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技術 セラミック電子部品およびその製造方法、ならびに電子装置

出願人 三星電子株式会社国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 孫崙てつ長田実佐々木高義郭燦丁度源そう永眞
出願日 2018年10月25日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2018-201046
公開日 2019年5月30日 (1年2ヶ月経過) 公開番号 2019-083316
状態 未査定
技術分野 固定コンデンサ及びコンデンサ製造装置 セラミックコンデンサ
主要キーワード X線回折法 剥離段階 積層誘電体膜 アルキルアンモニウム塩化合物 板状形態 剥離構造 インターカレーション処理 表面圧力
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

小型化および高容量化を実現することができるセラミック電子部品の製造方法、セラミック電子部品および電子装置を提供する。

解決手段

第1電極の上に複数のセラミックナノシートを形成して誘電体膜を形成する段階と、前記誘電体膜を酸処理する段階と、前記誘電体膜の上に第2電極を形成する段階と、を含む、セラミック電子部品の製造方法。

概要

背景

セラミックを使用する電子部品として、キャパシタインダクタ圧電素子バリスタまたはサーミスタなどがある。これらのうち、キャパシタは、静電容量を得るために使用される電子部品であって、電子回路を構成する重要な素子である。キャパシタの一例である積層セラミックキャパシタ(multi−layer ceramic capacitor、MLCC)は複数のキャパシタを含み、例えばチップ形態に製造され、液晶表示装置などの映像機器コンピュータおよびモバイルフォンなど多様な電子装置印刷回路基板に装着され電気充電または放電させる役割を果たすことができ、カップリング(coupling)、デカップリング(decoupling)、インピーダンス整合(impedance matching)用素子などに用いることができる。

概要

小型化および高容量化を実現することができるセラミック電子部品の製造方法、セラミック電子部品および電子装置を提供する。第1電極の上に複数のセラミックナノシートを形成して誘電体膜を形成する段階と、前記誘電体膜を酸処理する段階と、前記誘電体膜の上に第2電極を形成する段階と、を含む、セラミック電子部品の製造方法。

目的

本発明は、小型化および高容量化を実現することができるセラミック電子部品を提供する

効果

実績

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請求項1

第1電極の上に複数のセラミックナノシートを含む誘電体膜を形成する段階と、前記誘電体膜を酸処理する段階と、前記誘電体膜の上に第2電極を形成する段階と、を含む、セラミック電子部品の製造方法。

請求項2

前記誘電体膜を酸処理する段階は、塩酸硝酸硫酸またはこれらの組み合わせを供給する段階を含む、請求項1に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項3

前記誘電体膜を酸処理する段階における処理温度は25℃〜100℃であり、処理時間は1時間〜10時間である、請求項1または2に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項4

前記誘電体膜を酸処理する段階における処理温度は50℃〜100℃であり、処理時間は1時間〜5時間である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項5

前記セラミック電子部品の製造方法は、前記複数のセラミックナノシートを用意する段階をさらに含み、前記複数のセラミックナノシートを用意する段階は、層状のセラミック材料を用意する段階と、前記層状のセラミック材料を剥離する段階と、を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項6

前記層状のセラミック材料を用意する段階は、金属酸化物アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物とを含む混合物を用意する段階と、前記混合物を熱処理して、複数の金属酸化物層の間にアルカリ金属またはアルカリ土類金属が配置された構造の層状のセラミック材料を得る段階と、を含む、請求項5に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項7

前記層状のセラミック材料を用意する段階は、前記複数の金属酸化物層の間にアルカリ金属またはアルカリ土類金属が配置された構造の層状のセラミック材料を酸交換処理して、前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の少なくとも一部が水素イオンまたはヒドロニウムイオン交換された層状プロトン交換セラミック材料を得る段階をさらに含む、請求項6に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項8

前記層状のセラミック材料を剥離する段階は、前記層状プロトン交換セラミック材料にインターカラントを供給して層間剥離する段階を含む、請求項5〜7のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項9

前記インターカラントは、炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキルアンモニウム塩化合物を含む、請求項8に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項10

前記インターカラントは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドテトラエチルアンモニウムヒドロキシドテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドベンジルメチルアンモニウムヒドロキシドまたはこれらの組み合わせを含む、請求項9に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項11

前記誘電体膜を形成する段階は、前記複数のセラミックナノシートを面方向に形成して二次元ナノシート単層膜を形成する段階と、前記二次元ナノシート単層膜を複数回積層して積層誘電体膜を形成する段階と、を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項12

前記二次元ナノシート単層膜を形成する段階は、LB法、交互吸着法スピンコーティング法スリットコーティング法バーコーティング法、またはディップコーティング法で行う、請求項11に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項13

前記誘電体膜を酸処理する段階は、前記積層誘電体膜に塩酸、硝酸、硫酸またはこれらの組み合わせを含む酸溶液を供給する段階を含む、請求項11または12に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項14

前記誘電体膜を形成する段階は、バルクセラミック誘電体と前記積層誘電体膜との複合材料を用意する段階をさらに含む、請求項11〜13のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項15

前記複合材料を用意する段階は、前記バルクセラミック誘電体と前記積層誘電体膜とを混合して混合物を得る段階と、前記混合物を焼結する段階と、を含む、請求項14に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項16

前記複合材料を用意する段階は、前記バルクセラミック誘電体のそれぞれの表面に複数の前記積層誘電体膜をコーティングする段階と、複数のコーティングされたバルクセラミック誘電体を焼結する段階と、を含む、請求項14に記載のセラミック電子部品の製造方法。

