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技術 改善されたフィルム特性を有するプルラン硬質カプセルの製造方法

出願人 株式會社瑞興
発明者 梁周煥
出願日 2018年2月2日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-017153
公開日 2019年6月6日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-085386
状態 特許登録済
技術分野 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬 医薬品製剤
主要キーワード 半結合 モールドピン ドーム部分 充填成分 重量偏差 冷却乾燥 プルランフィルム カッティングエッジ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

粘着性貯蔵安定性及び脆性を改善させたプルラン硬質カプセルの製造方法及び当該方法によって製造されたプルラン硬質カプセルを提供することを目的とする。

解決手段

i)精製水に、乳化剤粘度安定剤及びプルランを溶解させる段階と、ii)段階i)で得られた混合物ゲル化剤補助ゲル化剤、pH中和剤を溶解させる段階と、iii)段階ii)で得られた混合物の粘度と温度に調製した後、浸液糟に投入し、モールドピンを所定の速度で浸漬及び脱浸させて硬質カプセルを形成させる段階、及びiv)段階iii)で得られた成型品を乾燥させてプルラン硬質カプセルを得る段階を含む製造方法及び、当該方法で製造されたプルラン硬質カプセルを提供する。

概要

背景

プルランは、黒酵母、特にアウレオバシジウムプルランス(Aureobasidium pullulans)から産生される多糖類を単離および精製することによって得られる、安全かつ非動物由来の多糖類である。プルランカプセルは、低酸素透過性により酸化しやすい油を充填するのに適している。また、プルランカプセルは、ビタミンCを充填してもレドックス現象によるMaillard反応を起こすことがほとんどないため、動物由来ゼラチンと比較して安全な硬質カプセルベース材料として商品化されている。

プルラン硬質カプセルは、物理化学的性質が以下のとおりであるため、ゼラチン硬質カプセルの代わりのカプセルとみなされている。

プルランは、非常に低い酸素透過性化学的劣化のない高い透明性を示す非動物由来材料である。プルランを冷水または温水に加えると、残渣がなく容易に分解することができる。従って、プルランは、これらの巨大分子において架橋結合をしない安全な材料として認識されている。

国際公開WO2001/007507(以下、「特許文献1」という)は、85〜95重量%のプルランと5〜15重量%の硬化系とを含むプルランフィルム組成物を開示している(以下、「従来技術1」という)。

特許文献1は、硬化系のゲル化剤としてアルギン酸塩寒天ゴムグアーガムローカストビーンガム(carob)、カラギーナンタラガムアラビアゴム、ガッティガム(ghatti gum)、カヤグラディフォリアガム(kaya grandifolia gum)、トラガカントガムカラヤガム(karaya gum)、ペクチンアラビアン(arabian)、キサンタンジェランデンプンコンニャクマンナン(konjac mannan)、ガラクトマンナン(galactomannan)またはフノラン(funoran)を開示している。また、ゲル化助剤として、K+、Na+、Li+、NH4+、Ca2+またはMg2+から選択される少なくとも1種の金属カチオンも開示している。

また、プルラン硬質カプセルは、比較的高い粘度および/または粘着性を有し、プルラン硬質カプセルの粘着性および/または貯蔵安定性の問題を引き起こし得ることが記載されている。これらの問題を解決するために、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(DSS)、塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムセトリミド脂肪酸サッカライドエステルモノオレイン酸グリセリルポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルポリビニルアルコールジメチルポリシロキサンソルビタンエステルまたはレシチンを、プルランフィルム組成物中に含めることを開示している。

一方、プルラン硬質カプセルのフィルム強度が不十分であることに起因する脆性を防止するための新規なプルラン硬質カプセル組成物が開示されている(欧州特許出願公開第2663294号、以下、「特許文献2」という)。

特許文献2は、単糖類二糖類及びオリゴ糖を含まないプルランを原料として製造され、プルラン試料中の単糖類、二糖類及びオリゴ糖の量が、プルラン試料の全質量当たり2.5重量%より少ないプルラン硬質カプセルが、プルラン硬質カプセルのフィルム強度を改良することによって脆性を防止することを開示している(以下、「従来技術2」という)。

