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技術 土壌の水捌け性改良材

出願人 有限会社グロ-バルコミュニケ-ションズ
発明者 久松文彦村山繁
出願日 2017年11月1日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2017-211597
公開日 2019年6月6日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-085430
状態 未査定
技術分野 地盤の調査及び圧密・排水による地盤強化 土壌改良剤および土壌安定剤
主要キーワード タイガ 仕様品 本開発品 土質力学 マテバシイ 形状保持率 炭化木 本試験装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

人や動物の健康への影響及び自然環境への負荷をできる限り少なくするために天然素材主体とした材料を使用して、土壌水捌け性を長期間改良できる、土壌の水捌け性改良材の提供。

解決手段

気乾比重が0.30以上の木材を粉砕して成る木粉粒径が0.30〜6.0mmφである、木粉から成る土壌の水捌け性改良材2であり、好ましくは、この木粉の一部を炭化するとよく、さらに好ましくは、木粉に無機質系粉末担持させるとよい、土壌水捌け性改良材2。

概要

背景

雨後の各種学校の校庭運動場、および各種の競技場公園などのグランド部では、降水量で雨後への影響は異なるものの、校庭などのグラウンドの水捌けが悪い場合、雨後数時間はグラウンドが使用出来ないことがある。更に、グランウンド面積の大半は短時間で使用が可能になるが、一部に水捌けが悪い場所があってグラウンドの使用が制限されることがある。

土壌水捌け性改良材は、水捌け性改良材が使用される区域の全てで健康障害環境汚染の原因になる物質、例えば、鉛およびその化合物砒素およびその化合物、カドミウムおよびその化合物、六化クロムおよびその化合物、水銀およびその化合物、シアン化合物四塩化炭素トリクロロエチレンベンゼン、PCBなどの有害物質について環境保全に関する法律、例えば土壌汚染対策法に定められている基準値適合しなければならない。

土壌の水捌け性の尺度は、透水係数で表示されるのが一般的である。透水係数は土中の水の移動する速度(水の流れやすさ)を表したものである。透水係数は土質力学で用いられている「ダルシ−の法則」によって導きだすことができる。ダルシ−の法則の式はQ=K・i・Aであり、式中のQは断面Aを流れる流量(cm3/sec)、Kは透水係数(cm/sec)、iは動水勾配で式はI=h/Lであり式中のhは水頭差、Lは距離であり、Aは断面積(cm2)である。

地質学土壌学などで用いられている、土質毎の透水係数(単位はcm/sec)の参考値を表−1に示す。水捌け性は土質がや砂であれば良好なので、水捌け性の悪い土壌の水捌け性を改善する場合の水捌け性改良材の敷き込み量の目安にすることができる。 尚、土質の分類は英名ではシルト(Silt)と表示されている例が多い。

土壌の水捌け性を改善する方法として暗渠を設置する方法、地表に傾斜を付けておく方法、土全体を入れ替える方法、土壌に礫や砂を敷き込む方法、土壌に腐葉土・バ−ク堆肥・炭・パ−ライトを敷き込む方法などか知られている。

礫や砂の代わりに、無機質系粉末木質系粉末熱可塑性樹脂練り込んで複合化した組成物粒状化したものが礫や砂の代用品として使用できるが、これらを校庭などに使用した場合、熱可塑性樹脂と木質系粉末などを複合化する為に添加する酸化防止剤、耐候剤、殺菌剤、加工安定剤、カップリング剤などの添加剤および熱可塑性樹脂が土中に残存することになるので、これらが児童などの健康にどのような影響を及ぼすかはまだ完全には解明されていないので、取扱は慎重に行うことが必要である。

水捌け性改良材は、人や動物の健康への影響、および自然環境への負荷を可能な限り除去しておくことが望ましく、この要望に近づけるためには、使用する素材天然素材主体とした材料を使用することが好ましい。

水捌け性を改善した土壌を作成するためには、改善したい土壌の水捌け性の実状値の確認と改善後の水捌け性のレベルを設定し、改善したい土壌に水捌け性改良材を敷き込む量と敷き込む深さを決めて使用し、校庭やグランドを常時使用可能にしておくことが望ましい。

