩衝液及びホウ酸緩衝液から選ばれる1種以上を用いる場合、その濃度は、リン酸緩衝液及びホウ酸緩衝液の成分の合計として、好ましくは0.001〜10.0w/v%、より好ましくは0.01〜5.0w/v%、更に好ましくは0.1〜5.0w/v%である。

0054

添加剤
本発明のコンタクトレンズ用処理液は、更に必要に応じて添加剤を含有してもよい。
添加剤としては、従来のコンタクトレンズ用途等に使用されているものを挙げることができ、例えば、ビタミン類アミノ酸類、糖類、清涼化剤無機塩類有機酸塩、酸、塩基酸化防止剤安定化剤及び防腐剤等が挙げられる。

0055

ビタミン類としては、例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウムシアノコバラミン酢酸レチノールパルミチン酸レチノール塩酸ピリドキシンパンテノールパントテン酸ナトリウム及びパントテン酸カルシウム等が挙げられる。
アミノ酸類としては、例えば、アスパラギン酸及びその塩、アミノエチルスルホン酸等が挙げられる。
糖類としては、例えば、ブドウ糖マンニトールソルビトールキシリトール及びトレハロース等が挙げられる。
清涼化剤としては、例えば、メントール及びカンフル等が挙げられる。
無機塩類としては、例えば、塩化ナトリウム塩化カリウム塩化マグネシウム及び塩化カルシウム等が挙げられる。
有機酸塩としては、例えば、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
酸としては、例えば、リン酸クエン酸硫酸及び酢酸等が挙げられる。
塩基としては、例えば、トリスヒドロキシメチルアミノメタン及びモノエタノールアミン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、酢酸トコフェロール及びジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム及びグリシン等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウムクロルヘキシジングルコン酸塩ソルビン酸カリウムクロロブタノール及び塩酸ポリヘキサニド等が挙げられる。
更に、コンタクトレンズに対して潤いを与え、装用感を向上させる観点から、ポリエチレングリコール、ポロキサマーアルギン酸ナトリウムヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒアルロン酸ナトリウムコンドロイチン硫酸ナトリウム等を用いてもよい。

0056

これらのその他の成分の中でも、コンタクトレンズ用処理液の浸透圧を好適な範囲に調整する観点から、無機塩類である塩化ナトリウム又は塩化カリウムを添加することが好ましい。なお、無機塩類は緩衝剤とともに生理食塩液(例えばISO生理食塩液)として用いることもできる。
コンタクトレンズ用処理液の耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与する効果、すなわち曇り止め効果をさらに増強する観点から、ポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウム、ポロキサマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム又はコンドロイチン硫酸ナトリウムを添加することが好ましい。

0057

本発明のコンタクトレンズ用処理液が添加剤を含有する場合、その濃度は、添加剤の成分の合計として好ましくは、0.001〜10.0w/v%、より好ましくは0.001〜7.0w/v%である。
特に本発明のコンタクトレンズ用処理液が塩化ナトリウムを含有する場合、その濃度は好ましくは、0.01〜1.5w/v%、より好ましくは0.05〜1.3w/v%、更に好ましくは0.1〜1.0w/v%である。
一方、本発明のコンタクトレンズ用処理液が塩化カリウムを含有する場合、その濃度は好ましくは、0.01〜4.0w/v%、より好ましくは0.05〜3.5w/v%、更に好ましくは0.1〜3.0w/v%である。

0058

[コンタクトレンズ用処理液の製造方法]
本発明のコンタクトレンズ用処理液は、共重合体(P)及び必要に応じてその他の成分を混合して攪拌する、一般的なコンタクトレンズ用処理液の製造方法により製造することができる。なお、得られたコンタクトレンズ用処理液は必要に応じて無菌ろ過、オートクレーブ等の操作を行ってもよい。

0059

[コンタクトレンズ用処理液のpH]
本発明のコンタクトレンズ用処理液のpHは、装用感を向上させる観点から、好ましくは3.0〜8.0、より好ましくは3.5〜7.8、更に好ましくは4.0〜7.6、より更に好ましくは4.5〜7.5である。
なお、本明細書におけるコンタクトレンズ用処理液のpHは、第17改正日本薬局方一般試験法 2.54pH測定法に従って測定した値をいう。

