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技術 眼科撮影装置

出願人 株式会社ニデック
発明者 佐々木譲治樋口幸弘村田佳史
出願日 2017年12月4日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2017-232971
公開日 2019年6月24日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-097944
状態 未査定
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 演算制御器 アタッチメントユニット 干渉信号光 光路長差調整 集光条件 マッハツェンダタイプ 広角領域 旋回点
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月24日)のものです。
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図面 (4)

課題

複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮できる眼科装置を提供すること。

解決手段

眼科装置1は、OCT光学系100と、対物光学系をOCT光学系100と共用する前眼部撮影光学系300と、OCT光学系100と前眼部撮影光学系300との光路とを結合する光路結合部158と、対物光学系の光学パワーを変更することによってOCT光学系100の撮影条件切換えると共に、対物光学系の光学パワーの変更に応じて、前眼部撮影光学系300の独立光路における光学配置を切換るアタッチメントユニット160と、を有する。

概要

背景

眼科撮影装置として、光干渉断層計OCT)、眼底カメラ、および、走査型レーザー検眼鏡SLO装置)等の種々の装置が知られている。

例えば、眼科撮影装置には、機能が異なる複数の光学系の光路が、対物光学系を共用しつつ結合された装置が知られている。一例として、特許文献1には、眼底正面画像を得る眼底撮影光学系の光路、および、前眼部観察像を得る前眼部観察光学系の光路が、OCT光学系測定光の光路と結合されている。

また、特許文献1には、装置が持つ複数の光学系のうち1つである、OCT光学系によって撮影される領域が、前眼部と眼底との間で切換えられる装置が開示されている。特許文献1では、装置本体と被検眼との間でレンズ系が挿脱され、これにより対物光学系のパワーが切換ることで、撮影される領域が前眼部と眼底との間で切換る。

また、特許文献2には、SLO光学系によって撮影される眼底上の領域が、第1の画角と、より大きな第2の画角との間で切換えられる装置が開示されている。特許文献2では、装置本体と被検眼との間でレンズ系が挿脱され、これにより対物光学系のパワーが切換ることで、撮影範囲増減される。

概要

複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮できる眼科装置を提供すること。 眼科装置1は、OCT光学系100と、対物光学系をOCT光学系100と共用する前眼部撮影光学系300と、OCT光学系100と前眼部撮影光学系300との光路とを結合する光路結合部158と、対物光学系の光学パワーを変更することによってOCT光学系100の撮影条件を切換えると共に、対物光学系の光学パワーの変更に応じて、前眼部撮影光学系300の独立光路における光学配置を切換るアタッチメントユニット160と、を有する。

目的

本開示は、従来技術における技術課題の少なくとも1つを解決し、複数の光学系で対物光学系を共用する眼科撮影装置において、複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

対物光学系を介して被検眼撮影光照射し、前記撮影光の戻り光に基づいて前記被検眼を撮影する第1撮影光学系と、前記対物光学系を前記第1撮影光学系と共用し、前記第1撮影光学系とは異なる撮影方法で前記被検眼を撮影する第2撮影光学系と、前記第1撮影光学系と前記第2撮影光学系との光路とを結合する光路結合部と、前記対物光学系の光学パワーを変更することによって前記第1撮影光学系の撮影条件切換えると共に、前記対物光学系の光学パワーの変更に応じて、前記第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換る切換手段と、を有する眼科装置

請求項2

前記切換手段は、前記第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換えることによって、前記対物光学系の光学パワーの変更に基づく前記第2撮影光学系の画角変化補正する請求項1記載の眼科装置。

請求項3

前記切換手段は、前記第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換えることによって、前記対物光学系の光学パワーの変更に基づく前記第2撮影光学系における撮影位置の変化を補正する請求項1又は2記載の眼科装置。

請求項4

前記切換手段は、前記第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換えることによって、前記対物光学系の光学パワーの変更に基づく前記第2撮影光学系のフォーカス状態の変化を補正する請求項1から3のいずれかに記載の眼科装置。

請求項5

前記第1撮影光学系は、眼底を撮影する眼底撮影光学系であって、前記第2撮影光学系は、前眼部の正面画像を撮影する正面撮影光学系である請求項2から4のいずれかに記載の眼科装置。

請求項6

前記切換手段は、前記対物光学系の光学パワーを変更することによって、前記第1撮影光学系における画角を切換える請求項5記載の眼科装置。

請求項7

前記第2撮影光学系は、前眼部または眼底の正面画像を撮影する正面撮影光学系であって、更に、眼科装置は、前記正面画像に基づいて前記第1撮影光学系の光軸と被検眼とを位置合わせに関する制御を行う、制御手段を備える請求項1から6のいずれかに記載の眼科装置。

請求項8

前記切換手段は、前記第1撮影光学系の光路とは独立なバイパス光路を、前記対物光学系の光学パワーの変更と共に、前記第2撮影光学系の光路に結合させ、又は、前記第2撮影光学系の光路から分離させることによって、前記第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換える請求項1から7のいずれかに記載の眼科装置。

請求項9

前記切換手段は、前記第1撮影光学系の光路とは独立なバイパス光路を、前記第2撮影光学系の光路に対して挿脱することによって、前記バイパス光路を、前記第2撮影光学系の光路に結合させ、又は、第2撮影光学系の光路から分離させる請求項8記載の眼科装置。

請求項10

前記切換手段は、前記対物光学系の光学パワーを変更するための光学素子と、前記バイパス光路を形成するバイパス光学系と、を備え、装置本体に対して着脱されるアタッチメントユニットである、請求項8又は9記載の眼科装置。

請求項11

前記アタッチメントユニットは、装置本体に対して装着された状態で被検眼を向く面に照明光源を有し、前記第2撮影光学系は、前記照明光源からの光による前眼部からの反射光に基づいて、前眼部の正面画像を撮影する前眼部撮影光学系であって、更に、眼科装置は、前記正面画像に基づいて前記第1撮影光学系の光軸と被検眼とを位置合わせに関する制御を行う、制御手段を備える請求項10記載の眼科装置。

