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技術 乾燥・濃縮システム

出願人 株式会社大川原製作所
発明者 山賀徹志増田匠八木翼仲谷麻美
出願日 2017年11月15日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2017-220505
公開日 2019年6月13日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2019-090579
状態 未査定
技術分野 蒸発、蒸留、凝縮、昇華、コールドトラップ 固体の乾燥 汚泥処理
主要キーワード 圧力計器 過熱ヒータ 本体シェル 同心円間 液位レベル アングル鋼材 回転軸部分 起動段階
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年6月13日)のものです。
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図面 (4)

課題

熱交換器を備えた乾燥・濃縮システムに関し、高温高圧蒸気の熱量を制御する。

解決手段

液体が供給されその液体が貯留される貯留部411と、気体が内部を通過する気体通過部42とを備え、その気体通過部42の内部を通過する気体とその貯留部411に貯留された液体との間で熱交換し、その液体を蒸発させる熱交換器4と、熱交換器4から排出された蒸気圧縮し高温高圧蒸気を得る圧縮機6と、圧縮機6によって得られた高温高圧蒸気の状態に関する情報を出力する出力部71とを備え、気体通過部42は、熱交換用蒸気に非凝縮性ガスが混ざった気体が通過するものであり、熱交換用蒸気に対する非凝縮性ガスの混合量を、出力部71の出力結果に応じて調整可能な調整部74,71を備える。

概要

背景

例えば汚泥等の被処理物を乾燥させる乾燥システムでは、乾燥システム内で発生した蒸気より熱交換器熱回収し、乾燥システム内で回収されたドレン再蒸発させて低圧の蒸気とし、その低圧の蒸気を1段目圧縮機で吸引して圧縮した後、続く2段目の圧縮機でさらに高圧に圧縮し、高温高圧蒸気を得るといった、いわゆる蒸気再圧縮VRC)技術が知られている(例えば、特許文献1等参照)。ここで高温高圧蒸気とは、特許文献1であれば飽和蒸気S3のことである。

しかしながらこのVRC技術が採用された乾燥システムにおいて得られる高温高圧蒸気の熱量を制御する技術はまだ充分とはいえず、得られた高温高圧蒸気が、乾燥に必要な熱量を上回ってしまっている場合には、その高温高圧蒸気の一部を、余剰蒸気として屋外等の外部に放出している。余剰蒸気の外部放出は、省エネルギー化に反するとともに、屋外等への無用白煙を発生することにもなり外観上も好ましいものではない。

一方、従来より熱回収を行なう分野の中で、熱交換器における熱回収量の調整技術として様々な技術が開発されているが(例えば、特許文献2〜4等参照)、依然として改良の余地を残すものである。

概要

熱交換器を備えた乾燥・濃縮システムに関し、高温高圧蒸気の熱量を制御する。液体が供給されその液体が貯留される貯留部411と、気体が内部を通過する気体通過部42とを備え、その気体通過部42の内部を通過する気体とその貯留部411に貯留された液体との間で熱交換し、その液体を蒸発させる熱交換器4と、熱交換器4から排出された蒸気を圧縮し高温高圧蒸気を得る圧縮機6と、圧縮機6によって得られた高温高圧蒸気の状態に関する情報を出力する出力部71とを備え、気体通過部42は、熱交換用蒸気に非凝縮性ガスが混ざった気体が通過するものであり、熱交換用蒸気に対する非凝縮性ガスの混合量を、出力部71の出力結果に応じて調整可能な調整部74,71を備える。

目的

本発明は上記事情に鑑み、高温高圧蒸気の熱量を反応応答性よく制御することができる乾燥・濃縮システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

液体が供給され該液体が貯留される貯留部と、気体が内部を通過する気体通過部とを備え、該気体通過部の内部を通過する気体と該貯留部に貯留された液体との間で熱交換し、該液体を蒸発させる熱交換器と、前記熱交換器から排出された蒸気圧縮高温高圧蒸気を得る圧縮機と、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の状態に関する情報を出力する出力部とを備え、前記気体通過部は、熱交換用蒸気に非凝縮性ガスが混ざった気体が通過するものであり、前記熱交換用蒸気に対する前記非凝縮性ガスの混合量を、前記出力部の出力結果に応じて調整可能な調整部を備えたことを特徴とする乾燥・濃縮システム

請求項2

乾燥・濃縮室内に配置され乾燥・濃縮用蒸気が内部を通過する伝熱部材を備え、該乾燥・濃縮室内で被処理物を該伝熱部材に接触させることで該伝熱部材の内部を通過する該乾燥・濃縮用蒸気の熱を該被処理物に伝えて該被処理物を乾燥・濃縮させる乾燥・濃縮機を備え、前記貯留部が、前記伝熱部材から回収したドレンが供給され該ドレンが前記液体として貯留されるものであり、前記気体通過部が、前記乾燥・濃縮室内から回収した蒸気が前記熱交換用蒸気として通過するものであることを特徴とする請求項1記載の乾燥・濃縮システム。

請求項3

前記乾燥・濃縮室は、前記非凝縮性ガスの供給口が設けられたものであることを特徴とする請求項2記載の乾燥・濃縮システム。

請求項4

前記乾燥・濃縮室内から回収した蒸気を前記気体通過部まで送る経路に、前記非凝縮性ガスの供給口が設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の乾燥・濃縮システム。

請求項5

前記気体通過部に、前記非凝縮性ガスの供給口が設けられていることを特徴とする請求項2から4のうちいずれか1項記載の乾燥・濃縮システム。

請求項6

前記圧縮機によって得られた前記高温高圧蒸気が、前記乾燥・濃縮用蒸気として用いられることを特徴とする請求項2から5のうちいずれか1項記載の乾燥・濃縮システム。

請求項7

前記出力部が、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の圧力の値と、予め設定されている設定値とに基づく制御信号を出力するものであり、前記調整部が、前記制御信号に応じて、前記混合量を調整するものであることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の乾燥・濃縮システム。

技術分野

0001

本発明は、液体が供給され該液体が貯留される貯留部と、気体が内部を通過する気体通過部とを備え、該気体通過部の内部を通過する気体と該貯留部に貯留された液体との間で熱交換し、該液体を蒸発させる熱交換器を備えた乾燥・濃縮システムに関する。

