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技術 ビーム重畳光学系、及びレーザ加工装置

出願人 株式会社豊田中央研究所
発明者 加藤覚長谷川和男米村正寿
出願日 2017年11月2日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2017-212385
公開日 2019年6月6日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-084542
状態 未査定
技術分野 レンズ系 レンズ以外の光学要素
主要キーワード 半割り形状 環状ミラー 金属溶接 中心軸側 集光光学 重畳照射 偏向部材 波長分離素子
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

レーザ光源から出射されるレーザ光ビーム径を制限しない構成とされたビーム重畳光学系を提供する。

解決手段

ビーム重畳光学系10は、一次レーザ光LB1を出射する第1レーザ光源22、一次レーザ光LB1を光軸に直交する径方向に分割して半割り形状の第1ビームLB11と第2ビームLB12とを得るビーム分割光学部材26、二次レーザ光LB2を出射する第2レーザ光源24、第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に配置され、第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に入射した二次レーザ光LB2を第1ビームLB11と第2ビームLB12の出射方向に向けて反射して出射するプリズム30、プリズム30よりもレーザ光出射方向に配置され、第1ビームLB11、第2ビームLB12、及び二次レーザ光LB2を同対象に集光させる集光レンズ32を備えている。

概要

背景

レーザ加工の分野において、複合材料の切断や金属溶接において最適なビーム内強度分布を実現するために、2種類のビームを同一集光点重畳照射して加工する新しい加工技術が報告されている。

レーザ加工に用いる高出力のレーザ光は、インコヒーレントな光であり、偏光面や波面が時間的に安定した光ではないため、偏光ビームスプリッタを用いたビーム重畳光学系は効率面で実施されていない。また、2種類のレーザ光がほぼ同一の波長の場合、ダイクロイックミラーのような波長分離素子を用いてビーム重畳することも容易ではない。

そのため、ビーム重畳照射するために、中央に開口が形成された環状ミラーを用い、一次レーザ光は45度傾けた環状ミラーの開口を通過させ、二次レーザ光を環状ミラーに反射させて一次レーザ光と同一方向に出射させ、2種類のレーザビーム同軸にして、単一の集光レンズ集光照射する方法が知られている。

しかしながら、この方法では、構成上、一次レーザ光が通過する環状ミラーにおける開口を大きくできないため、一次レーザ光のパワーに制限がある。環状ミラーには、開口が形成されているため、開口の孔の内周面ミラー表面でない部分)で二次レーザ光の一部が散乱され、集光レンズによる集光部で安定な集光が困難となる。さらに、散乱した二次レーザ光が、光学系を支持している加工ヘッド筐体照射されて加工ヘッドが発熱し、光学的に不安定となる場合がある。また、二次レーザ光は、一次レーザ光を通過させる開口の形成された環状ミラーで反射させる構成のため、二次レーザ光を一次レーザ光よりも大径のビームにしなければならず、加工ヘッドが大型化する。

環状ミラーによる二次レーザ光の散乱を抑制するために、環状ミラーにリング状の二次レーザ光を照射し、二次レーザ光が環状ミラーの開口に当たらないように改良を行ったレーザ加工装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

レーザ光源から出射されるレーザ光のビーム径を制限しない構成とされたビーム重畳光学系を提供する。ビーム重畳光学系10は、一次レーザ光LB1を出射する第1レーザ光源22、一次レーザ光LB1を光軸に直交する径方向に分割して半割り形状の第1ビームLB11と第2ビームLB12とを得るビーム分割光学部材26、二次レーザ光LB2を出射する第2レーザ光源24、第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に配置され、第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に入射した二次レーザ光LB2を第1ビームLB11と第2ビームLB12の出射方向に向けて反射して出射するプリズム30、プリズム30よりもレーザ光出射方向に配置され、第1ビームLB11、第2ビームLB12、及び二次レーザ光LB2を同対象に集光させる集光レンズ32を備えている。

