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技術 流路構造体、液体吐出装置および液体吐出方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 大月誠
出願日 2017年10月25日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2017-206036
公開日 2019年5月23日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-077107
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他)
主要キーワード 気泡室 ピエゾアクチュエーター 流通流路 異物除去フィルター 正圧状態 紫外線硬化樹脂液 ヘッド圧力 液体供給室
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図面 (8)

課題

気泡室内気液界面で発生した異物捕集し、異物によるノズル目詰まりを抑制する。

解決手段

流路構造体は、液体供給源からノズルへ液体流通させるための流通流路と、前記流通流路に接続され、気泡貯留するための気泡室と、前記気泡室の空間を、前記流通流路に接続される第1の空間と、前記第1の空間を介して前記流通流路に接続される第2の空間とに分割するように配置され、前記気泡室内の気液界面にて発生した異物を捕集するための気泡室フィルターと、を備える。

概要

背景

流路構造体に関して、例えば、特許文献1には、流路の途中に設けられたフィルターと、フィルターにより除去された気泡貯留する気泡室とを有する流路部材が開示されている。

概要

気泡室内気液界面で発生した異物捕集し、異物によるノズル目詰まりを抑制する。流路構造体は、液体供給源からノズルへ液体流通させるための流通流路と、前記流通流路に接続され、気泡を貯留するための気泡室と、前記気泡室の空間を、前記流通流路に接続される第1の空間と、前記第1の空間を介して前記流通流路に接続される第2の空間とに分割するように配置され、前記気泡室内の気液界面にて発生した異物を捕集するための気泡室フィルターと、を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

流路構造体であって、液体供給源からノズル液体流通させるための流通流路と、前記流通流路に接続され、気泡貯留するための気泡室と、前記気泡室の空間を、前記流通流路に接続される第1の空間と、前記第1の空間を介して前記流通流路に接続される第2の空間とに分割するように配置され、前記気泡室内気液界面にて発生した異物捕集するための気泡室フィルターと、を備える流路構造体。

請求項2

請求項1に記載の流路構造体であって、前記流通流路の中に配置され、前記流通流路を流れる前記液体に含まれる異物を捕集するための流路フィルターを備え、前記気泡室フィルターの目の粗さは、前記流路フィルターの目の粗さより細かい、流路構造体。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の流路構造体であって、前記流路構造体は、前記ノズルを備える液体噴射ヘッド着脱可能に接続され、前記気泡室フィルターの目の粗さは、前記液体噴射ヘッドのヘッド流路の中に配置され、前記ヘッド流路を流れる前記液体に含まれる異物を捕集するためのヘッドフィルターの目の粗さよりも細かい、流路構造体。

請求項4

請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流路構造体であって、前記気泡室フィルターは親液性を有する、流路構造体。

請求項5

請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流路構造体であって、前記気泡室フィルターは、前記気泡室内に水平方向に対して傾斜して配置されている、流路構造体。

請求項6

請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の流路構造体であって、前記気泡室の下流側に配置され、前記流通流路よりも下流側の前記液体の圧力に応じて前記流通流路を開閉する弁機構を備える、流路構造体。

請求項7

請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の流路構造体であって、前記流通流路の中に配置され、前記流通流路を流れる前記液体に含まれる異物を捕集するための流路フィルターと、前記流路フィルターの上流側に配置され、前記流通流路よりも下流側の前記液体の圧力に応じて前記流通流路を開閉する弁機構と、を備え、前記気泡室は、前記弁機構と前記流路フィルターとの間に接続されている、流路構造体。

請求項8

液体吐出装置であって、液体供給源から供給された液体を吐出させるためのノズルと、前記液体供給源から前記ノズルへ前記液体を流通させるための流通流路と、前記流通流路に接続され、気泡を貯留するための気泡室と、前記気泡室の空間を、前記流通流路に接続される第1の空間と、前記第1の空間を介して前記流通流路に接続される第2の空間とに分割するように配置され、前記気泡室内の気液界面にて発生した異物を捕集するための気泡室フィルターと、を備える液体吐出装置。

