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技術 高エネルギービームを用いた緊密性最適化済み粉末床の選択的溶融又は選択的焼結による部品の積層造形方法

出願人 サフランエアークラフトエンジンズエムベデアフランス
発明者 クリストフコランジャン-バティストモッタンレティシアキルシュナージェラールソッセロー
出願日 2018年11月19日 (1年7ヶ月経過) 出願番号 2018-216746
公開日 2019年6月13日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-089334
状態 拒絶査定
技術分野 材料からの成形品の製造 粉末冶金 プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし)
主要キーワード 選択的溶融 モリブデン系合金 ニオブ系合金 敷設システム 累積体積分率 タングステン系合金 スクレーパーブレード 閉鎖気孔
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図面 (12)

課題

材料の有効な高密度化によって可能なかぎり緊密な部品を得る方法を提供する。

解決手段

高エネルギービーム95による粉末床選択的溶融又は選択的焼結により部品を製造するための製造方法において、粉末が多峰性結晶粒度分布を含むとともに、粉末粒子の形で材料を提供する段階と、構築支持体80上に材料の第1粉末層10を堆積させる段階の間で前記粉末が予熱温度まで連続的に予熱され、不活性気体が前記粉末内を流動させられて、粉末粒子の表面上に吸着される空気湿度を減少させていることを特徴とする製造方法。

概要

背景

選択的レーザー溶融SLM)は、図1を参照して以下で喚起される主要な特徴を有する方法である。

材料の第1の粉末層10が、例えばローラー(又は他の任意の堆積手段)を用いて構築支持体80上に堆積させられ、粉末はローラー30の進行運動中にフィードビン70から取込まれ、その後第1の粉末層は、ローラー30の1回(又は複数回)の戻り動作中に、掻き取られ、場合によってはわずかに緊密化される。粉末は、粒子60で構成されている。余剰の粉末は、内部を構築支持体80が垂直方向に移動している構築ビン85に隣接して位置する再循環ビン40の中に回収される。

その後、この第1の粉末層10の一領域が、レーザービーム95を用いた走査によって粉末の溶融温度TF(液相温度)より高い温度にされる。

SLM方法は、レーザービーム95の代りに任意の高エネルギービームを使用することができるが、この場合、ビームが、粉末粒子及び粒子が載っている材料の一部分(液体プールの全部分を形成する低濃度ゾーンとも呼ばれる)を溶融させるのに充分なエネルギーを有していることが条件となる。

このレーザー走査は、例えば、制御システム50の一部を形成するガルバノメータヘッドによって実施されてよい。一例として、かつ非限定的な形で、制御システムは少なくとも1つの操縦可能なミラー55を含んでいてよく、集束系54内に格納された集束レンズとの関係において同じ高さにその表面上の全ての点が位置している粉末層に到達する前に、レーザービーム95は、このミラー上で反射させられ、ミラーの角度位置は、レーザービームが第1の粉末層の少なくとも一領域を走査し、こうして部品の予め設定された輪郭をたどるような形で、ガルバノメータヘッドによって制御されている。このために、ガルバノメータヘッドは、製造すべき部品のコンピュータ援用型設計及び製造用に使用されるコンピュータツールのデータベース内に格納された情報に基づいて制御される。

こうして、第1層のこの領域内の粉末粒子60は、溶融され、構築支持体80にしっかり固定されている第1の一体成形要素15を形成する。この段階で、レーザービームを用いて第1の層の複数の独立した領域を走査することも可能であり、こうして、材料が溶融し凝固した後、複数の互いに未接合の第1の要素15が形成されることになる。

支持体80は、(20マイクロメートル(μm)〜100μmの範囲内、そして一般的には30μm〜50μmの範囲内にある)第1の層についてすでに定義された高さに対応する高さまで低下させられる。溶融又は圧密のための粉末層の厚みは、粉末床気孔率及びその平面性に大きく左右されることから、層毎に変動し得る値にとどまるが、一方支持体80の予備プログラミングされた運動は、緩みを無視して変動しない値である。溶融又は圧密のための層の厚みは、支持体80の表面がローラー30の軸に対し正確に平行である場合の第1の層を除いて、多くの場合、支持体80の運動よりも50%も大きいものであるという点を喚起しておかなければならない。

その後、第2の粉末層20が第1の層10の上及び第1の一体成形の又は圧密された要素15の上に堆積させられ、その後、第2層20の領域が、レーザービーム95に対する曝露により加熱され、加熱された領域は、図1に示されている通り、第1の一体成形又は圧密された要素の上に全部又は一部分が位置していてよく、こうして、第2の層20のこの領域内の粉末粒子は、第1の要素15の少なくとも一部分と共に溶融して、第2の一体成形又は圧密された要素25を形成し、これら2つの要素15及び25は共に、図1に示された例の中の一体成形ブロックを形成する。このために、第2の要素25は、有利には、第2の要素25が第1の要素15にボンディングされた状態になった時点で直ちに、すでに完全にボンディングされている。

構築すべき部品の輪郭に応じて、特にアンダーカット表面が存在する場合、第1の層10の上述の領域が、たとえ部分的にであれ第2の層20の上述の領域の下に存在せず、そのためこのような状況下で第1の圧密された要素15及び第2の圧密された要素25がそのとき一体成形ブロックを形成しなくなる可能性があるということがわかる。

部品を層毎に構築するこのプロセスは、このとき、すでに形成されたアセンブリに対して追加の粉末層を追加することによって続行される。

レーザービーム95での走査により、作製すべき部品の形状と整合する形状を付与しながら各層を構築することが可能になる。部品の低位層は、部品の上位層が構築されていくにつれて、多少の差こそあれ迅速に冷却する。

本発明は同様に、溶融無しの、すなわちレーザーによる粉末床の選択的焼結による部品の高速製造にも関する。選択的レーザー焼結(SLS)は、SLMに類似する方法を特定しているが、ただしSLSでは、粉末は、粉末の溶融温度TF(液相温度)未満の温度まで、焼結が液相で発生する状態で固相温度よりも高いが液相温度よりは低い温度まで上昇させられ、材料が部分的に溶融しているか(材料はペースト状であり、固相と液相が共存している)、あるいはこの温度は、固相線温度より低いものの0.5TFよりも高く、焼結は固相焼結である(材料は全て固体であり、焼結は本質的に固相中の拡散により行なわれる)。