目的

本願発明の課題は、レーザ光源から出射されるレーザ光のビーム径を制限しない構成とされたビーム重畳光学系、及びレーザ加工装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数のインコヒーレントレーザ光を、同一対象集光するビーム重畳光学系であって、一次レーザ光出射する第1レーザ光源と、前記第1レーザ光源のレーザ光出射方向に配置され、前記一次レーザ光を光軸に直交する径方向に分割して半割り形状の第1ビームと第2ビームとを得るビーム分割光学系と、二次レーザ光を出射する第2レーザ光源と、前記第1ビームと前記第2ビームとの間に配置され、前記第1ビームと前記第2ビームとの間に入射した前記二次レーザ光を、前記第1ビームと前記第2ビームの出射方向に向けて反射して出射する反射部材と、前記反射部材よりもレーザ光出射方向に配置され、前記第1ビーム、前記第2ビーム、及び前記二次レーザ光を同一対象に集光させる集光光学系と、を有するビーム重畳光学系。

請求項2

前記ビーム分割光学系は、入射する前記第1ビームの光軸を挟んで径方向の両側に、前記光軸と直交する直交面に対して光軸側から外側に向けて厚みが漸増したテーパー状の光学部材からなる一対の第1偏向部材を備え、前記光軸を挟んで一方側に配置される前記第1偏向部材、及び他方側に配置される前記第1偏向部材に前記第1ビームを通過させて屈折させることで前記第1ビームを2分割する、請求項1に記載のビーム重畳光学系。

請求項3

前記ビーム分割光学系は、入射する前記第1ビームの光軸を挟んで径方向の両側に、前記光軸と直交する直交面に対して光軸側から外側に向けて厚みが漸減したテーパー状の光学部材からなる一対の第2偏向部材を備え、前記光軸を挟んで一方側に配置される前記第2偏向部材、及び他方側に配置される前記第2偏向部材に前記第1ビームを通過させて屈折させることで前記第1ビームを2分割する、請求項1に記載のビーム重畳光学系。

請求項4

前記集光光学系は、前記第1ビームと前記第2ビームとの中心軸を挟んで径方向の両側に、前記中心軸と直交する直交面に対して中心軸側が径方向外側に向けて厚みが漸減したテーパー状の光学部材からな一対の第3偏向部材を備え、前記中心軸を挟んで一方側に配置される前記第3偏向部材に前記第1ビームを通過させて屈折させ、他方側に配置される前記第3偏向部材に第2ビームを通過させて屈折させることで前記第1ビームと前記第2ビームとを互いに平行にして出射させる偏向光学系と、前記二次レーザ光と、前記偏向光学系から出射されて互いに平行にされた前記第1ビーム、及び前記第2ビームとを同一対象に集光させる集光レンズと、を有する、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のビーム重畳光学系。

請求項5

請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のビーム重畳光学系と、前記第1ビーム、前記第2ビーム、及び前記二次レーザ光が集光する位置に被加工部材を支持して前記被加工部材を相対的に移動する移動装置と、を有するレーザ加工装置

技術分野

0001

本発明は、複数のレーザ光重畳するビーム重畳光学系、及びそれを用いたレーザ加工装置に関する。

背景技術

0002

レーザ加工の分野において、複合材料の切断や金属溶接において最適なビーム内強度分布を実現するために、2種類のビームを同一集光点重畳照射して加工する新しい加工技術が報告されている。

0003

レーザ加工に用いる高出力のレーザ光は、インコヒーレントな光であり、偏光面や波面が時間的に安定した光ではないため、偏光ビームスプリッタを用いたビーム重畳光学系は効率面で実施されていない。また、2種類のレーザ光がほぼ同一の波長の場合、ダイクロイックミラーのような波長分離素子を用いてビーム重畳することも容易ではない。

0004

そのため、ビーム重畳照射するために、中央に開口が形成された環状ミラーを用い、一次レーザ光は45度傾けた環状ミラーの開口を通過させ、二次レーザ光を環状ミラーに反射させて一次レーザ光と同一方向に出射させ、2種類のレーザビーム同軸にして、単一の集光レンズ集光照射する方法が知られている。

0005

しかしながら、この方法では、構成上、一次レーザ光が通過する環状ミラーにおける開口を大きくできないため、一次レーザ光のパワーに制限がある。環状ミラーには、開口が形成されているため、開口の孔の内周面ミラー表面でない部分)で二次レーザ光の一部が散乱され、集光レンズによる集光部で安定な集光が困難となる。さらに、散乱した二次レーザ光が、光学系を支持している加工ヘッド筐体照射されて加工ヘッドが発熱し、光学的に不安定となる場合がある。また、二次レーザ光は、一次レーザ光を通過させる開口の形成された環状ミラーで反射させる構成のため、二次レーザ光を一次レーザ光よりも大径のビームにしなければならず、加工ヘッドが大型化する。