請求項9

液体吐出方法であって、液体供給源から液体を供給する供給工程と、供給された前記液体を、流通流路を介してノズルに流通させる流通工程と、前記ノズルから前記液体を吐出する吐出工程と、を有し、前記流通工程では、前記流通流路に接続された気泡室によって気泡を貯留させ、前記気泡室内の気液界面にて異物が発生した場合には、前記気泡室の空間を、前記流通流路に接続される第1の空間と、前記第1の空間を介して前記流通流路に接続される第2の空間とに分割するように配置された気泡室フィルターによって捕集する、液体吐出方法。

技術分野

0001

本発明は、流路構造体液体吐出装置および液体吐出方法に関する。

背景技術

0002

流路構造体に関して、例えば、特許文献1には、流路の途中に設けられたフィルターと、フィルターにより除去された気泡貯留する気泡室とを有する流路部材が開示されている。

先行技術

0003

特開2015−231722号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載された流路部材(流路構造体)では、気泡室に貯留された気体液体との気液界面にて異物が発生する可能性がある。気液界面にて発生した異物が流路に流出し、ノズルへと流れると、ノズルの目詰まり等が生じる可能性がある。また、気泡室より下流側の流路内に、フィルターが設けられている場合であっても、気液界面にて発生した異物がフィルターに堆積すると、フィルターの寿命が低下する可能性がある。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。

0006

(1)本発明の一形態によれば、流路構造体が提供される。この流路構造体は、液体供給源からノズルへ液体を流通させるための流通流路と;前記流通流路に接続され、気泡を貯留するための気泡室と;前記気泡室の空間を、前記流通流路に接続される第1の空間と、前記第1の空間を介して前記流通流路に接続される第2の空間とに分割するように配置され、前記気泡室内の気液界面にて発生した異物を捕集するための気泡室フィルターと;を備える。この形態の流路構造体によれば、気泡室内の気液界面にて発生した異物は、気泡室内に設けられた気泡室フィルターによって捕集される。このため、気泡室内の気液界面にて発生した異物が流通流路に流出してノズルへと流れることを抑制でき、異物によるノズルの目詰まりを抑制できる。

0007

(2)上記形態の流路構造体は、前記流通流路の中に配置され、前記流通流路を流れる前記液体に含まれる異物を捕集するための流路フィルターを備え、前記気泡室フィルターの目の粗さは、前記流路フィルターの目の粗さより細かくてもよい。この形態の流路構造体によれば、気泡室内の気液界面にて発生した異物が、流路フィルターを通過する大きさであっても、気泡室フィルターによって捕集することができるため、異物によるノズルの目詰まりをより抑制できる。

0008

(3)上記形態の流路構造体は、前記ノズルを備える液体噴射ヘッド着脱可能に接続され、前記気泡室フィルターの目の粗さは、前記液体噴射ヘッドのヘッド流路の中に配置され、前記ヘッド流路を流れる前記液体に含まれる異物を捕集するためのヘッドフィルターの目の粗さよりも細かくてもよい。この形態の流路構造体によれば、気泡室フィルターの目の粗さが、ヘッドフィルターの目の粗さよりも細かいため、ヘッドフィルターよりも先に気泡室フィルターが目詰まりを起こす可能性が高い。気泡室フィルターが目詰まりを起こした場合は、液体噴射ヘッドに着脱可能に接続された流路構造体を交換できる。このため、流路構造体を交換することにより、再び、気泡室フィルターにより異物を捕集することが可能となるため、ヘッドフィルターへの異物の堆積を抑制でき、液体噴射ヘッドの長寿命化を図ることができる。

0009

(4)上記形態の流路構造体において、前記気泡室フィルターは親液性を有してもよい。この形態の流路構造体によれば、液体が気泡室フィルターを通過しやすく、気泡室フィルターに気泡が付着することを抑制できる。このため、気泡室フィルターの流通流路側の面にて、異物の発生源となる気液界面が形成されることを抑制できる。

0010

(5)上記形態の流路構造体において、前記気泡室フィルターは、前記気泡室内に水平方向に対して傾斜して配置されてもよい。この形態の流路構造体によれば、気泡の蓄積に伴う気液界面の低下に応じて、気泡室フィルターと気液界面とが接する位置が変化するため、気泡室フィルターの長寿命化を図ることができる。

