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図面 (6)

課題

エンジン冷却用ラジエータ電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化されたラジエータにおいて、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑える。

解決手段

エンジン冷却用上流側タンク13とエンジン冷却用下流側タンクとが、上下に並ぶ複数のエンジン冷却用チューブ17で連通されたエンジン冷却用ラジエータと、HVユニット冷却用上流側タンク23とHVユニット冷却用下流側タンクとが、上下に並ぶ複数のHVユニット冷却用チューブ27で連通されたHVユニット冷却用ラジエータとが、上下に並んで一体化されたラジエータである。複数のエンジン冷却用チューブ17のうちHVユニット冷却用チューブ27と隣り合うエンジン冷却用最下端チューブ17aの流量が、他の各エンジン冷却用チューブ17の流量よりも少なくなるようにガスケット11で制限されている。

概要

背景

エンジンから冷媒が流入する上流側タンクと、エンジンへ冷媒を流出する下流側タンクと、両タンクを連通する上下に並ぶ複数のチューブと、隣り合うチューブの間に配置されたフィンと、を備え、フィンを通過する空気によってチューブを流れる冷媒を冷却するように構成されたエンジン冷却用ラジエータが、従来から知られている。

また、エンジンと共に、電動モータ等の電動機により駆動力を発生させる電気駆動系を備えるハイブリッド車両では、エンジン冷却用ラジエータのみならず、電気駆動系を冷却するラジエータ(以下、HVユニット冷却用ラジエータともいう。)を備えるものが多い。

例えば特許文献1には、車両前方エンジンルーム内において、エンジン冷却用ラジエータの前方に、ハイブリッド車両用ラジエータ(HVユニット冷却用ラジエータ)を配置する構成が開示されている。

概要

エンジン冷却用ラジエータと電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化されたラジエータにおいて、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑える。エンジン冷却用上流側タンク13とエンジン冷却用下流側タンクとが、上下に並ぶ複数のエンジン冷却用チューブ17で連通されたエンジン冷却用ラジエータと、HVユニット冷却用上流側タンク23とHVユニット冷却用下流側タンクとが、上下に並ぶ複数のHVユニット冷却用チューブ27で連通されたHVユニット冷却用ラジエータとが、上下に並んで一体化されたラジエータである。複数のエンジン冷却用チューブ17のうちHVユニット冷却用チューブ27と隣り合うエンジン冷却用最下端チューブ17aの流量が、他の各エンジン冷却用チューブ17の流量よりも少なくなるようにガスケット11で制限されている。

目的

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジン冷却用ラジエータと電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化されたラジエータにおいて、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑える技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エンジンから冷媒が流入する上流側タンクと当該エンジンへ冷媒を流出する下流側タンクとが、上下に並ぶ複数の第1チューブで連通されたエンジン冷却用ラジエータと、電動機により駆動力を発生させる電気駆動系を冷却する冷媒が流入する上流側タンクと当該電気駆動系へ冷媒を流出する下流側タンクとが、上下に並ぶ複数の第2チューブで連通された電気駆動系冷却用ラジエータとが、これら第1チューブと第2チューブとが上下に並ぶように、上下に並んで一体化されたラジエータであって、上記複数の第1チューブのうち上記第2チューブと隣り合う第1チューブの流量が、他の各第1チューブの流量よりも少なくなるように制限されていることを特徴とするラジエータ。

技術分野

0001

本発明は、ラジエータに関し、特に、エンジン冷却用ラジエータ電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化されたラジエータに関するものである。

背景技術

0002

エンジンから冷媒が流入する上流側タンクと、エンジンへ冷媒を流出する下流側タンクと、両タンクを連通する上下に並ぶ複数のチューブと、隣り合うチューブの間に配置されたフィンと、を備え、フィンを通過する空気によってチューブを流れる冷媒を冷却するように構成されたエンジン冷却用ラジエータが、従来から知られている。

0003

また、エンジンと共に、電動モータ等の電動機により駆動力を発生させる電気駆動系を備えるハイブリッド車両では、エンジン冷却用ラジエータのみならず、電気駆動系を冷却するラジエータ(以下、HVユニット冷却用ラジエータともいう。)を備えるものが多い。

