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技術 血中尿毒症物質の低減剤

出願人 国立大学法人東北大学
発明者 阿部高明
出願日 2017年11月6日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2017-214024
公開日 2019年6月6日 (2ヶ月経過) 公開番号 2019-085362
状態 未査定
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 改善対象 透析施設 本件化合物 タンデム型質量分析計 無関心 尿細管間質障害 グアニジノ酪酸 記銘力
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この項目の情報は公開日時点(2019年6月6日)のものです。
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図面 (2)

課題

血中尿毒症物質の濃度を効果的に低減(減少)させる作用を有する血中尿毒症物質の低減剤及び尿毒症の予防又は改善剤の提供。

解決手段

下式で例示される化合物を有効成分として含有し、経口投与する。

概要

背景

腎臓は、体内恒常性バランス)を調節する臓器である。腎機能の1つとして、血液中老廃物毒素尿毒症物質)を取り込み、尿中に送り出して体外に排泄する作用がある。かかる腎機能が低下すると、本来腎臓で排泄されるべき尿毒症物質は、体内に蓄積されやすくなり、吐き気食欲下等の症状の他、腎臓における細胞傷害され腎機能のさらなる低下を引き起こす。また、腎機能が低下した者は、健常者と較べ、脳卒中や心筋梗塞罹患するリスクが高いことも知られている。したがって、このような尿毒症物質の蓄積により引き起こされる症状や疾患(尿毒症)を予防又は治療することは、吐き気や食欲低下等の症状や、腎障害の悪化を治療するだけでなく、脳卒中や心臓病を予防する観点からも必要となる。

透析は、尿毒症の最も有効な治療法とされている。実際、透析療法で尿毒症物質を体外に排出すれば、仮に腎機能が廃絶したとしても、尿毒症物質による患者の死は避けられる。しかしながら、長期透析により、貧血腎性骨異栄養症腎ガン心外膜炎アルミニウム骨症アミロイド症結晶性関節炎多発性嚢胞腎などの合併症が新たな問題となっている。さらに、透析施設頻回に通う患者の社会生活面でのQOL(quality of life)の低下や高額費用の発生など、医療経済上の問題も生じている。

一方、ナトリウム依存性グルコース共輸送体1(SGLT1;sodium dependent glucose co-transporter 1)の阻害剤の1つであるMizagliflozin、すなわち、3-((3-(4-((5-isopropyl-3-(((2S,3R,4S,5R,6 S)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)tetrahydro-2H-pyran-2-yl)oxy)-1H-pyrazol-4-yl)methyl)-3-methylphenoxy)propyl)amino)-2,2-dimethylpropanamideは、小腸に存在する高発現したSGLT1の機能を阻害し、糖の吸収を抑制することから、糖尿病治療薬として有用であることが報告されている(特許文献1)。しかしながら、Mizagliflozinと血中尿毒症物質の低減作用との関連性についてはこれまで知られていなかった。

概要

血中尿毒症物質の濃度を効果的に低減(減少)させる作用を有する血中尿毒症物質の低減剤及び尿毒症の予防又は改善剤の提供。下式で例示される化合物を有効成分として含有し、経口投与する。なし

目的

本発明の課題は、血中尿毒症物質の濃度を効果的に低減(減少)させる作用を有する、血中尿毒症物質の低減剤や、尿毒症を効果的に改善する作用を有する、尿毒症の予防又は改善剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

以下の式(I);[式中、R1は、水素原子置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニルオキシ基、置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基、置換された若しくは置換されていないアリール基、又は置換された若しくは置換されていないアリール(C1−6アルキル)基であり;R2は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ(置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル)基、又は置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基であり;R3、R4、R5、及びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子ヒドロキシル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基であり;X1は、O、S、NH、CH2、SO、又はSO2であり;X2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;そしてX3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、O、S、又はNHであり;X5は、直接結合、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;X6は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、ヒドロキシル基、又は基−NR7R8(式中、R7及びR8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基である)である]で示される化合物、及び、医薬的に許容されるその塩からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴とする血中尿毒症物質低減剤

請求項2

経口投与することを特徴とする請求項1に記載の低減剤。

請求項3

化合物が、以下の式で示される化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の低減剤。

請求項4

尿毒症物質が、クレアチニン尿素、1−メチルアデノシントリメチルアミン−N−オキシド、p−クレシル硫酸インドキシル硫酸キノリン酸ウリジン、p−クレゾール、及びインドールから選択される1又は2種以上の物質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の低減剤。

請求項5

以下の式(I);[式中、R1は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニルオキシ基、置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基、置換された若しくは置換されていないアリール基、又は置換された若しくは置換されていないアリール(C1−6アルキル)基であり;R2は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ(置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル)基、又は置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基であり;R3、R4、R5、及びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基であり;X1は、O、S、NH、CH2、SO、又はSO2であり;X2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;そしてX3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、O、S、又はNHであり;X5は、直接結合、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;X6は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、ヒドロキシル基、又は基−NR7R8(式中、R7及びR8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基である)である]で示される化合物、及び、医薬的に許容されるその塩からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴とする尿毒症の予防又は改善剤

請求項6

経口投与することを特徴とする請求項5に記載の予防又は改善剤。

請求項7

化合物が、以下の式で示される化合物であることを特徴とする請求項5又は6に記載の予防又は改善剤。

請求項8

尿毒症物質が、クレアチニン、尿素、1−メチルアデノシン、トリメチルアミン−N−オキシド、p−クレシル硫酸、インドキシル硫酸、キノリン酸、ウリジン、p−クレゾール、及びインドールから選択される1又は2種以上の物質であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の予防又は改善剤。

