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技術 食品高温加熱装置

出願人 株式会社ソディック
発明者 大迫健一野口明徳
出願日 2017年10月24日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2017-205134
公開日 2019年5月23日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2019-076367
状態 特許登録済
技術分野 業務用加熱調理器 穀類誘導製品3(麺類)
主要キーワード 高温加熱装置 加圧水ポンプ 両仕切板 高圧流体源 予備槽 有底容器 連通室内 無端状チェーン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年5月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

本槽内の水と前予備槽内の水との間、および本槽内の水と後予備槽内の水との間で十分な断熱作用を得ることができ、そして大型化を避けることができる食品高温加熱装置を得る。

解決手段

それぞれ水を貯留する本槽14、前予備槽13および後予備槽15の3槽から高温加熱槽10が構成され、前予備槽13および後予備槽15はそれぞれ、上部に開口を有する第1貯留部と、この第1貯留部と該第1貯留部の下部で連通して上部に開口を有する第2貯留部とを有している食品高温加熱装置1において、前予備槽13および後予備槽15の各第2貯留部の水面13Wm、15Wmと、本槽14の水面14Wとの間を連通して、内部に気体または液体を貯留する連通室31、32を設け、連通室31、32の内部に高圧流体供給手段40および41から高圧気体または加圧液体を供給する。

概要

背景

従来の食品高温加熱装置、例えば、麺を茹でる装置においては、殺菌、茹で時間の短縮、あるいは茹で上がった麺の食感を良くする観点から、100°Cよりも高温の水を貯えた茹麺槽によって麺を茹でるようにした技術が種々提案されている。なお、上記の「水」とは湯も含むものであり、以下同様である。そのような茹麺槽を用いる場合、常温に保たれた茹麺槽外から直接高温の茹麺槽内に麺を供給すると、麺が茹で上がるまでに長時間を要することになる。他方、茹で上がった麺を、高圧の茹麺槽内から常圧に保たれた茹麺槽外に直接取り出すと、麺が爆発状態になって、麺の形が無くなることがある。

そこで、例えば特許文献1〜4に示されているように、茹麺槽の中を槽底面から起立した第1仕切板と第2仕切板とにより仕切って、高温の水を貯える本槽と、この本槽に対して第1仕切板を介して隣接する前予備槽と、本槽に対して第2仕切板を介して隣接する後予備槽とを設け、前予備槽→本槽→後予備槽の経路で麺を各槽に順次送って、麺を茹で上げる高温茹麺装置が提案されている。

特に特許文献3および4には、上記本槽の蒸気圧と前予備槽中の水頭および後予備槽中の水頭により、本槽内に大気圧を超える圧力をかけて、該本槽内で100°Cよりも高温の水で麺を茹でられるようにした高温茹麺装置が示されている。

さらに、これらの特許文献3および4には、前予備槽および後予備槽の内部に、各々第1仕切板、第2仕切板と向かい合う縦壁部を配置して各槽をさらに仕切り、それらの縦壁部の間には本槽を上から覆う蓋板を設けた構造も示されている。このような構造によれば、第1仕切板と縦壁部との間において前予備槽内に中間水面(前予備槽内の本来の水面よりも下に位置する)が形成され、また、第2仕切板と縦壁部との間において後予備槽内にも中間水面(後予備槽内の本来の水面よりも下に位置する)が形成される。

つまり上記構造によれば、前予備槽内の中間水面上と本槽水面上とに亘って延びる蒸気層が形成されると共に、後予備槽内の中間水面上と本槽水面上とに亘って延びる蒸気層が形成される。そこでこの構造においては、上記の各蒸気層により、本槽内の水と前予備槽内の水との間、および本槽内の水と後予備槽内の水との間を断熱することができないので、前予備槽内および後予備槽内が、本槽の影響で高温化して、両予備槽の本来の機能が損なわれる。また、蒸気管から噴出する蒸気によって加熱するため、各槽の温度管理が困難である。

概要

本槽内の水と前予備槽内の水との間、および本槽内の水と後予備槽内の水との間で十分な断熱作用を得ることができ、そして大型化を避けることができる食品高温加熱装置を得る。それぞれ水を貯留する本槽14、前予備槽13および後予備槽15の3槽から高温加熱槽10が構成され、前予備槽13および後予備槽15はそれぞれ、上部に開口を有する第1貯留部と、この第1貯留部と該第1貯留部の下部で連通して上部に開口を有する第2貯留部とを有している食品高温加熱装置1において、前予備槽13および後予備槽15の各第2貯留部の水面13Wm、15Wmと、本槽14の水面14Wとの間を連通して、内部に気体または液体を貯留する連通室31、32を設け、連通室31、32の内部に高圧流体供給手段40および41から高圧気体または加圧液体を供給する。