0060

[コンタクトレンズ用処理液の浸透圧及び浸透圧比
本発明のコンタクトレンズ用処理液の浸透圧は、装用感を向上させる観点から、好ましくは200〜400mOsm、より好ましくは225〜375mOsm、更に好ましくは230〜350mOsm、より更に好ましくは240〜340mOsmである。浸透圧比は好ましくは0.7〜1.4、より好ましくは0.7〜1.3、更に好ましくは0.8〜1.2である。
なお、本明細書におけるコンタクトレンズ用処理液の浸透圧は、第17改正日本薬局方一般試験法 2.47浸透圧測定法オスモル濃度測定法)に従って測定した値をいい、浸透圧比は得られた浸透圧の値を0.9質量%生理食塩液の浸透圧の値(286mOsm)で除した値を指す。

0061

[コンタクトレンズ及びその構成成分]
本発明のコンタクトレンズ用処理液を用いるコンタクトレンズは、いずれのコンタクトレンズでも用いることができる。具体的には、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズ、眼内レンズなどに用いることができ、中でもハードコンタクトレンズに用いることが好ましく、ハードコンタクトレンズの含水率が10%未満のものが特に好ましい。

0062

ハードコンタクトレンズに用いられる材料としては特に制限は無く、従来のハードコンタクトレンズに使用されている公知の中から、適宜選択して用いることができる。ハードコンタクトレンズに用いられる材料としては、フッ素含有(メタ)アクリレート、ケイ素含有(メタ)アクリレート、架橋モノマー親水性モノマーなどの成分を含有する共重合体からなるものを挙げることができる。
フッ素含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレートなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ケイ素含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリス(トリメチルシロキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、ヘプタメチルトリシロサニルエチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニル(メタ)アクリレート、イソブチルヘキサメチルトリシロキサニル(メタ)アクリレート、メチルジ(トリメチルシロキシ)−(メタ)アクリルオキシメチルシラン、n−プロピルオクタメチルテトラシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジ(トリメチルシロキシ)−(メタ)アクリルオキシメチルシラン、t−ブチルテトラメチルジシロキサニルエチル(メタ)アクリレートなどのシロキサニル(メタ)アクリレート、さらにはトリメチルシリル(メタ)アクリレート、フェニルジメチルシリルメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
架橋モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、あるいはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラまたはトリ(メタ)アクリレートなどの二官能以上のモノマーが挙げられる。
親水性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレート類、アクリル酸、メタクリル酸イタコン酸フマル酸マイレン酸、ケイ皮酸等の不飽和カルボン酸類アクリルアミドメタクリルアミドジメチルアクリルアミドジエチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類ビニルピリジン、ビニルピロリドン等が挙げられる。

0063

これらのハードコンタクトレンズを構成する成分の中でも、共重合体(P)をハードコンタクトレンズ表面へ効率的に吸着・結合させる観点から、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、ケイ皮酸などの不飽和カルボン酸類を含有するカルボン酸基を有するハードコンタクトレンズを用いることが好ましい。中でも、アクリル酸、メタクリル酸を含有するハードコンタクトレンズを用いることが特に好ましい。

0064

本発明のコンタクトレンズ用処理液を用いるハードコンタクトレンズにアクリル酸、メタクリル酸を含有する場合、その量はいずれでも良いが、0.1〜50w/v%が好ましく、より好ましくは0.5〜30w/v%、更に好ましくは1〜15w/v%である。

0065

以下、本発明について実施例及び比較例により、本発明のコンタクトレンズ用処理液を具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例に用いた共重合体および重合体は次の通りである。

0066

<共重合体(P)>
共重合体(P)として、以下に示す共重合体(1)〜共重合体(4)を用いた。

0067

共重合体(1)
一般式(1a)で表される親水性単量体として2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、一般式(1b)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体として2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いて、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体(共重合組成モル比)70/30、重量平均分子量:450,000)を得た。

0068

共重合体(2)
一般式(1a)で表される親水性単量体として2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、一般式(1b)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体として2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いて、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体(共重合組成(モル比)90/10、重量平均分子量:310,000)を得た。

