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技術 ワイピングシート及び清掃具

出願人 花王株式会社
発明者 成田行人百合野翔太郎金田学
出願日 2017年12月6日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2017-234680
公開日 2019年6月24日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-098030
状態 未査定
技術分野 床,カーペット,家具,壁等の清掃用具
主要キーワード 水抜き用穴 水流ノズル 低空隙率 凹部形成用 繊維交絡体 交絡体 凸部形成用 支持ベルト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月24日)のものです。
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図面 (9)

課題

ダスト捕集性の向上とワイピング時の操作性の向上とを両立させたワイピングシートを提供すること。

解決手段

本発明のワイピングシート1は、第1の繊維11及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維12を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体1Aを備え、第1面1Fと、第1面の反対側に位置する第2面1Rとを有する。第1の繊維11の存在割合が、第1面1F及び第2面1Rそれぞれからワイピングシート1の厚さ方向中央部Cに向けて増加し、且つ第2の繊維12の存在割合が、ワイピングシートの厚さ方向中央部Cから第1面1F及び第2面1Rそれぞれに向けて増加している。第1面1F及び第2面1Rそれぞれにおいて、第1の繊維11よりも第2の繊維12の存在割合が高くなっている。本発明の清掃具100は、ワイピングシート1と、ワイピングシート1を装着可能なヘッド部110を備える清掃用具120とを有する。

概要

背景

近年、1μm前後の繊維径を有する極細繊維は、その繊維を交絡させた不織布の形態で様々な用途に用いられている。例えば特許文献1には、繊維の少なくとも一部に繊維径が1〜9μmの超極細繊維を含むとともに、該超極細繊維を表裏両面に露出させた不織布を備える清掃具が開示されている。

また特許文献2には、1.0デシテックス以下の疎水性繊維を30〜100質量%含む表面層と、表面層に挟まれ、且つ親水性繊維と、1.0〜10デシテックスの疎水性繊維とを含む中間層とを備えた不織布ワイパーが開示されている。また、表面層と中間層とは、交絡等により一体化された3層構造となっていることが同文献に記載されている。

概要

ダスト捕集性の向上とワイピング時の操作性の向上とを両立させたワイピングシートを提供すること。本発明のワイピングシート1は、第1の繊維11及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維12を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体1Aを備え、第1面1Fと、第1面の反対側に位置する第2面1Rとを有する。第1の繊維11の存在割合が、第1面1F及び第2面1Rそれぞれからワイピングシート1の厚さ方向中央部Cに向けて増加し、且つ第2の繊維12の存在割合が、ワイピングシートの厚さ方向中央部Cから第1面1F及び第2面1Rそれぞれに向けて増加している。第1面1F及び第2面1Rそれぞれにおいて、第1の繊維11よりも第2の繊維12の存在割合が高くなっている。本発明の清掃具100は、ワイピングシート1と、ワイピングシート1を装着可能なヘッド部110を備える清掃用具120とを有する。

目的

本発明の課題は、従来技術の欠点を解決するワイピングシートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体を備え、第1面と、該第1面の反対側に位置する第2面とを有するワイピングシートであって、前記第1の繊維の存在割合が、前記第1面及び前記第2面それぞれから前記ワイピングシートの厚さ方向中央部に向けて増加し、且つ前記第2の繊維の存在割合が、前記ワイピングシートの厚さ方向中央部から前記第1面及び前記第2面それぞれに向けて増加しており、前記第1面及び前記第2面それぞれにおいて、前記第1の繊維よりも前記第2の繊維の存在割合が高くなっている、ワイピングシート。

請求項2

前記第1の繊維の存在割合が、前記第1面及び前記第2面それぞれから前記ワイピングシートの厚さ方向中央部に向けて漸次減少し、前記第2の繊維の存在割合が、前記ワイピングシートの厚さ方向中央部から前記第1面及び前記第2面それぞれに向けて漸次増加している、請求項1に記載のワイピングシート。

請求項3

前記第1面に曲線部を有する巨視パターン凹凸部を有する、請求項1又は2に記載のワイピングシート。

請求項4

前記第1面における前記第1の繊維の占める面積比率と、前記第2面における前記第1の繊維の占める面積比率とが互いに異なる、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項5

前記第1面の構成繊維交絡強度が、前記第2面の構成繊維の交絡強度よりも高い、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項6

前記繊維集合体の構成繊維は互いに融着していない、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項7

前記繊維集合体を支持するスクリムを更に備え、該繊維集合体と該スクリムとが一体的な絡合状態を形成している、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項8

洗浄液が前記繊維集合体に担持されている、請求項1ないし7のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項9

請求項1ないし8のいずれか一項に記載のワイピングシートと、該ワイピングシートを装着可能なヘッド部を備える清掃用具とを有する清掃具

技術分野

0001

本発明は、ワイピングシート及びこれを用いた清掃具に関する。

背景技術

0002

近年、1μm前後の繊維径を有する極細繊維は、その繊維を交絡させた不織布の形態で様々な用途に用いられている。例えば特許文献1には、繊維の少なくとも一部に繊維径が1〜9μmの超極細繊維を含むとともに、該超極細繊維を表裏両面に露出させた不織布を備える清掃具が開示されている。

0003

また特許文献2には、1.0デシテックス以下の疎水性繊維を30〜100質量%含む表面層と、表面層に挟まれ、且つ親水性繊維と、1.0〜10デシテックスの疎水性繊維とを含む中間層とを備えた不織布ワイパーが開示されている。また、表面層と中間層とは、交絡等により一体化された3層構造となっていることが同文献に記載されている。

先行技術

0004

特開平10−225407号公報
特開2010−17418号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1及び2の不織布によれば、その表面に細径繊維が存在していることによって、微粒子を含む汚れ捕集性を向上させることができるが、その反面、不織布とワイピング対象面との摩擦抵抗が大きくなってしまい、清掃時における操作性が劣る可能性があった。