目的

本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本槽内の水と前予備槽内の水との間、および本槽内の水と後予備槽内の水との間で十分な断熱作用を得ることができ、そして大型化を避けることができる食品高温加熱装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

100℃よりも高い温度の水を貯留する本槽、それぞれ水を貯留する前予備槽および後予備槽の3槽からなる加熱槽であって、前記前予備槽および後予備槽はそれぞれ、上部に開口を有する第1貯留部と、この第1貯留部と該第1貯留部の下部で連通して上部に開口を有する第2貯留部とを有している加熱槽と、前記本槽内の水を加熱する加熱手段と、加熱対象食品を収容する容器を、前記前予備槽、前記本槽および前記後予備槽の各水中をこの順に通過するように搬送する容器搬送手段と、前記前予備槽および後予備槽の各第2貯留部の水面と、前記本槽の水面との間を連通して、内部に気体または液体を貯留する連通室、前記連通室の内部に高圧気体または加圧液体を供給する高圧流体供給手段と、を有する食品高温加熱装置

請求項2

前記連通室として、前記前予備槽の第2貯留部の水面と、前記本槽の水面との間を連通する前側気体室と、前記後予備槽の第2貯留部の水面と、前記本槽の水面との間を連通する後側気体室と、の2つの気体室を有する請求項1に記載の食品高温加熱装置。

請求項3

前記3槽は横方向に並べて配置されており、前記前側連通室は、前記本槽および前記前予備槽の各底面の少なくとも一部に上方から対面する上底部と、この上底部から下向きに延びる枠状の側壁部とからなり、前記後側連通室は、前記本槽および前記後予備槽の各底面の少なくとも一部に上方から対面する上底部と、この上底部から下向きに延びる枠状の側壁部とからなる、請求項2に記載の食品高温加熱装置。

請求項4

前記容器搬送手段は前記容器を、前記前予備槽の水中、前記前側連通室の内部、前記本槽の水中、前記後側連通室の内部、および前記後予備槽の水中をこの順に辿って搬送する請求項2または3に記載の食品高温加熱装置。

技術分野

0001

本発明は、麺、レトルト食品缶詰瓶詰のような食品の加熱を連続して行う食高温加熱装置に関する。特に、100°Cよりも高温の水によって食品の加熱を連続して効果的に行なう食品高温加熱装置に関するものである。

背景技術

0002

従来の食品高温加熱装置、例えば、麺を茹でる装置においては、殺菌、茹で時間の短縮、あるいは茹で上がった麺の食感を良くする観点から、100°Cよりも高温の水を貯えた茹麺槽によって麺を茹でるようにした技術が種々提案されている。なお、上記の「水」とは湯も含むものであり、以下同様である。そのような茹麺槽を用いる場合、常温に保たれた茹麺槽外から直接高温の茹麺槽内に麺を供給すると、麺が茹で上がるまでに長時間を要することになる。他方、茹で上がった麺を、高圧の茹麺槽内から常圧に保たれた茹麺槽外に直接取り出すと、麺が爆発状態になって、麺の形が無くなることがある。

0003

そこで、例えば特許文献1〜4に示されているように、茹麺槽の中を槽底面から起立した第1仕切板と第2仕切板とにより仕切って、高温の水を貯える本槽と、この本槽に対して第1仕切板を介して隣接する前予備槽と、本槽に対して第2仕切板を介して隣接する後予備槽とを設け、前予備槽→本槽→後予備槽の経路で麺を各槽に順次送って、麺を茹で上げる高温茹麺装置が提案されている。

0004

特に特許文献3および4には、上記本槽の蒸気圧と前予備槽中の水頭および後予備槽中の水頭により、本槽内に大気圧を超える圧力をかけて、該本槽内で100°Cよりも高温の水で麺を茹でられるようにした高温茹麺装置が示されている。