部品が上述の通り層毎に製造されている間の部品の汚染、例えば溶存酸素酸化物又は他の一部の汚染物質による汚染を削減するため、この製造は、窒素(N2)、アルゴン(Ar)又はヘリウム(He)などの、問題の材料に対して不活性非反応性)である気体充填されている、湿度が制御され関与するプロセス及び材料に適応されたエンクロージャ内で、任意には、その還元力のため少量の水素(H2)を加えた状態で、実施される必要がある。これらのうちの少なくとも2つの気体の混合物も同様に考慮されてよい。汚染、特に周囲媒質由来酸素による汚染を防止するために、エンクロージャ大気圧よりも高い圧力に置くようにすることが一般的な実践法である。

かくして、技術的現状においては、レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結により、汚染がわずかでかつ、複雑でありうる3次元形状を有するこの部品の機械的強度は、一部の利用分野にとってはなおも充分でなく、そのための方法のより良い最適化を達成する必要がある。

レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結は、好ましくは、清浄であり(すなわち粉末の調製に由来する残留元素により汚染されていない)、非常に細かい(各粒子の寸法は、1μm〜100μmの範囲内、そして好ましくは1μm〜50μmの範囲内あるいはさらに1μm〜20μmの範囲内にある)球状形態の粉末を使用し、こうして、完成部品の優れた表面状態を得ることが可能になる。

レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結は同様に、成形射出鍛造又は固体からの機械加工によって製造される部品に比べた製造時間、コスト及び固定費の削減を可能にする。

しかしながら、レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結により製造される部品には欠点がある。

(構築ビン85、フィードビン70及びローラー30又は他の堆積手段を含む)製造エンクロージャに問題の材料に対して不活性(非反応性)である気体を充填するステップが取られた場合でも、部品は過剰の酸素又は他のあらゆる汚染物質によりなおも汚染された状態になる。エンクロージャから全ての酸素を抽出することは困難であり、その上使用される気体が100%純粋であることは決してない。この汚染は、部品構成材料脆化及び/又は硬化及び/又は酸化を導き、部品の延性低下と部品の早期破断を発生させる。

閉塞された気体の気孔が部品内に形成する場合もあり、これらは、第一に、特にプールが気体の気孔の形成のためのシートとして作用する封入体を富有する場合、合金凝固範囲が広い場合、プールの温度及び凝固時間が大きい場合、液体プールの凝固速度が速い場合、そして同様に粉末粒子も同様に閉塞された気体を予め含み得る場合、固相内の材料と液相内の材料(粉末)との間の不活性気体に対する溶解度の差に由来する。これらの球状の閉鎖気孔は、部品の機械的特性の低下に寄与する。

図2は、先行技術の選択的レーザー溶融方法を使用した場合の、製造されたままの部品(具体的にはInconel718製)の内部に形成する望ましくない球状気孔を示す(この画像は、二次電子を用いる走査型電子顕微鏡を使用して、材料研磨後に材料を観察することによって得られた)。

図3は、例えば粒子が気体噴霧法により得られた場合の、粉末粒子内部の上流側で形成された閉塞された気体の気孔を示している(この画像は、光学顕微鏡を使用して、研磨及び化学エッチング後に粉末を観察することによって得られた)。

先行技術の選択的レーザー溶融方法が使用される場合、AlSi10Mg合金内の破断の後に得られる表面を示す図4A及び4Bの2つの顕微鏡写真図に示されている通り、このような気孔の内部に酸化膜も形成する可能性がある。

さらに、粉末粒子間気体充填間隙の存在は、粉末床の選択的溶融中のレーザービームの下での材料の駆出を促進し、それは、粉末層の作製及び粉末の再循環にとって厄介なことである。このような材料の駆出は多くの場合大きいビーズの形をとり(粉末粒子よりはるかに大きく、場合によっては粉末床の厚みよりも大きいものでさえある)、これは溶融した材料の表面に溶接された状態となり、こうして後続する層を所定の場所に置くことを妨げ、製造上の欠陥を導く。図5A、5B及び5Cは、製造されたばかりの層の表面上に存在するこれらのビーズ62を示す。これらのビーズ62は、200μm超の直径、すなわち、図5A、5B及び5C内に見られるように製造されたばかりの層の表面上にその一部が同様に存在し続けている溶融していない粉末粒子60のサイズよりも約10倍大きいサイズを呈する。

さらに、これらの大きなビーズが、まだ溶融していない領域内の粉末床内又は再循環ビンのいずれかに落下することになり、メーカーは、後続する製造の準備としてあらゆる大きなビーズを除去する目的で回収済み粉末をふるい分けする必要があるという事態も時に発生し得る。

高エネルギービームによる粉末床の選択的焼結を使用するとき、焼結が液相焼結であり材料が部分的に溶融する場合に、上述の問題の少なくとも一部に遭遇する可能性がある。さらに、このような状況下でかつ固相焼結を実施する場合、可能なかぎり緊密な、すなわち材料の有効な高密度化によって得られる部品を得るためには、材料の拡散に有利な条件、特に比較的長時間、最低焼結温度よりも高い温度を維持するのに有利である条件が求められる。

概要

材料の有効な高密度化によって可能なかぎり緊密な部品を得る方法を提供する。高エネルギービーム95による粉末床の選択的溶融又は選択的焼結により部品を製造するための製造方法において、粉末が多峰性結晶粒度分布を含むとともに、粉末粒子の形で材料を提供する段階と、構築支持体80上に材料の第1粉末層10を堆積させる段階の間で前記粉末が予熱温度まで連続的に予熱され、不活性気体が前記粉末内を流動させられて、粉末粒子の表面上に吸着される空気湿度を減少させていることを特徴とする製造方法。

目的

本発明は、高エネルギービームによる粉末床の選択的溶融により部品を製造するための製造方法において、
a)粉末粒子の形で材料を提供する

効果

実績

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請求項1

高エネルギービームによる粉末床選択的溶融又は選択的焼結により部品を製造するための製造方法において、a)粉末粒子(60)の形で材料を提供するステップと、b)構築支持体(80)上に前記材料の第1の粉末層(10)を堆積させるステップと、c)ビーム(95)で前記第1の粉末層(10)の少なくとも1つの領域を走査して、前記領域の粉末を粉末の焼結温度よりも高い温度まで局所的に加熱し、こうして前記領域内において、このように溶融又は焼結させられた前記粉末の粒子が少なくとも1つの第1の一体成形要素(15)を形成するステップと、d)前記第1の粉末層(10)上に前記材料の第2の粉末層(20)を置くステップと、e)ビーム(95)で前記第2の粉末層(20)の少なくとも1つの領域を走査して、粉末の焼結温度よりも高い温度までこの領域の粉末を加熱し、こうして、このように焼結又は溶融させられた粉末粒子が少なくとも1つの第2の一体成形要素(25)を形成するステップと、f)ステップd)及びステップe)を反復して、部品が完全に形成されてしまうまで先行する層上に各々の新しい粉末層を置くステップと、を含み、前記粉末が、多峰性結晶粒度分布を含み、ステップa)とステップb)の間で前記粉末が予熱温度TPまで連続的に予熱され、不活性気体が前記粉末内を流動させられて、粉末粒子(60)の表面上に吸着される空気湿度を減少させていることを特徴とする製造方法。

