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技術 試料分析装置及び試料分析方法

出願人 パナソニック株式会社
発明者 祖父江靖之山本健樹
出願日 2016年3月11日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2016-048811
公開日 2019年5月16日 (4ヶ月経過) 公開番号 2019-074318
状態 未査定
技術分野 自動分析、そのための試料等の取扱い
主要キーワード ダミー試料 気泡抜き 検出プレート 反射光検出器 観察データ ヒューマンエラー 全赤血球数 選択ミス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行えるようにするための技術を提供する。

解決手段

試料分析装置200は、試料が入れられるべき複数のウェルを有する検出プレート10を用いて試料の分析を行うように構成されており、複数のウェルの中から試料の分析が行われるべき1又は複数のウェルをオペレータに選択させる入出力機器65と、オペレータによって選択されなかった1又は複数のウェルに関する所定の分析を省略しつつ、オペレータによって選択された1又は複数のウェルに入れられた試料に関する所定の分析を行う制御部60と、を備えている。

概要

背景

試料分析の分野において、複数の試料をまとめて分析する方法は知られている。例えば、特許文献1には、複数の試料を一度に分析するための試料分析方法が記載されている。特許文献1に記載された方法においては、複数のウェルと、各ウェルにつながっている流路と、流路に溶液注入するための注入口とを有する試料分析チップが使用される。各ウェルに試料が注入され、ウェルに注入された試料のそれぞれについて、所定の分析を一度に行うことができる。

概要

複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行えるようにするための技術を提供する。試料分析装置200は、試料が入れられるべき複数のウェルを有する検出プレート10を用いて試料の分析を行うように構成されており、複数のウェルの中から試料の分析が行われるべき1又は複数のウェルをオペレータに選択させる入出力機器65と、オペレータによって選択されなかった1又は複数のウェルに関する所定の分析を省略しつつ、オペレータによって選択された1又は複数のウェルに入れられた試料に関する所定の分析を行う制御部60と、を備えている。

目的

本開示の目的は、複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行えるようにするための技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

試料が入れられるべき複数のウェルを有する検出プレートを用いて試料の分析を行うように構成された試料分析装置であって、前記複数のウェルの中から前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させるセレクタと、前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルに関する所定の分析を省略しつつ、前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う試料分析部と、を備えた、試料分析装置。

請求項2

前記試料分析部は、前記オペレータによる前記ウェルの選択の状況と前記検出プレートの前記複数のウェルへの前記試料の注入の状況とが相違する場合、前記オペレータにエラー通知するためのエラー処理を実行する、請求項1に記載の試料分析装置。

請求項3

前記試料分析部は、前記試料に含まれた検出対象物の有無を調べることによって、前記ウェルに前記試料が入っているかどうかを判断する、請求項1又は2に記載の試料分析装置。

請求項4

前記試料分析部は、選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う前に、前記複数のウェルの全てを対象として、前記検出対象物の有無を調べるための予備的な分析を実行する、請求項3に記載の試料分析装置。

請求項5

前記試料分析装置は前記検出プレートを含み、前記検出プレートには、前記複数のウェルを視覚的に互いに区別することを可能にする識別マークが付与されており、前記セレクタは、前記検出プレートの画像を前記識別マークとともに表示するディスプレイと、前記ディスプレイ上において前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させる入力機器とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の試料分析装置。

請求項6

前記検出プレートは、円盤形状を有し、前記検出プレートの周方向に沿って前記複数のウェルが設けられており、前記ディスプレイには、前記検出プレートの前記画像とともに前記複数のウェルの各々に対応した複数の操作アイコンが表示される、請求項5に記載の試料分析装置。

請求項7

前記検出プレートと、前記検出プレートに対して光を照射して前記試料を光学的手法によって分析するための光学装置と、をさらに備え、前記試料分析部は、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行うように構成され、前記検出プレートには、前記複数のウェルの中の所定の前記ウェルの位置を前記光学装置に特定させるための位置情報光学的に読み取り可能に記述されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の試料分析装置。

請求項8

前記検出プレートと、前記検出プレートに対して光を照射して前記試料を光学的手法によって分析するための光学装置と、をさらに備え、前記試料分析部は、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行うとともに、前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルの前記観察データの取得又はその分析をスキップする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の試料分析装置。

請求項9

検出プレートに設けられた複数のウェルから選ばれる1又は複数の前記ウェルに分析されるべき試料を入れることと、前記複数のウェルの中から前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させることと、前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルに関する所定の分析を省略しつつ、前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行うことと、を含む、試料分析方法

請求項10

前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルから選ばれる少なくとも1つの前記ウェルに前記試料が入れられていない場合、選択された1又は複数の前記ウェルに前記試料が入れられていないことを前記オペレータに通知することをさらに含む、請求項9に記載の試料分析方法。

請求項11

前記試料に含まれた検出対象物の有無を調べることによって、前記ウェルに前記試料が入っているかどうかを判断する、請求項9又は10に記載の試料分析方法。

請求項12

選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う前に、前記複数のウェルの全てを対象として、前記試料に含まれた前記検出対象物の有無を調べるための予備的な分析を実行することをさらに含む、請求項11に記載の試料分析方法。

請求項13

前記検出プレートには、前記複数のウェルを視覚的に互いに区別することを可能にする識別マークが付与されており、前記検出プレートの平面画像を前記識別マークとともにディスプレイに表示させ、前記平面画像において前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させる、請求項9〜12のいずれか1項に記載の試料分析方法。

請求項14

前記検出プレートは、円盤形状を有し、前記検出プレートの周方向に沿って前記複数のウェルが設けられており、前記ディスプレイには、前記検出プレートの前記平面画像が前記複数のウェルの各々に対応した複数の操作アイコンとともに表示される、請求項13に記載の試料分析方法。