概要

人や動物の健康への影響及び自然環境への負荷をできる限り少なくするために天然素材を主体とした材料を使用して、土壌の水捌け性を長期間改良できる、土壌の水捌け性改良材の提供。気乾比重が0.30以上の木材を粉砕して成る木粉粒径が0.30〜6.0mmφである、木粉から成る土壌の水捌け性改良材2であり、好ましくは、この木粉の一部を炭化するとよく、さらに好ましくは、木粉に無機質系粉末を担持させるとよい、土壌水捌け性改良材2。

目的

特開2004−91501号公報






土壌の排水を改善することを目的として暗渠を敷設する例が多いが、敷設した暗渠を埋め戻している土壌の水捌け性が悪ければ、幼稚園を含む各種学校の校庭や運動場および各種の競技場や各種の公園のグランド部や散策路などは雨後数時間は使用に支障をきたすことがあるので、改善方法は別として雨後約1時間程度以内で使用できることが望まれている

効果

実績

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請求項1

気乾比重が0.30以上の木材を粉砕して成る木粉粒径が0.30〜6.0mmφであることを特徴とした、木粉から成る土壌水捌け性改良材

請求項2

前記木粉を炭化させ、その炭化度が1〜50重量%であることを特徴とした、請求項1記載の水捌け性改良材。

請求項3

前記木粉に無機質系粉末坦持させたことを特徴とした、請求項1または2に記載の水捌け性改良材。

請求項4

前記無機質系粉末が、炭酸カルシウムである請求項3に記載の水捌け性改良材。

技術分野

0001

本発明は、幼稚園を含む小・中学校などを主体とした各種学校の校庭運動場、および各種の競技場公園などのグランド部や通路部の水捌け性を改善するための材料に関するものである。

背景技術

0002

雨後の各種学校の校庭や運動場、および各種の競技場や公園などのグランド部では、降水量で雨後への影響は異なるものの、校庭などのグラウンドの水捌けが悪い場合、雨後数時間はグラウンドが使用出来ないことがある。更に、グランウンド面積の大半は短時間で使用が可能になるが、一部に水捌けが悪い場所があってグラウンドの使用が制限されることがある。

0003

土壌の水捌け性改良材は、水捌け性改良材が使用される区域の全てで健康障害環境汚染の原因になる物質、例えば、鉛およびその化合物砒素およびその化合物、カドミウムおよびその化合物、六化クロムおよびその化合物、水銀およびその化合物、シアン化合物四塩化炭素トリクロロエチレンベンゼン、PCBなどの有害物質について環境保全に関する法律、例えば土壌汚染対策法に定められている基準値適合しなければならない。

0004

土壌の水捌け性の尺度は、透水係数で表示されるのが一般的である。透水係数は土中の水の移動する速度(水の流れやすさ)を表したものである。透水係数は土質力学で用いられている「ダルシ−の法則」によって導きだすことができる。ダルシ−の法則の式はQ=K・i・Aであり、式中のQは断面Aを流れる流量(cm3/sec)、Kは透水係数(cm/sec)、iは動水勾配で式はI=h/Lであり式中のhは水頭差、Lは距離であり、Aは断面積(cm2)である。

0005

地質学土壌学などで用いられている、土質毎の透水係数(単位はcm/sec)の参考値を表−1に示す。水捌け性は土質がや砂であれば良好なので、水捌け性の悪い土壌の水捌け性を改善する場合の水捌け性改良材の敷き込み量の目安にすることができる。 尚、土質の分類は英名ではシルト(Silt)と表示されている例が多い。

0006

土壌の水捌け性を改善する方法として暗渠を設置する方法、地表に傾斜を付けておく方法、土全体を入れ替える方法、土壌に礫や砂を敷き込む方法、土壌に腐葉土・バ−ク堆肥・炭・パ−ライトを敷き込む方法などか知られている。

0007

礫や砂の代わりに、無機質系粉末木質系粉末熱可塑性樹脂練り込んで複合化した組成物粒状化したものが礫や砂の代用品として使用できるが、これらを校庭などに使用した場合、熱可塑性樹脂と木質系粉末などを複合化する為に添加する酸化防止剤、耐候剤、殺菌剤、加工安定剤、カップリング剤などの添加剤および熱可塑性樹脂が土中に残存することになるので、これらが児童などの健康にどのような影響を及ぼすかはまだ完全には解明されていないので、取扱は慎重に行うことが必要である。

