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図面 (19)

課題

訓練者身体状態正否判定結果との関連性を蓄積可能な物品判定教育訓練装置を提供する。

解決手段

物品判定教育訓練装置は、複数の物品を画面1に表示する表示部23と制御部20と計測部22と記憶部21とを備える。制御部20は、画面1に表示された複数の物品に不良品が含まれているか否かについてコントローラ3の操作によって入力された情報を取得して情報の正否判定を行う。計測部22は、表示部23によって物品が表示された時点からコントローラ3が操作されるまでに要した回答時間を計測する。記憶部21は、コントローラ3を操作した訓練者の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データと正否判定の結果と回答時間とを対応づけて記憶する。

概要

背景

特許文献1には、現実に必要とされる動体視力を測定でき、動体視力を効率的に向上可能なプログラムが開示されている。

概要

訓練者身体状態正否判定結果との関連性を蓄積可能な物品判定教育訓練装置を提供する。物品判定教育訓練装置は、複数の物品を画面1に表示する表示部23と制御部20と計測部22と記憶部21とを備える。制御部20は、画面1に表示された複数の物品に不良品が含まれているか否かについてコントローラ3の操作によって入力された情報を取得して情報の正否判定を行う。計測部22は、表示部23によって物品が表示された時点からコントローラ3が操作されるまでに要した回答時間を計測する。記憶部21は、コントローラ3を操作した訓練者の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データと正否判定の結果と回答時間とを対応づけて記憶する。

目的

この明細書に開示される一つの目的は、訓練者の身体状態と正否判定結果との関連性を蓄積可能な物品判定教育訓練装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一つまたは複数の物品画面(1)に表示する表示部(23)と、前記画面に表示された一つまたは複数の前記物品に不良品が含まれているか否か、あるいは前記画面に表示された複数の前記物品の中に存在する不良品がどの物品であるか、について操作部(3;103)の操作によって入力された情報を取得して前記情報の正否判定を行う正否判定部(20)と、前記表示部によって前記画面に前記物品が表示された時点から前記操作部が操作されるまでに要した回答時間を計測する計測部(22)と、前記操作部を操作した訓練者身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データと前記正否判定の結果と前記回答時間とを対応づけて記憶する記憶部(21)と、を備える物品判定教育訓練装置。

請求項2

前記訓練者の身体状態を測定した前記生体データである自発性瞬目とマイクロサッケードとに基づいて周辺視優位の状態であるか否かを判定する周辺視状態判定部(20)を備える請求項1に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項3

数秒間に1回の周期的な自発性瞬目が測定された場合に周辺視優位の状態であることを提示する周辺視状態判定部(20)を備える請求項1に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項4

前記訓練者の身体状態を測定した前記生体データである心拍間隔の周波数解析データに基づいて周辺視優位の状態であるか否かを判定する周辺視状態判定部(20)を備える請求項1に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項5

前記記憶部は、前記周辺視状態判定部によって判定された前記周辺視優位の状態を記憶する請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項6

前記表示部は、静止している複数の前記物品を前記画面に表示する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項7

前記操作部は、回転操作可能な動的モデル(103)であり、前記表示部は、前記動的モデルの回転角度に基づいた姿勢状態である一つの前記物品を前記画面に表示する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項8

検査者の現在の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データが、適正な検査を実施可能な身体状態を示す適正身体条件を満たすか否かを判定する身体状態判定部(20)を備える請求項1に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項9

検査者の現在の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データが、前記検査者に適合する特定のグループに関して定めされた適正な検査を実施可能な身体状態を示す適正身体条件を、満たすか否かを判定する身体状態判定部(20)を備える請求項1に記載の物品判定教育訓練装置。

請求項10

検査者の現在の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データが、前記検査者に関して前記記憶部に記憶された前記生体データと前記正否判定の結果と前記回答時間とに基づいて求められた、適正な検査を実施可能な個別適正身体条件を満たすか否かを判定する身体状態判定部(20)を備える請求項1に記載の物品判定教育訓練装置。

技術分野

0001

この明細書における開示は、物品の良または不良の判定力を訓練教育可能な物品判定教育訓練装置に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、現実に必要とされる動体視力を測定でき、動体視力を効率的に向上可能なプログラムが開示されている。

先行技術

0003

特許第4813080号公報

発明が解決しようとする課題

0004

この明細書を開示した者は、例えば製品良品不良品正否判定において、判定する者の身体状態が判定結果に大きく関係することに着眼している。この点について、特許文献1に開示された技術では、当該プログラムを使用する訓練者における訓練時の身体状態に関して何ら開示するものではない。

0005

この明細書に開示される一つの目的は、訓練者の身体状態と正否判定結果との関連性を蓄積可能な物品判定教育訓練装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。

0007

開示された物品判定教育訓練装置の一つは、一つまたは複数の物品を画面(1)に表示する表示部(23)と、画面に表示された一つまたは複数の物品に不良品が含まれているか否か、あるいは画面に表示された複数の物品の中に存在する不良品がどの物品であるか、について操作部(3;103)の操作によって入力された情報を取得して情報の正否判定を行う正否判定部(20)と、表示部によって画面に物品が表示された時点から操作部が操作されるまでに要した回答時間を計測する計測部(22)と、操作部を操作した訓練者の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データと正否判定の結果と回答時間とを対応づけて記憶する記憶部(21)と、を備える。