請求項15

光学装置を用いて前記検出プレートに対して光を照射し、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行い、前記検出プレートには、前記複数のウェルの中の所定の前記ウェルの位置を前記光学装置に特定させるための位置情報が光学的に読み取り可能に記述されている、請求項9〜14のいずれか1項に記載の試料分析方法。

請求項16

光学装置を用いて前記検出プレートに対して光を照射し、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行い、前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルの前記観察データの取得又は分析をスキップする、請求項9〜15のいずれか1項に記載の試料分析方法。

技術分野

0001

本開示は、試料分析装置及び試料分析方法に関する。本開示は、特に、複数の試料を一度に分析するための技術に関する。

背景技術

0002

試料の分析の分野において、複数の試料をまとめて分析する方法は知られている。例えば、特許文献1には、複数の試料を一度に分析するための試料分析方法が記載されている。特許文献1に記載された方法においては、複数のウェルと、各ウェルにつながっている流路と、流路に溶液注入するための注入口とを有する試料分析チップが使用される。各ウェルに試料が注入され、ウェルに注入された試料のそれぞれについて、所定の分析を一度に行うことができる。

先行技術

0003

特開2012−185000号公報
国際公開第2012/137506号
国際公開第2013/146365号

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載された方法によれば、複数の試料を一度に分析できるので効率的である。しかし、ウェルの数と同数の試料が揃わないと効率化の効果を十分に得ることができない。なぜなら、試料分析装置は、試料が入れられたウェルと試料が入れられていないウェルとを区別できず、全てのウェルについて所定の測定を行ってデータを取得し、データに基づいて分析を行うからである。したがって、試料の数がウェルの数よりも大幅に少ないとき、特許文献1に記載された方法は逆に非効率である。そうは言っても、ウェルの数に等しい数の試料が揃うまで待つことは不可能であるか、時間の無駄である。

0005

本開示の目的は、複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行えるようにするための技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

すなわち、本開示は、
試料が入れられるべき複数のウェルを有する検出プレートを用いて試料の分析を行うように構成された試料分析装置であって、
前記複数のウェルの中から前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させるセレクタと、
前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルに関する所定の分析を省略しつつ、前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う試料分析部と、
を備えた、試料分析装置を提供する。

発明の効果

0007

本開示の技術によれば、複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行える。

図面の簡単な説明

0008

図1は、本開示の一実施形態にかかる試料分析装置の構成図である。
図2は、図1に示す検出プレートの平面図である。
図3は、図2に示す検出プレートのIII-III線に沿った部分断面図である。
図4は、赤血球検出方法を説明する図である。
図5は、赤血球の検出原理を説明する図である。
図6は、ウェル選択画面を示す図である。
図7は、試料分析処理のフローチャートである。

実施例

0009

本開示の第1態様にかかる試料分析装置は、
試料が入れられるべき複数のウェルを有する検出プレートを用いて試料の分析を行うように構成された試料分析装置であって、
前記複数のウェルの中から前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させるセレクタと、
前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルに関する所定の分析を省略しつつ、前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う試料分析部と、
を備えたものである。

0010

第1態様によれば、複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行うことができる。

0011

本開示の第2態様において、例えば、第1態様の試料分析装置の前記試料分析部は、前記オペレータによる前記ウェルの選択の状況と前記検出プレートの前記複数のウェルへの前記試料の注入の状況とが相違する場合、前記オペレータにエラー通知するためのエラー処理を実行する。第2態様によれば、試料を分析し忘れたり、ダミー試料の分析を行なったりする不都合が生じることを防止できる。

0012

本開示の第3態様において、例えば、第1又は第2態様の試料分析装置の前記試料分析部は、前記試料に含まれた検出対象物の有無を調べることによって、前記ウェルに前記試料が入っているかどうかを判断する。第3態様によれば、オペレータに対して早期にエラーを通知することが可能であり、時間の無駄を省くことができる。

0013

本開示の第4態様において、例えば、第3態様の試料分析装置の前記試料分析部は、選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う前に、前記複数のウェルの全てを対象として、前記検出対象物の有無を調べるための予備的な分析を実行する。第4態様によれば、オペレータの操作ミスによる時間の無駄のさらなる削減を期待できる。

0014

本開示の第5態様において、例えば、第1〜第4態様のいずれか1つの試料分析装置は前記検出プレートを含み、前記検出プレートには、前記複数のウェルを視覚的に互いに区別することを可能にする識別マークが付与されており、前記セレクタは、前記検出プレートの画像を前記識別マークとともに表示するディスプレイと、前記ディスプレイ上において前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させる入力機器とを含む。第5態様によれば、ヒューマンエラーが発生する可能性、すなわち、試料の分析が行われるべきウェルをオペレータが間違って選択する可能性を大幅に下げることができる。

0015

本開示の第6態様において、例えば、第5態様の試料分析装置の前記検出プレートは、円盤形状を有し、前記検出プレートの周方向に沿って前記複数のウェルが設けられており、前記ディスプレイには、前記検出プレートの前記画像とともに前記複数のウェルの各々に対応した複数の操作アイコンが表示される。第6態様によれば、試料の分析が行われるべきウェルをオペレータが間違って選択する可能性をさらに下げることができる。

0016

本開示の第7態様において、例えば、第1〜第6態様のいずれか1つの試料分析装置は、前記検出プレートと、前記検出プレートに対して光を照射して前記試料を光学的手法によって分析するための光学装置と、をさらに備え、前記試料分析部は、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行うように構成され、前記検出プレートには、前記複数のウェルの中の所定の前記ウェルの位置を前記光学装置に特定させるための位置情報光学的に読み取り可能に記述されている。第7態様によれば、所定のウェルの位置を試料分析部が正確に把握できる。

