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図面 (13)

課題

周囲の物標に応じた運転支援制御を実行する車両制御装置において、物標が多数存在しても計算負荷の増大を抑制することが可能な車両制御装置を提供する。

解決手段

第1運転支援制御処理(自動速度制御処理)と、第2運転支援制御処理(自動ブレーキ支援制御処理)とを並列して実行する車両制御装置10であって、車両1の周囲に存在する物標の中から、車両1と物標の間の距離と、車両に対する物標の相対速度と、に基づいて第2対象物選定し、車両1の周囲に存在する物標に対して、車両1と物標との間の距離が小さい物標ほど高い優先度を設定し、第1対象物を高い優先度の物標から優先して選定する。

概要

背景

車両の周囲の物標応答して運転支援処理を実行する種々の車両制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の装置では、車両から最も近くに位置する物標(他の車両等)が運転支援制御の対象として選定され、この物標に対する衝突予測時間(TTC=距離/相対速度)に基づいて運転支援制御が実行されるようになっている。

概要

周囲の物標に応じた運転支援制御を実行する車両制御装置において、物標が多数存在しても計算負荷の増大を抑制することが可能な車両制御装置を提供する。第1運転支援制御処理(自動速度制御処理)と、第2運転支援制御処理(自動ブレーキ支援制御処理)とを並列して実行する車両制御装置10であって、車両1の周囲に存在する物標の中から、車両1と物標の間の距離と、車両に対する物標の相対速度と、に基づいて第2対象物を選定し、車両1の周囲に存在する物標に対して、車両1と物標との間の距離が小さい物標ほど高い優先度を設定し、第1対象物を高い優先度の物標から優先して選定する。

目的

本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、周囲の物標に応じて複数の運転支援制御を並列して実行する車両制御装置において、物標が多数存在しても計算負荷の増大を抑制することが可能な車両制御装置を提供する

効果

実績

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請求項1

所定の第1対象物の周囲に前記第1対象物に対する相対速度の許容上限値分布を規定する速度分布領域を設定し、この速度分布領域の許容上限値を超えないように車両の速度制御及び/又は操舵制御を実行する第1運転支援制御処理と、前記車両に対する1つの第2対象物の衝突可能性を推定し、推定した衝突可能性に基づいて、前記車両のブレーキ制御を実行する第2運転支援制御処理と、を並列して実行する車両制御装置であって、前記車両制御装置は、前記車両の周囲に存在する物標の中から、前記車両と物標の間の距離と、前記車両に対する物標の相対速度と、に基づいて前記第2対象物を選定し、前記車両制御装置は、前記車両の周囲に存在する物標に対して、前記車両と物標との間の距離が小さい物標ほど高い優先度を設定し、前記第1対象物を高い優先度の物標から優先して選定する、車両制御装置。

請求項2

前記第1対象物は複数選定される、請求項1に記載の車両制御装置。

請求項3

前記第1対象物は、前記車両に対して所定の第1範囲内に存在する物標の中から選定され、前記第2対象物は、前記車両に対して所定の第2範囲内に存在する物標の中から選定され、前記第1範囲よりも前記第2範囲が狭く設定されている、請求項1又は2に記載の車両制御装置。

請求項4

前記第1運転支援制御処理において、前記速度分布領域は、歩行者及び車両を含む種別によらず、第1対象物に対して同じ許容上限値の分布が設定され、前記車両制御装置は、歩行者の物標に対して優先度を設定するとき、この物標が車両であった場合よりも高い優先度に設定する処理を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両制御装置。

技術分野

0001

本発明は、車両制御装置係り、特に、車両の運転支援する車両制御装置に関する。

背景技術

0002

車両の周囲の物標応答して運転支援処理を実行する種々の車両制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の装置では、車両から最も近くに位置する物標(他の車両等)が運転支援制御の対象として選定され、この物標に対する衝突予測時間(TTC=距離/相対速度)に基づいて運転支援制御が実行されるようになっている。

先行技術

0003

特開2014−191595号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1のように、単一の物標を処理対象とする場合には、計算負荷を小さく抑制することができる。しかしながら、多数の物標を処理対象とする場合には、計算負荷が大きくなってしまう。

0005

特に、複数の運転支援制御処理を時間的に並列して実行する場合には、各運転支援制御処理に対して異なる物標が処理対象となる状況があり得る。例えば、物標の周囲に相対速度の許容上限値分布を規定する速度分布領域を設定し、速度分布領域の許容上限値を超えないように車両の速度制御及び/又は操舵制御を実行する第1運転支援制御処理と、自動衝突回避のための第2運転支援制御処理(自動ブレーキ支援制御処理)とを、並列して実行することが考えられる。

0006

このような2つの運転支援制御処理において、車両の周囲に多数の物標が存在する場合、それぞれの処理で対象となる物標についての計算を実行するため、全体として計算負荷が高くなってしまう。したがって、多数の物標が存在する場合に、計算負荷の増大を抑制することが極めて重要となる。

0007

本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、周囲の物標に応じて複数の運転支援制御を並列して実行する車両制御装置において、物標が多数存在しても計算負荷の増大を抑制することが可能な車両制御装置を提供することを目的とする