技術分野

0001

本発明は、血中の尿毒症物質低減剤や、尿毒症の予防又は改善剤に関する。

背景技術

0002

腎臓は、体内恒常性バランス)を調節する臓器である。腎機能の1つとして、血液中老廃物毒素(尿毒症物質)を取り込み、尿中に送り出して体外に排泄する作用がある。かかる腎機能が低下すると、本来腎臓で排泄されるべき尿毒症物質は、体内に蓄積されやすくなり、吐き気食欲下等の症状の他、腎臓における細胞傷害され腎機能のさらなる低下を引き起こす。また、腎機能が低下した者は、健常者と較べ、脳卒中や心筋梗塞罹患するリスクが高いことも知られている。したがって、このような尿毒症物質の蓄積により引き起こされる症状や疾患(尿毒症)を予防又は治療することは、吐き気や食欲低下等の症状や、腎障害の悪化を治療するだけでなく、脳卒中や心臓病を予防する観点からも必要となる。

0003

透析は、尿毒症の最も有効な治療法とされている。実際、透析療法で尿毒症物質を体外に排出すれば、仮に腎機能が廃絶したとしても、尿毒症物質による患者の死は避けられる。しかしながら、長期透析により、貧血腎性骨異栄養症腎ガン心外膜炎アルミニウム骨症アミロイド症結晶性関節炎多発性嚢胞腎などの合併症が新たな問題となっている。さらに、透析施設頻回に通う患者の社会生活面でのQOL(quality of life)の低下や高額費用の発生など、医療経済上の問題も生じている。

0004

一方、ナトリウム依存性グルコース共輸送体1(SGLT1;sodium dependent glucose co-transporter 1)の阻害剤の1つであるMizagliflozin、すなわち、3-((3-(4-((5-isopropyl-3-(((2S,3R,4S,5R,6 S)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)tetrahydro-2H-pyran-2-yl)oxy)-1H-pyrazol-4-yl)methyl)-3-methylphenoxy)propyl)amino)-2,2-dimethylpropanamideは、小腸に存在する高発現したSGLT1の機能を阻害し、糖の吸収を抑制することから、糖尿病治療薬として有用であることが報告されている(特許文献1)。しかしながら、Mizagliflozinと血中尿毒症物質の低減作用との関連性についてはこれまで知られていなかった。

先行技術

0005

国際公開第2004/018491号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の課題は、血中尿毒症物質の濃度を効果的に低減(減少)させる作用を有する、血中尿毒症物質の低減剤や、尿毒症を効果的に改善する作用を有する、尿毒症の予防又は改善剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を続けている。その過程において、以下の式(I)で示される化合物が、血中尿毒症物質の濃度を効果的に低減させる作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。

0008

すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕以下の式(I);

0009

[式中、
R1は、水素原子置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニルオキシ基、置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基、置換された若しくは置換されていないアリール基、又は置換された若しくは置換されていないアリール(C1−6アルキル)基であり;
R2は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ(置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル)基、又は置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基であり;
R3、R4、R5、及びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子ヒドロキシル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基であり;
X1は、O、S、NH、CH2、SO、又はSO2であり;
X2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;そして
X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、O、S、又はNHであり;X5は、直接結合、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;X6は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、ヒドロキシル基、又は基−NR7R8(式中、R7及びR8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基である)である]
で示される化合物、及び、医薬的に許容されるその塩からなる群(以下、これらを総称して「本件化合物群」ということがある)から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴とする血中尿毒症物質の低減剤。
〔2〕経口投与することを特徴とする上記〔1〕に記載の低減剤。
〔3〕化合物が、以下の式で示される化合物であることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の低減剤。

0010

〔4〕尿毒症物質が、クレアチニン尿素、1−メチルアデノシントリメチルアミン−N−オキシド、p−クレシル硫酸インドキシル硫酸キノリン酸ウリジン、p−クレゾール、及びインドールから選択される1又は2種以上の物質であることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の低減剤。
〔5〕以下の式(I);

0011

[式中、
R1は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニルオキシ基、置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基、置換された若しくは置換されていないアリール基、又は置換された若しくは置換されていないアリール(C1−6アルキル)基であり;
R2は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ(置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル)基、又は置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基であり;
R3、R4、R5、及びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基であり;
X1は、O、S、NH、CH2、SO、又はSO2であり;
X2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;そして
X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、O、S、又はNHであり;X5は、直接結合、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;X6は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、ヒドロキシル基、又は基−NR7R8(式中、R7及びR8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基である)である]
で示される化合物、及び、医薬的に許容されるその塩からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することを特徴とする尿毒症の予防又は改善剤。
〔6〕経口投与することを特徴とする上記〔5〕に記載の予防又は改善剤。
〔7〕化合物が、以下の式で示される化合物であることを特徴とする上記〔5〕又は〔6〕に記載の予防又は改善剤。

0012

〔8〕尿毒症物質が、クレアチニン、尿素、1−メチルアデノシン、トリメチルアミン−N−オキシド、p−クレシル硫酸、インドキシル硫酸、キノリン酸、ウリジン、p−クレゾール、及びインドールから選択される1又は2種以上の物質であることを特徴とする上記〔5〕〜〔7〕のいずれかに記載の予防又は改善剤。

0013

また本発明の実施の他の形態として、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物を、血中尿毒症物質の低減を必要とする患者に投与することにより、血中尿毒症物質を低減する方法や、血中尿毒症物質の低減剤として使用するための、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物や、血中尿毒症物質の低減における使用のための、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物や、血中尿毒症物質の低減剤を製造するための、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物の使用を挙げることができる。

0014

また本発明の実施の他の形態として、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物を、血中尿毒症物質の低減を必要とする患者に投与することにより、尿毒症を予防又は改善(治療)する方法や、尿毒症の予防又は改善(治療)剤として使用するための、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物や、尿毒症の予防又は改善(治療)における使用のための、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物や、尿毒症の予防又は改善(治療)剤を製造するための、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物の使用を挙げることができる。