請求項12

対物光学系を介して被検眼へ撮影光を照射する第1照射光学系を持ち、前記撮影光の戻り光に基づいて前記被検眼を撮影する撮影光学系と、前記対物光学系を前記撮影光学系と共用し、測定光治療光刺激光、および、第2撮影光のいずれかである第2の光を照射する、第2照射光学系と、前記撮影光の光路と、前記第2の光の光路とを結合する光路結合部と、を備え、前記対物光学系の光学パワーを変更することによって前記撮影光学系の撮影条件を切換えると共に、前記対物光学系の光学パワーの変更に応じて、前記第2照射光学系の独立光路における光学配置を切換る切換手段と、を有する眼科装置。

技術分野

0001

本開示は、眼科撮影装置に関する。

背景技術

0002

眼科撮影装置として、光干渉断層計OCT)、眼底カメラ、および、走査型レーザー検眼鏡SLO装置)等の種々の装置が知られている。

0003

例えば、眼科撮影装置には、機能が異なる複数の光学系の光路が、対物光学系を共用しつつ結合された装置が知られている。一例として、特許文献1には、眼底正面画像を得る眼底撮影光学系の光路、および、前眼部観察像を得る前眼部観察光学系の光路が、OCT光学系測定光の光路と結合されている。

0004

また、特許文献1には、装置が持つ複数の光学系のうち1つである、OCT光学系によって撮影される領域が、前眼部と眼底との間で切換えられる装置が開示されている。特許文献1では、装置本体と被検眼との間でレンズ系が挿脱され、これにより対物光学系のパワーが切換ることで、撮影される領域が前眼部と眼底との間で切換る。

0005

また、特許文献2には、SLO光学系によって撮影される眼底上の領域が、第1の画角と、より大きな第2の画角との間で切換えられる装置が開示されている。特許文献2では、装置本体と被検眼との間でレンズ系が挿脱され、これにより対物光学系のパワーが切換ることで、撮影範囲増減される。

先行技術

0006

特開2011−147612号公報
特開2016‐123467号公報

発明が解決しようとする課題

0007

複数の光学系で対物光学系を共用する装置では、そのうち1つの光学系については、対物光学系のパワーが切換ることで、所期する領域が撮影可能となるが、その影響を、その他の光学系も受ける。結果、その他の光学系の機能または性能が、対物光学系のパワーが変更された前後いずれかにおいては、損なわれてしまうことが考えられる。

0008

本開示は、従来技術における技術課題の少なくとも1つを解決し、複数の光学系で対物光学系を共用する眼科撮影装置において、複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備える。

0010

例えば、第1態様に係る眼科装置は、対物光学系を介して被検眼へ撮影光照射し、前記撮影光の戻り光に基づいて前記被検眼を撮影する第1撮影光学系と、前記対物光学系を前記第1撮影光学系と共用し、前記第1撮影光学系とは異なる撮影方法で前記被検眼を撮影する第2撮影光学系と、前記第1撮影光学系と前記第2撮影光学系との光路とを結合する光路結合部と、前記対物光学系の光学パワーを変更することによって前記第1撮影光学系の撮影条件を切換えると共に、前記対物光学系の光学パワーの変更に応じて、前記第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換る切換手段と、を有する。

0011

本開示の第2態様に係る眼科装置は、対物光学系を介して被検眼へ撮影光を照射する第1照射光学系を持ち、前記撮影光の戻り光に基づいて前記被検眼を撮影する撮影光学系と、前記対物光学系を前記撮影光学系と共用し、測定光、治療光刺激光、および、第2撮影光のいずれかである第2の光を照射する、第2照射光学系と、前記撮影光の光路と、前記第2の光の光路とを結合する光路結合部と、を備え、前記対物光学系の光学パワーを変更することによって前記撮影光学系の撮影条件を切換えると共に、前記対物光学系の光学パワーの変更に応じて、前記第2照射光学系の独立光路における光学配置を切換る切換手段と、を有する。

発明の効果

0012

本開示によれば、複数の光学系で対物光学系を共用する場合に、複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮できる。

実施例

0013

概要
本開示の実施形態の一例について説明する。なお、以下の<>にて分類された項目は、独立又は関連して利用されうる。

0014

<第1実施形態>
第1実施形態に係る眼科装置は、第1撮影光学系と、第2撮影光学系と、光路結合部と、切換部と、を少なくとも有する。

0015

第1撮影光学系は、対物光学系を介して被検眼へ撮影光を照射し、撮影光の戻り光に基づいて被検眼を撮影する。撮影光は、撮影範囲全体に同時に照射されてもよいし、撮影範囲上で走査されてもよい。

0016

第2撮影光学系は、対物光学系を第1撮影光学系と共用しており、第1撮影光学系とは異なる撮影方法で、被検眼を撮影する。第2撮影光学系は、前眼部または眼底の観察画像の撮影に用いる観察光学系として、利用可能であってもよい。撮影方法の違いとは、例えば、第1撮影光学系と、第2撮影光学系との間に置ける、撮影原理の違い、撮影光の波長の違い、偏光の違い、画角の違い、および、像面の位置の違い、等の少なくともいずれかであってもよい。

0017

本実施形態では、第1撮影光学系における撮影光の投受光の少なくとも一方と、第2撮影光学系における撮影光の投受光の少なくとも一方と、が対物光学系を介して行われる。このようにして、第1撮影光学系と第2撮影光学系との間で、対物光学系が共用されている。

