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課題

本発明は、医薬農薬電子材料等の中間体として有用である光学活性アミン化合物新規な製造方法を提供することを課題とする。

解決手段

式(4)で表される、トリフルオロメチル基の様なC1〜C3パーフルオロアルキル基置換されたエナミン化合物出発原料にして、光学活性ルテニウム錯体触媒の存在下、アルコール溶媒中で水素ガスと反応させることにより、アミノ基に対しての保護基を導入する工程及び脱保護工程を必要とせずに、光学活性アミン化合物を製造する方法。

化1】

概要

背景

光学活性アミン化合物の一つである、式(1−R)又は式(1−S):

で表されるβ位がトリフルオロメチル基置換された光学活性β−アミノ酸エステル化合物は、医薬農薬電子材料等の中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1参照)。

従来、式(1−R)又は式(1−S)で表される光学活性β−アミノ酸エステル化合物を製造する方法として、β−ケトエステル化合物出発原料として、ベンジルアミンと反応させることでエナミン化合物とし、パラジウムカーボン触媒として用いる水素添加反応により、β−アミノ酸エステル化合物のラセミ体にした後、酒石酸を用いて光学分割する方法が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。

一方、キラルテンプレートとして光学活性フェネチルアミン化合物を用いる[1,3]−プロトンシフト反応が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。

概要

本発明は、医薬・農薬・電子材料等の中間体として有用である光学活性アミン化合物の新規な製造方法を提供することを課題とする。 式(4)で表される、トリフルオロメチル基の様なC1〜C3パーフルオロアルキル基で置換されたエナミン化合物を出発原料にして、光学活性ルテニウム錯体触媒の存在下、アルコール溶媒中で水素ガスと反応させることにより、アミノ基に対しての保護基を導入する工程及び脱保護工程を必要とせずに、光学活性アミン化合物を製造する方法。 なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

式(4):[式中、Rfは、C1〜C3パーフルオロアルキル基を表し、R1は、C1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシを表す。]で表されるエナミン化合物を、光学活性ルテニウム錯体触媒の存在下、アルコール溶媒中で水素ガスと反応させることによる、式(2−R)又は式(2−S):[式中、Rf及びR1は前記と同じ意味を表す。]で表される光学活性アミン化合物の製造方法。

請求項2

光学活性ルテニウム錯体触媒が、Ru(OCOCH3)2(L)、Ru(OCOCF3)2(L)、Ru2Cl4(L)2NEt3、[Ru(L)](BF4)2、[Ru(L)](ClO4)2、[Ru(L)](PF6)2、[Ru(L)](BPh4)2、[Ru(L)](OSO2CF3)2、[RuCl(benzene)(L)]Cl、[RuBr(benzene)(L)]Br、[RuI(benzene)(L)]I、[RuCl(p-cymene)(L)]Cl、[RuBr(p-cymene)(L)]Br、[RuI(p-cymene)(L)]I、[Me2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3]、[Et2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3]、[Me2NH2][{RuBr(L)}2(μ-Br)3]、[Et2NH2][{RuBr(L)}2(μ-Br)3]、[Me2NH2][{RuI(L)}2(μ-I)3]、[Et2NH2][{RuI(L)}2(μ-I)3]、RuCl2(L)、RuBr2(L)、RuI2(L)、RuCl2(L)(pyridine)、RuBr2(L)(pyridine)及びRuI2(L)(pyridine)[式中、(L)は、式(a−S)、式(a−R)、式(b−S)、式(b−R)、式(c−S)、式(c−R)、式(d−S)、式(d−R)、式(e−S)、式(e−R)、式(f−S)又は式(f−R)で表される光学活性ホスフィン配位子を表す。]からなる群より選ばれる光学活性ルテニウム錯体触媒である請求項1に記載の光学活性アミン化合物の製造方法。