0011

(6)上記形態の流路構造体は、前記気泡室の下流側に配置され、前記流通流路よりも下流側の前記液体の圧力に応じて前記流通流路を開閉する弁機構を備えてもよい。この形態の流路構造体によれば、気泡室内の気液界面にて発生した異物が、気泡室より下流側に設けられた弁機構へ流れることを抑制でき、弁機構の弁体への異物の噛み込みを抑制できる。

0012

(7)上記形態の流路構造体は、前記流通流路の中に配置され、前記流通流路を流れる前記液体に含まれる異物を捕集するための流路フィルターと、前記流路フィルターの上流側に配置され、前記流通流路よりも下流側の前記液体の圧力に応じて前記流通流路を開閉する弁機構とを備え、前記気泡室は、前記弁機構と前記流路フィルターとの間に接続されてもよい。この形態の流路構造体によれば、弁機構の開閉動作に伴って気泡が発生しても、弁機構より下流側に設けられた気泡室によって気泡を貯留でき、気泡室内の気液界面にて異物が発生しても、気泡室フィルターによって異物を捕集できる。このため、気泡や異物がノズルへ流れることを抑制できる。また、気泡室内の気液界面にて発生した異物が、気泡室より下流側に設けられた流路フィルターに堆積し、流路フィルターの寿命が低下することを抑制できる。

0013

本発明は、上述した流路構造体以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体吐出装置、液体吐出方法、異物除去フィルター液体噴射ユニット等の形態で実現することができる。

図面の簡単な説明

0014

第1実施形態における液体吐出装置の概略を示す説明図。
第1実施形態における流路構造体の概略を示す正面図。
第1実施形態における流路構造体の概略を示す背面図。
第1実施形態における弁機構の概略を示す断面模式図
第1実施形態における液体吐出方法の内容を示すフローチャート
第2実施形態における液体吐出装置の概略を示す説明図。
第3実施形態における液体吐出装置の概略を示す説明図。

実施例

0015

A.第1実施形態
図1は、第1実施形態における液体吐出装置100の概略を示す説明図である。本実施形態での液体吐出装置100は、液体供給源10から供給されたインク(液体)を吐出させるためのノズル26を有する液体噴射ヘッド20と、液体供給源10と液体噴射ヘッド20との間に接続され、液体供給源10から供給されたインクを液体噴射ヘッド20に流通させる流路構造体30とを備えるインクジェットプリンターとして構成されている。流路構造体30は、液体噴射ヘッド20に対して、着脱可能に接続されている。液体噴射ヘッド20と、流路構造体30とを合わせて、「液体噴射ユニット」と呼ぶこともある。

0016

液体供給源10は、インクの供給源である。本実施形態での液体供給源10は、液体吐出装置100に対して着脱可能に構成されたインクカートリッジである。インクは、顔料インクであっても、染料インクであってもよい。液体吐出装置100は、液体供給源10が液体噴射ヘッド20上にないオフキャリッジタイププリンターであっても、液体供給源10が液体噴射ヘッド20上にあるオンキャリッジタイプのプリンターであってもよい。液体吐出装置100は、インクカートリッジからインクを吸引して加圧供給するポンプを備えていてもよい。また、本実施形態では、液体供給源10は、液体吐出装置100に対して着脱可能に構成されているが、液体吐出装置100に対して固定されたタンクとして構成されてもよい。この場合、タンクには、インクが収容されたボトルから適宜インクが補充される。

0017

液体噴射ヘッド20は、供給針21と、ヘッド流路22と、リザーバー24と、ヘッド圧力室25と、ノズル26とを備えており、この順にインクが流れる。供給針21は、流路構造体30の流通流路31に挿入されており、流通流路31からヘッド流路22内へとインクを導入する。供給針21と流通流路31との間は、インクが漏れないようにシールされている。供給針21に代えて、流路構造体30と液体噴射ヘッド20との間でインクの接点が確保されていてもよい。ヘッド流路22に導入されたインクは、ヘッド流路22内に設けられたヘッドフィルター23を経由して、リザーバー24に流れる。ヘッドフィルター23は、インクに含まれる異物を捕集するためのフィルターである。リザーバー24は、ヘッド圧力室25に連通しており、ヘッド圧力室25に供給されるインクを一旦貯留する。