発明の効果

0015

本発明によると、血中の尿毒症物質濃度の増加(上昇)を減少(抑制)又は予防し、血中の尿毒症物質濃度を正常値に調節することができるため、尿毒症の予防又は改善(治療)に有用である。

図面の簡単な説明

0016

5種類の群(通常飼育CMC群及び通常飼育KWA30群、並びにアデニン飼育CMC群、アデニン食飼育KWA10群、及びアデニン食飼育KWA30群)における血液中の2種類の尿毒症物質(クレアチニン濃度及び尿素窒素[BUN])の濃度を測定した結果を示す図である。
上記5種類の群における血液中の4種類の尿毒症物質(1−メチルアデノシン、トリメチルアミン−N−オキシド[TMAO]、p−クレシル硫酸、及びインドキシル硫酸)の濃度を測定した結果を示す図である。図中の「*」は、Tukey's testにより統計学的に有意差(p<0.05)があることを示す。

0017

本発明の血中尿毒症物質の低減剤は、「血中の尿毒症物質を低減するため」という用途が限定された、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有する剤(以下、「本件低減剤」ということがある)であり、また、本発明の尿毒症の予防又は改善剤は、「尿毒症を予防又は改善するため」という用途が限定された、本件化合物群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有する剤(以下、「本件予防/改善剤」ということがある)である(これら剤を総称して、「本件剤」ということがある)。本件剤は、有効成分である本件化合物群を、単独で飲食品又は医薬品(製剤)として使用してもよいし、さらに添加剤を混合し、組成物の形態(飲食品組成物又は医薬組成物)として使用してもよい。かかる飲食品としては、例えば、健康食品機能性食品栄養補助食品、健康補助食品栄養強化食品栄養調整食品サプリメント等)、保健機能食品特定保健用食品栄養機能食品、機能性表示食品等)を挙げることができる。

0018

本発明において、「尿毒症物質(「尿毒症性毒素」ともいう)」とは、正常なにより排泄される物質(老廃物や毒素等)であって、腎機能低下等の何らかの原因により排泄機能が低下したときに、血中に増加(蓄積)して尿毒症の症状又は疾患を引き起こす物質を意味する。「尿毒症物質」は、通常、水溶性低分子型物質(500ダルトン以下)、中分子型物質(500ダルトン超)、及び蛋白結合型物質の3つに分類される(文献「Vanholder, R., et al: Kidney Int., 63 (5): 1934-1943, 2003」)。

0019

上記水溶性低分子型物質としては、具体的に、1−メチルアデノシン(1-methyladenosine)、1−メチルグアノシン(1-methylguanosine)、1−メチルイノシン(1-methylinosine)、ADMA(Asymmetric dimethylarginine)、α−ケト−δ−グアニジノ吉草酸(α-keto-δ-guanidinovaleric acid)、α−N−アセチルアルギニン(α-N-acetylarginine)、アラビトール(Arabitol)、アルギニン酸(Argininic acid)、ベンジルアルコール(Benzylalcohol)、β−グアニジノプロピオン酸(β-guanidinopropionic acid)、β−リポトロピン(β-lipotropin)、クレアチン(Creatine)、クレアチニン(Creatinine)、シチジン(Cytidine)、ジメチルグリシン(Dimethylglycine)、エリスリトール(Erythritol)、γ−グアニジノ酪酸(γ-guanidinobutyric acid)、グアニジン(Guanidine)、グアニジノ酢酸(Guanidinoacetic acid)、グアニジノコハク酸(Guanidonosuccinic acid)、ヒポキサンチン(Hypoxanthine)、マロンジアルデヒド(Malondialdehyde)、マンニトール(Mannitol)、メチルグアニジン(Methylguanidine)、ミオイノシトール(Myoinositol)、N2,N2−ジメチルグアノシン(N2,N2-dimethylguanosine)、N4−アセチルシチジン(N4-acetylcytidine)、N6−メチルアデノシン(N6-methyladenosine)、N6−スレオニルカルバモイルアデノシン(N6-threonylcarbamoyladenosine)、オロト酸(Orotic acid)、オロチジン(Orotidine)、シュウ酸塩(Oxalate)、フェニルアセチルグルタミン(Phenylacetylglutamine)、プソイドウリジン(Pseudouridine)、SDMA(Symmetric dimethylarginine)、ソルビトール(Sorbitol)、タウロシアミン(Taurocyamine)、トレイトール(Threitol)、チミン(Thymine)、ウラシル(Uracil)、尿素(Urea)、尿酸(Uric acid)、ウリジン(Uridine)、キサンチン(Xanthine)、キサントシン(Xanthosine)、トリメチルアミン−N−オキシド(TMAO;trimethylamine-N-oxide)等を挙げることができる。

0020

上記中分子型物質としては、具体的に、アドレノメジュリン(Adrenomedullin)、心房性ナトリウム利尿ペプチド(Atrial Natriuretic Peptide;ANP)、β2−マイクログロブリンβ2-microglobulin)、β−エンドルフィン(β-endorphin)、コレシストキニン(Cholecystokinin)、CC16(Clara cell protein)、補体D因子(Complement factor D)、システチンC(Cystatin C)、脱顆粒抑制タンパク質1(Degranulation inhibiting protein 1)、デルタ睡眠誘発ペプチド(Delta-sleep inducing peptide)、エンドセリン(Endothelin)、ヒアルロン酸(Hyaluronic acid)、インターロイキン−1β(Interleukin-1β)、インターロイキン−6(Interleukin-6)、κIg軽鎖(κ-Ig light chain)、λ−Ig軽鎖(λ-Ig light chain)、レプチン(Leptin)、メチオニンエンケファリン(Methionine-enkephalin)、神経ペプチド(Neuropeptide)、副甲状腺ホルモン(Parathyroid hormone)、レチノール結合タンパク質(Retinol-binding protein)、腫瘍壊死因子(TNF)−α(Tumor necrosis factor-α)等を挙げることができる。