0004

例えば特許文献1には、車両前方エンジンルーム内において、エンジン冷却用ラジエータの前方に、ハイブリッド車両用ラジエータ(HVユニット冷却用ラジエータ)を配置する構成が開示されている。

先行技術

0005

特開2008−024200号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記特許文献1のものでは、エンジン冷却用ラジエータとHVユニット冷却用ラジエータとが車両前後方向に並んでいるが、例えばエンジンルーム内において前後方向に広いスペースを確保したいような場合には、エンジン冷却用ラジエータとHVユニット冷却用ラジエータとを上下に並べて一体化したラジエータを用いることが考えられる。

0007

このようなラジエータを製造する場合には、先ず、上下に並ぶ複数のチューブや、隣り合うチューブの間に配置されたフィンや、これらを挟むコアプレート等を蝋付け治具で挟持した状態で、加熱炉熱処理することにより、各構成部材接合部を蝋付け固定する。その後、一部のチューブ(以下、エンジン冷却用チューブともいう。)の両端にエンジン冷却用の上流側および下流側タンクを接続するとともに、残りのチューブ(以下、HVユニット冷却用チューブともいう。)の両端にHVユニット冷却用の上流側および下流側タンクを接続する。この場合には、エンジン冷却用ラジエータとHVユニット冷却用ラジエータとの境界となるチューブ(以下、ダミーチューブともいう。)と、エンジン冷却用のタンクおよびHVユニット冷却用のタンクとの連通を塞げば、ダミーチューブにはエンジン冷却用の冷媒もHVユニット冷却用の冷媒も流れず、両冷媒が混ざるのを抑えることができる。

0008

しかしながら、このような構成には、以下のような問題がある。すなわち、エンジン冷却用チューブを流れる冷媒の温度は相対的に高温大気温〜約100℃)であり、また、HVユニット冷却用チューブを流れる冷媒の温度は相対的に中温(大気温〜約60℃)である。これらに対し、ダミーチューブは、冷媒が流れていないが、内部が中空であり外気によって冷却されることから相対的に低温(大気温+10℃程度)である。このため、車両の運転条件使用環境にもよるが、例えば大気温が極低温の場合には、ダミーチューブと他のチューブとの温度差、特に、ダミーチューブとエンジン冷却用チューブとの温度差が大きくなるという問題がある。

0009

このように、ダミーチューブとエンジン冷却用チューブとの温度差が大きくなると、ダミーチューブの熱膨張による伸び量とエンジン冷却用チューブの熱膨張による伸び量との差が大きくなり、双方のチューブに熱歪が発生し、これが繰り返されることによって、チューブに金属疲労が生じ亀裂が発生するおそれがある。

0010

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジン冷却用ラジエータと電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化されたラジエータにおいて、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑える技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

前記目的を達成するため、本発明に係るラジエータでは、エンジン冷却用ラジエータと電気駆動系冷却用ラジエータとの境界のチューブの温度を高めることで、相隣り合うチューブ間の温度差を小さくするようにしている。

0012

具体的には、本発明は、エンジンから冷媒が流入する上流側タンクと当該エンジンへ冷媒を流出する下流側タンクとが、上下に並ぶ複数の第1チューブで連通されたエンジン冷却用ラジエータと、電動機により駆動力を発生させる電気駆動系を冷却する冷媒が流入する上流側タンクと当該電気駆動系へ冷媒を流出する下流側タンクとが、上下に並ぶ複数の第2チューブで連通された電気駆動系冷却用ラジエータとが、これら第1チューブと第2チューブとが上下に並ぶように、上下に並んで一体化されたラジエータを対象としている。

0013

そして、このラジエータは、上記複数の第1チューブのうち上記第2チューブと隣り合う第1チューブの流量が、他の各第1チューブの流量よりも少なくなるように制限されていることを特徴とするものである。

0014

この構成では、複数の第1チューブのうち第2チューブと隣り合う第1チューブ、すなわち、エンジン冷却用ラジエータが上側であれば最下端の第1チューブ(エンジン冷却用ラジエータが下側であれば最上端の第1チューブ)の流量が、他の各第1チューブの流量よりも少なくなるように制限されている。このため、かかる最下端(または最上端)の第1チューブ内を流れる冷媒の流速が、他の各第1チューブ内を流れる冷媒の流速よりも遅くなる。