請求項2

粉末が二峰性である結晶粒度分布を有することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

請求項3

前記粉末が、第1の平均直径値を中心とした平均サイズを有する小さなサイズの粒子の第1の分布と、前記第1の平均直径値より実質的に7倍大きいものである第2の平均直径値を中心とする平均サイズを有する大きなサイズの粒子の第2の分布とを有し、前記第1の粒子分布が粒子の実質的に72重量%に相当することを特徴とする請求項2に記載の製造方法。

請求項4

前記粉末が、三峰性の結晶粒度分布を有することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

請求項5

前記粉末が、第1の平均直径値を中心とした平均サイズを伴う小さなサイズの粒子の第1の分布と、前記第1の平均直径値より実質的に7倍大きいものである第2の平均直径値を中心とする平均サイズを伴う中サイズの粒子の第2の分布と、前記第1の平均直径値より実質的に49倍大きいものである第3の平均直径値を中心とする平均サイズの大きなサイズの粒子の第3の分布とを有し、第1の粒子分布が粉末の実質的に11重量%に相当していること、及び第2の粒子分布が粉末の実質的に14重量%に相当していることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。

請求項6

前記粉末の粒子の全てが同一の及び均一の組成を呈することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項7

前記粉末が、単一の親合金から粉末を合成する方法によって得られたプリアロイ粉末であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項8

前記粉末が全部又は一部分、被覆粉末であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項9

第1の粒子分布と第2の粒子分布が互いに異なる化学組成を呈することを特徴とする請求項3又は5に記載の製造方法。

請求項10

第1の粒子分布が異なる化学組成の2つの粉末の混合物によって構成されていることを特徴とする請求項3又は5に記載の製造方法。

請求項11

前記粉末の粒子で構成された前記材料が金属又は金属間化合物、又はセラミック又はポリマー材料であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項12

前記粉末の粒子で構成された前記材料が金属材料であり、鉄系合金チタン系合金コバルト系合金銅系合金マグネシウム系合金アルミニウム系合金モリブデン系合金タングステン系合金ジルコニウム系合金銀系合金タンタル系合金亜鉛系合金金系合金ニオブ系合金白金系合金及びニッケル系超合金を含む群に属していることを特徴とする請求項1〜11に記載の製造方法。

請求項13

前記粉末で構成される前記金属材料がTAV6及びInconel718(登録商標)を含む群に属していることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。

請求項14

前記より高いエネルギーのビームがレーザービームであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項15

前記予熱温度TPが80℃〜150℃の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項16

ステップb)とc)の間、及びステップd)とe)の間で、構築支持体(80)が超音波振動に付されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、粉末床を選択的に溶融するか又は選択的に焼結するために高エネルギービームレーザービーム電子ビーム…)を使用することによる部品製造の分野に関する。

0002

詳細には、本発明は、金属、金属間化合物セラミック又はポリマー部品に関する。

0003

より詳細には、本発明は、高エネルギービームによる粉末床の選択的溶融により部品を製造するための製造方法において、
a)粉末粒子の形で材料を提供するステップと、
b)構築支持体上に前記材料の第1の粉末層堆積させるステップ(支持体は中実、別の部品の一部分又は一部の部品の構築を容易にするために使用される支持格子であってよい)と、
c)ビームで前記第1の層の少なくとも1つの領域を走査して、この領域の粉末を粉末の焼結温度よりも高い温度まで局所的に加熱し、こうして、このように焼結又は溶融させられた前記粉末の粒子が少なくとも1つの第1の一体成形要素を形成するステップと、
d)第1の粉末層上に前記材料の第2の粉末層を置くステップと、
e)ビームで前記第2層の少なくとも1つの領域を走査して、粉末の焼結温度よりも高い温度までこの領域の粉末を加熱し、こうして、このように焼結又は溶融させられた粉末粒子が少なくとも1つの第2の一体成形要素を形成するステップと(概して、第2の層のこの領域は、ステップc)においてビームにより走査された第1の層の領域の上に部分的に又は完全に位置しており、こうしてステップc)及びステップe)で溶融又は焼結された粉末粒子は共に単一の部片を形成するようになっている、しかしながら、一部の状況下、特にアンダーカットを伴う部品の複数の部分を製造するためには、第2の層の領域は、ステップc)内でビームにより走査された第1の層の領域の上に位置せず、その場合ステップc)及びステップe)で溶融又は焼結された粉末粒子は一体成形ユニットを形成しない、ステップと、
f)ステップd)及びe)を反復して、部品が完全に形成されてしまうまで、少なくとも1つの領域がすでに溶融又は焼結されてしまっている先行する層上に各々の新しい粉末層を置くステップと、を含む方法に関する。

0004

本発明は、詳細には、レーザーを使用することによる粉末床の選択的溶融による部品の高速な製造に関する。

背景技術

0005

選択的レーザー溶融(SLM)は、図1を参照して以下で喚起される主要な特徴を有する方法である。

0006

材料の第1の粉末層10が、例えばローラー(又は他の任意の堆積手段)を用いて構築支持体80上に堆積させられ、粉末はローラー30の進行運動中にフィードビン70から取込まれ、その後第1の粉末層は、ローラー30の1回(又は複数回)の戻り動作中に、掻き取られ、場合によってはわずかに緊密化される。粉末は、粒子60で構成されている。余剰の粉末は、内部を構築支持体80が垂直方向に移動している構築ビン85に隣接して位置する再循環ビン40の中に回収される。

0007

その後、この第1の粉末層10の一領域が、レーザービーム95を用いた走査によって粉末の溶融温度TF(液相温度)より高い温度にされる。

0008

SLM方法は、レーザービーム95の代りに任意の高エネルギービームを使用することができるが、この場合、ビームが、粉末粒子及び粒子が載っている材料の一部分(液体プールの全部分を形成する低濃度ゾーンとも呼ばれる)を溶融させるのに充分なエネルギーを有していることが条件となる。