0018

ヘッド圧力室25は、ノズル26と連通している。また、ヘッド圧力室25には、ピエゾアクチュエーター27が設けられている。ピエゾアクチュエーター27の駆動によってヘッド圧力室25の容積縮小され、ヘッド圧力室25内の圧力が、ノズル26内のインクのメニスカス耐圧を超えると、ノズル26からインクが吐出される。一方、ピエゾアクチュエーター27の駆動によってヘッド圧力室25の容積が拡大され、ヘッド圧力室25内が負圧になるとリザーバー24からインクが供給される。尚、このとき、リザーバー24の圧力も低下するため、リザーバー24にはヘッド流路22側からインクが供給される。尚、液体噴射ヘッド20は、上述のピエゾ方式に限らず、例えば、サーマル方式でもよい。

0019

図2は、流路構造体30の概略構成を示す正面図である。図3は、流路構造体30の概略構成を示す背面図である。以下、図1から図3を参照して、流路構造体30の構造について説明する。本実施形態の流路構造体30の本体は、例えば、ポリプロピレン(PP)によって形成されている。流路構造体30の正面には、流通流路31が設けられている。流通流路31は、流路構造体30の本体の正面に形成された溝と、流路構造体30の本体の正面に溶着されたフィルム部材46とによって囲まれた、インクが流通する流路である。流路構造体30の背面にも、溝とフィルム部材46とにより、同様にして流通流路31が設けられている。流通流路31は、第1流通流路311と、第2流通流路312と、第3流通流路313と、第4流通流路314と、第5流通流路315と、第6流通流路316と、第7流通流路317と、第8流通流路318とを有し、インクがこの順に流れる。各流通流路311〜318は、流路構造体30の本体の正面と背面とを貫く貫通孔hによって接続されている。尚、図2図3とに示す矢印は、インクの流れる方向を表している。

0020

第2流通流路312と第3流通流路313との間には、第1流路フィルター32aが設けられている。第6流通流路316と第7流通流路317との間には、第2流路フィルター32bが設けられている。以下、第1流路フィルター32aと、第2流路フィルター32bとを特に区別せずに説明する場合は、流路フィルター32と呼ぶ。

0021

流路フィルター32は、流通流路31を流れるインクに含まれる異物や気泡を捕集し、異物や気泡がノズル26へと流出することを抑制するためのフィルターである。本実施形態では、流路フィルター32は、円形形状を有しており、メッシュ状のステンレス鋼により形成されている。尚、第2流路フィルター32bは、第1流路フィルター32aよりも大きい(図2参照)。

0022

第2流通流路312の鉛直方向上側には、第1気泡室33aが設けられている。第6流通流路316の鉛直方向上側には、第2気泡室33bが設けられている。以下、第1気泡室33aと、第2気泡室33bとを特に区別せずに説明する場合は、気泡室33と呼ぶ。

0023

気泡室33は、流通流路31内を流れるインクに含まれる気泡が貯留される空間である。気泡室33に気泡が貯留されることにより、ノズル26に気泡が流れることが抑制される。本実施形態では、第1気泡室33aは、第1流路フィルター32aの上流側に設けられており、第1流路フィルター32aによって捕集された気泡が、第1気泡室33aに貯留される。また、第2気泡室33bは、第2流路フィルター32bの上流側に設けられており、第2流路フィルター32bによって捕集された気泡が、第2気泡室33bに貯留される。尚、弁機構40の開閉動作に伴って気泡が発生しやすいため、弁機構40より下流側に設けられている第2気泡室33bの容積は、弁機構40より上流側に設けられている第1気泡室33aの容積よりも大きい。(図2参照)。

0024

第1気泡室33a内には、第1気泡室フィルター34aが設けられている。第2気泡室33b内には、第2気泡室フィルター34bが設けられている。以下、第1気泡室フィルター34aと、第2気泡室フィルター34bとを特に区別せずに説明する場合は、気泡室フィルター34と呼ぶ。