0005

さらに、これらの特許文献3および4には、前予備槽および後予備槽の内部に、各々第1仕切板、第2仕切板と向かい合う縦壁部を配置して各槽をさらに仕切り、それらの縦壁部の間には本槽を上から覆う蓋板を設けた構造も示されている。このような構造によれば、第1仕切板と縦壁部との間において前予備槽内に中間水面(前予備槽内の本来の水面よりも下に位置する)が形成され、また、第2仕切板と縦壁部との間において後予備槽内にも中間水面(後予備槽内の本来の水面よりも下に位置する)が形成される。

0006

つまり上記構造によれば、前予備槽内の中間水面上と本槽水面上とに亘って延びる蒸気層が形成されると共に、後予備槽内の中間水面上と本槽水面上とに亘って延びる蒸気層が形成される。そこでこの構造においては、上記の各蒸気層により、本槽内の水と前予備槽内の水との間、および本槽内の水と後予備槽内の水との間を断熱することができないので、前予備槽内および後予備槽内が、本槽の影響で高温化して、両予備槽の本来の機能が損なわれる。また、蒸気管から噴出する蒸気によって加熱するため、各槽の温度管理が困難である。

先行技術

0007

特公昭49−35434号公報
特開昭60−207558号公報
特開昭60−108015号公報
特開昭60−198114号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献3および4に示された蒸気層を形成する構造は、上述の通りの効果を奏するものであるが、2つの蒸気層に各々前予備槽内の水頭、後予備槽内の水頭による圧力がかかるため、蒸気層が薄くなりがちで、断熱効果が低くなるという点に改良の余地が残されている。そこで、蒸気層を形成するための構造、つまり前述した縦壁部および蓋板からなる蒸気室をより大きくして、蒸気層の面積や厚さをより大きくすることが考えられるが、そのようにすると茹麺装置が大型化してしまう。

0009

本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本槽内の水と前予備槽内の水との間、および本槽内の水と後予備槽内の水との間で十分な断熱作用を得ることができ、そして大型化を避けることができる食品高温加熱装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明による食品高温加熱装置は、
100℃よりも高い温度の水を貯留する本槽、それぞれ水を貯留する前予備槽および後予備槽の3槽からなる加熱槽であって、前予備槽および後予備槽はそれぞれ、上部に開口を有する第1貯留部と、この第1貯留部と該第1貯留部の下部で連通して上部に開口を有する第2貯留部とを有している加熱槽と、
本槽内の水を加熱する加熱手段と、
加熱対象の食品を収容する容器を、前予備槽、本槽および後予備槽の各水中をこの順に通過するように搬送する容器搬送手段と、
前予備槽および後予備槽の各第2貯留部の水面と、本槽の水面との間を連通して、内部に気体または液体を貯留する連通室と、
連通室の内部に高圧気体または加圧液体を供給する高圧流体供給手段と、
を有するものである。

0011

上記の「高圧気体」とは1気圧以上の気体を意味するものであるが、現実には後述するような圧力範囲にある気体とされる。また、その気体として通常は空気が用いられる。「加圧液体」とは、液体を連通室に送液するために加圧した液体であることを意味するものであって、連通室内の水と直接混合せず、断熱性を有し、120℃で発火しない食品衛生無害な液体である。加圧液体として、具体的には、例えば、食用油、特に植物油が有効である。また、加圧液体として水を使用することができるが、高圧気体と同じように連通室に加圧気体を供給しても、水槽内の水と混合してしまうために断熱作用を得ることができないので、例えば、加圧水によって水流を作り、連通室内において水によるカーテンを形成するようにする。なお、加圧液体によって連通室に断熱層を形成する場合、空気に比べて断熱性が少し低くなるが、連通室に空気層がなく、加圧液体で満たされる連通室によって、見掛け上、前予備槽と本槽と後予備槽とが一体的に連結し3槽各槽が横方向に並設されて1つの連通室で繋がって、いわゆる“開放型変形”に類似する構造になるので、取扱いが簡単になる。

0012

本発明の一つの実施形態においては、上述の連通室として、
前記前予備槽の第2貯留部の水面と、前記本槽の水面との間を連通する前側連通室と、
前記後予備槽の第2貯留部の水面と、前記本槽の水面との間を連通する後側連通室と、
の2つの連通室が設けられる。