0018

<光路結合>
第1撮影光学系と第2撮影光学系とは、対物光学系の少なくとも一部を共用する。即ち、第1撮影光学系の光路と第2撮影光学系の光路とは光路結合部によって結合されており、共通光路上に、対物光学系において最も被検眼側にある光学素子が、少なくとも配置される。この光学素子は、正または負のパワーを持つ。この光学素子の一例としては、レンズまたは曲面鏡が挙げられる。

0019

<切換部>
切換部は、対物光学系の光学パワー(単に、パワーともいう)を変更する。対物光学系の光学パワーが変更されることによって、第1撮影光学系の撮影条件が切換えられる。対物光学系の光学パワーを変更するうえで、切換部は、例えば、対物光学系に含まれる光学素子(例えば、レンズ)のパワーを切換えてもよいし、対物光学系が複数の光学素子を含む場合は光学素子間の配置を切換えてもよいし、光学素子(例えば、レンズ)の数を切換えてもよい。このとき、光路結合部と被検眼との間に配置される光学素子のパワーが変更されることによって、対物光学系全体の光学パワーが変更されてもよい。

0020

撮影条件は、撮影光の集光条件であってもよい。ここでいう集光条件は、光学面上の光線高さが互いに異なる光線同士の集光に関する条件であって、フォーカスに関する条件とは必ずしも対応していない。詳細には、集光条件は、対物光学系を通過した撮影光における集光位置、および、撮影光の照射範囲(≒画角)に関する条件のうち、少なくとも一方に関する条件であってもよい。つまり、集光条件の変更に伴って、被検眼において撮影される領域の位置またはサイズが変更される。

0021

なお、切換部は、光学素子を挿脱することによって、対物光学系の光学パワーを切換えるものであってもよい。この場合、それぞれ1つ以上の光学素子からなる第1群と第2群とを、撮影光の光路上に選択的に配置することで、対物光学系の光学パワーを切換えてもよい。

0022

また、第1撮影光学系において撮影光の光路上に配置される光学素子の少なくとも1つは、可動に設けられており、この光学素子を変位させることで、第1撮影光学系における画角、視度作動距離等を調整可能であってもよい。

0023

本実施形態では、対物光学系の光学パワーの変更に応じて、第2撮影光学系の独立光路における光学配置が、切換部によって切換えられる。これにより、対物光学系の光学パワーの変更の前後いずれにおいても、第2撮影光学系における撮影条件が適正に設定可能となる。よって、対物光学系の光学パワーが変更される前後両方で、第2撮影光学系によって被検眼が良好に撮影され得る。

0024

例えば、第2撮影光学系によって撮影される被検眼上の領域を、対物光学系の光学パワーが変更される前後両方で、所期する領域へ適正に設定できる。より詳細には、第2撮影光学系によって一定の部位(例えば、前眼部)を、対物光学系の光学パワーが変更される前後両方で撮影できる。また、対物光学系の光学パワーの変更に基づく、第2撮影光学系における画角の変化、フォーカス状態の変化、集光位置の変化、のうち少なくとも1つが、対物光学系における光学パワーの変更に応じて第2撮影光学系の独立光路における光学配置が切換えられることによって補正されてもよい。

0025

また、切換部によって対物光学系の光学パワーが変更される前後で、第2撮影光学系によって撮影される領域が維持されるのではなく、第2撮影光学系によって撮影される領域が積極的に変更されるように、第2撮影光学系の独立光路における光学配置が切換えられてもよい。例えば、切換部は、第1撮影光学系における画角を切換えると共に、第2撮影光学系における光軸方向の撮影位置を切換えるものであってもよい。

0026

ここで、第2撮影光学系は、前眼部または眼底の正面画像を撮影する正面撮影光学系であってもよい。正面画像は、第1撮影光学系の光軸と被検眼との位置合わせ(アライメント)に利用される観察画像であってもよい。ここで、切換部による対物光学系の光学パワーの変更に伴う第2撮影光学系の撮影条件の変化が、第2撮影光学系の独立光路における光学配置が切換ることによって補正(例えば、抑制)されてもよい。

0027

この場合、第1撮影光学系における撮影条件が切換わる前後それぞれで、正面画像に基づくアライメント等を良好に行うことができる。この場合、眼科撮影装置は、アライメントに関する制御を行う制御部を有していてもよい。アライメントに関する制御としては、第1撮影光学系の光軸と被検眼との位置関係を変更するアクチュエータ駆動制御であってもよい。手動アライメントの場合、モニタ上へ、アライメント目標位置への操作を案内するガイド情報の出力であってもよい。また、これら以外の制御動作であってもよい。

0028

また、第1撮影光学系は、被検眼のOCTデータを、撮影によって取得するOCT光学系であってもよく、切換部は、OCTデータが取得される深さ領域を、前眼部と、眼底と、の間で切換えるために、対物光学系のパワーを変更し、第1撮影光学系における撮影条件を変更するものであってもよい。

0029

一方、このとき、第2撮影光学系においては、対物光学系のパワーが変更される前後両方で前眼部の正面画像が適正に撮影されるように、対物光学系のパワーの変更に応じて第2撮影光学系の独立光路における光学配置が切換えられてもよい。

0030

また、第1撮影光学系が撮影する深さ領域における正面画像が、第2撮影光学系によって撮影されるように、切換部が対物光学系のパワーを変更すると共に第2撮影光学系の独立光路における光学配置が切換えられてもよい。このとき、切換部は、入射瞳射出瞳の関係と、物体—像の関係とが、互いに入れ替わるように変換する。正面画像は、上述のアライメントの他、フォーカス調整等に利用できる。

0031

また、アライメントに第2撮影光学系を用いる場合、第2撮影光学系は、必ずしも、前眼部の正面画像を撮影するものに限定されない。第2撮影光学系は、例えば、被検者顔画像を撮影するものであってもよい。詳細には、眼を含む顔の少なくとも一部を、顔画像として撮影する。

