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技術 密閉型電池用の仮封止栓

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 中嶋悟史
出願日 2017年10月25日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2017-205777
公開日 2019年5月23日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2019-079695
状態 特許登録済
技術分野 電池の注液・補液
主要キーワード ヘリウムガス濃度 リーク検査 ケース外側 封止栓 ケース内側 気密性能 長尺シート状 回軸方向
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年5月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

注液孔に対して着脱可能であり、再使用することができる密閉型電池用の仮封止栓を提供する。

解決手段

本発明は、ケース内電極組立体および電解液が収容された密閉型電池の製造過程で用いられ、上記ケースの壁部に設けられた注液孔に挿入されて該注液孔を封止する仮封止栓に関する。ここに開示される仮封止栓は、栓形成体挿入軸部材とを備える。上記栓形成体は、フランジ部と本体部とを有し、該本体部の内部には、上記軸方向に相互に連通した有底空洞である第一室および第二室が形成されている。上記挿入軸部材は、上記第一室および上記第二室の何れにも挿入可能な略球状の頭部を備える。上記頭部の直径ΦEは、上記第一室の直径ΦCより大きく形成されており、該頭部が該第一室に配置された際には、上記本体部における該第一室の周辺部分が拡径して上記注液孔の封止が実現する。

概要

背景

リチウムイオン二次電池ニッケル水素電池およびその他の二次電池は、電気駆動源とする車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末等の電気製品等に搭載される電源として重要性が高まっている。このような二次電池は、例えば、電極体電極組立体)と電解液とがケースに収容され、当該ケースが密閉された密閉型電池として構築される。具体的には、かかる密閉型電池は、開口を有するケース本体に電極組立体が収容された後、該開口が蓋体により閉塞され、その後、該蓋体に設けられた注液孔から電解液がケース内注入された後、該注液孔が封止されることにより構築され得る。

かかる密閉型電池は、電解液がケース内に注入されると、電解液と電極体に含まれる活物質との反応によってガスが発生する場合がある。特に、かかる密閉型電池のケース内(特に電極体内部)に多くの水分が含まれていると、充電時にガスが発生しやすくなる。このため、かかる密閉型電池を構築した後の初充電およびエージングの工程は、電池外部からの水分の侵入を防ぐため、上記注液孔を封止(仮封止)した状態で行われることが好ましい。その後、電池内部から発生したガスを抜くために仮封止状態解除してケース内部の内圧を適切なレベルにまで下げた後、該注液孔に対して再度の封止(本封止)が行われ得る。

密閉型電池の仮封止に関する従来の技術としては、特許文献1および特許文献2に開示されたものが挙げられる。

概要

注液孔に対して着脱可能であり、再使用することができる密閉型電池用の仮封止栓を提供する。本発明は、ケース内に電極組立体および電解液が収容された密閉型電池の製造過程で用いられ、上記ケースの壁部に設けられた注液孔に挿入されて該注液孔を封止する仮封止栓に関する。ここに開示される仮封止栓は、栓形成体挿入軸部材とを備える。上記栓形成体は、フランジ部と本体部とを有し、該本体部の内部には、上記軸方向に相互に連通した有底空洞である第一室および第二室が形成されている。上記挿入軸部材は、上記第一室および上記第二室の何れにも挿入可能な略球状の頭部を備える。上記頭部の直径ΦEは、上記第一室の直径ΦCより大きく形成されており、該頭部が該第一室に配置された際には、上記本体部における該第一室の周辺部分が拡径して上記注液孔の封止が実現する。