0006

環状ミラーによる二次レーザ光の散乱を抑制するために、環状ミラーにリング状の二次レーザ光を照射し、二次レーザ光が環状ミラーの開口に当たらないように改良を行ったレーザ加工装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0007

特開2015−157312号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、二次レーザ光がリング状で、二次レーザ光を反射するミラーが環状ミラーの場合、一次レーザ光が通過する開口のエッジによる二次レーザ光の散乱はないが、一次レーザ光のビーム径は、環状ミラーの開口の径に制限されて集光レンズでの集光径や集光部でのパワー密度を自由に設定できない問題がある。また、二次レーザ光を一次レーザ光よりも大径のビームにする必要上、加工ヘッドの小型化は困難となっている。

0009

本願発明の課題は、レーザ光源から出射されるレーザ光のビーム径を制限しない構成とされたビーム重畳光学系、及びレーザ加工装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

請求項1に記載の発明は、複数のインコヒーレントなレーザ光を、同一対象に集光するビーム重畳光学系であって、一次レーザ光を出射する第1レーザ光源と、前記第1レーザ光源のレーザ光出射方向に配置され、前記一次レーザ光を光軸に直交する径方向に分割して半割り形状の第1ビームと第2ビームとを得るビーム分割光学系と、二次レーザ光を出射する第2レーザ光源と、前記第1ビームと前記第2ビームとの間に配置され、前記第1ビームと前記第2ビームとの間に入射した前記二次レーザ光を、前記第1ビームと前記第2ビームの出射方向に向けて反射して出射する反射部材と、前記反射部材よりもレーザ光出射方向に配置され、前記第1ビーム、前記第2ビーム、及び前記二次レーザ光を同一対象に集光させる集光光学系と、を有する。

0011

請求項1に記載のビーム重畳光学系では、第1レーザ光源から出射された一次レーザ光がビーム分割光学系によって半割り形状の第1ビームと第2ビームとに分割される。
第1ビームと第2ビームとの間に配置された反射部材に、第2レーザ光源から出射された二次レーザ光が入射すると、反射部材で反射された二次レーザ光は第1ビームと第2ビームの出射方向に向けて出射する。

0012

反射部材よりもレーザ光出射方向に配置された集光光学系に、第1ビーム、第2ビーム、及び二次レーザ光が通過すると、集光光学系はこれら第1ビーム、第2ビーム、及び二次レーザ光を同一対象に集光させる。第1ビーム、第2ビーム、及び二次レーザ光が集光した部分に被加工材を配置することで、被加工材の加工を効率的に行うことができる。

0013

また、請求項1のビーム重畳光学系では、第1レーザ光源から出射された一次レーザ光を分割し、分割した半割り形状の第1ビームと第2ビームとの間に第2レーザ光源から出射された二次レーザ光を入射させており、従来技術のように、開口が形成された環状ミラーを用いていないので、一次レーザ光のビーム径、及び二次レーザ光のビーム径が従来技術のように制限されることはなく、従来技術対比で、一次レーザ光のビーム径、及び二次レーザ光のビーム径を自由に設定することができる。

0014

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のビーム重畳光学系において、前記ビーム分割光学系は、入射する前記第1ビームの光軸を挟んで径方向の両側に、前記光軸と直交する直交面に対して光軸側から外側に向けて厚みが漸増したテーパー状の光学部材からなる一対の第1偏向部材を備え、前記光軸を挟んで一方側に配置される前記第1偏向部材、及び他方側に配置される前記第1偏向部材に前記第1ビームを通過させて屈折させることで前記第1ビームを2分割する。

0015

請求項2に記載のビーム重畳光学系のビーム分割光学系は、入射する一次レーザ光の光軸を挟んで径方向の両側に、光軸と直交する直交面に対して光軸側から外側に向けて厚みが漸増したテーパー状の光学部材からなる一対の第1偏向部材を備えている。このため、一対の第1偏向部材に一次レーザ光を入射させると、一次レーザ光の一方側が一方の第1偏向部材によって光軸から離れる方向へ出射するように屈折されると共に、一次レーザ光の他方側が他方の第1偏向部材によって光軸から離れる方向へ出射するように屈折され、一次レーザ光が第1ビームと第2ビームとに2分割される。