0021

上記蛋白結合型物質としては、具体的に、2−メトキシレゾルシノール(2-methoxyresorcinol)、3−デオキシグルコソン(3-deoxyglucosone)、CMPF(3-Carboxy-4-methyl-5-propyl-2-furanpropionate)、フルクトースリジン(Fructoselysine)、グリオキサール(Glyoxal)、馬尿酸(Hippuric acid)、ホモシステイン(Homocysteine)、ヒドロキノン(Hydroquinone)、インドール−3−酢酸(Indole-3-acetic acid)、インドキシル硫酸(Indoxyl sulfate)又はその前駆体(インドール[Indole])、キヌレニン(Kinurenine)、キヌレン酸(Kynurenic acid)、レプチン(Leptin)、メラトニン(Melatonin)、メチルグリオキサール(Methylglyoxal)、N−カルボキシメチルリジン(N-(carboxymethyl)lysine)、p−クレシル硫酸(p-Cresyl sulfate)又はその前駆体(p−クレゾール[p-Cresol])、ペントシジン(Pentosidine)、硫酸フェニル(Phenyl sulfate)又はその前駆体(フェノール[Phenol])、P−OH−馬尿酸(P-OHhippuric axid)、プトレシン(Putrescine)、キノリン酸(Quinolinic acid)、レチノール結合タンパク質(Retinol-binding protein)、スペルミジン(Spermidine)、スペルミン(Spermine)等を挙げることができる。
また、上記尿毒症物質には、本明細書の実施例において、具体的に低減効果が確認された1,5−アンヒドログルシトール(1,5-Anhydro-glucitol;1,5−AG)、3‐ヒドロキシグルタル酸(3-Hydroxyglutaric acid)、アコニット酸(Aconitic acid)、コレステロール(Cholesterol)、グルタミンメサコン酸(Mesaconic acid)、シュウ酸、及びサルコシン(Sarcosine)も含まれる。

0022

本発明における尿毒症物質としては、クレアチニン、尿素、1−メチルアデノシン、TMAO、p−クレシル硫酸、インドキシル硫酸、キノリン酸、ウリジン、及びこれらの前駆体(p−クレゾール及びインドール)から選択される1又は2種以上の物質が好ましい。

0023

本発明において、「血中尿毒症物質の低減」とは、尿毒症物質又はその前駆体の産生(生成)抑制や、尿毒症物質又はその前駆体の体外への排出促進等の作用により、血液中に含まれる尿毒症物質の濃度が低減(減少)することを意味する。

0024

本発明において、本件化合物群から選択される化合物とは、以下の式(I)で表される化合物、又はその薬理学的に許容される塩を意味する。

0025

式中、
R1は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニルオキシ基、置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基、置換された若しくは置換されていないアリール基、又は置換された若しくは置換されていないアリール(C1−6アルキル)基であり;
R2は、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ(置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル)基、又は置換された若しくは置換されていないC3−8シクロアルキル基であり;
R3、R4、R5、及びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基であり;
X1は、O、S、NH、CH2、SO、又はSO2であり;
X2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;そして
X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、O、S、又はNHであり;X5は、直接結合、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−8アルケニレン基であり;X6は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、ヒドロキシル基、又は基−NR7R8(式中、R7及びR8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基である)である)。

0026

明細書中で用いられる「直鎖」という用語は、水素原子以外の原子枝分かれせずに直線状に連なっている構造を意味する。

0027

本明細書中で用いられる「分枝鎖」という用語は、1若しくは2以上の任意の炭素原子に2以上の別の炭素原子が結合している構造を意味する。

0028

本明細書中で用いられる「C1−6」、「C2−6」、「C1−8」、「C2−8」、及び「C3−7」は、それぞれ、炭素原子数の数を表す。「C1−6」は、「炭素原子数が1から6までのうちのいずれかの数の炭素原子を有する」ことを意味する。「C2−6」は、「炭素原子数が2から6までのうちのいずれかの数の炭素原子を有する」ことを意味する。「C1−8」は、「炭素原子数が1から8までのうちのいずれかの数の炭素原子を有する」ことを意味する。「C2−8」は、「炭素原子数が2から8までのうちのいずれかの数の炭素原子を有する」ことを意味する。「C3−7」は、「炭素原子数が3から7までのうちのいずれかの数の炭素原子を有する」ことを意味する。

0029

本明細書中で用いられる「C1−6アルキル基」という用語は、一般式CnH2n+2(nは1から6までの正の整数を表す)で表されるアルカン脂肪族飽和炭化水素)の任意の炭素原子から水素原子1個を除いた残りの炭化水素基を意味する。本発明の一態様において、C1−6アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基である。本発明の一態様において、C1−6アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基である。本発明の一態様において、C1−6アルキル基は、炭素数1〜3のアルキル基である。
「C1−6アルキル基」の例として、メチル基エチル基プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基等を挙げることができる。

0030

本明細書中で用いられる「C1−6アルコキシ基」という用語は、「−O−C1−6アルキル基」で表される基を意味する。「C1−6アルキル基」は前記で定義した通りである。本明細書中で用いられる「置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基」という用語は、「−O−置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基」を意味する。本発明の一態様において、C1−6アルコキシ基におけるアルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基である。本発明の一態様において、C1−6アルコキシ基におけるC1−6アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基である。本発明の一態様において、C1−6アルコキシ基におけるC1−6アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基である。本発明の一態様において、C1−6アルコキシ基におけるC1−6アルキル基は、炭素数1〜3のアルキル基である。
「C1−6アルコキシ基」の例として、メトキシ基エトキシ基プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシル基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1−エチル−1−メチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプロポキシ基等を挙げることができる。