0017

本開示の第8態様において、例えば、第1〜第7態様のいずれか1つの試料分析装置は、前記検出プレートと、前記検出プレートに対して光を照射して前記試料を光学的手法によって分析するための光学装置と、をさらに備え、前記試料分析部は、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行うとともに、前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルの前記観察データの取得又はその分析をスキップする。第8態様によれば、光学装置の制御が容易である。

0018

本開示の第9態様にかかる試料分析方法は、
検出プレートに設けられた複数のウェルから選ばれる1又は複数の前記ウェルに分析されるべき試料を入れることと、
前記複数のウェルの中から前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させることと、
前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルに関する所定の分析を省略しつつ、前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行うことと、
を含むものである。

0019

本開示の第10態様の方法は、例えば、第9態様にかかる方法において、前記オペレータによって選択された1又は複数の前記ウェルから選ばれる少なくとも1つの前記ウェルに前記試料が入れられていない場合、選択された1又は複数の前記ウェルに前記試料が入れられていないことを前記オペレータに通知することをさらに含む。

0020

本開示の第11態様の方法では、例えば、第9又は第10態様にかかる方法において、前記試料に含まれた検出対象物の有無を調べることによって、前記ウェルに前記試料が入っているかどうかを判断する。

0021

本開示の第12態様の方法は、例えば、第11態様にかかる方法において、選択された1又は複数の前記ウェルに入れられた前記試料に関する前記所定の分析を行う前に、前記複数のウェルの全てを対象として、前記試料に含まれた前記検出対象物の有無を調べるための予備的な分析を実行することをさらに含む。

0022

本開示の第13態様の方法では、例えば、第9〜第12態様のいずれか1つにかかる方法において、前記検出プレートには、前記複数のウェルを視覚的に互いに区別することを可能にする識別マークが付与されており、前記検出プレートの平面画像を前記識別マークとともにディスプレイに表示させ、前記平面画像において前記試料の分析が行われるべき1又は複数の前記ウェルをオペレータに選択させる。

0023

本開示の第14態様の方法では、例えば、第13態様にかかる方法において、前記検出プレートは、円盤形状を有し、前記検出プレートの周方向に沿って前記複数のウェルが設けられており、前記ディスプレイには、前記検出プレートの前記平面画像が前記複数のウェルの各々に対応した複数の操作アイコンとともに表示される。

0024

本開示の第15態様の方法では、例えば、第9〜第14態様のいずれか1つにかかる方法において、光学装置を用いて前記検出プレートに対して光を照射し、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行い、前記検出プレートには、前記複数のウェルの中の所定の前記ウェルの位置を前記光学装置に特定させるための位置情報が光学的に読み取り可能に記述されている。

0025

本開示の第16態様の方法では、例えば、第9〜第15態様のいずれか1つにかかる方法において、光学装置を用いて前記検出プレートに対して光を照射し、前記光学装置の働きによって得られた観察データに基づいて前記試料の分析を行い、前記オペレータによって選択されなかった1又は複数の前記ウェルの前記観察データの取得又は分析をスキップする。

0026

第9〜第16態様によれば、それぞれ、第1〜第8態様と同じ効果が得られる。

0027

以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。

0028

図1に示すように、本開示の一実施形態にかかる試料分析装置200は、光ピックアップ50及び制御ユニット70を備えている。試料分析装置200は、検出プレート10を用いて試料の分析を行うように構成されている。光ピックアップ50は、回転駆動部30及び光源31を有する。検出プレート10(試料検出用ディスク)に試料が注入され、光ピックアップ50の回転駆動部30に検出プレート10が配置される。回転駆動部30によって検出プレート10が回転させられ、光源31から出力された光が検出プレート10に照射される。検出プレート10は、蛍光を発することが可能な材料を含み、検出プレート10から発せられた蛍光の強度に基づき、試料を分析することができる。

0029

本実施形態において、試料の例は、ヒト又は動物の血液を含む液体試料である。一例において、試料は、リン酸緩衝液などの希釈液によって血液を希釈することによって調製される。この試料に含まれた赤血球などのターゲットを試料分析装置200によって分析することができる。例えば、赤血球の平均径各赤血球におけるヘモグロビン濃度マラリア原虫などの病原体の有無などを調べることができる。

0030

光ピックアップ50の回転駆動部30は、ホルダ29及びサーボモータ28によって構成されている。ホルダ29には検出プレート10が取り付けられる。ホルダ29はサーボモータ28のシャフトに接続されている。サーボモータ28を駆動することによって、ホルダ29に取り付けられた検出プレート10を任意の回転数で回転させることができる。

0031

光ピックアップ50は、さらに、反射光検出器38及び蛍光検出器40を備えている。光源31は、検出プレート10に照射されるべき光(励起光)を生成する。光源31は、青色、紫色などの短波長の光を出力可能発光素子でありうる。一例において、光源31は、405nmの中心波長を有する青色レーザーダイオードである。反射光検出器38は、検出プレート10からの反射光受光するとともに、光信号電気信号に変換する。蛍光検出器40は、検出プレート10から発せられた蛍光を受光するとともに、光信号を電気信号に変換する。