0013

上述のように2つの連通室が設けられ、そして前記3槽が横方向に並べて配置されている場合、例えば、
前側連通室は、本槽および前予備槽の各底面の少なくとも一部に上方から対面する上底部と、この上底部から下向きに延びる枠状の側壁部とからなるものとされ、
後側連通室は、本槽および後予備槽の各底面の少なくとも一部に上方から対面する上底部と、この上底部から下向きに延びる枠状の側壁部とからなるものとされる。

0014

また、上述のように2つの連通室が設けられる場合、容器搬送手段は例えば、茹でられる麺を収容する複数の容器を、前予備槽の水中、前側連通室の内部、本槽の水中、後側連通室の内部、および後予備槽の水中をこの順に辿って連続して搬送するように構成される。

0015

また、本発明の別の実施形態においては、断熱のために連通室に供給する液体として水を使用する場合であって、例えば、連通槽内において水のカーテンを形成するようにされる。このとき供給される水は、1気圧を超える圧力に加圧されているので、「加圧液体」に含まれる。

0016

上述のように1つの連通室が設けられ、そして前記3槽各槽が横方向に並べて配置されている場合、例えば1つの連通室は、前予備槽、本槽、および後予備槽の各底面の少なくとも一部に上方から対面する上底部と、この上底部から下向きに延びる枠状の側壁部とからなるものとされる。

0017

また、上述のように1つの連通室が設けられる場合、容器搬送手段は例えば、茹でられる麺を収容する複数の容器を、前予備槽の水中、連通室の内部、本槽の水中、連通室の内部、および後予備槽の水中をこの順に辿って連続的に搬送するように構成される。

0018

本発明の食品高温加熱装置において、加熱槽は、槽底面から起立した第1仕切板と第2仕切板とにより仕切られて、両仕切板の間にある本槽、この本槽に対して第1仕切板を介して隣接する前予備槽、および本槽に対して第2仕切板を介して隣接する後予備槽に分けられていることが望ましい。

発明の効果

0019

本発明の食品高温加熱装置において、加熱槽の前予備槽は、上部に開口を有する第1貯留部と、この第1貯留部と該第1貯留部の下部で連通して上部に開口を有する第2貯留部とを有し、そして第2貯留部の水面と、本槽の水面との間を連通して、内部に気体を貯留する連通室が設けられているので、大気圧に前予備槽の水頭圧を加えた圧力が、第2貯留部の水面から連通室内の気体または液体を介して本槽の水面に加わるようになる。この点は本槽と後予備槽との間でも同様である。こうして、本槽内の水には1気圧を上記水頭圧の分だけ上回る圧力が加わるので、この水は沸点が上昇して、100°Cを超える高温に維持される。このように高温化した本槽内の水で食品を加熱することによって、効果的に殺菌することができる。特に、加熱対象の食品が麺であるときは、殺菌と同時に高温によって麺を茹でることにより、茹で時間が短縮され、そして茹で上がった麺の食感も良いものとなる。また、連通室内の気体または液体は、上記第2貯留部の水面と本槽の水面との間を断熱する断熱層として作用するので、本槽からの熱によって前予備槽や後予備槽内の水の温度が、望ましくない程度まで高温化してしまうことを防止できるとともに、本槽の温度をより高くすることができる。

0020

それに加えて、上記連通室の内部には、高圧流体供給手段から高圧気体または加圧液体が供給されるので、断熱層として作用する連通室内の気体が上記水頭圧により薄く圧縮されることによって断熱効果が低下することを防止可能となる。そしてこの効果は、連通室をより大きくすることではなく、高圧気体または加圧液体の供給によって得ているので、食品高温加熱装置が大型化してしまうことを回避できる。上記の「高圧」とは、必要十分な断熱性を得る断熱層を形成することができる大気圧よりも大きい所定の圧力を示すが、理想的には、大気圧に上記水頭圧を加えた値よりも高い圧力とされる。その結果、搬送経路において、前予備槽と本槽との間で断熱されるとともに水頭圧が緩やかに加わり、後予備槽と本槽との間で断熱されるとともに水頭圧が緩やかに減じるので、本槽の温度が高温であっても急減圧による食品の爆発状態を発生させることなく、一定の温度で予備加熱から加熱後の冷却までを連続して行うことができ、より効率のよい加熱を行うことができる。