0015

このように、最下端(または最上端)の第1チューブ内を流れる冷媒の流速が相対的に遅くなると、冷媒が当該チューブ内を流れる時間が長くなるため、外気との熱交換が促進されることから、最下端(または最上端)の第1チューブ内を流れる冷媒の温度が、他の各第1チューブ内を流れる冷媒の温度よりも低温になる。

0016

それ故、他の第1チューブ内を流れる冷媒の平均温度>最下端(または最上端)の第1チューブ内を流れる冷媒の温度>第2チューブ内を流れる冷媒の平均温度となり、相隣り合うチューブ内を流れる冷媒の温度差が小さくなることで、相隣り合うチューブの熱膨張による伸び量の差が緩和されることになる。したがって、各チューブに生じる熱歪が小さくなるので、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑えることができる。

発明の効果

0017

以上説明したように、本発明に係るラジエータによれば、エンジン冷却用ラジエータと電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化された場合でも、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑えることができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施形態に係るラジエータを備える冷却システム概略構成図である。
ラジエータを模式的に示す図であり、同図(a)は背面図であり、同図(b)は左側側面図である。
図2(b)のIII−III線の矢視断面図である。
図2(b)のIV−IV線の矢視断面図である。
従来のラジエータを模式的に示す図であり、同図(a)は背面図であり、同図(b)は左側側面図であり、同図(c)は同図(b)のc−c線の矢視断面図である。

実施例

0019

以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、図2(a)および図5(a)中の矢印Upは上方を、矢印Lfは車幅方向左側を示している。また、図3図4および図5(c)は断面図であるが、図を見易くするために、ガスケット11,111以外の部材については、断面を表すハッチングを図示省略している。

0020

−冷却システム−
図1は、本実施形態に係るラジエータ1を備える冷却システム30の概略構成図である。この冷却システム30は、エンジン40と、電動モータ等の電動機により駆動力を発生させる電気駆動系(以下、HVユニットともいう。)50と、を備え、エンジン40の駆動力を用いるエンジン走行モードと、HVユニット50の駆動力を用いるEV走行モードと、エンジン40およびHVユニット50の双方の駆動力を用いるハイブリッド走行モードと、を適宜切り替え運転される所謂ハイブリッド車両(図示せず)に搭載されるものである。

0021

この冷却システム30は、エンジン冷却用ラジエータ10およびHVユニット冷却用ラジエータ20から構成されるラジエータ1と、エンジン40と、エンジン冷却水(冷媒)がそれぞれ流れるエンジン冷却用流入通路31aおよびエンジン冷却用流出通路31b(以下、これらをエンジン冷却用循環路31ともいう。)と、HVユニット50と、HVユニット冷却水(冷媒)がそれぞれ流れるHVユニット冷却用流入通路32aおよびHVユニット冷却用流出通路32b(以下、これらをHVユニット冷却用循環路32ともいう。)と、これらエンジン冷却用循環路31およびHVユニット冷却用循環路32の途中に設けられ、エンジン冷却水およびHVユニット冷却水を所定方向へ向けて循環させるポンプ(図示せず)と、を備えている。

0022

なお、HVユニット50における冷却対象としては、スイッチング動作に伴って大量の熱を発生するインバータ(図示せず)や、トランスアクスル(図示せず)や、トランスアクスルのオイルクーラー(図示せず)や、ATF(Automatic Transmission fluid)等を挙げることができる。

0023

そうして、この冷却システム30では、エンジン冷却水は、エンジン40を冷却した後、エンジン冷却用流入通路31aを流れてエンジン冷却用ラジエータ10に至り、エンジン冷却用ラジエータ10で冷却された後、エンジン冷却用流出通路31bを通って再びエンジン40を冷却すること繰り返して循環する。また、HVユニット冷却水は、HVユニット50を冷却した後、HVユニット冷却用流入通路32aを流れてHVユニット冷却用ラジエータ20に至り、HVユニット冷却用ラジエータ20で冷却された後、HVユニット冷却用流出通路32bを通って再びHVユニット50を冷却すること繰り返して循環する。