請求項17

互いに対向する第1電極および第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する誘電体膜と、を含み、前記誘電体膜は、複数のセラミックナノシートが面方向に配列された二次元ナノシート単層膜を含む積層誘電体膜を含み、前記積層誘電体膜は、厚さ方向に沿って分布する水素イオンまたはヒドロニウムイオンを含む、セラミック電子部品。

請求項18

前記積層誘電体膜は、前記第1電極と当接する第1表面と、前記第1表面に対向する第2表面とを有し、二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の水素イオンの含有量は、前記第2表面から前記第1表面に向かって同一であるか高くなる、請求項17に記載のセラミック電子部品。

請求項19

二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の第1表面の水素イオンの含有量は、0.5at%以上である、請求項18に記載のセラミック電子部品。

請求項20

二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の炭素の含有量は、3.5at%以下である、請求項17〜19のいずれか1項に記載のセラミック電子部品。

請求項21

二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の炭素の含有量は、2.5at%以下である、請求項20に記載のセラミック電子部品。

請求項22

隣接した前記二次元ナノシート単層膜の間の間隔は、1.65nm以下である、請求項17〜21のいずれか1項に記載のセラミック電子部品。

請求項23

前記誘電体膜は、バルクセラミック誘電体と前記積層誘電体膜との複合材料を含む、請求項17〜22のいずれか1項に記載のセラミック電子部品。

請求項24

前記誘電体膜は、前記バルクセラミック誘電体を含む複数の結晶粒と、前記積層誘電体膜を含む結晶粒界と、を含む、請求項23に記載のセラミック電子部品。

請求項25

請求項17〜24のいずれか1項に記載のセラミック電子部品を含む電子装置

技術分野

0001

本発明は、セラミック電子部品およびその製造方法、ならびに電子装置に関する。

背景技術

0002

セラミックを使用する電子部品として、キャパシタインダクタ圧電素子バリスタまたはサーミスタなどがある。これらのうち、キャパシタは、静電容量を得るために使用される電子部品であって、電子回路を構成する重要な素子である。キャパシタの一例である積層セラミックキャパシタ(multi−layer ceramic capacitor、MLCC)は複数のキャパシタを含み、例えばチップ形態に製造され、液晶表示装置などの映像機器コンピュータおよびモバイルフォンなど多様な電子装置の印刷回路基板に装着され電気充電または放電させる役割を果たすことができ、カップリング(coupling)、デカップリング(decoupling)、インピーダンス整合(impedance matching)用素子などに用いることができる。

発明が解決しようとする課題

0003

最近、電子機器に高機能化高効率化および小型化が要求されることによって、電子装置内に装着される積層セラミックキャパシタのようなセラミック電子部品も高性能化および小型化が要求されている。

0004

そこで本発明は、小型化および高容量化を実現することができるセラミック電子部品を提供することを目的とする。

0005

また、本発明の他の目的は、複雑な工程の追加がなく、小型化および高容量化を実現することができるセラミック電子部品の製造方法を提供することにある。

0006

また、本発明のさらに他の目的は、セラミック電子部品を含む電子装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一実施形態によれば、第1電極の上に複数のセラミックナノシートを含む誘電体膜を形成する段階と、前記誘電体膜を酸処理する段階と、前記誘電体膜の上に第2電極を形成する段階と、を含むセラミック電子部品の製造方法を提供する。

0008

前記誘電体膜を酸処理する段階は、塩酸硝酸硫酸、またはこれらの組み合わせを供給する段階を含んでもよい。

0009

前記誘電体膜を酸処理する段階における処理温度は25℃〜100℃であり、処理時間は1時間〜10時間であってもよい。

0010

前記誘電体膜を酸処理する段階における処理温度は50℃〜100℃であり、処理時間は1時間〜5時間であってもよい。

0011

本発明の一形態に係る製造方法は、前記複数のセラミックナノシートを用意する段階をさらに含んでもよく、前記複数のセラミックナノシートを用意する段階は、層状のセラミック材料を用意する段階と、前記層状のセラミック材料を剥離する段階と、を含んでもよい。

0012

前記層状のセラミック材料を用意する段階は、金属酸化物アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物とを含む混合物を用意する段階と、前記混合物を熱処理して複数の金属酸化物層の間にアルカリ金属またはアルカリ土類金属が配置された構造の層状のセラミック材料を得る段階と、を含んでもよい。

0013

前記層状のセラミック材料を用意する段階は、前記複数の金属酸化物層の間にアルカリ金属またはアルカリ土類金属が配置された構造の層状のセラミック材料を酸交換処理して、前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の少なくとも一部が水素イオンまたはヒドロニウムイオン交換された層状プロトン交換セラミック材料を得る段階をさらに含んでもよい。

0014

前記層状のセラミック材料を剥離する段階は、前記層状のセラミック材料にインターカラントを供給して層間剥離する段階を含んでもよい。

0015

前記インターカラントは、炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキルアンモニウム塩化合物を含んでもよい。

0017

前記誘電体膜を形成する段階は、前記複数のセラミックナノシートを面方向に形成して二次元ナノシート単層膜を形成する段階と、前記二次元ナノシート単層膜を複数回積層して積層誘電体膜を形成する段階と、を含んでもよい。

0018

前記二次元ナノシート単層膜を形成する段階は、LB法、交互吸着法スピンコーティング法スリットコーティング法バーコーティング法、またはディップコーティング法で行ってもよい。

0019

前記誘電体膜を酸処理する段階は、前記積層誘電体膜に塩酸、硝酸、硫酸またはこれらの組み合わせを含む酸溶液を供給する段階を含んでもよい。

0020

前記誘電体膜を形成する段階は、バルクセラミック誘電体と前記積層誘電体膜との複合材料を用意する段階をさらに含んでもよい。

0021

前記複合材料を用意する段階は、前記バルクセラミック誘電体と前記積層誘電体膜とを混合して混合物を得る段階と、前記混合物を焼結する段階と、を含んでもよい。

0022

前記複合材料を用意する段階は、前記バルクセラミック誘電体のそれぞれの表面に複数の前記積層誘電体膜をコーティングする段階と、コーティングされたバルクセラミック誘電体を焼結する段階と、を含んでもよい。