0008

この物品判定教育訓練装置によれば、瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定したデータと正否判定の結果と回答時間とを対応づけた蓄積情報を取得できる。この蓄積情報を活用することにより、肯定的判定ができる身体状態や肯定的判定ができない身体状態を知ることができ、訓練者の習熟度判定を行うことができる。

図面の簡単な説明

0009

第1実施形態の物品判定教育訓練装置に関する構成図である。
物品判定教育訓練装置におけるメニュー画面を示した図である。
静的モデルにおけるトレーニング条件の設定画面を示した図である。
静的モデルにおけるトレーニング時の表示画面を示した図である。
静的モデルにおける不良品の一例を示した画面の図である。
静的モデルにおける不良品の一例を示した画面の図である。
静的モデルにおける不良品の一例を示した画面の図である。
蓄積情報としての訓練結果を表示した画面の図である。
蓄積情報としての訓練結果に含まれる応答速度と正答率を表示した画面の図である。
訓練中における熟練者初心者瞬目間隔を比較した生体データである。
訓練中における訓練者の心拍間隔を拡大表示した生体データである。
訓練中における訓練者の心拍間隔の変動を示した生体データである。
安静時、訓練初期、訓練中における心拍間隔の変動を示した生体データである。
訓練中における心拍間隔のローレンツプロットを示した生体データである。
訓練中の心拍間隔に関する周波数解析結果を示した生体データである。
第2実施形態の物品判定教育訓練装置に関する構成図である。
回転モデルにおけるトレーニング時に画面に表示される物品の図である。
図17の物品における不良部分を拡大表示した図である。

実施例

0010

以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。

0011

(第1実施形態)
明細書に開示の目的を達成可能な物品判定教育訓練装置の第1実施形態について、図1図15を参照して説明する。物品判定教育訓練装置は、製品検査における良品、不良品を判定する良否判定能力を向上でき、目視検査教育を実施できる支援ステムである。物品判定教育訓練装置を使用した訓練を実施することにより、目視検査現場において周辺視検査法を導入でき、検査工程、検査環境を改善することが可能である。

0012

物品判定教育訓練装置を使用する対象者は、例えば、検査初心者、目視検査の実務者、目視検査工程の管理者の三者を想定している。いずれの者も製品のキズ欠陥照明の種類(例えば平行光,拡散光)、照明の当て方(例えば検査面法線に対する入射角)、製品の傾け方(検査面の法線に対する角度)によってどのように見え方が変化するかについてはほとんど知識がない。目視検査の実務者の中にも周辺視優位見方ができ、瞬時にキズ、欠陥に気付くことができる熟練者もいるが、不良品の見逃しによる注意を受けてきた経験を引きずり、製品を注視する傾向が強く周辺視優位な見方への移行が難しい者も多い。

0013

一方、実務経験のない者が管理者である場合には,見逃しの原因が中心視優位な見つめる見方にあることを知らず、よく見れば、見逃しは無くなると信じていることが多い。したがって、目視検査教育訓練においては、中心視優位な注視する見方から周辺視優位な、変化に瞬時に気づく見方に安心して移行するためには、なぜ見つめなくても高い確率で異常や異変に気付くことができるかについての教育とそれを習得する訓練が必要となる。また、製品を傾けながら検査する場合の「キズや欠陥の見え方の原理」の教育と適切な視野範囲角度範囲でのハンドリングが必要となる。

0014

そこで、物品判定教育訓練装置では、良品、不良品が判断される物品に関して、画面において静止している静止物品(静的モデルともいう)回転可能な物品(回転モデルともいう)の2パターンを訓練することができるように設定されている。物品判定教育訓練装置を活用することにより、初心者、目視検査の実務者、目視検査工程の管理者を対象に照明、ワークのモデルを画面に表示しワークを動かすことで欠陥が見える原理を理解することができる。回転可能な物品については、後述する第2実施形態で説明し、静止している静止物品については第1実施形態で説明する。第1実施形態とで第2実施形態は、良否判定を行う対象である物品が異なるだけであり、訓練中に測定する生体データや取得する蓄積情報は同様である。

0015

図1に示すように、物品判定教育訓練装置は、コンピュータ2において起動するアプリケーションを備えている。このアプリケーションは、教育訓練アプリ生体情報監視アプリとを含んでいる。このアプリケーションは、コンピュータ2によって起動可能に設置されている。このアプリケーションは、コンピュータ2にあらかじめダウンロードされた構成でもよいし、記録媒体を介してコンピュータ2において起動可能な構成でもよいし、通信ネットワークを介してコンピュータ2において起動可能な構成でもよい。