0008

水捌け性改良材は、人や動物の健康への影響、および自然環境への負荷を可能な限り除去しておくことが望ましく、この要望に近づけるためには、使用する素材天然素材を主体とした材料を使用することが好ましい。

0009

水捌け性を改善した土壌を作成するためには、改善したい土壌の水捌け性の実状値の確認と改善後の水捌け性のレベルを設定し、改善したい土壌に水捌け性改良材を敷き込む量と敷き込む深さを決めて使用し、校庭やグランドを常時使用可能にしておくことが望ましい。

先行技術

0010

特開2004−91501号公報

発明が解決しようとする課題

0011

土壌の排水を改善することを目的として暗渠を敷設する例が多いが、敷設した暗渠を埋め戻している土壌の水捌け性が悪ければ、幼稚園を含む各種学校の校庭や運動場および各種の競技場や各種の公園のグランド部や散策路などは雨後数時間は使用に支障をきたすことがあるので、改善方法は別として雨後約1時間程度以内で使用できることが望まれている。

0012

土壌の水捌け性を改善させる別の方法として、小石などで構成されている砂利や礫を水捌けの悪い土壌に敷き込む方法があるが、敷き込む砂利や礫の粒径は大きい物では5φmm程度あるので転んだり滑り込んだりした時に怪我をすることがあるのが問題点としてあげられる。

0013

水捌け性を改善させる更なる方法として、土壌に腐葉土やバ−ク堆肥または炭を敷き込む方法があるが、腐葉土やバ−ク堆肥は木材の特定部位醗酵させた物であるため非常に脆くなっており、踏まれるなどの小さな外力で容易に形状が破壊され微細化され、また木材をほぼ100%炭化させた炭も小さな外力で容易に破壊され微細化するため、水捌け性の改善に寄与できる期間は、醗酵させない木粉や炭化度を制御した木粉に比べて非常に短かくなるという問題がある。

0014

本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、人や動物の健康への影響および自然環境への負荷をできる限り少なくするために天然素材を主体とした材料を使用して土壌の水捌け性を長期間改良することができる。

課題を解決するための手段

0015

本発明に係る木粉から成る土壌の水捌け性改良材は、気乾比重が0.30以上の木材を粉砕して成る木粉の粒径が0.30〜6.0mmφであることを特徴とする。

0016

前記水捌け性改良材は、さらに、前記木粉を炭化させ、その炭化度が1〜50重量%であることを特徴とする。

0017

前記水捌け性改良材は、さらに、前記木粉に無機質系粉末を坦持させたことを特徴とする。

0018

前記水捌け性改良材は、さらに、前記無機質系粉末が炭酸カルシウムであることを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明によれば、人や動物の健康への影響および自然環境への負荷をできる限り少なくするために天然素材を主体とした材料を使用して土壌の水捌け性を長期間改良することができる。

図面の簡単な説明

0020

土壌改良材を施した後の土壌を示した図である。

実施例

0021

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、「気乾比重が0.30以上の木材から成る粉末(木粉)でその粒径が0.3〜6mmφ」、「木粉を炭化せ、炭化度が1〜50重量%である炭化木粉」、「木粉に無機質系粉末を担持させた木粉」である事の少なくとも1つ以上を満たした木粉が、砂利や礫または腐葉土やバ−ク堆肥などによる土壌の水捌け性を改良するために挙げられる問題点について解決することができることを見出した。

0022

木粉を土壌に敷き込むと、土壌中に生息している微生物によって木粉は分解されるが、木粉の一部を炭化させることによって木粉が分解される期間を長期化させることができる。 また、木粉と校庭等を構成する砂との比重差は木粉に無機質系粉末を担持させることで縮める事ができる。

0023

木材の真比重は約1.5で、これは木材の種類が変わっても殆ど変わらない。従って木材に含まれる空気を主体とした気体を水で置換すれば木材は水に沈む。これは木粉でも同じであるが木粉(木材)中の気体は単純に水と木粉を接触させても容易に水と置換しないため、長時間水に浮くので、これを解消することを目的として木粉に無機質系粉末を担持させる事が有効になる。