0009

このレーザー走査は、例えば、制御システム50の一部を形成するガルバノメータヘッドによって実施されてよい。一例として、かつ非限定的な形で、制御システムは少なくとも1つの操縦可能なミラー55を含んでいてよく、集束系54内に格納された集束レンズとの関係において同じ高さにその表面上の全ての点が位置している粉末層に到達する前に、レーザービーム95は、このミラー上で反射させられ、ミラーの角度位置は、レーザービームが第1の粉末層の少なくとも一領域を走査し、こうして部品の予め設定された輪郭をたどるような形で、ガルバノメータヘッドによって制御されている。このために、ガルバノメータヘッドは、製造すべき部品のコンピュータ援用型設計及び製造用に使用されるコンピュータツールのデータベース内に格納された情報に基づいて制御される。

0010

こうして、第1層のこの領域内の粉末粒子60は、溶融され、構築支持体80にしっかり固定されている第1の一体成形要素15を形成する。この段階で、レーザービームを用いて第1の層の複数の独立した領域を走査することも可能であり、こうして、材料が溶融し凝固した後、複数の互いに未接合の第1の要素15が形成されることになる。

0011

支持体80は、(20マイクロメートル(μm)〜100μmの範囲内、そして一般的には30μm〜50μmの範囲内にある)第1の層についてすでに定義された高さに対応する高さまで低下させられる。溶融又は圧密のための粉末層の厚みは、粉末床の気孔率及びその平面性に大きく左右されることから、層毎に変動し得る値にとどまるが、一方支持体80の予備プログラミングされた運動は、緩みを無視して変動しない値である。溶融又は圧密のための層の厚みは、支持体80の表面がローラー30の軸に対し正確に平行である場合の第1の層を除いて、多くの場合、支持体80の運動よりも50%も大きいものであるという点を喚起しておかなければならない。

0012

その後、第2の粉末層20が第1の層10の上及び第1の一体成形の又は圧密された要素15の上に堆積させられ、その後、第2層20の領域が、レーザービーム95に対する曝露により加熱され、加熱された領域は、図1に示されている通り、第1の一体成形又は圧密された要素の上に全部又は一部分が位置していてよく、こうして、第2の層20のこの領域内の粉末粒子は、第1の要素15の少なくとも一部分と共に溶融して、第2の一体成形又は圧密された要素25を形成し、これら2つの要素15及び25は共に、図1に示された例の中の一体成形ブロックを形成する。このために、第2の要素25は、有利には、第2の要素25が第1の要素15にボンディングされた状態になった時点で直ちに、すでに完全にボンディングされている。

0013

構築すべき部品の輪郭に応じて、特にアンダーカット表面が存在する場合、第1の層10の上述の領域が、たとえ部分的にであれ第2の層20の上述の領域の下に存在せず、そのためこのような状況下で第1の圧密された要素15及び第2の圧密された要素25がそのとき一体成形ブロックを形成しなくなる可能性があるということがわかる。

0014

部品を層毎に構築するこのプロセスは、このとき、すでに形成されたアセンブリに対して追加の粉末層を追加することによって続行される。

0015

レーザービーム95での走査により、作製すべき部品の形状と整合する形状を付与しながら各層を構築することが可能になる。部品の低位層は、部品の上位層が構築されていくにつれて、多少の差こそあれ迅速に冷却する。

0016

本発明は同様に、溶融無しの、すなわちレーザーによる粉末床の選択的焼結による部品の高速製造にも関する。選択的レーザー焼結(SLS)は、SLMに類似する方法を特定しているが、ただしSLSでは、粉末は、粉末の溶融温度TF(液相温度)未満の温度まで、焼結が液相で発生する状態で固相温度よりも高いが液相温度よりは低い温度まで上昇させられ、材料が部分的に溶融しているか(材料はペースト状であり、固相と液相が共存している)、あるいはこの温度は、固相線温度より低いものの0.5TFよりも高く、焼結は固相焼結である(材料は全て固体であり、焼結は本質的に固相中の拡散により行なわれる)。

0017

部品が上述の通り層毎に製造されている間の部品の汚染、例えば溶存酸素酸化物又は他の一部の汚染物質による汚染を削減するため、この製造は、窒素(N2)、アルゴン(Ar)又はヘリウム(He)などの、問題の材料に対して不活性非反応性)である気体充填されている、湿度が制御され関与するプロセス及び材料に適応されたエンクロージャ内で、任意には、その還元力のため少量の水素(H2)を加えた状態で、実施される必要がある。これらのうちの少なくとも2つの気体の混合物も同様に考慮されてよい。汚染、特に周囲媒質由来酸素による汚染を防止するために、エンクロージャ大気圧よりも高い圧力に置くようにすることが一般的な実践法である。

0018

かくして、技術的現状においては、レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結により、汚染がわずかでかつ、複雑でありうる3次元形状を有するこの部品の機械的強度は、一部の利用分野にとってはなおも充分でなく、そのための方法のより良い最適化を達成する必要がある。

0019

レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結は、好ましくは、清浄であり(すなわち粉末の調製に由来する残留元素により汚染されていない)、非常に細かい(各粒子の寸法は、1μm〜100μmの範囲内、そして好ましくは1μm〜50μmの範囲内あるいはさらに1μm〜20μmの範囲内にある)球状形態の粉末を使用し、こうして、完成部品の優れた表面状態を得ることが可能になる。

0020

レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結は同様に、成形射出鍛造又は固体からの機械加工によって製造される部品に比べた製造時間、コスト及び固定費の削減を可能にする。

0021

しかしながら、レーザーによる選択的溶融又は選択的焼結により製造される部品には欠点がある。

0022

(構築ビン85、フィードビン70及びローラー30又は他の堆積手段を含む)製造エンクロージャに問題の材料に対して不活性(非反応性)である気体を充填するステップが取られた場合でも、部品は過剰の酸素又は他のあらゆる汚染物質によりなおも汚染された状態になる。エンクロージャから全ての酸素を抽出することは困難であり、その上使用される気体が100%純粋であることは決してない。この汚染は、部品構成材料脆化及び/又は硬化及び/又は酸化を導き、部品の延性低下と部品の早期破断を発生させる。

0023

閉塞された気体の気孔が部品内に形成する場合もあり、これらは、第一に、特にプールが気体の気孔の形成のためのシートとして作用する封入体を富有する場合、合金凝固範囲が広い場合、プールの温度及び凝固時間が大きい場合、液体プールの凝固速度が速い場合、そして同様に粉末粒子も同様に閉塞された気体を予め含み得る場合、固相内の材料と液相内の材料(粉末)との間の不活性気体に対する溶解度の差に由来する。これらの球状の閉鎖気孔は、部品の機械的特性の低下に寄与する。

