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技術 燃料電池セル

出願人 日本碍子株式会社
発明者 清水壮太逢阪幸郎大森誠
出願日 2017年10月16日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2017-200379
公開日 2019年5月16日 (3ヶ月経過) 公開番号 2019-075271
状態 特許登録済
技術分野 無消耗性電極
主要キーワード 各発電素子 両側面間 表裏間 ストロンチウムチタネート 補強膜 ガス供給部材 成形膜 スピネル酸化物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

支持基板におけるクラックの発生を抑制する燃料電池セルの提供。

解決手段

燃料電池セルは、支持基板20と、一対の第1部材(燃料極)4と、補強膜電解質)5とを備える。一対の第1部材4は、支持基板20上において互いに間隔をあけて配置される。第1部材4は、支持基板20よりも熱収縮率が大きい。補強膜5は、薄膜部51と、厚膜部52とを有する。薄膜部51は、一方の第1部材4上に配置される。厚膜部52は、一対の第1部材4の間において支持基板20上に配置される。厚膜部52の膜厚は、薄膜部51の膜厚よりも厚い。

概要

背景

燃料電池セルは、支持基板と、複数の発電素子部とを備えている。複数の発電素子部は、支持基板上に互いに間隔をあけて配置されている。例えば、特許文献1に記載の支持基板は、互いに間隔をあけて配置される複数の凹部を有している。そして、各凹部内に、燃料極集電部が収容されている。

概要

支持基板におけるクラックの発生を抑制する燃料電池セルの提供。燃料電池セルは、支持基板20と、一対の第1部材(燃料極)4と、補強膜電解質)5とを備える。一対の第1部材4は、支持基板20上において互いに間隔をあけて配置される。第1部材4は、支持基板20よりも熱収縮率が大きい。補強膜5は、薄膜部51と、厚膜部52とを有する。薄膜部51は、一方の第1部材4上に配置される。厚膜部52は、一対の第1部材4の間において支持基板20上に配置される。厚膜部52の膜厚は、薄膜部51の膜厚よりも厚い。

目的

本発明は、引張り応力に起因するクラックの発生を抑制することを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持基板と、前記支持基板上において互いに間隔をあけて配置され、前記支持基板よりも熱収縮率の大きい一対の第1部材と、一方の前記第1部材上に配置される薄膜部、及び前記一対の第1部材の間において前記支持基板上に配置され前記薄膜部よりも厚い厚膜部、を有する補強膜と、を備える、燃料電池セル

請求項2

前記第1部材は、燃料極であり、請求項1に記載の燃料電池セル。

請求項3

前記燃料極は、燃料極集電部、及び燃料極活性部を有し、前記薄膜部は、前記燃料極活性部上に配置される、請求項2に記載の燃料電池セル。

請求項4

前記支持基板は、互いに間隔をあけて配置される一対の凹部と、前記一対の凹部の間に配置される部と、を有し、前記燃料極集電部は、前記凹部内に収容され、前記燃料極活性部は、前記燃料極集電部上に配置されて前記凹部から突出し、前記厚膜部は、前記桟部上に配置される、請求項3に記載の燃料電池セル。

請求項5

前記補強膜は、電解質膜である、請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池セル。

技術分野

0001

本発明は、燃料電池セルに関するものである。

背景技術

0002

燃料電池セルは、支持基板と、複数の発電素子部とを備えている。複数の発電素子部は、支持基板上に互いに間隔をあけて配置されている。例えば、特許文献1に記載の支持基板は、互いに間隔をあけて配置される複数の凹部を有している。そして、各凹部内に、燃料極集電部が収容されている。

先行技術

0003

特開2014−165000号公報

発明が解決しようとする課題

0004

燃料電池セルの焼成工程において支持基板にクラックが発生することがある。そこで、本発明の課題は、支持基板におけるクラックの発生を抑制することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、鋭意研究した結果、支持基板に作用する引張り応力が支持基板に発生するクラックの一因であることを見出した。詳細には、支持基板上に配置された一対の第1部材(例えば、燃料極集電部)が焼成時に熱収縮することによって、一対の第1部材間において支持基板に引張り応力が発生する。この引張り応力によって、支持基板にクラックが発生するおそれがある。そこで、本発明は、引張り応力に起因するクラックの発生を抑制することを課題とする。