0069

共重合体(3)
一般式(1a)で表される親水性単量体として2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、一般式(1b)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体として2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いて、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体(共重合組成(モル比)60/40、重量平均分子量:500,000)を得た。

0070

共重合体(4)
一般式(1a)で表される親水性単量体として2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、一般式(1b)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体として2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いて、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体(共重合組成(モル比)15/85、重量平均分子量:456,000)を得た。

0071

<重量平均分子量の測定>
得られたポリマー5mgを0.1mol/L硫酸ナトリウム水溶液1gへ溶解し、測定した。その他の測定条件は以下の通りである。
カラムPLgel−mixed−C
移動相:メタノール/クロロホルム混合溶液(80/20,V/V)
標準物質:ポリエチレングリコール
検出器示差屈折率RI−8020(東ソー(株)製)
重量平均分子量の算出法分子量計プログラム(SC−8020用GPCプログラム)
流量:毎分1.0mL
注入量:100μL
カラムオーブン:40℃
測定時間:60分間

0072

<比較用重合体>
共重合体(P)の比較用重合体として以下に示す重合体(A)、(B)、(C)及び(D)を用いた。

0073

重合体(A)
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単独重合体(重量平均分子量200,000)を用いた。

0074

重合体(B)
市販のポリ塩化ジメチルジメチレンピロソジニウム液(40%液)(ポリクオタニウム−6、東邦化学工業株式会社製MEポリマーH40W(製品名)、重量平均分子量250,000)を用いた。

0075

重合体(C)
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸共重合体(モル比;2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン:メタクリル酸=3:7)(重量平均分子量288,000)を用いた。

0076

重合体(D)
一般式(1a)で表される親水性単量体として2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、一般式(1b)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体として2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いて、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体(共重合組成(モル比)99.5/0.5、重量平均分子量:425,000)を用いた。

0077

<共重合体(1)〜共重合体(4)及び重合体(A)〜重合体(D)濃度調整
共重合体(1)〜共重合体(4)及び重合体(A)〜重合体(D)は、実施例及び比較例に用いる際に、取り扱いを容易にすることを目的に、あらかじめ以下の濃度調整を行った。
共重合体(1)〜共重合体(4)、重合体(A)、重合体(C)及び重合体(D):各(共)重合体と精製水を用いて、(共)重合体の濃度が5w/v%となるように調整した。
重合体(B):重合体(B)は40w/v%液であり、このまま用いた。

0078

<緩衝剤、添加剤及び水>
[緩衝剤及び水を含有するISO生理食塩液]
本発明のコンタクトレンズ用処理液の緩衝剤、添加剤及び溶媒として以下の溶液を用いた。
(ISO生理食塩液の調製)
ISO18369−3:2006、Ophthalmic Optics−Contact Lenses Part3:Measurement Methods.に従い、ISO生理食塩液を調製した。
具体的には、8.3gの塩化ナトリウム、5.993gのリン酸水素ナトリウム十二水和物、0.528gのリン酸二水素ナトリウム二水和物を水に溶かして全量を1000mLとし、ろ過することによりISO生理食塩液を得た。
塩化ナトリウムはキシダ化学株式会社製、リン酸水素ナトリウム十二水和物は和光純薬工業株式会社製、リン酸二水素ナトリウム二水和物は和光純薬工業株式会社製、水はイオン交換水を用いた。

0079

<コンタクトレンズ>
実施例及び比較例には、市販されるシードスーパーHiO2(株式会社シード製、ハードコンタクトレンズ、レンズ素材:ケイ素含有メタクリレート化合物フッ素含有メタクリレート化合物、MMA(メチルメタクリレート)、MAA(メタクリル酸)、EGDMA(エチレングリコールジメタクリレート))を購入して用いた。