0023

本発明の他の実施形態によれば、互いに対向する第1電極および第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する誘電体膜と、を含み、前記誘電体膜は、複数のセラミックナノシートが面方向に配列された二次元ナノシート単層膜を含む積層誘電体膜を含み、前記積層誘電体膜は、厚さ方向に沿って分布する水素イオンまたはヒドロニウムイオンを含む、セラミック電子部品を提供する。

0024

前記積層誘電体膜は、前記第1電極と当接する第1表面と、前記第1表面に対向する第2表面とを有してもよく、二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の水素イオンの含有量は、前記第2表面から前記第1表面に向かって同一であるか高くなっていてもよい。

0025

二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の第1表面の水素イオンの含有量は、0.5at%以上であってもよい。

0026

二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の炭素の含有量は、3.5at%以下であってもよい。

0027

二次イオン質量分析法により測定される前記積層誘電体膜の炭素の含有量は、2.5at%以下であってもよい。

0028

隣接した前記二次元ナノシート単層膜の間の間隔は、1.65nm以下であってもよい。

0029

前記誘電体膜は、バルクセラミック誘電体と前記積層誘電体膜との複合材料を含んでもよい。

0030

前記誘電体膜は、前記バルクセラミック誘電体を含む複数の結晶粒と、前記積層誘電体膜を含む結晶粒界と、を含んでもよい。

0031

また、本発明のさらに他の実施形態によれば、前記セラミック電子部品を含む電子装置を提供する。

発明の効果

0032

本発明によれば、セラミック電子部品の小型化および高容量化を実現することができる。

図面の簡単な説明

0033

本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の一例であるキャパシタを概略的に示す断面図である。
図1に示すキャパシタの積層誘電体膜を示す概略図である。
図1に示すキャパシタの積層誘電体膜を示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
図1に示すセラミック電子部品(キャパシタ)の製造方法の一例を順次に示す概略図である。
本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の一例であるキャパシタの他の例を概略的に示す斜視図である。
図13に示すキャパシタの誘電体膜の断面を概略的に示す断面図である。
図13に示すキャパシタの誘電体膜の多様な構造を概略的に示した断面図である。
図13に示すキャパシタの誘電体膜の多様な構造を概略的に示した断面図である。
本発明の他の実施形態によるセラミック電子部品を概略的に示す斜視図である。
図17に示すセラミック電子部品をI−I’方向に切断した断面図である。
実施例5、比較例1、および参考例によるキャパシタにおいて、積層誘電体膜の深さと水素イオンの含有量との関係を示すグラフである。

0034

以下、本発明の実施形態について、本技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、権利範囲は様々な異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。

0035

図面において、複数の層および領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。明細書全体にわたって類似する部分については、同一の図面符号を付した。層、膜、領域、板などの部分が、他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には中間に他の部分がないことを意味する。

0036

以下、図面を参照して本発明の一実施形態によるセラミック電子部品を説明する。

0037

図1は、セラミック電子部品の一例であるキャパシタを概略的に示す断面図であり、図2および図3は、図1に示すキャパシタに含まれる積層誘電体膜を示す概略図である。

0038

図1を参照すれば、本発明の一実施形態によるキャパシタ10は、互いに対向する一対の電極11、12、および誘電体膜13を含む。

0039

一対の電極11、12は、金属などの導電体を含むことができ、例えばニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、銀(Ag)、錫(Sn)、これらの合金、またはこれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されるものではない。一対の電極11、12は、例えば金属板の形態、例えば基板(図示せず)の上に形成された導電層の形態、例えば基板(図示せず)の上にメッキされた金属メッキ板の形態であり得る。ここで、基板は、例えばガラス基板半導体基板高分子基板またはこれらの組み合わせであり得るが、これらに限定されるものではない。

0040

誘電体膜13は、一対の電極11、12の間に位置し、一対の電極11、12は、誘電体膜13によって電気的に絶縁され得る。

0041

誘電体膜13は、積層誘電体膜13aを含むことができる。

0042

図2を参照すれば、積層誘電体膜13aは、複数の二次元セラミックナノシート(2−dimensional ceramic nanosheets)Aが面方向に配列された二次元ナノシート単層膜(2−dimensional nanosheet monolayer film)13aaを複数有する、積層構造を有し得る。しかし、これに限定されず、誘電体膜13は、非積層の二次元ナノシート単層膜を含んでもよい。

0043

二次元セラミックナノシート(以下、単に‘ナノシート’とも称する)Aは、例えば、層状構造のバルクセラミック材料から得られた剥離構造体であり得る。ナノシートAは、例えば10以上の誘電率を有するセラミック物質から形成でき、例えば30以上の誘電率を有するセラミック物質から形成でき、例えば50以上の誘電率を有するセラミック物質から形成でき、例えば80以上の誘電率を有するセラミック物質から形成でき、例えば100以上の誘電率を有するセラミック物質から形成できる。ナノシートAは、例えば金属酸化物ナノシートであり得、例えばCa2N3NbO10、Ca2Na2Nb5O16、Ca2Nb3O10、Sr2Nb3O10、SrBi4Ti4O15、Ti2NbO7、LaNb2O7またはこれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されるものではない。