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、注液孔に対して着脱可能であり、再使用することができる密閉型電池用の仮封止栓を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ケース内電極組立体および電解液が収容された密閉型電池製造過程で用いられ、前記ケースの壁部に設けられた注液孔に挿入されて該注液孔を封止する仮封止栓であって、前記壁部に沿う方向に直交する軸方向の一端が前記ケース内に配置されつつ該軸方向の他端が前記ケース外に配置された状態で前記注液孔に挿入される栓形成体と、該栓形成体内に一部が挿入された挿入軸部材と、を備え、前記栓形成体は、前記注液孔に挿入された状態において、前記ケースの外壁面側に配置されて前記注液孔を覆うフランジ部と、該注液孔の内壁面に一部が接する弾性体からなる本体部と、を有し、前記本体部の内部には、前記軸方向に相互に連通した有底空洞である第一室および第二室が、前記第一室が前記注液孔の近傍側に位置するように形成されており、前記注液孔の径方向における前記第一室の直径ΦCは、該径方向における前記第二室の直径ΦBより小さく形成されており、前記挿入軸部材は、前記栓形成体が前記注液孔に挿入された状態において、前記第一室および前記第二室の何れにも挿入可能な略球状の頭部と、前記軸方向に可逆的に移動可能な軸部であって、該軸方向の一端が該頭部に接続しつつ該軸方向の他端が前記フランジ部から前記ケースの外側へ突出した軸部と、を有し、前記径方向における前記頭部の直径ΦEは、該径方向における前記第一室の直径ΦCより大きく形成されており、ここで、前記頭部が前記第一室に配置された際には、前記本体部における該第一室の周辺部分が拡径して前記注液孔の内壁面に圧接されることにより前記注液孔の封止が実現し、且つ、前記頭部が前記第二室に配置された際には、前記第一室の周辺部分が縮径して前記圧接が解除されることを特徴とする、仮封止栓。

技術分野

0001

本発明は、密閉型電池用の仮封止栓に関する。詳しくは、ケースの壁部に電解液注液孔を有する密閉型電池用の仮封止栓に関する。

背景技術

0002

リチウムイオン二次電池ニッケル水素電池およびその他の二次電池は、電気駆動源とする車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末等の電気製品等に搭載される電源として重要性が高まっている。このような二次電池は、例えば、電極体電極組立体)と電解液とがケースに収容され、当該ケースが密閉された密閉型電池として構築される。具体的には、かかる密閉型電池は、開口を有するケース本体に電極組立体が収容された後、該開口が蓋体により閉塞され、その後、該蓋体に設けられた注液孔から電解液がケース内注入された後、該注液孔が封止されることにより構築され得る。

0003

かかる密閉型電池は、電解液がケース内に注入されると、電解液と電極体に含まれる活物質との反応によってガスが発生する場合がある。特に、かかる密閉型電池のケース内(特に電極体内部)に多くの水分が含まれていると、充電時にガスが発生しやすくなる。このため、かかる密閉型電池を構築した後の初充電およびエージングの工程は、電池外部からの水分の侵入を防ぐため、上記注液孔を封止(仮封止)した状態で行われることが好ましい。その後、電池内部から発生したガスを抜くために仮封止状態解除してケース内部の内圧を適切なレベルにまで下げた後、該注液孔に対して再度の封止(本封止)が行われ得る。

0004

密閉型電池の仮封止に関する従来の技術としては、特許文献1および特許文献2に開示されたものが挙げられる。

先行技術

0005

特開2015−82495号公報
特開2015−204283号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1および特許文献2には、密閉型電池の仮封止に用いられる封止栓(仮封止栓)が開示されている。ここで、仮封止栓には、注液孔に対する高い封止性能(すなわち、外部からの水分の侵入を防止する気密性能、初充電時に発生するガスに対する耐圧性能等)が求められる。また、コスト削減の観点からは、仮封止栓は、注液孔に対して着脱可能であり、かつ再利用可能であることが好ましい。さらに、複雑な構造を有する仮封止栓によると部品組付け精度が低下しがちになるため、なるべく簡易な構造を有する仮封止栓が好ましい。

0007

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、注液孔に対して着脱可能であり、再使用することができる密閉型電池用の仮封止栓を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明によって提供される仮封止栓は、ケース内に電極組立体および電解液が収容された密閉型電池の製造過程で用いられ、上記ケースの壁部に設けられた注液孔に挿入されて該注液孔を封止するものである。また上記仮封止栓は、上記壁部に沿う方向に直交する軸方向の一端が上記ケース内に配置されつつ該軸方向の他端が上記ケース外に配置された状態で上記注液孔に挿入される栓形成体と、該栓形成体内に一部が挿入された挿入軸部材と、を備える。

