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課題

統合失調症急性期および残遺期の治療における一次的治療または補助的治療としての医薬および医薬組成物の提供。

解決手段

遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物。(X:−O−、−NH−、−N(CH3)−。Y:−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)−、−C(O)−(R1:−C1−6アルキル、−C(O)−C1−21アルキル。R2、R3:H、−C1−6アルキル。)。)

概要

背景

精神障害、特に、統合失調症は、世界人口の1.1%が罹患している。この疾患は、前駆期活動期および残遺期の3つの段階を含む。前駆期は、無症候性徴候および症状が見られる初期段階である。これらの症状としては、日常の探求に対する興味喪失友達および家族からの引きこもり錯乱集中力障害、気力低下および感情鈍麻感覚を挙げることができる。活動期は、妄想幻覚および猜疑心などの陽性症状憎悪によって特徴付けられる。残遺期は、情動的引きこもり、受動的引きこもりおよび常同思考などの陰性症状、ならびに能動的社会的回避、不安、緊張および身体的懸念を包含する全般性精神病理学の症状によって特徴付けられる。残遺期の症状は、しばしば、うつ病認知障害および不眠症を伴う。一括して、これらの残遺期の症状は、現在市場に出ている多くの抗精神病薬によって十分には治療されないので、通常、治療後に活動期の症状が治まった後に観察される。該疾患のこの段階は、患者がより豊かで充実した生活に戻りたがっている時であるが、残遺陰性症状および認知障害が適正に治療されていないので、この目標は阻まれる。依然として、精神病(例えば、統合失調症)の活動期または急性期の症状だけではなく残遺期の症状も治療することができる抗精神病薬がなおも緊急に必要とされている。

置換複素環縮合γ−カルボリン類は、中枢神経系障害の治療において、5−HT2受容体、特に5−HT2A受容体および5−HT2C受容体のアゴニストまたはアンタゴニストであることが知られている。これらの化合物は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7および特許文献8において、新規化合物、ならびに肥満、不安、うつ病、精神病、統合失調症、睡眠障害、性障害、片頭痛自閉症、頭部痛に関連する状態、社会恐怖症、および胃腸障害(例えば、胃腸管運動機能障害)などの5−HT2A受容体調節に関連する障害の治療のための医学的使用として開示されている。特許文献9および特許文献10もまた、置換複素環縮合γ−カルボリン類の製造方法、ならびに嗜癖行動および睡眠障害などの中枢神経系障害の制御および予防に有用なセロトニンアゴニストおよびアンタゴニストとしてのこれらγ−カルボリン類の使用を開示している。

さらに、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14および特許文献15は、さらなる置換複素環縮合γ−カルボリン化合物、ならびに/または5−HT2A、セロトニントランスポーター(SERT)および/またはドーパミンD1/D2経路関与している1種類以上の障害の治療のための該化合物の使用を教示している。

置換複素環縮合γ−カルボリン化合物に関する上記の文献は、精神病および/またはうつ病に関連するある種の障害の治療を教示しているが、これらの文献は、精神病の残遺症状、特に統合失調症の残遺症状の治療について全く開示していない。

概要

統合失調症の急性期および残遺期の治療における一次的治療または補助的治療としての医薬および医薬組成物の提供。遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物。(X:−O−、−NH−、−N(CH3)−。Y:−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)−、−C(O)−(R1:−C1−6アルキル、−C(O)−C1−21アルキル。R2、R3:H、−C1−6アルキル。)。)なし

目的

本発明は、一態様において、特定の置換複素環縮合γ−カルボリン化合物(下記の化合物)を単一で使用するか、または精神病(特に、統合失調症)の残遺症状の治療のための補助的療法として使用する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

残遺症状の治療方法であって、該治療を必要とする患者に、遊離形態または医薬上許容される塩形態の式I:[式中、Xは、−O−、−NH−または−N(CH3)−であり;Yは、−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)−または−C(O)−であり;R1は、−C1-6アルキル(例えば、メチル)または−C(O)−C1-21アルキル(例えば、−C(O)−C1-5アルキル、−C(O)−C6-15アルキルまたは−C(O)−C16-21アルキル)であり、好ましくは、該アルキルは、直鎖であり、飽和または不飽和であってよく、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されていてもよく、例えば、R1は、−C(O)−C6アルキル、−C(O)−C7アルキル、−C(O)−C9アルキル、−C(O)−C11アルキル、−C(O)−C13アルキルまたは−C(O)−C15アルキルであり、ここで、該化合物加水分解して天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸の残基を形成し、例えば、該化合物は加水分解して、一方ではヒドロキシ化合物を、他方ではオクタン酸デカン酸ドデカン酸テトラデカン酸またはヘキサデカン酸を形成する);R2は、Hまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)であり;R3は、Hまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)である]で示される化合物の有効量を投与することを含む、方法。

請求項2

式Iで示される化合物が、Xが−O−、−NH−または−N(CH3)−であり;Yが−O−、−C(H)(OH)−、−C(H)(OR1)−または−C(O)−であり;R1が−C(O)−C1-21アルキル(例えば、−C(O)−C1-5アルキル、−C(O)−C6-15アルキルまたは−C(O)−C16-21アルキル)であり、好ましくは、該アルキルが直鎖であり、飽和または不飽和であってよく、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されていてもよく、例えば、R1が−C(O)−C6アルキル、−C(O)−C7アルキル、−C(O)−C9アルキル、−C(O)−C11アルキル、−C(O)−C13アルキルまたは−C(O)−C15アルキルであり、該化合物が加水分解して、天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸の残基を形成し、例えば、該化合物が加水分解して、一方ではヒドロキシ化合物を、他方ではオクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸またはヘキサデカン酸を形成する)遊離形態または医薬上許容される塩形態の化合物である、請求項1記載の方法。

請求項3

式Iで示される化合物が、Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−であるか、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−であるか、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OH)−であるか、Xが−O−であり、Yが−C(O)−であるか、Xが−O−であり、Yが−O−であるか、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−であるか、Xが−N(CH3)−であり、Yが−O−であるか、Xが−NH−であり、Yが−C(O)−であるか、Xが−NH−であり、Yが−O−であるか、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OR1)−であるか、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OR1)−であるか、Xが−O−であり、Yが−C(H)(OR1)−であるか、Xが−O−であり、Yが−C(CH3)(OH)−であるか、Xが−NH−であり、Yが−C(CH3)(OH)−であるか、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(CH3)(OH)−である式Iで示される化合物からなる群から選択される、請求項1記載の方法。

請求項4

Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−または−C(H)(OH)−である、請求項1記載の方法。

請求項5

患者が、精神病、例えば、統合失調症妄想性障害、精神病を伴う大うつ病、精神病症状を伴う双極性障害短期精神障害統合失調症様障害、統合失調感情障害、または医学的状態もしくは物質使用によって引き起こされる精神病に罹患しており、好ましくは、患者が統合失調症の残遺症状に罹患している、請求項1〜4いずれか1項記載の方法。

請求項6

残遺症状が、陰性症状、例えば感情鈍麻情動引きこもり対人関係不良、受動的もしくは無欲性社会的引きこもり、抽象思考困難、自発性および会話の流れの喪失、ならびに常同思考;全般性精神病理学的症状、例えば身体的懸念、不安、罪悪感緊張、癖および不自然姿勢うつ病運動発達遅滞、非協力、異常な思考内容見当識障害注意力低下、判断力および洞察力不足意志障害、衝動制御不良、関心事および能動的社会的回避;認知障害および睡眠障害(例えば、不眠症)から選択される、請求項1〜5いずれか1項記載の方法。

請求項7

さらに、さらなる抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬のような1種類以上の他の治療薬を投与することを含む、請求項1〜6いずれか1項記載の方法。

請求項8

該1種類以上の他の治療薬が、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、抗うつ薬、例えばGABA活性を調節する(例えば、該活性を増強し、GABA伝達を促進させる)化合物、GABA−Bアゴニスト5−HTモジュレーター(例えば、5−HT1aアゴニスト、5−HT2aアンタゴニスト、5−HT2aインバースアゴニストなど)、メラトニンアゴニストイオンチャネルモジュレーター(例えば、遮断薬)、セロトニン−2アンタゴニスト再取り込み阻害薬SARI)、オレキシン受容体アンタゴニスト、H3アゴニスト、ノルアドレナリンアンタゴニスト、ガラニンアゴニスト、CRHアンタゴニスト、ヒト成長ホルモン成長ホルモンアゴニスト、エストロゲンエストロゲンアゴニストニューロキニン1薬;および抗精神病薬、例えば、非定型抗精神病薬から選択される、請求項7記載の方法。

請求項9

該1種類以上の他の治療薬が、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、モダフィニルアルモダフィニルドキセピンアルプラゾラムブロマゼパムクロバザムクロナゼパムクロラゼペートジアゼパムフルニトラゼパムフルラゼパムロラゼパムミダゾラムニトラゼパムオキサゼパム、テマザパムトリアゾラムインジプロンゾピクロンエスゾピクロンザレプロンゾルピデムガボキサドールビガバトリンチアガビンEVT201(Evotec Pharmaceuticals)、エスタゾラムケタンセリンリスペリドンエプリバンセリン、ボリナンセリン(Sanofi-Aventis, France)、プルバンセリン、MDL100907(Sanofi-Aventis, France)、HY10275(Eli Lilly)、APD125(Arena Pharmaceuticals, San Diego, CA)、AVE8488(Sanofi-Aventis, France)、レピノタン、サリゾタンエプタピロンブスピロン、MN−305(MediciNova, San Diego, CA)、メラトニンラメルテオン(ROZEREM登録商標),武田薬品工業株式会社,日本)、VEC−162(Vanda Pharmaceuticals, Rockville, MD)、PD−6735(Phase II Discovery)、アゴメラチンラモトリジンギャバペンチンプレガバリンオレキシン、1,3−ビアリールウレア、SB−334867−a(GlaxoSmithKline,UK)、GW649868(GlaxoSmithKline)、ベンズアミド誘導体、Org50081(Organon-Netherlands)、リタンセリン、ネファドンセルゾン、トラゾドン、カソピタント(GlaxoSmithKline)、アミトリプチリンアモキサピンブプロピオンシタロプラムクロミプラミンデシプラミン、ドキセピン、デュロキセチンエスシタロプラムフルオキセチンフルボキサミンイミプラミンイソカルボキサジドマプロチリンミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリンパロキセチン硫酸フェネルジンプロトリプチリン、セルトラリントラニルシプロミン、トラゾドン、トリミプラミンベラファキシンクロルプロマジンハロペリドールドロペリドールフルフェナジンロキサピンメソリダジンモリンドンペルフェナジンピモジドプロクロルペラジンプロマジンチオリダジンチオチキセントリフルオペラジンクロザピンアリピプラゾールオランザピンクエチアピン、リスペリドン、ジプラシドンパリペリドンアセナピンルラシドンイロペリドンカリプラジン、アミスルプリドゾテピンセルチンドールからなる群から選択される、請求項7または8記載の方法。

請求項10

式Iで示される化合物の投与が、1種類以上の他の治療薬、例えば抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬の投与の補助的である、請求項7〜9いずれか1項記載の方法。

請求項11

該1種類以上の他の治療薬が、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、クロルプロマジン、ハロペリドール、ドロペリドール、フルフェナジン、ロキサピン、メソリダジン、モリンドン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、プロマジン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン、クロザピン、アリピプラゾール、オランザピン、クエチラピン、リスペリドン、ジプラシドン、パリペリドン、アセナピン、ルラシドン、イロペリドン、カリプラジン、アミスルプリド、ゾテピン、セルチンドールから選択される抗精神病薬である、請求項7〜10いずれか1項記載の方法。

請求項12

該1種類以上の他の治療薬、例えば抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬の投与が、式Iで示される化合物の投与の補助的である、請求項7〜11いずれか1項記載の方法。

請求項13

該1種類以上の他の治療薬が、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シタロプラム、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、イミプラミン、イソカルボキサジド、マプロチリン、ミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、硫酸フェネルジン、プロトリプチリン、セルトラリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリミプラミンおよびベラファキシンのうちの1種類以上から選択される抗うつ薬である、請求項7〜12いずれか1項記載の方法。

請求項14

該1種類以上の他の治療薬が、選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)、および三環系抗うつ薬から選択される抗うつ薬である、請求項7〜13いずれか1項記載の方法。

請求項15

抗うつ薬がSSRIである、請求項14記載の方法。

請求項16

式Iで示される化合物が、錠剤またはカプセル剤である経口単位投与形態としての医薬上許容される希釈剤または担体を含む組成物として経口投与される、請求項1〜15いずれか1項記載の方法。

請求項17

式Iで示される化合物の有効量が約1mg〜約140mgの日用量である、請求項1〜16いずれか1項記載の方法。

請求項18

式Iで示される化合物の有効量が約10mg〜約120mgの日用量である、請求項1〜17いずれか1項記載の方法。

請求項19

式Iで示される化合物の有効量が約20mg〜約60mgの日用量である、請求項1〜18いずれか1項記載の方法。

請求項20

式Iで示される化合物の有効量が約20mg、約40mgまたは約60mgの日用量である、請求項1〜19いずれか1項記載の方法。

請求項21

患者が、他の抗精神病薬または抗精神病薬の組合せによる治療に対して十分に反応しない、請求項1〜20いずれか1項記載の方法。

請求項22

患者が、クロルプロマジン、ハロペリドール、ドロペリドール、フルフェナジン、ロキサピン、メソリダジン、モリンドン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、プロマジン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン、クロザピン、アリピプラゾール、オランザピン、クエチラピン、リスペリドン、ジプラシドン、パリペリドン、アセナピン、ルラシドン、イロペリドン、カリプラジン、アミスルプリド、ゾテピン、セルチンドールから選択される1種類以上の抗精神病薬による治療に対して反応しない、請求項21記載の方法。

請求項23

患者が、リスペリドンによる治療に対して反応しない、請求項22記載の方法。

請求項24

式Iで示される化合物が持続放出型または遅延放出型製剤に製剤化される、請求項1〜23いずれか1項記載の方法。

請求項25

持続放出型または遅延放出型製剤が持効性注射用マイクロスフェア製剤である、請求項24記載の方法。

請求項26

残遺症状の治療方法であって、該治療を必要とする患者に、カルボン酸またはカルボン酸末端基を有する75:25のPLA/PLGのPLGAマトリックス、および遊離形態または医薬上許容される塩形態の式I:[式中、Xは、−O−、−NH−または−N(CH3)−であり;Yは、−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)または−C(O)−であり;R1は、−C1-6アルキル(例えば、メチル)または−C(O)−C1-21アルキル(例えば、−C(O)−C1-5アルキル、−C(O)−C6-15アルキルまたは−C(O)−C16-21アルキル)であり、好ましくは、該アルキルは、直鎖であり、飽和または不飽和であってよく、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されていてもよく、例えば、R1は、−C(O)−C6アルキル、−C(O)−C7アルキル、−C(O)−C9アルキル、−C(O)−C11アルキル、−C(O)−C13アルキルまたは−C(O)−C15アルキルであり、ここで、該化合物は加水分解して天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸の残基を形成し、例えば、該化合物は加水分解して、一方ではヒドロキシ化合物を、他方ではオクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸またはヘキサデカン酸を形成する);R2は、Hまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)であり;R3は、Hまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)である]で示される化合物の有効量を含む持効性注射用組成物を投与することを含む、方法。

請求項27

請求項1〜25いずれか1項記載の残遺症状の治療のための医薬組成物であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載されている遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を医薬上許容される希釈剤または担体と混合または配合して含む医薬組成物。