0006

本発明のある側面に係る燃料電池セルは、支持基板と、一対の第1部材と、補強膜とを備える。一対の第1部材は、支持基板上において互いに間隔をあけて配置される。第1部材は、支持基板よりも熱収縮率が大きい。補強膜は、薄膜部と、厚膜部とを有する。薄膜部は、一方の第1部材上に配置される。厚膜部は、一対の第1部材の間において支持基板上に配置される。厚膜部の膜厚は、薄膜部の膜厚よりも厚い。

0007

この構成によれば、一対の第1部材の間において、補強膜の厚膜部が支持基板上に形成されているため、支持基板が補強され、その結果、支持基板にクラックが生じることを抑制できる。

0008

好ましくは、第1部材は、燃料極である。

0009

好ましくは、燃料極は、燃料極集電部、及び燃料極活性部を有する。そして、薄膜部は、燃料極活性部上に配置される。

0010

好ましくは、支持基板は、一対の凹部と、部とを有する。一対の凹部は、互いに間隔をあけて配置される。桟部は、一対の凹部の間に配置される。そして、燃料極集電部は、凹部内に収容される。燃料極活性部は、燃料極集電部上に配置されて凹部から突出する。厚膜部は、桟部上に配置される。

0011

好ましくは、補強膜は、電解質膜である。

発明の効果

0012

本発明によれば、支持基板におけるクラックの発生を抑制できる。

図面の簡単な説明

0013

燃料電池スタックの斜視図。
燃料電池スタックの断面図。
燃料マニホールドの斜視図。
燃料電池セルの斜視図。
燃料電池セルの断面図。
燃料電池セルの断面図。
燃料電池セルと燃料マニホールドとの接合を示す図。
空気の供給方法を示す図。
燃料電池セル内を流れる電流を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
燃料電池セルの製造方法を示す図。
変形例に係る燃料電池セルの断面図。
変形例に係る燃料電池セルの断面図。

実施例

0014

以下、本発明に係る燃料電池セルを用いた燃料電池スタックの実施形態について図面を参照しつつ説明する。

0015

図1及び図2に示すように、燃料電池スタック100は、燃料マニホールド200と、複数の燃料電池セル301と、を備えている。

0016

[燃料マニホールド]
図3に示すように、燃料マニホールド200は、燃料ガス各燃料電池セル301に分配するように構成されている。燃料マニホールド200は、中空状であり、内部空間を有している。燃料マニホールド200の内部空間には、導入管201を介して燃料ガスが供給される。燃料マニホールド200は、互いに間隔をあけて並ぶ複数の貫通孔202を有している。各貫通孔202は、燃料マニホールド200の天板203に形成されている。各貫通孔202は、燃料マニホールド200の内部空間と外部とを連通する。

0017

[燃料電池セル]
図2に示すように、各燃料電池セル301は、燃料マニホールド200から延びている。詳細には、各燃料電池セル301は、燃料マニホールド200の天板203から上方(x軸方向)に延びている。すなわち、各燃料電池セル301の長手方向(x軸方向)は、上方に延びている。図4及び図5に示すように、燃料電池セル301は、複数の発電素子部10と、支持基板20と、複数のインターコネクタ31とを備えている。

0018

[支持基板]
支持基板20は、支持基板20の長手方向(x軸方向)に沿って延びる複数のガス流路21を内部に有している。各ガス流路21は、互いに実質的に平行に延びている。支持基板20は、第1主面22と、複数の凹部23と、桟部24とを有している。なお、支持基板20は、第1主面22の反対側にも主面を有しているが、その主面、およびその主面上の構成は第1主面22側のそれと実質的に同じであるため、その詳細な説明を省略する。

0019

各凹部23は、第1主面22に形成されている。各凹部23は、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。なお、各凹部23は、支持基板20の幅方向(y軸方向)の両端部には形成されていない。