0009

上記栓形成体は、上記注液孔に挿入された状態において、上記ケースの外壁面側に配置されて上記注液孔を覆うフランジ部と、該注液孔の内壁面に一部が接する弾性体からなる本体部と、を有し、上記本体部の内部には、上記軸方向に相互に連通した有底空洞である第一室および第二室が、上記第一室が上記注液孔の近傍側に位置するように形成されており、上記注液孔の径方向における上記第一室の直径ΦCは、該径方向における上記第二室の直径ΦBより小さく形成されている。

0010

また、上記挿入軸部材は、上記栓形成体が上記注液孔に挿入された状態において、上記第一室および上記第二室の何れにも挿入可能な略球状の頭部と、上記軸方向に可逆的に移動可能な軸部であって、該軸方向の一端が該頭部に接続しつつ該軸方向の他端が上記フランジ部から上記ケースの外側へ突出した軸部と、を有し、上記径方向における上記頭部の直径ΦEは、該径方向における上記第一室の直径ΦCより大きく形成されている。

0011

ここで、上記頭部が上記第一室に配置された際には、上記本体部における該第一室の周辺部分が拡径して上記注液孔の内壁面に圧接されることにより上記注液孔の封止が実現し、且つ、上記頭部が上記第二室に配置された際には、上記第一室の周辺部分が縮径して上記圧接が解除される。

0012

かかる構成の仮封止栓によると、該仮封止栓をケースに設けられた注液孔に挿入した状態で、栓形成体のフランジ部をケース外側から上記壁部に対して押さえつけながら、上記挿入軸部材の軸部を該ケース外側へ引っ張ることにより、該挿入軸部材の頭部が該栓形成体の本体部の第二室から第一室へと移動する。このとき、上記挿入軸部材の頭部の直径ΦEが第一室の直径ΦCよりも大きく、さらに上記本体部は弾力性を有するため、かかる第一室に上記頭部を移動させると、上記本体部の外第一室の周辺部分が拡径するように変形する。これにより、上記注液孔の内壁面と上記本体部との密着性が増加し、該注液孔が好適に封止される。

0013

さらに、仮封止状態を解除したいときには、上記挿入軸部材の軸部を上記ケース内側へ押し込むことにより、該挿入軸部材の頭部を栓形成体の本体部の第一室から第二室へと移動させ、拡径していた本体部の外形を元の形状に戻すことができる。これにより、仮封止栓と注液孔の内壁面との密着性を低下させてケース内のガスを抜くことができると同時に、仮封止栓を該注液孔から簡単に取り外すことができる。よって、かかる構成によると、注液孔に対して着脱可能であり、再使用することができる密閉型電池用の仮封止栓が実現される。また、かかる構成によると、簡易な構造を有しながら、封止性能に優れた仮封止栓が実現される。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態に係る仮封止栓の用途に係る密閉型電池を模式的に示す部分断面図である。
本発明の一実施形態に係る仮封止栓を模式的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る仮封止栓による封止方法を説明する断面図である。
本発明の一実施形態に係る仮封止栓を模式的に示す断面図である。
本発明の他の一実施形態に係る仮封止栓を模式的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る仮封止栓における本体部の硬度と、封止性能との関係を表すグラフである。

実施例

0015

以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。以下の説明で参照する図面では、同じ作用を奏する部材、部位には適宜に同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。

0016

以下、本発明の一実施形態に係る仮封止栓が使用される対象である密閉型電池として、リチウムイオン二次電池を例にして説明する。なお、ここで開示される仮封止栓は、リチウムイオン二次電池に限定されず、ニッケル水素電池などの種々の密閉型電池に対して使用することができる。

0017

また、本明細書において「略球状」とは厳密な真球状に限定されない形状を指す。略球状には、例えば、真球状である他、球状、楕円体状、長球状、扁球状、紡錘形状多面体状等が含まれる。