0016

請求項3に記載の発明は前記ビーム分割光学系は、請求項1に記載のビーム重畳光学系において、入射する前記一次レーザ光の光軸を挟んで径方向の両側に、前記光軸と直交する直交面に対して光軸側から外側に向けて厚みが漸減したテーパー状の光学部材からなる一対の第2偏向部材を備え、前記光軸を挟んで一方側に配置される前記第2偏向部材、及び他方側に配置される前記第2偏向部材に前記一次レーザ光を通過させて屈折させることで前記一次レーザ光を2分割する。

0017

請求項3に記載のビーム重畳光学系のビーム分割光学系は、入射する一次レーザ光の光軸を挟んで径方向の両側に、光軸と直交する直交面に対して光軸側から外側に向けて厚みが漸減したテーパー状の光学部材からなる一対の第2偏向部材を備えている。このため、一対の第2偏向部材に一次レーザ光を入射させると、一次レーザ光の一方側が一方の第2偏向部材によって光軸に接近する方向へ出射するように屈折されると共に、一次レーザ光の他方側が他方の第2偏向部材によって光軸に接近する方向へ出射するように屈折され、該第1ビームと該第2ビームとは、互いに交差した後、光軸から離れる方向へ出射する。

0018

請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のビーム重畳光学系において、前記集光光学系は、前記第1ビームと前記第2ビームとの中心軸を挟んで径方向の両側に、前記中心軸と直交する直交面に対して中心軸側が径方向外側に向けて厚みが漸減したテーパー状の光学部材からな一対の第3偏向部材を備え、前記中心軸を挟んで一方側に配置される前記第3偏向部材に前記第1ビームを通過させて屈折させ、他方側に配置される前記第3偏向部材に第2ビームを通過させて屈折させることで前記第1ビームと前記第2ビームとを互いに平行にして出射させる偏向光学系と、前記二次レーザ光と、前記偏向光学系から出射されて互いに平行にされた前記第1ビーム、及び前記第2ビームとを同一対象に集光させる集光レンズと、を有している。

0019

請求項4に記載のビーム重畳光学系の集光光学系は、偏向光学系と集光レンズとを含んで構成されている。第3偏向部材は、第1ビームと第2ビームとの中心軸を挟んで径方向の両側に配置され、中心軸と直交する直交面に対して中心軸側が径方向外側に向けて厚みが漸減したテーパー状の光学部材からなっている。このため、中心軸を挟んで一方側に配置される第3偏向部材に第1ビームを通過させて屈折させ、他方側に配置される第3偏向部材に第2ビームを通過させて屈折させると、第1ビームと第2ビームとが互いに平行となって偏向光学系から出射する。

0020

集光レンズは、偏向光学系から出射されて互いに平行とされた第1ビーム、及び第2ビームと、反射部材で反射された二次レーザ光とを同一対象に集光させる。

0021

請求項5に記載のレーザ加工装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のビーム重畳光学系と、前記第1ビーム、前記第2ビーム、及び前記二次レーザ光が集光する位置に被加工部材を支持して前記被加工部材を相対的に移動する移動装置と、を有する。

0022

請求項5に記載のレーザ加工装置では、移動装置は、一次レーザ光を分割して得た第1ビーム、及び第2ビームと、二次レーザ光とが集光する位置に被加工部材を支持し、支持した被加工部材を相対移動することができる。これにより、集光位置を変えながら一次レーザ光のエネルギーと、第2のレーザ光のエネルギーによって被加工部材の加工を行うことができる。