0044

各ナノシートAは、所定の面方向大きさ(lateral size)を有する薄い板状形態を有し得る。ナノシートAの面方向大きさは、例えば0.1μm〜30μm、例えば0.2μm〜20μm、例えば0.3μm〜15μm、例えば0.5μm〜10μmであり得る。ナノシートAの平均厚さは、例えば5nm以下、例えば3nm以下、例えば2nm以下、例えば1.5nm以下であり得る。ナノシートAの面方向大きさおよび厚さは、バルクセラミック材料の合成および剥離段階における合成および剥離条件によって決定され得る。

0045

二次元ナノシート単層膜13aaは、隣接した複数のナノシートAの間に不可避的に発生する空隙を有しうる。空隙率(porosity)は、例えば12%以下、例えば11%以下、例えば10%以下、例えば9%以下、例えば8.5%以下であり得る。ここで、空隙率は二次元ナノシート単層膜13aaの総面積に対してナノシートAによって覆われていない開放領域面積比率、すなわち、二次元ナノシート単層膜13aaの総面積に対する空隙の面積の比率と定義される。

0046

二次元ナノシート単層膜13aaの厚さは、例えば0.5μm以下、例えば0.3μm以下、例えば0.2μm以下、例えば0.1μm以下であり得る。

0047

積層誘電体膜13aは、例えば2層〜100層の二次元ナノシート単層膜13aaを含むことができ、例えば3層〜80層の二次元ナノシート単層膜13aaを含むことができ、例えば5層〜50層の二次元ナノシート単層膜13aaを含むことができ、例えば5層〜30層の二次元ナノシート単層膜13aaを含むことができる。

0048

図3を参照すれば、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaは、所定間隔(d)を置いて離隔していてもよく、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間には、水素イオン(H+)および/または水素イオンが水分子と結合されたヒドロニウムイオン(H3O+)が注入されていてもよい。以下では、水素イオン(H+)とヒドロニウムイオン(H3O+)とは、「水素イオン」とまとめて称される。

0049

二次元ナノシート単層膜13aaの間に注入された水素イオンは、積層誘電体膜13aの酸処理(acid treatment)の過程で注入され、例えば塩酸、硝酸、硫酸またはこれらの組み合わせを含む酸溶液から注入される。酸処理は、後述のように層状のセラミック材料を剥離する段階で、ナノシートに不可避的に付着および/または吸着された有機物を除去するためのものであって、酸処理によって、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間に存在する有機物は、水素イオンで置換され、これにより積層誘電体膜13aの内部に存在する有機物は、効果的に減少または除去される。これにより、積層誘電体膜13aの内部に存在する有機物による誘電率の低下を防止して、キャパシタの性能を改善することができる。

0050

水素イオンは、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の隙間に主に存在する。一例として水素イオンは、積層誘電体膜13aの厚さ方向(深さ)に沿って実質的に均等に存在することができ、一例として水素イオンの含有量は、積層誘電体膜13aの厚さ方向(深さ)に沿って実質的に同一であるか高くなり得る。水素イオンの含有量または濃度は、二次イオン質量分析法(secondary ion mass spectrometer、SIMS)で確認することができる。

0051

一例として、積層誘電体膜13aが、第1電極11と当接する第1表面と前記第1表面に対向する第2表面とを有するとき、二次イオン質量分析法(SIMS)により測定される積層誘電体膜13aの水素イオンの含有量は、第2表面から第1表面に向かって実質的に同一であるか高くなり得る。例えば、積層誘電体膜13aの第1表面の水素イオンの含有量は、0.5at%(5×103cps)以上、例えば0.6at%(6×103cps)以上、例えば0.7at%(7×103cps)以上、例えば0.8at%(8×103cps)以上、例えば0.9at%(9×103cps)以上、例えば1.0at%(104cps)以上であり得る。このような水素イオンの含有量は、酸処理を行わない積層誘電体膜13aと比較して、例えば2倍以上、例えば3倍以上、例えば4倍以上、例えば5倍以上多いものである。例えば、積層誘電体膜13aの第1表面の水素イオンの含有量は、10at%以下、例えば8at%以下、例えば6at%以下、例えば5at%以下であり得る。

0052

積層誘電体膜13a内に存在する有機物は、二次イオン質量分析法(SIMS)によって測定された炭素の含有量から確認することができる。例えば二次イオン質量分析法(SIMS)により測定される積層誘電体膜13aの炭素の含有量は、例えば3.5at%以下、例えば3.2at%以下、例えば3.0at%以下、例えば2.8at%以下、例えば2.5at%以下、例えば2.2at%以下、例えば2.0at%以下、例えば1.8at%以下、例えば1.5at%以下、例えば1.2at%以下、例えば1.0at%以下であり得る。このような炭素の含有量は、酸処理を行わない積層誘電体膜13aと比較して減少している。

0053

一方、積層誘電体膜13aの間に存在する有機物が水素イオンで置換されることによって、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の間隔(d)は減少する。隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の間隔(d)は、例えば1.68nm以下、例えば1.65nm以下、例えば1.62nm以下、例えば1.60nm以下であり得る。このように、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の間隔(d)を低減し、積層誘電体膜13aの合計厚さを減らすことによって、キャパシタの静電容量(capacitance)を高めることができる。

0054

このように誘電体膜13は、積層誘電体膜13aを含むことによって、バルクセラミック材料を用いたバルク誘電体膜を使用する場合と比較して、誘電体膜13の厚さを大きく減らすことができ、キャパシタの静電容量(capacitance)を高めることができる。特にバルクセラミック材料は、結晶粒(grain)の大きさの減少による静電容量の急激な低下によって、誘電体膜の厚さを減らすのに限界があるが、二次元セラミックナノシートを含む誘電体膜は、このような厚さの限界がなくさらに薄い厚さで高い静電容量を実現することができる。