0032

光ピックアップ50は、さらに、偏光ビームスプリッタ32、コリメータレンズ33、1/4波長板34、ダイクロイックプリズム35、対物レンズ36、アナモレンズ37及びアナモレンズ39を備えている。光源31から出力された励起光は、偏光ビームスプリッタ32によって反射され、コリメータレンズ33、1/4波長板34、ダイクロイックプリズム35及び対物レンズ36を経て、検出プレート10に照射される。コリメータレンズ33は、偏向ビームスプリッタ32の側から入射した励起光を平行光に変換する役割を担う。1/4波長板34は、円偏光と直線偏向との間の変換を行う。ダイクロイックプリズム35は、波長405nmの光を反射し、波長450〜540nmの光を透過させるように構成されている。対物レンズ36は、励起光を検出プレート10に対して収束させる役割を担う。対物レンズ36が適切に駆動され、これにより、検出プレート10に形成された溝又はピット列を励起光が追跡する。

0033

検出プレート10に照射された励起光の一部は、検出プレート10の特定の反射面において反射され、残部は反射面を透過する。反射光に基づき、対物レンズ36をフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動するためのサーボ信号が生成される。詳細には、反射光は、ダイクロイックプリズム35によって反射され、1/4波長板34、コリメータレンズ33、偏光ビームスプリッタ32及びアナモレンズ37を経て、反射光検出器38に照射される。検出プレート10の特定の反射面を透過した励起光は、検出プレート10に吸収される。これにより、検出プレート10から蛍光が発せられる。蛍光の光束は、ダイクロイックプリズム35及びアナモレンズ39を経て、蛍光検出器40に照射される。

0034

制御ユニット70は、制御部60、再生回路61、信号演算回路62、サーボ回路63及び信号演算回路64を備えている。信号演算回路62は、反射光検出器38の検出信号からフォーカスエラー信号トラッキングエラー信号及び再生信号を生成する。サーボ回路63は、信号演算回路62で生成されたフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を用いて、対物レンズ36を制御する。詳細には、サーボ回路63は、対物レンズ36を駆動するためのアクチュエータを制御する。また、サーボ回路63は、信号演算回路62で生成された再生信号を用いて、検出プレート10が所定の回転数で回転するように回転駆動部30を制御する。再生回路61は、信号演算回路62で生成された再生信号を復調して再生データを生成する。再生データは、検出プレート10のアドレス情報を含む。信号演算回路64は、蛍光検出器40の検出信号から蛍光輝度データを生成する。蛍光輝度データは、蛍光検出器40に照射された蛍光の輝度に関する情報を含む。

0035

制御部60は、再生回路61、信号演算回路62、サーボ回路63などの試料分析装置200の各部を制御する。制御部60は、再生回路61で生成された再生データ(アドレス情報)及び信号演算回路64で生成された蛍光輝度データ(蛍光輝度情報)を取得し、アドレス情報と蛍光輝度情報とを対応付け内部メモリに記憶させる。アドレス情報と蛍光輝度情報とを用いて検出プレート10に注入された試料の画像が作成される。

0036

また、制御ユニット70は、入出力機器65を備えている。入出力機器65は、制御部60に対して指令を与えるための入力機器を含む。入出力機器65は、また、制御部60で作成された画像、分析結果などの情報を出力するための出力機器を含む。入力機器としては、マウスキーボードタッチパッドタッチパネルなどが挙げられる。出力機器としては、ディスプレイ、タッチパネル、プリンタなどが挙げられる。タッチパネルは、入力機器と出力機器の両方の機能を有する。

0037

試料分析装置200は、例えば、タッチパッド、マウス及びキーボードからなる群より選ばれる少なくとも1つの入力機器を備え、出力機器としてディスプレイを備えている。あるいは、試料分析装置200は、入出力機器65としてタッチパネルを備えている。タッチパネルに加え、マウス、キーボード、タッチパッドなどの他の入力機器が設けられていてもよい。タッチパネル又はディスプレイには、試料の分析に関するプログラムを制御部60に実行させるための開始ボタン、分析を停止させるための停止ボタン、分析するべき試料を選択するための選択ボタンなどのアイコンが表示されうる。オペレータは、上記の入出力機器を通じて、制御部60に対して指示を出すことができるとともに、制御部60から情報を受け取ることができる。

0038

光ピックアップ50は、検出プレート10に対して光を照射して試料を光学的手法によって分析するための光学装置である。制御ユニット70の(詳細には、制御部60)は、光ピックアップ50の働きによって得られた観察データに基づいて試料の分析を行うように構成された試料分析部である。

0039

図2及び図3に示すように、検出プレート10は、円盤形状を有する。本実施形態において、検出プレート10は、光ディスク11及びカバー12によって構成されている。光ディスク11及びカバー12は、それぞれ、平面視で円形の形状を有する。光ディスク11の表面には、光ピックアップ50からの光(励起光)で検出プレート10を走査できるように螺旋状の溝が設けられている。溝に代えて、又は、溝とともに螺旋状にピット列が設けられていてもよい。カバー12には、検出プレート10の内部に試料を収容させるための複数の浅い凹部が設けられている。カバー12の凹部に蓋をする形にて、カバー12に光ディスク11が組み合わされている。光ディスク11の表面(溝が形成された面)がカバー12に向かい合っている。

0040

本実施形態では、光ピックアップ50の対物レンズ36に近い側に位置する部材(光ディスク11)に検出プレート10を走査するための溝が形成されている。ただし、光ピックアップ50の対物レンズ36から離れた側に位置する部材(カバー12)に溝が形成されていてもよい。

0041

検出プレート10は、試料を収容するための複数の試料収容部13を有する。複数の試料収容部13は、検出プレート10の周方向に沿って等角度間隔で形成されている。具体的に、試料収容部13は、注入口14、流路18及びウェル16(検出部)によって構成されている。注入口14は、試料を注入するための開口部であり、検出プレート10の上面に開口している。ウェル16は、試料を保持するための薄い空間を含む部分である。光ピックアップ50によってウェル16が走査される。ウェル16は、平面視で扇状台形状などの形状を有している。流路18は、注入口14とウェル16との間に設けられた部分であり、注入口14とウェル16とを連通している。検出プレート10が試料分析装置200に含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。