0031

本明細書中で用いられる「C2−6アルケニル基」という用語は、分子内に炭素間二重結合を1個だけ持ち、一般式CnH2n(nは2から6までの正の整数を表す)で表されるアルケンオレフィン系炭化水素)の任意の炭素原子から水素原子1個を除いた残りの炭化水素基を意味する。本発明の一態様において、アルケニル基は、炭素数2〜6のアルケニル基である。本発明の一態様において、アルケニル基は、炭素数2〜4のアルケニル基である。本発明の一態様において、アルキル基は、炭素数2〜3のアルケニル基である。
「C2−6アルケニル基」の例として、エテニル基ビニル基)、1−プロペニル基、2−プロペニル基(アリル基)、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基等を挙げることができる。

0032

本明細書中で用いられる「C2−6アルケニルオキシ基」という用語は、「−O−C2−6アルケニル基」で表される基を意味する。「C2−6アルケニル基」は前記で定義した通りである。本明細書中で用いられる「置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基」という用語は、「−O−置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基」を意味する。本発明の一態様において、C2−6アルケニルオキシ基におけるアルケニル基は、炭素数2〜6のアルケニル基である。本発明の一態様において、C2−6アルケニルオキシ基におけるアルケニル基は、炭素数2〜5のアルケニル基である。本発明の一態様において、C2−6アルケニルオキシ基におけるアルケニル基は、炭素数2〜4のアルケニル基である。本発明の一態様において、C2−6アルケニルオキシ基におけるアルケニル基は、炭素数2〜3のアルケニル基である。
「C2−6アルケニルオキシ基」の例として、エテニルオキシ基(ビニルオキシ基)、1−プロペニルオキシ基、2−プロペニル基オキシアリルオキシ基)、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、イソブテニルオキシ基、1−ペンテニルオキシ基、2−ペンテニルオキシ基、3−ペンテニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、1−ヘキセニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基、3−ヘキセニルオキシ基、1−オクテニルオキシ基、2−オクテニルオキシ基、3−オクテニルオキシ基、4−オクテニルオキシ基等を挙げることができる。

0033

本明細書中で用いられる「C3−8シクロアルキル基」という用語は、一般式CnH2n(は3から8までの正の整数を表す)で表されるシクロアルカン環状飽和炭化水素)の任意の炭素原子から水素原子1個を除いた残りの炭化水素基を意味する。本発明の一態様において、C3−8シクロアルキル基は、炭素数3〜8のシクロアルキル基である。本発明の一態様において、シクロアルキル基は、炭素数3〜6のシクロアルキル基である。本発明の一態様において、シクロアルキル基は、炭素数3〜5のシクロアルキル基である。本発明の一態様において、シクロアルキル基は、炭素数3〜4のシクロアルキル基である。
「シクロアルキル基」の例として、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。

0034

本明細書中で用いられる「アリール基」という用語は、芳香族環を有する化合物、即ち、芳香族炭化水素の芳香族環の環原子に結合している水素原子1個を除いた残りの炭化水素基を意味する。なお、「芳香族環」という用語は、炭化水素のみで単一若しくは複数の環を構成し、非局在化π電子軌道を有する環状構造若しくは当該環状構造を有する化合物を意味する。前記芳香族環が複数の環を構成する場合、当該芳香族環は縮合環であっても非縮合環(例えば、ビフェニル)であってもよい。
本発明の一態様において、アリール基は、環の炭素数6〜22のアリール基である。本発明の一態様において、アリール基は、環の炭素数6〜18のアリール基である。本発明の一態様において、アリール基は、環の炭素数6〜14のアリール基である。本発明の一態様において、アリール基は、環の炭素数6〜10のアリール基である。本発明の一態様において、アリール基は、環の炭素数6のアリール基(フェニル基)である。
「アリール基」の例として、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、ナフチル基、o−キシリル基、m−キシリル基、p−キシリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等を挙げることができる。

0035

本明細書中で用いられる「アリール(C1−6アルキル)基」という用語は、C1−6アルキル基の水素原子の1つがアリール基で置換されているアルキル基を意味する。本発明の一態様において、アリール(C1−6アルキル)基は、炭素数7〜26(うち、アリール基の炭素数6〜22)のアリール(C1−6アルキル)基である。本発明の一態様において、アリール(C1−6アルキル)基は、炭素数7〜22(うち、環の炭素数6〜18)のアリール(C1−6アルキル)基である。本発明の一態様において、アリール(C1−6アルキル)基は、炭素数7〜18(うち、環の炭素数6〜14)のアリール(C1−6アルキル)基である。本発明の一態様において、アリール(C1−6アルキル)基は、炭素数7〜14(うち、環の炭素数6〜14)のアリール(C1−6アルキル)基である。本発明の一態様において、アリール(C1−6アルキル)基は、環の炭素数7〜8(うち、環の炭素数6)のアリール(C1−6アルキル)基である。但し、いずれの態様においても、アルキル基の炭素数は1〜6である。
「アリール(C1−6アルキル)基」の例として、ベンジル基フェニルメチル基)、フェネチル基(フェニルエチル基)等を挙げることができる。

0036

本明細書中で用いられる「ハロゲン原子」という用語は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)又はヨード(I)を意味する。本明細書中で用いられる「ハロゲン化」という用語は、基の1若しくは2以上の炭素原子上の1若しくは2以上の水素原子がハロゲン原子に置き換わった基を意味する。2以上の水素原子がハロゲン原子に置き換わった基において、2以上のハロゲン原子は同一であっても異なっていてもよい。

0037

本明細書中で用いられる「C1−8アルキレン基」という用語は、一般式CnH2n+2(nは1から8までの正の整数を表す)で表される直鎖若しくは分枝鎖のアルカン(脂肪族飽和炭化水素)から水素を2つ取り除いた2価の置換基を意味し、−CnH2n−、もしくはCnH2n=と表される。
「C1−8アルキレン基」の例として、メチレン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2−CH2−)、プロピレン基(−CH2−CH2−CH2−)、(2−ジメチル)エチレン基(−CH2−C(CH3)2−)等を挙げることができる。

