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技術 回転制動装置

出願人 株式会社栗本鐵工所株式会社LIXILグループ
発明者 赤岩修一田中淳松田宏
出願日 2017年10月25日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2017-205755
公開日 2019年5月23日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2019-078336
状態 特許登録済
技術分野 ブレーキ装置 油圧・電磁・流体クラッチ・流体継手
主要キーワード 回転制動装置 横断面形 磁気粘性 遠心側 可動ヨーク 軸線方向他方 円環部材 スプライン形状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

回転遠心力により磁性体を移動させ、回転速度に応じて制動力を変化させる回転制動装置において、磁石から磁束が漏れ磁気粘性流体に作用して基底トルクが大きくなってしまうことを防止する。

解決手段

ロータ3、ロータハウジング4、磁気粘性流体6、磁場発生手段7等を備える。磁場発生手段7は、磁石12、可動ヨーク14、第1〜第3のヨーク16〜18を含む。第1のヨーク16は、一端部16aが磁石13磁極Sに接続され、他端部16bがロータ3の軸線方向一方に配置されている。第2のヨーク17は、一端部17aがロータ3の軸線方向他方に配置され、他端部17bが可動ヨーク14を介して磁石13の磁極Nに磁気的に接続可能に配置されている。第3のヨーク18は、一端部18aが磁石13の磁極Sに接続され、他端部18bが可動ヨーク14を介して磁石13の磁極Nに磁気的に接続可能に配置されている。

概要

背景

この種の回転制動装置は、例えば特許文献1に開示されている。同文献に開示された回転制動装置は、回転軸とともに回転する磁性体からなる可動部材を備えている。この可動部材は、半径方向にスライド可能とされ、スプリングによって回転中心側付勢されている。可動部材は、回転軸の回転速度が低速のとき、スプリングの付勢力によって回転中心側に位置し、回転軸の回転速度が高速のとき、遠心力によって遠心側に位置する。可動部材が遠心側に位置すると、磁気粘性流体に磁場を印加する磁路が形成され、回転軸に制動力が働く。一方、可動部材が回転中心側に位置すると、上記の磁路は形成されず、回転軸に制動力は働かない。

概要

回転遠心力により磁性体を移動させ、回転速度に応じて制動力を変化させる回転制動装置において、磁石から磁束が漏れて磁気粘性流体に作用して基底トルクが大きくなってしまうことを防止する。ロータ3、ロータハウジング4、磁気粘性流体6、磁場発生手段7等を備える。磁場発生手段7は、磁石12、可動ヨーク14、第1〜第3のヨーク16〜18を含む。第1のヨーク16は、一端部16aが磁石13磁極Sに接続され、他端部16bがロータ3の軸線方向一方に配置されている。第2のヨーク17は、一端部17aがロータ3の軸線方向他方に配置され、他端部17bが可動ヨーク14を介して磁石13の磁極Nに磁気的に接続可能に配置されている。第3のヨーク18は、一端部18aが磁石13の磁極Sに接続され、他端部18bが可動ヨーク14を介して磁石13の磁極Nに磁気的に接続可能に配置されている。

目的

本発明は、上述の課題を解決するために創案されたものであり、回転遠心力により磁性体を移動させ、回転速度に応じて制動力を変化させる回転制動装置において、磁石から磁束が漏れて磁気粘性流体に作用して基底トルクが大きくなってしまうことを防止できる回転制動装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