0020

桟部24は、一対の凹部23の間に配置される。このため、支持基板20の長手方向において、凹部23と桟部24とが交互に配置される。桟部24の長さLは、特に限定されないが、例えば、0.5〜3.0mm程度である。なお、桟部24の長さとは、支持基板20の長手方向(x軸方向)における桟部24の寸法である。

0021

支持基板20は、電子伝導性を有さない多孔質の材料によって構成される。支持基板20は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)から構成され得る。或いは、支持基板20は、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とY2O3(イットリア)とから構成されてもよいし、MgO(酸化マグネシウム)とMgAl2O4(マグネシアアルミナスピネル)とから構成されてもよい。支持基板20の気孔率は、例えば、20〜60%程度である。

0022

[発電素子部]
各発電素子部10は、支持基板20に支持されている。各発電素子部10は、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池セル301は、いわゆる横縞型の燃料電池セルである。長手方向に隣り合う発電素子部10は、インターコネクタ31によって互いに電気的に接続されている。

0023

図5に示すように、各発電素子部10は、燃料極4(第1部材の一例)、電解質5(補強膜の一例)、及び空気極6を有している。支持基板20側から、燃料極4,電解質5,空気極6の順で支持基板20上に支持されている。また、各発電素子部10は、反応防止膜7をさらに有している。反応防止膜7は、電解質5と空気極6との間に配置されている。

0024

[燃料極]
燃料極4は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極4は、燃料極集電部41と燃料極活性部42とを有する。各燃料極4は、支持基板20上に配置されている。各燃料極4は、支持基板20の長手方向(z軸方向)において、互いに間隔をあけて配置されている。各燃料極4は、支持基板20よりも熱収縮率が大きい。詳細には、燃料極集電部41の熱収縮率が、支持基板20の熱収縮率よりも大きい。特に限定されるわけではないが、例えば、燃料極集電部41の熱収縮率は、15%〜20%であり、支持基板20の熱収縮率は、10%〜15%である。なお、各熱収縮率は、1000〜1500度における熱収縮率を意味する。また、各熱収縮率は、支持基板20の長手方向(x軸方向)における熱収縮率を意味する。なお、熱収縮率は、例えば、「JIS R 1618」に記載の測定方法に基づいて測定することができる。

0025

[燃料極集電部]
燃料極集電部41は、凹部23内に収容されている。詳細には、燃料極集電部41は、凹部23内に充填されており、凹部23と同様の外形を有する。各燃料極集電部41は、第2主面411を有している。

0026

燃料極集電部41の第2主面411は、支持基板20の第1主面22と実質的に同一面上にある。すなわち、支持基板20の第1主面22と、各燃料極集電部41の第2主面411とによって、一つの面が構成されている。なお、第2主面411は、第1主面22と完全に同一面上になくてもよい。例えば、第1主面22と第2主面411との間に、20μm以下程度の段差があってもよい。第2主面411は平坦面を構成しており、第2主面411上には凹部は形成されていない。

0027

燃料極集電部41は、電子伝導性を有する。燃料極集電部41は、燃料極活性部42よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。燃料極集電部41は、酸素イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。

0028

燃料極集電部41は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極集電部41は、NiO(酸化ニッケル)とY2O3(イットリア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とCSZ(カルシア安定化ジルコニア)とから構成されてもよい。燃料極集電部41の厚さ、及び凹部23の深さは、50〜500μm程度である。

0029

[燃料極活性部]
燃料極活性部42は、燃料極集電部41の第2主面411上に配置されている。このため、燃料極活性部42は、凹部23から突出している。すなわち、燃料極活性部42は、燃料極集電部41に埋設されていない。燃料極活性部42の端縁は、第2主面411上において、燃料極集電部41の端縁よりも内側に形成されている。詳細には、燃料極活性部42は、燃料極集電部41よりも平面視(z軸方向視)の面積が小さい。そして、燃料極活性部42は、第2主面411内に収まっている。

0030

燃料極活性部42は、酸素イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。燃料極活性部42は、燃料極集電部41よりも酸素イオン伝導性を有する物質含有率が大きい。詳細には、燃料極活性部42における、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、燃料極集電部41における、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きい。

0031

燃料極活性部42は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極活性部42は、NiO(酸化ニッケル)とGDC(ガドリニウムドープセリア)とから構成されてもよい。燃料極活性部42の厚さは、5〜30μmである。