請求項3

光学活性ルテニウム錯体触媒が、Ru(OCOCH3)2(L)、[RuCl(p-cymene)(L)]Cl又は[Me2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3][式中、(L)は、式(c−S)、式(c−R)、式(e−S)、式(e−R)、式(f−S)又は式(f−R):で表される光学活性ホスフィン配位子を表す。]である請求項2に記載の光学活性アミン化合物の製造方法。

請求項4

Rfが、トリフルオロメチルである、請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学活性アミン化合物の製造方法。

請求項5

R1が、メトキシ又はエトキシである、請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学活性アミン化合物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、医薬農薬電子材料等の中間体として有用である光学活性アミン化合物新規な製造方法に関する。

背景技術

0002

光学活性アミン化合物の一つである、式(1−R)又は式(1−S):

0003

で表されるβ位がトリフルオロメチル基置換された光学活性β−アミノ酸エステル化合物は、医薬・農薬・電子材料等の中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1参照)。

0004

従来、式(1−R)又は式(1−S)で表される光学活性β−アミノ酸エステル化合物を製造する方法として、β−ケトエステル化合物出発原料として、ベンジルアミンと反応させることでエナミン化合物とし、パラジウムカーボン触媒として用いる水素添加反応により、β−アミノ酸エステル化合物のラセミ体にした後、酒石酸を用いて光学分割する方法が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。

0005

一方、キラルテンプレートとして光学活性フェネチルアミン化合物を用いる[1,3]−プロトンシフト反応が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。

0006

国際公開第2006/036664号

先行技術

0007

ジャーナルオブフルオリンケミストリー、2007年、128巻、889−895頁
ジャーナル オブオルガニック ケミストリー、1997年、62巻、7538−7539頁

発明が解決しようとする課題

0008

非特許文献1では、光学純度の高いアミン化合物を得る為には、再結晶による精製操作を繰り返す必要がある。また、非特許文献2では、キラルテンプレートの導入及び除去により工程が増加し、更には不斉源の導入に当量以上の光学活性アミン化合物が必要である。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、トリフルオロメチル基の様なC1〜C3パーフルオロアルキル基で置換されたエナミン化合物を出発原料にして、光学活性ルテニウム錯体触媒の存在下、アルコール溶媒中で水素ガスと反応させることにより、アミノ基に対しての保護基を導入する工程及び脱保護する工程を必要とせずに、C1〜C3パーフルオロアルキル基で置換された光学活性アミン化合物を製造する方法を見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔5〕に関するものである。

0010

〔1〕
式(4):




[式中、Rfは、C1〜C3パーフルオロアルキル基を表し、
R1は、C1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシを表す。]で表されるエナミン化合物を、光学活性ルテニウム錯体触媒の存在下、アルコール溶媒中で水素ガスと反応させることによる、
式(2−R)又は式(2−S):



[式中、Rf及びR1は前記と同じ意味を表す。]で表される光学活性アミン化合物の製造方法。
〔2〕
光学活性ルテニウム錯体触媒が、Ru(OCOCH3)2(L)、Ru(OCOCF3)2(L)、Ru2Cl4(L)2NEt3、[Ru(L)](BF4)2、[Ru(L)](ClO4)2、[Ru(L)](PF6)2、[Ru(L)](BPh4)2、[Ru(L)](OSO2CF3)2、[RuCl(benzene)(L)]Cl、[RuBr(benzene)(L)]Br、[RuI(benzene)(L)]I、[RuCl(p-cymene)(L)]Cl、[RuBr(p-cymene)(L)]Br、[RuI(p-cymene)(L)]I、[Me2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3]、[Et2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3]、[Me2NH2][{RuBr(L)}2(μ-Br)3]、[Et2NH2][{RuBr(L)}2(μ-Br)3]、[Me2NH2][{RuI(L)}2(μ-I)3]、[Et2NH2][{RuI(L)}2(μ-I)3]、RuCl2(L)、RuBr2(L)、RuI2(L)、RuCl2(L)(pyridine)、RuBr2(L)(pyridine)及びRuI2(L)(pyridine)[式中、(L)は、式(a−S)、式(a−R)、式(b−S)、式(b−R)、式(c−S)、式(c−R)、式(d−S)、式(d−R)、式(e−S)、式(e−R)、式(f−S)又は式(f−R)