0006

したがって本発明の課題は、従来技術の欠点を解決するワイピングシートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含み、これらの繊維が交絡してなる繊維集合体を備え、第1面と、該第1面の反対側に位置する第2面とを有するワイピングシートであって、
前記第1の繊維の存在割合が、前記第1面及び前記第2面それぞれから前記ワイピングシートの厚さ方向中央部に向けて増加し、且つ前記第2の繊維の存在割合が、前記ワイピングシートの厚さ方向中央部から前記第1面及び前記第2面それぞれに向けて増加しており、
前記第1面及び前記第2面それぞれにおいて、前記第1の繊維よりも前記第2の繊維の存在割合が高くなっている、ワイピングシートを提供するものである。

0008

また本発明は、前記ワイピングシートと、該ワイピングシートを装着可能なヘッド部を備える清掃用具とを有する清掃具を提供するものである。

発明の効果

0009

本発明によれば、ダスト捕集性の向上とワイピング時の操作性の向上とを両立させたワイピングシート及び清掃具が提供される。

図面の簡単な説明

0010

図1(a)は、本発明のワイピングシートの一実施形態を示す断面模式図であり、図1(b)は、本発明のワイピングシートの縦断面の走査型電子顕微鏡像である。
図2は、図1(b)におけるワイピングシートの繊維の存在割合を測定したグラフである。
図3(a)は、本発明のワイピングシートの第1面の走査型電子顕微鏡像であり、図3(b)は、本発明のワイピングシートの第2面の走査型電子顕微鏡像である。
図4は、本発明のワイピングシートの第1面における巨視パターン凹凸部の一実施形態を示す模式図である。
図5は、本発明のワイピングシートの製造に好適に用いられる製造装置の模式図である。
図6は、図5に示す製造装置における凹凸部形成部材の模式図である。
図7は、本発明の清掃具の一実施形態を示す模式図である。
図8は、実施例、参考例及び比較例ワイピングシートにおけるダスト捕集率を示すグラフである。

0011

以下、本発明のワイピングシートをその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明においてワイピングとは、清掃及び清拭の両方の意味を含むものであり、例えば、床面、壁面、天井及び柱等の建物の清掃、建具備品の清掃、物品の拭き取り、身体及び身体に係る器具の清拭等が含まれる。なお、本明細書において、単に「ワイピングシート」という場合には、文脈に応じ、洗浄液担持されているものと、洗浄液が担持されていないものとを指す。

0012

本発明のワイピングシートは繊維集合体からなる。繊維集合体を構成する繊維は、第1の繊維及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維を少なくとも含む。第1の繊維及び第2の繊維は、第1の繊維どうし、第2の繊維どうし、及び第1の繊維と第2の繊維とが交絡して前記の繊維集合体を形成している。つまり、ワイピングシートに使用する繊維集合体は、第1及び第2の繊維の交絡を主体として複合化された繊維集合体である。これに加えて、ワイピングシートは他の部材を有するものであってもよい。

0013

図1(a)及び(b)には、本発明のワイピングシートに備えられた繊維集合体の縦断面が示されている。同図に示すとおり、ワイピングシート1における繊維集合体1Aは、第1の繊維11及び第1の繊維よりも細径の第2の繊維12を含んで構成されている。またワイピングシート1は、第1面1Fと、第1面1Fと反対側に位置している第2面1Rとを有する。ワイピングシートにおける第1面1F及び第2面1Rは、ともにワイピングシートの使用時におけるワイピング面として供される(以下、第1面1F及び第2面1Rを総称して「ワイピング面」ともいう)。図1に示すとおり、ワイピングシート1は、同図の第1面1F及び第2面1Rに繊維径の細い繊維である第2の繊維12が主に存在しており、厚さ方向Zの中央部Cでは第1の繊維11が主に存在している。なお、「主に存在している」とは、ワイピングシート1を厚さ方向Zに沿って縦断面視したときに、第1面1Fと平行な任意の面における繊維のうち、第2の繊維12の存在割合が最も高いことをいう。

0014

図1(a)及び(b)に示すとおり、ワイピングシート1は、その厚さ方向Zに沿う縦断面視において、第1の繊維11と第2の繊維12との存在箇所偏在している。詳細には、ワイピングシート1は、厚さ方向Zの縦断面視において、第1の繊維11の存在割合が、ワイピング面として供される第1面1F及び第2面1Rそれぞれからワイピングシートの厚さ方向Zの中央部Cに向けて増加している。一方、第2の繊維12に関しては、ワイピングシート1の厚さ方向Zに沿う縦断面視において、第2の繊維12の存在割合が、ワイピングシート1の厚さ方向Zの中央部Cから第1面1F及び第2面1Rそれぞれに向けて増加している。またワイピング面である第1面1F及び第2面1Rでは、第2の繊維12がその存在割合が高い状態を維持しながら面方向にわたり存在している。この構成を採用することによって、微粒子などのダストの捕集率を高めることができるとともに、ワイピング時の摩擦抵抗を少なくして操作性を向上させることができる。

0015

詳細には、上述の第1の繊維11と第2の繊維12との存在箇所については以下の通りである。すなわち、ワイピングシート1は、その厚さ方向Zに沿う縦断面視において、第1面1Fを基準(0%)として、第1面1Fと平行な面方向に仮想的に複数分割したときに、ワイピングシート1の厚さの0%以上10%以下にわたる部位及び90%以上100%以下にわたる部位について、第1面1Fと平行な仮想面における第2の繊維12の占める面積比率が第1の繊維11よりも高くなるように構成されていることが好ましい。また同様に、ワイピングシート1は、その厚さ方向Zに沿う縦断面視において、第1面1Fを基準(0%)として、第1面1Fと平行な面方向に仮想的に複数分割したときに、ワイピングシート1の厚さの10超以上90%未満にわたる部位について、第1面1Fと平行な仮想面における第1の繊維11の占める面積比率が高くなるように構成されていることが好ましい。