0024

本発明で言う気乾比重とは木材業界で使用されている特性値のことであり、その定義は、「木材を乾燥させた時の重さと、体積が同じ水の重さとを比べた値」である。気乾比重が小さいということは、その木材のポ−ラス度が高いということであり、逆に気乾比重が大きいということはその木材のポ−ラス度が低いということになる。木材の気乾比重と木材の硬さには一定の関係があり、気乾比重が大きいほど硬さが高い傾向がある。

0025

本発明で使用される木材の気乾比重は0.30以上、好ましくは0.40以上、より好ましくは0.50以上である。気乾比重が0.30未満だと、水に浮きやすくなって校庭などの冠水時には流失してしまう可能性が高まると共に、木粉の硬さが不足して、スパイク等で激しく踏まれた時に受ける激しい衝撃で木粉が砕けることが多くなるので好ましくない。

0026

木材の気乾比重は、バルサ0.12〜0.20、キリ0.19〜0.30、サワラ0.34、クロマツ0.37、スギ0.38、ヒノキ0.41、モミ0.35〜0.52、ヒバ0.37〜0.52、カリン0.40〜0.90、コウヤマキ0.42、ポプラ0.45、エゾマツ0.45、ホワイトウッド0.46、ホオ0.48、キハダ0.48、ウエスタンヘムロック0.49、カラマツ0.50、アメリカンホワイトウッド0.50、カヤ0.51、クスノキ0.52、ニュ−ジ−ランドシルバ−ビ−チ0.53、トチ0.53、アカマツ53、イチイ0.45〜0.62、エルム0.56、カツラ0.40〜0.66、ヨ−ロピアライム0.54、イチョウ0.55、タイガ−ウッド0.56、チ−ク、0.57〜0.69、クワ0.6 2、ヤマザクラ0.60、ブナ0.50〜0.70、マテバシイ0.61、ソフトメ− ブル0.61、ニレ0.63、イブキ0.65、タブノキ0.65、タケカンバ0.65、ナラ0.67、ホワイトアッシュ0.68、ケヤキ0.69、シラカバ0.64、ヨ−ロピアンアッシュ0.70、ツバキ0.81、レモンウッド0.52、オリ−ブ0.85、シラガシ0.83、アカガシ0.87、ツゲ0.74〜1.14、シタン0.82〜1.09、ビャクダン0.95〜0.99、コクタン1.16、キングウッド1.20、ブラルウッド1.20〜1.28、リグナムバイダ1.15〜1.31などを参考値として提示することができる。

0027

気乾比重が異なる木材からなる木粉は二種類以上を混合使用することができ、混合する木粉の種類や混合比率には制限はない。従って気乾比重が0.30未満の木材からなる木粉でも気乾比重が大きい木材からなる木粉と組み合わせて混合した物の気乾比重が実質的に0.3以上であれば使用が可能である。

0028

本発明で使用される木粉の粒径は0.3〜6.0mmφであり、好ましくは1.0〜5.0mmφ品である。粒径が0.3mmφより細かくなると、木粉単体の透水係数は約10−2cm/sec程度以下になるので、粒径が0.3mmφより細かい木粉を使用して土壌の水捌け性を大幅に改善させるためには木粉の敷き込み量は約35重量%程度以上となることがあり、この場合は校庭などのグラウンドに弾力性が生じるなどの弊害が発生する可能性があり実用性が失われる。また粒径が6mmφより大きくなっても水捌け性に支障は起こさないが、地表にある木粉がコロになって足を滑らせ転倒の原因になることがあるので好ましくない。

0029

木粉の形状を本明細の請求項や明細書では、球形を示すφで表示しているが、本来の形状は指定している木粉の大きさを通すか通さないかの目開きのいで選別しているか否かであり、形状は球形、キュウビック、三角錐などのどれでも良く限定されるものではない。粒径の0.3mmφ以上とは粒径が0.3mm未満の木粉を篩い落とした木粉であり、粒径が6.0mm以下とは、粒径が6.0mmを超えた木粉を通さない篩いを使用して選別したことを意味する。