背景技術

0002

例えば汚泥等の被処理物を乾燥させる乾燥システムでは、乾燥システム内で発生した蒸気より熱交換器で熱回収し、乾燥システム内で回収されたドレン再蒸発させて低圧の蒸気とし、その低圧の蒸気を1段目圧縮機で吸引して圧縮した後、続く2段目の圧縮機でさらに高圧に圧縮し、高温高圧蒸気を得るといった、いわゆる蒸気再圧縮VRC)技術が知られている(例えば、特許文献1等参照)。ここで高温高圧蒸気とは、特許文献1であれば飽和蒸気S3のことである。

0003

しかしながらこのVRC技術が採用された乾燥システムにおいて得られる高温高圧蒸気の熱量を制御する技術はまだ充分とはいえず、得られた高温高圧蒸気が、乾燥に必要な熱量を上回ってしまっている場合には、その高温高圧蒸気の一部を、余剰蒸気として屋外等の外部に放出している。余剰蒸気の外部放出は、省エネルギー化に反するとともに、屋外等への無用白煙を発生することにもなり外観上も好ましいものではない。

0004

一方、従来より熱回収を行なう分野の中で、熱交換器における熱回収量の調整技術として様々な技術が開発されているが(例えば、特許文献2〜4等参照)、依然として改良の余地を残すものである。

先行技術

0005

特開2015−81712号公報
特公昭47−18482号公報
特開2002−257497号公報
特開昭52−79101号公報

発明が解決しようとする課題

0006

乾燥システム内で回収される蒸気の熱量は、被処理物の種類や状態や投入量等の要因により変動する場合があり、熱交換器における熱回収量の調整や、圧縮機における制御ができないと、高温高圧蒸気は必要な熱量を上回ってしまう場合がある。ほとんどの場合において、熱交換器から蒸発する蒸気量の増加が、圧縮機による圧縮により、乾燥システムで必要とされる熱量を上回る状態を引き起こすため、結果として高温高圧蒸気は必要以上の蒸気圧力の上昇を生じることになる。

0007

この対処として、特許文献1では、熱交換器45におけるドレンの再蒸発温度は、1段目の圧縮機による吸引圧力(圧縮機の1次側圧力)により定まることになるが、吸引圧力を変更することが考えられる。しかし、この変更を行なったとしても再蒸発温度は、わずかにしか温度変化せず、また、ドレンの再蒸発量の変化が生じるまでに時間を要して反応応答性に劣るため、熱交換器45における熱回収量の制御には不十分であるのが実情である。また、1段目の圧縮機の1次側圧力を変更することにより、その影響が乾燥システムの気相系の圧力等のバランスを大きく変動させ、変動の収束が困難になる場合も起きることがある。

0008

別の対処として、高温高圧蒸気である特許文献1における飽和蒸気S3の配管経路中に、必要以上の熱量が乾燥機1の多管式加熱管11に供給されないように絞り弁を設ける方法がある。しかしこの弁を絞る効果は、熱交換器45における熱交換によるドレンの再蒸発量に変化が及ぶまでに時間を要し、それまでは余剰蒸気の外部放出が長時間継続することになる。あるいは、弁を絞る効果が定常化する前に新たな被処理物の変動が生ずれば、弁の開度の調整は非常に難しいものとなる。例えば再蒸発蒸気量が減少し過ぎて被処理物の乾燥に必要な蒸気量を補うために多量の補助蒸気(飽和蒸気S0)を供給しなければならない状態を生じ、乾燥システムとしては省エネルギー運転ではない状況も起き得る。この様に弁を用いて直接高温高圧蒸気を調整する方法は、反応応答性に劣り、省エネルギーの点でも好ましくないといえる。

0009

以上の記載では、水分等の蒸発成分を多く含む固体状の被処理物から、蒸発成分の少ない乾燥物を得る場合について説明したが、液状体の被処理物から水分等の蒸発成分を蒸発させ、濃縮された液状物を得る場合についても同様である。以下、乾燥又は濃縮のことを乾燥・濃縮と記す。

0010

本発明は上記事情に鑑み、高温高圧蒸気の熱量を反応応答性よく制御することができる乾燥・濃縮システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を解決する本発明の乾燥・濃縮システムは、液体が供給され該液体が貯留される貯留部と、気体が内部を通過する気体通過部とを備え、該気体通過部の内部を通過する気体と該貯留部に貯留された液体との間で熱交換し、該液体を蒸発させる熱交換器と、前記熱交換器から排出された蒸気を圧縮し高温高圧蒸気を得る圧縮機と、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の状態に関する情報を出力する出力部とを備え、前記気体通過部は、熱交換用蒸気に非凝縮性ガスが混ざった気体が通過するものであり、前記熱交換用蒸気に対する前記非凝縮性ガスの混合量を、前記出力部の出力結果に応じて調整可能な調整部を備えたことを特徴とする。

0012

上述のごとく、乾燥又は濃縮のことを乾燥・濃縮と記しており、本発明の乾燥・濃縮システムは、水分等の蒸発成分を多く含む固体状の被処理物から、蒸発成分の少ない乾燥物を得たり、液状体の被処理物から水分等の蒸発成分を蒸発させ、濃縮された液状物(濃縮物)を得たりすることができる。

0013

本発明の乾燥・濃縮システムによれば、熱交換器の気体通過部を通過する熱交換用蒸気に対する非凝縮性ガスの混合量を調整することで、熱交換器における熱回収量を調整することができ、この結果、高温高圧蒸気の熱量を制御することができる。

0014

ここで、前記調整部は、前記出力部の出力結果に応じて、前記混合量を自動的に調整する制御部であってもよい。また、前記出力部の出力結果(例えば、表示値等)に応じた操作を運転員等が行なうことで前記混合量を調整する手動式のもの(例えば、手動バルブ)であってもよい。

0015

また、前記貯留部が容器であり、前記気体通過部が該容器内に配置された複数のパイプ部材であってもよいし、その反対に、前記気体通過部が容器であり、前記貯留部が該容器内に配置された複数のパイプ部材であってもよい。なお、パイプ部材は、断面形状が円形に限らず、矩形等であってもよい。また、「複数のパイプ部材」とは、前記容器内に配置された全部のパイプ部材であってもよいし、一部のパイプ部材であってもよい。