概要

粘着性、貯蔵安定性及び脆性を改善させたプルラン硬質カプセルの製造方法及び当該方法によって製造されたプルラン硬質カプセルを提供することを目的とする。i)精製水に、乳化剤粘度安定剤及びプルランを溶解させる段階と、ii)段階i)で得られた混合物にゲル化剤、補助ゲル化剤、pH中和剤を溶解させる段階と、iii)段階ii)で得られた混合物の粘度と温度に調製した後、浸液糟に投入し、モールドピンを所定の速度で浸漬及び脱浸させて硬質カプセルを形成させる段階、及びiv)段階iii)で得られた成型品を乾燥させてプルラン硬質カプセルを得る段階を含む製造方法及び、当該方法で製造されたプルラン硬質カプセルを提供する。

目的

本発明の一形態は、i) 77〜83℃の精製水80重量部に対して、可塑剤としてプロピレングリコールを0.01〜0.2重量部、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを0.001〜0.02重量部、粘度安定剤としてコロイダルシリカを0.01〜0.2重量部、及びプルランを18〜22重量部を順次添加して溶解させる段階; ii) 段階 i)で得られた混合物を57〜63℃で冷却した後、ゲル化剤としてイオタカラギーナンを0.3〜1.0重量部、補助ゲル化剤として炭酸カリウムを0.03〜0.3重量部及び塩化マグネシウムを0.05〜0.3重量部、pH中和剤として氷酢酸を0.001〜0.05重量部を順次添加して溶解させる段階; iii) 段階 ii)で得られた混合物の57℃における粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整した後、混合液を57〜63℃に調整して浸液槽に投入しモールドピン(mold pin)の温度を20〜25℃に調整した後、モールドピンを16〜18秒間一定の速度で浸漬させ、並びに所定の加速度及びその後一定の速度で脱浸させ硬質カプセルを成形する段階; およびiv)段階 iii)で得られた成形品を15〜35℃で40〜70分間冷却乾燥させてプルラン硬質カプセルを得る段階;を含むフィルム特性を向上させたプルラン硬質カプセルの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

i)77〜83℃の精製水80重量部に対して、可塑剤としてプロピレングリコールを0.01〜0.2重量部、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを0.001〜0.02重量部、粘度安定剤としてコロイダルシリカを0.01〜0.2重量部、及びプルランを18〜22重量部を順次添加して溶解させる段階;ii) 段階i)で得られた混合物を57〜63℃で冷却した後、ゲル化剤としてイオタカラギーナンを0.3〜1.0重量部、補助ゲル化剤として炭酸カリウムを0.03〜0.3重量部及び塩化マグネシウムを0.05〜0.3重量部、pH中和剤として氷酢酸を0.001〜0.05重量部を順次添加して溶解させる段階;iii) 段階ii)で得られた混合物の57℃における粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整した後、混合液を57〜63℃に調整して浸液槽に投入モールドピン(mold pin)の温度を20〜25℃に調整した後、モールドピンを16〜18秒間一定の速度で浸漬させ、並びに所定の加速度及びその後一定の速度で脱浸させ硬質カプセル成形する段階;およびiv)段階 iii)で得られた成形品を15〜35℃で40〜70分間冷却乾燥させてプルラン硬質カプセルを得る段階;を含むフィルム特性を向上させたプルラン硬質カプセルの製造方法。

請求項2

上記プルランの重量平均分子量は150〜300kDaであることを特徴とする請求項1に記載のプルラン硬質カプセルの製造方法。

請求項3

上記ゲル化剤としてのイオタカラギーナンは、炭酸カリウム中のK+と塩化マグネシウム中のMg2+との反応により、プルラン硬質カプセルを高強度でゲル化させることを特徴とする請求項1項に記載のプルラン硬質カプセルの製造方法。

請求項4

上記粘度安定剤としてのコロイダルシリカは、SiO2含有量が99.0重量%以上で、4重量%水溶液がpH3.5〜5.5である乾式シリカの球状安定粒子であり、浸漬温度57℃でプルラン混合液の粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整することを特徴とする請求項1に記載のプルラン硬質カプセルの製造方法。