軸線回りに回転する回転軸と、前記回転軸とともに前記軸線回りに回転する第1トルク伝達部材と、前記第1トルク伝達部材に対して相対回転可能に設けられた第2トルク伝達部材と、前記第1トルク伝達部材と前記第2トルク伝達部材との隙間に介在する磁気粘性流体と、前記隙間に介在する磁気粘性流体を貫通する磁場を発生する磁場発生手段と、を備える回転制動装置において、前記磁場発生手段は、磁石と、前記回転軸とともに前記軸線回りに回転し、前記軸線を中心とした半径方向に所定範囲スライド可能に設けられた可動ヨークと、前記可動ヨークを前記軸線側に付勢する付勢手段と、一端部が前記磁石の片方磁極に接続され、他端部が前記磁気粘性流体および第1トルク伝達部材の軸線方向一方に配置された第1のヨークと、一端部が前記磁気粘性流体および第1トルク伝達部材の軸線方向他方に配置され、他端部が前記可動ヨークを介して前記磁石のもう片方の磁極に磁気的に接続可能に配置された第2のヨークと、一端部が前記磁石の前記片方の磁極に接続され、他端部が前記可動ヨークを介して前記磁石の前記もう片方の磁極に磁気的に接続可能に配置された第3のヨークと、を含み、前記可動ヨークは、前記回転軸の回転速度が所定の第1回転速度以上になると、前記第2のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続する制動位置に配され、前記回転軸の回転速度が所定の第2回転速度以下になると、前記第3のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続する非制動位置に配される、ことを特徴とする回転制動装置。

請求項2

請求項1に記載の回転制動装置において、前記可動ヨークは、前記制動位置と前記非制動位置との中間位置に配されたとき、前記第2のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続するとともに、前記第3のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続するように、その形状および大きさが設定されたものである、ことを特徴とする回転制動装置。

請求項3

請求項1又は2に記載の回転制動装置において、前記第1のヨークの他端部および前記第2ヨークの一端部は、前記第2トルク伝達部材の構成部材でもある、ことを特徴とする回転制動装置。

技術分野

0001

本発明は、磁気粘性流体を用いた回転制動装置に関し、特に、回転速度に応じて制動力を変化させる回転制動装置に関する。

背景技術

0002

この種の回転制動装置は、例えば特許文献1に開示されている。同文献に開示された回転制動装置は、回転軸とともに回転する磁性体からなる可動部材を備えている。この可動部材は、半径方向にスライド可能とされ、スプリングによって回転中心側付勢されている。可動部材は、回転軸の回転速度が低速のとき、スプリングの付勢力によって回転中心側に位置し、回転軸の回転速度が高速のとき、遠心力によって遠心側に位置する。可動部材が遠心側に位置すると、磁気粘性流体に磁場を印加する磁路が形成され、回転軸に制動力が働く。一方、可動部材が回転中心側に位置すると、上記の磁路は形成されず、回転軸に制動力は働かない。

先行技術

0003

特開2013−204655号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1の回転制動装置では、可動部材が回転中心側に位置しても、当該可動部材と永久磁石との距離を十分に確保することが構造的に難しく、永久磁石から可動部材を介して漏れた磁束が磁気粘性流体に作用し、回転軸の基底トルクを増加させてしまうおそれがある。なお、基底トルクは、回転軸を回転させるために必要な最低トルクであり、一般的に、その値はゼロに近いことが望まれる。

0005

また、特許文献1の回転制動装置では、永久磁石の近くに可動部材が来ると、可動部材に遠心力のほか、永久磁石の吸引力が可動部材を遠心方向へ移動させる力として作用する。このため、低速回転から高速回転へ回転速度が上昇するときには、可動部材が特定の回転速度で突然位置を遠心側に急変させ、高速回転から低速回転へ回転速度が下降するときには、当初、可動部材が回転中心側になかなか移動せず、特定の回転速度まで回転速度が下降すると、突然位置を回転中心側に急変させる。このように、特許文献1の回転制動装置では、回転速度に応じてスムーズに可動部材が移動せず、故に、回転速度に応じてスムーズに制動力を変化させることが難しい。

0006

本発明は、上述の課題を解決するために創案されたものであり、回転遠心力により磁性体を移動させ、回転速度に応じて制動力を変化させる回転制動装置において、磁石から磁束が漏れて磁気粘性流体に作用して基底トルクが大きくなってしまうことを防止できる回転制動装置を提供することを第1の目的とする。