で表される光学活性ホスフィン配位子を表す。]からなる群より選ばれる光学活性ルテニウム錯体触媒である上記〔1〕に記載の光学活性アミン化合物の製造方法。
〔3〕
光学活性ルテニウム錯体触媒が、Ru(OCOCH3)2(L)、[RuCl(p-cymene)(L)]Cl又は[Me2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3][式中、(L)は、式(c−S)、式(c−R)、式(e−S)、式(e−R)、式(f−S)又は式(f−R):



で表される光学活性ホスフィン配位子を表す。]である上記〔2〕に記載の光学活性アミン化合物の製造方法。
〔4〕
Rfが、トリフルオロメチルである、上記〔1〕乃至〔3〕の何れか1つに記載の光学活性アミン化合物の製造方法。
〔5〕
R1が、メトキシ又はエトキシである、上記〔1〕乃至〔4〕の何れか1つに記載の光学活性アミン化合物の製造方法。

発明の効果

0011

本発明により、医薬・農薬・電子材料等の中間体として有用である光学活性アミン化合物の新規な製造方法に関して、従来技術と比較して収率、反応に必要な工程数、光学純度、転化率副生物の抑制などの観点から、優れた製造法を提供できる。

0012

以下、本発明について詳細に説明する。

0013

本明細書における「n−」はノルマル、「s−」はセカンダリー、「t−」はターシャリー、「*」は不斉炭素原子、「p−」はパラ、「Ac」はアセチル、「Me」はメチル、「Et」はエチル、「tBu」はターシャリーブチル、「Ph」はフェニルを意味する。

0014

本明細書における化学構造の記載に用いる用語を説明する。本明細書における「(R)」及び「(S)」は、中心性キラリティー又は軸性キラリティーが存在するキラルな分子立体配置を表す。また本明細書における「(Z)」はZ体、「(E)」はE体の立体化学を表す。

0015

本明細書における「C1〜C3パーフルオロアルキル」の表記は、例えば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルヘプタフルオロイソプロピル等が具体例として挙げられる。

0016

「Ca〜Cbアルキル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、例えば、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチルイソブチル、s−ブチル、tert−ブチル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。

0017

「Ca〜Cbアルコキシ」の表記は、前記の「Ca〜Cbアルキル」が、酸素と結合した形の一価の基を意味し、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシイソプロポキシ、n−ブトキシイソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ等が具体例として挙げられる。

0018

以下、本発明の反応について詳細に説明する。

0019

本発明の原料物質であるエナミン化合物について、以下に説明する。
式(4):




で表される化合物[以下、化合物(4)と略称する。]の記載において、波線の結合は、式(4−Z)で表されるZ体のエナミン化合物[以下、化合物(4−Z)と略称する。]及び式(4−E)で表されるE体のエナミン化合物[以下、化合物(4−E)と略称する。]の幾何異性体を含むことを表している。

0020

本発明で使用できる化合物(4)は、化合物(4−Z)又は化合物(4−E)であるか、若しくはこれらの化合物の任意の比率による混合物を表す。

0021

また、ここで用いられる化合物(4)は公知化合物であり、一部は市販化合物として入手でき、例えばアルドリッチ社、東京化成工業株式会社等より入手できる。また、それ以外のものも公知化合物に関する文献記載の一般的な合成方法に準じて合成することができる。

0022

本発明の製造方法の例を下記のスキーム1及びスキーム2に示し、以下にその詳細を説明する。

0023

化合物(4)を、光学活性ルテニウム錯体触媒の存在下、アルコール溶媒中で水素ガスと反応させることにより、式(2−R)又は式(2−S)[以下、化合物(2−R)又は化合物(2−S)と略称する。]で表される光学活性アミン化合物を製造することができる。