0032

<第2撮影光学系に対するバイパス光路の結合>
切換部は、対物光学系における光学パワーを切換えて、第1撮影光学系の撮影条件を切換ると共に、第2撮影光学系の独立光路を増減させ、これにより、第2撮影光学系の独立光路における光学配置を切換えてもよい。以下では、便宜上、増減される部分を「バイパス光路」と称する。また、バイパス光路を形成する光学系を「バイパス光学系」と称する。

0033

切換部は、バイパス光路を、第2撮影光学系の光路に結合することで、第2撮影光学系の独立光路上に配置される光学素子を、追加する。バイパス光路上には、1つ以上の光学素子が予め配置されていてもよい。また、バイパス光路を、第2撮影光学系の光路と結合するバイパス結合部を、更に有していてもよい、バイパス結合部は、ビームスプリッタ等であってもよい。バイパス結合部が、第2撮影光学系の光路に対して挿脱することによって、バイパス光路を、第2撮影光学系の光路に結合させ、又は、第2撮影光学系の光路から分離させることができる。バイパス結合部は、バイパス光路の始端終端との各々に、1つずつ設けられていてもよい。

0034

バイパス光学系は、物体—像の関係をリレーするものであってもよい。例えば、バイパス光学系の挿脱の前後で、第2撮影光学系における所定の中間像面に、被検眼における同一部位(光軸方向に関して同一の部位)が結像される。このとき、バイパス光学系の挿脱の前後で、像面の正立倒立反転してもよい。

0035

アタッチメントユニットによる切換>
切換部は、例えば、眼科装置の筐体に対して着脱可能なアタッチメントユニットを含んでいてもよい。アタッチメントユニットには、例えば、対物光学系の光学パワーを変更し、第1撮影光学系における撮影条件を切換えるための光学素子と、第2撮影光学系の独立光路上に配置される光学素子と、が含まれていてもよい。例えば、アタッチメントユニットの内部には、第1撮影光学系からの撮影光の光路から分かれて、上述のバイパス光路が形成されていてもよく、更に、バイパス光路上に光学素子が配置されていてもよい。この場合、アタッチメントユニットの着脱に応じて、バイパス光路が第2撮影光学系の光路に結合/分離される。

0036

<第2実施形態>
第2実施形態に係る眼科装置は、第1実施形態に係る眼科装置から、第2撮影光学系が第2照射光学系によって置き換えられたものである。つまり、第2実施形態に係る眼科装置は、第1撮影光学系と、第2照射光学系と、光路結合部と、切換部と、を少なくとも有する。

0037

第2照射光学系は、測定光、治療光、刺激光、および、第2撮影光のいずれかを被検眼へ照射する。ここで、測定光は、被検眼の眼特性、寸法等に関する測定に用いられてもよい。治療光は、例えば、レーザ治療部から出射されるレーザであってもよい。レーザ治療部としては、例えば、特開2017−153751号公報に開示されているものを援用してもよい。刺激光は、例えば、視感度検査するために視覚を形成する組織(例えば、網膜組織)を刺激するために用いられてもよい。第2の撮影光は、第1撮影光学系の撮影部位を、異なる撮影方式で撮影するために利用されてもよいし、第1撮影光学系の撮影部位とは異なる部位を撮影するために利用されてもよい。

0038

第2実施形態の詳細構成については、上述の第1実施形態の説明を、「第2撮影光学系」を「第2照射光学系」に適宜読み替えて援用できるため、省略する。第2実施形態では、第1撮影光学系における撮影条件が切換られる前後両方で、第2照射光学系による光が照射される領域を、所期する領域へ適正に設定できる。

0039

<第3実施形態>
第3実施形態に係る眼科装置は、撮影光学系の撮影光を、第1分割光と、第2分割光と、に分割し、分割した各々を、互いに異なる光学系を経由させて、被検眼の眼底へ同時に照射する。そして、眼底からの戻り光に基づいて、分割した撮影光毎に、撮影条件が異なる眼底の画像を撮影する。

0040

第3実施形態に係る眼科装置は、撮影光学系と、分割部と、を少なくとも有する。分割部は、撮影光学系の撮影光の光路上に設けられている。分割部は、例えば、光束を分割する光学素子であればよく、ハーフミラーであってもよいし、プリズムであってもよいし、その他の部材であってもよい。撮影光学系は、第1分割光学系と、第2分割光学系と、が並列的に形成されており、第1分割光は、第1分割光学系へ、第2分割光は、第2分割光学系へ、それぞれ導かれる。

0041

また、第1分割光の眼底反射光と、第2分割光の眼底反射光とは、光学的に、或いは、受光素子による受光後の信号処理によって区別し、各々個別に眼底画像を形成できる。

0042

第1分割光学系と、第2分割光学系とは、画角、フォーカス、光路長、瞳上における光束の入射位置、瞳上における光束径、等のうち、少なくともいずれかが互いに異なっている。また、第3実施形態の眼科装置は、第1分割光学系を経由した眼底画像と、第2分割光学系を経由した眼底画像とを、合成する画像処理部を有してもよい。

0043

ここで、第1分割光学系と、第2分割光学系との間で画角が異なる場合、撮影範囲および解像度が互いに異なる眼底画像を得ることができる。これらが合成された結果として、例えば、場所によって(例えば、中心部と周辺部との間で)解像度が異なる眼底画像を得ることができる。

0044

また、第3実施形態の眼科装置は、第1分割光学系を経由した眼底画像と、第2分割光学系を経由した眼底画像とを、合成する画像処理部を有してもよい。例えば、第1分割光学系と、第2分割光学系との間で画角が異なる場合、場所によって(例えば、中心部と周辺部との間で)解像度が異なる眼底画像を得ることができる。

0045

また、第1分割光学系と、第2分割光学系との間で、フォーカスが異なる場合、異なる深さ位置にピントが合った眼底画像を得ることができる。これらを合成することで、深さ方向に関して異なる領域の情報が良好に含まれた合成画像を生成できる。