0030

土壌に敷き込んだ木粉は腐食して機能を失うので、機能を失う迄の時間を延長させるために木粉を炭化させることが有効である。炭化の程度(炭化度)は1〜50重量%であるが、好ましくは5〜40重量%である。炭化度が1%未満だと木粉が腐食するまでの時間を充分に延長することができなく、炭化度が50重量%を超えると木粉が脆くなって砕け易くなるので好ましくない。

0031

本発明で言う炭化度(%)は、一定重量の木粉を使用し、(絶乾状体まで乾燥した木粉の重量−絶乾状体まで乾燥した炭化処理した木粉の重量)/絶乾状体まで乾燥した木粉の重量×100とする。 尚、ここで言う絶乾状態とは、試験体を100℃で乾燥し、試験体の重量が変化しなくなった状態を言う。

0032

木粉の炭化は、木粉粒子の表面だけより木粉の内部まで炭化させた方が、木粉の形状を長時間保持させる効果が大きいので、酸素の供給を制限した蒸し焼き状態で炭化させる事が好ましい。

0033

木粉の炭化度を制御して炭化させる方法として、100℃以上、好ましく130℃以上に加熱されたロ−タリキルンスクリュコンベアまたは押出機の中に木粉を通過させることによって作ることができる。これらの装置を通過させる場合は通過環境の気体の大半は不活性窒素炭酸ガスなどで置換しておくことが好ましい。炭化度は処理する温度と機器滞留する時間および不活性ガスの濃度で制御できる。

0034

乾燥している木粉が水に沈むための気乾比重は1.0以上が必要であるが、気乾比重が1.0以上の木材は限られる。汎用的に使用されている木粉を構成している原木の気乾比重は約0.7以下である。気乾比重が1.0未満の木材からなる木粉を水に沈ませるためには木粉中の気体を水で置換しなければならない。木粉中の気体を水で置換する方法としては木粉を水に長時間浸漬しておくことや、密閉されている容器や部屋の中で木粉を水に浸漬させておき、容器または部屋を減圧させることが有効であるが、木粉の処理量が多くなった場合などでは非現実的である。

0035

乾燥状態の木粉の気乾比重または嵩比重が1.0を超えれば、その木粉は水に沈むことになる。乾比重または嵩比重が1.0未満の木粉の気乾比重または嵩比重が1.0を超えさせない方法として、木粉に無機質系粉末を担持させる方法が有効である。木粉の気乾比重または嵩比重を見かけ上1.0以上にするには木粉に無機質系粉末を混合すればできるが、単純に混合しても木粉と無機質系粉末は容易に分離してしまい、木粉は水に浮き、分離された無機質系粉末は微粉末であるため、土壌に浸透して水捌け性を悪化させる可能性がある。

0036

木粉に無機質系粉末を坦持させる方法としては、木粉と無機質系粉末の混合物を加熱されている高速回転ミキサ−や押出機などで圧縮および剪断力を加えながら加熱混合加熱混練することによって、木粉と無機質系粉末がある程度密着した状態にすることができ、これは木粉が含有する樹脂質リグニンおよび木酢などの酸性物質などの影響によるものと考えられる。

0037

木粉に無機質系粉末を担持させる力が不足する場合は、担持力を強化するために担持力強化剤を使用して木粉と無機質系粉末の密着力を強化して木粉と無機質系粉末の分離を防止することができる。

0038

本発明で使用される坦持物質である無機質系粉末としては、炭酸カルシウム、タルク硫酸バリウム二酸化ケイ素クレ−、カオリンゼオライトケイ酸アルミニウムケイ酸カルシウムマイカ等を例示することができる。例示以外品も使用できるが使用に際しては比重の大きい物質の方が好ましい。無機質系粉末の粒径には特に制限はないが、熱可塑性樹脂の充填剤などとして一般的に使用されている1〜30μmφ程度の物が好ましいと言える。また配合量に制限は特にないが、無機質系粉末を坦持させた木粉の気乾比重または嵩比重が1.0を超えることが好ましい。