課題を解決するための手段

0008

上記の目的を達成するために、本発明は、所定の第1対象物の周囲に第1対象物に対する相対速度の許容上限値の分布を規定する速度分布領域を設定し、この速度分布領域の許容上限値を超えないように車両の速度制御及び/又は操舵制御を実行する第1運転支援制御処理と、車両に対する1つの第2対象物の衝突可能性を推定し、推定した衝突可能性に基づいて、車両のブレーキ制御を実行する第2運転支援制御処理と、を並列して実行する車両制御装置であって、車両制御装置は、車両の周囲に存在する物標の中から、車両と物標の間の距離と、車両に対する物標の相対速度と、に基づいて第2対象物を選定し、車両制御装置は、車両の周囲に存在する物標に対して、車両と物標との間の距離が小さい物標ほど高い優先度を設定し、第1対象物を高い優先度の物標から優先して選定することを特徴とする。

0009

このように構成された本発明によれば、第2運転支援制御処理については、車両と物標との距離と、車両に対する物標の相対速度とに基づいて、最も衝突可能性が高い物標を、制御対象(第2対象物)として選定することができる。一方、第1運転支援制御処理については、車両と物標との間の距離に基づく優先度に応じて制御対象(第1対象物)を選定することができる。これにより本発明では、車両制御装置の計算負荷の増大を抑制しつつ、第1運転支援制御処理と第2運転支援制御処理の双方を実行することができる。

0010

本発明において、好ましくは、第1対象物は複数選定される。
このように構成された本発明によれば、第1対象物が複数選定されるが、車両と物標との間の距離に基づいて選定されるので、物標の相対速度を考慮する必要がなく、計算負荷の増大を抑制することができる。

0011

本発明において、好ましくは、第1対象物は、車両に対して所定の第1範囲内に存在する物標の中から選定され、第2対象物は、車両に対して所定の第2範囲内に存在する物標の中から選定され、第1範囲よりも第2範囲が狭く設定されている。
このように構成された本発明によれば、第2運転支援制御処理の対象物標検知範囲よりも、第1運転支援制御処理の対象物標の検知範囲を狭く設定することにより、計算負荷の増大を抑制することができる。

0012

本発明において、好ましくは、第1運転支援制御処理において、速度分布領域は、歩行者及び車両を含む種別によらず、第1対象物に対して同じ許容上限値の分布が設定され、車両制御装置は、歩行者の物標に対して優先度を設定するとき、この物標が車両であった場合よりも高い優先度に設定する処理を含む。
このように構成された本発明によれば、物標の種別によらず同じ基準で速度分布領域が設定されるので、計算負荷の増大が抑制される。更に、車両よりも歩行者に対して、すれ違い又は追い越し時における接触又は接近を回避すべきである。よって、本発明では、歩行者に対する優先度を高める補正を実行することにより、歩行者を対象物として優先的に選定することができる。

発明の効果

0013

本発明によれば、周囲の物標に応じて複数の運転支援制御を並列して実行する車両制御装置において、物標が多数存在しても計算負荷の増大を抑制することが可能である。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施形態による車両制御システムの構成図である。
本発明の実施形態による速度分布領域の説明図である。
本発明の実施形態による対象物の横方向位置におけるすれ違い速度の許容上限値とクリアランスとの関係を示す説明図である。
本発明の実施形態によるすれ違い速度制御を説明する説明図である。
本発明の実施形態による車両の走行状態を示す説明図である。
本発明の実施形態による対象物選定処理の説明図である。
本発明の実施形態による対象物選定処理の選定範囲の説明図である。
本発明の実施形態による改変例のための車両の走行状態を示す説明図である。
本発明の実施形態による改変例に係る対象物選定処理の説明図である。
本発明の実施形態による更なる改変例に係る対象物選定処理の説明図である。
本発明の実施形態による車両制御装置の処理フローである。
本発明の実施形態による車両制御装置の処理フローである。

実施例

0015

以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車両制御システムについて説明する。先ず、図1を参照して、車両制御システムの構成について説明する。図1は、車両制御システムの構成図である。

0016

図1に示すように、車両制御システム100は、車両1(図2参照)に搭載されており、車両制御装置(ECU)10と、複数のセンサと、複数の制御システムとを備えている。複数のセンサには、車載カメラ21,ミリ波レーダ22,車速センサ23,測位システム24,ナビゲーションシステム25が含まれる。また、複数の制御システムには、エンジン制御システム31,ブレーキ制御システム32,ステアリング制御システム33が含まれる。

0017

ECU10は、CPU,各種プログラムを記憶するメモリ入出力装置等を備えたコンピュータにより構成される。ECU10は、複数のセンサから受け取った信号に基づき、エンジン制御システム31,ブレーキ制御システム32,ステアリング制御システム33に対して、それぞれエンジンシステムブレーキシステムステアリングシステムを適宜に作動させるための要求信号出力可能に構成されている。このため、ECU10は、機能的に、データ取得部と、物標検知部と、自動ブレーキ対象物選定部と、速度分布領域対象物選定部と、自動ブレーキ支援制御実行部と、速度分布領域設定部と、経路算出部と、挙動制御実行部とを備えている。

0018

車載カメラ21は、車両1の周囲を撮像し、撮像した画像データを出力する。ECU10は、画像データに基づいて、物標及びその種別(例えば、車両,自動二輪車,歩行者、自転車等)を特定する。なお、ECU10は、画像データから物標の進行方向又は前後方向を特定することができる。また、ECU10は、画像データから走行車線の両端部(例えば、白線等の区画線等)を特定する。