図面の簡単な説明

0021

本発明の第1実施形態および第2実施形態による食品高温加熱装置を示す概略側面図
本発明の第3実施形態による食品高温加熱装置を示す概略側面図

実施例

0022

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。実施形態の食品高温加熱装置は、加熱対象の食品がうどん、そばのような麺であり、複数の麺塊を連続して高温で加熱する高温茹麺装置である。以下、加熱槽を茹麺槽10として説明する。図1は、本発明の第1実施形態による食品高温加熱装置1の概略構成を示している。図示のようにこの食品高温加熱装置1は、例えばステンレス鋼板等から形成された加熱槽である茹麺槽10と、加熱手段としての蒸気供給管16と、容器搬送手段20と、前側連通室31と、後側連通室32と、配管40と、高圧流体源41とを有している。

0023

茹麺槽10は、槽の底面から起立した第1仕切板11および第2仕切板12によって、前予備槽13、本槽14および後予備槽15の3槽に分けられている。本槽14は、100℃よりも高い温度の水を貯留する。前予備槽13と後予備槽15は、水を貯留し所要の水頭圧を発生させる高さを有する。すなわち、両仕切板11、12の間の槽が本槽14とされ、本槽14に対して第1仕切板11を介して隣接する槽が前予備槽13とされ、第2仕切板12を介して隣接する槽が後予備槽15とされている。なお本槽14の上部は蓋体30によって閉じられている。以上の槽13、14および15の内部には、麺を茹でるための水Wが貯えられる。ここで、「水」とは、前述した通り湯も含むものである。なお、前予備槽13の縦壁部51および後予備槽15の縦壁部52は、それぞれ第1仕切板11、第2仕切板12よりも、本槽14から遠い側に配置されているが、各々第1仕切板11、第2仕切板12と整合した位置に配置されてもよい。

0024

蒸気供給管16は、本槽14内において、底面の近くに配置されている。蒸気供給管16は、図示外の蒸気発生器に接続されて、本槽14に貯えられている水Wの中に蒸気を供給し、この水Wを加熱、高温化する。なお本実施形態において、蒸気供給管16aは前予備槽13の中の水Wを例えば90℃−98℃程度の温度に維持するように加熱制御して、前予備槽13の中を連続して通過する食品、実施の形態では、具体的に麺を予備加熱する。また、冷却水供給管16bは後予備槽の水Wを例えば10℃−40℃程度の所定の温度に維持するように冷却制御する。

0025

容器搬送手段20は、連続的に、所定の量に仕訳された複数の麺塊を順番に前予備槽13から導入して本槽14に搬送して本槽14から後予備槽15を通って茹麺槽10から導出する。例えば前予備槽13内、前側連通室31内、本槽14内の前予備槽13に近い位置、本槽14内の後予備槽15に近い位置、後側連通室32内、および後予備槽15内にそれぞれ配置されたスプロケット21、22、23、24、25、および26に掛け回された無端状チェーン28と、このチェーン28に等ピッチで保持された複数の容器27とを有している。容器27は例えば籠状とされた透水性有底容器であり、茹でられる麺を収容する。またチェーン28は無端状チェーンとされ、図示外の部分でも駆動用スプロケット等に掛け回されている。それによりチェーン28は各容器27を、前予備槽13→前側連通室31→本槽14→後側連通室32→後予備槽15→前予備槽13→・・・の経路を辿るように循環搬送する。加熱対象が、レトルト食品、缶詰、瓶詰のような麺以外の食品である場合は、その食品の外形に合わせて本槽14の高温の水によって直接または間接的に加熱することができる形態の容器が適宜設けられる。

0026

本実施形態の気体室としての前側連通室31は、下方が開放した例えばバケット状のものである。すなわち、この前側連通室31は、本槽14の底面14aおよび前予備槽13の底面13aの少なくとも一部に上方から対面する上底部31aと、この上底部31aから下向きに延びる枠状の側壁部31bとからなる、下方が開放した気体室である。このような構成の前側連通室31は、前予備槽13の中に入った部分により該前予備槽13の水中に、この前予備槽13内の水面13Wよりも下に位置する中間水面13Wmを形成し、この中間水面13Wm上と本槽14の水面14W上とに亘って延びる密閉空間33を画成する。なお、側壁部31bは、図示されている2つの縦壁状の部分を、図面の手前側の端部と、図面の奥前側の端部とで閉じる竪壁状部分を有して、上述の通りの枠状とされている。このような構成の側壁部31bと上底部31aとにより上から覆われて、中間水面13Wm上と本槽14の水面14W上との間が連通している。