請求項28

請求項1〜25いずれか1項記載の残遺症状の治療のための医薬の製造における請求項1〜4のいずれか1項に記載されている式Iで示される化合物の使用。

請求項29

カルボン酸またはカルボン酸末端基のいずれかを有する75:25のPLA/PLGのPLGAマトリックス、および遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物の有効量を含む、持効性注射用組成物、例えば、上記の組成物1または組成物2.1以下の組成物。

請求項30

マイクロスフェアに分散、溶解またはカプセル化される式Iで示される化合物の量が、平均で、約5重量%〜約50重量%、例えば約10重量%〜約50重量%、または約20重量%〜約40重量%、または約30重量%〜約40重量%、または例えば約8.5重量%、または約16重量%、または約30重量%、または約35重量%、または約40重量%である、請求項29記載の持効性注射用組成物。

技術分野

0001

本願は、2013年12月3日に出願された米国仮出願番号第61/911,416号;2014年1月9日に出願された米国仮出願番号第61/925,607号;2014年4月4日に出願された米国仮出願番号第61/975,702号;および2014年8月1日に出願された米国仮出願番号第62/032,326号に基づく優先権を主張する(各々、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)。

0002

本発明は、能動的社会的回避、受動的引きこもり情動的引きこもり、不安、緊張常同思考および身体的懸念などの残遺症状の治療が具体的に挙げられる統合失調症急性期および残遺期の治療における一次的治療または補助的治療としての医薬および医薬組成物としての、本明細書に記載の遊離形態または医薬上許容される塩形態の特定の置換複素環縮合γ−カルボリン類の使用に関する。本明細書に記載の化合物は、急性憎悪期の間に出現するが急性症状が一旦衰える病気(例えば、統合失調症)の残遺期を規定する急性症状および残遺症状の両方を治療するために使用され得る。したがって、本明細書に記載された化合物は、単独で使用され得るか、他の抗精神病薬ならびにうつ病および/または睡眠障害などの併存障害を治療する他の活性薬剤と併用することができる。統合失調症に関連する症状を超えた反応プロファイルは特に社会的機能の向上に有益であり得るので、本明細書に記載された化合物は、社会的統合(social integration)および社会的機能を向上させるために使用され得る。このような反応プロファイルは、前駆症状憎悪および残遺期に有益であり得る。

背景技術

0003

精神障害、特に、統合失調症は、世界人口の1.1%が罹患している。この疾患は、前駆期活動期および残遺期の3つの段階を含む。前駆期は、無症候性徴候および症状が見られる初期段階である。これらの症状としては、日常の探求に対する興味喪失友達および家族からの引きこもり、錯乱集中力の障害、気力低下および感情鈍麻感覚を挙げることができる。活動期は、妄想幻覚および猜疑心などの陽性症状の憎悪によって特徴付けられる。残遺期は、情動的引きこもり、受動的引きこもりおよび常同思考などの陰性症状、ならびに能動的社会的回避、不安、緊張および身体的懸念を包含する全般性精神病理学の症状によって特徴付けられる。残遺期の症状は、しばしば、うつ病、認知障害および不眠症を伴う。一括して、これらの残遺期の症状は、現在市場に出ている多くの抗精神病薬によって十分には治療されないので、通常、治療後に活動期の症状が治まった後に観察される。該疾患のこの段階は、患者がより豊かで充実した生活に戻りたがっている時であるが、残遺陰性症状および認知障害が適正に治療されていないので、この目標は阻まれる。依然として、精神病(例えば、統合失調症)の活動期または急性期の症状だけではなく残遺期の症状も治療することができる抗精神病薬がなおも緊急に必要とされている。

0004

置換複素環縮合γ−カルボリン類は、中枢神経系障害の治療において、5−HT2受容体、特に5−HT2A受容体および5−HT2C受容体のアゴニストまたはアンタゴニストであることが知られている。これらの化合物は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7および特許文献8において、新規化合物、ならびに肥満、不安、うつ病、精神病、統合失調症、睡眠障害、性障害、片頭痛自閉症、頭部痛に関連する状態、社会恐怖症、および胃腸障害(例えば、胃腸管運動機能障害)などの5−HT2A受容体調節に関連する障害の治療のための医学的使用として開示されている。特許文献9および特許文献10もまた、置換複素環縮合γ−カルボリン類の製造方法、ならびに嗜癖行動および睡眠障害などの中枢神経系障害の制御および予防に有用なセロトニンアゴニストおよびアンタゴニストとしてのこれらγ−カルボリン類の使用を開示している。

0005

さらに、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14および特許文献15は、さらなる置換複素環縮合γ−カルボリン化合物、ならびに/または5−HT2A、セロトニントランスポーター(SERT)および/またはドーパミンD1/D2経路関与している1種類以上の障害の治療のための該化合物の使用を教示している。

0006

置換複素環縮合γ−カルボリン化合物に関する上記の文献は、精神病および/またはうつ病に関連するある種の障害の治療を教示しているが、これらの文献は、精神病の残遺症状、特に統合失調症の残遺症状の治療について全く開示していない。

先行技術

0007

米国特許第6548493号明細書
米国特許第7238690号明細書
米国特許第6552017号明細書
米国特許第6713471号明細書
米国再発行特許第39680号明細書
米国再発行特許第39679号明細書
米国特許第7183282号明細書
米国特許第7071186号明細書
国際特許出願第PCT/US08/03340号
米国特許出願番号第10/786935号
国際公開第2009/145900号
国際公開第2011/133224号
国際公開第2013/155505号
国際公開第2013/155504号
国際公開第2013/155506号

課題を解決するための手段

0008

発明の概要
特定の置換複素環縮合γ−カルボリン化合物(下記の化合物)が、ファーストインクラスの抗精神病薬療法をもたらす可能性があると考えられる作用機序を有することを見出した。式Iで示される化合物は、強力なセロトニン5−HT2A受容体アンタゴニズムドーパミン受容体リンタンパク質調節、またはDPPM,グルタミン酸作動性調節およびセロトニン再取り込み阻害を併せ持つ、急性および残遺統合失調症の治療のための単一薬物候補である。ドーパミンD2受容体において、式Iで示される化合物は、二重の特性を有し、シナプス後アンタゴニストとしてもシナプス前部分アゴニストとしても作用する。式Iで示される化合物は、また、グルタミン酸作動性NMDANR2BまたはGluN2B受容体のリン酸化中脳辺縁系特異的に刺激する。抗精神病薬の効力を媒介すると考えられる脳領域におけるこの局所選択性は、セロトニン作動性グルタミン作動性およびドーパミン作動性相互作用一緒に、統合失調症に関連する陽性症状、陰性症状、情動性症状および認知症状のための抗精神病作用をもたらし得ると考えられる。セロトニン再取り込み阻害は、統合失調感情障害および併存性うつ病の治療のために、ならびに/または大うつ病性障害スタンドアロン治療として、抗うつ活性を可能にすることができる。式Iで示される化合物は、双極性障害ならびに他の精神性および神経変性障害、特に、認知症、自閉症および他のCNS疾患に関連する行動障害の治療にも有用であり得ると考えられる。式Iで示される化合物のこれらの特徴は、統合失調症患者クオリティオブライフの改善を可能にすることができ、社会的機能を向上させて患者をその家族および職場にさらに十分に溶け込ませることができる。加えて、式Iで示される化合物は、障害を低用量で(例えば、睡眠攻撃性および激越)または高用量で(例えば、急性憎悪期および残遺期統合失調症、双極性障害、および気分障害)治療することを示し得る。

0009

下記の化合物は、精神病の急性症状だけではなく残遺症状の治療にも有効であるので、本発明は、一態様において、特定の置換複素環縮合γ−カルボリン化合物(下記の化合物)を単一で使用するか、または精神病(特に、統合失調症)の残遺症状の治療のための補助的療法として使用する方法を提供する。これは、新規かつ予想外有用性である。

0010

かくして、本発明は、残遺症状の治療方法であって、該症状の治療を必要とする患者に、遊離形態または医薬上許容される塩形態の式I:



[式中、
Xは、−O−、−NH−または−N(CH3)−であり;
Yは、−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)または−C(O)−であり;
R1は、C1-6アルキル(例えば、メチル)であるか、または、例えば−C(O)−C1-21アルキル(例えば、−C(O)−C1-5アルキル、−C(O)−C6-15アルキルまたは−C(O)−C16-21アルキル)から選択される生理学的に加水分解されかつ許容されるアシルであり、例えば、R1は、−C(O)−C6アルキル、−C(O)−C7アルキル、−C(O)−C9アルキル、−C(O)−C11アルキル、−C(O)−C13アルキルまたは−C(O)−C15アルキルであり、例えば、当該化合物は加水分解して、式:R1−OHで示される天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸とYが−C(R2)(OH)−である式1で示される化合物を提供し、例えば、該化合物は加水分解して、一方ではYが−C(R2)(OH)−である式Iで示されるヒドロキシ化合物を、他方ではオクタン酸デカン酸ドデカン酸テトラデカン酸またはヘキサデカン酸を形成する);
R2は、Hまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)であり;
R3は、Hまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)であり;
例えば、ここで、「アルキル」とは、飽和または不飽和であってもよく、かつ、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されていてもよい、直鎖炭化水素基をいう]
で示される化合物の有効量を投与することを含む方法(方法A)を対象とする。

0011

さらなる実施態様において、方法Aの式Iで示される化合物は、
Xが、−O−、−NH−または−N(CH3)−であり;
Yが、−O−、−C(H)(OH)−、−C(H)(OR1)または−C(O)−であり;
R1が、生理学的に加水分解されかつ許容されるアシルであり、例えば、−C(O)−C1-21アルキル(例えば、−C(O)−C1-5アルキル、−C(O)−C6-15アルキルまたは−C(O)−C16-21アルキル)から選択され、例えば、R1が、−C(O)−C6アルキル、−C(O)−C7アルキル、−C(O)−C9アルキル、−C(O)−C11アルキル、−C(O)−C13アルキルまたは−C(O)−C15アルキルであり、例えば、該化合物が加水分解して、R1−OHで示される天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸とYが−C(R2)(OH)−である式Iで示される化合物を提供し、例えば、該化合物が加水分解して、一方ではYが−C(R2)(OH)−である式Iで示されるヒドロキシ化合物を、他方ではオクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸またはヘキサデカン酸を形成し;
例えば、ここで、「アルキル」とは、飽和または不飽和であってもよく、かつ、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されてもよい直鎖炭化水素基をいう、
遊離形態または医薬上許容される塩形態の化合物である。

0012

さらなる実施態様において、方法Aの患者は、精神病、例えば統合失調症(例えば、残遺亜型)、妄想性障害(例えば、身体型)、精神病を伴う大うつ病、精神病症状を伴う双極性障害、短期の精神障害、統合失調症様障害、統合失調感情障害、または医学的状態もしくは物質使用によって引き起こされる精神病の残遺症状に罹患している。好ましくは、該患者は、統合失調症の残遺症状に罹患している。

0013

別のさらなる実施態様において、残遺期症状としては、陰性症状、例えば感情鈍麻、情動的引きこもり、対人関係不良(poor rapport)、受動的もしくは無欲性の社会的引きこもり、抽象思考困難、自発性および会話の流れの喪失、ならびに常同思考;全般性精神病理学的症状(general psychopathology symptom)、例えば身体的懸念、不安、罪悪感、緊張、癖(mannerisms)および不自然姿勢(posturing)、うつ病、運動発達遅滞、非協力(uncooperativeness)、異常な思考内容見当識障害注意力低下(poor attention)、判断力および洞察力不足意志障害、衝動制御不良、関心事および能動的社会的回避;認知障害および睡眠障害(例えば、不眠症)が挙げられる。特定の実施態様において、方法Aは、統合失調症に関連する残遺症状(陰性症状、有効(effective)症状および認知症状)を治療する。

0014

別のさらなる実施態様において、式Iで示される化合物の有効量は、約1mg〜約140mg/投与/日であり、別の実施態様においては、約2.5mg〜約120mgであり、別の実施態様においては、約10mg〜約120mg/投与/日であり、別の実施態様においては、約60mg〜約120mg/投与/日であり、さらに別の実施態様においては、約10mg〜約60mg/投与/日であり、別の実施態様においては、約20mg〜約60mg/投与/日であり、さらに別の実施態様においては、約20mg、約40mgまたは約60mg/投与/日である。本発明の化合物は、精神病の活動期または急性期の間に生じる陽性症状の治療に有効であり(例えば、妄想および幻覚のような陽性症状の治療に有効であり)、残遺期に一般的に見られる陰性症状および他の残遺症状の治療にも有効である。好ましくは、統合失調症の急性症状および残遺症状の治療のための有効量は、約60mg/日である。特定の実施態様において、経口投与について本明細書で記載される投与量は、酸付加塩形態、特にトルエンスルホン酸付加塩形態の式Iで示される化合物の量に基づく。

0015

したがって、本発明は、下記のとおりの方法を提供する:
1.1 Xが−N(CH3)である式Iで示される化合物を含む、方法A;
1.2 Xが−NHである式Iで示される化合物を含む、方法A;
1.3 XがOである式Iで示される化合物を含む、方法A;
1.4 Yが−C(O)−である式Iで示される化合物を含む、方法Aまたは1.1〜1.3のいずれか;
1.5 Yが−O−である式Iで示される化合物を含む、方法Aまたは1.1〜1.3のいずれか;
1.6 Yが−C(R2)(OH)−、例えば、−C(H)(OH)−である式Iで示される化合物を含む、方法Aまたは1.1〜1.3のいずれか;
1.7 Yが−C(R3)(OR1)、例えば、−C(H)(OR1)である式Iで示される化合物を含む、方法Aまたは1.1〜1.3のいずれか;
1.8 R1が−C(O)−C1-21アルキル(例えば、−C(O)−C1-5アルキル、−C(O)−C6-15アルキルまたは−C(O)−C16-21アルキル)であり、好ましくは、該アルキルが、直鎖であって、飽和または不飽和であってもよく、かつ、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されていてもよく、例えばR1が、−C(O)−C6アルキル、−C(O)−C7アルキル、−C(O)−C9アルキル、−C(O)−C11アルキル、−C(O)−C13アルキルまたは−C(O)−C15アルキルである、方法Aまたは式1.7(ここで、当該化合物は加水分解して、天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸の残基を形成し、例えば、該化合物は加水分解して、一方ではヒドロキシ化合物を、他方ではオクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸またはヘキサデカン酸を形成する);
1.9 R1が−C(O)−C6-15アルキル、例えば、−C(O)−C9アルキルである、方法Aまたは式1.7;
1.10 R1が−C(O)−C1-5アルキル、例えば、−C(O)−C3アルキルである、方法Aまたは式1.7;

0016

1.11 R1が−C1-6アルキル(例えば、メチル)である、方法Aまたは式1.7;
1.12 R2がHまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)である、方法Aまたは式1.1〜1.11;
1.13 R2がHである、方法Aまたは式1.1〜1.11;
1.14 R2が−C1-6アルキル(例えば、メチル)である、方法Aまたは式1.1〜1.11;
1.15 R3がHまたは−C1-6アルキル(例えば、メチル)である、方法Aまたは式1.1〜1.11;
1.16 R3がHである、方法Aまたは式1.1〜1.11;
1.17 R3が−C1-6アルキル(例えば、メチル)である、方法Aまたは式1.1〜1.11;
1.18 式Iで示される化合物が
Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−であるか、
Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−であるか、
Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OH)−であるか、
Xが−O−であり、Yが−C(O)−であるか、
Xが−O−であり、Yが−O−であるか、
Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−であるか、
Xが−N(CH3)−であり、Yが−O−であるか、
Xが−NH−であり、Yが−C(O)−であるか、
Xが−NH−であり、Yが−O−であるか、
Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OR1)であるか、
Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OR1)であるか、
Xが−O−であり、Yが−C(H)(OR1)であるか、
Xが−O−であり、Yが−C(CH3)(OH)−であるか、
Xが−NH−であり、YがC(CH3)(OH)−であるか、または
Xが−N(CH3)−であり、YがC(CH3)(OH)−である
式Iで示される化合物からなる群から選択される、上記方法のいずれか;
1.19 式Iで示される化合物において、Xが−O−であり、Yが−C(O)−である、上記方法のいずれか;
1.20 式Iで示される化合物において、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である、上記方法のいずれか;