0018

まず、図1を参照しながら、ここに開示される仮封止栓の用途に係るリチウムイオン二次電池(密閉型電池)100について説明する。リチウムイオン二次電池100は、ケース110の内部に電極体120と電解液(図示省略)とを収納することによって構成されている。リチウムイオン二次電池100のケース110は、上面が開口した扁平な角型のケース本体112と、ケース本体112の上面の開口部を塞ぐ板状の蓋体114とから構成されている。ケース110の上面をなす蓋体114の壁部10には、ケース110内に電解液を注液するための注液孔115が設けられており、当該注液孔口115に、本発明に係る一実施形態の仮封止栓20が挿入されている。また、図1では、蓋体114に、ケース110内の電極体120と外部機器(図示省略)とを電気的に接続するための電極端子140が取り付けられている。なお、ケース110は、アルミニウムなどの軽量で熱伝導性の良い金属材料主体に構成されていることが好ましい。

0019

具体的な図示は省略するが、本実施形態における電極体120は、箔状の正極集電体の表面に正極活物質層が付与された長尺シート状の正極と、箔状の負極集電体の表面に負極活物質層が付与された長尺シート状の負極とを備えており、かかるシート状の正極と負極とをセパレータを介して積層させた後に捲回することによって作製される。電極体120の幅方向(捲回軸方向)の中央部には正極および負極の各々の活物質層が対向する捲回コア部120Aが形成されており、両側縁部には活物質層が付与されていない集電体が捲回された端子接続部120Bが形成されている。電極体120の端子接続部120Bには、電極端子140の一方の端部140aが接合されている。そして、かかる電極端子140は蓋体114を貫通し、他方の端部140bがケース110外に露出している。

0020

図1に示すリチウムイオン二次電池100は、ケース110内に電極体120を含む電極組立体を収容して電極体入りケースを作製した後に、注液孔115から電解液を注液し、注液孔115を仮封止栓20で封止(仮封止)することによって構築されている。

0021

次に、図2を参照しながら、本発明の一実施形態に係る仮封止栓20を詳述する。図2は、一実施形態に係る仮封止栓20が蓋体114の壁部10に設けられた注液孔115に挿入された状態を模式的に示す断面図である。図2に示す仮封止栓20は、注液孔115に嵌めこまれる栓形成体30と、栓形成体30内に一部が挿入された挿入軸部材50と、を備える。

0022

栓形成体30は、円盤状のフランジ部32と筒状の本体部34を備える。栓形成体30は、壁部10に沿う方向に直交する方向(以下「軸方向」ともいう。)の一端がケース110内に配置され、軸方向の他端はケース110外に配置された状態で注液孔115に挿入される。フランジ部32は、ケース110の外壁面側に配置され、注液孔115を覆うように形成されている。また、本体部34は、フランジ部32から軸方向に沿ってケース110内に向かって形成されている。ここで、本体部34の外表面の少なくとも一部は注液孔115の内壁面に接していることが好ましい。

0023

本体部34の形状について、図2に示すように、本体部34の軸方向の長さをD、注液孔115の径方向(以下、単に「径方向」と記載した場合は、特段の限定がない限り「注液孔115の径方向」を指す。)における本体部34の直径をΦAとしたとき、本体部34の軸方向の長さDに対する本体部の直径ΦAの割合(ΦA/D)は、0.5以上0.9以下であることが好ましい。かかる形状を有する本体部34を備えた仮封止栓20によると、好適な封止状態が実現され得る。

0024

本体部34の内部には、有底空洞が形成されている。具体的には、栓形成体30の内部には、軸方向のフランジ部32側においては栓形成体30の外表面に達しつつ、軸方向の本体部34側の端部においては栓形成体30の外表面に達していない空洞が形成されている。上記有底空洞は、上記軸方向に相互に連通した2つの空洞である第一室40および第二室42を含む。ここで、第一室40は、第二室42よりも注液孔115寄りに配置される。第一室40および第二室42は互いに接して一体化しているため、本体部34の内部にはひょうたん型の空洞が形成されている。

0025

ここで、径方向における第一室40の直径ΦCは、径方向における第二室42の直径ΦBより小さく形成されている。即ち、第二室42の上記直径ΦBに対する第一室40の上記直径ΦCの割合(ΦC/ΦB)は1未満であり、好ましくは0.2以上0.8以下である。ΦC/ΦBがかかる範囲内である栓形成体30を備えた仮封止栓20によると、より高い封止性能が達成され得る。