請求項5

請求項1の方法で製造されたプルラン硬質カプセルにアセトアミノフェン充填し、韓国薬局方第10版の溶出試験方法を行った場合、30分間の溶出時の精製水(pH7.0)中におけるアセトアミノフェンが、70重量%以上の溶出プロファイルを示すことを特徴とする、溶出が改善させたプルラン硬質カプセル。

技術分野

0001

本発明は、改善されたフィルム特性を有するプルラン硬質カプセルの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、プルラン硬質カプセルの粘着性貯蔵安定性および/または脆性などの問題を解決することにより、フィルム特性が改良されたプルラン硬質カプセルの製造方法に関する。

背景技術

0002

プルランは、黒酵母、特にアウレオバシジウムプルランス(Aureobasidium pullulans)から産生される多糖類を単離および精製することによって得られる、安全かつ非動物由来の多糖類である。プルランカプセルは、低酸素透過性により酸化しやすい油を充填するのに適している。また、プルランカプセルは、ビタミンCを充填してもレドックス現象によるMaillard反応を起こすことがほとんどないため、動物由来ゼラチンと比較して安全な硬質カプセルのベース材料として商品化されている。

0003

プルラン硬質カプセルは、物理化学的性質が以下のとおりであるため、ゼラチン硬質カプセルの代わりのカプセルとみなされている。

0004

プルランは、非常に低い酸素透過性化学的劣化のない高い透明性を示す非動物由来材料である。プルランを冷水または温水に加えると、残渣がなく容易に分解することができる。従って、プルランは、これらの巨大分子において架橋結合をしない安全な材料として認識されている。

0005

国際公開WO2001/007507(以下、「特許文献1」という)は、85〜95重量%のプルランと5〜15重量%の硬化系とを含むプルランフィルム組成物を開示している(以下、「従来技術1」という)。

0006

特許文献1は、硬化系のゲル化剤としてアルギン酸塩寒天ゴムグアーガムローカストビーンガム(carob)、カラギーナンタラガムアラビアゴム、ガッティガム(ghatti gum)、カヤグラディフォリアガム(kaya grandifolia gum)、トラガカントガムカラヤガム(karaya gum)、ペクチンアラビアン(arabian)、キサンタンジェランデンプンコンニャクマンナン(konjac mannan)、ガラクトマンナン(galactomannan)またはフノラン(funoran)を開示している。また、ゲル化助剤として、K+、Na+、Li+、NH4+、Ca2+またはMg2+から選択される少なくとも1種の金属カチオンも開示している。

0007

また、プルラン硬質カプセルは、比較的高い粘度および/または粘着性を有し、プルラン硬質カプセルの粘着性および/または貯蔵安定性の問題を引き起こし得ることが記載されている。これらの問題を解決するために、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(DSS)、塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムセトリミド脂肪酸サッカライドエステルモノオレイン酸グリセリルポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルポリビニルアルコールジメチルポリシロキサンソルビタンエステルまたはレシチンを、プルランフィルム組成物中に含めることを開示している。

0008

一方、プルラン硬質カプセルのフィルム強度が不十分であることに起因する脆性を防止するための新規なプルラン硬質カプセル組成物が開示されている(欧州特許出願公開第2663294号、以下、「特許文献2」という)。

0009

特許文献2は、単糖類二糖類及びオリゴ糖を含まないプルランを原料として製造され、プルラン試料中の単糖類、二糖類及びオリゴ糖の量が、プルラン試料の全質量当たり2.5重量%より少ないプルラン硬質カプセルが、プルラン硬質カプセルのフィルム強度を改良することによって脆性を防止することを開示している(以下、「従来技術2」という)。

先行技術

0010

国際公開第2001/007507号
欧州特許出願公開第2663294号

発明が解決しようとする課題

0011

プルランは、分子内に水酸基(-OH)が多数存在し、粘度が高く、粘着性が高く、表面張力が高いなどの特徴を有する。そのため、硬質カプセルを形成する際に、適正なフィルム分布および厚さを維持することが困難である。さらに、プルランの特徴に従うと、プルラン硬質カプセルの製造上の問題を引き起こす可能性がある。

0012

従来技術1では、プルランフィルム組成物に少なくとも1種類の界面活性剤を含有させても、浸漬成形温度でのプルラン水溶液の高粘度によるプルラン硬質カプセルの高い粘着性により、プルラン硬質カプセルのべたつき問題を十分に防止することはできない。