0032

[電解質]
電解質5は、薄膜部51と、厚膜部52とを有している。薄膜部51は、燃料極4上に配置される。詳細には、薄膜部51は、燃料極活性部42上に配置される。詳細には、薄膜部51は、燃料極活性部42の全体を覆う。薄膜部51の厚さは、例えば、5〜30μm程度である。

0033

厚膜部52は、一対の燃料極4の間に配置されている。詳細には、厚膜部52は、一対の燃料極集電部41間に配置されている。また、厚膜部52は、支持基板20上に配置されている。すなわち、厚膜部52は、桟部24上に配置されている。厚膜部52は、桟部24に接合されている。厚膜部52は、燃料極集電部41の外周縁部上にも配置されている。厚膜部52は、薄膜部51よりも厚い。厚膜部52の厚さは、例えば、10〜50μm程度である。

0034

電解質5は、燃料極4から桟部24まで延びている。詳細には、電解質5は、あるインターコネクタ31から他のインターコネクタ31まで支持基板20の長手方向(x軸方向)に延びている。支持基板20の長手方向において、電解質5とインターコネクタ31とが交互に配置されている。

0035

電解質5は、イオン伝導性を有し且つ電子伝導性を有さない緻密な材料から構成される焼成体である。電解質5は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)から構成され得る。或いは、電解質5は、LSGMランタンガレート)から構成されてもよい。

0036

[反応防止膜]
反応防止膜7は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜7は、電解質5と空気極活性部61との間に配置されている。反応防止膜7は、電解質5内のYSZと空気極活性部61内のSrとが反応して電解質5と空気極活性部61との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。反応防止膜7は、電解質5と空気極集電部62との間にも配置されている。反応防止膜7は、例えば、GDC=(Ce,Gd)O2(ガドリニウムドープセリア)から構成され得る。反応防止膜7の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。なお、反応防止膜7は、電解質5と空気極集電部62との間に配置されていてもよい。

0037

[空気極]
空気極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極6は、電解質5を基準に、燃料極4と反対側に配置されている。空気極6は、空気極活性部61と空気極集電部62とを有している。

0038

[空気極活性部]
空気極活性部61は、反応防止膜7上に配置されている。空気極活性部61は、酸素イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。空気極活性部61は、空気極集電部62よりも酸素イオン伝導性を有する物質の含有率が大きい。詳細には、空気極活性部61おける、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、空気極集電部62における、気孔部分を除いた全体積に対する酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きい。

0039

空気極活性部61は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O3(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、空気極活性部61は、LSF=(La,Sr)FeO3(ランタンストロンチウムフェライト)、LNF=La(Ni,Fe)O3(ランタンニッケルフェライト)、又は、LSC=(La,Sr)CoO3(ランタンストロンチウムコバタイト)等から構成されてもよい。空気極活性部61は、LSCFから構成される第1層(内側層)とLSCから構成される第2層(外側層)との2層によって構成されてもよい。空気極活性部61の厚さは、例えば、10〜100μmである。

0040

[空気極集電部]
空気極集電部62は、空気極活性部61上に配置されている。また、空気極集電部62は、空気極活性部61から、隣の発電素子部10に向かって延びている。詳細には、空気極活性部61は、隣の発電素子部10の燃料極集電部41上に配置されるインターコネクタ31まで延びている。

0041

空気極集電部62は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極集電部62は、空気極活性部61よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。空気極集電部62は、酸素イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。

0042

空気極集電部62は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O3(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、空気極集電部62は、LSC=(La,Sr)CoO3(ランタンストロンチウムコバルタイト)から構成されてもよい。或いは、空気極集電部62は、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)から構成されてもよい。空気極集電部62の厚さは、例えば、50〜500μm程度である。

0043

[インターコネクタ]
インターコネクタ31は、支持基板20の長手方向(x軸方向)において隣り合う発電素子部10を電気的に接続するように構成されている。詳細には、インターコネクタ31は、一方の発電素子部10の燃料極集電部41と、他方の発電素子部10の空気極集電部62とを電気的に接続している。