0026

なお、上記の第一室40および第二室42の直径ΦC、ΦB等、本明細書における仮封止栓20を構成する各部材の各寸法は、図2に示すように、挿入軸部材50の頭部52が第二室42に挿入されている状態において測定された寸法である。挿入軸部材50の頭部52の直径ΦEが第二室42の直径ΦBと比較して等しいか、または小さい場合においては、上記各寸法は、栓形成体30と挿入軸部材50とが分離した状態において測定される各寸法と一致し得る。

0027

ここで、上記径方向における本体部34の直径ΦAと、径方向における第二室42の直径ΦBの比は特に限定されないが、好ましくは、本体部34の上記直径ΦAに対する第二室42の上記直径ΦBの割合(ΦB/ΦA)は、0.45以上0.85以下である。かかる栓形成体30を備えた仮封止栓20によると、封止性能が向上し得る。

0028

本体部34を含む栓形成体30は、弾性体であって電解液に対する耐薬品性を有する材料で形成されていることが好ましい。好適に用いられ得る栓形成体30の材料の例としては、ブチルゴムスチレンプロピレンゴムエチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴムニトリルゴムフッ素ゴム天然ゴム等のゴム(またはエラストマー)が挙げられる。なかでも耐薬品性の観点から、EPDMが好ましい。少なくとも栓形成体30における本体部34は、ゴム(例えばEPDM)で形成されていることが好ましい。

0029

栓形成体30を形成する材料としてゴムが採用された場合、該ゴムの硬度は20°〜80°(より好ましくは30°〜60°)であることが好ましい。かかる材料で形成された栓形成体30を備えた仮封止栓20によると、注液孔115に対する封止性能(特に気密性能)が向上し得る。なお、本明細書におけるゴムの「硬度」は、JIS K 6253に規定されるタイプAデュロメータにより測定される硬度を指す。

0030

図2に示すように、挿入軸部材50は、栓形成体30が注液孔115に挿入された状態において、第一室40および第二室42の何れにも挿入可能な略球状の頭部52と、軸方向の一端が頭部52に接続しつつ他端がフランジ部32からケース110の外側へ突出した細長い軸部54と、を備える。

0031

ここで、挿入軸部材50は、径方向における頭部52の直径ΦEが、径方向における第一室40の直径ΦCより大きくなるように形成されている。すなわち、上記頭部52の直径ΦEに対する上記第一室40の直径ΦCの割合(ΦC/ΦE)は1未満であり、好ましくは0.2以上0.8以下である。かかる構成によると、後述する図4に示すように、挿入軸部材50の頭部52を第二室42から第一室40へ移動させた際に、本体部34の第一室40の周辺部分が好適に拡径し、これにより本体部34と注液孔115の内壁面との密着性が向上して、注液孔115の封止が好適に実現する。

0032

ここで、径方向における頭部52の直径ΦEと第二室42の直径ΦBの比は、特に限定されない。注液孔115に対する着脱容易性の観点から、径方向における頭部52の直径ΦEは、径方向における第二室42の直径ΦB以下となるように形成されていることが好ましい。例えば、図2に示すように、上記頭部52の直径ΦEが、上記第二室42の直径ΦBと同じになるように(即ちΦE=ΦBを満たすように)形成され得る。

0033

また、本実施形態に係る仮封止栓20は、径方向における軸部54の直径ΦFが、径方向における第一室40の直径ΦCより小さくなるように構成されることが好ましい。かかる構成によると、軸部54は上記軸方向に可逆的に容易に移動させることができる。