0013

従来技術2では、プルラン硬質カプセルの脆さは、モノ-、ジ-およびオリゴ糖を含まないプルランを原料としてプルラン硬質カプセルを製造することによって部分的に防止することができるが、フィルム強度および/または分布不均一性により溶出問題を生じ得る。さらに、プルラン硬質カプセルの崩壊は、フィルム強度および/または分布の不均一性に起因して、従来のプルラン硬質カプセルに比べて改善することもできない。

0014

また、プルランフィルムは、比較的高い粘性および/または粘着性を有するので、プルラン硬質カプセルの粘着性および/または貯蔵安定性の問題を引き起こしうる。また、プルランフィルムは含水率が比較的低く、吸湿材を充填する際のフィルム強度不足による脆性の問題もある。

0015

また、モールドピンを浸漬して引き抜く際にモールドピン上の溶液を拾い上げるのが困難であると、適正なフィルム分布および厚さを調整するための問題が生じる可能性がある。

0016

カプセル製造機でCapとBodyにそれぞれ形成された皮膜結合部位でJoiner Blockで結合されるとき、高い粘着性により、いくつかのカプセルが適正な結合をしていない半結合(Semi Docking)または完全結合(Final Docking)がされることで充電器から適切に分離されてなくて、内容物の損失が発生する。

0017

さらに、カプセル充填機印刷機目視検査機および/まだは重量検査機ドラムを通して連続的に移送されるとき、形成されたカプセルは、高い粘着性による移送の問題を引き起こす可能性がある。

0018

プルラン硬質カプセルを高温多湿下に保存すると、硬質カプセル間の粘着性が高くなり保存安定性に問題が生じることがある。

0019

本発明の発明者は鋭意研究を重ね、低含水率およびフィルム強度の不均一による脆性と共に高い粘着性による粘着性および/または貯蔵安定性を改善した、フィルム特性を有するプルラン硬質カプセルの製造方法を開発した。さらに、本発明のプルラン硬質カプセルは、プルラン硬質カプセルの迅速な崩壊性を有し、充填成分の十分な溶出特性も示す。

0020

ゲル化剤としてイオタ(iota)カラギーナン(carrageenan)を、補助ゲル化剤として炭酸カリウム及び塩化マグネシウムを併用し、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを、粘度安定剤としてのコロイダルシリカを含有し、浸漬成形温度(57℃)でのプルラン混合液の粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整することで、当該フィルム特性の改良されたプルラン硬質カプセルを得ることができる。

課題を解決するための手段

0021

本発明の一形態は、i) 77〜83℃の精製水80重量部に対して、可塑剤としてプロピレングリコールを0.01〜0.2重量部、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを0.001〜0.02重量部、粘度安定剤としてコロイダルシリカを0.01〜0.2重量部、及びプルランを18〜22重量部を順次添加して溶解させる段階; ii) 段階 i)で得られた混合物を57〜63℃で冷却した後、ゲル化剤としてイオタカラギーナンを0.3〜1.0重量部、補助ゲル化剤として炭酸カリウムを0.03〜0.3重量部及び塩化マグネシウムを0.05〜0.3重量部、pH中和剤として氷酢酸を0.001〜0.05重量部を順次添加して溶解させる段階; iii) 段階 ii)で得られた混合物の57℃における粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整した後、混合液を57〜63℃に調整して浸液槽に投入しモールドピン(mold pin)の温度を20〜25℃に調整した後、モールドピンを16〜18秒間一定の速度で浸漬させ、並びに所定の加速度及びその後一定の速度で脱浸させ硬質カプセルを成形する段階; およびiv)段階 iii)で得られた成形品を15〜35℃で40〜70分間冷却乾燥させてプルラン硬質カプセルを得る段階;を含むフィルム特性を向上させたプルラン硬質カプセルの製造方法を提供するものである。

0022

また、プルランの重量平均分子量は150〜300kDaであることが好ましく、ゲル化剤としてのイオタカラギーナンは、炭酸カリウム中のK+及び塩化マグネシウム中のMg2+との反応により、プルラン硬質カプセルを高強度でゲル化させることが好ましい。