0038

本明細書中で用いられる「C2−8アルケニレン基」という用語は、一般式CnH2n(nは1から8までの正の整数を表す)で表される直鎖若しくは分枝鎖のアルケン(2重結合を1個有する脂肪族不飽和炭化水素)から水素を2つ取り除いた2価の置換基を意味し、−CnH2n−2−、もしくはCnH2n−2=と表される。
「C2−8アルケニレン基」の例としては、−CH=CH−、−CH=CH−CH2−、−CH2−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH−CH2−CH2−等を挙げることができる。

0039

式(I)化合物のX5の定義において、「X5は、直接結合である」とは、X5が置換基を有しないで、隣接する2つの基(X4及びCO)を直接結びつけていることを意味する。即ち、基−X4−X5−CO−X6においてX5が直接結合とは、−X4−CO−X6であることを意味する。

0040

本明細書中で用いられる「置換された若しくは置換されていない」という用語において、「置換された」は、1若しくは2以上の置換基を有することを、「置換されていない」は、置換基を全く有さないことを意味する。
本発明において、前記置換基は特に限定されない。置換基として、例えば、ハロゲン原子、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルコキシ基、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニル基、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC2−6アルケニルオキシ基、C3−8シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基ハロゲン化アルキルオキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基カルボキシル基、フェニル基、及びナフチル基からなる群より選択される。

0041

上記式(I)の化合物として、R1は、水素原子、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基であり;R2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基であり;R3、R4、及びR5は、いずれも水素原子であり;R6は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基であり;X1は、O、又はSであり;X2は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基であり;そして、X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、NHであり;X5は、置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基であり;X6は、基−NR7R8(式中、R7及びR8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、又は置換された若しくは置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基である)である)化合物が、一態様として挙げることができる。

0042

上記式(I)の化合物として、R1は、水素原子であり;R2は、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基であり;R3、R4、及びR5は、いずれも水素原子であり;R6は、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−6アルキル基であり;X1は、Oであり;X2は、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基であり;そして、X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、NHであり;X5は、置換されていない直鎖若しくは分枝鎖のC1−8アルキレン基であり;X6は、基−NR7R8(式中、R7及びR8は、いずれも水素原子である)である)化合物が、他の一態様として挙げることができる。

0043

上記式(I)の化合物として、R1は、水素原子であり;R2は、置換されていない分枝鎖のC3−6アルキル基であり;R3、R4、及びR5は、いずれも水素原子であり;R6は、置換されていない直鎖のC1−6アルキル基であり;X1は、Oであり;X2は、置換されていない直鎖のC1−6アルキレン基であり;そして、X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、NHであり;X5は、置換されていない分枝鎖のC1−6アルキレン基であり;X6は、基−NR7R8(式中、R7及びR8は、いずれも水素原子である)である)化合物が、他の一態様として挙げることができる。

0044

上記式(I)の化合物として、R1は、水素原子であり;R2は、置換されていない分枝鎖のC3−6アルキル基であり;R3、R4、及びR5は、いずれも水素原子であり;R6は、置換されていない直鎖のC1−4アルキル基であり;X1は、Oであり;X2は、置換されていない直鎖のC2−4アルキレン基であり;そして、X3は、基−X4−X5−CO−X6である(式中、X4は、NHであり;X5は、置換されていない分枝鎖のC2−4アルキレン基であり;X6は、基−NR7R8(式中、R7及びR8は、いずれも水素原子である)である)化合物が、他の一態様として挙げることができる。

0045

以下に、式(I)で示される化合物の具体例を挙げるが、式(I)で示される化合物はこれらの化合物に限定されない。

0046

0047

本明細書において、「薬学的に許容される塩」という用語は、妥当医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物組織と接触して用いるのに、過度の毒性、刺激性アレルギー応答または他の問題または合併症を伴うことなく、適度な受益性/危険性比率相応して適しているそれら化合物、物質、組成物および/または剤形を意味する。

0049

本件化合物群における薬学的に許容される塩基塩の例には、アンモニウム塩ナトリウム塩リチウム塩およびカリウム塩などのアルカリ金属塩アルミニウム塩カルシウム塩およびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩ジシクロヘキシルアミン塩およびN−メチル−D−グルカミンなどの有機塩基との塩;およびアルギニン、リシンオルニチン等などのアミノ酸との塩が含まれる。更に、塩基性窒素含有基は、ハロゲン化メチル、エチル、プロピルおよびブチルなどの低級アルキルハロゲン化物;ジメチル、ジエチルジブチルなどの硫酸ジアルキル;硫酸ジアミル;ハロゲン化デシルラウリルミリスチルおよびステアリルなどの長鎖ハロゲン化物臭化ベンジルおよびその他などのアリールアルキルハロゲン化物のような物質で第四級化されていてもよい。無毒性生理学的に許容しうる塩が好適であるが、他の塩は、生成物を単離するまたは精製する場合などに有用である場合がある。

0050

式(I)で示される本発明の化合物の種々の異性体(例えば、光学異性体位置異性体互変異性体等)、水和物等の溶媒和物結晶多形、及びエステル体等のプロドラッグは、いずれも本発明の範囲に包含される。

0051

また、式(I)で表される本発明の化合物を構成する1個若しくは2個以上の原子が同位体である化合物、及びその薬学的に許容される塩も本発明に含まれる。本発明の化合物に含まれる同位体の例としては、水素、炭素窒素酸素リンフッ素臭素、及び塩素の同位体、例えばそれぞれ2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、75Br、76Br、77Br、82Br、及び37Clを挙げることができる。

0052

式(I)で示される本発明の化合物は、市販品を購入するか、あるいは、文献(国際公開第2004/018491号パンフレット)等に記載の方法を参照して、公知の反応を適宜組み合わせることによって合成することができる。原料は市販購入又は市販購入品に一般的な保護基等を付与して合成することが可能である。カルボニル基還元アルコール基のハロゲン化については、一般的な有機化学で使用する還元剤ハロゲン化試薬等により合成可能である。またいずれの工程も有機化学で汎用される保護・脱保護による精製等も適応可能である。