0017

1.21 式Iで示される化合物において、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である、上記方法のいずれか;
1.22 式Iで示される化合物において、Xが−O−であり、Yが−C(O)−である、上記方法のいずれか;
1.23 式Iで示される化合物において、Xが−O−であり、Yが−O−である、上記方法のいずれか;
1.24 式Iで示される化合物において、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である、上記方法のいずれか;
1.25 式Iで示される化合物において、Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−である、上記方法のいずれか;
1.26 式Iで示される化合物において、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である、上記方法のいずれか;
1.27 式Iで示される化合物において、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である、上記方法のいずれか;
1.28 式Iで示される化合物において、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(H)(OR1)であり、R1が−C(O)−C1-21アルキルである、上記方法のいずれか;
1.29 式Iで示される化合物において、Xが−N(H)−であり、Yが−C(H)(OR1)であり、R1が−C(O)−C1-21アルキルである、上記方法のいずれか;
1.30 式Iで示される化合物において、Xが−O−であり、Yが−C(H)(OR1)であり、R1が−C(O)−C1-21アルキルである、上記方法のいずれか;

0018

1.31 式Iで示される化合物が、式IA:



で示される化合物である、上記方法のいずれか;
1.32 式Iで示される化合物が、式IB:



で示される化合物である、上記方法のいずれか;
1.33 式Iで示される化合物が、式IC:



で示される化合物である、上記方法のいずれか;
1.34 式Iで示される化合物が、式ID:



で示される化合物(本明細書では、しばしば、化合物Bと記す)である、上記方法のいずれか;
1.35 式Iで示される化合物が、式IE



で示される化合物(本明細書では、しばしば、化合物Aと記す)である、上記方法のいずれか;
1.36 式Iで示される化合物が、式IF:



で示される化合物である、上記方法のいずれか;
1.37 式Iで示される化合物が、式IG:



で示される化合物である、上記方法のいずれか;
1.38 式Iで示される化合物が、例えば錠剤またはカプセル剤剤形で、例えば単一日用量で1日1回または分割量で1日2回、経口投与される、上記方法のいずれか
1.39 式Iで示される化合物の有効量が10〜120mg/日の経口日用量、例えば、式IE:



で示される化合物のp−トルエンスルホン酸付加塩約60mgである、上記方法のいずれか;
1.40 式Iで示される化合物が、徐放性の注射可能な剤形として、例えば、注射可能なデポ剤形として投与され、例えば、1ヶ月に1回または2回、例えば、生体内分解性微小粒子の形態で、投与され、例えば、例えば遊離塩基形態の、式IE:



で示される化合物である、上記方法のいずれか;

0019

1.41 式Iで示される化合物の持効性注射用製剤、例えば、組成物2、例えば、組成物2.1以下のいずれかを投与することを含む、上記方法のいずれか;
1.42 さらに、さらなる抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬などの1種類以上の他の治療薬を投与することを含む、上記方法のいずれか;
1.43 該1種類以上の他の治療薬が、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、GABA活性を調節する(例えば、該活性を増強し、GABA伝達を促進させる)化合物などの抗うつ薬、GABA−B受容体アゴニスト、5−HTモジュレーター(例えば、5−HT1A受容体アゴニスト、5−HT2A受容体アンタゴニスト、5−HT2A受容体インバースアゴニストなど)、メラトニン受容体アゴニスト、イオンチャネルモジュレーター(例えば、遮断薬)、セロトニン−2受容体アンタゴニスト/再取り込み阻害薬SARI)、オレキシン受容体アンタゴニスト、H3受容体アゴニスト、ノルアドレナリン受容体アンタゴニスト、ガラニン受容体アゴニスト、CRH受容体アンタゴニスト、ヒト成長ホルモン成長ホルモン受容体アゴニスト、エストロゲンエストロゲン受容体アゴニストニューロキニン1薬;および抗精神病薬、例えば、非定型抗精神病薬から選択される、方法1.38;
1.44 該1種類以上の他の治療薬が、抗精神病薬、例えば、クロルプロマジンハロペリドールドロペリドールフルフェナジンロキサピンメソリダジンモリンドンペルフェナジンピモジドプロクロルペラジンプロマジンチオリダジンチオチキセントリフルオペラジンクロザピンアリピプラゾールオランザピン、クエチラピンリスペリドンジプラシドンパリペリドンアセナピンルラシドンイロペリドンカリプラジン、アミスルプリドゾテピンセルチンドールであり、該1種類以上の他の治療薬が式Iで示される化合物の補助剤として投与されるか、または式Iで示される化合物が該1種類以上の他の治療薬の補助剤である、方法1.42または1.43;
1.45 有効量が1mg〜120mg/日または10mg〜120mg/日、または10mg〜60mg/日、または10mg〜40mg/日、または1mg〜10mg/日、または10mg/日、20mg/日、40mg/日または60mg/日である上記方法のいずれか;特定の実施態様において、この処方に記載の式Iで示される化合物の有効量は、酸付加塩、非プロドラッグ形態の、例えば、トルエンスルホン酸付加塩、非プロドラッグ形態の、式Iで示される化合物のに基づく;
1.46 該1種類以上の他の治療薬が抗うつ薬、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)(例えば、シタロプラムエスシタロプラムシュウ酸塩フルオキセチンフルボキサミンマレイン酸塩パロキセチンセルトラリンダポキセチンから選択される)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)(例えば、ベンラファキシンデスベンラファキシンデュロキセチンミルナシプランレボミルナシプランシブトラミンから選択される)、および三環系抗うつ薬トリプル再取り込み阻害薬、抗不安薬ブスピロンおよびトラゾドンから選択される1種類以上の抗うつ薬である、方法Aまたは1.38〜1.45のいずれか;
1.47 式Iで示される化合物がSSRI抗うつ薬のような1種類以上の他の治療薬の補助剤として投与されるか、または該SSRI抗うつ薬が式Iで示される化合物の補助剤として投与される、方法1.45;
1.48 該1種類以上の抗うつ薬が、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、シタロプラム(セレクサ、シプラミル、エモカル(Emocal)、セプラム(Sepram)、セロプラム)、エスシタロプラムシュウ酸塩(レクサプロ、シプラレックス、エセルチア(Esertia))、フルオキセチン(プロザックフォンテックス(Fontex)、セロメックス(Seromex)、セロニル(Seronil)、サラフェム、フルクチン(Fluctin)(EUR))、フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックスファリン)、パロキセチン(パキシル、セロキサット、アロパックス、デロザット、パロキサット(Paroxat))、セルトラリン(ゾロフト、ルストラル、セルライン(Serlain))、ダポキセチンなどのSSRIから選択される、1.47の方法;
1.49 式Iで示される化合物が、持効性注射用マイクロスフェア組成物の一部として投与される、上記方法のいずれか;
1.50 持効性注射用マイクロスフェア組成物が、下記2.1〜2.22のいずれか1つによる組成物である、1.49の方法。

0020

方法A以下の特定の実施態様において、患者は、別の抗精神病薬、例えば、クロルプロマジン、ハロペリドール、ドロペリドール、フルフェナジン、ロキサピン、メソリダジン、モリンドン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、プロマジン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン、クロザピン、アリピプラゾール、オランザピン、クエチラピン、リスペリドン、ジプラシドン、パリペリドン、アセナピン、ルラシドン、イロペリドン、カリプラジン、アミスルプリド、ゾテピン、セルチンドールでの治療に対し反応しなかったかまたは適切に反応しなかった患者である。したがって、式Iで示される化合物は、一次療法または補助療法として、例えば、別の抗精神病薬の補助剤として、投与され得る。

0021

別の態様において、本発明は、治療を必要とする患者に遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物の有効量を投与することを含む、以下の障害のいずれかの治療方法(方法B)を提供する:統合失調感情障害、併存性うつ病、大うつ病性障害、双極性障害(例えば、I型双極性および/またはII型双極性障害)、自閉症スペクトラム症(例えば、自閉症性障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害(PDD−NOS)、レット障害(レット症候群)、小児崩壊性障害)。特定の実施態様において、方法Bの障害は、双極性障害(例えば、I型双極性および/またはII型双極性障害)である。別の特定の実施態様において、方法Bの障害は、自閉症スペクトラム症である。さらに別の特定の実施態様においては、方法Bの障害は、大うつ病性障害である。

0022

したがって、治療されるべき障害の組合せに応じて、式Iで示される化合物は戦略的に使用され得る。例えば、低用量(例えば、トルエンスルホン酸付加塩形態の式Iで示される化合物1〜10mg、例えば、1mg、5mgおよび10mgの経口日用量)で、式Iで示される化合物は、睡眠障害、攻撃性および激越、アルツハイマー病および他の認知症、自閉症スペクトラム症、パーキンソン病および間欠爆発症(IED)の治療に有用である。高用量(例えば、トルエンスルホン酸付加塩形態の式Iで示される化合物60mgの経口日用量)で、式Iで示される化合物は、急性憎悪期および残遺期統合失調症、双極性うつ病、大うつ病性障害、全般不安症の治療に有用である。非常に高用量(例えば、トルエンスルホン酸付加塩形態の式Iで示される化合物120mgの経口日用量)で、の投与は、傾眠鎮静を生じることができる。したがって、このような高い日用量では、夜間投与が好ましい。

0023

式Iで示される化合物は、遊離形態または塩形態で、例えば、酸付加塩として存在し得る。本明細書では、特記しない限り、「式Iで示される化合物」、「抗精神病薬」、「抗うつ薬」、「他の治療薬」のような用語および同類の用語は、いずれかの形態、例えば、遊離形態もしくは酸付加塩形態の化合物、または該化合物が酸性置換基を含む場合には塩基付加塩形態の化合物を包含すると解されるべきである。式Iで示される化合物は、薬剤として使用されるものであり、したがって、医薬上許容される塩が好ましい。医薬用途に適していない塩は、例えば、式Iで示される遊離化合物またはそれらの医薬上許容される塩の単離または精製に有用であり得、したがって、これらも包含される。医薬上許容される塩としては、例えば、塩酸塩メシル酸塩およびトシル酸塩が挙げられる。好ましくは、式Iで示される化合物、特にXが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である式Iで示される化合物は、トシル酸塩(トルエンスルホン酸付加塩)の形態である。塩の用量が、重量で、例えばmg/日またはmg/単位投与で示される場合、該塩の投与量は、対応する遊離塩基の重量に基づくことができるか、または他に示されるとおりであることができる。特定の実施態様において、酸付加塩形態の式Iで示される化合物の経口投与のための投与量は、遊離塩基形態ではなくトルエンスルホン酸付加塩形態の重量に基づく。例えば、特定の実施態様において、式Iで示される化合物の投与量10mg、60mgおよび120mgは、それぞれ、遊離塩基の量ではなくトルエンスルホン酸付加塩形態の式Iで示される化合物の10mg、60mgおよび120mgに基づいている。例えば、トルエンスルホン酸付加塩形態の式Iで示される化合物(例えば、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である)の経口投与のための化合物の投与量60mgは、遊離塩基形態の当該化合物の約41.7mgと等価であるトシル酸塩の化合物に言及している。

0024

本発明は、また、遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物が組成物で投与され、該遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物が医薬上許容される希釈剤または担体と混合または配合(association)されている上記方法、例えば、方法A、例えば、1.1〜1.50のいずれか、および方法Bを提供する。

0025

特定の実施態様において、本発明は、また、遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物が即時放出型製剤または持続放出型もしくは遅延放出型製剤、例えば、デポー製剤で投与される上記方法、例えば、方法A、例えば、1.1〜1.50のいずれか、および方法Bを提供する。

0026

一の実施態様において、持続放出型または遅延放出型製剤は、ポリマーマトリックス中の本明細書に記載の式Iで示される化合物(例えば、式Iで示される化合物、または式1.1〜1.50のいずれかに記載されたもの)を含む。別の実施態様において、式Iで示される化合物は、ポリマーマトリックスに分散または溶解される。さらなる実施態様において、該ポリマーマトリックスは、デポー製剤に使用されるスタンダードポリマー、例えば、ヒドロキシ脂肪酸およびその誘導体ポリエステル、またはα−シアノアクリル酸アルキルのポリマー、ポリアルキレンオキサレートポリ(オルト)エステルポリカーボネートポリオルカーボネートポリアミノ酸ヒアルロン酸エステル、およびそれらの混合物から選択されるポリマーを含む。さらなる実施態様において、該ポリマーは、ポリラクチド、ポリd,l−ラクチドポリグリコリドPLGA50:50、PLGA75:25、PLGA85:15およびPLGA90:10ポリマーからなる群から選択される。別の実施態様において、該ポリマーは、ポリ(グリコール酸)、ポリ−D,L−乳酸、ポリ−L−乳酸、上記のもののコポリマー、ポリ(脂肪族カルボン酸)、コポリオキサレート、ポリカプロラクトン、ポリジオキソノン、ポリ(オルトカーボネト)、ポリ(アセタール)、ポリ(乳酸カプロラクトン)、ポリオルトエステル、ポリ(グリコール酸−カプロラクトン)、ポリ酸無水物、ならびにアルブミンカゼインおよびワックスを包含する天然ポリマー、例えばモノステアリン酸グリセロールおよびジステアリン酸グリセロール、および同類のものから選択される。特定の実施態様において、ポリマーマトリックスは、ポリ(d,l−ラクチド−co−グリコリド)を含む。ポリマーマトリックス中の式Iで示される化合物は、医薬上許容される希釈剤または担体と混合または配合されていてもよい。

0027

上記のような持続放出型または遅延放出型製剤は、式Iで示される化合物がポリマーマトリックスの分解後に放出される持続放出または遅延放出に特に有用である。これらの製剤は、最長180日間にわたって、例えば、約14日間〜約30日間〜約180日間、式Iで示される化合物を放出し得る。例えば、ポリマーマトリックスは、約30日間、約60日間または約90日間にわたって、分解し、式Iで示される化合物を放出し得る。別の例において、ポリマーマトリックスは、約120間または約180間にわたって、分解し、式Iで示される化合物を放出し得る。

0028

さらに別の実施態様において、持続放出型または遅延放出型製剤は、注射による投与のために製剤化される。

0029

例えば、本発明は、式Iで示される化合物の持効性注射用(LAI)製剤を提供する。かかるLAI製剤は、担体組成物粒度、担体の分子量、有効成分の負荷、および投与量に関して、例えば実施例に記載されるように、最適化され得る。投与の利便性、および患者のコンプライアンスを確実にすることに加えて、式Iで示される化合物のLAI製剤は、意外にも、薬物動態および副作用に関して利益をもたらす。式Iで示される化合物がLAI製剤を使用して投与された場合、経口投与形態とは対照的に、肝臓における初回通過代謝は回避され、これは、脳に到達する前に代謝される式Iで示される化合物の割合が低いことを意味する。本明細書に記載の持続放出型または遅延放出型製剤は、一般に、錐体外路の副作用が少なく、対応する即時放出型製剤よりも認容性に優れ、総用量が少ない。持続放出型または遅延放出型製剤、特に、持効性注射用製剤は、即時放出型経口製剤を使用して薬物の同じ体内ベルを達成するのに必要とされる総用量よりも非常に低い総用量を投与するにもかかわらず、患者のCNS内において薬物の治療有効量を達成し、それを維持することが可能である。持効性注射用製剤について、特に、この効果は、一部は、持続放出型または遅延放出型経口投与を包含する経口投与で生じる初回通過代謝の回避に起因する。