0023

SiO2含有量が99.0重量%以上で、4重量%水溶液がpH3.5〜5.5である乾式シリカの球状安定粒子であり、浸漬温度57℃でプルラン混合液の粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整することが好ましい。

0024

本発明の別の形態は、上記の方法で製造されたプルラン硬質カプセルにアセトアミノフェンを充填し、韓国薬局方第10版の溶出試験方法を行った場合、30分間の溶出時の精製水(pH7.0)中におけるアセトアミノフェンが70重量%以上の溶出プロファイルを示すことを特徴とする溶出が改善されたプルラン硬質カプセルを提供するものである。

発明の効果

0025

本発明によって、低含水率およびフィルムの強度または分布の不均一性に起因する脆性の問題に加えて、高い粘着性に起因する粘着性および貯蔵安定性の問題を解決し、カプセルの迅速な崩壊性を有し、充填成分の十分な溶出特性も示すプルラン硬質カプセルを製造することが可能となる。

図面の簡単な説明

0026

図1は、本発明のプルラン混合液の調製工程を示すフロー図である。
図2は、本発明のプルラン混合液を使用した硬質カプセルの成形時における浸液と脱浸の過程とモールドピン(mold pin)の上下移動経路を示すグラフである。t1は浸液の移行、t2は一定の速度で浸液、t3は所定の加速度で脱浸、t4は一定の速度で脱浸、t5は脱浸の移行を示す。
図3は、韓国薬局方第10版の溶出試験パドル法による精製水(pH7.0)中のアセトアミノフェンの120分間の溶出プロファイルを示すグラフである。製造例1、比較製造例1および比較製造例2で製造されたプルラン硬質カプセルを使用してアセトアミノフェン充填後の溶出プロファイル測定に用いた。本発明の製造例1のアセトアミノフェンの溶解プロファイルは、韓国薬局方第10版の溶出試験法によるパドル法による精製水(pH7.0)中の30分での溶解度が70重量%を超えていた。

0027

以下、図1および2を参照にしつつ本発明を詳細に説明する。

0028

本発明は、i) 77〜83℃の精製水80重量部に対して、可塑剤としてプロピレングリコールを0.01〜0.2重量部、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを0.001〜0.02重量部、粘度安定剤としてコロイダルシリカを0.01〜0.2重量部、及びプルランを18〜22重量部を順次添加して溶解させる段階; ii) 段階 i)で得られた混合物を57〜63℃で冷却した後、ゲル化剤としてイオタカラギーナンを0.3〜1.0重量部、補助ゲル化剤として炭酸カリウムを0.03〜0.3重量部及び塩化マグネシウムを0.05〜0.3重量部、pH中和剤として氷酢酸を0.001〜0.05重量部を順次添加して溶解させる段階; iii) 段階 ii)で得られた混合物の57℃における粘度を0.7〜1.5Pa・sに調整した後、混合液を57〜63℃に調整して浸液槽に投入しモールドピン(mold pin)の温度を20〜25℃に調整した後、モールドピンを16〜18秒間一定の速度で浸漬させ、並びに所定の加速度及びその後一定の速度で脱浸させ硬質カプセルを成形する段階; およびiv) 段階 iii)で得られた成形品を15〜35℃で40〜70分間冷却乾燥させてプルラン硬質カプセルを得る段階;
を含むフィルム特性を向上させたプルラン硬質カプセルの製造方法である。

0029

また、本発明は、上記の方法で製造されたプルラン硬質カプセルにアセトアミノフェンを充填し、韓国薬局方第10版の溶出試験方法を行った場合、30分間の溶出時の精製水(pH7.0)中におけるアセトアミノフェンが70重量%以上の溶出プロファイルを示すことを特徴とする溶出が改善されたプルラン硬質カプセルである。

0030

本発明は、低含水率およびフィルムの強度または分布の不均一性に起因する脆性の問題に加え、高い粘着性に起因する粘着性および貯蔵安定性の問題を解決したものである。さらに、本発明のプルラン硬質カプセルは、充填された医薬品の十分な溶出特性とプルラン硬質カプセルの迅速な崩壊性を示すフィルム物性を向上させたものである。