0016

また、前記熱交換器は縦型縦置き)であってもよいし、横型横置き)であってもよい。

0017

また、前記気体通過部は、前記熱交換用蒸気に前記非凝縮性ガスが混ざった気体が必ず通過するとは限らず、前記非凝縮性ガスの混合量は、0(ゼロ)の場合も含めての可変量であってかまわない。

0018

さらには、液体が供給され該液体が貯留される貯留部と、気体が内部を通過する気体通過部とを備え、前記気体通過部は、熱交換用蒸気に非凝縮性ガスが混ざった気体が通過するものであり、前記熱交換用蒸気に対する前記非凝縮性ガスの混合量が可変であることを特徴とする熱交換器であってもよい。

0019

また、本発明の乾燥・濃縮システムにおいて、乾燥・濃縮室内に配置され乾燥・濃縮用蒸気が内部を通過する伝熱部材を備え、該乾燥・濃縮室内で被処理物を該伝熱部材に接触させることで該伝熱部材の内部を通過する該乾燥・濃縮用蒸気の熱を該被処理物に伝えて該被処理物を乾燥・濃縮させる乾燥・濃縮機を備え、前記貯留部が、前記伝熱部材から回収したドレンが供給され該ドレンが前記液体として貯留されるものであり、前記気体通過部が、前記乾燥・濃縮室内から回収した蒸気が前記熱交換用蒸気として通過するものであってもよい。

0020

ここで、前記乾燥・濃縮機として本体シェル内に加熱装置が具えられ、この加熱装置の伝熱面に被処理物を接触させて水分等の蒸発成分を蒸発させるように構成された連続式伝導伝熱型乾燥・濃縮機を用いてもよく、より具体的には、加熱装置が多管式加熱管である連続式伝導伝熱型乾燥・濃縮機であってもよいし、パドルドライヤ等であってもよい。

0021

また、前記乾燥・濃縮室は、前記非凝縮性ガスの供給口が設けられた態様であってもよい。

0022

この態様によれば、前記乾燥・濃縮室内において被処理物から蒸発する蒸気と前記非凝縮性ガスが混合し、そして前記気体通過部に送る経路を通過することにより、スタティックミキサ等の混合を目的とした部材を用いることなく、蒸気と非凝縮性ガスは均一に混合されて気体通過部に流入するため、熱交換器における熱回収量の調整の精度の向上が期待できる。

0023

また、本発明の乾燥・濃縮システムにおいて、前記乾燥・濃縮室内から回収した蒸気を前記気体通過部まで送る経路に、前記非凝縮性ガスの供給口が設けられた態様であってもよい。

0024

この態様によれば、前記気体通過部には、前記乾燥・濃縮室内から蒸発した蒸気(該蒸気には前記非凝縮性ガスが既に混ざっていても混ざっていなくてもよい)に前記非凝縮性ガスが混ざった気体が通過することになる。

0025

またこの態様によれば、前記熱交換器に近い位置に非凝縮性ガスの供給口が存在するため、気体通過部における熱回収の反応応答性の向上が期待できる。

0026

また、本発明の乾燥・濃縮システムにおいて、前記気体通過部に、前記非凝縮性ガスの供給口が設けられた態様であってもよい。

0027

この態様によっても、前記気体通過部には、前記乾燥・濃縮室内から回収した蒸気(該蒸気には前記非凝縮性ガスが既に混ざっていても混ざっていなくてもよい)に前記非凝縮性ガスが混ざった気体が通過することになる。

0028

また、この態様によれば、気体通過部に非凝縮性ガスの供給口が存在するため、熱交換器における熱回収の反応応答性はより向上することが期待できる。

0029

また、本発明の乾燥・濃縮システムにおいて、前記圧縮機によって得られた前記高温高圧蒸気が、前記乾燥・濃縮用蒸気として用いられてもよい。

0030

なお、前記圧縮機によって得られた前記高温高圧蒸気の全部あるいは大半が、前記乾燥・濃縮用蒸気として用いられる場合の他、前記圧縮機によって得られた前記高温高圧蒸気の一部が、前記乾燥・濃縮用蒸気以外の有用な用途に用いられる場合があってもよい。

0031

また、本発明の乾燥・濃縮システムにおいて、前記出力部が、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の圧力の値(圧力値)と、予め設定されている設定値圧力設定値)とに基づく制御信号を出力するものであり、前記調整部が、前記制御信号に応じて、前記混合量を調整するものであってもよい。

0032

また、前記出力部が、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の圧力値が高ければ高いほど前記混合量を増加させる制御信号を出力するものであってもよい。

0033

例えば、前記出力部が、PID制御に基づく制御信号を出力するものであってもよい。

0034

一方、前記出力部が、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の圧力値が、予め設定されている設定値を越える場合に限って前記非凝縮性ガスを供給させる制御信号を出力結果として出力するものであってもよい。

0035

この場合には、前記圧縮機によって得られた高温高圧蒸気の圧力値が、該設定値以下であれば該非凝縮性ガスが供給されないことになる。

発明の効果

0036

本発明の乾燥・濃縮システムによれば、高温高圧蒸気の熱量を反応応答性よく制御することができる。

図面の簡単な説明

0037

本発明の第1実施形態の乾燥システムの系統図である。
図1に示す乾燥システムを、熱交換器を中心に概略的に示したブロック図である。
第2実施形態の乾燥システムを、熱交換器を中心に概略的に示したブロック図である。

実施例

0038

以下、図面を用いて、本発明に係る乾燥システムについて詳細に説明する。

0039

図1は、本発明の第1実施形態の乾燥システムの系統図である。

0040

第1実施形態の乾燥システムD1では、乾燥機1と、集塵機2と、ドレンタンク3と、熱交換器4と、1段目の圧縮機である蒸気ブロワ5と、2段目の圧縮機である蒸気圧縮機6と、システムヘッダ7と、過熱ヒータ8を備えている。