0030

したがって、持効性注射用製剤として投与される場合、式Iで示される化合物の有効量は、経口投与される場合の有効量よりも非常に少なく、例えば、約100mg/月〜約600mg/月、好ましくは150mg/月〜300mg/月であることが分かる。

0031

したがって、特定の実施態様において、本発明は、ポリマーマイクロスフェアを含む持効性注射用製剤であって、該マイクロスフェアが、
ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)ポリマー(PLGA)ポリマーマトリックス、および
本明細書において上記した遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物の有効量(ここで、式Iで示される化合物はポリマーマトリックスに分散、溶解またはカプセル化されている)
を含む、持効性注射用製剤(組成物2)を提供する。

0032

例えば、本発明は、以下のものを提供する:
2.1PLGAポリマーが、カルボン酸またはカルボン酸エステル末端基のいずれかを有する約75:25 PLA/PLGである、組成物2。
2.2 PLGAポリマーが、カルボン酸エステル末端基を有する約75:25 PLA/PLGである、組成物2または2.1。
2.3 式Iで示される化合物が遊離塩基形態である、組成物2、2.1または2.2。
2.4 式Iで示される化合物が、式IA、IB、IC、IDおよびIEで示される化合物から選択される、いずれかの上記組成物。
2.5 式Iで示される化合物が、例えば遊離塩基形態の、式IE:



で示される化合物である、いずれかの上記組成物。
2.6 式Iで示される化合物が、例えば遊離塩基形態の、式ID:



で示される化合物である、上記組成物のいずれか。
2.7 PLGAポリマーの平均分子量範囲が、例えば、20kD〜200kD、例えば24,000〜38,000ダルトン、または約113,000ダルトンまたは約159,000ダルトンである、いずれかの上記組成物。
2.8マイクロスフェアの完全な分解およびカプセル化医薬化合物の放出のためのタイムフレームが、例えば、6か月未満、4か月未満、3か月未満、2か月未満または1か月未満である、いずれかの上記組成物。
2.9 マイクロスフェアの粒径、例えば、平均粒径(またはD50)、第10パーセンタイル粒径(D10)、第25パーセンタイル粒径(D25)、第75パーセンタイル粒径(D75)、または第90パーセンタイル粒径(D90)が、約10μm〜約200μm、例えば、約20μm〜約160μm、または約20μm〜約120μm、または約20μm〜約100μm、または約20μm〜約80μm、または約20μm〜約70μm、または約20μm〜約60μm、または約20μm〜約50μm、または約20μm〜約40μm、または約20μm〜約30μm、または約25μm〜約70μm、または約25μm〜約60μm、または約25μm〜約50μm、または約25μm〜約40μm、または約30μm〜約60μm、または約30〜50μm、または約30μm〜約40μm、または約30μm〜約120μm、または約40μm〜約120μm、または約40μm〜約100μm、または約40μm〜約80μm、または約40μm〜約70μm、または約40μm〜約60μm、または約40μm〜約50μm、または約50μm〜約100μm、または約50μm〜約80μm、または約50μm〜約70μm、または約50μm〜約60μm、または約60μm〜約100μm、または約60μm〜約90μm、または約60μm〜約80μm、または約60μm〜約70μm、または約70μm〜約100μm、または約70μm〜約90μm、または約70μm〜約80μm、または約75μm〜約110μm、または約40μm〜約160μm、または約50μm〜約160μm、または約50μm〜約120μm、または約20μm、約30μm、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約90μm、または約100μmである、いずれかの上記組成物。
2.10 マイクロスフェアの粒径、例えば、平均粒径(またはD50)、第10パーセンタイル粒径(D10)、第25パーセンタイル粒径(D25)、第75パーセンタイル粒径(D75)、または第90パーセンタイル粒径(D90)が、10μm〜160μm、例えば、20μm〜70μm、25μm〜70μm、40〜120μm、または20μm〜60μm、または20μm〜50μm、30μm〜60μm、30〜50μm、40μm〜50μm、または約30μm、または約40μm、または約50μmである、いずれかの上記組成物。

0033

2.11 各マイクロスフェア中に分散されるか、マイクロスフェアに溶解されるか、またはマイクロスフェアでカプセル化される式Iで示される化合物の量が、平均して、約5重量%〜約50重量%、例えば、約10重量%〜約50重量%、または約20重量%〜約40重量%、または約30重量%〜約40重量%、または、例えば、約8.5重量%、または約16重量%、または約30重量%、または約35重量%、または約40重量%である、いずれかの上記組成物。
2.12固有粘度が、約0.1〜約1、例えば、約0.3〜約0.4、約0.7、約0.8、約0.9dL/gである、いずれかの上記組成物。
2.13 上記の方法A、例えば、方法1.1以下のいずれか、または方法Bにおける使用のための上記組成物のいずれか。
2.14 意図的または非意図的に通常の治療計画遵守するのが困難な患者における使用のための上記組成物のいずれか。
2.15 週1回、週2回または月1回の頻度で、または2か月、3か月、4か月、5か月または6か月に1回、患者に投与するための上記組成物のいずれか。
2.16筋肉注射、腹腔内注射クモ膜下腔内注射、硬膜外注射、または皮下注射、例えば皮下注射または筋肉注射、例えば、筋肉注射のための上記組成物のいずれか。
2.17 筋肉注射のための上記組成物のいずれか。
2.18 さらに、抗酸化剤を、例えば式Iで示される化合物の酸化を阻害するかまたは低下させるのに有効な量で含む、上記組成物のいずれか。
2.19 さらに抗酸化剤を含む上記組成物のいずれかであって、抗酸化剤が、水溶性抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸リポ酸)、または脂溶性抗酸化剤(例えば、リポ酸、ビタミンEトコフェロールカロテンまたはフェノール系抗酸化剤)、または中性もしくは弱塩基性抗酸化剤、または触媒抗酸化剤(例えば、エブセレン)、または金属含有抗酸化剤である、組成物。
2.20 さらに、脂質性または中性もしくは弱塩基性の抗酸化剤を含む上記組成物のいずれかであって、例えば、ポリマーがカルボキシ末端基を含む、組成物。

0034

2.21 さらに抗酸化剤を含む上記組成物のいずれかであって、抗酸化剤がフェノール系抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)またはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT))である、組成物。
2.22 さらに抗酸化剤を含む上記組成物のいずれかであって、抗酸化剤がBHTである、組成物。

0035

さらに別の実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物が式Iで示される化合物の送達のための浸透圧制御放出型経口送達系(osmotic controlled release oral delivery system(OROS))、例えば国際公開第2000/35419号および欧州特許第1539115号(米国特許出願公開第2009/0202631号)(各出願の内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている送達系と類似している送達系において製剤化される上記方法AまたはBを提供する。したがって、一の実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物が、(a)上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含有するゼラチンカプセル;(b)該ゼラチンカプセル上に重ねられた多層壁であって、該ゼラチンカプセルから外側へ向かって順に、(i)バリア層、(ii)膨張性層、および(iii)半透層を含む、多層壁;ならびに(c)該多層壁を貫通して形成されているかまたは形成され得るオリフィスを含む、デバイスにて製剤化される、上記方法AまたはBを提供する。(組成物P.1)

0036

さらに別の実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物が、液体、上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含有するゼラチンカプセルを含む組成物にて製剤化され、該ゼラチンカプセルが複合壁によって囲まれており、該複合壁が、ゼラチンカプセルの外表面と接するバリア層、該バリア層と接する膨張性層、該膨張性層を取り囲んでいる半透層、および壁の中に形成されているかまたは形成され得る出口オリフィスを含む、上記方法AまたはBを提供する。(組成物P.2)

0037

さらに別の実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物が、液体、上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含有するゼラチンカプセルを含む組成物にて製剤化され、該ゼラチンカプセルが複合壁によって囲まれており、該複合壁が、該ゼラチンカプセルの外表面と接するバリア層、該バリア層と接する膨張性層、該膨張性層を取り囲んでいる半透層、および壁中に形成されているかまたは形成され得る出口オリフィスを含み、該バリア層が膨張性層と出口オリフィスの周囲との間でシールを形成する、上記方法AまたはBを提供する。(組成物P.3)

0038

さらに別の実施態様において、本発明は、液体、上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含有するゼラチンカプセルを含む組成物であって、該ゼラチンカプセルが、ゼラチンカプセルの外表面と接するバリア層、該バリア層の一部と接している膨張性層、少なくとも膨張性層を取り囲んでいる半透層、およびゼラチンカプセルの外表面から使用環境伸びていて投与剤形中に形成されているかまたは形成され得る出口オリフィスによって囲まれている、組成物を提供する。(組成物P.4)。膨張性層は、1つ以上の不連続区画、例えば、ゼラチンカプセルの両側または両端に位置する2つの区画で形成され得る。

0039

特定の実施態様において、上記の浸透圧制御放出型経口送達系中の式Iで示される化合物(すなわち、組成物P.1−P.4)は、液体製剤であり、該液体製剤は、液体活性薬剤原液、または溶液、懸濁液、エマルション自己乳化型組成物もしくは同様のものの中の液体活性薬剤であり得る。

0040

ゼラチンカプセル、バリア層、膨張性層、半透層、およびオリフィスの特徴を含む浸透圧制御放出型経口送達系組成物についてのさらなる情報は、国際公開第2000/35419号から得ることができる(その記載内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)。他の浸透圧制御放出型経口送達系は、欧州特許第1539115号(米国特許出願公開第2009/0202631号)から得ることができる(その記載内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)。

0041

さらに別の実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物が、(a)第一層および第二層を含む2つ以上の層(ここで、該第一層は上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含み、該第二層はポリマーを含む);(b)この2つ以上の層を取り囲む外壁;および(c)該外壁中のオリフィスを含むデバイス中に製剤化される、上記方法AまたはBを提供する(組成物P.5)

0042

組成物P.5は、好ましくは、本明細書に記載の三層コアを取り囲む半透膜を利用する。これらの実施態様において、第一層は、第一薬剤層と称され、少量の薬剤(例えば、式Iで示される化合物)、および塩のような浸透物質を含有し、第二薬剤層と称される中間層は、より多量の薬剤、および賦形剤を含有し、塩を含有しない;プッシュ(push)層と称される第三層は、浸透物質を含有し、薬剤を含有しない。カプセル型錠剤の第一薬剤層端部上の膜に少なくとも1つのオリフィスが開けられる(組成物P.6)。

0043

組成物P.5またはP.6は、コンパートメント画定する膜(ここで、該膜は、内部保護サブコート(subcoat)を取り囲んでおり、少なくとも1つの出口オリフィスが該膜に形成されているかまたは形成され得、該膜の少なくとも一部が半透性である);出口オリフィスから離れたコンパートメント内にあり、膜の半透性部分と流体連結している、膨張性層;出口オリフィスに隣接する第一薬剤層;および第一薬剤層と膨張性層との間のコンパートメント内にある第二薬剤層(ここで、これらの薬剤層は、遊離または医薬上許容される塩の式Iで示される化合物を含む)を含み得る。第一薬剤層および第二薬剤層の相対粘度に応じて、様々な放出プロファイルが得られる。各層の最適な粘度を同定するのは、不可欠である。本発明において、粘度は、塩、例えば塩化ナトリウムの添加によって調節される。コアからの送達プロファイルは、各薬剤層の重量、製剤および厚さによって決まる(組成物P.7)

0044

特定の実施態様において、組成物P.7は、塩を含む第一薬剤層および塩を含有しない第二薬剤層を含む。組成物P.5〜P.7は、膜と薬剤層との間に流動促進層を含んでいてもよい。組成物P.1〜P.7は、一般に、浸透圧制御放出型経口送達系組成物と称される。

0045

本発明は、さらに、例えば、方法Aまたは1.1〜1.50のいずれかに記載される残遺症状の治療において使用するためまたは方法Bに記載される障害の治療において使用するための、持効性注射用製剤を包含する即時放出型または持続放出型もしくは遅延放出型製剤の、例えば方法Aもしくは1.1〜1.50のいずれかまたは方法Bに記載されている、遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を医薬上許容される希釈剤または担体と混合して含む上記の医薬組成物を提供する。

0046

別の態様において、本発明は、方法Aまたは1.1〜1.50のいずれかに記載の残遺症状の治療のためまたは方法Bに記載の障害の治療のための(医薬の製造における)、上記のような持効性注射用製剤を包含する即時放出型または持続放出型もしくは遅延放出型製剤に製剤化された、方法Aまたは1.1〜1.50に記載されている式Iで示される化合物または遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含む上記の医薬組成物の使用を提供する。

0047

別の態様において、本発明は、式Iで示される化合物、または方法Aまたは1.1〜1.50に記載の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含む上記のいずれかの医薬組成物(例えば、組成物P.1〜P.7または組成物2)の使用)ここで、該化合物は抗酸化剤と混合または配合されている)を提供する。特定の理論にとらわれずに、該組成物内の抗酸化剤の存在は、式Iで示される化合物を安定化すると考えられる。好ましい実施態様において、持効性注射用マイクロスフェアは、抗酸化剤を含有し、ここで、該抗酸化剤は、マイクロスフェアからの放出の間、式Iで示される化合物を安定化すると考えられる。

図面の簡単な説明

0048

ベースライン時に顕著な陰性症状を有する患者サブグループのPANSS陰性症状下位尺度を示すグラフ
ベースライン時にうつ病を有する患者のサブグループにおける総PANSSを示すグラフ。
ベースライン時にうつ病を有する患者のサブグループにおけるPANSS陰性症状下位尺度を示すグラフ。
プラセボと比較したベースライン時からの向社会的PANSS因子変化を示すグラフ。

0049

発明の詳細な説明
本発明は、急性症状だけではなく精神病(特に、統合失調症)の残遺症状の治療における満たされていない要求を提供する。統合失調症患者は、現在、定型抗精神病薬または非定型抗精神病薬のいずれかで治療されている。精神病の陽性症状の治療に有効であり得るこれらの薬剤は、一般に、残遺症状の治療には不適当である。かくして、予後の改善のために、別のまたはさらなる治療が必要とされている。一の実施態様において、本発明の方法は、上記の式Iで示される化合物を単独で使用するか、または式Iで示される化合物と精神病の残遺症状および急性症状の治療のための1種類以上の異なる抗精神病薬を併用する。

0050

本明細書で使用する場合、「残遺症状」は、Kay et al., Schizophr. Bull. (1987) 13(2):261-276(その内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載される統合失調症の陽性および陰性症状評価尺度(Positive and Negative Symptom Scale)(PANSS)に記載されている陰性症状および全般性精神病理学的症状を包含する。陰性症状としては、感情鈍麻、情動的引きこもり、対人関係不良、受動的/無欲性社会的引きこもり、抽象思考困難、自発性および会話の流れの喪失および常同思考が挙げられる。全般性精神病理学的症状としては、身体的懸念、不安、罪悪感、緊張、癖および不自然な姿勢、うつ病、運動発達遅滞、非協力、異常な思考内容、見当識障害、注意力低下、判断力および洞察力不足、意志障害、衝動制御不良、関心事および能動的社会的回避が挙げられる。残遺症状としては、また、うつ病、認知障害および睡眠障害(例えば、不眠症)を挙げることができる。式Iで示される化合物は、これらの残遺症状のうち、特に、受動的引きこもり、常同思考、身体的懸念、不安、緊張、能動的社会的回避およびうつ病の治療に有用である。ほとんどの統合失調症患者は、社会復帰成功を妨げる社会的機能障害を示す。社会的機能障害は、PANSS由来向社会的因子を用いて測定することができる。向社会的因子は、能動的社会的回避、情動的引きこもり、受動的引きこもり、常同思考、幻覚様行動および猜疑心のような陽性、陰性および全般性精神病理学下位尺度からの項目で構成される。この因子は、臨床試験環境の変化に影響を受けることが示されている。式Iで示される化合物、特に実施例1で定義される化合物Aは、陰性症状を減少させ、また、いくつかの他の症状ドメイン(symptom domain)を治療するので、式Iで示される化合物は社会的機能障害の治療に有用であり得ると考えられる。したがって、本発明の化合物は、特に、統合失調症患者の社会的統合および社会的機能を改善するのに有用である。社会的機能は、問題を解決するための外的要因を認識し、理解し、処理し、使用し、職務遂行能力を保持し、対人関係を行う能力である。