0053

本件剤は、必要に応じて、薬学的に許容される通常の担体結合剤安定化剤賦形剤希釈剤、pH緩衝剤崩壊剤等張剤、添加剤、被覆剤可溶化剤潤滑剤、滑走剤、溶解補助剤滑沢剤風味剤甘味剤溶剤ゲル化剤栄養剤等の配合成分がさらに添加されたものを例示することができる。かかる配合成分としては、具体的に、水、生理食塩水動物性脂肪及び油、植物油乳糖デンプンゼラチン結晶性セルロースガムタルクステアリン酸マグネシウムヒドロキシプロピルセルロースポリアルキレングリコールポリビニルアルコールグリセリンを例示することができる。

0054

本件予防/改善剤の予防又は改善対象の疾患である尿毒症としては、上記尿毒症物質(好ましくは、p−クレシル硫酸、硫酸フェニル、インドキシル硫酸、1−メチルアデノシン、クレアチニン、及びこれらの前駆体[p−クレゾール、フェノール、及びインドール]から選択される1又は2種以上の物質)に起因する症状又は疾患であれば特に制限されず、かかる症状又は疾患としては、例えば、食欲不振悪心嘔吐口臭口内炎腸炎等の消化器系異常;無欲、無関心記銘力低下、うつ状態、傾眠昏睡多発神経炎、(発達性)協調運動障害食思不振等の神経系異常;動脈硬化、貧血、赤血球造血障害高血圧虚血性心疾患心膜炎心筋炎、(血液)凝固異常、心不全心血管障害等の循環器系異常;色素沈着掻痒(感)、皮下出血皮膚萎縮、感染、アトピー脱毛等の皮膚異常(疾患);アルブミン尿急性腎不全急性尿細管壊死腎性貧血慢性腎不全尿細管間質障害急性腎炎慢性腎炎ネフローゼ糖尿病性腎症動脈硬化性腎症腎性骨異常症(例えば、腎性骨異栄養症)、溢水等の腎機能障害;脳卒中;心筋梗塞;癌;自閉症免疫不全;骨異常症;副甲状腺亢進症;インスリン抵抗性栄養不良;炎症;震戦;などを挙げることができる。また、上記尿毒症には、IgA腎症嚢胞腎肝機能障害(例えば、劇症肝炎脂肪肝、NASH、NAFLD)、癌(例えば、胆汁発がん)等のLPS(Lipopolysaccharide)が関与する症状又は疾患;潰瘍性大腸炎クローン病等の炎症性腸疾患動脈硬化関連疾患ループス強皮症リウマチ等の自己免疫疾患肥満メタボリックシンドローム糖尿病;自閉症;パーキンソン病アルツハイマー病サルコペニアも含まれる。なお、尿毒症には、尿毒症物質に起因せずに、尿毒症物質以外の要因に起因する症状又は疾患(例えば、尿毒症物質に起因せずに、SGLT1の増加に起因する肥満、糖尿病、糖尿病性腎機能障害)は含まれない。

0055

本件剤の投与形態としては、粉末顆粒錠剤カプセル剤シロップ剤、懸濁液などの剤型で投与する経口投与や、溶液乳剤、懸濁液などの剤型を注射、又はスプレー剤の型で鼻孔内投与する非経口投与を挙げることができ、経口投与が好ましい。

0056

本件剤の投与量は、年齢、体重、性別、症状、薬剤への感受性等に応じて適宜決定される。通常、1μg〜200mg/dayの投与量の範囲で、好ましくは2μg〜2000μg/dayの投与量の範囲で、より好ましくは3〜200μg/dayの投与量の範囲で、さらに好ましくは4〜20μg/dayの投与量の範囲で、一日あたり単回又は複数回(例えば、2〜4回)に分けて投与されるが、症状の改善の状況に応じて投与量を調節してよい。

0057

本件剤の投与対象としては、特に制限されないが、通常、血中尿毒症物質の低減を必要とする者、具体的には、腎機能低下等が原因で、血中の尿毒症物質の濃度が増加(上昇)した者や、尿毒症物質が体内に蓄積した者である。

0058

本件低減剤としては、本件化合物群以外の、血中尿毒症物質の低減作用成分を含むものであってもよいが、本件化合物群単独でも優れた、血中尿毒症物質の低減効果を発揮するため、本件化合物群以外の、血中尿毒症物質の低減作用成分(例えば、タンパク質、DNA、RNA、植物由来抽出物)を含まないものが好ましい。また、本件予防/改善剤としては、本件化合物群以外の、尿毒症の予防又は改善成分を含むものであってもよいが、本件化合物群単独でも優れた、尿毒症の予防又は改善効果を発揮するため、本件化合物群以外の、尿毒症の予防又は改善成分(例えば、タンパク質、DNA、RNA、植物由来の抽出物)を含まないものが好ましい。

0059

以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。

0060

本件化合物群が、血中尿毒症物質を低減させる効果を有することを確認するために、アデニンを摂食させることにより慢性腎不全を発症させたモデルマウス(以下、「アデニン食腎不全モデルマウス」という)に、Mizagliflozinを投与し、血中尿毒症物質の濃度を解析した。なお、アデニン食腎不全モデルマウスは、摂食させたアデニンが尿細管不溶性の2,8-ジヒドロキシアデニンとして結晶化することにより腎障害を生じるマウスである(Cozzolino, M. et al. Kidney Int. 64, 441-450 (2003)、Tamagaki, K. et al. Nephrol. Dial. Transplant 21, 651-659 (2006))。