0016

特に、細径である第2の繊維によって形成された緻密且つ低空隙率を有する構造で微粒子ダストを捕集しつつ、太径である第1の繊維によって形成された高空隙率の構造で汚れをワイピングシートの構成繊維間に保持しやすくするという観点から、ワイピングシート1の厚さ方向Zに沿う縦断面視において、第1の繊維11の存在割合が、ワイピング面として供される第1面1F及び第2面1Rそれぞれからワイピングシートの厚さ方向Zの中央部Cに向けて、階段状に、連続的に又はその組み合わせで漸次減少していることが好ましく、また、第2の繊維12の存在割合が、ワイピングシート1の厚さ方向Zの中央部Cから第1面1F及び前記第2面1Rそれぞれに向けて、階段状に、連続的に又はその組み合わせで漸次増加していることが好ましい。

0017

ワイピングシート1の厚さ方向Zに沿う縦断面視において、第1の繊維11及び第2の繊維12の存在割合は、例えば共焦点レーザー顕微鏡を用いて、面積比率として測定できる。詳細には、第1面1Fを基準として、ワイピングシートの厚さ方向Zにおける第1面1F及び第2面1Rで画成される領域を、第1面1Fと平行な面方向に仮想的に複数分割し、これらの面をラマンイメージングによって観察し、画像データをそれぞれ取得する。得られた各画像をImageJなどの画像処理ソフトウェアを用いて、第1の繊維と第2の繊維との明度境界閾値を設定し、明度二値化する。一般的に、白色と黒色とで二値化した場合、第1の繊維は白色となり、第2の繊維は黒色となるので、それぞれの色を有する面積を計算して、各繊維の面積比率を算出する。

0018

図1(b)に示すワイピングシート1を測定対象として、上述の方法によって、任意の面における各繊維の存在割合を測定した結果を図2に示す。第1面1Fを基準面(第1点)とし、第2面1Rを末端面(第10点)とし、仮想的に厚み方向に均等に10点分割して測定した。図2に示すように、本発明のワイピングシートは、第1の繊維11の存在割合が、ワイピングシートの厚さ方向Zに沿って見たときに、第1面1F及び第2面1Rそれぞれからワイピングシートの厚さ方向中央部に向けて減少していることが判る。また、第2の繊維12の存在割合は、厚さ方向Zに沿って見たときに、ワイピングシート1の厚さ方向中央部から第1面1F及び第2面1Rそれぞれに向けて増加していることが判る。

0019

特に、細径である第2の繊維によって形成された緻密且つ低空隙率を有する構造で微粒子ダストを捕集しつつ、太径である第1の繊維のによって形成された高空隙率の構造で汚れをワイピングシートの構成繊維間に保持しやすくするという観点から、厚さ方向Zの中央部Cに位置する第4点ないし第6点の範囲に観察される繊維のうち、各点での仮想平面における第1の繊維11の存在割合(図2参照)は、面積比率で表して、70%以上であることが好ましく、75%以上であることが更に好ましい。また、同様の観点から、第1点ないし第10点の範囲に観察されるすべての第1の繊維11のうち、第4点ないし第6点の範囲に観察される第1の繊維11の存在割合は、5%以上であることが好ましく、10%以上であることが更に好ましい。

0020

同様に、厚さ方向Zの中央部Cに位置する第4点ないし第6点の範囲に観察される繊維のうち、各点での仮想平面における第2の繊維12の存在割合(図2参照)は、面積比率で表して、30%未満であることが好ましく、25%未満であることが更に好ましい。また、同様の観点から、第1点ないし第10点の範囲に観察されるすべての第2の繊維12のうち、第4点ないし第6点の範囲に観察される第2の繊維12の存在割合は、10%以上であることが好ましく、15%以上であることが更に好ましい。

0021

本発明のワイピングシートは、第1面1F及び第2面1Rに着目したときに、各面における構成繊維の占める存在割合が所定の範囲となっていることが好ましい。詳細には、第1面1Fにおける第2の繊維12の占める存在割合は、面積比率で表して、40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることが更に好ましく、また、90%以下であることが好ましく、85%以下であることがより好ましく、83%以下であることが更に好ましい。第1面1Fにおける第2の繊維12の占める存在割合は、面積比率で表して、40%以上90%以下であることが好ましく、50%以上85%以下であることがより好ましく、60%以上83%以下であることが更に好ましい。このような存在割合となっていることによって、細径である第2の繊維によって形成された緻密且つ低空隙率を有する構造で微粒子ダストを捕集しつつ、太径である第1の繊維のによって形成された高空隙率の構造で汚れをワイピングシートの構成繊維間に保持しやすくするという効果が奏される。

0022

同様の観点から、第1面1Fにおける第1の繊維11の占める存在割合は、面積比率で表して、1%以上であることが好ましく、5%以上であることがより好ましく、7%以上であることが更に好ましく、また、60%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、35%以下であることが更に好ましい。第1面1Fにおける第1の繊維11の占める存在割合は、面積比率で表して、1%以上60%以下であることが好ましく、5%以上40%以下であることがより好ましく7%以上35%以下であることが更に好ましい。

0023

同様に、第2面1Rにおける第2の繊維12の占める存在割合は、面積比率で表して、50%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましく、また、90%以下であることが好ましく、87%以下であることがより好ましく、85%以下であることが更に好ましい。第2面1Rにおける第2の繊維12の占める存在割合は、面積比率で表して、50%以上90%以下であることが好ましく、65%以上87%以下であることがより好ましく、70%以上85%以下であることが更に好ましい。