0051

これら残遺症状の治療は、また、特に、うつ病も患っている統合失調症患者に有効である。式Iで示される化合物、特に実施例1において定義されるトルエンスルホン酸付加塩形態の化合物A60mgの毎日1回午前中の投与は、治療から28日後のPANSS総スコア統計学的に有意でかつ臨床的に重要な低下によって測定される統合失調症に関連する症状を改善する。この化合物Aは、また、高プロラクチン血症EPSアカシジア体重増加または心血管安全性問題を引き起こさない。同用量で、この化合物Aは、また、PANSSの陽性症状下位尺度および全般性精神病理学下位尺度を統計学的に有意に改善する。また、式Iで示される化合物、特に実施例1において定義されるトルエンスルホン酸付加塩形態の化合物Aの60mgは、ベースライン時に顕著な陰性症状を有する患者のサブグループにおいて陰性症状を改善する。社会的機能の改善と一致する陰性症状および全般性精神病理学下位尺度のある種の項目も有意に改善する。

0052

精神病または統合失調症の「急性症状」という用語は、妄想、概念解体、幻覚様行動および猜疑心のようなPANSSの陽性症状を示す。

0053

「精神病」という用語は、統合失調症、妄想性障害、精神病を伴う大うつ病、精神病症状を伴う双極性障害、短期の精神障害、統合失調症様障害、統合失調感情障害、または医学的状態または物質使用によって引き起こされる精神病のような病気を示す。好ましくは、精神病の残遺症状に罹患している患者は、統合失調症の残遺症状に罹患している患者である。

0054

「双極性障害」という用語は、極端な気分の変化によって特徴付けられる障害を示す。双極性障害患者は、躁病エピソードと称される、興奮過剰、易怒性(irritability)、ならびに必要以上の信念(grandiose beliefs)および観念奔逸(racing thoughts)を伴う衝動性の激しい感情を経験し得る。うつ病の症状は、集中力欠如および自殺の考えを伴う、疲労感、無希望および悲哀を包含し得る。同「混合性」エピソードにおいて両方のタイプの症状を経験する人もいる。双極性障害の重篤な症状は、他に精神病と称される幻覚または妄想を付随し得る。

0055

「治療」および「治療すること」という語は、したがって、疾患の症状の予防および治療または寛解、および/または該疾患の原因の治療を包含すると解されるべきである。

0056

「患者」という用語は、ヒトまたは非ヒト患者を包含し得る。

0057

特記されたり、文脈から明らかであったりしない限り、本明細書における下記の用語は、下記の意味を有する:
(i)[アルキル」は、本明細書で使用される場合、特記しない限り、飽和または不飽和炭化水素基であり、例えば1〜21個の炭素原子長さであり、直鎖または分枝鎖(例えば、n−ブチルまたはtert−ブチル)であり得、好ましくは直鎖である。例えば、「C1-21アルキル」は、炭素原子を1〜21個有するアルキルを表す。一の実施態様において、アルキルは、1個以上のヒドロキシまたはC1-22アルコキシ(例えば、エトキシ)基で置換されていてもよい。別の実施態様において、アルキルは、炭素原子を1〜2個含有し、好ましくは直鎖であり、飽和または不飽和であってよく、例えば、R1は、例えば式Iで示される化合物から切断された場合に結合する−C(O)−と一緒になって天然または非天然の飽和または不飽和脂肪酸の残基を形成するような、炭素原子を1〜21個、好ましくは6〜15個、16〜21個を含有するアルキル鎖である。

0058

式Iで示される化合物の製造方法
式Iで示される化合物およびそれらの医薬上許容される塩は、下記の特許または出願のいずれかに記載および例示されるような方法を用いて製造され得る:米国特許第6,548,493号、第7,238,690号、第6,552,017号および第6,713,471号;米国再発行特許第39680号;米国再発行特許第39679号;国際特許出願PCT/US08/03340;米国特許出願第10/786,935号;国際公開第2011/133224A1号、国際公開第2009/114181号および国際公開第2013/155505号。市販されていない場合、これらの方法の出発物質は、公知化合物の合成と同様または類似の技術を使用する化学技術から選択される手順によって製造去れ得る。ここで引用された全文献は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。

0059

式Iで示される化合物は、式Iで示される化合物、または方法1.1〜1.50に記載の化合物のいずれかを示し、これらの化合物としては、遊離形態または医薬上許容される塩形態の



が挙げられる。式Iで示される化合物としては、また、Yが−C(H)(OH)−または−C(H)(OR1)であり、R1が上記で定義されたものであり、Xが−O−、−N(H)−または−N(CH3)−である、他の特定の化合物が挙げられる。これらの化合物としては、例えば、遊離形態または医薬上許容される塩形態の



が挙げられる。式Iで示される特定の化合物としては、また、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である式Iで示される化合物である化合物Aが挙げられる。「式Iで示される化合物」および「式Iで示される化合物」という用語は、同じ意味で用いることができ、単独の治療剤として用いることができるか、または、それらは、他の活性薬剤との併用または共投与に用いることができる。また、本発明の方法において、「式Iで示される化合物」という語は、2種類以上の式Iで示される化合物を包含することができる。

0060

式Iで示される化合物は、場合によっては、プロドラッグ形態で存在することができる。プロドラッグ形態は、体内で式Iで示される活性化合物に変わる化合物である。「プロドラッグ」という用語は、技術的に認識されている用語であり、投与後にインビボでなんらかの化学的または生理的プロセスによって活性代謝物を生じるかまたは放出する投与前薬物前駆体を示す。例えば、式Iで示される化合物がヒドロキシまたはカルボキシ置換基を含む場合、これらの置換基は、生理学的に加水分解性で許容されるエステルを形成し得る。本明細書で使用される場合、「生理学的に加水分解性で許容されるエステル」とは、生理学的条件下で加水分解性であり、投与されるべき用量で自体が生理学的に耐え得る酸(ヒドロキシ置換基を有する式Iで示される化合物の場合)またはアルコール(カルボキシ置換基を有する式Iで示される化合物の場合)を生じることができる、式Iで示される化合物のエステルを意味する。例えば、式Iで示される化合物のYが−C(H)(OR1)であり、R1が生理学的に加水分解性で許容されるアシル、例えば−C(O)−C1-21アルキル、例えば−C(O)−C3アルキルまたは−C(O)−C9アルキルである場合、これらの化合物は、生理学的条件下で加水分解性であり、Yが、一方で−C(H)(OH)であり、他方でC1-21アルキル−C(O)OH、例えば、C3アルキル−C(O)OHまたはC9アルキル−C(O)OHである式Iで示される化合物を生じることができる。特に、Yが−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)または−C(O)−であり、R1がC1-6アルキル(例えば、メチル)であり、R2およびR3がHまたはC1-6アルキル(例えば、メチル)である式Iで示される化合物は活性な成分である。対照的に、R1が−C(O)−C1-21アルキルである式Iで示される化合物は、生理学的に不安定な成分であり、活性が弱いかまたは無いが、生理学的条件下では加水分解されて、R1が切断されて−C(R2)(OH)または−C(R3)(OH)を放出する式Iで示される化合物を生成し、他の加水分解生成物は、関連する濃度で、例えばプロドラッグ化合物の投与量のインビボ加水分解によってもたらされる濃度で、毒性はない。いくつかの生理学的条件下、R1がC1-6アルキル(例えば、メチル)である式Iで示される化合物は、また、R1がHであるさらに活性な化合物にインビボ変換され得、したがって、これらの化合物は、活性な成分とプロドラッグの両方であると考えられる。

0061

理解されるように、プロドラッグという用語は、かくして、慣用の医薬的プロドラッグ形態を包含する。プロドラッグ(例えば、R1が−C(O)−C1-21アルキルである式(I)で示される化合物)が用いられる場合、投与量は、式Iで示される活性化合物、例えばYが−O−、−C(R2)(OH)−、−C(R3)(OR1)または−C(O)−であり、R1がC1-6アルキル(例えば、メチル)であり、R2およびR3がHまたはC1-6アルキル(例えば、メチル)である式Iで示される活性化合物、特に、遊離塩基形態または塩形態、例えばトルエンスルホン酸付加塩形態の、YがC(=O)であるかまたはYがC(H)(OH)である式(I)で示される化合物の量に基づいて算出される。

0062

式Iで示される化合物は、1個以上のキラル炭素原子を含み得る。かくして、該化合物は、個々の異性体で、例えば鏡像異性体もしくはジアステレオ異性体で存在するか、または個々の形態の混合物として、例えばラセミジアステレオマー混合物として存在する。不斉中心が(R)−、(S)−、または(R,S)−配置である異性体が存在し得る。本発明は、個々の光学活性異性体およびそれらの混合物(例えば、ラセミ/ジアステレオマー混合物)の両方を包含すると解されるべきである。したがって、式Iで示される化合物は、ラセミ混合物であり得るか、またはそれらは、主に、例えば純粋なまたは実質的に純粋な異性体形態のもの、例えば、70%鏡像体/ジアステレオ異性体過剰率(「ee」)よりも大きい、好ましくは80%eeよりも大きい、より好ましくは90%eeよりも大きい、最も好ましくは95%eeよりも大きいものであってよい。該異性体の精製および異性体混合物の分離は、当該技術分野で公知の標準的な技術(例えば、カラムクロマトグラフィー分取TLC、分取HPLC擬似移動床および同類のもの)によって行われ得る。

0063

二重結合または環についての置換基の性質による幾何異性体は、シス(Z)またはトランス(R)形態で存在し得、どちらの異性体形態も本発明の範囲内に包含される。

0064

式Iで示される化合物は、ポリマーが経時的に分解する場合に該化合物が断続的に放出されるように、例えばP.1〜P.7において上記したように式Iで示される化合物をポリマーマトリックスに分散、溶解またはカプセル化することによって、持続放出型または遅延放出型製剤、例えばデポー製剤として含まれ得る。式Iで示される化合物のポリマーマトリックスからの放出は、例えば医薬的デポー製剤から、該医薬的デポー製剤を投与された対象体へ、例えばヒトのような温血動物への、化合物の制御放出および/または遅延放出および/または持続放出をもたらす。かくして、医薬的デポー製剤は、長期間にわたって、例えば14〜180日間、好ましくは約30日間、約60日間または約90日間にわたって、特定の疾患または医学的状態の治療に有効な濃度で式Iで示される化合物を対象体へ送達する。

0065

本発明の組成物(例えば、本発明のデポー組成物)においてポリマーマトリックスに有用なポリマーとしては、ヒドロキシ−脂肪酸およびその誘導体のポリエステル、または他の剤、例えばポリ乳酸ポリグリコール酸、ポリクエン酸ポリリンゴ酸、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ε−カプロラクトン開環ポリマー、乳酸−グリコール酸コポリマー、2−ヒドロキシ酪酸−グリコール酸コポリマー、ポリ乳酸−ポリエチレングリコールコポリマーまたはポリグリコール酸−ポリエチレングリコールコポリマー)、α−シアノアクリル酸アルキルのポリマー(例えば、ポリ(2−シアノアクリル酸ブチル))、ポリアルキレンオキサレート(例えば、ポリトリメチレンオキサレートまたはポリテトラメチレンオキサレート)、ポリオルトエステル、ポリカーボネート(例えば、ポリエチレンカーボネートまたはポリエチレンプロピレンカーボネート)、ポリオルトカーボネート、ポリアミノ酸(例えば、ポリ−γ−L−アラニン、ポリ−γ−ベンジル−L−グルタミン酸またはポリ−y−メチル−L−グルタミン酸)、ヒアルロン酸エステル、および同類のものが挙げられ、これらのポリマーのうち1種類以上を使用することができる。

0066

ポリマーがコポリマーである場合、それらは、ランダムブロックおよび/またはグラフトコポリマーのいずれかであり得る。上記α−ヒドロキシカルボン酸ヒドロキシジカルボン酸およびヒドロキシトリカルボン酸がそれらの分子中に光学活性を有する場合、D−異性体、L−異性体および/またはDL−異性体のうちいずれか1種類を使用することができる。特に、α−ヒドロキシカルボン酸ポリマー(好ましくは、乳酸−グリコール酸ポリマー)、そのエステル、ポリ−α−シアノアクリル酸エステル等を使用することができ、乳酸−グリコール酸コポリマー(ポリ(ラクチド−α−グリコリド)またはポリ(酪酸−co−グリコール酸)とも称され、本明細書において、以下、PLGAと称される)が好ましい。かくして、一の態様において、ポリマーマトリックスに有用なポリマーは、PLGAである。本明細書で使用される場合、PLGAという用語は、乳酸のポリマー(ポリラクチド、ポリ(乳酸)、またはPLAとも称される)を包含する。最も好ましくは、ポリマーは、生分解性ポリ(d,l−ラクチド−co−グリコリド)ポリマーである。

0067

好ましい実施態様において、本発明のポリマーマトリックスは、生体適合性で生分解性の高分子物質である。「生体適合性」という用語は、毒性がなく、発癌性ではなく、体組織内で炎症を有意に誘発しない高分子物質であると定義される。マトリックス物質は、該高分子物質が身体過程により身体によって容易に使い捨てられる生成物に分解され、体内に蓄積されないように生分解性である。該生分解の生成物は、また、該ポリマーマトリックスが身体と生体適合性であるという点で身体と生体適合性である。ポリマーマトリックス物質の特に有用な例としては、ポリ(グリコール酸)、ポリ−D,L−乳酸、ポリ−L−乳酸、これらのコポリマー、ポリ(脂肪族カルボン酸)、コポリオキサレート、ポリカプロラクトン、ポリジオキソノン、ポリ(オルトカーボネート)、ポリ(アセタール)、ポリ(乳酸−カプロラクトン)、ポリオルトエステル、ポリ(グリコール酸−カプロラクトン)、ポリ酸無水物、ならびにアルブミン、カゼインおよびワックスを包含する天然ポリマー、例えばモノステアリン酸グリセロールおよびジステアリン酸グリセロール、および同類のものが挙げられる。本発明の実施において使用するのに好ましいポリマーは、dl−(ポリラクチド−co−グリコリド)である。このようなポリマーにおけるラクチド対グリコリドモル比は、約75:25〜50:50の範囲であるのが好ましい。

0068

有用なPLGAポリマーは、重量平均分子量が約5,000〜500,000ダルトン、例えば約150,000ダルトン、または20,000〜200,000ダルトン、例えば24,000〜38,000ダルトン、または約113,000ダルトンまたは約159,000ダルトンであり得る。例えば、該PLGAポリマーは、重量平均分子量が24,000〜38,000ダルトンである。達成されるべき分解の割合に依存して、異なる分子量のポリマーを使用することができる。薬物放出拡散機構については、該ポリマーは、薬物の全てがポリマーマトリックスから放出されて分解するまで損なわれないままである。該薬物は、また、高分子賦形剤が生体浸食された場合にポリマーマトリックスから放出される。

0069

該PLGAは、慣用方法によって製造され得るか、または市販のものであり得る。例えば、PLGAは、環状ラクチド、グリコリド等から好適な触媒による開環ポリマー化によって製造され得る(欧州特許第0058481号を参照;PLGA特性に対する可変性のポリマー化の影響:分子量、組成および鎖構造)。