0042

本実施形態では、流路18にフィルタ17が配置されている。フィルタ17は、織布、不織布、多孔質材料などによって形成されている。フィルタ17の材料は、例えば、樹脂ガラス、金属、金属酸化物などである。フィルタ17によれば、ウェル16に気泡入り込むことを防止できる。また、試料に含まれた特定の成分のみがフィルタ17を選択的に通過するように、フィルタ17が特定の目の粗さ(空孔の大きさ)を有していてもよい。また、ウェル16には、気泡抜きのための小さい孔が設けられていてもよい。そのような孔は、例えば、検出プレート10の内周側におけるウェル16の角部に設けられる。

0043

ウェル16の内面は、当該内面と赤血球などのターゲット27との間の親和性を向上させる被膜で覆われていてもよい。このような被膜は、シランカップリング剤などの表面改質剤を塗布することによって形成されうる。被膜は、親水性被膜であってもよい。ウェル16の内面とターゲット27との間の親和性が高い場合、ターゲット27をウェル16にしっかりと吸着させることができる。被膜は、ウェル16の内面の全体に設けられていてもよいし、一部のみに設けられていてもよい。例えば、ウェル16の内部の空間を形成している複数の面のうち、鉛直方向の下側の面(本実施形態では光ディスク11の上面)にのみ被膜が設けられていてもよい。本実施形態では、対物レンズ36に向かい合う光ディスク11の面(光が照射される面)とは反対側の面(溝が形成された面)にそのような被膜が設けられていてもよい。なお、「鉛直方向」は、試料分析装置200の回転駆動部30に検出プレート10が配置されたときの鉛直方向を意味する。

0044

検出プレート10には、複数のウェル16を視覚的に互いに区別することを可能にする識別マーク15a,15b及び15cが付与されている。本実施形態では、検出プレート10の周方向における基準位置を示す識別マーク15a,15b及び15cが検出プレート10に付与されている。識別マーク15a,15b及び15cは、検出プレート10の上面(光ピックアップ50によって光が照射される面とは反対側の面)に表示されている。オペレータがこれらの識別マーク15a,15b及び15cを読み取り可能である限り、識別マーク15a,15b及び15cの態様及び形成方法は特に限定されない。識別マーク15a,15b及び15cは、文字、図形、記号色彩模様又はそれらの組み合わせでありうる。識別マーク15a,15b及び15cは、例えば、シール印刷刻印などの方法によって検出プレート10に付与されている。

0045

本実施形態では、3つの識別マーク15a,15b及び15cが検出プレート10に付与されている。しかし、検出プレート10に識別マークが1つのみ付与されていてもよい。例えば、識別マーク15bのみが検出プレート10に表示されていたとしても、その識別マーク15bが検出プレート10の周方向における基準位置と周方向における複数のウェル16の並び順とを明らかにする。そのため、その識別マーク15bと全てのウェル16との位置関係をオペレータが容易に把握することができる。あるいは、全てのウェル16と1対1で対応する形で検出プレート10に複数の識別マークが周方向に沿って付与されていてもよい。例えば、ウェル16の各々に文字(例えば、アルファベット又は番号)を順番に付することができる。この場合、オペレータが試料を入れたウェル16と試料を入れなかったウェル16とを瞬時に識別できる。

0046

ただし、光ピックアップ50及び制御ユニット70は識別マーク15a,15b及び15cを認識できない。したがって、検出プレート10には、複数のウェル16の中の所定のウェル16の位置を光ピックアップ50及び制御ユニット70に特定させるための位置情報が光学的に読み取り可能に記述されている。典型的には、所定のウェル16が設けられていることを示す情報が検出プレート10の周方向における基準位置において光ディスク11の記録面(溝が形成されている面)に書き込まれている。これにより、所定のウェル16の位置を制御ユニット70(制御部60)が正確に把握できる。なお、所定のウェル16が設けられていることを示す情報は、光ディスク11の先頭の位置を表す情報に兼用されていてもよい。

0047

図4に示すように、検出プレート10のウェル16を光ピックアップ50で走査すると、ウェル16に存在するターゲット27を励起光の光束が複数回にわたって横切る。言い換えれば、ウェル16の内面(測定面)に吸着したターゲット27を光ピックアップ50からの光束が複数回にわたって横切るように、検出プレート10の半径方向における走査の幅Pが設定されている。走査の幅Pは、ウェル16を走査するために検出プレート10に形成された溝の幅(又はピットの幅)に一致する。走査の幅Pは、いわゆるトラックピッチに対応している。トラックピッチは、例えば、0.3〜2.0μmの範囲にある。得られた画像52における1つのピクセル52pの一辺の長さもトラックピッチに対応している。例えば、ターゲット27が赤血球であり、走査の幅Pが0.5μmであると仮定する。赤血球の平均径は約8μmであることが知られており、ウェル16を走査するために検出プレート10に形成された溝の幅P(又はピットの幅)よりも大きい。したがって、ウェル16を走査する光束(詳細には、光束の中心)がウェル16の内面に吸着した赤血球を約16回にわたって横切ることとなる。これにより、得られた画像52から個々のターゲット27の大きさを概算することが可能である。検出されたターゲット27の大きさを平均することによって、ターゲット27の平均径を算出することも可能である。