0024

図2は、先行技術の選択的レーザー溶融方法を使用した場合の、製造されたままの部品(具体的にはInconel718製)の内部に形成する望ましくない球状気孔を示す(この画像は、二次電子を用いる走査型電子顕微鏡を使用して、材料研磨後に材料を観察することによって得られた)。

0025

図3は、例えば粒子が気体噴霧法により得られた場合の、粉末粒子内部の上流側で形成された閉塞された気体の気孔を示している(この画像は、光学顕微鏡を使用して、研磨及び化学エッチング後に粉末を観察することによって得られた)。

0026

先行技術の選択的レーザー溶融方法が使用される場合、AlSi10Mg合金内の破断の後に得られる表面を示す図4A及び4Bの2つの顕微鏡写真図に示されている通り、このような気孔の内部に酸化膜も形成する可能性がある。

0027

さらに、粉末粒子間気体充填間隙の存在は、粉末床の選択的溶融中のレーザービームの下での材料の駆出を促進し、それは、粉末層の作製及び粉末の再循環にとって厄介なことである。このような材料の駆出は多くの場合大きいビーズの形をとり(粉末粒子よりはるかに大きく、場合によっては粉末床の厚みよりも大きいものでさえある)、これは溶融した材料の表面に溶接された状態となり、こうして後続する層を所定の場所に置くことを妨げ、製造上の欠陥を導く。図5A、5B及び5Cは、製造されたばかりの層の表面上に存在するこれらのビーズ62を示す。これらのビーズ62は、200μm超の直径、すなわち、図5A、5B及び5C内に見られるように製造されたばかりの層の表面上にその一部が同様に存在し続けている溶融していない粉末粒子60のサイズよりも約10倍大きいサイズを呈する。

0028

さらに、これらの大きなビーズが、まだ溶融していない領域内の粉末床内又は再循環ビンのいずれかに落下することになり、メーカーは、後続する製造の準備としてあらゆる大きなビーズを除去する目的で回収済み粉末をふるい分けする必要があるという事態も時に発生し得る。

0029

高エネルギービームによる粉末床の選択的焼結を使用するとき、焼結が液相焼結であり材料が部分的に溶融する場合に、上述の問題の少なくとも一部に遭遇する可能性がある。さらに、このような状況下でかつ固相焼結を実施する場合、可能なかぎり緊密な、すなわち材料の有効な高密度化によって得られる部品を得るためには、材料の拡散に有利な条件、特に比較的長時間、最低焼結温度よりも高い温度を維持するのに有利である条件が求められる。

先行技術

0030

原文に記載なし)

発明が解決しようとする課題

0031

本発明は、先行技術の欠点を克服することを可能にする高エネルギービームによる粉末床の選択的溶融又は選択的焼結による部品の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0032

この目的は、粉末が多峰性結晶粒度分布を有するという事実により達成される。

0033

本発明においては、使用される粉末は、概してガウス型である従来の粉末の結晶粒度分布などのような単峰性の結晶粒度分布を呈さない(充填された粉末粒子の緊密性は、その粒度のガウス型分布がより幅広になった場合に増加するということを喚起しておくべきである)。

0034

本発明によると、粉末床の配位数及び緊密性(つまり相対密度)は、その気孔率が最適な形で減少することによって増大し、これは、材料が溶融又は焼結させられ、凝固する前に起こる。

0035

こうして、溶融又は焼結の前にはるかに緊密である粉末床を作製することが可能である。

0036

こうして、溶融する前の粒子間に存在する間隙はより小さくなり、レーザービームの下で粉末粒子の溶融又は焼結中に閉じ込められた状態で保持され得る気体の体積はより小さくなる。

0037

その結果、第1に、溶融又は焼結された材料の内部に気体が閉じ込められた状態で保持される現象は削減され、第2に、レーザービームの下で材料が駆出される現象は減少し、これにより結果として(閉塞された気体の気孔以外)の製造上の欠陥は削減され、こうして部品の冶金学的品質、寸法上の品質及び機械的強度が改善されることになる。

0038

こうして、本発明の解決法は、高エネルギービームによる粉末床の選択的溶融又は選択的焼結によって得られた部品内の気孔数及び構築欠陥の数のみならずそのサイズも極めて有意に削減できるようにし、こうして前記部品の機械的特性の改善に大きく寄与する。

0039

さらに、他のことは等しいままで、粉末床がより緊密であることから、方法の生産性は増大する。具体的には、圧密後の材料の収縮は比較的少ない。さらに、高エネルギービーム下での材料の駆出が削減されることから、より高エネルギーのビームの走査速度を相応して制限する必要はもはやない。

0040

同様に、より緊密な粉末は、特に液相での粉末床の選択的焼結について、あるいはなかでも焼結が固相でのものである場合に、より短時間でより緊密な部品を得ることを可能にする。

0041

さらに、有利には、ステップa)とd)の間で、フィードビン70の前記粉末は、予熱温度TPまで連続的に予熱され、不活性気体が前記粉末(流動床匹敵する)を通って好ましくは上向きに流動させられて、粉末粒子の表面上に吸着される空気の湿気を削減する。

0042

本発明の他の利点及び特徴は、添付図面を参照して一例として行なわれている以下の説明を読んだ時点で明らかになる。

図面の簡単な説明

0043

先行技術の方法を説明し、使用された装置を示すための略図である。
先行技術の方法を使用した場合の、製造されたままの材料の内部に形成する球状気孔を示す。
気体噴霧法によって得られる粉末粒子の内部に形成する閉塞された気体の気孔を示す。
先行技術のレーザーによる選択的溶融の方法を使用した場合に溶融した材料の内部の気孔内に形成する酸化膜を示す。
先行技術のレーザーによる選択的溶融の方法を使用した場合に溶融した材料の内部の気孔内に形成する酸化膜を示す。
異なる縮尺比のものであり、材料が溶融した材料の表面から駆出され凝固することによって形成されるビーズを示し、ビーズは、当初使用された粉末粒子と比較して示されている。
異なる縮尺比のものであり、材料が溶融した材料の表面から駆出され凝固することによって形成されるビーズを示し、ビーズは、当初使用された粉末粒子と比較して示されている。
異なる縮尺比のものであり、材料が溶融した材料の表面から駆出され凝固することによって形成されるビーズを示し、ビーズは、当初使用された粉末粒子と比較して示されている。
付随する累積体積分率(FCV曲線と共に粉末の単峰性結晶粒度分布を表わす略図である。
2つの異なる状況の中の一つにおける、本発明の製造方法で使用するのに好適な粉末の二峰性粒度分布の略図である。
2つの異なる状況の中の一つにおける、本発明の製造方法で使用するのに好適な粉末の二峰性粒度分布の略図である。