0016

物品判定教育訓練装置は、コンピュータ2と画面1とコントローラ3と生体情報検出装置4とを備えている。画面1は、訓練者が良品、不良品を判定するための物品が表示されるモニタである。画面1に表示される物品は、同時に表示される、静止している複数の物品であり、静的モデルとも称する。静的モデルは、同形状の複数の物品である。画面1には、物品の一部に不良部分がある場合と不良部分がなくすべてが良品である場合とが表示されるようになっている。画面1に表示される物品は、コントローラ3の操作によって回答の信号が送信される毎に、新たに表示されるようになっている。

0017

コントローラ3は、画面1を見た訓練者がボタンジョイスティック等を操作することによって、良品である旨の回答や不良品が含まれている旨の回答することができる操作部である。コントローラ3には、ゲーム用のコントローラを使用することができる。コンピュータ2には、複数の物品を画面1に表示する表示部23と制御部20と計測部22と記憶部21とが設けられている。表示部23は、制御部20によって指示された表示情報にしたがったパターンに該当する静的モデルの画像信号を画面1に出力する。制御部20は、画面1に表示された物品に不良品が含まれているか否か、あるいは画面1に表示された複数の物品の中に存在する不良品がどの物品であるか、についてコントローラ3の操作によって入力された回答情報を取得する。制御部20は、入力された回答情報について正否判定を行う正否判定部でもある。計測部22は、物品が画面1に表示された時点からコントローラ3が操作されて回答が行われるまでに要した回答時間を計測して、制御部20に出力する。

0018

生体情報検出装置4は、訓練者の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて取得した生体データを検出する装置であり、検出した生体データを制御部20に出力する。生体情報検出装置4には、視線解析デバイス心拍センサが含まれる。視線解析デバイスは、前方用カメラと片眼用カメラおよび鼻部サポータから構成され,眼鏡の上からも装着可能な生体情報検出装置4である。心拍センサは、訓練者の胸部に直接貼付けまたは専用のベルト電極で装着し,心拍波形を検出する生体情報検出装置4である。物品判定教育訓練装置が取得する生体データは、生体情報検出装置4として、視線解析デバイスおよび心拍センサの両方を使用して得られるデータもよいし、いずれか一方を使用して得られるデータでもよい。

0019

生体情報検出装置4によって検出された生体データは、生体情報監視アプリによって解析される。制御部20は、生体情報監視アプリによって解析したデータを記憶部21に出力して記憶部21はデータを保存する。記憶部21は、制御部20によって行われた正否判定の結果を記憶するとともに、計測部22によって出力された回答時間を記憶する。さらに記憶部21は、訓練者について測定された生体データと正否判定の結果と回答時間とを対応づけて記憶する。記憶部21は、例えば、正否判定の結果と回答時間とこれらを取得したときの生体データとを一つの情報として対応づけて記憶する。記憶部21は、このように記憶しているデータを制御部20に対して出力可能なように構成されている。

0020

コンピュータ2は、ハードウェアおよびソフトウェアを有する。コンピュータ2は、プログラムに従って動作するデバイスを主なハードウェア要素として備える。コンピュータ2には、例えばパーソナルコンピュータを用いることができる。記憶部21は、コンピュータ2によって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御部20は、生体情報検出装置4、計測部22、コントローラ3等から取得した情報と記憶されたマップやデータとを用いて所定のプログラムにしたがった判定処理演算処理を行う演算処理装置である。

0021

図2は物品判定教育訓練装置におけるメニュー画面を示している。訓練者が物品判定教育訓練装置を起動してIDとパスワードを入力すると、図2に示すようなメニュー画面が画面1に表示される。訓練者はこのメニュー画面から欲しい機能をコントローラ3を操作して選択することができる。訓練者は、例えば、「トレーニングのみ」、「トレーニングと視線解析」、「トレーニングと心拍解析」、「トレーニング、視線解析および心拍解析」といった使用の仕方を選択できる。この画面では、蓄積情報としての過去の成績の表示を選択することもできる。

0022

図3は静的モデルにおけるトレーニング条件の設定画面を示している。訓練者はこの設定画面においてコントローラ3を操作することで、トレーニングレベル難易度)、トレーニング数、エラー出現率、制限時間等を設定することができる。不良品モデルの出現確率、すなわちエラー出現率は、0%から100%の範囲の任意の値に設定することができる。

0023

静的モデルのトレーニングでは、画面1に複数の物品が表示される。図4は、静的モデルにおけるトレーニング時に表示される画面1の一例を示している。画面1上の複数の物品は、同一の形状である物品が縦横のそれぞれに数列をなすように配列されている。画面1に表示された複数の物品は、訓練者によってコントローラ3が操作されて回答に関る信号が制御部20に入力されると、次の訓練用サンプルである複数の物品に切り換わる。計測部22は、訓練用サンプルが画面1に表示された時点から回答が出力されるまでに要した回答時間を制御部20に出力する。