0046

また、第1分割光学系と、第2分割光学系との間で、瞳上における光束の入射位置が異なる場合、アーチファクトの程度および分布の少なくとも一方が異なる眼底画像が得られる。そこで、例えば、これらを合成(例えば、平均化)することで、アーチファクトの少ない合成画像を生成できる。

0047

また、第1分割光学系と、第2分割光学系との間で、瞳上における光束径が異なる場合、第1分割光の眼底反射光と、第2分割光の眼底反射光とのそれぞれに基づいて、分解能が互いに異なる眼底画像を得ることができる。

0048

また、撮影光学系が、OCT光学系である場合、第1分割光学系と、第2分割光学系との間で、光路長が異なることで、異なる深さ領域のOCTデータを同時に取得できる。これらを合成することで、幅広い深さ領域のOCTデータが生成される。

0049

<実施例>
次に、図面を参照して、実施例を説明する。実施例に係る眼科装置は、図1に示される光コヒーレンストモグラフィー(OCT)装置である。本実施例に係るOCT装置1は、例えば、スペクトルドメイン式OCT(SD−OCT)を基本的構成としている。

0050

OCT装置1は、干渉光学系100、前眼部撮影光学系300(第2撮影光学系の一例)、光路結合部158、および、アタッチメントユニット160(切換部の一例)を有する。

0051

更に、OCT装置1は、光源102、干渉光学系(OCT光学系)100、および、演算制御器演算制御部)70(図2参照)を含む。その他、OCT装置には、メモリ72、表示部75、図示無き固視投影系が設けられてもよい。演算制御器(以下、制御部)70は、光源102、干渉光学系100、メモリ72、表示部75に接続されている。

0052

干渉光学系100は、導光光学系150によって測定光を眼Eに導く。干渉光学系100は、参照光学系110に参照光を導く。干渉光学系100は、眼Eによって反射された測定光と参照光との干渉、によって取得される干渉信号光検出器(受光素子)120に受光させる。なお、干渉光学系100は、図示無き筐体(装置本体)内に搭載され、ジョイスティック等の操作部材を介して周知のアライメント移動機構により眼Eに対して筐体を3次元的に移動させることによって被検眼に対するアライメントが行われてもよい。

0053

干渉光学系100には、SD−OCT方式が用いられる。光源102としては低コヒーレント長の光束を出射するものが用いられ、検出器120として、スペクトル干渉信号波長成分ごと分光して検出する分光検出器が用いられる。

0054

カップラスプリッタ)104は、第1の光分割器として用いられ、光源102から出射された光を測定光路参照光路に分割する。カップラ104は、例えば、光源102からの光を測定光路側の光ファイバー152に導光すると共に、参照光路側の参照光学系110に導光する。

0055

<導光光学系>
導光光学系150は、測定光を眼Eに導くために設けられる。導光光学系150には、例えば、光ファイバー152、コリメータレンズ154、可変ビームエキスパンダ155、光スキャナ156、及び、対物レンズ系158(本実施例における対物光学系)が順次設けられてもよい。この場合、測定光は、光ファイバー152の出射端から出射され、コリメータレンズ154によって平行ビームとなる。その後、可変ビームエキスパンダ155によって所望の光束径となった状態で、光スキャナ156に向かう。光スキャナ156を通過した光は、対物レンズ159を介して、眼Eに照射される。対物レンズ系159に関して光スキャナ156と共役な位置に、第1の旋回点P1が形成される。この旋回点P1に前眼部が位置することで、測定光はケラレずに眼底に到達する。また、光スキャナ156の動作に応じて測定光が眼底上で走査される。このとき、測定光は、眼底の組織によって散乱・反射される。

0056

光スキャナ156は、眼E上でXY方向(横断方向)に測定光を走査させてもよい。光スキャナ156は、例えば、2つのガルバノミラーであり、その反射角度駆動機構によって任意に調整される。光源102から出射された光束は、その反射(進行)方向が変化され、眼底上で任意の方向に走査される。光スキャナ156としては、例えば、反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラーレゾナントスキャナ)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が用いられてもよい。

0057

測定光による眼Eからの散乱光反射光)は、投光時の経路を遡って、光ファイバー152へ入射され、カップラ104に達する。カップラ104は、光ファイバー152からの光を、検出器120に向かう光路へと導く。

0058

本実施例では、光スキャナ156と対物レンズ159との間における測定光の光路上に、ダイクロイックミラー158(光路結合部の一例)が配置されている。ダイクロイックミラー158は、ビームスプリッタの一種であり、測定光の光路(詳細には、導光光学系150の光路)と、前眼部撮影光学系300の光路と、を結合および分岐する。図1の例では、第2撮影光の前眼部からの反射光が、ダイクロイックミラー158によって反射され、測定光がダイクロイックミラー158を透過する。OCT装置1の測定光の光路上に配置されたダイクロイックミラー158によって、測定光の光路と、前眼部撮影光学系300の光路と、は少なくとも一度結合される。これによって、少なくともダイクロイックミラー158からレンズ159までの間は、測定光の光路と、前眼部撮影光学系300の光路との共通光路が形成される。なお、測定光と第2撮影光と、は波長域が異なっている。

0059

<前眼部撮影光学系>
前眼部撮影光学系300は、第2撮影光を被検眼の前眼部に照射し、第2撮影光の前眼部からの反射光に基づいて前眼部の正面画像を撮影する。前眼部撮影光学系300は、撮像素子を含む。この他、第2撮影光の光源、レンズ、等の部材を、前眼部撮影光学系300は有していてもよい。少なくとも、第2撮影光の前眼部による反射光は、ダイクロイックミラー158を通過し(すなわち、反射され)、前眼部撮影光学系300が備える図示無き撮像素子によって撮像される。