0055

また、上述のように積層誘電体膜13aは、剥離段階で不可避的に付着および/または吸着された有機物を減らすか除去し、その位置に水素イオンが置換されることによって有機物による誘電率の低下を防止する。それと同時に、隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の間隔(d)を低減し、キャパシタの静電容量を高めることができる。

0056

以下、図1に示すセラミック電子部品の製造方法の一例について、図4図12図1図3とを、共に参照して説明する。

0057

図4図12は、図1に示すセラミック電子部品の製造方法の一例を順次に示す概略図である。

0058

本発明の一実施形態によるセラミック電子部品の製造方法は、電極11の上に複数のセラミックナノシートを含む誘電体膜13を形成する段階、誘電体膜13を酸処理(acid treatment)する段階、および誘電体膜13の上に電極12を形成する段階を含む。

0059

複数のセラミックナノシートは、層状のセラミック材料から得ることができ、複数のセラミックナノシートは、層状のセラミック材料を用意する段階および層状のセラミック材料を剥離する段階を含む製造方法により得ることができる。

0060

層状のセラミック材料は、例えば金属酸化物とアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物とを含む混合物を熱処理して得ることができる。

0061

金属酸化物は、例えば遷移金属酸化物であり、例えばNb、Sr、Bi、Ti、Re、V、Os、Ru、Ta、Ir、W、Ga、Mo、In、Cr、Rh、Mn、Co、Feまたはこれらの組み合わせを含む酸化物であり、例えばNb2O5であり得るが、これらに限定されるものではない。金属酸化物は、例えば水和物、非水和物、または水和物と非水和物との混合形態で存在し得る。

0062

アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物は、例えばCa、Kまたはこれらの組み合わせを含む化合物から選択でき、例えばCaCO3、K2CO3などであり得るが、これらに限定されるものではない。

0063

金属酸化物とアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物との混合比率は、製造しようとするセラミック材料の組成を考慮して適切に選択できる。例えば、金属酸化物1モルに対して、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を0.1モル〜1モル混合することができるが、これに限定されるものではない。熱処理は、例えば窒素雰囲気下、アルゴン雰囲気下、または真空下などの不活性雰囲気下で、750〜1800℃で5時間〜50時間行うことができるが、これらに限定されるものではない。

0064

図4を参照すれば、層状のセラミック材料20は、例えば複数のナノシートAの間にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mが配置された3次元構造を有し得る。アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mは、金属陽イオンの形態で存在し得る。層状のセラミック材料20は粉砕され、層状のセラミック粉末として得ることができる。

0065

層状のセラミック材料20は、多様な方法で剥離され、例えば浸透圧現象を用いたプロトン酸、および有機陽イオンの順次的なイオン交換と、層間挿入反応とを通じて剥離され得る。

0066

一例として、図5を参照すれば、層状のセラミック材料20は、塩酸、硝酸、硫酸などの酸性溶液で酸交換処理され、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mの少なくとも一部が、水素イオン(H+)および/またはヒドロニウムイオン(H3O+)に交換された層状プロトン交換セラミック材料21を得ることができる。酸性溶液の濃度、処理温度および処理時間などは適切に選択でき、特に制限されない。

0067

次いで、図6を参照すれば、層状プロトン交換セラミック材料21にインターカラント(IC)を供給して、インターカレーションされた層状セラミック材料22を得ることができる。インターカラント(IC)は、層状プロトン交換セラミック材料21のナノシートAの間に供給されて、複数のナノシートAが容易に分離されるようにする。インターカレーションは、例えば有機物インターカラントを用いて行うことができ、例えば炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキルアンモニウム塩化合物をインターカラント(IC)として使用して行うことができるが、これらに限定されるものではない。アルキルアンモニウム塩化合物の例としては、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラエチルアンモニウム化合物、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラプロピルアンモニウム化合物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラブチルアンモニウム化合物および/またはベンジルメチルアンモニウムヒドロキシドなどのベンジルアルキルアンモニウム化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0068

アルキルアンモニウム塩化合物は、水溶液の形態で提供され得る。水溶液中のアルキルアンモニウム塩の濃度は、層状プロトン交換セラミック材料21中の水素イオン(H+)および/またはヒドロニウムイオン(H3O+)を基準に、0.01〜20mol%であり得るが、これに限定されるものではない。インターカレーション処理の温度および時間は特に制限されず、例えば25℃〜80℃で1日〜5日間行うことができるが、これらに限定されるものではない。効果的な剥離のために、遠心分離、超音波またはこれらの組み合わせを追加的に行うことができる。

0069

インターカレーションされた層状セラミック材料22は、容易に層間分離されて複数のナノシートAに剥離され得る。ナノシートAは単結晶のセラミックナノシートであり得、溶媒内で安定的に分散されてコロイド形態で存在し得る。溶媒は、例えば高誘電率溶媒であり得、例えば水、アルコールアセトニトリルジメチルスルホキシドジメチルホルムアミドプロピレンカーボネートまたはこれらの組み合わせであり得るが、これらに限定されるものではない。

0070

複数のナノシートAを含むナノシート溶液は、電極11の上に溶液工程でコーティングされて二次元ナノシート単層膜13aaとして形成される。コーティング方法としては、例えばLB法、交互吸着法、スピンコーティング法、スリットコーティング法、バーコーティング法、またはディップコーティング法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。コーティングは1回または2回以上行うことができ、2回以上行って複数の二次元ナノシート単層膜を得ることができる。

0071

一例として、二次元ナノシート単層膜は、LB法によって形成することができる。

0072

例えば、図7を参照すれば、バス(bath)23に電極11を垂直方向に配置し、複数のナノシートAを含むナノシート溶液25を満たすことができる。次いで、図8を参照すれば、バス23の両端に配置されたバリア(barrier)24を電極11側に加圧して、電極11を垂直方向に引くことによって、電極11の上に複数のナノシートAを付着させることができる。次いで、図9を参照すれば、バス23から複数のナノシートAが付着された電極11を分離して乾燥することによって、複数のナノシートAが面方向に配列された二次元ナノシート単層膜13aaが形成され得る。次いで、図10を参照すれば、二次元ナノシート単層膜13aaを、同様の方法で複数積層して積層誘電体膜13aを形成することができる。