0025

気泡室フィルター34は、気泡室33内の空間を、流通流路31に接続される第1の空間331と、第1の空間331を介して流通流路31に接続される第2の空間332とに分割するように配置されている。本実施形態では、気泡室フィルター34は、流路構造体30に液体を流通させている使用時において水平方向に沿って配置されており、気泡室33内の空間は、気泡室フィルター34によって鉛直方向上下に分割されている。気泡室33内の空間は、気泡室フィルター34より鉛直方向下側(流通流路31側)が第1の空間331となり、気泡室フィルター34より鉛直方向上側の空間が第2の空間332となる。尚、第1気泡室33a内の空間は、第1気泡室フィルター34aによって、第1の空間を331aと、第2の空間332aとに分割され、第2気泡室33b内の空間は、第2気泡室フィルター34bによって、第1の空間331bと、第2の空間332bとに分割される。

0026

気泡室フィルター34は、気泡室33内の気液界面にて発生した異物を捕集するためのフィルターである。本実施形態の気泡室フィルター34は、メッシュ状のステンレス鋼により形成されている。気泡室フィルター34は、樹脂製やガラス製であってもよい。また、本実施形態では、第2気泡室33bは第1気泡室33aよりも大きく、気液界面の面積が大きいため、第2気泡室に設けられた第2気泡室フィルター34bは、第1気泡室33aに設けられた第1気泡室フィルター34aよりも大きい(図2参照)。

0027

本実施形態の気泡室フィルター34の目の粗さは、流路フィルター32の目の粗さより細かい。また、気泡室フィルター34の目の粗さは、液体噴射ヘッド20のヘッド流路22の中に配置され、ヘッド流路22を流れるインクに含まれる異物を捕集するためのヘッドフィルター23の目の粗さよりも細かい。尚、気泡室フィルター34の目の粗さは、上記に限られず、気液界面にて発生した異物を捕集でき、インクを通過させることができるサイズであればよい。

0028

また、本実施形態の気泡室フィルター34は、プラズマ照射や、シリカコーティング等により、親液性を付与されている。「親液性」とは、濡れ性が良好で、固体(フィルター)と液体(インク)との接触角が小さい状態を指す。尚、気泡室フィルター34は、親液性を有していなくてもよい。

0029

第4流通流路314と第5流通流路315との間には、弁機構40が設けられている。弁機構40は、流通流路31よりも下流側(液体噴射ヘッド20側)のインクの圧力に応じて第4流通流路314と第5流通流路315との間を開閉する。

0030

図4は、弁機構40の概略構成を示す断面模式図である。弁機構40は、液体噴射ヘッド20側の圧力が所定の圧力以上では、内部の弁を閉じて液体噴射ヘッド20側にインクを供給しないようにし、液体噴射ヘッド20側の圧力が所定の圧力を下回った場合に、内部の弁が開き、液体供給源10から供給されたインクを液体噴射ヘッド20側に供給する。弁機構40のことを「自己封止弁」あるいは「差圧弁」と呼ぶこともできる。弁機構40は、負圧状態の液体噴射ヘッド20に液体供給源10から加圧力直接作用しないように、液体噴射ヘッド20内の負圧状態と液体供給源10側の正圧状態とを仕切役割も果たす。

0031

図4には、液体噴射ヘッド20からインクが吸引されて内部の弁体44が開状態になっている状態を示している。弁機構40は、液体供給源10側の流通流路31(第4流通流路314)に接続される液体供給室41と、液体噴射ヘッド20側の流通流路31(第5流通流路315)に接続される圧力室42とを備えている。液体供給室41と圧力室42とは仕切り壁53によって仕切られている。液体供給室41には、供給口51を通じて液体供給源10側からインクが供給される。圧力室42からは、排出口52を通じて液体噴射ヘッド20側にインクが排出される。仕切り壁53には連通孔43が形成されている。液体供給室41の内部空間と圧力室42の内部空間とは、連通孔43によって連通している。

0032

液体供給室41には、略円盤状の弁体44が配置されている。弁体44は、圧力室42側に突出する円柱状の軸45を有している。軸45は、連通孔43内を通っており、その先端部が圧力室42内に位置する。軸45の先端部は、圧力室42の一部を画定するフィルム部材46に、受圧板47を介して接触可能である。