0031

(工程1)溶融工程
溶融工程では、77〜83℃の精製水80重量部に対して、可塑剤としてプロピレングリコールを0.01〜0.2重量部、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを0.001〜0.02重量部、粘度安定剤としてコロイダルシリカを0.01〜0.2重量部、プルランを18〜22重量部を順次添加して溶解させる工程である。溶融工程終了後、プルラン混合液を60℃で熟成させる。

0032

本工程で使用するプルランの好ましい重量平均分子量は150〜300kDaであり、プルラン混合液の粘度を57℃で0.7〜1.5Pa・sにすることができる。また、プルランの重量平均分子量の増加に伴ってプルランの粘度が上昇することがある。

0033

この工程で使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルは、HLB値が10〜14を有するポリグリセリンラウリン酸エステルであることが好ましい。

0034

また、この工程における粘度安定剤としてのコロイダルシリカは、SiO2含有量が99.0重量%以上で、4重量%水溶液でpHが3.5〜5.5である、乾式シリカの安定球状粒子であることが好ましい。さらに、プルラン混合液の粘度は、コロイダルシリカを用いて浸漬温度(57℃)で0.7〜1.5Pa・sに調整することができる。

0035

(工程2)ゲル化剤添加工程
この工程では、工程1で得られたプルラン混合液を57〜63℃で冷却した後、ゲル化剤としてイオタカラギーナンを0.3〜1.0重量部、補助ゲル化剤として炭酸カリウムを0.03〜0.3重量部及び塩化マグネシウムを0.05〜0.3重量部、pH中和剤として氷酢酸を0.001〜0.05重量部とを順次添加して溶解させる工程である。

0036

この工程の終了後、得られたプルラン混合液を300メッシュを通して濾過する。プルラン混合液の粘度を1100cpに調整し、プルラン混合液を60℃で熟成させる。

0037

ゲル化剤としてのイオタカラギーナンは、炭酸カリウム中のK+カチオンと塩化マグネシウム中のMg2+カチオンとの反応により、プルラン硬質カプセルを高強度でゲル化させることができる。

0038

イオタカラギーナンは、3,6-無水-D-ガラクトースと、D-ガラクトースの2ユニット糖単位重合されたものであり、海藻(chondrus crispus)に由来する多糖類の一種である。炭酸カリウム中のK+カチオンと塩化マグネシウム中のMg2+カチオンとの反応により、プルラン硬質カプセルを高強度でゲル化させることができる。

0039

(工程3)カプセル形成工程
工程2で得られたプルラン混合液の粘度を57℃で0.7〜1.5Pa・sに調整した後、混合液を57〜63℃に調整して浸液槽に投入し、モールドピン(mold pin)の温度を20〜25℃に調整した後、モールドピンを16〜18秒間一定に浸漬させ、その後所定の加速度及び一定の速度で脱浸させ硬質カプセルを成形する工程である。

0040

この工程では、浸液槽中のプルラン混合液の循環速度をHPMCカプセルのものよりも低い18〜22rpmに調整しなければならない。循環速度が22rpmを超えると、プルラン混合液の水位が高くなり、プルラン混合液からのモールドピンの分離が困難になる。一方、循環速度が18rpmより低いと、プルラン混合液の温度偏差が大きくなり、プルラン硬質カプセルの重量偏差が大きくなる。

0041

また、浸液槽の温度は55〜59℃に維持されている。浸液槽の温度が59℃より高いと、プルラン硬質カプセルのフィルム厚が薄くなる。一方、浸液槽の温度が55℃より低いと、プルラン混合液の流れが減少するため、プルラン硬質カプセルのフィルム厚が厚くなる。

0042

さらに、モールドピンの温度は20〜25℃に維持されている。モールドピンの温度が25℃を超えると、プルラン混合液の流れの増加により、プルラン硬質カプセルのフィルム厚が薄くなる。一方、モールドピンの温度が20℃より低いと、プルラン混合液の流れが減少するため、プルラン硬質カプセルのフィルム厚が厚くなる。

0043

さらに、本発明のプルラン硬質カプセルを製造するために、改良された浸液と脱浸の機構も開発されている。t2は一定の速度で浸液、t3は所定の加速度で脱浸、t4は一定の速度で脱浸を示す。

0044

上記のようなモールドピンの浸液と脱浸の機構を改善させることで、プルラン硬質カプセル内のカッティングエッジ(cutting edge)部分とドーム(dome)部分の均一な厚さの皮膜を得ることができる。