0041

図1に示す乾燥機1は、伝導伝熱型乾燥機であって、より具体的には、被処理物を連続処理できる連続式伝導伝熱乾燥機である。この乾燥機1は、乾燥室11と、乾燥室11内に配置された多管式加熱管12を有する。乾燥室11は、略円形あるいは略楕円形横断面を有する中空状のものであり、不図示の機枠等によって水平方向に延在した状態で支持されている。以下、乾燥室11が延在する方向を、延在方向と称することがある。乾燥室11には、投入口111、排出口112、キャリア蒸気口113および排気口114が設けられている。投入口111は、汚泥等の被処理物を投入する口であり、図1に示す乾燥室11における左側寄りであって、例えば、乾燥室11の上端部分に設けられている。排出口112は、投入口111から投入された被処理物が、乾燥室11内に滞留している間に、乾燥処理が施されることによって乾燥し、乾燥物となって排出される開口である。この排出口112は、図1に示す乾燥室11における右側寄りであって、乾燥室11の底よりも高い位置に設けられている。排出口112には、ロータリーバルブ1121が設けられている。投入口111から投入された被処理物は、図1に示す乾燥室11内を左側から右側に移動し、やがて排出口112から排出される。

0042

キャリア蒸気口113は、過熱ヒータ8によって得られた過熱蒸気であるキャリア蒸気を乾燥室11内に導入する口である。過熱ヒータ8とキャリア蒸気口113との間には、キャリア蒸気(過熱蒸気)の温度を測定する温度センサ85が設けられ、該温度センサ85からの信号とキャリア蒸気温度計器81が設けられている。このキャリア蒸気温度計器81のキャリア蒸気温度設定値に基づき過熱ヒータ8が制御される。キャリア蒸気にはシステム用ヘッダ7からの蒸気が供される。図1においては乾燥用蒸気経路から流量調整弁82から過熱ヒータ8に至る形でキャリア蒸気の経路は示されている。

0043

排気口114は、乾燥室11内で被処理物から蒸発した蒸気を、キャリア蒸気口113から導入されたキャリア蒸気とともに乾燥室11外に排出する口である。以下、キャリア蒸気と被処理物から蒸発した蒸気を合わせて回収蒸気と称する。排気口114には、集塵機2が接続されている。集塵機2にはバグフィルタ21が設けられており、乾燥室11からの回収蒸気は、集塵機2のバグフィルタ21により微粉の除去等が行われた後、熱交換器4まで送られる。なお、この集塵機2には、バグフィルタ21を清掃するためにの吹き付け機構22が設けられており、回収蒸気がバグフィルタ21に流れ込む方向(バグフィルタ21の1次側)とは逆方向(バグフィルタ21の2次側)から所定のタイミングで、バグフィルタ21の微粉の付着した1次側に向けての過熱蒸気の吹き付けが行われ、付着した微粉が乾燥室11内に払い落とされる。尚、吹き付け機構22に供給される過熱蒸気は、システム用ヘッダ7から供される蒸気を、不図示の温度制御装置温度制御しながら不図示の過熱ヒータにより過熱されることで得られるものである。

0044

多管式加熱管12は、延在方向に沿った回転軸を中心に乾燥室11内に回転自在に配置されたものであり、回転軸部分には中空の軸部材121が設けられている。多管式加熱管12は、軸部材121が不図示のモータ等によって回転させられることで回転軸を中心に回転するものである。また、多管式加熱管12は、軸部材121を中心にこの軸部材121に沿って配置された複数の加熱管122aから構成されている。これら複数の加熱管122aは、例えば、回転軸を中心にして幾つかの同心円状に配列されており、同心円間あるいは同心円上に配列された加熱管122aは、互いに所定の間隔をあけて多数配置されている。複数の加熱管122aの延在方向両端部分それぞれには、加熱管122aと連通する板と鏡板から成る半球状のヘッダー123が設けられている。この両端部分のヘッダー123の間には、図示省略したが、ヘッダー123の回転方向に所定の間隔をあけて複数のアングル鋼材が架け渡されている。これらアングル鋼材には、延在方向に所定の間隔をあけて、不図示のリフタ送り羽根がそれぞれ複数設けられている。リフタは、多管式加熱管12が回転すると、乾燥室11内に滞留する被処理物を掻き上げるものである。送り羽根は、多管式加熱管12が回転すると、乾燥室11内に滞留する被処理物を排出口112側に送るものである。

0045

また、軸部材121の投入口側にはロータリージョイントを介して乾燥用蒸気が供給されてヘッダー123内に流れ込み、さらにヘッダー123から各加熱管122aに流れ込むことにより各加熱管122aが加熱される。また、ここでの乾燥用蒸気の一部は、乾燥室11や集塵機2の保温用蒸気として、それぞれの外面に備えられたスチームトレース配管あるいは保温用ジャケット(以下、スチームトレース配管等という)にも供給される。

0046

本実施形態では、飽和蒸気が乾燥用蒸気として各加熱管122a内に送られる態様を採用しているため、各加熱管122aは、延在方向において略一定の温度に加熱された状態が保たれる。本実施形態では、多管式加熱管12を通過する飽和蒸気が乾燥用蒸気の一例に相当し、多管式加熱管12が伝熱部材の一例に相当する。各加熱管122aに供給された乾燥用蒸気が凝縮して生じたドレンは、排出口側のヘッダー123内に流れ込み、さらにヘッダー123内に設けられた不図示のサイホン管に流れ込み、続いて排出口側の中空の軸部材121とそれに接続されたロータリージョイントを通過して、詳しくは後述するドレンタンク3に回収される。尚、スチームトレース配管等で生じたドレンもまたドレンタンク3に回収される。乾燥室とドレンタンク3の間には、ニードル弁が内蔵されたスチームトラップ31aが設けられており、膨張弁兼スチームトラップとして機能する。同様に、スチームトレース配管等とドレンタンク3の間には、ニードル弁が内蔵されたスチームトラップ31bが設けられている。このドレンは、例えば、スチームトラップ31a、31bの1次側(上流側)であれば0.5MPaGの160℃である。一方、スチームトラップ31a、31bを通過したドレンは、一部が再蒸発(以下、再蒸発スチームと称することもある)し、例えば、約−0.04MPaGの約90℃まで温度低下する。

0047

ドレンタンク3に回収されたドレンは、ドレンポンプ32によって、矢印Slの経路で、三方弁33を経由して、熱交換器4に送られる。該ドレンが熱交換器4の後述する貯留部に供給する液体に相当する。図1に示す熱交換器4は、熱交換器4内部にドレンが溜められる貯留部411が設けられ、三方弁33からのドレンにより常に満たされている。この種の熱交換器を当該分野では満液式熱交換器と称することがある。