0019

ミリ波レーダ22は、物標の位置及び速度を測定する測定装置であり、車両1の前方及び側方へ向けて電波送信波)を送信し、物標により送信波が反射されて生じた反射波を受信する。そして、ミリ波レーダ22は、送信波と受信波に基づいて、車両1と物標との間の直線距離(例えば、車間距離)や車両1に対する物標の相対速度及び方位角を測定する。なお、本実施形態において、ミリ波レーダ22に代えて、レーザレーダ超音波センサ等を用いて物標との距離,相対速度,方位角を測定するように構成してもよい。また、複数のセンサを用いて、位置及び速度測定装置を構成してもよい。

0020

車速センサ23は、車両1の絶対速度を算出する。
測位システム24は、GPSシステム及び/又はジャイロシステムであり、車両1の位置(現在車両位置情報)を算出する。
ナビゲーションシステム25は、内部に地図情報を格納しており、ECU10へ地図情報を提供することができる。ECU10は、地図情報及び現在車両位置情報に基づいて、車両1の周囲(特に、進行方向前方)に存在する道路交通信号建造物等を特定する。地図情報は、ECU10内に格納されていてもよい。

0021

エンジン制御システム31は、車両1のエンジンを制御するコントローラである。ECU10は、車両1を加速又は減速させる必要がある場合に、エンジン制御システム31に対して、エンジン出力の変更を要求するエンジン出力変更要求信号を出力する。

0022

ブレーキ制御システム32は、車両1のブレーキ装置を制御するためのコントローラである。ECU10は、車両1を減速させる必要がある場合に、ブレーキ制御システム32に対して、車両1への制動力の発生を要求するブレーキ要求信号を出力する。

0023

ステアリング制御システム33は、車両1のステアリング装置を制御するコントローラである。ECU10は、車両1の進行方向を変更する必要がある場合に、ステアリング制御システム33に対して、操舵方向の変更を要求する操舵方向変更要求信号を出力する。

0024

本実施形態では、運転者は、操作部(図示せず)を介して運転支援モードを選択することができる。運転支援モードを選択することにより、ECU10により、運転支援制御が実行される。本実施形態では、運転支援モードは、自動速度制御モードを備えている。この自動速度制御モードでは、車両1は、設定速度を維持しながら、車線の中央に沿って走行するように制御される。

0025

この自動速度制御モードにおいて、ECU10は、所定時間分(例えば、3秒)についての、目標位置及び目標速度を含む目標経路の計算を繰り返し実行する。この経路計算処理において、ECU10は、カメラ21からの画像データに基づいて特定した車線の両端部から、車線の中央に仮想的なベースライン5(図5等参照)を目標位置に設定する。また、ECU10は、運転者が操作部を介して設定した設定速度を目標速度に設定する。そして、ECU10は、このようにして計算された目標経路を車両1が走行するように、エンジン制御システム31,ブレーキ制御システム32,ステアリング制御システム33に対して要求信号を出力する。

0026

また、本実施形態では、ECU10は、第2の運転支援制御として、自動ブレーキ支援制御を実行するように構成されている。この自動ブレーキ支援制御では、ECU10は、対象物と車両1との距離と、対象物に対する車両1の相対速度とに基づいて衝突予測時間(TTC=距離/相対速度)を計算し、TTCが所定時間(例えば、1秒)以下である場合に、報知処理と実行すると共に、ブレーキ制御システム32に対して要求信号を出力する。
このように、本実施形態では、ECU10が、自動速度制御処理(第1運転支援制御処理)と自動ブレーキ支援制御(第2運転支援制御処理)を時間的に並列して実行するように構成されている。

0027

次に、図2図4に基づいて、本実施形態のすれ違い制御について説明する。図2は速度分布領域の説明図であり、図3は対象物の横方向位置における相対速度の許容上限値とクリアランスとの関係を示す説明図、図4はすれ違い制御を説明する説明図である。

0028

一般に、道路上又は道路付近の対象物(例えば、先行車駐車車両ガードレール)とすれ違うとき(又は追い抜くとき)、走行車の運転者は、進行方向に対して直交する横方向において、走行車と対象物との間に所定のクリアランス又は間隔(横方向距離)を保ち、且つ、走行車の運転者が安全と感じる速度に減速する。具体的には、先行車が急に進路変更したり、対象物の死角から歩行者が出てきたり、駐車車両のドアが開いたりするといった危険を回避するため、クリアランスが小さいほど、対象物に対する相対速度は小さくされる。

0029

また、一般に、後方から先行車に近づいているとき、走行車の運転者は、進行方向に沿った車間距離(縦方向距離)に応じて速度(相対速度)を調整する。具体的には、車間距離が大きいときは、接近速度(相対速度)が大きく維持されるが、車間距離が小さくなると、接近速度は低速にされる。そして、所定の車間距離で両車両の間の相対速度はゼロとなる。これは、先行車が駐車車両であっても同様である。このように、運転者は、対象物と車両との間の距離(横方向距離及び縦方向距離を含む)と相対速度との関係を考慮しながら、危険を回避するように車両を運転している。