0045

(工程4)冷却・乾燥工程
この工程では、工程3で得られたプルラン硬質カプセルを冷却し、15〜35℃で40〜70分間乾燥させる。最後に透明なプルラン硬質カプセルを得ることができる。

0046

この工程では、低含水率及びフィルムの強度または分布の不均一性に起因する脆性の問題に加え、高い粘着性に起因する粘着性および貯蔵安定性の問題を解決し、また、充填された医薬品の十分な溶出特性とプルラン硬質カプセルの迅速な崩壊性を示すフィルム物性を向上させている。

0047

また、本発明のプルラン硬質カプセルにアセトアミノフェンを充填させて韓国薬局方第10版の溶出試験方法を行った場合、30分間の溶出時の精製水(pH7.0)中におけるアセトアミノフェンが70重量%以上の溶出プロファイルを示している。

0048

以下、本発明は、製造例、比較製造例及び実施例によりさらに具体的に説明する。しかし、実施例は本発明の範囲を限定するものではなく例示するものである。

0049

〔製造例1〕:本発明のプルラン硬質カプセルの製造
(工程1)溶融工程
80℃の精製水80Lに対して、可塑剤としてプロピレングリコール40g、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステル4g、粘度安定剤としてコロイダルシリカ40g、プルラン20kgを順次添加して溶解させた。

0050

(工程2)ゲル化剤添加工程
工程1で得られた混合物を60℃で冷却した後、ゲル化剤としてイオタカラギーナン600g、補助ゲル化剤として炭酸カリウム80g及び塩化マグネシウム156g、pH中和剤として氷酢酸24gを順次添加して溶解させた。

0051

(工程3)カプセル形成工程
工程2で得られたプルラン混合液の粘度を57℃で1.1Pa・sに調整した後、当該混合液を60℃に調整して浸液槽に投入し、モールドピン(mold pin)の温度を22℃に調整した後、モールドピンを17秒間一定に浸漬させ、その後所定の加速度及び一定の速度で脱浸させ硬質カプセルを成形した。

0052

(工程4) 冷却・乾燥工程
工程3で得られたプルラン硬質カプセルを冷却し、25℃で60分間乾燥させた。最後に透明な#0号プルラン硬質カプセルを得た。

0053

〔比較製造例2〕:プルラン硬質カプセルの製造(乳化剤及び粘度安定剤を含まない)
(工程1)溶融工程
80℃の精製水80Lに対して、可塑剤としてプロピレングリコール40gとプルラン20kgを順次添加して溶解させた。

0054

(工程2)ゲル化剤添加工程
工程1で得られた混合液を60℃で冷却した後、ゲル化剤としてのイオタカラギーナン600g、補助ゲル化剤として炭酸カリウム80g及び塩化マグネシウム156gを補助ゲル化剤とし、pH中和剤としての氷酢酸24gを順次加え混合液に溶解させた。

0055

(工程3)カプセル形成工程(粘度調整なし)
工程2で得られた混合液を60℃に調整して浸液槽に投入しモールドピン(mold pin)の温度を22℃に調整した後、モールドピンを17秒間一定に浸漬させ、所定の加速度及びその後一定の速度に脱浸させ硬質カプセルを成形した。

0056

(工程4)冷却・乾燥工程
工程3で得られたプルラン硬質カプセルを冷却し、25℃で60分間乾燥させた。最後に、透明な#0号プルラン硬質カプセルを得た。

0057

〔比較製造例2〕:プルラン硬質カプセルの製造(WO 2001/07507に開示方法ゲル化剤システムの変更、乳化剤、粘度安定剤及びpH中和剤を含まない)
(工程1)溶融工程
80℃の精製水80Lに対して、可塑剤としてプロピレングリコール40gとプルラン20kgを順次添加して溶解させた。

0058

(工程2)ゲル化剤添加工程
工程1で得られた混合物を60℃で冷却した後、ゲル化剤としてカッパカラギーナン200g、補助ゲル化剤として酢酸カリウム400gを順次添加して溶解させた。