0034

図3および図4を参照しながら、本実施形態に係る仮封止栓20による注液孔115に対する封止方法を説明する。図3に示すように、仮封止栓20を蓋体114の壁部10に設けられた注液孔115に挿入した状態で、押しつけ手段60を用いて栓形成体30のフランジ部32をケース110(蓋体114)の外側から壁部10に対して押しつけながら、引っ張り手段62を用いて挿入軸部材50の軸部54をケース110(蓋体114)の軸方向外側へ引っ張る。これにより、挿入軸部材50の頭部52は、第二室42から第一室40へと移動して配置される。図4は、挿入軸部材50の頭部52が第一室40に挿入されている状態における仮封止栓20の断面図である。頭部52が第一室40に配置された本体部34(図4参照)の第一室40の周辺部分は、頭部52が第二室42に配置された本体部34(図2参照)と比較して拡径する。これにより、本体部34の第一室40の周辺部分は注液孔115の内壁面に圧接され、注液孔115が好適に封止される。

0035

仮封止状態を解除するためには、挿入軸部材50の軸部54をケース110(蓋体114)の軸方向内側へ押し込むことにより、挿入軸部材50の頭部52を本体部34の第一室40から第二室42へと移動させることができる。これにより図2に示すように、拡径していた本体部34の外形が縮径して、好ましくは元の形状に戻る。かかる操作によると、仮封止栓20と注液孔115の内壁面との密着性を低下させてケース110内部のガスを抜くことができると同時に、仮封止栓20を注液孔115から簡単に取り外すことができる。

0036

挿入軸部材50を形成する材料は特に限定されない。強度の観点から、挿入軸部材50は金属、樹脂等で形成されていることが好ましい。

0037

ここに開示される仮封止栓20の挿入軸部材50における頭部52の形状は、本発明の効果を奏する限りにおいて、厳密な球状に限られない。例えば、図5に示すように、頭部52の形状は多面体状とすることができる。または、図示はしないが、頭部52の形状は楕円体状とすることができる。これらの場合、栓形成体30の第一室40および第二室42の形状は、頭部52の形状に対応した形状とすることが好ましい。

0038

以下、本発明に関する試験例を説明するが、以下の説明は本発明を限定することを意図したものではない。

0039

厚み1.4mmのアルミ製の電池ケースであって、壁部に直径5mmの円形の開口部(注液孔)を有する電池ケースを用意した。また、図2に示す構造を有し、ΦB/ΦAが0.6、ΦC/ΦBが0.5、ΦA/Dが0.6である仮封止栓を製造した。ここで、仮封止栓における栓形成体は、硬度が20°〜80°であるEPDMを用いて形成した。なお、栓形成体を形成するEPDMの硬度は、JIS K 6253に規定されるタイプAデュロメータにより測定した。かかる仮封止栓を、上記電池ケースの開口部に挿入し、図3に示すように、フランジ部を壁部に押し付けながら挿入軸部材の軸部を外側に引いて上記開口部を封止した。かかる封止状態における気密性を、リーク検査により測定した。リーク検査は、あらかじめ電池ケース内にリーク検査ガスであるヘリウムガス封入し、上記仮封止栓により開口部を封止した後、電池ケース周囲のヘリウムガス濃度を測定することにより行った。ここで、測定されたヘリウムガス濃度が低いほど仮封止栓の気密性が高いと評価した。本実施形態における仮封止栓の気密性評価の結果を図6に示す。

0040

図6に示すグラフの横軸は栓形成体を形成する材料の硬度であり、縦軸は仮封止栓の気密性を示す。図6に示す通り、本試験例で作製した仮封止栓は何れも、上記電池ケースに設けられた上記注液孔に用いられて、実用上十分に高い気密性能を有した。特に、硬度が30°〜60°であるEPDMにより形成された栓形成体を備えた仮封止栓によると、上記注液孔に対してより高い気密性能が得られることが示された。

0041

以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

0042

10 壁部
20仮封止栓
30 栓形成体
32フランジ部
34 本体部
40 第一室
42 第二室
50挿入軸部材
52 頭部
54 軸部
60押しつけ手段
62 引っ張り手段
100リチウムイオン二次電池(密閉型電池)
110ケース
112 ケース本体
114蓋体
115注液孔
120電極体
120A 捲回コア部
120B端子接続部
140電極端子
140a 電極端子の一方の端部
140b 電極端子の他方の端部
ΦA 本体部の直径
ΦB 第二室の直径
ΦC 第一室の直径
D 本体部の長さ
ΦE 頭部の直径
ΦF 軸部の直径

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