0080

<コンタクトレンズの前処理>
以下の手順に従い、コンタクトレンズを前処理し、準備した。
(1)15mL遠沈管へISO生理食塩液を10mL以上入れ、コンタクトレンズを包装から取り出し、該15mL遠沈管へ入れ、2時間振とうした。
(2)遠沈管内のISO生理食塩液を取り除き、再度、ISO生理食塩液を10mL以上入れ、終夜振とう下。
(3)コンタクトレンズを15mL遠沈管から取り出し、水分を軽くふき取り、該コンタクトレンズを、新たに準備した15mL遠沈管へ入れた。更に実施例もしくは比較例を10mL以上入れ、2時間振とうした。
(4)15mL遠沈管から実施例もしくは比較例の液を取り除き、再度、新たな実施例もしくは比較例の液を10mL以上入れ、オートクレーブ(121℃、20分間)処理を行った。
(5)コンタクトレンズを取り出し、コンタクトレンズケースへ移した。併せて、実施例もしくは比較例の液をコンタクトレンズケースへ満たした。
(6)コンタクトレンズのWBUT試験及びコンタクトレンズの接触角試験へ用いた。

0081

<コンタクトレンズのWBUT(Water Breaking Up Time)試験及び接触角試験>
以下の手順に従い、コンタクトレンズのWBUT試験を実施した。
(1)コンタクトレンズケースからコンタクトレンズをピンセットでつまみ、ゆっくりと引き上げた。
(2)引き上げたコンタクトレンズが液面と接触しない高さまで引き上げた時点から時間の測定を開始した。
(3)コンタクトレンズ表面に形成されている液膜切れた時点で、時間の記録を行い、WBUT(こすり洗い前)とした。
(4)コンタクトレンズ表面に残存した液を取り除き、接触角装置(DropMaster500、協和界面科学株式会社製)を用いてハードコンタクトレンズ表面の接触角(こすり洗い前)を測定した。
(5)こすり洗い前測定の終了後、コンタクトレンズを人差し指におき、親指と人差し指を用いて20回のこすり洗いを行った。
(6)こすり洗いの後、ピンセットを用いてコンタクトレンズをISO生理食塩液に浸漬させた。
(7)再び(2)、(3)及び(4)の操作を行い、WBUT(こすり洗い後)及び接触角(こすり洗い後)を測定した。

0082

WBUT測定及び接触角測定は、各測定を3回繰り返して行い、それぞれの平均値をWBUT(こすり洗い前)、WBUT(こすり洗い後)、接触角(こすり洗い前)及び接触角(こすり洗い後)として評価を行った。
WBUTは数値が大きいほど良好な親水性を示し、接触角は数値が小さいほど良好な親水性を示す。
WBUT:3秒以上で表面親水性を有する、5秒以上を優れた表面親水性を有する、7秒以上を極めて優れた表面親水性を有すると判断した。
接触角:70°以下で表面濡れ性を有する、60°以下で優れた表面濡れ性を有する、55°以下で極めて優れた表面濡れ性を有すると判断した。
こすり洗いの前後において、表面親水性、優れた表面親水性若しくは極めて優れた表面親水性を有し、かつ、表面濡れ性、優れた表面濡れ性若しくは極めて優れた表面濡れ性を有する場合、曇り止め効果(耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性)を有すると判断した。

0083

(実施例1)
約80mLのISO生理食塩液に、共重合体(1)の5w/v%溶液2mLを加えて攪拌し、溶解させた。これに全量が100mLとなるようにISO生理食塩液を加えることにより、コンタクトレンズ用処理液を調製し、これを実施例1とした(共重合体(1)の純分濃度0.1w/v%)。
実施例1を用いてコンタクトレンズのWBUT試験及びコンタクトレンズの接触角試験を行った。結果を表1に示す。

0084

(実施例2〜実施例6及び比較例1〜比較例6)
表1及び表2に示す配合に従ったこと以外は実施例1と同様に、実施例2〜実施例6及び比較例1〜比較例6のコンタクトレンズ用処理液をそれぞれ調製した。
調製した各実施例及び各比較例を用いてコンタクトレンズのWBUT試験及びコンタクトレンズの接触角試験を行った。結果を表1及び表2に示す。