0061

[方法]
以下の手順〔1〕〜〔4〕に従って、アデニン食腎不全モデルマウスを用いた解析を行った。
〔1〕オスのC57BL/6マウス(日本CLEA株式会社から購入)を、6週齢まで通常飼料(CE−2、日本CLEA社製)にて飼育した。
〔2〕7週齢時に、通常飼料にて飼育した通常飼育群(n=8)と、2%アデニン(Wako社製)を含む通常飼料にて飼育したアデニン食飼育群(n=25)とに分けた。
〔3〕アデニン食飼育群は、6週間のアデニン食飼育(13週齢)後、飼料を通常飼料に戻し、3種類の群(アデニン食飼育CMC群[n=8]、アデニン食飼育KWA10群[n=8]、及びアデニン食飼育KWA30群[n=9])に分け、アデニン食飼育CMC群には、溶媒である0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)を1日2回経口投与し、アデニン食飼育KWA10群には、10(mg/kg体重)のMizagliflozin(キッセイ薬品社製)を含む0.5%CMCを1日2回経口投与し、アデニン食飼育KWA30群には、30(mg/kg体重)のMizagliflozinを含む0.5%CMCを1日2回経口投与した。
一方、通常飼育群は、6週間の通常飼育(13週齢)後、2種類の群(通常飼育CMC群[n=4]及び通常飼育KWA30群[n=4])に分け、通常飼育CMC群には、0.5%CMCを1日2回経口投与し、通常飼育KWA30群には、30(mg/kg体重)のMizagliflozinを含む0.5%CMCを1日2回経口投与した。
〔4〕上記〔3〕の経口投与を10日間行った後、11日目に血液検体採取し、定法にしたがって血漿を調製した後、その一部を基に、血液検査用クレアチニンキット(富士ドライケムスライドCRE-PIII)及び尿素窒素キット(富士ドライケムスライドBUN-PIII)(すべて、FUJIFILM社製)を用いて、血液中の2種類の尿毒症物質(クレアチニン濃度及びBUN)の濃度を測定した(図1参照)。
また、調製した血漿の一部を基に、液体クロマトグラフ-タンデム型質量分析計(LC−MS/MS)(島津製作所社製)を用いた質量分析法により、血液中の4種類の尿毒症物質(1−メチルアデノシン、TMAO、p−クレシル硫酸、及びインドキシル硫酸)の濃度を測定した(図2参照)。
さらに、調製した血漿の一部を基に、ガスクロマトグラフ-タンデム型質量分析計(GC−MS/MS)(島津製作所社製)を用いて、血液中の10種類の尿毒症物質(キノリン酸、ウリジン、1,5−AG、3‐ヒドロキシグルタル酸[3-Hydroxyglutaric acid]、アコニット酸[Aconitic acid]、コレステロール[Cholesterol]、グルタミン、メサコン酸[Mesaconic acid]、シュウ酸、及びサルコシン[Sarcosine])の濃度(表1参照)や、中の2種類の胆汁酸コール酸及びケノデオキシコール酸[Chenodeoxycholic acid;CDCA])の濃度(表2参照)を測定した。

0062

[結果]
まず、アデニン食腎不全モデルマウス(アデニン食飼育CMC群)の血液中の8種類の尿毒症物質(クレアチニン及びBUN[図1参照];1−メチルアデノシン、TMAO、p−クレシル硫酸、及びインドキシル硫酸[図2参照];並びにキノリン酸及びウリジン[表1参照])濃度が、通常飼料にて飼育したコントロールマウス(通常飼育CMC群)と比べ、上昇していることを確認した(図1及び2、並びに表1参照)。次に、アデニン食腎不全モデルマウスにMizagliflozinを投与すると、投与量依存的に、上昇した上記8種類の尿毒症物質濃度は低下すること(図1及び2、並びに表1参照)や、投与量依存的に、血液中の8種類の尿毒症物質(1,5−AG、3‐ヒドロキシグルタル酸、アコニット酸、コレステロール、グルタミン、メサコン酸、シュウ酸、及びサルコシン)濃度が低下すること(表1参照)が示された。また、アデニン食腎不全モデルマウスにMizagliflozinを投与すると、糞中の胆汁酸(コール酸及びCDCA)濃度が上昇することが示された(表2参照)。
この結果は、Mizagliflozin等の本件化合物群が、腎機能低下により血中に蓄積した尿毒症物質(クレアチニン、BUN、1−メチルアデノシン、TMAO、p−クレシル硫酸、インドキシル硫酸、キノリン酸、ウリジン、1,5−AG、3‐ヒドロキシグルタル酸、アコニット酸、コレステロール、グルタミン、メサコン酸、シュウ酸、サルコシン等)を低減させ、腎不全等の腎機能障害を改善する効果や、生体内の胆汁酸(コール酸及びCDCA)濃度を上昇させ、体調を改善する効果を有することを示すとともに、尿毒症物質に起因する症状や疾患、すなわち、尿毒症の改善に有効であることを示している。なお、BUNは、尿中に含まれる窒素であるため、本件化合物群の投与により血中BUNの濃度が減少したということは、血中尿素の濃度が減少したことを意味する。

0063

表中の数値は、各群における血液中の各種尿毒症物質の濃度(平均値±標準偏差[SD])を示す。なお、数値は、通常飼育CMC群における値を1としたときの相対値として示す。また、表中の「*」及び「**」は、通常飼育CMC群に対してTukey's testにより統計学的に有意差(それぞれp<0.05及びp<0.01)があることを示す。また、表中の「#」及び「##」は、アデニン食飼育CMC群に対してTukey's testにより統計学的に有意差(それぞれp<0.05及びp<0.01)があることを示す。

実施例

0064

表中の数値は、各群における糞中のコール酸及びCDCAの濃度(平均値)を示す。なお、数値は、通常飼育CMC群における値を1としたときの相対値として示す。

0065

本発明は、血中における尿毒症物質の蓄積(増加)に起因する症状若しくは疾患の予防又は改善(治療)に資するものである。

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