0044

インターコネクタ31は、燃料極集電部41の第2主面411上に配置されている。すなわち、インターコネクタ31は、燃料極集電部41に埋設されていない。インターコネクタ31は、第2主面411上において、燃料極活性部42と間隔をあけて配置されている。

0045

インターコネクタ31は、電子伝導性を有する緻密な材料から構成される焼成体である。インターコネクタ31は、例えば、LaCrO3(ランタンクロマイト)から構成され得る。或いは、インターコネクタ31は、(Sr,La)TiO3(ストロンチウムチタネート)から構成されてもよい。インターコネクタ31の厚さは、例えば、10〜100μmである。

0046

集電部材
以上のように構成された燃料電池セル301は、隣り合う燃料電池セル301と、集電部材302によって電気的に接続されている。図2に示すように、集電部材302は、一対の燃料電池セル301間に配置されている。そして、集電部材302は、厚さ方向(z軸方向)において隣り合う燃料電池セル301同士を電気的に接続するよう、導電性を有している。

0047

詳細には、集電部材302は、燃料電池セル301のガス供給側において、隣り合う燃料電池セル301同士を接続している。図6に示すように、集電部材302は、基端側に配置されたインターコネクタ31から延びる空気極集電部62上に配置されている。なお、基端側とは、燃料電池セル301を燃料マニホールド200に取り付けたとき、燃料マニホールド200側のことをいう。

0048

集電部材302は、ブロック状である。例えば、集電部材302は、直方体状又は円柱状である。集電部材302は、例えば、酸化物セラミックスの焼成体で構成されている。このような酸化物セラミックスとしては、例えば、ペロブスカイト酸化物、又はスピネル酸化物などが挙げられる。ペロブスカイト酸化物としては、例えば、(La,Sr)MnO3、又は(La,Sr)(Co,Fe)O3等が挙げられる。スピネル酸化物としては、例えば、(Mn,Co)3O4、又は(Mn,Fe)3O4等が挙げられる。この集電部材302は、例えば、可撓性を有していない。

0049

集電部材302は、第1接合材101によって、各燃料電池セル301に接合されている。すなわち、第1接合材101は、各集電部材302と各燃料電池セル301とを接合している。第1接合材101は、例えば、(Mn,Co)3O4、(La,Sr)MnO3又は(La,Sr)(Co,Fe)O3等よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。

0050

表裏間接続部材
図2に示すように、燃料電池セル301は、表裏間接続部材303を有している。表裏間接続部材303は、支持基板20の一方面においてガス排出側に配置された発電素子部10と、支持基板20の他方面においてガス排出側に配置された発電素子部10とを、電気的に接続している。表裏間接続部材303は、例えば、上述した空気極集電部62において説明した材料によって形成することができる。

0051

各燃料電池セル301は、燃料マニホールド200に支持されている。詳細には、各燃料電池セル301は、第2接合材102によって、燃料マニホールド200の天板203に固定されている。より詳細には、図7に示すように、各燃料電池セル301は、燃料マニホールド200の貫通孔202に挿入されている。燃料電池セル301は、貫通孔202に挿入された状態で、第2接合材102によって燃料マニホールド200に固定されている。

0052

第2接合材102は、燃料電池セル301が挿入された状態の貫通孔202内に充填される。すなわち、第2接合材102は、燃料電池セル301の外周面と、貫通孔202を画定する壁面との隙間に充填される。第2接合材102は、例えば、結晶化ガラスである。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO2−B2O3系、SiO2−CaO系、又はSiO2−MgO系が採用され得る。なお、本明細書では、結晶化ガラスとは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスを指す。なお、第2接合材102の材料として、非晶質ガラスろう材、又はセラミックス等が採用されてもよい。具体的には、第2接合材102は、SiO2−MgO−B2O5−Al2O3系及びSiO2−MgO−Al2O3−ZnO系よりなる群から選ばれる少なくとも一種である。

0053

燃料マニホールド200から突出している各燃料電池セル301の長手方向(x軸方向)の長さは、100〜300mm程度とすることができる。また、各燃料電池セル301は、燃料電池セル301の厚さ方向(z軸方向)に間隔をあけて並んでいる。この燃料電池セル301同士の間隔は、1〜5mm程度とすることができる。