0048

熱交換器4内の貯留部411は、熱交換器4に設けられた不図示の液位レベル計により概ね一定の液位となる様に三方弁33の開度が制御され、余剰のドレンは矢印Cの経路でドレンタンク3に戻される。また、ドレンタンク3には上述の再蒸発スチームも流入し、該再蒸発スチームは、ドレンタンク3の上部から矢印Saの経路で熱交換器4の貯留部411の上部の蒸気が充満する空間部に送られる。すなわち、熱交換器4には、集塵機2を通過した回収蒸気が供給されるとともに、ドレンと再蒸発スチームが供給される。

0049

尚、ドレンタンク3には不図示の液位レベル計が設けられ、ドレンタンク3が一定の液位を越える場合には、ドレンタンク3からドレンが排水され、一定の液位を越えない様に制御される。

0050

図2は、図1に示す乾燥システムを、熱交換器4を中心に概略的に示したブロック図である。

0051

図2の左端には乾燥機1が示され、図1に示すニードル弁が内蔵されたスチームトラップ31a、31bは、31として弁の記号で記されている。

0052

図2に示す熱交換器4は、縦型(縦置き)であり、熱交換器4内には上下方向に延在した多数の円筒直管であるチューブ42が設けられている。チューブ42の上下の両端は缶板43に接続され、熱交換器4内では、この缶板43とチューブ42により、回収蒸気は、ドレンや再蒸発スチームなどとは隔てられている。熱交換器4内には、ドレンを貯留する貯留部411が設けられており、この貯留部411には、上述のごとくドレンが常に満たされている。図2では、ドレンタンク3および熱交換器4におけるドレンを灰色で表している。各チューブ42の断面形状は円形に限らず、矩形等であってもよい。各チューブ42が気体通過部の一例に相当する。多数のチューブ42は、熱交換器4内の貯留部411に貯留されたドレンに浸かっている状態であり、各チューブ42の内部を、回収蒸気が上から下に向かって通過することで、回収蒸気とドレンとの間で熱交換が行われ、ドレンは受熱により再蒸発して蒸気が発生し、この蒸気は再蒸発スチームと共に蒸気ブロワ5によって吸引される。一方、熱交換によって、回収蒸気は、凝縮水を生じ、図1に示すように、凝縮水は、第2ドレンポンプ911によって、矢印W1の経路で水処理施設等へ排水される。また、熱交換器4から流出した回収蒸気は第2熱交換器921に流れ込む。該第2熱交換器921は、不図示のクリーンタワーからの冷却水等が供給されており、これにより回収蒸気中の水分がさらに凝縮される。該凝縮水も第2ドレンポンプ911により矢印W2の経路で水処理施設等に排水される。第2熱交換器921を流出した回収蒸気は排気ファン922により吸引され、回収蒸気に臭気成分が含まれる場合などでは不図示の脱臭設備等に排気される。

0053

熱交換器4から蒸気を吸引する蒸気ブロワ5では、吸引圧力を一定にする制御が行われている。

0054

蒸気ブロワ5は、例えば、ルーツ式圧縮機である。この蒸気ブロワ5によって吸引される蒸気は大気圧以下の飽和蒸気であり、蒸気ブロワ5により昇圧された後、下流側の蒸気圧縮機6によってさらに昇圧され、高温高圧蒸気になる。蒸気圧縮機6は、スクリュー式圧縮機である。蒸気ブロワ5においても、蒸気圧縮機6においても、過熱度を制御するため注水が行われる。なお、この実施形態では、蒸気ブロワ5と蒸気圧縮機6を直列に並べて2段圧縮システムを形成しており、前段の蒸気ブロワ5は、大気圧以下での蒸気を吸引して大気圧程度に昇圧するために用いられるものであり、後段の蒸気圧縮機6は、大気圧程度の蒸気を高圧化するために用いられるものである。

0055

蒸気圧縮機6で得られた高温高圧蒸気は、システム用ヘッダ7に送られる。なお、図1に示すように、蒸気圧縮機6とシステム用ヘッダ7の間には、逆止弁61が設けられている。

0056

システム用ヘッダ7からは、乾燥用蒸気が、乾燥機1に向けて送られる。このシステム用ヘッダ7には、不図示の補助蒸気ボイラによって加熱された補助蒸気が送られてくる配管SP(図1参照)が接続されている。また、システム用ヘッダ7には、システム用ヘッダ7の圧力、つまり乾燥用蒸気の圧力を測定する圧力センサ75が設けられている。乾燥用蒸気圧力計器71は、圧力センサ75からの出力信号(圧力値)を受信して、予め設定されている圧力設定値とにより各種の演算PID制御信号等への変換とその制御信号の出力、圧力表示等を行なう。これら出力や表示は出力結果である。つまり乾燥用蒸気圧力計器71は、出力部の一例に相当する。図1に示すように、補助蒸気が送られてくる配管SPには、補助蒸気用制御弁72が設けられている。

0057

また、本実施形態では、乾燥機1のキャリア蒸気口113に、キャリア蒸気と共に非凝縮性ガスが供給可能に接続されている。非凝縮性ガスは、少なくとも図1に示されたこの乾燥システムD1の範囲内における温度と圧力の下では液体にならない気体であり、具体的には、外気を用いてもよいし、窒素ガス等を用いてもよい。乾燥機1のキャリア蒸気口113に接続される非凝縮性ガスの供給経路には、非凝縮性ガス用制御弁74が設けらており、この非凝縮性ガス用制御弁74の開度が制御されることで、非凝縮性ガスの供給量が調整される。

0058

ここで、本実施形態の乾燥システムD1における、乾燥機1への乾燥用蒸気の供給制御について説明する。

0059

圧力センサ75からの乾燥用蒸気の圧力値の信号を受け、システム用ヘッダ7の圧力が、乾燥用蒸気圧力計器71にて乾燥条件として最適な予め設定されている圧力設定値SNに対して、システム用ヘッダ7における乾燥用蒸気の圧力が低くければ、乾燥用蒸気圧力計器71からの制御信号により補助蒸気用制御弁72が開かれて補助蒸気が供給されるように、圧力設定値SNとシステム用ヘッダ7の実際の圧力値との偏差により、PID制御信号等を用いて補助蒸気用制御弁72の開度は制御される。尚、乾燥用蒸気は、乾燥システムD1の起動時には補助蒸気を主にして賄われ、定常運転ではほとんどが蒸気圧縮機6からの高温高圧蒸気で賄われる。