0030

そこで、本実施形態では、図2に示すように、車両1は、車両1から検知される対象物(例えば、車線2上の先行車3)に対して、対象物の周囲に(横方向領域後方領域、及び前方領域にわたって)、車両1の進行方向における相対速度についての許容上限値を規定する2次元分布(速度分布領域40)を設定するように構成されている。速度分布領域40では、対象物の周囲の各点において、相対速度の許容上限値Vlimが設定されている。車両1は、運転支援システムの作動時において、この速度分布領域40内の許容上限値Vlimによって、対象物に対する相対速度が制限される。

0031

図2から分かるように、速度分布領域40は、対象物からの横方向距離及び縦方向距離が小さくなるほど(対象物に近づくほど)、相対速度の許容上限値が小さくなるように設定される。また、図2では、理解の容易のため、同じ許容上限値を有する点を連結した等相対速度線が示されている。等相対速度線a,b,c,dは、それぞれ許容上限値Vlimが0km/h,20km/h,40km/h,60km/hに相当する。

0032

なお、図2では、許容上限値が60km/hまでの速度分布領域40が示されているが、対向車線を走行する対向車とのすれ違いを考慮して、更に大きな相対速度まで速度分布領域40を設定することができる。

0033

図3に示すように、車両1がある絶対速度で走行するときにおいて、対象物の横方向に設定される許容上限値Vlimは、クリアランスXがD0安全距離)までは0(ゼロ)km/hであり、D0以上で2次関数的に増加する(Vlim=k(X−D0)2。ただし、X≧D0)。即ち、安全確保のため、クリアランスXがD0以下では相対速度がゼロとなる。一方、クリアランスXがD0以上では、クリアランスが大きくなるほど、車両1は大きな相対速度ですれ違うことが可能となる。

0034

図3の例では、対象物の横方向における許容上限値は、Vlim=f(X)=k(X−D0)2で定義されている。なお、kは、Xに対するVlimの変化度合いに関連するゲイン係数である。本実施形態では、ゲイン係数及び安全距離は、対象物の種別(例えば、車両、自動二輪車、歩行者等)によらず、それぞれ所定値固定値)に設定される。よって、対象物の種別によらず、同じように速度分布領域40が設定される。なお、対象物の種別等に応じて、ゲイン係数及び安全距離を設定してもよい。

0035

なお、本実施形態では、Vlimが安全距離を含み、且つ、Xの2次関数となるように定義されているが、これに限らず、Vlimが安全距離を含まなくてもよいし、他の関数(例えば、一次関数等)で定義されてもよい。また、図3を参照して、対象物の横方向の許容上限値Vlimについて説明したが、対象物の縦方向を含むすべての径方向について同様に設定することができる。その際、係数k、安全距離D0は、対象物からの方向に応じて設定することができる。

0036

また、図4に示すように、複数の対象物が存在する場合には、各対象物に速度分布領域が設定される。図4の例では、車両1の前方を走行している車両3A,3Bに対して、速度分布領域40A,40Bが設定されている。

0037

図4では、車両3Aと車両3Bとの間の車間距離が短いため、速度分布領域40Aの等相対速度線dと速度分布領域40Bの等相対速度線dとが重なっている。したがって、車両1が車両3A,3Bの間を通過する経路(例えば、経路R1,R2等)を通る場合、車両1の相対速度は、2つの速度分布領域40A,40Bにより制限される。具体的には、車両1の相対速度は、2つの速度分布領域40A,40B内に規定される許容上限値のうち、より小さい許容上限値によって制限される。よって、実際には、等相対速度線が重なり合う領域では、略楕円形の2つの等相対速度線を滑らかにつなげるようにして等相対速度線が設定されることになる。

0038

運転支援モードにおける経路計算処理において、速度分布領域が設定されると、ECU10は、設定された速度分布領域に基づいて、目標経路の補正処理を実行する。即ち、ECU10は、対象物を追い抜く際に、設定したすべての速度分布領域(40A,40B)で規定される相対速度の許容上限値を超えないように、目標位置及び/又は目標速度を修正する。これにより、目標位置は、必要によりベースラインよりも側方(横方向)に設定される。また、目標速度は、必要により設定速度以下で、許容上限値を超えない速度に設定される。

0039

なお、本実施形態では、経路補正処理に関連して、運転者は、対象物を追い抜く際の操舵制御の介入が少ない直進優先モード(又は最短距離優先モード)、又は、対象物を追い抜く際の速度制御(速度低下)の介入が少ない速度優先モードを、操作部を介して選択可能である。

0040

経路R1は、直進優先モードが設定されている場合に算出される経路の例である。この例では、車両1は設定速度で走行しており、現在の走行経路(即ち、経路R1)を走行して、車両3A,3Bを追い抜く。車両1は、縦方向位置Aにおいて、車両3Aに対する相対速度が約0km/hの許容上限値で制限され、車両3Bに対する相対速度が約60km/hの許容上限値で制限されることになる。また、縦方向位置Bにおいて、車両3A,3Bに対する相対速度が約50km/hの許容上限値で制限されることになる。したがって、経路R1では、車両1は、設定速度以下で減速及び加速を行って車両3A,3Bを追い越し、その後、設定速度で走行する。この例では、ECU10は、エンジン制御システム31,ブレーキ制御システム32に、それぞれエンジン出力変更要求信号,ブレーキ要求信号を出力する。