0054

発電方法
以上のように構成された燃料電池スタック100は、次のようにして発電する。燃料マニホールド200を介して各燃料電池セル301のガス流路21内に燃料ガス(水素ガス等)を流すとともに、支持基板20の両面を酸素を含むガス(空気等)に曝す

0055

酸素を含むガスは、例えば、図8に示すように、幅方向(y軸方向)に沿って流れるように、燃料マニホールド200の天板203に沿って流れる。詳細には、燃料電池スタック100は、ガス供給部材400をさらに有している。ガス供給部材400は、各燃料電池セル301の間において、空気などのガスを供給するように構成されている。なお、ガス供給部材400から供給されたガスが効率的に上方へ流れるよう、案内板401がガス供給部材400と反対側に設置されていてもよい。案内板401は、平板状であって、燃料電池セル301の長手方向に延びるとともに、燃料電池セル301の厚さ方向に延びている。

0056

以上のように、燃料ガス、及び酸素を含むガスを供給された各発電素子部10において、電解質5の両側面間に生じる酸素分圧差によって起電力が発生する。この燃料電池スタック100を外部の負荷に接続すると、空気極6において下記(1)式に示す電気化学反応が起こり、燃料極4において下記(2)式に示す電気化学反応が起こり、電流が流れる。
(1/2)・O2+2e−→O2− …(1)
H2+O2−→H2O+2e− …(2)
発電状態においては、電流は、図9において矢印で示すように流れる。インターコネクタ31、及び発電素子部10において、電流は厚さ方向に流れる。

0057

[製造方法]
次に、上述したように構成された燃料電池セルの製造方法について説明する。図10から図16において、各部材の符号の末尾の「g」は、その部材が焼成前であることを示している。

0058

まず、図10に示すように、支持基板の成形体20gを作製する。この支持基板の成形体20gは、例えば、支持基板20の材料(例えば、CSZ)の粉末バインダー等を添加して得られる坏土を用いて、押し出し成形、及び切削等の手法を利用して作製され得る。

0059

支持基板の成形体20gが作製されると、次に、図11に示すように、支持基板の成形体20gの上下面における各凹部23に、燃料極集電部の成形体41gを充填する。燃料極集電部の成形体41gは、例えば、上述した燃料極集電部41の材料の粉末にバインダー等を添加して得られるスラリーを用いて、印刷法等によって作製される。

0060

次に、図12に示すように、燃料極集電部の成形体41g上に、燃料極活性部の成形膜42gを形成する。この成形膜42gは、例えば、上述した燃料極活性部42の材料の粉末にバインダーなどを添加して得られるスラリーを用いて、印刷法などによって形成される。

0061

また、各燃料極集電部の成形体41g上に、インターコネクタの成形膜31gを形成する。各インターコネクタの成形膜31gは、例えば、上述したインターコネクタ31の材料の粉末にバインダー等を添加して得られるスラリーを用いて、印刷法等によって形成される。

0062

次に、図13に示すように、燃料極活性部の成形膜42g上、及び支持基板20の桟部24上に、電解質の成形膜5gを形成する。詳細には、隣り合うインターコネクタの成形膜31g間に亘って、電解質の成形膜5gを形成する。ここで、電解質の成形膜5gは、異なる膜厚で形成する。すなわち、電解質の成形膜5gの膜厚は、燃料極活性部の成形膜42g上よりも、支持基板20の桟部24上のほうが厚い。このように電解質の成形膜5gの膜厚を変えるによって、薄膜部の成形膜51gと、厚膜部の成形膜52gとが形成される。

0063

燃料極集電部の成形体41g、及び燃料極活性部の成形膜42gが形成された状態の支持基板の成形体20gは、インターコネクタの成形膜31gと電解質の成形膜5gによって覆われている。電解質の成形膜5gは、例えば、上述した電解質5の材料の粉末にバインダー等を添加して得られるスラリーを用いて、印刷法、又はディッピング法等によって形成される。