0060

続いて非凝縮性ガスの供給制御に関して説明する。例えば、システム用ヘッダ7の乾燥用蒸気の圧力が圧力設定値SNと一致して一定に保つために非凝縮性ガスの供給を行なうもので、具体的には、圧力設定値SNとシステム用ヘッダ7の実際の圧力値との偏差により、乾燥用蒸気圧力計器71からのPID制御信号を用いて非凝縮性ガス用制御弁74の開度が制御される。このPID制御信号は上述の補助蒸気用制御弁72の開度制御のPID信号とは別途に演算されて出力されるものである。尚、この制御による非凝縮性ガスの供給は、高温高圧蒸気の圧力値、すなわちシステム用ヘッダ7の圧力値が、圧力設定値SNよりも若干低い圧力値から、圧力設定値SNよりも高い圧力値により定まるある一定の圧力範囲内において、圧力設定値SNとシステム用ヘッダ7の圧力値との偏差に基づき行なうようにしてもよい。また、システム用ヘッダ7の圧力値が、圧力設定値SNよりも低い圧力値状態から一定時間内に生じた圧力値の上昇速度(圧力上昇速度)が所定速度を超えた場合、圧力設定値SNとシステム用ヘッダ7の圧力値との偏差に基づき非凝縮性ガスの供給に関する制御が開始され、システム用ヘッダ7の圧力値が圧力設定値SNを超えた後に圧力設定値SN未満となるまで本制御が継続されるようにしてもよい。

0061

また、上述したようなPID制御信号による非凝縮性ガス用制御弁74を制御する方法以外の方法として、乾燥用蒸気圧力計器71が有するタイマー機能を用いる方法もある。具体的には、非凝縮性ガス用制御弁74を全開にしておくタイマー時間T1と、全閉にしておくタイマー時間T2を乾燥用蒸気圧力計器71に予め設定し、システム用ヘッダ7の乾燥用蒸気の圧力値が圧力設定値SNを越えた場合に、タイマー時間T1とタイマー時間T2とに基づき非凝縮性ガス用制御弁74を交互に全開と全閉を繰り返させる制御動作を行なわせる方法である。この制御中に、システム用ヘッダ7の圧力値が圧力設定値SN以下となった時点で、このタイマー時間T1とタイマー時間T2とによる制御は終了される。

0062

この様にして、システム用ヘッダ7における乾燥用蒸気の圧力値を検知して、乾燥用蒸気圧力計器71の制御信号に基づき、非凝縮性ガス用制御弁74から非凝縮性ガスがキャリア蒸気口113を通じて回収蒸気に供給され、回収蒸気に対しての非凝縮性ガスの混合量が調整される。

0063

該回収蒸気は集塵機2を経て熱交換器4に向かい、熱交換器4内のチューブ42を介してドレンと熱交換される。以下の説明では、非凝縮性ガスの混合の有無にかかわらず回収蒸気は熱交換用蒸気と称することもある。

0064

尚、非凝縮性ガスが回収蒸気に混合されると、熱交換器4の熱交換能力は低下し、回収蒸気からドレンに伝熱される熱量は急速に減少する。少量の非凝縮性ガスの混合によりこの効果は奏せられる。例えば、非凝縮性ガスを1%混合させると、熱交換器4における熱交換能力は約40%低下し、10%混合させると約80%低下する。したがって、熱交換器4の熱交換能力の制御を、反応応答性良く効率的に行うことができる。この結果、熱交換器4でドレンから蒸発して蒸気ブロワ5に吸引される蒸気量が減少し、最終的には、蒸気圧縮機6で生成される高温高圧蒸気、すなわち、システム用ヘッダ7における乾燥用蒸気の圧力が圧力設定値SNに速やかに収束することになる。

0065

つまり第1実施形態における乾燥システムD1によれば、システム用ヘッダ7における乾燥用蒸気の圧力が圧力設定値SNよりも高圧になった場合、蒸気ブロワ5における吸引圧力を一定に保ったまま、また、蒸気圧縮機6における圧縮比も一定に保ったまま、乾燥用蒸気の圧力を低下させることができ、乾燥システムD1のバランスを乱すことなく、乾燥機1へ供給する乾燥用蒸気の熱量を調整することができる。また、蒸気ブロワ5における吸引圧力や、蒸気圧縮機6における圧縮比を上昇させる必要がなくなることから消費電力の増大がなくなり、省エネルギ運転が実現できる。

0066

また、システム用ヘッダ7が圧力設定値SNよりもはるかに過剰な圧力になった場合、乾燥用蒸気圧力計器71の制御により調整弁73が開かれて、過剰な蒸気は屋外等に大気放出などが行なわれるものであるが、上述した制御によりシステム用ヘッダ7の圧力は圧力設定値SNに速やかに収束するため、屋外等への大気放出などの無駄を減らすことができる。

0067

さらにまた、従来であれば多管式加熱管12に供給される乾燥用蒸気を直接調整する絞り弁901の操作に関し、本発明によればこれを行なう必要がなくなる。

0068

以上説明した、第1実施形態の乾燥システムD1では、非凝縮性ガスが、乾燥機1の乾燥室11に供給される態様であったが、非凝縮性ガスは、図2の1点鎖線で示すように、集塵機2と熱交換器4を結ぶ経路に供給される態様であってもよいし、図2の2点鎖線で示すように、熱交換器4に直接供給する態様であってもよい。すなわち、回収蒸気を熱交換器4まで送る経路に、非凝縮性ガスの供給口を設けてもよいし、熱交換器4における熱交換用蒸気が通過する気体通過部に非凝縮性ガスが直接供給されるように供給口を設けてもよい。直接供給する例としては、気体通過部の経路内に非凝縮性ガスを供給する細管を挿入するなどがある。なお、非凝縮性ガスは、乾燥機1の乾燥室11、集塵機2と熱交換器4を結ぶ経路、および熱交換器4の3か所それぞれに供給されるようにしてもよいし、これら3か所のうち、乾燥機1の乾燥室11と集塵機2と熱交換器4を結ぶ経路のみに供給されるようにしてもよいし、集塵機2と熱交換器4を結ぶ経路と熱交換器4のみに供給されるようにしてもよいし、乾燥機1の乾燥室11と熱交換器4のみに供給されるようにしてもよい。さらには、集塵機2と熱交換器4を結ぶ経路のみ、あるいは熱交換器4のみに供給されるようにしてもよい。