0024

本発明で使用することができる光学活性ルテニウム錯体触媒について、以下に説明する。光学活性ルテニウム錯体触媒は公知化合物であり、例えば、ジャーナルオブケミカルソサエティケミカルコミュニケーション、1985年、922頁に記載の方法に準じて調製することができる。また一部は市販化合物として、例えば、高砂香料株式会社、Strem Chemicals社、Sigma-Aldrich社、東京化成工業株式会社等より入手できる。

0025

本発明で使用する光学活性ルテニウム錯体触媒は、例えば、Ru(OCOCH3)2(L)、Ru(OCOCF3)2(L)、Ru2Cl4(L)2NEt3、[Ru(L)](BF4)2、[Ru(L)](ClO4)2、[Ru(L)](PF6)2、[Ru(L)](BPh4)2、[Ru(L)](OSO2CF3)2、[RuCl(benzene)(L)]Cl、[RuBr(benzene)(L)]Br、[RuI(benzene)(L)]I、[RuCl(p-cymene)(L)]Cl、[RuBr(p-cymene)(L)]Br、[RuI(p-cymene)(L)]I、[Me2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3]、[Et2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3]、[Me2NH2][{RuBr(L)}2(μ-Br)3]、[Et2NH2][{RuBr(L)}2(μ-Br)3]、[Me2NH2][{RuI(L)}2(μ-I)3]、[Et2NH2][{RuI(L)}2(μ-I)3]、RuCl2(L)、RuBr2(L)、RuI2(L)、RuCl2(L)(pyridine)、RuBr2(L)(pyridine)、RuI2(L)(pyridine)[式中、(L)は、式(a−S)、式(a−R)、式(b−S)、式(b−R)、式(c−S)、式(c−R)、式(d−S)、式(d−R)、式(e−S)、式(e−R)、式(f−S)又は式(f−R)



で表される光学活性ホスフィン配位子を表す。]で表される化合物等が挙げられる。

0026

好ましい光学活性ルテニウム錯体触媒としては、Ru(OCOCH3)2(L)、[RuCl(p-cymene)(L)]Cl又は[Me2NH2][{RuCl(L)}2(μ-Cl)3][式中、(L)は、式(c−S)、式(c−R)、式(e−S)、式(e−R)、式(f−S)又は式(f−R)



で表される光学活性ホスフィン配位子を表す。]で表される化合物が挙げられる。

0027

更に好ましい光学活性ルテニウム錯体触媒としては、式(10−c−S)[以下、化合物(10−c−S)、Ru(OAc)2[(S)-xylbinap]と略称する。]、式(10−c−R)[以下、化合物(10−c−R)、Ru(OAc)2[(R)-xylbinap]と略称する。]、式(11−e−S)[以下、化合物(11−e−S)、Ru(OAc)2[(S)-dm-segphos]と略称する。]、式(11−e−R)[以下、化合物(11−e−R)、Ru(OAc)2[(R)-dm-segphos]と略称する。]、式(12−e−S)[以下、化合物(12−e−S)、[NH2Me2][(RuCl((S)-dm-segphos))2(μ-Cl)3]と略称する。]又は式(12−e−R)[以下、化合物(12−e−R)、[NH2Me2][(RuCl((R)-dm-segphos))2(μ-Cl)3]と略称する。]



で表される化合物が挙げられる。

0028

スキーム1に記載した化合物(1−R)を得るためには、光学活性ホスフィン配位子(L)の軸性キラリティーが、(S)である化合物が望ましく、例えば、式(a−S)、式(b−S)、式(c−S)、式(d−S)、式(e−S)、式(f−S)等で表される化合物が挙げられる。一方、スキーム2に記載した化合物(1−S)を得るためには、光学活性ホスフィン配位子(L)の軸性キラリティーが、(R)である化合物が望ましく、例えば、式(a−R)、式(b−R)、式(c−R)、式(d−R)、式(e−R)、式(f−R)等で表される化合物が挙げられる。