0060

前眼部撮影光学系300は、第2撮影光の光源として、前眼部撮影光源を更に備えていてもよい。本実施例において、前眼部撮影光源は、アライメント指標投影光学系における指標光源(図1における光源600または光源700)と共用化されている。アライメント指標投影光学系は、被検眼Eに対して光学系を位置合わせするために用いられる。本実施形態では、指標光源は、光軸Lを中心とする同心円上に、複数設けられる。なお、前眼部撮影光源は、指標光源とは独立して配置されていてもよい。なお、光源600は、後述のアタッチメントユニットが非装着の状態における、指標光源として利用される。

0061

<アタッチメントユニット>
実施例のOCT装置1では、アタッチメントユニット160が、装置本体の筐体面に対して着脱され、着脱に基づいて、対物レンズ159と被検眼との間でとの間における測定光の光路上で、画角切換光学系160Aが挿脱される。アタッチメントユニット160が装置本体の筐体面に装着されることで、画角切換光学系160Aが、対物光学系の一部を形成する。

0062

アタッチメントユニット160には、画角切換光学系160Aと、バイパス光学系160Bと、を有している。また、本実施形態において、アタッチメントユニット160は、光源700を有していてもよい。バイパス光学系160Bの光路が、本実施例におけるバイパス光路である。

0063

画角切換光学系160Aは、OCTにおける撮影条件を切換える。本実施例において、画角切換光学系160は、撮影条件の1つである撮影画角を切換える。撮影画角は、眼底上における測定光の走査可能範囲である。

0064

画角切換光学系160Aに設けられた画角切換レンズ164が、アタッチメントユニット160の装着に基づいて測定光路上に配置(挿入)されることで、OCTにおける撮影画角が増大される。画角切換レンズ164は、撮影画角を切換えるための主要なパワーを持つ。対物レンズ158を通過した測定光によって形成される旋回点P1を通過した測定光を、少なくともレンズ164が光軸Lに向けて折り曲げることで、画角切換光学系160Aおよび対物レンズ158に関して光スキャナ156と共役な位置に、第2旋回点P2が形成される。つまり、画角切換光学系160Aは、旋回点P1を旋回点P2へリレーする光学系である。

0065

一例として、本実施例では、アタッチメントユニット160が装着されていない場合の撮影画角(図1の旋回点P1における測定光の立体角)はφ60°程度であるのに対し、アタッチメントユニット160が装着された場合の撮影画角(図1の旋回点Qにおける測定光の立体角)はφ90°以上まで増大されうる。

0066

なお、画角切換光学系160Aは、画角切換レンズ164の他に、収差補正レンズ162(収差補正光学系)を備える。収差補正レンズ162は、画角切換光学系160の装着に伴って増加する各種の収差を、軽減する。例えば、測定光における色収差補正に利用されてもよいし、非点収差、および、湾曲等の補正に利用されてもよい。

0067

画角切換光学系160Aの光路上には、バイパス光路を結合するバイパス結合部161,163が配置されている。バイパス結合部161,163は、それぞれダイクロイックミラーであり、図1においては、測定光を透過し、第2撮影光を反射する特性を持つ。バイパス結合部161,163は、いずれも対物レンズ161と画角切換レンズ164との間に配置され、これにより、画角切換レンズ164は、測定光だけでなく第2撮影光も通過する。

0068

ここで、仮にバイパス光学系160Bが無く、画角切換光学系160Aが測定光と第2撮影光との共通光路であるとした場合には、前眼部撮影光学系300の撮影画角は、アタッチメントユニット160を装着することで狭くなり、アライメント等への利用が難しくなると考えられる。

0069

これに対し、本実施例において、バイパス光学系160B上には、複数のレンズが配置されており、これにより、OCTの撮影条件の変化とは独立に、第2撮影光における撮影条件が設定される。本実施例においてバイパス光学系160Bは、前眼部に位置する像面を、アタッチメントユニット160の非装着状態と同じ中間像面へリレーする。

0070

一例として、本実施例では、前眼部撮影光学系300による前眼部の撮影範囲が、アタッチメントユニット160の装着時と非装着時との間で、略同じ範囲となるように、バイパス光路上にレンズが適宜配置されている。その結果、アタッチメントユニット160の装着時と非装着時とのいずれにおいても、前眼部正面画像に基づいて、被検眼と装置との位置合わせを良好に行うことができる。

0071

なお、アタッチメントユニット160に光源700が設けられている場合、これが、アタッチメントユニット装着時における前眼部撮影光源として利用されてもよい。光源700は、アタッチメントユニット160の被検眼側の筐体面に配置されてもよい。この場合、光源700は、アタッチメントユニット装着時におけるアライメント指標光源として利用されてもよい。これにより、アタッチメントユニット160の装着によって被検眼が装置本体から遠ざかってしまっても、前眼部へ前眼部撮影用の撮影光を、良好に照射できる。

0072

<参照光学系>
参照光学系110は、測定光の眼底反射光と合成される参照光を生成する。参照光学系110を経由した参照光は、カップラ148にて測定光路からの光と合波されて干渉する。参照光学系110は、マイケルソンタイプであってもよいし、マッハツェンダタイプであってもよい。

0073

図1に示す参照光学系110は、透過光学系によって形成されている。この場合、参照光学系110は、カップラ104からの光を戻さず透過させることにより検出器120へと導く。これに限らず、参照光学系110は、例えば、反射光学系によって形成され、カップラ104からの光を反射光学系により反射することにより検出器120に導いてもよい。

0074

本実施例において、参照光学系110は、複数の参照光路が設けられてもよい。例えば、図1では、カップラ140によって参照光路が、ファイバ141を通過する光路(本実施例における第1分岐光路)と、ファイバ142を通過する光路(本実施例における第2分岐光路)と、に分岐される。ファイバ141とファイバ142は、カップラ143に接続されており、これにより、2つの分岐光路は結合され、光路長差調整部145を介してカップラ148へ入射される。