発明の効果

0023

本発明のビーム重畳光学系、及びレーザ加工装置によれば、レーザ光源から出射されるレーザ光のビーム径を制限しない構成を実現できる、という優れた効果を有する。

図面の簡単な説明

0024

本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成を示した構成図である。
(A)はビーム重畳光学系を示す第2レーザ光源側から見た正面図であり、(B)は第1レーザ光源から出射された一次レーザ光を光軸に直角な断面で見た断面図であり、(C)はビーム分割光学部材から出射された第1ビーム、及び第2ビームを光軸に直角な断面で見た断面図であり、(D)はビーム偏向光学部材から出射した第1ビーム、及び第2ビームと、プリズムから出射された二次レーザ光とを光軸に直角な断面で見た断面図であり、(E)は集光レンズから出射した第1ビーム、第2ビーム、及び二次レーザ光を光軸に直角な断面で見た断面図であり、(F)は集光位置のビームスポット形状を模式的に表した平面図である。
(A)はビーム重畳光学系を示す側面図であり、(B)は、第2レーザ光源から出射された二次レーザ光を光軸に直角な断面で見た断面図である。
第2の実施形態のビーム重畳光学系を示す正面図である。
(A)二次レーザ光の中心軸が集光レンズの光軸に対してθ°傾斜して二次レーザ光が集光レンズに入射した状態を示す説明図であり、(B)は、集光位置における一次レーザ光と二次レーザ光とのずれ量を示す説明図である。
第2レーザ光源における、二次レーザ光を出射するファイバーコアの径d0と、コリメートレンズ焦点距離f1と、集光レンズの焦点距離f2と、集光部分のビーム径dfとの関係を示す説明図である。
(A)は第3の実施形態に係るビーム重畳光学系を示す一部を変形した正面図であり、(B)は、図7(A)に示すビーム重畳光学系の7(B)−7(B)線断面図であり、(C)は、図7(A)に示すビーム重畳光学系の変形例における図7(B)に相当する断面図である。

実施例

0025

[第1の実施形態]
図1乃至図6にしたがって、本発明の第1の実施形態に係るビーム重畳光学系10が用いられたレーザ加工装置12を説明する。
図1に示すように、本実施形態のレーザ加工装置12は、ヘッド14、移動ステージ16、コントローラ18等を含んで構成されている。
移動ステージ16は、コントローラ18で制御される駆動装置17で、X(図1紙面右方向)、Y(図1の紙面裏表方向)、及びZ方向(図1の紙面上下方向)に移動可能とされている。

0026

図1図3に示すように、ヘッド14の内部にビーム重畳光学系10が設けられており、ヘッド14は、後述するインコヒーレント(位相、波長が一定していない)な一次レーザ光LB1、及びインコヒーレントな二次レーザ光LB2を下方に向けて出射する。ヘッド14は筐体20を備えている。筐体20の上部に、一次レーザ光LB1を直下に向けて出射する第1レーザ光源22を備え、筐体20の側部に、二次レーザ光LB2を水平かつ一次レーザ光LB1に向けて出射する第2レーザ光源24を備えている。本実施形態のレーザ加工装置12に用いる第1レーザ光源22、及び第2レーザ光源24に特に制限はなく、CO2レーザYAGレーザエキシマレーザArレーザ等の従来公知のレーザ光源を用いることができる。

0027

第1レーザ光源22から出射される一次レーザ光LB1の光軸CL1に直角な断面形状は、一例として図2(B)に示すような円形である。また、第2レーザ光源24から出射される二次レーザ光LB2の光軸CL2に直角な断面形状は、一例として図3(B)に示すような円形である。

0028

ビーム重畳光学系10には、第1レーザ光源22の下方に、本発明のビーム分割光学系の一例としてのビーム分割光学部材26が配置されている。本実施形態のビーム分割光学部材26は、一例として、図2、及び図3に示すように、一方向から見た断面がテーパー状とされた一対の第1偏向部材の一例としてのガラス板26Aを、薄い部分同士を向かい合わせて接合した構造とされている。ビーム分割光学部材26を通過した一次レーザ光LB1は2分割され、図2(C)に示すように、光軸CL1を挟んで一方側に位置する半円状の第1ビームLB11と他方側に位置する半円状の第2ビームLB12となってビーム分割光学部材26から、出射方向に向かうに従って徐々に離間するように出射される。なお、ビーム分割光学部材26は、2つのガラス板26Aを接合したものに限らず、一つのガラス部材研削等で加工して形成したものであってもよい。