0024

また同様に、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める存在割合は、面積比率で表して、1%以上であることが好ましく、3%以上であることがより好ましく、5%以上であることが更に好ましく、また、60%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、35%以下であることが更に好ましい。第2面1Rにおける第1の繊維11の占める存在割合は、面積比率で表して、1%以上60%以下であることが好ましく、3%以上40%以下であることがより好ましく、5%以上35%以下であることが更に好ましい。

0025

ダストの捕集性を一層高める観点から、第1面1F及び第2面1Rにおいて、各繊維の占める存在割合を面積比率で表したときに、いずれの繊維も存在しない空隙が存在することが好ましい。例えば、第1面1F及び第2面1Rにおいて、第1の繊維11の占める存在割合(面積比率)をその下限である1%とし、第2の繊維12の占める存在割合(面積比率)をその上限である90%としたときに、残りの9%は空隙となる。空隙を有していることによって、ダストを効果的に捕集できることに加えて、洗浄液を担持した態様でワイピングシートを使用した場合でも放出される洗浄液の量を必要量に抑えることができる。このような空隙を存在させるためには、例えば後述するワイピングシートの製造方法において、第1の繊維11及び/又は第2の繊維12の坪量や、水圧や搬送速度などの水流交絡の条件を変更したりすることによって、適宜調整することができる。

0026

一方の面で汚れを拭き取った後に、更に微粒子ダストを他方の面で捕集しやすくする観点から、第1面1F及び第2面1Rに第2の繊維12が主に存在していることを条件として、空隙も含めたワイピングシートの第1面1F及び第2面1Rのうち、第1面1Fにおける第1の繊維11の占める面積比率と、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率とが互いに異なっていることが好ましい。詳細には、第1面1Fにおける第1の繊維11の占める面積比率は、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率よりも大きいことが好ましく、第1面1Fにおける第1の繊維11の占める面積比率と、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率との差が3%以上であることが更に好ましい。

0027

上述のとおり、第1面1Fにおける第1の繊維11の占める面積比率と、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率とが互いに異なっていることに伴なって、第1面1Fにおける第2の繊維12の占める面積比率と、第2面1Rにおける第2の繊維12の占める面積比率とが互いに異なっていることが好ましい。詳細には、第2面1Rにおける第2の繊維12の占める面積比率は、第1面1Fにおける第2の繊維12の占める面積比率よりも大きいことが好ましく、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率と、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率との差が3%以上であることが更に好ましい。

0028

同様の観点から、第1面1Fにおける第1の繊維11の占める面積比率と、同面における第2の繊維12の占める面積比率とが互いに異なっていることが好ましい。詳細には、上述のとおり、第1面1Fにおける第2の繊維12の占める面積比率が、同面における第1の繊維11の占める面積比率よりも大きいことを条件として、第1面1Fにおける第2の繊維12の占める面積比率と、同面における第1の繊維11の占める面積比率との差が5%以上であることが好ましく、10%以上であることが更に好ましい。

0029

同様に、第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率と、同面における第2の繊維12の占める面積比率とが互いに異なっていることも好ましい。詳細には、上述のとおり、第2面1Rにおける第2の繊維12の占める面積比率が、同面における第1の繊維11の占める面積比率よりも大きいことを条件として、第2面1Rにおける第2の繊維12の占める面積比率と、同面における第1の繊維11の占める面積比率との差が7%以上であることが好ましく、12%以上であることが更に好ましい。

0030

例えば、図1(b)に示すワイピングシートを測定対象として、上述の方法に従って第1の繊維の占める面積比率を測定すると、図3(a)に示す第1面1Fにおける第1の繊維11の占める面積比率は26%、第2の繊維12の占める面積比率は70%、残りの4%は空隙となる。同様に、図3(b)に示す第2面1Rにおける第1の繊維11の占める面積比率は15%、第2の繊維12の占める面積比率は82%、残りの3%は空隙となる。このような面積比率を有するワイピングシートは、後述する製造方法によって製造できる。

0031

本発明のワイピングシートは、第1面1Fを構成する繊維の交絡強度と、第2面1Rを構成する繊維の交絡強度とが互いに異なっていることが好ましい。詳細には、第1面1Fの構成繊維の交絡強度が、第2面1Rの構成繊維の交絡強度よりも高いことが好ましい。繊維の交絡強度が高い場合、構成繊維間の摩擦が強く、緻密な構造になっているので、構成繊維が外力に対して動きにくくなる。その結果、粒子径の細かいダストを構成繊維間に絡めて捕集しやすくすることができる。このように、ワイピングシートの第1面1F及び第2面1Rが異なる交絡強度を有していることによって、ワイピング対象や堆積した汚れに応じて各面を使い分けることができ、ダストの捕集性を高めることができる。このような交絡強度の強弱は、例えば後述するワイピングシートの製造方法において、水圧や搬送速度などの水流交絡の条件を変更したりすることによって、適宜調整することができる。

0032

構成繊維の交絡強度は、例えば以下のように測定することができる。すなわち、評価対象のワイピングシートに5.5N/m2の荷重負荷した状態で、該シートの一方の面に回転速度2.3m/sで回転する円形ウレタン発泡体に当接させて、1.5分間摩擦をかける。その後、ウレタン発泡体に付着した繊維を粘着テープで捕集し、その繊維の質量を測定する。捕集された繊維の質量が少ないほど、繊維の交絡強度が高いものとなる。

0033

繊維集合体1Aを構成する第1の繊維11及び第2の繊維12は、合成繊維及び天然繊維のいずれであってもよい。合成繊維としては、例えば、ポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン繊維ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレート等のポリオレフィンポリエステル混合繊維、ナイロン6ナイロン66等のポリアミド繊維ポリ塩化ビニルポリスチレン等のビニル系繊維、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系繊維等が挙げられる。天然繊維としては各種セルロース繊維、例えばパルプコットンレーヨンリヨセル及びテンセル等が挙げられる。これらの繊維は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。