0029

本発明で使用するアルコール溶媒について説明する。アルコール溶媒としては、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、低級アルコール、C2〜C12フルオロアルコール等が挙げられる。

0030

低級アルコールの具体例としては、メタノールエタノールエチレングリコール2−プロパノール等が挙げられ、好ましくはメタノール、エタノールが挙げられる。

0031

またC2〜C12フルオロアルコールとは、炭素数が2乃至12で構成されるアルコール中の(炭素水素結合)の一部が、(炭素−フッ素結合)に置換されたアルコールを言う。その具体例としては、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2−ジフルオロエタノール、2−フルオロエタノール、3,3,3−トリフルオロプロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2−メチル−3,3,3−トリフルオロエタノール、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブタノール、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンタノール、5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキサノール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキサノール、1,3−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロピルベンゼン等が挙げられる。

0032

より好ましくは、炭素原子数が2又は3個よりなるC2〜C3フルオロアルコールであり、具体的には2,2,2−トリフルオロエタノールが挙げられる。

0033

これらの溶媒は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。低級アルコールとC2〜C12フルオロアルコールの混合溶媒としては、例えば、メタノールと2,2,2−トリフルオロエタノールの混合溶媒、エタノールと2,2,2−トリフルオロエタノールの混合溶媒等が挙げられる。

0034

2種類以上の溶媒を混合する場合の混合比(質量比)を、エタノールと2,2,2−トリフルオロエタノールの混合溶媒を例に説明する。その混合の質量比は、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限はないが、エタノールと2,2,2−トリフルオロエタノールの質量比は、好ましくはエタノール:2,2,2−トリフルオロエタノール=0:100乃至90:10である。より好ましい質量比は、エタノール:2,2,2−トリフルオロエタノール=10:90乃至60:40である。

0035

反応温度は、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限はないが、好ましくは60℃〜130℃であり、より好ましくは90℃〜110℃である。

0036

本発明においては、添加剤を使用することができる。添加剤としては、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限はないが、例えば、ギ駿、酢酸プロピオン酸酪酸イソ酪酸吉草酸、3−メチルブタン、2メチル酪酸ピバル酸ヘキサン酸、4−メチル吉草酸、2−エチル酪酸、2,2−ジメチル酪酸ヘプタン酸オクタン酸ノナン酸デカン酸ウンデカン酸ラウリン酸、シリスチン酸、パルミチン酸ヘプタデカン酸ステアリン酸イコサン酸、ベヘン酸セロチン酸トリアコンタン酸等が挙げられる。

0037

それらの中でも、ギ駿、酢酸、プロピオン酸又は酪酸がより好ましく、酢酸が更により好ましい。

0038

以下に合成例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0039

実施例のプロトン核磁気共鳴(1H NMRケミカルシフト値は、日本電子(JEOL)社製JNM-ECP300又は日本電子(JEOL)社製JNM-ECX300を用いて重溶媒中で測定し、化学シフトは、テトラメチルシラン内部標準(0.0ppm)としたときのδ値(ppm)で示した。

0040

NMRスペクトルの記載において、「s」はシングレット、「d」はダブレット、「t」はトリプレット、「q」はカルテット、「dd」はダブルダブレット、「m」はマルチプレット、「br」はブロード、「J」はカップリング定数、「Hz」はヘルツ、「CDCl3」は重クロロホルム、「DMSO-d6」は重ジメチルスルホキシドを意味する。

0041

[実施例1]
(R)−エチル3−アミノ−4,4,4−トリフルオロブタノアート[以下、化合物(6−R)と略称する。]の製造




4,4,4−トリフルオロ−3−アミノ−2−ブテン酸エチル(50.56g,276.09mmol)、式(12−e−S)