0024

−ラジエータ−
図2は、ラジエータ1を模式的に示す図であり、同図(a)は背面図であり、同図(b)は左側側面図である。ラジエータ1は、エンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20とを備えていて、図2に示すように、エンジン冷却用ラジエータ10が上側でHVユニット冷却用ラジエータ20が下側となるように、エンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20とが上下に並んで一体化されたものである。より詳しくは、エンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20とは、エンジン冷却用ラジエータ10のエンジン冷却用チューブ17と、HVユニット冷却用ラジエータ20のHVユニット冷却用チューブ27とが上下に並ぶように、上下に並んで一体化されている。

0025

エンジン冷却用ラジエータ10は、エンジン40からエンジン冷却水が流入するエンジン冷却用上流側タンク13と、エンジン40へエンジン冷却水を流出するエンジン冷却用下流側タンク15と、これらエンジン冷却用上流側タンク13とエンジン冷却用下流側タンク15とを連通する上下に並ぶ複数のエンジン冷却用チューブ(第1チューブ)17と、上下に隣り合うエンジン冷却用チューブ17の間に配置されたフィン18と、を備えている。エンジン冷却用上流側タンク13には、エンジン冷却用流入通路31aと接続される流入ポート14が設けられている一方、エンジン冷却用下流側タンク15には、エンジン冷却用流出通路31bと接続される流出ポート16が設けられている。

0026

このエンジン冷却用ラジエータ10では、エンジン冷却用流入通路31aを流れたエンジン冷却水は、流入ポート14からエンジン冷却用上流側タンク13に流入し、複数のエンジン冷却用チューブ17に分配されて下流側に流れる。このとき、エンジン冷却用チューブ17を流れるエンジン冷却水は、フィン18を通過する空気によって冷却されながら、エンジン冷却用下流側タンク15に集合する。なお、エンジン冷却用チューブ17を流れるエンジン冷却水の温度は、相対的に高温(大気温〜約100℃)になっている。エンジン冷却用下流側タンク15に集合したエンジン冷却水は、流出ポート16からエンジン冷却用流出通路31bへ流出する。

0027

一方、HVユニット冷却用ラジエータ20は、HVユニット50からHVユニット冷却水が流入するHVユニット冷却用上流側タンク23と、HVユニット50へHVユニット冷却水を流出するHVユニット冷却用下流側タンク25と、これらHVユニット冷却用上流側タンク23とHVユニット冷却用下流側タンク25とを連通する上下に並ぶ複数のHVユニット冷却用チューブ(第2チューブ)27と、上下に隣り合うHVユニット冷却用チューブ27の間に配置されたフィン28と、を備えている。HVユニット冷却用上流側タンク23には、HVユニット冷却用流入通路32aと接続される流入ポート24が設けられている一方、HVユニット冷却用下流側タンク25には、HVユニット冷却用流出通路32bと接続される流出ポート26が設けられている
このHVユニット冷却用ラジエータ20では、HVユニット冷却用流入通路32aを流れたHVユニット冷却水は、流入ポート24からHVユニット冷却用上流側タンク23に流入し、複数のHVユニット冷却用チューブ27に分配されて下流側に流れる。このとき、HVユニット冷却用チューブ27を流れるHVユニット冷却水は、フィン28を通過する空気によって冷却されながら、HVユニット冷却用下流側タンク25に集合する。なお、HVユニット冷却用チューブ27を流れるHVユニット冷却水の温度は、相対的に中温(大気温〜約60℃)になっている。HVユニット冷却用下流側タンク25に集合したHVユニット冷却水は、流出ポート26からHVユニット冷却用流出通路32bへ流出する。

0028

ところで、本実施形態では、別々に形成したエンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20とを上下に接続することで、両者10,20が一体化されたラジエータ1を製造するのではなく、以下のようにしてラジエータ1を製造している。