0041

また、経路R2は、速度優先モードが設定されている場合に算出される経路の例である。この速度優先モードでは、設定速度からの車速の低下が抑制される。経路R2は、例えば、相対速度60km/hで走行していた車両1が、そのときの車速を上限値として、許容上限値Vlimが最大となる地点を連続的に通過する経路である。したがって、車両1が経路R2を走行する場合、車両3Bの等相対速度線dに到達するまでは、経路R2が車両3Aの等相対速度線dに沿っているため、許容上限値Vlimは60km/hに維持される。そして、車両3Bの等相対速度線d内では、経路R2は、2つの速度分布領域40A,40Bの許容上限値Vlimの最大値となるx方向位置を連続して横切る。

0042

よって、経路R2を走行する際には、ECU10は、経路R2上を走行するようにステアリング制御システム33に操舵方向変更要求信号を出力する。また、ECU10は、経路R2上の各位置に設定された目標速度を維持するように、エンジン制御システム31,ブレーキ制御システム32に、それぞれエンジン出力変更要求信号,ブレーキ要求信号を出力する。

0043

なお、上述の直進優先モードや速度優先モード以外にも、運転者の好みに応じたモードを操作部へ入力可能として、経路R1,R2以外の経路を算出するように構成してもよい。例えば、経路上での縦方向加速度(縦G)の変動幅横方向加速度(横G)の変動幅をパラメータとして、経路を算出するように構成することができる。

0044

次に、図5図11を参照して、本実施形態における、速度分布領域を設定する対象物(速度分布領域対象物)及び自動ブレーキ支援制御の対象物(自動ブレーキ対象物)の選定方法について説明する。図5は車両の走行状態を示す説明図、図6は対象物選定処理の説明図、図7は対象物選定処理の選定範囲の説明図、図8は改変例のための車両の走行状態を示す説明図、図9は改変例に係る対象物選定処理の説明図、図10は更なる改変例に係る対象物選定処理の説明図である。

0045

自動ブレーキ支援制御を実行しながら、多数の対象物に対して速度分布領域を設定すると、図4を参照して説明した経路計算処理の計算負荷が高くなり、ECU10が所定の計算時間内に経路計算処理を実行することができないおそれがある。また、計算負荷が高くなると、自動ブレーキ支援制御に遅れが生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、検出された多数の物標の中から、自動ブレーキ支援制御の対象物(第2対象物)として1つの物標を選定し、この物標を除いた他の物標の中から、所定数の物標(第1対象物)を選定し、選定した物標(第1対象物)についてのみ、速度分布領域を設定するように構成されている。具体的には、最大で4つの物標が第1対象物として選定される。なお、対象物の選定数は4つに限らず、2以上且つ所定の有限数(例えば、4)以下であればよい。

0046

図5は、車両1が車線2Aを走行している状況を示している。ECU10は、カメラ21からの画像データにより、車線2Aの両側の端部(区画線)4a,4bを検出しており、車線2Aの中央にベースライン5を設定している。更に、ECU10は、区画線4a,4bの距離W(車線2Aの車線幅)を計算し、この距離Wに基づいて、区画線4a,4bの側方(横方向)に仮想区画線4c,4dを設定している。即ち、仮想区画線4c,4dは、区画線4a,4bから外側に距離Wだけ離間している。

0047

ECU10は、両側の区画線4a,4bの間を検知領域6a、区画線4bと仮想区画線4cの間を検知領域6b、区画線4aと仮想区画線4dの間を検知領域6cに設定する。これら検知領域に存在する物標が検知対象となる。図5の例では、検知領域6a(即ち、車線2A)において、車両1の前方には2台の走行車両(物標T5,T6)が走行している。また、検知領域6b(右側の対向車線2B)には、走行車両(物標T2)と歩行者(物標T8)が存在している。更に、検知領域6c(左側の領域2C(歩道、道路))には、歩行者(物標T1,T3,T5)と停車車両(物標T7)が存在している。図5において、物標T1〜T8は、理解の容易のため、車両1からの直線距離が小さい順に番号付けられている。それぞれの直線距離は、図6に示す通りである。

0048

ECU10は、カメラ21からの画像データ及びミリ波レーダ22からの測定データにより、各物標の位置,相対速度並びに移動方向を特定する。図5には、理解の容易のため、歩行者である物標T1,T3,T5,T8について、進行方向を示す矢印が付加されている。

0049

本実施形態では、先ず衝突を確実に回避するため自動ブレーキ支援制御の対象物の選定処理が実行される。衝突可能性が高いのは、車両1からの直線距離が近い物標である。このため、本実施形態では、検知された物標T1〜T8について、直線距離が最も小さい所定数(本例では、4)の物標(物標T1〜T4)について、衝突予測時間TTCが計算される。このとき、車両1の前方に存在する物標を直線距離にかかわらず1つ含めるように構成してもよい。

0050

TTCの計算については、従来と同様であるので詳細な説明は省略するが、ECU10は、車両1と物標の間の距離と、相対速度とにより、TTC(=距離/相対速度)を算出する。ECU10は、TTCの大きさにより、衝突可能性が高いか否かを判定することができる。この場合、物標の移動方向によっては衝突しないため(衝突可能性がゼロ)、TTCは有意な数値として算出されない。図6では、衝突可能性がない場合には、TTC欄に「−−−」が示されている。