0027

また、後側連通室32も前側連通室31と同様に、下方が開放した例えばバケット状のものである。すなわち、この後側連通室32は、本槽14の底面14aおよび後予備槽15の底面15aの少なくとも一部に上方から対面する上底部32aと、この上底部32aから下向きに延びる枠状の側壁部32bとからなる、下方が開放した気体室である。このような構成の後側連通室32は、後予備槽15の中に入った部分により該後予備槽15の水中に、この後予備槽15内の水面15Wよりも下に位置する中間水面15Wmを形成し、この中間水面15Wm上と本槽14の水面14W上とに亘って延びる密閉空間34を画成する。なお、側壁部32bは、図示されている2つの縦壁状の部分を、図面の手前側の端部と、図面の奥前側の端部とで閉じる竪壁状部分を有して、上述の通りの枠状とされている。このような構成の側壁部32bと上底部32aとにより上から覆われて、中間水面15Wm上と本槽14の水面14W上との間が連通している。

0028

配管40および高圧流体源41は、本発明における高圧流体供給手段を構成している。具体的に、本実施形態の高圧流体供給手段において、高圧流体源41は空気ポンプエアコンプレッサーであって、例えば2〜3気圧程度の高圧空気を発生させる。この高圧空気は、途中で枝分かれしている配管40を介して、前側連通室31および後側連通室32の各内部に供給される。そのため、前側連通室31と後側連通室32の室内の気圧が大気圧より十分に高い圧力に保持されるので、水頭圧を含む連通室内の空気に加わる外圧対抗して連通室内の空気の断熱層の体積を維持し、断熱効果の低下を抑える。

0029

次に、上記実施形態の食品高温加熱装置1による作用、効果について説明する。なお以下の説明では、説明を簡単にするために、前側連通室31と後側連通室32とは互いに同形状で、同じ高さ位置に配置されているものとする。そして、主に前予備槽13と前側連通室31と本槽14とによる作用、効果について説明し、同様のことが後予備槽15と後側連通室32と本槽14との間でも言える場合は、その旨説明する。

0030

麺を茹でる際には、前予備槽13、本槽14および後予備槽15の内部に、麺を茹でるための水Wが貯留される。また、蒸気供給管16、16a内に高温の蒸気が供給され、この蒸気が本槽14および前予備槽13の底面近くから、管壁を介してその周囲を間接的に加熱する。この蒸気により、本槽14内の水Wが加熱され、また前予備槽13内の水Wが予備加熱される。また、高圧流体源41が作動されて、例えば2〜3気圧程度の高圧空気が前側連通室31および後側連通室32の各内部に供給される。また、冷却水供給管16b内に所定の温度の冷却水循環供給され、後予備槽14の底面近くにおいて後予備槽15内の水を所定の温度に冷却している。このとき、図示しない複数の温度センサによって各槽における水温総合的に検出して蒸気ないし冷却水の供給量を制御することによって、各槽の温度がそれぞれ所定の温度に維持されている。

0031

そして容器搬送手段20が前述したように作動することにより、麺を収容した容器27は、前予備槽13、本槽14および後予備槽15を順次通過する。そこで、容器27に収容された麺は、前予備槽13において常圧で前茹でされ、次に本槽14で本茹でされ、最後に後予備槽15において粗熱取り冷却を受ける。以上の処理を受けた麺は、後予備槽15より外に出た容器27から取り出される。

0032

ここで、前予備槽13の中間水面13Wmには、この中間水面13Wmと前予備槽13内の水面13Wとの間の水頭による水頭圧に大気圧を加えた圧力が作用する。この圧力は、前側連通室31内の空気を介して、本槽14の水面14Wにも作用する。この点は、後予備槽15と本槽14との間でも同様である。こうして、本槽14内の水Wには1気圧を上記水頭圧の分だけ上回る圧力が加わるので、この水Wは沸点が上昇して、100°Cを超え、具体的には、105℃以上120℃までの範囲で一定の温度、例えば、110℃の高温に維持される。この高温化した本槽14内の水Wで麺を茹でることにより、茹で時間が短縮され、そして茹で上がった麺の食感も良いものとなる。また、麺を茹でると同時に菌がより確実に死滅する100℃を超える高温に所定の時間麺を晒すことができるので、効率よく確実に滅菌処理することができ、食品の安全性を高くすることができる。