0007

また、本発明は、回転遠心力により磁性体を移動させ、回転速度に応じて制動力を変化させる回転制動装置において、従来よりも、回転速度に応じてスムーズに制動力を変化させることのできる回転制動装置を提供することを第2の目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る回転制動装置は、軸線回りに回転する回転軸と、前記回転軸とともに前記軸線回りに回転する第1トルク伝達部材と、前記第1トルク伝達部材に対して相対回転可能に設けられた第2トルク伝達部材と、前記第1トルク伝達部材と前記第2トルク伝達部材との隙間に介在する磁気粘性流体と、前記隙間に介在する磁気粘性流体を貫通する磁場を発生する磁場発生手段と、を備えるものを前提とし、前記磁場発生手段は、磁石と、可動ヨークと、付勢手段と、第1〜第3のヨークと、を含む。前記可動ヨークは、前記回転軸とともに前記軸線回りに回転し、前記軸線を中心とした半径方向に所定範囲でスライド可能に設けられている。前記付勢手段は、前記可動ヨークを前記軸線側に付勢する。前記第1のヨークは、一端部が前記磁石の片方磁極に接続され、他端部が前記磁気粘性流体および第1トルク伝達部材の軸線方向一方に配置されている。前記第2のヨークは、一端部が前記磁気粘性流体および第1トルク伝達部材の軸線方向他方に配置され、他端部が前記可動ヨークを介して前記磁石のもう片方の磁極に磁気的に接続可能に配置されている。前記第3のヨークは、一端部が前記磁石の前記片方の磁極に接続され、他端部が前記可動ヨークを介して前記磁石の前記もう片方の磁極に磁気的に接続可能に配置されている。前記可動ヨークは、前記回転軸の回転速度が所定の第1回転速度以上になると、前記第2のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続する「制動位置」に配され、前記回転軸の回転速度が所定の第2回転速度以下になると、前記第3のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続する「非制動位置」に配される。

0009

かかる構成を備える回転制動装置によれば、可動ヨークが「非制動位置」に配されているときに、磁気粘性流体を回避した別の磁路が形成されることから、磁石から磁気粘性流体側に磁束が漏れ難くなり、従来よりも基底トルクを小さくすることができる。

0010

前記構成を備える回転制動装置において、前記可動ヨークは、前記制動位置と前記非制動位置との中間位置に配されたとき、前記第2のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続するとともに、前記第3のヨークの他端部と前記磁石の前記もう片方の磁極とを磁気的に接続するように、その形状および大きさが設定されたものである、ことが望ましい。

0011

かかる構成を備える回転制動装置によれば、可動ヨークが「制動位置」と「非制動位置」との間で移動する際に、可動ヨークに作用する磁石の吸引力が半径方向にバランスし易くなるため、可動ヨークが突然回転中心側又は遠心側に位置を急変させにくくなる。その結果、従来よりも、回転速度に応じてスムーズに制動力を変化させることができる。

0012

前記構成を備える回転制動装置において、前記第1のヨークの他端部および前記第2ヨークの一端部が、前記第2トルク伝達部材の構成部材でもある、ものとしてもよい。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施の形態に係る回転制動装置の一例を示した断面図であって、可動ヨークが「制動位置」にある状態を示す図である。なお、本図では、軸線の向こう側に存在する可動ヨークの図示を省略している。
本発明の実施の形態に係る回転制動装置の一例を示した断面図であって、可動ヨークが「非制動位置」にある状態を示す図である。なお、本図でも、軸線の向こう側に存在する可動ヨークの図示を省略している。
図1のA矢視図であって、可動ヨークおよび可動ヨークの動作に関わる部材のみを示す図である。
図2のB矢視図であって、可動ヨークおよび可動ヨークの動作に関わる部材のみを示す図である。
本発明の実施の形態に係る回転制動装置の一例を示した断面図であって、可動ヨークが「制動位置」と「非制動位置」の中間位置にある状態を示す図である。なお、本図でも、軸線の向こう側に存在する可動ヨークの図示を省略している。

実施例

0014

以下、本発明の実施の形態に係る回転制動装置について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、回転制動装置1は、回転軸2、第1トルク伝達部材(ロータ3)、第2トルク伝達部材(ロータハウジング4)、磁気粘性流体6、磁場発生手段7などを備えている。

0015

回転軸2は、軸線10回りに回転自在に支持されている。この回転軸2は、ロータハブ8および軸受9を介してロータハウジング4の軸穴12に回転自在に支持されている。なお、回転軸2は非磁性体で構成されていることが望ましい。