0051

図5の例では、図6に示すように、物標T1〜T4についてTTCが計算される。物標T5〜T8は、TTCの計算対象外である(TTC「対象外」)。物標T3,T4には衝突可能性があるため有意な数値が算出されるが、物標T1,T2は衝突可能性がないため有意な数値が算出されない(TTC「−−−」)。衝突可能性がある物標T3,T4のうち、物標T3のTTCが最も小さく、且つ、第1所定値以下である。このため、物標T3が自動ブレーキ支援制御の対象物として選定されている(選定「AB」)。なお、第1所定値は、物標を自動ブレーキ支援制御の対象とするか否かを判定するための時間であり、例えば2秒である。第1所定値は、車両1の車速に応じて変化する変動値であってもよい。

0052

更に、図6に示すように、自動ブレーキ対象物として選定された物標T3を除いた他の物標のうち、直線距離が最も小さい4つの物標T1,T2,T4,T5が、速度分布領域対象物として選定されている。物標T3には速度分布領域が設定されないが、自動ブレーキ支援制御の対象物であるため、衝突を確実に防止することができる。図5では、選定された5つの物標T1〜T5が強調表示されている。

0053

なお、図7に示すように、速度分布領域対象物の検知範囲R1と、自動ブレーキ対象物の検知範囲R2とを異ならせて設定してもよい。図7の例では、検知範囲R1を車両1から半径r1(例えば、100m)に制限し、検知範囲R2を車両1から半径r2(例えば、40m)に制限している。

0054

これにより、本実施形態では、速度分布領域40のための計算負荷、及び、自動ブレーキ支援制御のための計算負荷を軽減することができる。また、半径r2は、半径r1よりも小さい値に設定されている(r1>r2)。これにより、本実施形態では、衝突可能性が低くなる半径r2よりも遠い範囲の物標に対する自動ブレーキ対象物の選定の計算負荷を軽減することができる。図7の例では、検知範囲R1内に位置する物標T1〜T8が速度分布領域対象物となり得る。また、検知範囲R2内に位置する物標T1〜T5が自動ブレーキ対象物となり得る。

0055

図8及び図9を参照して、改変例について説明する。車両1と同じ車線2A(検知領域6a)内で前方に位置する物標の方が、車両1の側方(検知領域6b,6c)に位置する物標よりも衝突可能性が高い。しかしながら、車両1と同一の車線2Aについて、衝突を考慮すべき物標の数は、最大2つで十分である。よって、検知領域6aに複数の物標が存在する場合には、最も近い2つの物標のみが、速度分布領域の対象物及び自動ブレーキ支援制御の対象物として選定され得る。即ち、同一の車線2Aでの選定数は、位置制限を受けて最大2つに制限される。なお、本実施形態では、同一の車線に存在する物標で選定可能な最大数を2つとしているが、これに限らず、複数の所定数(3,4・・・)であればよい。

0056

図8の例では、図9に示すように、最も直線距離が小さい4つの物標T1〜T4のうち、物標T2のTTCが最も小さく、且つ、第1所定値以下であるので、物標T2が自動ブレーキ支援制御の対象物として選定されている(選定「AB」)。物標T2を除いた物標のうち、直線距離が最も小さい4つの物標は、物標T1,T3〜T5である。しかしながら、車両1と同一車線2Aに存在する物標T2(位置「前方1」)が既に選定されているので、同一車線2Aに存在する他の物標T4,T5(それぞれ位置「前方2」,「前方3」)のうち、速度分布領域の対象物として選定可能な物標の数は、最大で1つである(最大で合計2つ)。

0057

物標T4は、物標T2を除くと直線距離が3番目に近いので、直線距離が4番目に近い物標T5よりも優先度が高い。このため、優先度が高い物標T4が選定されると、物標T5は選定されなくなる(優先順位「−−」)。よって、この場合、直線距離が5番目に近い物標T6が物標T5の代わりに選定される。このように車両1と同一車線2Aにおいて選定可能な物標の数を2つに制限することにより、最終的に選定される物標は物標T1〜T4,T6となる。図8では、選定された5つの物標T1〜T4,T6が強調表示されている。

0058

このように本実施形態では、同一車線で3番目に遠い物標(図8では、物標T5)は、経路計算において重要度が低くなるため、この物標は選定から除外されている。そして、この物標を選定する代わりに、他の物標(図8では、物標T6)を選択することにより、計算負荷を増大させることなく、より確実に多くの物標について衝突又は接近可能性を低減することが可能である。

0059

また、図5及び図10を参照して、別の改変例について説明する。車両よりも歩行者に対して、すれ違い又は追い越し時における接触又は接近を回避すべきである。このため、図10の例では、種別により、選定の優先度が補正される。

0060

図10に示すように、図5の各物標には、まず直線距離に応じて距離スコアが設定される。即ち、最も直線距離が小さい物標T1に距離スコア「50」が付与され、2番目以降の物標に対して順に、「45」,「40」・・・が付与される。次に、図6と同様に、物標T3が自動ブレーキ支援制御の対象物として選定される(選定「AB」)。