0085

0086

0087

表1及び表2の結果より、WBUT試験については、実施例1〜実施例6では、WBUT評価(こすり洗い前)5.1〜15.4、WBUT評価(こすり洗い後)3.1〜5.3となった。一方、比較例1〜比較例6では、WBUT評価(こすり洗い前)2.1〜3.6、WBUT評価(こすり洗い後)0.5〜0.6となった。
また、接触角試験については、実施例1〜実施例6では、接触角評価(こすり洗い前)45.1〜56.0、接触角評価(こすり洗い後)54.7〜70.0となった。一方、比較例1〜比較例6では、接触角評価(こすり洗い前)60.7〜81.2、接触角評価(こすり洗い後)92.8〜94.6となった。
上より、共重合体(1)〜(4)を含むコンタクトレンズ用処理液で処理したコンタクトレンズは、それぞれ、こすり洗いの前後を通じて表面親水性及び表面濡れ性を示した。よって、共重合体(1)〜(4)を含むコンタクトレンズ用処理液は、曇り止め効果(耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性)を付与できることを確認した。

0088

(実施例7〜実施例13)
表3に示す配合に従ったこと以外は実施例1と同様に、実施例7〜実施例13のコンタクトレンズ用処理液をそれぞれ調製した。調製した各実施例を用いてコンタクトレンズのWBUT試験及びコンタクトレンズの接触角試験を行った。結果を表3に示す。

0089

0090

塩化ナトリウムは大塚製薬株式会社製、塩化カリウムは日医工株式会社製、ホウ酸は和光純薬工業株式会社製、ホウ砂は和光純薬工業株式会社製、リン酸水素ナトリウムは和光純薬工業株式会社製、リン酸二水素ナトリウムは和光純薬工業株式会社製、ポリエチレングリコールはマクロゴール4000(日油株式会社製)、ポロキサマーはユニルーブ70DP−950B(日油株式会社製)、アルギン酸ナトリウムは和光純薬工業株式会社製、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは60SH−50、信越化学工業株式会社製、ヒドロキシエチルセルロースはSE900、ダイセルフインケム株式会社製、コンドロイチン硫酸ナトリウムはシグマアルドリッチジャパン社製、ヒアルロン酸ナトリウムはシグマアルドリッチ・ジャパン社製、水はイオン交換水を用いた。

0091

表3の結果より、WBUT試験については、WBUT評価(こすり洗い前)7.2〜18.9、WBUT評価(こすり洗い後)5.8〜12.3となり高いWBUT値を示した。
また、接触角試験については、接触角評価(こすり洗い前)41.1〜48.5、接触角評価(こすり洗い後)52.3〜58.9となった。
以上より、共重合体(1)〜(4)及び添加剤を含むコンタクトレンズ用処理液で処理したコンタクトレンズは、それぞれ、こすり洗いの前後を通じて優れた表面親水性及び表面濡れ性を示した。よって、共重合体(1)〜(4)及び添加剤を含むコンタクトレンズ用処理液は、曇り止め効果(耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性)を付与できることを確認した。

実施例

0092

コンタクトレンズ、特にメタクリル酸等のカルボン酸が配合されているハードコンタクトレンズは、脂質及びタンパク質を吸着しやすい。コンタクトレンズ表面へ吸着した脂質及びタンパク質は、コンタクトレンズ装用者が曇りを感じる原因になる。
本発明のコンタクトレンズ用処理液は、カチオン性である共重合体(P)を含有することにより、コンタクトレンズ表面のカルボン酸基に電気的に相互作用し、カチオン性のタンパク質の吸着を抑制する。
また、本発明のコンタクトレンズ用処理液は、コンタクトレンズ表面に耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性を付与し、疎水性の脂質の吸着を抑制する。
表1〜表3の結果から明らかなように、カチオン性である共重合体(P)を含む本発明のコンタクトレンズ用処理液は、コンタクトレンズ表面に対してこすり洗いに耐久できる表面親水性及び表面濡れ性、すなわち曇り止め効果を付与できた。
また、本発明のコンタクトレンズ用処理液は、その他の成分(添加剤)としてポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウム、ポロキサマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム又はコンドロイチン硫酸ナトリウムを含む場合に、耐久力のある表面親水性及び表面濡れ性、すなわち曇り止め効果がさらに高まった。

0093

本発明のコンタクトレンズ用処理液をコンタクトレンズに使用することで、コンタクトレンズ表面に表面親水性及び表面濡れ性を付与でき、これによって優れた曇り止め効果を発現させることができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