0073

積層誘電体膜13aは、複数の二次元ナノシート単層膜13aaが積層された構造を有することができ、上述の剥離およびコーティング段階で不可避的に付着および/または吸着された有機物も含むことができる。有機物は、例えば剥離段階で使用したインターカラントに主に由来するものである。

0074

このような有機物を除去するために、積層誘電体膜13aは酸処理され得る。酸処理は、例えば強酸弱酸またはこれらの組み合わせを積層誘電体膜13aに供給して行うことができ、例えば塩酸、硝酸、硫酸またはこれらの組み合わせを供給して行うことができる。酸処理は、例えば溶液工程で行うことができ、例えば積層誘電体膜13aを酸溶液でコーティングすることで行うことができる。コーティング方法としては、例えば、ディップコーティング法、スピンコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、バーコーティング法、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに制限されるものではない。図11は、酸処理の一例として、積層誘電体膜13aを、酸溶液27が満たされたバス26に浸すディップコーティング法によって、積層誘電体膜13aを酸処理する過程を示す図である。

0075

酸処理は、例えば常温または常温より高い温度で行うことができ、例えば25℃〜100℃で1時間〜10時間行うことができ、例えば40℃〜100℃で1時間〜10時間行うことができ、例えば50℃〜100℃で1時間〜5時間行うことができ、例えば60℃〜80℃で1時間〜5時間行うことができる。

0076

図12を参照すれば、酸処理によってインターカラント(IC)を含む有機物が効果的に減少または除去され、その位置に水素イオンおよび/またはヒドロニウムイオンが置換する。これにより、酸処理後の隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の間隔(d)は、酸処理前の隣接した二次元ナノシート単層膜13aaの間の間隔(d0)より減少し、これにより、積層誘電体膜13aの合計の厚さを減らして、キャパシタの静電容量(capacitance)を高めることができる。

0077

誘電体膜13は、積層誘電体膜13a以外に他の誘電体をさらに含むことができる。

0078

以下、本発明の他の実施形態によるセラミック電子部品を説明する。

0079

図13は、セラミック電子部品の一例のキャパシタの他の例を概略的に示す斜視図であり、図14は、図13に示すキャパシタの誘電体膜を概略的に示す断面図である。

0080

本実施形態によるセラミック電子部品は、上述の実施形態と同様に、互いに対向する一対の電極11、12、および一対の電極11、12の間に位置する誘電体膜13を含む。

0081

しかし、本実施形態によるセラミック電子部品の誘電体膜13は、バルクセラミック誘電体と上述の積層誘電体膜との複合材料を含むことができる。

0082

一例として、図13および図14に示されているように、誘電体膜13は複数の結晶粒(grains)14と、結晶粒14の境界を囲んでいる結晶粒界(grain boundary)15と、を含むことができる。図では誘電体膜13の一部が模式的に示されているが、結晶粒界15に囲まれた複数の結晶粒14が、複数の縦および/または横に沿って繰り返し配置されていてもよく、結晶粒界15によって囲まれた複数の結晶粒14が無秩序に配置されていてもよい。

0083

結晶粒14は、剥離されていない3次元(3−dimensional)バルク誘電体であり得、例えば100以上の誘電率を有する金属酸化物を含むことができ、例えばバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)および/またはチタニウム(Ti)を含む金属酸化物を含むことができ、例えばチタン酸バリウムチタン酸ストロンチウムチタン酸バリウムストロンチウムチタン酸鉛ジルコン酸鉛チタン酸ジルコン酸鉛、またはこれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されるものではない。

0084

結晶粒14は、バルク誘電体にドナー元素および/またはアクセプター元素をさらに含有させた材料であってもよい。ドナー元素および/またはアクセプター元素は、例えば金属元素または半金属元素であり得、ドナー元素は例えばLa、Sm、Dy、Ho、Y、Nd、Ce、Nb、Ta、Wまたはこれらの組み合わせであり得、アクセプター元素は例えばMn、Co、Ni、Crまたはこれらの組み合わせであり得るが、これらに限定されるものではない。バルク誘電体は、酸素空隙を有し、ドナー元素および/またはアクセプター元素はバルク誘電体に固溶されていてもよい。このようにバルク誘電体にドナー元素および/またはアクセプター元素をさらに含有させることによって、バルク誘電体の電気的特性を変化させ、半導体性導電性または絶縁性を効果的に得ることができる。

0085

結晶粒14の平均粒径は、キャパシタの見かけ比誘電率を考慮して多様に設定される。該平均粒径は、例えば1.5μm以下、例えば1.4μm以下、例えば1.3μm以下、例えば1.2μm以下、例えば1.1μm以下、例えば1.0μm以下、例えば900nm以下、例えば800nm以下、例えば700nm以下、例えば600nm以下、例えば500nm以下、例えば300nm以下あり得、例えば50nm以上、例えば60nm以上、例えば70nm以上、例えば80nm以上、例えば90nm以上、例えば100nm以上であり得るが、これらに限定されるものではない。

0086

結晶粒界15は、上述の積層誘電体膜13aを含むことができる。積層誘電体膜13aの具体的な説明は上述のとおりである。

0087

一例として、結晶粒界15は結晶粒14に直接接触しているか、結晶粒界15の少なくとも一部が結晶粒14と離隔して配置され得る。一例として、結晶粒界15は結晶粒14の全体を囲んでいるか、結晶粒14の少なくとも一部を囲む形態であってもよい。