0024

図5図7は、静的モデルにおいて画面1に表示される不良品の表示例を示している。図5は、画面1に表示されている複数の物品のうち、少なくとも一つが他のものとは色むらがあり、明度が異なっている不良品の例である。図6は、画面1に表示されている複数の物品のうち、少なくとも一つに傷(スクラッチ)がついている不良品の例である。図7は、画面1に表示されている複数の物品のうち、少なくとも一つに欠けチッピング)がある不良品の例である。物品判定教育訓練装置には、設定された難易度に応じてそれぞれの大きさと表面反射率を変えた欠陥モデルが多数用意されている。欠陥モデルのパターンと出現位置は、毎回ランダム出題されるようになっている。

0025

物品判定教育訓練装置を使用した静的モデルにおける訓練では、周辺視優位の見方、リズム動作体験を教育することができる。

0026

(周辺視優位の見方について)
この教育でもっとも重要なことは、どのようなものが欠陥であるかを知らなくても、良品と異なるものが画面1に表示された瞬間に違和感があり、その位置を注視し、それが欠陥であることを確認する周辺視優位の見方を体験することである。違和感があるときは、何かが動いたり、何かが変化したりするときであり、それが何であるかを意識する直前の意識に上らない状態であることを訓練者に理解させることができる。周辺視優位の見方では、画面1に製品が表示された瞬間から良品、不良品の判断のボタンが押されるまでの反応時間は1秒程度である。物品判定教育訓練装置は、訓練者の反応時間が1秒を大幅に越える場合には画面1への表示や音声報知を行い、欠陥を見つけようとする中心視優位による見方になっていることを提示する。この提示がある場合は、訓練者に対して周辺視優位の見方になるように指導し、見方の改善を図ることができる。

0027

(リズム動作について)
周辺視優位の見方を継続させるには,リズム動作が必須である。見る動作をリズム動作に組み入れることによって一連の動作を意識に上らせずに実行させることが可能となる。静的モデルの場合、一連の動作は、画面1の製品を見て,良品、不良品の判断をし、対応するボタンを操作することである。物品判定教育訓練装置は、正答の場合には例えば、画面の青点滅と「プッ」というブザー音を実施し、誤答の場合には例えば画面の赤点滅と「ブブ」というブザー音を実施し、次の新たな製品を画面1に表示する。これらの一連の回答動作をどのようなリズム動作に組み込むかについては、例えば、ゲームコントローラを上下に軽く振る動作はリズム動作を行うことが好ましい。

0028

図8は画面1に表示される訓練結果の一例を示している。図8に表示されているテキスト情報はそのときの生体データとともに蓄積情報として記憶部21に記憶されている。訓練者や管理者は、図8に表示されている情報を確認することにより、訓練者の習熟度を知ることができる。

0029

図9は画面1に表示される訓練結果の一例を示している。この訓練結果は蓄積情報として、応答速度と正答率とをグラフ化したものであり、それぞれの成績に関する経時的変化の提示によりモチベーションが向上し、訓練者の習熟度を知ることもできる。さらに,図9に示す訓練履歴によれば、訓練の進行状況を瞬時に把握することができるので、各検査員に適した訓練計画を立てることに寄与する。図9に表示されている情報は、そのときの生体データとともに蓄積情報としての記憶部21に記憶されている。

0030

また、蓄積情報に含まれる訓練結果として、訓練者の弱点視覚化したマップを表示することもできる。このマップでは誤答が起きる箇所の頻度カラー表示している。この弱点マップによれば、同じ個所を何度も誤答したり誤答個所に偏りがあったりする場合には,視野全体を俯瞰するような見方ではなく、欠陥を探すような見方になっているので、見方の修正指導を行うことに寄与する。また、どのような物品群を誤答したかをグラフ化して画面1に表示した場合には、誤答対策を立てることにも貢献できる。

0031

このように物品判定教育訓練装置を使用した訓練は、周辺視目視検査法を習得することに寄与する。周辺視目視検査法では、良品パターンのみを記憶し,それと異なるものが現れた瞬間に違和感があり、その位置を注視し正否判定を行う。したがって、物品判定教育訓練装置を使用した訓練によれば、欠陥パターン事前学習を行うことなしに物品の正否判定を行えることを体験し、理解することができる。

0032

物品判定教育訓練装置は、所定回数以上の訓練実績がある訓練者について、平均回答時間が所定時間以内で正答率100%の訓練を複数回連続で達成したときには、静的モデルの検査に関して合格ベルに達したことを提示する。ユーザは、この提示を検査員としての能力認定に使用することができる。物品判定教育訓練装置は、例えば10回以上の訓練実績がある訓練者が、平均応答時間1秒以内で正答率100%の訓練を2回連続で達成した場合に、合格レベルに達したことを提示する。

0033

物品判定教育訓練装置が視線解析デバイスによって検出した生体データを蓄積情報として記憶する例について説明する。物品判定教育訓練装置は、視線解析デバイスによって訓練者の瞬目状態と視線解析データとを取得する。

0034

瞬目には、強い光など外部刺激による反射性瞬目、意識的に行う随意性瞬目、無意識に行う自発性瞬目の3種類がある。人は、緊張すると瞬目頻度が増加したり、何かを見つめると瞬目頻度は減少したりする。周辺視目視検査法をマスターした検査員について検査中の瞬目状態を観察すると、数秒に1回の周期的な瞬目が現れる。これは、欠陥を一生懸命見つけようと中心視優位による見方の検査員では見られない現象である。