0039

木粉と無機質系粉末の坦持力を改善させる強化剤には接着形と反応形があり、接着形には松ヤニに代表される天然ロジン(合成ロジン含む)がある。また反応形にはロジンをエステル化した物や無水マレイン酸変性した物などがある。使用量に制限はなく、接着形と反応形を併用することもできる。使用量の目安としては、木粉の約3〜10重量%程度が適当である。

0040

本発明品には、合成樹脂関係、製紙関係、食品関係、木材関係、水処理関係などの産業分野で一般的に使用されている添加剤、例えば酸化防止剤、耐候剤、分散剤滑剤ワックス類帯電防止剤腐食防止剤、殺菌剤や殺虫剤染料顔料などを随時添加することができる。

0041

以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例により限定されることはない。

0042

木材は気乾比重が0.65のタブノキを使用し、皮を除去して乾燥されているタブノキを粉砕機を使用して粉砕・選別して粒径が本発明を満たさない0.20mmφ品と本発明を満たす3.0mmφ品の木粉を作成した。

0043

木粉の炭化は口径が90mmφの押出機を使用して行った。スクリュ−は緩圧縮タイプ圧縮比が2.0でL/Dが28の仕様品を使用した。木粉は220℃に加熱されている金型を取り付けてない押出機に供給して押し出し、炭化して押し出された木粉には直ちに水滴状の霧を吹き付けて冷却して燃焼を起こさせないようにした。尚、押出機には材料と共に窒素ガスを供給し、押出機内の酸素濃度は5%以下にして木粉を押し出して炭化させた。

0044

木粉に担持させる無機質系粉末は真比重が2.7の重質炭酸カルシウム(株式会社カルファイン社品)を使用した。木粉への炭酸カルシウムの担持は、木粉に木粉(乾燥品)の5重量%に相当するロジンを配合した組成物を押出機を使用して170℃の温度で押し出す方法で作成した。

0045

木粉の嵩比重と真比重はJISに準じた方法で測定した。尚、真比重はJISの密度勾配菅法によって測定した。

0046

木粉の潰れ難さは、底張のある100cm×100cm×高さ30cmの木枠に木粉を各75kg(深さは約15cm)入れ、その上を体重80kgの人がスパイクを履いて毎日25,000歩踏みつき、これを60日間実施して踏みつけを1,500,000歩(校庭などでの一日の踏みつけ回数を4,000歩とすると、約1年相当の375日になる)の踏みつけを実施した後の木粉を、60メッシュ(目開き約0.25mmφ)の篩いで選別し、篩いを通過しない量が90%以上品はA、80%以上品はB、70%以上品はC,60%以上品はD、50%以下品はEとしてランク付けをし、DとEは使用に際して注意が必要である。

0047

水捌け性の測定は、長さが60cmで径が50cmφの透明パイプの下部に12メッシュ(目開き約1.4cm)の金網を取り付け、その上に小石を高さ5cm詰め、小石の上に48メッシュ(目開き約0.297mm)の金網を取り付けた試験装置を使用した。試験装置に試験体をパイプの上部から15cm下まで充填し(試験体の充填高さは40cmになる)、パイプの上部から水を一気に約196g注ぎ(集中豪雨による降水量が約100mm相当と想定)、注いだ水が試験体の上面から水溜まりが消えるまでの時間を測定した。

0048

経年の水捌け性の推定は次の方法で行った。この試験装置による試験用の試験体は、水捌け性が余り良くない校庭の砂に各試験例(1〜6)毎に本開発品を各々0重量%(砂単体品)、7重量%(木粉は乾燥基準)、15重量%(木粉は乾燥基準)を均一に混合して試験装置に各々充填し、毎月100mmレベルの集中降豪雨が3回あるとして水捌け性を各々108回(3回×12月×3年)測定し、36回目測定値を1年経過時の水捌け性の推定値、108回目の測定値を3年経過後の水捌け性の推定値として評価した。