0034

ダストの捕集性を高め、且つワイピング時の操作性を高める観点から、第1の繊維11の繊維径(直径)は、10μm以上30μm以下が好ましく、15μm以上25μm以下がより好ましい。また、第2の繊維12の繊維径(直径)は、0.1μm以上9μm以下が好ましく、0.5μm以上5μm以下がより好ましい。繊維集合体1Aを構成する繊維は、繊維集合体1Aの製造方法に応じて、連続フィラメントであってもよく、あるいはステープルファイバであってもよい。ステープルファイバである場合、平均繊維長は一般に1mm以上100mm以下が好ましく、10mm以上90mm以下がより好ましく、20mm以上60mm以下が更に好ましい。このような繊維径及び繊維長を有していることによって、柔軟性に富み、且つ繊維の自由度が高い繊維集合体1Aを得ることができる。

0035

繊維集合体1Aは、上述のとおり該繊維集合体1Aを構成する繊維どうしが絡合して形成された不織布状のものである。繊維集合体1Aの構成繊維の自由度を高めて、ダストの捕集性を高める観点から、繊維集合体1Aの構成繊維は互いに融着していないことが好ましい。

0036

ワイピングシートを構成する第1の繊維11及び第2の繊維12が交絡してなる繊維集合体1Aの坪量は、16g/m2以上が好ましく、26g/m2以上がより好ましく、36g/m2以上が更に好ましい。また繊維集合体1Aの坪量は、156g/m2以下が好ましく、86g/m2以下がより好ましく、81g/m2以下が更に好ましい。具体的には、ワイピングシートを構成する第1の繊維11及び第2の繊維12が交絡してなる繊維集合体1Aの坪量は、16g/m2以上156g/m2以下が好ましく、26g/m2以上86g/m2以下がより好ましく、36g/m2以上86g/m2以下が更に好ましい。

0037

ワイピング時の摩擦抵抗を抑制する観点から、ワイピングシート1の少なくとも第1面1Fには、図4に示すように、曲線部を有する巨視的パターンの凹凸部を有していることが好ましい。詳細には、ワイピングシート1の第1面1Fには、凹凸部を構成する凸部3と凹部4とが形成されており、凸部3と凹部4との境界線が、巨視的に見て曲線状の部分を有している。このような構成を有していれば、図4に示す巨視的パターンに限られず、例えば特開2017−113282号公報に示す巨視的パターンや、直線、曲線、円及び多角形等の図形が適宜組み合わされた巨視的パターンであってもよい。なお、巨視的に見て曲線状とは、マイクロスケール微細な孔を構成する曲線や、直径1.5〜2mm程度の水抜き用穴を構成する曲線を除いて、凹凸部を構成する図形の辺の一部が曲線であることが目視で確認できることを意味する。このような巨視的パターンの凹凸部を有していることによって、ワイピングシート自体の意匠性を高めるという利点も奏される。

0038

本発明のワイピングシートは、該シートを構成する繊維集合体1Aを支持するスクリムを更に備えていてもよい。スクリムは、繊維集合体1Aの構成繊維と一体的に絡合可能なものであり、網状、ストランド状等の形態が挙げられる。ワイピングシートにスクリムを備えていることによって、繊維集合体の構成繊維の自由度を高めるために構成繊維どうしの絡合の程度を弱くした場合でも、ワイピングシート1に実用上十分な強度を持たせることができるという利点がある。

0039

スクリムを構成する原料としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂ポリアクリロニトリル等のアクリロニトリル系樹脂、ポリ塩化ビニルやポリスチレン等のビニル系樹脂ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン系樹脂等を用いることができる。

0040

繊維集合体1A及びスクリムの絡合性と、ワイピングシート1の強度とを両立させる観点から、スクリムの線径横断面における直径)は、繊維集合体1Aとの絡合度合に応じて適宜調整できるが、10μm以上であることが好ましく、500μm以上であることが更に好ましく、2000μm以下であることが好ましく、1000μm以下であることが更に好ましい。スクリムの線径は、部分的に異なっていても良く、同一でもよく、線径が部分的に異なっている場合、スクリムの線径はその平均値とする。

0041

ワイピングシート1は、ワイピング時において、繊維集合体1Aをそのまま(いわゆる乾式の態様)で使用してもよく、繊維集合体1Aに洗浄液を塗布、噴霧、担持又は含浸させた態様(いわゆる湿式の態様)で使用してもよい。これらの態様は、ワイピング対象面に付着している汚れの種類や、ワイピング対象物の物性に応じて選択することができる。ワイピング対象面における汚れの除去効率を高める観点からは、ワイピングシートを構成する繊維集合体には洗浄液が担持されていることが好ましい。

0042

ワイピング時において、ワイピングシートを湿式の態様で用いる場合、該シートに担持される洗浄液としては、水単独や、添加剤を含む水溶液など、湿式ワイピングシートに用いられる一般的な組成のものを用いることができる。洗浄液に用いられる添加剤としては、例えば界面活性剤殺菌剤香料芳香剤消臭剤pH調整剤アルコール及び研磨粒子などが挙げられる。

0043

以上は本発明のワイピングシートの一実施形態に関する説明であったところ、以下に、ワイピングシートの製造に好適に用いられる製造装置10について説明する。図5には、ワイピングシート1の製造に好適に用いられる製造装置10が示されている。製造装置10は、ウェブ形成部20、第1水流交絡部30、第2水流交絡部40、交絡体反転部50及び第3水流交絡部60をこの順で備えている。

0044

ウェブ形成部20は、第1の繊維11のウェブを形成するものである。ウェブ形成部20は、ワイピングシート1の構成原料である第1の繊維11から該繊維のウェブを形成するカード機21と、ガイドロール22とを備えている。スクリムを備えるワイピングシートを製造する場合は、スクリム15を繰り出すためのスクリムロール25を更に備えていてもよい。