0088

結晶粒界15の厚さは結晶粒14の厚さよりも小さくてもよく、例えば100nm以下、例えば80nm以下、例えば70nm以下、例えば50nm以下、例えば30nm以下、例えば20nm以下、例えば10nm以下、例えば5nm以下であり得るが、これらに限定されるものではない。

0089

本実施形態によるセラミック電子部品は、隣接した結晶粒14に所定の電圧印加される場合、隣接した結晶粒14の間に位置する結晶粒界15に静電容量が形成されるので、キャパシタの機能を効果的に果たすことができる。また、結晶粒界15に囲まれた複数の結晶粒14が縦横に沿って配置されるか、無秩序に配置されて直列および/または並列に連結されているので、全体的に高い静電容量を有するキャパシタの機能を効果的に果たすことができる。

0090

図15および図16は、図13のセラミック電子部品の誘電体膜の多様な構造を概略的に示した断面図である。

0091

図15および図16を参照すれば、誘電体膜13は結晶粒界15に囲まれた複数の結晶粒14を含むことができ、結晶粒界15は上述の積層誘電体膜以外にバルク誘電体をさらに含むことができる。

0092

一例として、結晶粒界15は、積層誘電体膜を含む領域15aとバルク誘電体を含む領域15bとを含むことができる。例えば、図15のように積層誘電体膜を含む領域15aとバルク誘電体を含む領域15bとが断続的に繰り返されて配置されてもよく、例えば図16のように、積層誘電体膜を含む領域15aとバルク誘電体を含む領域15bとが連続的な帯状に配置されてもよい。このように、積層誘電体膜を含む領域15aおよびバルク誘電体を含む領域15bは、多様な形態に配置されうることができるが、これらに限定されるものではない。

0093

以下、図13および図14に示すセラミック電子部品の製造方法の一例を説明する。

0094

一例によるセラミック電子部品の製造方法も上述の実施形態と同様に、電極11の上に誘電体膜13を形成する段階、誘電体膜13を酸処理する段階、および誘電体膜13の上に電極12を形成する段階を含むことができる。

0095

しかし、本実施形態は、上述の実施形態とは異なり、誘電体膜13がバルク誘電体と上述の積層誘電体膜との複合材料から形成され得る。

0096

一例として、複合材料は、バルク誘電体と上述の積層誘電体膜とを混合し焼結して得ることができる。これにより、バルク誘電体を含む複数の結晶粒14と積層誘電体膜を含む結晶粒界15とを有する誘電体膜13を得ることができる。

0097

一例として、複合材料は、各バルク誘電体の表面に積層誘電体膜をコーティングして、積層誘電体膜がコーティングされたバルク誘電体を用意し、さらに複数のコーティングされたバルク誘電体を焼結して得ることができる。この際、各バルク誘電体の表面に積層誘電体膜をコーティングする段階は、各バルク誘電体の表面に上述の方法によって得られた積層誘電体膜をコーティングすることもでき、各バルク誘電体の表面に二次元ナノシート単層膜を形成し、これを複数回繰り返して積層誘電体膜でコーティングすることもできる。これにより、バルク誘電体を含む複数の結晶粒14と積層誘電体膜を含む結晶粒界15とを有する誘電体膜13を得ることができる。

0098

誘電体膜13を酸処理する段階は、複合材料からなる誘電体膜13に酸を供給して行うことができ、例えば複合材料をディップコーティング法、スピンコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、バーコーティング法またはこれらの組み合わせの方法で酸処理することができる。酸処理の具体的な方法は、上述のとおりである。

0099

図17は、本発明の他の実施形態によるセラミック電子部品を概略的に示す斜視図であり、図18は、図17に示すセラミック電子部品をI−I’方向に切断した断面図である。

0100

本実施形態によるセラミック電子部品は、図1に示すキャパシタを単位キャパシタにして複数個積層された構造を有する積層セラミックキャパシタ(multilayer ceramic capacitor、MLCC)40である。

0101

図17および図18を参照すれば、積層セラミックキャパシタ40は、キャパシタ本体41と外部電極42、43とを含む。キャパシタ本体41は、図1に示すキャパシタ10が複数個積層された構造を有し、各キャパシタは上述のように電極(内部電極)11、12と誘電体膜13とを含む。キャパシタの具体的な説明は上述のとおりである。

0102

上記ではセラミック電子部品の一例として、キャパシタおよび積層セラミックキャパシタを説明したが、これらに限定されず、セラミックを使用する全ての電子部品に適用され得る。

0103

上述のキャパシタ、積層セラミックキャパシタなどのセラミック電子部品は、多様な電子装置に含まれ、例えば液晶表示装置などの映像機器、コンピュータおよびモバイルフォンなどに含まれ得る。

0104

以下、実施例を通じて上述の実施形態をより詳細に説明する。但し、下記の実施例は、単に説明の目的のためのものであり、権利範囲を制限するものではない。

0105

[KCa2Nb3O3セラミック材料(母相)の合成]
K2CO3:CaCO3:Nb2O5を1.1:2:3の組成(モル比)でエタノールを入れボールミル(Ball Mill)を用いて24時間均一に混合した。次いで、混合物を、ビーカー中で攪拌子ホットプレートとを用いて混合しながら乾燥した。十分な乾燥のために、追加的に100℃オーブンで1日間乾燥した。次いで、空気雰囲気下で、1200℃で12時間熱処理して、KCa2Nb3O10母相を合成した。