0035

図10は、訓練中における熟練者と初心者の瞬目間隔を比較した生体データを示している。(a)のデータは周辺視目視検査法をマスターしているエキスパートの瞬目状態を示し、(b)のデータは周辺視目視検査法の訓練を始めて間もないビギナーの瞬目状態を示している。エキスパートは、ほぼ4秒の一定間隔で瞬目が生じており、この間隔はちょうど1個の物品を検査する時間と一致している。

0036

また、瞬目のタイミングは、前方用カメラの同期映像分析した結果、眼で確認後、良品の物品を規定位置に置く瞬間であることがわかっている。一方、図10に示すようにビギナーの瞬目間隔は安定せず、大きくばらついていることがわかる。また、エキスパートにおいては、数Hz程度の水平方向のマイクロサッケードを観察することができる。したがって、自発性瞬目の間隔とそのタイミング、水平方向のマイクロサッケードを測定することにより、周辺視目視検査法の習得状況、レベルの評価を行うことが可能である。

0037

物品判定教育訓練装置の制御部20は、数秒間に1回の周期的な自発性瞬目が測定された場合に周辺視優位の状態であることを提示することが好ましい。また、物品判定教育訓練装置の制御部20は、訓練者の瞳孔中心運動解析から数Hz程度の水平方向のマイクロサッケードを検出した場合に周辺視優位の状態であることを提示することが好ましい。このような提示があった場合は、訓練者や管理者は、訓練者が良品を見つけやすい好ましい周辺視状態であることを認識することができる。

0038

この物品判定教育訓練装置を実際の検査ラインで使用することにより、注視点検出による不良見逃し原因の解析と検査環境の外乱対策とを行うことができる。瞬目状態と視線解析データにより、検査中の注視点位置がわかるため、不良品をなぜ見逃したかを分析することができる。例えば、検査者が、該当する異常に対して適切な角度や位置でハンドリングを行っていたかどうかを確かめることができる。

0039

周辺視優位の状態は意識できない状態でもある。周辺視野に何かが突然入ってくる場合、例えば目の前を人が横切る場合には一瞬その方向にサッケードが生じ、製品から眼が離れる恐れがある。検査者の視線解析によれば、どのような外乱が不要なサッケードを生じやすいか検査環境の外乱対策として役立てることができる。

0040

物品判定教育訓練装置が心拍センサによって検出した生体データを蓄積情報として記憶する例について説明する。物品判定教育訓練装置は、心拍センサによって心拍間隔RRIに関するデータを取得する。心拍の変動時系列データであるRRI(R-R Interval)は心電図から求めることができる。

0041

訓練者の胸部に取り付けた心拍センサは、図11に示す心電波形を取得する。一番大きい波形R波と呼び、次のR波までの所要時間を心拍間隔RRIと呼ぶ。図12は、R波のピーク位置より求めたRRIの時間変動を示している。物品判定教育訓練装置はこのRRI信号を解析して自律神経系機能活性度推定する。自律神経系交感神経副交感神経からなり、心臓は両神経の二重支配を受けている。ストレスがかかると過剰に交感神経が働き、逆に副交感神経が働かなくなる。

0042

図13は静的モデルの訓練時におけるRRIの変動を示している。図13では、訓練開始前閉眼での安静状態ではRRIは平均900msで±50ms程度変動していることがわかる。訓練の開始直後は、1回1回の変動幅半減するとともに大きな周期で680msまで急激に下がり、その後急激に800msまで復帰する。訓練が進んだ状態では、大きな周期の変動は無くなり、安静時より周期の短い変動となる。図14は、RRIのi番目の値を横軸、i+1番目の値を縦軸に取りプロットしたものであり、これをローレンツプロットという。図14中の対角線上は、1回毎のRRIの変動が0であることを示している。これにより、安静時は対角線より大きく離れてプロットされることがわかる。このような状態は、ストレスがない状態であり、心臓は副交感神経優位の支配を受けており安静時のようにリラックス状態のときに現れる。一方、訓練開始時は対角線に沿って大きく変動しており、交感神経優位の緊張状態にあるものと思われる。訓練中は、対角線に沿った大きな変動は無くなり、緊張状態が少し緩和されているものと思われる。

0043

図15は訓練中の周波数解析結果を示している。物品判定教育訓練装置は、図15に示す、0.05〜0.15Hz間と0.15〜0.4Hz間のパワースペクトル積分値をそれぞれ低周波成分LF高周波成分HFとして求める。低周波成分LFは血液変動に対応し高周波成分HFは呼吸変動に対応する。LFの方がHFよりも大きい場合には交感神経優位の支配を心臓は受けている。HFの方がLFよりも大きい場合には副交感神経優位の支配を心臓は受けている。物品判定教育訓練装置は、ローレンツプロットによるRRIの変動の可視化図14のデータ)ならびに周波数解析図15のデータ)を組み合わせて、検査員の10〜100秒程度の精神状態を推定することができる。