実施例

0044

本発明の装置は、材料の粉末を格納するフィードビン70、ビン70から粉末を移送し構築支持体80(これは中実支持体、別の部品の一部分又は一部の部品の構築を容易にするために使用される支持格子であってよい)上に粉末の第1の層10を展延させるためのローラー30を含む。

0045

有利には、装置は同様に、使用された粉末の微小な部分(特に溶融せず焼結しなかった粉末)、先行する層から駆出されたいくつかの大きなビーズ、及び粉末層が構築支持体80上に展延された後余剰であった粉末の主要部分を含む粉末を回収するための再循環ビン40をも有している。こうして、再循環ビン内の粉末の主要部分は、新しい粉末で構成されている。再循環ビン40は、一般にオーバーフロービン又はアッシュトレイと呼ばれることが多い。

0046

装置は同様に、レーザービーム95を発生させるための発生器90及び粉末層の任意の領域を走査するべく構築支持体80の任意の領域上にビームを照準するための制御システム50をも有する。レーザービームの整形及び焦点面上のその直径の変更は、それぞれ、ビーム拡大器52及び集束系54を用いて実施され、これらが合わさって光学系を構成している。

0047

粉末に対しSLM又はSLS法を適用するためのこの装置は、レーザービーム95の代りにあらゆる高エネルギービームを使用してよく、ただしこの場合このビームが、粉末粒子と粒子が載っている材料の一部分との間にネック又はブリッジを形成するかあるいは溶融するのに充分なエネルギーを有することが条件となる。

0048

ローラー30は、層内に粉末を移送し展延させるのに好適であるスクレーパーブレードナイフ又はブラシが付随するディスペンサ(又はホッパー)などの他の任意の好適な敷設システム置換されてよい。

0049

非限定的な例として、制御システム50は少なくとも1つの操縦可能なミラー55を含み、集束系54内に格納された集束レンズとの関係において同じ高さにその表面上の各点が位置している粉末層に到達する前に、レーザービーム95は、このミラー上で反射させられ、ミラー55の角度位置は、レーザービームが予め設定された部品の輪郭をたどりながら第1の粉末層の少なくとも一領域を走査するような形でガルバノメータヘッドによって制御されている。

0050

概略的に言うと、レーザー発生器90、ビーム拡大器52とも呼ばれるレーザービームの直径を調整するためのシステム、スキャナ56とも呼ばれるレーザービームを走査するためのシステム、及びレーザービーム54を集束するためのシステムが使用される。ビーム拡大器52は、光ファイバの直径(φ)を集束レンズに到達するレーザービームの直径(D>φ)に変更させるため互いにしっかり固定された1組のレンズで構成されている。直径(D)のレーザービームを集束するための集束系は、レーザービームの直径(D)を構築支持体80の表面又は粉末床の表面により画定される焦点面上の直径(d<D)に変更させる焦点距離(f)を特徴とする集束レンズにより構成されている。

0051

本発明においては、単峰性でない、すなわち単一の平均直径値を中心としておらずむしろ多峰性、すなわち2つ以上の平均直径値すなわち複数の平均直径値を中心とする結晶粒度分布を有する粒子で構成された粉末60が使用される。

0052

本特許出願における「平均サイズ」又は「平均直径」という用語は、中位径d50%すなわち、付随する累積体積分率曲線110と共に粉末の単峰性結晶粒度分布曲線100(マイクロメートル単位の粒度d)をプロットする図表である図6を見ればわかるように、この中位径値d50%よりも小さいサイズを呈する粉末粒子の累積体積又は累積重量の50%、及びこの中位径値d50%よりも大きいサイズを呈する粉末粒子の累積体積又は累積重量の50%に対応する直径を意味するものとして使用されている。以下の本文中に使用される直径d0%、d10%、d50%、d90%及びd100%が、この単峰性結晶粒度分布曲線100上に記録されている。

0053

他の任意の特徴づけ技術を用いて得られた所与の粒度分布についての他の任意の平均直径を、本発明との関連において使用することができるということを認識すべきである。

0054

好ましくかつ有利にも最も廉価である想定の下では、前記材料の粉末は、二峰性の結晶粒度分布、すなわち2つの個別の粉末粒度分布で構成された結晶粒度分布を有し、このとき、粉末の結晶粒度分布は、2つの中位径又は平均直径値d50%を中心としている。

0055

こうして、粉末の二峰性結晶粒度分布は全体として、各々d90%−d10%又は好ましくはd100%−d0%により定義されるサイズスパン及び平均サイズにより特徴づけされる2つのデコンボリュートされた結晶粒度分布の和である。ここで結晶粒度分布のスパンは、体積サイズ分布については中位径で除した幅により定義される均等係数Cu(すなわちCu=(d90%−d10%)/d50%)を使用することにより、より通例的定量化されるという点を喚起しておくべきである。

0056

これら2つの個別の分布は、程度の差こそあれ重複していてよいが、本発明においては重複が無視できるものであることあるいは全く重複が無いことが好ましい。

0057

図7及び8は、本発明の製造方法の関連で使用するのに好適である粉末の二峰性結晶粒度分布を示す2つの状況についての図表である。すなわち、曲線101は、中位径d50%-1を中心とする小さなサイズの粒子の第1の分布を有する(例えば水ひ法による)選択的選別後の第1の結晶粒度分布に対応し、曲線102は、中位径d50%-2を中心とする大きなサイズの粒子の第2の分布を含む、(例えばふるい分けによる)選択的選別後の第2の結晶粒度分布に対応する。

0058

図7は、2つの曲線101及び102の間に全く重複が存在しない、すなわちd0%-2がd100%-1より大きい状況を示す。

0059

図8は、2つの曲線101及び102が重複する、すなわちd0%-2がd100%-1より小さく、d50%-1がd0%-2より小さく、d100%-1がd50%-2よりも小さい状況を示す。