0106

[ナノシート溶液の用意]
上記で得られたKCa2Nb3O10母相5gを、HNO3 5M濃度の水溶液200cm3に入れ、72時間反応させて、カリウムイオン(K+)を水素イオン(H+)および/またはヒドロニウムイオン(H3O+)で置換した。次いで、蒸留水を使用して中性化し、大気中で十分に乾燥し、オーブンで1日以上十分に乾燥した。次いで、水素置換されたHCa2Nb3O10・1.5H2O 0.4gをテトラブチルアンモニウムヒドロキシド溶液(tetrabutylammonium hydroxide solution、TBAOH)に浸して、水素イオン(H+)および/またはヒドロニウムイオン(H3O+)をテトラブチルアンモニウム(TBA)イオンで置換しながら、複数のナノシートへの剥離を行った。この際、HCa2Nb3O10・1.5H2OとTBAOHとは、1:1のモル比で混合した。剥離は常温(25℃)で14日間行い、2000rpmで30分間遠心分離を実施した後、上澄み液(2/3)のみ使用し、沈んだ残留物廃棄した。次いで、遠心分離された上澄み液を、メンブランを用いてろ過してナノシート溶液を製造した。

0107

[キャパシタの製造]
(実施例1)
SiO2とTiO2とが積層されたSi基板の上に、Pt電極スパッタリングで、200nm厚さで形成して下部電極を形成した。次いで、下部電極の上に、上記で得られたナノシート溶液を、LB法(装置:KSVIMA)で基板上昇速度0.5mm/minおよび表面圧力12mN/mでコーティングして、二次元ナノシート単層膜を形成した。次いで、上記コーティングおよび乾燥を9回さらに繰り返して、合計10層の二次元ナノシート単層膜を含む積層誘電体膜を形成した。次いで、積層誘電体膜を80℃の塩酸溶液(30体積%)に3時間浸して酸処理を行って乾燥した。次いで、誘電体膜の上にPt電極を形成してキャパシタを製造した。

0108

(実施例2)
積層誘電体膜の酸処理を80℃の塩酸溶液(24体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0109

(実施例3)
積層誘電体膜の酸処理を60℃の塩酸溶液(24体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0110

(実施例4)
積層誘電体膜の酸処理を25℃の塩酸溶液(24体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0111

(実施例5)
積層誘電体膜の酸処理を80℃の硝酸溶液(50体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0112

(実施例6)
積層誘電体膜の酸処理を80℃の硝酸溶液(30体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0113

(実施例7)
積層誘電体膜の酸処理を60℃の硝酸溶液(50体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0114

(実施例8)
積層誘電体膜の酸処理を25℃の硝酸溶液(50体積%)で行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0115

(比較例1)
積層誘電体膜の酸処理を行わないことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0116

(参考例)
積層誘電体膜の酸処理を行わない代わりに、積層誘電体膜の各二次元ナノシート単層膜の表面に紫外線照射して有機物を除去する工程を行ったことを除いては、実施例1と同様の方法で、キャパシタを製造した。

0117

[評価]
(評価1)
実施例1〜8、比較例1、および参考例によるキャパシタの積層誘電体膜の有機物残量および水素イオンの含有量を評価した。

0118

有機物残量は、積層誘電体膜に残留する炭素の含有量から評価し、炭素の含有量および水素イオンの含有量は、二次イオン質量分析法を用いて評価した。

0119

結果を、下記表1および図19に示す。

0120

図19は、実施例5、比較例1、および参考例によるキャパシタの、積層誘電体膜の深さと水素イオンの含有量との関係を示すグラフである。

0121

下記表1の水素イオンの含有量は、下部電極(第1電極)と当接する表面での水素イオンの含有量である。

0122

0123

上記表1および図19を参照すれば、実施例1〜8によるキャパシタの積層誘電体膜は、炭素の含有量が減った反面、水素イオンの含有量が高くなったのを確認することができた。特に、実施例によるキャパシタの積層誘電体膜は、厚さ方向(深さ)に沿って水素イオンが均等に存在するのを確認することができ、このことから、酸処理時に水素イオンが積層誘電体膜内部に拡散して流入したと推測することができる。

0124

(評価2)
実施例1〜3、5〜7、および比較例1によるキャパシタの積層誘電体膜の層間間隔および静電容量を評価した。

0125

層間間隔は、X線回折法(X−ray diffraction)で確認した。

0126

静電容量は、ペレットpellet)状の試験片に、In−Ga電極を両面に均等に塗布して電極を形成し、E4980A LCR meter(Keysight technologies社)を用いて1Vrmsおよび1kHzの条件で測定する。

0127

結果を下記表2に示す。

0128

0129

上記表2を参照すれば、実施例によるキャパシタは、比較例1によるキャパシタと比較して積層誘電体膜の層間間隔が小さいのを確認することができ、高い静電容量を有することを確認することができる。

0130

(評価3)
実施例1〜8および比較例1によるキャパシタの容量密度を評価した。

0131

容量密度は、E4980A LCR meter(Keysight technologies社製)を用いて、1Vrmsおよび1kHzの条件で測定した。

0132

結果を下記表3に示す。

0133

0134

上記表3を参照すれば、実施例によるキャパシタは、比較例1によるキャパシタと比較して容量密度が高いことを確認することができる。

実施例

0135

以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。

0136

10キャパシタ、
11、12電極、
13誘電体膜、
13a積層誘電体膜、
13aa 二次元ナノシート単層膜、
14結晶粒、
15結晶粒界、
15a 積層誘電体膜を含む領域、
15bバルク誘電体を含む領域、
20 層状のセラミック材料、
21 層状プロトン交換セラミック材料、
22インターカレーションされた層状セラミック材料、
23、26バス、
24バリア、
25ナノシート溶液、
27酸溶液、
40積層セラミックキャパシタ、
41 キャパシタ本体、
42、43外部電極、
A ナノシート、
ICインターカラント。

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