で表される[NH2Me2][(RuCl((S)-dm-segphos))2(μ-Cl)3](765.0mg,0.41mmol,触媒量0.15mol%)及びトリフルオロエタノール(50g)を、順次耐圧用反応容器に添加した。添加終了後、20℃〜25℃にて、反応容器内の空気を水素ガスに置換した後、水素ガスの圧力を0.7MPaに調整した。次に反応容器を100℃に昇温した後、同温度にて該反応混合物を14時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物を20℃〜25℃まで冷却することで反応を停止させた後、反応容器内の水素ガスを排気した。該反応混合物の一部をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーによる分析(以下、GC分析と略称する。)を行った結果、転化率は>99%であり、化合物(6−R)の光学純度は99%eeであった。なお、該GC分析は、下記に記載の分析条件Aに準じて行った。

0042

一方、別の反応容器に(2R,3R)−2,3−ジヒドロキシこはく酸(40.98g,273.04mmol)及びエタノール(250g)を順次添加した。添加終了後、該反応混合物を50℃に昇温した。該エタノール溶液に、先の反応混合物を撹拌下にて滴下した。滴下終了後、該反応混合物を50℃にて1.5時間撹拌し、さらに20℃〜25℃で1時間撹拌を継続した。反応終了後、該反応混合物中の固体をろ別した。得られた固体を酢酸エチル洗浄し、減圧乾燥することにより、目的化合物(6−R)の塩である式(7−R):




で表される化合物[以下、化合物(7−R)と略称する。]85.50gを白色固体として得た(収率92%)。得られた白色固体を分析条件Aで分析した結果、光学純度は99%eeであった。

0043

<分析条件A>
キラルカラム:Supelco β-DEX 225(長さ30m,内径0.25mmID,膜厚0.25μm)
検出器:FID
注入口温度:220℃
検出器温度:230℃
オーブン温度:100℃(30分)→20℃/分で昇温→220℃(4分)
キャリアガスヘリウム
制御モード:圧力
線速度:28.9cm/秒
スプリット比:40
保持時間:
9.4分[化合物(6−S)]、10.3分[化合物(6−R)]
9.4分[化合物(7−S)]、10.3分[化合物(7−R)]
上記の保持時間は、ジャーナルオブフルオリンケミストリー、2007年、128巻、889−895頁に記載の方法に準じて、化合物(6−S)及び化合物(6−R)



を合成した後、それぞれの化合物のGC分析を行い決定した。

0044

更に化合物(7−S)及び化合物(7−R)



の保持時間についても、文献のジャーナルオブフルオリンケミストリー、2007年、128巻、889−895頁に記載の方法に準じて合成した後、それぞれの化合物のGC分析を行い決定した。酒石酸を除いた化合物(7−S)のフリー体は、化合物(6−S)であり、同様に化合物(7−R)のフリー体は、化合物(6−R)であるため、保持時間がそれぞれ一致する結果になった。
1H NMR(300MHz,DMSO-d6) 化合物(7−R):
δ4.31(s, 2H), 4.10(q, J=7.1Hz, 2H), 3.70-3.55(m, 1H), 2.65(dd, J=15.6, 4.6Hz, 1H), 2.42(dd, J=15.6, 9.1Hz, 1H), 1.21(t, J=7.4Hz, 3H).

0045

なお、本実施例に使用した出発原料である4,4,4−トリフルオロ−3−アミノ−2−ブテン酸エチルの1H NMRを以下に記載する。
1H NMR(300MHz,DMSO-d6):
δ7.67(br, 2H), 4.88(s, 1H), 4.09(q, J=7.0Hz, 2H), 1.20(t, J=7.1Hz, 3H).