0061

また、ECU10は、車載カメラ21による画像データから特定した各物標の種別に応じて、各物標に種別補正値を付与する。この例では、種別が歩行者である物標T1,T3,T5,T8に種別補正値「+10」が付与され、種別が車両である物標には種別補正値は与えられない。なお、図5の例では、車両1と同一車線2Aには、2つの物標T4,T6しか存在しないため、位置制限(最大数2)を受ける物標はない。

0062

ECU10は、種別補正による種別補正値を距離スコアに加算して最終スコアを算出し、図10に示すように、物標T3を除いて、最終スコアの最も大きい物標から4つの物標T1,T2,T5,T4を、速度分布領域を設定する対象物として選定する。

0063

次に、図11及び図12を参照して、本実施形態の運転支援制御の処理の流れについて説明する。図11及び図12は車両制御装置の処理フローである。なお、この処理フローは、改変例を含む処理フローを示している。改変例を含まない場合には、処理ステップの一部を省略することができる。

0064

ECU10は、図11図12の処理フローを所定時間毎(例えば、0.1〜0.3秒)に繰り返し実行する。これらの処理フローは、時間的に並列して実行される。なお、運転者により、運転支援モードが選択され、設定速度が設定されているものとする。

0065

まず、車両1のECU10(データ取得部)は、複数のセンサから種々のデータを取得する(S10)。この処理において、ECU10は、車載カメラ21から車両1の前方を撮像した画像データを受け取り、ミリ波レーダ22から測定データを受け取り、車速センサ23から車速データを受け取る。

0066

そして、ECU10(物標検知部)は、画像データの画像処理を実行して、検知領域6a〜6cを設定し、画像データ及び測定データに基づいて、これら検知領域内の物標を検知すると共に、その種別を特定する(S11)。なお、ECU10は、検知された物標がいずれの検知領域に位置するのかを特定する。

0067

更に、ECU10は、測定データに基づいて、車両1から検知した物標までの直線距離,物標の位置及び相対速度を取得する。なお、物標の位置は、車両1の進行方向に沿ったy方向位置(縦方向距離)と、進行方向と直交する横方向に沿ったx方向位置(横方向距離)が含まれる。この処理により、検知された物標に対して、検知範囲R1内において、直線距離が最も小さい物標から順に番号が付けられる(T1,T2,T3・・・)。よって、これ以降の処理では、処理対象が検知範囲R1内に位置する物標に制限される。

0068

次に、ECU10(自動ブレーキ対象物選定部)は、ステップS12〜S16において、自動ブレーキ対象物の選定処理を実行する。まず、ECU10は、TTCを計算する物標を選定する(S12)。この処理では、検知された物標のうち、検知範囲R2内において最も直線距離の小さい4つの物標T1〜T4が選定される。更に、ECU10は、選定した4つの物標T1〜T4のTTCを計算し(S13)、最小のTTCを有する物標を判別する(S14)。

0069

そして、ECU10(自動ブレーキ対象物選定部)は、最小のTTCが第1所定値(例えば、2秒)よりも小さいか否かを判定する(S15)。最小のTTCが第1所定値より小さい場合(S15;Yes)、ECU10は、最小のTTCを有する物標を、自動ブレーキ支援制御の対象物に選定する(S16)。一方、最小のTTCが第1所定値より小さくない場合(S15;No)、衝突可能性がある物標が存在しないため、ECU10は、いずれの物標も自動ブレーキ支援制御の対象物に選定しない。

0070

次に、ECU10(速度分布領域対象物選定部)は、ステップS17〜S19において、速度分布領域対象物の選定処理を実行する。まず、ECU10は、自動ブレーキ支援制御の対象物を除いた物標に対して、直線距離に応じて優先度を算出する(S17)。例えば、図6の例では、直線距離に応じて各物標に優先順位が与えられる。また、図10の例では、物標に直線距離に応じた距離スコアが付与される。なお、ECU10は、車両1と同一車線に存在する物標のうち、優先順位又は距離スコアが与えられる物標の数を、位置制限により制限する処理を付加的に実行してもよい(図9参照)。

0071

更に、ECU10は、優先度が付与された物標に対して、物標の種別に応じて優先度を補正する(S18)。例えば、図10の例では、歩行者である物標T1,T3,T5,T8を優先的に選定するため、これら物標の距離スコアに種別補正値が加算される。

0072

ECU10は、優先度に応じて所定数の対象物を決定する(S19)。即ち、ECU10は、直線距離(S17),及び種別(S18)並びに位置制限により設定された優先度(例えば、図10の最終スコア)に応じて優先順位を設定し、優先順位の高い物標から最大で4つの物標を選定し、これらを速度分布領域対象物に設定する。
ここまでの処理により、自動ブレーキ対象物と、速度分布領域対象物が決定される。

0073

引き続き、ECU10は、ステップS20〜S22において、第1運転支援制御処理(自動速度制御処理)を実行する。まず、ECU10(速度分布領域設定部)は、決定された速度分布領域対象物について、それぞれ速度分布領域40を設定する(S20)。そして、ECU10(経路計算部)は、設定されたすべての速度分布領域40に基づいて、初期設定経路(ベースライン、設定速度)を補正して、補正経路(例えば、図4の経路R1,R2)を算出する(S21)。