0044

そこで、制御部20は、訓練者の身体状態を測定した生体データである心拍間隔の周波数解析データに基づいて周辺視優位の状態であるか否かを判定する。心拍間隔の周波数解析データにおいて、第1の周波数範囲におけるパワースペクトルの積分値を第1周波成分(低周波成分LF)とし、第1の周波数範囲よりも大きい周波数を範囲とする第2の周波数範囲におけるパワースペクトルの積分値を第2周波成分(高周波成分HF)とする。制御部20は、第2周波数成分の方が第1周波成分よりも大きい場合には、周辺視優位の状態であると判定し、この判定結果を提示することが好ましい。

0045

物品判定教育訓練装置は、適正な検査を実施可能な身体状態を示すあらかじめ定められた適正身体条件を有している。制御部20は、検査者の現在の生体データがこの適正身体条件を満たしている場合にはその旨を提示することが好ましい。

0046

物品判定教育訓練装置は、検査者に適合する特定のグループに関して定められた適正な検査を実施可能な身体状態を示す適正身体条件を有している。制御部20は、検査者の現在の生体データが適正身体条件を満たしている場合にはその旨を提示することが好ましい。

0047

物品判定教育訓練装置は、検査者に関する、適正な検査を実施可能な個別適正身体条件を有している。個別適正身体条件は、検査者に関して蓄積情報として記憶部に記憶された生体データと正否判定の結果と回答時間とに基づいて求められる。制御部20は、検査者の現在の生体データが個別適正身体条件を満たしている場合にはその旨を提示することが好ましい。

0048

次に、第1実施形態の物品判定教育訓練装置がもたらす作用、効果について説明する。この物品判定教育訓練装置は、複数の物品を画面1に表示する表示部23と、制御部20と、計測部22と、記憶部21とを備える。制御部20は、画面1に表示された複数の物品に不良品が含まれているか否か、あるいは画面1に表示された複数の物品の中に存在する不良品がどの物品であるかについてコントローラ3の操作によって入力された情報を取得して情報の正否判定を行う判定部である。計測部22は、表示部23によって画面1に物品が表示された時点からコントローラ3が操作されるまでに要した回答時間を計測する。記憶部21は、コントローラ3を操作した訓練者の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データと正否判定の結果と回答時間とを対応づけて記憶する。

0049

この装置によれば、瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定したデータと正否判定の結果と回答時間とを対応づけた蓄積情報を取得できる。この蓄積情報を活用することにより、肯定的判定ができる身体状態や肯定的判定ができない身体状態を知ることができ、検査環境の改善に役立てたり訓練者の習熟度判定を行ったりすることができる。

0050

物品判定教育訓練装置は、訓練者の身体状態を測定した生体データである自発性瞬目とマイクロサッケードとに基づいて周辺視優位の状態であるか否かを判定する周辺視状態判定部としての制御部20を備える。これによれば、自発性瞬目の状態と視線解析とを用いて、リラックスかつ非緊張状態である周辺視優位の状態を検出することができる。また、周辺視優位でない状態を検出できることにより、周辺視優位でない状態を発生させる検査時の環境を理解することができ、外乱防止対策に役立てて検査環境の整備に寄与する物品判定教育訓練装置を提供できる。

0051

物品判定教育訓練装置は、数秒間に1回の周期的な自発性瞬目が測定された場合に周辺視優位の状態であることを提示する周辺視状態判定部としての制御部20を備える。これによれば、訓練者の自発性瞬目が数秒間に1回の周期的な頻度である場合に周辺視優位の状態であることを提示して、例えばこの状態を報知したり、蓄積情報として記憶部に記憶して正否判定の結果や回答時間との関連性を分析したりすることができる。

0052

物品判定教育訓練装置は、訓練者の身体状態を測定した生体データである心拍間隔の周波数解析データに基づいて周辺視優位の状態であるか否かを判定する周辺視状態判定部としての制御部20を備える。これによれば、心拍間隔の周波数解析データに基づいて、副交感神経優位の支配を心臓が受けている場合にみられる周辺視優位の状態を検出することができる。また、交感神経優位の支配を心臓が受けている場合にみられる周辺視優位でない状態を検出できることにより、周辺視優位でない状態を発生させる検査時の環境を理解でき、外乱防止対策に役立てて検査環境の整備に寄与する物品判定教育訓練装置を提供できる。

0053

記憶部21は、前述の周辺視状態判定部によって判定された周辺視優位の状態を記憶する。これによれば、周辺視優位の状態において正否判定の結果や回答時間が良好であることを訓練者に対して理解させることが可能な物品判定教育訓練装置を提供できる。

0054

表示部23は、静止している複数の物品を画面1に表示する。これによれば、訓練者は画面を見ることで、静止している複数の物品の中に不良品が含まれているか否かを判定する能力を訓練することができる。これにより、実際の検査工程において複数の製品に対して周辺視優位の状態で正否判定を行うことを習得可能な物品判定教育訓練装置を提供できる。

0055

物品判定教育訓練装置は、検査者の現在の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データが、適正な検査を実施可能な身体状態を示す適正身体条件を満たすか否かを判定する身体状態判定部としての制御部20を備える。