0033

液体供給室41内のインクは、軸45と連通孔43の内面との間を通って圧力室42に流入する。弁体44は、圧力室42側を向く面に、軸45を中心に環状のシール部材48を備えている。仕切り壁53の連通孔43の周囲には、圧力室42側を向く面に弁座49が設けられている。弁体44に設けられたシール部材48は、弁体44が閉状態において、弁座49に環状に接触する。シール部材48が弁座49に接触することにより、液体供給室41から圧力室42へのインクの流通が遮断される。尚、弁座49は独立した部材でなくてもよく、仕切り壁53の弁体44側を向く面が、弁座として機能してもよい。

0034

弁体44の圧力室42側とは反対側の面と弁機構40の筐体との間には、バネ部材50が配置されている。バネ部材50は、弁体44を閉状態にするための部材であり、弁体44を弁座49に向けて押し付ける。なお、バネ部材50に加え、弁機構40には、受圧板47と仕切り壁53との間にも、バネ部材が配置されてもよい。また、バネ部材50を配置せずに、例えば、弁機構40を、軸45が鉛直下方を向くように配置し、弁体44の自重により弁体44のシール部材48と弁座49とを接触させてインクの流通を遮断してもよい。

0035

フィルム部材46は、可撓性を有している。フィルム部材46は、圧力室42内の圧力が低下した場合にたわむことによって弁体44を移動させて開状態とする。具体的には、圧力室42内の圧力が大気圧よりも低い負圧になると、フィルム部材46は、圧力室42の容積を小さくする方向(図の左側)にたわむ。すると、フィルム部材46に設けられた受圧板47が軸45の先端部を押して、弁体44を弁座49から遠ざける方向に移動させる。そのため、弁機構40は、圧力室42内の圧力、つまり、液体噴射ヘッド20側の圧力に応じて、弁体44が内部で移動することにより、他の動力によって駆動されることなく、液体供給源10から液体噴射ヘッド20へのインクの流通を制御できる。

0036

図5は、液体吐出装置100によって行われる、液体吐出方法の内容を示すフローチャートである。この方法の実施に先立ち、流通流路31、気泡室33、弁機構40、ヘッド流路22内には、インクが充満しているものとする。まず、液体噴射ヘッド20側の負圧発生に伴って、弁機構40が開き、液体供給源10から、流路構造体30内にインクが供給される。この工程を「供給工程」と呼ぶ(ステップS110)。次に、流路構造体30内に供給されたインクを、流通流路31を介して液体噴射ヘッド20のノズル26へと流通させる。この工程を「流通工程」と呼ぶ(ステップS120)。そして、ピエゾアクチュエーター27の駆動によって、ノズル26からインクが吐出される。この工程を「吐出工程」と呼ぶ(ステップS130)。

0037

ステップS120の流通工程において、流通流路31を流れるインクに含まれる気泡は、流通流路31内に設けられた流路フィルター32によって捕集され、流路フィルター32の上流側の流通流路31に接続された気泡室33によって貯留される。初期状態では、気泡室33内はインクで満たされているため、気泡が貯留されると、気泡室33内の気液界面は徐々に低下していく。

0038

気泡室33に貯留された空気(気泡)とインクとの気液界面では、インクと空気が接することにより、インク表面が乾燥しやすい。インク表面が乾燥することにより、インクが局所的に濃縮され、分散破壊が生じ、インクの成分である樹脂同士が結合して粒子巨大化して異物となる場合がある。この異物は、インクの成分である樹脂同士が結合した粒子であるため、インクに再溶解しにくく、一度発生すると、異物として残りやすい。気液界面にて発生した異物が成長すると、インクより比重が大きくなり、流通流路31側に流れようとする。しかし、気泡室33内の気液界面と流通流路31の間には、気泡室フィルター34が設けられているため、異物は流通流路31へと流出する前に、気泡室フィルター34によって捕集される。

0039

以上で説明した本実施形態の流路構造体30によれば、気泡室33内の気液界面にて発生した異物は、気泡室33内に設けられた気泡室フィルター34によって捕集される。このため、気泡室33内の気液界面にて発生した異物が流通流路31に流出してノズル26へと流れることを抑制でき、異物によるノズル26の目詰まりを抑制できる。