0045

第1水流交絡部30は、第1の繊維11のウェブどうし、あるいは第1の繊維11のウェブ及びスクリム15を水流によって交絡させ、第1の繊維の交絡体を形成するものである。第1水流交絡部30は、第1の繊維11のウェブ側に水流を吹き付ける第1水流ノズル31と、無端ベルトからなる第1支持ベルト32とを備えている。第1水流ノズル31は、第1支持ベルト32の上方に位置しており、第1の繊維のウェブの幅方向(搬送方向MDと直交する方向)全域にわたって高圧水流を吹き付けることができるようになっている。第1支持ベルト32は、第1水流ノズル31と対向して配されており、吹き付けられた水を透過させるために、格子状などの各種パターンで穴が空いた構造となっている(図示せず)。

0046

第2水流交絡部40は、第1の繊維11の交絡体の上面に、第2の繊維12の交絡体12Aを積層して積層体5を形成し、この積層体に水流を吹き付けて、二繊維交絡体1Pを形成させるものである。第2水流交絡部40は、シート状の第2の繊維12の交絡体12Aを繰り出す原反ロール41及び第2ガイドロール42と、第2の繊維12側に水流を吹き付ける第2水流ノズル43と、無端ベルトからなる第2支持ベルト44とを備えている。第2水流ノズル43及び第2支持ベルト44は、第1水流ノズル31及び第1支持ベルト32と同様の構造となっている。

0047

交絡体反転部50は、第2水流交絡部40によって形成された二繊維交絡体1Pの上下面を反転させて、第1の繊維11側を上面にして下流の工程に搬送させるものである。交絡体反転部50は、二繊維交絡体1Pの上下面を反転可能であれば、その構成に特に制限はなく、例えば人手反転ロール等を用いることができる。また、交絡体反転部50に代えて、二繊維交絡体1Pを巻き取りロール(図示せず)などで一旦回収した後、二繊維交絡体1Pの上下面を反転させて、再度下流の工程に供給してもよい。

0048

第3水流交絡部60は、第1の繊維11側が上面となって搬送されている二繊維交絡体1Pの上に、第2の繊維12の第2交絡体12Bを積層して第2積層体7を形成し、該積層体7に水流を吹き付けて、繊維集合体1Aを形成させるものである。第3水流交絡部60は、シート状の第2の繊維12の第2交絡体12Bを繰り出す第2原反ロール61及び第3ガイドロール62と、第2交絡体12B側に水流を吹き付ける第3水流ノズル63と、無端ベルトからなる第3支持ベルト64とを備えている。また、第1面1Fの全面に図4に示すような巨視的パターンの凹凸部を形成させたワイピングシートを製造する場合、例えば図6に示すような形状を有する凹凸部形成部材65を、第2積層体7と第3支持ベルト64との間に備えていることが好ましい。凹凸部形成部材65のその他の例として、パンチングメタルプラスチックネット等を用いることができる。また、第3水流ノズル63及び第3支持ベルト64は、第1水流ノズル31及び第2水流ノズル43並びに第1支持ベルト32及び第2支持ベルト44と同様の構造となっている。

0049

図5に示す製造装置10を用いたワイピングシートの製造方法は以下に述べるとおりである。本製造方法は、水流交絡によって第1の繊維11の交絡体を形成する工程と、第1の繊維11の交絡体の上面に第2の繊維12の交絡体12Aを積層し、水流交絡によって二繊維交絡体1Pを形成する工程と、第1の繊維11側が上面となった二繊維交絡体1Pに第2の繊維12の第2交絡体12Bを積層し、水流交絡によって繊維集合体1Aを形成する工程の3工程に大別される。

0050

まず、ウェブ形成部20におけるカード機21から第1の繊維11のウェブがガイドロール23を介して繰り出される。ワイピングシートにスクリムを備える態様とする場合、第1の繊維11のウェブとともに、スクリムロール25からスクリム15が繰り出される。これらの繰り出しによって、第1の繊維のウェブ及びスクリムが積層される。

0051

次いで、第1水流交絡部30において、第1の繊維11のウェブ(あるいは第1の繊維11のウェブ及びスクリム15の積層体)が、第1支持ベルト32によってMD方向に搬送されながら、第1水流ノズル31から噴出する高圧水流によって交絡処理される(第1交絡工程)。この工程を経ることによって、第1の繊維どうしが交絡して第1の繊維11の交絡体が形成される。スクリムを備える態様となっている場合、この工程によって、第1の繊維11どうしが交絡するとともに、第1の繊維11及びスクリム15が一体的な絡合状態となり、絡合体が形成される。本工程においては、第1水流ノズル31から吹き付ける水圧を好ましくは30kg/cm2以上80kg/cm2以下、更に好ましくは40kg/cm2以上60kg/cm2以下とし、且つ第1の繊維11のウェブのMD方向における搬送速度を好ましくは2m/min以上10m/min以下、更に好ましくは4m/min以上8m/min以下とすることで製造することができる。

0052

第1の繊維11の交絡体の坪量は、14g/m2以上が好ましく、23g/m2以上がより好ましく、32g/m2以上が更に好ましい。また第1の繊維の交絡体の坪量は、140g/m2以下が好ましく、77g/m2以下がより好ましく、73g/m2以下が更に好ましい。具体的には、第1の繊維11の交絡体の坪量は、14g/m2以上140g/m2以下が好ましく、23g/m2以上77g/m2以下がより好ましく、32g/m2以上73g/m2以下が更に好ましい。