0070

PLGAは、生物学的条件下(例えば、ヒトのような温血動物の組織中にある水および生体酵素の存在下)での加水分解性で酵素的に切断可能なエステル結合破壊に起因して固体ポリマー組成物全体の分解によって生分解性であり、乳酸およびグリコール酸を形成することができると考えられる。乳酸およびグリコール酸はどちらも水溶性であり、正常代謝の無毒性生成物であり、さらに生分解されて二酸化炭素と水を形成し得る。言い換えれば、PLGAは、例えばヒトのような温血動物の体内で、水の存在下でそのエステルの加水分解によって分解されて、乳酸およびグリコール酸を生成し、酸性微小環境(microclimate)を作り出すと考えられる。乳酸およびグリコール酸は、正常な生理学的条件下でヒトのような温血動物の体内での種々の代謝経路副生成物であり、したがって、耐容性が良く、生じる全身毒性が最小である。

0071

別の実施態様において、本発明に有用なポリマーマトリックスは、ポリエステルの構造が星形である星形ポリマーを含み得る。これらのポリエステルは、酸残基鎖によって囲まれている中心部分として単一のポリオール残基を有する。該ポリオール部分は、例えばグルコース、または例えばマンニトールであり得る。これらのエステルは、公知であり、英国特許第2,145,422号および米国特許第5,538,739号(その内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。

0072

該星形ポリマーは、開始剤として、ポリヒドロキシ化合物、例えばポリオール、例えばグルコースまたはマンニトールを使用して製造され得る。該ポリオールは、少なくとも3個のヒドロキシ基を含有し、分子量が最大で約20,000ダルトンであり、ポリオールの少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個、例えば平均3個のヒドロキシ基がエステル基の形態であり、ポリラクチドまたはco−ポリラクチド鎖を含有する。分枝ポリエステル、例えばポリ(d,l−ラクチド−co−グリコリド)は、複数のポリラクチド直鎖を有する中心グルコース部分を有する。

0073

上記の持続放出型または遅延放出型製剤は、式Iで示される化合物を分散またはカプセル化しているポリマーを微小粒子(例えば、マイクロスフェア)もしくはナノ粒子の形態または液体形態で含み得る。「微小粒子」とは、式Iで示される化合物を液体または固体形態で含有する固体粒子であって、該化合物が該粒子マトリックスとして作用するポリマー内に分散または溶解されている固体粒子を意味する。高分子物質の適切な選択によって、得られる微小粒子が拡散放出特性および生分解放出特性の両方を示す微小粒子形成が製造され得る。

0074

ポリマーが微小粒子の形態である場合、該微小粒子は、溶媒蒸発法または溶媒抽出法によるような適切な方法を使用して製造され得る。例えば、溶媒蒸発法では、式Iで示される化合物およびポリマーを揮発性有機溶媒(例えば、アセトンのようなケトンクロロホルムまたはメチレンクロライドのようなハロゲン化炭化水素ハロゲン化芳香族炭化水素ジオキサンのような環状エーテル酢酸エチルのようなエステル、アセトニトリルのようなニトリル、またはエタノールのようなアルコール)に溶解し、適切な乳化安定剤(例えば、ポリビニルアルコールPVA)を含有する水相に分散させることができる。次に、有機溶媒を蒸発させて、式Iで示される化合物をカプセル化した微小粒子を得る。溶媒抽出法では、式Iで示される化合物およびポリマーを極性溶媒(例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンメタノール、酢酸エチルまたはギ酸メチル)に溶解し、次に、水相(例えば、水/PVA溶液)に分散させることができる。エマルションを生成して、式Iで示される化合物をカプセル化した微小粒子を得る。スプレードライは、微小粒子を製造するための代替製造法である。

0075

本発明の微小粒子を製造する別の方法は、また、米国特許第4,389,330号および米国特許第4,530,840号(その内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。

0076

本発明の微小粒子は、注射用組成物における使用に許容されるサイズ範囲で微小粒子を生成することができる方法によって製造され得る。一の好ましい製造方法は、米国特許第4,389,330号に記載された方法である。この方法では、活性薬剤を適切な溶媒に溶解または分散させる。該薬剤含有媒体にポリマーマトリックス物質を、活性薬剤の望ましい負荷量を有する生成物を提供する活性成分と相対した量で添加する。所望により、微小粒子生成物の全成分を一緒に溶媒媒体中にてブレンドすることができる。

0077

本発明の実施において用いることができる式Iで示される化合物およびポリマーマトリックス物質のための溶媒としては、有機溶媒、例えばアセトン;ハロゲン化炭化水素、例えばクロロホルム、塩化メチレンおよび同類のもの;芳香族炭化水素化合物;ハロゲン化芳香族炭化水素化合物;環状エーテル;アルコール、例えばベンジルアルコール;酢酸エチル;ならびに同類のものが挙げられる。一の実施態様において、本発明の実施において用いるための溶媒は、ベンジルアルコールと酢酸エチルとの混合物であり得る。本発明に有用な微小粒子の製造のためのさらなる情報は、米国特許出願公開第2008/0069885に見ることができる(その内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)。

0078

微小粒子中に組み込まれる式Iで示される化合物の量は、通常、約1重量%〜約90重量%、好ましくは30〜50重量%、さらに好ましくは35〜40重量%の範囲である。重量%とは、微小粒子の総重量当たりの式Iで示される化合物の分量を意味する。

0079

持続放出型または遅延放出型製剤は、医薬上許容される希釈剤または担体、例えば水混和性希釈剤または担体を含むことができる。

0080

一の実施態様において、持続放出型または遅延放出型製剤は持効性注射用製剤である。さらなる実施態様において、持効性注射用製剤は、高分子マイクロスフェア、例えば、遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物が分散、溶解またはカプセル化されているPLGAマトリックスを含むマイクロスフェアを用いて製剤化される。好ましい実施態様において、PLGAポリマーは、カルボン酸またはカルボン酸エステル末端基を有する約75:25のPLA/PLG(ラクチド:グリコリド)である。好ましい実施態様において、式Iで示される化合物は、遊離塩基としてマイクロスフェア中に存在する。マイクロスフェアは、当該技術分野で公知の方法を用いて、例えば、マイクロシービングを行わない乳化−溶媒蒸発法、または乾式マイクロシービングを行う乳化−溶媒蒸発法、または湿式マイクロシービングを行う乳化−溶媒蒸発法によって、製造され得る。

0081

PLGAマイクロスフェアが分解される速度は、ポリマー分子の選択された分子量範囲およびマイクロスフェアのサイズに大きく左右される。一の実施態様において、PLGAポリマーの平均分子量範囲は、24,000〜38,000ダルトンである。別の実施態様において、PLGAポリマーは、平均分子量が約113,000ダルトンである。さらに別の実施態様において、PLGAポリマーは、平均分子量が約159,000ダルトンである。いくつかの実施態様において、マイクロスフェアの完全な分解およびカプセル化された薬物化合物の放出のタイムフレームは、例えば、6か月未満、4か月未満、3か月未満、2か月未満、または1か月未満である。

0082

マイクロスフェアの粒径、例えば、平均粒径(またはD50)、第10パーセンタイル粒径(D10)、第25パーセンタイル粒径(D25)、第75パーセンタイル粒径(D75)、または第90パーセンタイル粒径(D90)は、約1μm〜約100μm、または約2μm〜約80μm、または約2μm〜約60μm、または約2μm〜約50μm、または約2μm〜約40μm、または約2μm〜約30μm、または約5μm〜約35μm、または約5μm〜約25μm、または約5μm〜約20μm、または約10μm〜約20μm、または約10μm〜約200μm、約20μm〜約160μm、または約20μm〜約120μm、または約20μm〜約100μm、または約20μm〜約80μm、または約20μm〜約70μm、または約20μm〜約60μm、または約20μm〜約50μm、または約20μm〜約40μm、または約20μm〜約30μm、または約25μm〜約70μm、または約25μm〜約60μm、または約25μm〜約50μm、または約25μm〜約40μm、または約30μm〜約60μm、または約30〜50μm、または約30μm〜約40μm、または約30μm〜約120μm、または約40μm〜約120μm、または約40μm〜約100μm、または約40μm〜約80μm、または約40μm〜約70μm、または約40μm〜約60μm、または約40μm〜約50μm、または約50μm〜約100μm、または約50μm〜約80μm、または約50μm〜約70μm、または約50μm〜約60μm、または約60μm〜約100μm、または約60μm〜約90μm、または約60μm〜約80μm、または約60μm〜約70μm、または約70μm〜約100μm、または約70μm〜約90μm、または約70μm〜約80μm、または約75μm〜約110μm、または約40μm〜約160μm、または約50μm〜約160μm、または約50μm〜約120μm、または約20μm、約30μm、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約90μm、または約100μmであり得る。このような粒度測定は、例えば光学顕微鏡走査型電子顕微鏡レーザー回折光散乱および当業者に公知の他の技術を用いて、行われ得る。

0083

各マイクロスフェアでカプセル化される薬物の量は、平均で、約5重量%〜約50重量%、例えば10重量%〜約50重量%、または約20重量%〜約40重量%、または約30重量%〜約35重量%、または約8.5重量%、または約16重量%、または約30重量%、または約35重量%、または約40重量%であり得る。好ましい実施態様において、各マイクロスフェアでカプセル化される薬物の量は、約8.5重量%または約16重量%である。

0084

浸透圧制御放出型経口送達系組成物の詳細は、欧州特許第1539115号(米国特許出願公開第2009/0202631号)および国際公開第2000/35419号に見ることができる(その内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)。

0085

「治療有効量」とは、疾患または障害に罹患している対象体へ投与した場合に、治療を予定している期間にわたって該疾患または障害の軽減、寛解または退縮をもたらすのに効果的な式Iで示される化合物の量である。

0086

うつ病は、統合失調症患者の50%が生じると推定されている。併存性うつ病を有する統合失調症患者は、統合失調症だけの患者と比べて、一般に、全体の精神的および身体的健康が悪く、生活の質が低く、社会的関係の障害が大きく、また、睡眠の満足度、日常活動を行う能力、作業能力、移動(transportation)、社会的支援および自尊心が低い。したがって、うつ症状は、精神社会的機能不足を悪化させ、精神病再発のリスクを高める。ドーパミン受容体アンタゴニストとは異なり、式Iで示される化合物、特に実施例1で定義される式Aで示される化合物は、特に前頭前野において、脳ドーパミン活性を正常化する。式Iで示される化合物、特に実施例1で定義される式Aで示される化合物は、5−HT2AおよびドーパミンD2受容体と結合する。加えて、式Iで示される化合物は、また、グルタミン酸作動性リンタンパク質(D1/GluN2B)およびドーパミンリン酸化タンパク質(DPPM)をも調節する。式Iで示される化合物は、また、公知の抗うつ薬と比べて、セロトニン輸送体に対してナノモル結合親和性を示す。したがって、式Iで示される化合物は、急性症状(例えば、幻覚および妄想)および残遺症状の治療に加えて、うつ病および/または睡眠障害の治療にも有用である。うつ病にも罹患している統合失調症患者について、式Iで示される化合物は、特に、総PANSSおよび陰性症状を改善するのに有用である。非定型抗精神病薬の1つであるリスペリドンは、いくつかの陰性症状の治療に有用であるが、この化合物は、式Iで示される化合物で治療されたベースラインのうつ病を有する患者のサブグループと比べて効果的ではない(図2および3、ならびに実施例1を参照)。したがって、ある実施態様において、本発明の方法は、特に、精神病の急性および/または残遺症状に罹患している患者におけるうつ病および/または睡眠障害の治療、ならびにうつ病および/または睡眠障害に罹患している患者における精神病の急性および/または残遺症状の治療に有用である。

0087

さらなる実施態様において、本発明は、式Iで示される化合物を抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬のような1種類以上の他の治療薬と合わせて投与することによって残遺症状を治療する方法を提供する。このような方法において、抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬が式Iで示される化合物の補助剤であっても、式Iで示される化合物が抗精神病薬および/または抗うつ薬および/または催眠薬の補助剤であってもよい。本明細書で使用される場合、「補助的」または「補助剤」という用語は、治癒の機会を増加させるために、または第1の治療効果を増加させるために、別のものと併用する治療法をいう。言い換えれば、補助的治療は、一次的な治療の補助としての役割を果たす。別の実施態様において、式Iで示される化合物は、統合失調症に罹患している患者において統合失調症の急性症状および/または残遺症状ならびにうつ病および/または睡眠障害(例えば、不眠症)を治療するために単剤療法として用いられる。

0088

必要とする患者へ投与されてもよい他の治療剤としては、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、GABA活性を調節する(例えば、活性を増強し、GABA伝達を容易にする)化合物、GABA−B受容体アゴニスト、5−HTモジュレーター(例えば、5−HT1A受容体アゴニスト、5−HT2A受容体アンタゴニスト、5−HT2A受容体インバースアゴニストなど)、メラトニン受容体アゴニスト、イオンチャネルモジュレーター(例えば、遮断薬)、セロトニン−2受容体アンタゴニスト/再取り込み阻害薬(SARI)、オレキシン受容体アンタゴニスト、H3受容体アゴニスト、ノルアドレナリン受容体アンタゴニスト、ガラニン受容体アゴニスト、CRH受容体アンタゴニスト、ヒト成長ホルモン、成長ホルモン受容体アゴニスト、エストロゲン、エストロゲン受容体アゴニスト、ニューロキニン1薬、および抗精神病薬、例えば、非定型抗精神病薬が挙げられる。

0089

「GABA」という用語は、γ−アミノ酪酸を示す。GABA化合物は、GABA受容体と結合する化合物であり、該化合物としては、ドキセピンアルプラゾラムブロマゼパムクロバザムクロナゼパムクロラゼペートジアゼパムフルニトラゼパムフルラゼパムロラゼパムミダゾラムニトラゼパムオキサゼパム、テマザパム(temazapam)、トリアゾラム、インディロンゾピクロンエスゾピクロンザレプロンゾルピデム、ガバクドール(gabaxadol)、ビガバトリン、チアギャビン、EVT 201(Evotec Pharmaceuticals)およびエスタゾラムの1種以上が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0090

他の任意の治療剤は、5HT2A受容体アンタゴニスト、例えば、ケタンセリン、リスペリドン、エプリバンセリン、ボリナンセリン(Sanofi-Aventis, France)、プルバンセリン、ピマバンセリン(ACP−103)、MDL 100907(Sanofi-Aventis, France)、HY10275(Eli Lilly)、APD125(Arena Pharmacenticals, San Diego, CA)またはAVE8488(Sanofi-Aventis, France)である。

0091

さらに他の任意の治療剤としてはピゾチフェンが挙げられる。

0092

他の任意の治療剤は、5HT1A受容体アゴニスト、例えば、レピノタン、サリゾタンエプタピロン、ブスピロンまたはMN−305(MediciNova, San Diego, CA)である。

0093

他の任意の化合物は、メラトニン受容体アゴニスト、例えば、メラトニンラメルテオン(ROZEREM登録商標)、武田薬品工業株式会社、日本)、VEC−162(Vanda Pharmaceuticals, Rockville, MD)、PD−6735(Phase II Discovery)またはアゴメラチンである。

0094

他の任意の治療剤は、イオンチャネル遮断薬、例えば、ラモトリジンギャバペンチンまたはプレガバリンである。

0095

他の任意の治療剤は、オレキシン受容体アンタゴニスト、例えば、オレキシン、1,3−ビアリールウレア、SB−334867−a(GlaxoSmithKline, UK)、GW649868(GlaxoSmithKline)またはベンズアミド誘導体である。

0096

他の任意の治療剤は、セロトニン−2受容体アンタゴニスト/再取り込み阻害薬(SARI)、例えば、Org 50081(Organon-Netherlands)、リタンセリン、ネファゾドン、セルゾンまたはトラゾドンである。