0029

ビーム分割光学部材26の下方には、第1ビームLB11と第2ビームLB12とを互いに平行にするビーム偏向光学部材28、及びプリズム30が配置され、ビーム偏向光学部材28、及びプリズム30の下方には集光レンズ32が配置されている。集光レンズ32には、一般的な凸レンズが用いられている。これらビーム分割光学部材26、ビーム偏向光学部材28、プリズム30、及び集光レンズ32は、筐体20の内部に支持されている。なお、プリズム30は、二次レーザ光LB2の入射面とは反対側から支持されている。

0030

本実施形態のビーム偏向光学部材28は、一例として、図2、及び図3に示すように、光軸CL1から離れるに従って薄く形成された一対のガラス板28Aを光軸CL1を挟んで両側に配置した構造とされている。ビーム偏向光学部材28を通過した第1ビームLB11と第2ビームLB12とは、光軸CL1に対して互いに平行な状態で集光レンズ32に向けて出射される。なお、ビーム偏向光学部材28を通過した第1ビームLB11と第2ビームLB12とは、図2(D)に示すように、断面形状は半円状のままである。

0031

プリズム30は、ビーム偏向光学部材28の中央において、第1ビームLB11と第2ビームLB12とに当たらない位置に配置されている。プリズム30は、第2レーザ光源24から出射される二次レーザ光LB2を集光レンズ32に向けて反射する。プリズム30で反射された二次レーザ光LB2は、光軸CL1上を集光レンズ32に向けて出射される。即ち、第1ビームLB11、第2ビームLB12、及び二次レーザ光LB2は互いに平行な状態で集光レンズ32に入射する(図2(A)参照)。なお、プリズム30は、ミラーに代えてもよい。図2(D)に示すように、プリズム30の下方においては、第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に二次レーザ光LB2が位置している。

0032

ここで、プリズム30の大きさは、二次レーザ光LB2を反射可能な最小限の大きさとし、第1ビームLB11と第2ビームLB12との隙間は、第1ビームLB11、及び第2ビームLB12がプリズム30に当たらないような最小限の隙間とすることが好ましい。これにより、ヘッド14に収容するビーム重畳光学系10の大きさを最小限に抑えることができ、ヘッド14の小型化を図ることができる。

0033

集光レンズ32は、ビーム偏向光学部材28から出射された第1ビームLB11、及び第2ビームLB12と、プリズム30で反射された二次レーザ光LB2とを集光レンズ32の下方へ離間した位置で集光する。図2(A),(E)に示すように、集光レンズ32から下方へ向かうにしたがって、第1ビームLB11と第2ビームLB12は互いに接近し、二次レーザ光LB2、第1ビームLB11、及び第2ビームLB12の断面形状は集光位置に向けて徐々に小さくなる。

0034

なお、コントローラ18は、コンピュータ等を含んで構成され、駆動装置17、第1レーザ光源22、第2レーザ光源24等の作動をコントロールする。

0035

(作用、効果)
次に、本実施形態のレーザ加工装置12の作用、効果を説明する。
本実施形態のレーザ加工装置12では、図2(A),(F)に示すように、移動ステージ16に支持された被加工材料34上に、一次レーザ光LB1(第1ビームLB11、第2ビームLB12)と二次レーザ光LB2を重畳させて集光させ、移動ステージ16を移動させることで被加工材料34の切断等を行うことができる。

0036

本実施形態のビーム重畳光学系10では、一次レーザ光LB1を半円状の第1ビームLB11と半円状の第2ビームLB12とに分割し、互いに離間した第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に配置したプリズム30で二次レーザ光LB2を反射している。このため、プリズム30に第1ビームLB11、及び第2ビームLB12が当たらず、また、第2レーザ光源24から出射した二次レーザ光LB2の全てをプリズム30で反射させることができる。

0037

したがって、第1レーザ光源22から出射された第1ビームLB11、及び第2ビームLB12と、第2レーザ光源24から出射した二次レーザ光LB2とを無駄なく同一対象(本実施形態では同一箇所)に集光させることができ、効率的に被加工材料34の加工を行うことができる。

0038

本実施形態のビーム重畳光学系10では、分割した半割り形状の第1ビームLB11と第2ビームLB12との間に第2レーザ光源24から出射された二次レーザ光LB2を反射するプリズム30を配置しており、従来技術のように、中央に開口が形成された環状ミラーを用いていない。このため、一次レーザ光LB1のビーム径、及び二次レーザ光LB2のビーム径が従来技術のように制限されることはなく、従来技術対比で、第1レーザ光源22から出射される一次レーザ光LB1のビーム径、及び第2レーザ光源24から出射される二次レーザ光LB2のビーム径を自由に設定することができる。