0053

第1の繊維11の交絡体が形成されたら、その上面に第2の繊維12の交絡体12Aを積層し、水流交絡によって二繊維交絡体1Pを形成する(第2交絡工程)。詳細には、第1の繊維11の交絡体が、MD方向に搬送されるとともに、その交絡体の上面に、原反ロール41から繰り出されたシート状の第2の繊維12の交絡体12Aを積層し、積層体5とする。この積層体5に第2水流ノズル43から高圧水流を吹き付けることによって、各交絡体の構成繊維どうしを三次元的に交絡させ、二繊維交絡体1Pを形成させる。第2水流ノズル43から吹き付ける水圧及び積層体5の搬送速度は、第1交絡工程と同様の範囲とすることができる。本工程で形成された二繊維交絡体1Pは、その上面に第2の繊維12が主に存在しており、その下面に第1の繊維11(又は第1の繊維11及びスクリム15の絡合体)が主に存在している。

0054

第2の繊維12の交絡体12Aの坪量は、2g/m2以上が好ましく、3g/m2以上がより好ましく、4g/m2以上が更に好ましい。また第1の繊維の交絡体12Aの坪量は、20g/m2以下が好ましく、15g/m2以下がより好ましく、10g/m2以下が更に好ましい。具体的には、第2の繊維12の交絡体12Aの坪量は、2g/m2以上20g/m2以下が好ましく、3g/m2以上15g/m2以下がより好ましく、4g/m2以上10g/m2以下が更に好ましい。

0055

続いて、交絡体反転部50によって、二繊維交絡体1Pの上下面を反転させる。この工程を経ることによって、二繊維交絡体1Pは、その上面に第1の繊維11(又は第1の繊維11及びスクリム15の絡合体)が主に存在しており、また、その下面に第2の繊維12が主に存在している配置となる。

0056

二繊維交絡体1Pの上下面を反転させたあと、二繊維交絡体1Pの上面に第2の繊維12の第2交絡体12Bを積層し、水流交絡によって繊維集合体1Aを形成する(第3交絡工程)。詳細には、二繊維交絡体1PがMD方向に搬送されるとともに、二繊維交絡体1Pの上面に位置する第1の繊維11側に、第2原反ロール61から繰り出されたシート状の第2の繊維12の第2交絡体12Bを積層し、第2積層体7とする。この第2積層体7に、第3水流ノズル63から高圧水流を吹き付けることによって、各交絡体の構成繊維どうしを三次元的に交絡させ、繊維集合体1Aを形成させる。第3水流ノズル63から吹き付ける水圧及び第2積層体7の搬送速度は、第1交絡工程と同様の範囲とすることができる。また、第2の繊維12の第2交絡体12Bの坪量は、上述した第2の繊維12の交絡体12Aと同様の範囲とすることができる。二繊維交絡体1Pにスクリム15を備えている場合、繊維集合体1Aの構成繊維とスクリム15とが一体的な絡合状態を形成するようになる。このように形成された繊維集合体1Aは、該集合体1Aの上面が第2面1Rとなり、該集合体1Aの下面が第2面1Rの構成繊維の交絡強度よりも高い第1面1Fとなる。

0057

また、繊維集合体1Aのうち二繊維交絡体1Pは、第2水流ノズル43及び第3水流ノズル63による2回の水流交絡を経ていることに起因して、二繊維交絡体1Pを構成する第1の繊維11の交絡体と第2の繊維12の交絡体12Aとの交絡がより進行し、繊維集合体1Aにおける第1面1Fは、第1の繊維11の存在割合(面積比率)が、第2面1Rにおける第1の繊維11の存在割合(面積比率)よりも高いものとなっている。これに伴って、繊維集合体1Aにおける第1面1Fは、第2の繊維12の存在割合(面積比率)が、第2面1Rにおける第2の繊維12の存在割合(面積比率)よりも低いものとなっている。

0058

第3交絡工程においては、図5に示すように、第2積層体7と第3支持ベルト64との間に、図6に示す凹凸部形成部材65を備えている場合、高圧水流の吹き付けによって、各交絡体の構成繊維どうしを三次元的に交絡させながら、繊維集合体1Aの第1面1Fに凹凸部形成部材65が有する凹凸形状に相補的な凸部3と凹部4を形成することができる。詳細には、第3水流ノズル63から第2積層体7の上面側に向かって吹き付けられた水流は、その下面を凹凸部形成部材65における凹部形成用凸部65a上面に密着するように押し当てる。これとともに、凹凸部形成部材65の凸部形成用凹部65bに位置する第2積層体7の構成繊維を該凹部65b内に突出させ、また、凹凸部形成部材65の凹部形成用凸部65aに位置する第2積層体7の構成繊維を該積層体の厚み方向に陥没させる。水流交絡において吹き付けられた水は、凹凸部形成部材65における凸部形成用凹部65bや、凹部形成用凸部65aに複数設けられている水抜き穴65cを介して下方に透過させる。これによって、ワイピングシートの第1面1Fに曲線部を有する巨視的パターンの凹凸部を形成させることができる。

0059

以上の工程を経て製造された繊維集合体1Aは、これをそのままで乾式のワイピングシートとして用いてもよく、繊維集合体1Aに洗浄液を担持させて(担持工程)、湿式のワイピングシートとして用いることもできる。洗浄液の担持工程において、繊維集合体1Aに担持させる洗浄液の担持量は、ワイピングシート1の寸法を例えば後述の実施例に記載のとおり、285mm×205mmとしたときに、1g/枚以上が好ましく、10g/枚以上が更に好ましく、40g/枚以下が好ましく、25g/枚以下が更に好ましい。換言すれば、17g/m2以上が好ましく、117g/m2以上が更に好ましく、690g/m2以下が好ましく、430g/m2以下が更に好ましい。

0060

このようにして製造されたワイピングシートは、該ワイピングシート単体でワイピングに用いることができる。あるいは、図7に示すように、ワイピングシート1を装着可能なヘッド部110を備える清掃用具120に装着した清掃具100の態様として、ワイピングに用いることができる。このような清掃用具120としては、例えば伸縮可能又は組み立てにより延長可能な棒状部材取っ手を有する部材又はこれらを組み合わせた部材等、清掃具として一般的に用いられる部材を用いることができる。