0059

(工程3)カプセル形成工程(粘度調整なし)
工程2で得られた混合液を60℃に調整して浸液槽に投入しモールドピン(mold pin)の温度を22℃に調整した後、モールドピンを17秒間一定に浸漬させ、所定の加速度及びその後一定の速度に脱浸させ硬質カプセルを成形した。

0060

(工程4)冷却・乾燥工程
工程3で得られたプルラン硬質カプセルを冷却し、25℃で60分間乾燥させた。最後に、透明な#0号プルラン硬質カプセルを得た。

0061

〔実施例1〕カプセル粘着性試験
製造例1、比較製造例1および2で製造した3種の透明プルラン硬質カプセル#0を、プルラン硬質カプセルの粘着性を測定するために使用した。対照群として、ゼラチンカプセル#0を使用した。

0062

粘着性を測定するために、450個のカプセルを測定容器に入れた後、放出されたカプセルの数を測定するためのシュート(chute)を用いてカプセルを移した。硬質カプセルの粘着性が高まると、排出されるカプセルの数が減少する。一方、硬質カプセルの粘着性が改善されると、排出されるカプセルの数が増加する。試験の結果を表1に示した。

0063

0064

本発明の製造例1で製造されたカプセルの離脱された数は、比較製造例1及び比較製造例2で製造されたカプセルに比べて1.5倍以上に増加した。また、本発明のプルラン硬質カプセルの粘着性は、対照群としての従来のゼラチンカプセルより改善された。

0065

〔実施例2〕フィルム分布試験
製造例1、比較製造例1および2で製造した3種の透明プルラン硬質カプセル#0を、プルラン硬質カプセルのフィルム分布を測定するために使用した。対照群としてゼラチンカプセル#0が使用した。

0066

フィルムの分布を測定するために、カッティングエッジ(cutting edge)部分とドーム(dome)部分のフィルムの厚さをそれぞれ100個のカプセルを用いて測定した。試験の結果を表2に示した。

0067

0068

本発明の製造例1で製造されたカプセルのフィルム分布は、比較製造例1及び比較製造例2で製造されたカプセルのフィルム分布と比較して、カッティングエッジ部分及びドーム部分の厚さを補強させることによって改善された。本発明は、対照群として従来のゼラチンカプセルと同等であった。

0069

〔実施例3〕カプセル粘着性試験2
製造例1、比較製造例1および比較製造例2で製造した3種類の透明プルラン硬質カプセル#0を、プルラン硬質カプセルの粘着性を測定するために使用した。対照群として、ゼラチンカプセル#0を使用した。

0070

カプセルのスティッキー(sticky)現象を測定するために、各30個のカプセルを、温度40℃、相対湿度75%の安定チャンバ内の90mm直径のペトリデッシュ(Petri dish)に3週間入れた。粘着したカプセルの数を測定した。試験の結果を表3に示した。

0071

0072

本発明の製造例1で製造したカプセルの場合、3週間後に粘着したカプセルが一つ測定された。対照群のゼラチンカプセルで同じ数の粘着したカプセルを測定された。しかしながら、比較製造例1及び2で製造された粘着したカプセルの個数は、本発明のプルラン硬質カプセルのそれより多かった。

0073

〔実施例4〕溶出試験
製造例1、比較製造例1及び比較製造例2で製造されたプルラン硬質カプセル内にアセトアミノフェン(acetaminophen)を充填後の溶出プロファイル試験に使用した。韓国薬局方第10版の溶出試験法に従って、アセトアミノフェンの溶出プロファイルを精製水(pH7.0)中で120分間測定した。試験の結果を表4および図3に示した。

0074

実施例

0075

本発明の製造例1で製造されたカプセルの溶出率は、最も高い溶出率を示した。一方、比較製造例1で製造されたカプセルの溶出率と比較製造例2で製造されたカプセルのWO2007/07507と同じ製品の溶出率は、製造例1のプルラン硬質カプセルよりも低い溶出率を示した。また、製造例1で調製したプルラン硬質カプセルのアセトアミノフェンの30分後の精製水(pH7.0)中の溶出率は74.5%であった。比較製造例1および比較製造例2のプルランカプセルのアセトアミノフェンの30分後の精製水(pH7.0)中の溶出率はそれぞれ60.7%および67.5%であった。

0076

医薬品の分野において有用である。

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