0056

これによれば、検査者の現在の生体データが、適正な検査を実施可能な身体状態を示す適正身体条件を満たしているか否かを判定することができる。このように人が適正な検査を実施できると想定できる適正身体条件を用いた判定により、例えば検査前の検査者が適正な検査を実施できる身体状態であるか否かを検出できる。これにより、検査者が適正な検査を実施できる身体状態、例えば周辺視優位になりやすい身体状態であることを確認してから検査を実施することが可能になり、製品の品質確保や生産性向上に寄与する。この物品判定教育訓練装置によれば、検査者が適正な検査を実施できる身体状態でない場合には、適正な検査を実施できる身体状態、例えば周辺視優位になりやすい身体状態に持っていく施策を実施することに寄与する。

0057

物品判定教育訓練装置は、検査者の現在の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データが、検査者に適合する特定のグループに関して定めされた適正な検査を実施可能な身体状態を示す適正身体条件を、満たすか否かを判定する身体状態判定部を備える。制御部20は身体状態判定部として機能する。

0058

これによれば、検査者の現在の生体データが、検査者に適合するグループについて定められた適正身体条件を満たしているか否かを判定することができる。例えば、検査者の年齢に適合するグループ、検査者の性別および年齢に適合するグループ、検査者の心肺機能に適合するグループ等に関して、周辺視優位の状態になりやすい適正身体条件を蓄積情報等を活用して定めることができる。これにより、身体が検査者と類似している人の生体データを用いて定められた適正身体条件によって、検査者が周辺視優位になりやすい身体状態であることを確認してから検査を実施することができ、製品の品質確保や生産性向上に寄与する。また、この物品判定教育訓練装置によれば、検査者が適正な検査を実施できる身体状態でない場合には、周辺視優位になりやすい身体状態に持っていく施策を実施することに寄与する。

0059

物品判定教育訓練装置は、検査者の現在の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データが、検査者に関して記憶部に記憶された生体データと正否判定の結果と回答時間とに基づいて求められた、適正な検査を実施可能な個別適正身体条件を満たすか否かを判定する身体状態判定部を備える。制御部20は身体状態判定部として機能する。

0060

これによれば、検査者の現在の生体データが、検査者に関する訓練時の蓄積情報から求められる各検査者の個別適正身体条件を満たしているか否かを判定することができる。このように各検査者特有の個別適正身体条件を用いた判定により、例えば検査前の検査者が適正な検査を実施できる身体状態であるか否かを検出できる。これにより、検査者が適正な検査を実施できる身体状態であることを確認してから検査を実施してもらうことが可能になり、製品の品質確保や生産性向上に寄与する。また、検査者が適正な検査を実施できる身体状態でない場合には、適正な検査を実施できる身体状態に持っていくように身体状態を整える施策を実施することに寄与する物品判定教育訓練装置を提供できる。

0061

(第2実施形態)
第2実施形態の物品判定教育訓練装置について図16図18を参照して説明する。以下、第1実施形態との相違点について説明する。

0062

回転モデルの目視検査教育訓練においては、中心視優位な注視する見方から周辺視優位な見方に安心して移行するために、製品を傾けながら検査する場合の「キズや欠陥の見え方の原理」の教育と適切な視野範囲と角度範囲でのハンドリングが必要となる。第2実施形態の物品判定教育訓練装置によれば、静的モデルの検査とは異なり、製品をハンドリングしながら不良部分に気付く感覚磨くことができる。

0063

第2実施形態の物品判定教育訓練装置は、第1実施形態のコントローラ3の代わりに、回転操作可能な動的モデル103を備えている。動的モデル103は、画面1に表示される物品と同様の形状に形成された物体である。動的モデル103は、モーションセンサ24を有している。モーションセンサ24は、3軸加速度、3軸ジャイロ、3軸地磁気センサを有している。モーションセンサ24は、訓練者が動的モデル103を回転させることによる回転角度に応じた信号を制御部20に出力する。したがって、動的モデル103の回転角度に基づいた物品の姿勢状態が表示部23によって画面1に表示されることになる。さらに、動的モデル103には、訓練者が良品指示と不良部分の位置指示とをそれぞれ行うことができる操作可能な操作部が設けられている。

0064

静的モデルでは照明は製品の上方からのスポット照明であり、スポット照明から見た製品が画面1に表示されている。回転モデルでは照明は訓練者の上方前方にあり、製品を前方や後方傾けることによって、照明の光源像が製品上を下側や上側に移動する。このとき製品に欠陥が存在する場合には、良品であれば訓練者の眼には反射光が入らない位置から反射光が入り、その位置に欠陥があることを知覚できる。物品判定教育訓練装置を使用した教育で最も重要な事項は、欠陥(異常部)が見える原理を理解させることである。すなわち、異常部での反射光は正常部とは異なる反射散乱等のふるまいをするため、製品を規定された角度の範囲を傾けることが必要であることを理解させることができる。