0016

第1トルク伝達部材は、回転軸2に対して相対回転不能に設けられており、回転軸2とともに軸線10回りに回転する。本実施形態では、第1トルク伝達部材は、円板状のロータ3であり、ロータ3は回転軸2に固定されたロータハブ8の外周に形成されている。ロータ3は、第1半径R1〜第2半径R2の範囲にある部分が、磁性体で構成され、それ以外の部分が非磁性体で構成されている。なお、ロータハブ8は非磁性体で構成されていることが望ましい。

0017

第2トルク伝達部材は、回転軸2およびロータ3に対して軸線10回りに相対回転可能に設けられている。本実施形態では、第2トルク伝達部材は、ロータハウジング4である。ロータハウジング4は、ロータ3の両面3a,3bおよび外周面を覆っており、ロータ3の両面3a,3bにそれぞれ所定の隙間を介して対向する対向面4a,4bを有する。この対向面4a,4bは、ロータ3の両面3a,3bと同様に軸線10に直交した平坦面となっている。

0018

ロータハウジング4は、その対向面4a,4bを含む壁体のうち、第1半径R1〜第2半径R2の範囲にある部分4c,4dが磁性体で構成されており、それ以外の部分が非磁性体で構成されている。

0019

磁気粘性流体6は、ロータ3とロータハウジング4との隙間Sに介在し、これら3,4の間で粘度に応じたトルク伝達を行う。図面では、灰色に塗り潰した領域が磁気粘性流体6の封入領域を示している。

0020

なお、磁気粘性流体6は、磁性粒子分散媒に分散させてなる液体であり、特にその磁性粒子がナノサイズの金属粒子金属ナノ粒子)からなるものが使用できる。磁性粒子は磁化可能な金属材料からなり、金属材料に特に制限はないが軟磁性材料が好ましい。軟磁性材料としては、例えば鉄、コバルトニッケル及びパーマロイ等の合金が挙げられる。分散媒は、特に限定されるものではないが、一例として疎水性シリコーンオイルを挙げることができる。磁気粘性流体における磁性粒子の配合量は、例えば3〜40vol%とすればよい。磁気粘性流体にはまた、所望の各種特性を得るために、各種の添加剤を添加することも可能である。

0021

磁場発生手段7は、隙間Sに介在する磁気粘性体6を軸線10方向に貫通する磁場を発生させることができる。この磁場発生手段7は、磁石13、可動ヨーク14、付勢手段15、第1のヨーク16、第2のヨーク17、第3のヨーク18等で構成される。

0022

磁石13として、本実施形態では、永久磁石を使用している。図1に示す磁石13は、軸線10を中心に配置された円環状の永久磁石であり、ロータハウジング4から軸線10方向に一定の距離をおいて配置されている。磁石13の外径側には、非磁性体からなる磁石サポート部材19が磁石13と一体に形成されている。なお、図1に示す例では、磁石13として円環状の永久磁石を2個組み合わせて使用しているが、これに代えて1個の円環状の永久磁石または3個以上を組み合わせた円環状の永久磁石を磁石13として使用してもよい。また、謂うまでもないが、磁石13の磁極SNは図示する方向と逆にしてもよい。

0023

可動ヨーク14は、回転軸2とともに軸線10回りに回転し、軸線10を中心とした半径方向に所定範囲でスライド可能に設けられている。すなわち、可動ヨーク14は、回転軸2とともに軸線10回りに回転すると、遠心力によって後述する付勢手段15の付勢力に抗して半径方向外側にスライドする。回転軸2の回転速度が所定の回転速度(以下「第1回転速度」ともいう。)以上では、図1および図3に示すように、可動ヨーク14は、後述する第2のヨーク17の他端部17bと磁石13の磁極Nとを磁気的に接続する位置(以下「制動位置」という。)に配される。一方、回転軸2の回転速度が所定の回転速度(以下「第2回転速度」ともいう。)以下では、図2および図4に示すように、可動ヨーク14は、付勢手段15の付勢力により、後述する第3のヨーク18の他端部18bと磁石13の磁極Nとを磁気的に接続する位置(以下「非制動位置」ともいう。)に配される。なお、上記「第1の回転速度」は、上記「第2の回転速度」よりも高速である。