0069

また、第1実施形態の乾燥システムD1では、非凝縮性ガス用制御弁74の開度は、乾燥用蒸気圧力計器71が制御しているが、仮に非凝縮性ガス用制御弁74が手動弁である場合は、乾燥用蒸気圧力計器71に表示された結果(必要な開度を得るための操作量表示結果)を見て、手動弁をこの結果に従い操作してもよい。また、非凝縮性ガス用制御弁74は、感温部を備えた自力式の自動膨張弁であってもよい。この場合、感温部はシステム用ヘッダ7に設けられている。

0070

すなわち、非凝縮性ガス用制御弁74と乾燥用蒸気圧力計器71が、調整部の一例に相当する。手動弁である場合もまた、手動弁が調整部の一例に相当することになる。自力式の自動膨張弁であれば、感温部が出力部に相当し、弁部が調整部に相当すると言える。

0071

本発明の乾燥システムD1は一例として上述したように構成されるものであり、以下に本システムの運転方法についての一例を説明する。

0072

始めに排気ファン922とこの下流の不図示の設備が起動され、自動制御により乾燥室11内の圧力が概ね大気圧程度(−0.02〜+0.1kPaG程度)に保たれる。また、第2ドレンポンプ911とこの下流の不図示の設備が起動される。第2熱交換器921には冷却水が供給される。

0073

次に、システム用ヘッダ7内が0.5MPaG、約159℃となるように補助蒸気が乾燥用蒸気圧力計器71に制御されて供給され、システム用ヘッダ7からの蒸気は、一部は多管式加熱管12に乾燥用蒸気として、一部は乾燥室11及び集塵機2に保温のためにこれらに供給される。多管式加熱管12は、不図示のモータの起動により回転され、回転した状態で蒸気が流れ込む。

0074

この多管式加熱管12の加熱、乾燥室11及び集塵機2の保温の段階では、多管式加熱管12内やスチームトレース配管等内の空気などの非凝縮性ガスがドレンと共にドレンタンク3に流れ込むため、ドレンタンク3の不図示の排出口よりドレンタンク3から放出される。尚、この様に本乾燥システムの起動時には不要である非凝縮性ガスを、乾燥システムD1外に放出する操作は、ドレンタンク3以外にも、不図示の適宜の箇所から適宜のタイミングで行なわれる。また、ドレンタンク3が一定の液位を越える場合には、ドレンタンク3からドレンは排水される。

0075

多管式加熱管12内の不図示の温度センサが所定の温度に達した後、上述のドレンタンク3からの非凝縮性ガスの排出口は閉じられる。そして、ドレンポンプ32が起動され、熱交換器4にドレンが供給される。

0076

次に、過熱ヒータ8が通電され、キャリア蒸気温度計器81の制御により、システム用ヘッダ7からの蒸気の一部はキャリア蒸気として約0.0MPaG、約160℃の状態で乾燥室11に流れ込む。集塵機2の吹き付け機構22に供給されるシステム用ヘッダ7からの蒸気は約0.4MPaG、約200℃の状態に調整され、適宜の時間間隔で吹き付けが開始される。これらの操作により起動段階で存在する乾燥室11内や熱交換器4のチューブ45内の空気などの非凝縮性ガスは排気ファン922により排出される。生じたドレンは第2ドレンポンプ911により排出される。

0077

次に、蒸気圧縮機6と蒸気ブロワ5が起動され、蒸気圧縮機6は吸込側の圧力が所定圧となるように制御され、蒸気ブロワ5も同様に吸込側の圧力が所定圧となるように制御される。この段階では既に熱交換器4からドレンの蒸発が生じているので、蒸気は蒸気ブロワ5に吸引される。蒸気ブロワ5の吸込側は約−0.05MPaGとなるように蒸気ブロワ5は運転され、蒸気圧縮機6の吸込側は約0.05MPaG、約111℃となるように蒸気圧縮機6は運転される。起動段階で存在する蒸気圧縮機6内や蒸気ブロワ5内、これら前後の経路内の非凝縮性ガスも、適宜の排出口より放出され、一定時間後に排出口は閉じられる。

0078

次に、排出口112のロータリーバルブ1121が起動され、投入口111から被処理物として例えば下水汚泥が投入される。汚泥は多管式加熱管12と接触して水分が蒸発され、蒸発した水分はキャリア蒸気と共に排気口114から集塵機2を経て回収蒸気(熱交換用蒸気)として約0.0MPaG、約112℃の状態で熱交換器4に流れ込む。

0079

尚、乾燥室11内に被処理物がない空の状態から被処理物を投入する起動方法以外に、起動前に被処理物を乾燥室11内にある程度に充填された状態から起動することもできる。また、起動前に乾燥室11内に充填するものとして、乾燥物を充填しておくことでも構わない。

0080

被処理物は投入口111側から排出口112側に移動されつつ乾燥され、乾燥物として排出口112からロータリーバルブ1121を経て排出される。

0081

被処理物の投入は、少量の投入量から開始し、投入量の設定値になるように徐々に増加される。設定値に至った時点で起動段階を終え、定常運転の段階となる。

0082

乾燥システムD1が安定した状態で運転される場合、蒸気圧縮機6の吐出側では0.5MPaG、約159℃の高温高圧蒸気が得られ、この蒸気はシステム用ヘッダ7に供給される。システム用ヘッダ7の蒸気は、上述した乾燥用蒸気やキャリア蒸気などとして利用されることになる。

0083

しかしながら実際には被処理物は常に一定の物性値とは限らず、また、乾燥室11内における被処理物の分散状態等も変動する。これらの変動の影響により蒸気圧縮機6の吐出側の高温高圧蒸気の蒸気量の増減、圧力の増減が生じる。システム用ヘッダ7の圧力が圧力設定値SNより高圧になると、過剰な蒸気が調整弁73から大気等に放出されることになる。