0029

すなわち、先ず、所定間隔毎整列配置された複数のチューブ7の間、および、チューブ7とインサート9との間に、波状に形成されたコルゲートフィン(フィン8)を装填してラジエータコア1aを仮組みした後、コアプレート2に形成された貫通孔(図示せず)内に各チューブ7を挿入する。さらに、インサート9の両端部とコアプレート2とを係合させる。これにより、コアプレート2、チューブ7、フィン8およびインサート9の仮組み付けが完了する。

0030

次に、この仮組み付け体を加熱炉内に搬入し、加熱炉内で加熱することで、コアプレート2にクラッドされた蝋材により、チューブ7およびインサート9がコアプレート2に蝋付け接合されるとともに、チューブ7の表面にクラッドされた蝋材により、フィン8がチューブ7の外表面に蝋付け接合されて、チューブ7、フィン8、インサート9およびコアプレート2が一体接合される。

0031

次に、エンジン冷却用上流側タンク13が上側でHVユニット冷却用上流側タンク23が下側となるように両者13,23が一体化された上流側ラジエータタンク3と、エンジン冷却用下流側タンク15が上側でHVユニット冷却用下流側タンク25が下側となるように両者15,25が一体化された下流側ラジエータタンク5と、を用意し、後述するガスケット11と共に、これら上流側ラジエータタンク3および下流側ラジエータタンク5をコアプレート2にそれぞれ組み付ける。すると、チューブ7のうち、エンジン冷却用上流側タンク13とエンジン冷却用下流側タンク15との間に挟まれるチューブ7が、エンジン冷却用チューブ17を構成するとともに、HVユニット冷却用上流側タンク23とHVユニット冷却用下流側タンク25との間に挟まれるチューブ7が、HVユニット冷却用チューブ27を構成する。このようにして、エンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20とが上下に並んで一体化されたラジエータ1が完成する。

0032

−ガスケット−
次に、ガスケット11について説明するが、それに先立ち、本発明を理解し易くするために、従来のラジエータ101について説明する。

0033

図5は、従来のラジエータ101を模式的に示す図であり、同図(a)は背面図であり、同図(b)は左側側面図であり、同図(c)は同図(b)のc−c線の矢視断面図である。このラジエータ101は、エンジン冷却用ラジエータ110とHVユニット冷却用ラジエータ120とが上下に並んで一体化されたものであり、エンジン冷却用上流側タンク113の下壁部113aの形状およびガスケット111の形状以外は、本実施形態のラジエータ1と全く同じ構成になっている。

0034

図5(c)に示すように、エンジン冷却用上流側タンク113とHVユニット冷却用上流側タンク123との接続部は、エンジン冷却用上流側タンク113の下壁部113aと、HVユニット冷却用上流側タンク123の上壁部123aとを連結部103aで連結することで構成されている。コアプレート102に接合されたチューブ107のうち、上流側ラジエータタンク103が組み付けられた状態で、下壁部113aより上側のチューブ107がエンジン冷却用チューブ117を構成するとともに、上壁部123aより下側のチューブ107がHVユニット冷却用チューブ127を構成する。

0035

ここで、エンジン冷却用チューブ117とHVユニット冷却用チューブ127との間のチューブ(以下、ダミーチューブともいう。)107aは、その先端が連結部103aと対向するように、下壁部113aと上壁部123aとの間に挟まれている。そうして、ガスケット111は、下壁部113aの先端とコアプレート102との間、および、上壁部123aの先端とコアプレート102との間の空間を埋めるように設けられている。

0036

このようにガスケット111を設けることで、ダミーチューブ107aとエンジン冷却用上流側タンク113内の空間S1との連通が塞がれるとともに、ダミーチューブ107aとHVユニット冷却用上流側タンク123の空間S2との連通が塞がれることから、ダミーチューブ107aには、高温のエンジン冷却水も中温のHVユニット冷却水も流入せず、温度が大きく異なる両冷却水が混ざるのが抑えられるようになっている。

0037

しかしながら、上述の如く、エンジン冷却用チューブ117を流れるエンジン冷却水の温度は相対的に高温であり、且つ、HVユニット冷却用チューブ127を流れるHVユニット冷却水の温度は相対的に中温であるのに対し、ダミーチューブ107aは、冷媒が流れていないが、内部が中空であり外気によって冷却されることから相対的に低温(大気温+10℃程度)である。そのため、車両の運転条件や使用環境にもよるが、例えば大気温が極低温の場合には、ダミーチューブ107aと他のチューブ117,127との温度差、特に、ダミーチューブ107aとエンジン冷却用チューブ117との温度差が大きくなる。