0040

また、本実施形態では、気泡室フィルター34の目の粗さは、流路フィルター32の目の粗さより細かいため、気泡室33内の気液界面にて発生した異物が、流路フィルター32を通過する大きさであっても、気泡室フィルター34によって捕集することができるため、異物によるノズル26の目詰まりをより抑制できる。

0041

また、本実施形態では、気泡室フィルター34の目の粗さは、ヘッドフィルター23の目の粗さよりも細かいため、ヘッドフィルター23よりも先に気泡室フィルター34が目詰まりを起こす可能性が高い。気泡室フィルター34が目詰まりを起こした場合は、液体噴射ヘッド20に着脱可能に接続された流路構造体30を交換できる。このため、流路構造体30を交換することにより、再び、気泡室フィルター34によって異物を捕集することが可能となるため、ヘッドフィルター23への異物の堆積を抑制でき、液体噴射ヘッド20の長寿命化を図ることができる。

0042

また、本実施形態では、気泡室フィルター34が親液性を有するため、インクが気泡室フィルター34を通過しやすく、気泡室フィルター34の流通流路31側の面に気泡が付着することを抑制できる。このため、気泡室フィルター34の流通流路31側の面にて、異物の発生源となる気液界面が形成されることを抑制できる。

0043

また、本実施形態では、第1気泡室33a内の気液界面にて発生した異物は、第1気泡室フィルター34aによって捕集される。このため、第1気泡室33a内の気液界面にて発生した異物が、第1気泡室33aより下流側に設けられた弁機構40へ流れることを抑制でき、弁機構40の弁体44への異物の噛み込みを抑制できる。

0044

また、本実施形態では、第2気泡室33bが、弁機構40と第2流路フィルター32bとの間に接続されているため、弁機構40の開閉動作に伴って気泡が発生しても、弁機構40より下流側に設けられた第2気泡室33bによって気泡を貯留でき、第2気泡室33b内の気液界面にて異物が発生しても、第2気泡室フィルター34bによって異物を捕集できる。このため、気泡や異物がノズル26へ流れることを抑制できる。また、第2気泡室33b内の気液界面にて発生した異物が、第2気泡室33bより下流側に設けられた第2流路フィルター32bに堆積し、第2流路フィルター32bの寿命が低下することを抑制できる。

0045

B.第2実施形態
図6は、第2実施形態における液体吐出装置100bの概略を示す説明図である。第2実施形態の液体吐出装置100bでは、気泡室33に設けられた気泡室フィルター34の配置が、第1実施形態(図1)と異なる。図1に示した第1実施形態の流路構造体30では、気泡室フィルター34は、流路構造体30に液体を流通させている使用時において水平方向に沿って配置されており、気泡室33内の空間は、気泡室フィルター34によって鉛直方向上下に分割されている。これに対して、本実施形態の流路構造体30bでは、図6に示すように、気泡室フィルター34は、流路構造体30bに液体を流通させている使用時において水平方向に対して傾斜して配置されている。この形態の流路構造体30bであっても、気液界面にて発生した異物を、気泡室フィルター34によって捕集することができる。また、気泡室フィルター34を水平方向に沿って配置した場合に比べて、気泡室フィルター34の面積を大きくできる。さらに、気泡の蓄積に伴う気液界面の低下に応じて、気泡室フィルター34と気液界面とが接する位置が変化するため、気泡室フィルター34が異物を捕集することが可能な量をより多くできる。このため、気泡室フィルター34の長寿命化を図ることができる。

0046

C.第3実施形態
図7は、第3実施形態における液体吐出装置100cの概略を示す説明図である。第3実施形態の液体吐出装置100cでは、気泡室33の構造が、第1実施形態(図1)と異なる。図1に示した第1実施形態の流路構造体30では、気泡室33は、流通流路31と直接的に接続されている。これに対して、本実施形態の流路構造体30cでは、図7に示すように、気泡室33は、分岐流路333を介して流通流路31に接続されている。この形態の流路構造体30cであっても、気泡室33は、気泡を貯留することができ、気液界面にて発生した異物は、気泡室フィルター34によって捕集することができる。