0060

著しい重複が存在する場合、これらの個別の分布を適正に定義づけするために全体として粉末の結晶粒度分布についてのデコンボリューション処理を実施する必要がある。

0061

二峰性結晶粒度分布の場合、粉末60は有利にも、第1の平均直径値d50%-1を中心とする平均サイズを有する小さなサイズの粒子の第1の分布(曲線101)と、前記第1の平均直径値d50%-1よりも実質的に7倍大きいものである第2の平均直径値d50%-2を中心とする平均サイズを有する大きなサイズの粒子の第2の分布(曲線102)とを有する。好ましくは、第1の粒子分布は、粉末の実質的に27重量%に相当する(このとき、第2の粒子分布は残分、すなわち粉末の実質的に73重量%に相当する)。

0062

第1の平均直径値d50%-1と第2の平均直径値d50%-2の間の7というサイズ比(d50%-1/d50%-2=又は≒1/7)を有するこのような二峰性分布は、粉末床のための最小の気孔率と最大の相対密度を発生させるが、ここで、完全に均質な混合物を得るために2つの結晶粒度分布が(乾式で又は湿式技術を用いて)全体的に良好に混合されていることが条件となる。乾式混合は、拡散(回転ドラム)、対流回転スクリュー)又はせん断回転ブレード又はフィン)により実施されてよい。

0063

粉末床のためのこの最大相対密度は、それぞれ充填(又はみかけ)密度と理論密度の間の比率及び振動(又はタップ)密度と理論密度の間の比率に対応する、充填(又はみかけ)相対密度と振動(又はタップ)相対密度の間にある。充填密度は、粉末が自重によるもの以外のいかなる転圧も受けないままにとどまっている状態で、適切な公知の容積コンテナ内にバルクで注ぎ込まれた粉末のみかけ密度に対応する。これに対して、振動密度は、他のいかなる圧力も加えられることなく振動するトレイ上で転圧された場合の上述のコンテナ内の粉末のみかけ密度に対応する。粉末の転圧密度及び充填密度は概して、ASTM−B527−93(2000)規格を適用して「ホール流量計」として公知の器具を用いて決定されるという点を強調しておかなければならない。

0064

より厳密には、粒子が1/7の平均サイズ比を有する同サイズの球であり、第1の粒子分布が27重量%に相当する理想的状況においては、計算により、0.86の最適な相対密度(これに比べて、配位数12の緊密性六角形タイプ又は面心立方タイプのレギュラーパッキングに対する単峰性結晶粒度分布の場合は0.74である)が14%という気孔率(これに比べて単峰性結晶粒度分布の場合は26%)と共に得られるということを示すことができる。単分散球状粒子ランダム最密パッキング(RCP)の緊密性が、約0.64(大きい球の直径)であり、これがこのような粉末の充填相対密度に近いものであるという点を喚起しておくべきである。

0065

例えば、第1の平均直径値d50%-1が3.5μmであり、d10%-1及びd90%-1がそれぞれ2.2μm及び10μmであり、第2の平均直径値d50%-2が役7倍大きい、すなわちd50%-2が24.5μmであり、d10%-2及びd90%-2がそれぞれ15μm及び50μmである二峰性分布を有する粉末が使用される。

0066

第1の結晶粒度分布は、好ましくは1μm以上で15μm以下である粒度を呈する。

0067

第2の結晶粒度分布は、好ましくは10μm以上で53μm以下であるべき粒度を呈する。

0068

例えば、これら2つの分布は、より大きい粒子(≧38μm又は≦400のメッシュ)についてのふるい分け及び空気、窒素、又はアルゴン流内でのより小さな粒子(<38μm)についての水ひ法による選択的結晶粒度選別から推定されてよい。

0069

これら2つの分布は、はるかに広い分布(例えば1μm〜150μmの範囲内にあるサイズdの粒子を有する)から取ることができ、こうして必然的に、該方法において使用するのに好適でなくそのための用途を見い出す必要のある多量の粉末が導かれる。

0070

はるかに高価なものではあるものの好ましい別の想定によると、粉末は、三峰性の結晶粒度分布を有する。

0071

このような状況下では、有利にも、粉末60は、第1の平均直径値を中心とした平均サイズを伴う小さなサイズの粒子の第1の分布、前記第1の平均直径値より実質的に7倍大きいものである第2の平均直径値を中心とする平均サイズを伴う中サイズの粒子の第2の分布、及び前記第1の平均直径値より実質的に49倍大きいものである第3の平均直径値を中心とする平均サイズの大きなサイズの粒子の第3の分布を有する。好ましくは、第1の粒子分布は粉末の実質的に11重量%に相当し、かつ第2の粒子分布は粉末の実質的に14重量%に相当している(このとき第3の粉末分布は、その残分、すなわち粉末の実質的に75重量%に相当する)。

0072

第2の平均直径値と第1の平均直径値の間の7というサイズ比及び第3の平均直径値と第1の平均直径値の間の49というサイズ比を有するこのような三峰性分布は、充填相対密度と振動(タップ)相対密度の間に位置する粉末床のための最大の相対密度と最小の気孔率とを導く。

0073

より厳密には、粒子が第1及び第2の分布の間の1/7の平均サイズ比そして第1及び第3の分布の間の1/49という平均サイズ比を有する単一サイズの球である理想的状況においては、計算により、0.95の最適な相対密度(これに比べて、単峰性結晶粒度分布の場合は0.74である)が得られ、かつ5%という気孔率(これに比べて単峰性結晶粒度分布の場合は26%)が得られるということを示すことができる。

0074

例えば、それぞれ0.25μm及び1.5μmに等しいd10%-1及びd90%-1に対して第1の平均直径値d50%-1が0.5μmであり、第2の平均直径値d50%-1が約7倍超であり、それぞれ2.2μm及び10μmに等しいd10%-2及びd90%-2に対して3.5μmに等しいd50%-2を提供し、第3の平均直径値d50%-3が第1の平均直径値よりも約49倍大きく、24.5μmに等しいd50%-3とそれぞれ15μm及び50μmに等しいd10%-3及びd90%-3とを提供する、三峰性分布を有する粉末が使用される。第1の結晶粒度分布は、好ましくは0.1μm以上又は2.5μm以下の粒度を呈する。第2の結晶粒度分布は、好ましくは1μm以上又は15μm以下の粒度を呈する。第3の分布は、好ましくは10μm以上又は53μm以下の粒度を呈する。

0075

粉末の組成及び粒子間あるいは実際には各粒子の内部でのその組成の分布に関しては、多くの形態を考案することができる。

0076

1つの考えられる想定においては、粉末の粒子の全てが同一の及び均一の組成を呈する。

0077

一例を挙げると、全部又は一部が単一の親合金から粉末を合成する方法によって得られたプリアロイ粉末である粉末を使用することも同様に可能である。

0078

このようなプリアロイ粉末を得ることは、当業者にとっては周知であり、詳細には、粉末(親混合物)に所望される組成を示しかつ凝固して粉末粒子を形成する液滴を形成する液体の気体による噴霧化による。