0039

さらに、一次レーザ光LB1の波長と二次レーザ光LB2の波長とを異ならせることで、単一の波長のレーザ光で被加工材料34を加工する場合に比較して、効率的に被加工材料34の加工を行うことが可能となる。例えば、被加工材料34が、強化繊維母材に含む複合材料である場合、一次レーザ光LB1を強化繊維の切断に適した波長、及び強度に設定し、二次レーザ光LB2を母材の切断に適した波長、及び強度に設定することで、単一のレーザビームを用いた場合に比較して、強化繊維を母材に含む複合材料を効率的、かつ高速で切断することが可能となる。
また、金属材料を切断する場合においても、効率的、かつ高速で切断することが可能となる。

0040

本実施形態では、第1レーザ光源22から出射される一次レーザ光LB1の径が、第2レーザ光源24から出射される二次レーザ光LB2の径よりも若干大径であったが、一次レーザ光LB1の径と二次レーザ光LB2の径とを同一径にしてもよく、一次レーザ光LB1の径を二次レーザ光LB2の径よりも小径にしてもよい。

0041

従来技術では、環状ミラーで反射する二次レーザ光の径を、環状ミラーの開口を通過する一次レーザ光の径よりも大径にする光学系が必要となっていたが、本実施形態では、二次レーザ光LB2を大径にする光学系を必要としない。

0042

図2(A)に示すように、本実施形態では、第1ビームLB11、第2ビームLB12、及び二次レーザ光LB2を光軸CL1に対して平行な状態で集光レンズ32に入射させていたが、例えば、第2レーザ光源24から出射される二次レーザ光LB2の出射方向を若干変更し、図4(A)に示すように、二次レーザ光LB2を光軸CL1に対して角度θで傾斜させて集光レンズ32に入射させてもよい。

0043

ここで、集光レンズ32の焦点距離をfとすると、図4(B)の模式図で示すように、集光位置においては、一次レーザ光LB1(集光位置において第1ビームLB1+第2ビームLB2)の中心と二次レーザ光LB2の中心とのずれ量dがf・tanθとなる。

0044

これにより、レーザ加工装置12では、一次レーザ光LB1と二次レーザ光LB2とを異なる位置で集光させて被加工材料34の切断を行うこともできる。例えば、図4(B)に示すように、二次レーザ光LB2がビーム進行方向(矢印A)となるように被加工材料34の移動を行い、二次レーザ光LB2を照射した後に、一次レーザ光LB1を照射して被加工材料34の切断を行うことができる。

0045

図5には、第2レーザ光源24の内部構成の一例が記載されている。この例で示す第2レーザ光源24は、光ファイバー36の先端のコア(図示せず)から二次レーザ光LB2が拡散しながら出射され、コリメータレンズ38で平行にされて、プリズム30に入射するように構成されている。

0046

ここで、光ファイバー36のコアの径をd0、コリメータレンズ38の焦点距離をf1、集光レンズ32の焦点距離をf2とすると、集光位置における二次レーザ光LB2の集光ビーム径dfは、(f1/f2)d0で表すことができる。したがって、コリメータレンズ38の焦点距離f1を変えることで集光位置における二次レーザ光LB2の集光ビーム径dfを簡単に変更することができる。

0047

なお、被加工材料34は、複合材料に限らず、単一の材料から構成されていてもよく、金属材料等であってもよい。被加工材料34が金属材料の場合、レーザ加工装置12は、切断(溶断)のみならず、溶接を行うこともできる。また、レーザ加工装置12は、被加工材料34の表面硬化表面改質穴あけ等、従来公知の加工を行うことができる、

0048

[第2の実施形態]
次に、図6にしたがって、本発明の第2の実施形態に係るビーム重畳光学系10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。図6に示すように、本実施形態のビーム重畳光学系10では、第1の実施形態で用いられていたビーム分割光学部材26とは異なる構成のビーム分割光学部材40が用いられている。