0048

図4に示す検出方法によれば、ターゲット27が存在しない領域について測定される蛍光の強度(蛍光の輝度)は相対的に高く、ターゲット27が存在する領域について測定される蛍光の強度は相対的に低い。したがって、蛍光輝度データに基づき、アドレス情報に対応づけられた各ピクセルに色調、濃淡などの視覚情報を付与することによって、画像52が作成及び表示されうる。図4の例では、画像52が4段階の濃淡で表されている。しかし、段階の数は限定されない。蛍光検出器40で生成される信号はアナログ信号であるから、各ピクセルの蛍光輝度を256〜65536の段階で表すことが可能である。

0049

図5に示す例において、ターゲット27は赤血球であり、光ピックアップ50からの励起光は紫色又は青色などの短波長の光であり、検出プレート10から発せられた蛍光が蛍光検出器40によって検出される。赤血球は波長の短い光をよく吸収する。したがって、ターゲット27は、短波長のレーザー光及びそのレーザー光によって励起された材料が発する蛍光(緑色)をよく吸収する。

0050

ターゲット27が存在しない領域に励起光E1が照射されたとき、励起光E1の大部分は溝11aが形成された光ディスク11及びウェル16の内部の空間を透過し、カバー12に照射される。ウェル16の内部の空間は、液体試料(血液の希釈液)で満たされている。カバー12は、励起光E1が照射されたときに蛍光を発する材料で構成されている。そのような材料の例としては、ポリカーボネートポリスチレンシクロオレフィンコポリマーアクリルポリジメチルシロキサンなどの樹脂材料が挙げられる。特に、ポリカーボネートは、短波長の光を吸収して強度の高い蛍光を発する。また、カバー12は、蛍光剤を含んだ樹脂材料で形成されていてもよい。例えば、上記のような樹脂材料に希土類イオン付活された蛍光剤を添加することができる。この場合、さらに強度の高い蛍光を効率的に得ることが可能である。蛍光剤(蛍光剤の微粒子)は必ずしも、カバー12の全体に均一に分散している必要はなく、カバー12の一部にのみ蛍光剤が存在していてもよい。例えば、カバー12の厚さ方向に関して、上面を含む一部又は下面を含む一部にのみ蛍光剤が存在してもよい。カバー12が2層構造を有し、各層が互いに異なる組成を有する材料で形成されていてもよい。詳細には、光ディスク11と対向するカバー12の層(下層)が、蛍光剤を含まない樹脂材料で構成され、下層に積層されたカバー12の層(上層)が、蛍光剤を含む樹脂材料で構成されうる。光ディスク11は、ガラス、透明樹脂などの励起光E1に対する透光性を有する材料で構成されている。カバー12から発せられた光e1(蛍光による光)は、ウェル16の内部の空間及び光ディスク11を透過し、光ピックアップ50の蛍光検出器40(図1参照)に到達する。光e1の強度は相対的に高い。

0051

一方、ターゲット27が存在する領域に励起光E1が照射されたとき、励起光E1の大部分は光ディスク11を透過できるものの、励起光E1はターゲット27に吸収される。カバー12に到達する励起光E1の強度は、ターゲット27によって低減されている。そのため、カバー12から発せられた光e2(蛍光による光)の強度は、ターゲット27が存在しない場合の光e1の強度よりも低い。さらに、カバー12から発せられた光e2は、蛍光検出器40への経路上に存在するターゲット27に吸収される。その結果、蛍光検出器40において検出される光e2の強度(輝度)は、光e1の強度よりも十分に低い。検出された光の強度の分布マッピングすると、図4に示す画像52が得られる。

0052

また、ターゲット27における光の吸収の度合いは、ターゲット27に含まれた吸収源の濃度に左右される。例えば、ヘモグロビン濃度が高い赤血球は励起光E1及び光e2をよく吸収する。ヘモグロビン濃度が低い赤血球は、励起光E1及び光e2をあまり吸収しない。したがって、信号演算回路64で生成された蛍光輝度データから特定のターゲット27のヘモグロビン濃度を算出又は推定することができる。また、図4の画像52から理解できるように、検出される光e2の強度は、1つのターゲット27における特定の位置と別の位置とで異なる。この場合、検出された光e2の強度を平均することによって、1つのターゲット27(赤血球)におけるヘモグロビン濃度を算出又は推定することができる。

0053

さらに、図4及び図5を参照して説明した方法によれば、マラリア核酸に特異的に結合する特定の蛍光色素を試料に混ぜ、蛍光を発する赤血球の有無を分析することによって、マラリア原虫に侵された赤血球の有無及び割合を調べることができる。つまり、試料分析装置200は、マラリアの診断装置としても有用である。

0054

次に、本実施形態にかかる試料の分析方法を詳細に説明する。

0055

まず、検出プレート10の各ウェル16への試料の注入は、オペレータの手作業によって行われる。本実施形態では、検出プレート10の周方向に沿った12箇所にウェル16が設けられている。したがって、最大で12人分の血液試料を一度に分析することが可能である。光ピックアップ50によってウェル16が順番に走査され、各ウェル16に入れられた試料の観察データが制御部60に逐次的に送られ、制御部60のメモリに記憶される。もちろん、1人分の血液試料のみを分析することも可能である。ウェル16の内部が液体で満たされていることを前提として試料分析装置200が設計されている場合、空きのウェル16に水などのダミー試料を入れることによって光ピックアップ50が検出プレート10を確実に走査できる。試料が血液試料であり、ダミー試料が水(望ましくは純水)であるとき、試料にのみ色が付いている。そのため、オペレータは、どのウェル16に試料が入っているのか、どのウェル16にダミー試料が入っているのかを直ちに理解することができる。

0056

次に、検出プレート10を光ピックアップ50の回転駆動部30に配置する。検出プレート10を回転駆動部30に配置したのち、各ウェル16に試料又はダミー試料を入れる操作を行ってもよい。