0074

そして、ECU10(挙動制御実行部)は、車両1が算出された経路を走行するように、エンジン制御システム31,ブレーキ制御システム32,ステアリング制御システム33に対して要求信号を出力し(S22)、処理を終了する。

0075

また、ECU10(自動ブレーキ支援制御実行部)は、第1運転支援制御処理(自動速度制御処理)とは別に、第2運転支援制御処理(自動ブレーキ支援制御処理)を実行する。第2運転支援制御処理は、ステップS16において自動ブレーキ対象物が決定されている場合に実行される。
まず、ECU10は、自動ブレーキ対象物との衝突可能性を第2所定値(例えば、1秒)に基づいて推定及び判断する(S30)。具体的には、ECU10は、最小のTTCが第2所定値より小さいか否かを判定する。なお、第2所定値は、第1所定値と同様に、車両1の車速に応じて変化する変動値であってもよい。最小のTTCが第2所定値以上の場合(S30;No)、ECU10は、衝突可能性は低いと推定し、処理を終了する。

0076

一方、最小のTTCが第2所定値より小さい場合(S30;Yes)、ECU10は、衝突可能性が高いと推定し、所定の支援制御を実行する(S31)。具体的には、ECU10は、ブレーキ制御システム32へ要求信号を出力して車両1を減速すると共に、所定の警報(スピーカからの音声等)を実行する。そして、ECU10は、継続して実行されたステップS16により更新される最小のTTCが第2所定値以上であるか否かを判定する(S32)。最小のTTCが依然として第2所定値より小さければ(S32;No)、ECU10は、所定の支援制御を継続する。一方、最小のTTCが第2所定値以上になれば(S32;Yes)、ECU10は、所定の支援制御の実行を停止し(S33)、処理を終了する。

0077

次に、本実施形態の車両制御装置(ECU)10の作用について説明する。
本実施形態の車両制御装置(ECU)10は、所定の第1対象物の周囲に第1対象物に対する相対速度の許容上限値Vlimの分布を規定する速度分布領域40を設定し、この速度分布領域40の許容上限値Vlimを超えないように車両1の速度制御(エンジン制御,ブレーキ制御)及び/又は操舵制御(ステアリング制御)を実行する第1運転支援制御処理(自動速度制御処理)と、車両1に対する1つの第2対象物の衝突可能性を推定し、推定した衝突可能性に基づいて、車両1のブレーキ制御を実行する第2運転支援制御処理(自動ブレーキ支援制御処理)と、を並列して実行する。

0078

車両制御装置10は、車両1の周囲に存在する物標(T1,T2,・・・)の中から、車両1と物標の間の距離と、車両に対する物標の相対速度と、に基づいて第2対象物を選定し(S10〜S16)、車両制御装置10は、車両1の周囲に存在する物標(T1,T2,・・・)に対して、車両1と物標との間の距離が小さい物標ほど高い優先度を設定し(S17)、第1対象物を高い優先度の物標から優先して選定する(S19)。

0079

このように本実施形態では、第2運転支援制御処理(自動ブレーキ支援制御処理)については、車両1と物標との距離と、車両1に対する物標の相対速度とに基づいて、最も衝突可能性が高い物標を、制御対象(第2対象物)として選定することができる。一方、第1運転支援制御処理(自動速度制御処理)については、車両1と物標との間の距離に基づく優先度に応じて制御対象(第1対象物)を選定することができる。これにより本実施形態では、ECU10の計算負荷の増大を抑制しつつ、自動ブレーキ支援制御処理と自動速度制御処理の双方を実行することができる。

0080

また、本実施形態では、第1対象物は複数(本例では、4つ)選定される。このように本実施形態では、第1対象物が複数選定されるが、車両1と物標との間の距離に基づいて選定されるので、物標の相対速度を考慮する必要がなく、計算負荷の増大を抑制することができる。

0081

また、本実施形態では、第1対象物は、車両1に対して所定の第1範囲(検知範囲R1)内に存在する物標の中から選定され、第2対象物は、車両1に対して所定の第2範囲(検知範囲R2)内に存在する物標の中から選定され、第1範囲よりも第2範囲が狭く設定されている。本実施形態では、自動速度制御処理の対象物標の検知範囲R1よりも、自動ブレーキ支援制御処理の対象物標の検知範囲R2を狭く設定することにより、計算負荷の増大を抑制することができる。

0082

また、本実施形態では、速度分布領域40は、歩行者及び車両を含む種別によらず、第1対象物に対して同じ許容上限値Vlimの速度分布領域が設定され、車両制御装置10は、歩行者の物標に対して優先度を設定するとき、この物標が車両であった場合よりも高い優先度に設定する処理(S18)を含む。このように本実施形態では、物標の種別によらず同じ基準で速度分布領域40が設定されるので、計算負荷の増大が抑制される。更に、車両よりも歩行者に対して、すれ違い又は追い越し時における接触又は接近を回避すべきである。よって、本実施形態では、歩行者に対する優先度を高める補正を実行することにより、歩行者を対象物として優先的に選定することができる。

0083

1,3,3A,3B 車両
2,2A,2B車線
4a,4b区画線
4c,4d仮想区画線
5ベースライン
6a,6b,6c 検知領域
10車両制御装置(ECU)
40、40A、40B速度分布領域
100車両制御システム
a,b,c,d 等相対速度線
R1、R2経路
T1〜T8 物標

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