0075

本実施例において、カップラ104からの参照光は、カップラ143によってファイバ141とファイバ142との同時に導かれる。ファイバ141とファイバ142のいずれを経由した光も、カップラ148において測定光(眼底反射光)と合波される。

0076

ファイバ141とファイバ142との間における光路長差、つまり、第1分岐光路と第2分岐光路との間の光路長差は、固定値であってもよい。本実施例では、画角切換光学系160Aの光路長と略同一となるような光路長差を有する。

0077

なお、測定光路と参照光路の少なくともいずれかには、測定光と参照光との光路長差を調整するための光学部材が配置されてもよい。一例として、図1に示した光学系においては、参照光路調整部145が設けられている。参照光路調整部145としては、種々の構成を適用可能である。

0078

ここで、本実施例では、カップラ143とカップラ148との間の光路上、つまりは、第1分岐光路と第2分岐光路との共通光路上に、参照光路調整部145が設けられているので、測定光路と参照光路との間の光路長差の調整であって、眼軸長個人差に関する調整を、第1分岐光路および第2分岐光路の両方に対して、まとめて実行することが可能となる。

0079

なお、参照光路調整部145における光路長の調整範囲は、ファイバ141とファイバ142との光路長差(換言すれば、第1分岐光路と第2分岐光路との間における光路長差)に対して十分短く設定されることが好ましい。

0080

光検出器
検出器120は、測定光路からの光と参照光路からの光による干渉を検出するために設けられている。本実施例において、検出器120は、分光検出器であって、例えば、分光器と、ラインセンサとを含み、カップラ148によって合波された測定光と参照光とが、分光器で分光され、波長毎にラインセンサの異なる領域(画素)に受光される。これによって画素毎の出力が、スペクトル干渉信号として取得される。

0081

眼底の湾曲と測定光の結像面とは必ずしも一致しておらず、画角切換光学系160Aの挿入状態では、眼底中心部または眼底周辺部の少なくとも一方において、両者の乖離が増大するので、光検出器においては、当該乖離を考慮した十分なDepth rangeが確保されていることが好ましい。例えば、SD−OCTでは、所期するDepth rangeに対して十分な画素数ラインカメラが採用されることが好ましい。また、<変形例>として後述する構成が更に採用されてもよい。

0082

<深さ情報の取得>
制御部70は、検出器120によって検出されたスペクトル信号を処理(フーリエ解析)し、被検眼のOCTデータを得る。

0083

スペクトル信号(スペクトルデータ)は、波長λの関数として書き換えられ、波数k(=2π/λ)に関して等間隔な関数I(k)に変換されてもよい。あるいは、初めから波数kに関して等間隔な関数I(k)として取得されてもよい(K—CLOCK技術)。演算制御器は、波数k空間でのスペクトル信号をフーリエ変換することにより深さ(Z)領域におけるOCTデータを得てもよい。

0084

さらに、フーリエ変換後の情報は、Z空間での実数成分虚数成分を含む信号として表されてもよい。制御部70は、Z空間での信号における実数成分と虚数成分の絶対値を求めることによりOCTデータを得てもよい。

0085

ここで、カップラ148には、第1分岐光路を経由した参照光と、第2分岐光路を経由した参照光とが、同時に導かれており、各々が測定光と合波される。第1分岐光路と第2分岐光路との間には、画角切換光学系160の光路長と同程度という、大きな光路長差が存在していることから、第1分岐光路を経由した参照光と、第2分岐光路を経由した参照光とのうち、一方は、測定光との干渉が生じやすいものの、残り一方は、干渉が生じ難い。検出器120からのスペクトル干渉信号には、第1分岐光路を経由した参照光による成分と、第2分岐光路を経由した参照光による成分と、が含まれているものの、2種類の成分のうち、導光光学系150の状態に応じた一方が、他方に比べて際立って強い信号として得られる。結果、導光光学系150の状態にかかわらず、良好なOCTデータを得ることができる。つまり、画角切換光学系160Aに対応する光路長差を持つ、複数の参照光路を有することで、実施例に係るOCT装置は、測定光路と参照光路との光路長差の変化量であって、画角切換光学系160のA挿脱に伴う変化量が、導光光学系150の状態にかかわらず補償される。

0086

なお、参照光路調整部145を制御し、測定光路と参照光路との光路長差であって、被検眼Eの眼軸長に関する光路長差を、事前に調整しておく必要がある。参照光路調整部145における光路長の調整範囲が、第1分岐光路と第2分岐光路との間における光路長差)に対して十分小さい場合は、参照光路調整部145の調整範囲において、干渉信号強度ピークとなる位置は、一義的に特定されうる。

0087

なお、挿入状態において、眼底周辺部からの測定光の眼底反射光は、眼底中心部からの反射光に対して微弱になるので、測定光路と参照光路とのゼロディレイ位置が、眼底周辺部において所期する眼底組織(例えば、網膜脈絡膜強膜等)と重なるように、測定光路と参照光路との光路長差が参照光路調整部145によって調整されてもよい。

0088

制御系
制御部70は、CPU(プロセッサ)、RAM、ROM等を備えてもよい(図2参照)。例えば、制御部70のCPUは、OCT装置の制御を司ってもよい。RAMは、各種情報を一時的に記憶する。制御部70のROMには、OCT装置の動作を制御するための各種プログラム初期値等が記憶されてもよい。

0089

制御部70には、記憶部としての不揮発性メモリ(以下、メモリに省略する)72、表示部75等が電気的に接続されてもよい。メモリ72には、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性記憶媒体が用いられてもよい。例えば、ハードディスクドライブフラッシュROM、および、OCT装置に着脱可能に装着されるUSBメモリ等をメモリ72として使用することができる。メモリ72には、OCTデータの取得及びOCT画像の撮影を制御するための制御プログラムが記憶されてもよい。また、メモリ72には、OCTデータから生成されるOCT画像の他、撮影に関する各種情報が記憶されてもよい。表示部75は、OCTデータから生成されるOCT画像を表示してもよい。