0057

次に、オペレータの操作によって入出力機器65から制御部60に指示が与えられたら、試料の分析を実行するためのプログラムを起動させる。制御部60は、図6に示すウェル選択画面をディスプレイ65aに表示させる。ディスプレイ65aは、入出力機器65の一例である。

0058

図6に示すように、ウェル選択画面には、検出プレート10の画像(平面画像)が識別マーク15a,15b及び15cとともに表示されている。現実の検出プレート10の複数のウェル16は、ディスプレイ65aに表示された検出プレート10の複数のウェル16と1対1で対応している。したがって、オペレータは、識別マーク15a,15b及び15cを基準にして、現実の検出プレート10とディスプレイ65aに表示された検出プレート10とを見比べながら、マウス、タッチパッドなどの入力機器を操作し、ディスプレイ65a上において、試料の分析が行われるべき1又は複数のウェル16を選択することができる。このような方法によれば、ヒューマンエラーが発生する可能性、すなわち、試料の分析が行われるべきウェル16をオペレータが間違って選択する可能性を大幅に下げることができる。

0059

また、本実施形態では、検出プレート10の画像とともに、ウェル16の各々に対応した複数の操作アイコン68がディスプレイ65aに表示されている。ウェル選択画面において、複数の操作アイコン68は、それぞれ、検出プレート10の周方向に沿って設けられるとともに、検出プレート10のウェル16に隣接して表示されている。また、操作アイコン68には、これらの操作アイコン68を互いに区別するための文字情報(本実施形態ではアルファベットA〜L)が検出プレート10の回転方向に沿って順番に付与されている。このようにすれば、試料の分析が行われるべきウェル16をオペレータが間違って選択する可能性をさらに下げることができる。また、最終的に分析結果が出力されるとき、「試料Aの分析結果」「試料Bの分析結果」のように、アルファベット、番号などの情報が分析結果に付けられていると、分析結果の集計などの作業を行いやすい。また、検出プレート10の画像に含まれた複数のウェル16の各々に直接的に操作アイコンの機能を持たせることも可能である。

0060

なお、オペレータの操作の容易性を確保できる限り、試料の分析が行われるべきウェル16を選択する方法は特に限定されない。例えば、クリックされた操作アイコン68に対応するウェル16を「選択」としてもよいし、クリックされた操作アイコン68に対応するウェル16を「非選択」としてもよい。また、クリックされた操作アイコン68に色彩、模様など情報を付与して、クリックされていない他の操作アイコン68と区別できるようにしてもよい。

0061

上記の説明から理解できるように、制御ユニット70の入出力機器65(ディスプレイ、マウスなど)は、複数のウェル16の中から試料の分析が行われるべき1又は複数のウェル16をオペレータに選択させるセレクタの役割を果たしている。

0062

図6に示すウェル選択画面をディスプレイ65aに表示させたのち、制御部60は、図7に示すフローチャートに従って所定の処理を実行する。

0063

まず、オペレータによって試料の分析を行うべき1又は複数のウェル16が選択されると、制御部60は選択されたウェル16をメモリに記憶する(ステップS1:ウェル選択処理)。ウェル16の選択が終了したのち、オペレータによって開始ボタン67(「START」アイコン)がクリックされると、光ピックアップ50を用いた蛍光の光の強度の測定及び制御部60における試料の分析が始まる(ステップS2:開始ボタン処理)。

0064

光ピックアップ50の仕様上、特定の領域のみ走査を省略することは困難である。そのため、光ピックアップ50による検出プレート10の走査は、試料がウェル16に入れられているかどうかという問題とは無関係に実行される。例えば、制御部60は、全てのウェル16に試料が入れられているものと仮定して、光ピックアップ50の働きによって得られた観察データ(蛍光輝度情報とアドレス情報との組)をメモリに順次蓄積する。

0065

他方、制御部60は、オペレータによって選択されなかった1又は複数のウェル16に関する所定の分析を省略しつつ、オペレータによって選択された1又は複数のウェル16に入れられた試料に関する所定の分析を行う。このようにすれば、複数の試料を一度に分析できるにもかかわらず、試料の数が少ないときにも効率的な測定及び分析を行うことができる。また、消費電力も削減されうる。

0066

詳細には、光ピックアップ50の働きによって得られた観察データ(蛍光輝度情報とアドレス情報との組)に基づいて試料の分析を行うとき、制御部60は、オペレータによって選択されなかった1又は複数のウェル16の観察データの分析をスキップする。つまり、蛍光の光の輝度の測定は、選択/非選択に無関係に全てのウェル16について実行し、得られた観察データを分析する段階で観察データにをかける。このようにすれば、光ピックアップ50の制御が容易である。あるいは、オペレータによって選択されなかった1又は複数のウェル16の観察データを取得せず(つまり、一部のデータを破棄する)、選択された1又は複数のウェル16の観察データのみを取得して分析するようにしてもよい。

0067

次に、ステップS3及びステップS8はループを表す。つまり、ステップS4〜ステップS7の処理は、全てのウェル16について実行される。

0068

ステップS4において、制御部60は、分析するべき観察データがオペレータによって選択されたウェル16の観察データであるかどうかを判断する。オペレータによって選択されたウェル16でない場合、そのウェル16の観察データの分析をスキップする。他方、オペレータによって選択されたウェル16である場合、制御部60は、試料に含まれた検出対象物の有無を調べることによって、そのウェル16に試料が入っているかどうかを判断する(ステップS5)。具体的には、先に説明した方法によって蛍光の光の強度を検出し、ターゲット27の大きさ、ターゲット27を含む領域での蛍光の光の強度の絶対値、その他の領域での蛍光の光の強度に対するターゲット27を含む領域での蛍光の光の強度の相対値、蛍光の光の強度のマッピングの状態(形状及び蛍光の光の強度の分布)、ターゲット27の個数などの情報を考慮したうえで、ウェル16の内部に赤血球が存在するかどうかを判断する。この判断は、例えば、光ディスク11の最外周から数周分の走査を行って得られた観察データに基づいて実行できる。オペレータによって選択されたウェル16であるにもかかわらず、観察データに検出対象物のデータが含まれていない場合、オペレータの選択ミスの可能性が高い。本実施形態によれば、オペレータに対して早期にエラーを通知することが可能であり、時間の無駄を省くことができる。つまり、分析が相当進んだ後でエラーを通知したり、分析が終わった後でエラーを通知することを回避できる。