0049

校庭を使用しての実証試験も行った、実施場所は都内の小学校の校庭を使用し、広さ100cm×100cmを鉄板で囲い、囲われた内側の土壌に本発明品を深さ30cm迄敷き詰めて試験場を作成した。本発明品を敷き込まない場合は鉄板で周囲を囲った場所を試験場とした。水捌け性の評価は、各試験場所に水100リッタ−を一気に注ぎ、地表から水溜まりが消えるまでの時間を測定し、これを108回繰り返して行った。尚、この試験は本発明品の経時劣化を観察するため、月に9回の給水を1年間継続して行った。尚、この試験場は校庭であるため雨による給水もあるのが、108回の給水結果を3年経過後の水捌け性の推定値として評価した。

0050

本発明の水捌け性改良材の耐久性は、上記校庭で測定を行った。評価は水の供給回数が36、72、108回毎に、地表から15cmにある改質材の一部を採取し、採取した改質剤水洗した後に形状を目視で観察し、形状保持率を%で表示した。

0051

木粉に担持させた炭酸カルシウムの担持力は、上記校庭で採取した試料の一部を使用し、試料を水洗・乾燥後に密度勾配菅法で真比重を測定してこれをBとし、試験前の真比重をAとした場合、B/A×100(%)を担持力の持続性として評価した。

0052

試験結果を表−2に示す

0053

木粉の嵩比重は、木粉の炭化度が70%でも0.65程度(試験例4)であり、炭化度20%の木粉に炭酸カルシウムを35重量%担持させても0.82程度(試験例6)であるので乾燥した物は直ちに水に浮くことはない。

0054

真比重は何れも1以上ある。未処理の木粉の真比重は約1.49前後であり、木粉を炭化処理すると比重は大きくなり炭化度が20%の試験例3では1.58%になる。また炭酸カルシウムを25重量%担持させた試験例5の真比重は1.83まで大きくなっている。真比重はいずれも1.0を超えているので、処理の有無に関わらず木粉を水に浸けて木粉中の気体を水で置換すれば水に沈む。木粉を炭化処理したり無機質系粉末を担持させたりすることによって木粉中の気体量は少なくなるので容易に水と置換して水に沈むようになると考えられる。

0055

木粉の潰れ難さは、木粉の粒径が細かすぎる試験例1がEランク、木粉の炭化度が高すぎる試験例4はDランクであり、潰れ易いことが判る。

0056

試験装置による校庭砂単体(木粉量0%)の水捌け性は、試験回数を重ねるに従って長時間を要するようになり、試験回数が3年相当の108回目では364分(約6.1時間)を要し、これは掘り起こさない校庭の375分(約6.3時間)と殆ど同じであった。このことは、本試験装置によるデ−タは信頼できることを意味している。

0057

砂に本発明品を混合した試験体を試験装置で水捌け性を測定した結果、砂に本発明品を混合することで水捌け性は飛躍的に改善され、本発明品の混合量が多いほど水捌け性は良好になることが判明した、例えば砂に本発明品を7重量%混合した場合の水捌けに要する時間は試験例3の経年3年相当で108分(1.8時間)、混合量が15重量%では72分(1.2時間)であった。一方、木粉の粒径が小さい試験例1の混合量が7重量%では247分(4.1時間)、混合量が15%では183分(3.0時間)であり水捌け性の改善効果は小さい。試験例2,3,5の水捌けに要する時間はほぼ同じである。尚、試験例4は水捌け性には問題ないが木粉の潰れ難さに問題があった。

0058

校庭を使用した実証試験の試験結果は、試験装置による試験結果と近似した値であった。水捌けの余り良くない校庭やグラウンドなどでは大雨後に使用が可能になるためには約5〜6時間を要したが、本は発明の水捌け性改良材を使用すれは約1.3〜1.8時間で使用ができるようになると言える。

0059

水捌け性改良材の形状保持性は、試験回数を重ねる程悪くなる。木粉の粒径が大きい方が形状保持性は優れ、木粉を炭化することによって形状保持性は飛躍的に改善されるが、木粉に無機質系粉末を担持させても形状保持性が大きく変わることはない。

0060

担持力の持続性は、試験回数を重ねる程低下するが、3年相当に該当する108回の試験後でも、担持力は当初の約78%を保持しているので実用的には特に問題ないと言える。

0061

1土壌改良材を施した土壌
2 土壌改良材
11地表
12 土壌改良材を施す前の旧地表

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