0084

システム用ヘッダ7の圧力が圧力設定値SNよりも高圧となるのは、主には熱交換器4でドレンが蒸発して生成する蒸気量の増加に因るものである。そのため、熱交換用蒸気に非凝縮性ガスが混合され、熱交換器4での熱交換が抑制されて、ドレンから蒸発が抑えられる。これによりシステム用ヘッダ7の圧力は圧力設定値SNに速やかに収束することになる。尚、乾燥システムD1の停止に関しては、まず被処理物の投入を停止し、乾燥室11内の被処理物が全て乾燥されるまで乾燥用蒸気とキャリア蒸気を供給する運転を継続し、続いて起動時とは逆の順序で各装置の停止と各所の弁の開閉が行なわれる。場合により、乾燥室11内の被処理物を全て乾燥させない状態で各装置を停止し、乾燥室11内に被処理物を残した状態で次の運転(起動)を行なうことも可能である。

0085

続いて、第2実施形態の乾燥システムについて説明する。以下の説明では、第1実施形態の乾燥システムにおける構成要素の名称と同じ名称の構成要素については、これまで用いた符号と同じ符号を付して、第1実施形態の乾燥システムとの相違点を中心に説明する。

0086

図3は、第2実施形態の乾燥システムを、熱交換器を中心に概略的に示したブロック図である。

0087

この第2実施形態の乾燥システムD2も、第1実施形態の乾燥システムD1と同じく、乾燥機1と、集塵機2と、ドレンタンク3と、熱交換器4と、蒸気ブロワ5と、蒸気圧縮機6と、システム用ヘッダ7等を備えている。

0088

第2実施形態の乾燥システムD2は、第1実施形態の乾燥システムD1と比べて、熱交換器4の使い方が異なる。図3に示す熱交換器4も、縦型(縦置き)であり、熱交換器4内に多数のチューブ42が設けられているが、第1実施形態の乾燥システムD1と比べ、各チューブ42の内部に、ドレンが溜められる貯留部がある点で異なる。図3でも、ドレンタンク3および熱交換器4におけるドレンを灰色で表している。回収蒸気は、熱交換器4内における、チューブ42の外部の空間の上方から供給され、各チューブ42の外周面と接触することで各チューブ42内のドレンとの熱交換が行われる。この結果、各チューブ42内では、ドレンが再蒸発して蒸気が発生し、この蒸気は蒸気ブロワ5によって吸引される。第2実施形態においては、各チューブ42の内部が貯留部の一例に相当し、熱交換器4内における、各チューブ42の外部に設けられた空間が気体通過部の一例に相当する。

0089

また、第2実施形態の熱交換器4では、非凝縮性ガスは、図3の2点鎖線で示すように、熱交換器4に直接供給する経路を2箇所として示しているが、2箇所に限らず多方向から同時に供給する態様であっても構わない。

0090

この様に第1実施形態の熱交換器4と第2実施形態の熱交換器4とでは態様は異なるが、本発明に適用され得る熱交換器である。

0091

他方において、熱交換器4のメインテナンスを考慮する場合、第1実施形態の熱交換器4の方が洗浄作業の点では優位である。つまり、回収蒸気は集塵機2を経てはいるが、長時間の運転により回収蒸気に接する部位は回収蒸気に含まれる極く微小ダスト油脂成分等で汚染される場合もあり、洗浄を行う必要を生じることがある。第1実施形態の乾燥システムD1であれば各チューブ42の内周面を洗浄する必要が生じ、第2実施形態の乾燥システムD2であれば各チューブ42の外周面を洗浄する必要が生じる。ほとんどの場合において熱交換器4内での各チューブ42の間隔(隣り合うチューブ42の外周面の距離)は狭く(短く)、外周面を洗浄するには手間や時間を要する。各チューブ42の外周面を洗浄するよりも、各チューブ42の内周面を洗浄する第1実施形態の熱交換器4の方がはるかに容易である。

0092

本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことが出来る。

0093

例えば、第1実施形態の乾燥システムD1であっても、第2実施形態の乾燥システムD2であっても、乾燥機1は、多管式加熱管12を有する連続式伝導伝熱型乾燥機であったが、撹拌部や回転軸部が間接加熱部を成す所謂るパドルドライヤ等の連続式伝導伝熱型乾燥機であってもよい。

0094

また、第1実施形態の乾燥システムD1であっても、第2実施形態の乾燥システムD2であっても、熱交換器4は縦型(縦置き)であったが、横型(横置き)であってもよい。

0095

また、例えば、第1実施形態の熱交換器4であっても、第2実施形態の熱交換器4であっても、熱交換器における回収蒸気とドレンが気体通過部を介して熱交換できる態様であれば、満液式熱交換器でなくとも他の形式の熱交換器であってもよい。

0096

ただし、第1実施形態の熱交換器4の態様であれば、回収蒸気とドレンとの熱交換により生成した凝縮水は垂直なチューブ42内を流下するので、チューブ42内面境膜付近偏在する非凝縮性ガスは凝縮水の流下と共にチューブ42外へ速やかに排出されるため、非凝縮性ガスがチューブ42内に残留し難く、非凝縮性ガスの供給量の変化が速やかに熱交換に現れ、反応応答性に関して優れている。また、全てのチューブ42はドレンと一律の高さで浸っており、加えて非凝縮性ガスが均一に混合した回収蒸気は各チューブに均等に分散されるので、これもまた優れた反応応答性に寄与していると考えられる。尚、非凝縮性ガスのチューブ42からの排出を促進するために、凝縮水の流下方向に沿って、例えば補助蒸気をチューブ42内に間欠的に短時間供給することにより反応応答性を向上させることもできる。

0097

以上の記載では、水分等の蒸発成分を多く含む固体状の被処理物から、蒸発成分の少ない乾燥物を得る場合について説明したが、本発明は、液状体の被処理物から水分等の蒸発成分を蒸発させ、濃縮された液状物を得る場合についても適用可能であり、この場合には、乾燥システムD1,D2は濃縮システムになり、乾燥機1は濃縮機になり、乾燥室11は濃縮室になる。また、乾燥用蒸気は濃縮用蒸気になり、乾燥物は濃縮物になる。

0098

なお、以上説明した各実施形態の記載にのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、他の実施形態に適用してもよい。

0099

D1,D2乾燥システム
1乾燥機
11乾燥室
12多管式加熱管
2集塵機
3ドレンタンク
4熱交換器
411貯留部
42チューブ
5蒸気ブロワ
6蒸気圧縮機
7 システム用ヘッダ
8過熱ヒータ
71乾燥用蒸気圧力計器
72補助蒸気用制御弁
74非凝縮性ガス用制御弁

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