0097

他の任意の治療剤は、ニューロキニン1薬、例えば、カソピタント(GlaxoSmithKline)である。

0098

さらなる治療剤の具体例としては、遊離形態または医薬上許容される塩形態の、モダフィニルアルモダフィニル、ドキセピン、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼペート、ジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、オキサゼパム、テマザパム、トリアゾラム、インジプロン、ゾピクロン、エスゾピクロン、ザレプロン、ゾルピデム、ガボキサドール、ビガバトリン、チアガビン、EVT 201(Evotec Pharmaceuticals)、エスタゾラム、ケタンセリン、リスペリドン、エプリバンセリン、ボリナンセリン(Sanofi-Aventis, France)、プルバンセリン、MDL 100907(Sanofi-Aventis, France)、HY10275(Eli Lilly)、APD125(Arena Pharmaceuticals, San Diego, CA)、AVE8488(Sanofi-Aventis, France)、レピノタン、サリゾタン、エプタピロン、ブスピロン、MN−305(MediciNova, San Diego, CA)、メラトニン、ラメルテオン(ROZEREM(登録商標),武田薬品工業株式会社,日本)、VEC−162(Vanda Pharmaceuticals, Rockville, MD)、PD−6735(Phase II Discovery)、アゴメラチン、ラモトリジン、ギャバペンチン、プレガバリン、オレキシン、1,3−ビアリールウレア、SB−334867−a(GlaxoSmithKline,UK)、GW649868(GlaxoSmithKline)、ベンズアミド誘導体、Org 50081(Organon-Netherlands)、リタンセリン、ネファゾドン、セルゾン、トラゾドン、カソピタント(GlaxoSmithKline)、アミトリプチリンアモキサピンブプロピオン、シタロプラム、クロミプラミンデシプラミン、ドキセピン、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミンイミプラミンイソカルボキサジドマプロチリンミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、硫酸フェネルジンプロトリプチリン、セルトラリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリミプラミンベラファキシン、クロルプロマジン、ハロペリドール、ドロペリドール、フルフェナジン、ロキサピン、メソリダジン、モリンドン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、プロマジン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン、クロザピン、アリピプラゾール、オランザピン、クエチアピン、リスペリドン、ジプラシドン、パリペリドン、アセナピン、ルラシドン、イロペリドン、カリプラジン、アミスルプリド、ゾテピン、セルチンドールが挙げられる。

0099

本発明の組合せ組成物は、併用薬の混合物、ならびに2種以上の別個薬剤組成物を包含することができ、個々の組成物は、例えば、同時にまたは異なる時間に一緒に患者へ共投与され得る。

0100

別の態様において、本発明は、式Iで示される化合物の使用、または方法Aまたは1.1〜1.50に記載の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を含む上記の医薬組成物(組成物P.1〜P.7、ならびに組成物2および2.1〜2.17)のいずれかであって該化合物が抗酸化剤と混合されている組成物の使用を提供する。好ましい実施態様において、本発明の持効性注射用マイクロスフェア製剤は抗酸化剤を含有する。いくつかの実施態様において、抗酸化剤は、水溶性抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、リポ酸)であるが、別の実施態様においては、抗酸化剤は脂溶性抗酸化剤(例えば、リポ酸、ビタミンE、トコフェロール、カロテン、およびフェノール系抗酸化剤)である。いくつかの実施態様において、抗酸化剤は、中性または弱塩基性抗酸化剤である。他の可能な抗酸化剤としては、触媒的抗酸化剤(例えば、エブセレン)および金属含有抗酸化剤が挙げられる。好ましい実施態様において、抗酸化剤は、フェノール系抗酸化剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)またはブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)である。より好ましい実施態様において、抗酸化剤はBHTである。

0101

本発明の実施において用いられる用量は、もちろん、例えば、処置されるべき特定の疾患または状態、使用される特定の式Iで示される化合物、投与様式、および望まれる治療法によって異なる。特記しない限り、投与のための式Iで示される化合物の量は(遊離塩基として投与されるか、プロドラッグとして投与されるか、塩形態として投与されるかに関わらない)、遊離塩基形態の式Iで示される化合物の量を示すか、または該量に基づく(すなわち、該量の算出は、遊離塩基の量に基づく)。しかしながら、特定の実施態様において、式Iで示される化合物の投与量は、塩形態、例えば、トルエンスルホン酸付加塩形態の量に基づいて投与される。式Iで示される化合物は、経口、非経口または経皮を包含するいずれかの好適な経路によって投与され得るが、好ましくは経口投与される。単剤療法としては、式Iで示される化合物は、1日当たり約1mg〜120mgまたは1日当たり10mg〜120mg、または1日当たり10mg〜60mg、または1日当たり10mg〜40mg、または1日当たり1mg〜10mg、または1日当たり10mg、1日当たり20mg、1日当たり40mgまたは1日当たり60mgが投与され得、好ましくは、1日当たりトルエンスルホン酸付加塩形態の当該化合物約60mgである。120mgが投与される場合、好ましくは夜に投与される。

0102

持効性注射用マイクロスフェア製剤としては、式Iで示される化合物の投与量は、マイクロスフェア内の薬物の平均負荷量(%w/wで表す)および投与されるマイクロスフェアの量(mg/kg)の両方によって決まる。単剤療法としては、式Iで示される化合物は、式Iで示される化合物1〜50mg/kg、例えば5〜25mg/kg、好ましくは5〜10mg/kg、例えば約5mg/kgの投与量を提供するためのマイクロスフェアとして投与され得る。式Iで示される化合物約5mg/kgの投与量は、各々が平均で約8.5%w/wの負荷量の式Iで示される化合物を含有するマイクロスフェア60mg/kgの投与量を用いることによって提供され得る。

0103

方法Aの式Iで示される化合物および/または他の抗精神病薬および/または抗うつ薬の投与量は、該薬物の承認された投与量、臨床試験もしくは文献試験の投与量、または単剤療法として該薬物のために使用される投与量と同じであるかまたはそれよりも低くてもよい。例えば、別の抗精神病薬および/または抗うつ薬と併用投与される式Iで示される化合物の投与量は、遊離塩基またはトルエンスルホン酸付加塩形態の当該化合物約1mg〜約140mg、別の実施態様においては約1mg〜約120mg、別の態様においては約10mg〜約120mg、別の態様においては約10mg〜約60mg、別の態様においては約10mg〜約40mg、別の態様においては約20mg〜約40mg、別の態様においては約1mg〜約10mg、さらに別の実施態様においては約60mgである。式Iで示される化合物と併用投与される抗精神病薬の量は、約0.01mg〜約1000mg、別の実施態様においては約0.1mg〜約600mgであり、例えば約1mg〜約200mg、例えば約1mg〜約50mg、例えば約1mg〜約15mg、例えば約4mgである。式Iで示される化合物と併用投与される抗うつ薬の量は、約0.01mg〜約2000mg、別の実施態様においては約0.1mg〜約200mg、別の実施態様においては約10mg〜約200mgである。特定の実施態様において、第2の治療薬は、日用量約2mg〜約4mgの抗精神病薬リスペリドンであり、抗うつ薬はセルトラリンであり、セルトラリンの日用量は約20mg〜100mgである。

0104

特定の実施態様において、方法Aの式Iで示される化合物および/または第2(または第3)の治療薬は、単剤療法で使用される場合よりも少ない。したがって、特定の実施態様において、式Iで示される化合物の日用量は、1日1回の100mgよりも少ないか、または60mgよりも少ないか、または40mgよりも少ないか、または30mgよりも少ないか、または20mgよりも少ないか、または10mgよりも少ない。別の好ましい実施態様において、方法Aの式Iで示される化合物と抗精神病薬および/または抗うつ薬の両方の投与量は、単剤療法として個々の薬物のために用いられる投与量よりも少ない。したがって、特定の実施態様において、例えば、方法Aは、遊離形態または医薬上許容される塩形態の(1)式Iで示される化合物を1日1回の100mgよりも少ない、例えば60mgよりも少ないかまたは40mgよりも少ない投与量で;および/または(2)抗うつ薬、例えばSSRI、例えばセルトラリンを50mgよりも少なく、より好ましくは20mgよりも少なく、さらに好ましくは、10mgよりも少なく、最も好ましくは6mgよりも少ない日量用で;および/または(3)抗精神病薬、例えばリスペリドンをよりも少ない日用量で、投与することを含む。

0105

より長い作用期間を達成するために持続放出型または遅延放出型製剤が使用される本明細書に記載の障害の治療について、投与量は、より短い作用期間の組成物と比べて高く、例えば1〜100mgよりも高く、例えば、25mg、50mg、100mg、500mg、1,000mgであるか、または1000mgよりも高い。特定の実施態様において、持続放出型または遅延放出型製剤の投与計画は、初期の経口即時放出投与および該薬物の定常状態血中濃度を提供するためのデポー放出を包含する。式Iで示される化合物の作用期間は、ポリマー組成物の操作、すなわち、ポリマー:薬物比および微小粒子サイズによって制御され得る。本発明の製剤がデポー製剤である場合、注射による投与が好ましい。好ましい実施態様において、該製剤は、上記のような持効性注射用マイクロスフェア製剤である。

0106

本発明の方法で投与されるべき該化合物は、遊離酸または遊離塩基の形態で、または医薬上許容される塩としてであってよい。「医薬上許容される塩」とは、親化合物がその酸塩または塩基塩を製造することによって修飾されている上記の化合物の誘導体を示す。医薬上許容される塩の例としては、アミンのような塩基性残基鉱酸塩または有機酸塩;カルボン酸のような酸性残基のアルカリまたは有機塩;および同類のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。該医薬上許容される塩としては、例えば無毒性の無機酸または有機酸から形成された、親化合物の慣用の無毒性塩または第4級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、このような慣用の無毒性塩としては、無機酸、例えば塩酸臭化水素酸硫酸スルファミン酸リン酸硝酸および同類のものから誘導されたもの;および有機酸、例えば酢酸プロピオン酸コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸サリチル酸スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸エタンジスルホン酸シュウ酸イセチオン酸および同類のものから製造された塩が挙げられる。好ましくは、式Iで示される化合物はトルエンスルホン酸付加塩形態である。

0107

本発明の方法を用いられるべき当該化合物の医薬上許容される塩は、塩基性部分または酸性部分を含有する親化合物から、慣用の化学的方法によって合成され得る。一般的に、かかる塩は、これらの化合物の遊離塩基形態を水もしくは有機溶媒またはそれらの混合物中にて適当な酸の化学量論量と反応させることによって製造され得る;一般的に、ジエチルエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。これらの塩、例えばアモルファスまたは結晶形態トルエンスルホン酸塩の製造方法のさらに詳細な記載は、国際特許出願PCT/US08/03340(国際公開第2008/112280号)および/または国際公開第2009/114181号および国際公開第2011/133224号に見ることができる。

0108

式Iで示される化合物を含む医薬組成物は、慣用の希釈剤または賦形剤、およびガレン分野(galenic art)で公知の技術を使用して製造することができる。例えば、当該化合物は、さまざまな異なる投与剤形で投与することができ、すなわち、それらは錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤トローチ剤ハードキャンディー剤、散剤スプレー剤水性懸濁液注射溶液剤、エリキシル剤および同類の剤形の形態で種々の医薬上許容される不活性担体と合わせることができる。

0109

経口投与については、当該医薬組成物は、例えば、医薬上許容される賦形剤、例えば結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシポリビニルピロリドンまたはピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース微結晶性セルロースまたはリン酸カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムタルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);または湿潤剤または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を用いて慣用手段によって製造される錠剤またはカプセル剤の剤形を取り得る。該錠剤は、当該技術分野に周知の方法によってコーティングされ得る。経口投与用液体製剤は、例えば液剤シロップ剤または懸濁剤の剤形を取り得るか、または使用前に水または他の適切なビヒクルによって再構成するための乾燥製剤として提供され得る。かかる液体製剤は、医薬上許容される添加剤、例えば懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップメチルセルロースまたは硬化植物脂肪);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えば、扁桃油、油性エステルまたはエチルアルコール);および保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルp−ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸)を用いて慣用手段によって製造され得る。

0110

即時放出型製剤については、上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を、医薬上許容される希釈剤または担体を用いて製剤化することができる。持続放出型または遅延放出型製剤については、上記の遊離形態または医薬上許容される塩形態の式Iで示される化合物を組成物P.1〜P.7のいずれかに記載のように製剤化することができる。

0111

特定の実施態様において、式Iで示される化合物を以下のとおりカプセル剤に製剤化する:

0112

頬側投与については、当該組成物は、慣用手段で製剤化された錠剤またはロゼンジ剤の剤形を取り得る。

0113

式Iで示される化合物は、慣用のカテーテル技術または輸液の使用を包含する注射による非経口投与用に製剤化され得る。注射用製剤は、単位投与剤形、例えばアンプル剤、または保存剤を添加した多回投与容器で提供され得る。該組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、液剤または乳剤のような剤形を取ることができ、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤のような製剤化剤を含有することができる。別法として、活性成分は、使用前に、適切なビヒクル、例えば滅菌パイロジェンフリー水によって再構成するための粉末形態であってよい。

0114

式Iで示される化合物は、また、例えばカカオバターまたは他のグリセリドのような慣用の坐剤基剤を含有する、坐剤または保留浣腸剤(retention enema)のような腸用組成物に製剤化することができる、

0115

鼻腔内投与または吸入投与については、式Iで示される化合物は、好都合には、患者によって圧搾されるかまたはポンプ送り出されるポンプ式スプレー容器から溶液または懸濁液の形態で、または好適な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタントリクロロフルオロメタンジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガスを使用して、加圧容器またはネブライザーからエアゾールスプレーとして送達される。加圧エアゾールの場合、投与単位は、定量を送達するためのバルブ装備することによって決めることができる。加圧容器またはネブライザーは、当該活性化合物の溶液または懸濁液を癌揺するすることができる。吸入器または吹送器(insufflator)で使用するためのカプセル剤およびカートリッジ剤(例えば、ゼラチン製)は、活性化合物および好適な散剤基剤(例えば、ラクトースまたはスターチ)の混合粉末を含有するように製剤化することができる。水性懸濁剤および/またはエリキシル剤が経口投与に望まれる場合、その中の必須の活性成分を、水、エタノール、プロピレングリコールグリセリンおよび種々の同類のものおよびそれらの組合せのような希釈剤と一緒に、種々の甘味料、またはフレーバー剤着色料または色素および、必要に応じて、乳化剤および/または懸濁化剤と合わせることができる。

0116

本明細書で引用される文献はすべて、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。

0117

以下の実施例は本発明を例示するものであって、本発明を限定するものではない。

0118

実施例1:統合失調症の急性および残遺症状の治療
本実施例の目的で、化合物Aは、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である式Iで示される化合物を示す;特記しない限りトシル酸塩である。入院患者のランダム二重盲検プラセボコントロール試験が行われる。4本の治療アーム、4週間の治療期間、QAM投与は以下のとおり行われる:化合物A 60mg;化合物A 120mg;陽性対照(リスペリドン4mg);およびプラセボ。第1の結果は、28日目の陽性および陰性症状評価尺度(PANSS)総得点のベースラインからの変化によって測定される。第2の基準は、重要な識別特徴探る

0119

化合物A 60mg治療アームには化合物A 60mgが1日1回28日間投与される。化合物A 120mg治療アームには研究1日目に化合物A 60mgが投与され、次に、化合物A 120mgが1日1回27日間投与される。リスペリドン治療アームには研究1日目にリスペリドン2mgが投与され、次に、リスペリドン4mgが1日1回27日間投与される。プラセボ治療アームにはプラセボが1日1回28日間投与される。全投与は、午前中に朝食とともに行われる。