0047

D.他の実施形態
(D−1)図1に示した気泡室33では、各気泡室33内に設けられている気泡室フィルター34の数は1枚である。これに対して、気泡室33内には、複数の気泡室フィルター34が設けられていてもよい。例えば、気泡室33内の鉛直方向上側と、気泡室33内の鉛直方向下側とに、それぞれ気泡室フィルター34を1枚ずつ設けることができる。この形態の流路構造体30では、まず、気液界面に近い鉛直方向上側の気泡室フィルター34に異物が堆積する。その後、気泡室33内の空気(気泡)の増加に伴って、気液界面が鉛直方向上側の気泡室フィルター34と、鉛直方向下側の気泡室フィルター34との間まで低下しても、鉛直方向下側の気泡室フィルター34によって、さらに異物を捕集することができる。このため、鉛直方向上側の気泡室フィルター34が目詰まり等に異物を捕集できなくなっても、鉛直方向下側の気泡室フィルター34により、気液界面にて発生した異物を捕集することができる。

0048

(D−2)図1に示した流路構造体30において、流路構造体30は、第1気泡室33aと、第2気泡室33bとを備えている。これに対して、流路構造体30は、第1気泡室33aと、第2気泡室33bとの内、いずれか一方を省略してもよい。また、流路構造体30は、気泡室33を3つ以上備えていてもよい。この形態の流路構造体30であっても、気液界面にて発生した異物を捕集することができる。

0049

(D−3)気泡室33を備える流路構造体30は、インクカートリッジ内に設けられていてもよい。この形態の流路構造体30であれば、インクカートリッジ内の気液界面にて発生した異物を捕集することができる。

0050

(D−4)流路構造体30は、流路フィルター32を備えていなくてもよい。この場合であっても、気泡室フィルター34により、気泡室33内の気液界面にて発生した異物を捕集できるので、異物がノズル26に流れることを抑制できる。

0051

(D−5)流路構造体30は、液体噴射ヘッド20と着脱可能に接続されていなくてもよい。つまり、流路構造体30は、液体噴射ヘッド20に固定されていてもよい。また、液体噴射ヘッド20は、ヘッドフィルター23を備えていなくてもよい。

0052

(D−6)流路構造体30は、上述した構造の弁機構40ではなく、他の構造の弁を備えていてもよい。例えば、流路構造体30は、バタフライバルブを備え、バタフライバルブによって流通流路31の開閉が行われてもよい。また、流路構造体30は、弁機構40のように、流通流路31の開閉を行うための弁を備えていなくてもよい。

0053

(D−7)本発明は、インクを吐出する液体吐出装置に限らず、インク以外の他の液体を吐出する任意の液体吐出装置にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体吐出装置に本発明は適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用カラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材吐出装置。
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を吐出する液体吐出装置。
(5)精密ピペットとしての試料吐出装置。
(6)潤滑油の吐出装置。
(7)樹脂液の吐出装置。
(8)時計カメラ等の精密機械ピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置。
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置。
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性エッチング液を吐出する液体吐出装置。
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置。

0054

なお、「液滴」とは、液体吐出装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体吐出装置が消費できるような材料であればよい。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾルゲル水、その他の無機溶剤有機溶剤溶液液状樹脂液状金属金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。液体の代表的な例としてはインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物包含するものとする。

0055

本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

0056

10…液体供給源、20…液体噴射ヘッド、21…供給針、22…ヘッド流路、23…ヘッドフィルター、24…リザーバー、25…ヘッド圧力室、26…ノズル、27…ピエゾアクチュエーター、30,30b,30c…流路構造体、31…流通流路、32…流路フィルター、32a…第1流路フィルター、32b…第2流路フィルター、33…気泡室、33a…第1気泡室、33b…第2気泡室、34…気泡室フィルター、34a…第1気泡室フィルター、34b…第2気泡室フィルター、40…弁機構、41…液体供給室、42…圧力室、43…連通孔、44…弁体、45…軸、46…フィルム部材、47…受圧板、48…シール部材、49…弁座、50…バネ部材、51…供給口、52…排出口、53…仕切り壁、100,100b,100c…液体吐出装置、311…第1流通流路、312…第2流通流路、313…第3流通流路、314…第4流通流路、315…第5流通流路、316…第6流通流路、317…第7流通流路、318…第8流通流路、331,331a,331b…第1の空間、332,332a,332b…第2の空間、333…分岐流路、h…貫通孔。

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