0079

全部又は一部分が被覆粉末、すなわち粒子がコア内とコア周囲カバー内で異なる組成を呈する粉末である粉末60で使用することが可能である。

0080

熱により圧密され任意には球状化されることになる、ポリビニルアルコールタイプ又はセルロースタイプ又は実際にはポリエチレングリコールタイプの凝集剤を含む水性結合剤を用いて金属粉末マトリックス)とセラミック粉末補強)の混合物を凝集させることによって得られる、凝集タイプのプリアロイ粉末を企図することも可能である。

0081

同様に、第1の粒子分布及び第2の粒子分布が互いに異なる化学組成を呈する粉末60を使用することも可能である。

0082

同様に、第1の粒子分布が異なる化学組成の2つの粉末の混合物によりすでに構成され、場合によっては第2の粒子分布も同様であると想像することも可能である。

0083

好ましくは、前記粉末の粒子で構成された前記材料は、金属又は金属間化合物、又はセラミック又はポリマー材料である。

0085

別の好ましい想定においては、前記粉末は金属材料であり、TA6V及びInconel718(登録商標)を含む群に属する前記粉末で構成されている。

0086

TA6V合金は、6重量%のアルミニウムと4重量%のバナジウムを含む周知で広く使用されているチタン合金である。

0087

Inconel718(登録商標)合金という用語は、以下の組成を呈するニッケルベースの合金を意味するものとして使用されている。

0088

方法を実施するだめには、粉末60の多峰性結晶粒度分布を除いて、先行技術の方法についての以上の記述からの変更は全く無い。

0089

こうして、例えばInconel718(登録商標)合金などの単一の組成を有する粉末の例においては、図7及び8に示されている通りに行なわれる状態で、初期粒子の全ての中から第1の平均直径値(中位径d50%-1を中心にした小さなサイズの粒子の第1の分布)及び第2の平均直径値(中位径50%-2を中心にする大きなサイズの粒子の第2の分布)を中心にしたそれぞれのサイズの粉末粒子の2つ(又はそれ以上)の下位群留保するために選択的選別に付される単峰性結晶粒度分布曲線100を呈する粉末バッチから開始することが可能である。

0090

その後、粉末粒子のこれら2つの下位群は、均一な混合物を得るように、明確に定義された重量比で混合される。

0091

その後、粉末60の一部分が、フィードビン70から構築支持体80まで取り上げられ、ここでそれは展延されて、敷設システム30を用いて第1の粉末層10を形成する。

0092

その後、この第1の粉末層10の一領域の温度は、高エネルギービーム95で走査することによって粉末の溶融(又は焼結)温度よりも高い温度まで上昇させられ、こうして第1の層10のこの領域内の粉末粒子が溶融(又は焼結)し構築中の部品の一部分である第1の一体成形要素15を形成することになる。

0093

有利には、前記高エネルギービーム95はレーザービームである。

0094

有利には、粉末粒子60は、粉末を構成する材料の溶融温度TFよりもさほど高くない温度までレーザービーム95を用いて加熱され、こうして蒸発により煙霧が発生するのが回避され、構築中の部品と密に接触している最も細かい未溶融粉末粒子60が共に溶接し合わないようになっている。

0095

例えば、液体プールを構成する粉末粒子は、粉末の沸点Tevap以上の温度に加熱されない。異なる化学組成の2つの粉末の混合物の場合、より低い蒸発点以上の温度に混合物の粒子を加熱することは回避するのが適切である。

0096

このとき、部品のより上位の層が、上述の通り、連続して構築される。

0097

支持格子を使用する代りに、中実であるか又は別の部品の一部分である構築支持体80が使用される場合には、構築支持体も同様に基板の温度Tsまで予熱されて、構築中の部品の底面内の残留応力を幾分か緩和してよい。同様に、上述のものと同じ理由から、前記構築支持体80をTF/2より高く予熱することを回避するのが適切であり、さらにはそれをTF/3超まで加熱することを回避するのが良い。

0098

有利には、閉塞された気体を一切有さず、異物粒子も存在しない粒子粉末60が使用される。こうして、完成部品は、微細孔及び封入体又は金属間析出物といった欠陥を含む可能性が低い。

0099

有利には、構築支持体80上に粉末を堆積させる前に、充分な長さの時間(粉末の重量に応じて例えば0.5時間(h)から3時間)、粉末フィードビン70を加熱することなどによって予熱温度TPまで粉末を予め加熱する。この予熱温度TPは、溶融温度TFよりもはるかに低い。

0100

さらに、問題の材料に対して不活性である気体、例えばアルゴンを、フィードビン内の粉末粒子60の周囲で流動させる(流動床内で行われることに匹敵する)。不活性気体のこの流れは、好ましくは上向きである。

0101

こうして、粉末粒子60の表面上に吸着されている空気の湿気が低減するか、さらには無くなる。

0102

その結果、粉末粒子60が凝集する確率が低くなることから、これは第1に構築支持体80上の粉末の展延を促進するのに役立つ。

0103

第2に、これは、酸化物(単複)の形成を回避し、かつ水蒸気粉末材料の液体と反応してひき起こす可能性のある水素の発生(例えばアルミニウム合金の場合、以下の反応が発生する、2Alliquid+3H2Ovapor→Al2O3solid+2H2gas)を回避するのに役立ち、その結果部品内の製造上の欠陥の形成は最小限に抑えられる。

0104

例えば、予熱温度TPは80℃〜150℃の範囲内にあってよい。

0105

本発明との関連で、一変形形態において、同じ平面内に位置する部品の複数の領域が同時に構築される製造方法を実施して製造時間を節約する目的、又は実際、より大きなサイズの部品の製造を可能にするべくその領域内の粉末の溶融又は焼結を得るのに充分な温度条件下で各々の新しい層内で粉末の加熱される領域を拡大する目的で、複数の高エネルギービームを同時にかつ並行して発生させ使用することが可能である。

0106

好ましくは、粉末床の粒子間の幾何学的及び空間的再配置を増強して可能なかぎり最大の緊密性を確保するために、ステップb)とc)の間と同様、ステップd)とe)の間においても、特に構築支持体80と直接接触しているか又は構築支持体80と間接的に接触している(例えばそれが構築ビン85と直接接触していることを理由として)可能性のある超音波発振器システム(図示せず)を使用することによって構築支持体80及び/又は構築ビン85を超音波振動に付す追加のステップが実施される。

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