0024

可動ヨーク14は、例えば図3および図4に示すように、軸線10(図1参照)を中心とする円周方向に均等に配設された4つの部材で構成することができる。各可動ヨーク14には、回転軸2(図1参照)に形成されたフランジ部2aの外周から半径方向外側に延びたガイド棒21がスライド自在に貫通されている。このガイド棒21を介して回転軸2の回転力が可動ヨーク14に伝達され、可動ヨーク14は回転軸2とともに回転する。ガイド棒21は、図1に示すように、回転軸2のフランジ部2aにビス22にて固定され、ガイド棒21の基部およびビス22は、カバー23で覆われている。なお、ガイド棒21の横断面形状および可動ヨーク14のガイド棒21を挿通する孔の断面形状は円形でもよいが、可動ヨーク14がガイド棒21の周囲で回転しないように、円形以外の形状、例えば、多角形スプライン形状等の断面形状にすることが望ましい。

0025

可動ヨーク14は、「制動位置」と「非制動位置」との中間位置に配されたとき、後述する第2のヨーク17の他端部17bと磁石13の磁極Nとを磁気的に接続するとともに、後述する第3のヨーク18の他端部18bと磁石13の磁極Nとを磁気的に接続するように、その形状および大きさが設定されている。具体的には、図5に示すように、可動ヨーク14は、上記「中間位置」に配されると、片方で、第2のヨーク17の内径側の部分と近接対向しながら、もう片方で、第3のヨーク18と、磁石13に隣接した磁性体からなる円環状部材33との双方に近接対向する。

0026

付勢手段15は、可動ヨーク14を軸線10側に付勢する。本実施形態では、付勢手段15は、コイルスプリング24、ナット26等で構成されている。コイルスプリング24は、可動ヨーク14を半径方向外側から押圧するように、ガイド棒21に装着されており、当該コイルスプリング24の外側端部は、ガイド棒21に螺着されたナット26に抑えられている。

0027

第1のヨーク16は、一端部16aが磁石13の磁極Sに接続され、他端部16bが隙間Sに介在する磁気粘性流体6およびロータ3の軸線方向一方(図1および図2では左側)に配置されている。図1に示す例では、第1のヨーク16は、本装置1の他の構成部材よりも半径方向外側を経由し、両端部16a,16bで、ロータ3、磁気粘性流体6、「制動位置」にある可動ヨーク14、磁石13等を間に挟むように形成されている。また、図1に示す例では、第1のヨーク16は、磁石13の磁極Sに隣接して設けられた磁性体からなる円環部材27と、磁性体からなる円環板28の半径R1より遠心側の部分28aと、円環板28を一端に嵌入した磁性体からなる円筒部材29と、円筒部材29の他端に嵌入された磁性体からなる円環板30と、前記したロータハウジング4の片側(図1では左側)の磁性体部分4cとで構成されている。なお、第1のヨーク16の他端部16bは、ロータハウジング4の片側(図1では左側)の磁性体部分4cを構成している。

0028

第2のヨーク17は、一端部17aが隙間Sに介在する磁気粘性流体6の軸線方向他方(図1では右側)に配置され、他端部17bが磁石13の磁極Nに可動ヨーク14を介して磁気的に接続可能に配置されている。本実施形態では、第2のヨーク17は、前記したロータハウジング4の片側(図1では右側)の磁性体部分4dと、この磁性体部分4dに隣接して設けられた磁性体からなる円環状部材32とで構成されている。可動ヨーク14が「制動位置」にあるとき、当該可動ヨーク14と、磁石13の磁極Nに隣接して設けられた磁性体からなる円環状部材33とを介して、他端部17bが、磁石13の磁極Nに磁気的に接続される。なお、第2のヨーク17の一端部17aは、ロータハウジング4の片側(図1では右側)の磁性体部分4dを構成している。