0061

本発明のワイピングシート及び清掃具を用いたときのワイピング対象面としては、床面、壁面等の建物、戸棚窓ガラス、鏡、ドアドアノブ等の建具、ラグカーペット食卓等の家具キッチントイレ、ヒト又は動物の身体などにも使用できる。特に、本発明のワイピングシートは、第1面1F及び第2面1Rの双方をワイピング面として用いることができるので、1枚のワイピングシートで無駄なくワイピング対象面をワイピングできる。

0062

以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、巨視的パターンの凹凸部は第1面に形成されていたが、第1面に加えて、更に第2面に形成されていてもよい。

0063

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。

0064

〔実施例1〕
上述した製造方法に従って、ワイピングシートを製造した。第1の繊維11としてPET:アクリル:レーヨン=7:1.5:1.5を質量割合で含む平均繊維径11.4μmの混合ステープルファイバ(繊維長50mm)を用いた。第2の繊維12としてメルトブローン法で得られた平均繊維径1μmのポリプロピレン繊維を用いた。繊維集合体の坪量は74g/m2とし、第1の繊維の坪量は60g/m2とし、第1面及び第2面における第2の繊維の坪量はそれぞれ6g/m2、及び8g/m2とした。

0065

第1面(第2水流ノズル43及び第3水流ノズル63による水流交絡で形成された面)における第2の繊維の占める存在割合(面積比率)は70%であり、第2面(第3水流ノズル63のみによる水流交絡で形成された面)における第2の繊維の占める存在割合(面積比率)は80%であった。ワイピングシートは矩形のものであり、その寸法は285mm×205mmであった。洗浄液は、界面活性剤(エマルゲン登録商標)108、花王株式会社製)の0.01質量%水溶液を用い、繊維集合体に担持させた。洗浄液の担持量は20g/枚であった。

0066

〔参考例1〕
本参考例では、第2の繊維の存在割合が、第2面よりも第1面で高くなっている繊維集合体を用いた他は、実施例1と同様にワイピングシートを製造した。つまり、本参考例のワイピングシートは、第1面では第2の繊維が主に存在しており、第2面では第1の繊維が主に存在しているものである。第1面における第2の繊維の占める存在割合(面積比率)は73%であり、第2面における第2の繊維の占める存在割合(面積比率)は10%であった。

0067

〔比較例1〕
第1の繊維のみから構成される繊維集合体を用いた他は、実施例1と同様にワイピングシートを製造した。

0068

〔比較例2〕
第2の繊維のみから構成される繊維集合体を用いた他は、実施例1と同様にワイピングシートを製造した。

0069

〔ダスト捕集性能の評価〕
まず、実施例、参考例及び比較例のワイピングシートの第1面を用いて、JIS Z 8901に規定される試験用粉体11種を1畳(1820mm×910mm)当たり0.6g散布したフローリング床コンビットニューアドバンス101、ウッドワン社製)を、6畳分ワイピングした。続いて、同一のシートの第2面を用いて、第1面でワイピングしたフローリング床を再度6畳分ワイピングした。シート使用前、第1面使用後、及び第2面使用後のシート質量をそれぞれ測定して、以下の式からダストの捕集率(%)を算出した。結果を図8に示す。

0070

第1面使用後のダストの捕集率(%)=100×((第1面使用後のワイピングシート質量[g])−(シート使用前のワイピングシート質量[g]))/0.6[g])
第2面使用後のダストの捕集率(%)=100×((第2面使用後のワイピングシート質量[g])−(シート使用前のワイピングシート質量[g]))/0.6[g])

0071

〔ワイピング抵抗の評価〕
ワイピング時の操作性として、実施例、参考例及び比較例の湿式ワイピングシートにおけるワイピング抵抗を評価した。評価対象の湿式ワイピングシートに、55N/m2の圧力をかけて、フローリング床(コンビットニューアドバンス101、ウッドワン社製)をワイピング対象面として1.8m2の面積をワイピングを行い、そのときの抵抗力(N)を測定した。抵抗力の測定は、プッシュプルゲージ(RX−20、アイコエンジニアリング社製)の先端にワニ口型クリップを付け、当該クリップに評価対象のワイピングシートが装着されたクイックワイパー(花王株式会社製)のヘッド部を取り付ける。このヘッド部を、フローリング床上で、1cm/secの速度で1m走査させたときの、プッシュプルゲージに記録される最大荷重を抵抗力とした。ワイピング抵抗は低ければ低いほど好ましいが、4N以下であればワイピング時の操作性が高いものである。結果を表1に示す。

0072

実施例

0073

図8及び表1に示すように、実施例1のワイピングシートは、参考例1及び比較例1と比較して、第1面及び第2面のいずれの面を使用した場合でも、ダストの捕集性が同等以上であり、且つワイピング抵抗が低く、ワイピング時の操作性が高いものである。一方、細径繊維のみからなる比較例2のワイピングシートは、ダストの捕集率は実施例1のワイピングシートと同等程度であったが、ワイピング抵抗が高く、ワイピング時の操作性が低いものであった。以上のとおり、本発明のワイピングシートは、ダスト捕集性の向上とワイピング時の操作性の向上とを両立させたものであることが判る。

0074

1ワイピングシート
1A繊維集合体
1F 第1面
1R 第2面
1P 二繊維交絡体
10製造装置
11 第1の繊維
12 第2の繊維
20ウェブ形成部
30 第1水流交絡部
40 第2水流交絡部
50交絡体反転部
60 第3水流交絡部
65凹凸部形成部材
100清掃具
110ヘッド部
120清掃用具
C 厚さ方向中央部
Z 厚さ方向
MD 搬送方向

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