0046

[実施例2]
(S)−エチル3−アミノ−4,4,4−トリフルオロブタノアート[以下、化合物(6−S)と略称する。]の製造




実施例1にて使用した4,4,4−トリフルオロ−3−アミノ−2−ブテン酸エチル(1.806g,9.86mmol)、式(12−e−R)



で表される[NH2Me2][(RuCl((R)-dm-segphos))2(μ-Cl)3](46.8mg,0.025mmol,触媒量0.25mol%)及びトリフルオロエタノール(2mL)を、順次耐圧用の反応容器に添加した。添加終了後、20℃〜25℃にて、反応容器内の空気を水素ガスに置換した後、反応容器内の水素ガスの圧力を0.7MPaに調整した。調整終了後、該反応混合物を100℃に昇温した後、同温度にて7時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物を20℃〜25℃まで冷却することにより反応を停止させた。反応終了後、反応容器内の水素ガスを排気した。該反応混合物の一部をサンプリングし、GC分析を行った結果、転化率は>99%であり、化合物(6−S)の光学純度は99%eeであった。なお、該GC分析は、分析条件Aに準じて行った。該反応混合物を、エタノール(5mL)を用いて、別の反応容器に移した後、エタノール(5mL)、(2S,3S)−2,3−ジヒドロキシこはく酸(1.48g,9.86mmol)を順次添加した。添加終了後、該反応混合物を80℃に昇温させた後、同温度にて1時間撹拌した後、20℃〜25℃に冷却した。次に、この反応混合物に酢酸エチル(5mL)を加え、20℃〜25℃で1時間10分撹拌した。反応混合物をろ過して得られた粗生成物を、酢酸エチル(15ml)で洗浄した後、50℃にて1時間30分真空乾燥することにより、エタノールを含有する目的化合物(6−S)の塩である式(7−S):




で表される化合物[以下、化合物(7−S)と略称する。]3.146gを白色固体として得た。1HNMR分析より、収率89%であった。
1H NMR(300MHz,DMSO-d6) 化合物(7−S):
δ4.31(s, 2H), 4.10(q, J=7.1Hz, 2H), 3.70-3.55(m, 1H), 2.65(dd, J=15.6, 4.6Hz, 1H), 2.42(dd, J=15.6, 9.1Hz, 1H), 1.21(t, J=7.4Hz, 3H).

0047

[実施例3−1]
(S)−エチル3−アミノ−4,4,4−トリフルオロブタノアート[化合物(6−S)]の製造




4,4,4−トリフルオロ−3−アミノ−2−ブテン酸エチル(458.0mg,2.50mmol)、式(11−e−R)




で表されるRu(OAc)2[(R)-dm-segphos](117.8mg,0.13mmol,触媒量5mol%)、トリフルオロエタノール(2.4mL)及び添加剤として酢酸(144μL,2.50mmol)を順次、耐圧用の反応容器に添加した。添加終了後、20℃〜25℃にて反応容器内の空気を水素ガスに置換した後、該反応容器内の水素ガスの圧力を0.7MPaに調整した。調整終了後、該反応混合物を100℃に昇温させた後、同温度にて9時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物を20℃〜25℃まで冷却することにより反応を停止させた。反応終了後、該反応容器内の水素ガスを排気した。該反応混合物を減圧下にて濃縮した。濃縮後、得られた残渣に2mol/Lの塩酸を添加し、ジエチルエーテルにて分液した。得られた水層を2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液により中和し、続いてジクロロメタンで抽出した。得られた有機層無水硫酸ナトリウムにより脱水・乾燥後、硫酸ナトリウムをろ別した後、得られた有機層を減圧下にて濃縮することにより、目的化合物296.2mgを淡白色透明のオイル状として得た(収率64%)。目的化合物のGC分析を行った結果、化合物(6−S)の光学純度は97%eeであった。なお、該GC分析は、分析条件Aに準じて行った。
1H NMR(300MHz, CDCl3) 化合物(6−S):
δ4.20(q, J=6.8Hz, 2H), 3.73(br, 1H), 2.72(dd, J=15.9, 3.7Hz, 1H), 2.46(dd, J=17.0, 7.6Hz, 1H), 1.29(t, J=7.3Hz, 3H).