0090

なお、画角切換光学系160Aが導光光学系に挿入されているか否かを自動的に検出する挿脱検出部が設けられていてもよく、検出部からの検出信号に基づいて、制御部は、OCT光学系100における各部の制御、処理を実行してもよい。例えば、上記した、可変ビームエキスパンダ155による光束径の切換制御、参照光路調整部145によるゼロディレイ位置の設定制御、測定光路と参照光との間における光学系の分散量変更処理、等が適宜実行されてもよい。この他に、歪み補正量の変更処理、トラッキング基準の変更処理、光スキャナの走査範囲の変更処理、固視灯の呈示位置および呈示サイズの切換処理、等の処理が実行されてもよい。

0091

挿入検出部としては、対物光学系158の近傍に配置されたセンサであってもよい。

0092

勿論、検者が、OCT装置のUI(ユーザインターフェース)に対して、導光光学系の状態(画角切換光学系の挿入状態/退避状態)を特定する情報を入力することで、当該情報に基づいて、制御部がOCT光学系100における各部の制御、処理を実行してもよい。

0093

変容例>
<挿入状態に対応して、複数の参照光路を形成>
なお、上記説明においては、画角切換光学系の挿入状態と対応する参照光路が、1つだけ設定されていたが、これに限定されるものではなく、複数設定されていてもよい。

0094

詳細には、眼底中心部を含むOCTデータを得るために設定された光路長を有する第1の参照光路と、眼底周辺部を含むOCTデータを得るために設定された光路長を有し第1の参照光路とは異なる第2の参照光路と、を、挿入状態と対応する参照光路としてOCT光学系が備えてもよい。導光光学系の状態毎に(ここでは、画角切換光学系の挿入状態と退避状態との2種類の状態毎に)、それぞれの状態に対応する参照光路が設けられている場合、OCT光学系には、3つ以上の参照光路が設けられることとなる。

0095

第1の参照光路と第2の参照光路との光路長差は、眼底中心部と眼底周辺部との間での測定光の光路長差に対応して設定されてもよい。なお、眼球の湾曲を考慮し、例えば、第2の参照光路の方が、第1の参照光路よりも光路長が短く設定されてもよい。

0096

この場合、例えば、画像処理器は、眼底中心部に導かれた測定光と第1の参照光路からの参照光との干渉信号に基づいて眼底中心部を含むOCTデータを得てもよいし、眼底周辺部に導かれた測定光と第2の参照光路からの参照光との干渉信号に基づいて眼底周辺部を含むOCTデータを得てもよい。この場合、例えば、眼底中心部を含むOCTデータと、眼底周辺部を含むOCTデータは、横断方向と深さ方向の少なくともいずれかに関して連続してもよい。

0097

これによれば、例えば、眼底中心部に対応する参照光路と眼底周辺部に対応する参照光路が設けられることによって、例えば、広角領域におけるOCTデータを良好な信号強度にて取得できる。

0098

なお、画像処理器は、眼底中心部を含むOCTデータと眼底周辺部を含むOCTデータとを合成して、被検眼眼底広角OCTデータを得てもよい。これによって、一枚の広角OCTデータを得ることができる。

0099

この場合、光走査部は、眼底上において測定光を一つの走査方向に走査することによって、眼底中心部と眼底周辺部を含む広角領域を走査してもよい。この場合、例えば、眼底中心部での走査領域と眼底周辺部での走査領域は、横断方向に関して連続してもよい。また、光走査部は、例えば、眼底上の広角領域を走査可能な走査角度まで測定光を走査できるように構成されてもよい。また、光走査部は、例えば、被検眼の瞳孔と略共役位置に配置され、瞳孔中心を旋回点として測定光を測定してもよい。

0100

光走査部が設けられる場合、光走査部による1回のBスキャンによって、眼底中心部と眼底周辺部を含む広角領域に測定光を走査し、眼底中心部を含むOCTデータと眼底周辺部を含むOCTデータが取得されてもよい。これによって、例えば、広角領域におけるOCTデータをスムーズに取得できる。

0101

OCT光学系は、例えば、眼底中心部に対応する第1の検出器と眼底周辺部に対応する第2の検出器とを備えてもよい。この場合、OCT光学系は、眼底中心部に導かれた測定光と第1の参照光路からの参照光との干渉信号を検出するための第1の検出器と、第1の検出器とは異なる第2の検出器であって眼底周辺部に導かれた測定光と第2の参照光路からの参照光との干渉信号を検出するための第2の検出器と、を備えてもよい。これによれば、例えば、第1の検出器と第2の検出器が並列的に用いることができるので、眼底中心部と眼底周辺部のOCTデータを確実に検出することができると共に、各OCTデータをスムーズかつ良好な信号強度にて取得できる。

0102

なお、上記説明においては、SD−OCTの実施例を示したが、これに限定されず、SS−OCTにおいて本実施例が適用されてもよい。

0103

なお、上記説明においては、被検眼を撮影するためのOCT装置を例としたが、これに限定されず、被検物のOCTデータを撮影するためのOCT装置において、本実施形態が適用されてもよい。また、被検物は、例えば、眼(前眼部、眼底等)、皮膚など生体のほか、生体以外の材料であってもよい。

図面の簡単な説明

0104

本実施例に係るOCT装置の光学系の一例を示す図である。
本実施例に係るOCT装置の制御系の一例を示す図である。
挿入状態で撮影された眼底のBスキャン画像の一例を示す図である、

0105

70演算制御器
100OCT光学系
104カップラー
110参照光学系
120検出器
141,142ファイバ
150導光光学系
159レンズ
160アタッチメント光学系
P1,P2 旋回点

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