0064

次に、図14に示すように、電解質膜の成形膜5g上に、反応防止膜の成形膜7gを形成する。各反応防止膜の成形膜7gは、例えば、上述した反応防止膜7の材料の粉末にバインダー等を添加して得られるスラリーを用いて、印刷法等によって形成される。

0065

そして、このように種々の成形膜が形成された状態の支持基板の成形体20gを、空気中にて1000〜1500℃程度で1〜5時間程度焼成する(第1焼成工程)。これにより、空気極6が形成されていない状態の燃料電池セルが得られる。

0066

燃料極集電部41は、支持基板20よりも熱収縮率が大きいため、この焼成工程において、一対の燃料極集電部41に挟まれた桟部24に引張り応力が生じる。これに対して、本実施形態に係る燃料電池セルでは、厚膜部52が桟部24上に形成されているため、桟部24が補強される。この結果、引張り応力によって桟部24にクラックが発生することを抑制できる。

0067

なお、厚膜部52が焼成する温度は、燃料極集電部41が焼成する温度よりも低いことが好ましい。この構成によれば、燃料極集電部41が焼成工程において熱収縮して桟部24に引張り応力を発生させる前に、厚膜部52が支持基板20の桟部24を補強することができる。

0068

続いて、燃料電池セルの製造方法の説明に戻る。図15に示すように、各反応防止膜7上に、空気極活性部の成形膜61gを形成する。各空気極活性部の成形膜61gは、例えば、上述した空気極活性部61の材料の粉末にバインダー等を添加して得られるスラリーを用いて、印刷法等によって形成される。

0069

次に、図16に示すように、空気極活性部の成形膜61gと、隣の発電素子部のインターコネクタ31とを跨ぐように、空気極集電部の成形膜62gを形成する。すなわち、空気極集電部の成形膜62gは、空気極活性部の成形膜61g、電解質5、及び、インターコネクタ31上に形成される。各空気極集電部の成形膜62gは、例えば、上述した空気極集電部62の材料の粉末にバインダー等を添加して得られるスラリーを用いて、印刷法等によって形成される。

0070

そして、このように空気極の成形膜61g、62gが形成された状態の支持基板20を、空気中にて800〜1200℃程度で1〜5時間程度焼成する(第2焼成工程)。これによって、燃料電池セル301が完成する。なお、この第2焼成工程における焼成温度は、第1焼成工程における焼成温度よりも低い。

0071

[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。

0072

変形例1
上記実施形態では、支持基板20は平板状であったが、円筒状であってもよい。すなわち、燃料電池セル301は、円筒型であってもよい。

0073

変形例2
上記実施形態の発電素子部10では、第1部材の一例として燃料極4を例示したが、空気極6が第1部材であってもよい。すなわち、空気極6を内側電極とし、燃料極4を外側電極としてもよい。この場合、支持基板20の凹部23内には、空気極集電部62が形成される。

0074

変形例3
図17に示すように、燃料電池セル301は、シール部8をさらに備えていてもよい。シール部8は、環状であって、インターコネクタ31を囲むように配置されている。シール部8は、インターコネクタ31と電解質5との間に配置されている。シール部8と燃料極活性部42とは、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。このシール部8と燃料極活性部42の間に、電解質5が介在している。

0075

変形例4
変形例3のように、燃料電池セル301がシール部8をさらに備えている場合において、インターコネクタ31は、外周縁部311がシール部8上に乗り上げていてもよい。このインターコネクタ31の外周縁部311は、インターコネクタ31の本体部310よりも薄い。この変形例4に係る構成によれば、本体部310と外周縁部311とを互いに同じ膜厚とした構成に比べて、本体部310と外周縁部311との段差を小さくすることができる。この結果、本体部310と外周縁部311との段差を起因とするクラックの発生を抑制することができる。

0076

変形例5
上記実施形態では、支持基板20の凹部23内に燃料極集電部41が収容されているが、燃料電池セル301の構成はこれに限定されない。例えば、支持基板20は凹部23を有していなくてもよい。この場合、燃料極集電部41は、支持基板20の第1主面22上に配置される。

0077

301燃料電池セル
20支持基板
23 凹部
24桟部
4燃料極
41 燃料極集電部
42 燃料極活性部
5電解質
51薄膜部
52厚膜部

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