0038

このように、ダミーチューブ107aとエンジン冷却用チューブ117との温度差が大きくなると、ダミーチューブ107aの熱膨張による伸び量とエンジン冷却用チューブ117の熱膨張による伸び量との差が大きくなり、双方のチューブ107a,117に熱歪が発生し、これが繰り返されることによって、チューブ107に金属疲労が生じ亀裂が発生するおそれがある。

0039

そこで、本実施形態に係るラジエータ1では、エンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20との境界のチューブ17aの温度を高めることで、相隣り合うチューブ7間の温度差を小さくするようにしている。具体的には、複数のエンジン冷却用チューブ17のうちHVユニット冷却用チューブ27と隣り合う最下端のエンジン冷却用チューブ(以下、エンジン冷却用最下端チューブともいう。)17aの流入口をガスケット11で一部塞ぐことによって、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流量を、他の各エンジン冷却用チューブ17の流量よりも少なくなるように制限している。

0040

図3は、図2(b)のIII−III線の矢視断面図であり、図4は、図2(b)のIV−IV線の矢視断面図である。図3および図4に示すように、エンジン冷却用上流側タンク13とHVユニット冷却用上流側タンク23との接続部は、エンジン冷却用上流側タンク13の下壁部13aと、HVユニット冷却用上流側タンク23の上壁部23aとを連結部3aで連結することで構成されている。コアプレート2に接合されたチューブ7のうち、上流側ラジエータタンク3が組み付けられた状態で、上壁部23aより上側のチューブ7がエンジン冷却用チューブ17を構成するとともに、上壁部23aより下側のチューブ7がHVユニット冷却用チューブ27を構成する。ここで、エンジン冷却用チューブ17のうちHVユニット冷却用チューブ27と隣り合うエンジン冷却用最下端チューブ17aは、その先端が連結部3aと対向しているが、下壁部13aが上壁部23aよりも短く形成されていることから、上記ダミーチューブ107aとは異なり、下壁部13aと上壁部23aとの間には挟まれていない。

0041

図3に示すように、ラジエータ1の奥行方向(チューブ7の延びる方向と上下方向とに直交する方向)の中央部では、ガスケット11は、エンジン冷却用最下端チューブ17aの下面と上壁部23aの上面との間、および、上壁部23aの先端とコアプレート2との間の空間を埋めるように設けられている。

0042

このようにガスケット11を設けることにより、ラジエータ1の奥行方向の中央部では、エンジン冷却用最下端チューブ17aとエンジン冷却用上流側タンク13内の空間S1とは連通している一方、エンジン冷却用最下端チューブ17aとHVユニット冷却用上流側タンク23の空間S2との連通はガスケット11によって塞がれている。

0043

一方、図4に示すように、ラジエータ1の奥行方向の両端部(図2(a)の手前側と奥側)では、ガスケット11は、連結部3aとエンジン冷却用最下端チューブ17aの先端(流入口)との間、エンジン冷却用最下端チューブ17aの下面と上壁部23aの上面との間、および、上壁部23aの先端とコアプレート2との間の空間を埋めるように設けられている。

0044

このようにガスケット11を設けることにより、ラジエータ1の奥行方向の両端部では、エンジン冷却用最下端チューブ17aとHVユニット冷却用上流側タンク23の空間S2との連通が塞がれるのみならず、エンジン冷却用最下端チューブ17aとエンジン冷却用上流側タンク13内の空間S1との連通も塞がれている。

0045

これらにより、エンジン冷却用最下端チューブ17aには、ラジエータ1の奥行方向の中央部でも両端部でも、中温のHVユニット冷却水は流入しないので、温度が大きく異なるエンジン冷却水とHVユニット冷却水とが混ざるのが抑えられるようになっている。