0029

第3のヨーク18は、一端部18aが磁石13の磁極Sに接続され、他端部18bが磁石13の磁極Nに可動ヨーク14を介して磁気的に接続可能に配置されている。本実施形態では、第3のヨーク18は、磁石13の磁極Sに隣接して設けられた磁性体からなる円環部材27と、前記円環板28の半径R2より軸線10側の部分28bと、円環板28の開口縁部から軸線方向ロータ3側に延出した小円筒部28cとで構成されている。なお、円環部材27は、第3のヨーク18の一端部18aを形成するとともに、第1のヨーク16の一端部16aをも形成している。可動ヨーク14が「非制動位置」にあるとき、当該可動ヨーク14と、円環状部材33とを介して、他端部18bが、磁石13の磁極Nに磁気的に接続される。なお、小円筒部28cの外径は、磁石13の内径より小径であり、小円筒部28と磁石13との間に一定の空間が形成されている。

0030

以上の構成を備える回転制動装置1を使用する場合、例えば、回転軸1を回転制動対象物と回転一体に連結し、ロータハウジング4又はロータハウジング4に対して固定された部分(例えば円筒部材29等)を回転しない物または場所に固定する。

0031

この状態で、回転制動対象物および回転軸1の回転速度が「第1回転速度」以上になると、図1および図3に示すように、可動ヨーク14が「制動位置」に配される。その結果、第1のヨーク16、第2のヨーク17、可動ヨーク14等によってロータ3(第1トルク伝達部材)とロータハウジング4(第2トルク伝達部材)との隙間Sに介在する磁気粘性流体6を貫通する磁場(磁路)が形成され、ロータ3とロータハウジング4との間で伝達されるトルクが大きくなって、回転制動対象物に対して制動力が働く。

0032

回転制動対象物および回転軸1の回転速度が「第2回転速度」以下のときは、図2および図4に示すように、可動ヨーク14が「非制動位置」に配される。その結果、第3のヨーク18、可動ヨーク14等によって磁路が形成される一方で、ロータ3(第1トルク伝達部材)とロータハウジング4(第2トルク伝達部材)との隙間Sに介在する磁気粘性流体6を貫通する磁路は形成されない。このため、ロータ3とロータハウジング4との間で伝達されるトルクが最小値(基底トルク)になって、回転制動対象物に対する制動力はゼロ又は殆どゼロとなる。特に、可動ヨーク14が「非制動位置」にあるときに、磁気粘性流体6を回避した別の磁路が形成されることから、磁石13から磁気粘性流体6側に磁束が漏れ難くなり、従来よりも基底トルクを小さくすることができる。

0033

また、回転制動対象物および回転軸1の回転速度が「第1回転速度」と「第2回転速度」の間の回転速度であるとき、可動ヨーク14が「制動位置」と「非制動位置」との中間位置に配される。このとき、図5に示すように、第2のヨーク17の他端部17bと磁石13の磁極Nとを磁気的に接続するとともに、第3のヨーク18の他端部18bと磁石13の磁極Nとを磁気的に接続する。このとき、回転制動対象物および回転軸1の回転速度が「第1回転速度」であるときよりも弱い制動力が回転制動対象物に対して働く。

0034

また、可動ヨーク14が「制動位置」と「非制動位置」との間で移動する際には、可動ヨーク14に作用する磁石13の吸引力が半径方向にバランスし易くなるため、可動ヨーク14が突然回転中心側又は遠心側に位置を急変させにくくなる。その結果、従来よりも、回転速度に応じてスムーズに制動力を変化させることが可能となる。

0035

本発明は、例えば、回転速度に応じた制動力を回転制動対象に付与する回転制動装置に適用することができる。

0036

1回転制動装置
2回転軸
3ロータ(第1トルク伝達部材)
4ロータハウジング(第2トルク伝達部材)
4c ロータハウジングの磁性体部分(第1のヨークの他端部)
4d ロータハウジングの磁性体部分(第2のヨークの一端部)
6磁気粘性流体
7磁場発生手段
10軸線
13磁石
14可動ヨーク
15付勢手段
16 第1のヨーク
16a 第1のヨークの一端部
16b 第1のヨークの他端部
17 第2のヨーク
17a 第2のヨークの一端部
17b 第2のヨークの他端部
18 第3のヨーク
18a 第3のヨークの一端部
18b 第3のヨークの他端部
S ロータとロータハウジングの隙間(第1トルク伝達部材と第2トルク伝達部材の隙間)

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