0048

なお、本実施例に使用した出発原料である4,4,4−トリフルオロ−3−アミノ−2−ブテン酸エチルの1H NMRを以下に記載する。
1H NMR(300MHz,DMSO-d6):
δ7.67(br, 2H), 4.88(s, 1H), 4.09(q, J=7.1Hz, 2H), 1.20(t, J=7.1Hz, 3H).

0049

[実施例3−2〜3−5]
触媒、触媒の使用量、溶媒及び添加剤として酢酸を使用するか否かの反応条件以外は、実施例3−1に記載の反応条件に準じて反応を実施した。使用した触媒、触媒の使用量、溶媒、添加剤として酢酸を使用するか否か、転化率、光学純度、収率及び外観についての実験結果を、実施例3−2〜実施例3−5として、第1表に示す。第1表において、式(10−c−R)で表される触媒[化合物(10−c−R)]を下記に示す。

0050

〔第1表〕
——————————————————————————————————————
触媒触媒溶媒酢酸転化率光学純度収率
実施例 使用量 (%) (%ee) (%)
——————————————————————————————————————
3−2化合物(11-e-R) 5mol% CF3CH2OH 未使用 >99 95 71**
3−3 化合物(10-c-R) 5mol% CF3CH2OH 使用 >99 96 --
3−4 化合物(12-e-R) 2.5mol% CF3CH2OH 使用 >99 99 68**
3−5 化合物(12-e-R) 2.5mol% CF3CH2OH 未使用 >99 >99 --
——————————————————————————————————————

0051

第1表の「--」は、転化率と光学純度のみを決定したことを意味し、「**」は、単離した化合物の外観が淡黄白色透明のオイル状であったことを意味する。

0052

[実施例4−1]
(S)−エチル3−アミノ−4,4,4−トリフルオロブタノアート[化合物(6−S)]の製造




実施例1にて使用した4,4,4−トリフルオロ−3−アミノ−2−ブテン酸エチル(0.916g,5.00mmol)、式(12−e−R)



で表される[NH2Me2][(RuCl((R)-dm-segphos))2(μ-Cl)3](23.4mg,0.013mmol,触媒量0.25mol%)及びトリフルオロエタノール(1mL)を、順次耐圧用の反応容器に添加した。添加終了後、20℃〜25℃にて、反応容器内の空気を水素ガスに置換した後、反応容器内の水素ガスの圧力を0.7MPaに調整した。調整終了後、該反応混合物を100℃に昇温した後、同温度にて5時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物を20℃〜25℃まで冷却することにより反応を停止させた。反応終了後、反応容器内の水素ガスを排気した。該反応混合物の一部をサンプリングし、GC分析を行った結果、転化率は>99%であり、化合物(6−S)の光学純度は>99%eeであった。なお、該GC分析は、分析条件Aに準じて行った。

0053

[実施例4−2〜4−5]
式(12−e−R)で表される触媒を使用して、触媒の使用量、溶媒及び添加剤として酢酸を使用するか否かの反応条件以外は、実施例4−1に記載の反応と同様の条件で反応を実施した。触媒の使用量、溶媒、添加剤として酢酸を使用するか否か、転化率及び光学純度についての実験結果を、実施例4−2〜実施例4−5として、第2表に示す。

0054

〔第2表〕
—————————————————————————————————
触媒溶媒酢酸転化率光学純度
実施例 使用量 (%) (%ee)
—————————————————————————————————
4−2 0.5mol% CF3CH2OH 未使用 >99 99
4−3 0.5mol% CH3CH2OH 未使用 >99 98
4−4 0.25mol% CH3CH2OH 未使用 20 95
4−5 0.25mol% CH3CH2OH 使用*** 21 86
—————————————————————————————————

実施例

0055

第2表の「***」は、酢酸(289μL,5.00mmol)を使用したことを意味する。

0056

本発明は、医農薬等の中間体として有用な光学活性アミン化合物の製造方法として有用である。

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