0120

重要な組み入れ基準:DSM−IV−TRに従った統合失調症の臨床診断は、修正CID−CTによって確認される。40以上の簡易精神症状評価尺度(Screening Brief Psychiatric Reading Scale)(BPRS)スコア(18項目が各々1〜7にスコア付けされる)。以下の陽性項目のうち少なくとも2つについて4以上の最小スコア:猜疑心、概念解体、幻覚様行動、異常な思考内容。現在の悪化したエピソードが続いているのは4週間以下である。十分な病歴および/または中立的な報告者が、現在の状態が個体にとって悪化した状態であることを立証しなければならない。裏付けられた悪化エピソード(および少なくとも3ヶ月の抗精神病薬治療へのこれまでの曝露)の間の妄想および/または幻覚の臨床的に有意な裏付けられた減少として定義される、ここ5年以内の抗精神病薬治療に対するこれまでの反応。

0121

該臨床試験は、別の4週間抗精神病薬臨床試験における62%の平均完遂度と比べて高いサブジェクト完遂度(74%)を有する。19%は、研究治療期間の間(1〜28日目の間)、中断する。7%は、28日間にわたる研究治療を完遂するが、追跡されない。60mgで、臨床試験は、化合物Aが28日目にベースラインからの主要評価項目総PANSS変化に対する抗精神病活性を示すことを示している:

0122

0123

ベースラインで顕著な陰性症状を有する患者(例えば、ベースラインで少なくとも3つの陰性症状項目について4以上のスコアを有する患者)について、化合物A 60mgは、陰性症状を定性的に改善する(図1を参照)。

0124

ベースラインでうつ病についてのカットオフスコアによって測定される統合失調症に続発するうつ病の症状を有する患者のサブグループ(カルガリー統合失調症用抑うつ評価尺度(Calgary Depression Scale for Schizophrenia)、CDSS、スコア>6)(当該研究において患者の約16%を占める)において、化合物A 60mgは、CDSSによって測定されるようにうつ病を有意に減少させる(p=0.044)。化合物A 60mgは、また、総PANSS(図2を参照)および陰性症状(図3を参照)を確実に改善する。

0125

60mgで、化合物Aは、また、プラセボと比較してベースラインからの向社会的PANSS因子変化を有意に改善することが示される(図4を参照)。

0126

実施例2〜10: 長期間作用型注射用マイクロスフェア製剤の調製

0127

実施例2:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.32〜0.44dl/g)マイクロスフェア(ロットA)の調製
実施例2〜10の目的で、化合物Aは、遊離塩基形態の、Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である式Iで示される化合物を示す。
脱イオン水400mL中のポリ(ビニルアルコール)(PVA、87〜89%加水分解、典型的な分子量13,000〜23,000)2gを超音波処理器中にて5〜10分間超音波処理し、次に、濾過して0.5%PVA水溶液を得る。濾液を500mL平底フラスコに移す。化合物A 0.80gおよびPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25、0.32〜0.44dl/g、酸末端基)1.2gをジクロロメタン15mLに溶解する。強く撹拌しながら、この溶液を0.5%PVA水溶液中に滴下する。機械式オーバーヘッドスターラーを使用し、撹拌速度は添加の間じゅう約700ppmである。添加完了後、該混合物をこの速度で1時間撹拌し、次に、約550ppmで4時間撹拌する。このプロセスの間じゅうアルゴン流を加えてこの水溶液からのジクロロメタンの蒸発を促進させる。20μmマイクロシーブの上にサイズ75μmマイクロシーブを重ねる。該懸濁液を重ねたマイクロシーブの上に注ぎ、次に、水で少なくとも5回洗浄する。20μmマイクロシーブの上に集めたマイクロスフェアを50mLファルコンチューブ中に脱イオン水と一緒に移し、次に、凍結乾燥させて、粒度分布20〜60μmの化合物A 1.43gPLGAマイクロスフェアを得る。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように37.5%である。この製剤の初期負荷量は40%である(PLGAポリマー1.2g中の化合物A遊離塩基0.8gに基づいて算出する)。薬物封入効率は93.8%である。

0128

実施例3:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.32〜0.44dl/g)マイクロスフェア(ロットB)の調製
このロットの化合物APLGAマイクロスフェアは、プロセス全体で脱イオン水の代わりに滅菌水を使用し、マイクロスフェアと接触する全ての実験器具が滅菌されていることを除いて、実施例2に記載の手順と同様の手順を使用して調製される。粒度分布20〜50μmの化合物A PLGAマイクロスフェア1.49gが得られる。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように38%である。このロットの初期薬物負荷量は40%であり、薬物封入効率は85.8%である。

0129

実施例4:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.89dl/g)マイクロスフェア(ロットC)の調製
滅菌水400mL中のポリ(ビニルアルコール)(PVA、87〜89%加水分解、典型的な分子量13000〜23000)2gを超音波処理器中にて5〜10分間超音波処理し、次に、濾過して0.5%PVA水溶液を得る。濾液を500mL平底フラスコに移す。化合物A 0.80gおよびPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25;0.89dl/g;MW:159,000d;エステル末端基)1.2gを超音波処理しながらジクロロメタン16mLに溶解する。この溶液を0.5%PVA水溶液中に滴下する。機械式オーバーヘッドスターラーを使用し、撹拌速度は添加の間じゅう約700ppmである。添加完了後、該混合物をこの速度で1時間撹拌し、次に、約550ppmで4時間撹拌する。このプロセスの間じゅうアルゴン流を加えてこの水溶液からのジクロロメタンの蒸発を促進させる。20μmマイクロシーブの上にサイズ75μmマイクロシーブを重ねる。該懸濁液を重ねたマイクロシーブの上に注ぎ、次に、水で少なくとも5回洗浄する。20μmマイクロシーブの上に集めたマイクロスフェアを50mLファルコンチューブ中に脱イオン水と一緒に移し、次に、凍結乾燥させて、粒度分布20〜70μmの化合物A 0.78gPLGAマイクロスフェアを得る。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように36%である。この製剤の初期負荷量は40%である(PLGAポリマー1.2g中の化合物A遊離塩基0.8gに基づいて算出する)。薬物封入効率は90%である。

0130

実施例5:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.68dl/g)マイクロスフェア(ロットD)の調製
このロットの化合物APLGAマイクロスフェアは、マイクロスフェア調製において新しいタイプのPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25;0.68dl/g;MW:113,000d;酸末端基)を使用することを除いて、実施例4に記載の手順と同様の手順を使用して調製される。粒度分布25〜75μmの化合物A PLGAマイクロスフェア1.11gが得られる。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように36%である。このロットの初期薬物負荷量は40%であり、薬物封入効率は90%である。

0131

実施例6:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.68dl/g)マイクロスフェア(ロットE)の調製
このロットのPLGAマイクロスフェアは、マイクロスフェア調製において異なるタイプのPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25;0.68dl/g;MW:113,000d;酸末端基)および細孔径75μmのマイクロシーブを使用することを除いて、実施例4に記載の手順と同様の手順を使用して調製される。粒度分布75〜110μmの化合物A PLGAマイクロスフェア0.25gが得られる。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように37%である。このロットの初期薬物負荷量は40%であり、薬物封入効率は93%である。

0132

実施例7:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.68dl/g)マイクロスフェア(ロットF)の調製
このロットの化合物APLGAマイクロスフェアは、マイクロスフェア調製において新しいタイプのPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25;0.68dl/g;MW:113,000d;酸末端基)ならびにそれぞれ細孔径53μmおよび106μmのマイクロシーブを使用することを除いて、実施例4に記載の手順と同様の手順を使用して調製される。粒度分布52〜101μmのPLGAマイクロスフェア1.22gが得られる。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように37%である。このロットの初期薬物負荷量は40%であり、薬物封入効率は93%である。

0133

実施例7−A:化合物A遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.32〜0.44dl/g)マイクロスフェア(ロットF)の調製
滅菌水400mL中のポリ(ビニルアルコール)(PVA、87〜89%加水分解、典型的な分子量13000〜23000)2gを超音波処理器中にて5〜10分間超音波処理し、次に、濾過して0.5%PVA水溶液を得る。濾液を500mL平底フラスコに移す。化合物A 0.40gおよびPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25;0.32〜0.44dl/g;酸末端基)2.1gを超音波処理しながらジクロロメタン21mLに溶解する。この溶液を0.5%PVA水溶液中に滴下する。機械式オーバーヘッドスターラーを使用し、撹拌速度は添加の間じゅう約500ppmである。添加完了後、該混合物を約500ppmで5時間撹拌する。このプロセスの間じゅうアルゴン流を加えてこの水溶液からのジクロロメタンの蒸発を促進させる。30μmマイクロシーブの上にサイズ75μmマイクロシーブを重ねる。該懸濁液を重ねたマイクロシーブの上に注ぎ、次に、水で少なくとも5回洗浄する。30μmマイクロシーブの上に集めたマイクロスフェアを1/4オンスガラスバイアル中に移し、次に、真空乾燥させて、粒度分布25〜70μmの化合物A遊離塩基PLGAマイクロスフェア1.43gを得る。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量はHPLCによって測定されるように8.5%である。この製剤の初期負荷量は16%である(PLGAポリマー2.1g中の化合物A遊離塩基0.4gに基づいて算出する)。薬物封入効率は53%である。

0134

実施例8:化合物B遊離塩基のPLGA(PLA/PLG=75/25、0.68dl/g)マイクロスフェア(ロットG)の調製
この実施例の目的で、化合物Bは、Xが−N(CH3)−であり、Yが−CH(OH)−である式Iで示される化合物を示す。脱イオン水400mL中のポリ(ビニルアルコール)(PVA、87〜89%加水分解、典型的な分子量13000〜23000)2gを超音波処理器中にて5〜10分間超音波処理し、次に、濾過して0.5%PVA水溶液を得る。濾液を500mL平底フラスコに移す。化合物B(遊離塩基)0.80gおよびPLGAポリマー(PLA/PLG=75/25、0.32〜0.44dl/g、酸末端基)1.2gをジクロロメタン15mLに溶解する。この溶液を0.5%PVA水溶液中に滴下する。機械式オーバーヘッドスターラーを使用し、撹拌速度は添加の間じゅう約700ppmである。添加完了後、該混合物をこの速度で1時間撹拌し、次に、約550ppmで4時間撹拌する。このプロセスの間じゅうアルゴン流を加えてこの水溶液からのジクロロメタンの蒸発を促進させる。20μmマイクロシーブの上にサイズ75μmマイクロシーブを重ねる。該懸濁液を重ねたマイクロシーブの上に注ぎ、次に、水で少なくとも5回洗浄する。20μmマイクロシーブの上に集めたマイクロスフェアを50mLファルコンチューブ中に脱イオン水と一緒に移し、次に、凍結乾燥させて、粒度分布13〜60μmの化合物BPLGAマイクロスフェア1.36gを得る。得られたマイクロスフェア中の薬物含有量は、HPLCによって測定されるように29%である。この製剤の初期負荷量は40%である(PLGAポリマー1.2g中の化合物B遊離塩基0.8gに基づいて算出する)。薬物封入効率は72.5%である。

0135

実施例9: 長期作用型注射用マイクロスフェアの負荷量決定
マイクロスフェア約5mgを1:2v/vのジクロロメタン/アセトニトリル混合物10mLに溶解する。該溶液1mLを1.5mLマイクロチューブ中に移し、Savant Speed Vacを使用して溶媒を除去し;次に、残留物を95%アセトニトリル/5%水で再構成する。この溶液を濾過し(Waters 0.2μmナイロンシリンジフィルター)、314nmに設定したPDA UV吸光度検出器を装備したWaters Acquity UPLCによって3重に測定を行う。移動相は、0.1%v/vのギ酸を含むアセトニトリル−水勾配液である。Waters Acquity UPLC HSST3(2.1×50mm)カラム流速0.3ml/分で使用する。化合物Aの予想濃度約0.1〜0.7mg/mLを含むように標準曲線を作成する。

0136

薬物負荷量は、以下のとおり決定される:薬物負荷量パーセント=100×(10×濾過溶液濃度)/使用するマイクロスフェアの重量。得られた結果を平均±SDで報告する。

0137

実施例10: 長期作用型注射用マイクロスフェアの薬物放出測定
マイクロスフェア薬物放出実験は、10mMアスコルビン酸を含有する0.1Mリン酸バッファー(pH7.4)中にて行われる。既知量の薬物(約30mg)を含有するマイクロスフェア懸濁液を再生セルロース膜透析装置(Float−a−Lyzer)に設置する。Float−a−Lyzerをバッファー40mLが入っている45mLファルコンチューブに入れ、放出媒体オーブン中にて37℃に維持し、100rpmで水平振盪する。一定の時間間隔で該バッファーを新しい溶液と取り替える。放出媒体の薬物含有量を、既知濃度のITI07(3〜30μg/mL)を用いて構成された標準曲線と一緒に314nmでのUV−vis吸光度を使用してUPLCによって測定する。

0138

実施例11: 長期作用型注射用マイクロスフェアの薬物動態
インビボ特徴付けのために、インビボ薬物放出(薬物動態学的研究)を測定する。Sprague−Dawleyラット雄性成体において製剤の薬物動態を研究する。0.5%低粘度カルボキシメチルセルロースの0.1%Tween20含有滅菌生理食塩水中溶液に懸濁させた生分解性PLGAマイクロスフェア(ラット1匹につき約60mg)に製剤化した化合物A遊離塩基の懸濁液(2ml/kg)をラット(1実験につきN=12)の肩甲部内に皮下注射する。注射後の特定の時間で(すなわち、24時間〜28日間)、ラット(1時点につきN=2または3)を、循環化合物Aレベルに起因する5−HT2Aアンタゴニスト活性の機能的指標として5−HT2Aアゴニスト誘発性頭部痙攣行動について試験する。これらの測定のために、2,5−ジメトキシ−4−ヨードアンフェタミンDOI)(2.5mg/kg)を2ml/kgの体積でラットに腹腔内注射する。5分後、ラットを常動性頭部痙攣行動について観察し、手動で数えて記録する。特定の時点(すなわち、製剤注射後24時間〜28日間)でラットを断頭により屠殺し、HPLC−MS/MS法を使用する化合物Aおよびその既知の代謝物(化合物B)のレベルの分析のために体幹血液および脳組織回収する。

0139

Xが−N(CH3)−であり、Yが−C(O)−である式Iで示される化合物(化合物A遊離塩基)のインビボ放出プロファイルのために、上記のまたは上記と類似の手順を用いて、いくつかの持効性注射用マイクロスフェア製剤を分析する。結果を下記の表にまとめる。表2は、LAIマイクロスフェア製剤2〜7および7Aの物理的特性を示す。粒度分布は顕微鏡撮影を使用する。

0140

0141

実際の薬物負荷量は、マイクロスフェア中の化合物Aの%重量/重量を記載する。マイクロスフェアは、60mg/kgまたは30mg/kgのいずれかで動物に投与される。表2における化合物A投与量は、動物へ投与される薬物の量を表す(実際の薬物負荷量×マイクロスフェア投与量)。化合物Aおよび化合物Aの主要代謝物(化合物B)の両方の血漿および脳中レベルを、ラットにおける皮下注射後1日目、3日目、7日目、10日目、14日目および21日目に測定する。結果を表3に示す。

0142

実施例

0143

予想外に、より低いマイクロスフェア負荷量を用いて優れた放出プロファイル(長期放出)が得られることが観察される。負荷量8.5重量%のマイクロスフェア製剤(実施例7−A)は、7日目に薬物の脳中ピークレベルを有し、研究の21日目に至るまで薬物の測定可能なレベルを有する放出プロファイルを生じる(21日目の脳中レベル11ng/mL)。対照的に、高い負荷量の薬物を有するマイクロスフェアは、薬物のピークレベルが早く、研究の10日目を過ぎて測定可能なレベルまたは低いレベルが維持されない。

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