0065

物品判定教育訓練装置を使用した回転モデルにおける訓練では、周辺視優位の見方、リズム動作の体験を教育することができる。

0066

(周辺視優位の見方について)
周辺視優位の見方は基本的には静的モデルと変わらない。静的モデルでは、良品、不良品の判断のボタン操作と同時に新たな製品が画面に表示されるため、瞬間視での応答が可能である。回転モデルでは、欠陥モデルがある場合には動的モデル103を規定角度回転動作しているときに異常部が出現するため、その瞬間を違和感として感じ、その位置を注視し、それが欠陥であることを確認する周辺視優位の見方の訓練が可能となる。周辺視優位の見方は、動的モデル103を回転動作させているときに異常部を違和感として感じる見方であり、回転動作を止めた瞬間に中心視優位の見方に変わることを理解させることができる。

0067

(リズム動作について)
回転モデルでは,動的モデル103を回転させる動作がリズム動作となるため、規定角度範囲内の回転動作を円滑且つ途切れないようリズミカルに行うことが好ましい。規定角度範囲については、それぞれの欠陥によって異なるため、角度がもっとも大きい欠陥に合わせることが必要である。例えば,スクラッチのような表面の凹凸異常によって生じる欠陥は、光源像が製品表面に映り込む輝度の高い領域では輝度が低い領域として見える。一方、光源像から外れる上側と下側の輝度の低い領域では輝度の高い領域として見える。異常領域の見やすさとしては後者がはるかに見やすい。そこで、最初は光源像近傍の下側の輝度の低い領域を焦点を合わせずに見ながら動的モデル103を回転させて製品の下から上まで検査し、次に光源像近傍の上側の輝度の低い領域を焦点を合わせずに見ながら逆方向に回転させて製品の上から下まで検査することが好ましい。

0068

図17は、回転モデルの訓練におけるトレーニング時に画面1に表示される物品を示している。図18は、図17の物品における不良部分を拡大表示している。回転モデルの訓練において、欠陥が見える原理は製品の正常面とキズ部のそれぞれの法線方向に対する光源の入射角や検査員の視線の入射角に支配される。図17に示すような自由曲面突起部が含まるような物品の検査では、図18に示す平面上にある欠陥は容易に見つけることは可能である。しかし、突起部の根本付近に欠陥がある場合は、キズ部が見える原理を満足するような照明と視線の方向を考慮した物品の最適配置を決定することは容易ではない。そこで、動的モデル103を操作する訓練によれば、現状の検査員による製品のハンドリングが適切であるかを評価し、最適なハンドリング方法を習得することが可能である。

0069

制御部20は、動的モデル103を回転動作して異常部が出現する状態になったときに、訓練者に対してその状態を感覚刺激によって提示する。例えば、制御部20は、音による聴覚刺激振動による触覚刺激等を提示することにより、訓練者に対して視覚以外の感覚を提示することができる。物品判定教育訓練装置は、この視覚以外の感覚刺激により、訓練者の無意識における反射的な反応を誘発することができるので、訓練者が反射的に欠陥に気付いた際の感覚を増強し、瞬時に欠陥の有無を見分ける能力を強化することに寄与する。

0070

第2実施形態の物品判定教育訓練装置がもたらす作用、効果について説明する。この物品判定教育訓練装置は、物品を画面1に表示する表示部23と、制御部20と、計測部22と、記憶部21とを備える。制御部20は、画面1に表示された一つの物品に不良品が含まれているか否かについて動的モデル103の操作によって入力された情報を取得して情報の正否判定を行う判定部である。計測部22は、表示部23によって画面1に物品が表示された時点から動的モデル103が操作されるまでに要した回答時間を計測する。記憶部21は、動的モデル103を操作した訓練者の身体状態を表す瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定した生体データと正否判定の結果と回答時間とを対応づけて記憶する。

0071

この物品判定教育訓練装置によっても、瞬目状態および心拍間隔の少なくとも一つについて測定したデータと正否判定の結果と回答時間とを対応づけた蓄積情報を取得できる。この蓄積情報を活用することによっても、肯定的判定ができる身体状態や肯定的判定ができない身体状態を知ることができ、検査環境の改善や訓練者の習熟度判定を行うことができる。

0072

第2実施形態において訓練者が操作する操作部は、回転操作可能な動的モデル103である。表示部23は、動的モデル103の回転角度に基づいた姿勢状態である一つの物品を画面1に表示する。これによれば、訓練者は、動的モデル103を回転操作することにより、画面1に表示された物品の向きを変えながら、物品に不良部分があるか否かを判定する能力を訓練することができる。これにより、実際の検査工程で製品のハンドリング動作を行いながら正否判定を行うリズム動作を習得可能な物品判定教育訓練装置を提供できる。

0073

(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。

0074

第2実施形態の動的モデルを使用した訓練の場合も、第1実施形態で図8図15を参照して説明したような蓄積情報を記憶部21に記憶し、この蓄積情報を必要に応じて閲覧可能である。

0075

1…画面、 3…コントローラ(操作部)
20…制御部(正否判定部、周辺視状態判定部、身体状態判定部)
21…記憶部、 22…計測部、 23…表示部
103…動的モデル(操作部)

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