0049

本実施形態のビーム分割光学部材40は、一方向から見た断面がテーパー状とされた一対のガラス板40Aを、厚い部分同士を向かい合わせて接合した構造とされている。ビーム分割光学部材40を通過した一次レーザ光LB1は2分割され、光軸CL1を挟んで一方側に位置する半円状の第1ビームLB11と他方側に位置する半円状の第2ビームLB12となってビーム分割光学部材40から出射し、出射方向側で交差した後、出射方向に向かうに従って徐々に離間する。

0050

なお、本実施形態のビーム重畳光学系10は、ビーム分割光学部材40以外の構成は、第1の実施形態と同様である。したがって、本実施形態のビーム重畳光学系10も第1実施形態と同様の作用効果が得られる。

0051

[第3の実施形態]
次に、図7(A),(B)にしたがって、本発明の第2の実施形態に係るビーム重畳光学系10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図7(A)に示すように、本実施形態のビーム重畳光学系10は、一次レーザ光LB1と、二次レーザ光LB2と、三次レーザ光LB3との3種類のレーザビームを重畳するものである。

0052

ビーム偏向光学部材28と集光レンズ32との間には、ビーム分割光学部材26、ビーム偏向光学部材28、及びプリズム30と同様の構成とされた第2ビーム分割光学部材42、第2ビーム偏向光学部材44、及び第2プリズム46が配置されている。

0053

第2ビーム分割光学部材42は、プリズム30から出射された二次レーザ光LB2を第1ビームLB21と第2ビームLB22とに分割し、第2ビーム偏向光学部材44は、第2ビーム分割光学部材42から出射された第1ビームLB21、及び第2ビームLB22を互いに平行にして集光レンズ32に向けて出射する。

0054

第2ビーム偏向光学部材44の中央に配置された第2プリズム46には、図示しない第3レーザ光源から水平方向に出射された三次レーザ光LB3を集光レンズ32に向けて反射する。

0055

集光レンズ32に入射する一次レーザ光LB1、二次レーザ光LB2、及び三次レーザ光LB3は、全て光軸CL1に平行とされており、集光レンズ32から出射した一次レーザ光LB1、二次レーザ光LB2、及び三次レーザ光LB3は、光軸CL1上の同一箇所に集光する。なお、図7(B)には、図7(A)に示すビーム重畳光学系10において、第2レーザ光源24(図7では図示せず)から出射される二次レーザ光LB2、及び図示しない第3レーザ光源から出射される二次レーザ光LB3の出射方向、集光レンズ32に入射する第1ビームLB11、第2ビームLB12、第1ビームLB21、第2ビームLB22、三次レーザ光LB3の各々の断面形状、及び位置関係が記載されている。

0056

このようにして、ビーム分割光学部材、プリズム、及びビーム偏向光学部材からなる光学系を集光レンズ32に向けて直列的に複数配置することで、更に多くのレーザビームを重畳させて同一箇所に集光させることもできる。

0057

なお、レーザ光と光学部材とが干渉しなければ、光学部材の向きを適宜変更し、例えば、図7(C)に示すように、鉛直方向上側から光軸CL1に沿って見た時に、第2レーザ光源24から出射される二次レーザ光LB2と、図示しない第3レーザ光源から出射される二次レーザ光LB3とを光軸CLに向けて異なる方向から入射させてもよい。

0058

[その他の実施形態]
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。

0059

なお、第1の実施形態において、一次レーザ光の波長と二次レーザ光の波長は異なっていたが、同一であってもよい。同様に、第3の実施形態において、一次レーザ光の波長、二次レーザ光の波長、及び三次レーザ光の波長は各々異なっていてもよく、同一であってもよい。

0060

10ビーム重畳光学系
12レーザ加工装置
16移動装置
22 第1レーザ光源
24 第2レーザ光源
LB1一次レーザ光
LB2二次レーザ光
LB11 第1ビーム
LB12 第2ビーム
26ビーム分割光学部材(ビーム分割光学系)
26Aガラス板(第1偏向部材)
28ビーム偏向光学部材(偏向光学系)
28A ガラス板(第3偏向部材)
30プリズム(反射部材)
32集光レンズ(集光光学系)
34被加工部材
40 ビーム分割光学部材(ビーム分割光学系)
40A ガラス板(第2偏向部材)

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