0069

例えば、検出対象物が赤血球であるとき、検出プレート10上の特定の位置に赤血球が存在するかどうかは、蛍光検出器40において検出された光の輝度Bと所定の閾値とを比較することによって判断することができる。一例において、第1の閾値B1を下回る輝度Bが検出された特定の位置について、赤血球が存在すると判断することができる。第1の閾値B1は、試料の状態、励起光の輝度などに応じて適宜設定することができる。具体的には、赤血球が確実に存在しないと判断できる輝度が第1の閾値B1として設定される。

0070

また、検出プレート10上の特定の位置に赤血球が存在するかどうかは、次のように判断してもよい。第1の閾値B1を下回る輝度Bが検出された互いに隣接する複数の位置から構成される領域をターゲット領域として特定する。1つの位置に対応する面積既知である(例えば、0.5μm×0.5μm=0.25μm2)。ターゲット領域に含まれる位置の数から、当該ターゲット領域の面積Aを特定する。例えば、赤血球が8μmの粒子径を有すると仮定した場合に、その赤血球を分析することによって得られるターゲット領域の面積は、約50μm2となることが予想される。特定された面積Aが第2の閾値A2を上回っている場合に、そのターゲット領域に含まれる位置に赤血球が存在すると判断する。第2の閾値A2は、例えば、20〜45μm2の範囲にある。ターゲット領域の面積Aと第2の閾値A2とを比較することによって、試料に関する評価指標を算出するためのデータから特定のターゲット領域を排除することができる。特定のターゲット領域は、例えば、不純物(赤血球以外の血液の成分など)、及び、粒子径が極端に小さい赤血球に起因するものである。なお、粒子径が極端に小さい赤血球は、診断に利用できないことがある。

0071

ステップS5において、オペレータによって選択されたウェル16に赤血球などの検出対象物が存在しないと判断した場合、制御部60は、ステップS7のエラー処理を実行する。つまり、オペレータによる画面上でのウェル16の選択の状況と、実際の検出プレート10の複数のウェル16への試料の注入の状況とが相違する場合、オペレータにエラーを通知するための処理を実行する。具体的には、画面上でオペレータによって選択された1又は複数のウェル16から選ばれる少なくとも1つのウェル16に実際には試料が入っていない場合、制御部60は、選択された1又は複数のウェル16に試料が入っていないことをオペレータに通知する。また、画面上でオペレータによって選択されなかった1又は複数のウェル16から選ばれる少なくとも1つのウェル16に実際には試料が入っている場合、選択されなかった1又は複数のウェル16に試料が入っていることをオペレータに通知してもよい。エラーの通知方法は特に限定されず、例えば、ディスプレイ65aにエラーメッセージを表示させたり、エラー音を発生させたりすることが挙げられる。エラーの通知後、測定及び分析を中止すべく、光ピックアップ50の動作(回転駆動部30及び光源31の動作)を停止させる。このようにすれば、試料を分析し忘れたり、ダミー試料の分析を行なったりする不都合が生じることを防止できる。なお、エラーの通知後、オペレータが終了ボタン69(「STOP」アイコン)を押して動作を停止させてもよい。

0072

オペレータによって選択されたウェル16であり、かつ、ウェル16に検出対象物が存在すると判断した場合、制御部60は、このウェル16の観察データに基づいて所定の分析処理を実行する。「所定の分析処理」の種類は特に限定されない。例えば、観察データから観察画像を作成したり、試料に存在する検出対象物(例えば、赤血球)の数を計数したり、検出対象物の各々の大きさを算出したりすることが含まれる。また、先に説明したように、分析処理は、赤血球のマラリア感染率(100×(マラリアが寄生した赤血球の数)/(全赤血球数)(%))を算出する処理であってもよい。

0073

なお、選択された1又は複数のウェル16に入れられた試料に関する所定の分析を行う前に、複数のウェル16の全てを対象として、検出対象物の有無を調べるための予備的な分析を実行してもよい。そして、オペレータによるウェル16の選択の状況と、実際の検出プレート10の複数のウェル16への試料の注入の状況とが一致する場合にのみ、所定の分析を行うために必要な処理を実行してもよい。このようにすれば、オペレータの操作ミスによる時間の無駄のさらなる削減を期待できる。

0074

また、所定の分析は、光ピックアップ50による検出プレート10の走査が終了し、必要な観察データが全て揃ったのちに開始することもできる。ただし、光ピックアップ50による検出プレート10の走査と並行して、所定の分析(観察画像の作成、各赤血球の大きさの算出など)を実行することも可能である。このようにすれば、分析時間を大幅に短縮できる。

0075

本明細書に開示された技術は、血液、唾液、尿などの生体からの採取物に含まれた成分の分析、雨水、海水などの環境水に含まれた微生物又はウイルスの分析などに幅広く利用できる。

0076

10検出プレート
15a,15b,15c識別マーク
16ウェル
50光ピックアップ
60 制御部(試料分析部)
65入出力機器(セレクタ)
65aディスプレイ(セレクタ)
68操作アイコン
70制御ユニット
200 試料分析装置

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