0046

一方、エンジン冷却用最下端チューブ17aには、ラジエータ1の奥行方向の中央部では、エンジン冷却水が流入するが、ラジエータ1の奥行方向の両端部では、流入口が塞がれてエンジン冷却水が流入しないことから、その流量が、他の各エンジン冷却用チューブ17の流量よりも少なくなるように制限されることになる。このため、かかるエンジン冷却用最下端チューブ17a内を流れるエンジン冷却水の流速が、他の各エンジン冷却用チューブ17内を流れるエンジン冷却水の流速よりも遅くなる。

0047

このように、エンジン冷却用最下端チューブ17a内を流れるエンジン冷却水の流速が相対的に遅くなると、エンジン冷却水がエンジン冷却用最下端チューブ17a内を流れる時間が長くなるため、外気との熱交換が促進されることから、エンジン冷却用最下端チューブ17a内を流れるエンジン冷却水の温度が、他の各エンジン冷却用チューブ17内を流れるエンジン冷却水の温度よりも低温になる。

0048

それ故、他のエンジン冷却用チューブ17内を流れるエンジン冷却水の平均温度>エンジン冷却用最下端チューブ17a内を流れるエンジン冷却水の温度>HVユニット冷却用チューブ27内を流れるHVユニット冷却水の平均温度となり、相隣り合うチューブ7内を流れる冷却水の温度差が小さくなることで、相隣り合うチューブ7の熱膨張による伸び量の差が緩和されることになる。したがって、各チューブ7に生じる熱歪が小さくなるので、繰り返し熱歪によりラジエータ1が破損するのを抑えることができる。

0049

以上説明したように、本実施形態のラジエータ1によれば、エンジン冷却用ラジエータ10とHVユニット冷却用ラジエータ20とを上下に並べて一体化したことで、例えばエンジンルーム内において前後方向に広いスペースを確保することが可能となる。

0050

また、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流入口をガスケット11で一部塞ぐことによって、複数のチューブ7内を流れる冷却水の温度を、下から上に向かって、相対的に中温→中温と高温との中間→相対的に高温という具合に、相隣り合うチューブ7の熱膨張による伸び量の差が緩和されるように設定しているので、繰り返し熱歪によりラジエータ1が破損するのを抑えることができる。

0051

(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。

0052

上記実施形態では、エンジン冷却用ラジエータ10が上側でHVユニット冷却用ラジエータ20が下側となるように、両者10,20を一体化したが、これに限らず、HVユニット冷却用ラジエータ20が上側でエンジン冷却用ラジエータ10が下側となるように、両者10,20を一体化してもよい。

0053

また、上記実施形態では、ラジエータ1の奥行方向の中央部ではエンジン冷却用最下端チューブ17aとエンジン冷却用上流側タンク13内の空間S1とを連通させる一方、ラジエータ1の奥行方向の両端部では両者17a,S1の連通を塞ぐことで、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流量を制限したが、これに限らず、例えばガスケットにスリットを形成して、かかるスリットを介して、エンジン冷却用最下端チューブ17aと空間S1とを部分的に連通させることで、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流量を制限してもよい。

0054

さらに、上記実施形態では、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流入口をガスケット11で一部塞ぐことによって、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流量を制限するようにしたが、これに限らず、例えばエンジン冷却用最下端チューブ17aを、他の各エンジン冷却用チューブ17よりも流路断面が小さくなるように形成することで、エンジン冷却用最下端チューブ17aの流量を制限してもよい。

0055

このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。

0056

本発明によると、繰り返し熱歪によりラジエータが破損するのを抑えることができるので、エンジン冷却用ラジエータと電気駆動系冷却用ラジエータとが上下に並んで一体化されたラジエータに適用して極めて有益である。

0057

1ラジエータ
10エンジン冷却用ラジエータ
13エンジン冷却用上流側タンク(上流側タンク)
15 エンジン冷却用下流側タンク(下流側タンク)
17 エンジン冷却用チューブ(第1チューブ)
17a エンジン冷却用最下端チューブ(第1チューブ)
20HVユニット冷却用ラジエータ(電気駆動系冷却用ラジエータ)
23 HVユニット冷却用上流側タンク(上流側タンク)
25 HVユニット冷却用下流側タンク(下流側タンク)
27 HVユニット冷却用チューブ(第2チューブ)
40エンジン
50 HVユニット(電気駆動系)

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