0033

また、前側連通室31内の空気は、上記中間水面13Wmと本槽14の水面14Wとの間を断熱する断熱層として作用するので、本槽14からの熱によって前予備槽13内の水の温度が、望ましくない程度まで高温化してしまうことを防止できる。この点は、後予備槽15と後側連通室32と本槽14との間でも同様である。

0034

ここで、前予備槽13の中間水面13Wmが生じる部分(図中に示す破線よりも本槽14側の部分)は本発明における第2貯留部であり、それよりも本槽14の反対側にある部分は本発明における第1貯留部である。なお、上記破線で示す位置に、中間水面13Wmよりも上方から下に延びて、下端が底面13aから上に離れている仕切り部材を配置して、第1貯留部と第2貯留部とを明確に仕切るようにしてもよい。以上の点は、後予備槽15に関しても同様である。また、上記破線が第1貯留部と第2貯留部との境界を示している点は、図2においても同様である。

0035

また、前側連通室31内の内部には、前述したようにして高圧空気が供給されるので、断熱層として作用する前側連通室31内の空気が上記水頭圧により薄く圧縮されて、断熱作用が損なわれることを防止可能となる。そしてこの効果は、前側連通室31より大きくすることではなく、高圧空気の供給によって得ているので、茹麺装置が大型化してしまうことを回避できる。

0036

次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態の食品高温加熱装置は、基本的に図1に示される食品高温加熱装置1と同じである。第2実施形態の食品高温加熱装置は、第1実施形態の食品高温加熱装置1と対比すると、断熱のために前側連通室31と後側連通室32にそれぞれ貯留する断熱体が気体である空気に代えて液体である食用油、例えば、植物油である点で基本的に異なる。具体的には、図1における高圧流体源41の空気ポンプに代えて送油用ポンプが設けられる。また、配管40は、空気配管に代えて給油管が設けられる。

0037

第2実施形態の食品高温加熱装置においても、第1実施形態の食品高温加熱装置1による効果と基本的に同様の効果が得られる。特に、油は、空気に比べて密度が高く圧縮率が小さく耐圧性が高いので、植物油の圧力が低くても外圧に対抗して前側連通室31と後側連通室32のそれぞれのにおいて植物油の体積を維持し断熱層を保持することができる。そのため、例えば、水頭圧をより大きくして本槽14の温度をより高温にする場合でも断熱効果の低下を抑えることができる点で有利である。また、前側連通室31および後側連通室32の室内の圧力は、本槽14の室内の圧力よりも小さいので、加熱槽である茹麺槽10は、高圧の圧力容器に比べて安全性が高くなり、取扱いが容易になる。

0038

次に図2を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図2は、本発明の第3実施形態による食品高温加熱装置3の概略構成を示している。この食品高温加熱装置3は、第1実施形態の食品高温加熱装置1と対比すると、加圧された水流による水のカーテンによって前予備槽13と本槽14との間、および本槽14と後予備槽15との間で断熱する点で基本的に異なる。前側連通室31は、下方に突き出した2つの部分がそれぞれ前予備槽13の中間水面13Wm、本槽14の水面14Wから水中に入るように配置されている。一方、後側連通室32は、下方に突き出した2つの部分がそれぞれ後予備槽15の中間水面15Wm、本槽14の水面14Wから水中に入るように配置されている。そして高圧流体源41としては加圧水ポンプが用いられ、配管40は送水配管とされている。

0039

第3実施形態の食品高温加熱装置3においても、第1実施形態の食品高温加熱装置1による効果と基本的に同様の効果が得られる。すなわち、前側連通室31、後側連通室32においては、それぞれ図2中に矢印33b、34bで示すような水流のカーテンが生じ、前予備槽13と本槽14との間、および本槽14と後予備槽15との間が断熱される。特に、第3実施形態の高温加熱装置3は、連通室内の内圧低圧であるので、本槽14における圧力が連通室に開放され、比較的安全性が高いとともに、取扱いが容易である。

0040

1、3高温加熱装置
10茹麺槽(加熱槽)
11 第1仕切板
12 第2仕切板
13 前予備槽
14 本槽
15 後予備槽
16蒸気供給管(本槽用)
16a 蒸気供給管(前予備槽用)
16b冷却水供給管(後予備槽用)
20容器搬送手段
21〜26スプロケット
27容器
28無端状チェーン
30 本槽の蓋体
33、34密閉空間
33b、34b水流
40配管
41高圧流体源
60 本槽の蓋体

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